Ｐ「お前、な……」ﾎﾟﾀ

幸子「ふぎゃっ！？そんなところで何やってるんですか、プロデューサーさん！」

Ｐ「見てわからんか？」

幸子「え？あの、床にうずくまって、鼻血出してますね……。ふむ、この状況から察するに」

Ｐ「あぁ」

幸子「……先ず。プロデューサーさんは、カワイイボクが出勤する気配を事前に感じた、と。そうですね？」

Ｐ「はん？」

幸子「そこで、ボクをお出迎えしようと扉の近くへ近づいた。まぁボクのプロデューサーなんだから当然ですね！」

Ｐ「待てまて」

幸子「ところがボクが接近するにつれ、このカワイさに当てられたプロデューサーさんは」

Ｐ「聞いてくれるか？」

幸子「抑えがきかず、興奮から出血してしまった……。本当に仕方のない人ですね！」

ちひろ「……ぷっ」ｸｽｸｽ

幸子「さらに。ボクが扉の前へ着く頃にはカワイイ重力の前に、最早立つことすらままならなくなってしまった……そんなところですかね」ﾌﾝ

ちひろ「」

Ｐ「幸子はある意味天才だな」

幸子「……」ﾌｩ

Ｐ「何だ、そのため息は」

幸子「切ないんです」

Ｐ・ちひろ「はぁっ！？」

幸子「ボクは、カワイイだけでなく。罪深い存在でもありました。そのことが」

ちひろ「……もう、勘弁してください」ﾊｧﾊｧ

幸子「……？あぁ。何ですか、ちひろさんもですか」ﾄﾞﾔ

ちひろ「も！？」

幸子「ちひろさん、無理しないでください。ボクに耐性のあるプロデューサーさんだってこの始末なんです」

Ｐ「あのな」

幸子「無理せず、少し休んだ方が良いんじゃないですか？」ﾆｺ

ちひろ「そ、そうね……奥の休憩室で休んできます。後お願いしますね、プロデューサーさん」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

Ｐ「はい……」

ちひろ「あ、それと。まだ余裕はありあすけど、早めに出発してくださいね。現地へは諸々手配済みですから」

Ｐ「了解しました」

ちひろ「では、お願いします。あ、幸子ちゃん」

幸子「はい？」

ちひろ「お誕生日、おめでとうございます♪記念日にお仕事で申し訳ないけど、頑張ってくださいね」

幸子「ありがとうございます！そこはプロデューサーさんに後でたくさんフォローしてもらうので、大丈夫です！」

ちひろ「ふふ、それは楽しみですね。……では、よろしくお願いします」ﾊﾟﾀﾝ

幸子「ところでプロデューサーさん。詳細を聞いてませんが、ボクの誕生日なんですからとっても特別なお仕事なんでしょうね！」

Ｐ「それはもちろんだ。ところで幸子、お前はもう少し人の話をだな」

幸子「あ。プロデューサーさん、動かないでください」

Ｐ「こら。言った傍から……な、何だ。近いぞ」ﾋｷ

幸子「まだ鼻血出てるじゃないですか。仕方ないですね、もう」ﾌｷ

Ｐ「む……元はと言えば誰のせいだと思ってる」

幸子「まぁボクがカワイイからと言えば、そうですけど」

幸子「とにかく、そこのソファに座ってください」

Ｐ「大げさだよ。ティッシュでも突っ込んでおけば問題ない」

幸子「ダメです。プロデューサーさんはボクの為に沢山働いて貰わないといけないですから」

幸子「たかが鼻血でも、甘く見てはいけません」

Ｐ「……はいはい」ﾄﾞｻ

幸子「はい、は１回ですよ」ﾅﾃﾞ

Ｐ「子どもじゃあるまいし」

幸子「そのまま、顔は下に向けておいてくださいね。あと、下鼻を摘まんで圧迫してください」

Ｐ「……」

幸子「はい、それでいいですよ。直ぐ戻りますから、そのまま続けててくださいね」ﾃﾃ

……

幸子「お待たせしました。後は、少し冷やしましょう」氷ﾋﾟﾀｰ

Ｐ「冷たっ」

幸子「あ、暴れないでください！」

Ｐ「目、瞑ってたんだから驚くだろ。おまけに何だ、この体勢は」

幸子「何って。前からだと、膝が邪魔で届かないので」

Ｐ「後ろから手、伸ばすのも大変だろ。自分で抑えるから」

幸子「鼻摘まむのと、ティッシュ抑えるので塞がってるじゃないですか」

Ｐ「ティッシュは鼻に」

幸子「ダメです」

Ｐ「隣に座って……」

幸子「プロデューサーさんは体が大きいので、体勢が辛いです」

Ｐ「……膝に座るか？」

幸子「プロデューサーさんは変態ですね」

Ｐ「今現在、頭が密着した状態なんですがそれは」

幸子「ボクは気にしませんよ？」ﾌﾌﾝ

Ｐ「息がくすぐったい」ｿﾞﾜ

幸子「プロデューサーさんはやっぱり変態ですね。それもとびっきりの」

Ｐ「首筋に息がかかるんだよ。落ち着かない」

幸子「それが嬉しいんですか。ピュアでキュートなボクには分かりません」

Ｐ「何故英語にした」

……

Ｐ「……お、もう完全に止まったな。幸子、もういいぞ」

幸子「わかりました。では、おしまいですね」ﾋｮｲ

Ｐ「あぁ、ぞわぞわする」ﾌｰ

幸子「よかったですね！」

Ｐ「治療は助かったけど、それはよくなかったです」

幸子「素直じゃないですね。でも、大事にはならなかったですし一安心です」

Ｐ「ま、ありがとな。おっと、そろそろ良い時間だし、出るぞ」

幸子「いいですけど、そろそろ行き先を教えてくださいよ！」

Ｐ「お、そうだな。先ずは……」