【ガルパン】カチューシャ「カチューシャ日記?」 (32)

【プラウダ高 幹部室】

カチューシャ「おかしな空模様ね。せっかく寄港したって言うのに昼間から薄暗い……。ノンナー!」

カチューシャ「ノンナ?どこか行くの?」

ノンナ「同志カチューシャ。せっかく寄港しているので陸まで買い物に出掛けてきます」

ノンナ「私がいないからとお菓子を食べ過ぎてはいけませんよ」

カチューシャ「それぐらい分かってるわよ」

カチューシャ「学園艦は私がしっかり守っておくからノンナは心配しなくていいわよ」

ノンナ「それは頼りになります」(その目は優しかった)


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――――
――


カチューシャ「ノンナがいないと幹部室が広く感じるわね」

カチューシャ「ノンナもう行ったのよね?」キョロキョロ

カチューシャ「お菓子も好きなだけ食べてあげる!」

カチューシャ「アイスだって!」

カチューシャ「ソファーの上も飛び放題よ」ドーンドーンドーン

ガタッ ドスン

カチューシャ「!?」

カチューシャ「何よ。本が落ちただけじゃない」

カチューシャ「このカチューシャを驚かせるとはいい度胸してるわね!」

カチューシャ「これはノンナの本かしら」


『カチューシャ日記』


カチューシャ「私の……こと?」

カチューシャ「か、カチューシャは心優しい隊長だから他人のものを盗み読んだりなんてしないから……」

カチューシャ「でもちょっとだけなら……」

カチューシャ「ノンナー!」


…………


シーン


カチューシャ「いない……」

カチューシャ「……」

カチューシャ「えいっ」

バサッ

カチューシャ「何かよく分かんないけどちょこちょこ書いてある。これがカチューシャ日記……?」


『ジョウガンネ タマオトシ わずかなり。がくがり シャーとローバをぬく』


パラパラ

カチューシャ「どのページもこんな訳のわからないのばかりね」

――――
――


【戦車倉庫】

カチューシャ「『紅き天に マ女は滅びを迎える この日、すべての国終わり 悲しきかな!!』」

カチューシャ「ってこれが最後に書いてあって後は白紙なの」

ニーナ・アリーナ「はぁ~~」

アリーナ「それ寝言全集がなんがじゃねえべが?」

ニーナ「ん~……。ノンナ様がそんなづまんねえ本持ってるわけねえべ」

カチューシャ「そうなのかしら……?」

ニーナ「ん~……。前にそれに似た本を読んだ気がするべが……」

ニーナ「ん~……」

ニーナ「その本は何がとでも恐ろしい本だっだ気がする……」

カチューシャ「ええっ?」

アリーナ「え゛え゛っ!?」

ニーナ「何だっだがなぁ゛……」

ニーナ「ん゛~……。もう喉のとごまで出てるんだげどなぁ……」

アリーナ「ニーナっだら気味の悪いごとを」

――――
――


【プラウダ寮】

カチューシャ「まあいいわ。ノンナが帰ってきたらそれとなく聞いてみるわ」

カチューシャ「カチューシャが戻ったわよ!」

クラーラ「カチューシャ様、おかえりなさいませ」

カチューシャ「あら?もう電気点けているの?」

クラーラ「はい。薄暗くてお靴も見えませんわ」

カチューシャ「ふーん」

カチューシャ「まだ3時前なのにおかしな天気」

カチューシャ「紅き天に マ女は滅びを迎える この日、すべての国終わり 悲しきかな」

ドアバーン

ニーナ「か、カヂューシャ様ぁ~!!!」

ニーナ「思い出しだ!!!」

ニーナ「ノストラダムスの大予言!」

カチューシャ「何なの?そのノストラなんとかって」

ニーナ「知らねえべが!?」

ニーナ「今がら400年以上前に書がれた偉大な予言書のごとだべ」

カチューシャ「予言の書?」

ニーナ「んだ。訳の分がらないごとが書がれてるべが、その後の歴史と突き合わせると戦争や災害や事件が言い当でられてるんだべ」

ニーナ「世界各地で起ごる大地震、火山の噴火、世界戦争」

ニーナ「そじて、最後に世界は滅亡すると予言されてるんだべ」

カチューシャ「せ、世界が滅亡!?」

――――
――


ノンナ「カチューシャ、早く逃げるのです!」

カチューシャ「嫌よ!ノンナを置いて逃げるなんて出来ない!」

ノンナ「ダメです!クラーラと皆の死を無駄にする気ですか!」

カチューシャ「でも…でも…ノンナが……」

ノンナ「私が死んでも……カチューシャ、あなたは生き延びてください……」

カチューシャ「ノンナー!!」


――
――――

カチューシャ「そ、それでノンナのこのカチューシャ日記が予言書だって言うの?」

カチューシャ「は、はは、馬鹿馬鹿しい」

ニーナ「馬鹿馬鹿しくなんがない!」

ニーナ「その日記のどごでもいいがら読んでけ」

カチューシャ「39ページ『カバ、イカから機械獣をうばう』」

ニーナ「私が持ってぎだこれはルームメイトが新聞記事を切り抜いで作っだスクラップなんだべ」

ニーナ「えっど……1月1日から数えで39日目と言えば……あっだべ!」

ニーナ「2月8日、バスジャック事件があった日だ!」

ニーナ「犯人の顔がカバそっぐりで運転手の顔がイカそっぐりだべ!!」

ニーナ「機械獣っでバスのことだっだんだ!」

カチューシャ「えぇえ!?」

ニーナ「もっど確かめるべ!」

ニーナ「3月12日、この日地鳴りどどもに洪水が起ごっだ、予言書の71ページには!」

カチューシャ「えぇっと71ページ……」

カチューシャ「『ダー 扉を開く。 音有り 湖割れる』」

ニーナ「ピッタリじゃねえべが!!」

カチューシャ「ほ、本当だわ!」

カチューシャ「じゃ、じゃあ最後のページつまり今日の予言は!?」

カチューシャ「『紅き天に マ女は滅びを迎える この日、すべての国終わり 悲しきかな!!』」


『紅き天に マ女は滅びを迎える この日、すべての国終わり 悲しきかな!!』

ニーナ「ず、ずべての国って……世界のごとじゃ……」

カチューシャ「せ、世界!?」

カチューシャ「うああああああああ世界の終わり人類の滅亡よおおおおおお」
ニーナ「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛世界の終わり人類の滅亡だべええええ」

カチューシャ「だっ、だから次のページから白紙になってるのね」

ニーナ「か、カヂューシャ様ぁ早くノンナさんに頼んで学園艦で海へ逃げるべえ!!」

ニーナ「ノンナさんはどこに!?」

カチューシャ「こ、こんな時にノンナったら呑気に陸へ買い物になんて行って」

ニーナ「どにかぐ、他の人にも知らせるべ!」

ニーナ「私は学園艦に知らせでぐるがらカヂューシャ様は外を頼むべ」

カチューシャ「そ、そうよ。急がないと!」

――――
――


prrrr

みほ「ええっ、世界の終わり?」

カチューシャ「そうなのよ!事件や災害を言い当てているし最後の予言なんて……」


――――
――


クラーラ「世界が滅びるのですか?」

ニーナ「そ、そうなんだべ!!とにがく急いで港から出て安全なとご探すべ!!」

クラーラ「Да?」

――――
――


prrrr

エリカ「バ、バ、バ、バスジャック事件!?」

カチューシャ「そうなのよ!ピタリと予言しているの!」

エリカ「だけど、世界の滅亡なんて急に言われてもねぇ……」

カチューシャ「はぁ!?じゃあエリーシャは世界と一緒に死んでもいいっていうの!?」

エリカ「そんな……」

カチューシャ「だったら急いで支度するのね」

エリカ「支度って……?」

カチューシャ「とりあえずの食料とか水とか戦車とか!」

エリカ「わ、分かったわ」

ガチャン

エリカ「た、隊長!大変なことが!」

――――
――


prrrr

ダージリン「予言?予言なんて信じませんわ。そんなものは偶然かこじつけに過ぎませんの」

カチューシャ「そんな……。じゃあこの天気はどう説明するのよ!」

ダージリン「こんな自然現象を知ってる?」

ダージリン「中国大陸の細かい砂が偏西風に乗って日本に飛んでくる。黄砂と言うのよ」

カチューシャ「それこそこじつけだわ!」

カチューシャ「こんなに予言がピッタリ当たってるのよ」

ダージリン「ですからカチューシャ、予言と言うのは」

カチューシャ「もう!信じないなら勝手にしなさい」

ガチャン

カチューシャ「ダージリン……あなたは良い友人だったわ。出来ればもっとお話したかったけれど……さようなら」ダッ

――――
――


カチューシャ「ノンナ早く帰ってこないかしら……」

ニーナ「私も声掛げられる所には全部掛けで……」

ノンナ「ただいま戻りました」

カチューシャ「どこ行ってたの!この大変なときに!!」

ノンナ「はい?」

カチューシャ「世界の終わり、人類の破滅なのよ。早く学園艦を出向させて安全な所に」

ノンナ「どうして慌てているのです?同志カチューシャ、同志ニーナ」

ノンナ「あら?」

×出向
○出港

ノンナ「これは……これは!?私の日記!!!!!」

ノンナ「人の日記を勝手に読んだのですか!!!」

カチューシャ「に、日記?」

ニーナ「に、日記ってどういうことだべ?」

ノンナ「私の暗号日記です」

カチューシャ「ちょ、ちょっと待ちなさいよ」

カチューシャ「『ジョウガンネ タマオトシ わずかなり。がくがり シャーとローバをぬく』」

カチューシャ「これが日記だって言うの?嘘を吐いたら粛清するわよ」

ノンナ「ジョウガンネは年賀状、タマオトシはお年玉」

ノンナ「シャーはカチューシャのシャー、ローバを抜くというのはババ抜きのことです」

ノンナ「年賀状もお年玉も少なくてがっかりしたカチューシャとババ抜きをした、と書いてあるのです」

カチューシャ「」ポカーン

ニーナ「じゃ、じゃあカバがイカの機械獣を奪っだのは!」

ノンナ「それは継続高校がカチューシャの戦車を盗んだときのことです」

ニーナ「なんでカヂューシャ様がイカなんですが?」

カチューシャ「それはあなたは知らなくていいのよ」

カチューシャ「で、でもそれじゃあ『ダー 扉を開く。 音有り 湖割れる』これは何なのよ!」

ノンナ「音が有あるということはうるさい、つまりローズヒップさんのことです」

ノンナ「先日カチューシャ様と行ったお茶会でダージリンさんが入ってきたら驚いたローズヒップさんがティーカップを落として割ってしまいました」

カチューシャ「そんなぁ……」
ニーナ「そんなごとが……」

カチューシャ「そ、そ、それじゃあ最後のページの『紅き天に マ女は滅びを迎える この日、すべての国終わり 悲しきかな!!』は!?」

ノンナ「赤い天と言えば?」

ニーナ「赤い天……?」

ノンナ「夕方のことですよ。マの付く女はまほさん」

ノンナ「夕方にまほさんのチーム、黒森峰が破れた」

カチューシャ「はあ!?」

ノンナ「全ての国は全国大会、3年にとって全国大会は最後だから私も悲しいというか寂しいではないですか」

カチューシャ「じゃ、じゃあ後が書いてないのは!?」

ノンナ「私も少し怠けてしまいました。アリーナの三日坊主よりはマシでしょう」

カチューシャ「そ、そんなぁ」
ニーナ「な、なんでこどが……」

ドンドンドン

クラーラ「カチューシャ様、他所の学園艦が集まってマス。陸からも今後の指示を仰がれていマスが何かあったのデスか?」

prrrr

エリカ「カチューシャ、黒森峰のみんなは説得したわ。私たちはこれからどこへ逃げればいいの?」

みほ「カチューシャさん、大洗艦は今のところ全員無事です。学園艦進路の指示をお願いします」

ケイ「Hey カチューシャ!急に呼び出すなんてまた何か面白いこと考えたの?」

西「カチューシャさん!知波単全軍参りました!次はどこへ突撃すればよろしいのでしょうか?」

ミカ「風以外に誘われるのは久しぶりだ。さあ、次は私たちをどこへ連れてってくれるんだい?」

カチューシャ「あ、あわわ……」

ニーナ「いやあ゛、参ったごとになっだべな……」

ノンナ「ところで勝手に日記を読んでくれたカチューシャ、ニーナ、お話があります」ニコリ

カチューシャ「ノンナ、違うの、これは」

ニーナ「ノンナさん、か、勝手に読み出したのはカヂューシャ様の方で」

カチューシャ「ニーナ裏切るというの!?」

ノンナ「2人ともお黙りなさい!!!!!」

――――
――

【数日後】

アリーナ「そういえば最近、カヂューシャ様とニーナ見がけねえべな」

クラーラ「さっき食堂でノンナさんが2人の食事を持って行くと言ってマシた」

アリーナ「はあ゛、ノンナさんと楽しぐお泊り会がぁ~呑気で羨ましいべなぁ」

クラーラ「ノンナさんも最近笑顔デスし楽しそうデスね」

 お わ り

ちなみにこれの元ネタはドラえもん36巻の「大予言・地球の滅びる日」でした。
カチューシャ日記って一体何なんですかねぇ……。

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