とある日の平和な白糸台
照「魔王を召喚してみようと思う」
菫「……お前は何を言ってるんだ?」
照「この前、本屋で本廻りをしているとたまたま魔王を召喚できる本を見つけたから試してみたい」
菫「……」
菫(あからさまに胡散臭い本だな)
菫「それで魔王を呼び出してどうするつもりだ?」
照「……。……………あ、麻雀のメンツに入ってもらうなんてどう?」
菫「何も考えてなかったのか」
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照「せっかくだからしてみよう。召喚に必要なものは揃えてある(部費を使って)」
菫「おい。今、何か聞き捨てならない事を言わなかったか?」
照「気のせい気のせい」
魔法陣を描き、召喚に必要なゲーム機本体およびソフト、美味しそうなお菓子を数種類を置いた
照「よし。準備完了っと。それじゃあ召喚してみる」
菫「ああ、もう勝手にしろ」
照「――~~~~~(呪文詠唱中」
魔法陣が光を放ち、そして眩しいまで輝き、弾けた。
???「ハァーッハッハッハッハッ!!」
菫「まさか……本当に召喚できた、だと――」
照「」
???「むっ。妙に体に違和感が――。な! ま、またしても忌々しい身体になってるではないかっ」
※咲-saki-の世界は出番的な意味で完全なる女尊男卑です。出番がある以上はそちらの身体で我慢して下さい
???「……くっ。背に腹は代えられないか」
???「まあいい。それで、オレ様を召喚した目的を聞こうか」
照(菫。どうしよう。本当に来た)
菫(……召喚したのはお前だ。自分でどうにかしろ)
照(コックリさんと同じで来てというのは、ただの社交辞令)
???「おい、さっさと要件を言え」
菫(だ、そうだぞ)
照「――麻雀のメンツをしてほしい」
???「は?」
照「麻雀のメンツに入って欲しい」
???「麻雀のメンツだと。おい、まさかそんな事でオレ様を召喚したのか……?」
照「」コクン
???「ええい、ふざけ――」
???(まて。今還るのは少々マズイ。エトナの隠してあったスイーツを食べたことが発覚したところだ)
???(ほとぼりが冷めるまでしばらく人間界にいた方がマシか。クッ。スイーツの一つや二つでガタガタ文句を言いおって)
???「……ふん。特別に麻雀のメンツに入ってやる。本来ならそんな下らない命令は即効で破棄して帰るところだがな」
???「む。そう言えば名乗ってなかったな。オレ様の名はラハール様だ」
照と菫はラハールちゃんに挨拶をする。
菫「それで麻雀は出来るのか?」
ラハールちゃん「当然だ。プリニー共がよくしているからな」
照「プリニー?」
ラハールちゃん「青いペンギンの着ぐるみだ」
※エトナ様は紅い月が近くなると高レートの麻雀卓を設けてプリニーから採取するのが魔王城の恒例行事となってます
菫「なら、そろそろ来る頃だから卓は立つな」
ラハールちゃん「誰か来るのか」
照「うん。後輩の――」
淡「やっほー、テルー」
淡「――って。誰?」
菫と照は淡に事の経緯を説明をする
そしてとりあえずラハールちゃんを含めて麻雀を打つことになった
照と菫はラハールちゃんに挨拶をする。
菫「それで麻雀は出来るのか?」
ラハールちゃん「当然だ。プリニー共がよくしているからな」
照「プリニー?」
ラハールちゃん「青いペンギンの着ぐるみだ」
※エトナ様は紅い月が近くなると高レートの麻雀卓を設けてプリニーから採取するのが魔王城の恒例行事となってます
菫「なら、そろそろ来る頃だから卓は立つな」
ラハールちゃん「誰か来るのか」
照「うん。後輩の――」
淡「やっほー、テルー」
淡「――って。誰?」
菫と照は淡に事の経緯を説明をする
そしてとりあえずラハールちゃんを含めて麻雀を打つことになった
ラハールちゃん(7巡目でツモ和了が可能であったが、様子見で見逃した)
ラハールちゃん(誰も和了らずに様子見か。……ふん)
ラハールちゃん「ノーテンだ」
照「ノーテン」
菫「ノーテンだ」
淡「ノーテンです」
ラハールちゃん(手の内は見せずか。まぁいい)
ラハールちゃん「……?」
ラハールちゃん(なんだ。一瞬後ろから気配がした気がしたが……。気のせいか)
一方、その頃の魔界の厨房
シシリー「――」ピキィーン
シシリー「お兄ちゃんが女の子に囲まれている気配がするっ!」
手伝いプリニー「殿下がッスか?」
手伝いプリニー「いやー、ないと思うッスよ」
シシリー「ううん。間違いないよ。私の妹センサーに反応してるもん」
手伝いプリニー「……便利ッスね。妹センサー」
シシリー「帰ってきたらどこに行ってたのか問い詰めないと……」
手伝いプリニー「包丁を持って黒いオーラを出していると病んでる人みたいッス」ガタガタガタ
今回はここまでッス
ラハールちゃん(……ふむ)
ラハールちゃん(感じからして一番強いのは下家のオレ様を召喚した女だな)
ラハールちゃん(次が対面の金髪女。その次が上家の長髪女といったところか……)
ラハールちゃん(――……ふむ)
照「ツモ。1000オール」
次巡
照「ロン。3900。1本場で4200」
ラハールちゃん「グッ――」
さらに次巡
照「ツモ。2600オール。2本場で2800オール」
ラハールちゃん / 17000
照 / 40600
淡 / 21200
菫 / 21200
照(この人からは危険な感じがする。どういう訳か本気を出していない今の内に点数を稼いでおいた方がいい)
淡(むぅ。テルーが本気を出す気なら私も出しても問題ないよね)ゴッ
菫(……照と淡のエンジンがかかったか。この自称魔王には気の毒なことだが)
ラハールちゃん(雰囲気が変わったか。どうやら本気を出すようだな)
ラハールちゃん(……だが、なぜだ。間違いなく二人は雀力だけを見れば魔界でも強者のレベルに入るのに、いつものようにやる気がおきん)
ラハールちゃん(まぁいい。魔王たるオレ様が無様に最下位を取るわけにはいかないな)
淡「ダブルリーチ!!」
照「……」
ラハールちゃん「む。ダブルリーチか」
ラハールちゃん(不本意だが流れは召喚した女にある。これはダブリーの役無しと考えていいだろうが……。だが裏が乗ると厄介そうだな)
ラハールちゃん(チィ。今のオレ様の手配では安牌を切るぐらいか……っ)
淡「ツモ! ダブリーでドラが3乗って、2000-4000!!」
ラハールちゃん / 15000
照 / 36600
淡 / 29200
菫 / 19200
ラハールちゃん「……」
ラハールちゃん(クッ。このままでは――)
ラハールちゃん(もしもこのまま負けでもして、それをエトナにでも知られたら、数百年はこのネタでからかわれる)
ラハールちゃん(それだけは断固として回避したが……)
ラハールちゃん(このただ打つだけの感じでは逆転できる気がしない)
ラハールちゃん(召喚した女が「麻雀のメンツをしてほしい」などと言わなけれ…………まてよ。それか? オレ様が本気を出せないのは)
ラハールちゃん(ただ麻雀のメンツをしているだけだから、やる気も起きんし、ただ打っているだけに感じるのは)
ラハールちゃん(魔王を召喚する魔導書だ。召喚したモノを縛る術があっても不思議ではない)
ラハールちゃん「おい。オレ様を召喚した女」
照「……? 私に何か用?」
ラハールちゃん「一つ訊くが……オレ様は本気を出していいのか?」
照「別に構わない」
淡「幾らマオー(自称)でも、照と私が本気なんだが、本気を出したところでっ」
ラハールちゃん「ハァーッハッハッハッハッ!!」
同時刻 長野
咲「……」
衣「咲も感じたか。何か向こうで覚醒したぞ」
咲「うん。物凄い威圧感を感じたよ」
同時刻 九州
小蒔「東京で今まで感じた事ないほどのとてもない気配が……」
ラハールちゃんから夥しいまでの魔力が間欠泉のように湧き出すが、一瞬で収まった
ラハールちゃん「やはり召喚主による縛りだったか」
ラハールちゃん「魔ビリティも普通に発揮するようになったな」
ラハールちゃん「おい対面の金髪女」
淡「な、なによ」
ラハールちゃん「オレ様が本気を出したところで意味がないと言おうとしたな……」
ラハールちゃん「本当に変わらないか、己の身で味わえ」
淡「マオーがどれほどの者か知らないけど、高校百年生の実力を見せてあげるわ!」
今回はここまでッス
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