【安価】第二次ライダーバトル勃発! Vol.3【仮面ライダー龍騎】 (1000)

――東京拘置所

死刑囚「……」

教授「苛立つのは分かるがそろそろ教えていただきたい。面会時間も残り少ないので」

死刑囚「……」

教授「浅倉威死刑囚」

死刑囚「……」

教授「一塊の大学教授が何故ここに来たのか。疑問に思っているでしょうから勝手にお答えします」

教授「貴方は12年前デパートに立てこもり、搬送中死亡者含め36名を殺害しました」

教授「……何故、その犯行に及んだのか」

教授「今日はその理由を聞きに来ました。研究資料作成の為です。了承いただきたい」

教授「貴方と同じ症状を抱える人間は数人いるのですが、直接会って話せるのが貴方しかいなかったので……いえ、本題に移りましょう」

教授「貴方は何故――」

死刑囚「イライラ……」

教授「!」

死刑囚「イライラ……した。いつも、ただそれだけだ――」

教授「いや。それだけでは無いはずです」

教授「……その事件に限っては」

死刑囚「!」

死刑囚「……へ、へへ。くくくく……」

死刑囚「……」

死刑囚「お前に分かるってのか、俺が……?」

教授「ええ、今なら少し」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1457365216

教授「立てこもり事件の裁判の資料、全て見ました」

教授「そこで貴方のたてた弁護人は、貴方の動機についてこう言いましたね」

教授「『どうしようもない違和感』を埋める為、と」

教授「またこうも言いました」

教授「『自分の記憶を取り戻す為』と」

教授「人々は頭のおかしなウソだと思ったでしょう」

教授「しかし貴方は暴力的で凶悪な犯罪者であると共に中々頭の切れる人物だと聞きます」

教授「死刑囚、貴方のその言葉に私は違和感を感じたのです」

教授「何度も脱獄を繰り返してきた貴方が今更減刑を願う為取った詭弁を弄するとは思えません」

教授「貴方のその言葉は……ウソではない、そう考えます」

死刑囚「……」

教授「私は今、貴方の感じる違和感や失われた記憶についての解明を行っています」

教授「仮説ですが……その失われた記憶が在る〝時間軸〟が存在する、そうも見ます」

教授「是非とも貴方の感じる違和感の内容を教えていただきたい」

教授「そうすれば……」

ガンッ

教授「……」

ガンッ ガンッ ガンッ

刑務官「浅倉、面会室のガラスを叩くなと言ったはずだ」

死刑囚「……」ギロ

刑務官「ひっ……」

死刑囚「……」

死刑囚「なぁ……」

死刑囚「なぁ……お前……」

教授「……」

ガンッ

死刑囚「その……その違和感とやらが分かって……俺に何かいいことでもあるのか……?」

教授「貴方の常々抱いていたであろう疑問が解決します」

死刑囚「そんなことで……俺のこの……イライラが収まるのか」

死刑囚「理由が分かった程度でこれが収まるなら……俺はあんたみたいな人間になっていただろうな……」

死刑囚「……」

教授「……」

死刑囚「なぁ!」

ガンッ!

死刑囚「夢を……見た……俺が……殺す夢」

死刑囚「力で」

死刑囚「夢を……見た……俺が……殺す夢」

死刑囚「圧倒的な力で……殺す、夢」

死刑囚「だが夢は夢……糞ったれの夢……くく……イライラさせる」

死刑囚「いや、夢じゃない……これは……俺が昔……やったことだ。今はそうじゃ無くなったらしいが」

教授「どういう意味です」

死刑囚「一度目は青い奴にやられた。二度目もだ。次に女に、最後は撃たれた」

教授「どういう意味だと聞いているんです!」

死刑囚「……あの世界に……戻してくれるなら話さないこともない……まあ……無理だろうが」

教授「あの世界!? やはり貴方は平行世界の何らかの出来事に付いて覚えているのですね!」

死刑囚「……」

教授「教えてください! 貴方は何を知っているのか! そして神崎士郎とは何なのか!」

刑務官「面会時間終了です。お引き取りください」

教授「死刑囚!」

刑務官「お引き取りください」

教授「くっ……」

教授「また来ます。その時まで気持ちが変わっていれば私に……教えてください」

死刑囚「……」

教授「失礼します」

バタン…

死刑囚「……なあ」

刑務官「な、なんだ」

死刑囚「手が縛られていてもガラスを殴れるんだ」

ガンッ ガンッ ガンッ

ピシッ…

刑務官「ひ、ひび! おいお前!」

死刑囚「なぁ、知ってるか……指さえあれば――」

ズッ…ブシュッ

刑務官「あ、あ゛あ゛あ゛あ゛」

死刑囚「お前の目にそれを突っ込むこともできるんだぜ」

刑務官「あ、あ゛、支援要請支援要請! こちら――」

死刑囚「足は……足は難しいな」

死刑囚「ああ。口が使える、か」

死刑囚「口が使えれば……」

ガリッ

刑務官「ひ、ひィ……っ」

ブチブチ…

死刑囚「耳くらいは食いちぎれる」モグ…

死刑囚「ごくん」

死刑囚「……犬の耳よかまずくない」

「取り押さえろ!」

「刑務官を救護室へ早く!」

【注意!】
・2002年に放映された仮面ライダー龍騎の最終回後の設定(2016年を想定)でライダーバトルをします

・前ライダーバトル参加者達また関係者は、ライダーバトル時の記憶が一部を除いて全くありません。そして生きてます

・総勢13名の新世代ライダーの中の1人となりとりあえず生き残りましょう

・龍騎本編に登場した人々とも交流できます

・自己解釈及びオリジナルキャラ・ライダー・モンスター達が多数登場します。そしてそれらが中心に活動します。ご了承ください

・連投は様子見て、各自の判断でどうぞ。連投多い場合>>1の判断で下にします

・訂正安価は無しの方向で。安価内容を確認してから安価を取ってください

・掟を守って楽しく殺し合い!

【これまでのあらすじ】

―episode6―
高見沢は以前伺い立てた絵理の返答が遅いことに業を煮やしていた。
彼の命を受け、麻嶋は再び絵理の元へ現れた。交渉の為、麻嶋は自らの正体――仮面ライダーベルデ を教え、恩を売るような形で半ば強引に絵理を本社へ連れて行くことに成功する。
が、絵理はすぐに結論を出すこと無く答えを一週間待つよう頼んだ。

一方、ドリスの前には圧倒的な火力を持つ謎のモンスター〝バッファギガ〟と、それと契約した戦士〝仮面ライダーシェリフ〟が襲い掛かる。

―episode7―
遂に高見沢らに同盟の件の結論を出す日となった絵理。高見沢の本性を見抜いた彼女は、同盟の件を断ることに決めた。
しかしその決断が高見沢の秘書、麻嶋の心を動かし信頼を得、個人的な同盟関係を結ぶことにした。

戦闘では、以前現れた仮面ライダーシェリフが絵理と麻嶋を襲った。
ヴァイドの加勢もあり何とか勝つことが出来た二人だったが、負けたシェリフを殺すべきか殺さぬべきか悩み、絵理は命と自分の願いを天秤にかける。

―episode8―
考え事に疲れた絵理は偶然当たった遊園地無料ペアチケット券を使い、休日を楽しもうと考える。
何となくホストの劉を誘ったが、思いの外楽しい。二人は案外楽しく遊園地で遊ぶことができたのだった。

しかしその途中、以前逃したモンスター〝ゲルニュート〟に遭遇。
絵理は敵を一人で追い掛ける内、なんと〝脅威のゲルニュート5兄弟〟に襲われてしまう。



・前スレはこちら
vol.1 【安価】第二次ライダーバトル勃発 戦わなければ生き残れない!【仮面ライダー龍騎】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1455204288/)
vol.2 【安価】第二次ライダーバトル勃発! Vol.2【仮面ライダー龍騎】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456334054/)

【登場人物①】

蒼崎絵理/仮面ライダードリス(18)
ゴリラ型ミラーモンスター「クウェーグリラ」と契約したライダー。
短大生。基本的に明るい性格だが他人とは深い関わりを持ちたがらない。
他人を心配し気遣う余り、自分のことを疎かにしてしまう「中途半端な正義感」を持つ自覚があるという。
突然時間場所問わず眠気が襲う眠り病を発症しており治療中。
また他人の悪意に敏感であり、それを感じるとパニック状態に陥る。
戦いの本来の目的をまだ知らないが、麻嶋らの言う事に疑問を感じている。


浦壁真字(18)
絵理と同じ大学に通う短大生。絵理の一番の親友。
優しい性格だが少々無鉄砲なところもあり、気付いけば深見に嵌まっていたなんてこともしばしば。
絵理の辛さを理解し、それを共有さらには半減させる為、彼女のライダーバトルの協力を申し出た。
前スレでは殆ど出て来なかった。当初の予定ではまず存在しないキャラだからね、仕方ないね。


劉 -Ryu- /仮面ライダーヴァイド(24)
蜘蛛型ミラーモンスター「ゲロイスパイダー」と契約したライダー。
普段はホストをやっており、その巧みな話術と心配りで固定客を増やし続けている。
だがその一方で彼女達の好意が本当に自分に向けられた愛故なのか懐疑的であり、「真の愛」を求める為ライダーバトルに参加した。
絵理に対し自身の理想とする愛を見出し、密かに彼女に味方することを決意する。
自分の固定客を契約モンスター達に食わせていたが、最近はしていないらしい。


麻嶋礼一/仮面ライダーベルデ(29)
カメレオン型ミラーモンスター『バイオグリーザ』と契約したライダー。
高見沢グループ会長秘書北関東エリアビル実働責任者兼務。高見沢逸郎を命の恩人と慕う。
高見沢の「超人と成り、人類の頂点に立つ」願いを叶える為に参戦した。
高見沢に心酔している以外は良識ある人物で、個人的に絵理を信頼している。
戦闘技術は極めて高く、あらゆる武道の有段者である。ボーリングはヘタ。


高見沢逸郎(51)
大手企業高見沢グループの会長。
加齢と持病で自分の限界を感じ始め、麻嶋にライダーバトルへの代理参加を命じた。
絵理のような〝ガキ〟が嫌い。

【登場人物②】
仮面ライダーシェリフ
バッファロー型ミラーモンスター「バッファギガ」と契約したライダー。
絵理らの前に現れ、度々邪魔をする。そんな彼にも願いがあるらしいが…


鏡の男
鏡の中に現れる謎の男。
ライダーバトルの参加者にデッキを渡すのも彼。
劉からは「神崎士郎」と呼ばれている。


ヒデサク(41)
劉の働くホストクラブ「DeadorAlive」の店長。
角田信朗に似ている。
優しく面倒見の良い人。

【参戦ライダー①】

◆仮面ライダードリス
ゴリラ型モンスター「賢獣クウェーグリラ」と契約するライダー。
近距離戦と防御力に秀でた戦士。

【契約モンスター】
・賢獣クウェーグリラ
ゴリラ型モンスター。5000AP。
巨大な腕と装甲、戦いを好まない温厚さと高い知性を持つ。
腕を地面に叩き付け、地震を発生させ攻撃する。
かしこくてやさしい

【召喚機】
・賢獣召喚機甲クウェーグバイザー
右腕に装備されるクウェーグリラを模したガントレットタイプの召喚機。

【デッキ(所有カード)】
・ADVENT
クウェーグリラを召喚する

・STRIKE VENT:クウェーグナックル
クウェーグリラの腕を模した格闘武器。両腕に装備して用いる

・SHOOT VENT:コングランチャー
クウェーグリラの両足を模した射撃武器。両肩に装備して用いる

・ARMORED VENT:ファーテクター
防御装甲を纏い、防御力を高める

・GUARED VENT:クウェーグウォール
クウェーグリラの胸を模した重厚な盾を召喚。自立可能で防御壁としても使用可能。

・HOLD VENT:グランドクウェイク
地面を叩いて衝撃波を発生さす、相手の動きを止める

・CONTRACT
未契約モンスターを対象に契約させる

・FINAL VENT:グラビティ・ライダーパンチ
クウェーグリラが制御した身動きの取れない敵にドリスが高速落下の勢いを加えたパンチを数十発当てる

【参戦ライダー②】

◆仮面ライダーベルデ
カメレオン型モンスター「バイオグリーザ」と契約するライダー。
「仮面ライダー龍騎」に出現した物と基本スペックは同じである。

◆仮面ライダーヴァイド
クモ型モンスター「ゲロイスパイダー」と契約するライダー。
攻撃力は低い代わりに、毒や搦め手が得意。弱らせながらじっくり痛めつける

【契約モンスター】
・ゲロイスパイダー
クモ型モンスター。AP3000。
糸を吐き標的を絡め取る。
背部を展開することで、スピーカー状の器官が出現。同族モンスターを指揮する。

・ゲロイスパイダー・リボーン
ゲロイスパイダーがヴァイドの「REBORN VENT」で強化復活を遂げた姿。AP5000。
人型の上半身から発射する麻痺毒針で獲物を捕らえる。

【召喚機】
・糸疣召喚機釘撃銃ゲロイスバイザー
ネイルガン型バイザー。
撃ち出される釘型弾には毒が仕込まれており、一度撃ち込まれると回復には時間がかかる

【デッキ(所有カード)】
・ADVENT
ゲロイスパイダー(ゲロイスパイダー・リボーン)を召喚する

・HOLD VENT:シュピネンコプフ
ゲロイスパイダーの頭部を模した蜘蛛糸を発射する武器。右手に装着して用いる

・STUN VENT:ブラストパラライズ
ゲロイスパイダー・リボーンの胸を模した、麻痺針を撃ち出す鎧。胸に装着される

・REBORN VENT:ゲロイシュテーウング
死亡したモンスター・ライダーを強化再生させる。1日につき1回だけ発動可能

【参戦ライダー③】

◆仮面ライダーシェリフ
バッファロー型ミラーモンスター「バッファギガ」と契約するライダー。
破壊力、防御力、敏捷力全てに秀でた戦士。手数の多さで敵を圧倒する。

【契約モンスター】
・鉄の城壁バッファギガ
バッファロー型モンスター。6000AP。
二足歩行の機械的な姿をしている。
全身が火器で構成されている他、背部、肩に設置されたブースターを展開し高速移動が可能である。更に…

【召喚機】
・機召銃バッファバイザー
リボルバー型の召喚機。

【デッキ(所有カード)】
・ADVENT
バッファギガを召喚する

・STRIKE VENT:バッファホーン
バッファギガの頭部を模した格闘武器。射撃も可能。右腕に装着して用いる

・SHOOT VENT:バッファバルカン
バッファギガの両腕を模した二丁のガトリング砲。

・ACCEL VENT
3分間超加速を行う特集カード。最高速度890km/h



and more…

【特筆事項】
・ep6がセーブポイントです。死亡した際は好きな方へお戻りください

・ただし、今までの展開は変わります。出現ライダーも変わるかもしれません

・テンプレはここまで

・お待たせしました

・今日はスレ立てだけで終わり

・再開しません

・再開



【04:52】

ドリス「はぁっ……はぁっ……!」

ゲルニュート5「ギギ」

ドリス「う、後ろ……あ、壁かぁ……」

ゲルニュート5「…」

ドリス「ちょっと待ってちょっと待って……助けて」

突如絵理を襲って来た5体の怪物

ミラーワールドの遊園地内を逃げながら、反撃の機会を伺っていたのだがうっかり行き止まりの方へ入ってしまった

ドリス「う、うぅ……」

【直下コンマ下一桁:5以上で回避】

【回避失敗】

ドリス「きゃっ……!」

咄嗟に身を屈め、手裏剣から逃れようとするが

ドリス「追いかけてくる……!」

やはり現実世界のそれとは全く違う代物だ

一時絵理の横を通り過ぎるが、すぐに方向転換。こちらに向かってくるではないか

ドリス「あ、あ……あ!」

迫る凶器に絶望しかけた彼女に名案が浮かんだ

ドリス「これで!」

先ほど怪物を倒したナックル。これであの手裏剣を弾けば……

ドリス「こ、来いっ」

【直下コンマ下一桁】
09:手裏剣を弾き返した!
87654:手裏剣を殴り壊した
321:100%弾き返せると思ってはいけない(戒め)

ドリス「どりゃあっ!」

ゲルニュート5「!?」

弾き飛ばした

否、叩き壊した

拳を突き出す力と手裏剣の速度、破壊力。ほぼ互角

いやそれ以上

手裏剣は粉々に砕け散った

ドリス「よっし! ここから反撃しちゃいます!」

【05:00】

―Episode9―

――遊園地 広場(MW)

ゲルニュート3「ギギ…」

ゲルニュート5「…」

ドリス「う……」

思えば大分減らしたものだ

既に敵は2体しかいない。絵理の強さから考えれば十分倒せる数である

しかし

ここで気にすべきは時間か。以前麻嶋に言われたことが本当なら、自分がこちらの世界に居れるのは後5分もない

ドリス「早く終わらせないと……っ」



ドリス HP7/7

vs

ゲルニュート3(中) HP7/9

ゲルニュート5(中) HP7/9

【直下コンマ下一桁】
098765:ドリス有利
4321:ゲルニュート達有利

【補正】
【敏捷性(良):ドリス】+1
【敏捷性(良):ゲルニュート×2】-2

【ドリス有利】

ゲルニュート3「…」

ゲルニュート5「…」

ドリス「攻撃して来ない……? 警戒、してるの?」

ゲルニュート5「…」

ドリス「じゃあこっちから!」

↓1【攻撃目標も書いてください】
1コングランチャーで撃つ
2【ADVENT】で頼むよゴリラくん
3その他

4【FINAL VENT】

ドリス「ゴリラくん……お願いっ!」

「ADVENT」

今、気を抜くのは危険だ

安全に敵を倒すならこうするしかない

大怪我を負い、苦しむクウェーグリラの姿を見なくなって数週間

主を心配させまいと行方を眩ましたらしく、絵理は少し不安になっていたところだった

だがその心配は無用であった

クウェーグリラ「グオオオオッ!」

ドリス「ゴリラくん! 元気になったの!?」

クウェーグリラ「ウン!」

ドリス「良かった……ごめんね、ゴリラくん。この間は無理させちゃって」

クウェーグリラ「ウホ」

ドリス「うん……うん!」

ドリス「じゃあ早速だけど――」

ドリス「やっちゃって!」

クウェーグリラ「ウホ!」

【クウェーグリラ 攻撃】

【→ゲルニュート3】

【コンマ下一桁:ダメージ】
0:5
987:3
654:2
321:1

【補正】
【攻撃:クウェーグリラ】ダメージ+3

・再開

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:クリティカル
奇数:イベント

↓2【イベント時コンマ下一桁】
偶数:ヴァイド「オッス^^」
奇数:ゲルニュート3「逃げま~すwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

【ゲルニュート3 逃走】

ゲルニュート3「ギッ!」

その時、ゲルニュートは何かが聞こえたのか突然辺りを見回した

そしてそのまま

ドリス「あっ、コラ待て!」

逃げてしまった

クウェーグリラ「ウ…」

ドリス「ゴリラくんのせいじゃないよ! 気にしないで!」

クウェーグリラ「ウン…」

【06:00】



ドリス HP8/8

クウェーグリラ(中) HP12/12

vs

ゲルニュート5(中) HP7/9

【直下コンマ下一桁】
098765:ドリス有利
4321:ゲルニュート達有利

【補正】
【敏捷性(良):ドリス】+1
【敏捷性(良):ゲルニュート5】-1

【ドリス有利】

一匹は取り逃がした。仕方がない

残る頭は一つ

確実に倒す

ドリス「お前は逃がさないから」

クウェーグリラ「ウホ」

ゲルニュート5「ギィ…」

↓2
1接近(中→近)
2その他

3【FINALVENT】

↓3【クウェーグリラに指示を出そう】
1戦って!
2足止めして!
3帰っていいよ
4その他

ドリス「じゃああの砲台で――ってあれ?」

ドリス「ない!?」

・使われないまま3分以上経過した武器は家に帰ります

ドリス「あ、あらー」

ドリス「ご、ゴリラく~ん。足止めしてもらっていいかな?」

クウェーグリラ「ウン」

【クウェーグリラ 地震】

クウェーグリラはドラミングの要領で自分の胸を叩く

するとホールドベントと同じように怪物がよろめき倒れ出す

ゲルニュート5「」

【ゲルニュート5 HP6/9】

ドリス「おお、すごいすごい。これが本家かあ」

クウェーグリラ「ウン」

【07:00】

ドリス「じゃあ今の内に!」

↓2
1接近(中→近)
2その他

3【FINALVENT】


↓4【クウェーグリラに指示を出そう】
1戦って!
2帰っていいよ
3その他

ドリス「ゴリラくん!」

クウェーグリラ「ウン」

「FINAL VENT」

ゲルニュート5「ギィ…」

地面に縛られたゲルニュートは必死に逃げようともがくが無駄だ

クウェーグリラ「グオオオオッ!」

【直下コンマ下一桁:ダメージ】
0:14
987:10
654:8
321:6

ドリス「ゴリラくん、今度こそお願い!」

クウェーグリラ「!」

クウェーグリラはもがくゲルニュートを軽々と持ち上げ、上へ放り投げた

ゲルニュート5「ギッギギッ!?」

ドリスはそれを追い、空へ――

ゲルニュート5「ギギッ…」

ドリス「遅かったね。もう先に着いてたんだ」

ドリス「じゃあ――」

ドリス「今回も10発コースということで!」

ドリス「ライダー……パァァァァンチッ!」

ゲルニュート5「ギ、ギアアアアアアッ!」



【ゲルニュート5 HP粉々/9】

―YOU WIN―

――遊園地

絵理「はっ、はっ、ごめんなさい。トイレ混んでて……」

劉「おかえり絵理ちゃん。息切れてるけど大丈夫?」

絵理「はい。大丈夫……ちょっとだけ疲れた、かも」

劉「隣座って。コーヒー頼んで来るね」タタ…

絵理「すいません……よっこいしょ、ふぅ」

絵理(劉さんかなり待たせちゃった……謝らないと)

絵理(うぅ……疲れた)

劉「はい、コーヒー。温かいので良かったかな」

絵理「はい。ありがとうございます」

絵理「いただきます」ズズ…

劉「何かね、お化け屋敷の方で爆発事故が起きたらしいよ。壁とお化けの装置が壊れたんだって」

絵理「」ブッ!

絵理「ゲホッ、ゲホッ」

劉「大丈夫? ハンカチあるよ」

絵理「あ、あっ、大丈夫っ大丈夫ですから! 自分で拭きますから!」

劉「絵理ちゃん?」

絵理「大丈夫!」

絵理(や、やってしまってた)

絵理「うぅ……お恥ずかしい」フキフキ…

劉「絵理ちゃんは何してもかわいいよ」

絵理「はあ(社交辞令まで言わせてしまって……申し訳ない)」

アナウンス「誠に申し訳ございません。当遊園地は事故発生により16時に臨時閉館となります。誠に申し訳ございません――」

絵理「ええ!? もうすぐ?」

劉「そっかあ残念だけどそろそろ出ようね」

絵理「はい……」

劉「絵理ちゃん、今日は誘ってくれてありがと。楽しかったよ」

絵理「喜んでもらえて嬉しいです。自信無かったので」

劉「へへ、気にすることないよ。さ、家まで送るよ。行こ」

絵理「……」

↓2
1絵理「はい」
2絵理「劉さんともう少し話したいなぁ、なんて」
3その他

・中断

・再開

絵理(今日は色々あったけど楽しかったし)

絵理(劉さんは思ったよりいい人、優しい人だった)

絵理(またお話できればいいな)

絵理「私も楽しかったです。もし……また何か機会があったらお誘いしてもいいですか?」

劉「!」

劉「うん! いいよ!」

劉「平日の昼間ならいつでも呼んで。すぐ行くから」

絵理「はいっ!」

――絵理のアパート前

絵理「送ってもらっちゃってごめんなさい。ありがとうございました」

劉「ううん、好きでやってるだけだから」

絵理「ホントにそうなんですかあ? 怪しいなぁ」

劉「ホントだよ。それに俺のバイクの後ろに乗っていいのは絵理ちゃんだけだから」

絵理「またまたー(口の上手い人だな。いい人だけど、お金とか取られないようにしなきゃ)」

絵理「じゃあ私そろそろ……」

劉「うん。またね、絵理ちゃん」

絵理「はい! また、今度」

バタン…

劉「……」

劉「……」ニヘラ

劉「ああ~。絵理ちゃんいい子だったなぁ~。優しくて可愛くて」

劉「何より……強い」

劉「こんな俺でも愛してくれればいいなぁ」

キィイイン…

劉「!」

劉「またモンスタ……っ、あら?」

ディスパイダーB『…』カサ…

劉「クモちゃんの兄弟じゃん。どしたの」

ディスパイダーR『シャアアッ…』カサ…

ディスパイダー達『…』ゾロ…

劉「皆してどしたの。ちちち、おいでー」

ディスパイダーB『…』プイッ

劉「あれ? ちょっと~、どこ行くんだあ~?」

劉「……」

劉「居ないや」

劉「っかしいなぁ。最近クモちゃん以外が懐いてくんないし……」

劉「うーん?」

――絵理の部屋

絵理「ただいまー」

クウェーグリラ『ウホ』

鏡の中でクウェーグリラが待っていた

絵理「ゴリラくん先に帰ってたんだね。今日はありがとね」

クウェーグリラ『ウン』

絵理「へへ……何か今日はいい日だったな。ちょっと気分いいね」

絵理「……ちょっと邪魔は入ったけど」

絵理「もう6時かあ。何しようかな」

↓2
1ポストの中を調べる
2明日の大学の準備をする
3その他

絵理「そうだ。ポストの中暫く確認してなかった」

絵理「ポストポスト」



絵理「うへ、だいぶタマってるね」

絵理「ダイレクトメールに」

絵理「ダイレクトメール」

絵理「ダイレクトメールと」

絵理「ダイレクトメール」

絵理「ああもうダイレクトメールばっかり。大学生がヨガセミナーなんて受けるワケないでしょ」

絵理「あ、ガス代請求……危ない危ない。止められるところだった」

絵理「それと……」

絵理「高見沢グループから……?」



絵理「えっ、清掃バイト契約終了!? 今月で終わり!」

絵理「エリアビル改装工事の為……そっかぁ」

絵理「高見沢会長の圧力?」

絵理「いやいやいやいや」

絵理「ないでしょ。ないない。ちゃんとした手順踏んでるし、契約扱いだからいつかこうなることは分かってたんだから」

絵理「うーん……」

絵理「来月からどうしよう」

絵理「家賃水道電気ガス食費諸経費……うがああああっ」

クウェーグリラ『ウ?』

絵理「ゴリラくん助けてえ」

クウェーグリラ『ウーン』

次の日

――帝国城南大学附属女子短期大学 学食

マナ「絵理、食べないの?」

絵理「うん」グー

マナ「お金ないの?」

絵理「うん。この計算だとしばらくは1日1食生活」グー

マナ「もしかしてバイトの契約切られたの?」

絵理「うん」グー

マナ「昨日劉くんとデートしたでしょ」

絵理「うん」グー

マナ「……」ギロ

絵理「……」

マナ「……」ギロギロ

絵理「あ、今のナシで」



マナ「ズルいズルいズルいズルいズルいよおおおっ」

絵理「あっ、頭ぐりぐりはやめてぐりぐりだけは。いたいいたいいたい」

マナ「もー、隠し事禁止って言ったじゃん! 抜け駆けも禁止!」

絵理「別にそんな関係じゃないよ。ただ、遊園地のチケットが余ってたから」

マナ「遊園地デート!?」

絵理「デートじゃないって」

マナ「ホントに?」

絵理「ホントホント」

マナ「むー……じゃあ、わたしの残りのカツあげる」

絵理「ありがと助かる!」

マナ「おにぎり買う?」

絵理「それくらい自分で……いや、ごめんお願い」

マナ「しょーがないねー。でも絵理には借りがいっぱいあるから……気にしないで」

絵理「はいー……持つべきモノは友達だよお」



マナ「で、バイトが見つからないと」

絵理「はい」

マナ「親に仕送り増やしてもらったら?」

絵理「いや……その……家出る時、仕送りとか全部断ったから。お母さんは最初心配してくれたんだけど……私も意地で、ね」

絵理「だから――」

マナ「そっかぁ」

絵理「うん……」

絵理「でもいいところが見つからないんだよね。ビル清掃のお給料、かなり良かったし」

マナ「うーん。後で手分けして求人見てみよ」

絵理「手伝ってくれるの?」

マナ「もち!」

マナ「見つかった?」

絵理「うーん。いいのがあまり」

マナ「わたしはねー……見つけたよ!」

絵理「見せて見せて」

マナ「はいっ」

絵理「んー……えっ、これ」

マナ「カッコイいでしょ? 探偵事務所の手伝いだって!」

絵理「た、探偵……怪しくない?」

マナ「そうかなぁ。お給料はいいよ」

絵理「給料給料……ホントだ」



絵理「3つまで絞り込めたけど、どうかな」

マナ「よしよし。じゃあ次は面接行ってみよう! どこに行く?」

↓3本先取
1ネットニュース配信サイトの手伝い(月9万)
2探偵事務所の雑用(月10万)
3お茶汲み兼開発試作品モニター(月13万) 注:容姿端麗な者に限る

・休憩

・話が大きく変わるのは3。芝浦ルートでした。絵理が更に酷い目に合う予定で

・再開

マナ「〝OREジャーナル〟?」

絵理「うん。ネットのニュース配信会社だって。知ってる?」

マナ「知ってるも何も……あれでしょ? 3年くらい前に新聞社と警察カンリョーのシューワイをコクハツした……」

絵理「マナもそういうの興味あるんだ」

マナ「う、うん。だって大学生だし!」

絵理「私全然知らなかったよ。ネットでの評判ってどうなのかな。ちょっと調べてみよ」

絵理「……」

絵理「へえ、警察の腐敗とか政治献金、社会のに潜む犯罪を取り上げるんだあ……よ、よく分かんない」

絵理「あ、たまにオカルトネタもやるんだね」

マナ「どれどれ……〝金色のザリガニ〟ィ? 羽の生えたトカゲ? うーん……」

絵理 マナ「「面白そう」」

絵理「ちょっと応募してみるよ。あ、電話受付もやってる」ピポパ

Trr…

絵理「……」

絵理「もしもし――」

絵理「あ、はい。そうです。バイトの申し込みで」

絵理「……」

絵理「えっ?」

絵理「えっ、あっ、あのっ」

絵理「今? 今……はい、空いてます」

絵理「ホントに今ですか?」

絵理「はい……はい、分かりました。あの履歴書は」

絵理「いらない!? 後ででいい!? 保険証……? あ、あります。はい、日本人です」

絵理「はい……」

絵理「はい、失礼します」

ガチャ…

マナ「で、どうだったの?」

絵理「今から来いって」

マナ「ええっ!?」

絵理「えーと、ここかな?」

――OREジャーナル

絵理「あの……」

二階建てのビルの中、階段を上がってすぐ先

テナント名は確かに「OREジャーナル」とあった

入って見るとそこには

こちらに気付かずPCに向かい一心不乱に何かを打ち込む女性と

奥に座る男性の姿があった

絵理「ええと、電話に出たのは男の人だったから……」

絵理「あのー」

「……」

絵理「あ、あの」

「……」

絵理「あのお」

「……」

絵理「あのおー!」

「わっ! わっ! なんだよ寝てないぞ俺はァ! ……ったく三十過ぎてガキみてえな起こし方すんのはやめろって言っただろ真司ィ!」

絵理「あの……私」

「女の……子? ああ! キミね! はいはい!」

絵理「!」

「いやあ一昨日は悪かったよ……だってキミが『シャンパン飲みたいですぅ』って言ったじゃないのよ」

「ツケはさあ、来月! 来月入れるから――」

絵理「多分……それじゃないと思います」

「……」

絵理「……」

「……」

「あっ」

「ああ!」

「バイトの子!」

「どうぞどうぞ」

男性に呼ばれるまま会議室へと連れられて行く

「広いでしょ」

絵理「えぇ、そう、ですね」

面接の雰囲気はいつになっても馴れないもので、

「あ、俺は〝OREジャーナル〟の社長。〝大久保大介〟って言います。よろしく」

絵理「はい……私は蒼崎絵理です。本当に履歴書とか持って来なくて良かったんですか?」

大久保「いいのいいの。さ、面接面接。質問とかある?」

絵理「あの、業務内容は」

大久保「ええっとね……」

絵理「はい……」

大久保「蒼崎さんさ、プログラムとかできる?」

絵理「えっ、いやぁ……できません」

大久保「そう。じゃあ文章、文章はどう?」

絵理「手伝いじゃないんですか……? 求人にはそう書いてあったけど」

大久保「あー……あのね。その手伝いっての……ウチの……ウチのね? OREジャーナルを作るための手伝いを……その、して欲しかったから出したんだけど」

絵理「えっ」

大久保「雑用とかそういう手伝いじゃなくて」

絵理「こ、このお給料で?」

大久保「このお給料で」

大久保「~♪」

絵理(騙されてる? もしかして私、騙されてる!?)

絵理(この人の悪意……ない! 悪意無くこんな事やってるの!?)

絵理(でも……なんか、面白そうだし)

絵理(私、自分の好奇心に負けそう)

大久保「絵理ちゃん質問とかある?」

絵理「え、えっと……」

↓1~2

・今日はないダス

・再開

絵理「他に事務とか記者とか……従業員とかはいないんですか」

大久保「従業員、従業員従業員……あ、あそこにいるのは――」

絵理(パソコンで何かしてた女の人……)

大久保「あれがウチのシステム担当〝島田奈々子〟。さんじゅう――」

バキッ!

大久保「あだっ!」

絵理(電卓が飛んできた……)

大久保「ま、まあ。そゆこと」

絵理「他には」

大久保「他は……」

「ただいま帰りましたー」

大久保「お、来た来た。ほら、真司。求人の子、やーっと来たぞ」

「あ、やっと見つかったんですかぁ! 長かったもんなぁ。だってあの給料じゃ」

大久保「余計なこと言うな! あ、こいつが今、ウチに居る唯一の記者。〝城戸真司〟」

真司「あ、ども。君は……」

絵理「蒼崎絵理です」

真司「じゃあ絵理……ちゃん」

絵理「はい……!」

真司「改めまして、俺城戸真司。よろしくね!」

絵理「あ、はい」

真司「あれ? 編集長もう採用でいいんスか?」

大久保「あっ……いいよね?」

絵理「は、はい」

大久保「じゃ決まりで!」

絵理「ニュースを取り扱ってるのに記者が一人、なんですか?」

大久保「あー……やっぱりそう思うか」

真司「ちょっと前までは令子さんが居たんだけどなぁ」

絵理「?」

大久保「OREジャーナルには前まで〝桃井令子〟っちゅーバカ真司とは比べもんにならないくらい優秀な記者がいたんだけどね」

真司「バカ真司とはなんですか! ……あ、絵理ちゃん一昨年の大阪で起きた連続殺人事件知ってる?」

絵理「え……と」

【直下コンマ下一桁】
098:犯人の名前も知ってる
7654:事件の内容は
321:知らない

絵理「確か……死体に数字を彫る事件、でしたよね」

絵理「でも実行犯はそれぞれ違う人だったってやつ」

真司「そうそう! その真犯人に接触して自首を促したのが令子さんなんだよね」

大久保「あれはOREジャーナル始まって以来の大スクープだった……『独占! 殺人犯を育て上げる天才教師』『人を殺す愉しさを植え付けるその精神掌握術の実態』」

大久保「あれでウチは事務所を改装できるくらい儲かったんだよ」

絵理(どんな事件だったか詳しくは思い出せないけど……そうだったな)

絵理(真犯人は……普通の人に殺人をさせるように洗脳してあの事件を起こさせたんだよね)

絵理「で、その桃井さんという方は今――」

大久保「それがさぁ。聞いてよ。その記事の内容が評価されちゃって、海外報道会社にラブコール受けて……」グスッ

真司「今は出向中ってことでアメリカにいるんだ」

絵理「へぇ……」

真司「編集長もう二年も経つんだから泣かないでくださいよー」

大久保「だって、だって」グスン

真司「令子さん帰って来ないワケじゃないんだからー。ほら、俺もいるし」

大久保「バカ! お前だけじゃココは回らないだろ! それに今日は……何の取材に……」

真司「えっとですね……今日は映像も撮って来ましたよ」ゴソゴソ

大久保「見せてみろ」

絵理「私も……」

大久保 絵理「「……」」

大久保「バカ! 猫の動画なんか撮って来てどうすんだよ!」

真司「え? だってこの子見てくださいよ。喋るんです。『ご飯、ご飯』って」

絵理「……」

大久保「バカ! バカ! バカ真司!」

真司「画像纏めてきまーす」



絵理「あの、ホントに大丈夫なんですか。真司さん」

大久保「まあ……ね。悪い奴じゃあないんだけど。こういう所はここに入った時から全然変わんないんだよなァ……」

絵理「喋る猫って……それに金のザリガニとか……」

大久保「でも」

大久保「それでもあいつぁウチの暫定エース記者なんだ。こう見えても」

大久保「昨日の記事。真司が書いたやつ。見てみて」

絵理「はい……あっ……」

大久保「先月の春祭りのインタビュー記事。いいでしょ?」

絵理「は、はい。何と言っていいのか分からないけれど……優しい、感じ」

大久保「そう。インタビューする側とされる側。距離が近いのが面白い」

大久保「あいつは……真司は何にでも首突っ込まなきゃ気が済まないタイプだ」

大久保「そりゃもう……落ち着きなくどんなちっちゃいネタでも喜んで取材しに行っちまう」

大久保「だから今日みたいなよく分からんネタを引っ張ってくることもある」

大久保「だけどさ、それがアイツの良いところなんじゃないかなぁ。と思うんだよ」

大久保「アイツは全てのことに真摯に向き合う力がある。そんでそれに全力ぶつかって行く気持ちがあるんだ」

大久保「そんな人柄がイいネタを呼んで来ることもあるんだよ」

大久保「たまーに、だけどさ」

大久保「どう? ちっと楽しそうだと思わない?」

絵理「……はい!」

大久保「やってみる気になった?」

絵理「はい!」

大久保「じゃあ……記者見習いのバイト引き受けてくれるね」

絵理「が、頑張ります!」

大久保「じゃあ……まずは真司に付いて色々見るところから、ってことで」

大久保「俺も色々言ったけど、アイツはもう立派なジャーナリストだ。最近は公害問題や失踪事件も追ってる」

大久保「何事も勉強っ。とりあえずやってみなって」

絵理「はい!」

絵理「あ、記者見習いって言ってもその業務の範囲って」

大久保「ああ、そうね。まあ真司の取材に同行して……後はたまにでいいから記事を書くって感じで」

大久保「まあ学生だしね。それに支障が出ないようにやれば」

大久保「勤務時間は真司の方に聞いてよ」

大久保「給料は……そうだなぁ。求人にあった基本給9万プラス歩合ってところで、どう?」

絵理「そんなそんなも、文句なんかありませんっ!」

大久保「ははは助かるよ。今、ウチも記者一人居ないから発行回数減らしたりなんかでカツカツなの」

大久保「ああ、それと」

絵理「はい?」

大久保「真司の同行ついでに、厄介事に巻き込まれないよう見張っといてくれる?」

絵理「え、でもさっきそのやり方を認めるって……」

大久保「それとこれとは話が別。アイツよく巻き込まれて数日無駄欠勤とかするからさあ。ね、頼むよ」

絵理「はい、分かりました……」

・中断

・ビスケットの仇は討ったので再開

――翌日 帝国城南大学附属女子短期大学

マナ「それで、もう採用なの!?」

絵理「うん。今日から記者見習いのバイトだって」

絵理「もうすぐ迎えが来るはずなんだけど……」

マナ「迎え?」

絵理「うん。足がないから、バイト先の先輩がバイクで迎えに来てくれるんだ」

「おーい!」

絵理「あ、来た来た」

マナ「どれどれ……」

真司「おーい!」

絵理「真司さん、こっちです!」

真司「あ、そっちかぁ。大学広いもんなあ、迷っちゃったよ」

マナ「……」

絵理「マナ?」

マナ「またイケメンじゃん!!」

絵理「へ?」

マナ「正統派かわいい系ホストの劉くん」

マナ「スーツ眼鏡系サラリーマンの麻嶋さん」

マナ「今度は!?」

マナ「今度は!?」

マナ「バイト先の記者先輩なの!? 見た目爽やか系笑顔がかわいいお兄さんなの!?」

絵理「マナうるさい」

マナ「だってあの人もスッゴい――」

絵理「そうかなあ」

マナ「そんな中で微動だにしない絵理って一体……」



真司「あれ。何か俺、酷いこと言われてない?」



真司「後ろ乗って。二人乗りってしたことある?」

絵理「はい。前に少し」

真司「よし。じゃあ行くよ」

絵理「じゃあね、マナ。また明日」

マナ「うん。また明日」

マナ「何か……最近わたし、絵理の役に立ててない気がするんだけど」

絵理「気にしないで。大丈夫、最近は――」

真司「?」

絵理(あっ。〝このこと〟は私とマナの間でしか言えないことだったね)

マナ(危ない危ない)

絵理「じゃ、じゃあね!」

マナ「う、うん。じゃあね!」

――道路

絵理「真司さん。今日はこれからどこに行くんですか?」

真司「そうだなあ。今日はどこに行こうか」

絵理「もしかして何も考えて――」

真司「い、いや。そういうワケじゃあ」

絵理「真司さん?」

真司「ごめんなさい」

【直下コンマ下一桁:どこへ行くの?】
098:一昨年の事件について調べに
7654:繁華街の失踪事件について
321:巨大コウモリの噂を聞きに

絵理「繁華街の行方不明事件……ですか」

真司「うん。世間ではあまり話は出てないけどね」

真司「実は、その行方不明の人には共通した境遇……っていうか、その人達を調べて行くと必ず、それに繋がる〝ある人〟にたどり着く」

真司「その〝ある人〟に会いに行くよ」

絵理「繁華街……」

真司「あ、絵理ちゃん苦手? だよね、女の子だもんね。ああいう場所、普通は行かないし」

真司「ムリしなくていいからね。ホントに」

絵理「わ、私は」

↓2
1行きます
2やめときます
3その他

絵理「行きます!」

真司「いいの?」

絵理「はい! 私……多分大丈夫ですから!」

真司「そっか。じゃあ……止めない。でも辛い時は言って。約束」

絵理(あ、小指……)

真司「ん」

絵理「はい」

「「ゆーびきりーげーんまん……」」

真司「ムリしたら……そうだなぁ。ちょっと怒る!」

「「ゆびきった!」」

絵理(指切りか……うん、いい人だな。なんか、優しくて……あったかい)

真司「よし……行こうか」

絵理「はい!」

――ホストクラブ「Dead or Alive」

真司「……」

絵理「あ……」



劉「……」



絵理「劉、さん?」

真司「知り合い?」

絵理「まあ……はい」

劉「やっほぉ絵理ちゃん。早速来てくれたんだね。まだ開店には早いけど絵理ちゃんならいつでもウェルカムだよ!」

真司「……」

劉「その隣に居る男を追っ払ってくれたら、だけど」ニコ

絵理「っ」ゾク…

ヒデサク「ちょっとアンタ達」

絵理「ひっ」

ヒデサク「ウチのナンバーワンに何か用か?」

真司「……はい。ちょっとだけ話が聞きたくて」

ヒデサク「何のだ。アポ無し取材は断っているはずだが」

真司「2ヶ月前から起きている失踪事件について」

ヒデサク「!」

真司「行方不明者ほぼ全員。そこの〝劉〟ってホストの客なんだよね」

真司「そこんとこの話。劉さん、俺に聞かせてよ」

ヒデサク「アンタ前にも電話して来た奴だな。何度でも言わせてもらう。劉は関係な――」

真司「アンタじゃないよ」

真司「そこの劉さんに聞いているんだ」

ヒデサク「おい! いい加減にし――」

劉「ヒデサクさん」

ヒデサク「劉!」

劉「二人を奥に入れて。話すよ、俺」

ヒデサク「……」

劉「俺にやましいことなんてないんだからさ」

――VIPルーム

絵理(わぁ。鏡張りの部屋……)

劉「もうすぐお客さんも来るからね。ここで話すならジャマにはならないよ」

劉「でもさあ、絵理ちゃんヒドいよ」

絵理「え?」

劉「俺よりこの男の方がいいワケ?」

絵理「ど、どういう……」

真司「この子は関係ない。知り合いか何かは知らないけど因縁かけるのはやめろ」

劉「ふうん」

劉「で、話って?」

・再開味噌

真司「……何を話したいかは最初に言った。聞いていたよな」

劉「あ。そうだったね」

劉「行方フメーになった女の子のことだっけ? 」

劉「俺が女の子に何かしたんじゃないか、って疑ってるんでしょ」

真司「……」

劉「ないよ」

劉「俺は何もしていない」

劉「アリバイもある。その時間はここで働いていたんだ。証人は……ここで働くホスト全員とヒデサクさん、ってところでどう?」

真司「……」

劉「大体さ。何人が行方不明になったの?」

真司「10人以上……」

劉「例えば監禁、ユーカイするにしたってそんな人数どこに隠すの? 食べちゃったとか?」クスクス

真司「……でも」

絵理(ムチャだよ真司さん……ここまで完璧なアリバイがあるなら疑う方にムリがある)

絵理(それに……劉さんみたいな人が悪いことするなんて)

劉「……」ニヤ…

絵理「……ッ」ビク

絵理(……何か、私からも聞いておこうかな)

↓2

絵理「劉さんのことを憎んでいる人がやってるのかも……」

真司「……」

劉「そうかもね。俺、嫌われてる自覚はあるから。俺に疑いがかかるように誰かがやったカノーセーだってあるよ」

劉「ってそんなこと警察には何回も言ったんだけどね」

絵理「……」

劉「絵理ちゃんごめんね。これ以上質問がないなら帰ってもらえるかな」

劉「俺も暇じゃないんだ」

↓2
1帰る
2まだ質問が(内容も)

絵理「さ、最後に一つ!」

劉「絵理ちゃん刑事みたいだね。何?」クスッ

絵理「あの、事件前後でしつこくつきまとって来た人っていますか?」

劉「ああ。事件の後に須藤って刑事――」

絵理「警察、それと記者以外で」

劉「……そうだ。〝タキタ〟って探偵がアンタ達みたいに事件のことを聞いてきたよ」

真司「瀧太さん……ああ」

劉「女の子は……分からないなぁ。固定さんをしつこいと思ったことはないし」

劉「そんなところかな。じゃあそういうことで。ヒデサクさん!」

ヒデサク「……」ヌッ

真司「っ」

絵理「……」

劉「絵理ちゃん。次来るときは一人でお願い。絵理ちゃんの話なら聞くからさ」



真司「ごめんね、絵理ちゃん。カッコ悪いところ見せちゃった」

絵理「いえ……でも、真司さん。素人の私が言うのも何ですけど――」

絵理「さっきのはムチャだったと思います」

絵理「証拠も何も無いし、怪しいのは確かに……そうですけど」

真司「うん……だよな、突っ走り過ぎた。やっぱ人を疑うのは……俺、苦手だ」

真司「でも――」

真司(アイツ、絶対裏で何か……考えてる。何かは分からないけれど。多分、悪いこと)

真司(クモ……)

真司(い、いや。それは無い。それは無い)

真司「だけど何か会ってからじゃ遅いと思うんだ」

絵理「……!」

真司「行方不明になった人の家族と会って来たんだ。で、話した」

絵理「そう、だったんですか……」

真司「みんな心配してたよ。いなくなった家族のこと。毎日、考えてるって」

真司「帰って来ることを望んでる」

真司「それが……どんな結果であっても何も分からないままじゃ始まらないんだ」

真司「だから、知りたい。それに、伝えたい」

真司「知ることのできない人達の為に……大げさかもしれないけど」

真司「俺達は、こういうことぐらいしかできないからさ」

絵理(そっか……色々、考えてるんだな。言い過ぎたかな……ごめんなさい真司さん)

真司「でもこういうやり方はダメだったかな~~っ」ズーン

絵理「う、うーん」

真司「確かになぁ~~……うーむ、仕方ない。今日は帰ろう」

絵理「はい……」

――ホストクラブ「Dead or Alive」 VIPルーム

ヒデサク「おい、劉。大丈夫か」

劉「……」

ヒデサク「指名待たせてあるから早く戻れよ」

劉「……」



劉「……ジャマだな。あいつ。あれじゃ絵理ちゃんに嫌われちゃうよ」

劉「ねえ、そう思わない。クモちゃん」

GスパイダーR『…』カサ…

劉「ねえ、他の子達は?」

GスパイダーR『…』

――繁華街 路地裏

女「た、助け……て」

ディスパイダーB「ギィ」

ディスパイダーR「ギギィ」

女「イヤ……誰か、あぁ――」



女「」

ディスパイダーR「…」モグモグ

ディスパイダーB「…」グチャグチャ…

「……」

ディスパイダーB「!」

「気にするな。続けろ」

ディスパイダーB「ギ」モグモグ…

「契約不履行、か」

「餌付けを怠ればこうなる……」スゥ…

ディスパイダーB「…」モグ…

・中断

・再開

真司「絵理ちゃん?」

絵理「……」

絵理(劉、さん)

絵理「……はい。今、行きま――」

キィィン…

絵理「!」

真司「どうかしたの?」

絵理「えっ、いやっ、その」

絵理(近くでモンスターが……でも。劉さんの時みたいに、ここから一旦離れてトイレで変身……なんてできるよね)

絵理(真司さんにバレたりしたら……)

絵理(どうしよう)

↓2【どうやって現場へ向かう?】

絵理「すいません真司さん」

真司「?」

絵理「ごめんなさい、帰る前にトイレ借りて行ってもいいですか?」

真司「あ……うん。ごめん、我慢させてたね」

絵理「お気になさらず! ではっ」スタタッ

真司「あっ……」

【直下コンマ下一桁】
098:真司「俺もちょっとトイレ……」
7654321:真司「女の子のトイレって長いよなー。待ってよっと」

――コンビニ

店員「っしゃせー」

絵理「すいません、おトイレお借りします!」

店員「どぞ」



――トイレ

絵理「ふぅ……よっし!」

絵理「行くよ」



絵理「変……身ッ!」



ドリス「行ってきます! ごめんなさい真司さん!」



真司「女の子のトイレは長いよなぁー」

真司「……」ブルッ

真司「俺もトイレ行こっと」



――コンビニ

店員「っしゃせー」

真司「トイレ借ります!」

店員「どぞ」

真司「うひートイレトイレ」

【直下コンマ下一桁】
098:早めに到着!
7654:普通に到着
321:おそいよ!

――MW

キィィン…

ドリス「多分あの辺り……いた」

ディスパイダーB「ギイイイ!」

ディスパイダーR「ガアアアッ!」

ドリス「そう。どーやら私を待ってたみたいだね」

ドリス「でも、そう簡単には私を倒せないから。そこんところは覚えておいてね」

【00:00】

―BATTLE START―



ドリス HP8/8

vs

ディスパイダーB HP7/7

ディスパイダーR HP14/14

【直下コンマ下一桁】
0987:ドリス有利
654321:ディスパイダー有利

【補正】
【敏捷性(良):ドリス】+1
【敏捷性(良):ディスパイダーR】-1
【おそいよ!】-1

【ディスパイダー有利】

ドリス「あいつ……前に戦ったのと同じタイプ!」

ドリス「でも……違う!」

ディスパイダーB「ギイイ!」

ドリス「強い! なんで!? 何で強いの?」

【ディスパイダーBの 糸攻撃】

【ディスパイダーRの 糸攻撃】

ドリス「来るっ!?」

↓2
1【GUARD VENT】で身代わりになってもらおう
2【SHOOT VENT】で撃ち落とせるかも
3【HOLD VENT】で糸ごと叩き落とそう
4その他

・追記

ディスパイダーB(中) HP7/7

ディスパイダーR(中) HP14/14

ドリス「これで……防がなきゃ!」

「GUARD VENT」HP8/8

絵理をめがけて降り注ぐ糸の弾幕

圧縮した状態で放たれるそれは、粘着力を抜きにしても充分な破壊力が残る

ドリス「これだけじゃ……きっとダメ」

ドリス「なら、ゴリラくん!」

【直下コンマ下一桁:4以上でクウェーグリラ召喚成功】

しかし絵理がカードを構えたその時

ディスパイダーB「ギッ!」

絵理「きゃっ!?」

クモ型の放った小さな糸球が絵理の手を祓った

カードは後方をひらひらと舞い、落ちてしまう

ドリス「簡単には……いかないってことね」

【直下コンマ下一桁:ダメージ(ディスパイダーB)】
0:5
987:3
654:2
321:1

↓2【コンマ下一桁:ダメージ(ディスパイダーR)】
0:7
987:4
654:3
321:1

【補正】
【糸攻撃:ディスパイダーB】ダメージ+1
【糸攻撃:ディスパイダーR】ダメージ+2

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:クリティカル(ディスパイダーR)
奇数:イベント

↓2【イベント時コンマ下一桁】
偶数:赤ディスパイダー「ワシも食糧デモに参加するで~」
奇数:ヴァイド「……」

【クウェーグウォール HP0/8(破壊)】

【ドリス HP7/8(ダメージ超過)】

ドリス「ぐ、ぐうぅ……」

押されている

盾の後ろに隠れる絵理だったが、盾はゆっくり、またゆっくりと糸の砲弾を前に後方へ押されて行った

そして

ドリス「も、もうムリ! うわぁっ!?」

盾は砕け散り、糸が絵理へと迫る

ドリス「ぐ……うぅ」

糸は絵理の装甲にしっかりと絡み、逃がさない

ドリス「カード……取れ、ない。うあぁ」

【01:00】

ドリス「く、う、ぅう」

【ディスパイダーB 接近(中→近)】

【ディスパイダーR 接近(中→近)】

【02:00】

ドリス「ふんっ!」ビリリッ

ドリス「なんとか抜け出せた、けど」

ディスパイダーR「ギシャアアアッ!」

ディスパイダーB「ギイイ…」

ドリス「囲まれてる……? どうすれば……」

ドリス「ううん。ダメ! 諦めたら……ダメだよ」

ドリス「勝たなきゃ……勝たなきゃ願いは叶わないんだ!」

ドリス「来い!」



ドリス HP7/8

vs

ディスパイダーB HP7/7

ディスパイダーR HP14/14

【直下コンマ下一桁】
098:ドリス有利
7654321:ディスパイダー有利

【補正】
【敏捷性(良):ドリス】+1
【敏捷性(良):ディスパイダーR】-1

【ディスパイダー有利】

絵理の前に立つ二つの巨体

ドリス「……」

ドリス「やっぱムリ、かも」

ディスパイダーB「ギシャアアアッ!」

【ディスパイダーBの 糸攻撃】

【ディスパイダーRの 麻痺針】

↓1
1【HOLD VENT】で強制スタン
2【SHOOT VENT】でカウンター
3【ADVENT】カードが後ろに落ちてるけど
4その他

ドリス「やっぱりこれか!」

「HOLD VENT」

ドリス「だぁッ!」

ドン…

ディスパイダーR「ギ」

ディスパイダーB「ギァッ」

↓1~2【直下コンマ下一桁:ダメージ】
098:2
7654321:1

【ディスパイダーB HP5/7】

【ディスパイダーR HP12/14】

【03:00】

地に伏すクモ型の体に微かにひびが入る

この〝技〟は一応どの敵にも有効なものなのかもしれない

ドリス「最初はこれを使った方が無難、なのかな」

ドリス「よっし、今のうちにやれることやっちゃわないと」

↓2【要攻撃先指定】
1【ADVENT】拾ってゴリラ召喚
2【STRIKE VENT】で無抵抗の土手っ腹に大穴開けたろ
3【SHOOT VENT】で複数撃ちなんかどう?
4その他

・休憩

・再開×再開

ドリス「よし。じゃ、次」

後方に落ちたカードを拾い、構える

ドリス「これで!」

「ADVENT」

ドリス「ゴリラくん!」

地鳴りと共に獣が大地を蹴る足音が聞こえてくる

クウェーグリラ「グオオオッ」

【クウェーグリラの 攻撃】

【→ディスパイダーB】

そのままクウェーグリラは身動きの取れぬクモ型に掴みかかった

【直下コンマ下一桁:ダメージ】
0:5
987:3
654:2
321:1

【補正】
【攻撃:クウェーグリラ】ダメージ+3

【ディスパイダーB HPふえぇ/7】

クウェーグリラ「ヌゥン…ガッ!」

マウントを取ったクウェーグリラは容赦なくクモ型を殴り、壊していく

ディスパイダーB「ギャアアアッ」

ドリス「ゴリラくんやりすぎ!」

【04:00】

ディスパイダーR「ギィ…」

ドリス「あ、起きてきた。もうひと息、頑張ろ!」

クウェーグリラ「ウン」



ドリス HP7/8

クウェーグリラ HP12/12

vs

ディスパイダーR HP12/14

【直下コンマ下一桁】
09876:ドリス有利
54321:ディスパイダー有利

【補正】
【敏捷性(良):ドリス】+1
【敏捷性(良):ディスパイダーR】-1

【ディスパイダー有利】

ディスパイダーR「ガア!」

クモ型は同朋を殺された怒りからか、攻撃の矛先をクウェーグリラに向けた

【ディスパイダーRの 糸攻撃】

【→クウェーグリラ】

クウェーグリラ「ウホ!」

絵理の時よりも更に強く、糸の弾がクウェーグリラを襲う

クウェーグリラ「ウ!」

【クウェーグリラの 地震攻撃】

しかしそれよりも早く、グリラは自分の胸を叩きクモ型に吠えた

それと同時に弾の勢いは落ち、地面に転げ落ちる

更にクモ型も

ディスパイダーR「」HP11/14

クウェーグリラ「ウオオッ!」

ドリス「ゴリラくんかっこいー!」

【05:00】

ディスパイダーR「ギ…」

ドリス「またまた動けないみたいだね」

ドリス「私もさっきそんな感じで苦しんでいたんだけど、その痛み、分かってくれた?」

ディスパイダーR「」

ドリス「そろそろお返しタイムだね……悪く思わないでね!」

↓1
1【STRIKE VENT】でゴリラと一緒にボコしよ
2その他

3【FINAL VENT】

ドリス「トドメ、行くよ!」

クウェーグリラ「ウ」

ドリス「大丈夫大丈夫。いけるって!」

「FINAL VENT」

ディスパイダーR「ギ…」

【直下コンマ下一桁:ダメージ】
0:12
9:8
876:6
543:4
21:2

【ディスパイダーR HP8/12】

クウェーグリラ「ガァッ!」

クウェーグリラが身動き取れないクモ型を打ち上げる


ディスパイダーR「ガァアアアアアッ」

上空。敵の姿を捉え、一気に降下し殴りかかるその時

クモ型の必死の抵抗に合ってしまった

ドリス「うぁっ……」

弱りきっていない怪物は胸から針を飛ばし、絵理の打撃の邪魔をした

ドリス「クッソォ……ジャマするなぁぁぁッ!」

ドリス(焦り過ぎたかな……早く終わらせたかったんだけど)

ディスパイダーR「ギ…」HP7/14

思わぬ邪魔が入り、倒すことはできなかった

ドリス「……ゴリラくん。ごめん、お願い」

クウェーグリラ「ウン」

【クウェーグリラの 攻撃】

【→ディスパイダーR】

仕留め損ねたのなら、もう一度倒せば良い

クウェーグリラは果敢にクモ型へ飛びかかる

ディスパイダーR「ギィッ!」

【ディスパイダーRの 糸攻撃】

一瞬の判断が命取りとなる

クモ型の吹き出す糸がクウェーグリラを包んだ

ドリス「ゴリラくん!?」

【直下コンマ下一桁:ダメージ】
0:7
987:4
654:3
321:1

【補正】
【糸攻撃:ディスパイダーR】ダメージ+2

【クウェーグリラ HP6/12】

クウェーグリラ「モゴ」

繭に包まれたような形

堅く閉ざされた糸の表面からクウェーグリラの様子を知ることは不可能であった

ドリス「ま、また私のせいで……」

ドリス「ううん。ダメ、ダメだよ……今はとにかく戦わなくちゃ」

【06:00】



ドリス HP7/8

クウェーグリラ HP6/12

vs

ディスパイダーR HP7/14

【直下コンマ下一桁】
098765:ドリス有利
4321:ディスパイダー有利

【補正】
【敏捷性(良):ドリス】+1
【敏捷性(良):ディスパイダーR】-1
【クウェーグリラ行動不能】-3

【ドリス有利】

クウェーグリラ「ムググ」

ドリス「ゴリラくん、ごめんね。先にあいつを片付けるから待ってて」

ディスパイダーR「…!」

【ディスパイダーR 回避】

↓1
1【STRIKE VENT】でゴリラと一緒にボコしよ
2その他

【回避失敗】

ドリス「もう逃がさないから……!」

「STRIKE VENT」

ドリスの手に巨大な手甲が装着される

クモ型は体力の半分も削られ、攻撃する力もあまり残っていない

倒すなら今

ドリス「うりゃあああっ!」

【直下コンマ下一桁】
0:6
98:4
765:3
432:2
1:1

【補正】
【クウェーグナックル:ドリス】ダメージ+3

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:クリティカル
奇数:イベント

↓2【イベント時コンマ下一桁】
偶数:ディスパイダーR「一矢報いてから死ぬぞ」
奇数:ディスパイダーR「勝てないから帰るね」

反重力波を伴うパンチは地面と共に敵を抉り飛ばす

土煙が辺りを覆った

ドリス「やった……?」

跡には誰もおらず、結局どうなったか絵理には分からなかった

ドリス「……勝ったのかな」

クウェーグリラ「ウ…」

ドリス「帰らなきゃ」

―YOU WIN?―



【直下コンマ下一桁】
098:コンビニのトイレは一つしかないんだ
7654:真司「なんだこれ……」
321:真司「絵理ちゃん遅いなー」

――コンビニ

真司「絵理ちゃん遅いなー」

真司「あ、新刊出てる」

絵理「真司さん?」

真司「あれ、絵理ちゃん。どこにいたと思ったら」

絵理「私、さっきまでそこのトイレにいましたよ?」

真司「!?」

真司「え、だって俺もさっきあのトイレに……っていうかトイレ一つしかないんだから――」

絵理「真司さん、お待たせしてすいませんでした。帰りましょう」

真司「う、うん」

真司「??」

絵理(繁華街でクモのモンスターが現れる。そういえば図書館でもそんな情報があったな)

絵理(失踪事件の原因はクモ型モンスター。劉さんと関係はないだろうけど)

絵理(でも今日の劉さんの態度……)

絵理(私の知らない何か……隠してないよね)

絵理(もう一度だけ……聞いてみよう)

絵理(私の話なら聞いてくれるんだよね……私だって記者見習いならやることやらないと)

絵理(……)

絵理「よっし!」



―Episode9―

・中断

・次回episode10

・リザルトボーナスまた後で

・今のところ脱落者無し。まだ焦る時間じゃない

・ボーナス3

・お好きな中から3つ選んでください

・HPはもう上げません。あげません

1【コンマ1足りる】
2【絶対回避】
3【セーブポイント】

・セーブポイントも複数選択可です

↓1

・123各一つずつ把握

【名前】蒼崎 絵理(あおざき えり)
【性別】女【年齢】18
【職業】短大生
【行動方針】皆の普通で幸せな日々を守る為に戦う。自分を投げ捨てても目の前の大事なものの為に戦う。

【設定】
・眠り病
通院のおかげで病状は快復に向かっている。たまにウトウトする程度
・出産経験有り。親からは勘当を言い渡されている
育てられないと判断した親が娘を預かっている。勘当の身故、会えない
・人の悪意に敏感で直感感じ取れると同時にパニックになってしまう
・ライダーバトルのルールを知らない
・OREジャーナルで記者手伝いのアルバイトをしてる

【体力】悪
【攻撃性】普
【敏捷性】良

・持ち物
【デッキ(契約済み)】
【大切な友達】
【劉の連絡先】
【麻嶋の連絡先】
【ストーカー】
【OREジャーナルの連絡先】
【城戸真司の連絡先】

【ライダー参戦状況 4/13】
・仮面ライダードリス(変身者:蒼崎絵理 契約モンスター:クウェーグリラ)
劉に微かな違和感を感じる

・仮面ライダーベルデ(変身者:麻嶋礼一 契約モンスター:バイオグリーザ)
今回登場無し

・仮面ライダーヴァイド(変身者:劉(源氏名) 契約モンスター:ゲロイスパイダー・リボーン)
絵理に嫌われないか心配する殺人ストーカーホスト。情緒不安定

・仮面ライダーシェリフ(契約モンスター:バッファギガ)
今回登場無し

【今日のクウェーグリラ】

GスパイダーR「先日の部下の不始末誠に申し訳無く…」

クウェーグリラ「お気になさらずゴリ」

クウェーグリラ「ああ。今、Gスパイダーさんと話してたゴリ。なかなか愚痴の長い人ゴリね」

GスパイダーR「契約者が悪いとこうも酷いとはうんぬんかんぬん――」

GスパイダーR「食費は私ぶんでいっぱいいっぱいなんですがうんたらかんたら――」

GスパイダーR「だから私も口を酸っぱくしてあのバカホストに言ってるんですがどうにも話が伝わらずなんとかかんとか――」

GスパイダーR「全く困りものでスパ!」

GスパイダーR「今は始まったばかりだから良いですがほんにゃらほんにゃら――」

クウェーグリラ「まだ話は続きそウホねぇ」

クウェーグリラ「ぼくは元気だから心配いらんゴリよ」

―IF Episode―

絵理「ゲーム会社? それのモニター兼お茶汲みバイト?」

マナ「うん。最近話題のリアル脱出ゲームとか廃デパートを借りた鬼ごっことか運営してる会社だよ」

絵理「ゲームとかあんまりしないから分かんないよ」

マナ「いいのいいの。ほら見て! 容姿端麗な者に限るって、絵理ならできるよ!」

絵理「そうかなぁ」

マナ「それでこのお給料。良くない?」

絵理「うーん。まあやってみようかなぁ。お給料良いし」

マナ「じゃあわたしも行くー」

絵理「え、なんで?」

マナ「ゲーム大好きだし! 容姿は……まー何とかなるでしょ!」

――面接会場

絵理「高見沢さんのとこ程じゃないけど大きい会社だなぁ」

マナ「緊張するねー」

面接官「これよりモニターの面接を開始します」



絵理「勝ち残ってしまった」

マナ「最初はあんなに人が多かったのに今じゃ13人だよ。すごいね。精鋭だよ精鋭!」



「そ、君達精鋭」

面接官「社長!」

マナ「社長!? あれが!」

絵理「若い……」

面接に来た女達「かっこいいかも」ザワザワ

「ん、よく言われる」

芝浦「俺、社長の芝浦。うん、注目通りかわいい子達が揃ったね」

芝浦「じゃ、最終面接、始めよっか」

芝浦「最初は筆記テスト。まずだけど、ウチの系列で作ってるジュースがあるから」

コト…

絵理「わ……(なんでジュース?)」

マナ「おいしそー(バイトの面接でここまでする?)」

芝浦「これからこれ飲んで、ちょっと感想書いてみてよ。上手く説明できない人はいらないから」

絵理「じゃあ……」

マナ「いただきまーす」

ゴク…

絵理「ん……」

マナ「うし、やるぞぉ」



絵理(よし、書き終わり。マナはどうしてるかな……あれ?)

マナ「ぐぅ……」スヤア

絵理「あ、コラ、ちょっと――」

絵理「あれ……眠……」

面接官「13名全員眠りました」

芝浦「おっけー、じゃあ次は実技のテストね」ニヤ

芝浦「この時点で二人は脱落すると思ったんだけどなぁ。『知らない人からもらったものは飲めません~』とか。ガード固い子いるかな、って」

面接官「はあ」

芝浦「でも案外いけるもんだね。チョロいっていうかさ」ヘラ…

――白い部屋

絵理「はっ! ……私、寝て――」

マナ「絵理……」

女A「なんだろうここ」

女B「私達眠らされていたみたいだけど」

絵理「ここ……どこ!?」

ピンポンパンポーン

マナ「!」

芝浦『みんなそろそろ起きた頃?』

芝浦『筆記テストは終了。全員合格だよおめでとー』

芝浦『じゃあこれから実技の試験を始めまーす』

芝浦『これから13人、このひろーい部屋で――』



芝浦『一人になるまで殺し合って』

絵理「!」

絵理「なんで……そんなっ」

女B「そうよ。何故私達にそんなムチャクチャな試験を!」

芝浦『何で、って? おたくらそれ知る必要ある?』

芝浦『時間はたっぷり用意してるからさ。まあ3日も飲まず食わずでここにいればその気になってくれるだろうし』

マナ「絵理……どうしよ、わたしたち、やばいところに来ちゃったよ……」

絵理「大丈夫、大丈夫だよマナ。必ず出られる」

絵理「出る方法がある……はず」

絵理(そうだ鏡! いや、それに近いもの――)

芝浦『何探してるのかな、蒼崎絵理さん』

芝浦『ん……?』

芝浦『もしかして、〝鏡〟を探してるのかな……ははは、ムダだよムダ。そっか、君が。あははは、あははは』

芝浦『最近夢を見るんだ。戦う夢。こうして何人か集められて一人になるまで殺し合うゲームの夢』

芝浦『その記憶が何なのか思い出せるかと思ってこうして記憶に近いゲームを再現してみたけど』

芝浦『こんなに簡単に求めてた物が来るとはね』

芝浦『〝仮面ライダー〟……見ーつけた!』

―IF Episode―

・と芝浦と絵理が脱出ゲームを介して戦う話を考えていました。供養

・人を操ってデスゲームおっぱじめる芝浦ならするかなと

・女の子達の中にライダーを紛れ込ますのを想定していました

・前参加者は変身することは99%ありません(1%が起こりかけてる事実)

・前参加ライダーが登場することはあるかも

・再開

――メリーゴーラウンド

劉「……」

劉「楽しかったなぁ、メリーゴーラウンド」

劉「〝ここ〟に楽しい思い出なんかなかったのに」

劉「絵理ちゃんのおかげで、ここが楽しい場所になったよ」

劉「……」

劉「絵理、ちゃん」

劉「本当の俺を知っても絵理ちゃんは俺を愛してくれるよね」

劉「……」

――メリーゴーラウンド(過去)

劉(幼少)「おかあさん! おかあさん!」

「……」

劉(幼少)「ねえおかあさ――」

「うるさい」

劉(幼少)「……ご、ごめんなさい、ごめんなさいおかあさん……」ビクッ

「……」

「早く乗りたい物決めて」

劉(幼少)「えっ……いいの?」

「早く」

劉(幼少)「……うん!」

生まれて初めて自由に決めても良い選択肢を与えられて、俺は嬉しかったんだ

どんなに   ても、どんなに     れても、俺はおかあさんが大好きだった

劉(幼少)「おかあさん! メリーゴーランド! メリーゴーランド乗りたい!」

「そう」

ずっと記憶の中に封じ込めていたようだ

俺は……あのメリーゴーラウンドに乗ったことが、ある

「見てるから早く乗って来なさい」

劉(幼少)「うん!」

本当は一人で行くのは寂しかった。でも、わがままは言えない

  れるから



劉(幼少)「あははは!」

楽しかった

音楽と一緒に回る馬、俺を見てくれてる〝おかあさん〟

まるで普通の みんなと同じ普通の子どもになれたみたいで

嬉しかった。ただ単純に

劉(幼少)「あははは……!」

ちょうど真ん中にさしかかった辺り

〝おかあさん〟の姿は見えなくなった。正直これも不安だった

でも待っててくれる

待っててくれる人がいる

自分には〝おかあさん〟が――

死角から抜けた先

劉(幼少)「あ……れ」

〝おかあさん〟はいなくなっていた

――迷子相談所

劉(幼少)「うぅ……ひっぐ……おかあさ……ん、おか……」

アナウンス「コウスケくんのお母様、お父様、コウスケくんがお待ちです。至急迷子相談所まで――」

劉(幼少)「おかあさん……」

アナウンス「コウスケくんのお母様、コウスケくんがお待ちです。至急――」

アナウンス「コウスケくんのお母様――」

アナウンス「至急迷子相談所まで――」

アナウンス「お母様――」

――遊園地(現代)

劉(遊園地には悪いことしちゃったな)

劉(メリーゴーラウンドで子どもが置き去りにされ、なんてすぐに噂になったらしいし)

劉(今でもその話、よく聞く。だって面白いもんね。話のタネしやすいしさ)

劉(……ま、今の俺には関係ないことなんだけどね)

劉「……」

劉「一人の遊園地はやっぱりつまんないや」

・ごめんなさい中断

・冠城君続投再開

―Episode10―

――繁華街

ポツ――

絵理「あ」

ザアア――

絵理「雨……」

絵理「……いけない。傘、ないや」

絵理「……」

先週、真司さんが言っていたこと

根拠、というか証拠に欠ける推理、だったけど

確かに引っかかる

劉さんは何か隠しているのかもしれない。大事な何かを

真司さんには教えるつもりはないらしい。なら私が聞けば、どうだろう

――数日前

真司「一人であのホストのところに行きたい……って?」

絵理「はい。あの人となら私の方が面識、あると思います。だから」

真司「ダメだよ」

絵理「……」

真司「ダメだよ絵理ちゃん。あいつは〝危険〟だ」

真司「あいつ以前から色々悪い噂が立ってる。店の前で女の人に暴力を振るったり、同業者と喧嘩になって大怪我を負わせたりしてるって」

絵理「そ、そんなの噂です!」

真司「それに君はアルバイトだよ。無理する必要はない……俺、君を危険な目に合わせたくないんだ」

絵理「それは、そうですけど」

真司「絵理ちゃん」

絵理「はい」

真司「絵理ちゃんは何で、そんなにこの事件が気になるの?」

絵理「!」

絵理「それは……」

絵理(一つはあの事件に……怪物が関わっているから)

絵理(大勢の人が行方不明になるきっかけは多分、繁華街に居たクモ型の怪物達が作ったんだと思う)

絵理(戦える人はそんなにいない)

絵理(その原因が何か、私自身あまり分かっていないのもある)

絵理(それを知ることができれば……)

絵理(それともう一つ)

絵理(……)

絵理「劉さんは……」

絵理「劉さんは……悪い人じゃないと思うんです」

真司「え……」

絵理「私、劉さんと何回かお話したことあるんです。その時の劉さん……とっても優しい人だった」

絵理「善悪の区別が付かないくらい幼くて……でも、だから……とっても無邪気な、そんな感じの人でした」

絵理「だからきっと私が聞けば何とか何かが分かる……って」

絵理「だから……だから……」

真司「……」

真司「んー」

真司「ん~~」

真司「んあああああっ!」

絵理「!?」

真司「ごめん。絵理ちゃんが何だか昔の俺とダブっちゃって」

絵理「えっ」

真司「分かった。もう止めない」

真司「そっか。劉って奴はそんな顔もあったのかぁ……俺もまだまだ修行が足んないな」

真司「疑ってばっかりで相手を信じること、ちょっと忘れてかけてたみたい。年取っちゃったのかなー」

真司「でも……今思い出した! ありがと」

真司「分かったよ、絵理ちゃん。もう止めない。こうなったらやってみるだけやってみなよ」

真司「俺も手伝うからさ」

真司「でも突っ走り過ぎないこと! 失敗経験なら俺の方がたっくさんあるからさ」

絵理「!」

絵理「……!」

絵理「はい! ありがとうございます!」

――繁華街

絵理「……っ」

絵理(息が詰まる。人ごみに溢れる人の悪意に近い感情が流れ込んで来る感覚)

絵理「っ」ブンブン

絵理(大丈夫、大丈夫)

絵理(真司さんが居なくても……私、頑張る)

ザアア――

――OREジャーナル

真司「……」カタカタ…カチャ…

真司「っしゃ、終わりー」

大久保「お、今日はヤケに早いじゃねーか。どしたの」

真司「ええ、はい! あ、編集長。ファイルに今週の原稿入れておいたんでチェックお願いします」

大久保「おう」

真司「じゃ行ってきまーす」ガタ

大久保「おい、どこ行くんだよ。今日は一日文書作成するんじゃなかったのか?」

真司「へへ、大事な後輩が待ってるんで。ちょっと行ってきます」

大久保「お! ああ、そう」

真司「じゃ、ということで」

大久保「あっ! おい真司!」

真司「はい?」

大久保「傘。雨降ってるぞ、外」

真司「あ」

大久保「傘立てからテキトーに持ってけよ」

大久保「2つな」

――ホストクラブ 「Dead or Alive」

劉「外、雨降ってたし寒かったよね」

絵理「……」

劉「絵理ちゃん大丈夫? 温かい飲み物もらって来ようか」

絵理「いえ、大丈夫」

劉「そう……」

絵理「……」

劉「今日は……そうだね」

劉「この間の話、しに来たんでしょ」

絵理「……はい、ごめんなさい」

劉「俺も絵理ちゃんになら話すって言っちゃったからね。いいよ、何か聞きたいことがあるなら」

劉「ま、答えるとは限らないけど」

↓1~3【〝連続失踪事件〟について何が知りたいの?】

劉さんのお客さんがいなくなることで得をしてる人がやってるのかも、例えば売り上げを競ってるライバルのホストとか
そういう人にこころあたりはありませんか?

絵理「じゃあ――」

絵理「……劉さんとの同伴中に失踪してしまった人がいるんですよね? しかもその時に、運良く助かってその様子を目撃した人もいるとか」

劉「ああ、あったね」

絵理「でもその目撃者も失踪しているんですよね」

劉「……」

絵理「その時のことを聞かせてください」

【直下コンマ下一桁:コンマ9以下で教えてくれる】

劉「ああ、覚えているよ。名前は……何だったかな」

劉「俺、忘れるのも早いからさ」

絵理「……」

劉「同伴中だったかな。ご飯食べて三人で店行く途中、一人の女の子が急に路地裏に引っ張られるみたいにしていなくなっちゃったんだよ」

絵理(引っ張られる……クモ型の糸?)

劉「そこで俺たちその子のこと追いかけたんだけど見つからなくて」

劉「もう一人の子は何だかクモがなんだ、って話していたけどね。よく分かんないや」

絵理「そう、ですか……」

絵理(やっぱり一連の事件は怪物が起こしたことだったんだね!)

絵理「それと」

絵理「劉さんのお客さんの失踪した人って何割くらいなんですか?」

劉「ワリアイ? んー……二割、いや三割くらいの常連さんがいなくなっちゃったかなあ」

絵理「そんなに……じゃあ失踪していない人に私が話を聞きに行っても」

劉「それは……ダメだよ。個人じょーほーはシュヒ義務だってヒデサクさんが」

絵理「でも……」

劉「うーん」

【直下コンマ下一桁:8以下で教えてくれる】

劉(あの子なら……いいか。何も知らないだろうけど)

劉「じゃあこれ……この子ならよく話すよ。多分」

絵理「この、紙……!」

劉「ヒミツだよ。ね?」

絵理「は、はいっ」

・寝落ちするうんち

・許してください! OWABIしますから!

・再開

絵理(やっぱり劉さんが何かやったとは思えない)

絵理(だったら――)

絵理「劉さん。やっぱり劉さんを陥れようとした人がいるんですよ! 私はそうとしか思えません!」

劉「……そっか。やっぱ……そう来る」

絵理「?」

劉「ううん。何でもない。そうだね、そうかもしれないね」

絵理「私……その犯人、見つけます」

劉「えっ」

絵理「犯人探しなんて本当はダメなことかもしれないけど……警察がどうにもできなくて、劉さんが困っているのなら」

絵理「私少しでも誰かのために……普通の……普通で幸せな生活を送ってもらうために――」

絵理「頑張りたいんです!」

劉「!」

劉「え、絵理ちゃん……」

劉「……」

絵理「これは私の勝手にやることです。できれば止めないで……」

劉「そう……そう、かぁ」

・ゾロ目(一回目>>386

【直下コンマ下一桁】
偶数:劉「絵理タン眩し過ぎワロタwwwwワロタ…」
奇数:ディスパイダーR「チッス皆殺しに来たでー」

・ゾロ目(二回目>>389

【直下コンマ下一桁】
偶数:劉「住む世界がやっぱり違うんやな、って」(ドンドン矯正されますよールート)
奇数:劉「あぁ^~あの優しい顔曇らせてみたいんじゃあ~」(やっぱり劉くんはキチルート)

劉「……分かった」

劉「絵理ちゃん、君に全て任せるよ」

絵理「……!」

劉「ありがとう絵理ちゃん。俺のタメにここまでしてくれて」

絵理「い、いえっ! いえいえ! 私はただ人の役に立ちたいだけで……」

劉「嬉しいよ」ニコ…

絵理「あ、あのっ、はいっ、が、頑張ります! 頑張りますので!」

絵理「じゃ、じゃあ私はこのへんで」

絵理「さよならっ!」ダッ

劉「またね、絵理ちゃん!」

――繁華街外

絵理「うー……」タッタッ…

絵理「うれしいぃ~っ!」

絵理(ありがとう、だって。うれしい、だって! わー! ……わぁーっ!)

絵理(私も人の力になれるんだね。変身しなくたって誰かのためになれるんだね!)

絵理(こんなの……初めて)

絵理(こんなに嬉しいなんて……初めてだよ!)

絵理「わぁー!」

「「なんだなんだ」」

「「叫んでる女の子がいるぞ」」

絵理「あ……すいません……」

――ホストクラブ「Dead or Alive」

ヒデサク「どうした劉。今日はやけに機嫌がいいじゃねえか」

劉「んー? んふふふ……」

ヒデサク「んだよ、気持ち悪いやつだな。早く店入っててくれよ」

劉「へへ」



劉「絵理ちゃんは……やっぱり優しいんだね」

劉「俺の為にこんなに行動してくれるだなんて」

劉「俺……愛されてるなあー……」

劉「でも……その絵理ちゃんが探してる犯人がやっぱり俺だったって気付いたらどうなるのかなぁ」

劉「やっぱり……泣いたり怯えたり、悲しい顔するのかなぁ。してくれんのかなあ」

劉「っ」ゾクゾク…ッ

劉「いい! いいよ……マジで」

劉「やっぱり絵理ちゃんは……俺を心から愛してくれる人だ」

劉「ふふ……」

劉「ふふふ……」

――繁華街コンビニ前

真司「あ、絵理ちゃん。おーい!」

絵理「真司さん! 真司さぁーんっ!」グワッ

真司「わ、ちょ、ちょっと。抱き付くのは……」

絵理「あっ! あっ、その……すいません」

真司「だ、大丈夫。それで……どうだった?」

絵理「はいっ! やっぱり私、劉さんは悪い人じゃないと思います。それに私、劉さんを信じてみたいです」

真司「!」

真司「そっか……うん、そうか」

真司「よし。分かった。情報聞きに行ってくれてありがとう。この件は俺ももう一度見直すことにするよ」

絵理「はい!」

真司「しっかし……さすがだなぁ絵理ちゃんは」

真司「昔の俺だったら絶対こんなのできない。空回っちゃうよ」

真司「OREジャーナルの未来のエース記者になれるかも……うーんいやいや俺だって負けてらんないぞ……」

絵理「?」

絵理「でも真司さん。何でここに……」

真司「いや……さ。絵理ちゃんが少し心配で」

真司「それにほら。雨も降ってるし」

絵理「あ……」

真司「傘、あるよ。会社のだけど。借りてきたから」

絵理「ありがとう……ございます」

真司「じゃあ帰ろっか」

絵理「はい!」

真司「よっしゃ! 絵理ちゃんの一人仕事成功祝してご飯おごっちゃうぞー!」

絵理「わー!」

――次の日 帝国城南大学附属女子短期大学

マナ「で、嬉しそうな顔をしてたの」

絵理「うん! 何か……嬉しくて」

絵理「やっぱり人の役に立てるって嬉しいね」

マナ「そっか……確かにそうだね。でも……」

マナ「絵理のそういう顔、初めて見た」

絵理「え?」

マナ「あのさ、絵理って……笑ってる時とか喜んでる時にも、なんだろ……寂しそうな顔してるの」

絵理「ウソ!」

マナ「いやいやほんと。何て言うか〝陰〟のある感じ?」

絵理「えぇ……」

マナ「だからさ。今の顔……わたしすっごく好き」

マナ「絵理がたまに遠くに感じる時があるけど、その顔見たらちょっとホッとしたよ」

マナ「絵理は絵理なんだよな、ってね」

絵理「……ん!」



絵理「授業終わり!」

マナ「今日は長かった……絵理半分寝てたでしょ」

絵理「何かまた最近眠くてね……ふわぁ」

マナ「しんどい時は言うんだよ?」

絵理「うん」



マナ「ところで絵理、これからの予定ってあるの? 大分空薄暗くなってきたけど」

絵理「うーん」

↓2
1劉からもらった紙にある客の元へ行く
2OREジャーナルへ行く
3特に予定もないのでマナと出かける
4その他

絵理「ああ、そうだ」

絵理「んと」ゴソ

絵理「あった!」

マナ「なになに?」

絵理「劉さんからもらったお客さんの住所。ここで取材の続きをしてみようと思って……」

マナ「へー、わたしも言ってみていい?」

絵理「え……いやあどうかな。真司さんも来るだろうし」

マナ「そう?」

絵理「ん……」

マナ「じゃあまた今度、ね」

絵理「うん!」

――ボロアパート

絵理「ここです……多分」

真司「ここに劉の客が?」

絵理「いるらしいです」

真司「そうかぁ。じゃあまず……行ってみるしかないな」

真司「よいしょっと……うわ、くっさいなあ。生ゴミくらい出せよぉ」

絵理「階段外れそう……」

絵理「名札……何て読むんだろ」

真司「あーっと……雪(ユキ)かな。雪さーん。いますかー?」ドンドン

絵理「あ、ちょっと真司さん! 夜だからそんなに大きな音立てないで……」

真司「だってインターホンもないし仕方ないだろ? 雪さーん! おーい!」ドンドン

絵理「雪さーん。ちょっとお伺いしたいことが……」

真司「おーい!」ドンドン

その時突然背後から――

?「ナンダよ」

真司 絵理「「うわぁああーっ!?」」

真司「だって急に後ろから出て来るから」

絵理「びっくりしたぁ」

?「コチがビクリしたよ! アンタ達だれ」

真司「ああ……俺たち、OREジャーナルの記者なんだけど」

?「汽車? 走るノカ?」

絵理「そうじゃなくて……新聞とか書く方の」

?「レポーターか。いいゾ。話聞くヨ」

絵理(案外話が分かる人だったみたい)

真司「じゃあ雪(ゆき)さん。よろしく」

?「ゆき? ゆきチガうよ!」

雪「ワタシ名前〝雪(シュェ)〟ね。覚えテよ」

――雪の部屋

絵理(うわぁ……なんかゴチャゴチャしてるなあ。それににんにく臭い)

真司「名前は……雪(シュェ)さんね。職業は?」

雪「ジムのアルバイト」

真司「ジム? トレーニングとかする?」

雪「?」

真司「まあいいか。それで……劉ってホストが居るホストクラブに行ったことがあるんだよね」

雪「まーネ。一回だけ」

真司「一回だけか……」

雪「それがホンタイか」

絵理「本題はそれじゃないんだけど……」

↓2【何を聞こう?】

・休憩

・再開



雪「ふーん、あの失踪事件を調べてるノカ」

絵理「知ってるの?」

雪「まね。ワタシの働いてるところじゃケッコー有名な話ダヨ」

絵理「劉さんについて知ってることはある?」

雪「何も。ただ分かることはアルヨ」

絵理「それは……なに?」

雪「アイツ、頭おかしい奴ダ。それは分かる」

絵理「……」

雪「アイツに騙される奴イパイいる。アイツ、口がウマいから」

雪「アイツ信用する奴はバカよ、バカ」

絵理「なっ」クワッ

真司「絵理ちゃん!」

絵理「ううー」フー フー

真司「どうどう」

真司「……じゃあ、雪。劉について気づいたことはある?」

雪「気づいたことか? うーむ」

雪「そう! アイツ、自分のこと好きになった女に変なこと聞いてた!」

真司「変なこと?」

雪「『俺を本当に理解してくれるの?』とか『俺の全部を愛してくれるの?』とか聞いてた」

真司「……普通の殺し文句に聞こえるけど。何か意味があるのかな……」

雪「知るカ」

雪「聞きたいコトはそれだけカ? なら帰れ」

絵理「うがー」フー フー



真司「収穫無しかあ。劉の奴、絵理ちゃんにテキトー教えたな!」

絵理「うぅ……もっとちゃんと話ができる人が良かったなあ」

真司「こういう日もあるよ。今日は帰ろう」

絵理「はいぃ……なんか服がにんにく臭いよお……」



キィィィン…

絵理「ま、またこんな時に! 何なのもう!」

真司「え? 何!?」

絵理「いや、その、こっちの話です!」

絵理(どうしよう。真司さんはいるし近くにコンビニはないし辺りは暗いし……変身するにしても)

絵理(どうやってごまかして行こう……)

↓1

絵理「えーとあーと」

絵理「真司さんごめんなさい、急用思い出しました! 先に帰ってください!」ダッ

真司「え、あ、ちょっとぉ!」

真司「あれー?」

真司「絵理ちゃん突然どこかへ行っちゃうことあるけど何の用なんだ……?」

真司「いや、女の子のプライベートを詮索するのはダメだよな」

真司「いや……」

【直下コンマ下一桁】
098:真司「ちょっとだけ付いてっちゃおうかな……ごめん絵理ちゃん」
7654321:真司「帰るかー」

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:真司「あっ」
奇数:ヴァイド「お前絵理ちゃんのなんなの? 死ね」

怖っ
怖っ!

>>458のコンマの方が怖い

オフコースの「さよなら」と思わせておいて実は正確には「もうすぐ『外は』白い冬」なので
逆説的に「さよなら」ではないという高度な心理戦

真司「しょーがない。帰るかー」

「おっ」

真司「あ!」

「真司じゃねえか。久しぶりだな」

真司「瀧田さんこそー」

瀧太さん「おう、ここらに少し用があってな。どうだい、仕事の方は」

真司「俺は楽しくやってます。この仕事好きだし」

瀧太さん「そうか、そら良かった。ま、俺も仕事の方はそこそこ順調ってとこよ」

真司「またまたー。そう言ってまた暇あれば競馬とか行ってるんでしょ?」

瀧太さん「あちゃーバレたかー。いや、そうなんだがね。さすが記者、鋭いねェ」

真司「記者じゃなくても分かりますよ!」

瀧太さん「……ん」

瀧太さん「じゃ、俺はそろそろ」

真司「あ、はい! また!」

瀧太さん「何か調べたい事があったらウチに来な。料金はサービスしとくからよ」

真司「んー、考えときます!」

瀧太さん「ツレねえなあ。じゃあな」

真司「はい!」

――人通り少ない道

絵理「あ、あった! カーブミラー!」

絵理「この辺り街灯も少ないから見つけるの大変……でも、もう大丈夫」

絵理「行くよ」



絵理「変……身ッ!」



ドリス「よっし!」



【直下コンマ下一桁】
098:チョッパヤ到着
7654:普通に到着
321:おそい

――夜道(MW)

ディスパイダーR「シャアアア…」

ドリス「到ちゃ……あ……」

既に一通り食い漁った跡が怪物の足下に散らばっていた

一足遅かった。救える命が救えなかったことに絵理は歯噛みした

しかし死んだ彼ら彼女らに思いを馳せる時間はない

まずは目の前にいる敵を倒さねば

ドリス「……許さない」

ドリス「仲間はいないみたいだね……なら、今度は逃がさない」

【00:00】

―BATTLE START―



ドリス HP8/8

vs

ディスパイダーR HP14/14

【直下コンマ下一桁】
09876:ドリス有利
54321:ディスパイダーR有利

【補正】
【敏捷性(良):ドリス】+1
【敏捷性(良):ディスパイダーR】-1
【おそい】-1

・中断

・みんなトモダチ みんなアマゾン再開ぷり

【ディスパイダーR有利】

ディスパイダーR「ギィ…」

ドリス「く……あいつ、あんなに早かった!?」

ドリス「また……また強くなってる!」

ディスパイダーR「ギシャアアッ!」

際限無く飛ばされる糸と針の雨

一度立ち止まれば蜂の巣にされてしまうだろう

絵理はとにかく走って逃げる

ドリス「うぅ……ぐっ!」

【ディスパイダーRの 糸攻撃】

↓1
1【HOLD VENT】で一発逆転
2【SHOOT VENT】で撃ち落とせるかも
3【絶対回避】
4その他

ドリス「これなら……!」

「SHOOT VENT」

シュートベント
絵理が砲台を背負った時、ドリスの眼は視界範囲内の糸弾を全て捉えて見せた

ドリス「これを全て撃ち落とせば……!」

ドリス「だあっ!」

【直下コンマ下一桁】
0:撃ち落とし成功。更にカウンターをお見舞いだ!
987:撃ち落とし成功
654321:撃ち落とし失敗

ドリス「ひいふうみ……見えた!」

ドリス「いただき!」

本来砲台を制御するのは至難の技である

絵理は今、感覚だけで着弾位置を計算し砲台全てを糸弾に当てようとしていた

ドリス「でぇぇいっ!」

ディスパイダーR「ギ!?」

そして全て命中。糸弾は空中で爆発し消え去った

ドリス「どーんとこい!」

【01:00】



ドリス HP8/8

vs

ディスパイダーR(中) HP14/14

【直下コンマ下一桁】
098765:ドリス有利
54321:ディスパイダーR有利

【補正】
【敏捷性(良):ドリス】+1
【敏捷性(良):ディスパイダーR】-1

【ドリス有利】

ディスパイダーR「…」

先程までの猛攻が嘘のように止んだ

ドリス「もう弾切れ?」

ドリス「じゃあ次はこっちの番ね!」

↓1
1コングランチャーで撃ちまくれ
2【HOLD VENT】で追撃
3接近(中→近)
4その他

ドリス「せっかくだしもいっちょいくよ!」

ディスパイダーR「…!」

ドリス「食らえッ!」

【ディスパイダーRの 回避】

【直下コンマ下一桁】
0987654:ディスパイダーR回避失敗
321:回避成功

↓2【回避失敗時コンマ下一桁:ダメージ】
0:5
987:3
654:2
321:1

【補正】
【コングランチャー:ドリス】ダメージ+2

【ディスパイダーR回避失敗】

【ディスパイダーR HP11/14】

ドリス「てやぁッ!」

ディスパイダーR「ギィッ!」

回避を試みるクモ型

だが絵理はその先を読んでいた

ドリス「右に避けるならそっちに撃てばいいだけでしょ?」

一弾目は謂わば囮

退避位置に向けて砲弾を放った

ディスパイダーR「ギィッ!?」

ドリス「いいね! 次行こうか」

【02:00】



ドリス HP8/8

vs

ディスパイダーR(中) HP11/14

【直下コンマ下一桁】
0987654:ドリス有利
321:ディスパイダーR有利

【補正】
【敏捷性(良):ドリス】+1
【敏捷性(良):ディスパイダーR】-1

【ドリス有利】

ディスパイダーR「…」

怯んだ敵に対してもう一撃加える機会は訪れる

ドリス「そういえばお前……最初に私を狙った怪物に似てる」

ディスパイダーR「…」

ドリス「私……あの時スッゴく怖かったんだ」

ドリス「その気持ちちょっと分かって来たよね?」

ドリス「ね!」

↓1
1コングランチャーで撃ちまくれ
2【HOLD VENT】で追撃
3接近(中→近)
4その他

ドリス「じゃあ次ね」

「ADVENT」

絵理はその隙に頼もしい仲間を呼び出した

クウェーグリラ「グオオオ!」

ドリス「ゴリラくん、今日もお願い!」

クウェーグリラ「ウン!」

【クウェーグリラの 攻撃(→ディスパイダーR)】

クウェーグリラ「ウオオッ!」

ディスパイダーR「ギ!」

【ディスパイダーRの 糸攻撃】

【直下コンマ下一桁】
0987654:ゴリラくんの勝ち!
321:ディスパイダーRの方が早かった!

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:クリティカル(ゴリラくん)
奇数:イベント

↓2【イベント時コンマ下一桁】
偶数:シェリフ「チッ……」
奇数:ゴリラくんファンブル

クウェーグリラ「ガッ!」

クウェーグリラは走る

巨体に似合わぬ機敏さでクモ型との距離を縮めていく

ディスパイダーR「ギィ!」

敵も近寄らせない為に糸弾を吐いて牽制するが

クウェーグリラ「ウホ!」

クウェーグリラが拳を突き出した途端、糸弾は次々と彼の両掌から発生する重力波に勢いを奪われ落ちていった

クウェーグリラ「ウオオッ!」

【直下コンマ下一桁:ダメージ】
0:10
987:6
654:4
321:2

【補正】
【攻撃:クウェーグリラ】ダメージ+3

【ディスパイダーR HP4/14】

クウェーグリラ「ウホ!」

跳躍

そのまま全体重をかけた一撃をクモ型の胸に刺し込んだ

ディスパイダーR「ギ…」

ドリス「やった!」

【03:00】



ドリス HP8/8

クウェーグリラ(中) HP12/12

vs

ディスパイダーR(中) HP4/14

【直下コンマ下一桁】
098765432:ドリス有利
1:ディスパイダーR有利

【補正】
【敏捷性(良):ドリス】+1
【敏捷性(良):ディスパイダーR】-1

ここから始まる

【ドリス有利】

ディスパイダーR「ギ…ギギ…」

ドリス「もう一押しだね。そろそろ……トドメ行こうか」

クウェーグリラ「ウン!」

ドリス「よっし!」

↓1
1コングランチャーで撃ちまくれ
2【HOLD VENT】で追撃
3接近(中→近)
4その他

5【FINAL VENT】

↓2【ゴリラくんに指示】
1一緒に戦って!
2私を守って!
3帰っていいよ

ドリス「ゴリラくん! もしもの時の為にもうちょっとこっち来てー!」

クウェーグリラ「?」

【クウェーグリラの 移動(中→近)】

ドリス「念には念を……よし!」

「HOLD VENT」

ディスパイダーR「!?」

【直下コンマ下一桁:ダメージ】
098:2
7654321:1

【ディスパイダーR HP3/14】

ディスパイダーR「ギギ…」

強力な重力空間

この時だけは如何なる者でも絵理に頭を垂れる

地に額をこすりつけ、絵理の前に平伏す

逃げることはおろか指一本動くことさえ許されない

ドリス「……」

【04:00】

↓1
1コングランチャーで撃ちまくれ
2【HOLD VENT】で追撃
3接近(中→近)
4その他

5【FINAL VENT】

↓2【ゴリラくんに指示】
1一緒に戦って!
2帰っていいよ

ドリス「そろそろ……終わりにしようか」

「FINAL VENT」

ドリス「ゴリラくん!」

クウェーグリラ「ウホ!」

ディスパイダーR「ギギ…ィ!」

クウェーグリラはカードの導きに従い、クモ型の方へ走って行く

ドリス「次は私の番!」

【直下コンマ下一桁:ダメージ】
0:12
9:8
876:6
543:4
21:2

【ディスパイダーR HPこ無ゾ/14】

ドリス「終わりだよ……食らえッ!」

ドリス「ライダー……パンチ!」

ディスパイダーR「ギ…ギャアアアッ――」



ドリス「ふう、すっきりした。ゴリラくん、帰ろっか」

クウェーグリラ「ウウゥ…」

ドリス「ゴリラくん? 勝ったから帰ろうよ?」

クウェーグリラ「ウゥウゥ…」

ディスパイダーR「ギ…ギ…」

身動き取れぬまま、何発も殴られ地面へと叩きつけられたクモ型

下半身は砕け、頭も潰れ、爆発の寸前

ではあるがまだ生きてはいた

怪物故の執念か、人を他の怪物より喰らい力を強めていからか

最期の一撃を放つ力は残っていたのだ

絵理の方はそれにまだ気付いてはいない

ならば話は早い

その隙を狙い、脳天に一発。針を突き刺してしまえば良い

ドリス「ゴリラく……」

クウェーグリラ「グゥゥウ!」

ディスパイダーR「シャアアアアアッ!」

ドリス「あ――」

ドリス「か、カード間に合わない! あ――」



ドリス「……あ、当たってない?」

金属同士がぶつかり合い、何かを弾く音が聞こえた

絵理が目を開けるとそこには――

シェリフ「死んだフリして不意打ちかい。怪物のクセに考えたもんだな」

ディスパイダーR「ギ…」

ドリス「アナタは!」

シェリフ「怪物狩りに来たらもう終わっちまってたみたいだな」

以前、絵理を襲った青い戦士

彼の銃弾が針を弾き飛ばしたらしい

シェリフ「よう嬢ちゃん。ひさしぶりだな、調子はどうだい」

ドリス「え、ああ。まあ、そこそこです」

シェリフ「そうかい。俺はアンタらにやられてから眠れぬ夜を過ごしてるよ」

ドリス「はぁ……」

ディスパイダーR「ギギィッ!」

二人が話す途中、攻撃失敗したクモ型が再び絵理に飛びかかろうとする

ドリス「う、うわ!」

シェリフ「やかましい奴ァ嫌われるぞっ」

青い戦士――シェリフは飛びかかるクモ型に銃弾を数発浴びせかけた

狙いは全て急所に当たる。あえなく怪物は吹き飛ばされ小さな爆発を起こした後、消滅した

シェリフ「っと、こんなとこかね……で、オタク今日はお仲間がいないみたいだな」

ドリス「え、えぇ。はい……」

シェリフ「へえ。じゃあ――」

シェリフ「俺、帰るわ」

ドリス「あ……なんか、その、私がこういうのも何ですけど」

ドリス「攻撃しないんですか?」

シェリフ「あーないない。ないよ。少なくとも今日はな」

シェリフ「第一、今日の俺は怪物倒しに来ただけ。それが終わったなら後はァ……帰るだけよ」

シェリフ「こないだ見逃してもらった借りはさっきのでチャラにしてくれ」

シェリフ「じゃあな――」

ドリス「あ、あの。ちょっと待って!」

シェリフ「何だよ」

↓1【シェリフに何か言う?】

ドリス「あの……ありがとうございました!」

シェリフ「!」


シェリフ「お、おう……どういたしまして」

シェリフ「……なんだよ。柄にもなく照れちまった」

シェリフ「ま、次会う時は敵同士だろうが。せいぜい気張るこったな。じゃ、あばよ――」



ドリス「いなくなっちゃった」

ドリス「あの人も悪い人じゃないみたいだね」

ドリス「……」

ドリス「私も帰ろ……」

クウェーグリラ「ウン」



―Episode10―

・中国人とシェリフが出てきて次回episode11

・劉編は一旦終わり?

・中断。リザルトはまた明日

・ボーナス3

・好きな中からどうぞ

1【コンマ1足りる】:ゾロ目コンマが1足りない時、自動で足します
2【絶対回避】1度だけ絶対回避します
3【セーブポイント】


↓2

>ゾロ目コンマが1足りない時~
ちょっと待って偶数を奇数に変えるとかできないってこと?

なら2二つに3一つ

・【絶対回避】×2 【セーブポイント】把握です

>>535
・前スレ前々スレ参照です

・【コンマ1足りる】使用例

コンマ01

【コンマ1足りる】発動
↓(1引いて…)
コンマ00として処理

・または

コンマ10

【コンマ1足りる】発動
↓(1足して…)
コンマ11として処理

・この二つの処理を行うのが【コンマ1足りる】です

・ゾロ目判定出す為に、足らないコンマ1を足したり引いたりするのが【コンマ1足りる】です

リアルラックもあいまって「あってよかったコンマ1足りる」な場面にまるで出くわさないから困り者よね
>>1都合のシナリオ加速or改変装置でしかないから絵理さんの恩恵繋がってる気がしないっていう

・「自動で~」と書かれてある通り、ゾロ目に近い順から処理していきます

・これは最初から変わりません

>>540
・そう言われてしまうととても辛いですね。その通り>>1の都合なので

・戦って勝つだけが全てではないと考えていたので(恩恵とか抜きに)、話が思わぬ方向に転がれば面白いなーと思っていたのです

・分かりました。【コンマ1足りる】はやめましょう。これからは無しで

・混乱させてしまい申し訳ない

・ボーナス廃止

・セーブポイントはepisode毎敵一体以上倒した時点で出します

・【絶対回避】×3は消滅しません。でも取得する機会はもう無いから大事に使おう

【名前】蒼崎 絵理(あおざき えり)
【性別】女【年齢】18
【職業】短大生
【行動方針】皆の普通で幸せな日々を守る為に戦う。自分を投げ捨てても目の前の大事なものの為に戦う。

【設定】
・眠り病
通院のおかげで病状は快復に向かっている。たまにウトウトする程度
・出産経験有り。親からは勘当を言い渡されている
育てられないと判断した親が娘を預かっている。勘当の身故、会えない
・人の悪意に敏感で直感感じ取れると同時にパニックになってしまう
・ライダーバトルのルールを知らない
・OREジャーナルで記者手伝いのアルバイトをしてる
・劉を信じることにした

【体力】悪
【攻撃性】普
【敏捷性】良

・持ち物
【デッキ(契約済み)】
【大切な友達】
【劉の連絡先】
【麻嶋の連絡先】
【ストーカー】
【OREジャーナルの連絡先】
【城戸真司の連絡先】
【雪の住所が書かれた紙】

【ライダー参戦状況 4/13】

・仮面ライダードリス(変身者:蒼崎絵理 契約モンスター:クウェーグリラ)
劉を疑わなくなった

・仮面ライダーベルデ(変身者:麻嶋礼一 契約モンスター:バイオグリーザ)
今回登場無し

・仮面ライダーヴァイド(変身者:劉(源氏名) 契約モンスター:ゲロイスパイダー・リボーン)
絵理が自分を思って行動してくれるのが嬉しい。ただし犯人

・仮面ライダーシェリフ(契約モンスター:バッファギガ)
絵理を助ける。これで貸し借りは無しってことで

【今日のゴリラくん】

クウェーグリラ「絵理ちゃんに絵本を勝ってもらったゴリ」

クウェーグリラ「いま読んでるからしずかにしてて」

クウェーグリラ「…」

クウェーグリラ「ああ、ぼくは元気だから心配ないゴリよ」

クウェーグリラ「…」ペラ…

・今日は無いッス

・リコちゃん派再開

――MW

ベルデ「はぁ……はぁ……」

鏡の世界

ベルデは四方をゲルニュートらに囲まれていた

ゲルニュート3「ギギ!」

ゲルニュート6「ギギギギ…」

ベルデ「ま、まさか……私をここまで追い込むとは――」

「へえ、随分と下に見られたもんだな」

ゲルニュートの奥に立つのは奴らを統率する紅色の戦士

「今日はツキが向いてる日なんだ。運がこっちに来ている内に倒しちゃわないとな!」

紅色の戦士が手を挙げると、配下達は一斉に背負う巨大な手裏剣をベルデ目掛けて投げつけた

ベルデ「く――」

「CLEAR VENT」

「!?」

ベルデの姿が消えた

放たれた手裏剣は空を切り、ゲルニュート達は混乱する

ゲルニュート3「ギギ!」

ゲルニュート6「ギ!?」

「おいどうした! 探せ!」

紅色の戦士――仮面ライダー胤牙は眷族にベルデの捜索を命じる

胤牙「クソッ、おいおいおいおいマジかよ! 今逃がしたらまた――」

ベルデ『ここです』

胤牙「!」

胤牙の耳元、ベルデの声が聞こえた。勿論姿はない

胤牙「くっ」

実体はあるはずと見えぬ敵に殴りかかるが、当たらない

ベルデ『貴方詰めが甘いですね。後ろを取られたら死にますよ』

胤牙「……!」

ベルデ『私はこれから大事な会議があるので失礼しますが……次会った時はトドメを刺しますので』

ベルデ『では』



胤牙「気配が……消えた」

胤牙「……ぐう、今日もツいてない!」

―Episode11―

――帝国城南大学附属女子短期大学

マナ「でね、最近心理学の教授の様子が変で――」

絵理「……」コクリ、コクリ

絵理「……ん、うん」

マナ「大丈夫?」

絵理「ん……ふわ」

マナ「ちょっと寝てきた方いいよ。付き合うから」

絵理「そう、しようかな。あふぅ……」

マナ「大変だね……しんどくない? こんなに眠くて」

絵理「まあ、ね。でも……楽って言うか……その……嫌いじゃないよ、寝るの」

絵理「ほら……一番の逃避方法じゃん……寝るのってさ」

絵理「何も感じなくていいし……私、あんまり夢とか見ない方だから……その……ぐぅ」

マナ「絵理? あっ、絵理!」

マナ「ちょっとお!」

マナ「寝るのはいいけど運ぶわたしの身にもなってえ!」

――図書館

絵理「……ん、おはよ」

マナ「すぅ……んむ……」

絵理「なんだ、マナも寝てたの」

マナ「えりぃ……」

絵理「……ごめんね、いつも心配かけて」ナデ…



司書「ちょっとあなた達」



マナ「司書さんに逆に心配されちゃったよ……」

絵理「寝る場所と言えばずっとここだったもんね……ごめんねマナ」

マナ「いいよいいよ。でも他に休む場所と言ったらそんなにないもんなぁ」

絵理「うーん」

マナ「絵理、眠気は?」

絵理「ひいた。だから大丈夫、だと思う」

マナ「そう、良かった。わたしたち寝てる間に受けなきゃない講義全部終わっちゃったしこれからどうしよ」

絵理「私もだけど……んー、どうしようかな」

↓2
1マナと遊びに行こう
2OREジャーナルでバイト
3その他

絵理「……マナ」

マナ「どしたの?」

絵理「遊びに行こっか」

マナ「え! ホント?」

絵理「ホントホント。ここ2ヶ月ちょっとバイトしたり……戦ったりしてマナと全然遊べてなかったから」

マナ「うんうん! そうだねそうだねっ!」

絵理「嬉しい?」

マナ「嬉しいよ! とっても!」

絵理「なんか……普通の女の子みたいだね、私たち」

マナ「何言ってるの、普通の女の子でしょ」

絵理「ん、そだね。じゃあ……どこ行こっか。何する?」

↓1

絵理「ウィンドウショッピング?」

マナ「駅前に新しいブティックが出来たの。だからその辺りに行こうよ」

絵理「私服とかあんまり分かんないけど……いいの?」

マナ「いいのいいの!」

絵理「そう? じゃ、行ってみようかな」

マナ「うん!」

――駅前ブティック街

絵理「すごい……キラキラしてる」

マナ「田舎者みたいなこと言わないの。絵理、この辺り来ないの?」

絵理「あんまり。服とか見ないし」

マナ「そうなの? もったいないよお」

絵理「もったいない?」

マナ「そうだよ! スタイルいいし綺麗だし脚長いし……無頓着過ぎるよ色々と!」

絵理「そうかなぁ」

マナ「分かった! 今日はわたしが絵理に似合う服見つけたげる!」

絵理「似合う服?」

マナ「絵理なら大体似合うと思うけどね。ま、付いてきて!」

絵理「ど、どこに連れて行くの?」

↓2
1いい感じのスカートがあるお店
2ちょっと大胆な服を売ってるお店
3流行の最先端を行くお店

3

◆t8IJq/zawTF0 = #3さえ選ばなければ普通の休日が送れる

――流行の最先端を行くお店

絵理「キラキラしてる……」

マナ「変なリアクション……まあそれはいいとして行くよ! どんどん試着して行こう」

絵理「あ、ちょっと待って!」



マナ「着た?」

絵理「うん……でも、これ――」

マナ「着たんだったら開けるよ!」シャーッ

絵理「あ……」

絵理「スカートなんて……めったに履かないから。これ恥ずかしいよ……」

マナ「絵理はねー足長いから似合うと思うよ、スカート」

絵理「スースーする」バサバサ

マナ「バサバサしない! 見えるから見えるから!」

絵理「んー……」

マナ「シャツは?」

絵理「布地が薄くない?」

マナ「かわいいと思うけどなー。じゃあ気にいるのが見つかるまで徹底的に探さなきゃね」

絵理「ど、どんとこい……」

マナ「これは?」シャーッ

絵理「腋見えるよぉ」

マナ「絵理ちゃん腋キレイですねー」ツツ…


絵理「ひぃんっ……腋を指でなぞるなぁっ!」



マナ「これは?」シャーッ

絵理「太ももが寒いぃ」

マナ「どうしたらこんな細くなるの?」



マナ「これは?」シャーッ

絵理「あ。これ、いいかも……」

マナ「よし! これお買い上げ……って今日はウィンドウショッピングだったね……お金ないし」

絵理「また来よ! ね!」

――カフェ

マナ「色々見たねえ」

絵理「うん。マナに連れ回されるのも楽しいもんだね」

マナ「何それー」

絵理「楽しかったってことだよ」

マナ「……」

マナ「そっか……そっか、ふふ」

マナ「嬉しいよ、わたしも。出かけた介があるっていうかさ」

マナ「いいね、こういうのって」

絵理「……うん!」

キィィン…

キィィィィン…

ゲルニュート3『ギ…』

ゲルニュート6『ギヒヒ…』

絵理「っ!」

マナ「絵理? ……何かいたの?」

絵理「うん。鏡の向こうに、ね。前に逃がしちゃった奴が――」

Trrr…

絵理「あ、電話……麻嶋さんから」

絵理「はい。絵理です。もしかして――」

麻嶋『麻嶋です。その様子だと……分かっているようですね。〝敵〟です』

絵理「……はい。すぐに行きます」

麻嶋『私もすぐに向かいます。では――』

絵理「……」

マナ「絵理……」

絵理「ごめんマナ。私、行くよ」

マナ「うん。大丈夫。待ってるから」

マナ「絵理なら……大丈夫だって信じてるから」

絵理「……ありがと。行って来る! また行こうね、ウィンドウショッピング」

マナ「うん!」



マナ「絵理……」

・休憩

・中断

・堺

・ゾロ目(>>579

【直下コンマ下一桁】
偶数:2vs1
奇数:みつどもえ

――MW

ドリス「よっし到着っと」

ドリス「あれ? 麻嶋さんは……まだ着いていないのかな」



?「おいそこの!」

ドリス「はいぃっ!?」ビクッ

胤牙「……お前もライダーか?」

ドリス「ライ……ええ、あ――」

↓2
1あなたが……麻嶋さんの言っていた〝敵〟、ですか?
2はい。ライダーです。じゃあ、あなたも――
3その他

ドリス「ま、まあそうですね。ライダーです……」

胤牙「へえ。女のライダー……か」

ドリス(悪い人じゃ……ないかな。ジロジロ見てくるけど)

胤牙「ふぅん。へぇ……」

ドリス(この人もモンスターの気配に気づいて来たのかな?)

ドリス(なら……)

ドリス「あ、そうだ。すいません。ちょっと聞きたいことが」

胤牙「何」

ドリス「この辺りでイモリ型のモンスター見ませんでしたか?」

胤牙「……」

ドリス「……」ドキドキ…

胤牙「ああアイツ! 知ってる知ってる!」

ドリス「!」

ドリス「それってどこに――」

胤牙「俺の後ろ」

ゲルニュート3「ギギ!」ニュッ

ゲルニュート6「ギィィッ!」ニュルッ

ドリス「!?」

ゲルニュート3「ギィィッ」

ドリス「え、あ、なんで」

胤牙「いやー驚いた。黄緑ブルジョワを待っていたつもりがこんな弱っちそうなカモがやって来るなんてなぁ」

ドリス「あ、あ……」

胤牙「運はやっぱりこの俺に回って来た訳だ。ラッキー!」

胤牙「あの黄緑インテリが来る前の準備体操ってことで――」

胤牙「狩りまーす」

?「おう、お前ら」

ドリス「!」

胤牙「!?」

シェリフ「俺も遊びに来てやったぜ」

ドリス「あ、青い人!」

シェリフ「よう嬢ちゃん、一週間ぶりだな。今日もお仲間は」

ドリス「い、いないです」

シェリフ「そうかい、良かった。じゃあそこの赤い奴は仲間じゃない、と」

ドリス「は、はい!」

ドリス(青い人はこの間私を助けてくれたし……きっと)

ドリス「お願いします! 助けてくださいっ!」

シェリフ「へへ。そらあできねー頼みだな、嬢ちゃん。俺は今、いい射的場があるって聞いて来てんだ」

シェリフ「借りは返しただろ? ならもうこの関係は対等に戻ったってえ訳」

シェリフ「狩るか狩られるの対等な関係だ」

シェリフ「嬢ちゃんのポリシーは知ってるが、ここは譲れねえや」

シェリフ「ま、それでもって言うなら――」

シェリフ「そのドタマに風穴が空いた後で言ってくんな」

ドリス「あ、あ、あ……」

胤牙「……聞いてない」

シェリフ「あ?」

胤牙「聞いてないぞ二人も来るなんて! こんなんじゃ戦えるわけが――」

シェリフ「俺だって聞かされてねえぜ。だが一人も二人も違わんだろ」

シェリフ「逃げてもいいが……その背中に思い切り熱いのお見舞いしてやるつもりでやれよ……?」

シェリフ「生半可な覚悟で来たんならとっとと失せな」

胤牙「ぐ、うう……やってやる。やればいいんだろ!」

胤牙「俺は、俺が勝つのに一億賭ける!」

シェリフ「そうかい。じゃあ俺は……いや、お喋りはここまでにしとこう」

シェリフ「始めようや!」

胤牙「来いッ!」

【00:48】

―BATTLE START―

【直下コンマ下一桁:クウェーグリラ「絵理ちゃん大丈夫?」】
0987654:なんとか持ち直し戦う
321:パニック

マジかー

いつもこうだ

強い人の悪意を感じると、私の思考は止まる

ドリス「……」

不快感不安感が脳の中で際限なく生まれ、私に「死ね」と言う

何時になく冷静になれる代わり、一切動けないし何も感じなくなる

目は周りの風景を映すけど、そこから何かを考えることはできない 放心

これをパニック状態というらしい

ドリス「……」



胤牙「あれ? フリーズ?」

シェリフ「優等生ちゃんは人の悪意に弱いってこった。おい、ヨソ見てる暇あんのか!」ガッ

胤牙「うわぁっ!」



ドリス HP8/8

VS

仮面ライダー胤牙 HP?/?

ゲルニュート3 HP9/9

ゲルニュート6 HP9/9

VS

シェリフ HP?/?

【直下コンマ下一桁】
0987654:胤牙有利
321:シェリフ有利

【補正】
【敏捷性(悪):胤牙】-1
【パニック:絵理】

つくづくゾロ目に縁が有るね

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:クリティカル(胤牙)
奇数:イベント

↓2【イベント時コンマ下一桁】
偶数:ゲルニュート1匹追加発注。使い勝手いいからね仕方ないね
奇数:絵理、何とか持ち直す

おお、持ち直したか やったぜ

ドリス「――あ」

ドリス「はぁ……はぁ……はぁ……ひとまず治まっ……た」

ドリス(……とにかくこの場をどうにかしなきゃ)



胤牙「斬り刻んでやる!」

「SWORD VENT」

胤牙「はあッ!」

胤牙は手甲型にカードを読み取らせる

すると、彼のその背に契約するゲルニュートと同じ巨大な手裏剣が転送され出現した

胤牙「動けない奴から倒す!」

胤牙と配下モンスター二匹は手裏剣を構え、ドリスに向かって投げ放つ

【胤牙→ドリス】

【ゲルニュートの 手裏剣】

【ゲルニュート3→ドリス】

【ゲルニュート6→ドリス】

ドリス「く……!」

↓1
1【STRIKE VENT】で殴り飛ばせ
2【SHOOT VENT】で撃ち落とせ
3【HOLD VENT】で叩き落とせ
4【GUARD VENT】で防げ
5その他

↓2【コンマ下一桁】
09:シェリフ「注意そっちに向け過ぎィ! 撃ちますよー撃つ撃つ」
87654321:んな暇ねーや

4

ドリス「どうにか……!」

「GUARD VENT」HP8/8

至近距離から放たれる手裏剣を間一髪、盾で食い止める

しかし簡単に止められるのは一発が限界

徐々に徐々に盾は傷付いていく

胤牙「ほらほらほらぁ!」

ドリス「ぐっ……うぅ」

はたと絵理はシェリフを見た。しかし彼は何もせず、ただこちらを眺めているだけ

ドリス「な、なぜ……なんで見てるだけなんですか!?」

シェリフ「はは、そら簡単な話よ」

シェリフ「手を下す人間は少ない方が良い。つぶし合えば結構結構」

シェリフ「俺だってなぁ、人殺しがしたくてここに来た訳じゃないわけよ」

ドリス「ぐっ、ううう……!」

↓1~3【コンマ下一桁:ダメージ】
0:5
987:3
654:2
321:1

【補正】
【手裏剣:ゲルニュート】ダメージ+2
【ゲルダート:胤牙】ダメージ+2

【クウェーグウォール HP0/8(破壊)】

【ドリス HP5/8】

ドリス「うわあっ!」

ゲルニュート3「ギギ!」

ゲルニュート6「ギィィッ!」

胤牙「は、はは。……だぁれが詰めが甘いってェ?」

【01:00】



ドリス HP5/8

VS

仮面ライダー胤牙(近) HP?/?

ゲルニュート3(近) HP9/9

ゲルニュート6(近) HP9/9

VS

シェリフ(中) HP?/?

【直下コンマ下一桁】
09:ドリス有利
876543:胤牙有利
21:シェリフ有利

【補正】
【敏捷性(良):ドリス】+1
【敏捷性(悪):胤牙】-1

【ドリス有利】

ドリス「!」キッ

胤牙「っ……」

シェリフ「ビビってんじゃねーよ」

胤牙「ビビってなんかない! クソ……ッ」

ドリス「……」

↓2【攻撃先も書いてください】
1【STRIKE VENT】で殴り飛ばせ
2【SHOOT VENT】で撃ち落とせ
3【HOLD VENT】で叩き落とせ
4【ADVENT】だ
5その他

3

ドリス「……」

「HOLD VENT」

ズズ…

絵理の拳が陽炎めいて揺らめく

重力の波はシェリフと胤牙二人の視界にさえ作用する強力なものだった

胤牙「な、なんだァ……この感じ。まさか――」

シェリフ「またこれか……厄介だなァ、おい――」

↓1~4【コンマ下一桁:ダメージ(判定順は>>638などの名前順で)】
098:2
7654321:1

【胤牙 HP?/?(2ダメージ)】

【ゲルニュート3 HP8/9】

【ゲルニュート6 HP8/9】

【シェリフ HP?/?(1ダメージ)】

胤牙「なんだ……これ……う、動け……」

シェリフ「こうなっちまったもんはしょうがねー。煮るなり焼くなりされるっきゃねえな」

胤牙「おい……オッサ……ン! なん……で……この状況で……喋れるん……」

シェリフ「鍛え方が違うんだよ」

胤牙「う……あ゛」

ドリス「……」

【02:00】

↓2【攻撃先も書いてください】
1【STRIKE VENT】で殴り飛ばせ
2【SHOOT VENT】で撃ち落とせ
3【ADVENT】でゴリ
4接近(近→中)
5その他

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:ヴァイド「ここはぼくがくいとめる。きみはさきににげるんだ!」
奇数:警戒したって攻撃される時は攻撃されるんだよなあ

上手いこといかないもんだなあ

ドリス(……このままじゃ勝てない)

ドリス(……嫌だ)

ドリス「死にたくない……死にたくないよ……」

ドリス「に、逃げなきゃ……」ダッ

胤牙「お……い……逃げん……な」

シェリフ「ま、好きにしろ」



ドリス「はあ、はあ」ダッ…

【        攻撃】

【→ドリス】

【直下コンマ下一桁:ダメージ】
0:5
987:3
654:2
321:1

【補正】
【攻撃:       】ダメージ+2

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:クリティカル
奇数:イベント

↓2【イベント時コンマ下一桁】
偶数:
奇数:ドリス「何かいる……」ヨケー

麻嶋、お前もか

まただよ(笑)

・あ、そうだ(唐突)

・そういえば【絶対回避】あるの忘れてたゾ

・使うならこのダメージは大事なお友達に肩代わりしてもらいましょう

・使いますよね?

↓1

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:クリティカルのクリティカル
奇数:イベント

↓2【イベント時コンマ下一桁】
偶数:      
神崎「愉悦wwww」
奇数:ドリス「攻撃する気やな。見えとるで^^」

もう駄目だぁおしまいだあ(絶望)

・今回アホみたいにゾロ目が出たので、収集付ける為に【絶対回避】使用後、誰かにダメージをおっかぶらせることにしましたが

・(通常使うならこんなことなら)ないです

・そもそも存在を忘れていましたごめんなさい

・許してください!OWABIはしますから!

・でもダメージ合計は20です

はいはいコンテコンテ、マナちゃん待ちぼうけ

ドリス「え……?」

足が動かない

恐怖のあまり身体が動かない

いや、自分に迫る死に対して恐怖はしているがそれともまた違う

ドリス「あ……」

足が何かに縛られている

見えない何者かによって縛られている

ドリス「あ――ぐぁっ!?」

突然攻撃は始まった

見えない何かに殴られ、回避不可能

防御姿勢さえ取れない

ドリス「あ、あぁっ……」



胤牙「何……が起き……てんだよ」

シェリフ「知るか。見てるしかねえんだよ、俺らは」

実質何もしてない回だったし
でも章終了ボーナスなくなった今OWABIってなによ、セーブポイント消費することなく章始めからやり直しか?

>>701 わがままだとは思うがそれはやってもらいたい

ドリス「あ、あ……死に……」

クウェーグリラ「グオオオオッ!」

ドリス「あ、ゴリ……ラ……く」

絵理の声を聞きつけ、クウェーグリラが飛び出す

が、正体の掴めない攻撃になすすべなくグリラも一方的にダメージを蓄積させていく

クウェーグリラ「グ、グアアア…」

ドリス「ゴリラく――あぅっ」

ドリス「う……あ……」



胤牙「どうな……るんだ……あいつら」

シェリフ「死ぬさ。次はお前の番だぜ」

胤牙「……!」

ドリス「や……だ……」

クウェーグリラ「……グ」

ドリス「いやだ……よ……」

数分前までマナと一緒に話していた

数時間前まで大学で勉強をしていた

昨日までは普通に生活していた

1ヶ月前までは

去年までは

目が霞む

意識が遠のく

眠るように穏やか、ではない。原因不明の痛みの中、苦しみの中――

絵理(あ、同じだ……あの時と……似てる……)

恐らく死んでいく

ドリス「おか……さ……」

ドリス「お……と…う……」

ドリス「マ…………ナ…………」

劉くん見とるかー?助けたら好感度上げるチャンスやぞー?なお間に合わん模様



ドリス「……あ」

ドリス(腕の中……私……抱っこされて……)

クウェーグリラ「ウ……」

ドリス(ゴリラくん……かなりやられたみたいだけど……生きてはいる……みたい)

ドリス(え……?)

ドリス(生き……てる?)

絵理はある人の腕の中で目を覚ました

ドリス(だ……れ……)



ヴァイド「……絵理ちゃん」

ドリス「あ……なた……は……まえ……にたすけてくれた」

ヴァイド「遅くなってごめん」

ヴァイド「最初に言ったよね。俺は絵理ちゃんの味方だよ、って」

ヴァイド「他の奴らがどんなに絵理ちゃんを陥れようと、俺は絵理ちゃんの味方だよ」

ドリス「あ……ありがとうござい――」カク…

ヴァイド「……」

ヴァイド「ゴリラくん、早く逃げなよ。気が変わる前に絵理ちゃん連れてさ」

クウェーグリラ「ウ…ウン…」



ヴァイド「……」

ヴァイド「さてと……」

ヴァイド「これは……どういうことかな?」

胤牙「……」

シェリフ「……」



【ドリス HP1/8】

【クウェーグリラ HP1/12】



【仮面ライダーヴァイド HP4/9】

間に合うんかい!?でも普通に不利っぽいんだが。まあ共倒れしてくれればそれはそれで(ゲス顔)

胤牙「クソ……せっかく動けるようになったってのにまた新手かよ!」

シェリフ「この間俺をやってくれたクモ坊主じゃねえか……また仲良く嬢ちゃんと乳くりあっ――」

ヴァイド「うっさい」

ヴァイド「雑魚と」

胤牙「なっ」

ヴァイド「老いぼれ」

シェリフ「あ?」

ヴァイド「これはどういうことかって聞いてんの」

シェリフ「口の聞き方に気をつけろよガキ。じゃねーと俺の」

ディスパイダー1「…」カサ…

ディスパイダー2「…」カサカサ…

ディスパイダー3「シルル」カサ…

ディスパイダー4「シュル…」ザワザワ

ディスパイダー達「「「「「…」」」」」

胤牙「ひいっ」

シェリフ「……」

ヴァイド「なんか言った?」

シェリフ「てめえ……これだけ養うのに一体どれだけ」

ヴァイド「苦労したよ。二十人と少し。急拵えで集めたから疲れたよ」

胤牙「っ……!?」

ヴァイド「こいつら定期的に食わせないと好き勝手するらしいね。神崎サンに教えてもらうまで知らなかった」

ヴァイド「まあ、俺のことなんかどうでもいいんだけど」

ヴァイド「あんた達……どうして絵理ちゃんを襲ってんの?」

ヴァイド「ねえ」

シェリフ「……」

胤牙「……」

ヴァイド「そこのザコ、答えてよ」

胤牙「ひぃぇっ。お、おいイモリ! あいつどうにか――」

コツゼン

胤牙「に、逃げやがったああぁっ!?」

ヴァイド「ねえ」

胤牙「俺は……俺は〝アイツ〟に呼ばれて」

ヴァイド「アイツ? ああ」



ヴァイド「高見沢の人」

胤牙「!」

胤牙「そうだよそうそう! 『決着を付けましょう』なんて言ってさあ!」

ヴァイド「そっちのオッサンは?」

シェリフ「……ああ、俺もだ。『あの時の決着を』ってな具合にな」

胤牙「聞かされていないことが多すぎるんだよいちいちさぁ!」

ヴァイド「ふうん……」

胤牙「ホントだよ! 信じてくれよおっ!」

シェリフ「はは、なるほどな。こいつぁやられたぜ」

胤牙「え?」

シェリフ「潰し合わせる為の策だったってワケよ」

シェリフ「気づかんかったなあ……こっちも命かけてるもんだから、頭に血が昇っちまうんだよ」

シェリフ「ライダー見たら殺さなきゃあってな具合に考えるってことさね」

胤牙「へ~、考えてるんだなあ」

シェリフ「お前は考えなさすぎじゃないか?」

胤牙「」

ヴァイド「どうでもいい。で、あんた達これからどうすんの。まだやり合うつもり?」

胤牙「俺もう帰りたい」

シェリフ「興が冷めた。帰る。あーあ、誰を信じればいいのやら」

ヴァイド「あっそ。じゃバイバイ。勝手に帰って」

胤牙「もうこんなんやだぁ」

――誰もいない(?)MW

ヴァイド「……」

ヴァイド「ねえ」

ヴァイド「見てるんでしょ。高見沢の人」

ヴァイド「……ねえ」

ヴァイド「……」

ヴァイド「おい!!」



「絵……理……」

「絵理……絵理……」

絵理「ん……あれ? ここ――」



――病院

マナ「絵理!」

絵理「え……ここは……」

マナ「絵理戻って来た時傷だらけで……血とか吐いてたから……」

絵理「そ、そうなの……う、ぐッ」

マナ「ほら! ケガしてるんだから動かないで!」

絵理「うん……ごめん」

絵理「私……救急車で運ばれたの?」

マナ「うん。あのね、劉くんが偶然この辺りに来ていて。色々手配してくれてたの」

マナ「あれ……いない」

絵理「……」

【直下コンマ下一桁】
098:絵理「劉……さん。そういえば……あの黒い人って……」
7654321:絵理「そっか……」

気がついてしまったか...悪い方に転がりそうで怖いんですが...

絵理「そっか……うん。元気になったらお礼しに行かなきゃね」

マナ「うん! 絵理……身体、痛い?」

絵理「ん、ちょっとね……私、負けちゃったから」

マナ「負けたの……ううん、そんなのどっちでもいいよ! 絵理が生きていれば!」ギューッ

絵理「いてて」

マナ「あっ」

絵理「大丈夫大丈夫。私、大丈夫だから」

ナース「あの、面会時間はもうそろそろ……」

マナ「あ……」

絵理「私、大丈夫だから。また来て」

マナ「うん……」

絵理「心配かけてごめんね」

マナ「ううん……あ、絵理――」

マナ「……やっぱりなんでもない。また明日来るからね。じゃあね」

絵理「うん……また、明日」



絵理「……」

絵理「劉さん、か……すごい偶然」

絵理「助けてもらってばっかりだね……」

絵理「でも助かっ――」



ヴァイド『絵理ちゃん』

劉『絵理ちゃん』



絵理「……そういえばあの黒い人の声。劉さんに似て……る?」

絵理「……」

絵理「も、もしかして……」

絵理「黒い人の正体って――」

―Episode11―

――高見沢グループ 本社ビル

高見沢「成果は」

麻嶋「邪魔が入りました。誰も脱落することはなく」

高見沢「何をやっている! 我々にはまだ誰もこちらに付くライダーがいないというのに!」

麻嶋「申し訳ございません、会長」

麻嶋「ですが……まだ。まだ、策があります」

麻嶋「時間を私にください、会長」

高見沢「……」

・次回episode12

・休憩

・OWABI内容はこちら




































・絵理生存

・セーブ

・の2つです。許してください

【名前】蒼崎 絵理(あおざき えり)
【性別】女【年齢】18
【職業】短大生
【行動方針】皆の普通で幸せな日々を守る為に戦う。自分を投げ捨てても目の前の大事なものの為に戦う。

【設定】
・眠り病
通院のおかげで病状は快復に向かっている。たまにウトウトする程度
・出産経験有り。親からは勘当を言い渡されている
育てられないと判断した親が娘を預かっている。勘当の身故、会えない
・人の悪意に敏感で直感感じ取れると同時にパニックになってしまう
・ライダーバトルのルールを知らない
・OREジャーナルで記者手伝いのアルバイトをしてる
・劉に対して……
・肋骨、腕を中心に骨折。内臓の損傷有り

・ステータス
【体力】悪
【攻撃性】普
【敏捷性】良

・持ち物
【デッキ(契約済み)】
【大切な友達】
【劉の連絡先】
【麻嶋の連絡先】
【OREジャーナルの連絡先】
【城戸真司の連絡先】
【雪の住所が書かれた紙】
【携帯(鳴りっぱなし)】

【ライダー参戦状況 5/13】

・仮面ライダードリス(変身者:蒼崎絵理 契約モンスター:クウェーグリラ)
かなりボコボコにされた

・仮面ライダーベルデ(変身者:麻嶋礼一 契約モンスター:バイオグリーザ)
今回登場無し。と見せかけてずっと見ていた。自分の手を汚さず敵を脱落させようとする

・仮面ライダーヴァイド(変身者:劉(源氏名) 契約モンスター:ゲロイスパイダー・リボーン)
人を殺さなければ普通に良いサイコパス。絵理の為に仲間を引き連れ参戦

・仮面ライダーシェリフ(契約モンスター:バッファギガ)
ベルデに騙され戦っていた

・仮面ライダー胤牙(契約モンスター:ゲルニュート)
最初に用意していたライダー。ドラゴンナイトを見て思い付いた
登場が遅過ぎて巨神兵並みに腐れてバカになった

新しく出てきた奴なんて読むん?教養なくてスマン

インガ、かな。
血脈とかそんな意味。

【今日のゴリラくん】

クウェーグリラ「うう……痛いゴリ」

クウェーグリラ「まあでも基本平気ゴリ。モンスターのモツ食って大分強くなったからね」

クウェーグリラ「う~ん、次エピソードには元気に出れるウホが……絵理ちゃんの状態が悪いから」

クウェーグリラ「戦うのはやめといた方がいいかも」

クウェーグリラ「まだまだお腹はいっぱいだから気にしないで」

クウェーグリラ「ということでぼくは絵理ちゃんを見守ってるからここらでバイバイゴ……リ?」

Trrr…

クウェーグリラ「あれ? 絵理ちゃんの携帯がなってるゴリね」

クウェーグリラ「誰からかな?」

クウェーグリラ「あ、お、ざ、き……」

クウェーグリラ「なんだか絵理ちゃんの名字に似てるゴリね」

>>747
>>745
・はい。胤牙(インガ)です


















・フォーゼにもそんな人がいたけど、また別なものなので…

親元に連絡いってた、どうなるんでしょ?

・今日は終わり! 閉廷!

・はい、よーいスタート(棒読み)



――病室

絵理「……」

「絵理……」

絵理「……」

「あなた事故にあったって言うから……私たち驚いて……新幹線のチケットすぐ取って、来たわ」

「でも……無事で良かった……本当に」

絵理「……」

「お父さんもね。心配してたのよ。でも……今日は仕事もあるから来なかったの……」

絵理「…………嘘つき」

「絵……理……? そ、そうね。話題を変えましょ! 具合の方は……その……どう? ああ、怪我の方ではなくて。その、眠い方の……は……」

「絵理……」

絵理「……」

絵理「お母さん」

絵理「何で、来たの」

絵理の母「……絵理」

絵理「私は……大丈夫だから」

絵理の母「……」

絵理「ごめんね。お父さんとお母さんに迷惑かけてばっかりの子で」

絵理「世話になってばっかり……」

絵理の母「だってそれは私たちがあなたの親だか――」

絵理「でももういいよ」

絵理の母「……」

絵理「いいよ、見捨ててもらって」

絵理「私、〝あの場所〟から逃げてここに来た人だから……義理とかないよね。だからもうムリに私に構う必要もない」

絵理の母「……」

絵理「悪いけど帰って」

絵理「もう来なくていい」

絵理の母「絵理……でも……」

絵理「〝あの子〟のことは……お願い」

絵理「……」

絵理「……帰って」

絵理「帰って!」

絵理の母「絵理……」

絵理の母「私たちは、待ってるから。また……いつでも戻って来ても構わない」

絵理の母「だから――」



絵理の母「また、ね……絵理。また……」

絵理「……」

絵理の母「また……来るから」

絵理の母「次はお父さんも――」

絵理「帰ってよっ!!」

絵理の母「絵理……」

・再開

―Episode12―

絵理「はぁっ……はぁっ……はぁっ」

呼吸が整わない

あの人が――

お母さんが来たからだ

絵理「……っ」

私が家を出てから数ヶ月ぶり、私の家とその周りの匂い、音、景色。全てを無理やり思い出させられた

絵理「……やっと、やっと逃げられると思ってたのに」

鳴りっぱなしの電話は無視しても

毎月送られてくる厚い封筒を送り返しても

逃げられない

嫌な思い出しかないあの場所から

絵理「……」

私はため息と一緒に小さな奇声に近い声を上げた

絵理「あぁぁぁ――ッ……」

――病院待合室

マナ「ふう、サボっちゃった。ふふ」

マナ「今日は一日絵理んところに入り浸っちゃお」

マナ「あ、お見舞いするんだからおみやげだよね、おみやげ」

マナ「売店でいっかな。梅干し、とか――」

「あの……もしかして」

マナ「はい?」

――病室

マナ「おはよ、絵理」

絵理「マナ! 学校は?」

マナ「サボって来た」

絵理「……そっか」

マナ「今日は一日ここにいてもいい?」

絵理「ん、いいよ」

マナ「やた! あ、そういえば――」

絵理「何?」

マナ「んと、おみやげ買って来たよ」

絵理「ほんと? 何……買ってきたの?」

マナ「はい! はちみつ梅干し!」

絵理「なんで!?」

マナ「ダメ?」

絵理「……いいよ、食べよ。塩気のあるもの食べたかったところだし」

マナ「わーい、じゃあわたしも一口ー」



マナ「あ、それとね。絵理」

絵理「ん?」

マナ「……絵理のお母さんに会ったよ、さっき」

絵理「……」

マナ「それでね。絵理にこの封筒、渡して欲しいって頼まれて」

絵理「……何で……受け取ったの……?」

マナ「だ、ダメだった?」

絵理「い、いや。そうじゃない、けど」

マナ「けど……なに?」

絵理「う……」

マナ「こういうの聞くのはどうかと思ってはいるんだけど……敢えて、聞くよ?」

マナ「……絵理って家族と仲悪いの?」

絵理「……」

マナ「……ごめん。でも」

マナ「絵理、自分の話もしないけど家族の話もしないじゃん」

マナ「何でかな……って」

マナ「……ううん、独り言。忘れて! 図々しいよねわたし!」

絵理「……」

絵理「ううん。そんな……そんなことないよ!」

絵理「でも大丈夫! うちの家族はみんな仲良しだよ! 地元でも有名なくらいなんだから!」

絵理「ただ、私も大学生だし……あんまり心配しなくてもいいよ、って言っただけだから!」

マナ「……」

マナ「そうなの?」

絵理「そうそう!」

マナ「ほんと?」

絵理「ほんとほんと」

マナ「……はあ、良かったあ。もしかしてすごい険悪な関係なのかと疑っちゃったよぉ」

絵理「あはは、ないない」

絵理「……ないよ、そんなの」



マナ「絵理ずいぶんお母さんに厳しく言ったみたいだねー?」

絵理「あはは……え、何で?」

マナ「絵理のお母さん封筒渡す時『あの子、絶対私の手からは受け取ってくれないから』って言ってたから!」

絵理「……う、うん」

マナ「あ、絵理もしかして――」

絵理「っ」ドキッ…

マナ「……」

マナ「ライダーの戦いにお母さんを巻き込みたくなかった、とか?」

絵理「……」

絵理「……あ、うん。それそれ、そうだよ!」

マナ「やっぱり! さすが絵理。だよね、危険な目に合わせたくないんだね!」

絵理「……ん、うん」



絵理(嘘)

絵理(怖いだけ)

絵理(何もかもなかったことにして生きたかった私は、〝あの人〟達とは一緒に暮らすことができない)

絵理(……簡単には忘れさせてくれないんだね、ヒドいよ)

絵理(……)

絵理(いっそみんないなくなってくれた方が楽なのに)

・再開

マナ「……絵理?」

絵理「ちょっと考え事してただけ。マナ、その封筒ちょうだい」

マナ「あ、はいっ。良かったあ、ずっしり重いからね。大事な手紙とか入ってるんだろうなぁって」

絵理「多分お金」

マナ「え!?」

絵理「どうせ仕送りのつもりなんでしょ」

マナ「……そういえば絵理、仕送り断ってるって言ったよね」

絵理「あ……まあ、ね」

マナ「絵理……」

絵理「ん、大丈夫大丈夫。ちゃんと受け取るからさ。ありがとね」

マナ(中、確認すらしてない……)

絵理「……」

絵理(後で送り返さなきゃ。入院中の郵便ってどうするんだろ)



マナ「ふわぁ……」

絵理「マナ、眠いの?」

マナ「ん……病院ってあんまりすることないんだね」

絵理「病院だからね」

マナ「そんなことならトランプ持ってくるんだった」

絵理「あはは、二人だけで出来る遊びなんかある?」

マナ「七並べとか」

絵理「ああ……」

↓1【暇だしマナとおしゃべりしよう】

絵理「……あ、バイト先に何の連絡もしてないや」

マナ「それは……マズいね」

絵理「後で連絡するかぁ」

マナ「そうだ! わたしノートPC持って来たんだった。OREジャーナルのサイト見てみようよ!」

マナ「ああ、ここ病院だった」

絵理「今時の病院はよっぽどじゃない限り持ち込み可能だよ」

マナ「そうなんだー」



絵理「お、色々更新されてるね。何を見る?」

【直下コンマ下一桁】
098:絵理「2年前の事件かあ」
7654:絵理「この間のクモ事件の話!」
321:絵理「あ! 私の名前!」

・ぞろ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:劉「やっほ^^」
奇数:劉「オッス^^」

絵理「あ……この間のクモ事件の話、乗ってる」

マナ「クモ?」

絵理「うん。私が戦ったクモ型の怪物、襲われた人全てに劉さんが関わってるんだけど」

マナ「えっ、劉くんが!?」

絵理「うん。怪物のせいで行方不明になった人達はみんな劉さんのお客さんだったんだけど……」

マナ「けど?」

絵理「私はね、劉さんは関係ないと思うんだ。そう信じることにした」

絵理「優しいし……いい人だし……きっと」

マナ「そっかあ……確かに劉くん優しいからねえ」

マナ「あ、でもそのモンスターと劉くんが関係あるとしたら――」

マナ「劉くんもライダーだ、って可能性も出て来るよね! なんてね!」

絵理「!」

マナ「絵理?」

絵理「ん、うん……」

絵理(劉さんが……ライダー……黒い……ライダーの正体は……もしかして……)

ガチャ

絵理「?」

「あれ? ここで良いんだよね」

マナ「あ!」

絵理「劉さん!」

劉「ああ二人とも。おはよ」

劉「お見舞いに来たよ、絵理ちゃん」

絵理「劉さん……先日はどうもありがとうございました。気を失っていたみたいで」

劉「気にしないで。仕事の途中で偶然絵理ちゃんを見つけただけだから」

劉「心配したよ、ケガしてるし苦しそうだったし……でも良かった、無事で」

絵理「ええ、おかげさまで……命に別状はなく済みました」

マナ「私だってスッゴいスッゴい心配したんだから!」

絵理「うう、ごめんマナ」

劉「はは、楽しそうだね二人とも。俺ももう少しこの会話の中に混ぜさしてよ」

マナ「もちろんです! だって劉くんだしっ!」

劉「えへへ……」

↓1~2【劉と話してみようor質問してみよう】

願い事がひとつだけ叶うとしたら何を願う?って聞いてみる

・ごめんなさい中断

・ゆっくり進めます。お兄さん許して

・再開



マナ「でね――」

劉「うんうん」

絵理「……」

絵理(劉さんはマナの話を楽しそうに聞いてくれている)

絵理(きれいな顔……)

絵理(優しそうな……)

絵理(でも、心の中は……暗い)

絵理(この人が私を助けてくれる黒いライダーなの?)

絵理(いや……分からないな)

マナ「それで大きい雲がね。どーんと落ちてきて――」

絵理「……」

絵理(あれ)

絵理(そういえば私、カードケースってどこに置いたんだっけ)

絵理(負けた後に……意識失って……気付いたらここにいたから)

絵理「マナ、ちょっと私のカバン取って」

マナ「ん? はい、これ」

絵理「えーと」ゴソゴソ…

マナ「その後犬が――」

劉「うんうん」

劉「……」チラ

絵理「うう……」ゴソゴソ…

絵理「あ!」

絵理「あった!」

コロ…

絵理「あ゛!?」

絵理「落ちちゃ――」

カタン…

絵理(お、落としちゃったー! しかも劉さんの足下にー!)

絵理「あ、あぅ、あぅ」

マナ「そしたら宇宙人が……って、絵理? どうかした?」

絵理「」パクパクパク

絵理(で、でも劉さんがライダーだったら――)

ヒョイ

絵理「あ」

劉「落ちたよ」

絵理「あ、はい。ア、アリガト……ゴ、ゴザマス」

劉「どういたしまして」

劉「――で、マナちゃん。話の続きは?」

マナ「ん。でねでね、そのマロングラッセが――」



絵理(え、スルー!?)

絵理(言及せず、なの!?)

絵理(……)

絵理(えぇーっ!)

絵理(これじゃあ劉さんがライダーかどうかなんて全然分かんないよ)

絵理(……い、いや。別に劉さんがライダーであるか調べようなんて思ってないけどね!)



劉「そうだ。絵理ちゃんにお土産買ってきてたんだった」

絵理「えっ!」

劉「ほら。無添加はちみつ梅干し~」

絵理「あっ……」

マナ「か、かぶった」

劉「え?」

絵理「ふふっ、あははは――」

劉「え? え?」

絵理(ちょっとヌケてて、優しい人)

絵理(こんな人がライダーな訳ないよね。それに人をどうこうできる訳もないよ)

絵理(やっぱり劉さんって面白い人!)

・休憩

・再開



劉「そっかあ。はちみつ梅干しかぶってたんだね。ごめんね」

絵理「いえっ! おいしいですし!」モグモグ

マナ「すっぱー!」

その後も私とマナと劉さんとで話をした

内容は取り留めのないもの

昨日どうだったとか、この間買い物した話とか、色々

絵理「そういえば劉さんって何でホストをやろうと思ったんですか?」

劉「ああ……」

劉「ああ、俺ね。ロクに学校にも通ってなくて、グレて悪いことしまくってた時期があってさ」

劉「そん時、ヒデサクさんに拾われたんだ」

マナ「ヒデサクさん?」

絵理「劉さんの店の店長さん」

マナ「へー」

劉「ヒデサクさんはグレた奴ら捕まえて根性叩き直すのが好きなんだよ」

劉「勉強教えたり、人との付き合い方仕込んだり」

劉「そのうち、俺にやれることって言えばこれかなーって。ヒデサクさんの店にそのまま入ったのが始まり」

劉「俺、この仕事好きだよ」

劉「話すの好きだし」

劉「女の子も好き。ほそくてやわらかくてかわいいから……」

劉「後ろ指刺されがちな仕事だけどさ。けっこういいよ」

絵理「誇りを持って働いているんですね。すごいなぁ……」

マナ「ほんとほんと」

劉「誇り、ってほど大したもんじゃないよぉ。大げさだなあ」

マナ「でもホストって儲かるんだよね?」

劉「まあ……ね。一応、ナンバーワンやってるから」

マナ「ナンバーワン!?」

絵理(あ、マナ知らないんだった)

劉「お金は溜まってるらしいけど。俺あんまり使い方分かんないからなぁ」

マナ「欲しいものとかの為に使わないの?」

劉「車も時計も興味ないから」

マナ「えぇ~、意外!」

絵理「じゃあお金で買えないもので欲しいものはあるんですか」

劉「……あるね」

絵理「例えば、もし願いが一つだけ叶うとしたら……それをお願いするんですか? それとも――」

劉「……」

・ゾロ目(>>807

【直下コンマ下一桁】
偶数:
奇数:劉「絵理ちゃんが欲しい」

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:劉「俺の願いは」絵理(やっぱ悪い人じゃないやんけ)

奇数:今回絵理戦闘無しとか考えてたのにもう滅茶苦茶だよ~

劉「俺、誰かに心から受け入れられたいんだよね。俺を心から受け入れてくれる人を連れて来て、ってお願いする」

絵理「えっ?」

劉「そりゃね。お客さんの女の子達はみんな俺に優しいし、好きって言ってくれるよ」

劉「でもさ、違うんだよ。違うんだよねー」

劉「そのコーイが本当は口先だけの薄っぺらいものなんじゃないか。たまにそう思うんだ」

劉「実際、俺が付き合った子は全員『劉くんのこと分からない。怖くなった』っていなくなっちゃうワケ」

絵理「……」

マナ「劉くんかわいそう」

劉「だから俺を受け入れてくれる……愛してくれる人が欲しい」

絵理「そう、だったんですか……」

絵理(マズいこと聞いちゃったかなあ)

・中断

・再開

劉「ま、俺の願いなんて他のみんなのと比べれば大したものじゃないけどね」

絵理「でも……」

キィィイン…

キィィィィイン…

絵理「!」

マナ「絵理? まさか……」

絵理「うん……こんな時に……!」

劉「……」

【直下コンマ下一桁】
098:劉「休んでなよ」(劉くんが一人で戦いに行くそうですルート)
7654:(ダブルライダーで行くルート)
321:絵理(私がやるしか……!) (一人で頑張れルート)

マナ「絵理、ダメだよ。こんな状態じゃ行ける訳ない」

絵理「でも……っ」

劉「……」

劉「あ」

マナ 絵理「?」

劉「俺、店の掃除あるからそろそろ帰る」

絵理「あ……そ、そうですよね……ごめんなさい長いこと引き止めちゃって」

劉「じゃ、お別れのシルシ、しなきゃね」

絵理「シルシ――」

そう聞こうとした時、既に劉さんは私に顔を近づけていて

絵理(肌綺麗……)

私の耳にそっと唇を近づけて――

劉「絵理ちゃん、休んでなよ。悪いヤツは俺が全部片づけとくからさ」

呟いた



絵理「あ……」

マナ「あっ、ずーるーいー!」

劉「バイバイ、またね二人とも」タッ

絵理「あ……」

マナ「ねーなんて言われたのー! ねーなんて言われたのー!」

絵理「あぅ……」

――病院屋上

劉「……あったあった。この間降った雨でできた水たまり」

劉「ふふ……モンスター狩り、ね」

劉「こういうのはガラじゃないけど……絵理ちゃんの為なら仕方ないね」

劉「行こうか」



劉「変身!」



ヴァイド「……ふぅ」

ヴァイド「さっさと終わらせよう」

↓1~3 多数決
1ヴァイドを操作してモンスターを倒そう!
2コンマで操作しよ
3『キング・クリムゾン』ッ!

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:ダイナミックエントリー
奇数:シェリフも参戦

――病院屋上(MW)

ゼブラスカルブロンズ「ブルル…」

ヴァイド「いたいた。そこのが今回の標的だね」

ゼブラスカルB「!」

ヴァイド「どうどう。大人しくしてなよ。倒せないじゃない」

ゼブラスカルB「ブルル…」

ヴァイド「……さ、こっちおいで」

?「ちょっと待った」

ヴァイド「何?」

シェリフ「この獲物は俺んだ。先に見つけてたのも俺」

ヴァイド「知らないよ、そんなの」

シェリフ「チッ……そっちがそのつもりなら、そこの馬野郎と一緒に倒すまでよ」

ヴァイド「無駄な争いとかイヤなんだけど……しょうがないか」

―BATTLE START―



ヴァイド HP9/9

シェリフ(遠) HP?/?

vs

ゼブラスカルB(中) HP11/11

【直下コンマ下一桁】
098765:ヴァイド・シェリフ有利
4321:ゼブラスカルB有利

【補正】
【敏捷性(特):ヴァイド】+2
【敏捷性(良):ゼブラスカルB】-1

【ヴァイド・シェリフ有利】

ヴァイド「ま、保険はかけておかないとね」

「REBORN VENT」

【→ヴァイド】

ヴァイドはネイルガン型の銃にカードを入れ、自分のこめかみに銃口を突き立てた

シェリフ「おい、お前何を――」

そして躊躇なく引き金引く

ヴァイドの頭からは黒い液体のような物が一瞬現れ、消えた

ヴァイド「あ、あ゛……これで、良し、と」

シェリフ「おい! こいつ頭おかしいぞ!」

ヴァイド「え……誰が?」

シェリフ「お前……自分の頭に銃突き付けて死ぬつもりじゃあ」

ヴァイド「何言ってんの、オッサン」

シェリフ「え、えぇ……」

ヴァイド「ふ、ふふ」

シェリフ「……さっきから何やってんだアイツ。頭釘撃ち器で撃ち抜いたりして」

シェリフ「いや、考えてる暇なんてねーな」

ゼブラスカルB「ブルル…ッ」

シェリフ「今目の前にいる獲物に集中しろってね」

「SHOOT VENT」

シェリフの両肩に二門の大筒が装着される

シェリフ「ほらよ……っ」

【→ゼブラスカルB】

【直下コンマ下一桁】
0:7
987:4
654:3
321:1

【補正】
【バッファキャノン:シェリフ】ダメージ+2
【ダメージ半減:ゼブラスカルB】

【ゼブラスカルB HP7/11】

大筒から放たれた砲弾は一度空中に上がった後、小型の弾の集団となり辺りに降り注ぐ

破壊力は無差別に拡散され、標的の頭上にも落ちる

シェリフ「どうだ……?」

ゼブラスカルB「ブルル…」

シェリフ「手応えがねぇな」

普段であれば一撃で倒せた相手

しかし今回は何故かそうは行かなかった。煙の中からは何事もなかったかのように怪物が現れる

【01:00】



ヴァイド HP9/9

シェリフ(遠) HP?/?

vs

ゼブラスカルB(中) HP7/11

【直下コンマ下一桁】
0987654:ヴァイド・シェリフ有利
321:ゼブラスカルB有利

【補正】
【敏捷性(特):ヴァイド】+2
【敏捷性(良):ゼブラスカルB】-1

【ヴァイド・シェリフ有利】

ヴァイド「これならどうかな?」

「HOLD VENT」

ヴァイドの腕には蜘蛛の頭を模した手甲型の武器

ヴァイド「ほらほらぁっ!」

【→ゼブラスカルB】

吐き出される糸は速度を増す毎に表面積を増し、ネット状になり怪物を包もうとする

【ゼブラスカルB 斬り払い】
【直下コンマ下一桁】
098:成功
7654321:失敗

↓2【失敗時コンマ下一桁:ダメージ】
0:3
987654321:1

【補正】
【シュピネンコプフ:ヴァイド】ダメージ+2

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:クリティカル
奇数:イベント

↓2【イベント時コンマ下一桁】
偶数:一方麻嶋陣営
奇数:ゼブラスカルB「帰るわwwwwww」

【ゼブラスカルB HP4/11(ダメージ半減)】

ヴァイド「お?」

怪物は全身を歪ませ、回避行動を行った

ゼブラスカルB「!」

しかし可動範囲にはさすがに限界がある

広がりきった糸から逃げることはできない。ネット状になったそれに全身がすっぽり包まれ、怪物は身動き取れずもがき苦しむ

シェリフ「さっきの爆撃もそうやって避けてたってえワケかぁ」

ヴァイド「みたいだね」

シェリフ「でも今はネットに阻まれお得意の回避もできない」

シェリフ「ありがとよ、黒いの」

シェリフ「おかげでトドメが刺せらぁ」

【→ゼブラスカルB】

【直下コンマ下一桁:ダメージ】
0:9
9:6
876:4
543:3
21:1

【補正】
【バッファキャノン:シェリフ】ダメージ+2
【ダメージ半減:ゼブラスカルB】使用不可

【ゼブラスカルB HP0/11】

ゼブラスカルB「…ガァァァ…ッ!」

動かぬ的を狙うのは容易い

集中放火を受けた怪物はそのまま爆発

塵さえ残らず鏡の世界から姿を消した

その跡には一種のエネルギー体のような発光源が浮かび上がる

シェリフ「バッファローの旦那!」

すかさずシェリフはバッファギガを喚び、その玉を食わせてやった

シェリフ「悪く思うなよ。これは俺が倒したから俺の取り分だ」

ヴァイド「……」

バッファギガ「…」

シェリフ「よしよし、食ったか? じゃあ――」

【直下コンマ下一桁】
098:シェリフ「黒いの、次はお前が狩られる番だ」
7654321:シェリフ「キチと一緒にいたくないし帰ろっと」

シェリフ「帰るわ、俺」

ヴァイド「また逃げるの?」

シェリフ「何でもいいだろ……とにかくお前と同じ場所に居たくないんだよ」

シェリフ「何か分からんが躊躇なく自分の頭打ち抜くし……嬢ちゃんに気持ち悪いくらい入れ込んでるし」

シェリフ「アレだろ? 繁華街の行方不明事件は〝お前〟が犯人だろ?」

ヴァイド「だから何?」

シェリフ「気持ち悪いんだよ、こういう思考が読めない狂った奴は……そういうのを見るとヘドが出そうになる」

ヴァイド「何で見ず知らずのアンタにそこまで言われなきゃいけないの?」

シェリフ「うるせえ。ビンビン伝わってくんだよ! 俺の第六感に! こいつの頭はやべーってな!」

シェリフ「こっちの何でもアリの世界じゃなきゃあてめーの手にワッパでも何でもかけてやるんだがな」

シェリフ「まあいい。無駄話はここまでだ」

シェリフ「っつうことで。あばよ」

ヴァイド「……」

――病室

絵理「……」

マナ「絵理大丈夫?」

絵理「……うん、大丈夫」

絵理(あの音が止んだ)

絵理(……劉さんが……ライダー……? さっき私にも言ったよね『俺が全部片づけとく』って)

絵理(……)

絵理(私を助けてくれたあの黒い人が……)

絵理(でもなんで? なんで私ばっかりを助けようとするの?)

絵理(……)

絵理(それに繁華街で起きた行方不明事件。劉さんが本当にライダーなら……事件と全くの無関係ではないってことでもある)

絵理(……もう一度、劉さんに話を聞かなきゃいけない……のかな)

絵理「……」

・中断

・今日はナシずら

・再開

――高見沢グループ 本社

高見沢「……いくら欲しい」

「千だな、千」

高見沢「……千? 一千万か?」

「馬鹿言うなよオッサン。億だ」

麻嶋「貴様ッ! 何バカなことを言って……!」

高見沢「……麻嶋、いい。すぐ用意しろ。勿論、現金で」

高見沢「せっかく我々の仲間になってくれる人間が来てくれたんだ。もてなさねば高見沢の名が落ちる」

麻嶋「は……はいっ」

ガチャ…バタン

高見沢「……」

高見沢「アイツは真面目過ぎていけない」

「みたいだな。でも頭が良い。使える奴なんだろ?」

高見沢「ああ……」

「だって……俺らを嵌めようとしたくらいだもんなぁ、オイ」

高見沢「……」

高見沢「……いつから気付いていた」

「他の奴に言われるまで気が付かなかった。俺、馬鹿だし」

高見沢「……」

「ライダー三人をおびき寄せて潰し合わせる作戦。考えたよなぁ」

「でさ、俺家で考えたの。なんでアンタらこんな作戦立てなきゃいけなくなったか」

高見沢「……言ってみろ」

「言われなくたって言うよ」

「アンタらさ。実は今、かなり不利な状況にあるんだろ?」

「女のライダーと黒いライダーはどうやら組んでるみたいだしさ」

「敵は少ない方が良いってことだろ?」

「バレたら逆に俺達を結託させちまうデメリットだってあったはずさ。ギャンブルは元手を下回るかもしれないってことを頭に置いた上で金を賭けるが……」

「これは命を賭けたゲームだ、そう簡単にはいかない」

「なら、このリスキーな作戦……何故実行できたのか」

「アンタらは俺みたいな奴がアンタらに恩を売る為にやって来ることを見越した上で、この作戦を始めた」

高見沢「……」

「どう? 当たってる?」

高見沢「……よく喋る奴だ」

「なぬ!?」

高見沢「お前の推理は……正しい。さすがだな」

鉄「この〝鉄 鋼次(くろがね こうじ)〟伊達にギャンブラーやってねーからな」

鉄「こういうイカサマめいたこと考える奴の思考は何となく分かるもんよ」

高見沢「……ふん。何でもいい」

高見沢「まあ、なんだ。同盟を組んだ者同士、仲良くしようじゃないか」

高見沢(捨て駒程度には使えるだろう)

――病室

マナ「お腹すいたぁ」

絵理「……私の病院食取っちゃダメだよ」

ダッダッダッ…

絵理「?」

ガラガラッ!

真司「いたぁっ! 編集長こっち!」

大久保「おお!」

絵理「あ、真司さ……」

真司「良かった! 生きてる! 死んでない!」

絵理「し、失礼なっ! 私生きてますよ!」

真司「~~~~っ」

マナ「な、泣いてる」

大久保「コイツ、絵理ちゃんがバイトに突然来なくなったもんだから心配して」

大久保「いや、俺はね『年頃の女の子だから色々あるのかもよ』って言ったんだが聞かなくて……『何かあったに違いありません!』って言い切っちゃってこいつはもう……」

大久保「でもまさかホントに何かあったとは……」

真司「良かった……本当に良かった……!」

絵理「真司さん……」

真司「遅れてゴメン。病院探すのに手間取っちゃってさ」

絵理「いえ……そんな」

真司「どうしてこんな大怪我を……何があったの? 事故?」

絵理「んん……(言えないよね)」チラ

マナ「う~ん(教えらんないよ)」チラ

真司「そんなに辛いことが……あったの?」

絵理「あー(助けてマナぁ!)」

マナ「むむむむむむむむ」

マナ「そうだ!」

マナ「あの。実は絵理、事故のショックでその時の記憶がないみたいなんです(ドヤ!)」

絵理「そ、そうなんです! 記憶があやふやで(マナ、ナイス!)」

真司「そっかあ……じゃあ説明できないよね」

大久保「まあこれだけ重傷だ。一時的な記憶喪失はありえる話だな、うん」

絵理 マナ((良かったぁ~っ))ホッ

・休憩

・再開

大久保「ま、後は若い三人に任せて。ってか?」

大久保「おう真司。俺、先帰るから。よろしく」

真司「あ、はい!」

大久保「絵理ちゃんは元気になったら、また事務所に顔出してよ。ね?」

絵理「はい。ありがとうございます……」

大久保「頼りにしてるよ~。じゃあ、また」

ガラガラッ…



絵理「……」

マナ「……」

真司「……」

真司「絵理ちゃん」

絵理「は、はい」

真司「……何か隠してない?」

絵理「あ……」

真司「気のせいならいいんだけど……絵理ちゃんってちょっと不思議なところがあるからさ」

絵理「不思議?」

真司「たまに急用を思い出したとかでどこかへ消えちゃうことあるし……」

絵理「あぁ……」

真司「たまに鏡を変な目で見てる」

絵理「それは」

真司「何か教えられないことがあるの?」

絵理「う……」

マナ「絵理……」

↓1
1黙って真司を見る
2「何もないです」
3その他

絵理「何もないです」

真司「……本当に?」

絵理「はい。本当に、何も」

絵理(まさか真司さんまで巻き込むワケにはいかないよ)

真司「……そっか。分かった」

絵理「……」

真司「大丈夫。俺、絵理ちゃんを信じるから。やっぱり気のせいだったんだね、良かった……」

絵理「っ」

絵理(真司さんごめんなさい……私、嘘つきです)



マナ「絵理、わたしそろそろ帰るね」

絵理「ん。今日は1日ありがとう」

マナ「うん! じゃあね」ガラガラッ…

絵理「バイバイ……」





絵理「はあ」

絵理「……嘘、ついちゃった」

絵理「私、これからどうすればいいんだろ」

絵理「……あっ」

鏡の向こう

鏡の中の絵理の後ろ

そこには最近絵理の前に姿を見せなくなっていた鏡の男の姿があった

絵理「貴方は……!」

「選択肢は無い。戦うか、戦わないか。それだけだ」

絵理「っ……でも、私!」

↓1~2【神崎さんに話しかけてみよう】

「……」

絵理「貴方一体誰なんですか!」

「……俺は――」

絵理「そもそも何でこんな戦いが始まったんですか!」

「……」

鏡の男は絵理の顔を不思議そうに眺める

そのようなことを聞かれたのは初めてだったらしい

男は腕を組み、考える

【直下コンマ下一桁】
098:
7654321:神崎こわれる(10%)

「俺が……」

「俺が……始めた。この戦いは……俺が……」

男の口から初めて人間らしい言葉が出て来た為、絵理は驚いた

その声は呻き声に近く、か細く、絞り出すように吐かれた

絵理「貴方が……戦いを始めた。一体何故?」

「……分からない」

高圧的な態度を一変させ、曖昧な口調になった鏡の男は少し俯き何かに懺悔するかのようにぶつぶつと呟きだす

「……」

「うう……うう……」

絵理「大丈夫ですか?」

「……う」

絵理「……貴方はずっと鏡の中にいるんですか? それとも他に仲間が――」

【直下コンマ下一桁】
098:
7654321:神崎こわれる(10%)

・ゾロ目

【直下コンマ下一桁】
偶数:神崎?「ぼくだれ」
奇数:神崎?「時間がないの」

・頭を抱えながら中断

・さ、再開

「俺……俺は……ずっと前から独りだ……」

絵理「一人……? ずっと、あの鏡の中で――」

絵理「あ――」

絵理の背筋に嫌な感覚が伝った

恐怖感か。似ているが違う

これは 孤独感 だ

絵理(鏡の人の心が私に流れ込んで……っ)

絵理「苦し……ぁ……息……」

――MW…?

絵理「……ここは?」

「うぅっ……ひっく……」

絵理「子ども……? 泣いてるの? あ、あの、大丈夫」

泣いている少年「っ……」

声を殺し泣く少年に絵理は声をかける

歯を食いしばり大きな声を我慢する少年の姿を見かね、思わず言った

絵理「あの……そんなに辛いなら……さ。声、出して良いんだよ。ここ……誰もいないし、誰も聞いていないよ」

絵理「あ、私がいるか」

絵理「嫌なら……私、あっち行くから、ね?」

泣いている少年「……」

泣いている少年「お前に」

絵理「?」

泣いている少年「お前に何が分かるんだ……っ!」

泣いている少年「独りで誰を待っていると思う」

泣いている少年「独りで何年待ったと思う」

泣いている少年「何回、何億回同じ時を繰り返したと思う」

泣いている少年「……一体誰の為に……っ」

絵理「な、何を言っているの!? それに貴方は……」

少年は絵理の前で急速に成長していく

絵理「あ、貴方……鏡の……」

少年は鏡の中の男に姿を変えた

絵理「っ!」

絵理(これ、もしかして……鏡の人の心の中……なの?)

鏡の男「俺は……俺が最後に何を考え、何を選択しこの世界を閉じたのか……全く覚えていない」

鏡の男「それだけではない。ここは俺と……俺の求めていた何かが欠けた世界らしい」

鏡の男「俺が元から居ない世界、そこに残った〝俺〟は自分自身が何なのか分からない」

鏡の男「蒼崎絵理、俺は誰だ」

絵理「え……?」

鏡の男「心が読めるお前だから〝選んだ〟んだ、教えろ」

鏡の男「俺は……」

鏡の男「俺は誰だ!!」

絵理「……え、と」

鏡の男「答えろ」

絵理「……」

絵理「ごめんなさい、分かりません」

絵理「私が分かるのは人の心の奥にある深くて強い部分だけ……なの」

絵理「それに貴方の心が何でこんなに孤独なのか……その理由までは分からない」

絵理「だからそれ以外は何も分からない」

絵理「……ごめんなさい」

鏡の男「……」

カッ!

絵理「あっ!」

絵理の足下がガラスのように砕け散る

全てを反射し、美しく照らす鏡の世界の壁は消失した

その薄皮の下は暗い闇

絵理はその中へと吸い込まれて行った…

――病室

絵理「あ」

夢から覚めた

というよりは時を止められ、一瞬の幻を見せられていたようだ

絵理の脇に置いてあった時計は、鏡の男が現れてから少しも動いていなかった

絵理「……」

鏡の男「期待はずれ、か。ぐっ……!」

その時何かが砕け散る音が聞こえた

絵理「え、あ、あれ……!」

鏡の男の腕がガラス細工のように割れ落ち、鏡の世界の地面に叩きつけられ砕け散っていたのだ

絵理「あ、あぁ……!」

鏡の男「……痛み……か。随分前に忘れたはずが……」

絵理「大丈夫ですか!?」

鏡の男「……」

絵理の心配をよそに鏡の男は砕けた腕を拾い集め、コートのポケットに詰め込む

鏡の男「時間が……ない」

絵理「貴方……貴方、一体何なんですか!? 体がバラバラになったり、記憶がないっぽいし!」

鏡の男「……知りたければ戦え」

男は去っていく

絵理は追いかけたいが、身体が思うように動かずベッドを苦しげにもがくことしか出来ずにいた

絵理「あ! あ!」

絵理「貴方の、貴方の名前って――」

鏡の男「……」

鏡の男「〝神崎〟」

鏡の男「〝神崎士郎〟と呼ばれている」

鏡の男「今は……これが、俺の――」



絵理「……消えちゃった」

絵理「……」

絵理「神崎……士郎」

―Episode12―

・次回episode13

・次回episodeは次スレで

・の前にリザルト

・誘導出るまで埋めきらない程度に減速お願いします

・質問に答えたり答えなかったりします

・次スレは明日立てよう中断


絵理さんまさかの異能持ち

・テスト

テスト




・しばし待たれよ…

・できるだけ早く戻りますので

・埋めないでお待ちください





・しばし待たれよ…

・できるだけ早く戻りますので

・埋めないでお待ちください





・ちょっとお待ちください…

・復活。埋めずにいてくれてありがとナス!

・しかしすぐに元通りにはならない。読み直さねば生き残れない。

・別板移転は次の次スレ建立時に考えます

・では次スレ誘導までしばし待たれよ

・次スレです。

・時間かかるのであちらでの書き込みはもう少しお待ちください

・このスレは埋めちゃってください

【安価】第二次ライダーバトル勃発! Vol.4【仮面ライダー龍騎】
【安価】第二次ライダーバトル勃発! Vol.4【仮面ライダー龍騎】 - SSまとめ速報
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・テンプレ書き終わりました

・お待たせしました。ごめんなさい

質問質問
高見沢と浅倉は前回の記憶があるって認識でいいのかな?

>>956
・異能力というか気質ですかね。香川教授程異常な能力ではありません

・サトリとかそういうものに近い

>>994
・いい、と思います

・誰がどの程度覚えているんでしょうね

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