男「いいだろ、別に……」
許嫁「クラスの女子がみんなに配ってるような義理チョコも?」
男「ちょうど配ってるときに呼び出しがあって貰えなかったんだよ……」
許嫁「一緒に呼び出されてたイケメン君は後で貰っていたわよ」
男「えっ……」
許嫁「あなたくらいじゃないかしら。貰っていないのって」
男「べ、別に気にしてないし……」
許嫁「強がっているのが見え見え」
男「そ、そういえば、お前昨日なんか作ってたじゃん?それって……」
許嫁「ああ、それイケメン君にあげてしまったわ」
男「」
男「えっ……あの、それって……」
許嫁「なによ」
男「いや……でも……」
許嫁「イライラするわ。ハッキリと言いなさい」
男「それって……本命……?」
許嫁「はい?」
男「いや…その……手作りだったし……それにあんなに時間かけて……」
許嫁「だからなに?」
男「」
許嫁「別にいいでしょう?親が勝手に決めた婚約なんだから。あなただって本気にしてはいないでしょう?」
男「いや……その……」
許嫁「はいはい、この話はもう終わり」
男「………」
許嫁「ごちそうさま」
男母「お粗末さまでした」
許嫁「……そういえば男は?晩御飯だというのに降りてきませんでしたけど」
男母「どうしちゃったんでしょうね。寝てるのかしら?」
許嫁「そうですか」
男母「疲れてるのかしら。許嫁ちゃん何か知ってる?」
許嫁「……いえ、何も」
男母「そう。まあ、別に気にしなくていいか」
許嫁「…………」
男「………」
許嫁「なにしているの。晩御飯冷めてしまったわよ」
男「ほっとけよ……」
許嫁「なによ、義理チョコ一つも貰えなかったくらいでウジウジと」
男「本命も貰えなかったけどな……」
許嫁「義理すら貰えないような人が本命を貰えるわけないでしょう」
男「………」
許嫁「そんなに欲しかったの?」
男「……………」
許嫁「ハァ……ウザ……」
男「………」
男母「あら、やっと起きてきたのね」
男「……許嫁、どっか行ったの?」
男母「ええ、少し出かけてくるって」
男「へえ。どこ行ったんだろう…」
男(イケメンの所かな……)
男母「ご飯はー?」
男「……食欲ないからいいや」
男母「また寝るの?寝てばっかりもよくないわよー」
男「………」
許嫁「ただいま帰りました」
男母「おかえりなさい。あら、買い物に行ってたのね」
許嫁「ええ。少しコンビニに行ってました」
男母「そう」
許嫁「そういえば、男は起きてきましたか?」
男母「さっき起きてきたけどまた寝ちゃったわ」
許嫁「そうですか。どうしようもないですね」
男母「本当、あの子はぐーたらしてばっか」
許嫁「ふふっ……」
男母「それじゃあ私もそろそろ寝るわね」
許嫁「はい、おやすみなさい」
男母「許嫁ちゃんも早く寝るのよ」
許嫁「はい」
ガチャン
許嫁「………」
許嫁「……さてと」
許嫁「ハァ……めんどくさ……」
男「………ん」
男「……喉乾いたな。水でも飲みに行こうかな」
男「………」
ガチャ
許嫁「………!」
男「あれ、許嫁?何して……」
許嫁「ちょ、ちょっと。こんな時間に起きてきてなんなのよ」
男「許嫁こそこんな時間まで何してるんだよ」
許嫁「関係ないでしょ。ほら、あっち行って」
男「いや、俺水飲みにきたんだけど……」
許嫁「だったらお風呂入るついでに水道の蛇口で飲めば」
男「そんな汚いことしないから」
許嫁「とにかく、今キッチンはダメだから」
男「どうしてだよ」
許嫁「どうしてもよ」
男「何か作ってるの?ちょっと入るだけだからさ」
許嫁「ダーメー!」
男「はーなーせー!」グググ
男「おい、胸が当たってるぞ」グググ
許嫁「なによ、今さらこれくらい」グググ
男「なんなんだよもう!」
許嫁「本当にダメだから!」
男「ちょっとだけだから!」グイッ
許嫁「………!」
男「はあ…やっと解放された……ん……?」
許嫁「……なによ」
男「いや……えっと……なんで今頃またチョコレートなんか作ってるのかなって」
許嫁「………」
ここはあえてのDEAD ENDで
許嫁「別に、どうだっていいでしょう」
男「えっと……」
許嫁「それとも何?もしかして欲しいの?」
男「いや、でもそれ、他の人にあげるやつとかじゃないの?」
許嫁「仮にそうだとして、そこまでしてでも欲しいのなら、その惨めな気持ちに同情してあげてあげないこともないわ」
男「………」
許嫁「どうなの?欲しいの?欲しくないの?」
男「ほ、欲しいです……」
許嫁「仕方ないわね」
許嫁「ああ、仕方ない仕方ない」
許嫁「こうも拝み倒されてしまったらあげないわけにはいかないわね」
男「はぁ……」
許嫁「仕方ないけど仕方なくあなたに義理チョコをあげることにするわ」
男「義理……」
許嫁「そうよ。義理」
男「義理か……」
許嫁「義理ね」
男「………やったーーーー!!!」
許嫁「………」
男「やっほおおおおい!許嫁から義理でもチョコレート貰えたぞおおお!!!」
許嫁「……ウザ」カァァ
………
男「え……?イケメンにあげたのは本命じゃない?」
許嫁「そうよ。あなたが勝手に勘違いしただけ」
男「でも手作りだったし……」
許嫁「手作りチョコを男子にあげると本命というその考えがいかにも童貞ね」
男「……童貞じゃないし」
許嫁「……それにしてもあなたがこんなにチョコを欲しがるなんて思ってなかったわ」
男「誰だってほしいよ、そりゃ」
許嫁「クリスマスのときだってプレゼントあげなかったけど何も言わなかったじゃない」
男「いや、俺的には貰ったと気だったというか……」
許嫁「……ねえ、やっぱり返して貰っていい?」
男「ごめん!悪かった!悪かったから!」
終
許嫁「どうせ結婚しないといけないんだし
それまでは好きにさせてよ」
ギシアン
イケメンクンスキダヨ
男「……。」
許嫁「どうせ結婚しないといけないんだし
それまでは好きにさせてよ」
ギシアン
男「イケメンクンスキダヨ」
許婚「……あれ…?」
許嫁「・・・で、今年も誰からもチョコをもらえなかったんだ?」
男「・・・」
許嫁「情けない顔ね」
許嫁「なに?物欲しそうな目をしても駄目。」スタスタ
許嫁「え?どこに行くのかって?そんなの私の勝手でしょう?」
>>51から
許嫁「…じゃあ私寝るから」
男「えっでもまだ途中じゃ…」
許婚「寝るから」スタスタ
男「あ…うん…」
男「あ、許婚!」
許婚「なに?」クルッ
男「その…ありがとうな!」
許婚「………………ふんっ」スタスタ
・
・
・
許婚るーむ
許婚「…」ベッドニバフッ
許婚「///」アシバタバタ
しまった先がいた!
>>78
何をおっしゃるウサギさん
・・・
数時間後
許婚「…」ムクッ
・・・
男るーむ
許婚「…」コソー
男「zzz」
許婚「ハァ…なんでこんなのを気にしなきゃいけないのかしら…」
男「あ!」
許婚「!?」ビクッ
男「アイラビュー」
許婚「!!?」
男「いーまだーけはーかなーしいうたー」
男「zzz」
許婚「…何で寝言が尾崎なのよ…」
・・・
きっちん
許婚「…ハァ…色々とグダグダになってしまったわ」
許婚「それにしても男…すごい喜んでたわよね…ふふっ」
許婚「ハッ!いけない…へーじょーしんへーじょーしん」ハンニヤケ
許婚(いけないわ…いい加減遅いけど頭冷やすついでにまたコンビニ行ってこようかしら)
許婚(材料も…というか上げちゃったし)
・・・
こんびに
イケメン「あれ?許婚さんじゃない?」
許婚「あらイケメン君こんばんわ。どうしたの?こんな夜遅く」
イケメン「俺のセリフだよ。っていうかやっぱりどこでもこういうノリなの?俺と許婚さんの仲じゃん」
許婚「…人の目はどこにあるかわからないものなのよ」
・・・
男るーむ
男「愛してる!」
男「zz...そーらにたいようンガッ」ムクッ
男「……んあーのどかわいたー」
男「あれ?台所の電気ついてる…俺が消し忘れたのか」
男「あぶねぇまた怒られるところだった……ん?片付けてある許婚が後で片付けたのかな」
男「悪いことしちゃったな…」
男「寝よ寝よ」
・・・
ねくすともーにんぐ
男「おはよ…」
男母「はいおはよう」
許婚「ん」
男(機嫌悪い?)「あー許婚さん?昨日はゴメン」
許婚「なにが」
男「いや、そのぉ今更ながら色々邪魔しちゃったから」
許婚「気にしてないわ」
男「ソデスカ」
・・・
がっこ
許婚「おはよう男君」
男「おはよう許婚さん」(男です今日も今日とて時間ずらして登校です私は彼女にとって邪魔な存在なんじゃないかと思うようになってきました)
イケメン「おはよう許婚さん男君」
許婚「おはようイケメン君。あ、イケメン君放課後ちょっと体育館裏に来てもらえないかしら」
男(え…昨日本命じゃないって言ってたのに…あれ?え?)「お…おあはようお?」
イケメン「うんわかったよ許婚さん」ニコ
・・・
放課後
モブ1「なにあの人…死臭がしてる…」
モブ2「オーラス4着他家全リーチのノーテンラスヅモのような負のオーラ出してる怖い」
男「……家に……帰ろう…」
・・・
いえ
男「ただ…いま…」
男(寝よう寝て全て忘れよう)
・・・
数時間後
許婚「ただいま戻りました」
男母「あら、おかえりなさい少し遅かったわねどうしたの?」
許婚「いえ少し買い物をしてきましたので」
男母「?なにも持ってないじゃない。もしかしてお店に置いてきちゃった?」
許婚「いえ小さな物なので」
許婚(小さいけどとても大切な・・・)
男母「あらごめんなさい。うふふ私なんかと違って許婚ちゃんはしっかりしてるものね」
許婚「いえとんでもないです」
許婚「あ、男君帰ってますか」
男母「いるんだけどあの子ったらまた寝てるのよちょっと叩き起こしてきてくれる?寝すぎも身体に障るって」
許婚「はいわかりました」
・・・
男るーむ
許婚「男?」コンコン
男「…」
許婚「寝てるの?入るわよ」ガチャ
男「…」モゾモゾ
許婚「ちょっと話があるのだけど」
男「…」
許婚「盗んだバイクで?」
男「…」
許婚「…起きてるわね」
許婚「何があったのかしらないけどとりあえずこれ」コト
許婚「…ほんとはチョコで驚かせようと思ったんだけどグダグダになっちゃったから」
男「……イケメンが本命じゃないのかよ」
許婚「ハァ…だからそうじゃないって言ったじゃないあなたも大概女々しいわね」
男「…でも放課後呼び出してたじゃん告白したんだろ…」
許婚「してないわよ」
男「ウソだ」ガバッ
許婚「やっと起きた…最初から起きてなさいよ」
男「これ…時計?」
許婚「そうよ。チョコがご破算になったから代わりを考えたんだけど
思いつかなかったからあんまりやりたくなかったけどイケメン君…
もとい私の弟に頼んで選ぶの手伝ってもらったの」
男「なるほどイケメンが弟………ふぇ?」
許婚「間抜けな声出さないで。まぁ言ってなかった私が悪いのだけれど」
男「でも苗字違うじゃん学年一緒だし双子だなんて聞いたことないし」
許婚「確かに双子ではないわでもイケメン君もとい弟は早生まれ3月も末。
私は4月生まれ。まぁ無理ではないはずよ。
苗字が違うのはあなたと許婚なんて前時代的なものを結ぶ家なのよ?
養子縁組の一つやふたつしてたっておかしくは無いじゃない」
男「でもでもでもぅ」
許婚「あぁもう女々しいったらありゃしない」ガバッ
チュッ
男「!!?!?!??!!?」
許婚「あなたのことが好きなにょよ!」
男・許婚「…」噛んdバチーン
許婚「ぶつわよ…」ミミマッカ
男「…」ウル
許婚「なによちょっとぶったぐらいで泣かないでよ女々しいわね」
男「よがっだよぉぉぉぉおぉ嫌われたんじゃなくてよがっだよぉぉぉぉぅ」
許婚「はぁ…嫌ったりなんかしないわよ///」
・
・
・
時はさかのぼり
許嫁「なに?あなた誰からもチョコレート貰っていないの?」
イケメンもとい弟「なぜか姉ちゃんと付き合ってるという噂が流れてて一個ももらえないんだよ!くそぅ」
許婚「しょうがないわね作ってきてあげるわよ」
おわり
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