リト「メリークリスマス美柑」チュッ 美柑「へ!?」(38)

To LOVEるssです

途中まで書き溜めています
リト×美柑の予定です

~クリスマスの前夜に~


「美柑、ほらこれプレゼント」

そう言っているのは私、結城美柑の兄である結城リトである

「わぁ、これ、本当にいいの?」

リトがくれたのは手袋とマフラー
ずっと一緒にいるだけあってちゃんと私の好みのデザインだ

「美柑、マフラーつけてやるよ」

そう言うとリトが私に近づいてくる

「え?いいよ、自分でつけ…」

リトは止めようとする私に関わらずマフラーをサッととって私の背中に回るリト

「つけるよ、美柑」
「う、うん\\\\\」

耳に息が当たりビクッとなってしまう
さらにリトはマフラーを巻いてくれたけれどまるで後ろから抱きしめられてる気分だ
そしてマフラー巻き終わっても後ろから後ろから抱きしめられている形のままリトが動かないので振り返ってみる

「あ、あのリト?」
「メリークリスマス、美柑」

振り向いた瞬間その言葉とともにほっぺにリトの唇が触れる
チュッと音の後はにかむリトの顔を見てようやく自分が今何をされたかに認識する

「ぇ、えっ?\\\\\\り、リト?\\\\\\」

顔が赤くなっていき、胸が熱くなりドキドキしていくのが分かる

「美柑、大好きだよ」

そう言いながらリトが再び顔を近づけてくる
今度は私の唇を奪うようだ

「り、リト?私達兄妹なんだし!あ、あの、えっと、だ、だめぇぇぇええ!\\\\\\」

内容は凄く期待なんだけど文字化け?で\になってるのが気になる

続きは?

長期間の放置申し訳ありませんでした
投稿始めます


ピピピピピピピピビピピピ

「へ?」

目を開けると天井が見える、鳴っている目覚まし時計を消しながらカーテンを開けて再びベッドに腰を下ろしたところで、先ほどの夢を思い返す

「わ、私、なんて夢を…/////」

いくら夢とはいえ多少感覚だって残るものでほっぺがまだ熱い
しかしあの出来事が現実になるとは思えない
なぜなら、兄である結城リトの周りには婚約者のデビルーク星の第一後継者のララさんや、実は両思いの西蓮寺春奈さん、そして最近リトのことを意識している気がする古手川さん、ララさんの妹のナナさん、そしてここ最近要注意人物であるナナさんと双子の姉妹であるモモさんがいるのだ
そんな中リトが兄妹である私を女の子として見てくれる可能性はきっと0なのだ

「兄妹以上に大切な存在だと思っている」

リトが前私のことをそう言っていたらしいけど…/////

「はぁ、バカバカしい、朝ごはん作らなきゃ」

ベッドから腰を上げドアを開け、冷えた廊下に出る
目の前の兄の部屋に入ってリトを起こすかどうか迷ったが、昨日はモモさんの気配もなかったしおそらく寝ていることだろう
それならナナさんに起こしてもらおうかな、今リトを見たらきっとさっきの夢を意識してしまってまだ冷静になれない気がするし…

「ううっ寒いな~」

一階に降りて暖房をつけてから朝ごはんの支度をする

それにしてもいつもならそろそろモモさんかナナさんあたりが降りてくるはずなのにおかしいな、と思っていたら机の上に書き置きらしきメモがある

『リトさん、美柑さんへ
突然ですが今日はデビルーク星に帰ってお父様と食事することになりました、明日には戻りますので、クリスマスパーティー楽しみにしてますね!
P.S.セリーヌさんも連れて行きますから、美柑さん、がんばってくださいね?** モモ』

「なっ!?」

なんてタイミングなのか…まぁ、ララさん達にだって家族の用事はあるんだし、明日のクリスマスパーティーはできるようなのでまぁいいか

この後何があるんだろう…

「それにしても二人っきりじゃ今日は静かになりそうかも…ん?そ、そっか今日もしかしてリトと私二人しかいないんだ…」

な、何をドキドキしてるのよ、もう私とリトは兄妹なんだしララさんが来る前まではずっと二人っきりだったじゃない…今更なにに緊張することがあるのか…

「さ、朝食もできたしリトを起こしに行かなきゃ」

普段なら階段の下から大きな声で呼べば大体起きてくるのだが、今日は部屋まで起こしに行くことにする

ガチャっ

リトの部屋に入るとリトは無邪気な顔をして寝てる

「リト~!朝ご飯だよ~、早く起きて!」

しかしリトはむにゃむにゃ言うだけで起きないので布団を剥いでやろうと近づき、布団を剥ごうとしながら声をかける

「ほら!早く起き…」

その時、布団を掴んだ私の手を寝ぼけたリトの右手が掴み思い切り引く
「キャッ!」
そのままリトの体に乗っかってしまい、急いでどこうとするもリトの左手が私のお尻のあたりを掴んでくる

「ちょっ、ちょっとリト!!//////」
「うまそーなましゅまろぉだあー」

私の手首を掴んでいた右手が今度は私のおっぱいのあたりをモゾモゾし出して
「り、リトー//////」

そして左手がパジャマの中に潜入しようとしてきたところでなんとか理性を振り絞り

「いい加減に起きなさい!!」

リトの耳元にそう叫びながらリトのほっぺたを摘む
「っ!うぅ~、はぁ」
やっと起きたようだ、目の空いたリトと目が合う

「み、美柑!?」
「ほ、ほら、早く離して、それと朝ごはんできてるからすぐ降りてくること」

未だに状況が理解できてなさそうなリトの顔を一瞬見たあとそう言いながらダッシュでリトの部屋から出る

「全く…あのバカ兄貴の寝相の悪さって言ったら……」

何度か体験したことがあるとはいえ呆れてしまう

「おはよ、美柑、さっきはその…」

「もういいから、早くごはんにしよ?」

そう言われたリトは食卓につこうとして出ているご飯の人数を見て尋ねる

「おう、あれ?ところでララ達は?」

あ~、それならと、モモさんの書き置きを見せようとしたが追伸のところを思い出し、急いでメモを引っ込めて口で説明する

「あ、あぁー、ララさん達はデビルーク星で家族で過ごすんだって明日までには帰ってくるみたいだからパーティーは大丈夫みたいだよ」

「そうかー、じゃあ今日は久しぶりに二人っきりだな」

そう言いながらリトが笑いかけてくるのを見て夢の時のリトの顔と被り思わず目を背ける

「ふん!別にリトと二人っきりだからって何にも嬉しくないんだからね!」

「はいはい、わかってるよ、それにしても今日も美柑の料理はうまいな」

「ほ、褒めても何も出ないんだからね!」

こういうリトの素直に思っていることを言うこの性格で何人の女子が落とされてるんだが…

なんか季節外れのssをごめんなさい
一応終わりまで書けたので載せたいと思いますm(_ _)m

「じゃあ今日はパーティーの準備でもするか」

「うん、まだケーキとかの買い物にも行ってないしツリーも飾らなきゃね」

「今年はどうしようかな~」

そう考えてるリトを見ていつだったか何年も前にリトが作ったクリスマスツリーを思い出す

「リトはセンスないからツリー組み立てるだけでいいからね?」

「そりゃないぜ、美柑~」

二人の目が合い二人で笑う
はぁ、最近こんな感じのやりとりはなかったからか、懐かしく感じた

「とりあえず今日は付き合うよ」

「え!?」
つ、付き合うって言った?そ、それってどういう!?
「買い物、クリスマスパーティーに必要なものとかまだ揃ってないんだろ?」
「…………ふん!」

「み、美柑?」
「別に?とにかくたくさん荷物持ってもらうからね!」
「はいはい、そのつもりですよ」

「じゃあ、洗い物終わらせて着替えてから出発ね!」

私はそう言うと食器を洗い始める

今日は二人分だしすぐ終わるなーなんて思っているとリトが食器を吹き出す

「別にすぐ終わるし大丈夫だよ?」

「んーん、いいよ、共同作業の方が早く終わるしな」

き、共同作業という言葉を聞き何と無くドキドキしてしまう
昔はこんな感じじゃなかったんだけどな…

「さ、リト、着替えてから買い物行くよ!」

自分の部屋に戻り着替え始めようとクローゼットを開けた瞬間

ボーン!!

「きゃっ!」

クローゼットから突然出てきたピンクの煙に包まれてしまう

「え、えーっと、なにこれ?」

とりあえず見た目に変化はないみたいだけど…

先ほどの小爆発と一緒に落ちたのか床にメモ紙がある

「な、なにこれ?」

『美柑さーん、上手く浴びてればいいんですけど、その粉は私が改良したセリーヌさんの花粉です、おそらく前と違い頭に花は咲いてないでしょうし、前回と違って花粉の威力も抑えめですのできっと良い体験ができるかと思います~、それじゃ、リトさんと楽しんでくださいねっ!モモより』

今日は二人分だしすぐ終わるなーなんて思っているとリトが食器を吹き出す

「別にすぐ終わるし大丈夫だよ?」

「んーん、いいよ、共同作業の方が早く終わるしな」

き、共同作業という言葉を聞き何と無くドキドキしてしまう
昔はこんな感じじゃなかったんだけどな…

「さ、リト、着替えてから買い物行くよ!」

自分の部屋に戻り着替え始めようとクローゼットを開けた瞬間

ボーン!!

「きゃっ!」

クローゼットから突然出てきたピンクの煙に包まれてしまう

「え、えーっと、なにこれ?」

とりあえず見た目に変化はないみたいだけど…

先ほどの小爆発と一緒に落ちたのか床にメモ紙がある

「な、なにこれ?」

『美柑さーん、上手く浴びてればいいんですけど、その粉は私が改良したセリーヌさんの花粉です、おそらく前と違い頭に花は咲いてないでしょうし、前回と違って花粉の威力も抑えめですのできっと良い体験ができるかと思います~、それじゃ、リトさんと楽しんでくださいねっ!モモより』

せ、セリーヌの花粉~っ!?
急いで部屋の鏡を覗いてみるけれど確かに花は咲いていない

とはいえモモさんのことだからララさんと違い失敗はしていないだろう

前回より効果が薄くてももし本当にセリーヌの花粉を浴びたのだとしたらなるべくリトに近づかない方がいいだろう

こっそり買い物に抜け出そうと玄関へ行くと

「おう、美柑、いくか」

うっ、り、リトもういたのね、それにしてもやっぱりセリーヌの花粉の効果のせいか、胸がドキドキする

しかし前回に比べれば全然マシのようだ

これならなんとかいけるだろうか、ううん、それでもリトと一緒にいたら危険なことに変わりはないし…

「リト、やっぱり私が買い物行って来る間にツリーとか組み立てといてくれない?」

「へ?でも結構大荷物なんだろ?」

「いや、そっちの方が早く準備終わるし」

「いいよ、今日一日まだまだあるんだし、それに珍しく二人っきりだし久しぶりに二人でいこうぜ」

「わ、わかった」

「それじゃ行くか」

家を出て、ショッピングセンターで一通り買い物をしていく、七面鳥は何と無く食べるのがめんどくさいので唐揚げにしよーかな、リト好きだし…

そのあと、パーティー用品のところでクラッカーを買って帰り道にケーキ屋さんに寄りケーキを買って、ようやく帰る

リトが左側私が右側を歩く、いつになってもこの並び方は変わらないなぁーなんて思ってると

「すっかり大荷物になっちゃったなー」

「そうだねー、やっぱり5人だし結構みんな食べるもんね」

「美柑、それ重たくないか?」

リトが私が右手に持っている荷物を見ながら行ってきた

「リトの方がおもたそうなもの二つも持ってるじゃん、いいよ、このくらいの重さなんともないから」

「じゃあ、半分持ってやるよ」

半分?袋は一つしかないんだけど?と思っていると

「美柑、それ右手と左手の荷物入れ替えて」

言われたとおり左手のケーキと右手の重たい荷物を入れ替える、すると

リトは左手に持っている荷物を肩に下げ、空いた左手で私の持っている袋を持とうと私の手ごとぎゅっとしてきた

「ちょ!?リト!?」

「少しは軽くなったろ?」

このバカは知らないから仕方ないのだが、どんどんドキドキしてくる、効果が薄いとはいえセリーヌの花粉を食らっているのだ、胸のドキドキが相変わらず、いや、どんどん高くなってくる、ほっぺが赤くなりしてくる

ただ、昔よくこうして普通に繋いでただけあってかなんとか耐えられそうだ、落ち着け私!ただ単に手が触れ合っているだけで…

「ちょっとこの持ち方だと持ち手が手に食い込んで痛いな、こうすれば、なんとかなるかな?」

そう言いながらリトが今度は恋人つなぎと呼ばれてる手の絡ませ方をしてくる

「り、リト!?」

あんたこんな繋ぎ方したらどんどんドキドキして心臓が飛び出そうになるのを感じる、がんばって抑えなければ…

顔をリトの方に向けずになんとか我慢しながら家に到着する

「よし、荷物置いたらツリーの準備するか」

「う、うん///////そうだね」
あーあ、リトと手離しちゃうのか…

荷物を置いて食品を冷蔵庫に入れたりしていると、ツリーの組み立てだけ終えたリトが近寄ってきた
「美柑、さっきから顔赤いけど風邪か?」

「え?ううん、そ、そんなことないよ!大丈夫だよ?」

まずい、この展開…この前と同じになるかもしれない…だとしたら今度はどうなるかわからない……でも、少しだけ期待している自分もいる

「……じゃあ、そこまで言うならリトが熱測ってくれればいんじゃない?」

「あはは、まぁ一応美柑が風邪引いてる可能性もあるしな、ていうか体温計で測ればいいんじゃ…」

そう言いながらもリトは自分のおでこの髪をかきあげて私の顔に近づけてくる
あれ?この状況…どこかで最近、と思ったが答えは速攻で出た、朝の夢の終わりのあのとき…そう意識した瞬間リトがまるでキスしに来ているのかと思ってしまい胸がキュンっと締め付けられる
そしてリトが私の髪を手で払いながらおでことおでこをくっつける
リトの目、息、声その全てが何時もより近くにある…唇なんか少し近づければ触れそうな勢い
うっ、頭が熱くなりすぎてクラクラし、真っ白になりそうになる…
やがてリトの顔が離れて行き

「少し熱いけど熱はないみたいだな」
「…ト、リト…」
「ん?どうした?美柑」
「…トして」
「え?なんか言ったか?」
「私とデートして/////」

な、なんてことを言ってしまったのだろう、そりゃ前回のアレに比べたらすごくマシとはいえ、自分の行ったことを思い返して恥ずかしくなる

「え?俺が美柑と、デート?」

どうしよう、なんて言い訳をすればいいのか…でもリトとこのままデートしてみたい気もするし、いや!ここは…

「あ、あの、さっきのはえっと、私のまち「いいよ」え?」

「美柑のクリスマスプレゼントもまだ買ってなかったからな、一緒に見に行くか、本人の意見あった方がいいに決まってるしな」

「う、うん、じゃあとりあえずお昼作るね」

どうやらリトはデートというのを一緒に買い物へ行こうという風に捉えたようだ、バカな兄貴で良かった~

「いや、美柑に3食作ってもらうのも良くないしたまには外で食べようぜ」

「え?いいよ、別に私手間とかじゃないし、それに二人分だし!」

「まぁそう言わないで、な?せっかくのデートなんだから」

「なっ!今リトなんて…?」

「ん?なんか言ったか美柑?」

で、デートって//////からかわれてるような気もするけど、でもなんだが嫌な気にはならない

「おーい、美柑?」

「じゃあいこ?」

また再びコートを来て外へ出る
ツリーの飾り付けを忘れたのを思い出したけど夜でもいいか

それより…さっきからかわれてやられっぱなしで行くわけにはいかない

ほら、と手を差し出す

それに気づいたリトは2秒くらい考えてクエスチョンマークを頭に浮かべる

「もういい!なんでもない!」

全くバカ兄貴め、鈍感なんだから

その後二人でご飯を食べ、私がよく買う服のお店に入った

「ここ、前ヤミとかと来たところだな」

「へ?ヤミさん?でもヤミさんっていつも同じ服着てるよね?」

「あー、そうか美柑いなかったっけ、学校帰りにファッション雑誌読んでるヤミがいて、それでララ達とこの店に来て服を買ったんだけどそのあとすぐ破れちゃってそれ以来着なくなっちゃったんだよなー」

「ふーん、そんなことがねぇ」

「で、美柑欲しいもの選んでいいぞ?」

「私の欲しいものもいいけどリトが私に似合うやつ選んでよ、リトがプレゼント私にするんだし」


「え、でも俺そういうセンスとかないと思うけど…」

「いいからいいから、選んだら教えて」

「は、はい」

リトはそう言うと探し回り出した
暇なので私もなんとなくマフラーや手袋のところを見て回る

「あ、これ」

どこかで見覚えがあると思ったら今日夢で出てきたやつにすごく似ていた

「美柑、これなんて、どうかな?」

振り返るとリトが服を持っている

「とりあえず試着してみるね」

試着室に入り服を着る

鏡に映る自分を見てなんとなく今までの雰囲気と違う自分を見て気に入る
リトが選んだからという理由もあってか今日のリトの服と何と無く似てて二人で歩いてたらペアルックっぽいかも、と考えながらカーテンを開ける
「ど、どうかな?」

「おぉ!似合ってるな美柑」

「そう?」

「大丈夫、かわいいから」

そ、そんな笑顔で可愛いと言われると照れてしまうが、頑張って隠す

「かわ…/////.…そう、じゃあこれ買ってくれる?」

「いいぞ」

「それからこの服このまま着ていきたいんだけど、できるかな?」

「店員さんに聞いてみればわかるんじゃないか?」

そう言いながら二人でレジに向かいレジの店員に聞く

「すみません、この服買ってからそのまま着ていきたいんですけどできますか?」

「大丈夫ですよ、それでは値札だけ外させていただきますね」

「それじゃ、俺会計しとくから先外出てていいぞ」

「うん、わかった、リトありがとね」

お礼を言っていると店員さんが

「仲の良いカップルさんですね、デートお楽しみくださいね」

「「か、かっぷる!?」」

そ、そんな風に見えてたのかと思うと顔が火照る

「と、とにかく私外で待ってるから!」

それだけ言うと店の外に出る

さっきまで明るかったのに空はだいぶオレンジに染まっていて少し暗くなっていた

「うぅー、外はやっぱり寒いなー」
「おまたせ、美柑」
「さて、次はどこに連れてってくれるの?」
「そーだなー、駅前のイルミネーションの方回って見ながら帰るか」

駅前に近づくに連れて人が増えてきた、家族連れも多いがやはりカップルが多いみたいで、だんだん人が多くなる
はぐれそうだなと思っていたらリトと私の間を人が通り、転びそうになる

「美柑!」

リトが私のところに来ようとするものの人混みに押されて近づけないようだ
転びかけてた体勢から戻り顔を上げるけど、リトの姿は見当たらない
もしかしてはぐれちゃったかな
それなら家に帰ればなんとかなるだろうけど、そう考えながら歩いていると、左手を思いっきり握られた
振り返るとリトが息を切らしながら手を掴んでいた

「美柑!」
「り、リト/////」
「いやぁ、はぐれたかと思ったよ、
全く、ほら早く行こうぜー」

「あの、手繋いだままなんだけど…」

「またはぐれたら困るからな、しばらく離さないからな」

「ふん、か、勝手にすれば?/////」

兄妹なのに何をドキドキしているのか、花粉のせいなのかそれとも…

はぁ、昔なんか、ずっと手をつないでいたしきっとそれと変わらない風にリトは思ってるんだろーな

「それにしても…美柑と久しぶりに手繋いだけどすっかり大きくなったな」

リトだって大きくなってるよ、とはなんとなく言えなかったので、そうかな?と適当に受け答えてみる

「そろそろ着くはずなんだけど」

とリトが言いながら二人で角を曲がるとクリスマスの装飾が色鮮やかなライトで照らされているのが見えて、とても綺麗だ

「わぁ、綺麗だねー!!」

「そうだな、去年まではこんなのなかったのにな~」

「ねぇ!あそこのトナカイさんすっごく可愛いよ!」

そう言いながらリトをみるとリトはこっちを見ながらクスクス笑っている

「なによ」

「やっぱり美柑はまだまだ子供だな~ってな」

「ふん!どうせまだまだお子様ですよーだ!」

「美柑、あそこのサンタさんの装飾見えるか?」

リトが指を指してるところはちょうど人がたくさんいて見えない

「見えないけどー?」

「見たいか?」

「そりゃ見たいけど…」

「おりゃ!」

という声とともにリトが思いっきり私を抱っこしてきた

「わー!」

「どうだ?見えたか?」

確かにサンタさんの飾りがあってとても可愛かった、そ、それより…

「み、見えたから早く降ろしなさいよぉ!!」

「あーごめんごめん」

悪気がないとは言え、これは後で叱ってやらなきゃいけないかもしれない!なんて思いながら再びイルミネーションを見つめる

そういえば抱っこから降ろしてもらってから手離れちゃったな、と思っていたら今度は後ろからリトの手が回ってくる

ビックリして振り向こうとしたら首にマフラーが巻かれている

「こ、これ」
「さっき美柑が見てたから欲しいのかなーって思ったんだけど…」
「リト/////ありがと!」

私のことちゃんと見ててくれたんだ…

「ねぇ、リト」

「ん?どうした?」

「メリークリスマスだね」

「今日はイブだけどまぁそうだな、メリークリスマス、美柑」

「さ!帰ってツリーの準備しよー」

「よし帰るか」

ほら、とリトが手を出してくれる

「うん!」

手を握り笑顔でバカ兄貴の隣を歩く

少し特別になった今年のイブはきっと、きっとずっと忘れられなくなりそうだ

~おまけ~
「ツリーの飾り付けも終わったし寝るか」

「そ、そうだね」

な、なんだろうさっきから体がおかしい、リトの声、目、匂い、全てが自分の体が過敏に反応するのだ

セリーヌの花粉をに午前中に浴びたとはいえ流石に効果は切れてると思ってたのに…

でもこの後はもう寝るだけだし

プルルルルルル、プルルルルルル

「あ、私でるね」

こんな時間に誰だろ、お母さんかな?お父さんかな

「はい、もしもし結城ですけど」

『あ、美柑さんですかー?私です、モモですよー?』

「モモさん!?そういえばいつ帰ってくるの?」

『明日のあ、昼には絶対に着きますので、それまでは家に帰れないんですけれど~、絶対帰れるので大丈夫ですよ!』

「わ、わかった、それよりモモさん…セリーヌの花粉の効果、本当に抑えられてるの?」

『えぇ、おそらくそのはずですけど…あ…いや、でもそんなはずは…えへへへ、美柑さん』

「な、なによ?」

『大丈夫です、ちゃんと整備できてるはずですから落ち着いてください、それではリトさんによろしくお願いします*』

「ちょ、ちょっと!?」

はぁ、絶対何か怪しい感じだったんだけどな…

「まぁいいや、今日はもう寝よ」

「ね、寝れない…」

もう遅い時間なはずなのにドンドン目が覚めてくというか、だんだん頭がおかしくなってくるというか

「り、リト~」

リトが恋しい、リトに会いたい、リトともっといたい…

胸が、胸が苦しい…

寝たいのに起き上がってしまい、足が勝手にリトの部屋に行く

ガチャ

「リト~」

「うっ、ん?美柑ど、どうした?枕なんて抱えて」

リトの声を聞くと安心する、リトの匂いがして…安心する……

「り、リト、眠れないの//////」

「どうした?美柑具合でも悪いのか?」

「わ、わかんないの/////」

「わ、わかんないって、なんか俺にできることはないのか?」

「じゃ、じゃあ、いっ、一緒に寝たい/////」

「み、美柑?」

「ダメ?//////」ウルウル

「わ、わかったから泣くな、なっ」

「うん」

恐る恐る布団に入る、あったかくてリトの全部が伝わってきそう…

「だ、大丈夫か?美柑」
「…………」
「美柑?」
頭がドンドン白くなり、理性が働かなくなってくる

「美柑ってば?」

むぎゅっ

「あ、あの美柑さん?」

ぎゅーっ!

「美柑?だ、大丈夫か?」
「リトも//////」
「へ?」
「リトも抱きしめてよ!///////」
「ど、どーなってるんだー!」

チュンチュン、チュンチュン

「んっ」

目が覚め、伸びをしようとしたところで自分が何かを抱きしめていることに気付く

「へ?」

「や、やっと起きたか、美柑」

え?な、なんでリトがいるの?ってあれ?よく見たらここリトの部屋…え!?昨日私、一体……

「もう具合は治ったのか?」

「え、ぐ、具合?」

考え込みようやく昨日の出来事を思い出す

「わ、私え、えっとそのあの、」

ガチャン

「リトさーん、ただいま帰りまし……まぁ!美柑さんったらリトさんのことそーんなに強く抱きしめちゃって~」

「「モモ」さん!」

言われてやっとまだ抱きしめていたことに気付き急いで離す

「これは違うの!えっと、ていうかそもそもはモモさんが悪いっていうか…」

「わかってますよー、私があんまりリトさんのことを誘惑するから心配になっちゃったんですね!」

「ちがーう!」

どうやら、再び賑やかな日常が戻ってきたみたいです (終わり)

SS初挑戦で、改行や書き方もなってなかったと思いますが、感想など頂けたら嬉しいですm(_ _)m

面白かったです!
次もかけたら書いてください!

乙です
美柑可愛かった

乙!

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