花陽「ええっ!?真姫ちゃんのたまご!?」 (38)
真姫「産んじゃった……」
花陽「どどど、どういうこと!?哺乳類やめちゃったの!?」
真姫「花陽、よく聞きなさいこれは天啓よ、私は神の子を身籠ってしまったの」
花陽「ええ!真姫ちゃん聖母になっちゃったのォ!?」
真姫「このたまごには救世主が眠っているわ、今の地球を救えるのはこの子しかいないの!」
花陽「なるほど…ぜんぜんわけがわかんないよぉ……」
真姫「布団を用意しなさい、花陽!あなたは神の子の誕生を目撃するのよ!」
花陽「ふぇぇぇ」ドタドタ
真姫「よし……じゃあ今から72時間、孵化させるための温めの作業に入るわ、私は動けないから、ご飯の用意をお願い」
花陽「なんだかわかんないけど……もういいよ!協力します!」
真姫「ありがとう、花陽」ガバッ
花陽「部室で布団を被ってたまごを抱えて眠る真姫ちゃん……どういうことなのぉ」
真姫「ふふふ……動いたわ」ドクン
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真姫「うーん、うーん」
凛「部室に来たら真姫ちゃんが布団の中で唸ってる……急性胃腸炎?」
花陽「ダメだよ凛ちゃん!今真姫ちゃんは真姫ちゃんのたまごを温めてるの!」
凛「真姫ちゃんのたまご!?食べたいにゃー!」
花陽「私も食べたいけど……ご飯にかけたら美味しいだろうなぁ、でも我慢だよ」
凛「無精卵じゃないとホビロンしちゃうもんね……む!?」
花陽「どうしたの!?」
凛「真姫ちゃんにたまごを産ませたのはどこのどいつなの!?」
花陽「わかんないよぉ、真姫ちゃんは神様からの授かりものだって……」
凛「神様!?すごいにゃー!」
真姫「うーん、うーん」
翌朝
海未「さぁ、朝練です」
凛「ぐぅ…ぐぅ…」
花陽「すや…すや…」
海未「おや?可愛らしい天使たちが寝ていますね」
真姫「すぅ……すぅ……」
海未「それに聖母さまも」
海未「まるで天界です、心が洗われます」
(園田よ……)
海未「!?」
(園田よ……よく聞け……)
海未「くっ…!私の頭に直接!キンキンします!何者ですか!」
(園田……たまごを……守るのだ)
海未「ま……まさか……神、さま……!?たまごを守る、とは?」
(園田……お前にしかできない……今から真姫のたまごを狙う冥界の使者が音ノ木坂を襲うはずだ……)
海未「……そんな!許せません!任せてください!」
(園田……この光の弓矢を使うのだ、奴ら魔獣は光に弱い……それに、このバファリンAを……頭痛がおさまる)
海未「あぁっ……ありがとうございます!!尽力させていただきます!」
(奴らは全部で3体……頼んだぞ、園田)
海未「はぁっ!」
ID変わってるけど1です
あと書き溜めなくてすみません
海未「これが光の弓矢……まるで穂乃果の尿が噴射しているような黄金の輝きを放っています」
海未「たしかにこの神々しさ……悪しき心も霧散するに違いありません」
海未「これも私に与えられた天命。いいでしょう、やり遂げて見せます」
海未「しかし…真姫のそばを離れすぎるのは危険」
海未「真姫を見守れる位置で、遠くからの迎撃がベストですね、ならばこの部室前の廊下が良いでしょう」
凛「う~ん…むにゃむにゃ」
凛「あっ!海未ちゃん!」
海未「おはようございます、花陽、敵が来ます。窓の方を見張ってください」
凛「敵が……!?わかったよ、任せてく!」
海未「ありがとうごいます。さて……」ササッ
海未「……待ち構えてはいるものの……相当な長期戦にはなりそうですね」
海未「あとたまごが孵るまで約58時間……」
海未「気を抜けません」
誤字
任せてく!
↓
任せて!
にこ「なにやってんのよ」
海未「魔獣!?」バッ
にこ「うわっ!矢なんて向けないでよ!それに誰が魔獣よ!」
海未「にこですか……すみません」
にこ「まったくぅ…」ガチャ
海未「待ちなさい!」
にこ「にごぉ!?」
海未「あなたが魔獣ではない保証がありません、部室には入らないで下さい!」
にこ「何いってんのよ!ここはみんなの部室で」
トンッ
にこ「しょ……」ドサッ
海未「安心してください、ラブアロー手刀です、少し眠っていてください、にこ」
にこ魔獣「ククク……!ばれちゃぁしょうがないわね!」ムクリ
海未「何ッ!やはり!本物のにこは何処ですか!?」
にこ魔獣「私が教科書を隠したから今頃教室で慌ててるところだよッ、ヒャハハハハ!」
海未「なんと卑劣な…!許すまじ!」ギリギリ
にこ魔獣「さぁ、死ね!!肉片になるがよいッッ!!」グオオオ!
海未「うおおお!ゴッド・ラブアロー・シュート!!」バシュッ
シュピィィィィィン!!!
にこ魔獣「ぐわあああああ!死ぬ!肉片になるうううう!!!」
ドカーーーン
海未「はぁはぁ…消えたようですね、にこに化けるとは、油断出来ません」
海未「こんな恐ろしい魔獣があと2体も…しかしこの弓矢の力があれば!」
にこ「ちょっと海未、私の教科書知らな」
海未「またですか!ラブアロー手刀!」ストンッ
にこ「にごぉ……」バタッ
海未「この打たれ弱さ、今度は本物のようですね、すみませんにこ」
にこ魔獣「ククク!ばれちゃあしょうがないわね!」
海未「……何ッ、またにこ魔獣!?今のは完全に騙されてたのになんで自分からネタバレするんです!?」
にこ魔獣「ククク!その理不尽さに怯える顔!最高だぜ」
海未「本物のにこは何処ですか!」
にこ魔獣「本物のにこはまだ家さ、俺が靴紐を全部ほどいておいたから今頃玄関で必死に結び直してるだろうよ!」
海未「なんと卑劣な!」ギリギリ
にこ魔獣「さぁ死ね!ミンチになるが良い!」グオオオ
海未「うおおお!ゴッド・ラブアロー・シュート!」バシュッ
シュピィィィィィン!!!
にこ「ぐわああああ!ミンチになるぅぅぅ!!!!」
ドカーーーン
海未「ハァハァ……なんとみみっちい魔獣ですか!ちょっとワクワクしてたのに拍子抜けすぎます!」
にこ「ちょっと海未、なにやっ」
海未「うおお!ゴッド・ラブアロー・シュート!」バシュッ
シュピィィィィィン!!!
にこ魔獣「ぐわあああああ!!そぼろになるううう!!」
ドカーーーン
海未「……やりました!ついに!三体の魔獣を倒しました!」
(園田…よくやった、お前の役目は終わりだ)
海未「ええっ!まだ始まってから3分しか経ってないのに……」
(園田……それがお前の天命だ)
海未「くうぅ……しかし真姫のたまごは守ることができました」
(その弓矢はお前にやろう……さらばだ園田)
海未「うぃっす」
真姫「うーん、うーん」
花陽「真姫ちゃん、かわいい////」
凛「かわいすぎて凛も孕んじゃいそうだにゃ/////」
花陽「……そうだ!真姫ちゃんをおかずにご飯を食べよう!」
凛「さんせー!」
花陽「はい、どうぞ」ホカホカ
凛「わぁ~い!」モグモグ
花陽「うぅうぅぅ!美味しいです!真姫ちゃんの悶絶する姿はさいこうです!」モグモグ
凛「ああああ!まきちゃん!まきちゃん!美味しいにゃあああああ!」モグモグ
真姫「うーん、うーん」
孵化まであと47時間
絵里「今夜の当番は私たちなの?」
希「花陽ちゃんから引き継ぎ頼まれたんよ」
希「さて…真姫ちゃーん、写真撮ろな」カシャカシャ
真姫「うーん、うーん」
希「火照ってる顔、ええなぁ」カシャカシャ
真姫「の…ぞ…み」
希「どうしたんや真姫ちゃん」
真姫「トイレ行きたい……」
希「……なるほど」
絵里「なるほどじゃ無いわよ、どうするの、動けないんでしょ」
希「そやな…ならこのペットボトルにしぃ」ササッ
真姫「えぇっ…それはちょっと」
希「ええか真姫ちゃん、今の真姫ちゃんは聖人や、その尿もきっと神秘(スピリチュアル)に満ち溢れとる」
絵里「心配しなくていいわ、キレイよ、真姫のおしっこは」
真姫「うう…」チョロチョロ
希「そやそや、ええ子や」
真姫「スッキリしたわ…ありがとう」
希「ふぅ…終わったようやね、どれどれ?」
ピカァァァ
希「うわぁーっ!」
絵里「ハラショー!ペットボトルが黄金に光輝いているわ!」
希「まるで金色の発光ダイオードや!それにペットボトルに入って真姫ちゃんのおしっこで屈折した光が5重の虹を描いとる!」
絵里「凄い物を見てしまったわ……涙が止まらない…」ボロボロ
希「ああ…真姫ちゃん、いや、聖母マッキー。うちはなんて恐れ多いことを」ボロボロ
絵里「罪滅ぼしです、全力で貴女様をサポートさせて頂きます」
希「なんなりとお申し付け下さいませ」
真姫「うーん、うーん」
穂乃果「痛っ!」
ことり「ああっ、ほのかちゃん!」
穂乃果「痛いよぉ……カッターで指切っちゃったぁ」
ことり「ハサミないからってもうっ、保健室から絆創膏とって来るね」トトト
穂乃果「うぇーん……」
真姫「ほのか……ほのか…」
穂乃果「真姫ちゃん!どうしたの!?苦しいの!?」
真姫「ほのか…私の口にその指を入れなさい」
穂乃果「ええっ!」
真姫「はやく…いれなさい…」
穂乃果「うん……」スポッ
真姫「ううん……」ペロペロ
パァァァッ
穂乃果「うわぁ……治ったぁ、すごい!すごいよ!」
穂乃果「もしかして……この真姫ちゃんの唾液をほかの所にもつけたら…」
穂乃果「あぐあぐ……」ヌリヌリ
パァァァッ
穂乃果「うわぁぁぁぁ!肩こり、冷え症、虫歯が治ったぁぁぁぁ!」
ことり「穂乃果ちゃん!なにやってるの!?」
穂乃果「ああ!ことりちゃん、すごいんだよ!真姫ちゃんに石を渡したらパンにしてくれるんだ!」
真姫「うーん、うーん……」
ことり「すごぉい…希ちゃんの言ってた奇跡はほんとうだったんだ…」
穂乃果「今夜の当番は私たちだからね、真姫ちゃんをしっかり見守ろう!」
ことり「うん!」
孵化まであと24時間
ことり「うーん……」ウトウト
ことり「真姫ちゃんの横にいると…気持ちいい…」
ことり「まるでおかあさんのお腹の中にいるみたい…」
ことり「今までの全部が…許されてるみたいな…」
ことり「真姫ちゃん……」
ことり「すぅ…すぅ…」
ガチャ
にこ魔獣「クククク……寝静まってやがる」
にこ魔獣「まさか4人目の魔獣がいるとは思ってもいまい」
ことり「……んんっ…だれぇ…にこちゃん?」
にこ魔獣「しまった!独り言を言ってたら起きてしまった!誤魔化さねば……」
にこ魔獣「にっこにっこにー!にこだにこー!にこっ!」ニコニコ
ことり「ちがう!にこちゃんはそんなんじゃない!偽物め!」
にこ魔獣「ククク……ならばどうする?お前を殺して、そのたまごも頂きだ」
ことり「そんなぁ……やめて…」
にこ魔獣「ぐはははっ!死ねっ!」
ことり(真姫ちゃんーーーーー助けてーーーーーーー)
パァァァッ!
ガキンッ!
ことり「……ッ!?わたし…生きてる!?」
にこ魔獣「何…だと…?片手で防いだ?」
ことり「……ありがとう真姫ちゃん…力がみなぎって来るよ」バチバチ
にこ魔獣「ひぃぃっ!なんてオーラだ!助けてくれ!」
ことり「逃がさない……にこちゃんの姿で襲い掛かるなんて…」シュインシュイン
にこ魔獣「うわああああ!」
ことり「喰らえッ!ワンダフル・ラッシュ!」
ズゴバゴベキドゴベキボコベキドゴボコベキドカベキボコボコ!!!!
にこ魔獣「うぎゃああああああ!!!」
ことり「真姫ちゃん……わたし、勝ったよ…」ガクッ
ことり「すぅ…すぅ…」
翌朝、孵化まであと9時間
ことり「すごかったんだよぉ!わたしがワンダフルラッシュをしてね!」
穂乃果「へぇーっ!!」
真姫「うーん、うーん」
絵里「おはよう、ことり、穂乃果……そして真姫様」
ことり「絵里ちゃん、先輩禁止だよ、真姫様だなんて……」
絵里「黙りなさい、先輩どころではないわ、真姫様は生命の始まりそのものなのよ」
穂乃果「確かに…私のケガも治してくれたし…」
希「今日の夕方にようやく生誕の時やな、ちょっと沐浴してこよかな」
凛「うーん、夕方かぁ、楽しみだにゃ」
花陽「ドキドキしますぅ」
にこ「だいたい、なんで私の当番の日が無かったのよ!おかしいわ!」
海未「それは仕方ないですね」
ことり「そうだね、魔獣かもしれない」
真姫「ううう……ううううううっ!」ジタバタ
希「真姫様!?」
絵里「どうかしたのですか!?」
海未「たまごが…孵るのですか!?」
ことり「そんな!まだ早すぎるよ!」
穂乃果「早漏だよ!真姫ちゃん!ものごとにはタイミングってものがあるよ!」
にこ「押さえつけなさい!」
凛「うぉーっ!」
バチンッ!!!!
花陽「うわぁっ!」
海未「弾かれた!?」
パァァァァッ
希「ああ……真姫様が輝いている……」
真姫「あり…が…とう、もう大丈夫よ、予定より早いけど、これでいいの」
絵里「ああ……あなた様がそうおっしゃるなら…」
真姫「さぁ、誕生よ……私も布団から出るわ」ガサッ
ピキピキッ
凛「たまごが…割れる!」
パキン……
海未「これは……μ's Go→Go! LoveLive!2015 ~Dream Sensation!~プレミアムチケット!」
ことり「しかも9枚!すごい……すごいよ、これは!」
花陽「一般販売もすでに終わっているはずなのに……」
凛「ミラクルだにゃーーーー!!早速転売するにゃ!!!」
希「ああ……」
絵里「すばらしい…」
にこ「にこぉ…」
穂乃果「奇跡だよ!真姫ちゃん…!」
真姫「みんな…ありがとう」
真姫「わたしは奇跡なんかじゃない」
真姫「わたしたち皆で、奇跡なの、そうでしょ?」
(園田……園田……チケットくれ……)
海未「うるさいですよ!ゴッドラブアロシュート!」
(ぐわぁぁぁぁぁ!!!!)
ドゴーン
こうして9枚のチケットは凛がヤフオクに転売したにゃ
しかし運営に摘発されて厳重注意をうけちゃった!
あれ以来真姫ちゃんの奇跡はすっかり無くなっちゃった
けれど希ちゃんが採取したおしっこのはいったペットボトルは万能薬として今も大切に保管されてるよ
今日も一日、平和に過ごしています
みんなも奇跡を信じるにゃ!じゃあね!
おしまい
読了ありがとうございました
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