梓「目薬さし系女子にムラムラっ! です」 (43)

けいおん! SSですよ。

それではレッツゴーです。

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ども、中野梓こと百合にゃんです。

今日も部活!

相変わらずみんなでティータイムです。

練習はしたいですが、こういう時間もやっぱり好きなのです。

律「でさー、もう後が無いし、一か八かで強振したんだよ」

律先輩が、ケーキを食べながら楽しくお喋りしてます。

唇の端にちょっとだけ生クリームがついていて、百合にゃんの唇で綺麗にしてあげたいモンだなァ♪

唯「うんうん」

唯先輩は、ラスクをカリカリと。

そのカリカリ、下さい。

律「そうしたら見事に逆転サヨナラホームラン!
いやぁ、あれはシビれたねぇ~!」

唯「おおっ!」

紬「おおぉ~!」

ムギ先輩は、お菓子や紅茶に手をつけるのも忘れて、律先輩のお話に聞き入っています。

『あーん』してあげましょうか? いやさせて下さい。

澪「なんでも良いけど、これ食べ終えたら練習しような」

紅茶を口に含みつつ、澪先輩が言いました。

澪先輩の、わずかに濡れた唇……

百合にゃんのものです。

律「え~っ! もうちょっとだけ良いじゃんっ!」

唯「そうだよぉ。もうちょっとのんびりしようよ」

澪「駄目だっ! 今日は部室に来てからお茶してるだけじゃないかっ!」

梓「そうですよ。練習はちゃんとしないと」

律「ちぇ~っ。しゃーないなぁ」

唯「こうなったら、超ゆっくりとお茶しよう!」

律「なるほど! そうしたらもっと、ゆっくり出来るな!」

紬「おぉ~っ♪」

澪「なに言ってんだ馬鹿律っ!」


グニー!


律「いひゃいいひゃい!」

梓「もうっ。律先輩が変な事を言うからですよ」

澪先輩ッ! 百合にゃんのほっぺもつねって下さいッッッ!!!

それにしても、先輩方が仲良くじゃれあう姿はたまらんもんがありますですのぅ。


ムラッ。


梓「ちょっとトイレ行ってきます」

─────────────────────

梓「ふう……」ツヤツヤ☆

私が部室に戻ると……

澪「んっ」

梓「!!!!!」

丁度、澪先輩が目薬をさす瞬間でした!

梓(ぬわーーーーーーーーーっっっ!!!!!)


梓(美少女が目薬をさすッ!!!!!!!!)


梓(その姿……)

梓(なんと素晴らしいのかッ!)

梓(なんと美しいのかッッッ!!!)


ムラムラッ!


梓「すみません、ちょっとトイレに行ってきます」

律「えっ、また?」

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とても素晴らしいものを見せて頂いてから数日。

それからも、澪先輩はまめに目薬をさしています。

しかし気になるのは、その頻度が日々多くなっている事。

別にそれは、百合にゃんとしては眼☆福なので良いのですが……

─────────────────────

澪「う~ん……」

澪先輩が、手鏡を見ながらうめき声を上げたのは、とある日の部活の時間でした。

律「どうしたんだ? 澪」

澪「なんだか、目が痛いんだ」

唯「目?」

紬「そういえば澪ちゃん、ちょっと目が赤いね?」

澪「そうなんだよ。
どうも最近目の調子が悪いし、充血するんだ……」

梓「でも、澪先輩はまめに目薬さしてましたよね?」

澪「うん」

律「目薬って、充血を取る効果もなかったっけ?」

梓「ありますね。
充血を取る能力が高いのを、ウリにしてる商品も見た事があります」

澪「あー、そういえば私が使ってる目薬のパッケージにも、充血にも効果があるとか書いてあった気がする」

唯「それなのに、目の調子が悪いっておかしいね」

澪「そうなんだよ。
なんでかなぁ?」

梓「…………」

─────────────────────

なんて事があった日の夜。

百合にゃんは、お家の机の前に座って、パソコン(通称・百合コン)と向かい合っていました。

あれから、二・三の会話で澪先輩の目のお話は終わったんですが……

どうしても気になり続けていた私は、ちょっとこの件を百合コンで調べてみようと思ったのです。

梓「目 ……だけの検索だと、幅が広すぎますね」


澪『どうも最近目の調子が悪いし、充血するんだ……』


梓「……目、充血、と……」カタカタッ、タ-ン!

こうして調べていく内に、百合にゃんはふと思いました。

こうして調べていく内に、百合にゃんはふと思いました。

梓(まあ、充血だって色々と原因はあるはずだよね。
例えば、寝不足や……)

──目薬。

百合ベイターのアズサ・レイこと、百合にゃんの頭にその二文字が閃きました。

梓(よく考えたら、澪先輩の目の調子が悪くなったのって、目薬をさし始めてからじゃ?)

そんな風に思った私は、こっちの線で検索を始めました。

すると……

梓「……やっぱり」

血管収縮剤。

かなりの数の市販目薬に入っているそれが、充血──ひいては目の不調を呼んでいた……『かもしれない』ようです。

梓「ふむ」

この『血管収縮剤』 というのは、その名の通り血管を収縮させるものみたいですね。

梓(目の充血というのは、血管が拡張して出来るもの、か。
知らなかったなぁ)

つまり、太くなった血管を細くさせて充血を治すのが、
目薬に入っている『血管収縮剤』の役割という事ですね。

しかしこれ、永久効果ではなくて、時間が経てば元に戻ってしまうみたいです。

なので、一時的に血管を収縮させて充血が治っても、時間が経てば真逆になっちゃうと。

梓(しかも、小さくなる→大きくなるってのは反動があるんじゃないですかね?
つまり、最後にはもっと酷い充血になる気がするんですが)

その上、太くなった血管は、太くなればなるほど元に戻りにくくなって、
最悪、常に充血した状態になってしまう可能性もあるんじゃないでしょうか?

梓(考えすぎなら良いんですけど……)

さらにさらに、目の調子が悪いと、目薬をさす頻度も上がりますよね。

澪先輩のように。

目をよくする為に目薬があるんですから、当然です

そして、目薬をさせばさすほど、血管は無理矢理な収縮・膨張を繰り返し、気付かない内にどんどん太くなり……

結果、常時真っ赤っかな充血・アイになってしまう。

──かもしれない。

梓(怖! 血管収縮剤、怖っ!)

ただの想定ではありますが、これはいけません。

ごくたまに使う程度なら、影響は少ないのかもしれません。わかりませんが。

でも、それでもやっぱり怖いものです。

ただし、どうしても、すぐに充血を治さないといけない事情がある人も居るでしょう。

そういう人は、緊急時の最後の砦として極々たまーに使用するのはアリ……なのかもしれません。

でも、例えばこれから撮影を迎える芸能人さんや、モデルさんとかではない限り、
無理に使うものでもないでしょう。

ならば、基本的にはやめておくのが無難かと思うのですが……

なにかしらの懸念があるなら尚更。

そういえば、もう一つ気になる事が。

市販目薬の大半(血管収縮剤と同じで、すべてではないみたいです)には、
防腐剤が入っているのでこれ自体が目によくない。

つまり、なるべくなら目薬を入れる事自体を勧めないといった、説もあるらしいです。

梓(……う~ん。調べれば調べるほど情報が出てきますね)

それにしても、私たちのような素人は、普通、まさか目薬が充血・目の不調の原因だなんて考えないでしょう。

百合にゃんだって、百合ベイターでなければきっと思い付かなかったと思います。

さすがだね♪ 百合にゃん♪

いや、別に目薬が原因と決め付けたり、言ったりはしませんが。

今までに述べたのは、あくまで『可能性』の話です。

だからこそ、これらの事がハッキリするまでは、下手に手を出さない方が良いはずです。

梓(……もうこんな時間ですか。
朝イチで、澪先輩に『その目薬の使用はいったん中止して下さい、
事情は部活で話します』とでもメールしておきましょう)

─────────────────────

次の日の軽音部。

梓「──と、いう訳なんです」

私は、昨夜に調べた事を先輩方にお話ししました。

律「それは……怖いなぁ」

唯「ひえぇ……!」

澪「…………」

紬「大変っ! 澪ちゃんが真っ白になってるわ!」


カシャッ!


澪先輩の可愛い姿を、百合にゃんの脳内カメラ(通称・百合カメ)に保存完了しました!

梓「あ、けど、『絶対こうだ!』と断言するわけじゃないですよ。
あくまで、調べた結果にこういう情報が見付かって、
澪先輩の症状と一致するから、気にした方が良いかも……という事です」

というか、素人にはそれしか言えません。

澪「うん、それはわかってるよ。
ありがとう」

律「まあでも、確かにこれは無視しない方が良いかもな」

紬「そうね」

唯「疑わしきは罰せずだね!」

かーーーーーーーっ! ドヤ顔でズレた引用をする唯先輩マジ萌え!

梓「いや、それ使いどころ間違ってますから」

♪萌え萌え~キュンっ♪

澪「なんにしても、ちょっと病院に行ってみるよ。
その時に、目薬の事も聞いてみる」

梓「それが一番ですね。
澪先輩の目の充血は、他が原因の場合だってもちろん考えられるでしょうし」

紬「もし今使ってる目薬がよくないものだったとしても、病院でも目薬出してもらえるものね」

律「ついでに、市販のでオススメのがあるかどうかも聞いてみりゃ良いしな」

やっぱり、調子が悪い時に病院に行くのは大事ですよね。

受診・診断と、気になる事があれば質問と。

判断と、なにかしらを結論づける為の意見を求めるのは、
やはりお医者さんに直接聞く、の一択でしょう。

たとえば『血管収縮剤』に関しても、
それが体質に合ってむしろ必要って人も居る可能性がある……かもしれませんし。

この辺りは素人が決めつけず、やっぱりプロに聞くべきです。

律「澪、その目薬持って行くの忘れんなよ~」

澪「ああ」

裏に成分が書いてありますからね。

ちゃんとした腕を持ったプロなら、それを見て適切なお話をしてくれると思います。

万が一変なお医者さんに当たってしまったとしても、セカンドオピニオンがありますし。

梓「まあ、箱とか説明書が残っていればベストなんですが……」

入っている成分だけでなく、さらに詳しい事が書いてあるからです。

澪「あはは……捨てちゃった」

梓「まあ、そりゃそうですよね」

澪「でも、今後はこういった時の為に残しておく事にするよ」

紬「うん、私もそうしよっと」

唯「私もっ!
……でも、家はそういうの、憂が取っててくれてるかも」

梓「ふふっ、憂ならありえますね」

──今回の件で、やっぱり体を労わるのは大切だと思い知らされました。

当たり前ですが、いくら若くても、不調になる時はなるのですから。

取り返しがつかない事態になる事だって、ありえます。

そして、素人判断は危険なのでそれは駄目ですが、
あれこれと調べて知識を得るのも大事でしょう。

その上で、自己責任で構わないところは自己責任で自己判断し、
少しでも疑問に思ったり不安なところがあるならお医者さんに行くべきですね。

あれこれと怖がりすぎるのは困りものですが、無知・無関心すぎるのもまたよくないという事なのでしょう。

いやはや、今回の件は百合にゃんも勉強させて頂きました。

律「──ところでさ、ファッション誌持ってきたんだ~。
みんなで見ようぜっ!」

唯「おおっ! 良いねぇ!」

紬「どれどれ♪」

澪「おいおい、練習するのを忘れちゃいかんぞ」ドレドレ?

梓「そうですよ」ドレドレ?

律「とか言いながら、二人も興味しんしんじゃねーか」

澪「う、うるさいな」

梓「これ読んだら練習するんですっ!」

って、この表紙の女の子は……

澪「あ、今月号の表紙はきららちゃんか」

天ノ川きらら。今を時めくモデルさんの一人です。JCです。JCなんです。

唯「むはーっ、やっぱり可愛いねぇ」

梓「そうですね」

まったく同意です。これで、この間まで小学生だったとか反則ですよ! 反則っ!

ランドセル背負ってたとか! きらランドセルとかッッッ!!!!!

そうだ! 今度、先輩方がランドセル背負ってるコラ画像でも作りましょう!

律「ほーっ、この服良いなぁ」

澪「この子だから着こなせてる感じもするけど、こういうのを見るとやっぱり着てみたくなるよな」

紬「わかるわかる~♪」

唯「あ、結構お手頃な値段だね」

律「このブランドならピルコに入ってるな。
今度見に行ってみるか?」

澪「おっ、良いな」

紬「うんっ!」

唯「行こう行こぉうっ!」

……うーむ。

可愛らしいきららちゃん。

梓「…………」ムラッ!

そんなきららちゃんを見ながら、楽しそうにお喋りする先輩方。

梓「…………」ムララッ!

ふむ。

梓「私、ちょっとトイレ行ってきます」




おしまい。

以上です~。


※このSSは、決して効果や効能とかを言っている訳ではないです。
その辺りは、自分で調べて、自己責任で自己判断&お医者さんにお任せしましょう。


やっぱり目、というか体は大切ですね。
歳も性別も関係ないです。みんなでご自愛しましょうです~。

それでは。

乙!

おつ

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