提督「榛名をいじめようと思う」 (138)
加賀「…………は?」
提督「榛名をいじめようと思う」
加賀「……提督、今日はもう休んだ方が良いかと」
提督「疲れてるわけでも何でもない」
加賀「では病院に行きましょう。心の。早く」
提督「心配無用、私は至って正気だ」
加賀「いえ、周りの子たちに悪影響ですので」
提督「いやちょっと待て、まあ聞いてくれよ」
加賀「聞きたくありませんが」
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提督「榛名は可愛いよな」
加賀「聞きたくないと……まあ、それはそう思いますが」
提督「だよな。容姿も整ってるし、素直だし、優しいし、控えめで気も利くし」
加賀「そうですね、とても良い子だと思います」
提督「なので榛名をいじめようと思う」
加賀「飛躍しすぎです」
加賀「言ってることが無茶苦茶に聞こえますが……」
提督「いや、至極筋の通った話だろう」
加賀「榛名に何か問題が?」
提督「違う違う……はあ~~~あ、分からんかなあ、加賀さんには」
加賀「…………」イラッ
提督「しょうがないなあ。もうちょっと詳しく話してあげよう」
加賀「いえ、けっこうです。仕事して下さい」
提督「そんなことより加賀よ、ちょいと聞いてくれよ、ついこの前の話だが」
加賀「そのコピペみたいな言い方が気にくわない」
提督「俺はいつものように、あいつの部屋にセットしてある隠しカメラを見て榛名を愛でていた」
加賀「爆弾発言です提督」
提督「盗聴器もあるぞ」
加賀「気持ち悪い」
提督「まあオフの日だったからな、それはいいだろう」
加賀「何一つ良いことはありませんが」
提督「まあ聞け、ともかく俺は書類を適当にやっつけながらハァハァしていたわけだが」
加賀「オフじゃなかったんですか、適当にやっつけないで下さい」
提督「オフは榛名だ、俺はしばらく休んでないだろう」
提督「それくらい察しろ、秘書艦だろう」
加賀「」イラッ
提督「全く、それに一々話の腰を折らないでくれよな、話が進まないだろ?」
加賀「………………すみません、続きをどうぞ」
提督「あれ、おこなの?」
加賀「怒ってません良いからさっさとして下さい」
提督「まあそうして愛でてたわけだが、ふとした瞬間に隠してたカメラが見つかってしまったんだ」
加賀「見つかったんですか」
提督「まあ俺もヤバいと思ったんだが、次に榛名はどうしたと思う?」
加賀「別に楽しんで聞いていませんので、そういうもったいぶりは不要です」
提督「そしたらな、榛名は俺のところに相談に来たんだよ!」
加賀「なんですってー(棒」
提督「俺も普段から榛名の前でだけは誠実で優しくて非の打ち所のない人間を全力で演じてきたからな、その賜物だ」
加賀「それでいてその信頼を裏切る行為の数々。最低のクズですね」
提督「ちょっと態度悪くなってきてない?」
加賀「逆にこんな話をして悪くならないと思っていたの?」
提督「で、真面目に相談に乗ってあげたんだが」
加賀「どの口でほざいてるんですか」
提督「その時な、やっぱりちょっと怖かったのか、榛名が涙目になってたんだ」
加賀「何で嬉しそうなんですか」
提督「女の敵だろ?」
加賀「死んで下さい」
提督「で、そのときに思ったわけよ。泣いてる榛名も可愛いな……と」
提督「というか、そそられるなと」
加賀「死ねば良いのに」
提督「そんなわけで、榛名の泣き顔がもっと見たいのでいじめようと思います」
加賀「やめてあげて下さい」
提督「嫌だと言ったら……?」ニヤリ
加賀「力ずくです」スッ
提督「いいのか? 怪我するぞ」
加賀「……!?」
提督「俺がな」
加賀「発艦用意」
提督「待った! ちょい待って! 暴力はイクナイ!」
加賀「じゃあやめて下さい」
提督「それは嫌だ」
加賀「……」スッ
提督「待って待って待って! 大事なことなので三回言いました! まず話し合おう!」
加賀「話し合いの余地が提督の価値ほどもありません」
提督「それすっごい低い価値に見られてるよね?」
提督「まあ聞いてくれ加賀よ。お前もさっき榛名は可愛いと言っただろう」
加賀「言いましたが何か」
提督「よく考えてみてくれよ」
提督「もちろん普段の笑顔の榛名は可愛いが、それだけでは彼女の魅力を全て引き出せない」
提督「白米のような輝き……しかし白米だけでは飽きてしまう。そこで一粒のスパイスですよ」
提督「より一層美味しく、より一層輝くのだよ!」
加賀「はあ……」
提督「それに普段あいつは笑顔でみんなに接しているが、本当は悩みなんか抱えてるかもしれないよな」
加賀「……それが?」
提督「俺がちょっと榛名に冷たく当たる」
提督「落ち込んだところで加賀、お前が慰めたり、相談に乗ってやるんだ」
加賀「私が……?」
提督「そうだ」
提督「例えば隠しカメラの件だが、艦娘で同性のお前達に相談せず、俺に相談したということは」
提督「お前達より俺を信頼してるということじゃないか?」
加賀「……!」
提督「確かに榛名はこの鎮守府に異動してきてから日が浅いが」
提督「だが、戦闘においても私生活においても、もっとお前達が信頼しあえるようにならなくては深海棲艦にも勝てない……違うか?」
加賀「それは……そうかもしれませんが……」
提督「だろ?」
加賀「だからって、そんなこと……」
提督「いじめるなんて一言に言っても、もちろんそんなハードなことはしないさ」
提督「目的はただお前達が仲良くなるためのきっかけを与えること……ということだからな」
提督「さっき言った最初の理由はそのついでみたいなもんさ」
艦娘も鎮守府間で異動する場合がある、という設定です
加賀「………………」
加賀「…………分かりました」
提督「そうか、分かってくれたか」
提督「では早速実行しようか」
提督(なーんつって適当な理由それっぽく言ってみたけどwwwww通じたwwwwwラッキーwwwww)
加賀「提督」
提督「な、なんだ?」ギクッ
加賀「……さっきは酷いことを言ってすみませんでした」
提督「い、いや、気にするなよ」
加賀「……ありがとうございます」
提督(ひゅーwwwwwチョロいぜwwwww)
パターン1
提督「じゃあまず最初だ」
提督「手始めに、榛名を不安にさせてみようと思う」
加賀「不安にさせる……ですか?」
提督「うむ」
提督「さっき隠しカメラの話をしたが」
加賀「はい」
提督「今度は下着を盗んできた」
加賀「」
提督「だから、お前が榛名に、最近何か困ったことはないかと聞いてくるんだ」
提督「俺はその様子をカメラで見る」
加賀「……提督」
提督「なんだ」
加賀「それは流石に変t
提督「お前達のためだ」
加賀「……そうですか」
提督「ああ、だから安心して行ってこい」
加賀「はあ……ですが提督、下着なんて盗んだら、提督が疑われるのでは?」
加賀「この鎮守府には男性はほとんどいませんし」
提督「その点はぬかりない」
提督「俺は榛名が前の鎮守府にいた頃から定期的に榛名の下着を盗んでる」
加賀「」
提督「俺は前からあいつに目を付け……じゃなくて存在は知っていたしな」
提督「立場を利用して余所に入り込むことなど容易なことだ」
提督「まさか犯人のいる鎮守府に異動してしまったとは思うまい」
提督「正直なところ、ここのセキュリティーは甘いし、外部からの犯行という可能性は十分に考えられる」
提督「それにさっきも言ったように、俺はあいつの前では信頼されるように振る舞ってきた」
提督「だから俺が疑われる心配はない」ドヤァ
加賀「そのどや顔が気に食わない」
提督「(´・ω・`)」
加賀(というか、やっぱりただの変態なんじゃ……)
~~~~~~~~~~
加賀(榛名……いたわ)
加賀(なんだかマッチポンプみたいで気が引けるけれど……)
加賀「……榛名」
榛名「あ、加賀さん」
加賀「えっと……最近何か困ったことはない?」
榛名「困ったこと……ですか?」
加賀「ええ」
加賀「なんだか元気がないように見えたから」
榛名「そう……でしょうか?」
加賀「気のせいなら良いのだけど」
榛名「えっと……」
加賀(……やっぱり信頼されてないのかしら……)
加賀「……まあ、言いたくないなら無理に言わなくても良いわ。言いたくなったら……」
榛名「いえ、あの……じゃあ、ちょっとだけ聞いてもらっても、良いですか……?」
加賀「! ええ、私でよければ聞くわ」
榛名「ありがとうございます。じゃあ……」
榛名「実は、しばらく前から物がなくなって……」
榛名「その……誰かが持って行ってるみたいなんです」
榛名「鎮守府にいるのはほとんど艦娘ですし」
榛名「最初は干してる時に風で飛ばされたとか、どこかに忘れただけかもって思ってたのですけど……」
加賀「それにしてはよくなくなる?」
榛名「はい……特に最近は酷くて」
加賀「心当たりはない? 例えば……そう、提督が、とか」
榛名「提督ですか?」
榛名「そんな、提督がそんなことするとは思えません」
榛名「いつも相談に乗ってくれてますし……」
榛名「それに、物がなくなるのはここに来る前からなんです」
榛名「だから、提督ではないと思います」
提督(別室)(ところがどっこい俺なんだなこれがwwwww狙い通りwwwww)
加賀「……榛名は提督のこと信頼してるのね」
榛名「はい」
榛名「提督は榛名がここに着任したときから優しくしてくれて……」
榛名「色々教えてくれたり相談に乗ってくれたりしてるんです」
榛名「提督のこと、尊敬してます!」
加賀「……本当に信頼してるのね」
榛名「もちろんです!」
提督(別室)「は、はは……」
提督(さすがにちょっと罪悪感が)
加賀「そう……」
加賀「………………」
加賀(これは……本当のことを言ったらショックかしら……)
榛名「加賀さん?」
加賀「いえ、ごめんなさい」
加賀「変なことを言ったわね、忘れて」
加賀「なくし物の件、私もいろいろ当たってみるわ」
榛名「そんな……悪いです」
加賀「気にしないで」
榛名「ありがとうございます」
榛名「加賀さんは優しいのですね」ニコッ
加賀「」キュンッ
榛名「すいません、いろいろ聞いてもらって」
加賀「いいわ」
加賀「……仲間じゃない」
榛名「!」
榛名「はい!」ニコッ
~~~~~~~~~~
加賀「……と言う感じでした」
提督「うむ、見ていた」
提督「やはり榛名は素直な良い子だな」
加賀「はい。私もちょっとグッと……」
提督「? ちょっと……なんだ?」
加賀「いえ、何でも。それより提督」
提督「なんだ?」
加賀「今回のことが目的だったということは、もう榛名の物を盗んだりはしないのでしょうね?」
提督「当然だろう」
加賀「そうですか」
提督(なんつってwwwww嘘ぴょんwwwww)
加賀「では今まで盗んだ物も返してあげるのですね」
提督「えっ」
加賀「えっ」
提督「あ、いや、勿論だが、どう言って返そうかなーとか……」
加賀「でしたら私の方に預けていただければ、何か理由を付けて返しておきますが」
提督「えっ」
加賀「えっ」
提督「あー、いや、ははは、頼むよ……」
加賀「はい」
提督(ちくしょー!!)
今日は寝ます。一応書き溜めは終わってる
続きは明日
今日は寝ます。一応書き溜めは終わってる
続きは明日
パターン2
提督「ということで次だが」
加賀「まだやるんですか」
提督「当然だ(泣き顔見てないし)」
加賀「はあ……では次は何を?」
提督「次は叱ってみようと思う」
加賀「叱る……ですか?」
提督「うむ」
加賀「叱る理由はどうするのですか?」
提督「それについては抜かりない」
提督「ついさっき、榛名に貸していた俺の本を勝手に回収してきた」
加賀「」
提督「榛名はまだ気付いてないが、俺がこれから榛名を呼んで返してほしいという」
提督「榛名は本がないことに気付く。しかし無くしたのか盗まれたのかも分からない」
提督「まあたぶんあいつのことだから、自分のせいで無くしたとでも言ってくるだろう」
提督「そこでなじる」
加賀「……酷いやり口ですね」
提督「これも全て、お前達のためだ(キリッ」
加賀「分かりました」
提督「なんだ、素直だな」
加賀「駄目と言っても通じないのでしょう」
提督「分かってきたじゃないか、じゃあフォローは頼むぞ」
~~~~~~~~~~
提督「榛名」サワヤカー
榛名「あ、提督、おはようございます!」ニコッ
提督「ああ、おはよう(ちくしょーかわええwwwww)」
提督「急ですまないんだが、この前貸した本があるだろう」
提督「あれを返してもらっても良いかな?」
榛名「分かりました。では取ってきますね」
提督「ああ、頼む。執務室に持ってきてくれ」
榛名「はい、ではすぐ行きます」
―――執務室―――
提督(くくく、そろそろ来るかなー)
コンコンコン
提督「(おっ来た来たwwwww)どうぞ」
カチャッ
榛名「失礼します」
提督「やあ榛名、本はあったかい?」
榛名「はい、ありました」
提督「そうか、なかっ……!!??」
提督「え、あったの?」
榛名「? はい、これですよね」
提督「そ、そうか、うん、ありがとう」
榛名「ありがとうございました。面白かったです」
提督「ああ、それは良かった……下がって良いぞ」
榛名「はい、失礼します」
カチャッ
パタン
提督「ど、どういうことだ」ガタッ
提督「確か、回収した本はここに置いたはずだ……」
提督「…………ない」
加賀「どうしました」
提督「うおっ、いつからそこに!?」
加賀「榛名と入れ違いで入ってきましたが」
提督「そ、そうか……いや、そんなことはどうでもいい!」
提督「一体どういうことなんだ!? 確かに俺は本を回収して来たはずだ!」
加賀「さあ……どうしてでしょうか」
加賀「ああ、そういえば―――」
~~~5分前、榛名の部屋~~~
榛名「あれ?」
榛名「ない……」
榛名「今朝ここに置いてたはずなのに……」
榛名「思い違いかしら……えっと……」
コンコンコン
榛名「はい、どうぞ」
ガチャッ
加賀「こんにちは」
榛名「あ、加賀さん、どうしました?」
加賀「……特に用事はないのだけれど」
加賀「邪魔だったかしら」
榛名「いえ、そんなことないです!」
榛名「でも、これから提督に本を返しに行かないといけなくて」
加賀「そう。どんな本を?」
榛名「えっと……それが今……」
加賀「もしかしてそっちにある本かしら?」チラッ
榛名「え? えっと……」トタトタ
加賀「……」
スッ
榛名「これですか? いえ、違います」
加賀「じゃあこれかしら」
榛名「あ、それです! そんなところにあったのね」
榛名「でも、こんなところに置いたかしら……?」
加賀「……返しに行かなくて良いの?」
榛名「あ、そうでした!」
榛名「すいません、ちょっと返してきますね。良かったら待っていて下さい」
加賀「いえ、そういえば私も提督に用があったの」
榛名「あ、そうなんですか。ならご一緒しましょう」
加賀「ええ」
~~~~~~~~~~
加賀「ということが」
提督「」
加賀「提督?」
提督「なんでやねん!!」
加賀「」ビクッ
提督「と思わず関西弁で突っ込んでしまいそうになりましたよ私は!」
提督「あからさまにわざとじゃん! 全然『そういえば』じゃないじゃん!」
提督「何で返しちゃったのよ!? 私楽しみにしてたのに!」
加賀「喋り方が気持ち悪いです」
提督「そこはいいから!」
加賀「提督が仰った通りにフォローしただけです」
提督「そうじゃないだろ! 俺が叱るって言ったじゃん!」
加賀「そうでしたね間違えました」
提督「嘘付け絶対わざとだろ!」
加賀「加賀に何か落ち度でも?」
提督「不知火風に言うのやめろ! 別に落ち度じゃないけどさ!」
加賀「そんなことより次のプランはどうするんですか」
提督「スルーした上での催促!?」
加賀「次は成功すると良いですね」
提督「お前絶対邪魔する気だろ! 心にもないこと言うなよ!」
パターン3
提督「くそう、加賀め、邪魔ばっかりしやがって!」
提督「長い付き合いだし、ちょっと仕事ができるからって、可愛いし物静かであんまり余計なこと言わないしでも気が利くし何気に面倒見も良いしおっぱいも大きいけど!」
提督「もうあいつには相談しない!」プンスコ
提督「次の作戦だ……」
提督「ふむ……そうだな」
提督「よし」
提督「次は榛名を無視する!」
提督「あいつはなんだかんだで俺に懐いてるはず(根拠なし)」
提督「すれ違えば挨拶してくれるし、飯も食堂で食ってれば一緒にどうかとか言ってくれる」
提督「そこでトラップカード発動!」
提督「話しかけられる→無視する→榛名涙目になる→愛でる」
提督「完璧なプランや……完璧すぎる! パーペキや!」
提督「俺提督、計画実行に移ります!」
―――廊下―――
提督(いいところに正面から榛名が歩いてきたぞ!)
提督(うむ、可愛いな)キリッ
提督(だが知らんぷり)
提督(……ん?)
スッ
加賀「榛名」
榛名「あ、加賀さん」
提督(!?)
加賀「ちょっと手伝ってもらいたいのだけど、良いかしら」
榛名「はい、榛名でよければ」
加賀「ありがとう。じゃあ来て」
榛名「はい!」
提督(な……)
提督(なんだとおおおおぉぉ!?)
~~~~~~~~~~
提督(くっ……さっきは邪魔が入った……)
提督「今度は食堂だ!」
提督「と思い、食堂が開く30分前から並び、飯を目の前に待つこと1時間……」
提督「榛名が来ない……だと……」
鈴谷「お、提督じゃーん、何やってんの? もう昼休み終わるよー?」
提督「ああ、鈴谷」
提督「いや、ちょっと榛名を……」
鈴谷「榛名? 榛名ならさっきまで中庭で鈴谷達とご飯食べてたよ?」
提督「何いぃぃぃぃ!!?」ガタン
鈴谷「わっ」ビクッ
提督「どうしてそうなった!?」
鈴谷「え? いや、加賀っちが榛名とご飯食べてて、そこに混ざってみんなで一緒に食べたんだけど……」
提督「くそう、またあいつか、チクショウ!」
鈴谷「ナニナニ、なんかしたの?」
提督「あ、いや、大したことじゃない……サンキュー鈴谷!」ダッシュ
鈴谷「おー……って行っちゃった。何だったんだろ?」
―――司令室―――
加賀「…………」
提督「…………」
加賀「……土下座なんかして、どうしました?」
提督「もう私の邪魔はやめてもらいたい……そういう気持ちを込めた全身全霊の土下座です!」
加賀「若干引きました」
提督「えっ!?」
加賀「そもそも、特に邪魔したつもりはなかったのだけど……」
提督「私にも、絶対に譲れない物がある……」
提督「涙目の榛名を愛でるまでは死んでも死にきれんのだ!」
加賀「…………」
加賀「私達の為というのは」
提督「あっ」
加賀「…………」
提督「…………」
加賀「……何か言うことは?」
提督「はーいカットカット! 今のNGね! テイク2入りまーす! カメラ準備良いか?」
加賀(吹き飛ばしたい……)
パターン4
提督「というわけで改めて加賀を仲間に引き入れた」
加賀(放っといてエスカレートしても困るので、いっそのこと見張ることにしました)
加賀「それで、次はどうするの?」
提督「うむ、聡明な私はすでに次のプランを考えてある」
提督「次は! ずばり! 榛名に悪口を言う!」
加賀「そうですか」
提督「え、反応薄くない?」
加賀「そうなんですかすごいですねたいしたものです」
加賀「これで満足?」
提督「満足な訳があるか!」
提督「せめてもうちょっとマシな演技力を見せろ!」
加賀「我が侭ですね」
提督「そーゆーことを言っとるのではないのだよチミィ」
加賀「良いから話を進めてもらえるかしら」
提督「アッハイすいません」
提督「と言っても言葉通りの意味でしかない」
提督「俺から直接悪口なんて言われたら流石に泣きたくなるだろう」
加賀「まあそうかもしれませんね」
提督「ということで、邪魔だけはしないでくれたまえ」
加賀「わかりました」
加賀「まあ……邪魔する必要もないと思いますね」
提督「? まあ良い、では行ってくる」
~~~~~~~~~~
提督(やーいやーい、ブース、お前のかーちゃんでーべそ!)
提督(うむ、これ以上ないというほど酷い悪口だ)
提督(これを言われて泣かなかったら大したもんだ……よし、行くぞ!)
提督「榛名」
榛名「あ、提督。どうしました?」
提督「お前の……」
榛名「?」
提督「お……」
榛名「お……?」
提督「お、お前のねーちゃん帰国子女ー!」
榛名「? はい、そうですが……?」
提督「違う、金剛じゃなくて、お前のことだ!」
榛名「え? えっと……榛名のこと、ですか?」
提督「えーと、えー、目が大きくてぱっちりー!」
提督「か、髪がサラサラー!」
提督「スタイル良過ぎー!」
提督「…………」
榛名「…………」
提督(くそう、そんなつもりはないのに)
榛名(あんな純粋な眼で見られたら、直接、しかも思ってもいない悪口なんて言えない……!)
榛名「えっと、どうしたんですか提督?」
榛名「そんなこと急に言われても、は、恥ずかしいです……///」
提督(そんなつもりはなかったんだよおおぉぉ本音だけど!)
榛名「でも、たとえお世辞だとしても嬉しいです! ありがとうございます、提督」ニコッ
提督「」キュンッ
提督(くっ……これはこれで良いということにしておこう!)
ちょい休憩
また誤爆した……orz
続ける
パターン5
提督「くそ、なかなか上手くいかないな……」
加賀「もう諦めたら?」
提督「まさか! 次はとっておきだ」
加賀「とっておき?」
提督「これだ」
加賀「袋……? 何が入っているのですか?」
提督「今見せてやる」ガサガサ
提督「ほれ」ポイッ
加賀「あっ、急に投げ……」
加賀「っ!!!」ズザッ
提督「おお、流石加賀。顔色一つ変えないとは(すっごい後ずさりしたけど)」
加賀「……蛇の模型、ですか」
提督「こっちに本物もいるぞ」ニョロニョロ
加賀「それ以上近寄らないでください」
提督「……もしかして加賀」ジリッ
加賀「近寄らないで」ジリッ
提督(ちょっと楽しいぞこれは)ニヤリ
提督「ほーらほーら」ウニョウニョ
加賀「…………」ジリジリッ
ガタッ
加賀(!?)
提督「ほーら追い込んだ、もう逃げ場はないぞ~」
加賀「…………」
提督(逃げ腰だけど表情は相変わらずだな……ここは一つ……)
提督「そらっ!」ナゲルフリー
加賀「!!!」
提督「なんちゃってーびっくりしたか?」ウニョウニョ
支援
あと>>71って最初の榛名のとこ提督じゃない?
加賀「………………」ジワッ
提督(!?!??)
>>77
あーその通りです
ミス多い……
× 榛名(あんな純粋な眼で見られたら、直接、しかも思ってもいない悪口なんて言えない……!)
↓
○ 提督(あんな純粋な眼で見られたら、直接、しかも思ってもいない悪口なんて言えない……!)
です。脳内保管お願いします。
加賀「……最低です」
提督「い、いやほらあれだ、なんかこう……なんていうか、な?」
加賀「いいからしまってください」
提督「あ、うん、はい」ガサガサ
加賀「…………」グスッ
提督(やべー涙目だった)
提督(でもいつも凛としてる加賀の涙目っていうのも可愛いなー良いもん見れたぜグッヘッヘ」
加賀「……提督、声に出てます」
提督「えっ!?」
提督「まあこれで効果の方は実証されたわけだが」
加賀「…………」
提督(あ、微妙にふくれっ面だ)
提督「お、おこなの
加賀「怒ってません」
提督「そ、そうですか……」
加賀「…………」
提督「…………」
加賀「…………」
提督「…………というわけで行ってきますっ!」ガチャバタン
加賀「…………」ムスー
~~~~~~~~~~
提督「ふう……気まずかった……」
提督「しかし珍しい物が見れたし、良いということにしておこう」
提督「……後が怖いけど」
提督「ともかく榛名を探すか」
~~~~~~~~~~
提督(発見!)
提督「榛名」サワヤカー
榛名「あ、提督」
提督「珍しい物が手に入ったんだが、見たくないか?」
榛名「珍しい物、ですか?」
提督「ああ、そうだ」ガサガサ
提督「これだ!」バッ
榛名「あ、蛇……の模型ですか?」
提督(動じないだと!?)
提督「ほーら、こっちには本物もいるぞー」ニョロニョロ
榛名「わー、可愛いですね!」
提督「なん……だと……」
榛名「提督、蛇を飼っていらしたんですか?」
提督「あ、ああ、実家で飼っててな、この前連れてきたんだ」
提督「……榛名は蛇は怖くないのか?」
榛名「はい、可愛いですよね!」
榛名「比叡姉さまや霧島も蛇は苦手らしいですけど……こんなに可愛いのに」
提督(そんなに言うほどか……)
提督「榛名は苦手な動物とかはいないのか?」
榛名「はい、生き物は大概好きです」
提督「そ、そうか……」
提督「ま、まあ、当分の間こいつは俺の部屋にいるから、いつでも見に来てくれ」
榛名「そうなんですか? 分かりました! ありがとうございます、提督♪」
~~~~~~~~~~
提督「くそ、ただ喜ばせてしまった……」
加賀「……良いんじゃない、喜んだのなら」ムスー
提督(やべ、こっちはまだ怒ってた)
提督「か、加賀、やっぱり怒って
加賀「怒ってません」
提督「そ、そうですか……(いやどう見ても怒ってるけど)」
提督(怒らせたままだと具合が悪いな……そうだ)
提督「加賀、加賀」
加賀「……何でしょうか」
提督「犬とか猫は好きか?」
加賀「……はあ、まあ……」
提督「よし、じゃあこれを見てみろ」
加賀「アルバム……ですか?」ペラ
加賀「…………!!」
提督「可愛いだろ? 俺の秘蔵のコレクションだ」
加賀「…………」ペラ
提督「加賀、さっきは悪かった。お詫びといっちゃあ何だがそれを貸してやるから……」
加賀「………………」ペラ
提督「……加賀?」
加賀「……………………」ペラ
提督「…………」
加賀「……流石に気分が高揚します」ボソッ
提督(なんかもう大丈夫そうだ……)
今日はここまで……かな。続きは明日か明後日には。
誤爆には気を付けよう(戒め)
今更だけど一応トリつけとく
パターン6
提督「榛名の大切な物を取り上げる」
加賀「取り上げる……ですか」
提督「ほら、よくあるだろ?」
提督「『やめて! 返して! 返してよォ!』」(裏声)
提督「『ゲヘヘへ! おい榛名、この人形買ってもらったのか? お前の姉貴帰国子女のくせに儲けてっからなァ!』」
提督「『よーし、人形の服を脱がせてやるぜ! アソコが本物と同じかどうか見てやる! フヒヒ!』」
提督「的な」
加賀「長い」
提督「まあでもそんな感じだ」
加賀「何を取り上げるんですか?」
提督「榛名は前の鎮守府から出る際に姉妹からブレスレットをプレゼントされたらしい」
加賀「ああ、よく身につけてるアレですか」
提督「そう、それだ。それを取り上げる」
加賀「取り上げるというのはどうかと思いますが……」
提督「まあそこは上手くやるさ」
提督「俺が取り上げる→榛名困る→加賀相談に乗る、と言う流れだ、いいな」
加賀「はあ……」
~~~~~~~~~~
提督「やあ榛名」サワヤカー
榛名「あ、提督、お疲れ様です」
提督「榛名、いつもつけてるそのブレスレット、素敵だね」
榛名「はい! これは榛名がここに来る前に、姉さま達がプレゼントしてくれたんです」
榛名「流石に出撃するときはつけられませんけど」
提督「ちょっと見せてもらっても良いかな?」
榛名「はい、構いません。どうぞ」
提督(よっしゃ今だやったるwww)
提督「こいつの……あっ」スポーン
榛名「あっ」
ガッ
提督「」
提督(か、欠けちまった……けっこう盛大に)
提督「す、すまん榛名! わざとじゃないんだ!」
提督「そんなつもりはなかったんだ! 取り上げようとは思ってもぶん投げようなんて決して……」アセアセ
提督(とりあえず拾わないと……!)スッ
榛名「提督! 触らないで下さい!」
提督「は、はいっ!」ビクッ
榛名「怪我でもしたら大変です! 破片は榛名が拾いますから」
提督「へ? あ、はい」
榛名「触ってないですか? 怪我していませんか?」
提督「あ、ああ、まだ触ってない」
榛名「良かった……」
榛名「あ、破片は榛名が片付けておきますから、気にしないで下さい」
榛名「すみません、大きな声を出してしまって」
提督「い、いや、そんなことは……」
提督「それより……怒ってないのか?」
榛名「え?」
提督「大切な物なんだろう、それ……」
榛名「あ……え、と……」
提督「それならやっぱり……」
榛名「あ、えっと、でも、ちょっと欠けてしまっただけで、壊れてしまったわけではありませんし」
榛名「それに、提督に悪気があってやったわけじゃないのは分かっていますから」
提督(はうっ!)
榛名「思いがけずに失敗してしまうことって誰にでもあると思いますし……」
榛名「だから、提督も気になさらないで下さいね」
提督「ぐはあっ!(吐血)」
榛名「て、提督!? 大丈夫ですか!?」
提督「はあ、はあ、大丈夫だ、問題ない」
榛名「そ、そうですか……?」
~~~~~~~~~~
提督「……と、そんな感じのことがあった……」
加賀「何してるんですか」
提督「カッとなってやった。反省はしてない」キリッ
加賀「反省ゼロ……と」
提督「いや冗談、本当に悪いことしたと思ってる」
加賀「…………」
提督「…………」
提督「……今日はもうやめるか」
加賀「そうですか」
提督「お前も部屋に帰って良いぞ」
加賀「分かりました。今日の分の書類、あとは提督の印鑑だけですので押しておいてください」
提督「yeaaaaa!! 流石は一航戦! すごいなー憧れちゃうなー」
加賀「そうですか。では失礼します」
提督「はいよー」
ガチャッ
パタン
提督「…………」
提督「はあ~あ…………」
提督「やらかしちまった……」
提督「…………」
提督「榛名はどうしてるかな……」
提督「モニターっと……」ポチッ
榛名『…………』
提督(机の前に座って……ブレスレットを眺めてるのか……)
榛名『姉さま……』
提督「…………」ポチッ
提督「…………」
―――翌朝
鈴谷「提督がいなくなった?」
響「行方不明?」
加賀「行方不明というか、書類と書き置きだけ残していなくなったわ」
鈴谷「なんて書いてんの?」
加賀「『遊びに行ってきます。夕飯はいりません』と」
響「書類というのは?」
加賀「休暇の処置よ」
由良「また変なところで律儀ね……」
加賀「休暇といっても明日までのつもりみたいだから、明後日には帰ってくるでしょう」
鈴谷「じゃあ今日はどうすんの?」
加賀「とりあえず遠征でもやっておけ、だそうよ」
鈴谷「えー、しゅつげきしーたーいー」
加賀「だめ」
鈴谷「ぶーぶー加賀のケチー!……あ、嘘ごめん怒んないで!」
榛名「…………」
加賀「……心配?」
榛名「あ、いえ!」
榛名「……心配してるわけではないのですけど……」
榛名「昨日、提督とちょっとしたことがあって……」
榛名「提督、もしかしてあのことを気にしてるんじゃないかと思って……」
加賀「……大丈夫、心配しなくとも、明後日にはいつも通りよ」
榛名「そう……ですよね」
加賀「ええ」
榛名「ありがとうございます、加賀さん」
加賀「気にしないで」
―――夜
提督「というわけでただいま」
加賀「お帰りなさい。ずいぶん遅かったわね」
提督「ちょっと遠出してたからな」
提督「まーだいたい準備できたし、何とか間に合ったな」
加賀「そうですか」
提督「ああ。加賀ももう休んでくれ。今日は一日悪かったな」
加賀「……珍しいですね、提督がそんなこと言うなんて」
提督「ん? あーまあ、昨日今日と色々と迷惑かけたからな。それなりに悪いとは思ってる」
加賀「……そうですか」
加賀「明日もお休みではないのですか?」
提督「ああ、そうだ。悪いが明日も頼む」
提督「それと、まだ決まってないが明日は何か協力してもらうと思う。そっちも頼む」
加賀「……分かりました。では失礼します」ガチャッ
提督「あー、加賀」
加賀「?」
提督「こんな遅くまで待っててくれたんだろ?」
提督「ありがとな」
加賀「……仕事があっただけです。誰かさんが昨日の分の書類も片づけずに出かけてしまったので」
提督「ナ、ナンノコトカナーさあ寝ようお休み加賀!」
加賀「……ふふっ。お休みなさい」
提督「!?」
パタン
提督「…………加賀が笑うとこ、久しぶりに見たなー……」
提督「……笑うとこあったかな、今」
提督「さ、俺はもう一仕事だな……」
―――翌々日
加賀「おはようございます、提督」
提督「モーニン、加賀」
加賀「……どうしたんですか、朝から爽やかぶって」
提督「いや、ちょっと緊張してな……昨日は39ベリマッチな」
加賀「いえ。他のみんなにも言ってあげてください」
提督「ああ……よし、ちょっと榛名のところに行ってくる。すぐ戻る」
加賀「いってらっしゃい」
~~~~~~~~~~
提督「榛名」
榛名「あ、提督! お帰りになられたんですね」
提督「ああ、急に留守にしてすまなかったな」
榛名「いえ、たまには休養も必要ですよ、提督」
提督「はは……いや、それでな、ちょっと榛名に渡したいものがあってな」
榛名「渡したいもの……ですか?」
提督「これだ」
榛名「アルバムですか?」
提督「ああ、見てくれ」
榛名「……姉さまたちの写真……それに、前の鎮守府のみんなも。寄せ書きも……」
提督「すまんな、急に思い立って行ったから、急ごしらえであまり量もないが……」
提督「榛名は姉妹や前の仲間と離れて寂しく思ってるんじゃないかと思ってな」
提督「だが金剛たちも言っていた。『離れてても私たち姉妹はずっと一緒だ』って」
榛名「…………」
提督「それと、もう一つ」
提督「これだ」
榛名「これは……?」
提督「ミサンガってやつだな。一昔前に流行ったんだが」
提督「俺もあまり詳しくないんだが、それが自然に切れたら願いが叶うとかなんとか、まあ願掛けみたいなもんだ」
榛名「これ、手作りですか?」
提督「ああ、ブレスレットのことでみんなに相談したら、じゃあこういうのを作ろうって案が出てな」
提督「榛名がここに着任してからも、ちょうど忙しい時期で歓迎会なんかもできなかっただろ」
提督「今後もなかなか全員そろって集まる機会は作れないだろうが、せっかくだしみんなでお揃いのを作ろう、ってことになってな」
提督「それで昨日、第一艦隊のみんなで作ったんだ」
提督「みんなも喜んで協力してくれたぞ。ほら、俺も同じの」
提督「榛名、改めて、この前はすまなかった」
提督「俺にはあのブレスレットは直せないし、思いつくことなんてこれくらいしかなくて……」
提督「お詫び……なんて言うつもりはないし、代わりになるなんて思っていないが、良ければ受け取ってくれ」
榛名「…………」
提督「…………榛名?」
榛名「……」ポロッ
提督(な、泣かせた!?)
榛名「すいません……提督、ありがとうございます」ポロポロ
提督「も、もしかして、かえって辛い思いとかさせたりしたか!?」
提督「前の鎮守府を思い出して……とか」
提督「それともやっぱりそんなのじゃ……」
榛名「いえ、違うんです」
榛名「嬉しくって……」
提督「そうか……それなら良かった。なんなら休暇でもとって、前の鎮守府に遊びに行っても……」
榛名「あ、いえ、そうじゃなくて……」
榛名「提督が、鎮守府のみんなが、榛名のためにここまでしてくれたのが嬉しいんです」
榛名「その……榛名はここに来てしばらく経ちますけど、提督も仰ったように、なかなかこの鎮守府の全員と顔を合わせる機会もなくって……」
榛名「あまり積極的にみんなに関わることもできなくて……ここに馴染めてるか心配だったんです」
榛名「でも、最近は他の子たちとも話せるようになって、提督だけでなく、加賀さん達も色々相談に乗ってくれたりして……」
榛名「昨日なんかも、休憩時間にみんなが遊びに誘ってくれたんです。なんか元気なさそうだよって言って」
榛名「それで、嬉しくって」
榛名「もちろん、前の鎮守府のみんなも懐かしく思います。このアルバムも、ミサンガも、宝物にします」
榛名「でも、榛名はこの鎮守府に来れて、今とっても幸せです」ニコッ
~~~~~~~~~~
加賀「……それで、上手くいったの?」
提督「まあな、とりあえずは」
加賀「そう。良かったわね」
提督(まあ、写真は加賀のおかげで思いついたってのもあるんだけどな。アルバム見てたから)
加賀「? 私の顔に、何かついているかしら?」
提督「あ、いや」
提督「まーなんだ、今後ともよろしくな」
加賀「……どうしたの、急に」
提督「深い意味はない」
加賀「それで、今日はどうするの? またこの前の続き?」
提督「いや、やめよう」
加賀「もう榛名をいじめるのはやめるのかしら?」
提督「ああ、さすがに反省だ。悪いことなんてするもんじゃないよな……」
提督「それにやっぱり、榛名には笑顔が一番だ」
加賀「そう。なら良かったわ」
提督「さーて……今日も特にやることもないし、また(榛名の部屋の)カメラでも覗いて過ごすか」
加賀「たまには出撃しないと鈴谷が拗ねるわよ」
提督「あー……まあ、今度な今度」
加賀「それはそうと提督」
提督「何だ?」
加賀「榛名の部屋のカメラと盗聴器は全て回収しておきましたので」
提督「えっ」
加賀「それとこの部屋にあった榛名の私物もすべて返しておきました」
提督「えっ」
加賀「二度とこのようなことがないようにお願いします」
提督「」
提督「えっ」
―――数日後、司令室
バンッ!!
加賀「」ビクッ
提督「加賀!」
加賀「なんだ、提督ですか……そんなに思いきりドアを開けないでください、驚きます」
提督「そんなことはどうでもよろしアル!」
加賀「どうしたの? そんなに血相抱えて」
提督「あのな」
提督「榛名を怒らせようと思う」
加賀「仕事しろ」
終わり
榛名は天使、はっきりわかんだね
おかげさまで昨日、加賀と榛名がレベル99になりました
改二は楽しみだが腹黒キャラの公式逆輸入はマジで勘弁してください(土下座)
榛名が可愛くて書いたけどやっぱSS的には扱うの難しいわ
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