健夜「全世代女子高生麻雀チャンピオンシップ…」はやり「準決勝前半編だぞっ!☆」 (599)



古今東西の女子高生雀士が集まり、№1の雀士を決定する“全世代女子高生麻雀チャンピオンシップ”本選は、一回戦の八つの対局全てが終了…!

大会は二日目に入り、会場の東京国際フォーラムの地下には、準決勝進出を果たした16人の女子高生雀士たちが集まっていた…


はやり(28)「準決勝は名付けて“麻雀バトルロワイヤルラビリンス”!! この迷路を生きて抜けられるのは、わずか4人しかいないのだッ!!☆」ハヤヤッ!


 ザワザワ・・・ ガヤガヤガヤ、  ラ、ラビリンス?  ドウユウコッチャネン  ガヤガヤ・・・・


はやり(28)「ふふ~ん♪ ま、対局室に着いちゃえば普通に麻雀を打つだけなんだけどね☆ 抽選の代わりに迷路で対戦者を決めるってワケですっ!」

はやり(28)「今から、みんなにはランキングの高い方から順番に一人ずつ、この門をくぐって迷路に入ってもらいます☆ そして、四つの対局室のうちのどれかを見つけたら、中に入って他の対戦者が来るのを待って下さい!」

はやり(28)「それで一番早く四人揃った対局室から、試合を始めていくってカンジだYO♪」

衣「ふぅん… ならば、五人目が来てしまったらどうするのだ?」

はやり(28)「対局室は四人そろった時点で閉じちゃうから、五人目の人はもう入れないよ☆ 別の、どっかまだそろってない対局室を自分で探してもらいますっ!」


照(迷路…? どうしよう私、一生辿り着けないかも… 不戦敗になっちゃうよ…)プルプル


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・ミスコン・モチコンシリーズ
玄「全国咲-saki-おもちコンテスト(ドラフト部門・後半編)なのです!!」
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1469532409/)  の続編なのです。

・第一スレ→久「全世代女子高生麻雀チャンピオンシップよ!」咲・慕「「え?」」
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・第二スレ→恒子「全世代女子高生麻雀チャンピオンシップだアァ―ッ!」健夜「私も?」(前哨戦)
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1486037996/)

・第三スレ→えり「全世代女子高生麻雀チャンピオンシップです!」咏「だねぃw」(1回戦前半)
       えり「全世代女子高生麻雀チャンピオンシップです!」咏「だねぃw」(1回戦前半) - SSまとめ速報
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・第四スレ→みさき「全世代女子高生麻雀チャンピオンシップです」のよりん「一回戦後半!」=3
       みさき「全世代女子高生麻雀チャンピオンシップです」のよりん「一回戦後半!」=3 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1491999549/)

・第五スレ(前スレ)→裕子「全世代女子高生麻雀チャンピオンシップ!」良子「一回戦第七・八戦です」
          裕子「全世代女子高生麻雀チャンピオンシップ!」良子「一回戦第七・八戦です」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1493898752/)

・ちょっと大がかりな読み手参加型闘牌SSなのです

・「全世代女子高生麻雀チャンピオンシップ」とは、竹井久提案主催のイベントで、古今東西の様々な「女子高生雀士」を集めて最強決定戦の個人戦を行うものです。 大人や中学生も、過去や未来から「女子高生」として参加しています。

・このスレでは、一回戦を勝ち上がった16名による準決勝の第一卓・第二卓の試合を行います

・みんなで楽しんでいけたらいいなと思います。 >>1は運営に徹しますので、どうぞよろしくお願いします

・2日に一回、1日おきに更新していきます(奇数の日に更新) 



<本選一回戦の結果>

1.『S小鍛治健夜』  A石飛閑無  『B片岡優希』  B新子憧

2.『S白築慕』   『A獅子原爽』  B本藤悠彗   B森脇曖奈

3.『S三尋木咏』   A藤田靖子   B園城寺怜  『B愛宕洋榎』

4.S赤土晴絵    『A石戸霞』  『B稲村杏果』  B白水哩

5.『S戒能良子』  『A神代小蒔』  B龍門渕透華  B福路美穂子

6.S瑞原はやり    A春日井真深 『B雀明華』  『Bハオ・ホェイユー』

7.『S野依理沙』  『A善野一美』  B染谷まこ   Bエイスリン・ウィッシュアート  

8.『S宮永照』    A辻垣内智葉  B荒川憩   『B天江衣』


※『』でくくってある16人が準決勝進出者


はやり(28)「分かったカナ? ちなみに四人そろっても、先に四人そろって対局が始まっている部屋があったら、そこの試合が終わるまでは待ってなきゃいけないからね!☆」

はやり(28)「じゃ、そーゆーワケで、2分おきに一人ずつ突入してもらいますっ! 第一走者のすこやん・・・レディーGO!!☆」ハヤッ

健夜(17)「う、うん、じゃあ・・・行ってきます(対局室を歩いて探すなんて…めんどくさいなぁ…)」ギィ・・・


いつものように眉毛をへにょっと八の字に曲げた健夜が、門の扉を押し… その先の薄暗い空間へと消えていった…


 ガヤガヤ・・・  ナンカドキドキスルネ!  オバケヤシキミタイ・・・  ワナトカアンジャネ?ダイジョブカコレ?  ザワザワ・・・・


霞(…小蒔ちゃんとは対戦したくないわね… ここは…)スッ

霞「ねえ小蒔ちゃん、中で分かれ道があったら、全部右側に行ってね? 私は全部左の方に行くから…」ヒソヒソ

小蒔「え? は、はい…」

はやり(28)「こらそこっ! 談合は禁止だよ!☆ こーゆーのは誰とぶつかるか分からないのが面白いんだからっ!!」

霞「あらあら」


こうして… 16名の雀士が一人ずつ、自分の運命の対戦者と巡り合うべくその迷路の中へと入っていったのだった… 






慕「……」テクテクテク

慕(はぁ… 心細いな、早く誰かに会いたい…)テクテク

慕(ほんとに迷路だよここ… 分かれ道がいっぱいあって… 大丈夫かな? 同じところぐるぐる回ってるんじゃないかな私…?)

慕(もう10分くらい歩いてるよね… どうしよう、私だけ対局室に着けなかったら・・・ん?)


薄暗い迷路の中を一人で歩く慕…

その目の先に、壁からぼんやりと明かりが漏れている扉らしきものが現れた。


慕(ここかな…? トイレじゃないよね?)グッ・・・


扉を押すと… 明るい白い光が慕を包んだ。


慕(あっ、良かった、やっぱりここみたい・・・)


 ?『ようこそ白築さん! “白虎の間”へ!』


慕「!?」


そこは、インハイの準決勝で使われた場所ほどの、かなり広い部屋だった。

そして、壁、床、天井… つまり周り一帯が全て真っ白に塗りつぶされ、正面の奥には一段高くなっているミニステージ、沢山のカメラ、そして雀卓…

さらにその向こうの壁には、巨大な白い虎・・・“西”の守り神白虎の絵が飾ってあった。


慕(うわ、すご… 雰囲気出てるなぁ…)


 えり『白築さん、まずは残り3人の選手が到着するまで雀卓に掛けてお待ち下さい』

 咏(24)『おー慕ちゃんか! こりゃ楽しく解説できそうだねぃ♪』パタパタ


闘牌ステージを見下ろせる場所に、ガラスばりの実況室があり… そこに針生えり、その隣には扇子を持った三尋木咏の姿もあった。


慕(…私が一番早く着いたんだ… あと3人… 誰が来るのかな?)ドキドキ

慕(杏果ちゃんとだけは当たりたくないな・・・ん?)ゾクッ!


 ガチャッ、ヒョオオオオオオォォ・・・・!!


続いて、その白い髪の少女が部屋に入ってきた途端、慕の背中にぞくりと怖気が走る…!


善野(18)「…」

慕「ぜ、善野さん?!」


善野「白築さん… 公式戦で対戦するのは、全小以来でしょうか」

慕「そ、そうですね…」


慕の脳裏に、6年前… 全小決勝の舞台で、善野に2回も振り込んだ苦い思い出が甦る…!


慕(これは・・・厳しい闘いになりそうだなぁ・・・)


そして、さらに…!


 ガチャッ・・・


?「お…? なんやこのマッシロシロの部屋は」ヒョコッ

慕「む?」


次に部屋に入ってきたのは、赤いカニ頭のタレ目の少女だった…


慕(あれは… “現代”の姫松の主将、愛宕洋榎さん… 一回戦ではあの三尋木さんに競り勝った人…!)


洋榎「…おっ? 監督やん!!」

善野「洋榎… 来てまったか」フフッ

洋榎「こりゃあ運がええわ! 監督、昨日も言いましたけどうち手加減はできませんからね?」ゴォッ!

善野「誰と話しとるんやあんたは…?」ニタアァ・・・


 えり『白虎の間、3人目の選手は愛宕洋榎選手…! 姫松の先輩後輩・・・師弟対決が実現してしまいました!』

 咏(24)『へえ… 慕ちゃんに加えて善野さんと洋榎ちゃんか。 こりゃまた面白い組み合わせになったねぃ』フリフリ


慕(師弟対決か… こういうのって、いろんな世代から選手が集まってるこの大会ならではだよね…)

慕(二人とも凄い気合…! よし、私も頑張るよっ!)グッ






霞「…」テクテクポヨンポヨン

霞(凝ったつくりになってるわねぇ… 分かれ道がいっぱいあってほんとに迷っちゃうわ。 …あら、ここかしら?)グイ・・・

霞「!?」ギョッ


霞が入った場所は… 辺り一面が桜のような薄紅色で塗りつぶされた部屋だった…


霞(こ、ここは…?)

?「おー、よく来たねぃ! あんたが対戦者ってわけだね?」

霞「!」


正面… 壁に神の鳥朱雀が飾られている闘牌ステージには、既に着物姿の小柄な少女がいた… 


咏(17)「へえ、永水の巨乳巫女さんか! こりゃ手応えのある人が来ちゃったみたいだねぃ…」ニタァ・・・

霞(三尋木咏・・・! 優勝候補の一角・・・!)

霞(これは… 一回戦よりももっと楽しい対局ができそうね…)フフ…

霞「よろしくお願いします三尋木さん。 お手柔らかにお願いしますね♪」ニコォ・・・

咏(17)「そりゃ無理な相談だねぃ。 あんたが相手とあっちゃあ、私も本気で行かせてもらうよ…!」

霞「……」ゴゴゴゴゴォ・・・

咏「……」ズモモモモモモオオォ・・・


 みさき『こちら朱雀の間では、三尋木選手に続いて永水の大将石戸選手が到着…! 早くも熱い火花を散らせています!』

 のよりん『貧乳対超乳!w ロリ対オバサン!!ww』プンスコ=3

 みさき『な、何言ってるんですか野依プロ…』






杏果(扉… ここかな?)グイッ


 裕子『…おや、また誰か来ましたね! 二番目に到着した選手は… 朝酌の稲村杏果選手です!』


杏果「え?」


杏果が入ったその場所は、辺り一面が黄色い部屋・・・ そして奥には亀と蛇が融合した怪物“玄武”の絵が張られていた。

そして…


健夜(17)「あ、よろしく…」ペコッ

杏果「!!」


闘牌ステージの上には、仇敵小鍛治健夜の姿が・・・!


杏果(運がいい…! きっと、これは麻雀の神様が巡り合わせてくれたんだね…)

杏果(小鍛治健夜… 実力では私なんか話にならないだろうけど… この試合、ただでは済まさないよ…!)ゴゴゴゴォ・・・

健夜(17)「…?」






ハオ(ここかな…? ! な、なんですかこの青い部屋は?)


ハオが着いた部屋は、奥に龍の絵が張られている青い“青龍の間”… そして、そのステージには…!


良子(18)「ナイストゥミーチュー。 あなたが対戦相手ですか…」

ハオ(! 戒能良子…! これは…厄介な相手の所に来てしまったな…)

?「ハオ、私もいますよ♪」フワアアアアァァ・・・!!

ハオ「!?」


ハオの上空より、メアリー・ポピンズのように舞い降りたるは・・・盟友雀明華!


ハオ「明華…! まさか、準決勝でもあなたと対戦することになるとは…」

明華「手抜きは一切無しですよ、ハオ…!」ニコッ

ハオ「当然です。 今度は、明華の好きなようにはさせませんからね…!」ゴゴゴォ・・・!


 恒子『こちら青龍の間ァ! 戒能良子に続いて現れたのは、なんと一回戦でもお互いに対戦した臨海女子のお二人ィ! なんということでしょうっ! 麻雀の女神はどうしてもこの二人に決着をつけさせたいということなのでしょうかあァッ?!』=3

 健夜(27)『こ、こーこちゃん、まだ試合も始まってないのに、そんなテンションでいたら、息切れするよ…?』

ーーーーーーーーー

≪準決勝組み合わせ≫

・第一卓(青龍の間) S戒能良子  A獅子原爽  B雀明華   Bハオ・ホェイユー (実況:福与恒子 解説:小鍛治健夜) 

・第二卓(朱雀の間) S三尋木咏  A石戸霞   B天江衣   B片岡優希      (実況:村吉みさき 解説:野依理沙)

・第三卓(白虎の間) S白築慕   S野依理沙  A善野一美  B愛宕洋榎      (実況:針生えり 解説:三尋木咏)

・第四卓(玄武の間) S小鍛治健夜 S宮永照   A神代小蒔  B稲村杏果      (実況:佐藤裕子 解説:戒能良子&瑞原はやり(28))


※各卓で半荘を闘う。 トップ通過者が決勝進出。

ーーーーーーーーーー






三人揃い、あと一人を待つのみとなった青龍の間…

しかし、そのあとの最後の一人がなかなかやってこない…


良子(18)「……」

ハオ「……」

明華「……」モゾモゾ

良子(18)「来ませんね…」

明華「そうですね、あの、良かったらキャラメルどうぞ」スッ

良子「おお、これはサンクス」

明華「ハオもどうぞ、昆布キャラメルですよ♪」

ハオ「謝々。 これ意外とイケますよね」ムグムグ


だが… 三人の口の中のキャラメルが全て溶けてしまっても、最後の一人は姿を見せない…

その時、戒能良子が、


良子「・・・あの、ヒマですから、あと一人が来るまで・・・ちょっとゲームをしませんか?」

ハオ「ゲーム?」

明華「なんでしょう、カンケリですか?」

ハオ「明華、カンケリは缶がないとできないんですよ」

明華「ペットボトルで代用できませんか」

ハオ「なるほど… じゃあ早速この烏龍茶を空にして…」グビグビ

良子「ノ、ノーノー、缶けりなんかしませんよこんな所で…」ナニイッテンノ


良子「やるのは麻雀牌を使ったゲーム“サーティーワン”です。 まあ、運試しみたいなもんですよ」ニタッ

明華「サーティーワン? どこかで聞いたことあるような…」

ハオ「明華、アレですよほら、智葉がこないだ連れてってくれた…」

明華「あ、アイスクリーム屋さんですね! とっても種類が豊富で美味しいんですよね♪」

良子「い、いや、アイスクリームとは何も関係ありません。 俗に“31(サンピン)”と呼ばれているゲームです」

ハオ「サンピン…?」

明華「ハオ、こないだ智葉が“『このドサンピンがぁ!』”と男性を怒鳴りつけているのを見たのですが… アレはどういう意味なんでしょう」

ハオ「…確か、“ドアホ”とか“チ〇カス野郎”という意味だったと思います」

明華「チン〇ス…? って、なんですか?」

ハオ「男性器に付着する恥垢のことですよ、明華」

明華「なるほど…! やっぱり日本語は面白いですね♪」

良子「……」


良子(この二人… 世界ランカーとアジア2位の超強豪にしては、どこか抜けているというか… 調子を狂わされますね…)

良子(しかし麻雀の実力は極めてアメイジングな筈です。 ここは、この“31(サンピン)”で、その力を量らせてもらいますよ…!)ギラァ・・・


 ポチッ、ウイィ~~ン・・・ガシャッ!


良子が自動卓のスイッチを押すと… 下から牌の山がせり上がってきた。


良子「ルールはベリーイージーです。 トランプの“ブラックジャック”に似たゲームですね」

良子「ブラックジャックは自分の手持ちのカードの数の合計を“21”に出来る限り近づけるゲームですが… この“サンピン”は、手牌の数の合計を出来る限り“31”に近づけるゲームというわけです」

ハオ「… 字牌はどうなるのですか?」

良子「字牌は基本全て10点としてカウントします。 ただし、三元牌の“白發中”のみは“0点か11点”の好きな方を選ぶことができます」

明華「三元牌はブラックジャックのエースのようなもの・・・ということですね?」

良子「イエス。 まず最初に、互いの前の山の好きな場所から、牌を三枚引きます… そして、その牌の合計を確認したら、あと何枚牌を引くかを、宣言します」

良子「そして、互いに自分が宣言した枚数の牌を引き… 先に引いた三枚を合わせて、数の合計が一番31に近かった者がヴィクトリー…! という訳です」

ハオ「…32以上になってしまった場合は、失格ですか?」

良子「いえ、32以上になってしまった場合もパンクにはなりません。 つまり30と32は同点ということですね。 そして、同点の場合は“引いた牌の合計枚数の多い”方が勝ちとなるのです」

明華「ブラックジャックのように一枚ずつ引いていくわけではないんですね」

良子「はい。 シンプルですが、駆け引きや運… 度胸、直感力などが試されるベリーイントゥルスティングなゲームですよ」ニイィ・・・


良子「どうですか? やってみます?」

明華「いいですよ、面白そうです♪」

ハオ「確かに運試しには良さそうですね」


こうして… 良子、明華、ハオの3人による、対局前の前哨戦・・・運試し“31(サンピン)”勝負が始まったのだった…


 チャッ、チャッ、チャッ・・・


まずは良子が、自分の山から3枚牌を引き、普通に麻雀を打つように表を自分の方に向けて牌を起こす…

その表情には、なんの変化もない。


良子手牌:西九5


良子(西、九萬、五索… 合計24ですか。 ふむ…)

良子「さあ、では次はハオさん、3枚どうぞ」

ハオ「はい…」

ハオ(このゲーム… 字牌を10とするなら、数の平均値は約6… 全部で5枚ほど引いたら31に近づくという寸法ですが…)

ハオ(牌には常に偏りがある。 風牌2枚と三元牌を引ければ、それだけで31、一気に勝負を決められますが、さあ果たして…?)チャッ・・・


※ハオの引いた3枚の牌は?

>>26>>28のコンマ以下で決定(>>24の牌表による)

ーーーーーーー
<コンマ牌表>

1~3→一
4~6→二
6~9→三
~12→四
13→赤五
~15→五
~18→六
~21→七
~24→八
~27→九
~30→①
~33→②
~36→③
~39→④
40→赤⑤
~42→⑤
~45→⑥
~48→⑦
~51→⑧
~54→⑨
~57→1
~60→2
~63→3
~66→4
67→赤5
~69→5
~72→6
~75→7
~78→8
~81→9
~84→白
~87→發
~90→中
~93→東
~96→南
~98→西
~00→北

※「5枚目の牌」が引かれてしまった場合は、一つ上の牌(大きい数の方)にズレる

ーーーーーーーーー

はい

35、02、15

ハオ手牌:③一五


ハオ「…」

ハオ(三筒、一萬、五萬で合計9…)

ハオ(これは… ちょっと不利になってしまいましたね。 なるべくこの最初の三枚で31に近づけたかったところだけど…)

ハオ(あと何枚引けば31に一番近くなるかな…)


明華「さてでは、私の番ですね」ズオオォ・・・!


ハオに続いて、明華の白くしなやかな右手が牌山に伸びる…!


 チャッ!


明華「…」南


明華が引いたのは、やはりまずは風牌の南…!


明華「……」チャッ、チャッ・・・


そしてさらに立て続けに2枚引いた牌は・・・>>31>>32! (牌表>>24

80、51

明華:南9⑧


明華(南、九索、八筒で、合計27ですか… うーん… 31まではあと4…)


良子「では… お互い3枚引きましたので、残り引く枚数を宣言して牌を引くわけですが…」

良子「私はあと4枚引きますね」スッ・・・

明華「!?」

ハオ(よ、4枚…? 字牌や上の数が固まってきたら、0からでもパンクする可能性があるのに…?)

明華(一体… 最初の3枚はなんだったんですか…?)


 スッ、スッ、スッ、スッ・・・


驚く二人の前で、滑らかに牌を引いた良子は、合計7枚の牌を並べると、卓の端に寄せ、指でジャッと綺麗にそろえた。


良子手牌:西九5 + 白①4一


良子(・・・白は0として、合計30ですか… ん? 時の魔神のグレモリーの力を使いましたが、微妙なズレが出てしまったようですね…)

良子(まあ、30であればよほどのことがない限り負けることはありません。 同点を出されても、牌の枚数の差で勝つことができます)

良子「さあ、ではハオさん、ユーはあと何枚引きますか?」

ハオ「私は・・・ では、>>35枚引くことにします」

すまん3で

>>36

ハオ「私は・・・ では、あと3枚引くことにします」


 チャッ、チャッ、チャッ・・・ コトッ


牌を3枚引いたハオは、その牌を立てることなくそのまま卓の上に伏せてしまった。


良子「…? 牌を見ないのですか?」

ハオ「はい、確認するのは最後でいいです」ニコッ


良子「では雀さんは… 何枚引きますか?」

明華「はい、じゃあ私は・・・>>39枚引いておきましょうか♪」

1


明華「はい、じゃあ私は・・・あと1枚引いておきましょうか♪」


 チャッ・・・ コトッ


明華も、引いた牌を見ることなく、そのまま卓に伏せてしまった…


良子「では… いっせーのせっ!で、全員の牌を開くとしますか」

ハオ「了解です」

明華「いっせーのせっ!ですね。 アンタンデュ♪」


良子ハオ明華「「「いっせーのーせっ!!」」」ガタッ!!


一斉に開かれた3人の手牌は・・・!(牌表>>24

※ハオが二回目に引いた牌>>42>>43>>44 

※明華が二回目に引いた牌>>45

ハオ02、77、22 明華77


良子手牌:西九5+白①4一(合計「30」 31まで1)

ハオ手牌:③一五+一8八 (合計「26」 31まで5)

明華手牌:南9⑧+8   (合計「35」 31まで4)


明華「あら、残念です…」

ハオ(うーん… あと一枚引いた方が良かったかな?)

良子「ふふ…w 31までは私が一番近いですね。 ではこのゲームは私の勝」

?「おっ、サンピンやってんの? 私も入れてよ!」ヌッ

良子「!?」ギョッ


その時、突然良子の後ろに現れたのは、体中を包帯でぐるぐる巻きにした赤毛のうすらぺったんこな少女であった…


明華「…あなたは、獅子原爽さん…!」

ハオ「ネリーと闘った有珠山の大将…」

良子(! 一回戦であの白築さんに競り勝った獅子原爽…!)

良子(彼女の打ち筋は、私と同じように多くの魔物の力をレンタルして闘う生粋のオカルト系…)

良子(ふふっ、そうですか… この人が来てしまいましたか…)フフフ…


強敵を前にし、楽しそうに笑みを浮かべる魔人戒能良子…!


良子「どうやらこれで全員そろったようですね。 では、早速場決めを・・・」

爽「いや、私もそのサンピンの勝負、一回やらせてよ。 小学生の時よく児童館でやったんだよね、私♪」ゴソッ!!

良子「!?」


いきなり後ろから手を伸ばし、牌を6枚いっぺんにつかんだ爽・・・!


ハオ(!? 一気に6枚?)

明華「・・・いいんですか? そんなにいっぺんに引いてしまって…」

爽「ふふ…w 心配ご無用! こんなのちまちまやる必要はねーんだよっ!」

爽「見てろっ! これが獅子原爽だッ!!」バッ!


 ボトボトッ、 ボトォ・・・!


爽が牌をつかんだ掌を一気に開くと、6個の牌が卓に落ち、全て表を上にして倒れた・・・


明華「!?」

ハオ「え」

良子「これは・・・?」


※爽の引いた6牌は?(牌表>>24

>>48>>53の6牌

うぃ

ええ

75、77、16、56、67、80

 7・8・六・⑨・赤5・9


良子「これは… 7+8+6+9+5+9で…」

明華「合計44…」

ハオ「31まで13、圧倒的最下位…」


爽「どーよ! シシハラのシシに合わせて44…! しかもシュンツが一つ出来てるし、赤5まである… 麻雀なら私の圧勝だな!♪」ケラケラ

良子「そんなルールではありませんが…」

明華「調子のいい人ですね…」クスッ


※準決勝戦青龍の間・前哨戦「31(サンピン)」勝負結果

1位良子
2位明華
3位ハオ
4位爽




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

☆対局前に、能力に関するルールなどまとめときます↓


※能力には「常時発動系」、「ステージ発動系」、「特殊発動系」の3種類があります

・「常時発動系」→基本的に東一局から南四局まで常に発動している能力

・「ステージ発動系」→本選では全ての局が“ノーマルステージ(常時発動系と特殊発動系以外は能力が発動されない局)”と“能力ステージ(特定の誰かが能力を発動する局)”に分かれています。
           基本的には東一、東三、南一、南三が“能力ステージ”。 東二、東四、南二、南四が“ノーマルステージ”。 連荘の一本場、二本場などはオーラス以外は全て“能力ステージ”です。
           「ステージ発動系能力」とは、その能力ステージにおいて四人が順番に、あるいはコンマ等で誰が発動できるかが決められて、一人ずつ発動される能力です。
          
・「特殊発動系」→ある特定の条件をクリアした場合に発動される能力


※「ステージ発動系」の能力の発動される順番は、東一局の「北→西→南→東」という順番です。

※ノーマルステージでは毎回誰かが「主役」になります。主役が巡る順番は「能力の発動される順番と逆(基本、東→南→西→北)」。


※特殊発動系能力が発動されると、せっかくステージ発動系能力を発揮する順番がやって来たのに、ツブされて次局に回されるということも有り得ます。
 ただし、能力がかぶっても問題なければ、一局で二人以上の能力が同時に発動されることもあります。

※二人以上の能力が発動され、どちらかの能力を優先しなくてはならない場合は、基本ランキング上位者の能力が優先されます(特殊能力が二つ以上発動され、それらがなんらかの事情により発動できない場合、基本、次局でランキング上位者一人の特殊能力が発動される(一回戦第八戦東三局の状況))。

※自分が能力を発動しておらず、主役でもない場でリーチをかけた時は、基本和了率が5%低くなるが和了できれば打点が1ランクアップする。 和了できなければ1000点を失う。

※準決勝での基本和了率は、「SABB」の卓ではS35%、A25%、B二人は20%。 「SSAB」の卓ではS30%、A20%、B20%。

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≪準決勝第一卓出場者の能力詳細≫


『S5 戒能良子(高三)』(テスカトリポカ以外のオカルトは、一試合で一度しか使えない)

<常>→「テスカトリポカ」
    “煙を吐く鏡”を意味するアステカの全知全能の神。
    他家に自分の能力の正体や手牌を察知されるのを防ぐ。(照の照魔鏡だけでなく、美穂子や憩など、手牌を特別な能力で読んでくる相手に対しても有効)

<ス>→「ソロモン第4柱ガミジン“ネクロマンシー”」
    他者の魂を強制的に召喚できる魔神。
    自分と、同卓している3人をのぞく雀士のステージ系能力をどれでも一つ完全にコピーできる。(ただし自分よりランクが上の4人の能力だけはコピーできない)

    「ソロモン第42柱ウェバル“強制遭難”」
    人魚の姿をしており、海洋に嵐を起こしたりして船を遭難させる。
    特定の他家を“遭難”させ、確実に振り込ませることができる。和了者は未定だが、良子の和了率が50%。

    「ソロモン第56柱グレモリー“時の魔神”」
    過去、現在、未来の全てを掌握できる魔神。
    5巡目くらいまでの自分のツモ牌を知れるため、淀みなくテンパイできる。 和了率70%。

    「ソロモン第72柱アンドロマリウス“千里眼”」
    他者の企みを看破できる魔神。
    一巡目から他家の手牌を完全に看破。 リーチをかけない限り振り込まない。 なお、テンパイが早いため和了率60%。

<特>→「ソロモン第29柱アスタロト“能力殺し”」
    右手に巻きつけた毒蛇の力で相手の能力を塞ぐ。
    一試合で一度(一局)だけ、他家の常時発動系か特殊発動系の能力を完全に封じることができる。 他家が振り込みそうな時などにも使用可。

※ステージ系能力「ソロモン第42柱ウェバル“強制遭難”」は、守備の能力を持つ明華とハオに対しても有効。 ホヤウのある爽にも有効。

ーーーーーーーーーーーーー

『A10 獅子原爽(高三)』(全てのオカルトは、一試合で一度しか使えない)

<ス>→「赤い雲」
    他家に数牌を寄せることで、自分に字牌が集まる。
    和了率70%。和了れば1ランクアップの役で和了れる。

<ス>→「白い雲」
    索子を集める。
    和了率70%。和了れば1、2、3翻役は満貫に繰り上がる。

<ス>→「パコロカムイ(寿命の支配者)」
    特定の誰か(爽自身が選定できる)を確実に振り込ませる。 誰がロン和了りするかは未定(爽の和了率は50%)

<ス>→「フリカムイ」
    自風以外の風牌を集め、70%の確率で鳴きホンイツ(満貫以上)を和了

<特>→「アッコロとホヤウ」
    自分が倍満以上を和了した時に発動。
    次局で他家のオカルトを完全に封じ、中と萬子が集まる。 40%の確率で満貫以上を和了。

<特>→「パウチカムイ」
    自分の持ち点が一万点を切った時に発動。
    トップの雀士に××××。 とりつかれた雀士は、その局だけ和了することができない。

※「パコロカムイ(寿命の支配者)」はステージ系能力なので、オカルトキャンセラーを持つ良子に対しても有効。 また、守備の能力を持つ明華とハオに対しても有効。

ーーーーーーーーーーーーーーー

『B23 ハオ・ホェイユー(高一)』

<常>→「中國麻将」
    ルールに不慣れな上、リーチをかけることがないため、翻数が低めになる。(常に役が1ランク下がる。1翻はそのまま)
    しかし鉄壁の防御を持ち、滅多に振り込まない。(振り込んでも80%の確率で流局にさせられる)
    ただしオーラスで劣勢に立たされている場合に限り、リーチをかける可能性がある。(もしリーチをかけたら和了時の役は1ランク下がることはないが、振り込み回避の能力は発動しない)

<ス>→「一色三歩」
    和了率9割。 ただし三倍満以上は和了できず、倍満に繰り下がる(さらに常に役は1ランク下がるから実質ハネ満に繰り下がる)。

ーーーーーーーーーーーー

『B24① 雀明華(高二)』

<常>→「風神」
    ・攻タイプ→自風と場風をほぼ独占できる。 和了点が常に1ランクアップする。(ただし倍満以上はそのままでアップしない)
    ・守タイプ→オリる際、風牌をうまく使えるので振り込むことがやや少ない。(40%の確率で他家のツモ和了りになる)

<ス>→「ミストラル」
    歌を歌うことで、一局だけ配牌・ツモが良くなる。
    和了率70%。


<打点表>(2つのレスのコンマ以下の合計)

01~30→1翻

31~70→2翻  
71~100→3翻  
101~130→4・5翻(満貫) 
131~160→ハネ満   
161~180→倍満    
181~190→三倍満   
191~200→役満     

※ツモかロンか決まってない場合は、和了点のコンマが偶数ならツモ、奇数ならロン
ロンの場合、コンマが3の倍数なら和了者の下家、3の倍数+1なら対面、3の倍数+2なら上家からの出和了り


<その他細々したルール>

※コンマ以下の数の大小を競う場で、同点が二人以上いた場合は「秒」の大小で決定。

※牌表記
一ニ三→萬子
①②③→筒子
123→索子

※点数の符は基本30符で固定です。暗刻や明刻などあっても、符は増やしません。
 そして30符4翻は7700ではなく満貫8000になります。
 ただし、カンをしていて3翻以下だった場合だけは、符を増やして計算します。

 また、ピンフツモ(20符)と七対子(25符)の4翻以下は基本出てきません。(能力発動や、もう勝敗が決定している場合などには出てくることもある)

※準決勝はトビ無しの箱下清算有り

ーーーーーーーーーーーーー






~青龍の間・実況室~


恒子「さあぁっ! 遂に対戦する選手が四人きっちり揃いましたッ! 他の3つの部屋ではまだ選手が集まっていないようなので、ここ青龍の間での勝負を第一戦とし、試合を始めさせて頂きますッ!!」

恒子「実況はいつでもパワフル! あなたのスーパーミラクルアナウンサー福与恒子…! そして解説は毎度おなじみ、“衝撃のまな板雀士”小鍛治健夜プロです!!」

健夜「わ、私Cカップはあるよ?/// もう!なんでそんなこと言うのっ?!」=3

恒子「おっと! 小鍛治プロの胸のサイズが明らかになったところで・・・第一戦の選手紹介、イッちゃいますか!!」

健夜「か、カマかけられた?!」ガーン


恒子「最初にこの部屋にやって来たのは、総合ランキング5位! 愛媛大生院女子3年生!人呼んで“歩くオカルト”、魔人戒能良子オオォ!!」

恒子「一回戦では龍門渕透華、福路美穂子という今大会屈指のテクニカルな打ち手を相手に、終始優勢に試合を進め…」

恒子「終盤に神代小蒔の数え役満により2位に落ちはしたものの、その恐るべき魔の力を遺憾なく発揮してここ準決勝へと駒を進めてきました」

健夜「一回戦では彼女のポテンシャルはまだ十分に発揮されていませんでしたからね… この準決勝では、更に強力な異能の力を見せてくれるのではないかと思っています」


恒子「そして二番目に姿を見せてくれたのはランキング23位、臨海女子高校1年生、昨年のU-15アジア大会銀メダリストのハオ・ホェイユー選手…!」

恒子「一回戦ではその中國麻雀をベースとした独特の打ち筋と鉄壁の守りを生かし、実に粘り強く闘い… あの瑞原はやり・春日井真深のアイドル師弟コンビを撃破して参りました!」

恒子「実は1年生でこの準決勝に進出しているのは、もうハオ選手と清澄の片岡選手しかいないんですよね。 頑張って欲しいものです!!」

健夜「一回戦で一度だけ振り込む場面がありましたが、彼女の手堅くディフェンシブな打ち筋は健在です。 彼女は今大会の参加者の誰と当たっても良い勝負をする力があると思いますよ」


恒子「なるほど! そして三人目はランキング24位、同じく臨海女子高校の2年生、世界ランカーの風牌使い・・・雀明華ァ!!」

恒子「前哨戦ではオーラスで劇的な四暗刻単騎を決めて勝利…! そして一回戦ではその凄まじい攻撃力を親番で発揮し、他家を全く寄せ付けない強さを見せつけちゃってくれました… この準決勝でも彼女の巻き起こすハリケーンが炸裂することになるのでしょうかっ?!」

恒子「前哨戦からこの大会を闘っている生え抜きの選手は、もうこの雀選手、愛宕洋榎選手、稲村選手と片岡選手の4人のみ…! やっぱり頑張って欲しいもんですねっ!!」

健夜「生え抜き・・・?って、こういう時に使う言葉なの?」

恒子「ふふっ、すこやん、言葉なんてニュアンスですよニュアンス!!」

健夜「あなたそれでもアナウンサー?!」ガガーン


恒子「そしてそして! 最後、なぜか包帯グルグル巻きのミイラ女が登場…! 彼女の正体はインハイベスト8の有珠山高校の絶対的エース、獅子原爽・・・!!」

恒子「一回戦では、ランキング2位のあの白築慕選手をはじめとした朝酌女子のメンバー3人を全て抑え、トップでこの準決勝に進出して参りました!」

健夜「彼女は勢いに乗ると凄まじい力を発揮します。 インハイ準決勝で一時6万点以上も稼いだあの火力はやはり脅威ですね」

恒子「“オカルトデパート”と呼ばれるほどですから、異能の種類の多さでは他の追随を許しません! 戒能選手との世代を超えたオカルト対決は、お互いのプライドをかけた闘いになるかもしれませんねっ!」


恒子「以上四名…! これだけの力をもった彼女たちのことですから、お互い相手として不足はないことでしょう! 一体どんな闘牌が繰り広げられることになるのか…?!」

恒子「また、この準決勝は一回戦と違い、トップを取れなければもう次はありません! 2位以下は全員デス・オワ・ダイッ!!」

健夜「死か死ぬかって、どういう意味よ…」

恒子「果たして誰がこの苛烈なる闘いを制覇し、ファイナルステージ決勝戦へと進むことになるのか!? いよいよ、準決勝第一卓、スタートですっっ!!」


※場決め

良子→>>64

ハオ→>>65

明華→>>66

爽→>>67

(コンマ以下の大きい順に東→南→西→北)

はい


第一卓青龍の間・場決め
東 ハオ(00)
南 爽 (61)
西 良子(43)
北 明華(39)

     良子
     (西) 
   ――――――

   |    |
 明華|    | 爽
 (北)|    | (南)
   |    |
   ――――――

     ハオ
     (東)


※ステージ発動系の能力は「北→西→南→東」の順なので、この試合は「明華(東1)→良子(東3)→爽(南1)→ハオ(南3)」の順になる。

※ノーマルステージでの「主役」の巡る順番は、「能力の発動される順番と逆」なので、「ハオ→爽→良子→明華」。

※基本和了率は「良子35%、爽25%、ハオ20%、明華20%」。

※各自の能力詳細及び細かいルールについては>>55>>56>>57>>58を参照下さい。


恒子「まずは卓決めが終わりましたねっ! さあ小鍛治プロ… いよいよ対局が始まりますが、このメンバーの試合、どのような点に注目されてます?」

健夜「そうですね… この四人は、全員かなり特徴的な打ち筋を見せる選手たちですよね…」

健夜「戒能選手と獅子原選手は、多彩なオカルトの力を駆使して他家に圧力をかけ、強引に和了する事が多い…」

健夜「それに対してハオ選手はやはり鉄壁の守備力を活かした堅実な打ち筋に、中國麻将をからめたトリッキーな和了が多いですね」

健夜「そして雀選手は風牌を集めての、ここぞというところでの爆発的な攻撃力がその真骨頂と言えると思います」

恒子「ふむ… 単純な強さはどーなんですかね?」

健夜「単純に潜在能力の大きさを比較するなら、やはり戒能選手が頭一つ抜けているとは思います」

健夜「でもこの卓には獅子原選手がいますからね。 彼女がまたカムイの力を発揮して、場を大きく荒らすことも考えられます」

健夜「そしてこの戒能・獅子原がお互いを削り合うようなオカルト対決をしてしまうと、臨海の二人がその隙を突いて仕掛けてくる可能性もありますね…」

健夜「しかしこの臨海の二人も、お互いの打ち筋をよく分かっていますからね。 二人で牽制し合う、あるいは利用するといった展開もあるかもしれません」

健夜「四人全員が、一瞬の判断ミスも許されない緊張感のある厳しい闘いになると思いますよ」


健夜「ただ・・・」

恒子「ん?」

健夜「彼女たちは、いくら強くっても、まだ高校生ですからね。 何よりものびのびと、麻雀を楽しみながら打って欲しいな、と思います」

恒子「ほお、なるほど…? 麻雀で人を壊しまくってる大魔王からこんな温かい言葉が出るとは… 逆にこの対局に対する期待感の表れでしょうか?」

健夜「うるさいなぁ… 私は勝負には妥協をしたくないだけなのっ!」


と、その時、


 『LAAAAAAAAAAAAAAAAA~~~~~~~!!!』


恒子「わっ!?」


【東一局 親:ハオ】


明華「LAAAAAAAAAAAAA~~~~~!!」ビュオオオオオォォ・・・!!


青龍の間に響き渡る雀明華の美声・・・!!

それと同時に卓上に新鮮な空気が流れ込んできて、彼女の美しい銀色の髪をなびかせる・・・!


 恒子『お、おおお…! 雀選手、東一局から歌ってきました…!! いきなりアクセル全開ですっ!!』

 健夜『最初から全力で行かなければこのメンツでトップは取れない…という思いからでしょうね』


明華「海が呼んでる 光ってる~♪ 青く広がる太平洋 しぶきをあげて 泳ごうよ~~♪」

ハオ「プォ~♪ ピョ~♪ プピイィ~~♪」


 恒子『ん? こ、これは・・・??』

 恒子『雀選手、日本語の歌を歌っています… それと、何故か隣でハオ選手が尺八を吹いています!? なんなんでしょうこれは??』

 健夜『あれは臨海女子高校の校歌ですね。 最近臨海では“自分の気になった楽器を使って校歌を演奏する”という課題が出たそうです。 ハオ選手はその課題で尺八をマスターしたみたいですね』

 恒子『…は? なんでそんなこと知ってるのすこやん?』

 健夜『え、それはもちろん、咲日和の最新話に載って・・・げふんげふんっ』
  

―――――

~観客席~

 ネリー「…ハオの奴、吹けないからリコーダーにするとか言ってたくせに… 私を出し抜きおって…!」

 ダヴァン「これで尺八が吹けないのはネリーだけでスネ」ククク…


明華「遠く離れても 私たちの 心は一つ~♪ 希望ふくらむ 臨海女子~~~♪」ヒュウウウゥゥ・・・!


明華が校歌を歌い終わると同時に、風もやみ… 卓上では四人が牌を操作する音が響き始めた。


 チャッ、ピシッ、タンッ、  チャッ、パシッ!、トンッ・・・


そして… わずか5巡目!


明華「リーチ!」ドォッ

爽「うっ?!」


 恒子『準決勝最初のリーチは雀明華だァッ! さすがは世界ランカー… まったく周りを恐れている様子はありません!』

 健夜『歌で呼び込んだツキを最大限に生かして… 一気にメンゼンでテンパイまで持っていきましたね』


明華「ふふw」ニコニコ

爽(このぉ… 初っ端からいきなり攻めてきやがったか。 それにしても、あの捨て牌…)チラッ


明華捨て牌:④⑤白一中


爽(いきなり四筒五筒のターツ落とし… しかもドラの中を切ってのリーチか…)

爽(索子のチンイツか…? いや、この傘子さんはいつも自風場風が手牌にあるのがデフォなんだよな。 つーことは索子の役牌ホンイツかな?)

爽(くそ… 半荘一回きりの勝負、いきなり大物手を和了られたら流れが悪くなる。 なんとかして止めねーと…)

爽「ポン!」カシィンッ!


爽、明華のリーチを受けて加速…!

しかしハオと良子は、それに対しても全く動揺無し…

索子を絞りながらも、面前で手を作っていく…!

そして、9巡目!


?「ロンorツモor〇×!!」


>>75コンマ以下(和了者)
01~70→明華(「ミストラル」発動)
71~80→ハオ
81~90→爽
91~00→良子

打点
>>76>>77コンマ以下(打点表>>57

へい

66明華 24+33=57(二翻ロンだが、「風神」の能力により打点1ランクアップ、三翻ロン。3の倍数なので下家ハオ振り込み)


ハオ「……」チャッ

ハオ(テンパイ… 浮いているのは七筒…)

ハオ(さて、明華のリーチが気になるところだけど、待ちは8割方索子か字牌…)

ハオ(これはさすがに通る筈ですが・・・)トンッ→「⑦」


明華「・・・r」

ハオ「え?」


※ハオの「中國麻将」発動
>>80コンマ以下
01~80→流局(明華のみテンパイ)
81~00→ハオ振り込み

00ハオ振り込み


明華「・・・ロン」ニコッ

ハオ「え?」


 パララララァ・・・・


きょとんとした顔のハオの前で、明華の手牌が開かれる・・・


明華手牌:⑧⑨123678北北北東東 ロン「⑦」


ハオ(!? 七筒ペンチャン待ち・・・?? しかもその手でホンイツにもチャンタにもせずにリーチ??)

明華「リーチ・北… 裏1で三翻、3900です♪」


爽(は? なんだその待ち??)

良子「…?」


 恒子『準決勝最初の和了は風神雀明華選手ゥ! なんとあの鉄壁の守備力を誇るハオ選手からいきなり出和了りを取ってみせましたァ!!』

 健夜『まず索子の染め手にしか見えませんでしたからね… それに第一打で捨てた四筒のスジの七筒で撃ち取られるとは、さすがのハオ選手も考慮できなかったのでしょう』


ハオ(やられた… 高めと見せかけてのリーチで他家に圧力をかけて足止め… まさかのペンチャン待ち… 親まで流された…)

ハオ(やってくれますね…! しかし勝負はここからですよっ!)キッ


青龍東一局

東 ハオ 30000→26100   
南 爽  30000  
西 良子 30000 
北 明華 30000→33900

 

本日ここまでなの
コンマ・安価対応あざした!
また明後日20:00から

乙あざす
進めてくにょ


【東二局 親:爽】


ハオ「はい…」ジャラッ

明華「ふふw メルシー♪」


ハオから3900の点棒を受け取り、してやったりの笑顔の明華・・・

そして… 明華の“「⑧⑨123678北北北東東」 ロン「⑦」”という和了形には、ハオだけでなく良子と爽も、信じ難いという驚きの表情を隠せなかった。


 恒子『さあ! まずは頭一つ抜け出た風神雀選手ですが… しかしまあ、今のは随分と変わった打ち筋でしたよねぇ?』

 健夜『そうですね。 まずあの手でリーチというのが有り得ませんから… まだ5巡目、普通は鳴きも視野に入れてホンイツやチャンタを狙っていくのが常套手段ですからね』

 健夜『特にあの最初の四筒五筒のターツ落としが異彩を放っています。 リャンメンで受けれる中張牌を落として、端の八筒九筒を残しておくなど、完全にセオリー無視です』

 恒子『奇を衒ったんですかね? でも、やっぱりもう少しじっくり構えて高めの役を狙った方が良かったんではないでしょうか?』

 健夜『えっと… 奇を衒ったというのは、確かにそうかもだけど… あのイレギュラーな打ち方は、雀選手の作戦… 後のことも考えた“牽制”なんだと思いますよ』

 恒子『牽制? 後のこと…?』

 健夜『うん。 麻雀という競技は、雀ピューターが相手ではなくこうして卓を囲んで生身の人間とヤリ合う時は・・・“相手の心理を操作する”ということが重要になってくるんです』


 恒子『ん…? 相手の裏をかくってこと?』

 健夜『そうだね。 この東一局での雀選手の一番の目的は、点棒を仕入れることではなく、他家に“まさか?”という思いをさせることだったんだと思います』

 健夜『あの雀選手の捨て牌は、他家からしたらどう見ても索子のホンイツ… さらにドラの中を切ってリーチをかけたことで、高めの手が入ったという強烈な匂いを発していました』

 健夜『それにより、獅子原さんは強引に鳴き… 戒能さんとハオさんも索子と字牌を絞ることで、手が遅れました』

 健夜『そうやって用心をさせておいて、フタを開けてみたら実は役牌のみの安手・・・ あれで、他家三人は“えっ?まさか?!”と驚いたわけですね』

 健夜『麻雀は腹の探り合いです。 つまりアレで、他家は動揺… 雀選手の打ち筋が分からなくなってしまったわけです』

 健夜『麻雀の勝負は、序盤でこんな風に自分の正体を煙らせる… 相手に“何をやってくるのか分からない奴”という思いを抱かせることが重要なんです』

 健夜『初っ端で相手の“読み”の裏をかくことは、あとで効いてくるんですね。 何故なら、のちのち“ここ一番”という重要な局面になった時、相手のことが分からないと思い切った打牌ができなくなるから…』


 健夜『恐らく雀選手はここから、東一局で他家の裏をかいたことを利用していろいろ仕掛けてくるでしょうね。 今度は安めと見せかけて高めを和了ろうとしたり、完全なクズ手を強力な手に見せかけて圧力をかけたりなど…』

 健夜『そういった打ち筋で、他家を疑心暗鬼に陥らせ、卓上を支配する心づもりなのかもしれません』

 恒子『な、なるほど… さすがは世界ランカー! 卓上を支配する術は、何もオカルトの力だけではないということですね…!』

 健夜『はい。 しかしこういった相手の裏をかく打ち筋なら、先ほど振り込んでしまったハオ選手もお手の物な筈です。 このままヤラれて黙ってるようなタマではないと思いますよ…』

  
 
ハオ「……」ゴゴゴォ・・・



5巡目

良子「リーチ」ドォッ

明華「…!」

爽(このっ、私が親の時に…)ギリッ


 恒子『また5巡目…! 速い速い! 今度は戒能選手が先制リーチです!』

 健夜『流れるようにテンパイしましたね… “千里眼”の能力を使ってきているのかもしれません』


 チャッ、パシッ、タンッ  チャッ、ピシッ、トンッ・・・


しかし良子のリーチに対し他家三人、まずは現物、スジ、字牌の連打…


良子(ふむ… やはりかたいですね、このメンツは…)


しかし7巡目…

ハオ「…」トンッ→六筒

良子「ん?」

爽(…チャイナちゃん、急に安牌でもないど真ん中を打ってきやがったな。 テンパイか?)


ハオ捨て牌:西⑨一9中2
      ⑥


さらに8巡目……

ハオ「…」トンッ→五筒


ハオ、続けて赤五筒の手出し!


良子(これは… やはりハオさんはテンパイしたと見るべきでしょうか)

爽(タンヤオのテンパイだな。 インハイでも誓子と対戦してる時にこういう時あったもんな…)

爽(チャイナちゃんはリーチをかけることがほとんどない。 実際には手牌はもう、リーチをかけてもいいような状況になってる可能性が高い…)

爽(だから… ここは戒能のリーチに対して追っかけリーチを仕掛けてきた…くらいのつもりでケアすればいいはず…)チャッ、ピシッ

明華(ハオ… 恐らくタンヤオにイーペーコーか三色をからめてきている。 戒能さんのリーチだけでなくこちらも要注意ですね)チャッ


ところが、9巡目!


ハオ「チー」パシィンッ→「五六七」

良子爽明華「「「!??」」」


他家三人がテンパイと推測していたハオが、突然、明華の出した七萬を拾い上げる…!


ハオ「……」タンッ

明華(…? テンパイしていなかった…? しかし今の鳴きで、確実にテンパイしたはず…)

明華(五六七の鳴きに、あの捨て牌ということは、タンヤオ三色ですね。 ハオのことですから一色三歩あるいは三色三歩狙いという可能性もありますが…)

明華(仮にそうなら役はタンヤオのみ、恐れるに足りません。 この局面、やはり一番匂うのは三色…)

明華(…しかし、残念でしたね、ハオ… その鳴き三色、和了ることはできませんよw)ククク・・・

明華(なぜなら七索が河に一枚… そして私が三枚手牌に持っているので、567の三色に必要な七索が種切れなんですよ)


明華手牌:西西西①②④⑤⑥⑦777五


明華(ふふっ、私は赤ドラ込みの役牌一シャンテン… 恐らくハオはこの七索待ちの三色手。 私がこれを抱えている限りあなたに和了り目はありません!)


ハオ「………」


そして10巡目…

明華「…」チャッ…

明華(! 来ました! 私もテンパイです…!)


明華手牌:西西西①②④⑤⑥⑦777五 ツモ「③」


明華、ここで三筒ツモ、絶好のところを引いてくる…!

五萬を切れば①-④-⑦待ちの三面チャンである!


明華(よし、ではここはダマで・・・)スッ…


明華が浮いている五萬に手をかけた・・・その時だった。


明華「・・・うっ?!」ゾクッ


突然明華の背筋に走る、言い知れぬ悪寒!


ハオ「……」ジイィー…

明華(…ハオ、まさか、あなたは…!)


そして明華の脳裏に、ある情景が浮かび上がってきた・・・


ーーーーーー
ーーーー
ーー


2ヶ月前

臨海女子高校麻雀部部室・・・


ハオ「ロンです。 タンヤオ三色赤2・・・満貫!」パラリ

ダヴァン「ウェッ?!」

智葉「何…?」

ネリー「えっ、それが当たりだったの?」


ダヴァンから出和了りを取ったハオ… その手牌は…!


ハオ手牌:四六33456④⑤⑥ ロン「五」 鳴き「五六七」


ダヴァン「カンチャン五萬待ちの456の三色? い、一体、どうシテ…?」

智葉「なるほど、鳴くことで567の三色だと思わせておいて、456の三色で撃ち取ったのか…」

ネリー「ふーん… さすがはハオだね…!」

明華「……」


明華(いえ… これはそんな単純なひっかけではありません…!)

明華(後ろで見ていた私にはよく分かります…)

明華(鳴く直前のハオの手牌は、“「四五六六233456④⑤⑥」”… つまり456の三色が確定しているメンゼンの好配牌でした…)

明華(ここからわざわざメグの出した七萬を鳴いて、“「四六33456④⑤⑥」鳴き「五六七」”の悪形のカン五萬待ちで受けた…)

明華(普通はまず考えられない鳴きです。 誰がどう考えてもあの手は面前で進めた方がはるかに有利… つまり、ハオは・・・)

明華(メグの五萬七萬のカンチャン落としを読んでいた…! そこであえて七萬を鳴いて、五萬に狙いを定めたのです)

明華(超一点狙いのカミソリのような切れ味の三色…! これがアジアで銀メダルを獲得した、ハオの実力ということですか…!)ゾクッ…


ーーーーーー
ーーーー
ーー


明華「……」スゥ…


五萬に手をかけたまま、ほんの0.5秒ほど逡巡した明華は、ゆっくりその牌を手牌に戻した。


明華(あの時と同じかどうかは分かりませんが・・・用心に越したことはありません。 ここは・・・)チャッ


  タンッ→「一筒」


明華が切り出したのは、一筒…! ①-④-⑦待ちの三面待ちをあきらめ、いったん五萬単騎に受ける…!


明華手牌:西西西②③④⑤⑥⑦777五 


ハオ「・・・・」


そして… ハオの手牌は…!


ハオ手牌:四六45688④⑤⑥ 鳴き「五六七」 


ピタリ五萬待ち! ダヴァンを撃ち取った時とほぼ同形のテンパイ…!

イーペーコーをも蹴っての、456の三色のみに照準を合わせた、完全に相手の裏をかく超変則麻雀…

しかし明華、寸でのところで振り込みを回避する!


ハオ(・・・明華、感づいたのかな?)

ハオ(明華は七萬五萬のカンチャン落としに来ていたはず… 私の狙いに気づいたか…?)チャッ…

ハオ「……」


11巡目… ハオがツモってきたのは、三萬!


ハオ手牌:四六45688④⑤⑥ ツモ「三」 鳴き「五六七」


ハオ(…どうする? 明華が感づいたのなら、もう五萬は出てこないか?)

ハオ(三色には見切りをつけ・・・六萬を切ってリャンメンのニ-五萬待ちに変えた方がいいかな…)


☆ハオ、どうする?(直近4レスのうち、「最もコンマ以下の数の大きいレス」が選んだ番号でイキマス)

1、三色を捨ててリャンメン待ちに変更(打点二翻~満貫。和了率が15%アップする)

2、待ちは変えずこのまま三色狙い(打点満貫orハネ満。和了率はそのまま)

※ハオの「中國麻将」による打点1ランクダウンはここでは発揮されず(折り込み済み)

※基本和了率は良子35%、爽25%、ハオ20%、明華20%

1

>>102の1、三色を捨ててリャンメン待ちに変更(コンマが同点の時は「秒」の大きい方が優先)


ハオ(打点を落としたくはないけど… 判断が遅れると取り返しがつかなくなる)

ハオ(ここは三色はあきらめよう… ニ-五萬待ちで…!)タンッ→「六萬」


ハオ、ツモってきた三萬を手牌に入れ、六萬切り… リャンメン待ちに変更…!


明華(・・・ハオ、待ちをかえましたね・・? 三色を見切った?)


そしてさらに2巡経過・・・13巡目!


?「ロンorツモor〇×!!」


>>108コンマ以下(和了者)
01~35→ハオ
36~55→爽
56~80→良子
81~95→明華
96~00→流局(良子のリーチの分、良子ハオ明華テンパイ)

打点
>>109>>110コンマ以下(打点表>>57

ハオの打点表
02~70→二翻
71~130→三翻
131~200→満貫

54爽 76+83=159(ハネ満ロン。3の倍数なので下家良子振り込み)


良子(く… 誰もリーチはかけてきませんが、どうやら他の3人も、全員テンパイしたようですね…)

良子(これは… ちょっとフライング気味のリーチだったでしょうか…?)チャッ…

良子「…!」


良子、13巡目に、ぬらりとした感触の牌をつかむ… ドラで役牌の白である!


良子(…! しまった。 これは、つかまされた…?)タンッ

爽「…あー… そっちが出たかw」

良子「!?」

爽「ロン。 ホンイツ白ドラ3、ハネ満っすw」ニタァ…

パララララアァ・・・

爽手牌:二三四七八八八八九北北白白 ロン「白」 ドラ[白]


良子「っく…? Ouch!」=3


 恒子『げっ、これは・・・』

 恒子『オヤッパネ一閃んっ!! 戒能選手が獅子原選手のダマホンイツに振り込みですっ!!』

 恒子『戒能選手も、タンピンリャンペーコー… 裏が乗れば倍満もある大物手を張っていましたが、潰されましたっ!』

 健夜『結果論ですが… ドラのありかが不明なまま、あの巡目でのリーチはリスクが高過ぎたかもしれませんね…』


爽(ふー… なんか気楽に打ったらうまくいっちゃったw 麻雀ってこういうのがあるからおもしれーよなww)グフフ・・・

明華(親のハネ満…? まだツモでなかったからいいですが… もしかしたらハオに差し込んだ方が良かったでしょうか…?)

ハオ(リーチなんて、目隠しして打つようなもんですよ… こんな無防備になる手段を選ぶ日本式麻雀はやはりよく分かりませんね)


 恒子『一気に点数が動きました! 有珠山の大エース獅子原選手が5万点近くまで点数を伸ばし・・・さらに親番続行ですっ!!』


爽「クク… リー棒もらって19000か。 じゃ、一本場♪」チャッ


青龍東二局

東 爽  30000→49000  
南 良子 30000→11000
西 明華 33900

北 ハオ 26100 
 


【東二局一本場 親:爽】


 恒子『“戒能VS獅子原”の対決はまずは“現代”の雀士獅子原選手に軍配ィ! ハオ選手、雀選手もテンパイしていましたがここはツキに恵まれなかったようです』


配牌…

良子(く… 獅子原さんは一回戦でも親の時に高打点で連荘していましたからね… ここはなんとか止めなくては…!)カチャカチャ

明華(いきなりトップまで15000点差ですか… でもまあ、焦らずに行きましょう…)カチャカチャ

爽(ラッキー♪ どーやら流れが私に来てるみてーだな。 このままガンガン行くぜ…!)カチャカチャ

ハオ(ふん… 獅子原、随分余裕の顔だけど、すぐに青ざめさせてやる…!)カチャカチャ


※一本場なので能力ステージ、誰の能力が発揮されるか…?
>>115コンマ以下
01~25→爽
26~50→良子
51~75→ハオ
76~00→明華

80明華


明華(焦らずに行きましょう・・・と思いましたが・・・)

明華(この配牌…! どうやら思わぬ所で勝負手が来たようですね…!)

明華「失礼…」スッ・・・


椅子から立ち上がり… 自分の胸に手を置いた明華が、再びその唇からメロディーを紡ぎだす…!


明華「Requiem æternam dona eis, Domine,et lux perpetua luceat eis♪」

明華「Te decet hymnus, Deus, in Sion,et tibi reddetur votum in Jerusalem♪」

明華「Exaudi orationem meam,ad te omnis caro veniet♪」


爽(またかよ… らっさいらっさいはもう歌わねーのかな?)

ハオ(? 聴いたことがない… クラシックの曲…?)

良子(この歌詞… ラテン語でしょうか?)


 恒子『来たァ! 雀選手がまた歌…! 完全に本気モードです!』

 恒子『しかし、この… どことなく物悲しい雰囲気の歌は…なんなんでしょうか?』

 健夜『これは… モーツァルトの“レクイエム”ですね』

 恒子『レクイエム?』

 健夜『鎮魂歌… 死者のためのミサ曲です。 “主よ、永遠の安息を彼らにお与えください”と、あの世へと旅立つ者たちをなぐさめるための歌ですね…』

 恒子『死者って… つまり… 全員ここで殺してやるってコトなんですかね?』

 健夜『そのくらいの気持ちで、ここは勝負をかけてくる・・・ということなんだと思います』


“実は裏の世界で殺し屋として暗躍している”・・・

そんな噂が立つ程の雀明華が歌う“レクイエム”は、なんとも異様な迫力があり、他家三人は徐々に背筋が凍りついていくような感覚を味わっていた・・・


爽(な、なんだ? なんだか寒気がしてきたぞ…?)ゾゾッ

良子(少しだけ聞きとれましたが… これは、レクイエム? 私たちを殺すつもりですか?)

ハオ(いつもの、ツキを呼び込むための歌とは何か、全く違う… もしかして… 他家にはたらきかける歌…?)


明華「Requiem æternam dona eis, Domine,et lux perpetua luceat eis・・・♪」スウウウゥゥ・・・


 … チャッ、ピシッ、タンッ、 チャッパシッ、トンッ・・・


明華の歌が終わり、風もやみ、闘牌が始まった卓上…

しかしハオの予想通り、何かまるで卓が凍りついたように、3人の手が進まない…!


明華「…♪」チャッ、ピシッ!


 恒子『これは… 雀選手だけが順調に手を進めていきます! わずか4巡目で自風と場風が既に暗刻…!』

 健夜『かなり高めの手を狙うようですね…!』


そして・・・8巡目!


?「ロンorツモor〇×!!」


>>123コンマ以下(和了者)
01~70→明華(「ミストラル」発動)
71~80→ハオ
81~90→爽
91~00→良子

打点
>>124>>125コンマ以下(打点表>>57

04明華 37+69=106(満貫ツモだが、「風神」の能力により1ランクアップ、ハネ満ツモ)


8巡目!

明華「リーチ!」ドォッ!

爽「…!」


他家3人が手をこまねいているうちに明華、テンパイ…!

ここはダマでは済まさないとばかりに青い千点棒を卓上に出す!


そして・・・


ハオ(ダメだ、止められない…!)クッ

明華「…」チャッ

明華「ツモ・・・!」フワァッ!・・・

明華「リーチ・一発・ツモ・東・西・三暗刻・・・!」パラララァ・・・・

明華「…裏は乗らず… ハネ満の一本付け、3100・6100です!!」カッ!


明華手牌:①①①5678東東東西西西 ツモ「8」


爽(ぐぅ…?)

良子(これはまずい流れですね…)


 恒子『ふ、風神のハネ満炸裂・・・! アッという間にトップを取り返しましたァッ!!』


青龍東二局一本場

東 爽  49000→42900  
南 良子 11000→ 7900
西 明華 33900→46200

北 ハオ 26100→23000 
 


【東三局 親:良子】


 恒子『強い強い強い風神雀明華ァ!! これが世界ランカーの力というものなのかァ!?』

 健夜『今のところ、自風場風が集まる能力を非常に有効に活用できていますね』

 恒子『しかし!それに対して… Sランカーである戒能選手が苦しんでいます! わずか三局で残り点棒が一万点を切ってしまいましたッ! 大丈夫なのかァ?!』

 健夜『麻雀は勝てる時、負ける時の差が激しい競技だからね… でも、戒能選手もここで親番に入ったから・・・勝負をかけてくると思いますよ』


良子(やはり一回戦のようにはいきませんか… しかし……)

良子(やっと私の親番です! ここが本気を出すところですね…!)

良子(取り返しますよっ! さあ出でよ! 〇〇〇!!)カッ!


 ブワアアアアアアァァァ・・・!!


爽ハオ明華「「「 ?!?! 」」」


良子の背後に現れた、見たことも無いような異形…!

逆境に立たされてはいるが… オカルトの頂点戒能良子、満を持して開眼!!


※良子の召喚した魔物は…?(最も早く「3票」を獲得した魔物が顕現)

1、「ソロモン第4柱ガミジン“ネクロマンシー”」
  他者の魂を強制的に召喚できる魔神。
  自分と、同卓している3人をのぞく雀士のステージ系能力をどれでも一つ完全にコピーできる。(ただし自分よりランクが上の4人の能力だけはコピーできない)

2、「ソロモン第42柱ウェバル“強制遭難”」
  人魚の姿をしており、海洋に嵐を起こしたりして船を遭難させる。
  特定の他家を“遭難”させ、確実に振り込ませることができる。和了者は未定だが、良子の和了率が50%。

3、「ソロモン第56柱グレモリー“時の魔神”」
  過去、現在、未来の全てを掌握できる魔神。
  5巡目くらいまでの自分のツモ牌を知れるため、淀みなくテンパイできる。 和了率70%。

4、「ソロモン第72柱アンドロマリウス“千里眼”」
  他者の企みを看破できる魔神。
  一巡目から他家の手牌を完全に看破。 リーチをかけない限り振り込まない。 なお、テンパイが早いため和了率60%。

※ステージ系能力「ソロモン第42柱ウェバル“強制遭難”」は、守備の能力を持つ明華とハオに対しても有効。 ホヤウのある爽にも有効。

1ガミジン“ネクロマンシー”


“ブワアアアアアアァァァ・・・!!”


爽ハオ明華「「「 ?!?! 」」」ギョッ!!!


良子の背後に現れたる異形は・・・!

そう、一回戦でも現れた、頭が馬、体はムキムキマッチョの人間という、なんとも妖異幻怪なる“馬人間”…!

不気味なるその魔獣は荒い鼻息を一つつくと、他家3人を威嚇するようにザワザワとその青いタテガミを逆立たせた…


良子(ふふ…w ガミジンの能力は、死者生者を問わず、他人の魂を自由に呼び寄せて操ることができること…!)

良子(では早速… ここは、〇〇〇さんの魂をレンタルさせてもらうとしましょうか!!)


※誰の、何の能力を使うかを決めます。良子よりランクが下で、同卓者でなくて、ステージ系能力です。

※雀士の名前と能力名を書いて下さい。既に敗退している雀士でも可です。提案に、一つでも賛同レスがつけばそれでイキます。


<ス>→「連続和了」
    自分が親の時に発動される。 「100%の確率で1翻」→「90%の確率で2翻」→「80%の確率で3翻」→「70%の確率で満貫」という具合に打点が上昇していく。

に決定。

親なので発動可能ですね。良子サンの起死回生の連続和了炸裂なるのか…?

今日はここまでにします
安価・コンマ対応あざした!
また明後日20:00から


あっさり止められたりして・・・

乙あざす
進めてくにょ


良子(では早速… ここは、チャンピオン宮永照の魂をレンタルさせてもらうとしましょうか!!)ブワアアアアアァァ・・・!!


魔人戒能良子、他人の魂を自分に憑依させる“ネクロマンシー”の能力を発動・・・!

そしてその時… 対局室の外、地下の巨大迷路では・・・


 照「……」テクテクテルテル 

 照「・・・私、もう30分以上は歩いてるよね…」テクテク

 照「どこにも対局室なんかないじゃん… ずーっと誰にも会えないし…」グス・・・

 照「このままじゃ本当に不戦敗になっちゃうよぉ…」ポロポロ・・・


早目に迷路に入ったにも関わらず、未だに一人でさまよっている照の姿があった…


 照「もう疲れたよ… 足痛いし…」ヨロヨロ

 照「菫…淡… 尭深、誠子… 誰か迎えにきてよぅ・・・うっ?!」ピタッ、ガクンッ!

 照「あ・・・?」パタリッ、zzzzz…


突然、廊下の真ん中で気を失い… 崩れるように倒れてしまった照…

そして…


良子「・・・・・・・」ズモモモモモモモオオォ・・・!!


爽「ん?」
明華(おや?)
ハオ(こ、これは・・・?)


爽(な、なんか、戒能サンが変なかんじに・・・むぅ?!)


良子「……」ニョキッ…


爽(・・・なんだあの、側頭部の∠は…? あんなのあったか?)

明華(? アレは・・・もしかして、チャンピオンの“宮永ホーン”?)


良子「ふう… 最近、私のことを妹のパンツの匂いを嗅いで喜んでる変態だとかいう噂が立ってるみたいだけど…」

良子「それは間違い。 私は年上もイケる。 宇野沢先輩マジ天使」キリッ!


ハオ「は、はあ…??」


完全に照の心、魂が憑依してしまった良子・・・

そんな宮永良子が手牌を倒したのはわずか2巡目だった。


良子「ロンorツモ」パタッ


※「連続和了」発動
>>148コンマ以下(打点は1翻限定。ツモかロンか、振り込み者等を決める)

08ツモ


明華「え?」
ハオ「……」


良子「ツモのみ。 500オール」パラリ…


爽(あん? に、2巡目ツモ? 天和寸前だったってことかよ?!)

爽(待ちも悪くねーし… なんでダブルリーチかけなかったんだ?)

明華(これは・・・チャンピオンの打点調整?!)

ハオ(どうやら、本当に宮永照を憑依させてしまったようだな… 私に止められるか…?)


青龍東三局

東 良子  7900→ 9400
南 明華 46200→45700

西 ハオ 23000→22500 
北 爽  42900→42400  
 


【東三局一本場 親:良子】


良子「……」ゴゴゴゴゴゴゴオオオォ・・・


爽(ちっ… どうやらオカルトの力を使ってるみてーだな…)

明華(本当にチャンピオンの連続和了を完全コピーしているのだとしたら…)

ハオ(徐々に打点を上げながら、猛烈なスピードで和了り続けてくるはず…)

ハオ(ならばまずはこの親を流すのが最優先…! 明華、ここだけ特別サービスですよ!)タンッ!→「南」

明華「! ポン!」パシィンッ


ハオ(さあ、もう一丁…)タンッ

明華「ポン!」カシィンッ→「東東東」

爽「ん?」

良子「……」


ハオ、良子の下家の明華を鳴かせることで良子のツモを飛ばし… 同時に自分のツモを増やし、明華の手をあえて進める…!

しかし、


ハオ「……」ピタッ

明華(…ん? あれ、ハオ… 差し込みまでしてくれるんじゃないんですか?)チラッ

ハオ(冗談じゃない。 私がするのは手を進めてあげることまで… あとは明華、あなたが自分でツモるか他家から和了って下さいよ)チラッ…


良子の連荘を止めるため、自分のツモを増やしつつ明華を支援したハオ…

しかし馴れ合いはここまでとばかりに、和了牌までは出してこない…!


明華(ふふ…w さすがハオ、ちゃっかりしてますね…)クスッ

明華(分かりましたよ。 最後は私の力で・・・さあ、ヴィアン(来い)ッ!)チャッ

明華(… ダメですね…)…タンッ


ハオの援助で、良子よりも早くテンパイまで漕ぎつけた明華… しかし最後の当たり牌はそう簡単には出てこない…!


良子「…」チャッ、パシッ、タンッ


その隙に… 良子が順調に手を進めていき…

7巡目!


?「ロンorツモor〇×!!」


>>154コンマ以下(和了者)
01~90→良子(2翻限定)
91~93→明華
94~96→ハオ
97~00→爽

打点
>>155>>156コンマ以下(打点表>>57

73良子 10+59=69(3の倍数のため下家明華振り込み)


明華「……」チャッ

明華(場に二枚切れの西…)

明華(まあ、まず通ると思いますが…)タンッ


良子「…」ギロッ

明華「!」


※明華の「風神」守タイプ発動
>>159コンマ以下
01~40→ツモに変更
41~00→明華振り込み

亜搖子先輩

17糸目のかわいい山本先輩「うぃーっす、ツモに変更だね」


良子、明華の出した西を一瞥するがスルー…

そして、


良子「ツモ」タンッ

良子「ツモ・中… 二翻の一本場は1100オール…」パララァ・・・


良子手牌:一二三①②③234中中中北


明華(北単騎…? 危なかった。 つかんでたら振ってたかもしれませんね…)

爽(!? んだそれ? 一つ前に一索捨ててんじゃん… なんでチャンタと三色をまとめて捨てるんだ??)

ハオ(やはり打点調整… く…! わずか7巡で役牌チャンタ三色をダマで作るなんて…! やはり早く止めないとまずい!)


良子「二本場…」コトッ…


青龍東三局一本場

東 良子  9400→12700
南 明華 45700→44600

西 ハオ 22500→21400 
北 爽  42400→41300 


【東三局二本場 親:良子】


 恒子『戒能選手安手とはいえ速攻で二連荘…! しかし、これは・・・何か、どうしても“あの選手”を思い出してしまう打ち筋なんですが・・・?』

 健夜『そうですね、あの早和了り… 打牌のスピード、どれを切ろう、どうしよう、何待ちにしよう、そんな迷いが一切ないほぼノータイムの判断の連続…』

 健夜『次に引く必要牌すら創造しているかのような打ち筋… アレはまさにチャンピオン宮永照の“連続和了モード”ですね』

 恒子『そういえば戒能選手は、当時一年生だった宮永選手と対戦した経験があるんですよね… 打ち筋をコピーしているということなんでしょうか?』

 健夜『うーん… コピーというよりはもはや憑依… オカルトの力を使って完全に本人に成りきっているんだと思います』


~会場・観客席~


 ザワザワ・・・  ガヤガヤガヤ・・・・  ナンダアレ?  マサカチャンピオン??  ガヤガヤワイワイ・・・


昨日一回戦を行った会場の巨大モニターで、観戦を続ける各校の応援者たちも、良子の雰囲気が変わったことに気づいていた…


 咲(え、え…? あれっておねーちゃんだよね?)

 久「戒能さん、どうやらチャンピオンを自分に乗り移らせちゃったみたいねw」

 和「乗り移らせるとか… そんなオカルト有り得ません」


 淡「ねえ亦野先輩! アレってテル―だよね?」

 誠子「そ、そうだな… でもなんで突然宮永先輩の真似を…?」

 尭深「真似じゃない、憑依…」ズズ-…

 菫「憑依って… 本物の照は何をやってるんだ? まだ対局室に着いてないんだろう…?」


 栞「本当に宮永さんを憑依させたんなら… 今からあの凄い連続和了で、一気に取り返す展開になりそうだね」

 >>136「いや、あっさり止められたりして・・・」

 淡「ねーねーじゃあさ! みんなで、戒能さんに乗り移ったテルーが何連荘するか賭けない?」

 誠子「賭け?」

 淡「そっ! ピッタリ当てた人にはたかみーのおっぱい贈呈!」

 尭深「やめて…///」

 淡「じゃーあー… 正解者にはさっき私が買ってきた駄菓子で一番カロリーが高いのプレゼントね♪」

 誠子「地味に嫌だなそれ…」 

 
 淡「はい! じゃあまずしおりん先輩! テルーは何連荘すると思う?」

 栞「え…? そうだなぁ、じゃあ、ハネ満まで! 5連荘かな♪」

 淡「亦野先輩はー?」

 誠子「…じゃあ私は満貫まで、4連荘…」

 尭深「私は3連荘」ズズ・・・

 淡「私は倍満までっ! 6連荘! 菫先輩は? ・・・ん?菫先輩どこ行ったの?」キョロキョロ

 栞「宮永さんを捜しに行ったみたいだね…」


そして卓上では… わずか5巡目!


?「ロンorツモor〇×!!」


>>167コンマ以下(和了者)
01~80→良子(3翻限定)
81~87→明華
88~94→ハオ
95~00→爽

打点
>>168>>169コンマ以下(打点表>>57

15良子 66+40=106 三翻ツモ


良子「ツモ」カタタタァ・・・


左から右へ…カタカタカタッという小気味よい音を立てて照…じゃない、良子の牌姿が明らかになる…


良子手牌:六六⑥⑦⑧23423488 ツモ「六」


良子「ツモ・タンヤオイーペーコー・・・三翻の二本場は2200オール」


爽(また変な待ちに… 一巡前に赤ドラの五萬残しときゃピンフもついてリャンメン待ちに受けれるのに…)

爽(そうかこれ・・・チャンピオンのコピーか? マジかよ…?)

ハオ(くそっ、まくられた…!)

明華(止められない… いくらなんでも早過ぎます…!)


良子「三本場…」ピシッ、キュキュキュ・・・ビュウウウウゥゥ・・・!!


良子の右手の周りの空気が動き… 小さな竜巻がまとわりつき始めていた…


青龍東三局二本場

東 良子 12700→19300
南 明華 44600→42400
西 ハオ 21400→19200 
北 爽  41300→39100


【東三局三本場 親:良子】


 恒子『戒能選手三連荘ン! これでダンラスから3位にまで上がってきましたッ!』

 恒子『しかも順調に打点が上がっていきます…! これはもう宮永照があの卓に座っているとしか思えません!!』

 健夜『次は親満ですからね… これ以上和了られたら、上位の二人も危ないですよ』

 恒子『いったいどこまで和了り続けることになるのか…? さあ、肝心の配牌は…?』


良子手牌:一二四六九44688⑨⑨東東 ドラ[⑨⑨]


 恒子『おっとこれは… 風神が同卓しているというのに、場風の東が対子になっています!』

 健夜『しかもドラの九筒も対子… これは七対子か鳴いてトイトイを目指すのが常套手段ですね』


ところが、


良子「……」タンッ→「東」


 恒子『へっ! ほひっ?!』


なんと良子の第一打は、せっかく配牌で対子になっていたダブ東…! まず考えられない打ち筋…!!


 恒子『こ、これは…? 何故二翻役のダブ東を捨てるんでしょうか…??』

 健夜『満貫に調整するという条件を考えても… ちょっと有り得ない第一打ですね。 私たちには見えてない“何か”が見えているとしか考えられません』


さらに良子、二巡目に捨てたのも東… 親のダブ東対子落とし!


爽(?? な、なんだぁ…? 手出しで役牌の対子を落とすって… ナニ考えてんの??)


しかし、その直後!


明華「…」チャッ

明華(…うっ?!)


二巡目に風神明華がツモったのは場風の東… ここで役牌を対子にする…

しかし、


明華(・・・せっかく対子にしても、既に河に二枚切れてしまっていては… この東は雀頭としてしか使い道がない…! というか、これがアタマではピンフもタンヤオも作ることはできない…)

明華(これでは私の能力がアドバンテージになり得ません…! あと一巡早ければ、あの東を鳴いて明刻にできたのに…!)ギリ・・・

良子「……」ニタァ


歯ぎしりしながら、仕方なく東の対子落としをする明華… そしてほくそ笑む良子…

風神の力すら、チャンピオン宮永照の力の前ではもはや掌の上…!

さらに同巡


良子「ポン」カシィンッ→「⑨⑨⑨」

ハオ「うっ」


今度は、自分の手牌には不要とみなし、ハオが早目に切り出したドラの九筒を良子がポン…!

一気に卓上の緊張感が増すっ!


ハオ(くっ、対面がドラ3…! やらかしたかな…?)

明華(・・・松実玄のいたインハイの準決勝、決勝と違い、ここでは誰でも自由にドラを抱えることが出来る…)

明華(鳴いても手を高められるドラがある限り、チャンピオンの自由度は格段に上がる…! これは…どう対抗すればいいんでしょう…?)


さらに3巡目

良子「チー!」→「一二三」

爽「ん?」


今度は爽の出した三索をチー…


良子手牌:??????? 鳴き「⑨⑨⑨」「一二三」


明華(これは…チャンタ系? あるいは三色か、三元牌が暗刻になっているか…)

ハオ(恐らく鳴きジュンチャンドラ3の満貫を目指している… 急がないと…!)チャッ


その後… 四索対子落とし、六索と切っていく良子…


明華(これはやはり、十中八九チャンタ手…!)

ハオ(まさかとは思うけど、もうテンパイしている…?)

爽(まあ、仮にテンパイしてても、チャンタなら456は絶対通るんだから、そう怖くはねーよな…)タンッ


良子「…あ、それ…」

爽「へ?」


>>176コンマ以下(和了者)
01~70→良子(満貫限定)
71~80→明華
81~90→ハオ
91~00→爽

打点
>>177>>178コンマ以下(打点表>>57

24良子 62+68=130(満貫ツモ)


7巡目、爽がツモ切った四萬に対し、良子がかすかに動くが、スルー…


爽(な、なんだよ? 驚かすんじゃねーよ…)ドキドキ


しかし… その直後、良子が左手で卓の右角を掴むっ!


 ビュオオオオオオオオオオオオォォ・・・・ドゴオォンッ!!・・・


明華ハオ「「「 !?!? 」」」


良子のその強烈な風を巻きつけた右腕が、ツモ牌を弾き上げると同時に、がたりとその手牌は姿を現した。


良子手牌:四六七八九88 ツモ「五」 鳴き「⑨⑨⑨」「一二三」 ドラ[⑨]


爽(はえっ?! チャンタじゃない…?)

明華(カン五萬待ちの一気通貫?!)

ハオ(これは盲点だった…)


良子「一気通貫ドラ3… 親満、三本場は4300オール!」


戒能良子のコークスクリューツモ、炸裂ッ!!


青龍東三局三本場

東 良子 19300→32200
南 明華 42400→38100
西 ハオ 19200→14900 
北 爽  39100→34800


【東三局四本場 親:良子】


 恒子『きっ、決イイィまったアアアァ―――ッッ!!』=3

 恒子『戒能選手の親満炸裂ゥ!! なんという猛烈な追い上げ! これはトップも見えてきました!!』

 健夜『あの配牌から萬子のイッツーを和了るなんて… 全く想像できなかったですね…』

 恒子『恐るべし魔人戒能良子ォ! ここまで四連荘、全て8巡以内に和了していますっ!!』

 恒子『世界ランカー、アジア2位、現世代最強のオカルトデパート、の3人が手も足も出ません! 完全にチャンピオン宮永照そのものです!!』

 健夜『次、もし和了ったらオヤッパネ… いい加減に止めないと、なんというか・・・目も当てられないようなヒドいことになっていきますよ…』


爽(なんだなんだコレは…? 早過ぎて何もできねーよ!)

ハオ(一気に私がダンラス…)ウウゥ…

明華(し、しかし… 次和了るためにはハネ満を作らなくてはいけない… いくらチャンピオンでも、打点を上げるのに苦労するはずです…!)


ああ、ところが・・・


良子「カン」→「東東東東」

明華「はっ?!?!」=3


良子、今度はなんとダブ東を暗槓!


明華(そ、そんな…?? 私のいる卓で、場風牌を暗槓…?? 有り得ません…!)


さらに、良子がめくったカンドラを見た明華は真っ青になった。


 北


新ドラ表示牌は北… つまりカンドラは東! 良子、ダブ東ドラ4、インスタントハネ満!!


明華(そんなバカな…? こ、こんな麻雀があっていいものですか…??)ガタガタ


明華「……」ガクブルガクブル


ハオ(明華が怯えている… 点数の上ではまだトップを守っているのに…)

ハオ(“風牌を独占する”という自分の領域・・・アイデンティティを侵されたことで、混乱しているようだな…)

ハオ(明華がオヤッパネを振り込んでトップから引きずり降ろされれば、それは最終的に私にとって得になる、という可能性もあるけど…)

ハオ(そんな明華は見たくない。 ここは・・・私が止めてみせるっ!)ブワアアァッ!


良子「!」

爽(お…? チャイナちゃんの雰囲気が変わったか?)


香港の若き龍ハオ・ホェイユー… 全開モードで良子に立ち向かう…!


ハオ「…」チャッ、パシッ、タンッ

ハオ「……」チャッ、ピシッ、トンッ!
 

 恒子『…ん? おや、これは、ハオ選手が…? 何か、おかしな事をしてますよ…?』

 恒子『タンピン手を目指しているのかと思ったら、突然一二三四とあるところから四を切ってしまいました… 一萬を残してはタンヤオが作れません』


ハオ「………」チャッ、パシッ、タンッ


 恒子『あ、また…! 今度は678とある所に九索を引き、六索を切り出してしまいました…? 小鍛治プロ? 何をやろうとしているんでしょうハオ選手は?』

 健夜『・・・これは中國麻将の役ですね… 恐らくは“花龍(ホアロン)”を和了ろうとしてるんだと思います』

 恒子『ほあろん?』



ハオ手牌:一二三④⑤⑥789????


 健夜『3種類の数牌で123・456・789の順子3つを含む手のことです。 日本でも三色通貫の名でローカル役として使用している所もあるんだよ』

 恒子『へえ… ホアロンねぇ… 中國麻将特有の役って、一色三歩だけじゃないんですね』

 健夜『勿論。 日本では、公式の試合で使われる手役は大体30種類くらいしかないんだけど、中國麻将には80種類以上も役があるんだよ』

 恒子『80!? それは… 手役を覚えるのが大変そうですねぇ…?』

 健夜『そうだね… 中國麻将はリーチが無いぶん、手役重視の競技だからね…』

 恒子『でもこれ、日本のルールじゃ役無しじゃないですか? せっかくさっきまでメンタンピンができそうだったのに…』

 健夜『…いや、役ならあるよ。 成立するか分からないけど…』

 恒子『え?』 


?「ロンorツモor〇×!!」


 恒子『おっ?!』


>>188コンマ以下(和了者)
01~60→良子(ハネ満限定)
61~73→明華
74~86→ハオ
87~00→爽

打点
>>189>>190コンマ以下(打点表>>57

64明華 42+66=108(満貫ツモだが、「風神」の能力により1ランクアップでハネ満ツモ)


~館内地下・巨大迷路~


菫「お、おい照! 大丈夫か?!」ユサユサ

照「・・・う、うぅ・・・? すみ、れ・・・?」ボォー・・・

菫「な、なんでこんな所で寝ているんだ?」

照「ず、ず゙み゙れ゙・・・ 迎えに来てくれたんだぁ・・・!」グシュッ・・・チーン!

菫「お、おい、人の服でハナをかむなっ!///」


捜しに来た菫により、目を覚ましてしまった照・・・

そして…

ーーーーーー
ーーーー
ーー

~青龍の間~


良子「……」フッ

良子(!? お、おや? 宮永照のソウルが…? 戻ってしまった?!)

爽(…ん? なんだ、戒能の雰囲気が元に戻った…?)

明華(…プレッシャーが消えた…? よ、よし、チャンスです!)チャッ


そして…


明華「つ、ツモ!」タンッ!


良子「…!」

爽「ちっ…」

ハオ(・・・明華?)

明華「南! ツモ・ホンイツドラ1・・・!」

明華「ハネ満、3000・6000の四本付けです!」フワアァ・・・!


明華手牌:南南②③③④④⑤⑥⑦⑧⑨⑨ ツモ「南」 赤[⑤]


 恒子『こ、これは・・・・!』

 恒子『戒能選手の連荘が遂にストップしましたっ! 止めたのは風神雀明華ァ!!』

 健夜『場風の東を全て戒能選手に取られて、ショックを受けているようでしたが… 自風だけは意地で集めたことが、和了につながりましたね』

 恒子『ハオ選手も、中國麻将の役をからめたイーペーコーを張っていましたが和了ならず…! トップ雀選手がさらに差を広げ・・・遂にその点棒は五万点を超えました!!』


明華「よ、よし、和了れました…」ホッ

良子(く…! あと一回和了れていれば、トップになれたんですが…)グムム・・・

ハオ(明華… 何も心配する必要なんかなかったみたいですね…)

爽(やべーなこれ… ・・・ふふっ、でも・・・そろそろ私のターンだぜ!)ニタアァ…


青龍東三局四本場

東 良子 32200→25800
南 明華 38100→51300
西 ハオ 14900→11500 
北 爽  34800→31400

本日ここまでだじぇ
安価・コンマ対応あざした!
また明後日20:00から

乙。後一回上がれなかったのがキツそうね。ノーマル局次第か

乙あざす
進めるにょ

ところで… また能力のことで伝え忘れていることがありました。

>>192で、良子は明華に連荘を止められましたが、打点を「ハネ満から満貫」へ下げることが可能です。 良子には他家の能力を無効化する特殊能力があるので↓


<特>→「ソロモン第29柱アスタロト“能力殺し”」
    右手に巻きつけた毒蛇の力で相手の能力を塞ぐ。
    一試合で一度(一局)だけ、他家の常時発動系か特殊発動系の能力を完全に封じることができる。 他家が振り込みそうな時などにも使用可。


なので、この試合では以下の四つの能力のうちのどれかを、一回だけ無効化することができます↓


爽<特>→「アッコロとホヤウ」
     自分が倍満以上を和了した時に発動。
     次局で他家のオカルトを完全に封じ、中と萬子が集まる。 40%の確率で満貫以上を和了。

爽<特>→「パウチカムイ」
     自分の持ち点が一万点を切った時に発動。
     トップの雀士に××××。 とりつかれた雀士は、その局だけ和了することができない。

ハオ<常>→「中國麻将」
      ルールに不慣れな上、リーチをかけることがないため、翻数が低めになる。(常に役が1ランク下がる。1翻はそのまま)
      しかし鉄壁の防御を持ち、滅多に振り込まない。(振り込んでも80%の確率で流局にさせられる)
      ただしオーラスで劣勢に立たされている場合に限り、リーチをかける可能性がある。(もしリーチをかけたら和了時の役は1ランク下がることはないが、振り込み回避の能力は発動しない)

明華<常>→「風神」
      ・攻タイプ→自風と場風をほぼ独占できる。 和了点が常に1ランクアップする。(ただし倍満以上はそのままでアップしない)
      ・守タイプ→オリる際、風牌をうまく使えるので振り込むことがやや少ない。(40%の確率で他家のツモ和了りになる)


※今回、良子は親っかぶりでトップにかなりの差をつけられてしまったので、ここは使いどころかもしれません。(使えば明華との差を6000点縮めることができる)

1、ここで“能力殺し”の能力を使い、明華のハネ満を満貫に変更する(明華の打点誤申告になる)

2、ここではまだ使わず温存

先に「3票」を獲得した方でいきます

1 良子、「ソロモン第29柱アスタロト」召喚


ハオ「はい…」ジャラ

爽「ほらよ」チャラ…

明華「ふふっ、メルシー♪」


ハオと爽から3400の点棒を受け取り、にこにこ顔の明華・・・

ところが、


良子「……」

明華「? 戒能さん? あの、6400ですが…」

良子「ん? ああ、ソーリー… いや、しかしですね…」

良子「それ、ハネ満じゃなくて満貫じゃないですか?」

明華「へ?!」


明華「は? 何を言って… 私の手役は、メンホンツモで役牌の南、そして赤ドラがひと・・・つぅっ?!?!」ギョッ


明華手牌:南南②③③④④⑤⑥⑦⑧⑨⑨ ツモ「南」


明華(え、えええぇ・・・?? ど、どういうわけですか? 確かにこの手牌には赤五筒があったのに… ただの、普通の五筒に入れ替わっている?)

明華(ま、まさか、スリ替えられた…? いや、こんな周りに沢山カメラがある卓で、そんなこと出来るわけありません!)

明華(おかしい、一体、何が…? 赤五筒とただの五筒を見間違えたりなど、するわけないのに・・・ひっっ?!)=3


良子「・・・・・」ゴゴゴゴゴゴゴオオオオォ・・・


明華(あ、あれは・・・??)


その時、明華が良子の背後に見たモノは・・・

火龍・・・凶暴なサラマンダ―にまたがった、ビキニアーマーに身を包んだかなりグラマラスな美女だった・・・

彼女の右腕には、緑色の蛇が巻きついており、カマ首をもたげて身も凍るような冷たい目で明華を睨みつけていた。

蛇の毒を駆使して、どのような能力も無効化してしまう最強のオカルトキャンセラー…!

ルシファー、ベルゼブブと共に地獄を支配する最高位の悪魔、大魔神アスタロトである・・・!


“アスタロト『クククククク・・・ww』”ズモモモモモモモモオオオオォ・・・・


明華(そ、そんな…?? 悪魔の力で赤ドラを普通の牌に変えたというのですか…?)


良子「ツモと役牌とメンホン・・・5翻ですね。 つまりこの手は満貫止まりですよね?」ニタニタ

爽「あれ? ホントじゃん! なんだ、うっかり騙されるとこだったぜ。 じゃ、私は2400でいいんだよな?」

明華「うっ、ううぅ・・・」ブルブル

ハオ「・・・?」


 恒子『おや、これは・・・?』

 恒子『どうやら… 点数申告のミスがあったようですね。 雀選手の和了はハネ満ではなく満貫だったようです』

 恒子『打点の誤申告・・・これってチョンボにはならないんですか?』

 健夜『い、いや、打点の申告ミスはチョンボにはならないよ… わりと頻繁にあることだから』

 健夜『麻雀の打点は、和了者は勿論自分の点数を確認してから申告する義務がありますけど、他家にも、“本当にその点数で正しいのか”をチェックする義務があるんです』

 健夜『だから、もし仮に和了者が間違った点を申告しても、他家がそのまま言われた通りの点棒を支払い、手牌を崩して自動卓の落下ボタンを押してしまったら、もうその間違いの訂正は不可… その間違った打点が認められて試合が進んでしまうこともあるんだよ』
 
 健夜『申告ミスのペナルティは、故意かどうかは判断しにくいのでこれといった規定は無いはずです。 それ以前に、卓に座っている参加者全員が責任を全うする・・・というのが、麻雀のマナーの基本なんです』

 恒子「ほ、ほお…なるほど…? では、一度電光掲示板の点数が表示されてしまいましたが、これはフライングですね… 今、正しい点数が改めて表示されたようです!」


青龍東三局四本場(変更)

東 良子 32200→27800
南 明華 38100→47300
西 ハオ 14900→12500 
北 爽  34800→32400


~観客席~


淡「あれ…? 連荘、満貫までで止まっちゃった。 てことは・・・」

淡「4連荘の亦野先輩が正解だね♪ じゃあ、一番カロリーの高いスーパーBIGチョコの195kcalプレゼント!!」ズイッ


誠子に、油脂たっぷりのコーンスナックにぎっとりとチョコがコーティングされた、長さ25㎝もある日本一長いチョコバーを押し付ける淡…


誠子「だ、だから嫌だって言ってるだろ…!」

淡「ダメだよ! 正解したんだからちゃんと食べないと!」グイグイ

誠子「しょうがないな… うっ、クドい…」モグモグ


そして巨大迷路の方では、照が菫に付き添われ、なんとか対局室の玄武の間に辿り着けたのだった…


【東四局 親:明華】


 恒子『さあぁっ! 戒能選手の鬼のような連荘があったものの、トップは未だに世界ランカー雀明華ァ!』

 恒子『そして巡ってきた親番…! ここはさらに独走態勢を築くチャンスですっ!』


ハオ(明華が打点の申告ミスなんてするわけない… 何があったんだ…?)カチャカチャ

明華(してやられましたね… でも、気持ちを入れ替えて…! まだ私がダントツトップなんですから、これくらい気にすることはありません!)カチャカチャ

良子(ふふ… 今のアスタロトの力で、トップとの差は6000縮めることができました。 きっとこれは終盤で効いてくるはずです…!)カチャカチャ

爽(ラッキー♪ トップまで約2万点の差が、15000に縮んでくれたぜ… 戒能が何か使ったみたいだけど、私も得しちゃった♪w)カチャカチャ

爽(傘子に独走なんかさせてたまるか…! 私もぼちぼち本気でイクぜぇ…!!)ズモモモモォ・・・


良子の能力発動にも触発され、気合いを入れる爽…!

しかし、このトリックスターは… 東四局、初っぱなから誰も予想だにしていなかったとんでもないことをやらかすのだった… 


1巡目

ハオ「…」チャッ、ピシッ、トンッ…

爽「………」ジイイィー・・・

ハオ(… ん?)


上家が牌を捨てたのに、何故か牌をツモりもせず、ジーッとハオの方を凝視する爽・・・


ハオ「・・・? ど、どうしました? 私の顔に何かついていますか?」

爽「え? いや、別に…?」

ハオ「…じゃあ、早く牌をツモって下さいよ」

爽「んー…? ああ、はいはい、パイね・・・」スゥー…


  モニュッ


ハオ「あぅ!?///」

明華「え」

良子「は?」


 恒子『なぁっ!? これは・・・?』

 恒子『なんと獅子原選手ゥ! 突然、麻雀パイではなくハオ選手のおっパイをツモってしまったアァッ!!』=3


爽「ほほう、なるほど… これは96cmのIカップと見たね。 それにこの神の如き手触り…! ユキといい勝負してんぜこのパイは・・・!」モミモミ


 恒子『おおお…/// さ、さらに、獅子原選手、目をつぶってハオ選手のおっパイを盲パイし始めました…!///』

 健夜『ちょ、ナニやってんの?! これ公共の電波に乗ってるんでしょっ?!』


が、その直後、


ハオ「噴!」ドッゴオォッ!

爽「どぅふぅっ!?」=3=3


ハオの右手の掌底が脇腹にメリ込み、爽は横っ飛びにスッ飛んで椅子から転げ落ちていた…


爽「いててて… ナニすんだよ、ケガ人によぉ…」ウウゥ・・・

ハオ「そ、それはこっちのセリフです…/// 今のは手加減しましたが・・・もしまたふざけた事をしたら、命の保証はしませんよ・・・!」ゴゴゴォ・・・


~観客席~

 揺杏「あ、あいつ、またヤラかしやがった!」

 誓子「うう、頭痛い…」ズキズキ

 成香「爽さん…」

 ユキ「死なないと治らないんですかねあの人は…」 


爽(ちぇ… “パイとおっパイ間違えちゃった! アハハハハッ!w”で済ませられんじゃねーかと思ったけど… そう甘くはなかったか…)イテテ・・・

爽(でも、このチャイナちゃんのおもちが気になり過ぎて麻雀に集中できなかったけど… ひと揉みしたら私のリビドーもなんとか治まってきたぜ…!)ククク・・・


爽(ここは… ぼちぼち、やるしかないか!!)ボッ!


良子ハオ明華「「「 !?!? 」」」


空中で“何か”をつかみ、それを雀卓の右角に叩きつけた爽・・・

と同時に! 〇色の煙のようなモノが爽の掌から湧き上がる!!


爽(クク…w 魅せてやるぜ! アイヌの天地開闢の伝説で、国造りの神々が使った“五色の雲”の力をな!!)


※爽の出した雲の色は…?(最も早く「3票」を獲得した方でイキます。※能力ステージではないので、実際の能力によるアドバンテージは無し)

1、青と黒のダブル(水と月。ここでは衣の一向聴地獄とほぼ同じ)

2.黄色(土・大地に関わる力だが、具体的な能力は不明)

1、青と黒のダブル


爽(ナイスなタイミングで黒い雲・・・“クンネニシ”が戻ってきてくれた! ここはもう、やるしかないぜ!!)ボッ!


爽が卓の角を叩くと同時に、黒と青色の煙のようなモノがその掌から湧き上がる!!


爽「ふふ…w 無聊を託つ」ゴゴォ・・・

良子「え?」

爽「乏しいな… 闕乏したよお前らには…!」ズモモモモモオォ・・・

明華(? 獅子原さん? 遂に本当に頭がおかしくなってしまったんですか…?)

爽「世界ランカーにアジア2位… オカルト大魔人なんて呼ばれてるから、ころ…じゃない、さわやを楽しませてくれると期待してたけど… 所詮は有象無象…!」

ハオ「何を言ってるんですかあなたは…? だから早くツモって下さい」

爽「やかましぃっ! さあそろそろ御戸開きといこうかぁ!!」クワッ


 ザザザザァ・・・  ゴポゴポゴポゴポゴポオォ・・・・!
 

良子「うっ?!」
明華「これは…?!」
ハオ「・・・?」


良子、明華、ハオの足元に突如湧き立ち、流れ込む濁流・・・!


明華(こ、これは… 天江衣の一向聴地獄? な、何故獅子原さんが…??)


 チャッ、パシッ、タンッ、  チャッ、パシットンッ・・・


良子(… どうもおかしいですね…)チャッ

明華(? 当たり牌が出ない…)パシッ

ハオ(手が進まない…! やはりこれは天江衣のコピー?)トンッ

爽「~~♪」チャッ


 恒子『おや…? どうもヘンですね。 戒能、雀両選手が、6巡目までに多メンチャンでテンパイし、この局は速攻で決まるかと思いきや・・・』

 恒子『ピタリと手が止まってしまいました。 もう15巡目ですよ…?』

 健夜『…獅子原さんが仕掛けてますね。 一回戦で使った“青い雲”と…今回は“黒い雲”も使ってるみたいです』

 恒子『? あ・・・そういえば、一回戦の第二戦でもこんな時ありましたね。 天江選手のコピーでしたっけ?』

 健夜『うん、獅子原さんのこの力は、天江さんの一向聴地獄とは違って誰かがテンパイしないと発動できないみたいだけど、この局は幸か不幸か早目にその発動条件を満たしてしまいましたね…』

 健夜『一回戦でこの力を使った時は、青い雲で他家の手を遅らせて、終盤で本藤さんから出和了りを取ってたけど… 今回は黒い雲とのダブルなので、天江さんと同じように海底撈月で和了ろうとしてるんだと思いますよ』


 ジャバジャバジャバァ・・・  ザザザザザアアアアァ・・・・!!


徐々に水位を上げ、良子たちの首まで迫ってきた魔の水・・・!

その隙に、遅れていた爽も16巡目でテンパイを果たす!


爽(ふふ…w どーよ私の雲ダブルは! インハイで使った時にはネリーの奴に潰されたけど、今回は和了り切ってやる…!)

爽(かつてアイヌの神は青い雲を水へと変え、広大な海を創生した… そして、クンネニシ、黒い雲だけは天地創造後も残り、天空の月を乗せて運ぶ役割を担った… つまり!)

爽(この二色の雲をダブルで使えば、海に映る月を撈いとる・・・海底撈月で和了ることができるんだよ!)


良子(おかしい… これは、一回戦で天江衣が使っていた一向聴地獄に酷似していますが…?)

明華(このままでは海底牌は獅子原さん……)

ハオ(本当に海底撈月で和了られる…? なんとか止めなくては…!)


そして・・・


?「ロンorツモor〇×!!」


※掛け算コンマバトル!(積が偶数にしかならない雀士もいるので、ロンかツモかは打点の方で決定)
・明華→>>226×4
・ハオ→>>227×4
・爽→>>228×5
・良子→>>229×7

>>230>>231合計コンマ以下(打点表>>57 ※爽は主役なので和了した場合は打点1ランクアップ。海底撈月なのでツモのみ) 

7倍は負けるジンクスを崩せるか

はい

明華(2×4=8) ハオ(73×4=292) 爽(27×5=135) 良子(75×7=525)

打点(93+95=188 良子の三倍満ツモ)


17巡目…

爽(よし、あと一巡…!)チャッ

爽「……」


爽、あと一巡で海底という所で、ドラの二筒をつかむ…


爽(ドラ… ま、大丈夫だよな?)トンッ

良子「・・・ポン!」パシィンッ!

爽「へ?!」


良子、一瞬迷った様子だったが、ここでドラポン…! そして一筒を捨てる!


爽(なぁっ?! ここでズラされた…?)


そう、良子が鳴いたことで、最後、爽に回るはずだった海底牌は良子に…!


明華(! これは…戒能さんが無理鳴きしてくれたようですね)チャッ

ハオ(ズラしてくれた… これならきっと、獅子原が和了ることはない…!)タンッ


明華とハオの予想通り… 爽、最後の自分のツモ牌を悔しそうにツモ切る・・・


明華(よし、流局ですね。 親の私がテンパイですからまた次の一本場に持ち込めます…!)

明華「テンパ…」


 「 ツ モ 」


明華「は?!」


テンパイを宣言して手牌を倒そうとした明華の、下家…

魔人戒能良子が、ツモった海底牌の六筒をポトリと卓に落とす…

そして…!


 パラララララララアアァ・・・!


爽「げっ?!」
明華「あ…?」
ハオ「…ぐっ!?」


表れたのは、筒子の円で綺麗に染められたる美しい牌姿・・・!


良子手牌:③③④⑤⑥⑥⑥⑦⑦⑦ ツモ「⑥」 鳴き「②②②」 ドラ[②]赤[⑤]


良子「タンヤオ・チンイツ・ドラ4・海底撈月・・・・」ズモモモモモモモモモオオオオオオォォ・・・・!!

良子「11翻! 三倍満6000・12000です!!」カッ


 恒子『なっ・・・これは・・・?』

 恒子『ぬぁぁんんということでしょうっ! 海底撈月で和了ったのは、獅子原選手ではなく戒能選手ゥ!!』

 恒子『獅子原選手もタンピン三色イーペーコー・・・海底で和了ればハネ満という手を張っていましたが、戒能選手に喰い取られてしまいましたっ!!』

 健夜『17巡目の戒能選手の鳴きは本来は悪手ですが… ここではうまく行きましたね』

 恒子『え? 何?』

 健夜『えっとね… 戒能選手は17巡目、この手牌↓から、二筒を鳴いたんだよ』


17巡目良子手牌:①②②③③④⑤⑥⑥⑥⑦⑦⑦

 
 
 恒子『えっと、これは・・・?』 

 健夜『1-2-4-5-6-7筒待ちの6面張です。 いくらドラが出たからといって、通常は面前を崩してあそこで鳴くことは有り得ません』

 恒子『はあ… なるほど、鳴いたことで3-6待ち… 待ちが半分以下に減ってしまったわけですね?』

 健夜『うん。 これはもう海底牌が何なのか分かっていたとしか思えないね』


明華(三倍満の親っかぶり・・・? 最悪です!)

ハオ(く…! この私が、東場だけでマイナス二万以上…?)ウググ・・・

爽(このぉ…なんだよっ! あんな鳴き、考慮しとらんよ…!)

良子(ふふ…w 甘いですよ。 私だって、時の魔人や千里眼の能力があるんです。 このくらい朝飯前ですよ…!)ニタアァ・・・


青龍東四局

東 明華 47300→35300
南 ハオ 12500→ 6500 
西 爽  32400→26400
北 良子 27800→51800


【南一局 親:ハオ】


 恒子『さああぁ白熱の準決勝第一卓も南入! 現在トップはオカルトの代名詞と言えるこの方、戒能良子オォッ!!』

 恒子『一時ラスに落ち込み、劣勢に立たされていましたが… 親での連荘と先ほどの三倍満ツモで一気に浮上! 五万点越えのダントツトップに立っています!』

 恒子『一方、臨海のハオ選手が窮地に立たされています… ここまでヤキトリ… 振り込みもあり、点棒は一万点を切ってしまいました! トビ終了は無いとはいえ、これは厳しい!!』

 健夜『ハオ選手は平均打点が低いですからね… この状況は確かに相当不利ではありますね』

 恒子『しかし闘いはまだ半分が終わっただけ! まだまだナニが起こるかは分かりませんッ!!』


良子(さあ… 連続和了で一気に突き放しますよ…!)

明華(一発でまくられましたか… しかし、まだ勝負はここからですっ!)

ハオ(ぐぅ… このラス親で和了って、流れを変えないと…!)

爽(ふん、おもしれーことしてくれるじゃねーか… さすがは歩くオカルト… でもなぁ…!)

爽(私だってまだまだこんなモンじゃねーぞ!! 見せてやるぜこの獅子原爽の本気を!!)カッ!


※爽、何を使う?(最も早く3票を獲得した能力でイキます)

1、「赤い雲」
  他家に数牌を寄せることで、自分に字牌が集まる。
  和了率70%。和了れば1ランクアップの役で和了れる。

2、「白い雲」
  索子を集める。
  和了率70%。和了れば1、2、3翻役は満貫に繰り上がる。

3、「パコロカムイ(寿命の支配者)」
  特定の誰か(爽自身が選定できる)を確実に振り込ませる。 誰がロン和了りするかは未定(爽の和了率は50%)

4、「フリカムイ」
  自風以外の風牌を集め、70%の確率で鳴きホンイツ(満貫以上)を和了

4、フリカムイ

今日はここまでにします
安価・コンマ対応あざした!
また明後日20:00から


やっぱつえーわ


 恒子『なっ・・・これは・・・?』

 恒子『ぬぁぁんんということでしょうっ! 海底撈月で和了ったのは、獅子原選手ではなく戒能選手ゥ!!』

 恒子『獅子原選手もタンピン三色イーペーコー・・・海底で和了ればハネ満という手を張っていましたが、戒能選手に喰い取られてしまいましたっ!!』

 健夜『17巡目の戒能選手の鳴きは本来は悪手ですが… ここではうまく行きましたね』

 恒子『え? 何?』

 健夜『えっとね… 戒能選手は17巡目、この手牌↓から、二筒を鳴いたんだよ』


17巡目良子手牌:①②②③③④⑤⑥⑥⑥⑦⑦⑦

 
 
 恒子『えっと、これは・・・?』 

 健夜『1-2-4-5-6-7筒待ちの6面張です。 通常は面前を崩してあそこで鳴くことは有り得ません。 普通にあの二筒で和了っておけばよかったんですから…』

 恒子『ん…? はあ、なるほど? あの二筒で普通に和了れば、メンチンドラ4の倍満・・・って、倍満の出和了りをスルーしたってことですか!?』

 健夜『そうだね。 でも倍満で獅子原さん一人をへこましてもトップの雀選手には届かないからね… 倍満直撃ではなく三倍満をツモったことで、一発でトップに立てたわけです』

 恒子『えっと… つまり、ニ筒で和了らずに鳴いたことで、待ちが半分以下に減ってしまったわけですが、タンヤオをつけて海底牌で和了ったことで結局は三倍満で和了できた…というわけですね?』

 健夜『うん。 これはもう海底牌が何なのか分かっていたとしか思えないね』


明華(三倍満の親っかぶり・・・? 最悪です!)

ハオ(く…! この私が、東場だけでマイナス二万以上…?)ウググ・・・

爽(このぉ…なんだよっ! 私から出た当たり牌を見逃しといて、海底牌を喰い取ったってか…? あんな鳴き、考慮しとらんよ…!)

良子(ふふ…w 甘いですよ。 私だって、時の魔人や千里眼の能力があるんです。 このくらい朝飯前ですよ…!)ニタアァ・・・


青龍東四局

東 明華 47300→35300
南 ハオ 12500→ 6500 
西 爽  32400→26400
北 良子 27800→51800

乙あざす
進めてくにょ

4、フリカムイ


爽配牌:一二二七九九③⑤7北西東中


爽(オタ風3つ… それに数牌は9個あるうち6個が萬子… よし!ここは・・・!)

爽(一回戦で親満を和了った・・・アイツを呼ぶしかねーよな! 出でよっ!!)


爽(“フリカムイ”!!)カッ!


 ブワアアアアアアアアアアアアァァァァッッッ・・・・・!!!


良子明華ハオ「「「!?!?」」」


爽の背後に、巨大な怪鳥出現・・・!
 
その羽ばたきで起こす風は人や木々を吹き飛ばし、家屋をなぎ倒すと言われるほどの伝説の巨鳥・フリカムイである・・・!


良子(ほお… これはなかなかワンダフルな…)

ハオ(これは… インハイでネリーと対戦した時に召喚したフリカムイ…!)

ハオ(私が親の時に、また厄介なモノを出してきたな… しかし・・・)

ハオ(分かっているんですか獅子原…? この卓には、明華…“風神”がいるんですよ?)


明華「……」ゴゴゴォ・・・


爽「ポン!」パシィンッ→「九九九」

爽「それもポン!」カシィンッ→「西西西」

爽(よしよしいいカンジだ…!w 5巡目で早くもホンイツ一シャンテン…!)ククク・・・


爽手牌:一二二北東東東  鳴き「九九九」「西西西」


爽(フリカムイは、手牌にある自風以外の風… つまりこの局では南以外の風牌を呼び込んでくれる)

爽(全部オタ風だから役牌にはならねーけど、ホンイツにすれば何も問題なし… この手ならさらにトイトイ… あるいはチャンタかホンローも見える…!)

爽(あと北か二萬か三萬が来てくれればテンパイだ! さあ来いっ!)


ところが・・・

爽「…」チャッ、トンッ

爽「……」チャッ、タンッ

爽「……?」チャッ、トンッ…


爽、突然牌が引けなくなる…!


爽(ああん…? なんでだ? 萬子はともかく、北は引けるはずだぞ?)

爽(フリ、どうしたんだよ? あと少しなんだから北も呼び込んでくれよ!)


“フリカムイ「… グルルゥ…」”


しかし… 先ほどまでその巨大な両翼を広げて羽ばたいていたフリカムイが…沈黙!

何かに怯えたように、翼をたたんで縮こまってしまっていた…


爽(? フ、フリ? 一体どうし・・・おぉっ?!)


 ビュオオオオオオオオォォォ・・・・!!


その時… 突然、爽の正面から春風のようなあたたかい風が吹いてきた…


爽(こ、これは・・・うっ?!)

明華「……」ニコッ

爽(し、しまった、風神…! こいつ、まさか…?!)


爽(まさか… 残りの風牌をもう独占してるっていうのか?!)

明華「…」フフッ


明華手牌:??⑦⑧⑨發發南南南北北北


そう… 風神明華の力は、フリカムイが卓上にいても健在…!

既に場風の南、そして自風の北を暗刻にして抱えてしまっていたのである…!


爽(・・・く、くそ・・! まさか、フリカムイが押し負けるなんて…?)チャッ、パシッ、タンッ・・・


絶対に来ない北など、持っていても何の役にも立たない…

爽、歯ぎしりしながら残していた北を河に出す…!


爽(でも、まだまだだ… 刻子がもう3つできてんだから、すぐに手変わりできる…! 和了るのは私だっ!)

明華(ふふ…w 先ほど戒能さんに場風をカンされた時は、私の力に翳りが出てしまったのかと思いましたが…)

明華(まだ大丈夫…! 風牌の取り合いで、あなた如きに負けるはずがありません!)カッ

良子(獅子原さんと雀さんの能力がぶつかって… お互いに牽制し合っているようですね。 ならばこのスキに、私が和了りますよ!)チャッ

ハオ(明華も獅子原も風牌をかき集めての染め手… 一シャンテンくらいまで手は進んでいるようだが…)チラッ

ハオ(この親を逃すわけにはいかない! ここは・・・多少無理をしてでも、和了を取りにいきますよ…!)チャッ!


四者四様の思惑渦巻く卓上・・・

そして!


?「ロンorツモor〇×!!」


>>259コンマ以下(和了者)
01~70→爽(「フリカムイ」発動)
71~80→良子
81~90→明華
91~00→ハオ

打点
>>260>>261コンマ以下(打点表>>57

せい

07爽 84+65=149(ハネ満ロン。3の倍数+2なので、上家ハオ振り込み)


12巡目…

ハオ「……」チャッ

ハオ(…字牌か…)


ハオ、指先にぞりっとした感触… 生牌の東である!


ハオ(・・・若干危険な匂いがする。 恐らく東は明華か獅子原のどちらかが暗刻にしている…)チラッ

ハオ(出せばカンをされ、嶺上開花でもし和了られたら責任払いで振り込むことになる…)

ハオ(しかし… ここで重なることの期待できない字牌なんかを持っていては、私の手牌は実質、死ぬ…!)

ハオ(トップまでこれだけの大差がある状況で・・・嶺上開花なんていう確率の少ない役を心配していることはできない…! ここは、通す!!)タンッ→「東」


ハオ、東強打・・・

そして!


爽「それカンだっ!」パシィンッ→「東東東東」

ハオ(! 来たか…!)


爽、手牌からばらりと東3つを倒し、ハオの東を拾い上げ大明槓!!


爽「いただきだぜっ!!」ズオオオオォッ!


山の一番奥・・・嶺上牌へと手を伸ばす爽!


ハオ(ツモるわけない… 宮永咲じゃあるまいし、嶺上開花なんかで和了られてたまるか…!)
 

 チャッ!


爽「りんしゃ・・・!」


※ハオの「中國麻将」発動
>>264コンマ以下
01~80→流局(爽のみテンパイ)
81~00→ハオ振り込み

25流局


爽「りんしゃ・・・んかいほうならずぅ・・・」コトッ…


爽、げんなりした表情で嶺上牌を河に出す…

そして…


18巡目

ハオ「ノーテン」パラリ・・・

爽「て、テンパイ…」ギリッ

良子「ノーテン」パラッ

明華「ノーテンです…」パララ


 恒子『南一局は流局…! 獅子原選手、ホンイツホンロートイトイのハネ満をテンパイしていましたが、結局和了ならずっ!!』

 健夜『雀選手が北を抱えなければ確実に和了っていたでしょうね…』


爽(この… でもまだまだ! 次は私の親番だからな!)


青龍南一局

東 ハオ  6500→ 5500 
南 爽  26400→29400
西 良子 51800→50800
北 明華 35300→34300


【南二局流れ一本場 親:爽】


 恒子『さあ場は南二局の流れ一本場へ! 順位は変わらず、残すは3局… トップの戒能選手が抜け出すのか…? それとも下位が盛り返していく展開になるのでしょうか?!』

 健夜『まだ点差は大したことありませんからね。 ハオ選手も含め… 誰が勝ち上がれるかはまだ全く分かりませんよ』


配牌・・・

良子(さて、では…)スッ…


山から自分の牌を四枚ずつ引いてくる良子…


發⑨2東 


良子(ふむ… 役牌が重なればいいですが…)チャッ


良子、さらにもう四枚を引いてくる…!


⑧1中⑥


良子(…これは… チャンタ手…?)


そして残りの5枚を引き、ドラ表示牌がめくられる…!


9東[⑤]發五  ドラ「中」(ドラ表示牌は發) []=赤


良子(おお、發が重なりましたね。 これなら…)カチャカチャ


理牌して現れた、その牌姿は・・・!


良子配牌:五[⑤]⑥⑧⑨129東東發發中 ドラ「中」


良子(ほお、これはなかなか… チャンタよりは、赤⑤のある筒子の染め手を目指すのがベターでしょうか…?)


※ここまでの配牌及びドラは、>>194>>200>>244>>250の乙コンマを使って、>>24のコンマ牌表を使って取ったものです。


良子(どうやらここが勝負所のようですね… ここでまた大物手を和了れば、一気に優位に立てます…!)

良子(使うとしますか! 私のとっておきを・・・ さあ出でよッ!!)


良子(“ラプラスの悪魔”!!!)カッ


 ブワアアアアアアアアァァ~~ン・・・!!


明華ハオ爽「「「 !?? 」」」ギョギョッ


今回… 良子の背後に現れたのは、黒いタキシードをバリッと着こなし… 頭にはシルクハット、胸元には紅い蝶ネクタイ、右手にはステッキを携えた気品にあふれた紳士・・・ではなく、白い“ウサギ”だった。


爽(!? な、なんだこいつ…? ウサギ?)

良子(ふふふ…w “ラプラスの悪魔”は、近代の物理学において提唱された一つの究極の“概念”が実体化した存在…!)

良子(19世紀… フランスの数学者ピエール・ラプラスは、もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と熱量を知ることができ、それらのデータを解析することができれば、不確実なことは何もなくなり、未来も過去もこの世の全てを知ることができると主張した…)

良子(つまりラプラスの悪魔は、因果律という概念の究極の終着点…! この世の全ての運命、因果を支配している万物を超越した存在…!)

良子(クク… ラプラスの悪魔にかかれば、因果律を捻じ曲げ、都合の良いフューチャーをメイクすることも可能…! 運命に干渉できるのは、何も小鍛治さんだけではないんですよ…!)ニタアアァ・・・


良子(とはいえ、ラプラスの悪魔はあまりにも強大で絶対的な力をもっているが故、私もこれをパーフェクトに支配できるわけではありません。 ただ一時的に力をレンタルすることができるだけ… その時間的制約はおよそ3巡…!)

良子(しかし、3巡あれば十分…! この手牌、3巡あれば見違えるほどにグローイングアップさせることができます!)


良子配牌:五[⑤]⑥⑧⑨129東東發發中 []=赤


良子(さあ、まずは・・・!)チャッ・・・!


※3巡目まで手を進めます。

捨てる牌と引きたい牌を一つずつ書き込んで下さい。 書き方は例えば「南→③」のように、左に「捨てる牌」、右に「ツモりたい牌」を書いて下さい。

三つ書き込まれた時点で良子の3巡目の手牌が決定されます。

ルールは、「ドラである中と赤ドラ」のみは引くことができません。 また、一度ツモった牌を捨てることもできません。 それ以外は自由に捨て牌を選び、欲しい牌を引くことが出来ます。

ゆっくりで構わないので、牌が他の人とダブらないようにお気をつけを。 手牌に一つしかない牌がダブって捨てられた場合は二つ目のレスが無効となります。

(7)は筒子の⑦?

>>272
そうです。機種依存文字を避けました。

>>274
了解です

中→⑦
9→發
五→④


良子(まずは… 第一打はこれ!)タンッ→「中」


明華(ん?)
ハオ(第一打で役牌のドラ…?)
爽(なんだぁ… 何を狙ってる?)


良子が第一ツモで七筒を引き、ノータイムでドラ中を出すと、卓上に不穏な空気が流れる…


良子(ふふ、何も驚くことはありません。 何しろ中はあなた方全員が、一枚ずつ持ち合ってしまっているんですから…!)ニタァ・・・

良子(重なる可能性の無いドラ字牌など最も不要な牌です。 さてネクストは・・・九索・・!)チャッ


良子が中を切り出したことで、他家も合わせ打ち… 2巡目までにドラが全て河に出るっ!

そして3巡目…


良子「…」タンッ→「五」


ハオ(!? 3巡目でど真ん中の五萬手出し? まさか… もうテンパイしているのか?)


ハオの推察通り… 良子はわずか3巡でテンパイを果たしていた…!


良子手牌:④[⑤]⑥⑦⑧⑨12東東發發發 []=赤


良子(クク…w ラプラスの悪魔にかかれば、この程度お茶の子サイサイです…!w)

良子(しかしここからは自力で牌を引かなくていけません。 この發のみで裏ドラ期待でリーチをかけてもいいですが… まだ3巡目ですからね…)

良子(ペン三索待ちというのもそこまで良い待ちではありません。 やはりここは鳴きも視野に入れて筒子のホンイツを目指すべきでしょうか…?)


☆良子、どうする?(直近4レスのうち、「最もコンマ以下の数の大きいレス」が選んだ番号でイキマス)

1、このままリーチだっ!(和了率そのまま(35%)。打点ハネ満or倍満)

2、鳴きも入れて筒子のホンイツを目指す(和了率50%にアップ。打点3翻or満貫)

3、鳴かずに筒子のホンイツを作りリーチ(和了率20%にダウン。打点倍満or三倍満or数え役満)

※基本和了率は良子35%、爽25%、ハオ20%、明華20%

2

>>280の2、鳴きも入れて筒子のホンイツを目指す


良子(やはり… ここは鳴きを入れての筒子のホンイツ狙いがセオリーですね…!)


と、その時、


ハオ「…」トンッ→「東」

良子「! ポン!」カシィンッ!

爽(! オタ風を鳴いてきた…?)

明華(ホンイツですね…)


 恒子『! 戒能選手、3巡目でテンパイを果たしましたが、リーチはかけず… 他家から出た東を鳴いてテンパイを崩しましたっ!』

 健夜『え、いや、単騎待ちでテンパイしてるよ』

 恒子『おっと失礼!w えーっと、東鳴いて一索切ったので、發のみの二索単騎待ちですね?』

 健夜『うん。 でもこれは鳴きホンイツ狙いですね。 ペンチャン待ちであの手でリーチをかけるよりは、一般的な選択だとは思います』


そして、5巡目…!

良子(さあ… あと一つでも筒子を引けばホンイツテンパイです! カモン!)チャッ!

良子(! この牌は…!)


和了の声が上がったのは7巡目だった。


>>286コンマ以下(和了者)
01~50→良子
50~65→明華
66~80→ハオ
81~00→爽

打点
>>287>>288コンマ以下(打点表>>57

良子の打点表
02~100→三翻
101~200→満貫

18良子 61+15=76(三翻ツモ)


良子(! この牌は…!)


 赤五索
 

良子、5巡目にツモったのは筒子に非ず、赤五索…!


良子(…五索は生牌… 山にたっぷり残っている可能性もあります…)

良子(後で筒子を引いて中盤で赤ドラを捨てるのはリスクを伴いますが… とりあえず持っておきましょう…)トンッ→「2」


良子、二索単騎待ちから五索単騎に変更…

そして7巡目、


良子「…」チャッ!

良子(あ、ツモってしまいましたねw まあこれはこれでOKです♪)トンッ

良子「ツモです」パラララァ・・・


良子手牌:④[⑤]⑥⑦⑧⑨[5]發發發 ツモ「5」 鳴き「東東東」 []=赤


良子「發のみの赤ドラ2、三翻の一本場は1100・2100です」


爽(くっ、はやっ! このやろ、私の最後の親を…!)ムググ…

明華(…ホンイツ狙いで、途中でツモってしまったわけですか…)

ハオ(まずい。 戒能は安手でも当然和了ってくる。 追いつけない…!)クッ


青龍南二局流れ一本場

東 爽  29400→27300
南 良子 50800→55100
西 明華 34300→33200
北 ハオ  5500→ 4400


【南三局 親:良子】


 恒子『またもや戒能良子…! 流局を挟んでの連続和了です! もはや彼女の独壇場となってまいりましたっ!!』

 健夜『トップの戒能選手はあと逃げ切ればいいので、当然手が速い… それに対して他家3人はやはり大きい手を和了らなくてはいけませんから、スピードにどうしても差が出てしまいますね』

 恒子『そうですね… 特にラストのハオ選手は、遂にトップまで5万点以上の差がついてしまいました… これはさすがに厳しいでしょうか?!』


ハオ「……」

ハオ(ここまで私は一度も和了れていない… 親はもう無いから、私が和了れるとしても、あと2回だけ…!)

ハオ(あと2回で… 5万点を引っくり返す…?)

ハオ(まさに無理ゲー… 誰ももう、私がここで勝つとは思ってないだろうな…)

ハオ(しかし… 私は絶対にあきらめませんよ! 麻雀は…どんな逆境からでも逆転が出来る競技なんだから…!)ジャッ!

ハオ「!」


配牌13牌を揃えて一気に起こしたハオの表情が、わずかにほころぶ…!


ハオ(来た…! これは“あの役”を狙ってみるか…?)ゴゴォ・・・


明華(…? ハオ… どうやら勝負手が来たみたいですね…)


4巡目…

ハオ手牌:一二二三四五六七③⑤348 ツモ「七」


ハオ「…」タンッ→「8」


 恒子『む、これは… ハオ選手、萬子に寄せていってるみたいですね… 点差もありますし、メンチンを作るつもりでしょうか?』

 健夜『……』


そして3巡経過、7巡目…!


ハオ手牌:一一二二三四四五六七七34 ツモ「七」


ハオ、またもや七萬ツモ! 3つ重ねて刻子にする…!


 恒子『おっとハオ選手早いっ! ここで七萬ツモ…! 二萬を切れば2-5索のリャンメン待ちでテンパイですが…?』

 健夜『いえ… 確かにテンパイですが、この手牌にはまだ役がありません。 リーチをかけることがないハオ選手は、ここで二萬は切らないでしょう』

 恒子『なるほど… ではやはりここは、残りの34索のリャンメンターツを落としてチンイツへ・・・なぁっ?!?』=3


ハオ「…」タンッ→「七」


 恒子『え、な、何…? 七萬ツモ切り?! ど、どうして…??』


 恒子『何をやってるんでしょうハオ選手は? せっかくチンイツへ向かうための絶好の所を引いてきたのに…??』

 健夜『これは… やっぱりですね』

 恒子『はい?』

 健夜『ハオ選手は… チンイツを目指していることはその通りだと思うんですが、ただのチンイツではない… これは“連七対”を和了るつもりでいるんだと思います』

 恒子『りぇんちーとい?』

 健夜『中國麻将の役の一つ… 大三元や九連宝燈と同じ役満に相当する最高打点の手役です』

 健夜『日本の役で言うとチンイツリャンペーコーですね。 つまり7種の数牌を全て対子にする必要がある… なので、あの膨らんでしまった七筒はハオ選手には不要だったんです』  

 健夜『ちなみにこれが2~8の筒子で作られるとローカル役満の大車輪になるんだよ。 連七対は1~7、あるいは3~9の並びでもOKなんだけどね』

 恒子『ほ、ほお… じゃあ、ハオ選手はこの局、その連七対を和了ること以外は全く念頭にない…ということなんでしょうか?』

 健夜『8~9割はそういうことだと思うけど… でも、あの34の索子のターツをまだ残してるのは、一応保険をかけてるんじゃないかな…?』

 恒子『保険?』

 健夜『うん。 ハオ選手の、中國麻雀の手役に照準を合わせた時の引きの強さは物凄いモノがあるけど… あのメンツの攻めをかわしてあんな大物手を和了るのは、さすがに難しいでしょうから…』


ハオ(よし… ここまでは順調…! あと三、五、六筒のどれかを引ければ連七対一シャンテンまで来る… 私なら和了れるっ!)チャッ!

ハオ「……」


しかし… 8巡目、ハオが引いたのは二索!


ハオ手牌:一一二二三四四五六七七34 ツモ「2」


 恒子『おっとハオ選手ここで二索ツモ! さきほど七萬を残して二萬を切ってリーチをかけていれば、リーチ一発ツモで和了れていました…!』

 健夜『リーチをほとんど使わないのがハオ選手の打ち筋ですからね… でもここは、彼女も悩みどころかもしれません』


ハオ(残していた索子のリャンメンターツにくっついたか…)ムググ…

ハオ(どうする…? 明華はいつも通り風牌を生かしてのホンイツ… 順調に手が進んでいる気配…)

ハオ(戒能はこの局はタンピン手。 真ん中を切り始めているからそろそろテンパイだろう…)

ハオ(獅子原もドラそばを切り出しているのはテンパイが近い証拠…)

ハオ(この索子のシュンツを生かしてタンヤオに移行するべきか… それとも、連七対にこだわるべきか…?)


この勝負の命運を決めるかもしれない二者択一に、しばし逡巡するハオ…

索子を切るか… それとも一萬の対子を落としてタンヤオに移行か…?


ハオ(ここは・・・こっちだ!)タンッ!


ハオが切った牌は・・・・


>>295コンマ以下(和了者)
01~90→ハオ(「一色三歩」発動)
91~93→爽
94~96→良子
97~99→明華
00→流局(ハオテンパイ)

打点
>>296>>297(打点表>>57

14ハオ 62+02=64(二翻ツモだが、「中國麻将」で1ランク下がるため、一翻ツモ)


ハオ(ここは・・・こっちだ!)タンッ!


ハオが切った牌は・・・・


 一萬


一萬切り! 連七対を見切り、タンヤオへの移行…!


明華(? また萬子を出してきた… まさかチンイツテンパイ? いえ… 他の手に移行したんでしょうか…?)


そして9巡目

ハオ「ポン!」パシィンッ→「二二二」

良子「!」


ハオ、良子の出した二萬を鳴いてすくい上げる…!

さらに10巡目…


ハオ「・・・ツモ」トンッ

ハオ「… タンヤオのみ、300・500です…」パラリ・・・


ハオ手牌:三四四五六七七234 ツモ「五」 鳴き「二二二」 


爽「あ? な、なんだそのゴミ手は…?」

良子「…いいんですか、そんな安手で和了ってしまって…」

ハオ「いいんです。 これがこの局のベストでしたから…」

明華「……」


 恒子『南三局! 和了をゲットしたのはハオ・ホェイユー選手… ヤキトリ回避ですが、しかし打点は1翻…! いいんでしょうかこれで…?』

 健夜『うーん… 他家3人が既に大きい手をテンパイしていましたからね。 ここはこれで仕方ないのかもしれません』


明華「失礼…」チャッ


明華、他家に軽く声をかけ、自分の次のツモ牌をめくる・・・


明華(! やっぱり…! ハオが和了らなければ、私は次のツモで和了っていた…!)

明華(く… ダブ南ホンイツ一気通貫ドラ3ツモで三倍満… 私がトップに立てていたのに…!)ギリ…

明華(ハオ、やはりあなたは・・・ まだ、あきらめていないんですね・・・)


ハオ「……」ゴゴゴゴゴゴオオオォ・・・


青龍南三局

東 良子 55100→54600
南 明華 33200→32900
西 ハオ  4400→ 5500
北 爽  27300→27000

>>298一部訂正

×ハオ「・・・ツモ」トンッ

×ハオ「… タンヤオのみ、300・500です…」パラリ・・・



×ハオ「・・・和(フー)」トンッ

×ハオ「… ツモ、タンヤオのみ、300・500です…」パラリ・・・


※さて、オーラスでは、ハオはリーチをかけることが可能です。リーチをかけた場合、打点1ランクダウンのマイナスのアドバンテージが無くなりますが、振り込み回避の能力も無くなります。

オーラスで、ハオがテンパイした場合・・・

1、リーチをかける

2、かけない

先に3票を獲得した方でイキます(オーラスはまた明後日)

1、ハオがテンパイした場合はリーチをかける

本日ここまでなのよー
安価・コンマ対応あざした!
また明後日20:00から

乙あざす
進めてくにょ

>>292一部訂正

×健夜『日本の役で言うとチンイツリャンペーコーですね。 つまり7種の数牌を全て対子にする必要がある… なので、あの膨らんでしまった七筒はハオ選手には不要だったんです』  
〇健夜『日本の役で言うとチンイツリャンペーコーですね。 つまり7種の数牌を全て対子にする必要がある… なので、あの膨らんでしまった七萬はハオ選手には不要だったんです』  

※オーラスのみ、打点表は>>57(2コンマ合計制)ではなく、一回戦と同じ打点表(一発勝負)↓を使用します。

ーーーーーーー

<打点表>

コンマ以下
01~10→1翻
11~30→2翻
31~50→3翻
51~70→4・5翻(満貫)
71~80→ハネ満
81~90→倍満
91~98→三倍満
99、00→役満

※ツモかロンか決まってない場合は、和了点のコンマが偶数ならツモ、奇数ならロン

ロンの場合、コンマが3の倍数なら和了者の下家、3の倍数+1なら対面、3の倍数+2なら上家からの出和了り(ただし役満ロンだけはあとで振り込み者を決める)


【南四局 親:明華】※明華が主役なので和了れば打点1ランクアップ。「風神」の能力もあるので実質2ランクアップ。


 恒子『さあさあさあっ! 準決勝第一卓、青龍の間の闘牌もいよいよ大詰めっ! オーラスですっ!!』

 恒子『現在トップは歩くオカルト戒能良子ォ! ここまで三倍満も含めてなんと6回も和了しています!』

 恒子『序盤にインパチの振り込みがあったものの、まさにそれを補って余りある攻撃力…! 現在点棒は54600! 決勝戦進出に王手をかけています!!』

 恒子『そして2位には風神雀明華ァ! 序盤から連続で歌いまくって、卓上に見事な風牌の華を咲かせてきましたっ!』

 恒子『しかし三倍満の親っかぶりなどもあり、トップとの点差は21700…! ですがここはラス親ですので、まだまだ逆転は十分有り得ますっ!!』

 恒子『続いて3位には北海道のオカルトデパート獅子原爽選手…! 雲を出したりカムイを出したりと奮闘してきましたが、今のところは大体戒能選手か雀選手にその力を封じられてきました…!』

 恒子『しかししかし! 彼女のポテンシャルはまだまだこんなモノではないはずです! この人の爆発力を生かせば、一発逆転は十分可能でしょう!!』

 恒子『ラストはアジア大会銀メダリストハオ・ホェイユー選手…! 東一局での雀選手へのまさかの振り込みで出鼻を挫かれたのか… ここまでほとんど和了れていません…!』

 恒子『しかし! 彼女のそのクールな瞳にはまだ静かな闘志の炎が宿っています! まだあきらめていません! 果たして私たちに奇跡の逆転を見せることはできるのでしょうか…?!』


 恒子『一体どうなるのかこの闘牌イィ! お互いの意地と青春をかけた最後の闘い!! 決勝戦・・・ファイナルステージ進出第一号として名乗りを上げるのは、一体誰になるんだアァッ?!』=3


~会場・観客席~


 ザワザワガヤガヤ・・・ ドーナルンダコレ?  ヤッパカイノウサンノニゲキリジャネ?  イヤ、ココデフウジンガマクル!  シシハラノヤツモナンカヤリソーダナ…  イエイエ、ハオチャンノキセキノダイギャクテンナノデスッ!!  ワイワイガヤガヤ……


ダヴァン「さすがは戒能良子… しかし、ミョンファはラス親… きっとここで逆転してくれるはずデス!」

ネリー「うん、そうだね… でも、ハオは・・・」

ダヴァン「ハオは… さすがにあきらめているのではないでしょウカ…? さっきの安和了りとイイ…」

ネリー「トップに役満ブチ当てるしか逆転の可能性無いもんね。 しかもハオは打点は低い方だから、もうダメかな…」

智葉「お前たち・・・ハオの目を見てないのか?! あれはあきらめた人間の目ではないぞ!!」

ダヴァン「サトハ?」


智葉「さっきの、南三局の安和了りも… あれは勝負をあきらめていないからこその和了りだったんだ。 あそこでハオが和了らなければ、他家の誰かが大物手を和了っていただろう…」

智葉「ハオはあの和了りで、自分の逆転の芽を潰さずに残した… あいつはまだ勝つ気でいる。 仲間ならその気概を汲んで見守るべきだろう?」

ダヴァン「そ、そうでスネ、サトハ…」

ネリー「……」


ダヴァン(とは言っても… そんなに簡単に都合よく役満を和了れたら、誰も苦労しませンヨ…)

ダヴァン(今のうちに、ハオにかけるなぐさめの言葉を考えておきまショウ…)

ネリー(ハオはもう無理だヨ。 でも明華なら、親だし、ここでまくれる可能性は十分にある…!)

ネリー(ポイントはスピードだね… この局、流れを一番早くつかんだ者が・・・勝つ! 明華、今こそ飛翔のときだよ!)


由子「ここまで来れば戒能さんの勝利なのよー」

恭子「そうやな… 余程のことが無い限りは勝てると思うけど…」

洋榎「いや、まだ油断はできんで。 臨海のフレンチがラス親やからな… 連荘されたら厄介や」


良子の闘牌を気にかける姫松メンバーの面々・・・

そう、彼女たちは、郁乃の紹介で来たプロの戒能良子に、何度も特訓のコーチをしてもらっていた…

姫松の部員にとって、良子はもう善野、郁乃に次ぐ三人目の監督のようなものなのである。


絹恵「順当に行けば戒能さんが勝てるやろうけどなぁ…」

漫「…いやでも、なんか、うち… このオーラス、何かが起きるような気がして仕方ないんやけど…」

絹恵「漫ちゃん、縁起悪いこと言わんといてや」ハラハラ


誓子「やっとオーラス… このまま何事も起きずに終わってくれればいいんだけど…」

成香「? ちかちゃん、爽さんを応援してあげないの?」

誓子「いやー… 応援してないわけじゃないけど、また何か恥ずかしいことやらかすんじゃないかって心配で…」

揺杏「あいつのことだから、ここで簡単には終わんねーかもしんないよな… 色んな意味で」

ユキ「………」

誓子「? ユキ? どうかした?」

ユキ「え、いや、べつに・・・///」


ユキ(爽さん… 最後くらいカッコイイとこ見せて下さいよ! 私は信じてますからね…!)ドキドキ



~青龍の間~


明華「LAAAAAAAAAAAAAA~~~~~~!!!♪」ビュオオオオオオオオオォォ・・・!!


 恒子『歌…! 雀選手配牌前にまた立ち上がって歌い始めました!!』

 健夜『親ですから和了りさえすれば次局に繋げられますが… この局の一発勝負でケリをつけるつもりみたいですね』


良子(雀明華… 強敵でしたが、逆転などさせませんよ…! 勝って決勝に行くのは私ですっ!)

良子(ここまでファイトしてきたあなた方に敬意を表し… この私の本気で迎え撃ってあげましょう! さあカモンッ!!)

良子(“時の魔神”グレモリー・・・! “千里眼”アンドロマリウスッ!!)カッ! ブワアアアアアアアアァァ・・・!!


良子の背後に… 立派なラクダにまたがった、アラブの衣装をまとった巨乳美女… そして、体中に紫色の大蛇を巻きつけた異形の怪物が現れる…!


良子(悪魔二体ダブル…! ここは一気にカタをつけさせてもらいますよっ!!)


爽(…! 戒能の奴また出したな… しかも二体同時か… それなら私も遠慮はしねーぞ! とっておきを出してやる!!)

爽(顕現せよッ! “アッコロとホヤウ”・・・!!)ゴォッ!  ズモモモモモモモモモオオオオォォ・・・!!


雲間が切れ、赤い日光が降り注いで広大な大地と海を照らす…!

そしてその中に現れたるは、無数の足を持つ山のように巨大なタコ…! そして翼と鳥の頭を持った大河のように巨大な大蛇!!


爽(クク… インハイで数え役満を和了ったアッコロとホヤウのコンボで… 一気にキメてやるぜっ!!)カッ


ハオ(ふん… 全員ここ一番という所でオカルト頼みか… 私には… そんなモノは必要ないっ!!)キッ

ハオ(最後に勝負を決するのは自分自身の力…! 私が日々鍛えてきたこの純粋な雀力だ…!!)

ハオ(プライドにかけて、あなた方には負けないっ! さあ来いっ!!)ジャッ!!


また配牌の13牌を揃えて、一気に引き起こしたハオ…!


ハオ(! これは・・・!)


※各自の配牌時シャンテン数を決定します。 (一回戦と異なり、1向聴であっても、あと一歩…有効牌を引いて“テンパイ”をしなければ和了チャンスはやってきません)
良子→>>323
明華→>>324
ハオ→>>325
爽→>>326

それぞれコンマ以下が、
01~20→5向聴
21~40→4向聴
41~60→3向聴
61~80→2向聴
81~00→1向聴

※シャンテン数が少ないほど、和了のチャンスが早く来る可能性が高まります。 

良子→3向聴(57) 明華→5向聴(16) ハオ→3向聴(49) 爽→3向聴(56)  


良子「む…!」
明華「……」
ハオ「ぬ…」
爽「ふぅ…」


配牌を確認する四者…! 全員… 好配牌と言える者は一人もいない…!


 恒子『配牌は… 大体四人横並び? いや、雀選手だけ遅いですね?』

 健夜『雀さんは5向聴、あとの3人は3向聴ですね。 しかし… まだ分かりませんよ。 誰が一番早くテンパイまで辿り着くかは…』


  チャッ、ピシッ、タンッ、  チャッ、パシッ、トンッ!・・・


オーラス… また四人の牌を操作する音が響き始めた…


爽(さあ来いっ)チャッ!

良子(カモンッ!)チャッ!

明華(ヴィヤンッ!)チャッ!

ハオ(过来!)チャッ!


指に魂を込めながら牌をツモる少女たち…!

しかし… 何故か、誰も自分の有効牌を引いてこれないっ!!


良子(・・・これは? さては、獅子原さんの後ろにいるスネイクのせいですね…?)チラッ

爽(ふふ…w ホヤウカムイは、ネリ―や宮永咲ですら完封した最強のオカルトキャンセラーだ… この卓ではあんたの力は通用しないぜ!)ククク…

爽(でも、おかしいな… アッコロを出してるのに、中も萬子も来ない…? あの戒能が出した魔神どもとぶつかり合って、力が相殺されてんのかな…?)チャッ


ハオ(……)チャッ

ハオ(くそ、来ない… これは、厳しいな…)タンッ

ハオ(配牌3向聴… そこまで悪くはないけど、私はこの手から役満を作らなくてはいけない。 単純にテンパイすればいいという話ではない…)

ハオ(絶妙の所を引いてこれなくては私は勝てない。 くそっ…来いっ!)チャッ


しかし… ハオがつかんだのはまたもや無駄ヅモ…


ハオ(まずい… オタオタしてたら、誰かに和了られて勝負が決してしまう…!)ドクンドクン・・・


ポーカーフェイスを崩さまいと努めるハオ… しかし、その首筋には冷や汗が伝い、その耳は自分の高まる心臓の鼓動を聞いていた。


ハオ(ダメか…? やはり、負けるのか…?)ギリ…


その時だった。



明華「・・・ハオ」

ハオ「え?」


明華「どうしたんですか? 眉間にシワが寄っていますよ?」

ハオ「……」

ハオ(この私が、感情を表に出してしまうなんて… でも明華、何もそんなこと言わなくても…!)


盟友であるが故に、ハオのわずかな表情の変化を読み取り、声をかけた明華…

ハオは、明華のその言葉をなじるように明華の顔を見たが、風神はにこりと微笑んだ。


明華「リラックスですよ、ハオ・・・」

明華「最後まで麻雀をあきらめてはいけません。 そして、最後まで、麻雀を楽しむ気持ちを忘れてはいけませんよ♪」ニコッ

ハオ「…!」


ハオ(そうか… そうだな、明華の言う通りだ…)

ハオ(余計なことを考えすぎていたかもしれない。 もっと、いつも通り… 肩の力を抜いて…)フウウゥ、スウゥーッ・・・


深呼吸をするハオ…

そんな彼女の脳裏には、10年以上前、まだ香港で麻雀を始めたばかりの頃… 麻雀牌をさわるだけで楽しかった懐かしい日々が走馬灯のように蘇っていた。 


ハオ(・・・そういえば、“麻雀は極めて優れた人生のシミュレーションモデル”だと、誰かが言ってたな…)

ハオ(そう、配牌は生まれた時の境遇や環境と同じ… そして、どんな打ち方をするかは、そのまま人生のなかで何を思い、何を努力して生きていくかと同じ…)

ハオ(最終的にその対局・・・人生が、花を咲かす・・・つまり和了ることができるかは、誰にも分からない)

ハオ(人生も対局も、何をしても結局は報われず、不遇のままに立ち枯れ…朽ちることもある)

ハオ(でも・・・)

ハオ(私はまだ生きている…! 生きている限り、逆転の可能性はある…!!)

ハオ(ならば最期まであがくだけだ…! たとえ負ける・・・死ぬとしても、私は最期まで前のめりで・・・笑って死にたいっ!)スウウウゥ・・・


爽「!?」


その時、ハオの下家にいた爽は・・・ ハオが憑き物が取れていくように、雰囲気が変わっていくのを感じた。


ハオ「……」ニコォ…


爽(な…? こいつ、笑ってる…? ずっと無表情だから、能面でもかぶってんのかと思ったけど…)


そう、ハオは、試合中には決して見せない、仲間にしか見せることのないあの穏やかな笑みを口元にたたえていた。


ハオ(さあ… 今の私に出来ることは、ただ真っ直ぐに向かうことだけ…! 来いっ!!)チャッ!

ハオ(! これは・・・!)


※有効牌獲得バトル! 自分の有効牌をツモるか鳴くかして「テンパイ」まで到達した雀士が和了のチャンスを得ます。レス一つ一つが誰かの有効牌になります。

コンマ以下
01~20→明華
21~40→ハオ
41~65→爽
66~00→良子

レスをして有効牌を引いて下さい。 まずは4回…! 4つのレスでテンパイしてさらにプラスで有効牌を引いた雀士は2回和了チャンスを得ます。

48爽、77良子、87良子、72良子 

良子(3向聴→テンパイ) 明華(5向聴のまま) ハオ(3向聴のまま) 爽(3向聴→2向聴) 


ハオ(これは・・・ ダメか・・・)タンッ…


ハオ、またもやツモ切り… どうしても有効牌を引けない!

そして…


良子「…」チャッ

良子(! 来ました! よしこれで手が進みました…!)ニタッ


8巡目にしてやっと良子が3向聴から2向聴へと手を進める…!

そして… 爽も一回だけ萬子を引いて手を進めたが、良子はさらに9巡目、10巡目と有効牌を引き、アッという間にテンパイに到達…!


爽(く…! 戒能の手が進んでる…? なんでだ? ホヤウもアッコロもこいつには通用しないってのか?!)


そう… 爽が、自分の使役できるカムイの中でも最も信頼を置いているアッコロとホヤウですら、戒能良子の魔神たちの前では、もはやただの蛇とタコに過ぎなかったのだ…


“アンドロマリウス「クク…w うい奴よ。 お前など私が使役する蛇たちの中でも最弱よ…!ww」グフォフォ…”

“ホヤウ「…」ガクブル”

“グレモリー「わーいタコだタコ!★ カルパッチョにでもして食べちゃおーっと♪」モグモグ”

“アッコロ「」チーン”

 
爽(そっ、そんなバカな・・・?!)


唖然とする爽の横で… 魔人戒能良子が、自らが最強のオカルト遣いであることを証明するべく、山に手を伸ばす・・・!


 チャッ!


良子「 ツモ!! 」タァーンッ!!


打点(勝負は決していますが、一応和了点を決めます)
>>339コンマ以下 (打点表>>314

03一翻ロン(3の倍数なので下家明華振り込み)

※明華の「風神」守タイプ発動
>>341コンマ以下
01~40→ツモに変更
41~00→明華振り込み

あい

22ツモに変更


良子「 ツモ!! 」タァーンッ!!


爽明華ハオ「「「 !?! 」」」


良子「ツモのみ! 300・500です…!」パラリ・・・


爽(あいぃ…! くっそ…!!)ギリィ

明華「……」パタッ…

ハオ(・・・終わった・・)ギシ…


歯ぎしりをする爽、黙って目をつぶり、自分の手牌を伏せた明華、そして椅子の背もたれに寄りかかり、天をあおいだハオ・・・

死闘決着…! 決勝戦に駒を進めたのは大生院女子3年戒能良子!!

オカルトデパート獅子原爽… 世界ランカー雀明華… アジア銀メダリストハオ・ホェイユー… 2年前の世界から来た恐るべき魔人の前に、準決勝にて、力尽きる・・・!


青龍南四局(終局)

東 明華 32900→32400
南 ハオ  5500→ 5200
西 爽  27000→26700
北 良子 54600→55700


順位
1位 S5戒能良子(ファイナルステージ決勝戦進出決定)
2位 B24雀明華
3位 A10獅子原爽
4位 B23ハオ・ホェイユー

今日はここまでです
安価・コンマ対応あざした!

明後日は私用で書けないため、次は4日後の17日(土)の20:00から

第二卓のメンツ(朱雀の間 咏・霞・衣・優希)の能力貼っておきます↓ 殆ど加筆はされていません。 また何か変更・調整・追加等の意見あったら、試合開始までにお願いします。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

『S3 三尋木咏(高三)』

<常>→「業火の火力」
    1・2・3翻は全て満貫和了となる

<ス>→「迫り来る怒涛の火力」
    和了率70%。 ハネ満以上確定。

ーーーーーーーーーーーーー

『A16 石戸霞(高三)』

<ス>→「絶一門」
    70%の確率でメンゼンチンイツ(ハネ満or倍満)をツモ和了する。

<ス>→「迫り来る怒涛の魔乳」
    10000%の確率でメンホン(3翻or満貫)を和了する。

<特>→「鉄壁のおもち」
    トップに立っている場合、基本和了率が15%アップする。 しかし倍満以上は全てハネ満止まりになる。
    (ただし、発動されるのは「ノーマルステージ」のみ)

ーーーーーーーーーーーーーーーー

『B17 天江衣(高二)』

<ス>→「一向聴地獄」
    他家3人が流局寸前までテンパイできない。
    70%の確率で海底撈魚+α(満貫以上)をツモ和了る。

<特>→「昏鐘鳴の音」
    衣が、他家の誰かに対して自力で2万点以上の点差をつけた時に一度だけ発動。
    その相手に70%の確率で満貫以上をロン和了りする。(複数いる場合は選べる)  

ーーーーーーーーーーーーーーー

『B24⑥ 片岡優希(高一)』

<ス(特)>→「東場の神」
    東一局限定で発動。 超速攻・高火力。 東一局の一本場二本場なら、もう一度発動することは可能だが、他の局の連荘時では発動できない。
    和了を決めるコンマバトルで2レス分ゲットして闘える。(1・2・3翻は満貫に繰り上がり)    

<特>→「パワー・オブ・タコス」
    東場の間、基本和了率が15%アップした状態で打てる。

>>318
迷路に居る筈の洋榎姉さんが居る!?

>>353
マジだ!wwww さすがに迷い方もハンパないっすねこの人は…

乙あざす
進めてくにょ

第二卓試合開始は21:30くらいから

各自の能力は、>>343のままで今のとこ変わりありません。 何か変更する場合は、必ず試合開始までにお願いします


 恒子『けっ・・・・決着ううウウウウゥゥ―――ッッ!!!』=3

 恒子『準決勝第一卓遂に決着! 決勝戦、ファイナルステージ進出一人目は・・・』

 恒子『愛媛大生院女子3年生! 歩くオカルト戒能良子選手ですっっ!!』

 健夜『かなり厳しい試合でしたが… 最終的には、今のオーラスの和了りも含め、要所要所できっちり他家を抑えたことが勝利に繋がりましたね』


爽「はぁ… 全力出せたと思うんだけどな… 敵わなかったか… うう、憩ちゃんとデートする夢が…!」ウグググ…

明華「残念です… やっぱり、夏の高校生は侮れませんね…」

ハオ「明華、今は11月ですよ」

明華「あ、そうでした。 秋の高校生も侮れませんね♪」

爽「季節とか関係あんのかよ…」


良子「良いファイトでした… また、機会があったら是非一緒に打ちましょう」

明華「勿論です、喜んで」

爽「次は負けねーぞ!」

ハオ「決勝・・・私たちの分まで、頑張って下さい」

良子「イエス、オフコース♪」


良子明華爽ハオ「「「「 ありがとうございました!!!! 」」」」


 恒子『準決勝第一卓青龍の間終局ゥ! 選手の皆さんは、このあとスタッフの引率で地上の会場に戻って頂きますので、ちょっと待ってて下さいね!!』


~会場・観客席~


 ザワザワガヤガヤ・・・ ヤッパリカイノーガカッタカ  サスガダナ…  デモフウジンモオシカッタヨネ…?  ワイワイガヤガヤ・・・・


由子「戒能さんが無事決勝進出決めたのよー!」

絹恵「さすがですね…! 漫ちゃんの嫌な予感が当たらんで良かったわ♪」

恭子「こりゃ漫ちゃんデコに油性やな」キュッ

漫「や、やめて下さいよっ!」=3


洋榎「恭子そんくらいにしとき。 政治家のマニフェストとスズの予感ほど当てにならんもんはないんやから」モグモグ

恭子「そうですね・・・って、そういえばなんで主将ここにおるんですかっ?!」

由子「洋榎の試合はどうなってるのよー?」

洋榎「ん? いや… 一回対局室行ったんやけど、まだ始めんみたいやから… ちょっと串カツ食いに戻ってきたんや」ムグムグ

絹恵「おねーちゃん! 戒能さんの試合終わったんやからきっと他の卓もやるでっ? はよ戻りっ!」

洋榎「なんやなんや… そない慌てんでも平気やて」モグモグテコテコ…





~青龍の間・実況室~


恒子「さて! では次の試合を行う前に、今の第一卓での対局について、解説の小鍛治プロと一緒にサクッと振り返ってみたいと思います! 小鍛治プロ! 如何でしたか?」

健夜「そうですね… 4人の、各自のこの半荘での獲得点数って今出る?」

恒子「え? っと・・・出ますよ。 連荘時の積み棒と供託のリー棒無しの統計ですけど、まずトップの戒能選手が実に7回も和了っての合計51600… 2位の雀選手が23900、3位の獅子原選手が21000、そしてハオ選手が1100、ですね」

健夜「ツモ和了りが多かったこともあって、獲得点数の多寡がそのまま勝敗を決定させてしまいましたね。 ハオ選手も要所要所でその巧みな打ち筋を見せてくれましたが、最終的に和了に結びつかなかった… 最後までツキを手繰り寄せることができませんでしたね…」

健夜「私の予想では、獅子原さんがもっと暴れて場をかき回すんじゃないかと思ってたんだけど、カムイや雲の力は戒能さんや雀さんに毎回ほぼ完全に封じられてしまった… これは能力の相性というものもあったかもしれません」

恒子「オカルトの種類の多さでは現世代最強のオカルトデパートも、本物の魔人や風神の前ではその力を発揮できなかった・・・ということですね?」

健夜「この半荘に限って言えばそうなります。 特に南一局… フリカムイを使っての風牌の取り合いで雀選手に押し負けたのは痛かったですね」


健夜「雀選手は前半は非常に良かったんですけど… いったんトップを戒能選手に取られてしまってからは、スピードで一歩及びませんでした」

健夜「ただ、立ち回り次第では、敗退してしまった3人も勝てる・・・トップに立つ方法もあったと思います。 この敗戦を機に、また自分のレベルアップに繋げて欲しいですね」

恒子「なるほど… まあでも、やはりと言いますか、小鍛治プロが“頭一つ抜けている”と言った通り、順当に戒能選手が決勝進出ということになったわけですが…」

恒子「どーですか? 戒能選手は決勝ではどんな闘いを見せてくれると思います?」

健夜「えっとそれは… この準決勝では、戒能選手のオカルトの力が十二分に発揮されてそれが結果に結びついたわけですけど、決勝ではそううまくはいかないかもしれませんよね」

恒子「ほう? と言いますと?」

健夜「戒能選手は相手によって、発揮される実力の“量”が違ってくるからです。 相性の悪い相手とぶつかれば、苦戦は必至でしょう」

恒子「なるほど! RPGで火属性のキャラは氷属性には強いけど、風属性が相手だと分が悪いとかありますもんね♪」

健夜「え…? いや、私はRPGとかやらないからよく分かんないけど…?」


恒子「ふーむ… じゃ、もし決勝にあの女子高生のすこやんが上がれば、戒能選手には勝てるということですね?」

健夜「そうは言ってないよ。 戒能さんは私どちらかといえば苦手だもん。 こないだ麻雀バーではやりちゃんたちと一緒に東風3回だけやった時も、稼ぎ負けたし…」

恒子「じゃあ、この大会の決勝で是非ともリベンジを果たして欲しいもんですね!」

健夜「高校生の時の私に自分の尻拭いしてもらうつもりはないよっ!」=3


恒子「では! うまくまとまったところで次の卓の試合を始めたいと思います!!」

健夜「? 何もまとまってないと思うんだけど…」

恒子「残るは朱雀、白虎、玄武の間ですが・・・そちらに待機している皆さんを呼んでみましょう! ・・・って、えぇっ?!」

恒子「まだ選手が4人揃っていない…? マジで?!」


“えり『いえ、あの、白虎の間では一度4人揃ったんですけど、愛宕洋榎選手がどこかに行ってしまって、今行方不明で…』”

“裕子『玄武の間です。 こちらは先ほどかなり遅れて宮永照選手が到着したんですが、それでもまだ3人しか揃っていません…』”


恒子「えー… これは困りましたねぇ… どうやら迷子の選手が何人かいるようです。 これでは次の試合を始められません!』

恒子「朱雀の間もまだ揃ってないんでしょうか? 村吉さぁーんっ!!」


“みさき「はーい、こちら朱雀の間では・・・・」”






約40分前…

~朱雀の間~


霞「よろしくお願いします三尋木さん。 お手柔らかにお願いしますね♪」ニコォ・・・

咏(17)「そりゃ無理な相談だねぃ。 あんたが相手とあっちゃあ、私も本気で行かせてもらうよ…!」

霞「……」ゴゴゴゴゴォ・・・

咏「……」ズモモモモモモオオォ・・・


 みさき『こちら朱雀の間では、三尋木選手に続いて永水の大将石戸選手が到着…! 早くも熱い火花を散らせています!』

 のよりん『貧乳対超乳!w ロリ対オバサン!!ww』プンスコ=3

 みさき『な、何言ってるんですか野依プロ…』


 ガチャッ・・・!


?「お…? なんだじぇこのピンクの部屋は? ここが対局室か?」ヒョコッ


 みさき『む? あの選手は…』


咏、霞に続いて朱雀の間に姿を現したのは・・・

肩に赤いマントを羽織り、腰に白い“猫蛇”のポーチのようなものをつけた小柄な少女だった。


 みさき『あの選手は… 清澄高校の先鋒、片岡優希選手・・・!』

 のよりん『ロリが増えた!w』プンプン=3 


優希「ほーぉ…? 私の相手は永水のオッパイオバケか! 相手にとって不足無しだじぇ!!」カッ!


霞「オッパイ・・・なんですって? もう一回言ってくれるかしら?」ニコニコゴゴゴゴゴゴゴオオオオォ・・・

優希「!?」ビクッ

優希(な、なんちゅう圧力だじぇ… これが咲ちゃんが言ってたやつか…!)

優希(でも、私だってインハイの決勝でチャンピオンや眼鏡極道を苦しめた“全国の顔”だじょ! もうこの程度の相手に物怖じするようなビビリじゃないんだじぇ…!)キッ

優希「…オバケは言い過ぎたじぇ。 でも… この試合、オッパイが大きければ勝てると思ったら大きな間違いだじぇ!」

優希「清澄高校切り込み隊長片岡優希とは私のことだっ! この私が来たからには、決勝進出はあきらめてもらうじょ!!」

咏「へえ・・・これはイキのいい子が来たもんだねぃw」ズモモモォ・・・

優希「うぇっ?」ギョッ


咏「神奈川妙香寺高校3年、三尋木咏だ。 今日はよろしくたのむよん♪」

優希(!? プロ雀士のトップランカー… 首位打点王の三尋木咏…! 確かこの人全日本代表の先鋒まで務めてたじぇ…)

優希(で、でも… 何もビビることはないじょ! 将来プロになるとはいえ、こいつも今は私と同じ高校生なんだ… ならば負ける道理は無い!!)

優希(相手にとって不足無し! こいつに勝って一気に私の名を天下に轟かしてや・・・るぅ?!)ピクッ

咏「…ん? どうかした?」

優希「…それ… 肩にのっけてる白いのはなんだじぇ?」

咏「ああ、これかい? これはゲンかつぎ… 好きな形に曲げられるぬいぐるみなんだよねっ」ニュ~ン…

優希「私もそれに似てるの持ってるじょ! のどちゃんからもらった白猫・・・“セアミー・ノル・ユルフィオ”っていう立派な名前があるんだじぇ!」スイッ


腰のセアミ―を取り外して、咏に見せてあげる優希…


咏「へえ…! 同種族の猫蛇かい。 良かったねエイミー、あんたのお仲間だよ♪」ニョンッ


優希「まさかおぬしも猫蛇好きの呪われた血族だったとはな…! ならばタコスも好きだな?」

咏「タコ・・・ス? 嫌いじゃないけど?」

優希「ならば食うべし! 京太郎に多めに作らせといて良かったじぇ! 永水のおねーさんにも一個あげるじょ」ヒョイ

霞「あらあら、間食したら太っちゃいそうだけど… 頂きます♪」


こうして… 朱雀の間の3人は、タコスを食べながら対局室備え付けのモニターで第一卓の試合の観戦を始めたのだった…


 オヒョーッ! カイノーチャンヤッパリツヨイネィ!  フウジンモナカナカヤルジェ、モグモグ…  アラアラ、ハオサンモマダアキラメテナイワヨ





…しかし、対局が終わっても、朱雀の間には4人目の対戦者は姿を見せていなかった…


霞「…遅いわね。 何かあったのかしら…?」

咏「いつまで待ってりゃいーんかねぃ、こりゃ…」

優希「きっと迷子になってるんだじぇ。 こうなれば三麻で決着を着けるじぇ!」ムグムグ


その時…!


 ガチャ・・・


ハギヨシ「衣様、こちらが空きのある対局室でございます」スッ

衣「う、うむ… ハギヨシ、世話になったな…」グシュ・・・


ハギヨシに付き添われ、半泣き顔で入ってきた衣…


 みさき『おや・・・? 何か執事らしき黒服の男性と金髪の幼女が・・・ あ、あれは龍門渕の天江選手ですね! やっと朱雀の間の4人目の選手が到着したようです!』

 のよりん『ロリおかわり!w ロリざんまい!!ww』プンスコリン=3


優希「! 龍門渕のおこちゃ…天江じゃないか! おぬし今までずっと迷路にいたのか?」

衣「!? ゆ、ゆーき…?」

優希「さては迷子になって家来を呼んだな。 やっぱりおこちゃまだじぇw」クヒヒ・・・

衣「う、うるさい! 衣は子どもじゃないぞ! ちょっと散歩を楽しんでいただけだ!!」=3


咏「どうやらやっと試合を始められるみたいだねぃ」

霞「そうですね…(なんでこんな子どもっぽい相手ばっかり… 私の見た目に対する当てつけ…?)」


~朱雀の間・実況室~


“恒子『朱雀の間もまだ揃ってないんでしょうか? 村吉さぁーんっ!!』”


みさき「はーい、こちら朱雀の間では… ちょうど今4人選手が揃いました! ここからは実況室を交代してお送りさせて頂きます」

みさき「第二卓、朱雀の間の実況担当はわたくし村吉みさき… 解説はいつも通り、私の相方、野依理沙プロです。 野依プロ、今日もよろしくお願いしますね」

のよりん「よろしく!」プンスコモグモグ=3

みさき「!? な、何食べてるんですか野依プロ…?」

のよりん「タコス! もらった!!」ムグムグ=3

みさき「もう! しゃべる時は物は食べないで下さいって言いましたよね?! 選手の紹介いきますよっ!」


みさき「まずは一人目… 総合ランキング3位…! “迫り来る怒涛の火力”の通り名で知られる神奈川妙香寺高校3年生、三尋木咏選手…!」

みさき「一回戦ではあの姫松の主将愛宕洋榎選手の非常にしたたかな打ち筋の前に、2位通過という結果でしたが… 彼女らしい爆発的な火力での和了を見せ、園城寺怜、藤田靖子という実力者をきっちり退けてこの準決勝に進んできました」

のよりん「2位ダメ!」プンプン=3

みさき「そ、そうですね… この準決勝、一回戦とは異なり2位では上に進むことは出来ません。 一回戦よりさらに厳しい闘いが予想されるこの準決勝… “格上だから勝って当たり前”とされているそのプレッシャーに負けずに、実力を発揮できるか? 注目したいところです」


みさき「そして二人目はランキング16位、永水女子3年生、“絶一門”石戸霞選手…!」

みさき「一回戦では阿知賀のレジェンド赤土晴絵選手らと対戦… 東場では不利な展開を強いられ、じりじりと削られて窮地に立たされましたが…」

みさき「南一局の親番で大爆発…! 怒涛の高打点の連続和了で逆転トップ! そのまま一気に勝負を決めてしまいました」

のよりん「おっぱい!」プンスコ=3

みさき「はい、また彼女のあの大きな胸で倒牌をするという凄まじい和了が見られるのか…? 注目ですね… って、何言ってんだろ私……」


みさき「えーっと、気を取り直して続いて3人目! ランキング24位、清澄高校1年生“東場の神”片岡優希選手!」

みさき「一回戦ではあの小鍛治健夜選手や阿知賀の新子選手らと対戦… 東一局での親満和了のリードを守り、見事に2位通過でこの準決勝に駒を進めてきました」

みさき「本人は打倒小鍛治健夜に闘志を燃やしているようです。 1年生で生き残っているのはもう彼女だけですし、健闘を期待したいところですね」

のよりん「あいつじゃ無理!!w」プップスー=3

みさき「そ、そんなこと分からないじゃないですか… 片岡選手と言えば、インハイではチャンピオン宮永照選手から直撃を取るなどの活躍もありました。 是非彼女の勢いに乗った豪快な闘牌を見せて欲しいものです」


みさき「そして、つい先ほど到着したのはランキング17位、龍門渕高校2年生、インターハイ最多獲得点数記録保持者・・・天江衣選手!」

みさき「昨日の一回戦では、インハイ個人戦の1~3位という超強豪を相手に、遺憾なくその実力を発揮…! 3回も海底撈月で和了って一時は点棒が7万点近くに達し、会場全体に戦慄が走るほどの強さを見せてくれました」

みさき「今日は彼女の代名詞である、“海に映る月を撈いとる”・・・海底撈月を何回見せてくれることになるのか…? 興味が尽きませんね」

のよりん「月が出てないからダメ!」プンプン=3

みさき「え? ・・・確かに、天江選手は、昼より夕方や夜の方が和了率が高いという統計があるようですが… 真昼でも空に月が出ることはあります。 あの強者たちを蹂躙するような闘牌を、ここでも是非再現させて欲しいと思います!」


みさき「以上! 四名の選りすぐりの雀士たちによる準決勝第二卓…! 一体どのような展開が待っているのでしょうか…?」

みさき「卓では今場決めを行っていますね。 場決めというと、清澄の片岡選手は起家率が9割を超えるそうで、一回戦でも見事に東家を引き当てていました」

みさき「初めに起家を担当できるか否かで、かなり闘牌に影響が出てくるそうですが、今回は、果たして・・・?」


※場決め

咏→>>375

霞→>>376

優希→>>377

衣→>>378

(コンマ以下の大きい順に東→南→西→北)


第二卓朱雀の間・場決め
東 霞 (96)
南 咏 (67)
西 優希(14.12)
北 衣 (06.12)

     優希
     (西) 
   ――――――

   |    |
  衣 |    | 咏
 (北)|    |(南)
   |    |
   ――――――

      霞
     (東)


※ステージ発動系の能力は「北→西→南→東」の順だが、優希のステージ系能力「東場の神」は東一局限定の能力なので、この試合は「優希(東1)→衣(東3)→咏(南1)→霞(南3)」の順になる。

※ノーマルステージでの「主役」の巡る順番は、「能力の発動される順番と逆」なので、「霞→咏→衣→優希」。

※基本和了率は「咏35%、霞25%、優希20%、衣20%」だが、東場の間は優希の特殊能力「パワー・オブ・タコス」が働くため「優希35%、咏30%、霞20%、衣15%」。

※各自の能力詳細及び細かいルールについては>>343>>55>>57>>58を参照下さい。


みさき「場が決まりました! 片岡選手は、残念ながら東家ではなく西家… しかし、前哨戦でも起家ではありませんでしたが、きっちり1位通過を果たしていました。 これくらいでヘコたれることはないでしょう…!」

みさき「代わりにトンパツの親をゲットしたのは永水の石戸選手…!」

のよりん「ディーフェンスッ!」プンッ=3

みさき「ん? ・・・ああ、えーっと… 石戸選手は、トップに立っている時の防御率が非常に高いそうなので… ここで和了できれば有利に試合を進められそうですね」

みさき「さあ! では野依プロ、このメンバーでの対局は・・・どんな展開になると予想されます?」

のよりん「… 一人だけ勝つ!!」プンスコ=3

みさき「だからそんなことはみんな知ってますよ… では、どんなことに注目されていますか?」

のよりん「ロリ3人対熟女・・・! どっちが強いか?! ジャジャーン!!w」プンスコ=3

みさき「熟女って… 石戸選手はまだ17歳なんですよ?」

のよりん「サバ読んでる!」プンスコリン=3


みさき「そんな訳ないじゃないですか… 確かに高校生らしからぬ貫録はありますけど…」

みさき「じゃあ… この勝負のポイントは、どのあたりだと思います?」

のよりん「・・・・ 火力?」プンス…

みさき「そんな自信なさそうに言わないで下さいよ。 でも確かに、この4人の選手は全員、和了時の平均打点が非常に高いですよね…」

のよりん「ドカァーンッ!!」プンスコ=3

みさき「はい、誰がこの半荘の中でより大きい爆発を起こせるか…? より強烈なパンチを繰り出せるのは誰か? そういう、インファイトの殴り合いのような激しい闘牌になるかもしれません」

みさき「果たして誰が勝利を手にし、決勝戦進出第二号として名乗りをあげるのか…? いよいよ準決勝第二卓、朱雀の間・・・試合スタートです!!」


【東一局 親:霞】


「「「「 よろしくお願いします(だじぇっ)!!!! 」」」」
      

 チャッ、ピシッ、タンッ!  チャッ、パシッ、トンッ ・・・・


 みさき『さあ、いよいよ対局が始まりましたが… まずはやはりあの選手が動くことになるのでしょうか・・・? おや?!』


優希「ポン!」カシィンッ!→「東東東」

衣「む」


 みさき『! 片岡選手1巡目から鳴いてきました…! 天江選手から出た場風の東を早速ポンです!』

 のよりん『攻めてる!』プンプン=3

 みさき『そうですね… 鳴けば手は早くなるかもしれませんがリーチをかけられなくなるし、手牌の一部をさらして情報を与え、さらに自分の牌数が減るため振り込みのリスクが高まるなどのデメリットもあります…』

 みさき『片岡選手はリーチを中心としたメンゼンのプレイングが多いとされていますが、ここはスピード重視でまずは流れを引き寄せる思惑でしょうか』

 のよりん『臨機応変!』プンスコ=3


優希(この東場… 私以外誰も和了らせないじぇ! タコスチャージの私の本気のスピードについてこれるもんならついて来いだじぇっ!!)チャッ!

優希「カン!」パシィンッ!→東「東東東」


 みさき『おっと、これは・・・!』


 みさき『片岡選手さらに東を自分でツモって加カン…! カンドラを自分の手牌にのせました! これは速度だけでなく火力も備えた手に育ちそうです!』


咏(カン…? 初っ端から攻めるねぃ)チャッ、パシッ

霞(あらあら、お急ぎかしら…?)ウフフ

衣(ふふ、楽しそうだなゆーき…! ならば、その意気に乗じてみるのも一興…!)

衣「ポン!」カシィンッ→「九九九」

優希「ぬ?」


霞(…! 上家の九萬ポン… トイトイかチャンタ…? いや、第一打で東を切っているということはジュンチャンかチンイツ狙いかしら。 こちらも要注意ね…)


さらに、


優希「チー!」パシィンッ→「④⑤⑥」

咏「!」


優希、今度は咏の出した六筒を拾い上げてリャンメンチー…!

その瞬間、他家に緊張が走る!


咏(⑤が赤、④はカンドラ… いきなりドラ2かい!)

霞(怖いわねぇ… でも、私も親だしこの手を降りたくはない…)

衣(ゆーき… 勇猛果敢に攻めているつもりだろうが… もはやそれは短慮軽率の攻め! 和了るのは衣だぞっ!)チャッ


そしてわずか6巡目… 朱雀の間に最初の和了の声が響き渡る!


※コンマバトル(最も数の大きい者が和了。 その数が偶数ならツモ、奇数ならロン。 ロン和了の場合、振り込み者は最も数の小さかった者)
衣→>>386
霞→>>387
咏→>>388
優希→>>389>>390 (ステージ系能力「東場の神」発動)

・和了点>>391>>392 (打点表>>57

はい

衣09 霞60 咏53 優希17+46=63(優希ロン和了。衣振り込み)

打点07+90=97(三翻だが、「東場の神」の能力により満貫に繰り上がり)


優希「ロン!!」ガタッ!

衣「なっ?!」

咏「ひゅーっ! はっやいねぃ!」

優希「ふふ…w 手変わりを待つまでもなかったじょw 私に対してそんな甘い所を出してくるとは、やっぱりおこちゃまだな!w」グフォフォ・・・

優希「東・ドラ3で満貫8000だじぇ!!」クワッ!


優希手牌:四五六⑧⑧35 ロン「4」 鳴き「東東東東」「④⑤⑥」 赤[5⑤]カンドラ[④]


衣「この…!」ギリ…

優希「天江… おぬしとノッポの特訓のおかげで、私は強くなれた… そのことには感謝してるじょ」

優希「だが、礼はおぬしに勝利することで返してみせるじぇ! 覚悟するんだな!!」クワッ

衣「何を?猪口才な…! 一回くらい満貫を上がったくらいで、御目出度い奴だ… しょせんお前はまだ有象無象の塵芥と変わらぬということ… 教えてやらないといかんようだな!!」ゴゴゴゴゴゴオオォ・・・!!


朱雀東一局

東 霞  30000   
南 咏  30000  
西 優希 30000→38000 
北 衣  30000→22000

今日はここまでだじぇ
安価・コンマ対応あざした!
また明後日20:00から

なんや感や言って試合後霞さんの膝の上に座るうたたんとか見てみたい

乙あざす
進めてくにょ

その前に一つ。 本来は試合が始まってからのルール改変は御法度ですが、ちょっと相談したいことがあります。

リーチについてです。

リーチをかけて和了れなければ1000点を失うので、リーチをかけた者は不利。 前哨戦の時からこの点をなんとかしたいと思っていました。

なので準決勝からは下のルールを付加しており、第一卓で良子がリーチをかけた時に適用されました↓


「※自分が能力を発動しておらず、主役でもない場でリーチをかけた時は、基本和了率が5%低くなるが和了できれば打点が1ランクアップする。 和了できなければ1000点を失う」


もちろんこれは和了者が決まる前にリーチをかけた場合ですが… この「基本和了率が5%低くなる」というのは、もうあまりにもややこしいので省こうかと思う。

自分が能力を発動しておらず、主役でもない場でリーチをかけて和了ったら打点1ランクアップ。 これでいいかなと思う。


1、省く方向でいんじゃね

2、いや、一度決めたルールなんだから変えるのは良くない

※どちらかに投票か、意見願います。 ちょっと様子を見ます。

投票あざす
1で良さそうなので、「基本和了率が5%低くなる」というのは省くという事でルールを変えます


~会場・観客席~


モニター「みさき『片岡選手の満貫和了一閃…! さすがは東場の神… あの天江衣選手から直撃を取ってみせました』 のよりん『なかなか!』プンスコ=3」


  ザワザワザワ・・・   カタオカガアマエカラアガッタデ!  ヤルヤンカタオカ!  ガヤガヤガヤ・・・・
 

咲「優希ちゃん調子良さそうだね、和ちゃん!」

和「そうですね… まあまあでしょうか」

まこ「なんじゃ和、素直に喜んでやりゃあええのに…」

和「ええ、まあ… でもあの子はいつも、ここからが問題ですから…」

久(そうね… 優希の必勝パターンは、トンパツの一発で勢いをつけて、東場の間に出来る限り稼ぐ… そして南場は防御優先でなるべく安手で早く場が回るように立ち回って、リードを堅持する…)

久(でも、あのメンツ相手にトップを取るには、まずそれだけでは通じないでしょうね。 たとえ東場で2万3万程度のリードを築けたとしても、南場で和了れなければきっと最後にはまくられてしまう)

久(優希が勝って決勝に行くには、東場でいつも通り稼ぐのはもちろん、南場での失速を出来る限り抑えることが必須…!)

久(優希は準決勝のメンバーの中では格下扱いされているけど… インハイを経験してあの子は本当に伸びた。 そして、今この瞬間も、あの子は少しずつ成長…強くなっているはず…!)

久(この大舞台で… 周りを驚かせるような闘牌を見せてみなさいよ、優希っ!)


漫「さすが片岡… あのメンツが相手でも、超速攻高火力は健在かいな」

由子「しかもあの天江衣からの出和了りなのよー」

恭子「まあでも、ここまでは想定内や… 肝心なんはここからやろな」

恭子「片岡は地区大会で、東場のみとはいえ個人戦の歴代ハイスコアを叩き出しとる紛れもないバケモノや。 たとえ三尋木や石戸が本気を出しても、互角以上に渡り合える可能性が高い…」

恭子「しかしそれも東場までの話やろうな。 南場になれば一方的にむしられるかもしれんで」

絹恵「勝負の肝は後半、っちゅうことですね・・・ ん? あの人は…?」


良子(18)「……」テクテク


絹恵「戒能プ・・・戒能さんやないですか! お疲れ様でした!」

良子(18)「ん? あなたは・・・姫松高校? 善野さんの後輩の方々ですね」

由子「決勝進出おめでとうございますなのよー」

漫「コーチ! さすがの強さでしたね…! あの三倍満にはうち鳥肌立ちましたよ!」

良子(18)「…コーチ??」

恭子「あ、あの… 私たち“現代”の戒能良子プロから、特別コーチとして指導を受けとるんです。 良かったら一緒に観戦しませんか?」

良子(18)「はあ、なるほど・・・ では、あなたのスピークにディペンドしましょうかね」スイッ

漫「…へ??」

由子「多分お言葉に甘えるって言ってるのよー」


良子「ほお、第二卓の試合が始まっているのですね。 場は東二局… 清澄の片岡さんが一歩リード…ですか」

絹恵「戒能さんはこの試合、どんなかんじになると思います?」

良子「そうですね… 三尋木咏、石戸霞、天江衣、片岡優希、の4人…」

良子「いい勝負になるでしょう。 ただし… 天江さんは、イエスタデイのような活躍はインポッシブルかもしれません」

漫「え… なんでです?」

良子「一回戦を見て感じましたが、彼女は月にリンクしてその力が増減されるようです。 昨日の第八戦が行われた時はちょうど満月が出てましたが、今は午前中… ムーンパワーを使っての和了りは無理があるかもしれません」

絹恵「月って… そんなんが麻雀に関係あるんですか…?」

漫「オオカミ男みたいやな…」


良子「月の光は古来より魔の力を増幅、あるいは抑えるものとして、魔物や魔術師に崇められ、時には恐れられてきました…」

恭子「野生動物が満月の夜は活発に活動するようになる、って聞いたことありますけど、それと似たようなもんなんでしょうか」

良子「野生動物だけではありません。 “満月の夜は殺人事件がよく起こる”という話を聞いたことはありませんか?」

良子「俗に“満月エフェクト”と呼ばれるもので、月の状況によって昆虫、鳥、魚、哺乳動物・・・そして植物までもが、その活動に変化が現れることが観測されています」

良子「天江衣はあの存在自体が魔物… 月の力を得られないとしたら、大きなマイナスのアドバンテージになるでしょう…」

漫「なるほど… じゃあ、天江はこの試合では大して活躍できずに負ける可能性が高いっちゅうことですね?」

良子「いえ、そうとは限りませんよ。 彼女の魔の力は海底だけではなさそうですからね。 もう一つの… 別のパワーを発揮できれば、十分トップになれるポスィビリティーはあると思います」

恭子(確かに… 去年の天江衣の牌譜をチェックしたことあるけど、実は天江は全国では一度も海底撈月では和了っていないんや…)

恭子(つまりあのインハイ史上最多獲得点数っちゅう恐ろしい記録は、別の何かで出したものなんや。 果たして、それが今日見れるんかな…?)


【東二局 親:咏】


衣「………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオォ・・・


霞(あらあら… 直撃を喰らって、魔物の目が覚めた・・・ってとこかしら?)ウフフ

霞(龍門渕の天江衣… 去年のインハイでは、1回戦で2校… 2回戦では3校もまとめてトバしてたのよね…)

霞(とはいえやっぱり、東場の間は片岡さんの勢いを止めるのが最優先かしら。 小蒔ちゃんが対戦した時も、オーラスまでトップだったのはこの子だものね…)

霞(私は、絶一門の神様はなるべく終盤まで温存したい… 合わせて対応されると厄介だし、一度降ろすと切り替えることができないから…)

霞(しばらくは振り込みに気をつけながらヒラ打ちね。 さてさて、お次の配牌は・・・?)チャッ・・・


霞配牌:一79六7七1東⑧23?? ドラ?


霞(あら、これは・・・)


※11牌は>>395>>405のコンマ。 残りの2牌とドラを決めます。 直近3コンマ。(コンマ牌表>>24

76、60、35 → 82③


霞配牌(理牌):一六七12237789⑧東 ドラ[③]


霞(これは… 配牌で123と789のメンツが完成してる…! 索子の染め手… あるいはチャンタ手を目指すべき手牌かしら…?)

霞(うまくいけばチンイツジュンチャンリャンペーコーも夢じゃないわ。 …まあでも、欲を出さずに、まずはツモの流れを見てから決めましょうか…)チャッ…


※3巡目まで手を進めます。

捨てる牌と引きたい牌を一つずつ書き込んで下さい。 書き方は例えば「南→③」のように、左に「捨てる牌」、右に「ツモりたい牌」を書いて下さい。

三つ書き込まれた時点で霞の3巡目の手牌が決定されます。

ルールは、「ドラである③と赤ドラ」のみは引くことができません。 また、一度ツモった牌を捨てることもできません。 それ以外は自由に捨て牌を選び、欲しい牌を引くことが出来ます。

ゆっくりで構わないので、牌が他の人とダブらないようにお気をつけを。 手牌に一つしかない牌がダブって捨てられた場合は二つ目のレスが無効となります。

東→4
一→五
7→3


霞「…」チャッ、パシッ、トンッ

霞「…!」チャッ、パシッ、トンッ

霞(あらら、これは・・・?)チャッ、パシッ…トンッ!


3巡目霞手牌:五六七122334789⑧ 


霞(あらあら、染め手ではないけど… 3巡でテンパイしちゃったわ)アラアラ


 みさき『これは…石戸選手速い! わずか3巡でテンパイ… 八筒単騎待ちです』

 みさき『野依プロ、どうでしょうこの手は…?』

 のよりん『安い!』プンスコ=3

 みさき『そ、そうですね… 確かに、この手は役はありません。 出和了りを取るとしたら、リーチをかける必要がありますが…』

 のよりん『まだ3巡目!』プンプン=3

 みさき『はい、手変わりを待ってから改めてリーチでも良いかもしれません』

 みさき『さあ、石戸選手はここからどのように攻めるのでしょうか…?』


霞「……」


霞(どうしようかしら、とりあえず八筒単騎で受けてみたけど… リーチかけるにしてもドラも役もないし、安過ぎるかしら?)

霞(でも… 序盤でのリーチは読みにくいし、他家への牽制になる… 八筒単騎も、決して悪い待ちではないわ。 この巡目なら無警戒で切り出される可能性も高い…)

霞(でもこの手、一索か四索を引ければイーペーコーになる。 タンピン手も決して遠くはない…)

霞(チンイツ狙いはさすがに無理がありそうだけど… さてどうしようかしらねぇ…?)


☆霞さん、どうする?(直近4レスのうち、「最もコンマ以下の数の大きいレス」が選んだ番号でイキマス)

1、次巡でツモ切りリーチの八筒単騎待ち(和了率35%にアップ。打点3翻or満貫)

2、イーペーコー・ピンフ・タンヤオなどが出来るまでじっくり待ちながらダマテン(和了率35%にアップ。打点2翻~ハネ満)

3、役が出来、多メンチャンになるのを待ってからリーチ(和了率20%のまま。ハネ満or倍満)

※基本和了率は優希35%、咏30%、霞20%、衣15%

2

>>435の2、イーペーコー・ピンフ・タンヤオなどが出来るまでじっくり待ちながらダマテン


霞(…やっぱり役無しリーチはやめとこうかしら。 リーチをして無防備になるのも、のちのちマイナスになるかもしれないし…)チャッ

霞(後で絶好の牌を引いて、シマッタ!って思うのも嫌だものね。 ここは役が出来るのを焦らずゆっくり待ちましょう…)タンッ


 みさき『…! 石戸選手リーチはかけず! テンパイしたまま役が出来るのを待つようです』

 のよりん『気長!』プンプン=3


咏(… 上家のデカパイおねーさん、今少し迷ったねぃ… まさかもうテンパイしてんのかな?)チャッ

衣(・・・下家にテンパイ気配… しかしまだ気配は些些たるもの… 怖れるに足らん)パシッ

優希「! それポンだじぇ! どんどん行くじょ!!」=3


そして5巡目…

霞「…」チャッ

霞(あら、早速きたわ♪)


霞の穏やかな表情が、少しだけ嬉しそうにほころぶ…

この手牌のツボとも言える四索を引いてきたのである!
 

霞手牌:五六七122334789⑧ ツモ「4」 


霞「……」チラリ

霞(一索は既に3枚河に出ている。 ここは…)チャッ、タンッ→「1」


霞、一索を切ってまずはイーペーコー確定の八筒単騎待ち…!

さらに6巡目!


霞(! 次は六索…! あらあら、これは僥倖ね…♪)タンッ→「9」


霞、今度は六索を引いて、タンヤオも確定させる…!


霞手牌:五六七223344678⑧ 


霞(これでタンヤオイーペーコーの二翻… リーチをかけてもいいかもだけど…)

霞(もし赤五萬でも引ければ、タンピンイーペーコー赤1でダマでも満貫に手が届くわ)

霞(やっぱりリーチは保留… このままテンパイ維持で、もっといい手になるのを待ちましょう♪)ウフフ


霞らしく、じっくりと重い腰の打ち回し…

そして、10巡目…!


?「ロンorツモor〇×!!」


>>442コンマ以下(和了者)
01~35→霞
36~60→咏
61~90→優希
91~00→衣

打点
>>443>>444コンマ以下(打点表>>57

霞の打点表
02~60→二翻
61~100→三翻
101~140→満貫
141~200→ハネ満

はい

62優希 50+01=51(二翻ロン 3の倍数なので下家衣から出和了り)


優希「それだ! ロン!!」ガタッ!

衣「何?」

優希「ふふ…w 安くて良かったな! 白ドラ1、二翻は2000だじぇ」ニタッ


優希手牌:一一②③④北北白白白 ロン「一」 鳴き「②②②」 ドラ[③]


衣(? 一萬と北のシャボ待ち… なんだ? ゆーきはもしかして、②②②③④とあるところからわざわざ二筒を鳴いたのか…?)

衣(ホンイツを狙うにしてもそこは普通ダマだ… ゆーき、打点よりもとにかくスピード重視というわけか…)

咏(あらら… 二回しかない私の親番が流されちゃったねぃ…)

霞(いい手に育ちそうだったのに… 残念ね)パタッ…


朱雀東二局

   
東 咏  30000  
南 優希 38000→40000 
西 衣  22000→20000
北 霞  30000



【東三局 親:優希】


 みさき『東二局を制したのも片岡選手…! やや無理矢理な鳴きに見えましたが、きっちり和了ってみせました。 さすがは東場の神といったところでしょうか』

 のよりん『結果良ければ全て良し!』プンプン=3

 みさき『そして巡ってきた親番…! 片岡選手、ここは一気にリードを広げるチャンスです!』


優希「ムフフ…!w 東場の間は誰にも和了らせないじぇ! ここからは私の連荘で終了だっ! 誰にも賽は振らせないじょ!!」


衣「……」


~会場・観客席~


一「うわぁ… 衣の二連続振り込みかぁ…」

純「まああいつは守備はわりと脆いとこあるもんな。 一回戦は殆ど振り込まなかったけど、デカい手にあっさり振り込むこともそれほど珍しくねーし」モグモグ

一「一回や二回の振り込みくらい気にならないくらいに稼ぎまくるのが衣の麻雀だからね… でも、大丈夫かな? 南場では三尋木さんや石戸さんも本気になってくるだろうし…」

透華「はじめ、何も心配ありませんわ! 衣にとっては1万2万くらいの差はいいハンデでしてよ」

智紀「でも今は昼間… 昨日と条件が違う…」

透華「そ、それでも大丈夫ですわ! 最後に勝つのは絶対に衣…! あの子は選ばれた子なんですから…!」

ーーーーーー
ーーーー
ーー

優希「天和ならずだじぇぃ!♪」パシッ

咏(…誰にも賽は振らせないって… トラッシュトークにしてもとんでもないこと言う子だねぃ… こりゃナメられるわけにいかないね)ゴゴォ・・・

霞(小蒔ちゃんと対戦した時もこんなこと言ってたわね。 でも… 確かにこの親番でまた和了られたら、南場で追いつくのも難しくなる… 止めなきゃ…!)ズモモォ・・・


衣(流石だゆーき… “東場で連荘して討ち果たしてしまえ”と言ったのは衣だからな… その気概、嫌いではないぞ…!)

衣(しかしゆーき、衣を相手に好きに麻雀を打てるのは、最早此処までだ…)

衣(月が出ていなければ、衣の力は半減する… それは事実だ。 しかし、昼間は月の力が絶無というわけではないのだ…)

衣(そう、昼でも潮の満ち引きがあるように、目には見えなくとも月の力はこの大気に漂っている…)

衣(満月の見える位置は太陽の丁度反対側… つまり、今はきっと南亜米利加の夜空を照らしているのだろう…)

衣(集中するのだ…! たとえ地球の反対側であろうと、衣の全神経を研ぎ澄ませば月の力を感じ取ることは出来る!)ズモモモモオォ・・・


衣(見せてやろう! 昼間でも、衣は海底を和了れないわけではないのだということをな!)カッ


 ゴポッ・・・


優希「…ん?」


 ゴポッ、ゴポポォ・・・!


霞「・・・あら?」


 ゴポゴポゴポゴポオオォ・・・・!!


咏「…あん? なんだこりゃ?」


 ゴボボボボッボボボボボザザザザザアアアアァ・・・・・!!!


衣(クク…w お前たちに、本来なら絶対に見ることのできない“真昼の満月”を見せてやろう!!)


まるで… 流砂のように、3人の足元にからみついてくる魔の水…!


咏(…? なんかヘンだぞ? 配牌で一向聴だったのに、全然テンパイできない… もう11巡目だぜ?)チャッ

霞(? おかしいわね、今度は全く手が進まないわ… このツモどうかしてる…!)パシッ

優希(なんだ…? 配牌からまた鳴いて仕掛ける気満々だったのに… 一つも鳴けないし進まないじょ…?)

優希(卓上の場だけでなく、空気まで重苦しいじぇ… まさか、これが・・・?)

優希(咲ちゃんと対戦した時に使っていた・・・天江の“一向聴地獄”なのか?)


 ザザザァ・・・ザバザバザバザバアアアアアアァァ・・・・!!


津波に呑みこまれた経験のある者は言う…

“最初は足首あたりのちょろちょろした流れだった。 それが、気づかないうちに胸元まで上っていて… 足元をすくわれて、流されていた”

そう… 既にその場は完全に天江衣の支配下! 他家3人は、気づかぬうちに海の底へと引きずり込まれ、身動きがとれなくなっていた…


優希(まずいじぇ…! この局、私が東家ということは、誰も鳴かなければ海底牌をツモるのは天江…!)

衣(ふふ… ゆーき、お前には衣の海底を見せたことは一度も無かったな…)

衣(合宿の時はお前の特訓に合わせて力を制御していただけなのだ… さあ恐れ戦くがいい! 衣の真の姿にな…!)ニタァ

優希(な、ナメるな…! いくらおぬしが本気を出しても、東場ではタコスフルチャージの私の方が上のはすだじぇっ!)チャッ


焦る優希… しかし、やはりどうしても一向聴のまま手を進めることができない…!

そして… 17巡目!


>>353コンマ以下(和了者)
01~70→衣(「一向聴地獄」発動)
71~80→霞
81~90→咏
91~00→優希

打点
>>354>>355コンマ以下(打点表>>57

ーーーーーーーーーーーー
間違えたw >>451一部訂正

>>453コンマ以下(和了者)
01~70→衣(「一向聴地獄」発動)
71~80→霞
81~90→咏
91~00→優希

打点
>>454>>455コンマ以下(打点表>>57

21衣 47+92=139(「一向聴地獄」はツモ限定なのでハネ満ツモ)


17巡目!

衣「 リーチ!! 」ドォッ!!  バリバリバリイィ・・・!!

優希咏霞「「「 !!? 」」」


衣が、左手を右の二の腕の上にのせる中二病全開の“あのポーズ”でリーチ棒を出すと、卓上にバリバリと電流のようなものが走った。


咏(じゅ、17巡目でツモ切りリーチ!?)

霞(ぐぅ… 止められない…!!)

優希「ぐぎぎぎぎ・・・!」=3


衣「祈れ!! 貴様らに出来るのは其れだけだッ!!」カッ!

 
 ズオオオオオオオォォォッ!!


青ざめた咏、霞、優希の目の前で、衣の手が伸び・・・海の底にあるその牌を撈い上げる!


 ザバアアアアァァッ!!


と同時に・・・怪物天江衣の背中から伸びし真っ黒な魔の手が、海面に突き込まれ、その手につかんだのは・・・・


衣「開眼して見ろっ! 此れが“真昼の満月”だっ!!」クワッ!

衣「リーチ一発ツモ・チャンタ・海底撈月! ハネ満3000・6000だ!!」


衣手牌:一二三②③⑨⑨⑨789西西 ツモ「①」


海底牌の一筒がポォーンと空中に浮き上がった時… ステージ上の照明に照らされたそれは、一瞬、本当に真昼の空に浮かぶ満月のように見えた…


霞(こ、これが・・・ これが天江衣・・・!!)ゾク…!


朱雀東三局

     
東 優希 40000→34000 
南 衣  20000→32000
西 霞  30000→27000

北 咏  30000→27000

本日ここまでだねぃ
安価・コンマ対応あざした!
また明後日20:00から

乙あざす
進めてくにょ


~会場・観客席~


モニター「みさき『で・・・出ました海底撈月! 天江選手ハネ満ツモで一気にトップ片岡選手との差をつめました!』 のよりん『ロリ強し!』プンスコ=3」


 オオオオオオオオオォォォ・・・!!  スゲエ!  サスガコロモチャン  マタハイテイカヨッ!  ザワザワドヨドヨドヨ・・・・


透華「やりましたわ! これで一気に取り返しましたわ♪」

純「昼なのに無理矢理海底で和了ったのか。 無茶すんなぁ…」モグモグ

一「衣は合宿の時だいぶ片岡さんの特訓に付き合ってあげてたからね… 自分が強くしてあげた、ていう気持ちもあるだろうし、先輩として意地でも片岡さんには負けたくないんじゃないかな?」

智紀「衣楽しそう…」


恭子「…! 海底で和了っちゃいましたね、天江…」

良子(18)「マーベラス… これは私も予見できませんでした。 天江衣の能力に対する認識を改めないといけませんね…」


一方… 良子以外の第一卓のメンバーも、地下の対局室から仲間の元へと戻り始めていた…


爽「ただいまー…」テコテコ

揺杏「おっ、爽帰ってきたか」

誓子「おかえり爽」

成香「おかえりなさい爽さん、残念でしたね…」

爽「おう… 戒能にも風神にもこっぴどくやられたぜ… 私のプライドはもう給食の時にこぼした牛乳を何度も何度もふき取ったボロボロの雑巾のようにボロボロだよ…」

揺杏「なんだその喩えは… ワケ分かんねーな…」

ユキ「臭そうなプライドですね」

爽「ユキィ! お前のその胸で傷心の私を慰めてくれえええぇっ!!」ピョーン

ユキ「てぇいっ!」イッポンゼオイー

爽「たわばっ?!」=3ドンガラガッシャーン…


誓子「慰める必要はなさそうね…」ハア

揺杏「まあいつものことだな」


 ユキ!タノムヨ!!  サキッポ…サキッポダケデイイカラ!TKBダケデイイカラ!!  チカヅカナイデクダサイ!! サワヤヤメロオメェーッ!


智葉「まったく… 有珠山の連中はやかましいな。 もう少し静かに観戦できんのか…?」

明華「獅子原さんは面白い人ですね♪」クスッ

ハオ「面白くありませんよ… セクハラされた私の身にもなって下さい」

ネリー「ハオのオッパイはネリー専用だもんね! 獅子原なんかに渡さないヨ! えい!!」モニュッ!

ハオ「ネリー! ちょっ、こんな所でやめて下さい///」


ダヴァン「しかし… 天江の一発は恐ろしいでスネ… 昨年のインハイ、天江まで回っていたらと思うとゾッとしマス…」

智葉「ああ… 天江の一向聴地獄は本当に強力だな。 あれを正面から打ち破れる奴はこの大会にはいないかもしれない…」

ネリー「あんなの鳴いてズラせばいーんじゃないの?」

智葉「それが簡単に出来れば世話ないさ。 あいつはあのモードに入ると、卓上全体の流れを支配してしまうんだ… 自分の手作りを無視した鳴きすら容易には出来ない」

明華「天江衣… 私も一度対戦してみたかったですね…」

ハオ「トップの片岡に2000の差まで詰め寄って、親番… ここで和了れば、一気に天江が優位に立ちそうですね」

智葉「ああ… あと、天江は昨日私が対戦した時は徹底して海底にこだわった打ち筋だったが、あいつはまだ何か隠してる。 それを発揮すれば、三尋木や石戸を打ち破る可能性も十分あるだろうな…」


【東四局 親:衣】


衣「わぁーい、衣の親番だぁ――っ♪ さいっころっ、まわれぇ~~♪」ピッ、カラカラカラ…

優希(この… 一度も和了れずに私の東場の親が流されてしまったじょ…!) 

優希(で、でも、まだトップは私なんだ… とにかく、ここで和了って天江の親を流し返すじぇ!!)


5巡目…

優希「…」チャッ

優希(! お、おおぅ… 鳴く機会がないまま普通にテンパイだじぇ…)


優希手牌:④⑤⑥⑦⑧⑧⑧5678九九 ツモ「九」


優希(これ、役は無いけどドラ○… 八索を切れば筒子の5メンチャン… ここは・・・)

優希(トップでも当然攻めるじぇ!)ダンッ

優希「リーチ!」ドォッ!→「8」


優希、赤いマントをひるがえし千点棒を卓上に出すっ!
 

 みさき『来ました! 片岡選手の5巡目リーチ…! えっとこれは、待ちは…?』

 のよりん『三‐六‐九‐四‐七筒待ち!』プンスコ=3


衣(来たかゆーき… 衣の親を流す魂胆だろうが… 甘い!)

衣「チー!」パシィンッ→「789」


 みさき『おっとそして… 片岡選手が捨てたリーチ宣言牌の八索を、天江選手がすかさず拾い上げました』


さらに、


霞「…」チャッ…

霞「んー… じゃあ、私もリーチしとこうかしら」トンッ、キュッ


霞も牌を曲げる…! 6巡目にして二人リーチ… 青い千点棒が二本卓上に出る!


優希「東場の私に対して追っかけとは・・・いい度胸だじぇ!」ニタッ

霞「あらあら… めくり合いなら負けないわよ♪」ウフフ


咏(ふぅん… 速いねぃみんな…)


咏(もー少しじっくり打ってもらった方がやりやすいんだけどねぃ)チャッ

咏(おっと… ピンフにならない方を引いちゃったか)


咏手牌:二三五六六④⑤⑥11456 ツモ「六」


 みさき『7巡目…! なんと三尋木選手もテンパイです。 五萬を切れば一-四萬のリャンメン待ちですが、しかし、これは・・・』


咏「……」


咏(これは… どうするかねぃ。 役無しだけど赤含めてドラ〇… 五萬を切って即リーっつう手もあるけど、今の上家のオッパイおねーさんのリーチ…)チラッ


霞捨て牌:⑧6⑤中東三
     9


咏(中張牌の連打の後の、翻牌整理。そして最後に何かを引き入れての三萬出しリーチ…)

咏(萬子のホンイツの可能性がある。 字牌と萬子は切りたくないねぃ…)

咏(まだ7巡目だから、一索の対子を落として一回テンパイを崩してタンピン三色を狙いたいとこだけど… 下家のタコスちゃんのリーチは恐らく筒子の多メンチャン。 攻めるならあんまりぐずぐずしてるヒマはない)

咏(それに、対面のウサ耳ちゃんのあの鳴きは・・・)

咏(チャンタ手か索子で染めてる可能性がある。 もしテンパイしてれば一索待ちは十分有り得るぜこりゃ…!)


咏(そーいえば、白築ちゃんと初めて対戦した時… 一索の対子落としを狙い撃ちされて和了られたことがあったねぃ)

咏(まーあんなことが二回もあるとは思わんけどさ… あれ以来、少しでも臭い時は一索切るのちょっと怖いんだよね…)

咏(でも怖がってたら麻雀は打てないからねっ! さーって、どーっすかな?)


☆咏、どーする?(直近4レスのうち、「最もコンマ以下の数の大きいレス」が選んだ番号でイキマス)

1、五萬切りリーチ(和了率はそのまま。打点1ランクアップ。 ※咏は必ず満貫以上を和了るので、実質ハネ満以上を和了することになる)

2、いったん霞の現物の三萬切り。一索を残して回しながら三色を狙う(和了率15%アップ。打点は満貫orハネ満)

3、一索を切ってタンピン三色を作りリーチ(和了率はそのまま。打点満貫~三倍満)

※現在の基本和了率は優希35%、咏30%、霞20%、衣15%。 


咏(とりあえず「2」はないかな? そんな日和った打ち方をしてたら私の“迫り来る怒涛の火力”の二つ名が泣くよ。 1か3のどっちかだけど、ここは・・・)

1

>>480の1、五萬切りリーチ


咏(ここは… やっぱ即リーかな! 当たったらそん時だっ!)

咏「とおらばリーチ!」タァンッ→「五」

霞「!」ピクッ


咏、五萬強打…! と同時に、上家の霞の巨大なおもちがぷるりと震える…


咏「ん…? なんだい? 当たりかい?」

霞「いえ、通し…です」


咏手牌:二三六六六④⑤⑥11456 


咏、強引に五萬を通し、役無しリーチの一-四萬待ち!

そして次巡・・・


?「ロンorツモor〇×!!」


>>483コンマ以下(和了者)
01~30→咏
31~65→優希
66~80→衣
81~00→霞

打点
>>484>>485コンマ以下(打点表>>57

せい

23咏 40+50=90(三翻ツモだが「業火の火力」により満貫に繰り上がり。さらに主役のため打点が1ランクアップ、ハネ満ツモ)


咏「…」チャッ

咏「ふーん…」ポトッ…


咏、ツモった牌を盲牌すると、そのままポトリと自分の手牌と河の中間あたりに落とした…


 四萬


霞「! それロッ」咏「待った」


霞「え…?」

咏「すまないねぇおねーさん、その牌は捨てたんじゃないんだよ…」ニタアァ


 パララララララアアァ・・・


咏「リーチ一発ツモ・ドラ2・・・ おっ、裏ドラのってハネたねw 3000・6000!!」カッ!


咏手牌:二三六六六④⑤⑥11456 ツモ「四」 ドラ[6]赤[⑤]裏ドラ[三]


 みさき『…! 遂に三尋木選手が和了! テンパイするのは最も遅かったのに… リーチして一発で自分の当たり牌をつかんでしまいました!』

 のよりん『すごい!』プンスコ=3

 みさき『筒子の5メンチャンを張っていた片岡選手… 萬子のホンイツ一-四-七萬待ちだった石戸選手、索子のチンイツをテンパイしていた天江選手、この局は残念ながら実らず…です!』


霞(あらあら… あと一つズレててくれれば良かったのに…)シュン

衣(親っかぶりか…)ギリッ

優希(く…? 5メンチャンで私が一番早くテンパイしてたのに引き負けるなんて… 理不尽だじぇ!)


咏「ふふっ、悪いねっ! リー棒二本ももらっとくよん♪」ジャラッ


 みさき『三尋木選手一発でダントツトップに立ちました! 場はいよいよ南入です!』


朱雀東四局

     
東 衣  32000→26000
南 霞  27000→23000

西 咏  27000→41000
北 優希 34000→30000


【南一局 親:霞】


 みさき『三尋木選手の迫り来る怒涛の火力が遂に火を噴きました。 薄い待ちを見事に引き寄せ、ラスからトップに浮上です』

 のよりん『軟乳!』プンスコ=3

 みさき『南入ですよ野依プロ… それじゃ練乳みたいじゃないですか』


咏「~~♪」カチャカチャ

優希(く… まくられて東場が終わってしまったじぇ…! 守ってるわけにはいかなくなったじょ…)カチャカチャ

衣(さっきの海底一回で、衣の月の力は殆ど枯れてしまった… やはり昼間の対局は粒粒辛苦、厳しいな…)カチャカチャ

霞(私だけまだヤキトリ… この最後の親番はなんとか和了りたいわね…)カチャカチャ


 咲「南場になっちゃった…」

 まこ「じゃのう。 優希には厳しい展開になったの…」

 和「なんとか後半も集中力を切らさずに打ってくれればいいんですが…」

 久(やっぱり… 東四局でまくられて2位か。 あのリーチを和了れなかったのは痛いわね…)

 久(しかも三尋木さん、さっきのはまだ小手調べ程度の雰囲気だった… 恐らく、まだ大きいのが来る…!)

 久(優希、正念場よ…! 三尋木咏を止めてみなさい!!)

―――――

9巡目…

衣「……」チャッ

衣「リーチだ」ドォッ!


 みさき『おっとこれは… 天江選手絶好のところを引いてきました。 早速リーチです!』

 のよりん『カンチャンズッポシ! ストライク!!』プンスコ=3


霞「あらあら、それじゃあ… 私もリーチしとこうかしら♪」ドォッ!

衣(!? また…? しかも今度はツモ切りリーチ? 衣がテンパイ気配を悟れなかったとは… 面妖な女だな…)


 みさき『一巡前にテンパイをしていた石戸選手もここで追っ掛けリーチをかけてきました』

 のよりん『親だから!』プンスコ=3


優希「おっとそれポンだじぇ!」カシィンッ→「發發發」

優希「南場だけど追いついたじょ! これで私もテンパイだじぇ!」ニタッ


 みさき『片岡選手、石戸選手がツモ切ったリーチ宣言牌を拾い上げました! 自信があるのかわざわざテンパイを宣言…!』

 みさき『三者が立て続けにテンパイ… さあ、残るはまた三尋木選手ですが…?』


咏「…」チャッ


 みさき『あっ… 三尋木選手もテンパイです! またもや追いつきましたね』


咏手牌:三四五五五⑦⑦⑧56777 ツモ「二」 


 みさき『七筒か八筒を切ればタンヤオのテンパイですが… しかし、これは…?』

 のよりん『危ない!』プンプン=3


そう… 既に三家テンパイ、しかも衣は今度は筒子の染め手気配… 霞はタンピン手の上の三色が匂う捨て牌… 優希は明らかなチャンタ手…!

つまり七筒も八筒も出せば当たる可能性がある危険牌…!

しかし、
 

咏「……ふん」タンッ→「⑧」

衣霞優希「「「!!!」」」
 

 みさき『! 三尋木選手強引に八筒を通しました! これで四-七索、七筒待ちの三メンチャンです』 

 みさき『しかし追っかけリーチはかけないですね… ここは手変わりも考慮に入れてのダマテンでしょうか?』

 のよりん『リーチかけろ! ヘタレ!!』プンスコ=3


そして…!


優希「…ちぇっ、こないじぇ」タンッ→「7」
 

 みさき『えっ、あれ? で、出ました! 三尋木選手の当たり牌の七索…! これはもったいない、三尋木選手、野依プロが言うようにさっきリーチをかけていればリーチ一発タンヤオの三翻ロンで和了れていましたね…』

 のよりん『それ見ろっ!ww』プンスコ=3


ところが、


咏「……いらないねぇ」フフン


 みさき『…ん? あれ? 動かない? 三尋木選手、まさかスルーでしょうか?!』


三尋木咏、動かず…!

せっかく当たり牌が出たのに微動だにしないっ!


優希「じょ? なんか言ったか?」

咏「ん? ああいやいや、こっちの話w」


 みさき『三尋木選手見逃し…! これは… タンヤオのみの一翻の和了りなど眼中にないということなのでしょうか…?』


そして11巡目… 咏動く!

咏「カン」パシィッ→「五五五五」


赤五萬を引いて暗槓!

そして…


咏「…」チャッ


 みさき『あ、え…!? ひ、引きました! 三尋木選手嶺上で当たり牌を引き寄せました! 嶺上開花炸裂です!!』

 Σのよりん『マジでっ?!』プンプン=3


咏手牌:二三四⑦⑦56777 リンシャンツモ「7」 カン「五五五五」


 みさき『凄まじい引きの強さです三尋木選手… これでタンヤオ赤1嶺上ツモで満貫の和了りですね。 さらにリードを広げる一撃です…!』


ところが・・・


咏「もいっちょカン!」パシィンッ→「7777」


 みさき『えっ?! はっ?!? な、何?? ウソでしょ??!』


冷静沈着なみさきの声が上ずる…

しかしそれも当然、これはもう完全に有り得ない打ち筋…!

なんと咏、優希からの出和了りに続いて、せっかく和了った嶺上開花満貫和了りまで蹴るっ!!

―――――

 まこ「な、何をやっとるんじゃありゃあ?」

 和「考えられませんね… 他家が全員テンパイしてる中で、満貫の和了を自ら逃すなんて…」

 咲「……」

 久(連槓… 咲もたまにやるわよね… 三尋木さんはもっと高い手を和了るつもりなんだわ。 でも一体どこまで打点を上げるつもりなのかしら…?)


そして…


咏「リンシャン・・・リーチィ!!」ドォッ!!→「6」

優希衣霞「「「 !?! 」」」


咏が牌を曲げ、千点棒を卓上に出すと同時に肩に載っているエイミーの目がギラリと光った。


咏手牌:二三四⑦⑦⑦5 カン「五五五五」「7777」


 みさき『こ、これは… なんということでしょう。 三尋木選手、既に二人もリーチしているのに、暗槓二丁の五索単騎待ち…!』

 のよりん『メチャクチャ!!』プンスコリン=3

 みさき『いいんでしょうかこれ…? もし和了れなければ一方的に他家を利することになりますけど…?』


特上(?)の三尋木爆弾の導火線に・・・・着火!!

結果は・・・


>>496コンマ以下
01~70→咏(「迫り来る怒涛の火力」発動)
71~80→優希
81~90→衣
91~00→霞

打点
>>497>>498コンマ以下(打点表>>57) 

はい

18咏 50+54=104(満貫ツモだが、「迫り来る怒涛の火力」の能力によりハネ満にアップ)


13巡目!

咏「…!」チャッ!


着物の袖を左手で押さえながら牌をツモった咏の口角がにたりと上がる…!


咏「ツモ!!」タァーンッ!

咏「リーチ・ツモ・タンヤオ・三暗刻赤1・・・!」

咏「裏が・・・ あれ? 一個ものらね?」

咏「ま、いっか♪ ハネ満3000・6000だねっ!!」カッ


咏手牌:二三四⑦⑦⑦5 ツモ「5」 カン「五五五五」「7777」 赤[五]


 みさき『う、あ… あ、和了ってしまいました! 三尋木選手二連続ハネ満ツモです!!』

 のよりん『まぐれ!』プンスコ=3

 みさき『いや、でも… 二回とも他家が既にテンパイしてる中で追いついて、大物手を和了るという展開… これが“迫り来る怒涛の火力”!』


優希(な、なんだぁ…? なんなんだじぇコイツは!?)

衣(強引、剛腕… 腕力に物を言わせた破天荒な打ち筋…! 此れが三尋木の真骨頂というわけか…)

霞(強引であると共に捨て身… こんな打ち手がこの世にいたなんて… 私もまだまだ見識が足りないわね…)


咏「またリー棒二本か。 ごちそーさま♪」ジャラッ


朱雀南一局
     
東 霞  23000→16000
南 咏  41000→55000
西 優希 30000→27000
北 衣  26000→22000


【南二局 親:咏】


 みさき『三尋木選手がいよいよその本領を発揮…! アッという間に5万点越え… しかもここで三尋木選手の親番です。 ちょっと一方的な展開になってきましたね…』

 みさき『どうでしょう野依プロ、このまま三尋木選手の独走というかんじになっていくのでしょうか?』

 野依『いや知らんし!』プンスコリン=3

 みさき『… 誰の真似のつもりですかそれ…』


~会場・観客席~


 ザワザワ・・・ ドヨドヨドヨ・・・  ナンダアレ?  ナンチュウアガリダヨ!  カンガエランネーナ・・・  ガヤガヤガヤ・・・・


三尋木咏のあまりにも異様な和了りに、観客席全体がまるで宇宙人か幽霊でも見たかのようにどよめいていた…


透華「こ、衣が、3位…? 何も出来ませんの??」

一「やっぱりあの人とんでもない化け物なんだね… 満月の衣と同等か… それ以上…?」

純「まるで津波みてーな流れを自分で強引に作り出してるな…」

智紀「トップまで33000点差… 残るは3局…」


和「偶然極まりませんね。 あんな和了りが成立してしまうなんて…」

まこ「厳しいのう… しかし、優希は南場で全く和了れんわけではないからの、なんとか踏ん張って欲しいが…」

久「三尋木さんは手は高いけど… 遅いし、強引な分スキもあるはずよ。 なんとかそこをつけないかしらね…?」

咲(三尋木さん… あの人は私みたいに嶺上牌が見えてやってるわけじゃないんだ… 全部“賭け”でやってる…!)

咲(失敗すれば自分が大きく損するのに… 考えられない心臓の人だよ…!)


~朱雀の間~


優希(東場はもう来ないし… トップまで28000点差って… どうすればいいんだじぇ私は…?)ハアハア

優希(で、でも、まだあきらめてたまるか! 直撃を取ればまだチャンスはある…! とにかく攻めるじぇ!!)

優希「ポン!」パシィッ→「中中中」

咏「…!」


2巡目… 優希、咏から出た中を即鳴き…

ところが、その直後、


衣「…」チャッ

衣「……」タンッ→「中」


優希「じょっ?!」


なんと優希の下家の衣が中をツモ切り…!

鳴かなくても、自分のツモで暗刻にできていたのである!


優希(しまった…! はやまったか? せめて二つ目が出るまで待つべきだったじぇ…)シュン…

咏「・・・ふふw タコスちゃん、一ついいことを教えようか?」

優希「じょ?」

咏「麻雀ってのは可能性を追求するゲームだ。 一つ鳴けば無数の可能性を自分から捨てることになるんだぜ?」

咏「鳴けば鳴くほど手は痩せるんだ。 面前で進めるのが麻雀の王道ってもんじゃねーの? ま、知らんけどw」チャッ、タンッ

優希「く…!」ギリッ


ミスをした所に図星を突かれるような言葉をかけられ、歯ぎしりをする優希…

と、その時、


衣「ポン」パシィンッ→「③③③」

咏「ん?」


咏が出した三筒をノータイムで鳴いた衣…!


衣「クク…w 片腹大激痛…! 何を下らん高説を垂れているんだ貴様は…?」ゴゴゴゴォ・・・

咏「…何?」

衣「ゆーき… 此奴の宣うことなど無視すればいいのだ。 奴はお前のペースを乱そうとしているだけだ」

優希「天江…」

衣「…ふふw 衣は… 以前は自分の直感だけを頼り、感覚の傀儡となって麻雀を打っていた…」

衣「しかし、本当は… 麻雀というものは各々が潜心熟慮し、百戦奇略を張り巡らせて闘うところに真の面白さがあるのだ」

衣「“麻雀は可能性を追求するゲーム”というのはその通りだ。 …だが、鳴く鳴かないは主義の問題だろう? 他人にとやかく言われる筋合いは無いぞ」ギロッ

咏「…」フン

衣「ふふw 衣が見せてやろう… “面前より有効な鳴き”というやつをな…!」ズモモモモモォ・・・!

咏「へえそうかい? だったら私も、ここでまた和了って私の言うことが正しいってのを証明してやらないとだねぃ」ニタアァ…!


霞(あらあら… これは穏やかではないわねぇ…)アラアラ


火花を散らす衣と咏…!

そして6巡目…


衣「…」チャッ

衣「…」パシッ、 タンッ!


 みさき『ん? おや、これは…』

 みさき『天江選手、タンヤオ手をテンパイしましたが、せっかくの三メンチャンを捨てて二筒単騎に受けてしまいました…? 野依プロ、これは・・・?』

 のよりん『狙ってる!』プンスコ=3

 みさき『え?』

 のよりん『>>508、狙ってる!!』プンスコリン=3


※衣が狙っている相手は…?
>>508コンマ以下
01~33→霞
34~66→咏
67~99→優希
00→やり直し、下のレスのコンマ以下

25霞

 のよりん『オッパイ! 狙ってる!!』プンスコリン=3

 みさき『え、い、石戸選手ですか? でも… 確かに石戸選手は二筒を持っていますが、二三四筒のメンツが確定しているんですよ? こんなの出るわけ・・・あっ?!』


霞「…」チャッ

霞(あら、赤五筒が入ったわ…! これはラッキーね♪)


霞手牌:②③④⑧⑧⑧234???? ツモ「赤⑤」


霞(天江さんの鳴きで三筒が三枚見えてる… そして残り一枚は私が持ってるんだから、三筒は完全に枯れてる…!)

霞(だったら、三筒のカベの向こうの牌は安全… この二筒で振り込むことはないわね…)チャッ…


 みさき『あっ、石戸選手が二筒を・・・!』


?「ロンorツモor〇×!!」


※掛け算コンマバトル!(積が偶数にしかならない雀士もいるので、ロンかツモかは打点の方で決定)
・優希→>>511×4
・衣→>>512×4
・霞→>>513×5
・咏→>>514×7

打点
>>515>>516合計コンマ以下(打点表>>57 ※衣は和了れば霞からの出和了り。主役なので打点1ランクアップ) 

はい

うぃ

優希(20×4=80) 衣(62×4=248) 霞(72×5=360) 咏(04×7=28)

打点(31+62=93 霞の三翻ロン。3の倍数なので下家咏振り込み)


霞(この二筒で振り込むことはないわね…)チャッ…


と、その時、

霞「…!?」ビクッ!


突然… 首筋に氷でも当てられたような強烈な寒気が霞を襲う!


衣「……」ゴゴゴゴゴオォ・・・


霞(な… 何かしらこれ…? 天江さんの方からなんだか凄く不穏な空気が…)

霞(んー…? まさか、この二筒が当たり牌なのかしら?)


衣手牌:②二二二234567  鳴き「③③③」


そう… 衣は、6巡目でテンパイした時、二筒を切れば二-五-八索待ちの3メンチャンで受けれたのに、八索を切ってわざわざ残していた二筒の単騎待ちにして待ち構えていたのである…!


霞(まさか… 引っかけ? 三筒を鳴いたのは二筒を誘い出すため…?)

霞(有り得ないことではないわ… ここは、一応…)チャッ… タンッ


霞、いったん手にした二筒を戻し、テンパイを崩して衣の現物を捨てる…


衣(…ん? 掴んだ気配があったが… この巫女、まさか躱したのか…?)


そしてさらに4巡が経過…


咏「…」タンッ

霞「あ、ロンだわ」

咏「ありゃ」

霞「えっと… タンヤオドラ2、三翻は3900ね♪」パララァ・・・


霞手牌:②③④⑤⑧⑧⑧234五六七 ロン「⑤」 赤[⑤]ドラ[七]


衣(! 二筒と五筒のノベタン…? くぅ… この巨乳巫女、やはり掴んだのに出さなかったのか…)クッ

咏「振り込んじゃったか… でも、ウサ耳お嬢ちゃん、鳴きがどうとか言ってたけど和了れんかったじゃんw」

衣「う、五月蠅い! お前だって和了れなかっただろう! それと衣を子ども扱いするな!!」=3


朱雀南二局

     
東 咏  55000→51100
南 優希 27000

西 衣  22000
北 霞  16000→19900

次の南3局は霞さんのステージです

どちらを使うかだけ決めます↓(先に3票を獲得した方で)


1、「絶一門」
  70%の確率でメンゼンチンイツ(ハネ満or倍満)をツモ和了する。

2、「迫り来る怒涛の魔乳」
  10000%の確率でメンホン(3翻or満貫)を和了する。

1、「絶一門」

本日ここまでなの
安価・コンマ対応あざした!
また明後日20:00から

乙あざす
進めてくにょ


~会場・観客席~


 ザワザワガヤガヤ・・・  カスミサンガアガッタ!  トップニチョクゲキダ!  デモアノヤスアガリジャ・・・  リーチシテレバヨカッタノニネ  ワイワイガヤガヤ・・・・


巴「やっと和了れた…」ホッ

春「でもまだラス…」ポリポリ

初美「さっきの手、リーチかけてれば満貫に手が届いたんですけどねー」

巴「うーん… でも、あの天江衣の手をかわして和了ったのは流石だよ。 私なら多分振り込んでたなあれ…」

春「カベひっかけの二筒単騎待ち… 霞だけを狙ってた」ポリポリ

初美「そうですねー… 天江は海底撈月があまりにも派手なのでそっちが注目されがちですけど、もともとは狙い澄まして高い手を直撃することが多いタイプですからー…」

巴「うん。 …霞さん、ここまではずっとヒラ打ちで耐えてたけど… ここからのラスト二局は本気を出すはず…!」

春「奥の手…」

初美「ふふっ、いよいよ乳輪火山の大噴火が見れますよー!」


【南三局 親:優希】


 みさき『南二局、石戸選手初めての和了です。 トップ三尋木選手から直撃…! 天江選手の一点狙いをかわして回し打ち、見事に和了ってみせました!』

 のよりん『ナイスオッパイ!』プンプン=3 


咏(振っちゃったかー… でもまあ、攻めてれば振り込みは仕方ないからね。 それ以上稼いどけば問題なし♪)

衣(衣の狙いを躱すとは… この巫女、衣が大言壮語を吐いた事になってしまったではないか…!)ギリッ

優希(ラス親… 南場だけどここで和了ればまだチャンスはあるじぇ…! 私はまだあきらめないじょ!)

霞(ふう… やっと和了れたけど、まだトップまでの差は3万点以上・・・)

霞(防御中心でも、気持ち的には普段より攻めるつもりでリーチかけたりもしてきたのだけど… それでもこれだけ削られちゃうとはね…)

霞(やっぱり打点の高い子たちとの対局はしんどいわ。 やっぱりここは・・・“苦手分野”、いかせてもらうしかないわね!)カッ


 “ブワアアアアアアアアァァァァ・・・・!!”


咏衣優希「「「!??」」」


会場の…東京国際フォーラムの避雷針に、上空から一筋の白い光が舞い降りる…!

そして、霞の巫女服がまるで天女の羽衣のようになびくと同時に、天井から降りてきた大量の白い霊気が、螺旋を描きながら霞の体に吸い込まれていった……!


霞「・・・・・」ズモモモモモモモモモモモモモモモモモモモモオオオオオオオオォォォ・・・・・!!


咏(う、お、おえっ!? なんだこりゃ!??)


~会場地下・巨大迷路内通路~


小蒔「… zzzzz…… んっ?」ピクッ

小蒔「・・・かすみ、ちゃん・・・?」ムクリ…

小蒔「…あ、あら? 此処は一体… 何処なんでしょうか?」キョロキョロ


霞が“恐ろしいもの”を降ろしたのを感じ取り、目を覚ました神代小蒔…


小蒔「…確か、麻雀の大会の準決勝に参加して、一人ずつ迷路に入っていって…」

小蒔「そのあと・・・? ?  ・・・の記憶がありません・・・」

小蒔「いけません、私、歩いてる途中で寝てしまったんですね…」

小蒔「対局者の人たちがきっと私を待ってます…! いや、もしかしてもう遅刻で失格でしょうか…?」

小蒔「と、兎に角対局室を探さないと…!」テコテコテコ・・・





~朱雀の間~


霞「… うふふふ……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオオォ・・・・!!


萌葱色の瞳を爛々と光らせ、その身から紅黒い禍々しきオーラを放ち始めた霞・・・!


咏(うーわー… こりゃ凄いねぃ。 これが、一回戦で赤土さんたちに勝った時に使った“攻撃特化モード”ってやつだね…?)

咏(確か南一局の親番で発動して、一発で他家をトバして終わらせちゃったんだよねぃ)

咏(巫女さんとは今んとこ3万点以上の差があるけど… 油断できなくなってきたねぃ…)チャッ


衣(…! 此の巨乳巫女… その身に妖異幻怪の気形を纏わせたな? しかし、これは… なんという量の妖気…!)ゾクッ

衣(ふふ、面白い…! 其れでこそ衣と踊るに相応しい! 其を玩弄して打ち毀すっ!!)カッ


優希(これが咲ちゃんと闘った時に使ってたやつだな… 雰囲気がまるで別人だじぇ…!)

優希(私が親の時に、厄介なことになったじょ… でも、ここで引くわけには・・・ん? おおうっ?!)チャッ!


配牌の13牌を起こした優希の顔がほころぶ…!


優希配牌:一二二六③⑤⑧東東發發白中


優希(役牌と自風が対子…! しかも他の三元牌も一種類ずつ揃ってるじぇ!)

優希(索子だけ手牌に無いってことは… このオッパイオバケ、今は索子を一人でガメてるわけだな…?)

優希(“絶一門”状態の石戸は… 他家3人を強制絶一門にする分、そのシャットアウトした数牌を全部自分の手牌に引き入れることができるんだじぇ…)

優希(でも、咲ちゃんと対戦した時も一回戦の時も、字牌は普通にツモってた…)

優希(ならば・・・ヤツがチンイツを目指すなら、その裏をかくことが出来るかもしれないじぇ・・・!)ギラ…!


7巡目…


 チャッ、パシッ、タンッ、  チャッ、ピシッ、トンッ! ・・・


咏(ほお… なるほどねぃ。 ほんとに索子だけ全然来ないねぃ)チャッ

咏(タコスちゃんとウサ耳ちゃんの捨て牌にも索子だけまったくない。 一見索子で染めてるように見えるけど…)パシッ

咏(違うんだろうねぃ… 索子はぜーんぶこっちのオッパイおねーさんに集まってるってわけか…)チラッ…


霞捨て牌:北西南938
     9


咏(うわぁ… やっべーな… 字牌を先に捨ててから、索子の4連打…! もしかすっともうチンイツテンパイしてんのかねぃ…?)


霞手牌:1223345666777


咏の予想通り… 既に霞はチンイツテンパイ! 1-2-4-5-6-7索待ちの6メンチャンである…!


霞(ふふ… いい調子だわ♪ これなら次巡か二巡後にはツモれそうね)

霞(一索が引ければイーペーコーもついて倍満…! さあ、いらっしゃい!)チャッ!

霞「……」


チンイツツモが秒読みに入った霞… しかし、ここで引いたのは役牌の發…!


霞(生牌… まあ仕方ないわね)トンッ

優希「ポン! だじぇ!!」パシィッ!=3

霞「!?」


霞が發を河に出すと、間髪を入れずポンですくい取る優希…!


霞(あらあら…ズラすつもりかしら? でも…鳴きを入れても私の絶一門が崩れるのはせいぜい一巡だけ…)

霞(一時的な時間稼ぎにしかならないわよ?)チャッ、タンッ…


そして二巡後… 絶一門復活直後に霞がつかんだのは・・・


霞(…あら? 白…?)チャ…


残念ながら索子に非ず! 指先につるりとした感触… またもや生牌、今度は白である!


霞(・・・これは危ない、もしかすると・・・)チラッ

優希「・・・・・」ゴゴゴゴゴゴオオオォ・・・

霞(片岡さん、さっきの鳴きでテンパイしてるのかしら…?)


霞(もしテンパイしてるとしたら、まだ河に出ていないこの白で待っている可能性は十分あるわ… しかも…)チラッ

霞(よく見たら中と… おまけに片岡さんの自風の東まで、河にまだ一枚も出ていない・・・?)

霞(しかも鳴いた後に捨てたのはドラの八筒… 萬子のホンイツ? …まさか小三? いや、大三元を狙ってる可能性もあるわ…!)ゾク…!


優希手牌:一二三東東?????  鳴き「發發發」


霞(・・・でも、この白を手牌に残したら、せっかくテンパイしたチンイツを崩してしまうことになるわ…)

霞(この点差で、そんなリスクを考慮することは出来ない…! 通す!)タンッ!


霞、白強打…! その、直後ッ!


優希「それ…!」

霞「え」


>>545コンマ以下(和了者)
01~70→霞(「絶一門」発動)
71~80→咏
81~90→優希
91~00→衣

打点
>>546>>547コンマ以下(打点表>>57) 

霞の打点表
02~100→ハネ満
101~200→倍満

それ

さて

48霞 53+70=123(「絶一門」はツモ限定なので倍満ツモ)

優希「それ…ポンだじぇ!」カシィンッ→「白白白」

霞「!」


 ザワ・・・!


優希の鳴きにより、卓上全体に不穏な空気が流れる…!


咏(んぉ…? 三元牌の二鳴き…?)ザワ…

衣(優希、おぬし、まさか・・・大三元を狙っているのか?)ザワ…!

霞(ま、またポン… ふう… 心臓に悪いわね…)フウ

霞(でも、これで片岡さんは間違いなくテンパイだわ。 もし、次も字牌をつかんだら・・・)


優希手牌:一二三東東中中 「發發發」「白白白」


優希(来たじぇ来たじぇキタじぇ!! 小三元發白ホンイツチャンタ以上確定…! 中が出れば大三元だじょ!!)

優希(これを和了れば親の役満で一気にトップ奪還だじぇ!! さあぁさっさと中を出すが良いじぇ!!)


起死回生の一発… 超大物手を張った優希の血圧が上がり、その目がギラギラと光り輝く…!


 みさき『こ、これは凄い…! 片岡選手東と中のシャボ待ち…! 東が出れば小三元發白東ホンイツチャンタの親倍… 中の方が出れば役満大三元です!!』

 みさき『先に石戸選手が索子のチンイツ6メンチャンをテンパイしましたが… これは分からなくなってきました』

 のよりん『めくり合い!』プンプン=3

―――――

まこ「うおお…! 優希の奴追いつきよった!」

京太郎「マジか…? これ、和了ったらどうなるんだ?」

和「和了れば最低でも親倍… 東か中、どちらが出てもトップを取り返せますね」

久「やるじゃないの…! ここまで来れば運勝負よ!」

咲(神様… お願い! 優希ちゃんを和了らせてあげて…!)ギュ…!

マホ「ゆーき先輩頑張れですううぅっ!!」=3

――――――

祈る清澄のメンバーたち・・・

一瞬、雲間に光が差し、優希に勝利の女神が微笑んだような気がした・・・

しかし!


霞「 ツモ 」トンッ

優希「でっっ?!」=3


 パララララララララアアアァ・・・!


その、二つの聖なる双丘(セイント・アクロポリス)によって倒された牌姿は・・・


霞手牌:1223345666777 ツモ「1」


霞「メンチンツモ・イーペーコーで・・・ 倍満4000・8000♪」ニコッ


石戸霞…! 優希に微笑みかけた勝利の女神をおもちで押し潰す!!


朱雀南三局
     
東 優希 27000→19000
南 衣  22000→18000
西 霞  19900→35900
北 咏  51100→47100


【南四局 親:衣】 ※優希主役。和了れば打点1ランクアップ。


 みさき『…! めくり合いで勝利したのは石戸霞選手…! 片岡選手、残念ながら役満和了ならずです。 逆に倍満の親っかぶりでマイナス8000…!』

 のよりん『痛い!』プンプン=3


優希「」プシュウウウウゥゥ~~~・・・


 みさき『さあ、これで石戸選手が一気に差をつめ、トップ三尋木選手との点差は11200…! 満貫以上直撃かハネ満ツモでまくれるところまで来ました』

 みさき『場は遂にオーラスに突入…! 三尋木選手は和了ればトップ通過決定ですが… 果たして逃げ切れるでしょうか?』

 みさき『3位は、先ほど大物手を逃してしまった片岡選手… トップをまくるには、倍満…? いえ、三倍満以上を和了する必要がありそうです』

 みさき『4位は天江衣選手…! 東三局では見事な海底撈月の和了がありましたが、序盤の振り込みやツモで削られ続けたのが響き、現在はラス…! オーラスは親ですので、和了りさえすればまだトップになる可能性は残されていますが… 果たしてどうなるでしょうか…?』


 みさき『準決勝第二卓朱雀の間の闘牌も大詰め! いよいよ最後の勝負です!』


~会場・観客席~


 ザワザワガヤガヤ・・・  カスミサンノニレンゾクホーラ!  コリャイキオイハカスミサンダナ  イヤ、ヤッパリウタチャンダロ!  イエイエ、コロタンモオヤダカラ…  カタオカサンモマダチャンスハアルノヨー!  ガヤガヤワイワイ・・・・


巴「やっぱり使いましたね…! これで二連続和了…!」

春「いい流れ…」ポリポリ

初美「絶一門の神様ははるるか巴ちゃんが祓うまで居座ってくれますからねー… このオーラスも霞ちゃんのステージ…! 一気にまくれる流れですよー!」


純「早いな。 誰も連荘せずにオーラスまで回っちまったぜ…」モグモグ

一「うん。 衣のラス親だから和了り続ければ負けることはないけど… どうするんだろうね、早和了り狙いか、一発を狙っていくのか…?」

智紀「衣のことだからきっと一発狙い…」

透華「い、いえ、でも… 一発でまくるには最低でも倍満の手作りが必要になりますわ… ここはまず和了り重視でいくべきですわ!」

一「理論的にはそうだけど… どうだろう、配牌次第かな…?」


マホ「ああ… ゆーき先輩、惜しかったですぅ…」シュン

久「この点差… トップに倍満直撃してもまくれないわね… 石戸さんがリーチ棒を出してくれれば話は別だけど…」

まこ「石戸もツモでまくるにはハネ満以上が必要じゃ。 無理してリー棒出してくる展開もあるんじゃないかのう?」

咲(いや… 石戸さんの絶一門はまだ継続されてる… またチンイツで和了れるアテがあるんだから、リーチはかけないだろうな… 優希ちゃんは三倍満を作るしかないよ…!)

和(優希… あなたは私たちの最後の希望なんです…! あきらめてはいけませんよ!)


~会場地下・白虎の間実況室~

 
 スザクノマノトウパイモオオヅメ…!  イヨイヨサイゴノショウブデス!


えり「……」

咏(24)「……」


白虎の間実況室… アナウンサー針生えりと三尋木咏(24)も、試合の開始に備えながら、朱雀の間の闘牌をモニターで観戦していた…


えり「さすが三尋木プロですね。 2位に1万点以上の差をつけてのトップ… これは7、8割方決まりましたかね?」

咏(24)「いやー、分っかんねーぜ? あの女子高生の私、さっきの石戸さんの絶一門には対応できてなかったからねぃ…」

咏(24)「絶一門になるってあらかじめ分かってんなら、残りの二種類の数牌は集めやすいんだから、三麻と一緒… 染め手も作りやすくなるし、対抗する術はいくつかある」

咏(24)「さっきのタコスちゃんの字牌狙いもいいセンいってたんだけど、惜しかったねぃ」

えり「和了れれば最低でも親倍でしたからね… あれは心が折れそうですね」

咏(24)「だねぃ。 このオーラス… “絶一門”状態を逆手に取ることができた者が、勝つことになるかもね。 ま、知らんけど!」


~朱雀の間~


配牌…!

優希(まだまだ私はめげないじょ…! 三倍満を作ればいい… ただそれだけだ! 私なら出来る…!!)カチャカチャ

霞(さあ… もう一回チンイツをツモれば私の勝ち…! 私だけは絶二門状態、一種類の数牌しか来ないんだからスピードでは負けないわよ…!)カチャカチャ

咏(さーて、和了れば勝ちだけど… 安手狙いの早和了りは苦手だからねぃ… 配牌が良けりゃいいけど…)カチャカチャ

衣(巨乳巫女に憑いている異形がまだ居座っているな… ならば其れを逆手に取れればまだ衣にもチャンスはあるぞ…!)カチャカチャ

衣(早和了りの連荘狙いか、一発狙いか、配牌次第だが・・・ さあ、どうだ?)ジャッ!


配牌の13牌を揃えて、一気に引き起こした衣…!


衣(! 此れは・・・!)


※各自の配牌時シャンテン数を決定します。 (一回戦と異なり、1向聴であっても、あと一歩…有効牌を引いて“テンパイ”をしなければ和了チャンスはやってきません)
衣→>>555
霞→>>556
咏→>>557
優希→>>558

それぞれコンマ以下が、
01~20→5向聴
21~40→4向聴
41~60→3向聴
61~80→2向聴
81~00→1向聴

※シャンテン数が少ないほど、和了のチャンスが早く来る可能性が高まります。 

衣→3向聴(50) 霞→4向聴(27) 咏→1向聴(94) 優希→1向聴(98)  


衣(ぬ…! 三向聴か… 此れは、安くても和了る方向で攻めるしかなさそうだな…)フム

霞(う… 字牌が4つもあるわ… あまり良くないわねぇ…)

咏(おほっ、ホンイツ1向聴じゃんw これなら一気にイケるかな…?)

優希(! 来たじぇええぇっ! 役牌が二つ暗刻で揃ってるじょ!! これなら・・・逆転できる!!)カッ!

優希(のどちゃん、咲ちゃん、染谷先輩、部長、マホ、京太郎・・・! 私に力を貸してくれ・・・!!)チャッ…!


※有効牌獲得バトル! 自分の有効牌をツモるか鳴くかして「テンパイ」まで到達した雀士が和了のチャンスを得ます。レス一つ一つが誰かの有効牌になります。

コンマ以下
01~20→衣
21~45→霞
46~80→咏
81~00→優希

レスをして有効牌を引いて下さい。 まずは4回…! 4つのレスでテンパイしてさらにプラスで有効牌を引いた雀士は2回和了チャンスを得ます。(早くテンパイした雀士から順番に和了チャンスが来る)

41霞、52咏、05衣、36霞 

衣(3向聴→2向聴) 霞(4向聴→2向聴) 咏(1向聴→テンパイ) 優希(1向聴のまま) 


咏「…」チャッ!

咏(よしキタ! テンパイ…!w)


咏、わずか二巡でホンイツをテンパイ! そして・・・


咏「リーチだねっ!!」ドォッ!

優希衣霞「「「 !!? 」」」


微塵の迷いもなく千点棒を卓上に叩きつける!


 みさき『えっ、こ、これは・・・?』

 みさき『三尋木選手、トップだし役もちゃんとあるのにリーチをかけてきました。 これは、どういうことなんでしょう…?』

 のよりん『意味不明!!』プンプン=3


咏(ふふん…w “確実に和了るならリーチはかけるな”なんてのは、二流の考えることなんさ。 私はどんな時でも、和了れると思ったらリーチをかける… それが三尋木咏だからだっ!!)

咏(絶一門状態なら、染め手はツモりやすい… それにこの字牌と筒子のシャボ待ちなら、オッパイおねーさんを撃ち取ることも可能…!)

咏(この勝負… もらったねっ!!)ニタッ


咏の掟破りのリーチ…

しかし、そんな理外の打ち筋で和了るのが三尋木咏!!

和了の声が上がったのは次巡… つまりわずか3巡目だった。


咏「ロンorツモ!!」タァンッ!!


打点(勝負は決していますが、一応和了点を決めます)
>>566コンマ以下 (打点表>>314

ふむ

78ハネ満ツモ


咏「 ツモ!! 」タァーンッ!!


優希「あぅっ?!」
衣「ぐぅ…!」
霞「…え?」


咏が牌を卓上に叩きつけると、一瞬真っ赤な炎が卓上に現れ、チリチリとシートが焦げる匂いが他家三人の鼻腔をくすぐった…


咏「リーチ一発ツモ・ホンイツドラ1・・・・!」ズモモモモモモモオオオオォォ・・・!!

咏「ハネ満3000・6000だねっ!!」カッ!


咏手牌:①②②③③④⑤⑥⑦⑨⑨北北 ツモ「⑨」 ドラ[⑦]


卓上を絶望という色に染め上げる牌姿!!

愕然とする他家三人を尻目に… 咏は左手の扇子をバッと広げて吼えた。


咏「ふふw 見たかい? これが三尋木咏さっ!!」ニタァッ


清澄の最後の希望、“東場の神”片岡優希・・・!

神の力を操る鹿児島のオッパイ大魔神“絶一門”石戸霞・・・!

インハイ最高獲得点数記録保持者、魔境長野の“真の魔物”天江衣・・・!

人外の闘牌を魅せる“迫り来る怒涛の火力”三尋木咏の前に・・・準決勝にて、惜敗・・・!!


朱雀南四局(終局)

     
東 衣  18000→12000
南 霞  35900→32900

西 咏  47100→59100
北 優希 19000→16000

順位
1位 S3三尋木咏(ファイナルステージ決勝戦進出決定)
2位 A16石戸霞
3位 B24片岡優希
4位 B17天江衣


今日はここまでだねぃ
安価・コンマ対応あざした!
また明後日20:00から

第三卓のメンツ(白虎の間 慕・のよりん・善野・洋榎)の能力貼っておきます↓ 殆ど加筆はされていません。 また何か変更・調整・追加等の意見あったら、試合開始までにお願いします。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

『S2 白築慕(高三)』

<常>→「フォーゲルセット(鳥さんいらっしゃい)」
    一索が集まる。 チャンタ系、イッツーなど和了しやすい。 常に打点が1ランクアップする。

<ス>無し(南三局で必ず「プリマヴィント」を発動する)

<特>→「プリマヴィント(最上の風)」
    南三局で和了率が70%、南四局では必ず一向聴からスタート出来る。 和了できれば満貫以上で和了れる。

ーーーーーーーーーーーーーーー

『S7 野依理沙(高二)』

<常>→「プンプンディフェンス」
    牌の匂いを嗅ぐなどして、危険牌を本能的に察知する力がある。 表情と牌が読みにくく、他家が特殊能力で手牌を読もうとしてもできない。
    また、一試合で二度、他家に振り込みを押し付けることができる。 (自動的に発動)

<ス>→「ハイパープンスコモード」
    完全無欠の防御。 自分の振り込みと他家のツモ和了りを完全に封じる。(和了確率は全員25%になるが、自分の振り込みは他家に押しつけられ、他家のツモ和了りは自分のツモ和了りになる)

ーーーーーーーーーーーーーーー

『A13 善野一美(高三)』

<常>→「浪速の超特急」
    Aランクの基本和了率は25%だが、善野は基本で40%ある。 ただし倍満以上はハネ満へとランクが下がる。(ただしオーラスだけは倍満以上でも和了できる)

<ス>→「浪速のスナイパー」
    選んだ特定の相手を狙い撃ち。 70%で七対子ドラドラ(子のロン和了りで6400)か満貫かハネ満を出和了る。 

<特>→「浪速の氷帝」(南四局では発動しない)
    他家が大物手(満貫以上)を作っているのを察知し、安手(1~3翻)を和了って流すことができる。(他家の打点を決めるコンマが満貫以上で「ゾロ目」だった場合、その和了は流される)
   
ーーーーーーーーーーーーーーー

『B24⑨ 愛宕洋榎(高三)』

<常>→「格の違い」
    他家のテンパイ及び当たり牌を察知する。
    振り込みを、相手がSランカーの場合は40%、Aランカーの場合は60%、Bランカーの場合は80%の確率で回避できる。(他家に押しつける)

<ス>→「出バナくじきリーチ」
    トラッシュトークや後ひっかけで特定の他家からロン和了りを取れる。
    和了率70%。

慕はステージ系能力は無し、その代わり南三局で必ず「プリマヴィント」を発動する、というのが前提なので、鳥瞰を能力として組み込む予定は今のとこありません。

能力とは関係なく発動する形にしたいと思っています。他の人もこのことについてまた何か意見あったらお願いします。

乙あざす
>>1の体調があまり良くないので今日は予定変更、お休みにします

明後日の20:00からに変更で

白虎の間のメンバーの能力、わりとあちこち補足の加筆をしたので、改めて貼っておきます↓ もし何か変更・調整する場合は意見お願いします

ーーーーーーーーーーーーーーーー

『S2 白築慕(高三)』

<常>→「フォーゲルセット(鳥さんいらっしゃい)」
    一索が集まる。 チャンタ系、イッツーなど和了しやすい。 常に打点が1ランクアップする。

<ス>無し(南三局で必ず「プリマヴィント」を発動する)

<特>→「プリマヴィント(最上の風)」
    南三局で和了率が70%、南四局では必ず一向聴からスタート出来る。 和了できれば満貫以上で和了れる。 (親が和了した場合の南三局一本場では発動されない。しかし南四局で連荘があった場合は発動される)

ーーーーーーーーーーーーーーー

『S7 野依理沙(高二)』

<常>→「プンプンディフェンス」(南四局だけは発動されない)
    牌の匂いを嗅ぐなどして、危険牌を本能的に察知する力がある。 表情と牌が読みにくく、他家が特殊能力で手牌を読もうとしてもできない。
    また、一試合で二度、他家に振り込みを押し付けることができる。 (自動的に発動。 ただし南四局だけは振り込み回避の能力は発動されない)

<ス>→「ハイパープンスコモード」
    完全無欠の防御。 自分の振り込みと他家のツモ和了りを完全に封じる。(和了確率は全員25%になるが、自分の振り込みは他家に押しつけられ、他家のツモ和了りは自分のツモ和了りになる。また、この「ハイパープンスコモード」での振り込み回避は、「プンプンディフェンス」の二回の振り込み回避としてはカウントされない)

ーーーーーーーーーーーーーーー

『A13 善野一美(高三)』

<常>→「浪速の超特急」
    常に基本和了率が15%アップした状態で闘える。 ただし倍満以上はハネ満へとランクが下がる。
   (ただしオーラスだけは倍満以上で和了ることも可能。「倍満以上を和了する必要がある」場合は、「基本和了率15%アップ」のアドバンテージを捨て、代わりに倍満以上も和了可能になる。どちらのモードにするかを選ぶこともできる)

<ス>→「浪速のスナイパー」
    選んだ特定の相手を狙い撃ち。 70%で七対子ドラドラ(子のロン和了りで6400)か満貫かハネ満を出和了る。 

<特>→「浪速の氷帝」(南四局だけは発動されない)
    他家が大物手(満貫以上)を作っているのを察知し、安手(1~3翻)を和了って流すことができる。(他家の打点を決めるコンマが満貫以上で下二桁が「ゾロ目」だった場合、その和了は流される)

ーーーーーーーーーーーーーーー

『B24⑨ 愛宕洋榎(高三)』

<常>→「格の違い」(南四局だけは発動されない)
    他家のテンパイ及び当たり牌を察知する。
    振り込みを、相手がSランカーの場合は40%、Aランカーの場合は60%、Bランカーの場合は80%の確率で回避できる。(他家に押しつける)

<ス>→「出バナくじきリーチ」

    トラッシュトークや後ひっかけで特定の他家からロン和了りを取れる。相手とのタイマン勝負(洋榎がロン和了りできなければ、その相手に振り込む)。
    和了率70%。

進めてくにょ

このあと新スレが立つのが21:00頃、第三卓闘牌スタートが21:30くらいからです

白虎の間のメンバーの能力は、上に貼ってある通りで今のとこ変更ありません。 変更・調整は試合開始までにお願いします。


>>491一部訂正
×優希「…ちぇっ、こないじぇ」タンッ→「7」
 
×みさき『えっ、あれ? で、出ました! 三尋木選手の当たり牌の七索…! これはもったいない、三尋木選手、野依プロが言うようにさっきリーチをかけていればリーチ一発タンヤオの三翻ロンで和了れていましたね…』

〇優希「…ちぇっ、こないじぇ」タンッ→「4」
 
〇みさき『えっ、あれ? で、出ました! 三尋木選手の当たり牌の四索…! これはもったいない、三尋木選手、野依プロが言うようにさっきリーチをかけていればリーチ一発タンヤオの三翻ロンで和了れていましたね…』

ーーーーーーーー

 みさき『・・・! け、決着です! 三尋木選手なんとわずか3巡目でハネ満ツモ…!』

 みさき『リーチなどもうかける必要もないのにわざわざリーチをかけ… 一発でツモ和了ってしまいました…』

 みさき『朱雀の間の闘牌を制したのは妙香寺高校3年三尋木咏! ファイナルステージ決勝戦進出第二号として名乗りを上げました!』

 のよりん『強い!!』プンプン=3

 みさき『他家三人も、なんとか逆転の手を張ろうとしていたのですが… いくらなんでも3巡でツモられてしまっては何も出来ません。 ただただ唖然とするばかりです…』


霞「……」

衣「……」

優希「じょぉ…」

咏「ふふっ、悪いねっ! おねーさんたち♪」パチンッ


広げた扇子をパチッと閉じ、ウインクをした咏・・・


咏「ちょっとコッチにツキがあっただけだよw わかんないけどっ!」ゴオォッ!


霞(…一歩及ばなかったわね… 戦略としては後半勝負で間違ってなかったと思うんだけど…)

霞(ここ一番という所でツキを全て持ってかれてしまったわ… これは… 勝てない……)パタッ…

霞(これで初美ちゃんに続いて私も負け。 優勝の夢は、あとは小蒔ちゃんに託すしかないわね…!)フフッ


自分の手牌を伏せて目を閉じ、静かに微笑む霞…


衣(昼間だから衣の力を十分に発揮出来なかった・・・というのは、言い訳にしかならぬ。 衣は… 例え満月の夜に対局をしても、勝てなかっただろう…)

衣(決勝でもう一度照と闘いたかったが… 邯鄲の夢に終わったか。 此れも勝負の綾というものだな…)ギィ…


力が抜けたように椅子の背もたれに寄りかかり、天井を仰ぐ衣…


優希(東二局まではいつも通りだった… でも、あとは全然いいとこなかったじぇ……)シュン…

優希(私は… やはりまだまだ修行が足りないな! もっともっと強くなって、いつかは三尋木にも小鍛治にも宮永照にも勝ってみせるじぇ!!)

優希「おい三尋木!」

咏「ん?」

優希「今日のところは、同じ猫蛇好きのよしみとして負けといてやるじぇ… でも、次闘う時はこうはいかないからなっ!!」クワッ!

咏「そーかい? そりゃ楽しみだねっ!」ニタッ


咏霞優希衣「「「「 ありがとうございました!!!! 」」」」


 みさき『準決勝第二卓、朱雀の間終局…! 選手の皆さんは、スタッフが地上の会場へと引率しますので、ちょっとお待ちくださいね』


~会場・観客席~


 ザワザワザワ・・・  ヤッパツエーナミヒロギサン…  サスガヤナ!  デモイワトサンモオシカッタヨモー!  ワイワイガヤガヤ・・・・


咲「優希ちゃん… 負けちゃった…」

マホ「ゆーき先輩、惜しかったですぅ…」マホホホ…

京太郎「まあ… あいつにしちゃよく頑張ったんじゃねーか?」

まこ「麻雀でタラレバを言うのは意味がないことじゃが、あの南3局の大物手さえ和了っちょればのう…」

和「これで… 私たちは全員負けになってしまいましたね。 悔しいです…」シュン…

久「……」

久(主役校として誰か一人は決勝に残って欲しかったけど… 難しかったか…)

久(それにしても、一回戦は総じてほぼ互角に見えたのに、“過去の雀士”が強い…! 私たちの世代の猛者たちが軒並みやられて… あと残ってるのって、洋榎と宮永照、神代さんの3人だけだわ…)

久(この大会は“過去の世代”VS“現在の世代”の全面戦争でもあるからね。 主催者として、出来れば決勝卓4人が全員過去の雀士なんてことにはなって欲しくないんだけど… どうなるかしらね…?)


一「衣… 届かなかったね…」

純「まあ、やっぱ昼間じゃあな…」

智紀「残念…」

透華「いえ… 残念なのはその通りですが、良かったですわ、衣にとっては…」

一「透華?」

透華「ほら、御覧なさいはじめ、衣の顔を…」スッ

一「?」


モニターに大映しにされた衣…

目をつぶって仰向けに椅子にもたれたまま、眠るように動かない衣だったが… その口元は、満足げに微笑んでいるように見えた。


透華「昨日の一回戦もそうでしたけど、こんなに生き生きと楽しそうに牌を打つ衣を見るのは久々でしたわ」

一「・・・そうだね。 衣が言う“奇幻な手合”とたくさん闘うことが出来たからね」

透華「わたくしたちの闘いはまだまだ終わりではありませんわ! まずは来年のスプリング… そしてインターハイに向けてこれから全員で特訓ですのよ!!」

純「ん。 ま、とりあえずこの大会は最後まで観戦してこーぜ」


初美「あっれ…? 激乳火山の噴火が… たった一回で終わってしまいましたよー…?」

春「3巡でツモられたらさすがに何もできない…」ポリポリ

巴「そうだね… 三尋木さんも、霞さんのアレに対抗できるだけの何かを持っていたのかもね…」

初美「霞ちゃんのおっぱいパワーでも勝てませんでしたかー… でも…」

初美「私たちにはまだ何しろ姫様が残っていますからねー! きっと姫様が仇を討ってくれますよー!」

巴「うん。 姫様なら四神さえ降ろせれば、あの三尋木咏にもまず負けないはずだからね…!」

春「誰を降ろせるかが勝負の鍵…」ポリポリ


ーーーーーー
ーーーー
ーー

同時刻…

~地下・巨大迷路内通路~


小蒔「……」テクテクテク…

小蒔「早く対局室を見つけないと・・・ん?」

小蒔「壁から明かりが漏れてる… ここでしょうか?」グイ…

小蒔「!」


小蒔が扉を開けて入ったその場所は… 辺り一面が黄色く塗りつぶされた部屋… そして正面の壁には亀と蛇が融合した怪物“玄武”の絵が貼られていた。

そして、その手前のステージには…


健夜(17)「…あ」

杏果「…!」

照「…ん? あ、神代さん?」モグモグ


備え付けのモニターで他の部屋の対局を観戦していた健夜たちの姿が・・・!


 裕子『あ…! ついに四人目の選手の登場です! あの巫女服姿は・・・永水女子、六女仙の姫神代小蒔・・・!』

 良子『ほお、これは…! 凄まじい卓になりましたね…』


小蒔「す、すみません、遅くなりました! 永水女子二年、神代小蒔です、よろしくお願いします!」ペコリン

健夜(17)「ど、どうも、こんにちは… 遅かったね? 大丈夫?何かあったの?」

小蒔「ご…ごめんなさい、私歩いてる途中で少し寝てたみたいで…」

杏果「ね、寝てた?」

小蒔「すみません、疲れてるとたまに… でも、本当に申し訳ないので、これからの対局は―――」

小蒔「全力以上で、あたらせてもらいます!」パアアアアアアアァァァ・・・!!


健夜「!!」ピクッ

杏果(ひ…!? ま、またこんな人が相手…?)

杏果(小鍛治健夜に一矢報いるなんて意気込んでたけど… 大丈夫かな、私… 生きてこの部屋出れるのかな…?)


照「…まあ神代さん、まだここの対局始まんないみたいだから… クッキーでも食べて休んでなよ」スッ

小蒔「あ、ありがとうございます」






~朱雀の間実況室~


みさき「さあ、準決勝第二卓も終局…! 早速、今の対局を野依プロと振り返ってみたいと思います。 野依プロ、如何でしたか?」

のよりん「・・・ 何が?」プン=3

みさき「な、何がって… 今の対局ですよ! どんな試合でした?」

のよりん「三尋木!強かった!!」プンスコ=3

みさき「そ、そうでしたね… 野依プロが、試合前に火力が勝負のポイントになるのではとおっしゃってましたが、その通りになりましたね」

みさき「三尋木選手は3回の和了が全てハネ満ツモ…! 一度など他家全員がテンパイしてるのに満貫のツモ和了りを蹴ってリーチをかけるなどという暴挙に出ることまでありました」

のよりん「クレイジー!」プンプン=3

みさき「はい、しかし結局はそういった理論外の…異端の打ち筋が功を奏し、高打点で和了りまくりましたね。 あれが三尋木選手の真骨頂・・・というか平常運転なのかもしれません」


みさき「片岡選手も序盤は勢いよく連続で和了る場面もありましたし、天江選手も得意の海底撈月を見せてくれました。 しかし結局南場に入ってからは一度も和了ることは出来ませんでしたね…」

のよりん「オッパイ!」プンスコ=3

みさき「そうですね。 南場では、そこまで沈黙していた永水の石戸選手も爆発…! 絶一門を使った倍満和了などで猛追をかけますが・・・残念ながらそれでも追いつくことは出来ませんでした」

のよりん「地力の差!!」プンプン=3

みさき「んー…? そうですね、確かに三尋木選手は何しろ7年前のインハイ個人戦チャンピオン…! 小学生の時から天才少女と言われ、同世代では常にほぼ敵無しでしたから… その実力が遺憾なく発揮された試合でしたね」


みさき「どうですか野依プロ? 野依プロは三尋木プロの三学年上ですから、高校生時代に闘う事はなかったと思いますが… もしこの大会で対戦したら、勝てますか?」

Σのよりん「! モロチン!!」プンスコ=3

みさき「も、もろ・・・/// ま、まあいいです。 でも、三尋木選手と対戦するにはこの準決勝をトップで通過しなくてはいけませんよ」

のよりん「大丈夫! 勝つ!!」プン=3

みさき「ほんとですかね~? まあ、確かに一回戦は野依選手は見事にトップ通過を果たしてはいますが…」

みさき「準決勝はそう甘くはないでしょう。 残ってる8人、誰が対戦相手になるにしても相当手強いはずです」

のよりん「望むところっ!!」プンスコリン=3

みさき「では! 次はその野依選手が到着している“白虎の間”を覗いてみましょう! 針生さん、どうでしょう、始められそうですか?」


“えり『はい! こちら白虎の間では・・・』”


ーーーーーー
ーーーー
ーー

約一時間半前・・・

~白虎の間~


洋榎「…おっ? 監督やん!!」ヒョコッ

善野「洋榎… 来てまったか」フフッ

洋榎「こりゃあ運がええわ! 監督、昨日も言いましたけどうち手加減はできませんからね?」ゴォッ!

善野「誰と話しとるんやあんたは…?」ニタアァ・・・


 えり『白虎の間、3人目の選手は愛宕洋榎選手…! 姫松の先輩後輩・・・師弟対決が実現してしまいました!』

 咏(24)『へえ… 慕ちゃんに加えて善野さんと愛宕ちゃんか! こりゃまた面白い組み合わせになったねぃ』フリフリ


慕(師弟対決か… こういうのって、いろんな世代から選手が集まってるこの大会ならではだよね…)

慕(二人とも凄い気合…! よし、私も頑張るよっ! ・・・・ん?!)ギョッ


  プンプンプンプンプンプンプンプンプンプン・・・=3=3=3


慕(え、あの人は・・・!)


洋榎に続いて現れたのは… えんじ色のネクタイに白い“バッテン”の模様がある特徴的なブレザーの制服を着たぷんすこ少女だった…! 


のよりん(17)「… ツイタ!!」プンプン=3


 えり『おや、あれは・・・!』

 えり『4人目も到着です! 白虎の間、最後の選手は新道寺女子野依理沙選手ですね!』

 咏『へえ? 善野さんとは再対決か。 縁があるねぃ…』ニタッ


善野(! 野依か… ええ機会や。 一回戦で稼ぎ負けたカリは返させてもらうで…!)ゴゴゴォ・・・

洋榎(新道寺野依理沙…! 将来のオールスターMVP様のお出ましか。 こりゃあ手強いのが来てまったな…)

慕(野依さん… インハイではやりちゃんと対戦した新道寺の先鋒の人…!)

慕(物凄く防御が堅いんだよね… あのインハイ準決勝でも、この人だけは一度も振り込んでなかった。 勝てるかな…? いや、勝つんだ!)


のよりん(17)「ヨロシク!!」プンスコリン=3


白虎の間… 四人の雀鬼集結!

応援してくれている仲間たち… 先輩としてのプライド… 後輩としての矜持… そして死闘の末彼女たちに敗れ去った者たちの思い…!

それぞれ、胸に譲れないモノを持った者同士の、青春の命を燃やす熱い闘牌の幕が開こうとしていた…



ーーーーーー
ーーーー
ーー

~白虎の間・実況室~


“みさき『針生さん、どうでしょう、始められそうですか?』”


えり「はい! こちら白虎の間では… 行方不明になっていた愛宕選手も先ほど無事戻ってきましたので、なんとか始められそうです。 ここからは実況室を交代してお送りさせて頂きます!」

えり「準決勝第三卓、白虎の間・・・ 実況はわたくし針生えり、解説は先ほど見事決勝進出を決めた三尋木咏プロです。 今日もよろしくお願いします、三尋木プロ」

咏(24)「はいはい、よろしく頼むよん。 試合数少ねーから昨日より楽でいいねぃ♪」フリフリ

えり「そ、そういうことは放送中に言わないで下さい…」


えり「さて、この大会の準決勝も半分が終了いたしました。 ここまでの対局で、決勝進出を果たしているのは戒能良子選手、三尋木咏選手の二人…!」

えり「先ほどの三尋木選手は本当に強かったですね? さすがは三尋木プロの女子高生時代…!」

咏「褒めたって何も出ないよw まあ、まぐれじゃねーの? 知らんけど!w」

えり「いえ、まさに“迫り来る怒涛の火力”に恥じない豪快な闘牌でした… 高打点にこだわったあの打ち筋は本当にカッコ良かったですよ」

咏「いや、でもねぃ… 本当は私は倍満以上を和了るつもりでいたんだと思うんだけどね。 裏ドラがあんまりのらんせいで、イマイチだったねぃ」

えり「え? あれでイマイチ・・・ですか?」

咏「ハネ満くらいならぶっちゃけ誰でも運が良きゃ和了れるっしょ? 一回戦でも倍満以上の手は一度も和了れなかったし、すこーし消化不良気味かもね」

えり「そ、そうですか… 決勝戦では倍満以上の手を和了れるといいですね」

咏「そーね! 決勝はあの戒能さんと… あと誰が上がってくるか分っかんねーけど、手強い相手には違いないだろうからねぃ」

えり「その決勝に進む選手の枠は残りわずか二つだけ…! そのうちの一つをここで決定いたします」

えり「では、選手の紹介に参りましょう! まずは・・・!」


いったんカン
次スレ↓
咏「全世代女子高生麻雀チャンピオンシップだねっ!」えり「準決勝後半編です」
咏「全世代女子高生麻雀チャンピオンシップだねっ!」えり「準決勝後半編です」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1498564311/)

このスレはここでカンなのです
引き続き準決勝後半編をお楽しみ下さい
毎回安価・コンマ対応あざした!

>>588
ん!?
三尋木プロと野依プロは二学年差の筈ですが
つまり野依プロが三年生の時は三尋木プロは一年生に成る筈です
因みに準決勝進出者の中でシノハユ世代のキャラを年齢順で示すと
・善野一美、白築慕(早生まれ)、稲村杏果、小鍛治健夜…現年齢27~28歳大会参戦時学年三年生
・野依理沙…現年齢27歳大会参戦時学年二年生
・三尋木咏(早生まれ)…現年齢24歳大会参戦時学年三年生
と成った筈です

>>588一部訂正
×みさき「どうですか野依プロ? 野依プロは三尋木プロの三学年上ですから、高校生時代に闘う事はなかったと思いますが… もしこの大会で対戦したら、勝てますか?」

〇みさき「どうですか野依プロ? 女子高生の野依プロは… あの三尋木選手と対戦したら、勝てますか?」

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