男「こうして俺はアニメの世界を去った」 (195)

男「アニメの世界に入ったのか!?俺は!?」
男「アニメの世界に入ったのか!?俺は!?」 - SSまとめ速報
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の続きです。

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学校

主人公「あぁ、眠い」

友「文化祭、結局、うちはメイド喫茶かよ~」

主人公「いいじゃねーか。最高だろ」

幼馴染「どこがよ」

友「俺のお化け屋敷がぁ」

主人公「なんで、お化け屋敷がいいんだよ?お化けはメイドには敵わいぜ?」

友「わかってね~なぁ」

友「暗闇だとだな。色々と」

幼馴染「何よ」

友「え?あ、いや……あっははは」

幼馴染「うわぁ……」

ツンデレ「……」

男「元気ないな。お前」

ツンデレ「そう?」クルッ

男「主人公たちの会話に混ざって来いよっ」

ツンデレ「……あんまり、そういう気分にはなれないのよ」

男「……チャラ男のことか?」

ツンデレ「……」

ツンデレ「アイツも転校したってことになっても」

ツンデレ「この教室は変わらないのね」

男「まぁ、明るいやつだったから。こういう別れの仕方もアイツらしいっていうか」

ツンデレ「軽い人って言いたいわけ?」

男「悪く言えば、な」

ツンデレ「そういう風に振る舞ってただけよ……」

ツンデレ「最後に、誰も自分に未練が残らないように」

ツンデレ「ずっと浅い関係で居続けた。あの子にすら……」

男「……」

男(ヒロインの誰かを落とすなんて言っていたが)

男(それは口だけで、実際にアイツが本気で誰かを狙うなんてことはしなかった。)

男(思い返せば、アイツは俺達よりもずっと先のコトを見ていたんだな……)

男(あの時の一瞬の曇り……それは、ズルいとかそういうことだけではなかったんだ。)

男(本気でツンデレを好きになって、本気でツンデレが自分を好きになることを恐れたんだよ。チャラ男は……)

イケメン「俺達は元々、いない人間だからね。むしろ、俺達がここからいなくなることが自然なんだよ」

男「お前……」

イケメン「君はまた、悩むのか?男」

イケメン「この世界と関わり合いを持つことに」

男「悩んでねーよ。ただ、自分がここを離れた時のコトは何も考えてなかったからさ」

男「幸い、俺は誰か好きになったとかそういうのはねーから。まぁ、いいんだけど」

男「……ツンデレには、悪いことしたなって」

ツンデレ「……黙られる方が嫌よ。これでいいの」

ツンデレ「ただ……寂しいのよ」

ツンデレ「だって、アイツと同じ空も見上げることができないんだから」

――

放課後

友「よっしゃぁ!看板は俺に任せろ~」

幼馴染「絶対、嫌よ。センス無いし」

友「んおい!なんだよ。その言い方~」

不良「男は力仕事だ。おら、取りに行くぞ~」

友「へいへい……」トボトボ

友「あ!でも、戻ってきたら看板は俺が書くからなぁ!」

幼馴染「却下」

友「んなぁああああにィイ!!」

男「大変だなぁ。アイツ」

主人公「あっはは、昔から騒がしいヤツだが、憎めないんだよなぁ」


男「ずっと、一緒なのか?」

主人公「まぁな。俺の唯一の男友達だったから」

男「そうか」

主人公「あ、でも、今は唯一ではないか」

主人公「お、お前らも俺の……」

男「友達、だからな」

主人公「あぁ」ヘヘッ

『俺達は元々、いない人間だからね。むしろ、俺達がここからいなくなることが自然なんだよ』

男(俺達がここへきて、主人公を取り巻く環境は大きく変わってしまった。)

男(つうか、俺達がいなきゃ、コイツの男友達は友だけだったのかよ)

主人公「あれ、絵の具ないな」

男「こっちだよ」

主人公「あぁ!わりぃ!」

男(なんだか、笑えるな。何がコイツの幸せかはわからないけど、俺達がそれの手助けをしてやれてるんじゃって思ったら)

魔女「」ゴゴゴゴゴ

男(……もともとはお前の手助けだったな)

イケメン「男、こっち手伝ってくれ」

男「はいはい」

男「んじゃ、がんばりな」

魔女「は、はい!」

廊下

友「重て~!こんな木の棒何に使うんだよ~」

不良「お前の言ってた看板とかだろ」

友「なぁ、不良。どうなんだよ」ニヤニヤ

不良「あ?何が?」

友「クールちゃんとだよぉ。体育祭から、なんか進展あったのかぁ?」

不良「……」

『あのなぁ……俺らはよ――』

不良「……なんもねーよ」

友「またまたぁ」

不良「お前ェはどうなんだ?」

友「俺?いやいや、全然、ないって」

不良「あぁ?彼女くらい作れよ」

友「無理だって~」

不良「なんでだよ」

友「いや、なんでって……言われても」

後輩「あぁ、不良センパ~イ。ちーっす」

不良「んだよ」

後輩「あれあれ~?不良のくせに真面目に文化祭の準備ですか~?」

不良「悪いか?」

後輩「ぷっぷ~。滑稽ですね。笑えますね~」

不良「あぁそうかよ」

後輩「センパイのクラスは何するんですか~?」

友「メイド喫茶だぜ」

後輩「ふーん」

後輩「私も着ようかな~。メイド服~」

友「おぉ!いいじゃん!」

不良「何で、お前が着るんだよ」

後輩「私のところはですね~、演劇やるんですよー!」

不良「聞いてねーし」

後輩「絶対、見に来やがれですよ。センパイ」

不良「なんでだよ」

後輩「それは、可愛い後輩ちゃんがお姫様役だからですよー」キラン

不良「あっそ」

後輩「むきー!センパイ興味ねーですか!?」

不良「ないない」

後輩「あぁ、もう!!来てくれなかったボコボコですからねー!ボケセンパイ!!」

――


魔女「」ソワソワ

主人公「おぉ、いい感じになってきた」

魔女「」ソワソワ

主人公「どうした?」

魔女「ううん!なんでもないよ」

魔女(はぁ、幸せ~。初めての愛の共同作業です。なんてね///////)

魔女「///////////////」ポーッ

主人公「いや、ホントにどうした?お前」

ツンデレ「……」

男「沸騰してるよ……アイツ」

イケメン「そうだね」

ツンデレ「アナタはずっと、魔女のために動いているのね」

イケメン「そういう契約だから」

ツンデレ「従う必要もないんでしょう?」

イケメン「破る必要もないよ」

ツンデレ「そう……」

ツンデレ「私達の事は置いて?」

男「ツンデレ……」


イケメン「それは、俺に言われても困る。そういう願いにしたのは彼女だ」

ツンデレ「ふーん……」

ツンデレ「どうして、あの子を手伝うの?」

イケメン「……」

ツンデレ「……言えないのね」

男「おいおい、喧嘩すんなよ」

ツンデレ「別に」

ツンデレ「喧嘩をふっかけたいのはコイツじゃなくて、あの子の方よ」

男「恨んでるのか?」

ツンデレ「当たり前じゃない。全て、あの子の勝手で起こったことなんだから」

ツンデレ「アナタは迷惑してないの?」


クール「赤色のペンキが、たりない」

ポニテ「はいは~い♪」


男「俺は……まだ、わからないが。俺がここにいるのにも理由があるみたいだし……」

ツンデレ「アナタも?」

イケメン「あぁ」

ツンデレ「そう、なら、アナタも自分のために何かしたら?」

イケメン「……俺のため?」

イケメン「わからないな。そんなこと」

イケメン「俺は今まで」

ポニテ「おわっ」ガタッ

ドガシャーン


イケメン「」

男「な、なにしてんの!?」

ツンデレ「ちょ!!ちょっと!ペンキで真っ赤じゃない!!!!!!」

ポニテ「ひえ~!!ごめんなさいごめんなさい!!!!!!!!!!」

イケメン「……まぁ、気をつけてね」

ツンデレ「アナタ、着替えは?」

イケメン「体操着なら」

男「あぁ、俺とってくるわ」

ツンデレ「ホントになにしてるのよ!」

ポニテ「うぅ……ごめんなさい!」

イケメン「まぁまぁ……」

――

保健室

男「んじゃ、待ってるから」

イケメン「あぁ」

イケメン「……」

イケメン(断る権利は俺にはない)

イケメン(それだけか?)

イケメン(逃げているだけじゃないのか?)

イケメン(誰かのためになれば、救われると思っているのか?未だにそんな戯言を俺は抱いているのか?)

イケメン(……違う。)

イケメン(誰かのために生きることは……自分を[ピーーー]ことだ)

イケメン(……死ぬのが怖い俺にとっての唯一の生き方)

イケメン「なぁ、男」

男「どうしたー?」

イケメン「まぁ、入ってきなよ。着替え終わったし」

ガラッ

男「おう」


男「最近、妙に攻撃的になってないか?」

イケメン「そうかな」

男「ツンデレもさ……アイツのこともわかってやってくれないか?」

男「お前にとってこの世界は苦痛なのはわかる。だけどさ、だからと言って」

イケメン「男」

男「どうした?」

イケメン「そのことなんだけどさ……」

イケメン「話すよ。全部」

イケメン「どうして、俺にとってこの世界が――地獄なのか」

男「……いいのか?」

イケメン(……あぁ、やっぱり弱いな。俺は)

イケメン「あぁ」

イケメン「たまには、昔話するのもいいだろう」

イケメン(まだ自分を……殺しきれてないんだ……)

――

――


男「……」

男(何も言葉が浮かんでこなかった……)

男(どんな、慰めの言葉も彼は苦痛に感じるだろう……)

男「……」

イケメン「感情が抽象化、誇張されたこの世界は……俺にとっては地獄なんだよ」

イケメン「何もかもが当てつけのように見えて……」

イケメン「お前は不幸だと罵られているようで……」

男(誰が彼を救ってやれるのか。もし、イケメンの本当の目的が救済であるなら)

男(この世界でそれは叶うのだろうか……)

イケメン「笑えるよな……。自分を殺して生きるといいながら未だに感情に左右されつづけて」

イケメン「その挙句、こんなところに飛ばされて……」

男「俺は……」

男「何も言ってやれない……」

イケメン「……それでいいんだ」

イケメン「それで……」

――


保健室の前

廊下


ガラッ

ポニテ「あ、あの!ホントにごめんなさい!」

イケメン「いいよ」

ポニテ「でも……」

イケメン「着替えもあったし、なんとかなったからさ」

ポニテ「……」

男「行こうぜ。教室」

男「まだ作業の途中だろ?」

ポニテ「うん」

教室

主人公「おう、戻ったか」

イケメン「どう、塗りの方は」

主人公「けっこういい感じだぜ~。それより、大丈夫か?」

友「そうそう、体操着、寒くないか?」

イケメン「あぁ、ジャージ着るから大丈夫」

ポニテ「……」

不良「いつまで、泣きそうな顔してんだよ」

ポニテ「うぅ」


イケメン「ふぅ」

魔女「……寒くないですか?」

イケメン「作業してると暑いくらいだよ」アハハ

男「……」

屋上

男「」スー

男(イケメンの目的か……)

『「契約が切れるまで……苦しめってことだ」』

男(そう捉えるのも無理もない……)

男(だが、それは違うと思う……)

男(やはり、アイツが本当に願うのは救済なんだ……)

男(ただ、それをどう叶える?誰が手を差し伸べる?)

男「……」ハー


「作業をさぼって屋上で煙草とは……とんだ非行少年だな」


男「なっ!!」

姉「階段をのぼるところを見かけてな」

男「んだよ。お前か……」


姉「どうした?浮かない顔をして」

男「色々とな」

姉「私に話してみろ」

男「なんの解決にもならねーよ」

姉「失礼なやつだな」

男「お子様の出番じゃないってことだ」

姉「なっ!!!お子様だと!」

男「子どもだよ。俺らかしたら高校生なんて」

男「……まして、この世界の人間は」

姉「……何かあったのか?」

男「アニメとかドラマの世界ってさ。ひとつの憧れだよな」

男「努力は必ず報われて、強い信念は絶対に裏切らなくて」

男「楽しいことは思いっ切り楽しくて……悲しい時は、思い切っり泣けて」

男「そういうことが当たり前のようでいいなって思う」

男「ここへ来た時、面倒くせぇとかいいながら……そういうのに期待してたんだ」

男「俺達も物語のひとりとしてあの子の恋愛に協力してさっ」

男「だが、実際にそうも上手くは行かなかった」

男「気がつけば……今だってそうだ。悩んでばかりだ」

男「なんだろうな……」

男「楽しいこともあったんだぜ?海とかさ」

男「けど、みんながそう感じているわけじゃなかった」

男「イケメンは……ずっと、苦しんでいる」

男「誰かが苦しむなんてな。俺達の世界じゃ当然のことだ」

男「みんながみんな笑えるような世界じゃない。そんなことはわかってる」

男「……だけどな。この世界だと……いや、この世界だからこそ」

男「そういうのをただ納得することはできないんだよ」

姉「貴様が思っているほど、この世界は完璧ではないぞ」

男「それはこっちの世界を体験してから言ってくれ」

男「両方の世界を生きたからこそわかんだよ。そして、苦しむんだ」

姉「……」

男「すまん……なんか、らしくねーこと言って」

姉「我々が楽に生きているように見えるか」

男「……そうじゃない。ただ、羨ましいんだよ」

姉「……」

男「それに、女の子もこっちの方が可愛いしなっ」

姉「なっ!」

姉「破廉恥!!!!!!!!!!!」ボッ

男「お!!おわぁああああ!!!!!!!!!!あつ!!あっつ!!!!!!!!!」

次の日

放課後

ツンデレ「」スタスタ

魔女「あ、ツンデレちゃん!」

ツンデレ「……なに?」

魔女「えっとね!ほら、見てこれ!衣装!」

魔女「今日届いたんだって~。可愛いでしょう」

ツンデレ「ふーん」

幼馴染「うげ、こんなの着るの~?」

魔女「えへへ、そうだ!みんなで試着しない?」

ツンデレ「……いい」

魔女「え……やっぱり、嫌かな」

ツンデレ「こんなの着て何が楽しいのかしら」

友「おいおい、そんなこと言うんじゃねーよ」

ツンデレ「」フン

友「アイツ……どうしたんだ?」

教室

クール「ふぅ……」

不良「なんか、ずれてねーか?」

クール「そう?」

不良「下書きしたか?」

クール「してない」

不良「はぁ……いきなり書き込むもんじゃねーよ」

クール「」コクリッ

友「お~い不良。ジュース行こうぜ~」

不良「おう。んじゃ、ちょっと休憩だな」スタッ

ガシッ

不良「んだよ」

クール「……」

不良「……」

クール「行かないでほしい」

不良「……まだ、消えねーよ」

クール「……」

友「ん?どした~?」

不良「いや、なんでもねー」

自販機

友「んじゃ、俺はこれ~」

ガコンッ

主人公「お前、いっつもそれだな」

友「一日、一杯は飲まねぇと調子狂うんだよ」アハハ

男「俺はコーヒー」ピッ

不良(はぁ……アイツ、俺がいなくなったらどうするつもりなんだ)

男「お前、買わないのか?」

不良「俺もコーヒーでいいわ」

ガコンッ

中庭

ベンチ

主人公「意外と順調だなっ」

男「こうして、サボれるくらいにはな」

不良「サボりじゃねぇ。休憩だ」

友「メイド服楽しみだなぁ!」

友「誰が一番似合うかな」

男「そうだなぁ、幼馴染?スタイルいいし」

主人公「ふっ、だろうな」

男「え?」

主人公「文化祭、がんばれよっ」

男(……そういや、コイツ勘違いしてたっけ)

男「お、おう?そういや、主人公は?誰か狙ってたりするのか?」

主人公「俺?俺は別にないなぁ」

男(マジかよ。大体の女の子といい感じじゃないか)

主人公「けど、ちょっと気になる子は」

男「おぉ!誰だよ~。言えよ~」

主人公「誰でもいいだろ~」

主人公「なぁ、友」

友「こういう時、チャラ男がいたら聞き出してくれるんだろうなぁ」

男「そうだな。アイツがいたら」

主人公「元気してるかな」

不良「ったりめーだろ。向こうでも女連れ回して遊んでるわ」

主人公「だなっ」アハハ

ツンデレ「隣、空いてる?」

主人公「ぶうっふぉ!!!!!」

友「んなぁ!おい!吐くなよ!!」

男「……」

主人公「……」

友「……」

ツンデレ「なによ」

友「いや、なつうか。あはは」

ツンデレ「居づらいのよ。教室」

不良「喧嘩か?」

ツンデレ「べつに」

友「んじゃ、なんだよ~?チャラ男が恋しいってか」アッハハ

男「おま……」

ツンデレ「……」

ツンデレ「恋しいわよ……」ウルッ

友「え……」

主人公「よしっ!ちょっとした賭けでもするか!」

主人公「空き缶がゴミ箱に入れば俺の勝ち~。ジュース一本なっ」

不良「のった」

友「いいじゃん!やろうぜ」

ツンデレ「はぁ?」

男「俺のが入れば奢ってやるよ」

ツンデレ「なにそれ?」

男「慰めのつもり」

ツンデレ「ふふっ、バカじゃないの?」

ツンデレ「アンタら……全敗じゃないの」

ツンデレ「格好つけておいてそれ?」

男「あは……」

友「いやいや!まだ、残ってるぜ!不良が!」

不良「勝ったらお前ら俺におごれよ」

主人公「おうよ」

不良「お前もな」

ツンデレ「って!何で私まで!!」

不良「」ポイッ

後輩「隙あり!!!!!!!!!!!!!」ゲシッ

カコーン

不良「……」

男「……は?」

不良「てめぇ、なにしてんだよ」

後輩「へっへ~ん。ゴミは投げるもんじゃねーですよ」

不良「蹴り飛ばすもんでもねーよ」

男「で、なにしてんの?君」

後輩「ただの通りすがりですけど~?」

友「とんでもないタイミングで来るな……」

後輩「それより~、見て下さいよ~。この衣装!」


後輩「」ウッフン

主人公「演劇でもやるのか?」

後輩「そーですよー!ほらほら!お姫様ですよ☆」

後輩「主役ですよ!ヒロインですよ!」

不良「で、それを俺に見せたくて」

後輩「はぁああ!?勘違いも甚だしい!!違いますよーだ!ただの偶然じゃボケー!」

「お~い!後輩ちゃ~ん!」

「練習中に抜け出さないでよ~」

男「講堂で練習しててたまたま、中庭にいる不良を見つけたわけか」

後輩「なっ……」

友「衣装を見せるチャンスと」

後輩「はわわわ!!!!」

後輩「も、戻ります!それではアディオス!!!」

主人公「可愛いとこあるじゃん」

不良「騒がしいけどな」

教室

魔女「主人公くん、遅いな」

イケメン「もうすぐ、戻ってくるよ」

ポニテ「でっきた~!お花で~す」

クール「すごい」

ポニテ「これを教室じゅうに貼り付けよう!」

幼馴染「いい感じじゃない」

イケメン「手伝おうか」

ポニテ「うん♪それじゃぁ、高いところお願いしますっ」

幼馴染「よしっ!それじゃぁ、私もがんばりますかー!っと」

幼馴染「あっ」ストン

男「おう、がんばってくれー」ヒョイ

幼馴染「えっと」

男「お前じゃ届かねーだろ」

幼馴染「あ、ありがと」

男「おう」


主人公「わりぃ、休憩しすぎたなぁ」

魔女「ううん!そんなことないよー!」

ツンデレ「……」

魔女「え、えっと」

クール「手伝ってくれないかしら」

ツンデレ「え、えぇ。いいわよ」

クール「」サッサ

ツンデレ(この子……不良のこと……好きなのよね)

ツンデレ(……それじゃぁ、何れこの子も)

クール「今、悲しいですか?」

ツンデレ「えっ」

クール「チャラ男さんが帰ってしまって……悲しいですか」

ツンデレ「……アナタ」

ツンデレ「悲しいわね」

クール「……私は」

クール「どうなってしまうのかしら」

ツンデレ「悔いのないように今を楽しんだら?」

ツンデレ「私の時は突然だったから」フフ

ツンデレ「何がなんだかわからないまま、帰っちゃたからアイツ」

ツンデレ「けど、アナタはそうじゃないでしょ?」

クール「」コクリッ

ツンデレ「ほら!行って来なさい!」

クール「えっ」

ツンデレ「もう、時間を大切に!」

クール「」コクリッ

ツンデレ「……」


男「でけぇ看板だな」

友「まぁ、こんなもんでしょう」

不良「あとは、ポスターと」

ガシッ

不良「ん?」

クール「……」

不良「お前なぁ」

クール「ポスター、作りましょう」

不良「はいよ」

友「おう、熱いね~」

男「あんまり、言ってやらんでくれ」

友「え、なんで」

男「そういうのじゃないんだよ。アイツらのはさっ」

友「なんだそれ~」

男「親父に甘えるてきな感じ」

不良「聞こえてんぞー」スタスタ


イケメン(なにしてんだろうなぁ……俺は)

ポニテ「背が高いっていいね~」

イケメン「そうかな」

イケメン「」チラッ

主人公「ほぉ、器用だなぁ」

魔女「えへへ」

イケメン(ここは地獄だ。)

イケメン(だが、君のためになることができれば)

イケメン(俺は……)

今日はここまでです
早めの後編となりましたがよろしくお願いします

――




学校

男「うぇぇ、こんなラブリーなテイストの教室で授業かよ」

ツンデレ「文化祭までの我慢よっ」

魔女「おはようございま~す」ガラッ

イケメン「おはよ」

魔女「うんうん、飾り付けはばっちりだね~」

後輩「おはようで~す!」ガラガラドン!!!!!!!!!!!!!!!

後輩「ふふ~ん♪」スタスタ

後輩「じゃじゃ~ん!チラシができたので配達に参りました~」

幼馴染「「へ~。演劇するんだぁ」

後輩「みなさん、ぜひぜひ、見に来てくださいですよぉ♪」

後輩「テメェは強制じゃい!」

不良「はぁ?」

不良「行くわけねーだろ」

後輩「強制ってんだろうがぁ!」


主人公「すっかり、懐いてるなぁ」

友「おいおい、後輩ちゃん、取られちゃったじゃん」

主人公「取られたって何」

男「取り返さなくていいのか?」

主人公「だから、なんだよそれ」

友「くぅ、とぼけちゃってよ~」


後輩「な、ななななななんで!そう頑なに否定するんすかー!何ですか!?頭おかしいすんかー!?」

不良「……あぁ、わかったから。行くから、さっさと帰れ」

後輩「わーい♪」スタスタ

ガラガラドン

不良「演劇ねー」ペラペラ

イケメン「いいじゃない。行ってきなよ」

不良「はぁ」

男「んじゃ、俺も見に行こうかな」

男「な、イケメン」

イケメン「俺は」

ツンデレ「文化祭っていう最高のシチュエーションに魔女から離れるのはどうだろうか」

ツンデレ「な~んて、言うんじゃないでしょうね」

男「なにそれ、モノマネか?」

イケメン「その通りなんだけどね」

ツンデレ「あぁ、そう」ジトー

男(コイツが魔女に……、契約に固執する理由はわかる)

男(もし、魔女の願い通りになれば、コイツは少しでも救われるのかな)

男「」

ツンデレ「真ん中で挟まれて何ぼーっとしてんのよ」

男「考え事だよ」

後輩「はぁ、疲れた……」

「後輩ちゃん、ちょっと、がんばりすぎだよ?休憩しなくちゃ」

後輩「え?あぁ、大丈夫!大丈夫!」

後輩「よ~し!やるぜー!!ビシバシいくぞー!おらぁ!」

「そんな、お姫様の格好で……」

――


教室

姉「邪魔をするぞ」ガラッ

魔女「あ、お姉ちゃん。どうしたの?」

姉「いや、これと言って用はないのだが」

姉「男共がバカをしていないか見回りに来たのだ」

魔女「えー。そんなことしてないよー」

魔女「ねー?」

男「暇なんだろ。相手してやるよ」

姉「暇ではない!!!!」

――


男「ほう、親父が立派な魔術師なのか」

姉「あぁ、世界中を飛び回っていてな」

男「つうかさ、究極の召喚魔術だっけ?あんなの使わせてアイツにはお咎めは何もなかったのか?」

姉「父も母も妹には弱いからな。甘やかせすぎだ」

男「お前は使いたくなかったのか?」

姉「いや!!私も使いたかった!!」

男「へ~。ちなみに、願いは?」

姉「……」

男「うわぁ……恐ろしい。人には言えないってか」

男「どんな、悍ましい願いなんだよ」

姉「ち、違う!!」

男「んじゃ、なに」

姉「それは……」

姉「……耳を貸せ」

男「え」

姉「」ゴニョゴニョ

男「運命の人と出会いたい?」

姉「なっ///////////////////」

男「ロマンチストだな、お前」

姉「……一生に一人、出会えるか出会えないのかわからない相手なんだぞ……。召喚魔術に頼ってなにが悪い」

男(ツンデレとチャラ男か……)

男「だけど、契約は長くて1年だろ?もし、その相手が召喚した精霊なら酷な話だぜ?」

姉「うむ、だがその相手が運命の人なら、私はそれでいいのだ」

姉「その1年を目に焼付けて心に刻む」

男「お前には無理だって」

男「絶対、ぴーぴー泣くわ」

姉「あぁ!!なんだと!!」

『だって、アイツと同じ空も見上げることができないんだから』

男「お前に限らず、それが普通の反応なんだよ」

――


文化祭

教室

魔女「じゃ~ん!」

クール「」

幼馴染「////」

主人公「うぉぉおお!!!!!!!!メイド服だぁああ!!!!」

クール「似合う、かしら」

不良「あぁ。サイズぴったりだと思う」

クール「……そう?」

男(それだけの着こなしで自信ないってなんすか)

ポニテ「いえ~い!メイド服~」

ポニテ「ご注文はお決まりですか?ご主人様!」

イケメン「……いや、客じゃないし」


不良「んじゃぁ、飯作ってくか」

イケメン「飯って」

不良「調理室行ってくるわ。行くぞ」

イケメン「うん」


幼馴染「に、似合うかな」

主人公「ばっちりだ!」

魔女「わ、わ私はどうですかー!?」

主人公「あぁ!最高だぜ!!」



友「テンション高いなぁ。アイツ」

男「ホントに好きなんだな。メイド服」

友「おぅし!男!どっか、回ろうぜ!」

男「えっ。主人公と回らないのか?」

友「まぁまぁ!」

廊下

友「おぉ、お化け屋敷行くか!?」

男「お前と?」

友「お望みであれば女装でも」

男「アホか」

友「冗談だよ!」アッハハ

友「それよりも、主人公、うまくやれよなぁ」

友「気になる子はいるとか言ってたしな!」

男(そうか、コイツ……主人公とヒロインの邪魔をしないように)

男(物語の都合上、なのか。コイツがイイ奴だからなのかわからないが)

男(ずっと、主人公のために身を削ってきてたんだろうなぁ)

男「そうだなぁ」

友「え?どうした?」

男「ナンパでもするか。せっかくだし」

友「え?は?」

男「いいじゃねーかよ!」

不良「ケーキとか作ったことねーんだよなぁ」

イケメン「試作品のできはよかったと思うけど」

不良「なんか苦手だな。つうか、お前の持ち場こっちじゃねーだろ」

ツンデレ「いいじゃないっ。私、料理得意だし」

不良「そうかよ」

イケメン「メイド服は着なくてもいいのか?」

ツンデレ「着たくないし、あんなの」

不良「なら、遊んでこいよ。こっちは人足りてねーわけじゃねぇしな」

ツンデレ「嫌よ。それって、サボりじゃない」

不良「ここにいる時点でかわらねーよ。何がしたい」

ツンデレ「……」

不良「最近、ちとおかしいぞお前」

教室

魔女「」モジモジ

主人公「うん!うまい!ここのコーヒーは最高ですな!」

魔女「あ、ありがとうございます。ご主人様」


クール「お帰りなさいませ。ご主人様」

後輩「……は?」

――


ツンデレ「魔女の……あの子の顔を見たくないの」

不良「……チャラ男か」

ツンデレ「アイツがあんな魔法使わなければ……アイツと出会うことなんてなかった」

ツンデレ「こんなに苦しくて悲しい思いをすることもなかった……」ウルッ

不良「んなこと言っても仕方ねーだろ」

イケメン「……」

ツンデレ「そうよ……仕方の無いことなのよ。あの子を恨んだところで……アイツとまた会えるわけじゃないんだから!!!」

ツンデレ「アナタはどうなの?クールはどうなるの?」

不良「……わからねぇ」

ツンデレ「無責任よ!そんなの!一人になる寂しさをあの子に味あわせるつもり!?」

ツンデレ「全部、魔女が悪いのよ……。きっとあの子も魔女を恨むでしょうね」

不良「……んなことねーよ」

不良「恨まれるのは俺の方だ」

イケメン「この話、やめにしないかい?」


ツンデレ「こういう時でも、魔女の片を持つのね」

イケメン「そういうわけじゃない」

ツンデレ「アナタ、何なのいったい。どうして、庇うの?契約だから?」

イケメン「君があの子の不利になるような行動をするなら、俺は全力で君を阻止するよ」

ツンデレ「馬鹿なんじゃないの?最初からなかった契約にどうして意地になるのかしら」

イケメン「前にも言ったはずだ。俺には契約に従う理由もなければ断る権利もないんだ」

ツンデレ「なによ。それ……ロボットにでもなるつもり?」

イケメン「ロボット?」

イケメン「そうだね。それもいいかもしれないな」

ツンデレ「ふざけんじゃないわよ!」

ツンデレ「良いこと教えてあげる。アナタのしていること、全て無駄なのよ」

イケメン「どういう意味かな」


『はぁ!?恋愛なんてどう転ぶかわからないでしょう?』

『無理なんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!』

『な、何よ……』

『主人公は……』


ツンデレ「主人公は初めから魔女を選んでいるのよ」

ツンデレ「契約が切れることを恐れたチャラ男は最後まで黙っていたみたいだけど」

ツンデレ「これで、わかったかしら?」

ツンデレ「アナタのしてきたことは全て無駄だったの。だから」

イケメン「やめろ」

ツンデレ「魔女のことなんて」

ガシャーン

イケメン「」バタッ

不良「おい!!!お前!!!!!!!!!!!」

ツンデレ「ちょ、ちょっと!何!?」

イケメン「やめろ……やめてくれ……」

イケメン「違うんだ!!!!!!!」

イケメン「僕は……」

イケメン「――僕は」

――

男「よし!あの子だ。フランクフルト食べてる」

友「お、おう!!」

友「へいへ~い!彼女~」

「は、はい?」

男(いや、ベタすぎるんでしょ。なにこれ)

男「あの、俺達と一緒にまわりませんか?お化け屋敷とか」

「お断りします」



男「んじゃぁ、次は俺から行くから」

友「おう!!任せたぜ!」


男「あのさ!俺達とお化け屋敷行かない?」

「え?なんでですか?」

男「やっぱり、お化け屋敷と言えば男女ペアでしょう。どう?面白いと思うよ」

「ごめんなさい。いやです」

友「まぁまぁ!いいじゃないっすか!お嬢さん!」

――


友「コーヒーでよかったか?」

男「さんきゅー」

プシュッ

ゴクゴク

男「さっぱりだなぁ」

友「だな」

男「」チラッ

友「……」

男(さすがに、こうも立て続けじゃ、コイツも落ち込むか。いや、俺もだけど……)


男「う~しっ」

男「んじゃ、お化け屋敷行きますか」

友「そうだな。つか結局、俺らでかよ」

男「だが、来年は彼女となっ」

友「おっ、強気だなぁ」

男「いや、お前がだよ」

男「来年は俺とじゃなくて彼女と楽しんでこい。お化け屋敷」

友「……できっかなぁ」アハハ

廊下

お化け屋敷

男「お前の分も払ってやるよ」

友「いや、いいってこれくらい」

男「いいからいいからっ」

男「ただし、来年、彼女できなかったら」

男「そんときはお前の奢りだからなっ」

友「言ってくれるじゃねーか」ニッ

男(コイツと二人になったのはこれで二度目だ。)

男(一度目は夏休みの花火大会)

友「うひょ~暗いぜぇ!」

男(あの時もお前は、主人公とヒロインの邪魔をしないように……)

男「なんか……思ってたよりも本格的だな」

――


友「いったん、教室もどるかぁ」

男「だなっ」

友「つうか、主人公、付き合ってたらどうする?祝福しねーとな!」

男「この短時間でそりゃねーよ」

男(いや、ありえそう……)

友「あ、そうだ。約束覚えとけよ~」

友「来年はダブルデートだぜ」アッハハ

男「っ!」

男「」フッ

男(ホント、強いな。お前は)


花火大会

河川敷

男『なぁ、もしこの世界が一つの物語だとして……』

男『その物語には当然、主人公がいて……』

男『だけど、自分は脇役だったと知ったら……どう思う?』

友『そうだなぁ、お前はどう思う?』

男『え、俺?』

男『俺は……絶対に、嫌だな』

友『あっはは、俺だって嫌さ』




友『ずっと影の中で生きていく……そんな惨めな人生、好むやつなんていないさ』

男『……』

友『だけどな、そんなのは見方を変えればどうとでもなると俺は思うんだ』

友『物語に関係のない、名前すら出てこないヤツでもそいつに焦点を当てれば』

友『そいつが主人公になる。ただ、観客が知らないだけで』

友『そいつにも物語がある。そういうものだと思うぜ?』

友『――それにさ』

友『誰も他人の物語の主人公には成れやしない』

友『――いつだって脇役さ』

男『ふっ、そうだな』

男(そうか……これは考えを改めなくちゃなっ)

男『良いこというじゃん』

友『だろう?』

男(いつだって、誰かの脇役、か)

男(いい、セリフじゃねーかっ)

――

保健室

イケメン「……」

男「落ち着いたか?」

イケメン「……あぁ」

男「不良から話聞いたよ」

イケメン「そうか……」

イケメン(何故……俺はあんなにも動揺してしまったんだ。)

イケメン(何故……俺は倒れてしまうほど……)

イケメン「……」

男「……」

イケメン「文化祭、楽しんで来なよ」

男「お前」

イケメン「心配はいらない。俺は大丈夫だからさっ」

保健室の前

廊下

ガラッ

男(イケメン……)

『感情が抽象化、誇張されたこの世界は……俺にとっては地獄なんだよ』

『楽しいことは思いっ切り楽しくて……悲しい時は、思い切っり泣けて』

男(アイツの中の苦しさと悲しみがどんどん膨らんでいるのか……?)

男(現実で……倒れるくらいの精神的苦痛を感じることなんてそう滅多にあるものじゃない)

男(だが……この世界だと、きっかけさえあればこうして)

男「はぁ……」

ツンデレ「どうだった?」

男「お前……」

ツンデレ「……私のせいなのよ。あの子を煽ってしまった」

ツンデレ「事情はわからないけれど、あの子の弱い部分に触れてしまったのかもしれない……」

教室

魔女「おかえりなさいませ♪ご主人様!って……あっ」

男「ただいま」

ツンデレ「……」

魔女「……イケメンさん。どうでしたか?」

男「あぁ、落ち着いたみたいだったぜ?」

魔女「そうですか……」

後輩「けっ!早くケーキのおかわり持ってきやがれですよ!下僕ども~」

男「なんだ……アイツ」

幼馴染「ずっと居座ってんのよ。何が目的かしらないけれど」

男「ほう」

クール「こっちです」グイグイ

不良「んだよ~。俺は店番関係ねーだろ」

後輩「!!」

後輩「センパイ、おせーですよ。何やってたんすか!!」

不良「あ?なんか約束したか?」

後輩「ほら!一緒に出店回りますよ!」

不良「いや、俺、ケーキ作りあるし」

主人公「そろそろ、休憩でもいいんじゃないか?作り貯めもあるだろ?」

不良「いや、そうだけど」

ツンデレ「……いいじゃない。行って来たら?」

不良「んだよ……」

ツンデレ「どうせ、恨まれるんなら最後まで相手になってやりなさいよ」グイッ

不良「あぁ?」

――


不良「今日は演劇ねーのか?」

後輩「ふっふ~ん。ありますよー?けど、センパイは明日きてくださいね」

不良「なんで」

後輩「それは、あれですよ~。今日は予行演習みたいなもんですから」

不良「やるからには全部に本気だせよ」

後輩「ていうか、何でコイツもいるんすか!!!」

クール「」

クール「なに?」

後輩「なにぃ?じゃねーですよ!!」

不良「喧嘩すんじゃねーよ」

後輩「あっ、センパイ!たこ焼きだ~!食べたいなぁ~」キラン

不良「はぁ?」

不良「お前も食うか?」

クール「」コクリッ

保健室

イケメン(外は賑やかだな……)

イケメン「はぁ……」

『主人公は初めから魔女を選んでいるのよ』

『アナタのしてきたことは全て無駄だったの』

イケメン「くっ……」

イケメン(だから、なんだっていうんだ。結果なんて関係ないじゃないか)

イケメン(……こんな俺でも、君の役に立てるなら。俺は生きていいのかと……)

イケメン(そう感じることができたかもしれない……なんて、馬鹿なことを考えていたのか?)

イケメン「……」

ガラッ

ポニテ「どうもどうも~差し入れで~す。ご主人様!」

イケメン「え?」

ポニテ「紅茶もあるよ~!」

イケメン「あ、ありがとう」

ポニテ「へっへ~。私もた~べよっ」

イケメン「どうぞ」

ポニテ「……元気になった?」

イケメン「あぁ」ニコッ

ポニテ「そ、そっか」

イケメン「君も遊んできなよ?」

ポニテ「ううん、いいよ」

イケメン「気をつかわなくてもいいんだよ?」

ポニテ「ちがうよ」

ポニテ「ちょっと、私も休憩。えへへ」

イケメン「そうか」

ポニテ「明日、ちゃんと学校来なよ?」

イケメン「う、うん」

ポニテ「あ、ケーキ美味しい?」

イケメン「そうだね。さすが、不良だよ」

ポニテ「私が作ったんだけど」

イケメン「えっ、そうなの?」

ポニテ「そうだよ!!君のために焼いたんだ~」

ポニテ「きゃ~いっちゃった~♪」

イケメン「あっはは……ありがと」

教室

男(もうすぐ、日が沈む。このところ、ツンデレはこの時間帯になるとずっと夕陽を見つめている)

男「なに黄昏れてんだよ」

ツンデレ「別にいいじゃない」

男「……俺が観る最後の景色もこんな綺麗な夕陽だったらいいな」

ツンデレ「うわぁ……なに?口説いてるの?」

男「あぁ?人の女には手を出さねーよ」

ツンデレ「ひ、人の女って///」

男(そう、この世界から俺が去るときも……俺はこの夕陽を眺めていたい)

男(全てが丸く収まる)

男(――オレンジ色の大団円を)


第一部 完


第二部

――


イケメン「兄貴、就職決まったんだってね」

兄貴「おう。第一志望だぜ?すげーだろ」ヘヘヘ

イケメン「うん。でも……上京、するんでしょ?」

兄貴「まぁなぁ。3月にはここを離れなくちゃいけないなぁ」

イケメン(俺には尊敬する人物がいた。勉強もできてスポーツもできて)

イケメン(この世界に主人公がいるなら――、それは彼なんだと思っていた。)

兄貴「それより、飯行くかぁ」

イケメン「うん」

イケメン(一回り歳上の兄貴は近所ではずっとリーダーのような存在だった。)

イケメン(どんな些細なことでも困ったことがあれば何でも相談に乗ってくれた。)

イケメン(兄貴と言っても血のつながりはなく、ただ、歳上だった彼をみんなは兄として慕っていた。)

兄貴「さぁって、何食うかなぁ」

イケメン「寂しくなるね。兄貴がいなくなっちゃうなんて」

兄貴「そんなこと言ってる場合か?お前ももうすぐ受験だろ?」

イケメン「うん」

兄貴「んだよ~。悲しそうな顔すんなよ~」

イケメン「だって……」

兄貴「たまには帰ってくるからさっ」

イケメン「……うん」

――


公園

兄貴「懐かしいな。まだ、あったのかここ」

イケメン「来たことあった?」

兄貴「あったあった。ほら、そこの砂場でお前とあの子が大げんかして」

イケメン「え?マジ?」

兄貴「あっはは、まじまじ。スコップの取り合いでな」

イケメン「そんなことがあったんだ」

兄貴「俺は覚えてるぜ?」

兄貴「多分、全部覚えてるんじゃないか?お前と遊んだこととかさ」

イケメン「兄貴は記憶力いいもんね」

イケメン「僕なんて、受験勉強で覚えることが多すぎて昔のことなんて全部上書きだよ」

兄貴「はっはっは、なんだそれ」

イケメン「……」

兄貴「もう、こんな時間かぁ」

イケメン「……うん」

兄貴「」チラッ

兄貴「なんか、遊びたりないな」

兄貴「おぉ、そうだ。夜景見にいこうぜ!」

イケメン「えっ。でも、明日行くんでしょ?東京」

兄貴「だからだよ」

兄貴「最後に、ふるさとを見渡すのってなんかいいだろ?ロマンチックでさ」

イケメン「そうかな?」

兄貴「ったく、つれねーヤツだなぁ」

兄貴「うっし」

兄貴「ほら、後ろ乗れよ」

イケメン「うん!」

――




教室

イケメン「……」

男「大丈夫か?お前、まだ、疲れてるんじゃないか?」

イケメン「いや、少しぼーっとしてただけだよ」

男「そうか」

魔女「よ~し!文化祭、最終日!楽しむぞ~」

友「おー!」

不良「イケメン、今日は調理室はいいから。休んでろ」

イケメン「いや、平気だよ」

不良「こっちが気が気でならねーんだよっ」

イケメン「そう、かな」

男「まぁ、昨日楽しめなかったぶん楽しもうぜ、文化祭」



――


主人公「A組の奴らクレープやってるんだとよ」

友「ほう、食いにいくか~?」

男「んおいおい、いいのか~?お前」

主人公「何が?」

男「野郎だけで回るのかってことだよ」

主人公「いいじゃん。ていうか、それが普通だろ?」

男(いや、そうだけど……)

幼馴染 魔女「」ジーッ

男(コイツらが、ね)

友「んじゃぁ、お店の方よろしくな~!」


調理室

ツンデレ「ねぇ」

不良「んだよ」

ツンデレ「あの子……立ち直ったのかしら」

不良「さぁな」

ツンデレ「気にならないの?」

不良「気にしたところでどうにかなるのか?」

ツンデレ「いや……それは」

不良「つか、よそ見すんな。あぶねぇ」

ツンデレ「え?あぁ、うん」

――


友「うめぇ!うめぇ!」モグモグ

主人公「確かにうまい、文化祭の出し物にしてはかなり本格的だ!」

イケメン「」

男「いいのか?魔女ちゃん、放っておいて」

イケメン「……うん」

友「おぉ、イケメン食べないならもらうぜ~?な~てなっ」

イケメン「いいよ」

友「え……」

イケメン「?」

男「……心ここにあらずだな、お前」

イケメン「そう、かな?」

教室

魔女(あぁ……主人公くんが行ってしまった。店番もあるし……くぅう!)

幼馴染「なにしてんのよ~。アンタも手伝いなさいって」

魔女「は~い」

クール「ケーキ、持ってきました」

魔女「おぉ!不良くんのケーキ!まだ、食べてなかったなぁ私」

クール「」サッ

魔女「え」

クール「これは私達のではないから、ダメ」

魔女「え~、ちょっとくらいいいじゃ~ん」

クール「」サッ

クール「ダメ」

幼馴染「あぁもう!!遊んでないでさっさと運ぶ!!!!」

魔女「は、はい!」

――


廊下

友「次はどこいく~?」

主人公「軽音楽部は?」

男「いいじゃん」

友「ってあれ?イケメンは?」

男「え?」

廊下

イケメン「」トボトボ

イケメン(……ただ、俺は罰を受けるためにここへ来たのか?)

イケメン(……苦痛から救われるためにここへ来たのか?)

イケメン(俺を俺として生きる権利……この世界の誰かが俺にそれを与えてくれるのか?)

イケメン(まただ……また、己の望みに縋ろうとする)

イケメン(あの後……俺と兄貴を乗せたバイクはバラバラになった)

イケメン(兄貴は死んで、俺だけが生き残った。)

イケメン(何故、自分だけが生き残ったのか?)

イケメン(考えれば単純なこと――ただ、運が良かっただけだ。)

イケメン(だが……許せない。そんなこと、受け入れられるわけがない!!!!!!!!!!!)

イケメン(生きるべきは俺でなく兄貴だった……)

ガチャッ

屋上

イケメン(両親や兄貴の家族は俺を慰めた。生きていてくれて良かったと)

イケメン(本当にそう思っているのか?出来の悪い方が運悪く生き残ってしまった)

イケメン(そう思っていたんじゃないのか?)

イケメン(――いや、それでいいんだ)

イケメン「あの世界では死ぬ勇気がなかった」

イケメン「だが、今はどうだ?見ろよ。こうして、俺はここまできた」

イケメン「感情が抽象化され誇張されるこの世界は俺を後押ししてくれる」

イケメン「そうか……」

イケメン「目的は――これだったのか」

イケメン「俺に死ぬ勇気を与えてくれたんだね――」

廊下

男(……変なこと、考えてなきゃいいけど)

主人公「心配、なのか?」

男「色々、あんだよ……」

主人公「教室、戻ってみるか」

友「そうだなぁ、休憩でもしてるんじゃない?」

教室

後輩「逃げないように講堂まで私が連れて行きますからね!」

不良「にげねーよ……」

ガラッ

主人公「誰か、イケメン見なかったか?」

魔女「え?見てないけど」

魔女「どうしたの?」

男「それが、急にいなくなって」

不良「保健室じゃねーのか?」

――


ツンデレ「ダメ……いないわ」

後輩(あぁ……劇の時間がぁ)

不良「中庭にもいねーし……どこいった」

男「……」

男「屋上……とか?」

友「まぁ、休憩するにはそこもアリだよなぁ」

ツンデレ「……」

ツンデレ「……アイツ、そういう兆候あったの?」

男「まぁな……」

ツンデレ「なら、急がなきゃ!」

幼馴染「え?なんで?」

ツンデレ(くっ……私のせいでアイツ……冗談じゃないわよ!!!!!!!!!)

屋上

男「……お前。なにしてんだよ」

イケメン「……なに?」

ツンデレ「危ないからこっち来なさいっての!!」

不良「お前……」

後輩「あわわ……」

主人公「なにしてんだよ!!!お前!!」

イケメン「勢揃いとは……どこまでも、アニメだな」

イケメン「だけど、こういう演出も悪くないね」

幼馴染「な、なに言ってるの?」

男「……死ぬつもりなのか?」

イケメン「それが、俺の目的だから」

ツンデレ「馬鹿なこと言わないで早くこっちへ!」

魔女「イケメンさん!!お願い!やめて!」

イケメン「黙れ」

イケメン「お前がここへ俺を召喚したんだ。お前らがここまでお膳立てしたんだ!!!」

イケメン「感謝しているよ。君たちの馬鹿みたいな青春物語は俺に死ぬほどの苦痛を与えてくれたからね」

主人公「何があったのかしらないが!死ぬことはないだろ!?」

ツンデレ「そうよ……死ぬことなんてないじゃない」

男(違う……)

男(コイツが求めているのはそんな言葉じゃない……)

イケメン「なにを根拠にそんな、使い古されたセリフを吐く?」

イケメン「俺は……」

イケメン「あの時から俺は死んでいたんだよ!!!!!!」

男「……だから、従う理由もなければ断る権利もないと」

魔女「優しい、イケメン君がどうして……ねぇ、何があったの?」

イケメン「優しくなんかないよ」

イケメン「俺はあの世界で死ぬことができなかった」

イケメン「あの時から死んでいたといいながら……死ぬべきは俺の方だ思いながら、死ぬことが怖くて……何もできなかった」

イケメン「だから、俺は自分でなく人のために生きようとした。自分を殺して生きるために」

イケメン「だが、それも中途半端だったよ」アハハ

イケメン「嬉しさや喜びといった感情を自分は味わうべきではないとわかっていながら」

イケメン「それを完全に抑えることなんてできなかった」

ツンデレ「そんなの……当たり前じゃない。」

ツンデレ「……自分を殺して生きるなんてそんなこと」

不良「悲劇の主役にでもなったつもりかよ……」

イケメン「そうだよ?こんなしゃべり方だってそうさ。ここはアニメの世界だからね!」

イケメン「……ただ違うのは俺に起こったことはここではなく現実で起こったということ」

イケメン「尊敬する兄貴が死んで、出来損ないの俺が生き残った。」

イケメン「笑えるだろ?悲劇にしては上出来すぎる物語だっ」

魔女「イケメンくん……」

イケメン「……お別れだ」

男(……誰がアイツを止められる?その権利がある?)

男(家族の言葉ですら彼を救うことができなったのに誰が彼を救うことができるんだ!?)

男(わからない……)

男「……」

イケメン「」スッ

男「待って!!!!!!!!!!!!」

イケメン(やっと、救われるのか)

イケメン(綺麗な夕焼けだ。いいな……、この世界の夕焼けも俺がいた世界の夕焼けもとても綺麗だ)

イケメン(兄貴……ごめん)

グイッ

ポニテ「いったたた……」

イケメン「……え?」

ポニテ「ろ、ロープが食い込む……おげっ」

イケメン「な、なにしてんだよ」

ポニテ「だって、君が飛び降りるから……私も付いてきちゃったよ」エヘッ

イケメン「お前……」

男「……アイツも飛び降りたぞ」

クール「ご心配なく」

クール「ロープを括りつけてます」

男(アニメだから……なんとかなったのか?)

不良「なにしてんだよ!下の階の窓から引き上げるぞ!!!!!!!!」

男「お、おう!!」

魔女「う、うわーん」シクシク

主人公「……アイツ、何を言っていたんだ……アニメ?」

――


オリエンテーション当日

バス

ポニテ『お菓子~♪』

イケメン『――ここは』

イケメン『――地獄だよ』

ポニテ『……え?』

ポニテ(イケメンくん……何か嫌なことでもあったのかな?)

ポニテ(こんなに、楽しいのに、何が地獄なのかな?)パクパク

男『も、もう、主人公の話は勘弁してくれ』

男『な、なぁ?』

幼馴染『べ、別にアイツの話なんか!!』

イケメン『え?い、いいんじゃないかな?』

ポニテ(君は楽しくないの?)

――


ポニテ「ねぇねぇ、海に行った時、楽しかったね~」

イケメン「……離せよ。死なせてくれ」

ポニテ「ぐぅ……重い」

ポニテ「……君さ。気付いてないかもしれないけど、どれだけ、優しい顔をしても何時も目は泣いてるんだよ?」

イケメン「だから、なんだよ」

ポニテ「えへへ、私、アニメの世界の人間だからさ~。楽しいこといっぱいだったからそういう気持ちがあまりわからないだ~」

イケメン「……」

ポニテ「だからね……君にも、楽しく生きてほしいなって」

ポニテ「ダメかな?」

イケメン「この期に及んで喧嘩したいのか?お前」

ポニテ「ううん……違うよ」

ポニテ「私、ずっと君を見てたよ。悲しそうな君を」

ポニテ「……ずっと苦しんでる君を」





ポニテ「えへへ、私、馬鹿でしょう?」




ポニテ「伝えたいこといっぱいあるけど……言葉にできないなっ」



ポニテ「――だから」



ポニテ「う~ん……――そうだねぇ」



ポニテ「」チュッ

イケメン「なっ!!!!!!!!!!!!!!!!」

イケメン「お前!!何してんだよ!!!!!!!!!!!」

ポニテ「伝わったかな」

イケメン「は、はぁ!?」

ポニテ「私、イケメンくんが生きててくれてよかったなぁ」

ポニテ「こうして、君と出会えてよかったな」

イケメン「……」

ポニテ「もう、絶対に離さないからね」ギュゥ

ポニテ「死なないで……お願い」シクシク

イケメン「僕は……」

ガラッ

不良「待ってろ!!」

主人公「引き上げるぞ!!」

――


イケメン「……」

イケメン「父や母の言葉も信じることができなかった……」

イケメン「なのに……僕は、今」

イケメン「……あぁ、そうか」

イケメン「そういうことか……」

『感情が抽象化され誇張されるこの世界』

イケメン(だから、僕は……君を信じることができるのかな)

イケメン「君の気持ちが伝わってくるんだよ……何の解決にもなってないのはわかってる……」

イケメン「だけど……今、僕は生きていていいんだって納得できそうなんだ」

ポニテ「そう……良かった」ギュゥ

イケメン「僕は……救われたのか」

男「あぁ……前に言ってたろ?”ここ”でしかできないことを探さねーとなって」

男「お前も見つけたんだよ」

イケメン「ありがとう……君と出会えて良かった」

ポニテ「最後に笑ってみせて……ほしいな」



男「帰ったか……」

不良「ちょうど、日没だったからな」

ツンデレ「……」

ポニテ「やっと……笑ってくれた。えへへ」グスン

ポニテ「よかった……よかった」

魔女「……イケメンさん」シクシク

後輩「……あ!!私の劇!」



主人公「なぁ……お前らも帰ってしまうのか?」

不良「まぁ、そうなるな」

後輩「え……」

後輩「そ、そんな……」

主人公「……そうか」

後輩「くっ……」タッタッタッタ

友「お、おい!どこ行くんだよ!!」

男「追いかけてやらなくていいのか?」

不良「……わーってるよ」

主人公「なぁ、男……その、話、聞かせてもらってもいいか?」

男「あぁ……」

魔女「い、言っちゃうんですか……」ガビーン

――


男「まぁ、そういうことだ」

主人公「ここが、アニメの世界って……まじかよ」

男「あまり、気にしないでくれ。っても無理があるか……」

魔女「……」

主人公「なるほどな」

主人公「……俺と付き合うか?じゃぁ」

男「は?」

主人公「いや、前に気になってるやつがいるって言ったろ?あれって魔女のことなんだ」

男「マジか?早くね?え?こんなあっさりした展開でいいのか?物語的に」

主人公「お前が来た時点で物語何てぶっ壊れてるじゃねーの?」アッハハ

魔女「/////////////////////////////////」

男(……いや、イケメンのおかげなのかもな)

男(アイツはずっと、魔女のためにがんばってたからな)

――


不良「お前、演劇は」

後輩「う……」ヒッグ

不良「出ねーのか?何か、舞台の連中探してたぞ」

後輩「うぅ……」

不良「消えてくれてせいぜいするぜー、くらい言うと思ってたんだがな」

後輩「あ、あたりめーですよ……さっさと帰りやがれです」グスン

不良「それくらい言ってくれる方が俺も帰りやすいよ」

後輩「うぅ……」

不良「つか、ほら、戻るぞ」

後輩「いやだー……」

不良「はぁ?」

不良「ったく……」

不良「お姫様姿、見れないのは残念だなー」

後輩「う、うぅ……」

後輩「」スッ

不良「お、行く気になったか」

後輩「何もたもたしてんすかー!遅れてるんだから急いでくださいですよ!」

不良「ふっ、はいはい」

2スレにしたのに思ったより早く終わりそうで
申し訳ない

姉「イケメンも帰ったか」

男「大変だったがな」

姉「そうか」

男「おたくの妹さんの願いも叶ったし」

男「万々歳だよ」

姉「それで、お前の目的はわかったのか?」

男「わかんねー」

姉「相変わらずだな」

男「けど、なんとなくだが、わかった気がするんだ」

姉「うむ、言ってみろ」

男「いや、いえないな」

姉「何故だ!」

男「他人に喋るほどでもねーよ」

――


学校

幼馴染「……」

友「な、なぁ元気だせよ~」

幼馴染「黙れ」

友「はい……」

男「ま、そうなるわな」

友「どうすんだよ。まぁ、主人公と魔女が付き合うのはいいぜ?だけど、幼馴染……見てられねーよ」

男「んなこと言われてもなぁ」

不良「人生の先輩として、何か言ってやれよ」

友「おぉ!そういや、お前ら歳上だったなぁ!」

友「先輩!よろしく頼むぜぇ」

男「うぇ……先輩っつうなって」

幼馴染「……何よ」

男「元気しってか」

幼馴染「してるわけないじゃない」

男「そっか」

男(人生の先輩っつてもだな……この手の恋愛相談なんて受けたことねーよ)

男「まぁ、あれだな。人生長いんだし」

幼馴染「おっさんに言われたくないし」

男「おっさんじゃねーよ!」


ツンデレ「……」

ツンデレ(自分だけのこのこと付き合うですって?)

ツンデレ「くっ……」

後輩「おっはようで~す!」ガラガラドン!!!!!

不良「んだよ」

後輩「センパイ、阿呆のくせにそんな教科書なんて眺めてないで私とお話しやがれですよ」

不良「はぁ?」

クール「勉強の邪魔はダメよ」

後輩「黙れ!ボケがー!」

不良「朝から喧嘩すんじゃねーよ!!」


――


屋上

男「鍵かかってるぜ?」

不良「いや、俺持ってる」

男「マジか」

不良「理事長に借りた。一応、イケメンの件があったから施錠はするそうにしたそうだ」

男「けっこう、大事だからな。普通に考えりゃ」

不良「ポニテも結構身体に負担かかってたみたいだぜ?」

男「アニメとはいえ……二人分の体重を縄で受け止めたわけだからな……」

男「飛び込むのヤツも追っかけるヤツもとんでもねーよ」ハハハ

不良「」カチッ

不良「とうとう、二人だけになっちまったな」ハー

男「あぁ」

不良「お前、目的見つかってねーんだろ?」

男「けど、大体の見当はついたぜ?」

不良「そうか」

男「ま、俺も最後までいると思う」

不良「ほう、そいつはよかった」

男「なんでだ?」

不良「一緒に煙草吸えるヤツがいなくなるのは寂しいと思ってたからな」

男「あっはは、そうだな」

数日後

魔女「え、えっと……何かな」

ツンデレ「……」

ツンデレ「アナタ……自分で何をしたのかわかってるんでしょうね」

魔女「え、えーと……」

ツンデレ「ポニテを危険な目に遭わせて……」

ツンデレ「私や……クールにだって」

魔女「ご、ごめんなさい……」

魔女「私のドジのせいだよね……男さんたちをここに呼んでしまって」

魔女「みんなに迷惑かけて……」

魔女「……私の願いのために」

ツンデレ「そうよ!全部、アナタの勝手で起きたことなのよ!」

ツンデレ「アナタが……あんな魔法を使わなければ……アイツと出会うことなんてなかったのに!!!!!!!!!!!!!」

ツンデレ「うぅ……」シクシク

ツンデレ「おねがい……もう一度……一度だけでいいからアイツに合わせて」

ツンデレ「おねがい……」シクシク

魔女「……できないよ」

ツンデレ「どうしてよ!!なんとかなさいよ!!!!!」

ツンデレ「私は……私は……」

ツンデレ「もう、こんな孤独には耐えられない……」

今日はここまでです

学校

男「……ツンデレが休みって、何か聞いてないか?」

幼馴染「さぁ……」

魔女「……」

主人公「お前、なんかあったのか?」

魔女「えっと……」

男(アイツ……、魔女に全部言っちまったっか)

――

病院

主人公「よっ」

ポニテ「あぁ!主人公君!来てくれたんだ!」

魔女「わ、私もいるよ!えへへ」

――


主人公「そうか、なら、もう少しで退院できそうだな」

ポニテ「ホント、みんな大袈裟だよう」

ポニテ「私は全然、平気なのに」

魔女「……」

魔女「ごめんね……私のせいでこんなことになって」

ポニテ「えっへへ、どうして謝るの?」

魔女「だって、私がイケメンさんをここに呼んで……自殺に追い込みそうになって」

魔女「うぅ……」

ポニテ「私ね、感謝してるんだ」

魔女「えっ……」

ポニテ「だって、魔女ちゃんが魔法を使わなかったら、イケメン君と出会えなかったもん」

ポニテ「それに、ここへ来たから……イケメン君は笑顔になれたんだと思うし」

魔女「……」

ポニテ「だから、謝らないで」エヘヘ

ポニテ「ほら!私は笑ってるよ」ニッ

主人公「……俺も、お前が使った魔法は必ずしも間違いではなかったと思ってる」

主人公「男や不良、アイツらと出会えてさ」

主人公「――俺、本当に良かったって思ってるんだ」

主人公「あっはは、思い返せば色々あったよなぁ」

魔女「……うん」

主人公「もし、お前が……魔法を使わなかったら、そのどれもがなかったことになるんだぜ?」

主人公「帰ってしまうのは……寂しいけど」

主人公「アイツらとの想い出がなくなるのはさっ。もっと寂しいって思うだ」

ツンデレの家

ツンデレ「何しに来たのよ」

男「遊びに来た」

不良「うっす」

ツンデレ「はぁ?」

――


ツンデレ「……」

不良「どうせ、んなことだろうと思ったぜ」

ツンデレ「ふん」

不良「で、何か解決したのか?」

ツンデレ「ただ、拗れただけよ」

ツンデレ「……」

男「前にさ、俺に言ってたじゃないか」

『明日から来ないとか馬鹿なこと考えるんじゃないわよ?』

男「お前が休んでどうすんだよっ」

ツンデレ「……」

ツンデレ「……あの子が悪いわけじゃないのはわかってる」

ツンデレ「チャラ男と……アイツと出会わなければ良かったなんて……ホントはそんなの嘘なの」

ツンデレ「これは私のワガママ……」

ツンデレ「もう一度会いたい……ずっと一緒にいたい……」ウルッ

ツンデレ「そんな、叶いもしない願いをずっと求める、私のただのワガママ」



『勝手に運命の人だって決めつけて勝手にその人意外はありえないって決めつけて』

『一人の人間に幸不幸を左右するなんて……そんなの』

『……何も面白く無いじゃん』

不良「……今のお前を見たら、アイツ笑うだろうな」

ツンデレ「はぁ?なんでよ」

不良「マジになって、馬鹿じゃねーのかってな」

ツンデレ「……」

不良「お前がこう悩んでる間にもアイツは他の女とイチャイチャしてるだろうなぁ」

ツンデレ「くっ」

男「おい、不良」

不良「そういうもんなんだよ」

不良「アイツとお前の出会いが最良だって誰が決める?誰もわかんねーよ。そんなのっ」

ツンデレ「そうねぇ。そうよね」

男「ツンデレ……」

ツンデレ「はぁ……何か、バカらしくなってきた」

ツンデレ「アイツのことだわ、もう既に彼女の2,3人できてるんじゃないかしら?」



ツンデレ「もう、悩むのはやめた」

ツンデレ「ていうか、何で私がアイツのことで悩まなきゃいけないのよ!!ありえないわ!!」フン

男「そ、そっか」

ツンデレ「明日から、学校行くから」

ツンデレ「もう、アナタたちは帰りなさい」

男「えっ」

不良「わかった、んじゃ、明日な」グイッ

男「え、ちょっと。いいのか?」

不良「帰ェるぞ」


ツンデレ「……」



『ねぇ?待っててあげようか?』


『やめてくれ。そしたら、気が気でならなくなるだろう』




ツンデレ「……これで、私が生涯独身ってことになったら覚えてなさい!許さないんだからー!」

ツンデレ「……絶対に、待っててやらないんだから、バーカ」


帰り道

男「……アイツ、大丈夫かな」

不良「大丈夫だろ」

男「お前のその根拠はなんだよ」

不良「あ?」

不良「そうだなぁ……」

不良「アニメのヒロイン?だからか?」

男「んだよ、それ」

不良(わかんねーけどよ……強い女だって思うぜ?俺は)

男「……アイツには色々と世話になったから、幸せになってほしいなぁ」

不良「男には困らねぇ容姿だと思うがなぁ」

男「……お前、惚れたのか?」

不良「あほか」

――


学校

主人公「修学旅行かぁ」

友「俺と、お前と、男と不良でちょうど四人班だな!」

男「男子はこれで決定か」

男(あとは女子……)

魔女「は~い!私、主人公くんと同じ班がいいなぁ!」

ツンデレ「却下」

魔女「え~、なんでですかー!」

ツンデレ「どうして、京都まで行ってアンタらのイチャイチャ見なくちゃならないのよ!」

魔女「えー……」

幼馴染「うんうん、その通りね」

クール「」グイッ

不良「んだよ……」

クール「同じ班ね、私達」

ガラガラドン!!!!!!!!!!!!!!!!!

後輩「……」

主人公「どうした?」

後輩「修学旅行、私も行きます!!!!!!!!!」

不良「あほか、お前は」

後輩「あぁあ!?何で、コイツは行けて私はダメなんですかー!!いじめですかー!?」

クール「学年が違うから」

後輩「歳の差なんて関係ねーですよ!!!!!」

男「いや……あるだろ」

後輩「はぁあん?だったら、おっさんが修学旅行いくのがそもそも」

男「あぁあ!!黙れ!!くそチビが!!」

主人公「ぷっ、あっはははは」

ツンデレ「ホントに賑やかね」

――


アパートの前

男「で、最後はどうする?」

不良「そうだなぁ」

男「夕陽が見える場所がいいな」

不良「なら、あそこだな」

男「どこだよ」

不良「屋上」

男「おぉ、いいねぇ」

学校へ向かう道

男「なぁ、アイツらと話したのか?」

不良「誰だよ」

男「後輩とクールちゃん」

不良「いや……何も」

男「えぇ!なんでだよ!」

不良「苦手なんだよ、こういうのは」

不良「何か、すげー泣かれそうだし」

男「あっはは、まぁそうだろうな」

不良「お前ェはどうなんだよ」

男「いや、別に今更話すこともねーしなぁ」

不良「そうか」

男「俺、絶対、泣く自信あるし」

不良「なんだそれ」


すみません
先に言っておきます
ラストです

校門

男「お前ら!」

主人公「よっ、待ってたぜ」

魔女「えへへ、黙って帰っちゃうのは反則ですよ」

不良「なんで、ここへ来るって」

姉「私が尾行してたからなっ」エッヘン

男「……お前」

姉「ふっ、粋なはからいであろう」

男「そうだな」フッ

後輩「センパイ」

不良「……」

後輩「やっと、帰ってくれてせいぜいしますよ」

不良「……そうか」

後輩「……うぅ」

後輩「……行かないでよ」ウルウル

不良「そりゃぁ、無理だなぁ……」

後輩「うぅ……」ヒッグ

後輩「たまには、私の言うこと聞きやがれですよ……」

不良「……」

クール「あの……」

不良「世話になったな。お前のお陰で、高校生らしい生活を送れた気がするよ」

クール「……」コクリッ


後輩「うわぁあシクシク

不良「あぁ、もう、なくなって」

主人公「男、」

男「おう」

主人公「お前と友達になれてよかったぜ」

男「あぁ」

主人公「……本当は、ずっと馬鹿やってたかったな」

主人公「……一緒に3年生になってさぁ。また、海行って、文化祭やってさ」

主人公「」ウルウル

男「男が泣くんじゃねーよ」アハハ

主人公「俺……あぁ、もう何言ったらいいかわかんねーよ」

友「来年は彼女作るぜー?俺」

男「頼むぜ?じゃないと、金だけ返しにもらいに来るからな」

友「そうだな、そうならねーよにしねーと!」

ツンデレ「アイツによろしく言っておいてね」

男「おうっ」

男「文化祭からのみやげ話もたっぷりあるからな!」

ツンデレ「余計なこと、言うんじゃないわよ」

男「わかってるって」


後輩「うぅ……」

不良「なぁ、後輩。ひとつ、頼み事していいか?」

後輩「……なんですか」

不良「コイツとよ、友達になってくれねーか」ポン

クール「?」

後輩「は、はぁ!?なんでですかー!」

不良「ダメか?」

後輩「……」チラッ

クール「」キョトン

後輩「しょ、しょーがねーですね……」

後輩「と、友達になってやってもいいですよ」

クール「うん……ありがとう」

男「そろそろ、行くか」

不良「おう」

ポニテ「二人共~!またね~」

男「あぁ、またな」

姉「……」

姉「つ、次は私が貴様を召喚、してやってもいいぞ」

男「やめとけ」

姉「なっ!究極の召喚魔術くらい!私がもう一度」

男「そうか?なら、楽しみにしてるぜ?」


クール「……」

クール「あ、あの!!」

不良「どうした?」クルッ

クール「……結婚してあげてもいいのだけれど」

後輩「なっ!!!!!!!!!!!!!!」

後輩「わ、わわわ私だって!結婚くらいしてやっても」

不良「そうだなぁ」

不良「もう少し、大人になったらな~」

クール「むっ……」

――


屋上

カチッ

男「あぶねぇ……もう少しで、ボロ泣きだったぜ」

不良「泣きゃいいだろ」

男「かっこ良く帰りたいじゃん?」

不良「そういえば、お前の目的ってなんだったんだ?最後までいたけどさ」

男「意外と普通だった」

不良「なんだそれ」

『そう、なんつーかな。長い休暇をもらったっていう感じがするんだよ』

男(初めから、それだったんだな……)


男(何もかもが思い通りになる。)

男(現実でそんなことが起こりうるのだろうか?)

男(少なくとも俺はそれを身をもって体験したことは一度もなかった。)

男(何かしらの妥協と挫折で夢や願望を塗り固め、気がつけば、何をしたいのかもわからないまま生きている。)

男(お前の理想はなんだと問われ、すぐ答えることのできる人間が世の中に何人いるのだろう。)

男(そして、その理想は叶えられるかと問われ、はいと答えることのできる人間は存在するのだろうか。)

男(ただ、現実の世界に少し、疲れてしまった。)

男(アニメやドラマってそういう人たちの癒やしなんだ。)

『努力は必ず報われて、強い信念は絶対に裏切らなくて』

『楽しいことは思いっ切り楽しくて……悲しい時は、思い切っり泣けて』

『そういうことが当たり前のようでいいなって思う』

男「俺はただ、普通に、純粋にこういう世界に憧れてただけなんだなって」

不良「いいんじゃねーか?そういうのも」

男「だが、なんで俺なのかってのが……未だにわからん」

不良「はぁ?んなもん、ただ運だろ」

不良「それこそ、アニメの主人公にもなったつもりか?」

男「あっはははは」

男「そうか……そうだよな」

男「ただの運、か」アハハ

――


男「チャラ男とイケメンに話してやらねーとなぁ」

不良「修学旅行のか?」

男「お前が、クールにブチ切れた話とかな」アハハハ

不良「うっせ」



男「……また、来たいな。お前らと」



不良「そうだな」



男(目の前に広がるオレンジ色の大きな円は徐々に濃い青色へと変わっていった)



男(俺が最後に見た光景はうっすらと漂う煙草の煙と静かに消えていく夕陽の光だった。)

――


イケメン「兄貴……やっと、会いにこれたよ」

イケメン「……僕さ。やっぱり、生きたいって思った。兄貴はそれを許してくれるかな」

イケメン「……兄貴」


不良「弟、ちょっと話あるから」

弟「なに?どしたん?」


不良「やっぱり、大学行け」

弟「だから、いいって~。俺も働くって」

不良「……」

不良「俺は働いてるけどな。本当はもっと学校へ行きたかったんだよ」

不良「だから、お前にその夢を叶えてほしい」

不良「これはお前のためとかじゃなくて……ただの俺の未練だ」

弟「なにそれ、アニメのセリフみたい」

不良「うっせ、笑うな」

弟「……けど、ホントにいいの?」

不良「あぁ、そこは心配するな」

――


チャラ男「アイツら遅いなぁ」

男「仕方ねーだろ、つか、お前が暇すぎんだよ」

チャラ男「大学生だからな!へっ」

男「あ、来た来た」

不良「うっす」

イケメン「こんばんわ」

チャラ男「よし!んじゃ、行きますか~」




おわり

今思えばスレを分ける必要もなかったかなって
とりあえず、完結です。
長らくお付き合いいただきありがとうございました

ストリエの方でもブラッシュアップして投稿したいなとか思ったりしたんですが
作品の権利者がSS速報にあるようなので
よくわからないです

まだ、残っているようなのでレスさせていただきます
たくさんの感想ありがとうございます!

もともとから後半はあっさりした感じで
終わらせようと思っていたのですが
やはり、賛否両論ですよね
機会があれば結末を変えないまま
エピソードを追加するのもありかなと
思っています。夏祭りであったり、修学旅行であったり、、、

とにかく、このスレでは完結です
みなさん、応援ありがとうございます!

面白かったし、テーマも良かったけどもっと話を膨らませて欲しかったな
主人公と魔女の馴れ初め、恋仲になったその二人を見る幼馴染みの心裏描写、それと細かい学校行事とか蛇足でもいいから日常パートとか欲しかった
あと男が始終あっさりしてるっていうか淡白なのはかなり現実味があってよかったけど、やや度を越して空気過ぎるな
語り部視点だからかそういう風にしたのかも知れないけど、男にももっとスポットライトを当てて欲しかった
心の底からは笑えたかもしれないけど、男が腹の底から泣き散らすような要素が見たかった
無味乾燥とした退屈で惰性で生きてるような歩く死体みたいな現実に疲れて、思いっきり感情を露出できる場所を望んでたのなら、デフォの大人の落ち着きに加え、ご都合的要素が多分なアニメの世界だからということを自覚している故の無鉄砲さとかも魅せて欲しかったわ

こんなに長文書き散らして何が言いたかったかといいますとメチャ面白かったので、加筆修正した完全版をいつか書き上げて投稿して下さいお願いします


ストリエにて、ゆっくりめですが初めていこうと思います。
URLは貼って良いのかわからないので貼りませんが
よろしかったら、是非見てください

エピソードの追加と加筆修正も行う予定です

>>183
遅くなりましたが返信させていただきます

ごもっともな意見です!
そもそも、舞台となるアニメのストーリーそのものは殆ど内容に絡めてないんです
それは確実に私の力不足からきています
例えば主人公が何故、魔女を好きになることを確定していたのか等……

男に関しては初めから召喚された目的等も踏まえて
特別な存在でなく等身大の現実の人間に
近いものにしようと考えていました。
それが、裏目に出てしまいましたね

修正箇所は多いですが
どんどん面白いと思って貰えるような
作品に仕上げたいです!


このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年07月01日 (水) 14:22:00   ID: l2CzZukC

期待

2 :  SS好きの774さん   2015年07月13日 (月) 00:01:18   ID: pVu9AN4o

おもしろかったです!!次回期待してます!!

3 :  SS好きの774さん   2018年07月08日 (日) 19:24:25   ID: 7LTJLd9I

ガチ泣きした……神SSをありがとう。そして続編作れくださいお願いしますぅぅううううううううううううううううううううう

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