女「それ、何書いてるの?」 男「えっ…?!」(39)

男「ちょっ、見ないでよっ!」

女「いいじゃん♪ちょっと見してー」

男「やめてってばぁー!!」

女「ほれっ!」ヒョイ

男「ふわあぁ…!」

女「なにこれ…」

女「これ男が書いたの?今の授業中に?」

男「う、うん…(なんだよこの人…全く話したこともないのに突然…)」

女「これって!あれだよね?〇〇〇ってアニメの!」

男「えっ!?し、知ってるの?」



女さんは
男女問わず、みんなから慕われる僕なんかと対極な存在
明るくて、元気で、いつも笑っている
それに対して僕は
教室の隅っこの方でちまちまと絵を描いてるようなヲタ根暗ボーイ

そんな僕が見てるようなアニメを女さんが知ってる?

女「へぇ~上手いねぇ~きみの絵」

男「えと、あのさ…」

女「ん?なに?」

男「そのさぁ…んと、あの、なんで…」

女「あぁーもう!!あんたもっとはっきり話しなさいよ!!」

男「ふえぇ…(ど、怒鳴られた…)」

モブ男「おーい、女」

モブ子「お昼御飯食べに行くよー」

女「あ、うん!今行くねー」

女「あ、話しは後でねー」

男「え、うん…(また話さなきゃダメなのか…)」

女「」ヒソヒソ

モブ男「」ヒソヒソ

モブ子「」ヒソヒソ


あぁ…またなんか言われてるなぁ…
まぁ、慣れっこだけど

男(みんな知ってる?便所飯って実際に存在するんだよー)モグモグ
男(臭い…)

男(つらい…)

ガタガタ

男(っ!?うわっ誰か入ってきた!?ここは普段誰も使わないのに…)

不良a「しっかしいいとこ見つけたなぁ~不良b」

不良b「あぁこの旧校舎のトイレはめったに、というかまったく人がこねぇからな。来るとしたら便所飯してるやつとかじゃね?」

男(びくっ…)

不良a「ギャハハ、便所飯なんかしてるのこの学校中でこいつだけだろ?なぁ、男」

男(えっ!?な、なんで!?僕がここにいるって…なんでこいつら僕のこと知って…)

男(に、逃げなきゃ…)

不良b「おいっ!なんとか言えよ!!」ゲシッ

男2「痛っ!や、やめろよ…」

男(!?僕の声…?)

不良a「おらっ!ここならお前をた~っぷり可愛がれるからな!!男!!」ゲシッゲシッ

男(え?え?どーゆーこと?声も一緒で、名前も一緒?誰なんだ?)

男2「や、やめてよぉ~!い、痛い!!」

不良a「ギャハハハ、こんな楽しいこと止められるかよ!!」

不良b「てめぇ見てっときしょいんだよ!!なよなよしやがって!!」

男2「たす…けて…」

男(た、たすけな、きゃ…)

男(で、でも…)

不良a「きもっ!きもっ!死ね!!」
不良b「きったねぇ!トイレで寝そべるなんて!!ギャハハハハ!!」

男(こ、こわ…い)ガクガク



ドガッ!バキッ!ドカドカッ!!

男(うっ…うぅ…)



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男2「ゲホッ!!ゴホッ!!うぇ…」

不良a「もうへばりやがったか…」

不良b「今日はこの辺にしとくか。行こうぜ」スタスタ

ギィ…

男2「……!?」

男「………だ、大丈夫?」

男&男2(お、同じ顔…?)

男「………ご、ごめん。その……たすけ、られ…なかった」

男「こわ…くて…」

男「その…こ、これ絆創膏…」

男2「ゴホッ…あ、ありが、とう」



キーンコーンカーンコーン

男「あ、予鈴が鳴っちゃた…」

男「だ、大丈夫?保健室に、行く?て、手を貸そ、か?」

男2「だ、大丈夫」ムクッ

男2「こんなのに、日常茶飯事だから。1人で、だい、丈夫」スタ…スタ

男「あ、…うぅ」

珍しい展開だな

男(一体誰だったんだろう…。学年は?クラスは?)

男(僕と同じ顔、同じ声)

男(そしてなよなよしてるところも似てたな…)

教師「………!………とこ!…」

教師「おいっ!男!!」

男「ひ、ひゃ、ひゃい!!お、起きてます!!」

教師「起きてますじゃねーよ!!教科書63ページ、早く読め!!ぼっーとすんな!!」

男「はっ、はい!!」

クスクス…フフ

男(わ…笑われてる…)

男(くそっ…)

せめて男が可愛い顔であれば…

女「男!」

男「うひゃっ!」

女「ちょ、ちょっとこんなことでビビんないでよ…」

男「ご、ごめん…なさい!!」

女「もぉ~そーやってすぐ謝んないの!」

男「…は、はい」

女「それにしても、さっきのはウケたね~」

女「男も授業中ぼっーとしたりするんだ!男、真面目だからそーゆーのない人だと思ってた」

男「…う、うん」

女「……」

男「……」

女「……」

男「……」

男(……完全に会話が途切れた…このコミュ障め!)

女「じゃ、じゃあまた明日っ!バイバイ」

男「……あ、ぅ…サヨナラ」

男(かっこわりぃ…すげぇ気ぃ使われた)

女「」コソコソ

モブ男「」コソコソ

モブ子「」コソコソ

男(女『せっかく話しかけてやったのに全然話弾まねぇよ、あの根暗野郎』)

男(モブ男『ダメだよ、ありゃ典型的なコミュ障だってwww』)

男(モブ子『マジきもいわぁ~なんで話かけてんの?』)

男(女『ん~と、遊び?ww』)

男(モブ男&子『ギャハハハハwww』)

男(………………)

男(サイテーだな、僕)

男(帰ろ)

男(今日買うもんはこんなもんかな)

男(やぱこのスーパーは安いな)

男(あ、そうだ卵、卵)

男(あった!最後の1パック)

男2「あっ」

男「あっ」

男&男2「ど、どうも…」

読んでくれている方がいるかわかりませんが
明日からテストなので
早いですが今日はこの辺で


明日からは勉強時間の合間合間にちょくちょく投稿します

うん



~公園~


男「え、えとーあの昼の傷は大丈夫?」

男2「あぁ…うん。最近は、こ、こんなんだから」

男「さい…きん?前まではなかったの?」

男2「う、うん、ついこないだ不良aにぶつかって、さ。そっから殴る、蹴る、の…いじめ」

男「そ、そんだけで!?ひ、ひど、い」

男2「さっき、も言ったけど、だい、丈夫。慣れたから」

男「そ、そういう問題じゃ…」

男2「じゃあ、キミが代わってくれる?ぼくと」

男「えっ…う、え…」

男2「冗談だよ。それに今までは順風満帆な人生送ってたから」

男「そ、そうなんだ…」

男2「ごめん…話に夢中になったら急に饒舌になるんだ。皮肉なもんだ」

男「あ、う、うん(僕と、一緒だ…)」

男2「じゃ、じゃ、僕は、帰る…ね」

男「あ、う、うん…」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男(不思議な子だったなぁ~)スタスタ

男(僕に顔も声もそっくりな子…)スタスタ

男(あっ!!名前聞くの忘れてた…)スタスタ

男(また会った時に聞こうか…)

男(でも彼へのいじめ、相当きつそうだ…)

男(ちらっと服の間から見えたけど、すごい痣と傷…)

男(っう!…傷まで僕と似てるのかな…)ズキッ

男「ただいまぁ~」ガチャ

母「お帰りなさい、わが息子。私にする?私にする?そ、れ、と、も私にする?(棒)」

男「ボケならせめて目を見て、十分にやりきってください。あと、気持ちが悪いです。鳥肌が立ちます。」

母「わぁーつめたーいー。ひどーいー(棒)」

男「まずは、そのサスペンスから目を離して」

母「絶対に嫌」

男「なら中途半端に絡むな!」

母「あ、そーいえばクラスの子から電話がきてたわぁー」

母「えーっと…女さんっていったかしら」

男「ふーん、わかった。あとでかけ直してみる」

男「……」

母「……」

男「……」

母「……」

男「うええっうえ!?!?!?!?」

男「ど、どーゆーこと!?え!?え!?うええ!?」

男「なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?」

母「ちょ…もう、聞こえないから、テレビ、静かにして」

男「いやっ…だってマジで意味が分からない……うえええ!?」

母「あーもーうるさいなぁ~」

母「ま、とりあえずさ」

母「友達からの電話でしょ?」

男「え、あー…うん」

母「そう…」

母「……よかったわ」ポロッ

男「…うん」

母「…中学のときのあなた…だか、ら…すごく…心配…で」ポロポロ

男「…うん、大丈夫だよ」

母「うっ、うっ…」

母「…ほら、あんたのせいで犯人誰だかわかんなかったじゃない…」

男「…ごめん。ごめんね、母さん」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


プルルルプルルル

男「」ドキドキ

プルルルプルルル

男「」ドキドキ

プルル…プッ

男「っ!?」ビクッ

タダイマルスニシテイマス…

男「あぁ…」ショボン

ピーットイウハッシ…ガチャッ

男「!?!?」ビクッ

女「も、もしもし男くん!?」

男「ぁひゃ、ひゃい!!(ぐああああ、やらかした!!声裏返った!!)

女「ごめんね、突然家に電話しちゃって…お母さんなんか言ってなかった?」

男「い、いや…だ、大丈夫れす…(ろれつが回らん…)」

女「…あ、それでね、なんで電話したのかっていうとね…」

男「う、うん…」ゴクッ

女「あの…今週の日曜空いてる…?」

男「」

女「あれ?男くん?男!?」

男「はっ!(あまりのことに意識が…)」

男(な、なんだって突然…?なんなんだ一体…)

女「大丈夫?」

男「あ、はい!!」

女「ごめんね、突然だから困るよね…」

男「い、いやいやいや!そ、そんなことな、い…!」

男「…に、日曜あ、空いてるよ…」

女「ほ、本当っ!?やったぁー!!じゃあ集合場所とか時間を話し合おう!!」

男「うん…(神様…ありがとう…)」

スレタイでsupercellのヒーローを思い出した


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「…………それじゃあ日曜日10時に駅前で!」

男「う、うぅん…」

女「じゃあ、また明日ね。バイバイー」ガチャ

男「……………………」

男(うわあああああああ)

男(おわあああああああ)

男(ぐわあああああああ)

男(なんだ、なんだ、なんだ!?わっけわかんないっ!!)

男(女さんが僕をデートに!?まず電話の時点でも意味がわかんないのに!!!!)

男(なんだこれええええーー!!!!)

男「うぐおわああああああ!!」

母「うるせぇ!!バカ息子!!」

男(あ、声出ちゃった…)

男「……今日はとりあえず寝よ」

男ですら電話かけて貰えるというのに俺ときたら…。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「…………ったい…………い……………痛いよっ!やめてよ」

いじめっ子a「うるっせぇよ!!きしょくのわりぃ声出しやがってよぉ!!」ガンッ

男「うっ!!」

いじめっ子b「暗いヲタク野郎、そんでもってこの女みてぇな顔!!」アタマガシッ

男「うぁあ…」

いじめっ子b「キモいっ!!」バシッ

男「うぐあぁ…」

いじめっ子c「今日はなにしよっかー」

いじめっ子c「そーだ♪全裸で校舎一周ランニングでもしてもらおっか」ニコッ

男「え…!?そ、そんな…」

いじめっ子c「え?なに?あんたに決定権はないからね?これは僕らの遊びだから」

男「うぇ…うぅ」グスッ

いじめっ子a「ほらっ、脱げよ」

男「い、いやあぁ…」

いじめっ子b「ほら早くしろよ、ドカスが!!」バシッ

男「ぐっ…あ」

男「やめて…嫌だ……………やめて」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「…や………め………」

男「やめて!!!!」

男「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

男(嫌な夢を見たな……)

男(悪いことほど鮮明に覚えてるなんて、人間もうまくできちゃいないな)

女『じゃあ、また明日ね。バイバイー』

男(女さんは…彼女の陰にはなにもないかな…)

男(…やめよう。何事も疑うのは…よくない)

よっしゃやっぱりホモやんけ!!

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