照「咲の読書好きは私の影響とかそういう…」 (26)

照、咲、床に座って本を読んでいる


照「……」ペラッ

咲「……」ペラッ

照「……」パタン

咲「……」ペラッ

照「…読み終わった」

咲「……」ペラッ

照「……」

咲「……」ペラッ

照「読み終わった」

咲「うん。聞こえてるよ」

照「……」

咲「……」ペラッ

照「…咲は何読んでるの?」

咲「お姉ちゃんが読んでたのの上巻だよ」

照「あぁ、そう」

咲「うん」

照「……」

咲「……」ペラッ

照「……」

咲「……」ペラッ

照「…咲、その体勢つらくない?」

咲「え?別に…」

照「背もたれになってあげる」ギュッ

咲「!?ど、どうしたの急に!」

照「寄っかかるものがあった方が楽かなって」

咲「大丈夫だよー。ずっとこれで読んでたし」

照「遠慮しなくていい」

咲「で、でも、自由に読んでた方が楽だし」スルッ

照「あっ…」

咲「お姉ちゃんは好きなことをすればいいと思うよ」

照「……」

咲「……」ペラッ

照「……」

咲「……」ペラッ

照「……」ギュッ

咲「!?だ、だからいいってー!」

照「好きなことしてるだけだから」

咲「…私に後ろから抱きついて身動きを取れなくすることが?」

照「説明的だね」

咲「はぐらかさないでよぉ」

照「だって、前からじゃ咲の読書の邪魔しちゃうでしょ?」

咲「そ、そうだ読書!」

照「?」

咲「お姉ちゃんも読書してればいいでしょ!」

照「だから、読み終わったって」

咲「本なら他にもいっぱいあるよ」

照「読み終わって、すぐ次の本を読みたくない」

咲「うぅ…それは分かるけど」

照「ね?余韻に浸りたい」

咲「うん」

照「でも、なにもしないのも寂しい」

咲「はぁ…」

照「そんなときに咲の丸まった背中が!」

咲「えー…」

照「抱きつかずにはいられないな!」

咲「……」

照「…というわけなんですが」

咲「どうして敬語なの…」

照「いや、なんか…」

咲「…分かったよ」

照「え?」

咲「え、っと、私もそういう気持ちになるときあるし…」

照「抱きつかずにはいられないな?」

咲「ううん、余韻」

照「ですよね」

咲「そういうときに、私に触れたいって思ってくれたなら…」

照「なら?」

咲「嬉しい…なって」

照「!!」ギュッ

咲「うぐっ」

照「浸る浸る、すごく浸る!余韻に」ギゥウウッ

咲「く、苦しい…!」

照「あぁ、ごめん」パッ

咲「うん…えっと、読書の邪魔はしないでね?」

照「分かった」

咲「……」ペラッ

照「……」

咲「……」ペラッ

照「……」

咲「…ふぁ」

照「!!」

咲「っくしゅん」

照「寒い?」

咲「ううん。大丈夫」

照「……」

咲「……」ペラッ

照「……」

咲「……」ペラッ

照「…咲、読むの遅くない?」

咲「えっ」

照「次のページ、はやく」

咲「あっ、読んでたの?」

照「うん」

咲「お姉ちゃんは1回読んでるから速いんだよー」

照「そうかもしれないけど…」

咲「そうだよー」

照「このあとの、雨が降ってきて展開が変わるところがはやく読みた…」

咲「うわぁあああ!!!」

照「ど、どうしたの?」

咲「ネタバレやめて!ネタバレ!」

照「あっ…ごめん…」

咲「あーもう!今のでちょっと読めちゃったよ…」

照「ご、ごめんね…悪気はなくて…」

咲「分かってるよ!分かってるけど…」

照「うぅ…」

咲「お姉ちゃんは静かにしてて」

照「本当ごめん…」

咲「ね?」

照「…はい」

咲「……」

照「……」

咲「……」ペラッ

照「…咲」

咲「……」

照「……」

咲「……」ペラッ

照「……」

咲「……」ペラッ

照「…退屈」

咲「……」

照「……」

咲「……」ペラッ

照「……」

咲「……」ペラッ

照「……」

咲「……」ペラッ

照「……」ウトウト

咲「……」

照「……」ウトウト

咲「…?」

照「……」グラッ

咲「!?」

照「」バタン

咲「うぁっ!?」ドサッ

照「!!いたっ」

咲「な、なにが起きたの!?」

照「あっ…寝てた?」

咲「こ、こっちが聞きたいよー」

照「あんまり静かだから…」

咲「……」

照「眠くなった」

咲「もー…」

照「……」

咲「……」

照「えっと、重い」

咲「っ!!ご、ごめんね」

照「いや、いいんだけど」

咲「へ?」

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