アーニャ父 ―――【スピカ】。そこから始まっていくんだ」 (68)

・「」は日本語、『』はロシア語で話しています
・アーニャ父は単身赴任の設定です
・誤字脱字がありましたら申し訳ございません

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― アーニャの実家 ―

アーニャ母(以下、母)「パパー、そろそろ番組が始まっちゃうわよー」

アーニャ父(以下、父)『ちょっと待って!』


司会者「みなさん、こんばんは」


母「あ、始まった」

父『あぁ、緊張するなぁ~』

母「なんでパパが緊張するのよ」

父『え、何て?』

母『アーニャはもう日本語話せるのに、パパはいつになったら話せるのかしら』ハァ・・・

父『ナースチャは若いから!』アッハッハ!

母『もう! そんなんじゃ、いつまでたってもコッチで仕事できないじゃない!』

父『まだ一年はあるから大丈夫だよ。それに、日本支社の社長さんには話を通してあるからね』

母『社長さんに会ったの!?』

父『あぁ、とても寛大な人だったよ!』

母『そんな簡単に会えるものなんだ・・・』

父『日本から本社(ロシア)に来る人はたまにいるけど、逆のケースは珍しいからね。それに僕って本社では結構優秀なんだよ?』エッヘン!

母『はぁ・・・とりあえず向こうではしっかりやってるみたいで安心したわ』

父『あと社長の娘さんも東京でアイドルやってるんだってさ!』

母『へぇ、アーニャと同じ事務所?』

父『うーん・・・それは分からないけど、すごい面倒くさがりで将来が心配だって言ってたな』

母「え、えぇ~・・・それって大丈夫なのかしら」

――――――――――――――
~東京 レコーディングスタジオ~

ずっと~♪ ずっと~♪ ずっと~♪
きっと~♪ きっと~♪ きっと~♪

「ひぇっくっしゅん!・・・ふぃ~」



ディレクター「くしゃみしちゃったよ・・・録りなおしますか?」

サウンドプロデューサー「採用!」

――――――――――――――



アナウンサー「それでは本日のゲストを紹介いたします」


母「確か今日は【ラブライカ】として出演するから・・・」

父「ミナミィ!」

母「・・・そ、そうね」

父『美波はナースチャの次にカワイイ!』

母「わ、わかったわよ・・・」


  「ラブライカ!!」


父『ナースチャ!! ナースチャー!! パパ観てるぞー!!』

母『うるさい』

ふむ、期待

~数十分後~

  

司会者「さて、続いては・・・【ラブライカ】のお二人です」

  アーニャ・美波「「よろしくお願いします」」

  司会者「美波さんは前回来て頂きましたけど・・・」

  美波「はい、お世話になりました」


父『この人いつもサングラスしてるけど、照明が眩しいのかな?』

母『いや、そういうわけじゃないんだけど・・・』

  司会者「アナスタシアさん、アーニャちゃんで良いのかな?・・・はロシアとのハーフなんだって?」

  アーニャ「ダー、私は10歳までロシアに住んでました」

  司会者「え!? じゃあロシアの方が長いんだ・・・日本語上手だねぇ」

  アーニャ「スパスィーバ! ありがとうございます♪」

   司会者「すぱ? え、なに?」

   アーニャ「ごめんなさい、たまにロシア語が出ちゃいます///」

司会者「う~ん、可愛らしいね」

母「あんなに成長して・・・」

父『ママ、なんて言ってるの?』

母『アーニャは日本語が上手ですね・・・ってさ』

父『ナースチャは優秀だから当り前さ!!』アハハハ!

母『パパは早く日本語を覚えなさい』


   アーニャ「今も日本語を勉強してます」

   司会者「誰に教わってるの? 講師とか?」

   アーニャ「ニェート・・・いいえ、ミナミと私のプロデューサーが教えてくれます」

   司会者「へぇ~」

   アナウンサー「ここでアーニャちゃんの新情報です。アーニャちゃんの趣味は天体観測だそうです」

   アーニャ「ダー♪ 小さい頃から家族でズヴィズダ・・・星を見に行ってました」


母『――家族で星を見に行っていました。ってさ・・・・そういえば、ロシアにいた頃はよく星を見に行ってたわね』

父『また家族で星を見に行きたいな』

――――――――――――――   
~10年前~
―ロシア―

父『ほら、あれが【スピカ】だよ』

アーニャ『綺麗だね、パパ!』

父『あぁ、それでこうやって星をつなげると・・・これが【乙女座】だよ』

アーニャ『私の星座!?・・・う~ん、よくわからない』

父『アッハッハ!』

――――――――――――――


父『ナースチャ・・・』トオイメー


  司会者「でも東京じゃあ、星なんて見れないんじゃない?」

   アーニャ「ダー、東京に来てから星を見る回数は減りましたね」

   アーニャ「でも、アイドルになってステージから見える景色も、アー・・・キラキラ輝く星のようでとても綺麗です」

   アーニャ「それに、休みの日には天体観測に行ったりもしてます」

   司会者「アイドル仲間とか?」

   アーニャ「ニェート・・・たまに行くこともありますが、みんなお仕事忙しくて予定合いません。なので私のプロデューサーが連れてってくれます♪」


母『―――休みの日には、プr・・・・天体観測に行きます。って』

父『ん? 今、プロデューサーって言ってなかった?』

母『・・・いや、言ってないわよ?』


   司会者「えぇ!? プロデューサーさんって男性だよね!?」

   美波「いえ! 決してそういう仲とかではないんですよっ!?」

   アーニャ「アー、プロデューサーはスタールシィブラット・・・お、お兄さんみたいです」

   司会者「あぁ、そう・・・まぁ、まだ若いもんね。そういうことはないか!」ハハハ!

父『ほら! またプロデューサーって言ってる!!』

父『・・・プロデューサー、お兄さん・・・・?』

母『・・・』

父『・・・もしかしてプロデューサーさんと二人で星を見に行ってるとかじゃないよね?』

母『・・・みたいね』

父『えぇ!?』

母『いいじゃない、一緒に星を見に行くくらい』

父『だ、ダメだ!』

父『男と星を見に行くのだけは・・・』

――――――――――――――
~10年前~
―ロシア―

父『ナースチャ、分かりにくいならこの絵と空の星を見比べてみなさい』

アーニャ『えーっと、スピカがこれ、それでこれがあれで・・・あ、見つけた!』

父『見つかったかい?』

アーニャ『うん!』

アーニャ『ねぇ、パパ?』

父『なんだい?』

アーニャ『パパとママってなんでそんなにお星さまに詳しいの?』

父『パパは小さい頃からお星さまを見るのが好きだったからだよ』

アーニャ『ママは?』

父『ママが詳しいのは、パパが教えてあげたからさ』

父『ママとのデートでよく星を見に来たもんだ・・・』

アーニャ『そうなんだー』

父『ママと一緒に初めて見た星もスピカだったんだよ』

アーニャ『へぇー・・・』

アーニャ『・・・じゃあ、私もデートでお星さま見に行く!』

父『・・・うん?』

アーニャ『私もパパとママみたいに結婚する人とお星さま見る!!』

父『な、なに言ってるんだ・・・』

アーニャ『私も結婚する人と一緒にスピカ見る!』

父『は、はは・・・ナースチャにはまだ早いかな』

アーニャ『絶対見るー!』

父『ナースチャ、止めなさい』

母『お星さまは見れた?』

アーニャ『あ、ママー!』タッタッタッタ・・・

父『待ちなさい、ナースチャ!』

――――――――――――――

父『あ、あぁ・・・・』ワナワナ


   司会者「今の季節は何が見れるの?」

   アーニャ「今は乙女座が見れます」

   司会者「じゃあ、見に行くんだ?」

   アーニャ「来週のお休みの日に見に行こうと思ってます♪」


父『嫌だァァァァ!!』

母「うるさい!!」

~翌日~

父『犬の散歩に行ってくる・・・』

母『うん、お願い』

・・・カチャン

母「まったく、いつまで落ち込んでるんだか・・・」

~数十分後~

ピーッ ピーッ

母「さ、日の差してる内に・・・」

カラカラカラ

母「ん~、いい天気!」ノビー

ワンワン!

母「ん?」

犬「ワンワン!!」

母「散歩に行ったんじゃないの!? パパは!?」

犬「クゥ~ン・・・」

母「あら、首輪に紙が・・・」カサカサ


【ママ、ごめん!     パパ】


母「な、なにこれ?」

母「・・・」

母「まさか!」ダッ!

ガラガラ・・・

母「やっぱり!」

母「パスポートがない!」

母「くっ、やられたぁ~!!」クシャ

― 東京 事務所 ―

ちひろ「・・・」

ちひろ(今日は誰もいないし暇だな~)

ちひろ(なにかこう・・・ワッと驚くような非日常的なことでも起きないかなぁ~) ズズゥー

ちひろ「・・・ふぅ」

コン、コン

ちひろ「あら?」

コン、コン

ちひろ「はい、今出まーす!」

カチャ・・・

ちひろ「はい、どちらさまd・・・」

父「ど、ドウモ、初めましテ!」ハァ、ハァ・・・


     キャーーーーーー!!



ちひろ「す、すみません! アーニャちゃんのお父様だったんですね・・・」

ちひろ(よく見ると、髪の色とか目元がアーニャちゃんそっくりだわ)

父「突然、ゴメンナサイ・・・ナースt・・・アーニャいるですカ?」

ちひろ「いまアーニャちゃんはお仕事に行ってるんですよ。多分もう帰ってくると思うんですが・・・」

父「?」

父(わからん・・・アーニャが帰ってくる?・・・・仕事に行ってるから事務所にはいないってことか?)

ちひろ「え~っと・・・」

父「アーニャ、シゴト?」

ちひろ「イ、イエス!」

父(やっぱりそうか・・・)

父「待ってもイイデス?」

ちひろ「オッケー! オッケー!」

父「アリガトゴザマス」

ちひろ(つ、通じた! 良かった~)ホッ

ちひろ「あ、何かお飲み物を・・・ドゥユーライクコーヒー?」

父「コーヒー?  ダイスキデス!」

ちひろ「じゃあ、今から淹れてきますのでプリーズウェイトでお待ちください♪」

父「アリガトゴザマス」

ちひろ「~♪」

父「・・・」

父(優しくて綺麗な女性だ・・・彼女もアイドルなのかな?)

ガチャ

アーニャP(以下、P)「ただいま戻りましたー!」

アーニャ「ただいま帰りました」

父「」ピクッ

ちひろ「あ、お疲れ様です♪ お客様がお見えですよ」

P「え、俺に?」

ちひろ「違います、アーニャちゃんにですよ」

アーニャ「私に? クトー・・・どなたですか?」

ダッダッダッダッダ!

父『ナースチャァァァァ!!』ダキッ

アーニャ「パパ!?」

P「パパぁ!?」

父『ナースチャ~、元気にしてたか!?』

アーニャ『パパ、なんで東京に!?』

父『テレビでナースチャを見てたらどうしても会いたくなってな!』アッハッハ!

アーニャ『・・・』

アーニャ『パパ!』ギューッ

父『ナースチャ!』ギューッ

P「感動しますね・・・何言ってるか分からんけど」

ちひろ「まだ15歳ですからね、ご両親と離れて暮らすのはやっぱり寂しいんですよ・・・」

P「そうですよね・・・」

アーニャ『ぐすっ・・・あれ、ママは?』

父『え・・・あの~、パパだけ来ちゃったというか・・・』テヘヘ・・・

アーニャ『え?』

父『あはは・・・』

アーニャ『・・・ひどい! なんでママを置いてきたの!?』

父『いや、違うんだ! ナースチャにどうしても会いたくてだな・・・』アセアセ

P「あれ、なんか怒ってませんか?」

ちひろ「本当ですね、お父様すごく焦ってますよ」

アーニャ『そんなの理由にならないよ!』

父『すまん! 許してくれぇー!!』

P「こら、アーニャ・・・なんのことだか分からんが、落ち着きなさい」

アーニャ「あ、プロデューサー・・・イズヴィニーチェ、ごめんなさい」

父(プロデューサー?)

P「あの~・・・初めまして、私アナスタシアさんのプロデュースをさせて頂いておりますPと申します」

ちひろ「あれ、プロデューサーさんはお会いしたことないんですか?」

アーニャ「私のパパは普段ロシアにいて、日本に帰って来るのは一か月に一回だけなので・・・」

ちひろ「なるほど、単身赴任みたいな感じなんですね」

P「すまんアーニャ、訳してもらっていいか?」

アーニャ「ダー」

アーニャ『パパ、この方が私の担当プロデューサーをしてくれているPさん』

父『君がP君か・・・ナースチャの父です。娘が世話になっているね』ニッコリ

アーニャ「初めましてPさん。娘がお世話になっております・・・と」

P「いえいえ、こちらこそ。ご挨拶が遅れてしまい申し訳ございません」

P「本日はアナスタシアさんに会うために、お一人で東京まで?」

アーニャ『そうだよパパ、私に会うためだけに東京に来たの? 一人で来たってことは他に理由があるんじゃないの?』

父『・・・』

P「?」

アーニャ『・・・パパ?』

父『P君とナースチャの関係がいかがわしいものでないかを確認にね』

アーニャ『な、な、何言ってるのパパ!?』

P「え、何!? なんて言ったの!?」

ちひろ「きっと、とんでもないことでしょうね」

P「アーニャ、なんて言ってるんだ!?」

父『音楽番組を見たぞ、P君と一緒に星を見に行くそうじゃないか・・・』

アーニャ『それは・・・』

父『も、もしかして本当にそういう関係なのか・・・?』

アーニャ『・・・』チラッ

P(なに話してるんだろ?)ジーッ・・・

父『ナ、ナースチャ?・・・答えなさい』

アーニャ『・・・』

父『ナースチャ?』

アーニャ『そうだよ! 実は私とプロデューサーはそういう関係なのっ!!///』

父『な、ななな!? 嘘をつくんじゃない!』

アーニャ『う、嘘じゃないよ!』

父『ま、まさか・・・』チラッ

P(ん? コッチ見てる・・・)

P(とりあえず笑っとくか)ニコッ

父『』

父『P君・・・冗談なんだろ?』

P「アーニャ、なんて?」

アーニャ「アー・・・」

アーニャ「未成年の娘を遠くの地で一人にさせるのはとても、ビスパコーイストヴァ・・心配です。娘をよろしくお願いします・・・と」

ちひろ(そうは言ってないと思うけどなぁ~)

P「お父様・・・」

P「確かに愛する娘さんを遠い地で一人にさせるのは、ご両親からしても大変辛いものだろうかと思います」

P「ですが、お父様・・・私を信じてください!」

P「ここでは私が全力でアナスタシアさんをお守りします!!」

アーニャ「プロデューサー・・・」

父(なんて真っ直ぐな目をしてるんだ)

父(言葉が通じなくても分かる・・・この人はそんなことをするような人ではない)

父(さっきのはナースチャが私を慌てさせるためについた嘘だろう。まったく・・・困った子だ)

アーニャ『パパ・・・』

父『・・・あぁ』

アーニャ『アーニャさんとは結婚を前提にお付き合いさせて頂いております』

P「」キリッ

父『貴様ァーー!!』ガシッ!

P「ぐえぇ!? なんで!?」

父『担当アイドル、しかも未成年に手を出すとはどういうつもりだ!』

アーニャ『パパ!?』

ちひろ「た、大変っ!!」

アーニャ『パパ! ごめんなさい! 本当は全部うs・・・『止めなさいっ!!』

シーン・・・

父『え?』ピタッ・・・

P「た、助かった・・・」

アーニャ「・・・あ!」

母『パパ、こんなところでなにやってるの?』

父『ママ!? な、なんで東京に・・・?』

母『私の事はいいの・・・で、なにやってるの?』

父『あ・・・ち、違う! この男がナースチャをたぶらかすような真似をするから』

アーニャ『違うのパパ! あれは私の嘘なの!!』

父『え、え? 嘘って何のこと・・・』

母『はい、もう結構です』

母『二人にはお説教が必要ね・・・』

アーニャ・父『・・・はい』


~数日後~
―ロシア―

母『今夜は晴れて良かったわね』

父『・・・うん』

母『なに拗ねてるのよ』

父『別に拗ねてなんかないよ』

母『・・・あぁ、あそこの二人が気になるのね』ニヤニヤ

父『・・・』


P「星を見に行く約束はしてたけど・・・いやぁ~、まさかロシアで見ることになるとはなぁ・・・」

アーニャ「プロデューサーはイヤ・・・でしたか?」

P「そんなわけないだろ、突然のことでビックリしてるだけさ」

アーニャ「確かに突然でしたね」フフッ

P「ちひろさんが色々とやってくれたんだ、帰りになにか買っていってやらないとな!」アハハ

アーニャ「・・・プロデューサー」

P「どうした?」

アーニャ「この前は本当にスミマセンでした・・・」

P「なんだ、まだ気にしてるのか?」

P「ちひろさんが言うには、アーニャが少し伝え間違えてお父様が勘違いしただけなんだろ? 気にするなよ」

アーニャ「いや、少しどころじゃ・・・」

P「アーニャは久々のロシア・・・どうだ?」

アーニャ「・・・」

アーニャ「グランパとグランマに久しぶりに会えて嬉しかったです」

P「あぁ~、お爺様とお婆様な・・・日本語すごく上手くてビックリしたよ」

アーニャ「日本の番組を見るために勉強したそうです」

P「孫パワーってやつか・・・」

アーニャ「マゴ、パワ?」

P「いや、いいんだ」

アーニャ「?」

P「それにしても綺麗な星空だな」

アーニャ「本当ですね・・・」

P「確か今の季節は乙女座が見れるんだったよな?」

アーニャ「ダー、乙女座は・・・アソコですね」

P「おぉー・・・・うん?」

P「・・・わからないな!」ハハッ!

アーニャ「そうですよね」フフッ

P「まったく、アーニャは意地悪だな~」

アーニャ「ふふっ、スミマセン」

P「なにか目印とかはないのか?」

アーニャ「あそこに大きく光るズヴェズダー・・・星が見えますか?」

P「ん~?・・・あ! あの星のことか?」

アーニャ「ダー、あれは一等星の【スピカ】と言います」

P「スピカ・・・名前だけは知ってる」

アーニャ「スピカからそこの星、そして向こうの星・・・と繋げていくと乙女座になります」

P「ほぉ~・・・さすがはアーニャだな!」

アーニャ「スパスィーバ・・・ありがとうございます♪」

P「自分で勉強したのか?」

アーニャ「ニェート・・・いえ、パパに色々と教えてもらったんです」

P「へぇ~、そうだったのか」

アーニャ「スピカもその時に・・・」

アーニャ「!」

P「どうかしたか?」

アーニャ「!? な、なんでもないです!」

P「そうか? 慌ててるように見えるけど・・・」

アーニャ「本当に何でもないです!」

アーニャ「ちょっと昔の事を・・・思い出しただけです///」

P「ふ~ん、そっか」

アーニャ「・・・」

アーニャ「プロデューサーは星を見るの・・・楽しいですか?」

P「あぁ、東京にいると中々見られないからな。久しぶりに見ると楽しいよ」

アーニャ「アー・・・」

P「?」

アーニャ「わ・・・わたしと一緒に星を見るのも・・・・楽しい、ですか?」

P「・・・」

アーニャ「・・・」

P「当たり前だろ、むしろアーニャと一緒だから楽しいと言っても過言ではないね」

アーニャ「え・・・」

P「一緒に星を見たり、アーニャに星について色々と教えてもらったり・・・」

P「俺はアーニャと一緒に星を見るの大好きだぞ」ニッ

アーニャ「!」

アーニャ「わ・・・わわ///」

アーニャ「私もプロデューサーと星を見るの、楽しいです///」

P「そっか、そっか!」ハハハ!

P「じゃあ、また見に行こうな!」

アーニャ「ダー///」

P「おぉ! 流れ星だ!!・・・トップアイドル、トップアイドル、トップアイドル」ナムナム・・・

アーニャ「・・・」

アーニャ「プロデューサー・・・」

P「ん?」

アーニャ「私・・・」



アーニャ『【この星】をあなたと一緒に見ることができて、本当に幸せです』ニコッ


P「え~っと・・・どういう意味だ?」

アーニャ「これからも一緒に頑張りましょう・・・という意味です」

P「おう、こちらこそよろしくな!」

アーニャ「ダー♪」



父『・・・』

母『聞き耳立てるなんて趣味悪いわよ』

父『この距離なんだから聞こえないよ』

母『でも聞こうとしてるじゃない』

父『聞こえたところで、日本語だから二人が何話してるか分からないよ・・・』

母『・・・』

父『・・・あぁ! でも気になる!! 二人はどんな会話をしてるんだ!?』

母『会話は分からないけど、二人とも・・・良い雰囲気ね』ニヤリ

父『そ、そうかな!? 僕には仲の良い兄妹くらいにしか見えないけどっ!?』

ママ『そうかしら? 私には昔の私達を見ているかのように見えるけど?』

父『』

父『・・・ママ』

母『ん?』

父『僕、日本語頑張るよ・・・』

母『はい、頑張りましょうね♪』



~数十年後~

「おじーちゃーん!」

「なんだい?」

「あのね、ママがね、今日はママのお星さまが見られるんだよー。って言ってたんだよ!」

「ママの・・・あぁ、【乙女座】のことか」

「おとめざ?」

「ママのお星さまの名前だよ」

「それでね、おじいちゃんはお星さまのことたくさん知ってるんだよー。って言ってたの!」

「もちろんさ。え~っと・・・ほら、あそこに大きなお星さまがあるだろう?」

「うわぁ~! おおきなお星さま!! きれいだね!」

「そうだね。あのお星さまを目印にするんだよ」

「うん、わかった!」

「・・・ねぇ、おじいちゃん。あのお星さまにもお名前ってあるの?」

「ん?・・・あぁ、あるよ」

「なんてお名前なの?」

「・・・あの星の名前は―――


終り

以上になります!ありがとうございました!!

他にも書いてるので、暇な時にでもご覧ください!

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全部読んだことあったわ、おつおつ

アーニャかわいい

乙です このシリーズ好き

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