やよい「うっう~、ハイ、ターッチ!」(21)

P「ああ、ハイタ…」スッ

ズキン

P(ぐっ、肩が…!)

ポフン

やよい「わっ?」

P「あっ…」

やよい「な、なんでそんなところタッチするんですかー…?」

P「ご、ごめん、やよい。体が勝手に…」

やよい「ううぅっ…」

P(右肩が…上がらない…!)

度重なるハイタッチにより、プロデューサーの肩は既にボロボロになっていた!

くっ、これではハイタッチがパイタッチに…

まぁ仕方ないか

P「やよい、今日のライブも頑張っていこう!」

やよい「はいっ! あ、じゃあその前に…」

スッ

やよい「いつものアレ、やっちゃいましょー!」

P「え?」

やよい「うっう~! ハイ、ターッチ!」

P「あ、ああ…」グッ

カクン!!

P(あ…!!)

ムニュン

やよい「あっ…」

P「パ…π、ターッチ…なんて…」

やよい「あ、あの…そろそろ、行ってきますー…」

P(俺はなんてことを…)

P「やったな、やよい!」

やよい「えへへ…ワーって盛り上がってましたね! それじゃプロデューサー…」バッ

P「え?」

やよい「お祝いです! ハイ、ターッチ!」

P「あ、ああ…そうだな…」ス…

ズキッ!!

P「…!」

やよい「プロデューサー?」

P「な、なんでもない…」

P(上がれ! 上がれよ、俺の肩…!!)

ムニュ

やよい「んっ…」

P「あっ…柔らかい…!」ニュ

やよい「ぅ…プ、プロデューサー…」

P(くそっ…俺は別にやよいの膨らみかけの胸を堪能したいわけじゃないのに…)モニュモニュ

Pが四十肩に……

医者「お大事にー」

P(医者に診てもらったが…やっぱり、駄目か。くそっ)

伊織「アンタ…」

P「!?」

伊織「なに、やってたの…」

P「い、伊織! 何故ここに…」

伊織「アンタのこと、ずっと見てたのよ…」

P「突然告られちゃったぞ!? どうしよう!」

伊織「違うわよ! やよいが、最近アンタが胸ばっかり触ってくるって言うから観察してただけ!」

P「お、俺にはやよいが…って、え?」

伊織「そしたら、なんか病院に入るのを見たから…どうしたの、アンタ…」

P「ああ…やよいとハイタッチしているうちに、肩をやっちまったみたいでな…」

伊織「どんだけ貧弱なのよ」

P「もう、この手でやよいとハイタッチはできないんだ…」

伊織「肩、そんなに悪いの?」

P「ああ、右肩はもう上がらんとさ」

伊織「そう…」

P「やよいには黙っていてくれ。余計な心配をかけたくない」

伊織「…やよいの胸に触りたいだけなんじゃないの?」

P「上がらないのなら仕方ない…それもいいかもしれないと、最近思い始めている自分がいるんだ…」

伊織「アンタ…」

P「フフッ。最低な奴さ、俺は…」

伊織「ねぇ、一つ思ったんだけど…」

P「え?」

伊織「右肩が上がらないなら、左手でやればいいんじゃないの?」

P「そうか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

やよい「ハイ、ターッチ!」サッ

P「うっうー!」

パシッ

やよい「いぇい!」

P「よしっ!」

P(できる…! ハイタッチができるぞ…!)

やよい「えへへ、久しぶりにハイタッチできて、すっごく嬉しいかも!」

P「ああ、そんなやよいを見てると俺まで嬉しくなってくるよ!」

P(よかった…これからはやよいの期待を裏切らなくてもいいんだな、本当によかった…)

P(そして、俺は連日やよいとのハイタッチを続けた。ハイタッチ、ハイタッチ、ハイタッチ…)

ムニュ

P(πタッチ…)

やよい「プ、プロデューサー…?」

P「ご、ごめん、間違えてしまったな! もう一回やり直そう!」

やよい「そんな気分に、なりませんよ…」

P「いいからいいから…」

やよい「もう…ハイ、ターッチ…」

P「いぇ…」

ブチン!!

P「!?」カクン

やよい「プ、プロデューサー…? どうしたんですか…?」

P「い、いや…なんでも…なんでもない…」

P(まずい、この痛みはまさか…)

医者「左肩もやっちゃってますね」

P「やっぱりか…なんてことだ…」

医者「それでは、お大事に」

P(くそっ…どうすればいいんだ…?)

伊織「やったのね…左も」

P「伊織…バレてしまったか」

P「これで…もうやよいとハイタッチができなくなってしまったな…」

伊織「やよいに、肩のことちゃんと話しなさいよ」

P「え?」

伊織「そうすれば、やよいも無理に求めてこないでしょうから」

P「嫌だ、やよいにこのことが知られたら…俺は、やよいの傍にいられなくなってしまう!」

伊織「アンタ…」

P「黙っていてくれないか、伊織。せめて、俺のプロデュースが終わるまでは…」

伊織「…無茶だけはしないでよ。悲しむのはやよいなんだから」

P「ああ、約束する」

P(こうして、やよいにハイタッチを求められる日々が続いた)

モニュ

やよい「ぁぅ…ぅぅ…」

P(肩の上がらない俺は、やよいの第二次性徴期の肉体を触りまくった)

P(そして…)

やよい「これで、お別れなんですね…」

P「ああ。最初から、そういう契約だったからな…」

P(ついに…俺のプロデュース期間が終わる日がやってきた)

P「やよいなら、お、俺が…俺がいなくても…」

P「うっ…」

やよい「ちょ、ちょっとプロデューサー…泣いちゃダメですよ…」

やよい「わ、私まで…悲しく…ぐすっ」

P「や、やよい…」

やよい「そ、それじゃ…悲しいの、吹き飛ばすために…」スッ

P「え?」

やよい「笑ってお別れ出来るように。ハイ、ターッチ」

P「や、やよい…」

やよい「最後は…ふざけちゃ、イヤですよ…?」

P(で、できない…俺には…)

やよい「どうしたんですか…?」

P(できないんだ…)

やよい「プロデューサー…」

グッ

P(俺には、やよいの期待を裏切ることなんて…できない!)

グッ

P「ふーっ、はーっ…」

P「…行くぞ!」

やよい「はいっ!」

P「うおおおおっ!!」グイッ

ズキン

P(こんな痛みがなんだ…やよいと…)

P(やよいと、ハイタッチするんだっ!!)

パシン

やよい「…………」

P「………………」

やよい「いぇい!」

P「…やった!」

プチン

P「あ…」ガクン

P「あああああああああああああ!?」

やよい「プ、プロデューサー!?」

バタン!!

やよい「ああっ、プロデューサー!」

P「………」

やよい「だ、誰か…プロデューサーが、プロデューサーが死んじゃう…!!」

そして…

伊織「出てきたわ!」

やよい「あの、プロデューサーは…」

医者「………」フルフル

やよい「え…」

伊織「嘘、でしょ…」

医者「死因は…痛みによるショック死です」

やよい「ぁ…」カクン

ドサッ

医者「上がらない肩で、無茶しやがって…」

伊織「ちょ、ちょっと!」

やよい「上がらない…肩…?」

伊織「や、やよい…」

やよい「え、そんな、わ、私…」

伊織「やよい! 落ち着いて、やよい!」

春香「その後…プロデューサーさんの葬儀に、765プロのみんなで出席することになりました」

春香「プロデューサーさんはとても、安らかな死に顔をしていました。ショック死したとはとても思えません」

春香「やよいは、人前で笑うことがあまりなくなりました…」

春香「自分のせいでプロデューサーさんが死んでしまったという事実に、深く傷ついてしまったのでしょう」

春香「とても素敵な笑顔をする子だったのに…」

春香「そして…プロデューサーさんがいなくなったことにより、美希と千早ちゃんは別の事務所に行ってしまいました」

春香「765プロのみんなはもう、バラバラです…」

春香「一体、どうすればよかったのでしょう。私達には、わかりません」

終わり

ちょっ

おふざけでもやよいにはパイタッチしてはいけない、ってことか
勉強になったわ

おつー

おつ

おっつー

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