モバP「幸子は可愛いなぁ」(118)

幸子「おはようございます!プロデューサーさん!朝から僕の可愛い顔を見れるなんて本当に幸せ者ですね!まぁ相変わらず自分がどれだけ幸せ者なのかもわからずにいるんでしょうが本来こんなに可愛い僕と朝から晩まで一日中一緒にいられるということがどれだけの幸せ…」

P「……」

幸子「……」

幸子「……ぷ…プロデューサーさん…いま、なんて」

P「幸子は可愛いなぁ」

幸子「……」




幸子「……も…もういっかいだけ、言ってください…!」

P「……」

幸子「♪」

P「……」

幸子「♪」ニコニコ

P「……」





P(普段構って欲しいのかちょっかいやお喋りがウザかったから逆に褒めてみたんだが……なんだこの幸子)

P(……)

幸子「♪」

P「……静かだな」

幸子「そうですね♪」ニコニコ

P「……仕事がはかどっていいな」カタカタ

幸子「それは良かったですね♪」ニコニコ

P「……」

幸子「♪」

P「……今日は横から話しかけてきたりちょっかい出したりしないのな」

幸子「え?ボクがお仕事の邪魔をするわけないじゃないですか!構って欲しい猫じゃないんですから♪」

P「……」

P「今日も一日終わった……しんどー…」

ちひろ「あはは、お疲れ様です」

P「なんだか変な汗を掻きました」

ちひろ「どうしたんですか?今日はまゆちゃんはおやすみですよ?」

P「そっちはもう慣れました。というかそっちじゃないです」

ちひろ「なにかあったんですか?」

P「……幸子が…」

ちひろ「?」



P「……わがまま言わなかったんです」

ちひろ「……それだけですか?」

P「俺を最初以外からかいもしなかったんです」

ちひろ「……で?」

P「コーヒーまで入れてくれたんです」

ちひろ「それから?」

P「仕事の邪魔をしないんです」

ちひろ「そんでそんで?」

P「車で送った後俺を労わったんです」

ちひろ「アナタなめられすぎてやいませんか」

P「ぶっちゃけ普段から仕事中にちょっかいだしてきてウザッたいっつうか鬱陶しいっていうか、邪魔だと思ってたんで今朝適当ぶっこいたらなんか大人しくなっちゃって」

ちひろ「聞いててあんまりな言い振りですけどよほどストレスが溜まっていたんでしょうスルーしてあげます」

P「まぁ今のは正直言いすぎましたけど徹夜明けや他の子との打ち合わせ中にまでわがままや構ってをされたことがあるので積もり積もって」

ちひろ「間違っても本人の前では言わないで下さいね。で、なんて言ったんですか?」

P「え?いや、普段から可愛い可愛い自分で言ってるから『幸子は可愛いなぁ』って」

ちひろ「……」

P「そしたらずっと今日良い子でビックリしましたよ。いやー変な汗か…」

ちひろ「そう言ったんですか」

P「? はい」

ちひろ「座れ」

ちひろ「なんでわがままや構ってを言うんだと思います?」

P「構って欲しいからじゃないですか?」

ちひろ「なんで自分で自分の事を過剰に可愛いって言うと思います?」

P「ナルシストだからじゃないっすか?」

ちひろ「Pさんいい加減にしないとケツの毛まで毟り殺しますよ」

P「」

ちひろ「いいですか?幸子ちゃんは『アナタに』構って欲しいんです」

P「……」

ちひろ「幸子ちゃんは本当は繊細な子なんです」

P「え?」

ちひろ「あの可愛いの連呼はそもそも自分に自信があるだけじゃないんです」

P「……?」

ちひろ「……ホントは、ただアナタに可愛いって言って欲しいだけなんですよ」

ちひろ「LIVEの前の幸子ちゃんは?」

P「あーそういや意外と緊張しいですね。奮えてたことあります」

ちひろ「何か言ってました?」

P「手を握ってくれだったか」

ちひろ「幸子ちゃんはアナタとファン以外には手も触らせませんよ」

P「……」

ちひろ「移籍前のプロダクションでは折り合い悪かったみたいですよ」

P「……」

ちひろ「アナタは(メンドくさくて)詮索をしない人ですけど、幸子ちゃんにとって拾ってくれたあなたの存在は小さくないんです」

P「……」

ちひろ「だからアナタに早く認めて欲しいんですよ。一人前だって、恩返ししたいって」

P「……」

ちひろ「アナタ普段幸子ちゃんが自分の事『可愛い』って言ったらなんて返してます?」

P「……正直にですか?」

ちひろ「言え」

P「適当に流してますね。ハイハイとか調子こくなとか一人前になってから言えとか衣装は可愛いとか」

ちひろ「うわ」

P「いや、字にするときつそうですが気心しれた間で通じる言い方というか」

ちひろ「気心通じてから言えやハゲ」

P「いやマジすんませんでした」

ちひろ「あの子根は真面目で真っ直ぐですよ。結局スカイダイビングも何度も練習して本番では独りで飛んだじゃないですか」

P「あれはワロタ」

ちひろ「殺すぞ」

P「ワロテないです」

ちひろ「自分の発言に責任を持ってる証拠です。あとは、本当にスカイダイビングの練習からなにやらの手配までしてくれたアナタに、報いたかったんですよ」

P「引っ込みつかなくなっただけかと思ってました」

ちひろ「頭一個分身長低くしてあげましょうか?」

P「すんませんでした」

ちひろ「アナタは何故変な汗をかいたんですか?」

P「……」

ちひろ「ん?」

P「……適当に言っただけなのに、あんな幸せそうな顔するとは思わなかったんですよ」

ちひろ「……」

P「…あ、わかった。これ罪悪感だ」

ちひろ「……多分ですけど、幸子ちゃんにとってアナタの『可愛い』はホントに特別なんですよ」

P「……」

ちひろ「アナタの口から初めて『可愛い』って言ってもらえて、ようやく認められた、恩返しができたと思ったのかもしれません」

P「……」

ちひろ「……アナタの口から、今まで一度も言ったこと無かったんでしょう?」

P「……」


幸子『……も…もういっかいだけ、言ってください…!』


P「……」

ちひろ「……」

P「……俺は」




P「……俺は…酷いヤツだ」

翌日・事務所


ガチャ

幸子「……」 キョロキョロ

P「何やってんだ」

幸子「! ぷ…プロデューサーさん…な…なんでもないですよ!」

P「……とりあえず、入れよ。寒いから」

幸子「……はい」

幸子「……あ、あの…」

P「?」

幸子「ぷ…プロデューサーさん…その、昨日、なんですけど……」

P「……」

幸子「…ボクのこと、『可愛い』って……その…」

P「……」

幸子「……」

P「なんだ、今更不安になったか」

幸子「! そ…そんな訳ないじゃないですか!ボクはホントに可愛いんですからアナタはきっとホントにボクのことを……」

P「……」

幸子「……ボクの…こと…」

P「……」

幸子「……」



ボソッ

幸子「……『可愛い』って…」

P「……俺が適当に心にも無いことを言う男だとでも?」

幸子「え!?いや、そういうわけじゃ」

P「適当ぶっこく酷い男だとでも?」

幸子「そんなことありませんよ!ボクはプロデューサーには感謝してますし、信頼して」

P「……」

幸子「…っ!」ハッ



P「……」

幸子「……」

P「……」

幸子「……っ! す、すいません、帰りま」

P「そのヘアピン初めて見るな」

幸子「!」

P「昨日のは確か俺が荷物持ちさせられたあの時に買った奴だったな」

幸子「……っ!!」

P「……似合ってるぞ。ホントに」

幸子「……あ、あの…」

P「?」



幸子「……っ!」

幸子「……似合ってますか?」

P「……ああ、似合ってるぞ」

幸子「…と、当然ですね…ボクは可愛いですから」

P「……」

幸子「……ねぇ…プロデューサーさん…」

P「……」

幸子「…もういっかいだけ……もういっかいだけ、聞かせてください」

幸子「……ボクは…」

P「……」

幸子「ボクは、可愛いですか?」

P「可愛いぞ」

幸子「!!」

P「なんびゃっかいでも言うぞ」

幸子「…っ」



P「可愛いぞ、幸子。ちょー可愛い」

幸子「……っ!!」

P「いっつも頑張ってくれてありがとな」

幸子「……」

P「スカイダイビング頑張ったな」

幸子「……」

P「お前がウチの事務所に来てくれて良かった」

幸子「……」

P「俺の自慢の、ホントに可愛いアイドルだよ」

幸子「……」

幸子「……」

P「……幸子さん?」

幸子「……ふぇ」グスッ

P「!!?」

幸子「ふぇ……うわぁぁぁぁぁぁんっ!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

P「えぇぇぇぇぇぇぇっ!!?泣くの!?なんで!?」

幸子「あぁぁぁぁっ!!うあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

P「えぇっ!?なんで!?やべーよちひろさんや早苗さんに見られたら東京湾に沈められる!!魚の餌になる!!」

幸子「うえぇぇぇぇぇぇっうあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

P「幸子!泣くな!可愛いから!!ホラ、な!笑ってる幸子が好きだから!!大好きだから!!」

早苗「おはよーっ!なにー?なんか外にまですっごい大声が」

P「幸子!!愛してるから!!」

早苗「」

凛「……」



凛「あれ誰?」

ちひろ「Pさんよ」

凛「なんでミイラ?」

早苗「いやーてっきり劣情を持て余して少女に襲い掛かろうとして泣かせたのかと」

P「……イタイヨー…」

幸子「全く!早苗さんは乱暴すぎます!酷すぎます!ボクのPさんになんてことするんですか!」

凛「えー…何あれ…何があったの?」

早苗「若さよ」

凛「なんでも若さって言って誤魔化してません?」

P「……ウー…」

幸子「……大丈夫ですか?Pさん」

P「シンジャウ」

P「ウー…」

幸子「しょうがないですね、ボクが面倒見てあげます!可愛いボクに看病してもらえるなんてPさんはホンットに…」

クイクイ←指

幸子「しあ……え?」

P「…~」ボソボソ

幸子「?」



P「……幸セダナァ」

幸子「!!」

幸子「……っ!!しょうがないですね!じゃあボクが!!この可愛いボクが、一っっっ生面倒みてあげます!!」

P「……」

ちひろ「……クスッ」

幸子「ああ、でもダメですよ!プロデューサーさんが弱ってる時だけです!面倒見てあげるのは!当然ですよね!そもそもプロデューサーさんはボクのプロデューサーさんなんだから、普段はPさんがボクの面倒を見ないと!!」

P「……」

幸子「全く世話が焼けるプロデューサーさんですね!でも、それぐらいの苦労は代償として当然ですよね!なんたって世界一可愛いボクと一生一緒にいられるんですから!」

P「……」



幸子「そうですよね?プロデューサーさん♪」ドヤァ

P「……」


P「ハァー…」グイッ

幸子「! あ、Pさん包帯取っちゃ」

P「そうだな、幸せだな」

幸子「!!」

P「ハァーッ…」



P「……ホンットに…幸子は可愛いなぁ」

幸子「……!」

幸子「フフッ…当然です♪」

ニコッ


終わり

ここまでです。遅くまでありがとうございましたm(_)m

明日仕事あるのに僕は何をやってるんだろうね

ここまで読んでくださってありがとうございましたm(_)m


幸→子→は→可→愛→い→な→ぁ完成で次は幸子のCDが出る…といいな

おやすみなさいです

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