美緒「全員でピクニックに行く」芳佳「わーい!!!やったー!!!」 (52)

~501基地 ブリーフィングルーム~

ミーナ「みなさん、おはようございます。では坂本少佐、どうぞ」

美緒「ああ。……3日後、全員でピクニックに行く」

芳佳「ピクニック!?」

美緒「うむ。全員でピクニックだ」

芳佳「わーい!!! やったー!!! ピクニックなんてたのしみぃー!!! ね、リーネちゃん!?」

リーネ「う、うん……」

芳佳「お弁当一緒につくろうね!」

ペリーヌ「……」

バルクホルン「もうそんな時期か」

エーリカ「忘れてた……」

シャーリー「当日までに風邪とかひけないかなぁ。あ、宮藤がいるから無理か」

ルッキーニ「うぇぇぇん!! やだぁぁ!!!」

エイラ「サーニャ……生きて帰ってこような……」ギュッ

サーニャ「エイラがいるから、私は怖くないわ……」ギュッ

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芳佳「これってやっぱり親睦を深めるために行くんですよね!?」

美緒「そういう側面もある」

芳佳「やっぱり!!」

バルクホルン「宮藤?」

芳佳「バルクホルンさん!! 私、腕によりをかけてお弁当作りますね!!」

バルクホルン「いや、宮藤」

芳佳「がんばらなくちゃ!! 今からどんなお弁当にするか考えよう!!!」

バルクホルン「リーネ。説明してやれ」

リーネ「む、むりです。芳佳ちゃん、海に行くって聞いたときよりも遥かに楽しそうですし……」

芳佳「どんなのがいいかなー。悩むよー。うーん……うーん……」

美緒「では、そのつもりでな。私からは以上だ」

ミーナ「ありがとう。みなさん、ピクニックまでに体調を整えておくように。これは命令です」

芳佳「りょうかいっ!!!」

ルッキーニ「うぇぇぇぇん!!!!」

芳佳「あれ? ルッキーニちゃん、どうして泣いてるの?」

シャーリー「少佐。宮藤にピクニックの説明をしてやるべきだと思うんですけど」

芳佳「説明ってなんですか?」

美緒「説明もなにも、近くの山まで行き、頂上で絶景を眺めながらメシを食べ、そのまま下山するだけだろう」

芳佳「わぁ……! たのしそー!!!」

エイラ「今の説明、肝心な部分が全部抜けてるよな」

サーニャ「う、うん」

ルッキーニ「やだぁぁ!! いきたくにゃぁぁい!!!」

芳佳「どうして、ルッキーニちゃん? 絶対に楽しいよ!! ピクニックなんだから!!」

ルッキーニ「あたしは嫌なの!!」

芳佳「なんで!?」

エーリカ「誰が好き好んでピクニックに行くんだよぉ」

芳佳「私が行きます!!」

ペリーヌ「宮藤さん」

芳佳「あ、ペリーヌさんのお弁当も作るから安心して!!」

ペリーヌ「遠足のためだけに全員が基地を離れると思っていますの? もう一度、その小さな頭でよく考えなさい」

芳佳「え? 違うの?」

ペリーヌ「訓練ですわ。訓練」

芳佳「訓練……? でも、ピクニックをするのは嘘じゃないんですよね?」

美緒「うむ。ピクニックだぞ、宮藤」

芳佳「ほら、ペリーヌさん!! ピクニックだって!!」

ペリーヌ「リーネさん」

リーネ「は、はい」

ペリーヌ「このお馬鹿さんをなんとかしてくださいな」

リーネ「えぇ!? そ、そんな!!」

芳佳「今からてるてる坊主も作らなきゃ!!」

エイラ「少佐、いつものあれはないのか?」

美緒「ピクニックのしおりか。用意してあるぞ」

芳佳「そんなものまであるんですか!? あの、見せてください!!」

美緒「いいだろう。……これだ」

芳佳「ありがとうございます!!! どんなことが書いてるんだろ? バナナはおやつに入るかな?」ペラッ

芳佳「……」

ミーナ「他に何か連絡しておきたいことがある人は?」

美緒「いないのなら今朝のミーティングは終了する」

ミーナ「では、解散」

シャーリー「あー。ピクニックかぁー」

ルッキーニ「うぅぅ……シャーリー……」

シャーリー「はいはい。死にはしないって」ナデナデ

エイラ「サーニャは夜間哨戒があるし、無理することもないからな」

サーニャ「だけど、私だけ参加しないなんてダメよ」

エーリカ「そーだ、そーだ。みんなで地獄を見ようよ」

バルクホルン「心身を鍛えなおすいい機会だろう」

エイラ「大尉にとってはなんでもないかもしれないけどさぁ」

バルクホルン「そんなわけがないだろう」

ペリーヌ「体調、整えておきませんと。リーネさんも二回目とは言え油断をすると置き去りにされてしまいますわよ」

リーネ「そ、そうですね」

ミーナ「ピクニックの予定表はこれね」

美緒「前回とほぼ同じだな。これでいい」

ミーナ「変更する余地もないほどだもの」

美緒「それもそうだな」

芳佳「……あの」

美緒「どうした?」

芳佳「これ、ピクニックなんですよね?」

美緒「そうだ。山へ行き、自然の空気に触れ、そしてウィッチとして一回り大きくなって帰ってくる。素晴らしいだろう?」

芳佳「でも……」

ミーナ「宮藤さん。辛いかもしれないけれど、みんな経験していることだから」

芳佳「それは分かります……分かりますけど……」

美緒「弁当、楽しみにしているぞ」

芳佳「あ、はい」

美緒「ではな」

ミーナ「またあとで」

~格納庫~

芳佳「……」

リーネ「芳佳ちゃん?」

芳佳「リーネちゃん……」

リーネ「ピクニックはね、坂本少佐が考えたものらしいの」

芳佳「そうなんだ。本当にここに書いてあるとおりに行動するの?」

リーネ「うん」

芳佳「ストライカーユニットを背負って、ずっと歩くの?」

リーネ「ううん。山の頂上まで走るの」

芳佳「どうして?」

リーネ「それはユニットがないとネウロイの襲撃があったときに……」

芳佳「そうじゃないの!! どうしてこんな訓練をするの!? 坂本さんはピクニックだって言ってたのに!!」

リーネ「親睦を深めるため……かな?」

芳佳「深まるかな!?」

リーネ「き、きっと……」

芳佳「リーネちゃんは一度このピクニックを経験しているんだよね?」

リーネ「うん。とっても辛かったよ……」

芳佳「だよね……。ユニットを背負って頂上まで走るなんて……」

リーネ「あ、でもね、それよりももっと辛いことがあったの」

芳佳「な、なに? これ以上のことがあるの……?」

リーネ「その、坂本少佐も言ってたと思うけど、頂上で食事をするんだけど」

芳佳「ああ、うん。行動予定表にも書いてるね」

リーネ「坂本少佐は美味しそうに食べてたんだけど、他の人はみんな疲労でなかなか食べることができなくて」

芳佳「バルクホルンさんも?」

リーネ「うん。流石に食べ物が喉を通らなかったみたい」

芳佳「どんなに大変なの……」

リーネ「折角用意してもらったお弁当もただ苦しいだけだったし、帰るときはペリーヌさんが……もどして……」

芳佳「えぇぇ!? あ、いや、そうなるよね」

リーネ「あんなに楽しくなかった食事は初めてで……。それが一番辛かったの。ルッキーニちゃんやシャーリーさんもそれがあるから嫌みたいで」

芳佳「食事が……」

~バルクホルン・ハルトマンの部屋~

シャーリー「いい加減、どうにかできないのかあのピクニック」

ルッキーニ「大尉ぃ」

バルクホルン「私もあの特殊訓練だけはあまり賛同できないがな」

エーリカ「疲れるだけだもんね」

バルクホルン「疲れるのは構わないが、全員が基地を離れるというのがな。幾ら504がバックアップに回ってくれるとは言え、あまり好ましいことではない」

シャーリー「そっちを問題かよ。考えること他にあるだろ?」

バルクホルン「何かあるのか?」

シャーリー「これだからカールスラントの堅物は」

エーリカ「トゥルーデ、毎回お弁当苦しそうに食べてなかった?」

バルクホルン「あれは過度な運動の直後だから仕方のないことだろう」

シャーリー「それが問題なんだって。お前から中佐に言ってさ、せめてランチタイムをもう少し延ばしてもらうことぐらいできるだろ?」

バルクホルン「私の意見が通るなら何も苦労はない」

ルッキーニ「少佐になんとかいえないのぉ?」

バルクホルン「少佐は少佐であのピクニックを楽しみにしているんだ。私からは言えない」

ルッキーニ「そんにゃぁ……たいぃ、なんとかしてぇ……」ギュゥゥ

バルクホルン「無理だ。諦めろ」

ルッキーニ「あにゃぁぁ……」

エーリカ「うっ……! 持病の癪が……!」

シャーリー「今回からは宮藤がいるから仮病は通じないぞ」

エーリカ「そうだった」

バルクホルン「ともかく。このピクニックが中止になることはないんだ。体調を整えることだけに集中しろ」

シャーリー「せめて頂上で楽しくできたらまだマシなんだけどなぁ」

ルッキーニ「なーんにもないもん」

バルクホルン「だが、あれを乗り越えることができれば日々の訓練や任務も容易く感じるはずだ」

シャーリー「少しの間だけな」

エーリカ「感覚がマヒしちゃうだけだもんねー」

ルッキーニ「シャーリー、ピクニックではおんぶして」

シャーリー「してやりたいけど、私もユニット担ぐからなぁ」

バルクホルン「どうしてお前たちは楽することしか考えないんだ」

~食堂~

エイラ「お前はどう思ってんだよ、少佐のピクニック」

ペリーヌ「どうって、とても素晴らしいことでしょう。訓練でありながら心身のリフレッシュも図るなんて坂本少佐には感服するばかりですわ」

エイラ「まぁ、お前はそういうよな」

サーニャ「すぅ……すぅ……」

ペリーヌ「サーニャさん。こんなところで寝たら体に障りますわよ」

サーニャ「ん……ごめんなさい……」

エイラ「少佐のピクニックのほうが体に毒だろ。普段からも私たちはちゃんと訓練してんだぞ。なんで定期的にあんなことしなきゃいけないんだ」

ペリーヌ「坂本少佐も言っていたでしょう。親睦を深める意味もあると。基本的にまとまりのない501には必要なことですわ」

エイラ「お前が一番まとまりないけどな」

ペリーヌ「エイラさんがいう資格はないでしょう!!!」バンッ

サーニャ「ひっ」

ペリーヌ「あ、申し訳ありません、サーニャさん。つい……」

エイラ「大体ペリーヌだって、頂上で弁当食べるときは苦悶の表情じゃないか。本当にピクニックが良いことだと思ってるのか?」

ペリーヌ「それは……あの……」

エイラ「ほーら、みろぉ。あんなの私たちにとっては何の実りもないんだ」

ペリーヌ「そんなことは……」

エイラ「大尉や中尉が少佐に文句言ってくれたら早いんだけどなぁー」

ペリーヌ「サーニャさんも反対なんですの?」

サーニャ「……できれば」

ペリーヌ「そう……」

エイラ「なんであんなこと始めたんだろうな」

ペリーヌ「少佐には崇高な理念が……」

エイラ「ハイハイ」

ペリーヌ「なんですの!! ともかくわたくしはあのピクニックが楽しみですわ!!! もう明日から行ってもいいぐらいに!!」

エイラ「なら頂上でのランチはもっとおいしそうに食えよな!!」

ペリーヌ「できればやってますわ!!!」

サーニャ「やめて……」

芳佳「……あのぉ。ちょっといいですか?」

ペリーヌ「宮藤さん?」

~坂本の部屋~

美緒「今回は宮藤が昼食の弁当を作ってくれるようで助かった。今から楽しみだな。はっはっはっは」

ミーナ「……ねえ、美緒?」

美緒「どうした?」

ミーナ「前々回ぐらいから言っていることだけど、もう少しランチタイムに時間を割けないかしら? せめて1時間ぐらいはあったほうがいいと思うわ」

美緒「しかしだな、504にも協力してもらっている手前、時間をかけることは難しい。私としても頂上では遊びがあってもいいと考えてる」

ミーナ「そうだけど……」

美緒「それに昼食の時間は早く頂上に着けば必然的に延びるだろう」

ミーナ「いつも30分弱しか時間をとれないのはみんなの鍛錬不足、というわけね?」

美緒「そこまでは言っていない。しかし、一回目のときよりも10分ほど延びているのも確かだ。前回は少し短縮してしまったが」

ミーナ「リーネさんとサーニャさんが遅れてしまったから、でしょ」

美緒「リーネも前回のようなことにはならんだろう。宮藤は若干不安だがな」

ミーナ「はぁ……」

美緒「勘違いするな、ミーナ。私も本音をいえば頂上では皆と様々なことをしたいと思っている。その証拠に私は毎回手荷物の中に花札を入れている。ほらっ」

ミーナ「扶桑のカードゲームを知っている人は私と宮藤さん以外にいるとは思えないけれど……」

美緒「だが、これを出す時間がない。全員が弁当を食べきるまでに帰投時間になるからな」

ミーナ「今回ぐらいは訓練ではなく、純粋なレクリエーションにしてみない?」

美緒「……竹井大尉にもかなり無理を言っている。単に遠足をするためだけに504に動いてもらうわけにはいかないだろう」

ミーナ「だから、今回だけよ」

美緒「それはできん。特殊訓練以外、全員が基地を離れる口実にはならない。それぐらいわかるはずだ」

ミーナ「ええ。貴女の言うとおり、ウィッチが全員山へ向かう理由としてはそれしかないわ」

美緒「バルクホルンも訓練でなければ参加しないだろうからな」

ミーナ「だけど、訓練を必ずしなければならないということもないわ」

美緒「なに?」

ミーナ「504が監視しているわけでもないもの」

美緒「訓練をする。その約束があるからこそ、504は動いてくれているんだぞ」

ミーナ「どうしても、ダメなの?」

美緒「こればかりはな」

ミーナ「……わかったわ。今回も同じようにしましょう」

美緒「助かる」

~食堂~

芳佳「エイラさんもサーニャちゃんもペリーヌさんもご飯が楽しくないから嫌なんですね!?」

エイラ「まぁ、一番の問題点だからな。個人的にはあんなピクニック自体、行きたくないけど」

サーニャ「私はピクニックはいいけど……ご飯をもっとゆっくり食べたいから……」

ペリーヌ「わたしくは嫌なんて一言も言っていませんけど!!」

芳佳「私も折角みんなのお弁当を作るんだから、美味しく食べてほしい」

エイラ「それはムリダナ。酸素と水のほうが欲しいのに、ゴハンはくえねー」

芳佳「何か方法はないですか? みんなで楽しくお弁当を食べる方法」

エイラ「行動予定表、持ってるか?」

芳佳「はい。ありますよ」

エイラ「ランチタイムのところ見てみろ。早く頂上に着けば自由時間も増えるみたいなこと書いてるだろ?」

芳佳「はい。書いてますね」

エイラ「楽しくお弁当を食べたいなら予定より2時間ぐらい早めに頂上にたどり着くしかないんだ」

芳佳「うぅ……」

エイラ「魔法でも使えれば話は別だけど、そういうわけにもいかないしなー。楽しく食べるのは諦めたほうがいいって」

ペリーヌ「訓練なのですから楽しく食べる必要もありませんけど」

芳佳「えー!? でも、作るの私なんですよ!? みんなが無理して私の作ったお弁当食べる光景なんて見たくないです」

サーニャ「芳佳ちゃん……」

エイラ「宮藤が作らなくていいだろ」

芳佳「坂本さんに頼まれましたから……」

エイラ「お前も変なところで真面目ダナー」

芳佳「今から体力をつけるのはどうですか!?」

エイラ「やれるならみんなしてる」

ペリーヌ「無駄な足掻きですわ。宮藤さん、くれぐれも足を引っ張ってランチの時間を削らないように」

芳佳「そんな……」

サーニャ「ごめんなさい」

ペリーヌ「べ、別にサーニャさんのことは言っていませんでしょう」

サーニャ「山の中腹辺りで息切れして……ごめんなさい……」

ペリーヌ「で、ですから……」

芳佳「サーニャちゃん、そのときって休憩したの?」

サーニャ「ううん。前回はエイラに抱っこしてもらったわ」

芳佳「だ、抱っこ?」

サーニャ「ね、エイラ?」

エイラ「あ、ああ……そ、そうだったなぁ……」

芳佳「でも、ストライカーユニット背負ってるんだよね?」

サーニャ「それはあのね……」

芳佳「なに?」

サーニャ「(こっそりエイラが魔法を使って私の分も持ってくれたの)」

芳佳「(そ、そうなんだ!)」

ペリーヌ「……聞こえましたわよ!! エイラさん!! そのような不正を行っていましたの!?」

エイラ「ウルサイなぁ。サーニャがユニット背負って頂上まで走れるわけないだろ」

ペリーヌ「辛いのはサーニャさんだけではありませんのよ!?」

エイラ「ふぅーん。なら、ペリーヌのことも抱いてやろうか?」

ペリーヌ「え……いえ、しかし……」

エイラ「ウソに決まってるだろ」

ペリーヌ「きぃー!!! なんでそんなウソをつくんですの!?」

エイラ「なんで私がお前を抱かなきゃいけないんだ」

サーニャ「やめて……」

芳佳「エイラさん!!」

エイラ「なんだよ?」

芳佳「それ、坂本さんやミーナ中佐にはバレなかったんですか?」

エイラ「少佐も中佐も先頭を走ってるからな。最後尾でやってればなんとでもなるって」

芳佳「なるほど……」

ペリーヌ「宮藤さん、何を考えているのかしら?」

芳佳「えっと……」

ペリーヌ「まさかとは思いますが、エイラさんと同様の浅知恵で楽しようと思っていますの?」

芳佳「そ、そんなこと!! ……ちょっとだけ」

リーネ「芳佳ちゃーん。バルクホルンさんたちを呼んできたよー」

バルクホルン「何か用か、宮藤?」

シャーリー「おー。何の会議してるんだ」

芳佳「ルッキーニちゃんも同じなの?」

ルッキーニ「うん。もっと休憩できれば、多分たのしーのに」

エーリカ「休憩時間を増やしたかったら、もっと迅速に頂上まで移動しないとね」

シャーリー「いくらバルクホルンでもあれ以上速く走れないだろ」

バルクホルン「何を言っている。お前たちに合わせているだけだ。あんなもの8割程度の力だ」

エーリカ「結構出してるじゃん」

芳佳「ペリーヌさんたちも同じこと言ってました」

バルクホルン「食事の時間が足りないのはシャーリーも指摘していたことだからな。私にとっては然程問題ではないが」

シャーリー「強がりばっかりだな」

リーネ「結局、みなさんの考えていることは一緒なんですね」

エイラ「休憩がたっぷりあるなら、偶の遠足ってことで良いとはおもうけどな」

シャーリー「私やバルクホルンが先着したって意味ないしなぁ」

バルクホルン「したところで10分か20分ほどの差だろう」

ルッキーニ「だれかぁおんぶしてぇ」

芳佳「……私がしてあげるよ、ルッキーニちゃん」

ルッキーニ「ほんとぉ!?」

芳佳「うん」

バルクホルン「待て、宮藤。甘やかすことはない」

ルッキーニ「えぇー?」

バルクホルン「全員が同じ苦行を乗り越えることで生まれる結束もあるんだぞ」

サーニャ「ごめんなさ――」

エイラ「サーニャは何も言わなくて良い」ギュッ

サーニャ「むぐぅ」

バルクホルン「どうした?」

エイラ「なんでもない」

芳佳「でも、バルクホルンさん。辛いからこそ助け合う。これも大事なことだと思います」

バルクホルン「それは……」

エイラ「だな。宮藤は良いこというな」

芳佳「ありがとうございます!!」

バルクホルン「仲間を助けることと甘やかすことは違う。宮藤がしようとしていることはルッキーニのためにはならない」

ルッキーニ「わかった!! だったら、芳佳が疲れたらあたしがおんぶしゅるぅ!! それでどう!?」

芳佳「いいの!? ありがとう!!」

ルッキーニ「これで解決!!」

バルクホルン「していない!! そんなことを許してみろ!! どうなるか分からないのか!?」

ルッキーニ「どうなるの?」

エーリカ「シャーリー、疲れたらよろしく」

シャーリー「任せろ。ハルトマンも私が疲れたときは頼むな」

エーリカ「まかせてよ」

バルクホルン「こうなる」

芳佳「ダメなんですか? 話を聞く限りだと、ピクニックはいつも脱落寸前になる人がいるらしいですけど」

バルクホルン「それはルッキーニとハルトマンだけだ」

ルッキーニ「だってつかれるんだもん!!」

エーリカ「つかれるんだもんっ」

ペリーヌ「訓練なのですから疲れて当たり前ですわ。むしろ疲れないほうがおかしいでしょう」

リーネ「それはそうですけど……疲れすぎるような……気もするような……なんて……」

バルクホルン「毎日行う訓練ではないんだ。いつもよりハードな訓練だと思えばいい」

シャーリー「思えないからこうなってるんだろ」

バルクホルン「訓練を怠けようとするのはどうだ?」

シャーリー「怠けようなんて誰がいったんだ。助け合おうって言ってるんだろ」

バルクホルン「耳障りの良い言葉を並べるな」

エーリカ「トゥルーデが宮藤をおんぶするか、お姫様抱っこしちゃえば?」

バルクホルン「……」ピクッ

芳佳「そんなぁ。それは流石に……」

エーリカ「トゥルーデじゃ嫌なのか?」

芳佳「嫌なんてとんでもない!! できれば抱っこされたいですけど……そんなことバルクホルンさんが許してくれませんよぉ……」

エーリカ「いいよね、トゥルーデ?」

バルクホルン「いいわけあるか。皆平等に訓練を受けるのが大前提だ。ただし、体力の限界で動けないとなれば……考えなくもない……宮藤はまだ新人だからな……」

芳佳「え!? いいんですか!?」

シャーリー「じゃ、私もおぶってくれよ」

バルクホルン「どうしてそうなるんだ!? お前はきっちり走れ!!!」

エーリカ「にひぃ。よぉし、決まりだね」

ペリーヌ「何が決まりなんですの?」

エーリカ「ピクニック当日は助け合うってこと」

ペリーヌ「無茶ですわ。人一人を抱えるだけでも大変ですのに、ユニットまで持つなんて魔法を使わないことには……」

エーリカ「使えばいいじゃん」

ペリーヌ「なぁ……!?」

バルクホルン「おい!! ハルトマン!!」

エーリカ「トゥルーデだって宮藤と私を抱えてユニットまで持つなんて、魔法使わないと無理でしょ?」

バルクホルン「それは……」

ルッキーニ「大尉はルッキーニ少尉も抱っこしなきゃいけないもんね」

エイラ「エイラとサーニャもな」

シャーリー「おっと。シャーリー大尉も忘れないでくれよ」

芳佳「あの、バルクホルンさん。万が一の場合ですから……おねがいします……」

バルクホルン「う……む……」

ペリーヌ「ダメですわ!! 大尉!!! そんなことをして少佐と中佐の目に触れたらどうされるおつもりですか!?」

バルクホルン「そうだな。ペリーヌの言うとおりだ。私が手を染めるわけにはいかない」

芳佳「そ、そんなぁ」

ペリーヌ「それでこそ大尉ですわ」

リーネ「あのぉ……一歩も歩けない状態になったら……どうするんですか……?」

バルクホルン「そのときは……」

シャーリー「誰かが抱えてやるしかないな」

バルクホルン「おい、シャーリー」

シャーリー「それでいいだろ。仲間を支えあえば親睦を深められるしさ」

バルクホルン「……物は言い様だな」

シャーリー「よーし! 今回のピクニックのテーマは支えあいだ!」

ルッキーニ「ささえるー!!」

エイラ「サーニャはまかせろー」

サーニャ「ありがとう、エイラ」

芳佳「わーい!! 助け合うって素敵なことですね!!」

ペリーヌ「もう!! 貴方たちはぁ!!!」

バルクホルン「言っておくが、私は片棒を担ぐつもりはない。宮藤やリーネの言う万が一、どうしても動けない者が出たときのみ、魔法力を行使する――」

シャーリー「宮藤、行動予定表の中にルート地図があっただろ。ちょっとテーブルの上に広げてくれ」

芳佳「あ、はい。待ってください」ゴソゴソ

リーネ「何をするんですか?」

シャーリー「こういうことは計画を練っておくのが大事なのさ」

芳佳「はい。これです」ペラッ

シャーリー「サンキュー。見ての通り基地から山の頂上まではおよそ10km。ただ山道を行くから実際の距離は15kmぐらいある」

シャーリー「で、この辺りでルッキーニは動けなくなるんだよな?」

ルッキーニ「なるなるー!」

エイラ「だったら、サーニャはここ。ここで体力の限界だ」

シャーリー「印でもつけておいてくれ」

エイラ「了解っ」

ペリーヌ「付き合っていられませんわっ。わたくしは部屋に戻りますっ。全く……!」

ミーナ「……」

ペリーヌ「ひぃ!?」ビクッ

リーネ「ペリーヌさん! まって……!!」

リーネ「あれ……いない……?」

芳佳「リーネちゃーん、どうしたのー?」

リーネ「ペリーヌさんの姿がなくて」

芳佳「え……?」

リーネ「やっぱりいけないことだよね……。ペリーヌさんが怒ったのも無理はないかも……」

芳佳「だけど、支え合うのは悪いことじゃないと思う」

リーネ「芳佳ちゃん……」

芳佳「私は限界までがんばるつもりだから。だから、リーネちゃん」

リーネ「うん。私も同じだよ」

芳佳「ありがとう、リーネちゃん」

エーリカ「宮藤とリーネはどの辺りで限界感じちゃうの?」

芳佳「できる限り頑張ります!! でも、このあたりで限界かもしれません!!」

リーネ「前回はここで倒れそうになりました」

シャーリー「ここが宮藤で……ここがリーネっと……」カキカキ

>>27訂正
バルクホルン「耳障りの良い言葉を並べるな」→バルクホルン「調子の良い言葉を並べるな」

~倉庫~

ペリーヌ「あ……あの……」

ミーナ「詳しい話を聞かせてくれるかしら?」

ペリーヌ「わ、わたくしは……なにも……しておりませんので……」

ミーナ「全部を聞いていたわけではないけれど、ピクニックのことで話し合いをしていたのでしょう?」

ペリーヌ「で、ですから……わたくしは……なにもしておりませんし……しりません……」

ミーナ「……ペリーヌさん?」

ペリーヌ「ひぃ!?」

ミーナ「怯える必要はないわ。私は貴女たちの味方よ」

ペリーヌ「へ……?」

ミーナ「貴方たちが何をしようとしているのか、教えてほしいの」

ペリーヌ「で、ですが……」

ミーナ「私が知っていればサポートもできるはずよ」

ペリーヌ「中佐……。よろしいのですか? これは明らかに背徳行為なのに……」

ミーナ「いいから、教えなさい」

~廊下~

美緒(ピクニックの準備も整った。あとは……)

芳佳「ここでバルクホルンさんが抱っこしてくれるんですか?」

バルクホルン「お前が限界だというならそうするまでだ」

美緒「……何をしているんだ?」

芳佳「坂本さん!?」

バルクホルン「しょ、少佐!?」

美緒「珍しいな。お前たちが密談とは。何かあったか」

バルクホルン「た、大したことではない。ではな、宮藤」

芳佳「あ、はい!! ありがとうございます!!」

美緒「丁度良かった。宮藤に頼みたいことがある」

芳佳「な、なんですか!?」

美緒「ピクニックの弁当についてだ。おにぎりは絶対に入れて欲しい」

芳佳「お、おにぎりですね!!」

美緒「それからもう一つある。こちらのほうが私としては重要だ」

~ミーナの部屋~

ミーナ「やっぱり、みんな考えていることは同じなのね。バルクホルン大尉までというのは意外だったけれど」

ペリーヌ「あ、あの、わ、わたくしはそんなことは一切……はい……」

ミーナ「うふふ。はいはい、わかっています。ペリーヌさんは違うのね」

ペリーヌ「も、勿論ですわ! 坂本少佐が考案されたこのピクニックはとても素晴らしいものですもの!!!」

ミーナ「私のほうでも色々と配慮する必要がありそうね」

ペリーヌ「と、いいますと?」

ミーナ「坂本少佐に気づかれないようにすることは当然として、ピクニック時の各員配置も重要ね」

ペリーヌ「確かに行軍みたいなものですし、隊列は重要ですわね」

ミーナ「貴女の話では誰がどこで音をあげるのかは決まっているのね?」

ペリーヌ「みたいです。詳しいことは知りませんが」

ミーナ「ペリーヌさん。こっそりそれらしき資料を持って来てくれないかしら」

ペリーヌ「中佐自らのほうが良いのではありませんか?」

ミーナ「仮にも隊長である私が表立ってそういうことはできないわ。だから、お願いね」

ペリーヌ「は、はい。行ってきます」

~廊下~

シャーリー「資料?」

ペリーヌ「はい。みなさんがどこで休憩するのかは決めたのでしょう?」

シャーリー「ああ。これか」ペラッ

ペリーヌ「お借りしますわ」

シャーリー「どこで動けなくなるか印つけてくれるだけでいいぞ」

ペリーヌ「え? あ、いえ……えーと……」

シャーリー「どうした?」

ペリーヌ「そ、その、じっくりと考えたいのですが」

シャーリー「休む場所をか?」

ペリーヌ「本来ならこんなことは許されない行為ですわ。もし坂本少佐の目に触れてしまっては、わたくしは501には居られなくなりますから」

シャーリー「絶対にバレない場所を考えたいのか」

ペリーヌ「他のかたと同一の場所で動けなくなるのは不自然ですし、発覚するリスクも高くなりますから」

シャーリー「……まぁ、いいけど。印つけたら返してくれよ」

ペリーヌ「了解!」

ペリーヌ(それにしても罪悪感でいっぱいですわ……。でも、あのピクニックは少々、ほんのり、塵ほどですが辛いですし……)

ペリーヌ(せめてストライカーユニットを背負わなければいいのですが……)

芳佳「え!? 坂本さんが!?」

美緒「うむ。何を驚く?」

ペリーヌ(坂本少佐と宮藤さん……。こんなところで何を……! って、今は少佐に合わせる顔が……)

芳佳「今までもそうだったんですか?」

美緒「いや。用意してもらっていた。だが、今回からは宮藤がいるからな。良い機会だし挑戦してみることにした」

芳佳「は、はぁ……」

美緒「実は言うとな、私も薄々気が付いていた。皆があまりこのピクニックに関して良く思っていないことはな」

芳佳「え……!」

ペリーヌ(しょ、少佐……!!)

美緒「初回から頂上での弁当を美味そうには食っていなかったからな」

芳佳「み、みたいですね」

美緒「その理由はきっと基地で食べているものと味が殆ど変わらないからだろう。だからこそ、今回は宮藤に作ってもらいたかった。お前の作ったものなら自然と笑顔になるはずだ」

芳佳「それは……」

美緒「とはいえ、お前に全てを任せてしまうのも気が引けてな。それで私も手伝おうと考えた。長年の悩みも解消できるかもしれないしな」

芳佳「坂本さん……」

美緒「頼まれてくれるか、宮藤」

芳佳「そ、それは勿論っ」

美緒「そうか。はっはっはっは。恩に着る。いいか、他言無用だからな」

芳佳「いつしますか?」

美緒「そうだな。ピクニックの前日でどうだ?」

芳佳「分かりました」

美緒「よし。ではな」

芳佳「はい!!」

芳佳「……坂本さんも色々と考えてくれてるんだ」

芳佳(ユニットを背負うことさえなければきっとみんなも楽しめるのになぁ)

芳佳(10km走るだけじゃダメなのかなぁ……)

ペリーヌ「……」

ペリーヌ(坂本少佐がわたくしたちのために食事の準備を……? 少佐がそんなことをしようとするまで悩まれているのに……わたくしは……わたくしは……!!)

~ミーナの部屋~

ペリーヌ「これです」

ミーナ「ありがとう。ふんふん……なるほど……。ハルトマンとルッキーニさんの休む場所が他より多いのは何かあるのかしら?」

ペリーヌ「あの、中佐。お話が」

ミーナ「どうしたの?」

ペリーヌ「やはり……これは……いけないことだと思います」

ミーナ「ええ。そうね」

ペリーヌ「中佐という立場から、こういった不良行為は是正したほうがいいと思います」

ミーナ「そうね……」

ペリーヌ「わ、分かっていただけましたか……」

ミーナ「ペリーヌさんはそのままでいいわ。それが正しいもの。私たちは軍人として有るまじきことをしている」

ペリーヌ「は、はい! そうですわ!」

ミーナ「だから、ペリーヌさんは、それでいいのよ」

ペリーヌ「……へ?」

ミーナ「私はペリーヌさんを尊敬しているわ。ご武運を」

~翌日 廊下~

ペリーヌ「どうぞ。お借りしていたものをお返しします」

シャーリー「サンキュー。ん? ペリーヌの休む場所がないぞ?」

ペリーヌ「わたくしは不正などしませんわ」

シャーリー「いいのか? フォローできないぞ?」

ペリーヌ「前回もわたくしは乗り切りましたもの!! 不要ですわ!!」

シャーリー「乗り切ったってギリギリだっただろ」

ペリーヌ「前回よりもパワーアップしたペリーヌ・クロステルマンをお見せます!! おーほほ!!」

シャーリー「……怪我だけはするなよ」

ペリーヌ「わたくしは坂本少佐を裏切れませんもの!!!」タタタッ

シャーリー「心配だな」

バルクホルン「おい、シャーリー。具体的な作戦を決めるぞ」

エーリカ「こっちこっちぃ」

シャーリー「おう。今行くー」

リーネ「今、紅茶を淹れますね」

バルクホルン「全員、揃ったな。では、ピクニック対策会議を始める。ハルトマン、説明を」

エーリカ「はっ。ピクニックはいつも通り隊列を組み進むものと考えられます」

バルクホルン「よし。そこでだ、皆で決めたリタイヤ位置表を参考に我々で隊列を決める」

リーネ「坂本少佐に話を通さなくてもいいんですか?」

バルクホルン「恐らく少佐とミーナが正規の隊列は決めるだろう。が、飽くまでもそれは表向きだ」

エイラ「つまり、私たちの隊列はピクニック途中で変わるってことだな」

バルクホルン「それも指揮官の目を盗んでだ。高難易度のミッションになることは想像するに容易い」

ルッキーニ「501結成以来、最高に難しいかも」

エーリカ「流石のルッキーニも臆病風にふかれてるね。でも、私とルッキーニならこれぐらい余裕だよ」

ルッキーニ「だね!! がんばろっ!!」ギュッ

エーリカ「もちろんだ!!」ギュッ

サーニャ「……芳佳ちゃん」グイッ

芳佳「な、なに?」

サーニャ「バレたら……怒られる……?」

芳佳「多分……」コクッ

バルクホルン「サーニャ。これは規律を破る行為に他ならない。抜けたければ抜けてもいい。私も当日は協力するつもりなどない」

サーニャ「そうなんですか?」

バルクホルン「当たり前だ。何故、このような悪事に手を染めなければならない」

サーニャ「なら、今バルクホルンさんがしていることって……」

エーリカ「サーにゃん。トゥルーデだって血涙を流しながら決断したことなんだよ」

サーニャ「え……」

エーリカ「トゥルーデの決意を無駄にしないためにも、ここは目をつぶってあげてよ」

サーニャ「は、はぁ……」

バルクホルン「続けるぞ。少佐とミーナがどのような隊列を考えるかは不明だが、前回と同じになる可能性は高い」

シャーリー「少佐と中佐が先頭だろうな」

バルクホルン「ああ。必然的に指揮官の目に触れにくいのは最後尾ということになる。そこで脱落者と積載者は後ろに下がる」

エーリカ「交代の合図は誰が出すの。先頭?」

バルクホルン「それがいいだろうな。積載者は必ず魔法を使うこと。でなければ怪我をするからな」

シャーリー「了解」

バルクホルン「次にそれぞれの交代ポイントだが――」

~廊下~

『というわけで私はここで宮藤を背負う!! いや、抱く!! それに変更はない!! いいな!!』

『はい!!』

『結局、それを明確に決めたかっただけだよね、トゥルーデ』

ミーナ「……やっているみたいね」

美緒「なにをだ?」

ミーナ「きゃぁ!? み、美緒!?」

美緒「宮藤を探しているんだが、見ていないか?」

ミーナ「え、ええ……みていないわ……」

美緒「そうか。どこにいるんだ。相談したいこともあったのだが」

ミーナ「どういうことかしら?」

美緒「ミーナには秘密だ」

ミーナ「どうして?」

美緒「はっはっはっは」

ミーナ「ちょっと! みおー!! 秘密にしないでっ!」

~会議室~

エイラ「サーニャは私が守ってやるからな」スリスリ

サーニャ「う、うん……ありがとう……」

エイラ「どうした?」

サーニャ「こんなことして、いいのかなって……」

エイラ「前回も私が背負ったじゃないか」

サーニャ「そうだけど。でも、あれは私が動けなくなったからで……」

エイラ「みんなでやることなんだし気にするなって」

サーニャ「も、もし見つかったら?」

エイラ「私がいるから心配ない」

サーニャ「う、うん……」

バルクホルン「宮藤、私はお前をどう抱けばいい?」

芳佳「私の顔がバルクホルンさんの胸に当たる感じならどうでもいいです!!」

バルクホルン「なるほどな」

ルッキーニ「あたしもお姫様だっこがいいなぁー」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年02月15日 (日) 13:43:25   ID: a86pvT2_

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