若林智香「雨垂れ石を穿つ」 (61)
アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。
以下のSSから繋がってますが、多分大丈夫のはずです。
千川ちひろ「後悔先に立たず」
千川ちひろ「後悔先に立たず」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1371/13715/1371571865.html)
相原雪乃「転ばず先の杖」
相原雪乃「転ばず先の杖」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1372/13720/1372071540.html)
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五十嵐響子「子は鎹」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1376/13762/1376272820.html)
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(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1378/13789/1378901768.html)
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並木芽衣子「棚から牡丹餅」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1381/13817/1381758473.html)
だいぶ多くなってきましたね。何かいい案ないでしょうか。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1383832852
─ 事務所 ─
時刻は朝8時をまわっていた。
モバP(以下P)「えっ・・・あ、はい!分かりました!あと2時間後ぐらいにそちらへお伺いします」
相原雪乃「また電話ですか。今日は忙しいですね」
P「ただの仕事の電話なら良かったんだけどね」
今の電話で3回目。内容はすべて『うちに遊びにおいで』との連絡。
P「うーん、雪乃さんはこの後ラジオの収録でしたね」
雪乃「はい、午前から午後4時までは続くと思います」
P「今日、休みを取らないで仕事がない子は・・・」
若林智香「はーい!私今日レッスンだけですっ☆」
P「そうか、智香か・・・。よし、大丈夫だろう」
智香「何するんですか?」
P「今日、智香はCoolプロダクションで見学だ」
智香「はーい・・・ってえぇ!?御三家に行くんですか!?」
今のご時勢、アイドル戦国時代と呼ばれる世の中である。
かの765プロや961プロが先陣を切り、それに続いたCuteプロ、Coolプロ、Passionプロの通称:御三家が今の乱戦を確立した。
御三家の影響力は強く、アイドル1人ひとりにそれぞれ「この子Cuteっぽい」「この子はCoolプロのイメージ」と言った属性付けが決められるようになった。
そのため、他の事務所のアイドルに優秀で、自分の事務所にあった属性の子だったら奪ってしまう、なんてことは少し前まであった。
しかし、今はその御三家は安定期に入ったのか、急激な成長は求めず、保守的な動きに回っている。
そこで今回、白羽の矢が立ったのが新気鋭○○プロである。
○○プロは最近のプロダクションの中でも特に成長率が高いプロダクション(株価とかの判断)
女優としても成長が期待できるエース相原雪乃、杉坂海を抱え、期待の新人であるイヴ・サンタクロースの顔見せも行なった。
もちろんアイドルプロダクションの顔とも言えるユニットもいくつか持っている。
藤居朋、若林智香、村上巴の「ともキュービック」、杉坂海、並木芽衣子、小松伊吹の「エキゾチックダンサーズ」・・・。
さらにプロダクションランクが上がった事により、Cuteプロから、かの世界的大企業「櫻井グループ」の社長の1人娘櫻井桃華を、Coolプロから梅木音葉を引き抜くことに成功している。
若い層だけでなく幅広い層に受けるアイドルを揃えた堅実的なプロダクションという評価だ。
直近3つのSSだけ載せて後はトリップで検索してもらうとかで良いのでは
P「・・・ってこの朋が置いてったアイドル雑誌に書いてある」
智香「へ、へぇ~・・・私たち、結構目立ってたんですね!」
P「実感ないよね。俺も実感ないしね。でも・・・堅実的、ってのは嬉しいな」
智香「なんでですか?」
P「俺はみんなアイドルだけで終わらないような子に育ててるつもりなんだ。もちろん、トレーナーさんにも賛同してもらってる」
P「女優、歌手、タレント・・・この魅せるっていう業界で長く名前を残すような子にね」
智香「・・・おおう・・・スケール大きいですね!」
P「だから堅実的ってのは1歩1歩が認められてる感じで」
P「でもまだまだ。見合った実力はないよ。特に俺がね」
智香「そうですか?私たちはPさんにずっと付いてこられてますし、もうスーパープロデューサーですよ☆」
P「・・・でも、まだまだだよ。上を喰えて、初めて第一歩かもしれない」
智香「上を喰う・・・って、もしかして」
P「今日は御三家の技術を奪うつもり・・・智香には一緒にいてもらって共に目に焼き付けてほしいんだ」
智香「・・・はいっ!!」
雪乃「私がついて行きたかったですわ」
P「はははっ、うちのスーパーエースをそう易々とライバルに見せたくないよ」
雪乃(むぅ、デートって言いたかっただけですけどっ)
P「それじゃあ、智香行こうか」
智香「はーいっ☆」
─ Coolプロ ─
P「でっけぇ・・・うちのビル(4階立て)の2,3倍はあるよ」
智香「い、いきなりラスボスですか・・・?」
P「御三家はどこもこんな感じだと思うよ」
智香「わ、私はここで応援してますね!フレーフレー☆」
P「ここまで来て逃げ腰は許さん!」
智香「うわーん!Pさんも凄く手震えてるじゃないですかー!!」
P「ギクッ・・・お願いだから一緒に来て、ね?」
>>5
最初2作ぐらいがトリップまだつけてなかったはずです。
あまり見てくれる人の手間かけたくないので、どうしたものか。
「ようこそCoolプロへ」
P「先ほどお電話を頂いた○○プロのPと申します、こちらはうちのアイドルの若林です」
「P様ですね、ではこのゲストカードを持って11階、エレベーターホール前にあるゲストルームでお待ちください」
P「うぅ、やっぱり緊張するなぁ・・・」
智香「あれ、音葉さんのサポートした時入ったんじゃないんですか?」
P「音葉さんも桃華も入ったには入ったけど、こう・・・“自分”がお呼ばれしたことはなくてね。じっくり見る機会とか全く無かった」
智香「あはは、じゃあ初めて同士ですね!」
P「お、おう(最近のトラブルのせいで卑猥に聞こえる・・・)」
P「ゲストルームは・・・ここか」
─ Coolプロ・ゲストルーム ─
智香「わぁ、たくさんのトロフィー・・・」
P「Coプロはどちらかと1人で動ける人が多いからね、その分、取れる賞も多いんだろう」
智香「そうですね、こちらは・・・岸部彩華さんのメイクで日本一になった時の賞ですっ☆」
P「こっちには佐々木千枝ちゃんの子役の賞があるね」
智香「いいなー、私たちはまだ代表できる賞とかないですからね」
P「・・・ごめん」
智香「いやいやPさんのせいじゃないですって!もっともっと頑張れるってことですよ!」
P「・・・だと、いいんだが」
智香「ふぅ・・・(Pさんのネガスイッチ入れるところだった・・・)」
「どうだい?うちの子たちが頑張ってくれた証は」
P「あっ、はじめまして」
CoP(以下Co)「はじめまして♪楽にしていいよ」
智香「○○プロの若林智香です、はじめまして!」
Co「はじめまして。いいね、そのリアクション」
智香「?」
「失礼します」
P「和久井留美・・・」
智香「確か・・・Coプロの影の中心人物って言われてる人ですよね・・・」
和久井留美「本日は○○プロの方々、ようこそいらっしゃいました。当プロダクションのプロデューサーの秘書兼アイドルをやらせて頂いてる和久井留美と申します」
Co「ね?言いたい事分かるよね。るーみんは固くて固くて」
P「は、はい・・・」
Co「タマちゃんぐらいしか明るいのいないからねー、あとは無愛想かヘタレか」
留美(・・・・・・)
グリッ!
Co「あいったぁぁぁぁあああああ!!止めて!留美さん、ハイヒールで踏むのだけはご勘弁!!」
P「Oh...」
Co「あ~・・・痛い。さすが留美さんやわー」
留美「もう一度やりますか?」
Co「すいませんした」
留美「もう・・・私がいなかったらきっと、雑談しかしないでしょ、アナタ」
Co「マシンガントークは僕の大得意!」
グリッ!
Co「NoooooOOOOOOO!!!」
P「はははは・・・そ、それで私たちが呼ばれた理由ってなんですかね?」
留美「それは分かりません。この人なら分かるんじゃないですか?」
Co「ふぅ・・・ふぅ・・・いてぇ・・・テレビ運んでいるときの台車に足踏まれたときよりもいてぇ」
留美(ギロッ)
Co「あ、はい・・・君たちに来てもらったのは他でもない」
Co「って言いたいんだけど、うーん、智香ちゃんにはちょっと重いかなー」
智香「重い?」
Co「早い話がプロデューサー同士の対話勝負、負けた方は最悪、自分のアイドルを手放すことになる・・・」
智香「うそっ・・・!」
Co「とまでは言わないけどね」
智香「・・・ふぅ」
P(内心、すごく焦った)
Co「まぁ、今後の方針とか新参だからこそ見えるこの業界の話ぃとか聞きたいわけよ」
Co「もしかしたら智香ちゃんが聞きたくないようなことまで話すかもしれないから席外してほしーなって」
P「・・・というわけだ、智香。そうだな・・・一区切り終わるまで近くのベンチに・・・」
智香(Pさん、すっごく不安そうな顔してます・・・)
Co「あ、るーみんるーみん!智香ちゃんをうちのレッスン場に連れてってあげてよ」
留美「でも、今レッスン場は・・・」
Co「せっかくだし、一緒に遊んでってよ!確かタマちゃんとかすーこいたでしょ。大丈夫大丈夫!みんな面倒見の良い子だからさ」
留美「はぁ・・・分かりました。若林さん、こちらへ」
留美「うちのプロデューサーが失礼したわね」
智香「いえいえ、なんというか・・・新鮮でした。私たちのプロデューサーは結構生真面目さんで・・・」
留美「悪い印象を与えてなければよかったわ」
智香「Coプロのプロデューサーはあの方だけなんですか?」
留美「いいえ、何人かいるわ。でもあの人は1人で30人は見てる。でも前職を持つアイドルは1人でも動けるようにしている、私もその1人ね」
智香「30人?すっごい・・・!前に○○プロがついに13人になったぞっ!・・・って喜んでたんですけど、上には上がいますね」
留美「13人・・・765プロが頂点を掴んだときの人数ね。これからどんどん伸びてくるのかしら」
智香「はいっ!今は小さな光な私たちですけどいつか765プロを超えられるように皆で頑張ります!」
留美「雨垂れ石を穿つ、そんなところね」
智香「あ、雨垂れ?」
留美「あら、塵も積もれば山となる、の方が伝わったかしら。些細なことでも根気よく続けていればいずれ大きな事を達成できるってことよ」
智香「へぇ~☆勉強になりましたっ!」
留美「でも765プロの前に超えなきゃいけないものがあるわよね」
智香「え・・・あっ!?」
留美「さっきの言葉、挑戦状として受け取ったわ。楽しみにしているわね」
留美「ここがレッスン場よ」
智香「はい!ありがとうございますっ」
留美「私はゲストルームに戻るけど、何かあったら私に言ってね」
智香(和久井さんってON/OFFしっかりしてるよね・・・かっこいい)
─ レッスン場 ─
智香「失礼しまーす・・・」
「な、な、何奴!?」
智香「ひゃっ!?」
「見たことないポニーテール・・・!まさかかつてこのレッスン場で亡くなられた自縛r」
「なーにやってんの、タマちゃん」
「す、すーこさん!お、お化けが!」
すーこ「どこがお化け?どうみても○○プロの若林智香ちゃんじゃん」
タマちゃん「え?えっ!?こ、これは失礼しました!」
智香「あ、あはははは・・・」
脇山珠美「脇山珠美と申します!先ほどのご無礼申し訳ありません!」
塩見周子「タマちゃんはお化け苦手なんだよねー。あ、私は塩見周子ね、よろしく」
智香「こちらこそ、よろしくお願いします!○○プロのチアリーダーアイドル、若林智香ですっ!」
珠美「智香さんはどうしてこちらに?」
智香「PさんがこのCoプロに見学においでと呼ばれたらしくて、私もご一緒に、って感じですっ☆」
周子「見学・・・」
智香「私たちは御三家に比べればまだまだですから」
珠美「卑下してはなりません!珠美は今は小さいですけど、いつかは大きくなって・・・」
周子「えー、タマちゃん何cm?」
珠美「ひゃ・・・145・・・」
周子「ちなみにタマちゃん16歳ね、智香ちゃんと1歳しか違わないよ」
智香「えっ!そうなんですか!?」
珠美「うぐっ・・・珠美はなぜこんなに小学生みたいな・・・」
智香「でも男性が好むのって大体、身長が小さい子じゃないですかっ☆」
周子「ふーん・・・」
珠美「しゅ、周子さん?珠美の顔になにか?」
周子「CoPさんに一番可愛がられてる理由が分かったかも」
珠美「可愛がられてる!?あれは弄ってるですよ!」
智香「何かあったんですか?」
珠美「なんというか・・・CoPさんは珠美にだけイタズラしてくるというか・・・」
周子「例えばね・・・」
Co『みんなー、新しい衣装の時間だぜ!』
周子『へぇー、チャイナドレスかー』
Co『うちは足が綺麗なアイドル多いからって理由だけだけど、チャイナドレスが似合う子は多いと思うんだ』
周子『これ2着あるけど、誰が着るの?』
珠美『ま、まさか珠美ですか!?』
Co『いやいや、これは周子とマキノ。タマちゃんはこっち』
珠美『これって・・・レインコートじゃないですかぁ!!!?』
Co『それに俺の自腹で赤いランドセルと黄色い傘も買って来たんだ♪』
珠美『どう見ても小学生の格好じゃないですかヤダー!!』
珠美「その後、周子さんに捕まり、着せ替え人形と化した珠美は何故か1人、写真を撮られ続けました・・・」
智香「Oh...」
周子「気に食わないね」
珠美「なんでですかー!だったら捕まえなければよかったのにー!」
周子「だって、Pさんの秘蔵アルバム見せてもらったけど、タマちゃんが8割なんだもん」
周子『どうよ、あたしの子供の頃の写真は』
Co『Good!このカワイイ子はどこにいるのかなー、スカウトしたいなー』
周子『目の前にいるでしょが』
Co『うっそだー、すーここんなに可愛くな』
グリッ!
Co『ああああああああああああだだだだだだだだっ!!ご、ごめんすーこ!ゆるひてぇ!』
周子『もう・・・』
Co『お、お詫びに俺のアルバムも見せてやろう・・・』
周子『え、なになに?』
Co『俺がこのCoプロに入ってから撮り続けてきたアイドルたちの成長録のつもりだ、しかと目に焼き付けろ!』
周子『へぇ~どれどれ』
【初のLIVEフェスのうちあげ!】
【ビンゴ大会でパプワニューギニアのお面を手に入れたタマちゃん】
【鎌倉で突風によって顔面に新聞紙がへばり付いたタマちゃん】
【タマちゃんと小梅】
【救急法の講習の様子】
【ありすに言い負かされるタマちゃん】
【アイドルのタマちゃんと猫のタマちゃん】
...etc
周子『・・・・・・(絶句)』
Co『いやぁ・・・撮りがいのある場面が多かったよ!やっぱりみんなアイドルなんだね!』
周子「ってことがあったんだ」
智香「Oh...」
珠美「珠美の恥ずかしいところばっかじゃないですか!もっと凛々しいところはなかったんですか!?」
周子「ない」
珠美「そ、そんなぁ・・・」
周子「CoPさんってお調子者だからやっぱ、タマちゃんみたいなイジりがいのある子が好みなんだと思うよー・・・はぁ」
智香「?・・・もしかして」
周子「CoPさん狙ってるんだけどねー、分が悪いかな」
智香「・・・なんというか、あまり気にしないんですね」
周子「?」
智香「アイドルなのに恋愛していいのかー、とか言われないんですか?」
周子「んーいいんじゃない?そーんながっついてるわけじゃないし」
周子「うちのCoPさんも度々、怪しまれてるけどねぇ・・・」
珠美「こないだ奏さんがキスしてましたね」
周子「加蓮がデート行ってたしねー、普段は留美さんがバリケード張ってるけど」
智香「Oh...」
周子「ちなみにその『Oh...』って口癖?」
智香「えっ!?えっと・・・Pさんの口癖移っちゃったかなーっ☆」
周子「へぇ、Pさんねぇ・・・せっかくだし、そちらのプロデューサーのことも聞きたいなー?」
雪乃『では、お仕事行ってきますね』
智香『行ってらっしゃーいっ』
ちひろ『行ってらっしゃいませ』
P『行ってらっしゃい。・・・ってあっ!』
P『雪乃さん待って!ストール!!忘れ物!』
雪乃『へっ?』
モニュン!
P『あっ・・・』
雪乃『あらっ♪』
智香(振り向いた雪乃さんの胸をPさんが鷲掴みに・・・)
雪乃『ダメですわPさん、続きはまた後で・・・ふふっ♪』
・・・・・・。
智香『ダメです!早まっちゃダメですっ!』
P『止めないでくれ!俺はこの腕を切り落とさないと気が済まないぃ!』
智香『雪乃さん、怒るどころか喜んでたじゃないですかっ!なんでそこまでする必要があるんですか!』
P『本来笑うってのはぁ!攻撃的な意味で行われるんだよ!雪乃さんが笑ったってことは!続きってことはぁ!』
ちひろ『とうっ!!』
P『ごふぅ・・・』
智香『なんと見事な正拳突き・・・』
ちひろ『自殺されても困ります、もう少し殴って記憶消し飛ばしちゃいましょう!』
智香『あ、はい』
智香「ってな事があったり」
周子「えっと・・・自殺志願者?」
智香「簡単に言うとラッキースケベで思い込みの激しいネガティブさんですっ!」
周子「そんな元気に言われても」
智香「普段は真面目で仕事も評価されてるんですが・・・みんなの事になると凄く気負いしてしまうと言うか・・・女性に奥手というか」
珠美「それだけ大事にしている!ってことです!」
智香「良い捉え方すればそうなんです・・・そうなんですけど・・・」
周子「ふーん、じゃあちなみに智香ちゃんはPさんのこと好き?」
智香「え゛っ!?いや・・・その・・・考えたことない////」
周子「赤くなったということは男性としては見ているってわけかなー?」
珠美「判断しづらいですね」
智香「Pさんの事、そういう目でまったく考えたことなかった・・・」
藤居朋『さー、P!仕事行くわよ!その後レストランで奢ってねー』
P『うぉい、袖を引っ張るな、腕を引っ張るな!サイフを取ろうとするのはやめロッテ!』
五十嵐響子『そんなことよりPさん!また私の家に泊まり来ませんか!?』
P『いやいやさすがにもうバレるから!』
並木芽衣子『えープロデューサー、響子ちゃんの家に泊まったことあるのっ?じゃあ私のお家にもおいでよ!』
P『あ゛あ゛あ゛ー!』
智香『大変そうですね、Pさん』
P『こればかりはいつになっても慣れないよ・・・』
智香「いつも私は傍観者で、なんだかんだ、なんだかんだで皆と一緒に居られればいいかなーって思ってた」
周子「なんかそっちのプロデューサーもモテてる」
智香「あはは・・・」
周子「でもいつかは皆、新たな道を見つけたりして、違う道に行くことになる」
珠美「アイドルとしての寿命は短いってよく聞きますね」
智香「ずっと同じ所にいるわけにはいかない・・・ですよね」
智香(Pさんも分かってるからずっと悩んでるんだろうな)
智香(普段、うちのプロダクションでは、恋愛感情だけでPさんと結ばれようとしたり)
P『女優、歌手、タレント・・・この魅せるっていう業界で長く名前を残すような子にね』
智香(ずっとこの業界で生きていたいから必死に頑張ってる人もいるはず・・・)
智香(そんな中、私は・・・どうしたいんだろう・・・)
周子「あら悩んじゃった?」
智香「アイドルやってる今が楽しくて、この先のことなるんて一度も考えたことなかった」
周子「まぁ、プロデューサーと一緒にいれば答えが出るかもしれないよ?」
智香「・・・一緒に」
周子「うん。アイドルとプロデューサーってパートナー同士じゃん。一緒に悩んで、悩んで、悩みぬいてさ」
智香「そう、ですよね」
周子「だからいつの間にか恋愛感情芽生えてもおかしくないんだよねー、私も同じ。一緒に模索して一緒に戦っていつの間にかCoPさんのこと好きになってた。はははっ」
周子「智香ちゃんがPさんのこと嫌いじゃないのなら、もっと親密になってもいいんじゃないかなー?恋愛感情までとは言わないけどさ」
智香「いっぱい悩んで・・・その先に・・・」
珠美「そうですよ!雨垂れ石を穿つ、です!」
智香「和久井さんが言ってました。些細なことでも続けてれば・・・いずれ・・・」
珠美「そうです、もっと人として大きくなれます!」
周子「身長以外がね」
珠美「ちょっとすーこさん!!」
智香「あははっ」
智香「今日はいっぱい応援されちゃいましたっ!そろそろPさんの所に戻ってみますっ」
周子「普段は応援する側だったもんねー、自分を見つめ直す機会になったなら良かったかも?」
珠美「智香さんも頑張ってくださいね!次はLIVE会場で会いましょう!」
周子「まぁ、まずはタマちゃんとあたしはこの後、たっぷり絞られるけどね」
珠美「へ?・・・って、ああ゛!休憩時間大幅にオーバーじゃないですか!!!」
周子「さっきからずっと陰でトレーナーさん見てたし」
珠美「ひぃい・・・」
智香「Oh...」
周子「・・・っと、そうだ。智香ちゃんのプロデューサーってネガなんでしょ?」
智香「ま、まぁ・・・」
周子「んじゃー、とっておきのオマジナイ教えてあげる」
ゴニョゴニョ・・・
智香「え・・・ふむふむ・・・へっ!?チャレンジャーですねっ」
周子「ふふんっ、これやれば悩んでる男性なんか一発で元気になっちゃうからねー」
珠美「・・・?」
─ エレベーター前・ベンチ ─
P「オォォォォォウ・・・・・・」
智香「これまた凄いタメ息・・・Pさん、終わってたんですねっ」
P「おう・・・智香の方もお疲れ・・・」
智香「塩見周子さんと脇山珠美さんに良くしてもらいましたっ、良い人たちでしたっ」
P「それはよかった。こっちはちょっと困っちゃったよ」
智香「どうかしたんですか?」
P「いずれ、俺達のプロダクションと御三家がLIVEバトルすることになる」
智香「えっ」
P「真正面から戦って勝てる相手じゃないよ・・・実力が違いすぎる」
P「・・・技術を奪いにきたはずが・・・墓穴掘ったかな」
智香(Pさんが目が虚ろになってる・・・今がオマジナイの時っ)
智香「でも、まだ時間はあるんですよね」
P「・・・ああ、だがお前たちに負担をなるべくかけるわけには」
智香「Pさん、一緒に悩みましょうっ!私が側で一緒に悩みますっ!」
P「智香・・・」
智香「悩んで悩んで、悩みぬいて、一番いい方法を探すんです!」
P「と、智香!?」
智香「私がずっと側にいて応援しますからっ!」
智香(ここでおまじないの・・・)
チュッ
P「とととととととトモカァ!!?////」
智香「えへへ・・・元気になりましたかっ!?////」
P「ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおうっ!!元気、元気、超元気だから!!」
P(『ずっと側にいて応援する』・・・そして唇へのキス・・・ってことはその・・・)
P(結婚!?プロポーズ!?どういうこと!?俺、智香と恋愛に発展するようなことまったくやってないはずなのに!!どうしてどうして・・・etc)
智香「えへへ、チューは恥ずかしいですねっ♪これから何度も行なわないと!」
智香「雨垂れ石を穿つ、ですから!」
終わり
珠美「そーいや、オマジナイなんてありましたっけ?」
周子「奏直伝だからねー」
珠美「・・・察しましたよ・・・なんてものを!」
周子「あっ、チューはチューでも『デコチュー』だってこと伝え忘れた」
珠美「・・・・・・(白目)」
以上です。読んでくれた方はありがとうございます。
今回は智香。頑張る人、チャレンジャーな人を応援する彼女だから彼女自身もチャレンジャーじゃないといけないかなーと思い、オチはこんな感じに。
かなりフレンドリーなイメージがあるので作りやすかったです。昼も夜も応援してくれるらしいですし(意味深)
次回は
・藤居朋「まな板の鯉」
・大和亜季「虎穴に入らずんば虎子を得ず」
・杉坂海「七転び八起き」
のどれかでお送りします。
ちなみに劇中での「ともキュービック」は実際に私がデレマス本編で使ってるユニットの名前です、フェスでお会いしたらよろしくお願いします。
ではまた。
このSSまとめへのコメント
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