赤沢「恒一くん、好き!大好き!私と付き合って!」(93)

赤沢「お願い!」

赤沢「赤沢さん、実は僕も…君のことが…」

赤沢「え?」

赤沢「僕も赤沢さんのこと、ずっと好きだったんだ」

赤沢「恒一くん…。私嬉しい!」

赤沢「さあ、おいで泉美。熱い接吻を始めようじゃないか」

赤沢「恒一くん!!」



鳴「」

鳴(私がいることに気付いてない…?)

鳴(いや、確かに私はいない者なんだけど…)

鳴(まさか赤沢さんが榊原くんを好きだったなんて、意外)


ガラッ

勅使河原「ちーす」

赤沢「…」

風見「赤沢さん今日も早いね。予習?」

赤沢「当たり前でしょ?」

赤沢「…恒一くんは?一緒じゃないの?」

勅使河原「いいや」

赤沢「そう…」

風見「用でもあるのかい?」

赤沢「別に」イライラ


赤沢(早く恒一くんの顔が見たい…)

赤沢(このまま来なかったらどうしよう!)ガタッ

風見「あ、赤沢さんどこに行くの?」

赤沢「ちょっと下駄箱までっ!」

勅使河原「何なんだあの人…」



赤沢「…」ウロウロ

赤沢(まだかなぁ…)

望月「うわっ!…びっくりした赤沢か。脅かさないでよ」

赤沢「別に脅かしてないわよ」イライラ

望月「だって赤沢さん睨んでるみたいだったし…」

赤沢「そんな事……ハッ」

赤沢(自分では気付かなかったけど、私って睨んでるような目してたのかな…)

赤沢(ってことは恒一くんにも勘違いされてたら…ど、どうしよう)


望月「あ、榊原くん。おはよう」

恒一「おはよう」

赤沢「!!」

赤沢(お、落ち着け泉美っ!)

赤沢「おはよう恒一くん」

恒一「おはよう、赤沢さん」

赤沢「…」

恒一「な、何…?」

赤沢「……」ダッ

恒一「行っちゃった…何だろう」

望月「変な人だね」

恒一「赤沢さんてさ、何か…怖いよね。とっつき難いって言うか」

望月「うん。何か毎日が生理って感じだよね」

恒一「そういうのは良く分からないけど…」

望月「とにかく、赤沢さんはあんまり怒らせない方が身のためだよ」

恒一「僕、もしかしたら赤沢さんに嫌われてるかも知れない」

望月「え?どうして?」

恒一「何か、気付くと視線を感じるんだよ」

望月「うんうん」

恒一「それで、その視線の方を見ると、いつも赤沢さんが僕のこと睨んでるんだよ」

望月「恐怖だね…」

恒一「はぁ…何もしてないはずなんだけどなぁ」

望月「女の子って複雑だからね」

恒一「うん、もしかしたら自分でも知らぬうちに傷つけたのかも…」

~女子トイレ~

赤沢「はぁ…うまく笑顔が作れない…」

赤沢「ニコッ」

赤沢「…何かぎこちなくなるのよねぇ」

赤沢「そんなことないよ赤沢さん!」

赤沢「えっ…恒一くん?」

赤沢「赤沢さんの笑顔は世界一だよ!赤沢さん最高!!」

赤沢「そ、そんな…そこまで言われると泉美照れちゃう//」

赤沢「さぁ、おいで僕のかわいい泉美。熱い接吻を始めようじゃないか」

赤沢「う、うん。チューッ」


小椋(個室から出て行きずらい……)

先生「よーし、じゃあ二人組つくれー!」


恒一「二人組か…」

望月「榊原くん、僕とペアにならない?」

恒一「うん」

赤沢「待ちなさい!!」

望月「へ?」

赤沢「望月くんは高森くんと組みなさい」

望月「えぇ?若森くんと?」

恒一(僕を一人にさせるつもりか…?やっぱり嫌われてたんだな…)

赤沢「て言うことで恒一くんは私とペアね」

恒一「えっ」

赤沢「ダメ?今日杉浦さんが休みだから、他にいないのよ」

恒一「や、でも…」

赤沢「いいでしょ?」

恒一「わかった…」

赤沢(フフフッ)

勅使河原「そんで先生、何するんですか?」

先生「二人三脚だ」

恒一「二人三脚か…って赤沢さんと僕が!?」

赤沢「頑張りましょう、恒一くん」

恒一(良く見たら男女のペアって僕たちだけじゃないか…)

赤沢「じゃあ早速ハチマキ結ぶわね」ギュッギュッ

恒一「赤沢さん…ちょっと強く締めすぎじゃないかな…」

赤沢「そんな事ないわよ」

恒一「いや、でも…」

赤沢「嫌…?」

赤沢「嫌じゃないけど…」

赤沢「ほら、恒一くん。練習しよっ」

赤沢「わわっ…赤沢さん、胸が当たってるよ」

赤沢「本当は嬉しいくせに」

赤沢「赤沢さんっ!僕もう我慢できないっ!」

赤沢「いいのよ…本能に従いなさい、恒一くん」

赤沢「赤沢さん!好きだ!キスしたい!」

赤沢「今日は特別に許可します//」


恒一「」


赤沢「しまった……」

赤沢「い、今のは…その…違うの!これはっ、その…だからっ!」

恒一(か、かわいい//)

赤沢(し、死にたいよぅ…)

恒一「赤沢さん…僕、今まで赤沢さんのこと誤解してたよ」

赤沢「えっ?」

恒一「赤沢さん、とっても可愛い人だったんだね」

赤沢「そ、そんな可愛いだなんて…//」

恒一「キスして…いいかな?」

赤沢「い、いいとも…」

赤沢「ふぁにゃあ…チュッチュッ……ふへへっ」


先生「赤沢、何やってんだ。早く二人組作れ」

赤沢「は、はいっ!」

ワハハハハッ

赤沢(は、恥ずかしいっ//)


恒一「赤沢さんどうしたんだろ…調子でも悪いのかな」

望月「榊原くん、足結んだよ。行こう」

恒一「おうっ」

望月「いっちにっ、いっちにっ」

恒一「いっちにっ、いっちにっ」

望月「そう言えば聞いたよ、榊原君、綾野さんが好きなんだって?」

恒一「おいっ、声でかいって!」

赤沢(!?)

綾野「!?」

恒一「綾野さんに聞かれたらどうするんだよ!」

望月「ごめんごめん」

綾野(恒一くん…私のことを……?)

赤沢「…」ギリギリ

恒一「ったく…」

鳴「さ・か・き・ば・ら・君」

恒一「見崎さん?」

鳴「やめといて方が、いいよ。綾野さんは」

恒一「どうして?」

鳴「ビッチだから」

恒一「えぇー!?そうだったの?」

綾野(違う!違う!)

鳴「私と付き合った方が、いいよ。きっと楽しいと思う」

綾野(!)

赤沢(とられてたまるかっ!)

赤沢「恒一くん!こっち来て!」

恒一「えっ?」

赤沢「愛の逃避行よ!」

恒一「オッケー!分かったぜ!」



~女子トイレ~

赤沢「ふふ…うふふっ…ふにゃあ…恒一きゅん//」

小椋(いい加減、早く出てってくれないかなぁ…個室から出られないじゃん)

赤沢「いけないっ、もう1時間目始まっちゃう!」

小椋「やっと出てくれたか…私も急がなきゃ!」


キーンコーンカーンコーン

赤沢(昨日恒一くんと目が合ったのは14回だから…今日の目標は19回ね)

赤沢「…」チラッ

恒一(うわっ、またこっち睨んだ)

赤沢「…」チラッ

恒一(まただ…すごく怖いんだけど…)

赤沢(よしっ!これで10回ね…。今日はいいペースだわ)

恒一「あの、赤沢さん」

赤沢「ビクッ な、何?」

恒一「睨むのよしてよ」

赤沢「に、睨んでなんかないっ」

恒一「え…そうなの?」

赤沢「それは誤解よ、恒一くん!」

恒一「でも睨んでるようにしか見えなかったけど」

赤沢「睨んでたんじゃない…見つめてたのよ!」

恒一「見つめ……えっ?」

赤沢「好きだから…、恒一くんの事が、好きだからっ!」

恒一「…ッ!」ガバッ

赤沢「! 恒一くん…?」

恒一「僕も…君のことが好きだ」

赤沢「…知ってた、分かってた、全部…」

恒一「うん…」

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