P「音無さん」
小鳥「はい」
P「俺、ずっと前から気になってたことがあるんですよ」
小鳥「何がですか?」
P「茜と麗花のユニットについてなんですけど」
小鳥「ぷっぷかプリンですね」
P「ええ、凸凹ですけど良いコンビネーションで仕事してくれてるんですよ。ありがたいことにバラエティの仕事も増えました」
小鳥「凸凹というか茜ちゃんが麗花ちゃんに一方的にジャイアントスイングからの投げっぱなし食らってるような気がするんですけど」
P「茜も楽しんでるようなのでセーフということで」
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P「それはそれとして。茜ってプリンがめっちゃ好きじゃないですか」
小鳥「ええ、ユニット名にするくらい好きみたいですね」
P「……音無さんは数ヶ月前の茜のプリン消失事件をご存知ですか」
小鳥「……ええ、茜ちゃんが持ってきたプリンがいつの間にか消えていた事件ですね」
P「そうです。プリンが入っていた冷蔵庫には犯人の『おいしかったよ ごちそうさま!』という書置きだけが残され、そのまま迷宮入りしたあの事件です」
小鳥「知らないわけありませんよ。だって765プロの三大消失事件の一つなんですから」
P「プリン、たい焼き、カロリーの三大消失事件ですね。あの時の茜は見るに耐えませんでした」
小鳥「……そうですね、書置きを見た瞬間にひざから崩れ落ちてお腹の底からうなっていました」
P「さらに信じきれずに冷蔵庫を開けると、そこには空のプリンの容器だけが放置されているという追い討ち」
小鳥「まさに極悪非道」
P「結局、麗k、犯人は見つからずじまいで俺が身銭を切ることで一応の決着を見せましたが」
小鳥「それでその話がどうかしたんですか?」
P「ええ、茜って涙を流すくらいくらいプリン好きじゃないですか」
小鳥「そうですね」
P「で、犯にn」
小鳥「オホンッ! ……発言には注意してください」
P「これは失礼。それで麗花もプリンが好きです」
P「そしてこの符号が意味することは……」
小鳥「意味することは……?」
P「ぷっぷかプリンにプリンを一つだけ与えたらどうなるか、ということです……!」
小鳥「鬼ですかあなたは!?」
小鳥「鬼ですか!?」
P「わざわざ二回も言わなくていいじゃないですか」
小鳥「そんな天敵の目の前に自分の好物を置いて、さぁ食べてきていいぞっていってるようなものじゃないですか!?」
P「あっはっは」
小鳥「何笑ってんだ!」
P「まあまあ。ちなみにこの企画ですが、すでにテレビ局で企画として通っています」
小鳥「な!?」
P「もちろん俺が提案してゴリ押しで通しました」
P「すでに事務所内には(亜利沙が)カメラを仕掛けてますし、ぷっぷかプリン以外のメンバーには、事務所で撮影があるから今日は立ち入らないようにと連絡済みです」
小鳥「い、いつの間に……!」
P「音無さんがなにやら薄い本を読んでいるときに」
小鳥「あーーー! あーーーー!!!」
P「……袖机の上から二段目の底に仕込み板が」
小鳥「聞こえなーーい! ぜんぜん聞こえませーーーん!!!」
P「……最近のマイブームは高木×くr」
小鳥「やめてぇぇぇぇぇぇ!!!!」
P「うわぁ……」
小鳥「ドン引きはやめてくださいマジで」
P「というわけでこの企画は進めさせてもらいますよ」
小鳥「くぅ……! ごめんなさい茜ちゃん……! 力の無い私を許して……!」
P「それでは音無さんは応接室(モニタールーム)で待機をお願いします」
P「あ、それと二人が帰ってきたらインカムで俺に連絡してください」
小鳥「はーい♪」
―――応接室―――
小鳥「プロデューサーさーん! 聞こえますかー? 聞こえたらカメラに向かって手を振ってくださーい」
P『ブンブンブンブンブンブン!!!』
小鳥「めっちゃ元気いいな」
小鳥「それじゃあ、二人が来たら連絡するのでしばらく待っていてください」
P『ブンブンブン―――!!!』
小鳥「あ、腰を……。のたうちまわってる……」
小鳥「……私も気をつけよう」
小鳥「あ! プロデューサーさん! 二人が帰ってきましたよ!」
P『プルプル……』
小鳥(力ないサムズアップ……。ひざが笑ってるわ)
茜「じゃじゃーん! 今日も仕事を終えてチョーカワイイ茜ちゃんがウルトラカワイク帰還しましたー! ね? ね? そこで内股になってプルプルしてるプロちゃん! カワイイ茜ちゃんが帰ってきたんだよさぁナデナデしまくるのだー!」
麗花「ただいま帰りましたー♪ あっ、プロデューサーさんプルプルしててかわいいですね! それじゃあ今日からプルデューサーさんって呼んじゃいますね♪」
P「お、おう、お帰り。二人とも仕事お疲れさま」
小鳥『すでに押されてる』
茜「ちょーっと! プロちゃん! 茜ちゃん今おこだよ! チョーおこだよ! どれくらいおこかって言うと消しゴムを貸したら片側の角を使われたってくらいのおこなんだからね!」
P(おこおこうるさいカワイイ)
小鳥『反応に困る怒り具合ね』
茜「なんなの今日のお仕事!? 道端に倒れてる茜ちゃんを、いやまず道端に茜ちゃんが倒れてることがおこなんだけど、茜ちゃんは朋花ちゃん並の母性があるから100万歩譲ってそこは良いとして!」
麗花「ミリオンだね♪」
茜「そうだね麗花ちゃん! じゃなくて! 倒れてる茜ちゃんを麗花ちゃんがただじっと無表情でお饅頭食べながら見下ろすってなんなの!? 何に使うの!? ホラー!? ホラーなの!?」
P「知らねぇよ」
茜「あぁ!_?」
麗花「どうどう茜ちゃん。お饅頭おいしかったから大丈夫だよ♪」
茜「麗花ちゃんそれ何のフォローにもなってないからね!? 茜ちゃん一口もお饅頭食べられてないからね!?」
麗花「えー!? それひどいね!! さすがの私もおーとだよ!」
茜「麗花ちゃんだからね! 一つ残らず食べきったの! 残った分はスタッフさんとかも一緒に食べるはずだったんだけどね! あとおこだからね! それだとお饅頭戻してるからね!」
P「あっはっはっはっは」
茜「何笑ってんだ! だいたい最近のプロちゃんは茜ちゃんに対する敬意ってものが――」
P「あぁそうだ。冷蔵庫にスーパージャンボプリン(Ver.EX)があるから食べてもいいぞ」
茜「赦そう……。全てを……」
小鳥『手のひらぐるんぐるんね』
麗花「わーい♪ プルヒッターさんありがとうございまーす!」
茜「もう麗花ちゃん、それじゃあ引っ張り打者だよ♪ まあチョーカワイイ茜ちゃんは引っ張りだこだけどねー!」
麗花「……」
茜「無視!?」
―――応接室―――
P「も、戻りました」
小鳥「すばやいですね。お帰りなさい」
P「いや、本当はもっと早くにこっちに来るつもりだったのにちょっとつかまるだけでコレとは」
小鳥「お察しします」
茜「プリン♪ プリン♪」
麗花「プリン♪ プリン♪ ぷるぷるプリン♪」
茜「プリン♪ プリン♪」
麗花「プリン♪ プリン♪ ぷりぷりプリン♪」
P・小鳥(変な踊りしててかわいい)
茜「ああ、苦節十数年……。買ってきた自前のプリンを失うなどの憂き目に遭うも、持ち前の明るさで世界に愛を振りまくチョー愛の伝道師茜ちゃんがついに報われるときが来たのだ。彼女の頬には一筋の涙がつた」
麗花「わー♪ すっごいおっきいプリン♪」
茜「待って。麗花ちゃんちょっと待って。今茜ちゃんチョー良いとこだったから冷蔵庫閉めてもらってもいいかな?」
麗花「えー。はーい」
茜「うんうん。麗花ちゃんが素直で茜ちゃんチョー感激なんだけど、できればそのプリンも冷蔵庫にしまってもらえるかな? ヒーローの変身文句中に必殺技ぶち込んできてるようなもんだからね」
麗花「うーん……。ヤダ♪」
茜「なん……だと……」
P『めっちゃ振り回されてますね』
小鳥『茜ちゃん! 目の前に! 目の前に犯人が!』
茜「まあ茜ちゃんはアレだし? 千鶴ちゃんに負けず劣らずオカンの包容力を持ち合わせてますし? 茜ちゃん用のプリンさえ無事なら文句ないですしー?」
麗花「いっただきまーす♪」
P『さぁ、いよいよ茜が冷蔵庫を開けますよ……!』
小鳥『私、なぜだかドキドキしてきましたよ……!』
茜「オープン・ザ・ドアー♪ ……は?」
P『どうした茜!? 言葉使いが変だぞ!?』
小鳥『白々しいですね』
茜「あ、あれー? あれあれー? おかしいぞー茜ちゃんのプリンが無いぞー? プロちゃーん! 冷蔵庫の中に莉緒やんの化粧水しか入ってないよー?」
P「あー、言い忘れてたけどそのプリン一個しかないんだ」
茜「麗花ちゃん!!! フリーズ!!!!!!!!!」
麗花「えー、冷凍プリンもおいしいけど今は普通のプリンで食べたいよ」
茜「違うよ! 冷凍プリン冷やしましたみたいな方じゃないよ!」
P『だいぶ混乱してますね』
小鳥『どうにかして動きを止めたかったんでしょうね』
麗花「茜ちゃん大丈夫……? 何言ってるのかわかんないよ……?」
茜「その気遣いは平常時に欲しかったよ!」
P『あの麗花に心配させるなんて……』
小鳥『茜ちゃん大金星ですね』
茜「麗花ちゃん今日のお仕事でいっぱいお饅頭食べたよね。さすがにそのスーパージャンボプリン(Ver.EX)は食べられないんじゃないかな?」
麗花「大丈夫だよ♪ 甘いものは別腹だから♪」
茜「……」
P『別腹なんですか?』
小鳥『どこ見てるんですか。訴えますよ』
茜「麗花ちゃん、こういうときってやっぱり年上が年下に譲るものだと茜ちゃん思うんだ! ほら社会的に!」
麗花「そういう意味だったら、私も茜ちゃんもアイドルとしては同級生だから社会的にはその必要はないね♪」
茜「……」
P『この場に育や環が居たら茜はプリンを分けるんでしょうか』
小鳥『半分とは言わないですけど一口二口くらいは分けるんじゃ』
茜「れ、麗花ちゃん……。実はね茜ちゃんこの間プリンを誰かに食べられちゃったんだ。とっても楽しみにしてたプリンだったんだよ」
麗花「でも茜ちゃん、その後にプロデューサーさんからプリンご馳走してもらってたよね? いいなー!」
茜「……」
P『ついに泣き落としまで』
小鳥(麗花ちゃんのアレは妬いてるのかしら)
小鳥『不公平アピール・社会的弱者アピール・泣き落としアピールのトリプルバーストが出ましたけど、プロデューサーさんはどう思います?』
P『分け合うって発想が出ないことに驚きを隠せません』
茜『麗花ちゃん……!』
麗花「むー! 今日の茜ちゃんは強情だね!」
麗花「あ! 茜ちゃん茜ちゃん! 窓の外にUFOがいるよ!」
茜「は?」
P『ひ?』
小鳥『ふ?』
まつり『ほ?』
P『おい誰だ今の』
茜「麗花ちゃん……、いくら茜ちゃんがユリッチ並の感受性と星梨花ちゃん並の無垢さを持ち合わせてるからって、そんなウソには引っかからないよ」
麗花「えー! ホントにいるよー! あ、中の人が手を振ってる! あ、コンビニの袋だった」
茜「それ人と見間違うの!? もう! 茜ちゃんは優しいから引っかかってあげるけどその間にプリン食べちゃダメだからね!」
UFO「」
茜「ってホントになんかいるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!?!??!!??!!?!!!」
麗花「でしょー! 私ウソついてないもん♪」
茜「麗花ちゃん! それどころじゃないよ! UFO! UFO! 本物のUFO!!」
麗花「うん♪ UFOだねー♪」
茜「なんでそんな冷静なの!? というかプリン食べてる!? いや今はプリンどころの騒ぎじゃないけど!!」
UFO「テーマソング」
茜「麗花ちゃん! 映画館で聞いたことあるようなテーマソングが流れてきた!! あ! ハッチみたいなの開いてきた!! 見て!!! プリンはいいからはやく!!!」
麗花「♪」
茜「あ、ハッチが……。あ、あ」
??「らあめんと共にあれ」
茜「知ってる人出てきた!!!!!!!!!!!!!!!!」
麗花「茜ちゃん茜ちゃん♪」
茜「なに!? 茜ちゃんもはや考えること放棄しそうなレベルで頭パンクしてるんだけ――んむっ」
麗花「はい、あ~ん♪ おいしい?」
茜「うん。……おいしい」
麗花「あ、じゃあ次は私に食べさせて? はい、あ~ん♪」
茜「もうUFOなんてどうでもいっか! もうしょうがないなぁ! チョーカワイイ茜ちゃんがたーんと食べさせてあげるから感謝しなきゃだめだよ!」
麗花「あーい♪」
茜「話すときは口閉じてていいんだよ」
―――応接室―――
P『』
小鳥『』
P『お、お蔵入りにしましょう』
小鳥『……そうしましょう』
お し ま い
http://i.imgur.com/zWhATDq.jpg
イヤな事件だったね...........
乙です
>>7
野々原茜(16) Da
http://i.imgur.com/kjpnJAQ.jpg
http://i.imgur.com/Dw8L7lm.jpg
北上麗花(20) Da
http://i.imgur.com/VtmQJ34.jpg
http://i.imgur.com/cbg4OFX.jpg
>>14
徳川まつり(19) Vi
http://i.imgur.com/71E2hT7.jpg
http://i.imgur.com/fWkS9vT.jpg
おもしろかった、そしてガチで書くとは凄い乙
乙
お題が出てから完成するのも速いし、面白かった
おつおつ
ぷりんを、食べるのです…
乙
早くアニメで掛け合う二人がみたいです
良かった、最終的に泣き崩れる茜ちゃんはいなかったんだね
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