★オリジナルSS
★中~長編
男「というか、君は誰だい? 何で俺の部屋に? そもそも何で天使の格好?」
使者「質問が多い人ですね..まあいいでしょう、順を追って説明します」
男(何だこの高飛車な女..)
使者「私は天空の支配者、神により遣わされた使者...謂わば天使とでも言いましょうか。この度は、貴方に重大な知らせを伝令に」
男(.....コイツ..頭大丈夫か?)
使者「...次、私の事を電波とか考えたら半殺しですよ?」
男「ひっ!?」
男(何でコイツ俺の考えてること...)
使者「まぁ、神の使者ですから....っと、冗談はともかく、本題に移りましょう」
男「......」
使者「貴方はこれから自分の体力が数値化されます」
男「.....は?」
使者「...ちょっと低能な人類には難解な話でしたか...まぁ、そうですね、ド○クエのHPと考えて頂ければ」
男「.....ちょ...ちょっとどういうことなんだよ! HP? 数値?」
使者「はぁ..これだから理解力の無い低学歴人間は...いいですか!? 貴方はこれから、自分の体力が数字で表されるんですよ!」
男「...じゃ..じゃぁ、体力が50あって、0になったら..死ぬ..みたいな?」
使者「意外に呑み込みが早いですね..ええ、その通りです」
男「.....なんでいきなり?」
使者「神の趣向で、普通の人間に、HPという設定を付けたらどうなるか..その被験者に、貴方が選ばれたと言うわけです」
男「....具体的に説明してくれ」
使者「...貴方は、今のレベルが1です。そして、HPが50あります」
男(レベルもあるのかよ..)
使者「無論です。勿論経験値もありますよ。まあ、この世界の経験値は人生経験が主ですが」
使者「さて、ここからが本題です。落ち着いて聞いてください」
男「....っ」(何だ...?)
使者「...貴方は、体が傷つくたび、その傷の深さの程度に応じてHPが減っていきます。少しの傷でも、痛みでも確実に。そして、HPが0になったら....」
男「...まさか」
使者「貴方は死にます」
男「―――――――!!」
男(..冗談だろ?)
使者「冗談ではありません、従って小学生ですら泣かないような擦り傷を負ってHPが0になった場合、貴方は死にますし」
男「ちょ、ちょっと待ってくれ....話が...飛びすぎて」
使者「...こんな実験は初なので、神の命令により私も貴方と一緒に此処に居候します..不本意ですが」
男「.....」
男(そうか、これは夢だ、ゲームばっかやってるからこんな夢を..)
使者「夢ではありませんよ、その証拠に....」
男「うわっ!?何だよこのパネル..?」
使者「私はよく存じませんが、このパネルが貴方の能力...いわばステータスというものだと神から聞いています」
男「....」
[男 Lv 1 HP 50/50 Exp 0 / 20]
使者「この経験値...Expが右の数値に達するごとにレベルが1上がり、貴方のHPの最大値が上がります」
使者「そして、寝れば回復します..正確には、12:00を回るごとに最大値まで回復します。それだけです」
男(...つまり、薬は..)
使者「意味ありませんね」
男「...使者、さん」
使者「...使者で構いませんよ」
男「使者...これは..一体いつまで..続くんだ..?」
使者「...半年..6か月後です...私の手助けは勿論ありません。というか、神の意向によりしたら殺されます」
男(...キズを負う度HPが減り、0になったら死。回復手段は..1日経過のみ)
使者「....」
男「....ははっ、いいじゃん、面白そうだ」
使者「えっ..?」
男「俺も毎日平凡な日常ばっかで飽きてきたんだ...こんなスリル...多分他じゃ味わえない」
使者(...男..さん)
男「...半年、宜しくな? 使者」
使者「.....ええ、こちらこそ、宜しくお願い致します。男さん」
男「.....」
AM 6;00
使者「男さん..」
男「...ん~..あと1時間...」
使者「男さんッ!朝ですよ!!」
男「ふぁ!? ぁ...朝か..おはよう使者」
使者「おはようございます。全く...人間は本当に愚図ですね..」
男「...ん~..まだ眠い..」
使者「取り敢えず、朝食を取りましょう..ぼーっとしてて怪我でもしたら大変です」
男「おっ...おう! じゃ、1階行くか」
男(やっぱり..パネルがある、昨日のは夢じゃなかったんだ..)
男(あっ..でも使者がいるってばれたら..)
使者「心配は無用です。私は他の人間には見えないようになっています。というか、しています」
男「そっ..そっか。使者って結構便利なんだな」
使者「...御託はいいですから、早くいきましょう」
男「おう!」
姉「あれ..? 男今日早いね? いつも遅刻ギリギリなのに」
男「ん...昨日早く寝たから..」ガッ
男「つぅぁ!?」
『男は机の角に足をぶつけた。 2のダメージ(50-2 残り48)』
姉「ちょっと男まだ寝ぼけてるの? 早起きした割には抜けてるじゃない」
男「はは..」
使者「男さん」
男「ん?何?」
姉「ちょっと男? 何独り言言ってるの?」
使者(ちょっと! 私はお姉さんから見えないんですよ!?)
男(あっ..そうか!)
男「あっ!? いや、別になんでも!」
姉「..変なやつ」
男「なんだよいきなり..」
使者「...パネルを見てください..」
男「...ん?」
『男 Lv 1 HP48/50 Exp 0 / 20』
男「ッ!? HPが..」
使者「先ほど足をぶつけたときに減ったのです...男さん、気を付けてください..」
男(...これは、マジにならなきゃいけなさそうだな..)
男「そういえは使者、一緒に俺と学校に行くのか?」
使者「....まあ、何かあったら私の責任ですし、行かなければなりませんね」
男「それはいいんだけど..どうやって会話しよう...」
使者「男さんが話したいこと、言いたいことを思い浮かべてくれるだけで結構です。私の言うことも聞き取れるよう便宜しておきますので」
男「うん、わかった」
男「じゃぁ、いってきまーす」
姉「いってらっしゃい」
男「...ん?あれは」
使者「...?」
幼馴染「やっほー!男おはよう!」
男「おっす幼馴染。あれ? 今日はお前ん家ご用達のスポーツカーの登校じゃないのか」
幼馴染「お気に入りの車が故障しちゃってさ~...太っちゃうし今日は歩き!」
男「へぇ~..」
使者(....男さん..この人は?)
男(俺の幼馴染...大きな会社の社長令嬢で、すっげー金持ち)
使者(...そうなんですか)
幼馴染「じゃ、学校行こうか!遅刻しちゃうし」
男「そうだな...ッ!!?」
男(カラスの群れが..こっちにくる!?)
使者(..っ!? まずい! 幼馴染さんにぶつかりますッ!!)
カラス「カァーカァー!」
男「幼馴染どけッ!」
幼馴染「きゃぁっ!?」ドンッ
男「ッッ~~!」バサバサ ザシュッ
『カラスは、男を切り裂いた。 7のダメージ (48-7 残り41)』
『幼馴染を護った。 12の経験値獲得』
男「...ふぅ..」
使者(男さん!? 大丈夫ですか!?)
幼馴染「おっ..男大丈夫!?」
男「ああ..なんとか..引っかかれるだけで済んだよ..つつ..」
男(結構..減ったな...41か..)
使者(無茶しないでください..貴方はHPという制約があるんですよ?)
男(...ああ、分かってる)
幼馴染「..ごめんね、私のせいで..」
男「気にすんなって...全く..あのカラス共..」
幼馴染「あっ..そろそろ学校だよ!」
使者(結構広いですね..)
男(まぁそりゃあ県内最大のマンモス校だしね)
幼馴染「じゃあ男またね!」
男「おう!」
使者(.....男さん、HPが0になったら『死ぬ』って言うこと...覚えておいてください)
男「ぁっ..!」
男「...おう、大丈夫だ」
担任「じゃあ、今日の授業はここまで、気を付けて帰れよ~!」
男「ふぅ...何事もなく終わった」
使者「人間はなんて幼稚な理論を学んでいるんでしょう。こんなのは天使小学1年の学習内容ですよ」
男「マジかよ...優秀なんだな、使者って」
使者「今更ですか?...まぁ、帰りましょう」
男「おう...って、あれ、幼馴染と...モテ男か?」
使者「....?」
モテ男「やぁ、幼馴染さん、今日一緒に帰らない?」
幼馴染「あっ、モテ男くん..ごめん、今日は先約があるから..」
モテ男「そんな固いこと言わないでよ...良いじゃん別に」
幼馴染「....え~...っと...その..」
男「....」
使者「.....男さん、悔しいんですか?」
男「...」ダッ
使者「あっ!?ちょっと!」
モテ男「ねぇイイじゃん、今日だけだよ」
幼馴染「えっと...あの..ちょっと..」
男「おう幼馴染、一緒に帰ろうぜ!」
幼馴染「おっ..男!」
モテ男「!!?」
モテ男(コイツは..!?)
幼馴染「あっ...じゃあねモテ男くん! また今度! じゃあ帰ろ!」
男「おう、じゃあなモテ男」
モテ男「......っ」
使者「.......」
使者(....男..さん..)
幼馴染「..ありがとね、さっきは」
男「気にすんなって、何かしつこそうだったから気になっただけだよ」
幼馴染「....うん」
『男はモテ男を撃退。11の経験値獲得。 Lv2に成長』
男「そういえばさ、神様とか信じてる?」
幼馴染「はい? いや、別に..」
男「そっか...」
幼馴染「どうしたの突然...」
使者「......」
使者(男さん、あまり私たちを話題に出さないでください)
男(ん? そうか、悪いな。 了解)
男「ならいいんだ、それで、今日の授業でここがわかんなかったんだけど――――」
男「ただいま~」
姉「おうお帰り! ごはん出来てるよ」
男「サンキュ、じゃ、早速食べるよ!」ガッ
男「つぅぁ!!」
『男は机の角に足をぶつけた。 4のダメージ (41-4 残り37)』
4日後
『男 Lv4 HP 85/85 Exp 27 /120』
使者「男さん..起きてください」
男「ふぁ~あ、もうちょっと...」
使者「休日だからっていつまでも寝てないでください! 本当に愚図ですね!」
男「...しょうがないな..」
姉「おはよ男。今日は部活は...」
男「休み..ってことでゲームするわ」
姉「もう..勉強はしなくていいの?」
男「平気平気、この間のテスト順位上がったし...」
使者(...1位だけですけどね..)
男(....それ言うな..)
使者(..しかも103位..)
男(言うなって...)
姉「そっかぁ~...じゃあさ、ちょっと一緒に買い物でもしに行こうよ!」
男「面倒くさ、自分で行ってきなよ」
姉「..か弱い乙女に重い荷物を持たせるつもり?」
男「....はぁ、分かったよ、じゃぁ、△市のイ○ンでも行くか?」
姉「よっしゃ! じゃ、早く準備ね?」
男「りょーかい」
使者「...仲良いんですね」
男「ん...まぁな、親が死んでからずっと2人で暮らしてきたから..」
使者「.....そうなんですか..」
男「....本当はさ、この実験受けたこと...少し後悔してるんだ」
使者「...えっ..?」
男「...俺が死んだら...姉ちゃんは『本当』に一人になるから..」
使者「...!!」
男「昨日DQNと喧嘩して死にそうになったじゃん? あの帰り道、ふとそんなことを考えて...」
使者「....申し訳ありません..」
男「使者が謝ることじゃないよ」
姉「おとこー!? 準備できたの!? 早くいくよ!」
男「おっと..じゃ、行くか」
使者(.......)
使者(神は...このことを分かっていて...男さんを?)
男「わりーな、じゃ行くか」ガッ
男「~~~ッ!!」
『男は敷居に足をぶつけた。 5のダメージ(85-5 残り80』)
姉「ちょっと..大丈夫?」
男「へへ..別に大丈夫だよ..つつ」
男(....気を付けないと...な)
イ○ン
男「じゃあ俺スポーツコーナーにいるから」
姉「ん、分かった。じゃあ12時になったらそこの定食屋に集合ね、そこでご飯食べよう」
男「了解、じゃぁな」
姉「うん!」
???「.........あれは」
男「おっ...新シューズ出てるな..」
使者(男さんって何の部活をやっているんですか?)
男(バドミントンだけど...今はバスケ部が大会だから練習できなくて)
使者(へ~..どんくさい人だと思っていたんですが..)
男(バカにすんな)
男「へ~これもなかなか..」
???「男...だよね?」
男「へっ? あっ、お前は――――」
使者(....この人は)
モテ男「やぁ、こんなところで遭うとは奇遇だね、君もシューズを?」
男「ああ...まぁ...」
使者(...男さん..気を付けてください。この人...)
男(...?)
男「モテ男は今日誰と来たんだ?」
モテ男「いや、今日は男友達と一緒に」
使者(...いつも女をはべらせてるような言い方をして..!!)
男(...)
モテ男「....男は?」
男「ああ、俺は――――」
モテ男「...美人なんだね? 男のお姉さんって」
男「...!!?」
使者(っ!?)
男「何で俺が..姉ちゃんと来たってことを..!?」
モテ男「あんな美人な人だったら...凄いモテるんだろうなぁ..」
使者(...何を――)
男「何を企んでいるんだよ..!」
モテ男「人聞きが悪いなぁ..俺は別に何も、ただ単にそこで見かけただけ..だよ」ニヤッ
男「っ!」ゾクッ
モテ男「じゃぁね、また学校で」
男「.........」
使者(男...さん..)
男(...何で..アイツは..何を?)
使者(恐らく...幼馴染さんの一件を根に持っている..のでは?」
男(...まさか、つけられた?)
使者(..すみません、私が周囲にもっと気を使っていれば..)
男(大丈夫だよ、まさかそんなことはないだろ...アイツはいつも女をとっかえひっかえしてるんだから..幼馴染の一件ぐらいでそんな..)
使者(....)
『モテ男の謎の企みを発覚。33の経験値獲得。』
帰り..
[男 Lv4 HP 47/85 Exp 57 /120』
姉「ちょっと大丈夫? まだ痛む?」
男「つつ..大丈夫、このぐらいのやけどだったら..」
姉「全く..あの高校生何を考えているのかしら..こぼした癖に素っ気ない謝罪しかしないで..」
男「大丈夫だよ!別にこのくらい..」
使者(..男さん、あの高校生..)
男(分かってる...多分モテ男のダチだ..くそっ、アイツ..)
使者(気を付けてください...学校でも嫌がらせをしてくるかも...)
男(......くそっ)ギリッ
1週間後 学校
[男 Lv7 HP138/138 Ex 222 /510]
幼馴染「―――――て」
男「......」
幼馴染「起きなさい男ぉ!!!」
男「わっ!? なんだ..幼馴染か..」
幼馴染「へぇ...授業の初めから最前列で爆睡こいてた男が...起こしてあげた恩人になんだとは..男も偉くなったんだねぇ..」
男「.....授業が終わった後起こされても...」
幼馴染「...最近元気ないけど...何かあったの?」
男「...ん、何もないから心配しなくてもいい」
幼馴染「.....」
使者(....男..さん、幼馴染さんの事でまだ..!?)
DQN1「おい男ォ~...ちょっと用事あるんだけど」
男「っ!?」
DQN2「ちょっと便所来いよ」グイッ
使者(おっ..男さん!!)
幼馴染「っ!男!!」
男「来るなッ!!」
DQN1「オラさっさとしろよ!」
使者(男さん...こいつらはまさか..)
男(....モテ男の回し者だ...あいつ...ッ!)
使者(...男さん、よく聞いてください)
男(...っ..何..?)
使者(耐え抜いてください..絶対に死なないでください..)
男(...暴行されるってことか...多分..)
使者(.....ええ、あなたじゃ反撃しても返り討ちを喰らうだけでしょう。そしてそのダメージが..)
男(くっ...)
使者(幼馴染さんが助けを..呼んでくれるのを信じましょう...それまで..)
男(....分かった)
使者(申し訳ありません...何も..出来ず..)
男(心配するなって!)
使者(...私は、学問だけ身に着けて..肝心な時に人一人も救えない....下等な使者だ...)
使者(......男さん....どうか..)
DQN1「おらぁッ!!」ドガッ
男「ぐっ..がっ!?」
『DQN1は殴りかかった。 24のダメージ(138-24 残り104)』
男(耐えなきゃ..耐えなきゃ!)
DQN2「お前なんかモテ男に調子こいたことしたんだってなぁ..ッ!!」バギッ
男「ぐっ..ぅ...!!」
『DQN2のボディーブロー。 21のダメージ(104-21 残り83)』
男(くそっ..やばいな...このままじゃ..しかも迂闊に言い返せねぇ..!!)
使者(...くっ..神よ..)
DQN1「何一つ言い返せねぇのか...情けねェ奴だな..」
DQN2「まぁ面はやめとけ、先公に見つかったらやべぇからな..」
男「...畜生..ッ!」ギリィッ
DQN1「あのモテ男に逆らうとかお前本当に命知らずだなァ..」
DQN2「せめて俺らが..アイツに逆らうことの痛みを思い知らせてやるよッ!!」グシャッ
男「ぐぅっ..!! ゲホッゲホッ..!!」
『DQN2のストレートが局所にヒット。 34のダメージ(83-34 残り49)』
男(まっ..まずい...このままじゃ...!)
―――――死ぬ――
使者(もっ...もうやめてぇ...!!)
男(嫌だ...嫌だ..まだ..まだ死にたくない..!!)
使者(男さん...男さん..ッ!!)
DQN1「おらよッ!!」ドガッ バギッ
男「ぐがぁッ...!がっ..はぁ..」
『DQN1のフックが男に襲い掛かる。 25のダメージ(49-25 残り24)』
使者「あ....ああぁ...」
男(ぐっ...し..しゃ...こえ...が...)
DQN1「ん?何か声がしなかったか?」
DQN2「気のせいだろ?それより..うらあァッ!」
男(ぐっ..おしまいだ..!!?)
―――俺が死んだら...姉ちゃんは『本当』に一人になるから―――
男「――――――ッ!!」ヒョイ
DQN2「つっぁ!」ドガッ
DQN2「この野郎逃げやがって..!」
DQN1「次は逃がさねえぞ! 喰らいやがれ!」
男「くそぉ...!!!」
使者「やめろおおぉぉおぉぉおおぉッ!!!!」
DQN1.2「うわぁっ!?」
男「しっ..使者!!」
幼馴染の声「先生こっちです!」
DQN1「ちっ..先公か!? おいずらかるぞ!」
DQN2「なんだよさっきの声ッ..!?」ザザッ
使者(あ...ああぁ..良かった...)
男「はぁ...はぁ..助かっ..―――」
幼馴染「ッ!? 男しっかりして!!」
先生「おい大丈夫か!? これは酷い..とにかく保健室へ!」
『男はDQNの猛攻に耐え抜いた。2800の経験値獲得 Lv12に成長』
すみません。本日はここまでです
男「....ん..ここ..は?」
幼馴染「おっ..男!目が覚めたの!?」
男「あっ!? ちょっと幼馴染―――」ギュッ
男「.........あ」
幼馴染「良かった..本当に良かった...ううっ...うわああぁぁん....!」
投下します
男「...ごめん...ごめんな」
使者(.........)
使者(.........グスッ)
訂正
男「....ん..ここ..は?」
幼馴染「おっ..男!目が覚めたの!?」
男「あっ!? ちょっと幼馴染―――」ギュッ
男「.........あ」
幼馴染「良かった..本当に良かった...ううっ...うわああぁぁん....!」
男「...ごめん...ごめんな」
使者(.........)
使者(.........グスッ)
姉「おっ..男!? 一体どうしたの!?」
男「あっ..姉ちゃん..悪いな、ちょっと喧嘩しちゃって」
姉「...うっ..もう....心配したんだからぁ....」
幼馴染「お姉ちゃん...」←幼馴染の、姉の呼び方
男「...ごめん..」
姉「わっ..わだじ...男が病院に担ぎ込まれたって聞いて..ぇ..どうにがなっちゃうと思った..」
男「....ありがとう、心配してくれて」
姉「ううっ..ぐすっ...幼馴染ちゃんもありがとね...男を助けてくれて..」
幼馴染「お姉ちゃん...助けられたのは私の方だよ..男は...私を..」
男「...2人とも」
使者(.............)
そして、退院後、自宅
[男 Lv12 HP227/227 Exp 0/ 1470]
使者「.....男さん..」
男「..使者..ありがとな、あの時..助けてくれなかったら..」
使者「...あの程度ならば問題は有りません」
男「..........なあ」
使者「..はい?」
男「あの時..お前が俺のところに来たとき...お前はいつも無表情で、感情を全然面に出さなかったよな?」
使者「....そうですね」
男「....最近はさ、少しだけど..笑ってくれたり..泣いてくれたり..感情が豊かになった気がする..」
使者「...そうでしょうか..」
使者「.....私は、昔の記憶がないんです」
男「...え?」
使者「気が付いたら、神の部屋のベッドに寝ていて..それが人間界で言う小学2年の時でした」
男「....」
使者「...私は、喜びとか、悲しみを..頭では理解していても、それを面に出すことは..出来ませんでした」
男「.....」
使者「.....男さんが殺されそうになったとき..今まで感じたことの無い何かがこみあげてきて...」
男「あの時か..」
使者「気が付いたら叫び声を発していました。自分でも驚くくらい」
男「......俺さ」
使者「...?」
男「最初は使者のこと..冷たくて、素っ気ない女だなって思ってた」
使者「...失礼ですね。まぁ、確かにその通りでしたが」
男「...でもさ、意外に話してみると面白くて、話も弾んで」
使者「...」
男「でもいつも無表情..だから、俺思ったんだ」
男「使者を心の底から笑顔にしたいってさ」
使者「―――――っ!!」
使者(...男..さん..)
男「まぁ、あと残り5か月だし、死なないように頑張るよ。じゃあお休み~..」
使者「....お休みなさい..男さん」
使者(.....優しいんですね..男さんは)
使者(あんな態度をとっていた私に...笑わせたいなんて言えるなんて..)ツー
使者(.....? これは...涙?)
使者「.................」
使者「.....貴方の行く先に幸多からんことを。いい夢を見てください」スッ
男「ふぁ~あ...」
使者「あれ、男さん今日は早いですね?」
男「ん~..なんか目が覚めちゃって..」
使者「じゃあちょっと散歩にでも出かけますか? こんないい天気ですし」
男「おっ、いいね。じゃあ行こう!」
男「やっぱり朝は空気がうまいな..」
使者「そうですね...ん?」
使者「あの大きい家...」
男「ああ、あれ幼馴染の家、すごいデカいよな..」
使者「....」
男「使者も人間だったらなぁ...すぐにアイツとも仲良くできると思うんだけど..」
使者「...無理ですよ、だって私は..」
使者(...感情が..表現できないのだから..)
男「...」
男「.....あれは..幼馴染か?」
使者「...そのようですね..では、失礼します」スッ
幼馴染「あれ~? 男じゃん、あの寝坊助の男がこんな早く散歩なんて珍しいね」
男「ああ...たまにはいいかと思ってな」
幼馴染「そういえば...怪我のほうは大丈夫なの..?」
男「平気平気、こんなの大したことないって」
幼馴染「そう...無理しないでね」
使者(...優しいんですね..幼馴染さんは..)
男(ああ...そうだな)
幼馴染「―――――男?」
男「えっ? ああ、どうした?」
幼馴染「...ちょっと話があるんだけどいい?」
男「ん? 分かった」
使者(.....?)
幼馴染「あのさ...今度×△遊園地に遊びに行かない?」
男「えっ..誰と?」
幼馴染「...男と..私で..///」
使者(それって...デート..ってやつ..?)
男「勿論! いつ行く?」
幼馴染「じゃ、じゃぁ...今週の土曜とかで良い?」
男「土曜は....うん、大丈夫だ!」
幼馴染「やった! じゃぁ宜しくね? 忘れないでよ?」
男「当たり前じゃん! じゃ、またな!」
幼馴染「うんッ! じゃ、学校でね~!」
使者(....デート...2人が...)
使者(...何だろう..この気持ち..悲しい..とは違う? 何?)
使者(....何でこんな気持ちになるの..?)
男「ん? 使者なんか言った?」
使者「―――っ! いえ、別に..」
男(....使者?)ガッ
男「うわっ!!」ズザァ
男「いってぇ~..」
『男はこけた。5のダメージ (227-5 残り222)』
使者「ちょっと気を付けてくださいよ..相変わらず鈍臭いですね..」
男「...ワリ」
学校
教師「え~これが~の法則によって...うんぬん」
男(あ~...早起きなんかするんじゃなかった..眠い..)ウトウト
使者(ちょっと男さん! 怒られますよ!)
男(うわっ!びっくりした...珍しいな、使者が起こしてくれるなんて..)
使者(...気紛れです)
放課後
幼馴染「じゃぁね友ちゃん!」
幼馴染友「ばいばーい!」
幼馴染「ふぅ....」
モテ男「やぁ、久しぶりだね..幼馴染さん?」
幼馴染「あっ..モテ男..くん..」
モテ男「...ちょっと今日付き合ってもらいたいんだけど..いいよね?」
幼馴染「ちょっと...今日は用事が..きゃっ!」ガシッ
モテ男「こっち来て」
モテ男「おいDQN1、この女を近所の廃倉庫に」
幼馴染(ひっ..)
DQN1「了解、モテ男さんも?」
モテ男「いや、俺は後で行く。女は好きにしていいが..」
DQN2「分かってますよ、とっておくもんはとっておきます」
幼馴染(....まっ..まさか..ウソでしょ..?)
DQN1「おい女..幼馴染ちゃんだっけ? すっげーかわいいじゃん」
DQN2「しかも高校生のくせにこんな良い体してなぁ...これは楽しめそうだぜ..ヒヒっ」
幼馴染「やっ..やめてください..」
DQN1「おい、行くぞ、俺らの楽しいパーティーにご招待だ」
DQN2「へへへ...」
幼馴染(いや..いやぁ..!! だれか...誰か助けて..!)
男「...くっ..」ギリィッ
使者(まずいことになりましたね...)
男(畜生...俺のせいだ..俺があの時...ッ!)
使者(そんなことを悔やんでいる暇があったら警察にでもなんでも通報したらどうですか!!)
男(ああ...!!)
男「もしもし?警察ですか..実は女子高生がDQNに....ええ....ええ..わかりました...場所は..廃工場..ええ」
男「..ちくしょう..途中事故があって来るのが遅れるらしい...!!」
使者(そんな...)
男(助けに行かなきゃ..!! 幼馴染が..!!)
使者(待ってくださいッ!! 貴方には..)
男(そんなこと言わなくてもわかってるよ! だけど..放っておくわけにはいかないだろ!?)
使者(あっ..男さんッ!?)
幼馴染「やっ..やめてぇ...!」
DQN1「..へへ..上玉の女を目の前にしてなぁ..やめるわけないだろ?」
DQN2「抵抗してる女を犯すってのもいいねぇ..さて、早速楽しもうか?」
DQN1「ヒヒッ そうだな...じゃあ脱げや」
幼馴染(いやぁ..やめっ..!!)
DQN2「ちょ..暴れるなって!」バシッ
幼馴染「くぁっ..!」
DQN1「おいおい..あんまり傷つけるなって言われただろ?」
DQN2「わりぃわりぃ..じゃ、早速――――「やめろッ!!」
DQN1「....あ?」
幼馴染「...あっ...あぁ...!!」
男「はぁ...はぁ...ッ..」
DQN1「へぇ...男じゃないか...性懲りもなくまたやられに来たってのかぁ..?」
男「お前らッ!! 今すぐ幼馴染を放せッ!!」
DQN2「..何正義のヒーロー気取っちゃってんの?」
使者(むっ..無茶ですよ! 貴方が...勝てるわけ..)
男(そんなの..知った事か!)
DQN1「まぁいいや..お前、この女の自称彼氏なんだろ? イイこと思いついたぜ」
DQN2「幼馴染が犯されるところを..間近で見せてやるよ」
幼馴染「おっ...男ぉ..!」
使者(この...下衆がッ!!)
男(使者..お前怒って..!)
使者(...許せません..こんな最低な奴ら...!!)
男(俺も同じだ..!!)
DQN1「おら、かかってこいよカス」
男「くっ..うおおおぉぉぉぉおおぉ!!!」
DQN1「ふっ!!」ドガッ
男「がっ!?」
『男の腹にDQN1の拳が突き刺さる。 31のダメージ(222-31 残り191)』
幼馴染「男...!」
使者(また..私は何も出来ないの...!?)
男「うぐっ..うおおぉぉッ!!」バギッ
DQN1「ぐっ...!?テメエ!!」
DQN2「どうやら本当に死にてぇらしいなァ....!」
男「...っ!」
男(警察が来るまで...持ちこたえられるか..?)
DQN1「おらぁ!!」
男「くっ!」ヒョイ
DQN2「馬鹿が!」ドガッ バギッ
男「ぐぁっ..」
『DQN2の拳が男の顔面にめり込む。 42のダメージ(191-42 残り149)』
使者(....くっ!)
幼馴染「もっ...もうやめてぇッ!」
男「はぁ..はぁ..」
男(畜生...このままじゃ体力がジリ貧だ..!)
DQN2「ぶっ殺してやるッ!」グシャ
男「がっ!?」
DQN1「おらよッ!」バギッ
男「が..ふっ..」
DQN2「もう終わりかぁ..? つまんねぇ野郎だな...ァッ!!」グシャ
男「う...ぐぁっ..」
『DQNの猛攻が男に襲い掛かる。75のダメージ(149-75 残り74)』
使者(いや...いやぁッ..!!)
男(...使者...ッ..幼馴染...!!)
幼馴染(お...とこ..)
DQN1「はぁ..はぁ...しぶとい野郎だぜ..」
DQN2「だが..これで終いだ!」バシュッ
男「くそッ!」ヒョイ
DQN2「くそっ..ちょこまかと!」
DQN1「アアァッ!!」ドガァッ
男「ぐがぁっ...!!」
幼馴染「あ...ああぁっ...」
『男の腹に回し蹴りが突き刺さる。41のダメージ(74-41 残り33)』
使者(くそっ...かくなる上はッ!)
男(やめろ使者ッ!!)
使者(ッ!? 何故です!)
男(お前が俺を助けたら..お前は..!!)
使者(..私の命で男さんが救えるのなら..こんな命は安いものですッ!!)
男(ふざけるなよッ!)
使者(っ!?)
男(お前が..ここで死んだら..お前は一生笑えない!泣くことも...喜ぶこともできないッ!!)
使者(..そんなもの..!!)
男(..言っただろ!? 俺は! お前を心の底から笑わせたいって!)
使者(...ッ!!)
男(だから...俺は絶対生き延びる! お前と、幼馴染と一緒にここから帰るんだよッ!!)
使者(あっ..あぁぁ..!)
男「...死んでたまるか..よ..」
DQN2「冗談だろ..? あれだけ殴ってまだ立てるのか..?」
DQN1「はっ..だが奴はもう虫の息だ...楽に始末してやる..ッ!!」
男「....っ!!!」ヒョイ ドガァ!
DQN1「がぁっ!? なっ..んだと..ぉ..!?」
DQN2「何..!?」
幼馴染「..!?」
男「俺は..死ぬわけにはいかないんだよ..!! 姉ちゃんの為にも..幼馴染の為にも!!」
男(そして...使者の為にも..!)
使者(男...さん..!! あっ..貴方は..!)
DQN2「くっ..調子に乗ってんじゃねぇぞ!!」ドガッ
『DQN2の拳が男にヒット。3のダメージ (33-3 残り30)』
男「....そんなもの..家の机の角に比べれば痛くもなんともねぇんだよ!!」
DQN2「ぐがっ!? なっ..何なんだ一体!?」
男「おらあッ!!」
DQN2「ぐ..かっ..!」
使者(こっ...これが..人間の..!!)
DQN1「ちくしょう..なんでこんな野郎に..!!」
???「―――――随分情けない姿だな」
DQN1.2「!!!?」
男「そっ..その声は..!!」
幼馴染「...もっ..モテ男くん!!」
モテ男「全く...来てみたらというもの、『カス』は散ってるし...」
DQN1「ぐっ..」
男「....お前が..お前がこんなことを!?」
使者(.....!)ギリッ
モテ男「ああそうだよ」
男「...なんでだ!何でこんな..!」
モテ男「....俺は、幼馴染さん..いや、幼馴染と一緒のクラスになってから、ずっと好きだった」
幼馴染「...えっ?」
男「.....」
モテ男「でも..いつも幼馴染は男と話していた..まるでカップルなんだといわんばかりに..挙句の果てにはあれだ」
男(...あの時か...?)
使者(....)
モテ男「悔しかったよ、悔しかったさ! そして..君に羨望した..なんで..俺じゃないんだって..男なんだって..」
男「....それで、こんなことを..!?」
幼馴染「....っ..」
モテ男「...どうにかして振り向いてもらいたくてね..俺は手段を選ばないから」
使者(そんなことで...!)
男「そんなことで幼馴染を襲ったって言うのかよ! ふざけるなッ!!」
モテ男「....」
男「お前は..嫉妬に狂って幼馴染を襲った..最低の人間だッ!!」
モテ男「..嫉妬に狂った...否定はしないでおくよ...だがなぁ!!」
男「っ!!?」
モテ男「お前に分かるか!? 好きだった奴をすぐ目の前で奪われる気持ちが! 分かるわけないよなぁ!!」
使者(――――――――!!!!)
―――幼馴染「あのさ...今度×△遊園地に遊びに行かない?」
男「えっ..誰と?」
幼馴染「...男と..私で..///」
使者(それって...デート..ってやつ..?)―――――
―――使者(....デート...2人が...)
使者(...何だろう..この気持ち..悲しい..とは違う? 何で?)
使者(....何でこんな気持ちになるの..?)―――――――
使者(.....嫉...妬...)
モテ男「....ああ、そうだ嫉妬していたんだよお前に...!だから俺は強くなった! 思い出すのも辛い特訓に明け暮れた!」
モテ男「お前を...見返すためにな..!!」
男「...モテ男..」
幼馴染「モテ男..くん..」
モテ男「.....ここでお前を潰してもいいけど...ボロボロのお前を潰しても何の喜びも達成感もない..」
モテ男「..直にサツが来る...幼馴染は返そう..だが」
男「....っ」
モテ男「...覚えておけ..俺は絶対に...男..お前を潰すから..じゃあな」
モテ男「おい! カス共行くぞ!!」
DQN1「ひっ..待って下さい!!」
DQN2「置いていかないでくれ~!」
男(...モテ男も..必死だったんだな..)
幼馴染「.....男...」
使者(.......)
男(...モテ男も..必死だったんだな..)
幼馴染「.....男...」
使者(.......)
男「!! 幼馴染大丈夫か!? 今解くからな!」
幼馴染「...男..ありがとう..ありがとう..!!」
男「へへ..照れるだろ。まぁ、男として当然だからな!」
幼馴染「うう..ひっぐ...」
男「.....幼馴染..」
使者(............っ..)
使者(私があの時感じた..感情は..)
―――モテ男『お前に分かるか!? 好きだった奴をすぐ目の前で奪われる気持ちが! 分かるわけないよなぁ!!』
使者(.....あの人間と...同じ...)
使者(じゃあその感情を..私は誰に向けている――――?)
男(おい! 使者!!)
使者(えっ!? あっ..すみません..ぼーっとしてました..)
男(大丈夫か..? 取り敢えず、俺と幼馴染は警察に事情を説明して帰るから...ちょっと遅れるかもしんないけど..」
使者(..大丈夫です。問題ありません)
男(...ごめんな。使者にまですごい心配かけて..)
使者(..いえ..別に心配など..)
使者((...してたに決まってる..じゃないですか..))
男(...そっか)
使者((えっ..?さっきの声は..聞こえて..?))
警察「警察だ! 出てこい!!」
男「あっ!来たみたいだな」――――
[男は幼馴染を救出した。 7200の経験値獲得 Lv17に成長]
[モテ男の真相を暴いた。 2000の経験値獲得 Lv18に成長]
そして、男と幼馴染は2時間ほど事情聴取をしたのち、帰路についた。
自宅
[男 Lv18 HP 30/377 Exp 0 /2740]
姉「ちょっと男!? 一体どうしたの!?」
男「いや..実はかくかくしかじか」
姉「...そんなことが...男...良くやったね..」
男「まぁね..そういえばごはん出来てる?」
姉「勿論! 今日は腕によりをかけて作ったよ!」
男「マジで!? よっしゃ! 早速食べようぜ!」
姉「あっ..こら!家の中を走るなー!」
男「へへっ..うまそー!」ドガァ
『男は敷居に足をぶつけた。 5のダメージ(30-5 残り25)』
男「~~~っ!!」
使者(...ふふっ..やっぱり馬鹿ですね..男さんは..)
使者「お疲れ様でした。男さん...まさか人間にあんな秘められた力があるとは..私たちも見直さなければなりませんね」
男「ん...あの時は何か訳の分からない力が出てきて...良く覚えてないなぁ..」
使者「...あの、男さん?」
男「...?」
使者「..幼馴染さんとのデート...行かれるつもりですか?」
男「でっ..デートって...まぁ、行くけど..何で?」
使者「いや.....」
男「ああ、モテ男とかが来るかもしれないってこと..?」
使者「..ええ、まあ」
男「...今の俺じゃ、モテ男には勝てない..」
使者「まぁ、そうですね..あの人の目は..尋常じゃありませんでしたし..」
男「....どうしましょう、使者様」
使者「はぁ..全く世話が焼けますね..ん~..じゃあ男さんも特訓してみては?」
男「特訓?どこで?」
使者「...走ったり..筋力トレーニングしたり..」
男「.....あぁ...」
使者「貴方のHPも大分上昇しましたよね..377ですか...」
男「もっと上げたいって思ってるんだけどなぁ..」
使者「それなら尚更です。あと1週間しかないんですよ?...デートまで」
男「....よし、分かった!!..12時過ぎたし、早速走り込みだッ!」
使者「えっ!? ちょっと無鉄砲すぎですよ!」
男「姉ちゃん!ちょっと俺トレーニングしてくる!!」
姉「はい!? こんな時間に!?」
数十分後
男「ぜぇ...ぜぇ..」
『男は筋肉痛になった。222のダメージ(377-222 残り155)』
『男は走り込みをした。1500の経験値獲得』
使者(はぁ..馬鹿ですね男さんは...)
男(..辛すぎ..)
使者(まがいなりにも運動部でしょう..?)
男(くそっ..サボんなきゃよかったな..)
使者(...体力も減ってしまいました..明日は絶対に学校休んでください。死にますので)
男(....ああ、分かった)
翌日
男「あ~..一日何もしないのも暇だなぁ..」
使者「ちゃんと計画を立ててトレーニングしなきゃ...身体壊しますよ?」
男「ああ...OK」ピーンポーン
男「ん? 誰だ...?」
姉の声「男ー!!幼馴染ちゃん来たよ!」
男「マジか! 今いくー!」
男「じゃ、ちょっと行ってくる」ドタドタ
使者「ええ、分かりました」
使者(.......)
男「おう、どうした?」
幼馴染「あっ..あのね、昨日はありがとう...それで..怪我の方は..?」
男「大丈夫大丈夫。でもちょっと痛むから今日は学校を休んだんだ」
幼馴染「....そう」
男「...楽しみにしてるからな? 週末の『デート』」
幼馴染「...!! でっ..デートって..そんなんじゃないよ...////」
男「あれ、違うのか。 でも、楽しみにしてるぜ」
幼馴染「うっ..うん!じゃあまた明日!」
男「おう、気を付けて帰れよー!」
使者「話は終わったのですか?」
男「ん、まぁな..」
使者「話している間にトレーニングメニューを考えておきました。コレを実践すれば体力はつくかと..」
男「大丈夫なのか?..神に殺されるんじゃ..」
使者「..この程度なら問題ありませんよ」
男「..それならいいけど」
―――――そして、1週間に及ぶ特訓が始まった。
男「ひぃ...ひぃ...」ダッダッダ
使者「あと5kmです。頑張ってください」
男「くそっ..20kmはきつい..」
『男は走り込みをした。2900の経験値獲得 Lv19に成長』
男「がぁ..ぜぇ..」
使者「全く..こんな階段往復、天界の小学生ならば20往復10分は下らないですよ?」
男「....はぁ..はぁ..!」
『男は階段往復で足腰を強化。 3400の経験値獲得 Lv21に成長』
幼馴染「....? あれは..男?」
幼馴染「まさか...モテ男くんの事で..?」
幼馴染「......っ」
男「おおぉっ!」ドガァ
空手教室師範「甘いッ!!」ガッ
男「くっ...」
男(道場破りとか...破天荒すぎんだろ..使者の奴..)
男「まだまだッ!!」
師範(この男は...型こそ自己流だが..素質はあるな..だが)
男「ぐぼぁっ..!」
師範「..まだまだだな。首を洗って出直してこい若輩者め」
男「おっ..オス!」
使者(近所に空手教室があってよかった..)
『男は師範にボコボコにされた。245のダメージ。(487-245 残り242)』
『男は試合中に技術を会得。5700の経験値獲得。 Lv23に成長』
―――土曜、デート当日。
『男 Lv30 HP745/745 Ex -----/-----』
男「....使者」
使者「..何でしょう」
男「ありがとな..俺の為にここまで..」
使者「...別に、今日モテ男さんが現れるとは決まっていませんし、そこまで気負うことはないかと」
男「...それでもだ」
使者「....ありがとうございます」
姉「...男、今日デートなんだって? 羨ましいなぁ..」
男「へへ..姉ちゃんも早く彼氏作ればいいじゃん!」
姉「出来れば苦労しないのッ!..全く..男もたくましくなったね...」
男「まっ..まぁな..! じゃあ行ってくる!」
姉「....ふふっ..いってらっしゃい」
姉「...今日はつまずかないのね..どうしたのかしら..」
――――遊園地
幼馴染「あっ..男こっちこっち!」
男「ひぃ..ひぃ..まさか電車でつっかかるとは...」
幼馴染「ごめんね..急がせちゃった? もう...私の家の車に乗ってくればよかったのに..」
男「まぁ、間に合ったからいいだろ? それじゃ、早速遊ぼうぜ!」
使者(.......男さん..楽しそうだな..)
使者(..ダメ..私にはあんな顔..出来ない...)
???「...........」
使者(えっ...? 何...?)
――――ジェットコースター――
幼馴染「わあああぁぁ!!!」
男「ちょえええぇぇええぇえ!!!!!」
使者(....風が気持ちいいですね..)
男(無理だぁあぁぁああああ!!!)
――――コーヒーカップ―――
男「うえええぇぇ...」
幼馴染「うわ..男大丈夫?」
男「おろろろろ...」
幼馴染「わーッ!? こんなところでぶちまけないでよ男ぉー!」
使者(.....)
―――――お化け屋敷――――
幼馴染「こっ..怖い...よ..」
男「....正直言って俺も..」
化け物「ギャァアアァァ!!」
幼馴染「ひぃっ!!」ギュッ
男(おっ..幼馴染...俺の腕を..)
使者(アアァァアアァァ!!!)
男「ぎゃあああぁぁあああ!!!?」
幼馴染「うわぁっ!? 男何で何もないところで叫ぶのよぉ!」
男(使者てめぇ何考えてんだ!?)
使者(....出来心..です)
男()
――――観覧車―――
幼馴染「じゃぁ観覧車乗ろっか!」
男「おっ、いいね。俺も乗りたかったところだ」
幼馴染「えへへ..じゃあ行こっ!」
男(使者も一緒に行くか?)
使者(...いえ、観覧車は二人で乗ってムードが出るものでしょ。私はお邪魔ですよ)
男(..そうか? 別に構わないんだけど..)
使者(..2人で楽しんできてください)
男(そっか、サンキュ)
男「よーし、じゃぁ行くか!」
使者(.....2人で楽しんできてください..か...)
使者(..男さん...この言葉を言ったとき..私はどんな顔でしたか..?)ツー
使者(....また..涙..?)
???「..........チッ」
幼馴染「....うわぁ~高いね..あのジェットコースターが小っちゃく見える..」
男「あっ..あぁ..そっ..そうだな..」ガタガタ
幼馴染「もう...男ってどんだけ乗り物苦手なのよ!」
男「いや...何でかな..」
幼馴染「.....ねぇ男、ちょっと聞きたいことがあるんだけど..」
男「...えっ?」
幼馴染「........男って、好きな女の子いるの..?」
男「―――――――っ」
幼馴染「........どう..なの?」
男「...それ..は..」
幼馴染「いや~..結構暗くなったね..」
男「..!! ああ...そうだな..」
使者(..? 何..男さんの挙動が..?)
男「あっ..幼馴染ちょっといいか?そこの露店で買ってくるものがあるんだけど」
幼馴染「いいよ~..あっ、あとアイス買ってきて!」
男「了解!」
売り子「いらっしゃいませ、ご注文の品をどうぞ」
男「えっと..じゃあこのアイスを二つと...あとそこにある桜の髪飾り1つ」
売り子「承知しました。お兄さん、彼女さんにあげるんですか?」
男「ん~...まあそんなもんですよ」
売り子「承知しました! じゃ、綺麗に包んでおきますね」
男「あっ、ありがとう」
本日また11時くらいに投下します~。
昨日からまってた
楽しみに待ってるぞ
ハーレムでもいいから二人とも救ってあげて
幼馴染も使者も
遅れてすみませんでした。
>>83 >>84 支援ありがとう!
幼馴染「お帰り~!アイスありがとね」
男「ん」
使者(...何だろう..この気持ち...なんか..変な..)
幼馴染「あっ..ほっぺにクリーム付いてるよ..」
男「...え?」
幼馴染「...取ってあげる」チュッ
男「――――え?」
使者(...!!!!?)
幼馴染「えへへ...本当にカップルみたいだね..」
男「おっ..おい..今の...」
幼馴染「....ごめんね、迷惑だよね?」
使者(.....この...女..)
使者(...なんだ..この感情?..嫉妬..いや違う..)
使者(...やめて...やめて来ないで...怖い怖い怖いよ..!!)
男(―――――?)
使者(何かが..来る..やめっ..やめて..!)
―――――奪エバイイダロ?――――
使者(うっ...あああぁぁあアアアァァ!!!!)
男(使者ッ!!!)
使者(...男さん?)
男(どうした...顔色悪いぞ..?)
使者(...いえ、何でもありません)
男(...使者?)
???「―――お楽しみのようだな」
男「ッ!!!」
幼馴染「...もっ..モテ男くん....」
使者(...)
モテ男「.....男」
男「..モテ男..やっぱり..」
モテ男「.....目つきが変わったな。男....だが」グッ
男「っ!?」
モテ男「今に絶望の目に変えてやるよ」ズザッ
幼馴染「男ッ!!」
男「幼馴染下がってろッ!!」
男「...来い、モテ男!!」
モテ男「..ッッ!!!」ドガァ!
男「ぐぅっ...」
『モテ男の拳が男に重く突き刺さる。84のダメージ (745-84 残り661)』
使者(...強い)
男(...くっ..なんて重いんだ..!)
男「はぁっ!!」バギィ
モテ男「チッ! 畜生がァ!」グシャ
男「がっ!?」
『モテ男の強靭なストレート。143のダメージ (661-143 残り518)』
男(くっ...何とかこっちの体力が0になる前にコイツを..!)
男「やるな..なら見せてやるッ!師範に教わった奴を!!」
モテ男「..!?」
男「はぁぁッ!!」バギィ
モテ男「くっ!」
男「おおオオッ!!」ドガァ!
モテ男「チィッ!!」
男(喰らえ――――!)ドグシャァッ!
モテ男「がっ..何..!?」
男「はぁ...はあ...」
モテ男(...少しはやるみたいだな)
モテ男「ならッ!」
男(早い!?)
モテ男「うおおおぉ!!」ドガガァァァ!
男「うわああぁぁぁっ!!」
『モテ男の破壊的威力フック+ストレート。251のダメージ (518-251 残り267)』
幼馴染「っ!? 男ぉ!!」
使者(..男さん..)
男(くそっ..こんなパンチ反則だ...なんて強さなんだ..だけど..!!)
男「負けない..ッ!!」グッ スカァッ
モテ男(コイツ..掌底を!? させるか!)
男(かかった!)
モテ男(っ..!?まさか―――)
男「喰らいやが..れェェ!!!」ドガガァァァ!
モテ男「ぐああぁぁあぁッ!!?」
男「はぁ..はぁ..!」
幼馴染「男..嘘..本当に!!」
使者(....流石..ですね..)
モテ男(...掌底と見せかけて...顔面にストレート..か...)
男「くっ..いつつ..」
幼馴染「おっ..男大丈夫!?」
モテ男「...くそっ..意識が飛ぶ..目..が...」
男「...モテ男..」
モテ男「..なっ..何だ...?」
男「..ごめんな、お前の気持ちも考えずに..」
モテ男「......ぐ...遅い..んだよ....」
男「...」
モテ男「...こっちも...悪かったな..さっきの一発で...目が覚めた..」
男「気にするなよ...男は拳で分かりあうもんだろ?」
モテ男「....ああ....」バタッ
男(....気絶したか..病院に連絡しとかないと..)
使者(.......)
幼馴染「...男、すっごくかっこよかった」
男「止せって..照れるだろ?」
幼馴染「...ふふっ、あーあ、羨ましいな..」
男「ん?誰がだ?」
幼馴染「男の思い人...だよ」
男「......あぁ..」
???「――――ねぇ」
男「...? 何ですか......!!!?」
男「何で...おい、見えてるぞ!!使者!!」
使者「そんなこと知った事じゃないです..だって、別に構いませんし」
幼馴染「ちょ..ちょっと! この女の人誰? それに...全く気配を..!?」
男「いや..その...」
使者「...さて..早速『邪魔者』を排除しなければいけませんね」カァァ
男「はっ!? おい何言ってんだ! 邪魔者って..」
幼馴染「男...何かこの人怖いよ..!」
使者「....死んでください、幼馴染さん」
幼馴染「えっ!?」
男「危ないッ!」ザシュッ
男「ぐあっ!?が..っ..」
『使者の光の剣が男のわき腹を切り裂く。122のダメージ (251-122 残り129)』
幼馴染「おっ..男!?」
使者「っ..男さん危ないですッ! 邪魔をしないで..!!」
男「使者落ち着けッ!!何をやってるんだお前は....!!?」
男(使者の目...なんだよ..この..死んでる目は..!?)
使者「..私の目が死んでいますか? まぁ..それはそうでしょうね..」
男「やめろ..!! 使者...!!」
使者「..私は...最初に貴方と話した時、何の感情も抱きませんでした」
男「...?」
使者「...いつも素っ気ない態度をとって..冷たかった私に..男さんはいつも明るく話しかけてくれました」
男「...」
使者「...いつ..しか..私の心の中は..男さんの事でいっぱいになって..」ポロポロ
男(..使者..泣いてる..?)
使者「...分かっていた..んです..。私は..神の従者..私が望むようにはならないと..」
使者「だけどッ!! だけど男さんが幼馴染さんと話しているのを見るとッ!! 無性に悔しくなってッ!!味わったことの無い感情があふれてきてッ!!」
男「使...者..」
幼馴染「..あっ...あなた..は..」
使者「私には分からないんです!!どうやったら男さんに振り向いてもらえるかッ! どうしたら幼馴染さんみたいに笑って喋ることが出来るのかッ!!」
使者「だか..ら..私にはぁッ!!」ジャキッ
幼馴染「ひっ..!」
男「やめろ..やめろ使者ぁッ!!」
使者「力を振るう事しか出来ないんですよぉぉッ!!」
幼馴染「やっ..やめてぇぇッ!!」
男「やっ..やめろおぉおおぉぉ―――――――ッ!!!」
幼馴染「.....はっ...ぇ...?」
使者「...え..? な...ん..」
男「.......」ポロッ
男の手から、『使者へ』と書かれた、桜の髪飾りが包まれた箱が落ちた..
使者「....お..おと..こ...さん?」
男「.....」バタッ
幼馴染「....う..そで..しょ?」
使者「..嘘..嘘よ...パネルを..!」
『使者の光の剣が男の心臓を貫いた。9999のダメージ (122-9999 残り0)
男 死亡』
使者「...いや...私が..私が男さんを..!!」
使者「いやああああぁぁああぁあああぁあぁぁあぁああッ!!!!!!!!」
――――???―――――
男「......ん?」
豪華な衣装をした男性「やぁ、お目覚めかい、男くん?」
男「...ここは..それに..貴方は..?」
男性「私は..いや、名乗るほどのものではないさ。君はどうしてここへ?」
男「確か...俺は..使者に...」
男性「...殺されたんだね?だからここに居るんだろう」
男「っ...!! そうだ..俺は..殺され..!!!」
男性「......やはり君には私の正体を教えよう。私は神だ」
男「...は?」
男性「..正確には感情を司る神...まぁ、便宜上そう呼ばれているだけに過ぎないが」
男「...神って...じゃぁ、俺にHPを付けたのも..」
男性「そう、すべて私だ。使者を遣わせたのも...私だ」
男「ふっ..ふざけているのか!? アンタのせいで..俺や...使者も!!」
男性「...済まないと思っている...だが、訳があるんだ..」
男「...訳..だと?」
男性「...使者が感情を面に出せないってことは知っているね?」
男「...あっ..ああ」
男性「...使者は、戦争孤児なんだ」
男「...えっ..戦争..?」
男性「恥ずかしい限りだが、天界でも度々大きな戦争が勃発している。私は、その戦争の補佐として民間の天界人を避難させていた」
男「.....」
男性「...そのときだよ、彼女を見つけたのは。死んだような目をして..全てをあきらめていた..そういう雰囲気だった」
男(死んだような...目..)
男性「....私が介抱して、一緒に暮らしたんだが、彼女は一切の感情を表さなかった。喋ることも必要最低限」
男「...そんな、アイツは..!!」
男性「..そんな彼女を私は救いたいと思った。だから私は超上層部に無理を言って、私達より感情が豊かな人間に彼女を一定期間託すことにした」
男「...そんな理由が..」
男性「...HPなどというものは後付だ。本来の目的は..彼女の感情を取り戻すこと..だ」
男「...」
男性「それは成功した。君の手によってな。アイツは人を悲しんだり、憎んだりする..そういった感情を手にした」
男「!!! そんなんじゃだめだ..!! 今のアイツに必要なのは..!喜ぶって感情じゃないのか!!」
男性「ああ、その通りだ..だから君には..今からそれをしてもらう」
男「....でっ..でも、俺はもう..」
男性「....ははっ、心配することはないさ」ピカァッ!
男性「あの光に入ってくれ...」
男「...? 分かった...」
男「うわああぁっ!?」カァァッ
男性「...使者を..宜しく頼んだよ?」
男(くっ...意識が..)フッ
男性「..行ったか」
男性「さて...君にも話さなければいけないね..」
???「.........っ」
男性「..お帰り。よくここまで成長したな」
――――――――
幼馴染「――――こ?」
男「...ん?」
幼馴染「いつまで寝てるの男ぉ!! とっとと起きなさいよ!」
男「うわぁっ!?」
ハハハ アイツモウネテルヨ ハヤスギジャネ? ガヤガヤ・・・
男(なんだ..今の夢..?あの男は..一体..?)
先生「みんな静かに!! 嬉しい知らせがあるぞ。転校生だ!」
幼馴染「えーっ!? 転校生!?」
マジカ エエッ カッコイイオトコダッタライイナァー イヤ、カワイイオンナノホウガ...
男「....転校生?」
転校生「失礼します」
カッ カワイイ!! イエーイ オンナノコダァー!! アノカミカザリニアイスギダロ..
幼馴染(わーっ..可愛いね!)
男(...ん? この女の子..どこかで...?)
先生「自己紹介してる時間がないから各自頼むぞ。じゃ、席は..そこの空いてる幼馴染の隣な」
転校生「分かりました」
幼馴染「あっ、よろしくね!」
転校生「ええ、宜しくお願いします」
男「あっ..あのー、お名前をうかがっても..」
幼馴染「もう..なんで敬語なのよ..」
転校生「はい...名前は使者っていいます。宜しくお願いします。幼馴染さん、男さん」
幼馴染「へぇ~!使者ちゃんね、よろしく!」
男「使者..か...どっかで...ん~?」
男(あれ...俺名前言ったっけ..?)
幼馴染「それにしてもその桜の髪飾り似合ってるね! すっごいかわいいよ!」
男「ああ..確かに..」
男(これもどっかで見たような..)
使者「ありがとうございます。 これ、私の大切な人からもらったものなんですよ」
幼馴染「へ~..それってもしかして彼氏!?」
使者「えへへ...まぁ..そんなものですかね..」
男(..かっ..可愛い...)
使者「男さん?」
男「はっ..はい!?」
使者「これから...宜しくお願いしますね?」
男「.ぁ..ああ、宜しくな!使者!!」
幼馴染「じゃ、今日は歓迎パーティーってことでどっかいこうよ!」
男「いいね! 使者もどう?」
使者「ええ、勿論参加させて頂きます」
男「よっしゃ!」
使者「あははっ!楽しみです!」
使者(.....ありがとうございました。お父様――――)
使者(私は...ちゃんと笑えていますから―――)
――――FIN――――
...以上です! ここまで読んでくれた方、本当に有難う御座いました!
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