カチューシャ「お邪魔するわよ、ミホーシャ!」ケイ「私もね!」 (36)


劇場版ガールズ&パンツァーのネタバレ注意!!

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まほ「おはよう、みほ」みほ「お姉ちゃん、何でここに!?」
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――――大洗女子学園:正門前にて


みほ「ケイさん!カチューシャさん!」

あんこうチーム「「「大洗女子学園にようこそ!!」」」

ケイ「はぁい♪ミホ!それに皆も、お出迎えThank you!オッドボールも、元気そうで良かったわ」ヒラヒラ

優花里「はい!お久しぶりであります!!」ビシッ

ケイ「アッハッハ~♪そんなに畏まらないの。この『短期転校』期間中はホラ、同じ制服を着たSchoolmateなんだからさ!」

優花里「は、はいっ!」


カチューシャ「ちょっと!このカチューシャを無視するなんていい度胸じゃないの!?」ブスッ

麻子「……なんだ、随分ブカブカな制服だな……?」

カチューシャ「ぐっ……サイズを間違えたのよ……元はと言えばダージリンが急に……」ブツブツ

みほ「あ、お二人とも……この間の試合では――」

ケイ「あーあーっ、その事はお構いNothing!」ビシッ

みほ「えっでも……」

ケイ「アリサも言ってたでしょ?借りを返したいなら、また来年大会に出場すること。ウチの子達もリベンジに向けて燃えてるんだから♪」

みほ「あ……ありがとうございます!」


カチューシャ「フンッ、カチューシャ的にはどうでもいいけど?もしまたプラウダと戦うことになったら、ボッコボコにしてやるわ!シベリアのグリズリーが狩りをするかの如くね!」

みほ「はいっ!うちも負けません!」

カチューシャ「うっ……言うようになったじゃないのミホーシャ……」

ケイ「アハハ♪それじゃあ早速で悪いケド、校内を案内してもらってもいいかしら?ホントはアンジーにお願いしようと思ったけど、なんか仕事が忙しいみたいでさ~」

華「生徒会の皆さん、この短期間に短期転校者が何人も来るから、書類仕事がいっぱいあるっておっしゃってましたからねぇ……」


沙織「だからってこういう事はきちんと連絡してくれないと……私達が案内役を買って出なかったらどうなってたことか……」

優花里「まぁまぁ……我々あんこうチームなら、短期転校者の中にも面識の有る方がいますし、問題無いのでは?」

沙織「そりゃそうだけどさ……」ブツブツ

麻子「午後ならば問題無い……それよりいいのか?置いてかれているぞ?」

沙織「ふえっ!?あ、ちょっと待ってってば~!」




――――1時間後


みほ「――で、こちらが体育館になります」

ケイ「へぇ~ウチほどじゃないけど、結構広いわね~」

カチューシャ「大きさならうちも負けてないわよ!?」

沙織「そんな事で争われても……」

みほ「あはは……」ガラッ

優花里「あ、丁度アヒルさんチームの皆さんがバレーの練習してるみたいですよ?」

沙織「ホントだ、おーい!」ブンブン


磯辺「アレ?あんこうチームの皆さんに……サンダースとプラウダの!?」

河西「そういえば今日からでしたっけ?短期転校の……」

佐々木「ああ、他校の隊長が遊びに来るっていう♪」

近藤「いや、遊びに来るわけじゃないと思うけど……」

カチューシャ「な、な、な――」

みほ「カチューシャさん……?」

カチューシャ「何なのよ、こいつらは!」フルフル


みほ「あっ、こちらアヒルさんチームの皆さんで、試合では八九式中戦車に……」

カチューシャ「そうじゃなくて!何よ皆してそんな高い所からカチューシャを見下ろして!ノンナ!――――はいないんだった……」

ケイ「なぁんだ、そんな事……だったら、ホラ――」グイッ

カチューシャ「な!?ちょっ、何するのよ!?」

麻子「おお~、軽々と肩車を……」

ケイ「これなら、一番高いでしょ?OK?」

カチューシャ「ま、まぁノンナ程じゃないけど、いい眺めだわ……」

ケイ「ごめんね~私もナオミくらい背が高かったら良かったんだけれどね」

カチューシャ「フンッ……」


ケイ「それで?この子達があの八九式の……決勝でのマウス戦見てたわよ、最っ高にCoolだったわ♪こっちまでアツくなっちゃった!」

磯辺「アハハ……どうも」////

ケイ「ウチと戦った時もアリサのシャーマンと鉢合わせになったんだって?状況判断も走行技術も中々高いみたいね!So good!」

カチューシャ「フンッ、いくらチームの練度が高くても、四人中三人は卒業しちゃうんでしょ?来年の編成は考えてるの、ミホーシャ?」

一同「「「…………」」」ポカーン

カチューシャ「な、何よ……?」


磯辺「もしかして……」ヒソヒソ

近藤「私達……」ヒソヒソ

佐々木「とんでもない勘違いを……」ヒソヒソ

河西「されているのでは……?」ヒソヒソ

沙織「ええ~でも大会の出場名簿見ていれば……」ヒソヒソ

麻子「プラウダの副隊長によると、カチューシャ隊長はそういうのはあまり見ないタイプだそうだ。西住さんが去年戦った相手だという事も準決勝前まで知らなかった――というか言っても忘れてたそうだし」ヒソヒソ

華「ああ~なるほど……」ヒソヒソ


カチューシャ「何よ!皆してカチューシャだけ除け者にして!!ミホーシャ!?」

みほ「あの……ですねカチューシャさん…………こちら磯辺典子さん、私と同じ2年生です」

磯辺「どうも……」

カチューシャ「あら、1年生かと思ったけどミホーシャと同い年だったの?でもそれが――」

みほ「――そして左から近藤妙子さん、河西忍さん、佐々木あけびさん……皆さん1年生です……」

カチューシャ「1年……生?」キョトン

近藤・河西・佐々木「「「ど、どうも~」」」


みほ「なので皆さん来年度も変わらず大会に出場することになるのですが……」

カチューシャ「嘘……だってそんな……大きいのに……ノンナみたいな人が他にもこんなに沢山……」ワナワナ

近藤「よく間違えられるんですけどね~」

佐々木「まぁ確かにうちの学校でも、私達より大きい人って数えるくらいだしね~」

河西「バレー業界じゃ私達の身長でも小さい方なんですけれどね……」

カチューシャ「――――!バレーをすると大きくなるの!?……って、べ、別に身長を気にしてるわけじゃないけどっ!」

みほ「ええっと、それは……」タジッ


ケイ「ん~ウチはバレーする子はあまりいないからわからないけど……あ、でもバスケをする子は背の高い子多いかな?」

カチューシャ「バレー、バスケ……共通するのは――『跳ぶこと』かしら?」

優花里「そういえば、ジャンプすると身長が伸びるって聞いたことがあります!」

沙織「本当!?どうなの、麻子?」

麻子「……確かにそういう説もあるが、科学的に証明されたというわけではない」

華「あら、そうなんですか?」


麻子「……そもそも我々が乗ってる戦車が現役だった頃と現代では、世代によっては10センチ近く平均身長が伸びているが、その理由については定かになっていない。食生活の変化とも、ライフスタイルの変化とも言われているしな。『寝る子は育つ』と言う言葉の通り、睡眠時間が多いと伸びるという説もあるが……」

カチューシャ「睡眠は関係ないわ。私が証明する……」シュン

麻子「――――まぁそれについては私も同意見だ……」フッ

沙織「何?何かあるの?あの二人……」

華「さぁ……」


麻子「まぁとにかく、バレーやバスケをしたからといって、必ずしも背が伸びるという保証は無い」

カチューシャ「そうなんだ……」ガクッ

ケイ「え~でも戦車道だと小さい方が有利だと思うな?どの戦車も中は狭いし……」

カチューシャ「そ、それとこれとは話は別よっ!」

ケイ「そうなの?」

磯辺「……なんかガッカリさせちゃったみたいでスミマセン……でもどうか、これでバレーを嫌いにならないで下さい。そして出来ればプラウダのバレーチームとの練習試合を取り付けていただけると助かるのですが……」

沙織「さすが、バレーに関する事には貪欲だ……」

磯辺「あはは……」


カチューシャ「……」ジー

磯辺「あの……何か……?」

カチューシャ「あなたはどうして背が低いのにバレーをしてるの?」

ケイ「ちょっと、カチューシャ!?」

磯辺「――!っと、随分ストレートな質問来ましたね……まぁ、よく聞かれることなんですが……」

カチューシャ「だってバレーって背が高い方が強いんでしょ?だったらどうして……?」


磯辺「…………身長だけで勝負が決まるほど、バレーは単純なスポーツではありません。モチロン背が高い事に越したことはないですが、ボール運びや仲間との連携……そういった物が色々絡み合って、始めて成り立つスポーツなんです」

カチューシャ「ふ~ん……」

磯辺「……戦車道だって、火力や装甲だけで勝負が決まる競技だったなら、ウチは優勝できなかったと思います」

ケイ「……確かに、準決勝では火力と装甲で圧倒的に劣る八九式を落とすことが出来なかったもんね?」

カチューシャ「ぐっ……確かに。でも、やっぱり背が低いと不利であることには変わりないんでしょ?」


磯辺「――――だからこそ、面白いんじゃないですか?こちらより背の高い相手に対して、戦術と腕を駆使して勝つっていうのが」ニヤッ

カチューシャ「…………」

優花里「なんだか、西住殿と同じ事をおっしゃってますね?」ヒソヒソ

みほ「うん♪」ヒソヒソ

近藤・佐々木・河西「「「キャ、キャプテ~~ン!!」」」ダーッ

磯辺「うわっ!?何だお前達!?」

近藤「私達、感動しました!」

佐々木「そうですよね、だからこそバレーは楽しいんですよねっ!?」

河西「来年度こそは、絶対バレー部を復活させましょう!目指せ、バレーと戦車道のダブル全国制覇!!」

磯辺「……そうだな、よし!練習を続けるぞ!そしてメンバーを集めてまずは公式戦デビューだ!!」

アヒルさんチーム「「「お~~っ!!」」」


カチューシャ「……」ジー

ケイ「カチューシャ……?」

カチューシャ「……決めたわ。私ここのバレー部に入る!」

ケイ「What’s!?どうしたの、いきなり……入るって言ったって私達は……」

カチューシャ「も、勿論短期転校の期間だけよ?……ちょっと、興味が出てきたから……べ、別にさっきの言葉に感銘を受けたわけじゃないけどね!」

ケイ「なぁんだ、そういう事……だったら私もやってみようかな?面白そうだし♪」

磯辺「ほ、本当ですか?あ、ありがとうございます!これで念願の6人が揃った!やったーっ!!」

華「良かったですねぇ」パチパチ

沙織「短期間だけだけどね……」


磯辺「はぁ~これでもう6人いれば、練習試合とか出来るんだけどなぁ~」チラッ

みほ「……?」

磯辺「アレ?もしかしてあんこうチームの皆さん5人いらっしゃる?後1人くらい何処かから引っ張ってくれば6人チームが組めるのでは……?」

みほ「ええ~っ!?で、でも……」

磯辺「西住隊長、一生のお願い!練習試合できる機会をなんてそうそう無いから、チャンスを逃したくないんだよっ!来年も戦車道履修するからさ~」

みほ「でもみんなに迷惑が……」


沙織「はぁ……ま、いいんじゃない?たまには戦車道以外の運動をするのも」

優花里「はい!何だか楽しそうですし♪」

沙織「それに美容にいいかもだし……『バレーを始めてから、ますます綺麗になったね』なんて言われたら……やだもーどうしよう!」

華「……いるんですか?そんな人」

沙織「む~これから現れるかもしれないじゃん!そんな素敵な男性が!!」

麻子「……それに、バレーに美容効果が有るという科学的根拠は――」

沙織「麻子は黙ってて!よーし、後一人メンバーを探して、バレー道に励むわよっ!」

一同「「「お~~!!」」」



――――数日後:短期転校最終日


ケイ「じゃあねミホ!」

みほ「はい。お気をつけて……」

ケイ「オッドボール軍曹も、今度は一緒に映画でも見に行きましょう?」

優花里「はいっ!喜んでお伴させていただきます!!」

カチューシャ「じゃあね~ピロシキ~。この数日、ほんっとに楽しかったわ!」

みほ「はい!喜んで頂けて良かったです」

カチューシャ「フフッ、帰ったらノンナに自慢してあげなくちゃ!」

ケイ「帰りはウチのヘリで送っていこうか?丁度どっちの学園艦も近くに来ているみたいだし」

カチューシャ「あら、お願いしようかしら?高い所は好きだし♪……別に皆を見下ろせるからってわけじゃないけど……」

ケイ「え~ホントかなぁ?」


みほ「……」

麻子「……行ったか」

沙織「……結局この数日間、バレー三昧な日々だったわね……」

みほ「うん……前に華さんと練習に参加させてもらったことはあったけど、こんなに長くバレーしたこと無いから、普段使わない所が筋肉痛で……イタタ」

華「私もです……あのお二人は全然平気そうでしたねぇ」

優花里「ケイさんはバイタリティ溢れてる方ですし、カチューシャさんもぶら下がり健康器が日課だそうですから、結構普段から鍛えてるのでは?」

沙織「そ、そうなんだ……」

優花里「でも、お二人には楽しんで頂けたようで何よりです!」


沙織「まぁね……しかし、こちらから助っ人をお願いしたとはいえ、猫田さんがあんなに動ける人だとは思わなかったわ」

麻子「なんでも、最近体を動かす事の魅力に気づいたんだそうだ……」

華「そうなんですか。あれだけ身長の有る方ですし、本当にバレー部に入ったら大成するのでは……?」

優花里「誘われてはいたみたいですが『ネトゲする時間が無くなっちゃうから』とお断りしたそうです」

沙織「やっぱりそっち優先なんだ……」

みほ「フフッ、猫田さんらしい」

優花里「…………しかし」

沙織「カチューシャさんの『アレ』――ノンナさんに怒られないかなぁ……?」

華「結局、癖になっちゃったみたいですしねぇ……」

麻子「……ま、大丈夫だろう」




――――数日後:プラウダ高校にて


カチューシャ「ちょっと!そんなんじゃサーブ権とられるわよ!!かーべーたんはリベロじゃないんだから、AでもBでもいいからクイックスパイクを心がけなさい!!」

アリーナ「ええっと……」

ニーナ「カチューシャ隊長、なぁにを言ってるのかさっぱりわがらねぇんですが……」

カチューシャ「何でよ!ノンナっ!!」

ノンナ「すみません、同志カチューシャ。私にもよく分からないのですが……『撃たれてるばかりでなく、どんどん砲撃を撃て』――という意味でよろしいのでしょうか?」


カチューシャ「最初からそう言ってるじゃないの!!全く……」

アリーナ「なぁんかカチューシャ隊長……」

ニーナ「大洗に行ってがら、指示がわかりにぐくなったなぁ……」

ノンナ「フッ……」

アリーナ・ニーナ「「――!」」

ノンナ「まぁ、良いんじゃないですか?」

アリーナ「今、副隊長が満面の笑みを浮かべてそうな気がするべ……」

ニーナ「んだんだ。なぁんか……」

アリーナ・ニーナ「「おっがねぇなぁ……」」


おわり


以上です。

映画4週目はフィルムの特典も付きますし、また見に行きたいですね♪

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