男「見えたぞ結末が」(45)

生活支援部

男「人来ないねぇ……」

友「だねぇ……」

男「アレだよ、やっぱこう……アレなんだよ」

友「どれだよ」

男「女の子いないからだ」

男「どんな漫画アニメ小説にも可愛い子は出てくる」

友「わかった勧誘だな」

男「ダメダメ、女の子と一緒の空間とか切腹ものだろ」

友「お前なんか相手にされないから大丈夫」

男「ショック!」

ガララ

依頼人「あのー」

男「御主人様、こちらへ」

友「お紅茶はレモンでよろしいですか?」

依頼人「なにこの待遇……」



依頼人「それで好きな子と恋人になりたくて……」

男「チッ……」

友「仲はいいの?」

依頼人「はい!」

依頼人「でも高校入ってからは話す機会もなくて……」

依頼人「中学はこんなことなかったのに……」

友「よし任せとけ!」

友「な!」

男「ア゙ア゙?」

友「お前……」

男「何が恋人だよ話せるだけで高校じゃ勝ち組だろそんな色ボケしてる奴等にね? なんでね? この俺が時間を! 時間を割くの?」

男「彼女がほしいとか彼氏がほしいとかね? ほしいってなんなの? 誰から貰うんだっつってね、そんなとき他力本願なのはどうかっつー話でね、まぁゲームじゃ俺は寄生虫でおいしいとこもらう害虫だけどね?」

男「だいたいさぁ」

友「いい、もういい」

友「読み飛ばされるのがオチだ」

依頼人「相手は同じクラスの女です」

依頼人「どうか手解きを……」

友「うん、話聞いてた?」

友「聞いてなくてもこいつ乗り気じゃないのわかるよね?」

男「ケッ」

友「こいつ部長だからこいつがやらないって言うと……」

依頼人「ちなみに女はアイドルの美少女ちゃんと友達です」

依頼人「うまくいけば紹介してくれるでしょう」

男「相手の性格、身長、成績、部活を」

友「あざといわぁ……」



男「いいか、いかなる恋愛も出会いなくして実らない」

男「これから毎日……えーと……」

友「陸上部」

男「陸上部に通ってだな」

依頼人「それだけで?」

男「いや、遠くから見てるだけでいい」

男「それだけだ」

依頼人「……わかりました」

依頼人「信じます」

男「声はかけるな、だが絶対目の入る場所にいろ」

依頼人「はい!」



友「いけるん?」

男「俺を誰だと」

友「で、どんな感じに成功させるんだ」

男「さぁ」

男「分岐ルートに入るまでわからない」

友「まさかゲーム感覚でやってるのか?」

男「博打は命がけのゲーム、人生は博打」

男「人生=博打、ゲームなら楽しまないとな」

友「まぁなんとかなるならいいか」

男「俺は失敗の3文字はない」

友「つっこんだら負けだな」

1週間後

男「そろそろだな」

友「何が?」

男「ここらで分岐ルートに入る」

男「陸上部はそろそろ大会がある、大事な大会が」

友「あぁ……年に一回のデカイ大会か」

男「スカウトがたくさん来るし、プロも来る」

男「成績を残せれば将来は決まったようなもの」

ガララ

依頼人「た、大変です!」

依頼人「女が怪我を……!」

男「保健室いったか?」

依頼人「いやそれが……ショックだったのか家に帰ったみたいで……」

依頼人「でも俺見たんです! 他のやつらがハードルの高さを変えてるのを……」

男「よし、見えたぞ結末が」

友「出た決め台詞」

男「夜家に行ってこの学校まで呼び出すんだ」

男「もうハッピーエンドしか結末がない」

女宅

女「……」

カコン

女「?」

女「郵便……こんな時間に?」

「学校に来てください」

女「この字……」

タタタ

学校

男「彼女の性格上、とんでもない負けず嫌いだったな」

依頼人「はい」

男「でもすぐ諦めて家に帰った」

男「これはおかしい」

依頼人「相当ショックだったんでしょう……」

男「違う、いやだったんだろうな、お前と離れ離れになるのが」

依頼人「え?」

友「来たそー」

男「えるたそー」

友「来たぞー」

男「隠れるぞ」

女「来たよ」

女「どこ?」





男「あとはお前の気持ち次第だ」

男「こいつを持って思ってることを言ってこい」

依頼人「これって……」

男「まだ高校生だからって躊躇うなよ、一緒にいたいなら大会後に見せろ」

依頼人「……はい」

依頼人「あの」

女「……これは何?」

依頼人「いや……その……」

女「前もこんなことあったよね」

女「一緒にいるの誰って聞いたら……」

依頼人「……」

女「嫌われたと思って離れたのに……何でそっちから来るの?」

依頼人「そうか、あれが原因だったのか……」

依頼人「あの時はちょっと気が立ってたんだ」

依頼人「妹に彼氏が出来てね」

依頼人「学校帰りに問いただしてたら君が来て、その隙に逃げられて」

依頼人「ごめん」

女「……ならなんで早く言ってくれなかったのよ……」

依頼人「わからなかったんだ」

依頼人「君はよく怒ってたし、原因がわからなかったんだ」

依頼人「でも今わかったよ、ごめんね」

女「……グスッ」

女「こっちこそ……早とちりしてごめん……なさい……グスッ」

依頼人「足、怪我してないでしょ?」

女「……うん」

依頼人「じゃあ今度の大会頑張ってね、そしたら伝えたいことがある」

女「で、でも……」

依頼人「俺のためを思って怪我したふりでしょ?」

依頼人「運よく他の人たちが何かしてるの見つけて利用した自演でしょ?」

女「うん……」

茂み

友「どういうことや」

男「スカウトされたら海外に行くことになるんだよ、戻ってくるのは数年後」

男「離れたくないからわざと怪我したってことだ」

依頼人「俺は大丈夫だから、頑張ってね」

女「離れたくないよ……」

依頼人「信じてくれ」

女「……」

茂み

男「ダメだな」

バッバッバ

友「奇怪なジェスチャーだな」




依頼人「!」

依頼人「わかった、これを見てくれ」

女「これって……!」

依頼人「じゃあ、応援してるから」

女「……うん、ありがと……」

1週間後

友「何でも付き合うことになったらしいぞ」

友「でも海外との遠距離だとさ」

男「知ってる」

友「つか何を渡したんだ?」

男「俺の親の兄貴が陸上の最高責任者なんだよ」

男「俺が頼んだら指名した人を一生マネージャーにするぐらいしか出来ないって」

男「だから依頼人にチケットを渡したんだ、お前の人生だっつって」

友「すげーなお前」

男「まぁこれから仲良くやるだろう」

友「だな」

ガララ

依頼人「先日はどうも」

男「報酬」

依頼人「あ、はい」

依頼人「でも彼女が言うには悩んでるみたいで……」

依頼人「それが片付くまでお預けらしいです」

男「友」

友「行ってくる」

男「その悩みは俺が解決させる」

依頼人「……出来ます?」

男「舐めるな」

男「まってろよぉぉぉ!」

依頼人「頑張ってくださいね、今は近くのカフェらしいですから」

男「わかった」

1/5人目 完

男はスペックはそこそこ良さそうなんだが…やっぱ人格か

美少女

友「カフェなら先に言えよ」

友「隣町まで行ったじゃねぇか」

男「知らねーよ」

友「つかあいつらいつ海外行くん?」

男「秋だとさ」

男「向こうの学校に通うらしい」

友「あぁ、向こうは秋から学校だもんな」

男「お、いたぞ」

美少女「やっぱ私じゃ釣り合わないよ」

女「そんなことないって」

美少女「それにアイドル業だから恋愛ご法度だし……」

女「こっそり付き合えばいいんじゃないかな」

美少女「フラ○デーをなめちゃダメ」

女「あいすまなんだ……」



男「ガーン」

友「諦めろ」

男「だがこれはこれで好都合だ」

男「ライバルは一人しかいない」

友「どうすんのさ」

男「まずは近づく」

男「会わずして好感度は上がらない」

友「ちょっとゲームのやりすぎですね」

男「俺、女共は一万人落とした」

男「余裕だ」

友「混同するな」

男「……」

男「ちょっと神にーさまっていって」

友「ただでさえ被りかけてんだからやめろよ」

美少女「私じゃ無理なんだ……」

女「うーん……」

女「あ、私の彼氏の友達にすごい人がいるんだ、相談してみない?」

美少女「へぇどんな人?」

女「何か童貞臭い人らしいよ」

美少女「や、やめてよそんな言葉……」ポッ




友「お前のことじゃね?」

男「ダァレガ童貞ダコルァ……」

友「違うとでも?」

男「さ、一旦部室戻るぞ」

支援部

友「どういった感じで進めるんだ?」

男「稀に見る正統派清純美少女だ」

友「いやーそうとも限らんだろ」

男「いや! あの童貞というセリフで顔を恥じらわせる、これは清純である証拠!」

友「知らないよ俺」

男「友は美少女の身辺調査及び自宅での様子を監視」

友「任せとけ」

prrrr

男「来たぞ」

友「選択を間違えるなよ」

男「大丈夫だ、こういう子は244人落とした、内アイドルは98人だ」ピッ

友「……」

美少女『あ、あの……』

男「はい」

美少女『私……依頼人さんの友達なんですが……』

男「はい」

美少女『相談に乗っていただきたいのですが……』

男「ぼ、ぼくが相談に!?」

美少女『あ、あ、あの……』

男「わっかりまっしょい!」

男「明日のお昼来てくだっさい!では!!」

ピッ

男「よし」

友「俺なら間違いなく行かない」

男「何を言ってる」

男「アイドルはファンの期待に応えないとダメだ」

男「それが板に染み付いてるとすれば」

友「引き下がれないと」

男「そう、あんだけテンション上げてたのに来ないってわかったら申し訳ない」

男「そう思うはずだ」

友「うぅーん……うぇぇ?……うん……いや……」

男「さぁさっさと行ってこい」

友「うぅーん……」トボトボ

翌日

男「えぇ!?」

男「あなたはアイドルの!」

美少女「は、はい……」

男「そ、それで相談とは!?」

美少女「ちょ、ちょっと気になる人がいて……」

男「その人とくっつきたいんですね! わかりました!」

美少女「誰にも言わないでください……ね」

男「では性格、身長、仕事、役職を言ってくださいッスうっほほーい!」



美少女「今日はどうも」

男「さよならッス!」

美少女「明日もよろしくお願いします」

ガララ

男「なるほどこれは……」

男「彼女が決めたんだ、協力しようではないか」

1週間後

美少女「やっぱり無理がありますよね……」

男「いや、攻略法はありマッスル!」

男「ちょっと今晩イイッスカカカカカ!」

美少女「あ、いや……すいません」

美少女「今日は食事に呼ばれてまして……」

美少女「それにこれも頼まれててですね」

男「……わかりました」スタスタ

美少女「あれ? いつもと様子が……」

支援部

男「仮説の段階だ」キリッ

男「しかしこれでルートは絞られた」

男「あとは……」

ガララ

友「調べてきたぜ」

男「そうか」

友「どうやら貢いでるらしいな、片想いのやつに」

友「そしてそいつどうも金蔓が一人じゃないんだよな」

友「告白されたらヤるだけやってポイ」

男「ふむ」

友「美少女の方は稼いだ金を片想いのやつに半分、実家に半分ずつ渡してる」

友「つまり貧乏生活だ」

男「なるほど……」

男「見えたぞ結末が」



美少女「あ、あのこれ……」

イケメン「いつもありがとね」

美少女「あの……」

美少女「私こんなんだけど……あなたが好きです」

美少女「色々困難あるけど付き合ってくれませんか?」

イケメン「……」ニヤ

美少女「……」

イケメン「部屋、行こうか」

イケメン部屋

イケメン「さ、脱いで」

美少女「え?」

イケメン「ほら」

美少女「で、でもまだ……」

イケメン「早く」

美少女「」ビクッ




友「ブライアン、狙撃許可をくれ」

男「待て焦るなジョニー」

男「ちなみにここはイケメンの部屋から15m離れた丘ですよ」

友「ブライアン! 狙撃許可を!」

イケメン「可愛いねぇ……」

美少女「い……いやっ」

イケメン「……チッ」

イケメン「もう冷めた、お前帰れよ」

美少女「え?」

イケメン「気づかないわけ? お前はただの肉便器兼金蔓」

美少女「そ……そん……」

イケメン「あ、ちなみにこのこと言ったら芸能界から消すからな」

イケメン「主要人物はみんな俺の女なんだよ」ニヤ

美少女「うっ……うぅ……」ダダダ



男「ってぇぇ!」

友「明日を開く鍵となれぇ! バオウ・ザケ○ガァァァァ」

男「弾を撃て弾を」

パァン

イケメン「いてっ!」

イケメン「誰だ!」



友「安心しろ、bb弾だ」

男「じゃあ頼んだぞ」タタタ

友「任せとけ」

男「これマガジン」

友「サンクス」

なんか好きな雰囲気

公園

美少女「うっうっ……」

男「泣いてどうにかなるのか?」

美少女「だ、誰?」

美少女(暗くてよく見えない……)

男「誰か助けに来ると?」

男「ホントは気付いてたんだろう?」

男「金蔓ってことに」

美少女「違う……」

男「信じたくなかったんだろう?」

男「使われてることに」

美少女「違う!」

男「違わないね」

男「君は本音をだせないんだ」

男「初めて勇気を出して告白」

男「たとえ金蔓でも好きな人と一緒になりたい、でも本音は金蔓になりたくない」

男「勇気をぶつけて、フラれて、泣いて、抱え込んで、また本音をしまって」

美少女「違う!」

美少女「あなたには何もわからないくせに!」

男「だから知りたいんだ」

男「君の本音を」

美少女「っ……」

美少女「私は……」

美少女「……そうだよ」

美少女「ホントはアイドルなんて嫌だった! 人前なんか出たくなかった! 金蔓なんか嫌だった! 両思いでいたかった! 振り向いてほしかった! たくさんテレビに出たくなかった! 好きな人といたかった! 普通の友達がほしかった! お金よりも愛がほしかった! 愛されたかった!」

男「それでいいんだ」

男「スッキリしたかい? 向こうに座って話を聞くよ」

美少女「ひぐっ……うわぁぁん……」

男「おいで」

3日後

友「イケメンのやろー幼女に手を出して無期限休止だってさ」

男「ほー」

友「美少女はアイドルやめるしさー」

友「何したんだよ」

男「接吻」

友「マジか!」

男「羨ましいだろう」

友「……」ガッチャン

男「m63だと……」

バラララララ

ガララ

男「おい人来たやめろ!」

美少女「こんにちは、この前はありがとね」

男「いやいや、こちらこそ」

友「え……なんで……」

男「ここに転校してくるって言わなかった?」

友「……」

美少女「まさか公園の人があなたなんて思わなかったよ」

美少女「恥ずかしいな……」

男「そんなことない」

男「また何かあったらおいで」

美少女「うんっ、今度は両思いになるから!」

男「頑張れ」

美少女「あなたとね♪」

ガララ

友「……」

男「変わったなー」

友「お前ほんとに接吻だけか?」

男「そりゃちょっと触ったけど」

友「……」ガッチャン

男「ケ、ケルベロスだと……」

友「もういい絶交だ!」

バララララララララララ

男「落ち着け、実は昨日お前が好きそうな子を見た」

男「悩んでるようだったからお前が解決すれば……」

友「手伝え」

男「任せとけ」

2/5人目 完

先輩

男「相手は3年の先輩だ」

友「うっほほーい!」

男「最近何かで悩んでるらしい」

男「これはお前のためだから動くのはお前だぞ」

友「任せとけ!」

男「しかし性格も部活も成績もわからんとなると……」

男「インパクトかな」

男「まずは知り合いになれ」

友「オッケー!」

先輩(今日はいい日! でもいつまでも……)

友「あ、あのー」

先輩「!」

先輩「……?」

先輩(だれだれ? このカッコいい人? 私なにか変だったかな?)

友「どこの部活に所属してますか?」

先輩(どこの……生徒会執行部って言えばいいのかな)

先輩「せ、せい……トカ………コウ……ぶ……」

友「西武? 野球選手なんですか?」

先輩「!」

先輩「……」タタタタタ

友「あっ……」

友「逃げられた」

男「当たり前だ」

男「しかし生徒会だったか」

友「そうなん?」

男「あぁ、しかも悩みは恐らく……」



先輩(やっちゃったー! 変だったよね? 変だったよね? キャー!)

先輩(でもでも西武は酷いよね)

先輩(いや、私がはっきり言えば良かったのかな)

先輩(やっぱりちゃんと話せるようにならないと……)

支援部

友「面と向かって話せないねー」

男「だが結果は悪くない」

男「問題は生徒会だよ」

男「ガードが硬い」

友「何とかしてくれよ」

男「まずは教室の特定、それからだな」

友「任せとけ」



友「三年二組、友達はいなさそう、成績優秀運動は出来ない」

友「性格は根暗」

友「顔はもろ好み!」

男「性格は違うな」

男「多分陽気でテンション高い、だろうな」

友「えー……」

男「今回は簡単だ」

友「おぉ!」

男「が、これはお前の恋路だ」

男「俺はヒントしか出さない」

友「……わかった」

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