奏「ねぇ」


周子「ん？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ


奏「だから」


周子「うん」


奏「私、吸血鬼なのだけど」


周子「すごいね」


奏「…」

奏「どうして驚かないの？」


周子「べつに。そんなカンジするし」


奏「そんな感じ？」


周子「こう、溢れ出る……"う゛ぁんぱいあ"らしさが」


奏「馬鹿にしてる？」


周子「すこし」


奏「…」ﾑｷﾞｭｰ


周子「いたい」

周子「もう、ほっぺ真っ赤やん」


奏「しらないわ」


周子「しゅーこさん白いから目立つんよ？」


奏「しってる」


周子「むーん……怒んないでよー」


奏「ふん」


周子「機嫌直してーほらー」ﾑﾆﾑﾆ


奏「近いわよ」


周子「奏のほっぺやわらかいね」ﾑﾆﾑﾆ


奏「離れなさい」ｸﾞｲ


周子「やー」ﾑﾆﾑﾆ

周子「あ、そうだー」ﾊﾟｯ


奏「なによ……」


周子「しゅーこさんの血、吸わせてあげる」


奏「……へぇ」


周子「だから、それで許してー」


奏「うーん……」


周子「ね？ほら」ｸｲ


奏「…」

周子「どしたん？ほらほら」


奏「周子」


周子「うん？」


奏「あなた、信じてないの？」


周子「なにをー」


奏「私が吸血鬼だって」


周子「ん、信じてるよ？」


奏「……本当に吸うわよ」


周子「いいよ？」


奏「…」


周子「ほら、ね」

奏「…」ｽﾞｲ


周子「ん……おいでー」


奏「…」ｻﾜ


周子「んん……くすぐったい」


奏「……改めてみると、本当に白いわね」


周子「でしょー」


奏「えぇ。それじゃあ、いくわね」


周子「ん」

ｶﾌﾟ


周子「んっ……いたーい」


奏「…」ｼﾞｯ


周子「肩がいいのね」


奏「…」


周子「……ん？ほら、いいよ？いっぱい吸ってー」


奏「…」

奏「…」ﾁｭｰ


周子「ん……うんうん」


奏「…」


周子「おいしー？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


奏「…」ｷﾞｭ


周子「どしたん？もっと吸ってええよー」


奏「…」


ﾁｭｰ

奏「…」ﾊﾟｯ


周子「ん……おわり？」


奏「…」ｸｲ


周子「んー……絆創膏、絆創膏どこやっけ」


奏「……本当に信じてたのね」


周子「え？うん」


奏「どうして？」


周子「うーん……なんとなく？」


奏「………はぁ、そう」


周子「うん！」

周子「ねー、そろそろお腹すいたん」


奏「それもそうね」


周子「ていうかご飯必要なん？」


奏「えぇ。むしろ血が絶対に必要ってわけじゃないの」


周子「ふーん……お菓子みたいなもんかぁ」


奏「…」


周子「しゅーこさんもご飯とは別にお菓子食べるからね」


奏「……まぁ間違ってないわね」

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――――――――――
―――――


周子「ふぅー……ごちそうさま」


奏「ごちそうさま」


周子「雑誌でも読もっかな」


奏「お風呂は？」


周子「さっき沸かしてきたよー」


奏「そう。ありがとう」


周子「うん。……あっ、そうだ」


奏「？」


周子「実はさ」


奏「えぇ」

周子「私、妖狐なんだよね」


奏「ふぅん」


周子「…」


奏「…」


周子「お風呂入って寝よっか」


奏「えぇ」





おしり