(゚、゚トソン番外編のようです(210)


 ※このssは以前書いた「(゚、゚トソン神様隠しのようです」の番外編です。ネタバレとかもありますので先にそちらを見ることをお勧めします。
 それでは、のんびりとですが書こうと思います。


 ピピピ、ピピピ。
 
 ベッドの中、まどろみと格闘していると終了を告げるようにゴングが鳴った。

 むくり、と上半身を起こす。窓から春の日差しと鳥の鳴き声がカーテン越しに届いている。

 ('、`川「……」

 しばしぼう、としていると急かすように再びゴング、いや目覚まし時計が鳴る。

 ('、`川「はいはい、わかってますよー……っと」

 つぶやきつつ目覚まし時計を叩く。 そしてもそもそとベッドから起き上がった。


 立ちあがり、伸びをしていると、

 「ペニサスー。御飯よ―」

 ドアの向こうから母の声がした。

('、`川「今行くー」

 返事をし、首をこきりと鳴らす。そして窓に近寄り、カーテンを開ける。

 窓の外は雲ひとつない晴天。洗濯物がよく乾きそうだな、と私は思った。



 ('、`*川ペニサス伊藤のとある一日のようです。

おぉ!トソンシリーズか

( ・ω・)っ④"


ノパ⊿゚)ノシ「おっはよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ! ペニサスぅぅぅぅぅぅぅぅ!」

 通学路をとっとことっとこ歩いていると同級生の砂尾ヒートがいつも通りのテンションで現れた。耳を押さえながら私は挨拶を返す。

('、`*川「おはよ、ヒート」

ノパ⊿゚)「うむ、今日もよい天気だな! ついごはんを5杯もおかわりしてしまったぞ!」

('、`*川「……その健啖っぷりは少し羨ましいわね。私なんか茶碗半分が限界よ」





 内心呆れつつ私はヒートに聞く。

('、`*川「」


 少し呆れながら私は手に持った鞄をもちなおす。そしてヒートに言った。

('、`*川「立ち話で遅刻するのもなんだし、行きましょ」

ノパ⊿゚)「うむ!」

 返答とともにヒートは勢いよく首を振る。……その挙動でちょっと犬を連想したのは内緒だ。


ノハ*゚⊿゚)「な、なあ」

 教室に入る直前、ヒートがそわそわとした挙動で聞いてきた。

ノハ*゚⊿゚)「私の格好、おかしくないか?」

('、`*川「おかしくないわよ。大丈夫、大丈夫」

 いつものことなので私はいつも通り返す。

ノハ*゚⊿゚)「そ、そうか?」

 そわそわと髪をいじりながらヒートは返す。その対応もいつもどおりなので私はヒートの後ろに回り込み、背中を押した。

('、`*川「大丈夫だってば。それより入口に立ってると邪魔になるからさ。さっさと入るよ」

ノハ;゚⊿゚)「わ、わかった! わかったから押さないでくれ!」

 >>6の省略部分はミスです。気にしないでください。

 教室に入ると何人かがこちらを向いた。その内の一人が私たちに声をかける。

( фωф)ノ「おはようである、伊藤」

('、`*川「おはよ、ロマ」

 挨拶を返しつつ、私はちらりと隣のヒートを見た。

ノハ;゚⊿゚)「」

 ヒートはかっちんこっちんに緊張している。原因はロマの隣で本を読んでる男。

(-_-)「……」

 古森ヒッキー。同級生であり、ヒートが入口で身だしなみを気にした原因。

期待

 
 率直に言うと砂尾ヒートは古森に恋焦がれているのだ。まあ、古森は当然その事を知らないが。

('、`*川「……それと古森も。おはよ」

 毎度の事ではあるがヒート一人では古森に話しかけることはおろか、目を1秒も合わせることもできない。なので私が口火を切ることになる。

 私の挨拶に古森は本から顔を上げた。そして返答する。

(-_-)「おはよう、伊藤さん。それと、砂尾さん」


ノハ;゚⊿゚)「お、おおおおおおおおおおはようっ、こ、ここここここここ古森」

 百人中九十九人が思わず落ち着けと言いそうな挙動でヒートは古森に挨拶を返す。

(-_-)「うん」

 百人中の例外の一人である古森はそんなヒートの挙動を気にとめず、再び本に視線を落とす。

 胸をなでおろすヒートにため息を吐きつつ、私は自分の席に向かった。


 数分後。チャイムが鳴り、教室内の生徒全員が席に着いた。しばらくして前の戸から担任のモナ―が現れた。モナ―は全員が席に着いているのを確認してから教壇に立つ。

( ´∀`)「それじゃ出席を取るモナ。えっと阿部た(*゚∀゚)「セェェェェーフっ!」

 モナ―の言葉を遮るように後方の戸が開き、小柄な少女が飛び込んできた。

 モナ―はため息を吐き、少女に言う。

( ´∀`)「アウトモナ」

支援モナ

( ´∀`)っ④"

 モナ―の言葉に少女は口を尖らせる。

(*゚3゚)「ええー。セーフでいいじゃんさ」

( ´∀`)「アウトモナ」

 無慈悲にモナ―は言う。

(*゚∀゚)「……間を取ってセウトとかどうよ」

 少女はあきらめず食い下がる。しかしモナ―は取り合わず、少女の座る席を指差した。

( ´∀`)「どうでもいいからさっさと席に着くモナ」

(*゚3゚)「ちぇー」

 何言っても無駄だと判断したのか、少女は自分の席に向かった。


( ´∀`)「あらためて出席取るモナ。阿部高和ー」

n| "゚'` {"゚`lリ「やらないか」

( ´∀`)「やらないから制服のホック外すなモナ」

 先生が出席を取るのを横目に、私は右隣の席に座った少女に小声で話しかけた。

('、`*川「おはよ、つー」

(*゚∀゚)「ん? ああ、おはよペニー」


('、`*川「今日はどうして遅刻したの? 」

 私の質問につーは頭を掻き、それから少しばつの悪そうな表情で答えた。

(*゚∀゚)「いや、昨日目覚まし時計投げて壊してさ。そんでそれ忘れたまま寝ちまったんだ」

('、`*川「なるほど」

 大体予想できたので、私は頷いた。


( ´∀`)「強羅つー」

(*゚∀゚)ノ「うぃ」

 自分の名前を呼ばれたのでつーは手を挙げ返答する。それから私のほうを見る。

(*゚∀゚)「んで、きょうはどうするんさ」


('、`*川「場所はいつも通り。ただ、ゲストを連れてくる予定」

(*゚∀゚)「内藤か?」

 つーの問いに私は頷く。

('、`*川「ええ。ロマは口が堅いからね。大丈夫だと思うわ」

(*゚∀゚)「ん。じゃ、アタシはヒートにそれを伝えとくよ」

('、`*川「ん、よろしく頼むわ」


       ④"
      ④④"
      ④④④"
( ´ω`)っ④④④④"




( ´∀`)「ペニサス伊藤」

 私たちが会話を打ち切ったのを見計らったように名前を呼ばれた。

('、`*川「はい」

 返答して、私は頬杖を突く。そして、どうやってロマを誘おうか、と考え始める。


 昼休み。私は弁当箱を持っていつもの場所に向かった。

 階段を上がり、4階。廊下を歩いて一番奥の角部屋。

 戸をあけ入り、中に入る。数歩歩いて黒板の前に立ち、そして私は振り返った。

( фωф)「……それで、なんの用であるか」

 目前にはロマ。不思議そうに周囲を見渡しながら戸を閉め、私に問う。

 結局、何のひねりもなく用事があるからついてきてと伝え、ここまで連れてきた。

('、`*川「んーと」

 とりあえず説明しようと思い、頭の中で伝えるべき内容を考える。


('、`*川「……ロマ、今からあんたに2、3点質問するわ。良い?」

( фωф)「? 構わないが……」

('、`*川「んじゃ、一つ目の質問。ロマ、あんた古森の友人よね」

( фωф)「ん? うむ。奴とは中学校からの仲だ。それがどうしたのであるか?」

('、`*川「それは後で答えるわ。二つ目の質問。古森に彼女や片思いしている相手っている?」

 少し困惑した表情を見せながら、ロマは答える。

( фωф)「……いない、と思うがそれがなに――」


 途中で言葉を途切れさせる。

( фωф)「……まさか伊藤、古森の事が……」

('、`*川「古森の事が、ってのはあってるけど私じゃないよ」

( фωф)「では……砂尾か?」

('、`*川「正解。やっぱわかる?」

( фωф)「……ああ。思い返してみると、砂尾、古森がいる時は挙動がぎくしゃくしていたからな」


 その言葉に私はため息を吐いた。

('、`*川「……色恋沙汰に鈍感なあんたが気づくほどなら古森も薄々気づいているかな、こりゃ」

( фωф)「いや、それは大丈夫だと思う。古森は吾輩以上に鈍いからな」

('、`*川「……ならいいけど、ね」

 再度ため息を吐き、私はロマを見る。

('、`*川「それで? 手伝ってくれるかしら」

( фωф)「うむ。奴に恋人ができる、というのなら吾輩も喜んで手伝おう」


('、`*川「そう。……そんな訳だから出てきていいわよ、ヒート」

 戸に顔を向け呼びかける。

 数秒の間の後、戸が開き、

壁|;゚⊿゚)

 恐る恐ると言った体でヒートが顔をのぞかせた。


壁|;゚⊿゚)*゚∀゚)「協力してくれるっぽい~?」

 その後ろからつーが顔を出す。

('、`*川「してくれるっぽいわよ。っていうかいたんなら一緒に説明しなさいよ。一人で喋るの結構しんどかったんだから」

(*゚∀゚)「ごめんごめん。いやさ、一緒に説明しようとしたんだけど、教室に入ろうとしたらヒートにとめられてさー」

ノハ;゚⊿゚)「だ、だって、もし断られたら、これから顔をあわせづらいじゃないか」


       ④"
      ④④"
      ④④④"
( ´∀`)っ④④④④"



('、`*川「……あんたって意外なことに恋愛には奥手よね。てっきり一目惚れしたその直後に告白するタイプだと思ってたんだけど」

ノパ⊿゚)「んー。わたしにとっても意外だったのだがな。どうやら姉さんの影響らしい」

 腕を組み、言うヒート。私は首をかしげる。

('、`*川「たしかあんたの姉って……」

ノパ⊿゚)「今ペニサスが言った一目惚れした瞬間に告白するタイプ。もちろん上手くいかず玉砕し続けてな。多分それを幼いころから見てたから私は恋愛には奥手なのだろうな」


 はあ、と私はため息を吐き、提案する。

('、`*川「とりあえず、昼ご飯にしない? ちょっと行儀がわるいけど話すことは食べながらでも出来るし」

 反対意見は無論無く、私は傍の机に腰掛け弁当箱を取り出し、ロマとつーはパンを開け、ヒートは教室に忘れたらしく、教室を飛び出した。


('、`*川「……ふむふむ。なるほど」

 ロマから情報を聞きつつ私は弁当箱を閉じる。そしてポケットからメモ帳と鉛筆を取り出す。

('、`*川「交際経験は無し。で、好きな食べ物は唐揚げ。嫌いな食べ物はセロリ。趣味は読書、ジャンルは乱読派なので特になし。強いて言うならミステリーや文学物。んでもって好きな女性のタイプはえっちー本から推測するにおそらく胸が大きな女性……」

ノハ*゚⊿゚)「胸……か」

 少し顔を赤らめつつ、ヒートは自分の胸元を見た。そしてガッツポーズをとる。

ノハ*゚⊿゚)「よし、いけるぞっ!」

('、`*川「いけるわけないでしょ」

もしかして…
いや、もしかしなくてもヒートはクールの妹なのか

( ゚ω゚)っ④"

 >>32今更ながら説明するとこのペニサスの番外編はトソンの神様隠しより数十年は過去の話です。

 ヒートに突っ込みをいれつつ私はロマに聞く。

('、`*川「で? 今古森は片思いとかしてる相手とかいるの?」

( фωф)「居ない……と思う」

('、`*川「……というか聞いといてなんだけどこの情報ってどこまで信じられる?」

( фωф)「読書、女性の好みなどは自信を持って言える。ただ、好きなもの、嫌いなものはちょっとわからないな。好みなどすぐ移ろうものだからな」

('、`*川「ん? その理屈だと女性の好みもわからないんじゃない?」

( фωф)「いや、わかる。なぜなら最近購入した本が巨乳物だからだ」


('、`*川「あ、そう。……あんたもそういう物見るのね」

( фωф)「うむ。色欲は三大欲の一つであるからな。無理に我慢するのも体に毒である」

('、`*川「まー下手に欲望我慢するのもあれだしね。……っとヒートの顔面が燃え上がりそうなほど赤くなってるからこの話終わりにする?」

( фωф)「ああ。ふくらませる意味もないからな」

 ロマの了承も得たので私はレールを戻す。

 
('、`*川「まあ、情報の正誤の問題は後にして。とりあえず、今度古森と出かける約束してくれない?」

 かなり省略したのだが、意図は伝わったらしくロマは眉をひそめた。

(´фωф)「……友人を騙すのは……少し、あれなのだが」

('、`*川「私たちも出来る限りフォローはするわ」

そっか、そんなに過去話なのか

( ・∀・)っ④"


( фωф)「……仕方ない。今度の休日に遊ぶ約束をしておこう」

 数分の葛藤の後、ロマは承諾した。

('、`*川「ありがと。……わかった? ヒート」

ノハ*゚⊿゚)「……? つまり今週の休日に古森とロマネスクが遊ぶのだろう」

 不思議そうに言うヒートに私はため息を吐いた。

('、`*川「うん、わかってないみたいね。まあ、そんなことはわかってたけど」


('、`*川「簡単に説明すると約束の場所にロマの代わりにヒート、あなたが行くのよ」

ノパ⊿゚)「……? えーっと、それはつまり……」

 数分の熟考の後、少し顔を赤らめヒートはつぶやく。

 ノハ*゚⊿゚)「あ、逢引き……という奴か?」

('、`*川「普通にデートでいいでしょ」


ノハ*゚⊿゚)「で、でででででで、でーとなんてお、恐れ多い!」

('、`*川「あんたの中で古森は一体何なのよ……まあ、いいわ」

 ヒートから視線を切り、ロマを見る。

('、`*川「とりあえず予定が決まったら連絡頼むわよ」

( фωф)「承知した」

 ロマはこくりと頷いた。


('、`*川「ヒートの服装とか予定は、幸いまだ数日の余裕がじっくり決めるとして、もういい時間だし教室に戻りましょうか」

( фωф)「……ああ、もうこんな時間か」

ノパ⊿゚)「と、いうかいつのまにかつーがいなくなってるぞ」

('、`*川「今古森は片思いとか云々のあたりで用事を思い出して出て行ったわよ」

 放課後。

 ホームルームが終わり、ヒートが私に話しかけてきた。

ノパ⊿゚)「それで、今日はどうするんだ?」

('、`*川「んー。つーの所に行く予定だったんだけど、さっきつーから今日は用事があるって言われてさ」

ノパ⊿゚)「ああ。だからホームルームが終わったとたんに教室を出たのだな。……用事はやっぱり、あれか?」

('、`*川「ええ。箱入先輩よ」


 私の言葉にヒートはやっぱり、と呟いた。

ノハ‐⊿‐)「……しっかし、今更ながらだが入先輩とつ―とは。意外な組み合わせだな」

('、`*川「たしかに意外に見えるけど、実は結構あってるのよ」

ノパ⊿゚)「と、言うと?」

 ヒートの問いに私は答える。

('、`*川「つーは見ての通り短絡的な性格だから、いろいろと突っ走る。箱入先輩はそれと逆に冷静だけどあまり意見を言わない」

ノパ⊿゚)「なるほど。炎と氷みたいだな」


('、`*川「槍と盾でもいいけどね。……あ、それと」

 私は声を小さくして言う。

('、`*川「これはつ―に内緒にしとけ、と言われたんだけど。実は小学生のころから好きだったんだってさ」

ノパ⊿゚)「箱入先輩の事が……か?」

 私はこくりと頷いた。


 少しうろたえながら、ヒートは聞く。

ノハ;゚⊿゚)「え、ええっと、小学校何年生ぐらいから?」

('、`*川「五年生ぐらいからだそうよ」

 私の言葉にヒートは指を折って

ノパ⊿゚)「つまり、大体四年ぐらい、か?」

('、`*川「そのぐらいね。あとその程度の計算、暗算でしなさいよ」

ノハ*゚⊿゚)「す、数学は苦手なんだ!」




それで、とヒートは問う。

ノハ*゚⊿゚)「どうする? 言っておくが私の家には姉がいるから無理だぞ」

('、`*川「わかってるわよ。…………んー。そんじゃ、ちょっとお金かかるけど、バーボンハウスでいい?」

ノパ⊿゚)「うむ。いいぞ」

 ヒートの了承も得たので、さっさっさ、と帰り支度を整え、立ちあがる。

('、`*川「それじゃ、行きましょうか」


 バーボンハウスはいつも学校へ行く道から少し離れた所にある。まぎわらしい名前だがバーではなく喫茶店だ。

 ドアを開けるとカラン、とドアに取り付けられたベルが鳴る。

(`・ω・´)「ようこそ、バーボンハウスへ……おや」

 カウンターの中でグラスを拭いていた男がこちらを見た。

(`・ω・´)「久しぶりだね、ヒートくん」


ノパ⊿゚)「ひさしぶりだな! シャキン!」

 ヒートの言葉にシャキンは頷く。

(`・ω・´)「うん、かれこれ一か月ぶりだね。父さんは元気かい?」

ノパ⊿゚)「うむ、げんきだぞ。一週間前ジャングルの奥地だ」

 ヒートの父は探検隊、というのをやっているらしく、年がら年中世界を飛び回っている。

(`・ω・´)「そうか……相変わらず元気そうで何よりだ」


 うんうんと納得したようにシャキンは頷き、言う。

(`・ω・´)「とりあえず。喫茶店で立ち話とかあれだし、座りなよ」

 お言葉に甘え、私たちはテーブル席に座った。

( ・ω・)っ④"

ちなみにうちの地元にはバーボンハウスと言うbarがある

>>49訂正。

ノパ⊿゚)「ひさしぶりだな! シャキン!」

 ヒートの言葉にシャキンは頷く。

(`・ω・´)「うん、かれこれ一か月ぶりだね。父さんは元気かい?」

ノパ⊿゚)「うむ、げんきだぞ。一週間前『から』ジャングルの奥地だ」

 ヒートの父は探検隊、というのをやっているらしく、年がら年中世界を飛び回っている。

(`・ω・´)「そうか……相変わらず元気そうで何よりだ」


 デザートをそれぞれ注文し、話し合う。

 まずは服をどうにかする、ということでヒートにどんな服を持っているかを聞いていると、シャキンがお盆を持ってきた。

 ('、`*川「あれ?」

 その盆に載せられたものを見て、私は首をかしげた。


('、`*川「飲み物は注文してないんですけど」

 私の疑問にシャキンは口元に笑みを浮かべた。

(`・ω・´)「サービスだよ。遠慮せず飲むと良い」

('、`*川「……はあ」

 ありがとうございます、と礼を言い飲み物に手を伸ばす。

('、`*川「とりあえず、女の子っぽい恰好で行くのは決定ね」

ノパ⊿゚)「女の子っぽい恰好と言うと……どんな?」

('、`*;川「え、そこから説明しなくちゃ駄目?」


 ヒートに女の子っぽい服装を説明していると、注文していたデザートが運ばれてきた。食べつつ、意見を交わしあう。

 数分後。服装などのチョイスや予定などは明日決めるということにして、デザートを片づけることに専念する。

 食べ終え、席を立つ。それぞれお金を出し、レジに向かう。

(`・ω・´)ノシ「またのご来店をお待ちしているよ」

 シャキンに見送られ、私たちは店を出た。


('、`*川「……ん?」

 ヒートと別れ、帰路につく途中、珍しい人物を見かけた。

 いや、いつも学校で話したりはしているのだが、こういう学校の外で見るのは珍しいのだ。

 相手はこちらに気づいてない。とりあえず声をかけてみる。

('、`*川「やっほー、ハイン」

从 ゚∀从「ん? ……何だ伊藤か」

しえん


 振り返り、ハインリッヒ高岡はそう言った。

('、`*川「なんだ、とはごあいさつね。ま、いいけどさ。で、こんな所でなにしてるのよ」

从 ゚∀从「ん、いや、ほら、今日またんき休んだだろ」

 聞きなれない名前に首をかしげる。

('、`*川「またんき? 誰よそれ」


 私の言葉にハインは驚いたように目を見開いた。

从;゚∀从「え、伊藤、お前覚えてないの?」
 
('、`*川「え、覚えてないと駄目なの?」

从;゚∀从「……いや、駄目じゃないけどさ」

('、`*川「というか本当誰よまたんきって」
 
 私の問いにハインはしばし目を閉じて黙考し、やがて眼を見開いた。


从 ゚∀从「……三行で伝えると、
 入学ほやほや
 またんきお前に変態発言
 フルボッコ(またんきが)」

('、`*川「……ああ、そういえば入学したてのころに「伊藤、お前の名前ってサを抜くとすごいヒワイだよなー」とか抜かしやがった男子が居たんでボッコボッコにしたわね」

从;゚∀从「そいつが斉藤またんきだよ」

「またんき」の方がよっぽど…


 ふうん、と私は頷き、

('、`*川「……まったく興味無いから話戻して、あんたはそのまたんきとやらにプリントとかを渡しに行く、と」

从゚∀从「ああ。なぜか先生に頼まれてな。……ところで伊藤、オレになんか用か」

 ハインの問いに首をかしげる。

('、`*川「? 別に用なんてないわよ。ただ、こんなところで見かけるのが珍しかったから、声掛けただけ」

 私の言葉にハインはそうか、と頷き、
 
从゚∀从「それじゃ、また明日、学校でな」

('、`*川「ええ。また明日」

 ハインと別れ、再び帰路につく。数分後、見慣れた屋根が見えてきた所で、ふと立ち止まった。 
 
 頭上を仰ぐと茜色に染まりつつある空が視界いっぱいに広がる。その朱色の眩しさに目を細め、呟く。

('、`*川「……明日も、まあ、いつも通りだといいなあ」

 口調こそは投げやりになってしまったが、まぎれもない本音を空に打ち上げ。

 顔を前方に戻し、歩き出した。

('、`*川ペニサス伊藤のとある一日のようです。了

 
 そんなわけで山なし落ちなし意味なしのペニサス伊藤の番外編、お終いです。

 次はネタバレ全開でトソン達の話をのんびり書こうと思います。


 ぴぴぴぴぴぴ。ぴぴぴぴぴ。

 耳慣れた電子音に意識を覚醒させる。

「……んむ」

 枕もとの目覚まし時計を止め、目をこすりつつ上半身を起こす。

 頭に心なしか違和感がある。寝起きだからだろうか。そう思いながら、ベッドから這い出る。


 ドアを開け、階段を降りる。

 リビングから聞こえる声に、そういえば今日はツンと一緒に出かける予定だったことを思い出す。

 とりあえず朝食を食べてから支度しよう。そう考えながらリビングに足を踏み入れ――。

∧ ∧      
('、`*川「あ、おはよートソン」

 母親が何か耳を生やしていた。

∧λ
(゚、゚トソン「……はい?」

 あと自分にも生えていた。






∧λ
(゚、゚トソン耳のようです

ペニサスの話サラリと終わった…と思ったら

耳だと…


∧λ
(゚、゚トソン「……それで、これは一体どういうことですか」

 ベッドに腰掛け、トソンは問う。相手は手に持った携帯の向こう側。

  ∧λ
ζ(゚、゚*ζ『……どういうこと、と言われてもな。我にわからんよ』

∧λ
(゚、゚トソン「ダウト」

  ∧λ
ζ(゚ー゚*ζ『正解』


  ∧λ
ζ(゚ー゚*ζ『どうして我だと思った?』

 答えを明らかに知りつつも問うデレにトソンはため息とともに答えた。

∧λ
(‐、‐トソン「こんな超常現象、起こせるのは僕の周囲ではあなたぐらいです」

  ∧λ
ζ(゚ー゚*ζ『――それともう一つ。この状況をおかしいと思っているのはお主だけだから、というのもつけ加えとかなければならないな』

 デレの注釈にトソンは頷いた。

∧λ
(゚、゚トソン「母に耳の事を聞いても「何を言ってるのかしらこの子」的な顔をされましたし、ツンにそれとなく耳の事を聞いてみましたが、「何のことなの?」と言われました。多分、ブーンとかに聞いても「何のことだお?」と言われるでしょうね。
……なぜ、僕だけが動物の耳が頭にあることが常識でないのかと考えたら、あなたの事が思い浮かびましたよ」

  ∧λ
ζ(゚ー゚*ζ「うむ、正解だ。やはりお主にしておいてよかったよ」

>>70 ちょっと訂正。

∧λ
(゚、゚トソン「……それで、これは一体どういうことですか」

 ベッドに腰掛け、トソンは問う。相手は手に持った携帯の向こう側。

  ∧λ
ζ(゚、゚*ζ『……どういうこと、と言われてもな。我にもわからんよ』

∧λ
(゚、゚トソン「ダウト」

  ∧λ
ζ(゚ー゚*ζ『正解』


∧∧
(゚、゚トソン「……その口ぶりから察するに、僕だけこの世界をおかしいと思うのはやはり故意ですか」

  ∧λ
ζ(゚ー゚*ζ『誤解の無い様に言っておくが悪気は無い。ただ、一人ぐらいおかしいと思っている人間が居た方が面白い、と思ってね』

∧∧
(゚、゚トソン「……まあ良いです。それで、この動物の耳の世界はいつ終わるんですか?」

  ∧λ
ζ(゚ー゚*ζ『明日になる頃には戻るさ。本当は数日にしたかったんだが、周りがうるさくてね。今日だけにしたのだ』

∧∧
(゚、゚トソン「……周りというのが何なのか少し気になりますが……つまり、今日一日だけだと」

  ∧λ
ζ(゚ー゚*ζ『うむ。……そろそろこの娘の姉が訝しみ始めた様だからな、ツンにかわるぞ。良いか?』

∧∧
(゚、゚トソン「はい。良いですよ」

>>73 訂正

∧∧
(゚、゚トソン「……その口ぶりから察するに、僕だけこの世界をおかしいと思うのはやはり故意ですか」

  ∧λ
ζ(゚ー゚*ζ『誤解の無い様に言っておくが悪気は無い。ただ、一人ぐらいおかしいと思っている人間が居た方が面白い、と思ってね』

∧∧
(゚、゚トソン「……まあ良いです。それで、この動物の耳の世界はいつ終わるんですか?」

  ∧λ
ζ(゚ー゚*ζ『明日になる頃には戻るさ。本当は数日にしたかったんだが、周りがうるさくてね。今日だけにしたのだ』

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(゚、゚トソン「……周りというのが何なのか少し気になりますが……つまり、今日一日だけだと」

  ∧λ
ζ(゚ー゚*ζ『うむ。……そろそろこの娘の姉が訝しみ始めた様だからな、姉に替わるぞ。良いか?』

∧∧
(゚、゚トソン「はい。良いですよ」


 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ『……ずいぶんと長話だったわね。あんたとデレって共通の趣味なんかあったっけ?』

∧∧
(゚、゚トソン「――いえ。ちょっとデレちゃんに本を貸してまして。読み終わったらしいので感想を聞いたんです」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ『へえ。どんな本?』

∧∧
(゚、゚トソン「……朱色の研究という本ですよ」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ『ああ、ポームズね。……今度図書館で借りてみようかしら』

ふむふむ

何故かポームズがツボった


 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ『それで、今日どこに集合するかわかっているわよね?』

∧∧
(゚、゚トソン「はい。僕の家と学校の大体中間に位置する駄菓子屋の前、ですね」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ『ええ。……あ、ついでにデレが借りたっていう本も持っていこうか?』

∧∧
(゚、゚トソン「いえ。まだ1~2冊、デレちゃんに貸しているので良いです」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ『そう。それじゃ、また後で』

∧∧
(゚、゚トソン「ええ。それでは」

 ピ、とトソンは通話を切った。

>>78 少し訂正。

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ『それで、今日どこに集合するかわかっているわよね?』

∧∧
(゚、゚トソン「はい。僕の家と学校の大体中間に位置する駄菓子屋の前、ですね」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ『ええ。……あ、ついでにデレが借りたっていう本も持っていこうか?』

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(゚、゚トソン「いえ。まだ1冊、デレちゃんに貸しているので良いです」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ『そう。それじゃ、また後で』

∧∧
(゚、゚トソン「ええ。それでは」

 ピ、とトソンは通話を切った。


身支度を整え、家を出る。駄菓子屋に向かう道中、いろんな耳を生やした人間を見かけた。

 a_a
爪'ー`)y-「~♪」

 鼻歌を歌う狐耳をはやした近所の大学生。

   ∩ ∩
 ハハ´ロ ωロ`)ハ「……」

 何やらしょんぼりした表情のうさ耳を生やした外国人。
 
 米 米
lw´- _-ノv「わったしのライスは左ききー」

∧∧
(゚、゚トソン「……あれは……角、なんでしょうか?」

 すれ違った少女の頭に生えた奇妙な物に首をかしげつつトソンは駄菓子屋へと歩みを進める。

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「おはよ。待たせた?」

∧∧
(゚、゚トソン「いえ。今来たところです」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「そう。それじゃあ、いきましょう」

∧∧
(゚、゚トソン「はい。行きましょう」


∧∧
(゚、゚トソン「それで、どこに行くんです?」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「バーボンハウスってところ」

∧∧
(゚、゚トソン「僕たちは未成年なんですが」

 トソンの言葉にツンは首を振る。

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「あー。違う違う。barじゃなくてフツ―の喫茶店。紛らわしいけどね」

∧∧
(゚、゚トソン「そうですか……おや?」

支援


 前方に見知った人物を発見。あちらもこちらに気づき、手を挙げる。

  ∧_∧
 ( ´_ゝ`)ノ「よっす都村ー」

λ λ
川д川「お、おはよう……」

∧∧
(゚、゚トソン「おはようございます、兄者。……デートですか?」

λ λ
川д*川「で、ででででででででででで!?」

 動揺する貞子を余所に兄者は否定する。



  ∧_∧
 ( ´_ゝ`)「いんや、真に残念ながらデートじゃ無いっす。ただの本屋巡り」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……まあ、そういうことにしておきましょう。それで本屋巡りは妹者ちゃんのために?」

  ∧_∧
 ( ´_ゝ`)「ういっす。今週の流石家の合言葉は『妹者ちゃんマジ天使』デスよ」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「そうですか。それでは邪魔するのもあれですね」

 そう言い、トソンは歩き出した。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「それでは。また明日、学校で」



 トソン達が去った後。

  ∧_∧
 ( ´_ゝ`)「そんじゃそろそろ行こうかい? さだきゅん」

λ λ
川д*川「……でーと……。あ、兄者さんとでーと?」

  ∧_∧
 ( ´_ゝ`)「? うぉーい、さだきゅん」

 ひらひらと兄者は貞子の目の前で手を振る。

λ λ
川д川そ「……はっ。な、なんですか、兄者さん」

  ∧_∧
 ( ´_ゝ`)「ん。いや、そろそろ行こうかってことなんだけど」

λ λ
川д川「あ、はい。行きましょう!」



 ドアを開けると取り付けられていたベルがカランと鳴った。

 カウンターの中でグラスを拭いていた男がこちらを見た。とりあえず会釈し、空いているテーブル席に座る。

 メニューを広げつつ、店内を見まわす。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……悪くない雰囲気ですね」



 同じくメニューを広げながらツンはトソンの感想に同意した。

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「そうね。お母さんが勧めてたから良い所だとは解ってたけど……」

 二人しばらくメニューとにらめっこをし、、やがて両方共にメニューから顔を上げ、店員を呼んだ。

  ∧_∧
 (´・ω・`)「お待たせしました。ご注文を……あれ。都村さんと出礼さん」

 現れたのは同級生のショボンだった。

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「あら、ショボン。アルバイト?」


 >>88 ちょっと訂正。


 同じくメニューを広げながらツンはトソンの感想に同意した。

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「そうね。お母さんが勧めてたから良い所だとは解ってたけど……」

 二人しばらくメニューとにらめっこをし、、やがて両方共にメニューから顔を上げ、店員を呼んだ。

  ∧_∧
 (´・ω・`)「お待たせしました。ご注文を……あれ。都村さんと出礼さん」

 現れたのは同級生のショボンだった。

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「あら、奇遇ね、ショボン。アルバイト?」



  ∧_∧
 (´・ω・`)「んー。アルバイトじゃなくてお手伝いかな。ここは僕の父親が営業しているから」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「そうなんですか」

  ∧_∧
 (´・ω・`)「まあ、僕がこういう仕事につきたい、ってのも」


>>90 ミス。

  ∧_∧
 (´・ω・`)「んー。アルバイトじゃなくてお手伝いって言った方が言いかな。ここは僕の父さんが営業しているんだ」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「そうなんですか」

  ∧_∧
 (´・ω・`)「まあ、僕がこういう仕事につきたい、ってのもあるんだけどね――っと、そろそろ雑談をやめないと。お父さんに睨まれるからね」

 コホン、と咳払いを一つし、ショボンは言った。

  ∧_∧
 (´・ω・`)「それじゃあ、注文を聞こうか」




 ひとしきり、注文した料理を堪能し、席を立つ。

  ∧_∧
 (`・ω・´)

 会計に出たのは先ほどグラスを拭いていた男だった。顔だちを見るにどうやら彼がショボンの父親らしい。

 提示された金額を払う。差し出されたレシートとお釣りを受け取り、トソンは首を傾げた。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「あの、すいません。少しお釣りが多いんですが」

  ∧_∧
 (`・ω・´)「ん? ああ。それは来てくれたサービスだよ。遠慮せずにうけとって欲しい」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「…………それでは、お言葉に甘えて」


見てる

  >>92説明不足っぽいので少し訂正。

 ひとしきり、料理を堪能し、席を立つ。

  ∧_∧
 (`・ω・´)

 会計に出たのは先ほどグラスを拭いていた男だった。顔だちを見るにどうやら彼がショボンの父親らしい。

 提示された金額を払う。差し出されたレシートとお釣りを受け取り、トソンは首を傾げた。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「あの、すいません。数字があってないんですが」

  ∧_∧
 (`・ω・´)「ん? ああ。ジュース代を無料にしておいたんだよ。サービスだから遠慮せずにうけとって欲しい」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「…………それでは、お言葉に甘えて」



 バーボンハウスを出る。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「それで、次はどこに行きましょうか?」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「んーと、最近できた……あ」

 言葉が途切れる。と、同時に声をかけられた。

(∪^ω^)「お、おはようだお、ツン、トソン!」

 声がした方を見るとブーンがいた。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「奇遇ですね、ブーン」

(∪^ω^)「お、奇遇だおね」



  ∧∧
 (゚、゚トソン「……それで、どうしてここに?」

 トソンの問いにブーンは答えた。

(∪^ω^)「ショボンに頼みこんでそこのバーボンハウスに今日一日働かせてもらうことにしたんだお」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「なにか欲しいものでもあるんですか?」

(∪^ω^)「お。来週父ちゃんの誕生日だから、そのプレゼントの資金に」

  ∧∧
 (゚ー゚トソン「それは偉いですね。もし、足りなかったら少し貸してあげますよ?」

(∪^ω^)「気持ちだけ受け取っておくお。父ちゃんから友人に金を借りたり貸してはいけない。したらもはや友人とは呼べなくなるって昔から言われてるんだお」

  ∧∧
 (゚ー゚トソン「良いお父さんですね。少し羨ましく思いますよ」

(∪^ω^)「そう言ってくれるとうれしいお」



 それからしばらく雑談を交わした後、ブーンはバーボンハウスに入って行った。

 それを見届けたトソンは最後まで会話に加わらなかった隣のツンに問う。

  ∧∧
 (゚ー゚トソン「それで、どうしますか? ツン」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「ど、どうするって、」

 ∧∧
ξ‐⊿‐)ξ「んーと」
 
 ∧∧
::ξ‐⊿‐)ξ::

 しばらく黙考した後、ツンは言う。

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「へ、へましないか心配だからバーボンハウスであいつの様子見ているくるわ」

  ∧∧
 (゚ー゚トソン「そうですか、頑張ってくださいね」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「何をがんばるのよ! ……あ、それとこれの埋め合わせはまた今度するから!」


ブーンがわんわんにwww

 >>97訂正。多くてすみません。

 それからしばらく雑談を交わした後、ブーンはバーボンハウスに入って行った。

 それを見届けたトソンは最後まで会話に加わらなかった隣のツンに問う。

  ∧∧
 (゚ー゚トソン「それで、どうしますか? ツン」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「ど、どうするって……」
 
 ∧∧
::ξ‐⊿‐)ξ::「うーん、と……」

 しばらく考えた後、ツンは言う。

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「へ、へましないか心配だからバーボンハウスであいつの様子見ているわ」

  ∧∧
 (゚ー゚トソン「そうですか、頑張ってくださいね」

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ「何をがんばるのよ! ……あ、それとこれの埋め合わせはまた今度するから!」



 ツンがバーボンハウスに入って行くのを見届けた後、トソンはふむ、と顎に手を当て考えた。

 今日は一日、ツンとのんびりするつもりだったのだが、その予定がいきなり崩れてしまった。

   ∧∧
  (゚、゚トソン「……そういえば」

 ふと、vipデパートで何かイベントが開催されるという事を思い出した。もしかしたらツンもデパートに行く予定だったのかも知れない。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……ここ最近行ってませんし……行ってみますか」

 そう決め、トソンは歩き出した。



 vipデパートはトソンが住むこの街でも有数の品ぞろえを誇るデパートだ。特に3階にあるケーキバイキングは連日客でにぎわっている。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「ふむ」

 その入口にて、トソンは首を傾げた。

 目前には「洋菓子、麩菓子、和菓子、さまざまなお菓子が踏み揃い! 菓子フェスタは4階にて!」などと書かれたポスターがでかでかと貼られている。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……どんな菓子があるのか、少し気になりますね。行ってみますか」

 ポスターから目を離し、トソンはエスカレータに向かった。



 四階に着く。フロアは客でにぎわっていた。ほとんどは女性だが、中には彼女につきあったり、もしくはお土産用に買うと思わしき男性の姿もある。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……おや」

 しばらく人の流れを眺めていると、見慣れた顔を発見した。

  ∧_∧
 (´<_` )

 弟者だ。

 ∧  ∧
l从・∀・ノ!リ人

 隣には少女。多分、あれがこの前熱弁していた妹者だろう。



 声をかけるかどうか迷い、かけないことにした。見つからないように歩き出す。

 フロアは大きく分けて洋菓子、和菓子と別れているらしい。どっちに行こうか、少し悩み、洋菓子のほうに行くことにした。


 洋菓子のフロアに着く。と、同時に話しかけられた。見るとクール、それとドクオ。

 a a
川 ゚ -゚)「おはよう、トソン」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「おはようございます、砂尾さん、それとドクオ」

 aa
 ('a`)「おう、おはようトソン」



  ∧∧
 (゚、゚トソン「デートですか」

 そう、トソンが聞くと、クールは少し口ごもり、それから首を振った。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「? デートではないのですか」


トソンって何故かトンプソンを思い出す


 トソンの問いにクールは首を縦に振って答える。

 a a
川 ゚ -゚)「……私もドクオもデートの予定だったのだがな。母さんがついてきてしまったんだ」

 そう言って後ろをちらりと見る。その先には、

  aa
ノパ⊿゚)「ぬおおおおおおおおお!」

 クールの母、素直ヒートと、

  ∧∧
 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「ふっ!」

 服越しからわかるほど屈強な体つきの女が争っていた。

 それを見てトソンは首をかしげる。



  ∧∧
 (゚、゚トソン「なんでヒートさんは争っているんですか?」

 a a
川 ゚ -゚)「今日のイベントでな。腕っ節に自信があるならだれでも参加できるスイーツバトルロワイヤルだそうだ。景品は三年間、ここのデパートのお菓子が無料になるチケットらしくてな。まあ、ほとんどは母さんといま戦ってる人に負けたがな」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「物騒なイベントですね」

 二人がそう話し合っている間にも、争いは続く。

  ∧∧
 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「やるねぇ、アンタ! こんなに長く戦い続けたのは久方ぶりだよ!」

  aa
ノパ⊿゚)「奇遇だな! 私に何回も殴られても倒れないのはアンタぐらいだ!」


  ∧∧
 (゚、゚トソン「しかし、ヒートさんは砂尾さんの母親とは思えないほど熱いですね」

 より白熱する二人を眺めながらトソンは前々から思ったことを言う。


ヒートだと…

( ・ω・)っ④"


 a a
川 ゚ -゚)「私の性格は母さんより父さん似だからな。容姿は母さんだが」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「そうなんですか」

 クールの回答に頷いた瞬間、奇妙な音が聞こえた。

 音のした方を見ると、ヒートが停止していた。どうしたのだろうか、と思っていると再び奇妙な音が、

 ヒートの腹から鳴った。

  aa
ノハ;゚⊿゚)「くっ……。ダイエットの為に朝食を減らしたのが不味かったか……!」

 そう呟き、ヒートは構えを解く。



  aa
ノパ⊿゚)「悔しいが私の負けだ。腹が鳴っては戦は出来ぬ、というからな」

  ∧∧
 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「……名残惜しいけど仕方ないねえ。審判!」

∧∧
(‘_l’)「あ、はい」

  ∧∧
 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「この勝負、あたしの勝ちで良いかい?」

∧∧
(‘_l’)「ええ、それじゃ商品のチケット――」

「ちょぉぉぉっと待ったあ!」

∧∧
(;‘_l’)「を?」



 唐突に制止する声が聞こえた。場に居た全員が振り向く、とそこには。

∧∧
(*゚∀゚)「遅ればせながらあたし、参上っ!」

∧∧
(゚∈゚ )「……」

 小柄な女と大柄な男がそこには居た。

  aa
ノパ⊿゚)「つ、つー!?」

 ヒートが驚いたように言う。

 a a
川 ゚ -゚)「知り合いか、母さん」

  aa
ノパ⊿゚)「ああ、同級生だ」

 a a
川 ゚ -゚)「なるほど」



 会話する二人を意に介さず、つーと呼ばれた女は高らかに言う。

∧ ∧
(*゚∀゚)「途中からだがアタシたちも参戦しよう! 良いかい?」

∧∧
(;‘_l’)「え、えっと……。こっちの方が良いなら……」

 審判はそう言って女を指差した。

∧ ∧
(*゚∀゚)「そうかい。で、どうよ、アンタ。やるかい?」

  ∧∧
 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「不完全燃焼だった所だったからねえ。望むところだよ」



 こきり、と拳を鳴らし、女は問う。

  ∧∧
 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「そんで? あんたがやるのかい。それともそっちのデカブツかい? なんなら二人がかりでも良いよ」

∧ ∧
(*゚∀゚)「やるのは後ろにいるクックだよ。アタシも参加したかったんだけどクックに止められてさあ」

 残念そうに言うつー。その後ろで巨体が動いた。つーの前に立ち、構える。

 それを見て女も構えた。

  ∧∧
 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「そんじゃ、さっそく――行くよ!」

 ゴングは鳴らず、二人の戦士が激突した。



  aa
ノパ⊿゚)「久しぶりだな、つー」

 腕を組み、激闘を観戦しているつーにヒートは話しかけた。

∧ ∧
(*゚∀゚)「お? 久しぶりヒート。3年くらい前の同窓会以来か?」

  aa
ノパ⊿゚)「うむ。そのぐらいだな」

 頷くヒート。つーはその後ろに居るクールを見て、問う。

∧ ∧
(*゚∀゚)「そっちのクールビューティーっぽいガールは娘かい?」

  aa
ノパ⊿゚)「ああ、クールだ」

 a a
川 ゚ -゚)「初めまして、つーさん」



 ぺこり、と頭を下げるクール。感心したようにつーは言う

∧ ∧
(*゚∀゚)「おお。容姿はヒートだが、性格は古森に似たっぽいな。ま、その方が良いだろうね」

  aa
ノパ⊿゚)「む。失礼だな。――と。娘と言えば。つー、お前の娘は?」

∧ ∧
(*゚∀゚)「ん? ああ、本屋の辺りをぶらぶらしてると思うよ」

  aa
ノパ⊿゚)「……放任とは感心しないな。さらわれたらどうする」

∧ ∧
(*゚∀゚)「大丈夫。それなりに信頼できる人に預けているからさ」

  aa
ノパ⊿゚)「ならいいのだが……」



 ぐう、と唐突に音が鳴った。ヒートは少し顔を赤らめ、言う。

   aa
ノハ*゚⊿゚)「……と、とりあえず私達は昼食を取りに行く。がんばれよー」

∧ ∧
(*゚∀゚)「頑張るのはアタシじゃなくてクックだけどね。ま、ありがたく受け取っておくよ」

 エスカレーターでフードコートに向かおうとするヒートとクールとドクオ。

 トソンは少し考え、菓子を買うのは後でいいか、思い同伴することにした。





 フ―ドコート。メガマックを大量に積み、がつがつと貪り食うヒートを尻目にチーズバーガーをもきゅもきゅ食べながらクールたちと世間話をする。

 aa
 ('a`)「そういえば。さっき弟者と会ったぞ」

 ラーメンを食べ終えたドクオが不意にそう言った。チーズバーガーを咀嚼し、飲み込みこんでからトソンは言葉を返す。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「僕もさっき見かけましたよ。隣に女の子がいましたが、やはり……?」

 aa
 ('a`)「ああ。あれが妹者ちゃんらしい。弟者がもう通報されても可笑しくないほどにべったべったにかまってたぞ」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……通報されてないことを祈りましょう」



 そんな感じで談笑していると、不意に声をかけられた。

∧∧
(,,゚д゚)「よお、都村に砂尾に鬱田」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……ギコ先生。……それと、」

 ギコの後ろ、少女二人と男一人。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「しぃちゃんとでぃちゃん、……それと……」

 口ごもる。ああ、と男は頷き、

∧∧
( ゚д゚)「そういえば名乗っていなかったな。オレは東風ミルナと言う」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……東風さん、で良いでしょうか」

∧∧
( ゚д゚)「ああ、それで良い」


  ∧∧
 (゚、゚トソン「それで、なぜしぃちゃんとでぃちゃんと一緒に居るんですか?」

∧∧
(,,゚д゚)「ちょいと叔母さんがこのデパートに用があるらしくてな。そんでその用が終わるまで、面倒を見てくれ、って頼まれたんだ」

∧∧
( ゚д゚)「ちなみにオレはでぃが懐いていると理由でギコに呼び出された」

∧∧
(,,゚д゚)「どうせお前今日は暇だろ?」

∧∧
( ゚д゚)「否定はしない」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「なるほど。大体わかりました」


 頷き、しぃを見る。

 やはり、先ほど会ったつーに似ている。おそらく、彼女がギコの言う叔母さんであり、しぃの母親なのだろう。

 そう思っていると、隣に居たでぃがミルナの服の裾をつかんだ。

∧∧
(#゚;;-゚)「迷……惑……?」

 でぃの問いにミルナは首を横に振った。

∧∧
( ゚д゚)「いや、ギコの呼び出しが無かったら家でごろごろしてるだけだったからな。迷惑ではないさ」

 "④
( ・ω・)


∧∧
(#゚;;-゚)「迷惑……じゃ、ない……?」

 でぃの頭をなで、ミルナは言う。

∧∧
( ゚д゚)「ああ。……なんだギコ、その顔は」

∧∧
(,,゚д゚)「い、いや、なんでも?」

 そんなやり取りを見てて、トソンはふとツンの事を思い出した。

  ∧∧
 (゚、゚トソン(上手く……はむりだとしても、がんばっていれば良いのですが)


 >>123 ちょっと訂正。

∧∧
(#゚;;-゚)「迷惑……じゃ、ない……?」

 でぃの頭をなで、ミルナは言う。

∧∧
( ゚д゚)「ああ。……なんだギコ、その顔は」

∧∧
(,,゚д゚)「い、いや、なんでも?」

 そんなやり取りを見て、トソンはふとツンの事を思い出した。

  ∧∧
 (゚、゚トソン(上手く……は無理だとしても、がんばっていれば良いのですが……)



 その頃、バーボンハウスにて。

  ∧_∧
 (`・ω・´)「内藤君、そっちのテーブル、頼んだよ」

(∪^ω^)「はいですお!」

  ∧_∧
 (`・ω・´)「うん、よく働くね、内藤君。……しかし、」

 ちらり、とあるテーブルにシャキンは目を向けた。

 ∧∧
ξ゚⊿゚)ξ

 そこにはブーンをじっと見るツンの姿があった。



  ∧_∧
 (;`・ω・´)「……彼女は、何なのだろう」

 内藤君が来る数分前に居た客、だということはわかる。だが、内藤君が来るころには出ていったはずの彼女がなぜ戻ってきたのだろうか。見る限り、友人らしき少女は居ないし……。

 ううむ、と悩みつつ、シャキンは彼女が注文したコーヒーとパフェをお盆に載せた。



 a a
川 ゚ -゚)「それで、トソンはどうする?」

 バニラシェイクを飲んでいると、不意にクールがトソンにそう問うた。トソンはスト―ローから口を離し、クールを見る。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「どうする、と言いますと?」

 クールは隣で暴飲暴食の限りを尽くしているヒートを見、言う。

 a a
川 ゚ -゚)「私とドクオは、母さんの胃袋が満足するまでここでのんびりするつもりだが……。トソンは何か用事があってきたんだろ?」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「いえ、用事はべつにありませんが……。まあ、ここに居ると桃色空間に窒息しかねないので、さっきの菓子フェスタを見に行きましょうかね」

 a a
川 ゚ -゚)「桃色空間、というのが良くわからないが……そうか。それじゃ、また明日、だな」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「ええ。また明日」


④(・ω・)④


 エスカレータで上に行く途中、トソンはふとフロアを眼下に見た。

 人々が思い思いに動くフロア。そしてその頭に共通して存在する耳。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……この光景にも慣れてしまいましたね……」

 慣れとは恐ろしいものです、と思いつつ、トソンは視線を前に戻した。



 先ほどの場所に戻ってみると、勝敗は決したらしく、つーと巨体の男と女性が談笑していた。

  ∧∧
 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「いやあ、うちの馬鹿息子どもは困ったもんでさあ。最近なんか今までずっと入院していた妹が退院したからうざったいほど過保護でねえ。まったくシスコンにもほどがあるよ」

∧ ∧
(*゚∀゚)「アタシの娘も姉妹だけど、シスコンとかじゃないね―。ただ最近上の方に好きな人が出来たらしくてさあ。夕飯とかその人の話題ばっかなのよ」

  ∧∧
 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「そいつは羨ましい。あたしの馬鹿息子どもも早く良い相手が見つかると良いんだけど……。何年かかるやら」


  ∧ ∧
 (*゚∀゚)「もしかしたら明日ぐらいにもいー相手見つかるんじゃない?」

  ∧∧
 @@@
@#_、_@
 (  ノ`)「それはいくらなんでも希望的観測すぎるねえ。……と、そろそろ小腹もすいてきたし、下の馬鹿と妹を回収して腹ごしらえでもしとくかね」

 そう言って立ち上がる女。つーもつられた様に立ちあがり、伸びをする。

  ∧ ∧
 (*゚∀゚)「アタシ達ははせっかくゲットした券もあるし……ちょっと菓子買ってから娘たちを迎えに行こうかね。……ん?」

 不意につーがトソンに気付いた。

  ∧ ∧
 (*゚∀゚)ノ「よっす」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……こんにちは」
 
 そうトソンが返すと、つーは腕を組んで少し考えるそぶりをした後、トソンに問う。

  ∧ ∧
 (*゚∀゚)「んーと。ちょっと聞きたいんだけどさ」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「なんでしょう」

  ∧ ∧
 (*゚∀゚)「ペニサス伊藤って知ってる?」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「知っています。……というか、僕の母親ですが」

 トソンがそう答えると、つーは破顔した。

  ∧ ∧
 (*゚∀゚)「おお、やっぱそうか! いやさ、なんか口元とかが似てるなーって思ってたんだけどさー」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……その口ぶりから察するに母の旧友、と言ったところですか」

  ∧ ∧
 (*゚∀゚)「おう。高校の頃にな。あとヒートもだ」

しえ


  ∧∧
 (゚、゚トソン「ヒートさんも、ですか」

 もしかしたら、クラスメイトの中にも、親が母の友人である確率がありますね。今度聞いてみましょう。

 そんなことを考えていると、つーが言った。

  ∧ ∧
 (*゚∀゚)「ああ、そうだ! えーっと名前なんだっけ」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「都村トソンです」

  ∧ ∧
 (*゚∀゚)「おっけぃ。トソンちゃん、ペニーにアレ返してって言ってくれないか?」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「アレ、と言いますと?」



 トソンが問うと、つーは少し口ごもり、

  ∧ ∧
 (*゚∀゚)「……まあ、アレ、って言ったら多分ペニーにもわかると思うから」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……そうですか。というかご自分で電話をすれば良いのでは?」

  ∧ ∧
 (*゚∀゚)「いや、電話番号聞きそびれてさ。家に押しかけようとしたけど引っ越したらしい上に引っ越し先聞いてなかったし……」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「……まあ良いですけど。じゃあ、帰ったら母に伝えておきますね」

  ∧ ∧
 (*゚∀゚)「頼んだぞー」



 つーと 別れ、しばらくフロアを散策する。そして何点か菓子を買い、帰路に就いた。

 ∧ ∧      
('、`*川「おかえりー」

 家に着くと、母が煎餅を齧りながら韓国ドラマを見ていた。

 トソンは早速つーの事を尋ねてみる。

 ∧ ∧      
('、`*川「……アレ?」

 母は首を傾げ、それからああ、と頷いた。

 ∧ ∧      
('、`*川「なるほど、アレね」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「わかったんですか?」

 聞くと母は立ち上がり、

 ∧ ∧      
('、`*川「ちょっと待って……たしかあそこに……」

 呟き、廊下に出た。

 数分後、煎餅を食べながら本を読んでいると、母が戻ってきた。手には本が数冊。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「なんですか、その本は?」

 ∧ ∧      
('、`*川「ん。これがつーがいってたアレよ」

なぜか、つーをついったーと読んでしまった

 ? と、トソンは首を傾げた。

  ∧∧
 (゚、゚トソン「本ならそのタイトルを言えば良いんじゃないんでしょうか。なぜ、わざわざアレなどと?」

 ∧ ∧      
('、`*川「ああ、それは簡単な事よ」

 ほら、と母は本の表紙を見せた。そこには、

  ∧∧
 (゚、゚トソン「恋愛物……ですか?」

 明らかに恋愛物とわかる絵とタイトルが書かれていた。

 ∧ ∧      
('、`*川「そ。つーって大雑把な性格してるけど恥ずかしがり屋な所もあるのよねー。これのタイトルを言わずにアレって言ったのも直に言うのが恥ずかしかったからだろうし」



 まったく、そういう所は変わらないねぇ、と言いながら母は立ち上がった。

 ∧ ∧      
('、`*川「後でつーに電話しておくよ。しばらく会ってないしねえ」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「あ、返すまでに一冊借りていいですか?」

 ∧ ∧      
('、`*川「ん、いいよ。あたし的にはこれがおすすめ」

  ∧∧
 (゚、゚トソン「じゃあ、それにします」

 母からオススメされた本を受け取り、トソンは階段に向かった。



 ――気付くと、時計の針は12時を過ぎていた。ぱたん、と読み終わった本を閉じ、椅子から立ち上がって伸びをする。

 ふと鏡を見ればこの一日の間に見慣れてしまった耳が消えていた。ちょっと名残惜しいな、と思う自分を見つけ、苦笑する。

 再度伸びをし、椅子から立ち上がる。そして電気を消して、布団に潜り込んだ。

 眠りに落ちる前に、ふと、

(゚、゚トソン(――明日も良い一日になると良いですねえ)

 そんな事を思った。


 ぴぴぴぴぴぴ。ぴぴぴぴぴ。

 耳慣れた電子音に意識を覚醒させる。

「……んぅ」

 枕もとの目覚まし時計を止め、目をこすりつつ上半身を起こそうとし、

 ――お尻に心なしか違和感がある事に気付いた。

(゚、゚;トソン「……まさか」

 恐る恐るお尻を見てみると、


 ――今度は尻尾が生えていた。


  ∧∧
 (゚、゚トソン耳のようです 


               了




                                       ∧∧
 そんなわけで途中から耳関係なくね? と思いながら愚駄愚駄に進めてました、 (゚、゚トソン耳のようです、ようやく終わりです。

 もう一つ長い番外編を書く予定だったのですが、予想以上に耳が長くなったので諦めます。あとは番外編らしく数レスで終わる日常を少し続けて終わりにしようと思います。では。


乙!

乙♪乙(^o^)

ペニサスはトソンのオカンだったのか


l从・∀・ノ!リ人「海なのじゃ!」

( ^ω^)「焼きそば!」

( ´_ゝ`)「貧乳だぐぼぉ」

 余計な事を口走った兄者はツンにぶん殴られた。

川;д川「あ、兄者さん!?」

 綺麗な流線を描きながら吹っ飛ぶ兄者を貞子が追いかける。それをほほえましく見守りながらトソンは改めてメンバーの顔を見まわした。


 おそらく焼きそばを買いに走り出したブーンとそれを追いかけるツン。

 この暑い中、気温をより上げたいのか、と疑うくらいいちゃいちゃしているドクオとクール。

 砂の上、顔をさすりながら身を起こす兄者とそれを心配そうに見る貞子。

 海へと走り出した妹者と、その姿をカメラで激写する、下手をすればつかまりそうな弟者。

 そして自分と隣でにこやかに笑うデレ。

 それと、とトソンは後ろを見た。


( ゚д゚)「……にぎやかだな。いつもこんな感じなのか?」

(#゚;;-゚)「感じ……?」

 砂を踏みながらミルナとでぃは言う。

(゚、゚トソン「ええ、こんな感じです。煩かったでしたか?」

( ゚д゚)「いや、こういう風に騒げるのは良いことだ。少し羨ましく思うよ」

(゚、゚トソン「……そうですか」

(*゚∀゚)ノシ「おうい、ミルンー! 浮輪ふくらませるからちぃと手伝ってくれよー」


 不意に声がした。みるとつーが手を振っている。

( ゚д゚)「……手伝うのは良いがそのあだ名はやめてくれ」

(*゚∀゚)「んー? じゃ、下の娘の未来の嫁候補、とかどうよ」

( ゚д゚)「……長いうえにそれは断ったはずなのだがな」

(*゚∀゚)「okするまであきらめないぜ?」

( ゚д゚)「……まあいい。それじゃあ手伝いに行く。でぃ、そっちの二人と遊んでるんだぞ」

(#゚;;-゚)「……ぅん。……早く、帰ってきてね?」

(゚ー゚トソン「……懐かれてますね?」

( ゚д゚)「……まあな」


 つーのほうに向かうミルナを見送るでぃにトソンは尋ねる。

(゚、゚トソン「そういえばしぃちゃんはどうしたんですか?」

(#゚;;-゚)「ぉ、お姉ちゃんは学校で居残り……。社会の点数が悪かったらしくて……」

(゚、゚トソン「あー……。そうですか」

ζ(゚ー゚*ζ「トソンさーん! みんな泳いでいますし、そろそろ私たちも泳ぎましょうよ!」

 不意にデレがにこやかな笑顔で言う。

支援


 その言葉にトソンはデレを見て、言う。

(゚、゚トソン「僕はでぃちゃんと砂のお城でも作ってますから、構わずどうぞ」

ζ(゚ー゚*ζ「えー? せっかく海に来たんですから泳がなきゃ損ですよー」

(#゚;;-゚)「……一人でも、砂のお城作れるから、構わずに……泳いで、きてください」

 二人にそう言われ、トソンは頬を掻き、

(゚、゚;トソン「……あー、その、実は、」

 すこし、口ごもり、言った。

(゚、゚;トソン「僕、泳げないんです」

ああ、浮き袋がないから……


ζ(゚、゚*ζ「あー。そっかーそれじゃあ仕方ないねー。じゃあ、私、トソンさんの分まで泳いで来ますねね」

(゚、゚トソン「ええ。楽しんできてください」

 波際へと行くデレを見送った後、トソンはでぃのほうを見た。

(゚、゚トソン「それでは、砂のお城を作りましょうか」

(#゚;;-゚)「……ぅん」

 こくり、とでぃは頷いた。


( ´_ゝ`)「いやはや皆遠目に見てもどこに居るかわかるなあ」

 泳ぎに行く気は無いので海の家にてトロピカルジュ-スを飲みつつオレはつぶやいた。

 テーブルには注文した焼きそばもあるが一向に減る気はない。理由は近くでブーンが健啖家っぷりを見せてつけているからである。周りの客も大半は飲み物だけにしている。

川д川「あ、兄者さん、泳がないんですか……?」

( ´_ゝ`)「ああ。俺たちゃインドア派なんでね。俺はよく母者にぶん殴られてるから丈夫さには自信があるが、「ああいい汗をかいたなあ!」的なアスリート魂は欠片もないのよ。弟者も泳いでるってよりは妹者を撮りまくってるって方が正しいなあ。あいつ、これの為に家にあったカメラというカメラすべて持ってきてるんだぜ?」

川д川「そ、そうですか……」

( ´_ゝ`)「っていうかさだきゅんは泳がなくていいの?」

川д川「……浮輪つけて、波打ち際でゆらゆら海月みたいにぼーっとするのは好きなんですけど……泳ぐ事自体は……そんなに……」


( ´_ゝ`)「おお、なんかいいな、その打ち上げられた海月ごっこ。まあ、今日は結構人いるからやったら迷惑だろうけど、今度プールとかでやってみようかねー」

 うむ、また夏休みの予定が増えた。妹者と行く夏祭り、流石家総出で行くお墓参り、妹者と行くピクニック、妹者とやる花火、そして新しく追加されたプール。妹者関係が大半なのは現在流石家は妹者祭りだからだ。……え? 夏休みの宿題? なにそれ食べれるの?

川д川「あ、そういえば、……兄者……さん。えっと、頭、大丈夫ですか?」

 ぐはあ。マイハートに会心の一撃。

(;´_ゝ`)「た、確かに夏休みの前の期末テスト、赤点ギリギリだったがいくらなんでもその言い方は大ダメージだぜ……」

 そんな罵詈雑言を言いそうにないさだきゅんが言ったという事実も加味する。

川;д川「あ、えっと、そ、そういう意味じゃなくて……さっきツンさんに張り飛ばされた時に、頭から着地しましたけど……」


(;´_ゝ`)「あ、ああ。そういうことか」

 俺は頬の汗を拭う。いやはや勘違いでよかった。

( ´_ゝ`)「頭は大丈夫だよ。さっき言ったとおり、体は丈夫だからさ」

 そういうとさだきゅんはほっとしたような挙動を取った。うむ、いい子だなあ。どっかのツンデレ(笑)とは大間違い――。

(;´_ゝ`)「……」

 右側、ブーンの隣から殺気っぽいものが。……あいつはテレパシーでも使えるのだろうか。

 とりあえず、俺は汗とかによって失われた水分を飲みかけのトロピカルジュースで補給する事にした。


 ブーンがようやく満足したのか食べるのをやめ、俺も食欲が少し回復したので焼きそばをもそもそ処理していると、

l从・∀・ノ!リ人ノシ「おっきい兄者ー!」

 わが流石家、永遠のエンジェルこと、妹者がぶんぶんと手を振って、こっちに駆け寄ってきた。

 すぐさま、咀嚼していた焼きそばを飲み込み、答える。

( ´_ゝ`)「どうしたのかなー? マイエンジェル?」

l从・∀・ノ!リ人ノシ「ちっちゃい兄者がカメラばかりでつまらないのじゃー」

 その言葉に妹者の背後にまるで霊のように憑いている弟者を見る。……自分の弟ながら良く今まで通報されなかったな、と言う感想を抱くくらいに犯罪者に見える。

 頭を掻き、俺は言った。

( ´_ゝ`)「仕方ないから俺が一緒に遊んでやろうか?」

l从・∀・ノ!リ人「……む? いいのかー? おっきい兄者?」


( ´_ゝ`)「? いいってなにが?」

 首を傾げ問うと、妹者は不思議そうに首を傾げ、さだきゅんと俺を見る。それから言った。

l从・∀・ノ!リ人「おっきい兄者はそっちのさだこ? とデート中なんじゃろ?」

川д川

 妹者の言葉になぜか、さだきゅんの動きが凍ったように止まった。

 どうしたのだろうと、俺は手をさだきゅんの顔の前で振ってみる。しかし無反応。

 妹者と不思議そうな表情で見ていると、やがて、さだきゅんは

川*д川「でっでででででででで!?」

 変な叫びとともに再起動した。


 あっれー? デジャビュを感じるな―? と思い、そういえば以前、妹者のために絵本を一緒に選びに言った時に、都村が妹者と同じような事言って、その時もこんな反応してたっけ、と思いだす。

 そんな俺の思考を余所にさだきゅんは奇妙な言動を続ける。

川*д川「か、かぞくこうにん……? け、けけけけけっ、こんをぜんていに……?」

 良く分からないがとりあえず俺は妹者に行った。

( ´_ゝ`)「まことに残念ながらデートじゃなくてただ駄弁ってただけだぜー?

l从・∀・ノ!リ人「残念ってことはさだこの事すきなのじゃ?」

( ´_ゝ`)「んーいやまあ、本当にデートだったら嬉しいけど」

 >>162 ミスって途中送信orz 訂正です。

 あっれー? なんかデジャビュを感じるな―? と思い、そういえば以前、妹者のために絵本を一緒に選びに言った時に、都村が妹者と同じような事言って、その時もこんな反応してたっけ、と思いだす。

 そんな俺の思考を他所にさだきゅんは奇妙な言動を続ける。

川*д川「か、かぞくこうにん……? け、けけけけけっ、こんをぜんていに……?」

 何を言ってるか良く分からないが、とりあえず俺は妹者に言った。

( ´_ゝ`)「真に残念ながらデートじゃなくてただ駄弁ってただけだぜー?」

 俺の言葉に妹者は少し頭を傾げ、それから言った。

l从・∀・ノ!リ人「……残念ってことは、さだこの事すきなのじゃ?」

( ´_ゝ`)「んー。いやまあ、本当にデートだったらちょっと嬉しいなーってぐらいには……かな?」

 俺の言葉に妹者は再び首を傾げ、やがて言った。

l从・∀・ノ!リ人「……むう。よくわからないのじゃ」


( ´_ゝ`)「わからなくていいんだぜ、なんたって妹者は流石家のエンジェルだからな!」

l从‐∀‐ノ!リ人「むー」

 俺の言葉に妹者はしばし目をつぶって考え、やがて目を開いた。

l从・∀・ノ!リ人「……この事は後で姉者と一緒にじんもんする事にして、おっきい兄者! 遊ぶのじゃ!」

 言い、妹者は俺の腕を引っ張った。

(;´_ゝ`)「じ、尋問なんて言葉、どこで覚えたんだ、妹者! あ、それとさだきゅん!」

 つんのめるような感じで椅子から立ち上がりつつ、俺はさだきゅんに声をかける。

川д川「……あ、は、はい! な、なんでしょう、兄者さん」

 動揺から立ち直ったのか、少しどもりつつも、さだきゅんは返事を返した。


( ´_ゝ`)「食べ掛けで悪いが、その焼きそば、食べといてくれ! 俺は妹者と至福って言うか明日筋肉痛になりそうな時間を楽しんでくる! それじゃ、アリアリアリアリアリーヴェデるっ」

 某決め台詞をかみながら兄者は妹者に引きずられながら海へと向かった。

 残された貞子は、

川*д川「食べろって、え、えっと、もしかして、これ、か、間接……」

 テーブルで一人呟き悶え、周囲から怪訝な眼に見られたそうな。



 ちなみに残された焼きそばはブーンがおいしく頂きました。


 履きなれない下駄がカッカッカッ、と音をたてる。

ξ゚⊿゚)ξ「デレ! 急ぐわよ!」

ζ(゚、゚*ζ「うん!」

 どうもデレです。現在、着物を来て夏祭りの会場に向かっている最中です。

 なぜ走っているかと言うと、トソンさん、ブーンさん、しぃちゃんでぃちゃん、後その他数人の人たちと待ち合わせをしており、現在その待ち合わせ時間まであと数分だからです。

 原因は、お姉ちゃんの着付けに予想以上に時間がかかってしまい、家を出るのが遅くなってしまったからです。……まあ、ブーンさんがいる時点でこんなことになるだろうとは思ってましたけど……。


 とりとめなく状況を整理していると、前方に待ち合わせ場所である駄菓子屋が見えました。以前、トソンさんとでぃちゃんが雨宿りしていたところです。

 ラストパートとばかりに速度を上げ、お姉ちゃんと一緒に屋根へとワンツーフイニッシュを決めます。

ζ(゚д゚;ζゼーハー、ゼーハー

 膝に手を当て、息を整えていると、眼前にラムネ瓶が差し出されました。

(゚、゚トソン「どうぞ」

 例を言うよりも先に私はトソンさんからラムネ瓶を受け取り、蓋を開け、のどに流し込みました。

 ふう、と一息吐き、私はトソンさんに例を言いました。

ζ(゚、゚*ζ「ありがとうございます、えっと、お金は……」

(゚、゚トソン「あ、いいですよ。こはれ駄菓子屋のおばあさんがツンとデレちゃんを心配してくれた物ですので」

 その言葉に駄菓子の奥を見る。

爪゚ー゚)ノシ

 気にするな、とばかりに駄菓子屋のおばあちゃんは手を小さく振ります。今度いっぱい駄菓子を買おう、と心に決め、私は周囲を見回した。


川д( ´_ゝ`)l从・∀・ノ!リ人 (´<_` ) 着物を着た妹者ちゃんとそのそばに居る兄者さんと、弟者さん。……あと、なぜか兄者さんの後ろに立っている、山村さん。

 川 ゚ -゚)('a`) 顔は知ってるけど話した事はない、砂尾さんと鬱田さん。

 ξ゚⊿゚)ξ( ^ω^)モグモグ 早くも焼きそばやイカ焼きを買って食べている、ブーンさんとその横に立ったお姉ちゃん。

( ゚д゚)(#゚;;-゚) (,,゚д゚)(*゚ー゚) ミルナさん、でぃちゃん、ギコさん、しぃちゃん。

 こうしてみると結構大所帯だなあ、と思っていると、思いつつ、私はトソンさんに聞いた。


ζ(゚、゚*ζ「それで、どんなふうに回ります?」

 私の言葉に、お姉ちゃんが答える。

ξ゚⊿゚)ξ「ブーンはおそらく食べ物ばっかだろうから、私とペアで行くわ」

 なるほど。ブーンさんは食べ物のにおいにつられてふらふらどこかに行ってしまう確率がある。なら、最初から別行動にした方がいい。あと一人だと危ないからブレーキ役として一人つく……と。それにしても。

ζ(゚ー゚*ζ

(゚ー゚トソン

ξ*゚⊿゚)ξ「な、なによ、その顔は」

ζ(゚ー゚*ζ「いやあ、なんでもないよー。ね、トソンさん」

(゚ー゚トソン「ええ、特に言うことはなにもありませんね」

ξ*゚⊿゚)ξ「む、むむむ」


 トソンさんと二人揃ってお姉ちゃんをからかっていると、ギコさんが挙手した。

(,,゚д゚)「俺たちも別行動で良いか? しぃやでぃは射的とか金魚救いとかの屋台を巡るだろうからな」

( ´_ゝ`)ノ「あ、俺と弟者、妹者も別行動でいいかね。射的とか重心的にやる予定だから」

(´<_` )「射的やりたがってるのは兄者だろ」

l从・∀・ノ!リ人「さだこも来るじゃ!」

川д川「え、えっと、それじゃあ、お言葉に甘えて……」

あぁ…なんかいいな日常って

 一通り意見が出たところでトソンさんは砂尾さんに問いました。

(゚、゚トソン「それじゃ、僕とデレちゃんは、砂尾さんとドクオとのペアで良いでしょうか」

川 ゚ -゚)「うむ、構わないぞ」

('a`)「ていうか二人きりだとヤバい。主に俺のマイハートが」

(゚、゚トソン「……付き合ってもう一年もたつんですから、少しは慣れましょうよ」

('a`)「一年前まで彼女いない歴=生きた年数だった俺のチキンハートを見縊っては困るな」

 鬱田さんの言葉にトソンさんはため息を一つ吐き、

(゚、゚トソン「さて、ペアも決まりましたし、そろそろ行きますか」

 そう言った。


 駄菓子屋を出て、決めたペアごとに分かれる。祭りの喧騒の中に向かう道中、私はトソンさんに聞いた。

ζ(゚ー゚*ζ「それで、どこに行きます?」

(゚、゚トソン「少し早いですが晩御飯にして、その後はのんびり屋台を回る予定です。砂尾さんもそれでいいですか?」

 トソンさんの問いに砂尾さんはうむ、と頷き、ドクオさんが口をはさんだ

('a`)「……8時ぐらいになったら行きたい所があるんだが、良いか」

(゚、゚トソン「良いですよ。どこに行くんです?」

('a`)「神社の境内。あそこなら良く花火が見えるんだ」

(゚、゚トソン「そういえば8時ごろに花火があるんでしたね。……僕たちは席をはずしましょうか?」

('a`)「いや、良い。よくよく考えてると俺のマイハートがそんなムードに耐えきれるはずが無いんだ」

 私はトソンさんに目配せした。

ζ(゚ー゚*ζ(こっそり席はずしちゃいましょう)

(゚、゚トソン(ええ。そうしましょう)


('a`)「……何か、嫌な予感がするんだが」

(゚、゚トソン「気のせいですよ。じゃ、後で兄者、ツンに電話でこの事を伝えておくとして……ギコ先生の電話番号は知りませんね。どうしましょうか」

 トソンさんの言葉に私は言う。

ζ(゚ー゚*ζ「あ、私、でぃちゃんの携帯の電話番号なら知ってます!」

(゚、゚トソン「そう言えばデレちゃん、でぃちゃんと仲が良かったですね。それじゃあ、よろしくお願いします」

ζ(゚ー゚*ζ「了解ですー」

 頷くと、同時、匂いがしました。見ると、道の先に屋台が並んでいます。トソンさんが隣で言いました。

(゚、゚トソン「電話は頃合いを見てするとして、とりあえず祭りを楽しみましょう」


l从・∀・ノ!リ人「あ、おっきい兄者! あの熊のぬいぐるみ、欲しいのじゃ!」

( ´_ゝ`)「まっかせろーい」

 応じ、コルクを銃口に詰め、狙いを定め、撃つ。

 コルクは見事、妹者が御所望していた熊のぬいぐるみにヒットし、落とした。

l从・∀・ノ!リ人「ありがとなのじゃ、おっきい兄者!」

 受け取った熊のぬいぐるみを抱え、礼を言う妹者。

( ´_ゝ`)「お安いご用よ」

 兄者は銃先にふっと息を吹きかけ、硝煙を消す仕草をした。まあ、コルク栓式銃なので硝煙など出るはずもないが。


(´<_` )「……いや驚いた。去年やった時は当たるどころかかすりもしなかったのに」

( ´_ゝ`)「ん。だからあの屈辱の後、渋澤のおっちゃんに教えてもらってな」

(´<_` )「渋澤のおっちゃんってたしか元マタギの?」

( ´_ゝ`)「おう。

>>177 途中送信orz 

(´<_` )「……いや驚いた。去年やった時は当たるどころかかすりもしなかったのに」

( ´_ゝ`)「ん。だからあの屈辱の後、渋澤のおっちゃんに教えてもらってな」

(´<_` )「渋澤のおっちゃんってたしか元マタギの?」

( ´_ゝ`)「おう。練習厳しくってなー。もう特技の一つになっちまったよ」

(´<_` )「まあ、母者の親の妹の息子だからな……」

 というか母者の両親――祖父祖母は一体どんな生物なのだろうか。写真は見たことあるが兄者たちが生まれたときには既に他界していたので人となりを全く知らない。姉者なら少し知っているだろうか。


 今度、機会があったら聞いてみよう、と思う弟者の後ろ。

l从・∀・ノ!リ人「さだこもどうじゃ? 欲しいのあるのならおっきい兄者に頼むぞー?」

川д川「い、いえ……遠慮します……」

( ´_ゝ`)「遠慮する必要はないぜい、さだきゅん。弾あまってるし、俺は欲しい物はないからな」

川д川「えっと、それじゃあ……」

 並ぶ景品に目を走らせ、やがて貞子は遠慮がちに小さな蛙のぬいぐるみを指差した。

川д川「じゃ、じゃあ、あれ……」


( ´_ゝ`)「んー。あれね。よいしょっと」

 銃口にコルクを詰め、気の抜けた掛け声とともに発射。落ちた蛙のぬいぐるみを店主が拾い、兄者に渡す。それを兄者は貞子に渡した。

( ´_ゝ`)「ほい」

川*д川「あ、ありがとうございます」

 受け取り、貞子は蛙のぬいぐるみをぎゅっと抱きしめた。

 残ったコルクで適当に景品を落とした後、兄者は妹者に言う。

( ´_ゝ`)「さて、リベンジもできて満足したし、そろそろ晩御飯いくべ。妹者、何が良い?」


l从・∀・ノ!リ人「わたあめがよいのじゃ!」

( ´_ゝ`)「それは晩御飯食べた後にしようぜー? ……んー。焼きそばで良いか?」

l从・∀・ノ!リ人「うむ、わたあめが食べるのならそれでいいのじゃ」

( ´_ゝ`)「オッケーオッケー。んじゃあ早速……っと?」


 辺りも見まわしていた兄者は不意に停止した。

(´<_` )「どうした兄者。お花を摘みに行きたくなったのか?」

( ´_ゝ`)「んいや、電話」

 腰のポケットに手を入れ、中に入れていた携帯を取り出す。

( ´_ゝ`)「都村からだ。はーいもしもし? 何の用でぃ? ……んー。うんうん。おっけぃおっけぃ。8時ごろに神社ね。ほいほい。そんじゃ、ばいびー」


 ぴ、っと電話を切った兄者に弟者は聞く。

(´<_` )「で? 何の話だった?」

 携帯を折りたたんでポケットにしまいつつ、兄者は答えた。

( ´_ゝ`)「8時に花火があるから神社に集まってみようze! 」

 >>182途中送信シット。

 ぴ、っと電話を切った兄者に弟者は聞く。

(´<_` )「で? 何の話だった?」

 携帯を折りたたんでポケットにしまいつつ、兄者は答えた。

( ´_ゝ`)「8時に花火があるから神社に集まってみませんか? 的なお誘いだった」

(´<_` )「そういえば8時に花火あるんだっけな。妹者、見たいか?」

l从・∀・ノ!リ人「ぜひ見たいのじゃ!」

(´<_` )「よし、絶対に行こう、兄者」

( ´_ゝ`)「……いやまあ、行くつもりだったけどさ」


 ぱちゃんと水面がさざめいた。

(*゚‐゚)「むー。なかなか取れないなあ」

 破れたポイを手にしぃは悠々と泳ぐ金魚を見つつ、言った。

(,,゚д゚)「コツ、ていうか掬う場所とかタイミングとかそういうのが必要らしいぞ。キンギョ掬うの」

(*゚‐゚)「じゃあそのタイミングとか教えてよー」

(,,゚д゚)「いや、うろ覚えだから無理だ。大体、キンギョ掬ってどうする? 飼うのか」

(*‐‐‐)「……んー」

 ギコの問いにしぃはしばらく目をつぶって考え、

(*゚ー゚)「食べる?」

人間ポンプか!?


(,,゚д゚)「いやいや、無理だろ。俺は料理、自慢できるほどの腕前じゃないからな。ミルナも料理は苦手って言ってたし……。大体魚ならスーパーで買った方が手軽だろう。……自分で捕って食べたいって言うのなら、今度一緒に釣りにでも行くか?」

(*゚ー゚)「……むー。解ったよ。金魚は諦める。その代わり、今度一緒に釣りするの。約束だよ?」

(,,゚д゚)「ああ。今度、お互い都合の良い日にな」

(*゚ー゚)「忘れないでよ?」

(,,゚д゚)「おう」


 その隣、型抜きの屋台にて。

(#゚;;-゚)「ちょうちょ……出来た……」

( ゚д゚)「ほう。器用だな」




(#゚;;-゚)「ん。運動は苦手だけど……こういうことは得意……。お姉ちゃんは逆に運動が得意でこういうのが苦手だけど……」

( ゚д゚)「なるほど。姉妹、得意分野が違うのは良い事だ。助け合いの範囲がひろがるからな」

 頷くミルナにでぃは少し照れたような表情する。

(#゚;;-゚)「……?」

 不意にでぃが照れた表情から不思議そうな表情に変わる。ミルナがどうした、と問うよりも早くでぃはスカートのポケットに右手を入れ、ピンクの携帯を取り出す。

( ゚д゚)「電話か?」

(#゚;;-゚)「ん。デレさんから……。えっと……もしもし。……ん。うん……わかった、お姉ちゃんに言っておく……。うん。じゃ……」

 ピ、と電話を切り、ポケットにしまうでぃにミルナは問う。


( ゚д゚)「何の話だった? でぃ」

(#゚;;-゚)「8時に花火が打ち上げられるから見るためにお寺に集合だって……」

( ゚д゚)「なるほど、あそこならよく見えるだろうな。……ふむ」

(゚д゚)

 ちらり、とミルナは金魚すくいの屋台から射的の屋台に移動したギコとしぃを見る。

( ゚д゚)「……知らせるのは後にしよう。……うむ。次はこのチューリップをやって見るか?」

(#゚;;-゚)「ん。やる」

 頷き、でぃは画鋲を構えた。


( ^ω^)「あ、そのチョコバナナ――ツンも食べるかお」

ξ゚⊿゚)ξ「……ん。いただくわ」

( ^ω^)「2本、ください」

(‘_l’)「あいよー」

 店主からチョコバナナを2本受け取り、1本をツンに渡す。

ξ゚⊿゚)ξ

 >>190途中送信\(^o^)/

( ^ω^)「あ、そのチョコバナナ――。……ツンも食べるかお?」

 ブーンは言葉を途中で止め、ツンを見、問う。

ξ゚⊿゚)ξ「……ん。いただくわ」

 ツンの言葉にブーンは頷き、店主に向き直った。

( ^ω^)「2本、くださいお」

(‘_l’)「あいよー」

 店主からチョコバナナを2本受け取り、1本をツンに渡す。

ξ゚⊿゚)ξ「ありがと。……400円だっけ?」

( ^ω^)「別にいいお。ツンには日ごろからお世話になってるから、まあ、少ないけど感謝の気持ちだお」

ξ゚⊿゚)ξ「そう。それじゃあ、ありがたく頂くわ」




 ブーンからチョコバナナを受け取り、かじる。

 隣でブーンも食べ始めた。

ξ゚⊿゚)ξ「……」

 並んで歩きつつ、思う。 

 ブーンは私のことをどう思っているのか、と。

 おそらく、嫌われては、いないと思う。

 嫌いなら、今こうして一緒に歩いてはいないだろうし……。……まあ、私がそう思いたい、っていうのも少しはあるかもしれないけど。


 たとえ嫌われてたとしても、マイナス1か2ぐらいで10とか、そんな数字にまでは達していないと、そう思う。

 ……けど。

 それはプラス方面にも言えることだ。

 私は0という境界線のすぐ上と下を漂っているのだろう。

 ξ―⊿―)ξ=3

 ふう、とため息をつき、暗くなりかけた気持ちを切り替える。


 とりあえず、今は祭りを楽しむとしよう。

 今日、告白することも考えたには考えた。けど、決意が未だ固まらないのだ。

 兄者をはっ倒すことは簡単にできるのに、何故かこの決意だけは今だ固まらない。

 再度、ため息をつき、今度こそ気持ちを切り替える。

 チョコバナナを食べ終え、周囲を見渡し、目に付いた屋台を指差す。

ξ゚⊿゚)ξ「ブーン、あれ食べましょ」

 私の言葉にブーンは私の指の先を見、

( ^ω^)「お。じゃがバタかお」

 そう呟く。


ξ゚⊿゚)ξ「カロリーが気になるけど、美味しいのよね」

( ^ω^)「同意だお。それじゃあ、ちょっと買ってくるから、ツンはそこのベンチで待ってるかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「んー。じゃあ、そうさせてもらうわ。えっと……」

 財布から5百円を取り出し、ブーンに渡す。

ξ゚⊿゚)ξ「はい、私の分のお金。落とさないでよ?」

( ^ω^)「おっおっ。任せろお」

 言い、ブーンはじゃがバターの屋台の列に向かう。


 それを見送った後、私は周囲を見渡す。

 ちょうど近くのベンチに座っていたカップルが移動したので、腰掛ける。

 ふう、と一息吐き、私は目の前を行く人々を眺めた。

 私と同じように和服を来た女性、gパンにシャツと云うラフな格好に身を包んだ男、嬌声をあげ、走り回る子供達。

 様々な人々が通り過ぎるなか、その中にちらほら見られるカップルをついつい追ってしまうのは、やはりブーンの事があるからだろうか。

 そんな事を考えていると、不意に手に持っていた巾着が振動した。

ξ;゚⊿゚)ξ「……っ」

 いきなりの事にびくり、と肩を震わせ、私は巾着に手を突っ込む。

 振動の原因は携帯。開き、ディスプレイに表示された名前を見る。トソンからだ。

 通話ボタンを押し、耳に当てる。

ξ゚⊿゚)ξ「……もしもし? トソン?」

『はい。いちゃいちゃしてる所、申し訳ないですね』


ξ*゚⊿゚)ξ「べ、別にいちゃいちゃはしてないわよっ」

『そうですか。まあ、そういう事にしておきましょう』

ξ゚⊿゚)ξ「……それで、何の用?」

 問うと、トソンはきょう

『8時頃に花火が打ち上げられるのでそれを見に僕たち――ツンとブーン以外の皆で8時にお寺の境内に集まるつもりなのですが……。ツンとブーンはどうします?』

ξ゚⊿゚)ξ「……ん。いくわ。どうせブーンとじゃ、食べる事ばっかだろうし」

『そうですか。では、集合予定の八時まで、まだ時間はありますから、それまでは心置きなくブーンと祭りを楽しんでてください』

 ピッ、と電話は切れた。ふう、と私はため息を吐き、海の底のような空を見上げる。



 >>198訂正です。

ξ*゚⊿゚)ξ「べ、別にいちゃいちゃはしてないわよっ」

 否定すると笑みを含んだ声が返ってきた。

『そうですか。まあ、そういう事にしておきましょ う』

ξ゚⊿゚)ξ「……それで、何の用?」

 話を変えるため、用件を問う。

『8時頃に花火が打ち上げられるのでそれを見に僕たち――ツンとブーン以外の皆で8時にお寺の境内に集まるつもりなのですが……。ツンとブーンはどうしま す?』

ξ゚⊿゚)ξ「……ん。いくわ。どうせブーンとじゃ、食べる事ばっかだろうし」

『そうですか。では、集合予定の八時まで、まだ時間はありますから、それまでは心置きなくブーンと祭りを楽しんでてください』

 ピッ、と電話は切れた。ふう、と私はため息を吐き、海の底のような空を見上げた。


 光が轟音と共に、夜空を華の形で彩り、流れ星のように下へ散り散りに落ちますした。

 間髪を入れず再び下から光が登って、轟音と共に花開き、散ります。が、今度は先の花火とは違い、散った光は途中で弾けて、小さな爆音と華を数多に作り出しました。

( ´_ゝ`)「たーまやー」

(´<_` )「かーぎやー」

l从・∀・ノ!リ人「ちんどんやー!」

 次々と夜空に打ち上げられる花火を見上げて、隣りの兄者さん、弟者さん、妹者ちゃんが叫びます。

 つられて私も、

川д川「た、たーまやー……」

 と、小さな声で言いました。


(#゚;;-゚)「綺麗だね……。お姉ちゃん」

(*゚ー゚)「ん、そうだねー。ギコはどう思う?」

(,,゚д゚)「? 普通に綺麗だと思うが……?」

(*゚3゚)「むー。そこはお前の方が綺麗だよ、って言う所でしょー?」

 口を尖らせ言うしぃの言葉にギコは苦笑する。

(,,゚д゚)「その発想は無かったわ。……しかしあれだ。なんつーか、枝豆と冷えたビールが欲しくなるな」

( ゚д゚)「……今度一杯やるか?」

(,,゚д゚) 「おお、いいなそれ。いつにするよ?」

( ゚д゚)「ふむ。まあ、今宵のように花火が咲く日にしよう」

(,,゚д゚)「オッケーオッケー。花火がやる日とかは後で調べとくよ」

(*゚ー゚) 「私もお酒飲みたーい!」

(,,゚д゚)「お前はあと8年待て」

(*゚3゚)「ぶー」



ξ゚⊿゚)ξ「……綺麗ね」

( ^ω^)「綺麗だお」

ξ゚⊿゚)ξ「! ……珍しいわね。あんたが食べ物以外にも興味を持つなんて」

(;^ω^)「さ、流石にそこまで食い意地は張って無いお」

ξ゚⊿゚)ξ「……まあいいわ。さて、と。ちょっと喉乾いたし、飲み物でも買ってこようかしら」

( ^ω^)「あ、僕も一緒に行くお。ついでに皆の分も買ってくかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「そうね。要望とか聞いときましょう」


)'a`)「……クー」

川 ゚ -゚)「なんだ、ドクオ?」

川 ゚ -゚)'a`)「近すぎだと思うんだが」

川 ゚ -゚)'a`)「……うむ。建前としてはなるべくドクオと同じ視点で花火を見たいから、かな」

川 ゚ -゚)'a`)「本音は?」

川 ゚ -゚)'a`)「押し倒したい」

川 ゚ -゚)'a`)「やめてください しんでしまいます」

ξ゚⊿゚)ξ「そこのバカップルー。何か飲み物買いにいくけど何が良い?」

川 ゚ -゚)'a`)「……とびっきり冷えたカームになれる物を頼む、ツン」

川 ゚ -゚)a`)「涼みたいなら夏には友人から引っ張りだこな私が居るではないか。まあ、今はちょっと火照っているがな。あ、私はドクオと同じで」

ξ゚⊿゚)ξ「……解ったわ」


(゚、゚トソン「僕はお茶で」

ζ(゚ー゚*ζ「私はオレンジジュースで、お願いします」

( ^ω^)「了解だお」

 私とトソンさんの注文を聞いたブーンさんは、でぃちゃん達から注文を聞いていたお姉ちゃんと合流した後、飲み物を買いに行きました。

 
ζ(゚ー゚*ζ「今日は楽しかったですねー。トソンさん」

 私の言葉にトソンさんは頷いた。

(゚、゚トソン「ええ。楽しかったですね」

ζ(゚ー゚*ζ「また今日みたいに集まりたいですね」

 そう言うとトソンさんは腕を組んでしばし考え、やがて、そうですね……、と言葉を紡ぎました。

(゚、゚トソン「電車で少し遠くの町に行く、とか、いろいろ思いつきますね」

ζ(゚ー゚*ζ「そうですねー。まあ、それはまた今度、皆で考えましょう」

(゚、゚トソン「ええ。今はこの光景を楽しみましょう」

 頷き、空を見上げる。見上げた夜空には煌々と華が咲き乱れていた。



 (゚、゚トソン番外編のようです 了

乙でした。面白かったよ


 という訳で長々グタグダ続いた番外編、終了です。途中休みすぎて申し訳ない。数レスで終わらせるとは一体なんだったのか。

 今回でトソン達の物語は終わりです。流石にこれ以上続けるつもりはありません。

 それでは、ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

乙乙
長い間よく頑張った

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