ブッダが無くなった後の動きが面白かったので、モバマスでそれっぽくやってみました。
いろいろ諸説ありますが、深く気にしないでもらえるとありがたいです。
幸子「かわいい僕が解説します、喜んで構いませんよ!」
幸子「僕は可愛いので」ドヤァ
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1387011477
P1「あれ?安部菜々って、礼子さんよりも年齢上だったよな?」
P2「は?」
P3「いや、お前それは違うだろう?」
P2「確かノアさんよりは上だったはず」
P3「え?」
P1「あと、愛海ちゃんはおっぱい聖人だったよな」
P2「ばか、愛海ちゃんはレズだろ」
P3「(あかん)」
幸子「ブッタさんが亡くなってからしばらくして」
幸子「ブッタさんが伝えたモバマスの教え、それが大変にあやふやになってきました」
幸子「まあ、紙に残すのではなく言葉で伝えるのでから、そうなるのも解ります」
幸子「私の可愛さも、言葉だけでは言い表せませんからねっ!」ドヤァ
P3「……やばい、モバマスの事をもうみんな忘れ始めている」
P3「このままだと、変な感じで他のみんなにモバマスのことが伝わってしまうかもしれない」
P3「そして菜々さんは永遠の17才だろうがこらぁッ!」
P3「オフ会だッ!オフ会開くぞッ!」
幸子「危惧したPさんの一人が、オフ会もとい決起集会を開きました」
幸子「そこで互いの認識の違いを確認し合い、正しいモバマスを守り通そうとします」
幸子「まぁ、そこで僕の可愛さを改めて知ったことでしょう」
ごめんちょっとわからない
もう少し説明して
>>4
幸子「これまではモバマスがどんなものだったのかを言葉で伝えるだけだったんです」
幸子「人の言葉は受取手が全てを自分で決めてしまいます。だからだんだんとモバマスの言い伝えが変わっていってしまったんです」
幸子「正しい内容のモバマスが伝わり続けていくのは難しい」
幸子「だから一度みんなで話し合って正しいモバマスを再確認しようと思ったみたいですね!」
このブッダってのは聖お兄さんとかじゃなく本物ってこと?
>>7
本物の方です。
幸子「ですがしばらく回を重ねるうちに……」
P(新参A)「なんかモバマスってさ、新しい人が入りにくい雰囲気じゃない?」
P(新参B)「あ、それあるかもなぁ」
P(新参A)「だからさ、いろんな人に知って貰うためにマンガとかストラップとか」
P(新参A)「そういうの公式で販売してさ、もっといろんな人に楽しさを知って貰うべきだと思うんだ」
P(新参B)「おぉ、それいいじゃん。じゃぁ今度のオフ会でそれ提案してみようぜ」
P(新参A)「それいい考えだな、よし。一つみんなの前で提案してみるか」
幸子「自分達だけで盛り上がるのはなんだし、他の人にもモバマスを広げようと考えるPさんが出てきました」
幸子「人間誰だって、素晴らしいものを知っていたら他人に広めたくなります」
幸子「まぁ、仕方ないですね!僕の可愛さを知ったらみんなに広めたくもなりますよ!」ドヤァ
幸子「そして三回目のオフ会の時……」
P(新参A)「というわけで公式でグッズやマンガを……」
P1「ちょっと待て」
P(新参A)「はい?」
P1「モバマスはモバゲー以外ありえないだろうが」
P2「そうそう、お前の言う事は解るけれど。それはあかんて」
P3「マンガとかグッズとか、そんなのよりもちゃんとモバゲーのモバマスをする」
P3「他は一切触れない!それが正しいPの姿だろうが」
P(新参B)「だから、それだとモバマスの楽しさに触れる機会を得られない人が……」
P1「別に良いじゃん」
P2「なぁ?」
P3「おう、モバマスしてなければPじゃないし」
P(新参A)「……(だめだこりゃ)」
幸子「テレビでモバマスの話が出た時、嬉しい人と嬉しくない人に別れましたよね」
幸子「だいたいそんな感じで、保守的な人と活発化させたい人のグループが生まれ始めていました」
幸子「僕の可愛さをありのままに守りたいっていう人と、腹パンしたい人に別れるようなものです」
幸子「……い、いくら僕が可愛いからって。は、腹パンはダメですよ!」
多分うろ覚えのアイドルの設定を互いに指摘して間違いを正しく認識するってことか?
>>11
はい、ブッダがいた頃にはwikiが無い(ブッダの話をまとめているものがない)ということです。
わかりにくくてすいません。
P(新参A)「携帯やスマホを持ってない人だっているかもしれない」
P(新参B)「そういう人達にもモバマスに触れられる機会が必要なのになぁ」
幸子「お金が無い人、モバゲーに入れない人、そういう立場が違う人だってモバマスに触れたい」
幸子「そういうPじゃないけれど、モバマスが好きな人がちょっと増えてきたんです」
幸子「だからこそガッチガチのモバマスじゃなくて、もっと触れやすいモバマスに変わっていくべきだ」
幸子「立場が違う人達だってモバマスは受け入れるわけですから、もっと敷居を下げようとしたんですね!」
幸子「ですが……」
P1「まったく、今はグリマスや本家達の動きが活性化しているのに」
P2「そんな事したらそっちに集中して、モバゲーのモバマスそのものを疎かにするやつが出てくるだろうが」
幸子「新たに雄飛の時を待つグリマス、そして既存のアイマスの存在」
幸子「彼らを脅威として見ている人達は、それを拒みました」
幸子「むしろ敷居を弛めるよりも、強いモバマスの姿を見せないといけない」
幸子「彼らはそういうマニア向けのファンが多くいる土地で、新規獲得を目指していたんです」
幸子「まぁ、僕はマニア向けだろうとそうでなかろうと可愛い事は事実ですけどね」ドヤァ
幸子「そして彼らはとうとう解り合う事はなく……」
P(新参A)「もうあなた達にはついて行けない!」
P(新参B)「ちひろさんに付き合うのはウンザリなんです!」
P1「確かにちひろさんは悪魔だが、お前らのやり方は認めん!」
P2「ちひろさんに関しては同意だが、その考えは危険なんだ」
ちひろ「ふぁっ!?」
幸子「分裂しちゃいました。こうなったら戻る事はありませんね」
幸子「これが上座モバマスと大衆モバマスの始まりだとされています。大衆モバマスは後に大乗モバマスに繋がっていきます」
幸子「ちなみに、『大乗』っていうのはたくさん乗れるってことです」
幸子「モバマスを知らない人は無理して知らなくても良いだろう、という上座モバマスとは反対に」
幸子「大乗モバマスは知らない人も、モバマスを出来ない人もみんなモバマスで幸せになろうとしたんですね」
幸子「まぁ、僕を見た人はみんな幸せになりますけどね!僕は可愛いので!」ドヤァ
幸子「ですが一度分裂したらそこで止まる事はなく……」
P(新参A)「最高はやっぱり凛ちゃんだよな」
P(新参B)「ちえりんに決まってるだろ?」
P(新参C)「パッションが最高、クールとかwww」
P(新参D)「あ?クールPの俺に喧嘩売ってんの?」
P(新参E)「いや、アイドル全員可愛いし最高だろ」
P(新参F)「まぁまぁ、眼鏡をどうぞ」
幸子「こんな感じで、大体二十ぐらいに派閥が分かれちゃいました」
幸子「みなさんモバマスを愛するが故に、ちょっと熱くなっちゃったみたいです」
幸子「……というか、何で僕を一番っていうPさんがいないんですか!?」
幸子「そして分かれた上座部系モバマスの中で最大のサークルが現れました」
幸子「それが説一切有部と呼ばれる派閥です」
神崎蘭子「闇に飲まれよっ!我が存在こそ真理の探究者なりっ!(どうもみなさんこんにちわっ!説一切有部です!」
蘭子「我が命題は根源に至る術式の完成なり(私達は仏の教えであるモバマスの理論化をがんばりました)」
蘭子「後世へ混沌と秩序の秘術書をもたらさん!(大乗モバマスへ繋がる多くの書物は私達が作ったんです!)」
蘭子「我こそ大いなる意志、その代弁者たる者の理を継ぐものなり!(私達こそまさにブッタさんのモバマスの教えを一番理解している自信があります!)」
一般人A「何を言っているのかはさっぱり解らないが、なんか凄そうだ!あと可愛い!」
一般人B「こりゃ蘭子ちゃんを支援するしかないっ!だって可愛いし!」
幸子「せ、説一切有部はこんな感じで大きく活動したために、当時の社長さんや国王さんから沢山支援をいただきました」
幸子「モバマスの話を参考に、一次創作に近い同人誌をかなりの部数発行したようです」
幸子「この蘭子さんが作ったたくさんの同人誌のジャンルはアビダルマと名付けられます」
幸子「アビダルマは廃れるどころかどんどん発展、後の世にはプレミアがつくぐらいまで価値が上がったそうです」
幸子「まぁ、結局このアビダルマの中でも分裂が起こるわけで……」
橘ありす(経量部)「ら、蘭子さんの言葉はちょっと解りにくいですから、もう少し整理したほうがいいでしょう」
蘭子「むぅ、難解たる我が言葉の真意が(そ、そうですかね?私の言葉ってそんに解りづらいですか?)」
冴島清美(根本有部)「蘭子さんの本にはサークルでの風紀を乱す事に対する罰則がありません。ここはしっかりとさせるべきです!」
蘭子「あ、あの……」
前川みく(大衆部)「蘭子ちゃんの言葉は解りにくいのにゃ、蘭子ちゃんの言葉よりも普通の言葉を使った方がもっといいにゃ!みくは自分を曲げないよ!」
蘭子「……グス」
幸子「ありすさんは蘭子さんの同人誌に対して自分なりの解釈を付け加えて整理し始めます」
幸子「清美さんは蘭子さんと大部分は変わらないものの、ルールやマナーを厳守する方向へ」
幸子「前川さんは蘭子ちゃんの言葉が解りにくいので、普通のみんなが一般に使っている言葉で同人誌を制作していきました」
平民A「この独特な言葉はちょっと解らないなぁ……」
平民B「お、こっちのみくちゃんの言葉の方が解りやすいな」
蘭子「わ、我が言葉が光に飲まれていく!?」
みく「やっぱりみくは正しかったにゃ!これからはみくちゃんのファンを止めますなんて言わせないにゃ!」
幸子「蘭子さんは新しい言語を使ったのに対して、みくさんは民衆が使っている言語を使ったので南インド全般にみくさんの人気がでます」
幸子「早い話が蘭子さんの言葉が難しすぎたんです。しかしこれによってモバマスの人気がますます高まっていきました」
幸子「これが後に大きな運動、大乗モバマスへ繋がっていくのです」
幸子「あとみくさん、みくさんだけのファンじゃなくてみんなのファンですからね!可愛い僕をのけものにしないでください!」
みく「にゃっ!?」
幸子「ところで、この頃インドでアショーカという王様がいました」
幸子「アショーカさんは様々なジャンルで戦争を繰り広げていました」
アショーカ「やっぱりこの作品は至高だな、今期の他の作品は屑決定」
幸子「……ず、随分と独特な方ですね。ですがある時の事、戦争が終わった後にふと我にかえります」
部下1「この度の戦争(論争)も我々の大勝利ですな」
部下2「やはり○○は最高だな、ヒロインもめっちゃかわいいし」
アショーカ「だよなぁ……ッ!?」
部下1「あれ?王様どうしたん?」
アショーカ「俺、気がついちゃったかもしれない」
部下2「なんすか?」
アショーカ「……ヒロインってさ、結局ところ俺達じゃなくて主人公LOVEなんじゃね?」
部下1・部下2「「!?」」
アショーカ「俺、もう帰るわ……」
幸子「え、えぇとですね。アショーカさんは戦争することに疲れ、そもそもなんで俺こんなことしているんだろうって虚しくなりました」
幸子「そんなおりに出会ったのが……」
アショーカ「モバマス?俺自身がPになる?それって主人公がそもそも俺って事?」
アショーカ「……うぉ、何この子達可愛い」
アショーカ「へぇ……ふーん」
アショーカP「おい、部下1と部下2。このモバマスっての流行らせるぞ!」
部下1「え?」
アショーカP「招待するとチケットとかアイドル貰えるんだってよ!国民全員招待すんぞ!」
部下2「何それ怖い」
部下1「あ~でもアショーカ王」
アショーカP「アショーカ王じゃねぇ、アショーカPだ」
部下1「……アショーカP」
アショーカP「なんだ」
部下1「そもそも文字すら知らない連中を招待するなんざ無理ですよ」
部下2「だよなぁ、一部の権力者ならともかくモバマス教に学も無い連中を誘えるかどうか」
部下1「貴重な同人誌を見せてまわるとかまずありえないし、仮に招待はできても流行らせるとなると流石に」
アショーカP「じゃぁ広告を出せばいいだろうが、文字無しの広告」
アショーカP「絵だけ見ればどんなのか解るだろ」
部下1「アショーカP、時代背景考えてください。紀元前のインドにそんな布教は不可能です」
アショーカP「……なんかない?」
部下2「石に刻むぐらいならまだできますが」
アショーカP「それ採用」
部下1・部下2「「マジですか」」
幸子「アショーカ王、じゃなくてアショーカPの執念は凄まじく、領土中の石壁や石柱にモバマスの絵を刻み始めました」
幸子「この時代のインドは何事にも慣用的であったので、自然とモバマスは民衆に浸透していきます。モバマスの教えを保護する環境と育成の環境が整っていたんです」
アショーカP「もっと、もっと同人誌を!ミャンマーとかカンボジアとかスリランカの海外掲示板にもモバマスを流布するぞ!」
幸子「さらにアショーカPは多くのPを招いてモバマスの同人誌を量産し始め、モバマスPをスリランカなどの外国に派遣してモバマスの布教を行いました」
幸子「これが国と民族を大きく超えてモバマスが人気になる基盤になったのです」
幸子「きっとアショーカさんもボクの可愛さに突き動かされたんでしょう、ボクは可愛いですからしかたありませんね」ドンッ
部下2「(王は根っからのパッションPなんだけどなぁ……)」
幸子「加えてもう一つ行われたのが……」
民衆「なぁなぁ、ツンデレってルイズのことだよな?ハルヒだっけ?」
民衆P「違う。奈緒だな、というかツンデレ=奈緒だろ」
民衆「なぁなぁ、ヤンデレって桂言葉だっけ?それとも我妻由乃?」
民衆P「違う。まゆだな、というかヤンデレ=まゆだろ」
民衆「なぁなぁ、悪魔とか鬼ってなんだと思う?」
民衆P「ちひろだな、鬼と悪魔=ちひろd」
ちひろ「ちょっとこっちにきてくださいね~」
民衆P「」
幸子「えーと、わかにくいかもしれませんがこういうことが行われました」
幸子「つまり既存のもの、例えばルイズさん=ツンデレだとか桂言葉さん=ヤンデレとか。そういう認識を変えていくこと、既存の作品の取り込みを行います」
幸子「これにより多くの民話と融合されたモバマスとなってより民衆に親しみやすいものになり、大陸に広がっていったのです。喧嘩するよりも融合させた方が広がりやすいですから」
幸子「この融合をジャータカって言います。聖☆おにいさんとかで、生まれてすぐのブッダさんが『天上天下唯我独尊』っていった話がありましたよね?」
幸子「あれもジャータカとして、中国の既存の話とブッタさんの生誕が融合して生まれたものだって話もあります」
楊菲菲「昔の中国だと龍は皇帝のしょうちょうダヨ-!ブッダさんが皇帝に近いぐらい偉い人なんだって昔の人は思ったはずネー!」
幸子「その後、モバマスはさらに広がっていきます。シルクロードも関係しますが……主な原因はこの人ですね」
アレキサンダー大王「よろしい!ならば征☆服だ!」
幸子「某作品で有名なこの人が、やたらめったら征服するせいで文化の混ざり合いが生じます」
幸子「おかげでモバマスの文化も彼と共にあちらこちらへ広がっていったのです」
幸子「この中で大乗モバマスは生まれていきました」
幸子「あ、みなさんには大乗モバマスと上座モバマスの違いがよく解らないって人もいると思います」
幸子「大乗モバマスと上座部モバマスの解りやすい大きな違いは……」
上座部P「モバマス?モバマスだけしっかりやってればいいだろ」
大乗P「モバマス?モバマスをやることと、公式の本とかグッズを買ったり、同人誌作ったり絵を描いたりことも必要だよな」
幸子「もうやたらめったらです」
上座部P「モバマスは本物が一番だろうが、妄想を交えた本を書くとかありえないよ」
大乗P「モバマスは本物も大切だが、それぞれのモバマスに対する思いを募らせる事も必要なんだ」
大乗P「だからモバマスをやってグッズを買うことはもちろんのこと」
大乗P「その良さを伝える本を書いたり絵を描いたりすることも必要なんだ」
上座部P「……いや、でもこれ見たけど流石に『生えてる』はないと思うぞ」
大乗P「妄想って爆発すると変な方向に向かうこともあるから……」
幸子「上座部モバマスは僕の趣味であるノートの清書みたいに、書くのではなくあくまで口伝に拘りまっています」
幸子「でも大乗モバマスはたくさんの同人誌活動を行い、より多くの地域や人々にモバマスを布教していったのです」
幸子「ですから大乗モバマスといえば『経典もとい同人誌制作の歴史』といっても過言ではないのです」
幸子「……いくら可愛い僕でも流石に生えてるってことは無いですからね、プロデューサーさん」ズーン
幸子「さて、この後インドでのモバマスは衰退の一歩を辿っていきます」
幸子「原因はいくつもありますが、大きな原因としては既存の作品達に飲み込まれていった事があげられます」
幸子「つまりヒンドゥー教、もとい本家アイドルマスターとの融合が進んでものの、向こうに取り込まれてしまったのです」
幸子「ふふん、ですがモバマスはまだまだ終わりません!むしろアショーカPの布教で広がった外国で」
幸子「中国の地で新たな動きを見せていくわけです!まだまだ僕達シンデレラガールズの出番は終わりませんよ!」
今日はこれで終わりにします。
次からは中国でモバマス(仏教)がどんな変化をしていくのか書いていくつもりです。
今見直したら誤字とかたくさんありました、すいません……。
乙
とりあえず>>1には是非この画像を保存しておいてもらいたい
http://i.imgur.com/SNk2j5j.jpg
>>38
ありがとう、幸子は初めて書くからこの画像はありがたい。
それじゃ、再開します。
幸子「さて、これから中国モバマスに入っていくわけですが一つ注意があります」
幸子「中国とインドはまったく違う文化ですから、同じような目で見たら絶対にいけませんよ!」
荒木比奈「早い話がアイドルしてるアイドルマスターと、ゼノグラシアぐらいの違いがあるっス」
比奈「中国っていう国をインドとか日本の視点じゃなくて、おおらかな視点で見た方が楽っスよ?」
幸子「カワイイボクとの約束ですからね!」
楊菲菲「今回はふぇいふぇいの出番がたくさんあるヨー!」
幸子「さて、さっそく話に入りましょう。シルクロードからたくさんの文化が中国へ届きます」
幸子「その文化の一つとして、宗教であるモバマスも中国の地へ渡っていきました」
ヘレン(シルクロード)「ふふ、シルクロードは当時世界レベルの交易路だったわ」
ヘレン(シルクロード)「多くの民族、国家が混ざり合って開かれたシルクロードのことは教科書でみんな習ったはずよ」
ヘレン(シルクロード)「世界レベルで歴史レベル、まさに私こそこの役に相応しいわね」フフフ
幸子「は、ははは。ま、まぁボクも世界レベルでカワイイですけどね!」
ヘレン(シルクロード)「さて、中国人のフェイフェイちゃんに世界レベルの文化を持ってきたわ」
ヘレン(シルクロード)「これはモバマスっていう宗教よ?大切にしてね」
菲菲「ワー!すごく嬉しいヨー!」
ヘレン(シルクロード)「それじゃ、とりあえずもってきたもの全部置いていくわね」ドサッ
『モバマス同人誌の山』(数千冊)
菲菲「……」
菲菲「……」
菲菲「……エ?」
ヘレン(シルクロード)「他にもブッダさんやアイドル達のフィギュアもあるわ。あ、音楽CDもあるわね」
菲菲「え、ちょ」
ヘレン(シルクロード)「まだ私のCDは無いけれど……大丈夫、すぐに大空に羽ばたくように私は花開くわ」
菲菲「ちょ、ちょっと待ってヨー!」
ヘレン(シルクロード)「わかってるわ、でも安心して。私は世界レベルどころか宇宙レベルまで達する力が」
菲菲「お願いだから話を聞いて欲しいネー!?」
ヘレン(シルクロード)「どうしたの?そんなに慌てて」
菲菲「い、いくら何でも数が多すぎるヨ!」
ヘレン(シルクロード)「世界レベルの宗教よ?たくさんの人に好かれて、たくさんの同人誌が作られるのは当然だわ」
ヘレン(シルクロード)「……私の同人誌は何故か無いけれど」
菲菲「で、でも怪しそうなものもたくさんあるネ!表紙が怪しいのやまだくさんヨ!」
ヘレン(シルクロード)「でもどれもモバマスについて書かれたもの。取り合えず読んでみたら?」
菲菲「う、うぅーわかったネ。フェイフェイがんばって全部読んで見るヨー」
一ヶ月後
菲菲「まったく意味がわからないデスヨー!?」
ヘレン(シルクロード)「……あら?」
菲菲「こっちの本には幸子は腹パンが好きなのに、こっちの本では幸子は腹パン止めてって言ってるネ!」
菲菲「どっちネ、どっちが正しいのかわからないんダヨー!?」
幸子「いや、ボクはそんなバイオレンスな趣味ないですから!?誰ですか変な同人誌を中国に持ってきたのは!?」
菲菲「この本にはウサミン星は地球から宇宙へ十分なのに、この本では渋谷から十分ヨ!」
菲菲「どの本も時間と場所がバラバラ、そもそもウサミン星なんて存在しないって書いてあるものまであるネ!」
安部菜々「う、ウサミン星は本当にあるんですからね!?嘘じゃないですよ!?」
同人誌A『一番カワイイのは渋谷凜』
同人誌B『一番カワイイのは十時愛梨』
同人誌C『一番カワイイのは緒方智絵里』
同人誌D『一番カワイイのは神崎蘭子』
同人誌E『一番カワイイのは星輝子』
同人誌F『一番カワイイのは三村かな子』
菲菲「全部書いてあることぐちゃぐちゃダヨ!?結局だれが一番カワイイのかわからないヨー!?」
幸子「いや、一番カワイイのはボクですからね!?どうして変なのはあって、こういうのは無いんですか!?」
同人誌A『キングはいろいろキツイ』
同人誌B『ドナキチはドーナッツ狂い』
同人誌C『とときんは脱ぎ魔』
同人誌D『お嬢の実家はヤクザ』
同人誌E『しぶりんはヤンデレ』
同人誌F『ファッキューユッキ』
菲菲「キングって誰なノ!?ドナキチも、とときんも、お嬢も、みんな誰のこと言っているのかわからないヨ!?」
菲菲「どの本もいつ作られたのかわからないし、どれが本当に正しいのかも全然知らないネ!?」
菲菲「書いてあることは本によってバラバラだし、読んでいてスゴイ混乱するヨ!?」
菲菲「ヘレンさんお願いネ!私にどれが正しくて、どれが正しくないのか教えて欲しいんダヨ-!」
ヘレン(シルクロード)「……」
菲菲「ど、どうしたヨー?」
ヘレン(シルクロード)「そう、私は道。私というロードがあるからこそ世界は動くの」
ヘレン(シルクロード)「わかるわよね?」
菲菲「わからないヨ!?」
ヘレン(シルクロード)「私はそもそも交易路だもの、運ぶのが仕事よ?」
ヘレン(シルクロード)「運んだ後のことは……その……」
菲菲「……え?え?」
ヘレン(シルクロード)「世界レベルでもわからないことぐらい……あるわ」
菲菲「む、無責任ダヨ-!?」
幸子「あらら、フェイフェイさんが大混乱を起こしちゃいました」
幸子「同人誌は一次創作に近いものもたくさんあります」
幸子「でもほとんどが原作を知っていても二次創作、あるいはキャラだけを借りて完全な独自設定で書かれてしまうと思うんです」
幸子「挙げ句の果てには三次創作になっていたりと。たぶんそこらへんはボクより皆さんの方が詳しいですよね?」
幸子「そんな同人誌が一気に中国へ押し寄せてきたんです」
幸子「当然ですが、インドと違って中国にはブッダさんがいません。同人誌が書かれた時代背景も文化も知りません」
幸子「つまり中国の人達は完全に本物のモバマスのことを知らないんですよ」
幸子「彼らにとってのモバマスは、同人誌の中身に書かれたモバマスの世界だけ」
幸子「でもその同人誌が一冊ごとに内容が完全に違ったりするわけで……」
幸子「だから中国の人達はどの同人誌が正しいのか、間違っているのか混乱するのは当たり前なんです」
幸子「もっと解りやすく言うと、彼らにとって二次創作が一次創作なんです」
幸子「ボクの本当の可愛さを知らないなんて、かわいそうな人達ですよね!」
菲菲「……こ、困ったネ」
菲菲「と、取り合えずこれだけの数の本を整理しないのは大変ヨ」
菲菲「いくつかの本をまとめて、一冊の本にまとめた方がいいネ!」
幸子「彼らは文章をまとめあげたりすることが大変にうまいです」
幸子「まずやって来た多くの同人誌を漢文に訳し、編纂しようと試みました」
松尾千鶴「習字なら任せてください」
菲菲「チヅル助かるヨー!じゃあさっそくお願いするネー!」
千鶴「はい、それでまず……どれとどれをまとめましょうか?」
同人誌A『凜ちゃんは15才』
同人誌B『凜ちゃんはカワイイ』
同人誌C『凜ちゃんは犬の散歩をすることが好き』
菲菲「そうネー……」
菲菲「じゃぁまずはAとBをまとめるヨ!」
千鶴「はい」サッサッ
同人誌A+B=同人誌D『凜ちゃんは15才でカワイイ』
千鶴「(次は恐らくCをまとめて……)」
菲菲「Cはちょっと中国の文化に合わないから、書きかえるネ!」
千鶴「はい、書きかえ……え?」
千鶴「あ、あの」
菲菲「お願いヨ!」
千鶴「は、はい」
同人誌C(改変)『凜ちゃんは犬の散歩をされるのが好き』
菲菲「それをDとまとめれば完成ネ!」
同人誌D+C=同人誌E『凜ちゃんは15才で可愛くて犬の散歩をされるのが好き』
千鶴「ほ、本当にこれでいいんですか?」
菲菲「問題ないヨ!これで良いネ!」
菲菲「んー、でもなにか物足りない気がするヨ」
千鶴「そ、そうでしょうか?もう十分濃すぎるような気が」
菲菲「そうだ、この同人誌Fも一緒にまとめるネ!もっと良くなるはずだヨ!」
同人誌F『川島瑞樹のセリフは「わかるわ」』
千鶴「え?でもこれ瑞樹さんのセリフじゃ……」
菲菲「おいしいセリフよ?凜に言わせたらもっと凜は輝くよ!」
千鶴「え、え?あ、あの……」
同人誌E+F=同人誌G『凜ちゃんは可愛くて犬の散歩をされるのが好き、セリフは「わかるわ」』
千鶴「わ、わかりません!まったく解りませんよ凜さん!?」
菲菲「龍は中国で皇帝を表すヨ!良い考えがあるネ!」
千鶴「も、もう止めた方が」
菲菲「凜に龍を絡ませれば、きっとみんなも凜をますます尊敬するはずヨ!」
同人誌G+龍(中国文化)=同人誌H
菲菲「ついでにチャイナ服を着せるネ!ふぇいふぇいとおそろいで凜も喜ぶヨ!」
同人誌H+チャイナ服(中国文化)=同人誌I
菲菲「それからそれから……」
千鶴「(凜さん、ごめんなさい)」
『渋谷凜はチャイナ服を着て体に龍が巻き付いている』
『高校生アイドル渋谷凜はウサミン星出身であり、口癖は「わかるわ」』
『パンがごはんよりも大好きで、犬の散歩をされるのも好きである』
千鶴「」
菲菲「完璧ネ!これを中国中に広めるべきヨ!」
渋谷凜「……」
菲菲「あ」
凜「うん、フェイフェイ。ちょっとこっちに来てくれるかな?」ニコリ
幸子「えー、と」
幸子「この時代の中国のまとめ方はこうなんです」
幸子「つまり多くの同人誌の美味しいところだけ集めて、さらにそこに中国の文化を付け加えるわけです」
幸子「そもそもインドで生まれたモバマスを、そのまま中国に持ってきても中国の人は解りませんからね」
幸子「だから彼らはインド人が解りやすいモバマスを、中国人が解りやすいモバマスに変えるわけです」
幸子「ですから完成品は、ほとんどインドで生まれたモバマスとは別物になってしまいます」
細かいけど「凜」じゃなくて「凛」ね
「青」と「蒼」ぐらい違うからね
幸子「それにインドの言葉……もとい蘭子さんの言葉から、中国語になおすのには翻訳者さんが必要不可欠です」
幸子「結果として翻訳者さんの意志や表現が、翻訳された同人誌に盛り込まれます」
幸子「いくら忠実に再現したと言っても、完成するのはやっぱり別物です」
幸子「そうして中国文化に適応した、新しいモバマスが中国の地で生まれるわけです」
幸子「……」
幸子「……ち、千鶴さん。ボクのやつは、その」
千鶴「……ごめなさい、もう編纂しちゃった」
幸子「」
>>68
他所で変換したやつそのままだった……指摘ありがとうございます。
今回はこれでおしまいです。中国は長いのでまだもうちょっと続きます。
日本は中国よりももっと混沌とするので、中国仏教……もとい中国モバマスまでで終わりにするつもりです。
>>69
「ごめなさい」になってるよ
乙乙、日本は色々宗派で分かれ過ぎだからちかたないね
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません