※モバマスSS
複数P世界、安価スレ
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の続きです
11-20…ではなく112作目
【悲報】姫川友紀、またもや入院
病院 個室
友紀「ぐすん……野球したい……」
拓海「はいはい。」シュルシュル…
友紀「拓海ちゃんも冷たい……せめてこっちを見てくれるぐらいしてもいいじゃん。」
拓海「こっちはりんごの皮剥いてんだ。刃物を持ってる時によそ見したら危ねえだろうが。」シュルシュル…
友紀「……あのさ。」
拓海「ん?」シュルシュル…
友紀「拓海ちゃんって意外と常識人だよね?」
拓海「アタシを何だと思ってんだよ。」シュルシュル…
友紀「漢字とかも意外と書けるし。」
拓海「だからアタシを何だと思ってんだよ…授業真面目に受けてりゃ漢字ぐらい書けるだろうが。」シュルシュル…
友紀「えっ?!」
拓海「アタシは頭が悪りいからよ、受けられる時は人より真面目に受けねえと……って…何だよ、その今年の優勝チームが決まった時みてえな顔は?」
友紀「だって…拓海ちゃんって不良なんじゃないの?!何で授業真面目に受けてるの?!」
拓海「学生なんだから当然だろ。アイドルやってっと、どうしても受けられねえ時が多くなっちまうんだがな。」
シュルシュル…
友紀「……」
拓海「……だから、何なんだよ?!そのベストナインにキャッツの選手が1人も入ってなかった時みてえな顔は。」
シュルシュル…
友紀「いや、あんまりにも意外だったから……」
拓海「あ?」シュルシュル…
友紀「な、何かゴメン…てっきり不良って補習とかをサボって試合を観戦しに行ったりするのが普通なのかなって。」
拓海「その理論だとお前は不良だったんだろうな。」シュルシュル…
友紀「ぐっ……そ、その件に関してはノーコメントで…」
拓海「今さら追及するまでもねえ…よ、っと!」シュルシュル…ハラリ
拓海「っしゃあ!へへっ、りんごの皮を一回も切らずに剥けたぜ!」グッ
友紀「>>8」
ちょうだい……いたた
友紀「ちょうだい……いたた…」
拓海「言われなくてもやるからじっとしてろ。…右脚吊ってんだから動くな。」サクッ パキッ
友紀「うう……」
拓海「聞いたぜ。酔っ払って事務所の中でキャッチボールをした挙句、階段から転げ落ちたんだってな。」サクッ パキッ
友紀「………」
拓海「自業自得っちゃあ、自業自得なんだが……ヤバいことにならなくてよかったな。」サクッ サクッ
友紀「十分ヤバいよ!あと一週間は絶対安静で…野球できないんだよ?!」
拓海「まずアイドルとして、アイドルの仕事ができないことを考えろよ…」
サクッ サクッ
友紀「あっ…も、もちろんアイドルの仕事ができないのも気にはしてるよ?でも、アイドルの仕事は必ずしも走ったり跳んだりする必要はないじゃん?」
拓海「そりゃそうだが…」コトッ
友紀「友紀Pさんも…この先一ヶ月ぐらいは、仕事をトーク番組とか動き回らなくてすむ仕事だけにしてくれたし……」
拓海「……友紀Pに感謝しろよ。」
友紀「うん…分かってる。あはは、楽しみにしてたスポーツ番組の収録、何本か不意にしちゃった……」
拓海「……」
友紀「友紀Pさんにはちゃんと謝らないと…あたしのせいで、迷惑かけちゃったから…」
拓海「…どの口が言ってんだよ。迷惑ならいつもかけてんだろうが。」
友紀「まあ、そうなんだけど…」
拓海「りんご、4つに切ってやったぞ。食え。」
友紀「………」
拓海「クヨクヨしてんじゃねえよ、テメェらしくもねえ。おら、色が変わっちまわねえうちに早く食え。」
友紀「…あーん。」
拓海「何の真似だ、そりゃ?」
友紀「食べさせて♪」
拓海「……チッ、しゃあねえな。アタシを顎で使うたあ大した奴だよ。」
友紀「えへへ、たくみんやっさしい!」
拓海「>>14」
お前みたいなのが周りに大勢いるせいでこうなっちまったんだよ
拓海「お前みたいなのが周りに大勢いるせいでこうなっちまったんだよ。」
友紀「野球好きアイドル?」
拓海「違えよ。ハァ……別にいいけどよ…おら。」スッ
友紀「あーん…」パクッ!
友紀「うん、おいひい!」シャクシャク
拓海「Pのお袋さんたちの育てたりんごだからな、美味いに決まってる。良く味わって食えよ?」
友紀「………」コクッ
シャクシャク
拓海「たまにはビール以外のモンも美味えだろ?」
友紀「…」コクッ
拓海「りんごは健康にもいいんだぞ?りんごが赤くなると医者が青くなるっつうことわざもあるぐれえで……」
友紀「あーん…」
拓海「…はいはい。」スッ
友紀「♪」パクッ シャクシャク
拓海(コイツの方がアタシより年上なんだよな…)
友紀「りんごウマー!」シャクシャク
拓海「コラ、口に物を入れたまま喋んな。(亜季とも一つしか違わねえんだよな……マジか…)」
友紀「えへへ…」シャクシャク
拓海(大人には見えねえよな…手のかかるデカいガキっつう言い方が一番しっくり来る。)
友紀「あーん…」
拓海「ひな鳥か、お前は。」スッ
友紀「……そうかもね。」
拓海「……ん?」
友紀「ウマー♪」シャクシャク
拓海「……(気のせいか。)」
友紀「♪」シャクシャク
拓海「………」
友紀「あーん…」
拓海(……何だかこう言う生き物に餌をあげてるみてえだな。)スッ
友紀「♪」パクッ シャクシャク
拓海「>>20」
(どこかの瞳子さんみたいに、骨折+過労でも誰にも悟らせずライブやり切る様なのじゃなくて助かったぜ)
あーん・・…すっ(引く音)
拓海「(どこかの瞳子さんみたいに、骨折に過労でも誰にも悟らせずライブやり切る様なのじゃなくて助かったぜ…) あーん………」
友紀「あーん……」
拓海「……」スッ
友紀「ファッ?!」スカッ
拓海「ヘヘッ、悪りい悪りい!ついやってみたくなっちまってな。」
友紀「むー……」
拓海「二回はしねえよ。ほら、あーん……」
友紀「あーん……」
拓海「……」スッ
友紀「ファッ?!」スカッ
友紀「もー!」
拓海「あはははははっ!」
友紀「二回はやらないって言ったじゃん!」
拓海「いや、ホント悪りい!つい……な?」
拓海「三度目の正直だ。あーん……」
友紀「……」
拓海「今度はしねえよ。アタシを信じろ。ほら、あーん……」
友紀「…あーん……」
拓海「二度ある事は三度ある、ってな。」スッ
友紀「ファッ?!」スカッ
拓海「あはははははっ!」
友紀「うう…拓海ちゃんがあたしをいじめる……」
拓海「あはははは!反応が面白えもんだから、つい……な?」
友紀「うわーん!あたしの方が年上で先輩で、しかも大人なのにー!」
バタバタ!
拓海(いや…そう言う風に見ろって言う方が無理があんだろ…)
友紀「Pさんに言いつけて……っ!痛ぁ……」
拓海「ああ、オイ!」
友紀「あはは…右脚の事忘れてた…」
拓海「お前なぁ……」
友紀「>>27」
あぁあ……大好きな野球の練習をして片腕・片足、更には友紀Pさんも軽いとはいえ捻挫するし……もう最悪!
友紀「あぁあ……大好きな野球の練習をして片腕と片足、更には友紀Pさんも軽くとはいえ捻挫するし……もう最悪だよ!」
拓海「練習場所に問題があったんだろうが。外でやってりゃそんなことにはならなかったんだ。」
友紀「うう……だって、酔っ払って気分が良くなっちゃったから……」
拓海「お前は酒癖を何とかした方がいいな。……ん。」
友紀「……もう騙されないよ?」
拓海「もう騙さねえよ。」
友紀「さっきも似たようなこと言った。」
拓海「今度はマジのマジだ。」
友紀「……」
拓海「……」
友紀「…あーん……」パクッ シャクシャク
友紀「あっ、食べれた…」シャクシャク
拓海「だから言ったじゃねえか。」
友紀「狼少年って知ってる?」シャクシャク
拓海「悪かったよ…」
友紀「もう一個剥いてくれたら許す。」
拓海「ハァ…あいよ。」ヒョイ
友紀「ねこっぴーの形に剥いて?」
拓海「無茶言うな。」
友紀「えー……」
拓海「どう考えても難易度が高すぎんだろうが。」サクッ
友紀「拓海ちゃんなら出来るって!」
拓海「そんな信頼はいらねえ。」
シュルシュル…
友紀「あたし骨折してるんだよ?そのくらいサービスしてくれてもいいじゃん。」
拓海「身から出た錆って知ってるか?」
シュルシュル…
友紀「う……」
拓海「>>35」
一緒に野球してた茜とユッコが全く無傷だった事の方が信じられねえよ
拓海「一緒に野球してた茜とユッコが全く無傷だった事の方が信じられねえよ。」シュルシュル…
友紀「………」
拓海「…友紀?」シュルシュル…
友紀「茜ちゃんとユッコちゃんは何て言ってた?」
拓海「友紀はすごい…みたいなことを言ってたな。」シュルシュル…
友紀「ふ、ふーん……他には?」
拓海「いや、何も。」シュルシュル…
友紀「そ、そっか……(茜ちゃんとユッコちゃんも正直な子たちだから心配だったんだけど……)」
拓海「キャッチボールが原因で、右腕と右脚を骨折した人間に対しては、確かにそれ以上の言葉は思い浮かばねえな。」シュルシュル…
友紀「あはは……返す言葉もないよ…」
拓海(妙にソワソワしてたのが何か引っかかったが…)シュルシュル…
友紀「……あっ、拓海ちゃん!」
拓海「…んだよ?」シュルシュル…
友紀「そう言えばで思い出したんだけどさ、この前の野球の特番見た?」
拓海「……ああ、堀つながりか。」
友紀「そうそう、ホリさんが出てたやつ。」
拓海「中々面白い番組だったぜ。見るつもりなんてなかったのに、結局最後まで見ちまったよ。」
友紀「やった、友紀Pさん以外に話が合う人がいた!」
拓海「アタシ以外にも見てた奴はそれなりに居たと思うんだが……」
友紀「それが…今日までにお見舞いに来てくれたのが紗枝ちゃんとか、琴歌ちゃんとかで……」
拓海「あー……」
友紀「一応スポーツ好きの子も来てくれたんだけど、みんな『衛星でバスケの中継見てた。』とか『その時間は仕事してた。』とかで……」
拓海「語る相手がいなかったんだな。」
友紀「うん……友紀Pさんは今日は大会で夜までこっちに帰って来れないし…」
拓海「ハァ…分かったよ。アタシが話し相手になってやる。」
友紀「>>41」
じゃあこのねこっぴの着ぐるみ着てくれない?
前、仁奈ちゃんが着てたら話が盛り上がっちゃてね。
拓海ちゃんも似合うと思うから。
安価把握
病室の一角を占めるねこっぴー着ぐるみ…
お休みなさい
乙。やっと読むの追いついた、遅読ではないんだけど、1さんの書くペース超早めだから(汗)
>>43
ありがとうございます
書きたいな…と思う時に書いていたらこの速度に落ち着きました
再開します
友紀「じゃあこのねこっぴーの着ぐるみ着てくれない? 前、仁奈ちゃんが着てたら話が盛り上がっちゃてさ!拓海ちゃんも似合うと思うから!」
拓海「断る。」
友紀「即答っ?!」
拓海「何で仕事以外でまで恥ずかしい衣装を着なきゃなんねえんだよ…」
友紀「ねこっぴーだよ?!恥ずかしくないよっ?!」
拓海「そう言う問題じゃねえよ…つうか、何で病室にねこっぴーの着ぐるみがあんだよ?」
友紀「キャッツの偉い人にもらった。」
拓海「マジか。」
友紀「仕事で会う機会があったからさ、「キャッツ大好きです!いっつも応援してます!」って言ったら、「ありがとう。私たちもいつも君を応援してるよ。」って言って、本物のねこっぴーの着ぐるみをくれたんだ!」
拓海「どう言う流れになったらそうなるんだよ…」
友紀「あはははは!いやー、いつもキャッツの応援をしてくれてるお礼がしたいって言われたから、ダメ元で選手全員のサインとねこっぴーの着ぐるみが欲しいって言ったの!」
拓海「知ってたが…お前恐れ知らずだな。」
友紀「あははっ、友紀Pさんにも同じ言われた!」
拓海「そりゃ球団のお偉いさん相手にそんな無茶な頼みをすりゃあな。」
友紀「どんな豪速球でも見送るよりは振り遅れた方がいいでしょ?」
拓海「ハァ…今回に限っちゃその姿勢が正解だったみてえだな。」
友紀「うん、オーナーさんが「そんなにキャッツを愛してくれているのか!」ってねこっぴーの着ぐるみはもちろん、選手全員のサインまでくれたの!今も家に飾ってあるんだけど…くうううう…!」
拓海「…ふふっ、良かったな。」
友紀「うん!」
友紀「しかももう一個すっごいものをもらったんだ!えへへ…何だと思う?」
拓海「キャッツの公式サポーターに任命してもらって、背番号と名前入りのユニフォームをもらったんだろ?」
友紀「あれっ、何で知ってるの?!」
拓海「今思い出した。友紀がありえねえぐらい喜びまくってて、ついでにありえねえぐらい酔って暴れ回った日のことだろ?あー、完っ全に思い出したぜ……」
友紀「……記憶にございません。」
拓海「>>50」
椿がいつものトイカメラで写真撮ってたはず。ついでにちょっと壊れた備品は千鶴が直してたぞ。画を書いてチョチョイと
拓海「椿がいつものトイカメラで写真撮ってたはずだ。。ついでにちょっと壊れた備品は千鶴が直してたな…画を書いてチョチョイと。」
友紀「あんまり記憶がないんだけど…そんなあたし暴れたの…?」
拓海「証拠写真を見せてやろうか?そうだな、具体的には裸になって……」
友紀「!」←少しだけ思い出した
友紀「は、裸になってどうしたの?!」///
拓海「男子更衣室に「ブルペン入りだー!」って言いながら突っ込んでった。」
このシリーズでトイカメラ…………その写真歪んでない?
友紀「うぇぇっ?!じゃ、じゃあ……あたしの裸…誰か男の人に……」///
カァァァ…
拓海「たまたま誰も使ってなかったから誰にも見られちゃいねえよ。」
友紀「あっ……そうなんだ…はぁ……」///
拓海「………」
友紀「よかったぁ……」
拓海「……意外だな…」
>>52
夏美さんと仲良しなのかもしれませんね
友紀「何が…?」
拓海「お前ってそう言うの気にしねえタイプかと思ってたよ。」
友紀「ちょっ…?!あたしを何だと思ってたの?!」
拓海「野球狂の酔っ払い。」
友紀「うっ…間違ってないけど……」
拓海「あと中身がおっさん。」
友紀「そ、それも否定できないけど…」
拓海「お前にも一応恥じらいみてえなのはあったんだな。」
友紀「あるに決まってんじゃん!それに……」
拓海「それに……?」
友紀「………」///
拓海「…ん?」
友紀「……やっぱ何でもない…」///
拓海「お、おう…」
友紀「>>57」
↑
友紀(あたしの裸を見ていいのは友紀Pさんだけなんだから……見せたことないけど…)///
拓海「……?」
友紀「な、何でもないから!!何でもないったら、何でもないから!!」///
拓海「別に何も……」
友紀「うう……拓海ちゃんのバカァ!」///
拓海「アタシ?!」
友紀「拓海ちゃんのせいで…変なこと考えちゃったじゃん!」///
拓海「アタシはただ、お前も女だったんだなって驚いただけで…」
友紀「拓海ちゃんのバカバカバカバカァ!アホ!えっと……の、ノーコン!」///
拓海(小学生かよ…)
友紀「うう…と、とにかく拓海ちゃんが…!」///
拓海「あーん…」っりんご
友紀「あーん。」パクッ シャクシャク
拓海(あ、食った。)
このシリーズ的に千鶴って生き字引の筆使えそう
友紀「りんごウマー♪」シャクシャク
拓海(そして機嫌が直った。)
友紀「りんご!りんご!」
拓海「……」スッ
友紀「りんごはパクーで!」
パクッ シャクシャク
拓海(りんごで機嫌が直んのか……)
友紀「♪」シャクシャク
拓海(アレだな…何つうか…うん、楽でいいな。)
ショドウフォンの可能性も
>>60、>>62
百年後から夜を百夜奪ったりする可能性も…
拓海「なあ、友紀…」
友紀「ファッ?」シャクシャク
拓海「(鳴き声かよ。)お前はそれでいいのか…?」
友紀「何が?」
拓海「いや、いいならいいんだ…ほら。」スッ
友紀「♪」パクッ シャクシャク
拓海「>>65」
(アタシでさえこいつの事はガキみたいな奴だって思ってんだ。まして友紀Pは……)
拓海(アタシでさえこいつの事はガキみたいな奴だって思ってんだ。まして友紀Pは……)
友紀「ウマー♪」シャクシャク
拓海(こいつの親でもおかしくねえ歳だし、手のかかるガキとでも思ってんだろうな。)
友紀「りんご!」
拓海「はいはい。」 スッ
友紀「♪」パクッ シャクシャク
拓海(……むしろガキの方がしっかりしてる気がしなくもねえが。)
友紀「えへへ…1人で食べてもホームランだけど、誰かと食べると満塁ホームランだね!」ニコッ
拓海(…ま、ガキみてえだからこそのこいつか。)
友紀「えへへ、キャッチボールも1人じゃできないし、やっぱり誰かといるのがナンバー1!」
拓海「ふふっ…そうだな。」
友紀「これでビールさえあれば……」
拓海「それはダメだ。」
友紀「知ってた……」
拓海「病室でビールを飲む奴がいるか。」
友紀「ぐすん……入院してからずっと飲めてない……」
拓海「健康的でいいじゃねえか。ビールを飲まなきゃ死ぬわけでもねえだろ。」
友紀「あたしは死んじゃうもん!」
拓海「生きてるじゃねえか。」
友紀「うっ……とにかく飲みたい飲みたい飲ーみーたーいー!」
拓海「あと一週間安静にしてりゃ退院できんだろうが、それまで我慢しろ。」
友紀「いーまー飲ーみーたーいー!」
バタバタ!
拓海「暴れたら入院が長くなるぞ。」
友紀「!」ピタッ
拓海「ビールとつまみのない生活を続けたいか?」
友紀「……」ブンブンブンブン!
拓海「だったら大人しくしてような?」
友紀「…」コクッ
拓海「…もうちっとの辛抱だからな。」
ポンポン
友紀「…」コクッ
拓海(いつも周りに迷惑ばっかかけてんのに、憎めねえんだよな…こいつは。)
友紀「>>73」
↑
友紀「我慢するから...ねこっぴーの着ぐるみ着て...お願い…」
拓海「ハァ?だからそれは……」
友紀「お願い……」ウルウル
拓海「ぐっ……?!」
友紀「………」ウルウル
拓海(クソッ…無駄に綺麗な目をしてやがる……)
友紀「………」ウルウル
拓海「………」
友紀「ねこっぴー……」ウルウル
拓海「…っ!ああ、もう分かった!分かったからそんな捨て猫みてえな目でアタシを見んな!」
友紀「着てくれるの?!」パァァァ…!
拓海「そう言ってんだろ、チクショウ!(コロコロ表情の変わる奴だな…)」
友紀「えへへ…ありがと!」
拓海「……チッ…今日だけだからな!」
友紀「うん!」
〜〜〜
ねこっぴー(拓海)「……」
友紀「このねこっぴー何だかガラが悪い……」
ねこっぴー「あぁ?!」
友紀「冗談だって!うん、あたしの思った通り、よく似合ってるよ?」
ねこっぴー「着ぐるみに似合う似合わねえってあんのかよ?」
友紀「仁奈ちゃんいわく「着ぐるみとはおのれ、おのれとは着ぐるみでごぜーます。」…なんだって。」
ねこっぴー「深いな…」
友紀「さーて、さっそくねこっぴーに抱きつかなく……って痛ぁ!!」
ねこっぴー「馬鹿だろお前……」
友紀「つい…いつもの球場に行ったときの癖で……うう……」
ねこっぴー「片手片足を骨折してベッドに固定されてる状態で飛びつこうとしたら……そりゃ痛えに決まってんだろ……」
友紀「ぐすっ……ねこっぴー……」
ねこっぴー「>>79」
病室で激しく動くわけにもいかねえし……(そうだ!スポーツできる奴らにねこっぴーの着ぐるみ着てもらって、動いてるところをビデオに撮ろう!)
安価把握
次回 ねこっぴー大地に立つ
一時中断します
再開します
ねこっぴー「病室で激しく動くわけにもいかねえし……(そうだ!スポーツできる奴らにねこっぴーの着ぐるみを着てもらってよ、動いてるところをビデオで撮りゃあいいじゃねえか!)」
友紀「ねこっぴー……」
ねこっぴー(ねこっぴーのどこがねこっぴーかっつうと、「中の人なんていない」とまで言われるアクロバティックさだよな…)
友紀「ねこっぴーが……こんなに側にいるのに……ぐすっ…」
ねこっぴー「あー……もう直ぐちゃんとしたねこっぴーを見せてやるから…ほら、元気出せ。」ナデナデ…
友紀「!」
ねこっぴー「ねこっぴーがもうすぐ……」
友紀「……」クイッ
ねこっぴー「…んだよ?」
友紀「もっとこっち来て。」
ねこっぴー「…こうか?」ズイッ
友紀「………」ギュッ…
ねこっぴー「…!お、オイ?!」
友紀「ねこっぴーだ……ねこっぴーの……感触だ……」ギュゥゥゥ…
ねこっぴー(こいつ、ここまでねこっぴーが好きだったのか…まあ、病室に置いとくぐらいだしな。)
友紀「……」ギュゥゥゥ…
ねこっぴー(動いてるねこっぴーを見たら、もっと喜ぶだろうな。ねこっぴーは普通は球場でしかパフォーマンスはしねえが、今日ぐらいいいだろ。)…友紀。」
友紀「?」ギュゥゥゥ…
ねこっぴー「お前にねこっぴーのパフォーマンスを見せてやる。だから、少しの間だけ病室で待っててくれねえか?」
友紀「!」ギュゥゥゥ…
ねこっぴー「事務所まで一旦帰ってよ、手の空いてるスポーツできる奴らに着ぐるみを来てパフォーマンスしてもらうんだよ。で、アタシがそれをビデオで撮って……」
友紀「事務所に…帰る…?」
ねこっぴー「おう、病室じゃ飛び跳ねたりは出来ねえからな。事務所のダンスルーム辺りを使ってだな……」
友紀「行かないで……」ギュゥゥゥ…
ねこっぴー「…あ?」
友紀「>>87」
ユッキもっと良い子にするから……誰にも迷惑かけないしおトイレもお片付けも一人でするからぁ……(幼児退行)
友紀「ユッキもっと良い子にするから……誰にも迷惑かけないしおトイレもお片付けも一人でするからぁ……」
ねこっぴー(えぇ……)
友紀「一緒にいて……1人は寂しいよ……お願い……」
ねこっぴー「ハァ……」ナデナデ
友紀「えへへっ…♪」
ねこっぴー(言うことを聞いてやるしかなさそうだな……こいつも幼児退行するタイプだったのか…そんな知り合い何人も要らねえよ……)
友紀「ねこっぴー……」
ねこっぴー「……ったく、とことん手間のかかる野郎だぜ…」
友紀「すぴー……」スヤスヤ…
ねこっぴー「…って寝てやがる?!」
友紀「すぴー……すぴー……」スヤスヤ…
ねこっぴー「しかもアタシに抱きついたままで……どんだけ眠りがいいんだよ…」
友紀「むにゃ……ねこっぴー………」
スヤスヤ…
ねこっぴー「幸せそうな顔しやがって…起こせねえじゃねえか…」
友紀「すぴー……」スヤスヤ…
ねこっぴー「夕飯までには帰れるよな、これ…?ハァ…天下無敵の特攻隊長、向井拓海様を抱き枕にできる奴なんざテメェぐれえだぜ?」
友紀「えへへ……」スヤスヤ…
ねこっぴー「普段からこのぐれえ大人しくしてくれりゃあ助かるのによ。」
友紀「ねこっぴー……」スヤスヤ…
ねこっぴー「ハァ……はいはい、ねこっぴーですよ、っと。」
夜
友紀「イバタぁ!!」ガバッ!
友紀「もうちょっとだけ現役引退は待っ………あれ…?」
友紀P「どう言う夢を見てたんだ……」
友紀「いや、イバタ現役引退にショックを受けたヨシダネキが……友紀Pさん…?」
友紀P「ああ、俺だ。向井なら俺と入れ替わりでホームに帰ったよ。」
友紀「あっ……」
友紀P「>>93」
↑
友紀P「悪い、遅くなった。……待たせて済まなかったな。」ナデナデ
友紀「……」///
友紀P「詫び代わりじゃないが、土産のねこっぴーぬいぐるみだ。」スト
ねこっぴーぬいぐるみ「・3340」
友紀「…!ねこっぴー…!」パァァァ…!
友紀P「現地の売店で買って来た。これで機嫌を直してくれるか?」
友紀「直す直す!ねこっぴー、ああねこっぴー、ねこっぴー!」
友紀P「松尾芭蕉か。」
友紀「えへへへへ…!ありがと、友紀Pさん!なかなか気がきくじゃん!」
友紀P「ふっ、喜んでもらえて何よりだ。あいつらにも見せてやりたいぐらいの喜びようだな。」
友紀「あいつら……あっ、チームのみんなは?」
友紀P「もう遅いから全員下げた。明日になったら全員で見舞いに来るそうだ。」
友紀「ねえ、友紀Pさん。」
友紀P「ん?」
友紀「みんなを家に帰さなきゃいけないぐらい帰りが遅くなったって言う事はさ、もう一つぐらいお土産に期待してもいいって事だよね?」
友紀P「男ってのはバカな生き物でな。「友紀さんを元気付けるんだ!」を合言葉に全員がいつも以上に奮闘してくれた。」ゴトッ
優勝旗「……」
友紀P「ふふっ…まったく……いつも今日ぐらい頑張ってくれてたなら、今頃少年野球界はうちのチームが席巻してただろうな。」
友紀「さ、触ってもいい?!」スッ…
友紀P「重いぞ。」ズシッ
友紀「わわっ、ホントだ…重い…!」
友紀P「こっちが優勝した時の写真だ。見ろ、こいつらのやり遂げたような顔を。」スッ
友紀「…この写真撮ったの友紀Pさんでしょ?」
友紀P「そうだが…何故分かった?」
友紀「みんなの撮り方が誰よりも上手だから。チームの事を一番分かってる友紀Pさんにしか撮れない写真だよ…これは。」
友紀P「………」
友紀「>>99」
あたしなんかとは大違いだよね……
友紀「あたしなんかとは大違いだよね……」
友紀P「ん?」
友紀「友紀Pさんはちゃんとした大人で…みんなの頼れる監督で…敏腕プロデューサーで……でもあたしは……」
友紀P「はぁ……入院がそんなに堪えたか?」
友紀「……うん…」
友紀P「………」
友紀「前も一回入院した事はあったけどさ…あれは検査入院だったから3日ぐらいで退院できたじゃん…だから、気付かなかったんだ…」
友紀P「……」
友紀「昼間はみんながお見舞いに来てくれるけど…夜になったらさ、1人なんだ……寝ようと思っても変に目が冴えちゃって……」
友紀P「……」ナデナデ
友紀「……ありがと…」
友紀P「選手のメンタルを気遣うのも監督の仕事だ。」ナデナデ
友紀「さすが名監督……」
友紀P「…お前が頑張ったのを俺は知ってる。」ナデナデ
友紀「…!」
友紀P「三度の飯より好きな野球が出来ないしビールは飲めない……お前にとっては何より辛い環境だっただろうな。」ナデナデ…
友紀「………」
友紀P「敢闘賞ものだ……よく頑張ったな……友紀。」ナデナデ…
友紀「……っ!」ジワァ…
友紀P「お前は子供の様な奴だ。駄々はこねるし、常識も無い。そして……子どもの様に寂しがり屋だ…」ナデナデ…
友紀「ぐすっ……友紀Pさん……あたし……」
友紀P「何だ……?」ナデナデ…
友紀「あのね……ううん…やっぱり泣かない…あたしはアイドルだから…」ゴシゴシ
友紀P「俺以外は誰も見てない…今だけはアイドルでなくなってもいいんだぞ…?」ナデナデ…
友紀「いっつも笑ってて…騒いでて…馬鹿をやってる…それが姫川友紀だから。これだけは…譲れないんだ。」
友紀P「>>105」
……意地っ張りだな
友紀P「……意地っ張りだな。」
ナデ…ナデ…
友紀「ダメな大人にもさ、プライドはあるんだ…曲げられない自分…って言うのかな…?」
友紀P「お前は芯が通った人間だもんな…良い意味でも悪い意味でも。」
ナデ…ナデ…
友紀「あはは……そのせいで…今回もたくさん迷惑かけちゃったね…」
友紀P「何を今さらだ。迷惑ならかけられ過ぎて、もう迷惑とも思わん。」
ナデ…ナデ…
友紀「……」
友紀P「誰が何と言おうと今月のMVPはお前だよ。」ナデ…ナデ…
一ヶ月前 LIVE会場前
友紀P「あと2時間したらライブだからな。それまで……」
友紀「それまであっちの公園でキャッチボールしよ!」
友紀P「姫川………」
友紀「あはは、大丈夫大丈夫!振り付けも歌も全部完璧に頭に入ってるし、LIVEの1時間前には戻ればいいでしょ?」
友紀P「ライブの前にキャッチボールをするアイドルがどこにいる…」
友紀「はーい、こっこにいまーす!」
友紀P「………」
友紀「アレだよ、アレ!試合に向けて肩を温めとくってやつ!ね、いいでしょ?」
友紀P「お前に実力が無ければ本番直前まで練習をしておけと言うが……はぁ、1時間だけだぞ?」
友紀「やったー!さっすが、あたしのプロデューサー、分かってるゥー!」
友紀P「止めても聞かないんだろうが……まったく……」
友紀「えへへへへ…」
友紀「行くよー!ふっ……」ザッ…
友紀「そりゃぁっ!」ブンッ!
友紀P「よし来た!」ズパァァァン!
友紀「今のを捕るとはやるね、友紀Pさん!友紀Pさん以外なら多分捕れないよ?」
友紀P「150km近く出てればな…キャッチボールで豪速球を投げてどうする?」
友紀「>>111」
↑それに、友紀Pさんだからね!
友紀「だって、野球大好きなんだもん!それに、バッテリーの相手が友紀Pさんだしね!」
友紀P「俺がエラーをしたらどうするつもりなんだ?」
友紀「ないよ。友紀Pさんはあたしの全部を受け止めてくれる人だもん、エラーなんかするわけがないよ。」
友紀P「……勿体無いよな。」
友紀「何が?」
友紀P「それだけ野球が大好きで、豪速球も変化球も投げられるって言うのに……打率だって3割以上だ……」
友紀「あはは、女の子に生まれちゃったんだもん、仕方ないよ。」
友紀P「……」
友紀「サンタさんが居るって信じてるぐらいまでは…あたしもプロ野球選手になれるって信じてたけど。どんな男子相手にだって負け知らずだったんだよ…?」
友紀P「……アイドルになった事に後悔はないか?お前なら……」
友紀「ないよ。」
友紀P「……」
友紀「あたしのマウンドはステージの上だもん。…昼間っからビール飲んで野球観戦できる職業もないしね、あはははは!」
友紀P「……お前とバッテリーを組んで正解だったよ。」ボソッ
友紀「何か言った?」
友紀P「返球行くぞと言ったんだ!そら!」ブンッ!
友紀「おっ、いい球!」ズバァァン!
友紀P「ユッキには及ばないが、俺もいい球を放るだろ?」
友紀「うん!えへへ…じゃあ、今のお返しに……」
「ああ、止まってよ、ぼくのボール!」
友紀「…子どもの声?」
友紀P「む!子どもが道路の上に……」
「まってってばぁ…!」
友紀「ボールを追いかけてるうちに道路の上に出ちゃったんだろうね。」
友紀P「はぁ…少し注意して来るから……」
ヒダリニマガリマス、ゴチュウイクダサイ
友紀「!!」ダッ…!!
友紀P「あっ…おい?!」
友紀(今かすかに聞こえたのは多分…心配のしすぎかもしれないけど……)タタタタタタタタタタタタ…!!
道路上
友紀「今すぐそこを離れて!!」
子ども「えっ…?」
トラック「……」ヴゥゥゥゥゥゥ…!!
子ども「?!」
友紀「……っ!間に合ええええ!!」タタタタタタタタタ……バッ!
キキィィィィィ…!!
ドンッ!バキィィィィィッ……!ドサッ…
〜〜〜
子ども「お姉……ちゃん……?」
友紀「………」
トラック運転手「あああ……あ、あの……?!ああ………」
友紀「ふぅ……」ムクリ
子ども・トラック運転手「?!」
友紀「服に砂ついちゃった……僕、怪我はない?」パンパン
子ども「………」コクッ
友紀「>>120」
安価把握
お休みなさい
こっちの世界では、ユッキがねこっぴーには中の人が居るのを、理解してるんだな(遠い目)
>>123
ユッキも大人になったのです…(遠い目
……怪獣の着ぐるみも怪獣もいる世界だったりもしますが
再開します
友紀「ならオッケー……道路の近くでボール遊びしたら危ないよ?」
子ども「う、うん……大丈夫…なの…?」
友紀「あはは!へーきへーき、ほら、受け身って知ってる?アレしたから!」
子ども「うけみ……?」
友紀「よーするに、あたしは何ともないってこと。ちょっと擦り傷はできたけど……それだけ。」
子ども「……」
友紀「あたしと一つだけ約束してくれる?…ボール遊びはちゃんと公園とか、そう言う安全な場所でやること…いい?」
子ども「………」コク…
友紀「ふふっ…ありがとう。」
ナデナデ…
トラック運転手「あの……」
友紀「お巡りさんには言わなくていいよ。それから救急車もいいから。」
トラック運転手「し、しかし……その……!」
友紀「この子にも言った通り、あたしは何ともないからさ!あはは、昔から体だけは丈夫ってよく言われてたんだよね!」
トラック運転手「…確かに轢いた感触はありました……いくら体が丈夫だからと言って……」
友紀「ねえ、あの運転席に飾ってあるのさ……運転手さんの家族の写真…?」
トラック運転手「…そ、そうですが……」
友紀「綺麗な奥さんだね。それと…カッコいい男の子が1人と……可愛い女の子が1人……家族を大切にね?」
トラック運転手「……」
友紀「ちなみに家族のレジャーにはキャッツの試合観戦がオススメだよ!」
友紀P「友紀!!」ダッダッダッ…ザザッ!
友紀P「お前……」
友紀「………」
友紀P「(…!)…ゴホン、全くお前は…また人様に迷惑をかけたのか!」
子ども「………」
トラック運転手「え、えっと……あの…」
友紀P「>>130」
心配しないでください。あなたにも家族がいるんでしょう?
友紀P「心配しないでください。あなたにも家族がいるんでしょう?」
トラック運転手「は、はい…」
友紀P「こいつは俺の家族のようなポジションなんです。家族のコンディションぐらい、一目見れば分かりますよね?大丈夫です、何ともありませんよ、こいつは。な?」
友紀「あはははは!当たり前じゃん!(サイン……分かってくれた……)」
トラック運転手「……」
友紀P「と、言う訳です。」
友紀「この事は…うーん…なかった事にしてくれていいよ?一々気にされるのも面倒だからさ!」
トラック運転手「すみません……!」
友紀「だからいいって!あっ、どうしてもって言うなら今度の試合でキャッツの応援をしてよ!それで全部チャラ!」
トラック運転手「……」
友紀P「僕、大丈夫だからな。君のお母さんだって、君が具合が悪いときはすぐ分かるだろ?」
子ども「うん…」
友紀P「さ、行くぞ。もうすぐ時間だ。」パシッ
友紀「オッケー!じゃ、2人とも、あたしたちこれから行かなきゃいけない場所があるから!」
トラック運転手「せ、せめてお名前だけでも…!」
友紀「通りすがりのキャッツファン。」スタスタスタスタ
トラック運転手「……」
友紀「名乗るほどの者じゃないよ…なんてね。あははははは!」スタスタスタスタ
友紀P(……)スタスタスタスタ
LIVE会場 控え室
友紀P「……友紀。」
友紀「………」
友紀P「今日のLIVEの出演はキャンセルに…」
友紀「ステージには立つよ。」
友紀P「馬鹿を言うな。右腕と右脚を故障している。そんな選手をマウンドには上げられない。」
友紀「ううん、大丈夫。9回裏まで投げきれる。」
友紀P「いいや、無理だ。今すぐ病院に行かないとこれからの選手生命に……」
友紀「ごめん、友紀Pさん。友紀Pさんの言うこと…これだけは聞けない。」
友紀P「…っ!今だって激痛に耐えているのは見れば分かる…!!どうしてそんなにライブにこだわるんだ?!」
友紀「ファンのみんなが待ってる…それに、あたしがこのLIVEでいつも通りのパフォーマンスができれば、それはあたしが何ともないって事の何よりの証明になる。」
友紀P「…!!馬鹿か……お前は……」
友紀「うん……そうだよ。あたし…バカだからさ。」
友紀P「……」
友紀「>>137」
あたしは馬鹿だからさ、勉強もあまり出来なかったし大好きな野球も試合に出られないって知らなかった。そんな時に友紀Pさんに出会って、アイドルっていう仕事の楽しさを知ってファンの皆を笑顔にしてきた。だから……!
友紀「あたしは馬鹿だからさ、勉強もあまり出来なかったし、大好きな野球も試合に出られないって長い間知らなかった。そんな時に友紀Pさんに出会って、アイドルっていう仕事の楽しさを知ってファンの皆を笑顔にしてきた。だから……!」
友紀P「…………」
友紀「馬鹿なこと言ってるって言うのは分かってる!瞳子さんみたいに…強い意志があたしにはある訳じゃないし、アイドルとしての自覚だってない!でも…あたしにだってプライドがあるの!」
友紀P「…っ…」
友紀「お願い、ライブに出させて…!あたしがちゃんと元気だって証明しないと……あの男の子や運転手さんの…耳に入っちゃうかもしれない…そしたら……そしたら……とにかく…あたしはステージで元気に笑わなきゃダメなんだよ!」
友紀P「……馬鹿だなぁ…お前。本当に馬鹿だよ…馬鹿だ…大馬鹿だ。呆れて物も言えん……」
友紀「………」
友紀P「行ってこい!先発にはお前を起用してやる!…っ…ファンにアイドル姫川友紀を見せてやれ…!」
友紀「…ありがと、友紀Pさん。」
友紀P「何かあったら俺が全部責任は取る。このライブが終わってからのことも全部俺が引き受ける!…俺は、お前の意地に対してその程度しかしてやれん…」
友紀「十分すぎるぐらいだよ……友紀Pさんはやっぱり……あたしの全部を…受け止めてくれるね。」
友紀P「馬鹿につける薬はないからな…歌と踊りとトークで3時間……やれるのか?」
友紀「やれるやれないじゃないよ……やる。」
友紀P「…続投が不可能と判断したら勝手に下げるぞ、それでもいいか?」
友紀「一回たりともフォームを乱すつもりはないよ。完全試合……見せてあげる…」
友紀P「………」
友紀「………」
友紀P「本番30分前だ。行ってこい。」
友紀「うん。行ってきます。」
LIVE後 控え室
茜「今日もいい汗かきましたね!!うぅぅ……ボンバァァァ!!」
裕子「さいきっく大成功でしたね!ま、この結果はエスパーユッコの未来予知能力で分かっていましたが!」
友紀「2人ともお疲れ様…!すっごく……いいパフォーマンスだったよ!」
茜「いいえ、今日一番熱かったのは友紀さんです!こう…いつもより気合と熱気と根性を感じました!!」
裕子「さいきっく同意です!ユッキさんのおかげで会場の皆さんがこんなに盛り上がる事までは、さすがに予知できていませんでした!」
友紀「>>143」
↑+(耐えないと、心配させちゃう、……じむしょまで…)
友紀「そんなことないよー、私なんかより二人の方がよっぽど輝いてたよ!(ヤバい……なんとか我慢してきたけど……そろそろ限界…!)」
裕子「あっ、分かりました!さいきっく謙遜ですね。ふっふっふ、エスパーユッコのサイコメトリーの前には無力ですよ?」
友紀「あはははは!あ、バレちゃった?実は自分でも、今日はよくできたかなって思ってるんだよね!」
茜「……?」
友紀(耐えないと、心配させちゃう、……じむしょまで…)
茜「あの…もしかしてLIVE中にどこか痛めたりしましたか?」
友紀「えっ…?」
茜「LIVE中はそんな事はなかったんですけど、今何だか…不自然な感じがしたので…まるで、痛いのを我慢してるみたいな…?」
裕子「そうなんですか?!」
友紀「あはは、そんな事ないって!ちょっと疲れただけで…(視界がボヤってしてきた……LIVEが終わって気が抜けちゃったかな……)」
茜「私、ラグビー部のマネージャーをやってるんです!だから色んな怪我とか見てきてて…捻挫…とかしてませんか?」
友紀「あたしがステップで崩れた場所あった?ないでしょ?…大丈夫…だから……(もう少し…もう少しだけ……)」
茜「……」
友紀P「友紀、迎えに来たぞ。」ガチャ
友紀「あっ!(友紀Pさん……来てくれた……)」
友紀P「…今日のパフォーマンスは抜群だったぞ。(最初から最後までノーミスとはな…根性とかそう言う言葉で片付けられるレベルではないぞ…)」
友紀「ありがと!えへへ…あたし…頑張ったんだ…(やり遂げたんだ…あたし……)」
友紀P「日野も堀も見事だった!(早く友紀を病院に連れて行かなくては!)」
裕子「さいきっくありがとうございます!」
茜「(……)ありがとうございます!!」
友紀P「もうすぐ茜Pと裕子Pも迎えに来る。…帰るぞ、友紀。」スッ
友紀「うん…!(ああ……友紀Pさんだ……友紀Pさん……はぁ……これで……)」フラッ…
友紀P「!!」
友紀(あっ……しまった…友紀Pさんの顔を見たら…気が……)バタッ…!
茜「友紀さん!!…裕子さん!!」
裕子「あわわわわわ!え、えっと…119番って何番でしたっけ?!」
友紀P「友紀!しっかりしろ、友紀!」
ガシッ!
友紀「……っく……しまった……もたな……かった……」
茜「失礼します!!」ガバッ!
茜「…?!右腕と右脚が折れてるじゃないですか?!…これはどう言う事ですか、説明してください!!」
裕子「えっと…えっと…えっと……!!」
友紀「こうなっちゃったら……しょうがないな……茜ちゃん…ユッコちゃん……ちょっと協力してほしいことがあるんだけど……」
現在 病院 個室
友紀「茜ちゃんとユッコちゃんには迷惑かけちゃったな…2人とも嘘を吐くのが嫌いな真っ直ぐな子だから…」
友紀P「……いいのか?」
友紀「何が…?」
友紀P「お前の言う通りマスコミにわざとこの病院の位置も含め、本当の骨折の原因以外の情報を全てリークした。」
友紀「あはは!あたしがスポーツ新聞の二面を飾ったからね、びっくりしたよ!ネットでもすっかり人気者になっちゃってさ!」
友紀P「>>152」
…何も俺の前でまで三枚目を演じる必要はないぞ
安価把握
一時中断します
ユッキだって大人なのです
再開します
友紀P「…何も俺の前でまで三枚目を演じる必要はないんだぞ?」
友紀「あははははは!その言い方だと、まるであたしが三枚目じゃないみたいじゃん!」
友紀P「……」
友紀「演じるも何もあたしは三枚目だよ!…うん、それでいい。それでこそのあたしだから…さ!」
友紀P「…分かった…お前がそう言うなら…そうなんだろう。」
友紀「うん、そうだよ……第一、カッコいい役なんて気恥ずかしくてできないよ…あはは…」
友紀P「……」
友紀「さーて!似合わない話はこれぐらいにして、そろそろ監督からチームが優勝したときの様子を……」
友紀P「……友紀。」
友紀「…ん?」
友紀P「………」
友紀「どうしたの、真面目な顔しちゃって?」
友紀P「……俺は知っているからな。お前が…どれだけの事をしたのか。例え他の誰もが知らなかったとしても…俺は知っている。」
友紀「…友紀Pさん……」
友紀P「お前の決断を、勇気を、意地を、矜持を……世間の誰も知らない。だが、俺は知っている。…これだけは覚えていてほしい。」
友紀「……」
友紀P「可哀想だとか、寂しくて辛かっただろう…などとはこれ以上言うつもりはない。これはお前が望んだ行為の結果だからだ。」
友紀「それが…一番嬉しいかな。あたしは自分が損したなんて、少しも思ってないもん。」
友紀P「…お前は強いな……」
ナデ…ナデ…
友紀「……大人だからね。」
友紀P「そうか……お前も大人だったんだな…すっかり忘れていた。」
ナデ…ナデ…
友紀「あはは…全然大人らしくなんて…ないんだけどね。」
友紀P「……俺は応援する……お前を。…もちろん馬鹿な真似をしたら叱るし、拳骨だって落とす。」ナデ…ナデ…
友紀「……ありがと…」
友紀P「俺のポジションだからな。」
ナデ…ナデ…
スポーツバッグ「………」
友紀「友紀Pさんの手……固くて大きい……」
友紀P「誰かさんの豪速球を毎日受け止めさせられてるからな。」ナデ…ナデ…
友紀「えへへ……」
スポーツバッグ「……」ガッサガッサ!
友紀P「おっと、済まん!友紀のやった事を知っている奴は俺だけじゃなかったな。」ジィー…
友紀P「出てきていいぞ。」
グロブスク「ボッフォ!」ヒョコ
友紀「ぐーちゃん?!」
グロブスク「ボッフォッフォ!」
友紀「>>163」
ぐーちゃん……(回想シーン)
友紀「ぐーちゃん……」
〜〜〜
友紀「今日の試合……キャッツ負けたね……」
グロブスク「ボッフォッフォ。」
友紀「うん…まあ、今日のは捨て試合だし…次のために投手を温存しただけだし…」
グロブスク「ボッフォッフォッフォ。」
友紀「だよね!次の試合はもらったも同然だよね!」
グロブスク「ボッフォ!ボッフォ!」
友紀「あははははは!ぐーちゃんも中々キャッツ魂が身についてきたんじゃないの?」
グロブスク「ボッフォッフォ♪」
友紀「うんうん、いいよね、キャッツ!ぐーちゃんはキャッツのどこが好き?」
グロブスク「ボッフォ!」
友紀「分かってるじゃん♪このこのー!」ツンツン
グロブスク「ボッフォッフォッフォフォッ♪」
友紀「次の試合も一緒に見ようね?」
〜〜〜
友紀「ごめん…次の試合…一緒に見るって約束したのにね。」
グロブスク「……」
友紀「ここ一般の病院だからさ…看護師さんが来たりするから……」
グロブスク「ボッフォ!」ピョンッ トス
グロブスク「ボッフォッフォ。ボッフォ、ボッフォッフォッフォ。」
友紀「『全試合録画してあるから、退院したら一緒に見よう?』」
グロブスク「……」コクッ
友紀「……ぐーちゃんもありがと。」
ナデナデ…
グロブスク「ボッフォッフォ♪」
友紀「あたしが退院したら…一緖に試合見たり…キャッチボールしたり……枝豆食べたりしよっか。」ナデナデ…
グロブスク「ボッフォッフォ♪」
友紀「……」ナデナデ…
グロブスク「♪」
友紀「>>169」
早く退院したいな……みんなに会いたい……
……隕石も怪人もワンパンで砕く真奈美さんみたいなパワーや加蓮ちゃんたちみたいな能力があったら、こうはならなかったのかな……
友紀「……隕石も怪人もワンパンで砕く真奈美さんみたいなパワーや加蓮ちゃんたちみたいな能力があったら、こうはならなかったのかな……」
友紀P「長打力や球速だけが選手に求められる条件なのか?」
友紀「えっ……?」
友紀P「送りバントを絶対に成功させる、盗塁が上手い、代走をやらせたら右に出る奴はいない…こう言った選手は、花形選手に劣るのか?」
グロブスク「ボッフォッフォ!ボッフォッフォ!」
友紀「………あっ…」
友紀P「南条がこの場に居たらこう言うだろうな…『強さは力じゃないのさ』とかそんな風にな。」
友紀「………」
友紀P「友紀……俺はお前を心から尊敬する。」
グロブスク「ボッフォッフォッフォ!」
友紀P「グロブスクの言う通りだ…俺たちは知っている…誰にも知られることのないヒーローを。」
友紀「……っ…」
友紀P「お前のやった事は誰にも真似できない事だ。…胸を張れ!」
グロブスク「ボッフォッフォッフォ!」
友紀「2人とも……っ……」ゴシゴシ
友紀「…ありがと!」ニコッ
友紀P・グロブスク「……」
友紀「えへへ…退院するのが待ち遠しいよ!」
友紀P「相変わらず手間のかかる奴だ……(明日向井には礼を言わないとな……今日一日、友紀の世話をして……ん?あの上着は…)」
上着「………」
病院 廊下
拓海「上着を忘れたのに気付いて取りにきてみれば……」
拓海「………」
拓海「カッケェじゃねえかよ……バカ。……上着が帰ってくんのは明日だな、こりゃ。」
拓海「ハァ……ガキはアタシの方だったっつう訳か。」クルッ
拓海「帰りが寒いが…今日のところは大人しく引き揚げてやるよ……先輩。」スタスタスタスタ…
拓海「……」スタスタスタスタ…
拓海「事務所で待ってるぜ。」スタスタスタスタ…
二週間後 事務所
友紀「うーん……」
拓海「どうした、友紀?まるで何かを考えてるような顔をしてるぜ?」
友紀「まるで考えてるような、じゃなくて考えてるの!…うーん……一体誰からなんだろう……」
拓海「…何について考えてんだ?」
友紀「いや…一週間前に事務所のみんなが、あたしの退院パーティーしてくれたじゃん?その時みんなが退院祝いもくれたじゃん?その中に一個だけ、くれた人が分からないのがあるんだよ!」
拓海「へー。」
友紀「瓶ビールなんだけどさ…しかもけっこー値段のするやつ。」
拓海「お前にビールを渡す奴ぐれえたくさん居んだろ。」
友紀「それが…大人の人たちみんなに聞いてみたんだけど、みんな自分じゃないって言って……未成年のみんながプレゼントしてくれるとは考えづらいし……うーん……」
拓海「美味かったか?」
友紀「うん!」
拓海「そっか。そりゃ良かったな。(ったく…未成年のワルが酒買うの大変だったんだからな……)」
サンユキ
※キャッツは賭博とは無関係です
17歳組→18歳組→19歳組ときて
20歳組で一回若返ってる気がするのは>>1だけでしょうか
大人たるもの秘密の一つや二つは抱えているものです
ユッキの世話を焼くたくみんが書きたくて
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