響「今日はエイプリルフールだよ」 (72)


ハム蔵「チュ?」

響「ハム蔵、この手の中にピーナッツがあるよー」

ハム蔵「……」クンクン

ハム蔵「ヂュ」フルフル

響「あちゃー、ばれちゃった」パッ

響「騙されなかったハム蔵には、本物のピーナッツをプレゼント」

ハム蔵「チュー!」

響「ハム蔵は賢いなあ」ナデナデ

響「今日は、何人騙せるか…楽しみだぞ!」


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765プロ

響「到着~……はいさぁ、ん?」

響「なんだこの張り紙?」

嘘は禁止します

響「嘘は禁止します……って」

響「えええ!昨日までこんなのなかったぞ!」

響「折角いろんな嘘を考えてきたのにー!」

亜美・真美「ひびき→ん、おはおは→」

響「亜美真美、はいさい!」

亜美「どしたのひびきん?」

真美「中入らないの?」

響「そ、そうだ二人とも!これ見て!」

亜美・真美「ンン~?」


響「昨日までこんなのなかったよね?」

・・・

亜美「あちゃ~、残念だね→」

真美「今年はエイプリルフールなしだね→」

響「そ、そんなぁ」ガックリ

亜美・真美(んっふっふ~)


亜美「ねぇひびきん」

響「なんだ亜美?」

真美「その張り紙、めくってみて?」

響「めくって……?」ペラ

うっそだよ→ん!

響「うっそだよーん?……まさか!」

亜美「んっふっふ~、ひびきんひっかかった→♪」

真美「実は真美達が、張り付けたのでした→♪」

響「ひ、卑怯だぞ二人とも~!」

亜美・真美「エイプリルフールだよ→」


響「早速やられたぁ……」


亜美「まぁまぁひびきん、そう落ち込みなさらず」

響「誰のせいだと思ってるんだ……」

真美「実はそんなひびきんにスペシャ→なプレゼントがあるんだよ!」

響「す、すぺしゃー?」

亜美・真美「じゃじゃじゃ→ん!」

響「……ずいぶん怪しい箱だけど?」

亜美「そりゃそだよ→」

真美「びっくり箱だもん!」

響「ええ!プレゼントじゃないの?」

真美「チッチッチ、これ自体がプレゼントだよひびき→ん」

響「え?」

亜美「亜美達は、ひびきんが騙すことができるのを応援してるよ!」

響「ふ、二人とも……」


真美「因みに箱についてるこのボタンを押せばびっくり箱が作動するかんね→」

響「わかったよ!」

亜美「さぁ立ち上がれひびきん!」

真美「今こそ汚名挽回だ!」

響「うん!ありがとね、二人とも!」ガチャ

バターン

亜美「ひびきん、今度こそ騙せると良いね→」

真美「上手くいくっしょ→、わかんないけど」

ガチャ

響「真美!汚名挽回じゃなくて、汚名返上だぞ!」ヒョコッ

バターン

亜美「律儀だねぇ」

真美「こりゃ今年も駄目っしょ→……」


響「これさえあれば、簡単に騙せるぞ!」

響(やよいと伊織!早速つかって…)

響「ふんふーん♪やよい、伊織、はいさーい!」

やよい「響さん、おはよーございまーす!」

伊織「おはよう響、ずいぶんゴキゲンね」

響「まあね!それより伊織、やよい、今日は二人にプレゼントがあるんだ!」

やよい・伊織「プレゼント?」

響「じゃじゃーん!」

やよい・伊織「……」

響「あ、あれ?どうしたんだ?」

伊織「(やよい、多分あれはエイプリルフールのネタ……びっくり箱ってところね)」

やよい「(そうなの伊織ちゃん?もらっちゃ駄目なの?)」

伊織「(もらってもいいけど、こうしなさい)」ゴニョゴニョ


響「おーい、いらないのー?」

やよい「うっうー!響さん、ありがとうございまーす!」

響「うっ……(心にぐさっときたぞ)」

伊織「にひひっ、なんだか悪いわね響」

響「き、気にすることないよ!開けるときはそのボタンを押すと開くからねっ」

やよい「えと、これですか?」

響「そうそう!」

響(そうだ、今日はエイプリルフール何だから……騙したっていいよね!)

やよい「……あ、あれー?押しても開きません」


響「え!?嘘!?」

伊織「壊れてるんじゃないの?」

響「そ、そんなまさか……ちょっと貸して!」

やよい「うぅ……ぼ、ボタンを押しても反応しませんでした」

響(亜美真美!まさか自分を騙したのか……?)

ポチッ

ビヨーーーーン

響「うぎゃーーーーー!!!」

やよい「うわー!ホントにびっくり箱だったね、伊織ちゃん」

伊織「にひひっ!見事に騙されたわね、響!」


響「ま、まさかやよいが嘘をついて自分に?」

やよい「ごめんなさい響さん」

伊織「いいのよやよい、やられる前にやる。エイプリルフールなんてそんなものよ」

響「せっかく亜美と真美から、もらったのに!」

伊織「あら、あの二人からもらったの?」

やよい「響さんのじゃなかったんですね」

響「二人が自分の為にくれたんだよ」

伊織「あの双子の策だったのね、ひっかからなかったけど」

響「くぅ……こんなはずじゃなかったのにぃ!」


伊織「そんな響にこれをあげるわ、残念賞の板ガム」スッ

響「残念……むぅ」ヒョイ

パチン!

響「うぎゃーーーーー!!!」

伊織「油断しちゃ駄目よ、響?」

響「いたたた……まさか伊織まで仕掛けてくるとは思わなかったぞ」

やよい「うううっ……私もさっきやられちゃいましたー」

伊織「まだ可愛いもんでしょ?」


響「思ったより地味だぞ」

伊織「でも、それに騙されたのは誰かしら?」

響「うぐっ!」

やよい「伊織ちゃん、そんなに言ったらメッ!」

伊織「ま、せいぜい頑張んなさいよ」

響「ふんっ…言われなくても、もっと騙して見せるからね!」タッタッタ

やよい「頑張ってくださーい」

響(またこの二人に騙されたー、うぎゃー!)


美希「モグモグ……ん~、おいしー♪」

響「美希、はいさーい」

美希「モグモグ……響、やっほー☆」

響「おにぎり食べてるの?」

美希「うん!ハニーがくれたのっ!」

響「いいなぁ、自分もお腹すいた」

美希「みんなの分持ってたから、もらえるんじゃないかな?」

響「ホント!?ちょっと行ってくる!」

タッタッタ

美希「モグモグ……あはっ♪」


千早「~♪」カミカミ

響「千早ー!」

千早「あら、我那覇さん?」

響「はいさーい!」

千早「えぇ、どうかしたの?」

響「プロデューサー見なかった?」

千早「プロデューサー?そういえばあっちの方に行ってたけど……」

響「うん、ありがと!……って」

響(千早はおにぎり持ってないし……)

響「!」ティン

響「ふっふっふ……」

千早「?」


響「甘いぞ、甘すぎるぞ千早!」

千早「え?」

響「千早はプロデューサーに会ってないね」

千早「どういうこと?」

響「その証拠に、千早はおにぎりを持ってない!」

千早「…おにぎり?」

響「さっき、美希が言ってたんだ」

響「プロデューサーからおにぎりをもらった、って」

千早(あぁ…エイプリルフールだったわね)

響「それでみんなの分もあるはずなんだよ」

千早(なんだかちょっとデジャヴね)

響「ふふん、どう?自分の完璧な推理」


千早「ちょっといいかしら?」

響「いいよ、ネタばらし?」

千早「えと……美希が嘘をついている可能性ってないのかしら?」

響「……え?美希が?」

千早「普段からプロデューサーがしないようなことを、今日に限ってしている可能性は低いと思うの」

千早「他の人がおにぎりを食べているところを見た?」

響「う、ううん!そういえば美希だけしか食べてなかったよ」

千早「私がプロデューサーに会っていない可能性」

千早「美希がおにぎりを自分で買って食べている可能性」

千早「どちらが高いかしら?」

響「……」

響「ま、まさか……すでに美希に騙されてたのか?」


千早「私が我那覇さんの立場なら、まずはそれを疑ってるでしょうね」

響「うぎゃー!油断してたー!」

千早「ガムでも噛んで、リラックスして」スッ

響「……ガム?」

千早「?」

響「まさかネタが被るとは思わなかったんだね、千早」

千早「ネタ?被る?」

響「そ!さっき伊織にガムパッチンで騙されたんだよ!」

千早「そうだったの…」

響「だからこれにもパッチンが」ジーーー


千早「どう、あるように見えるかしら?」

響「……ただの板ガムだった」

千早「誤解が解けて何よりだわ、はい」

響「ありがと千早」スッ ペラペラ

響「って、包み紙だけで中身がないじゃないか!」

千早「ふふ、エイプリルフールよ」

響「騙されたー!」


千早「冗談はこのくらいにして、こっちの中身が入った方を渡すわ」スッ

響「むぅ、ホントに入ってるんだよね?」

千早「開けて見て」

ペラ

響「ホントだ、ちゃんと入ってる」

千早「今度は上手く騙せると良いわね」

響「うん、ありがと千早っ!」カミカミ


千早「がんばって、我那覇さん」


P「――全部で16人ですが大丈夫でしょうか?」

P「あ、ホントですか!それではまた後ほどうかがいます」

P「突然で申し訳ありませんでした、それではよろしくお願いします」

ピッ

P「これでよしと!……ん?」

響「おーい、プロデューサー!」

P「お、響か!丁度いいところに…」

響「プロデューサー、ちょっといい?」


P「なんだ?」

響「美希におにぎりあげた?」

P「おにぎり?あげてないけど、どうかしたのか?」

響「う、ううん!それだけ聞ければ大丈夫」

P「?」

響「じゃあね!ありがとプロデューサーっ!」タッタッタ


P「おう……って響!今日このあ…と…聞こえないか」


美希「モグモグ」

響「こらー美希ぃ!」

美希「あ、響おかえりー」

響「おかえりー、じゃないぞ!」

響「プロデューサーの話、ウソでしょ」

美希「あちゃー、ばれちゃった?」

響「だいたいそのおにぎりは、自分で買ったのでしょ?」

美希「モグモグ……うん、そーなの」

響「うぅ、騙されて情けなくなってきたぞ」


スッ

響「うん?」

美希「じゃあ半分こっ!」

響「え……?」

美希「ね?」

響「……いいの?」

美希「うん、響も一緒に食べよ」

響「あ、ありがと美希ッ!」

モグモグ

響(騙されたけどおにぎり食べられた)

美希「う~ん、ごちそーさま」

響「ごちそうさま、美希」

美希「あふぅ……どーいたしましてなの」

響(さて、今度こそ自分が騙すんだ!)

・・・


あずさ「う~ん……難しいわねぇ」

響「あずささん、はいさーい!」

あずさ「あら、響ちゃん?」

響「あずささん、何やってるの?」

あずさ「これ?クロスワードパズルよ」

響(……)ティン

響(こ、これはあずささんが悩んでいる個所を嘘をついて教えれば……)

あずさ「全部埋めて、出てくるキーワードが分かれば豪華賞品がもらえるんですって~」

響「ご、豪華賞品!?」

あずさ「当たったら、響ちゃんにもご褒美としてあげるわね」

響(嘘はべつのことにすればいいや、景品ほしいし)


響「じ、自分でも分かるかな?」

あずさ「大丈夫よ、響ちゃんなら~」

響「えへへ、そうかなぁ?」

あずさ「ほらここ、あとここが分からないの」

響「うんうん……このお菓子って『プリン』かなぁ」

カキカキ

あずさ「ホント、うまったわねぇ」

響「ここは『リード』、こっちが……」

あずさ「パティシエ?」

響「そうそれ!」カキカキ


カキカキ

響「できたー!」

あずさ「すごいわねぇ、響ちゃん」

響「自分は完璧だからね!もっと褒めて褒めて!」

あずさ「ふふっ、まだキーワードを埋めてないわよ」

響「あっ、そうだった……えーとキーワードは?」カキカキ

エ・イ・プ・リ・ル・フ・ー・ル

響「答えは、『エイプリルフール』だね!」

あずさ「はい、正解です」

響「やったー!」


響「……あれ?」


響「あ、あずささん……このクロスワードってもしかして自作?」

あずさ「いいえ、間違いなく本物よ」

響「だ、だよね!よかったぁ」

あずさ「有効期限は過ぎてるけどね、ふふ」

響「うぎゃっ!そうだったの!?」

あずさ「ええ、ちょうど完成されたキーワードがぴったりだったから、持ってきちゃった」

響「ま、また騙されたーーー!」

あずさ「でもせっかく当たったんだからご褒美、口を開けて」

響「こ、こう?あーん」

あずさ「響ちゃんへプレゼント」コロン


響「ん……あまぁい」

あずさ「その飴あげるわね」

響「ありがとう、あずささん!」

あずさ「どういたしまして」

響「~♪」コロコロ



響「……騙されただけで騙せてないぞー!」


響「うぅ……ホントは騙すつもりだったのに」

響「でもまだ大丈夫、なんくるないさー!」

?「響、ハブだッ!」

響「っ!……?」

響「その声は真だね?流石に騙されないよ」クルッ

ハブ「……」

響「うぎゃー!ホントにいるぞっ!!」


真「へへっ、やーりぃ!」


響「ま、真!喜んでる場合じゃないぞ!」

真「響ぃ?ちゃんと見てみなよ」

響「ちゃんとって……」

ハブ「……」

響「……」

ハブ「……」シーン

響「これ、おもちゃ?」

真「そうだよ」

響「な、ななな……」

真「また、だまされちゃった?」ニヤニヤ

響「うぎゃーーーーーー!」


響「騙すつもりだったのにーっ!」

真「へぇ?それじゃあボクは騙されないように注意しなきゃね」

響「むぐっ」

真「響は正直者だなぁ」

響「くぅ……」

ガチャ

律子「はぁ…疲れた」

響「律子、はいさー…」ティン

響(そうだ、律子を騙してみよう)

響「(見ててよ真、律子を騙して見せるから)」

真「(律子だよ?騙されないんじゃないかなぁ)」


律子「おはよう二人とも、ふぁー」

響「眠そうだけど、大丈夫か?」

律子「ん~?ちょっとね、昨日は寝るのが遅かったのよ」

真「仕事?」

律子「うん、ちょっと書類をまとめててねぇ」

響(疲れてる律子に嘘ついても良いのかな……)

響「り、律子?」

律子「なぁに?」

響「これプレゼントだよ!」

律子(えーと、エイプリルフールだったわね。びっくり箱の類かしら?……まぁここは一芝居打つとしましょ)

律子「ありがとう響、これってどうやって開けるの?」

響「そこのボタンを押すんだよ」

律子「これね、ぽちっと」ポチッ

ビヨーーーーン

律子「キャーーー!」

響「や、やった……ひっかかったー!」

真「えええ!?り、律子が騙された!」


律子「もーっ!いきなり何なのよ響?」

響「ふっふっふー…律子、今日は何月何日?」

律子「今日は4月1にち……はぁ、やられたわ」

響「やったやったやったー!」

真(そんなに嬉しかったんだなぁ響)

律子(こんなに嬉しそうな顔されたら、騙されて良かったって思えちゃうわね)

律子「今回はやられたけど、次回は覚悟しなさいね?」

響「へへっ、自分は完璧だから次も騙しちゃうぞ」

律子「はいはい……あはは」


響「ふんふーん♪」

春香「おはよ、響ちゃん」

響「春香、はいさーい!」

春香「なんだか随分とご機嫌だね」

響「ふふん、ちょっとねー」

春香「あ、そうだ響ちゃん!私ね、シュークリーム作ってきたの」

響「ホントッ!?」

春香「ジャーン!」パカッ

響「おお!美味しそうだね」


春香「ただし、一方はクリームが無くて代わりにカステラを詰めました」

響「聞いただけで、口の中がパサパサしてきた…」

春香「もう一方はクリームたっぷりの自信作ですっ」

響「どっちか一つだけ?」

春香「うん、どっちがあたりか分からないけど、選んだほうを食べてね」

響「んー…」

響(右かなぁ…)チラッ

春香「ははは」

響(分かった、右がハズレなんだな)

響「左をもらうぞ!」サッ

春香「どうぞ、召し上がれ」

パクッ

響「うっ…」


響「うまいへお(うまいけど)」モグモグ

響「ん…中身はカステラかぁ」

春香「残念だったね、ハズレでした」

響「うー、しっかりとしたシュークリームが食べたかったぞ」

雪歩「お茶が入りましたぁ」トコトコ

響「あ、雪歩!はいさい」

雪歩「響ちゃんおはよう、よかったら緑茶淹れたから飲んで」

響「ありがt……」

響(確か前にもこんなことあったような?)


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>>50より

千早「我那覇さん、とりあえずサンピン茶でも飲んで落ち着いて、はい」

響「さ、さんぴん茶!?ありがとう!」

響「コクコク…ブッ!千早、このさんぴん茶腐ってるぞぉ…」

千早「そんなはずないわ、今日買ったんだもの」

響「だってすっごく酸っぱいぞ…?」

千早「だって、レモンティーだから」

―――
――


響(そういえば、前はサンピン茶って言われたのにレモンティーだった!)

雪歩「あれ、どうかしたの?」

響(これは緑茶じゃない…!)


響(今回雪歩は、緑茶と言って渡してきた)

響(だけど中身は、緑茶じゃない…)

響(洋菓子に合わせて紅茶とか……)

響(さては、またここでレモンティー!?)

響「ふっふっふ、ありがと雪歩」

響(レモンティーと分かっていれば、どうってことないぞ)

響「コクコク……ブッ!雪歩、これ緑茶じゃないか!」


雪歩「え?え?緑茶だけど…?」


春香「ありがとう雪歩」ズズー

響「裏の裏をかかれた…雪歩、完敗だぞ」

雪歩「え、ええと…乾杯」カン

春香「もう一個のほうも食べていいよ、響ちゃん」

響「ほんとに!?」

春香「うん、みんなの分もまだまだあるから」

雪歩(春香ちゃんすごいなぁ、一人に3個ずつ作ってくるなんて)


響「遠慮なく、食べちゃうね」アムッ

モグモグ

響「うっ……」

響「ほ、ほっひもぱはぱはひへるお!(こ、こっちもぱさぱさしてるぞ!)」

春香「エイプリルフールでした、ごめんね」

響「ふひゃー!(うぎゃー!)」

ズズズ

響「んっ、口がパサパサで詰まるところだったぞ」

春香「そんな響ちゃんに本物のシュークリームをプレゼント!」

響「…またカステラ入りじゃないの?」

春香「拗ねないでよ、割ってみるね」パカッ

響「わぁ、クリームたっぷり!」

春香「よければ食べて」


響「うんっ!」モグモグ


・・・

響「結局みんなに騙されてるぞ」

小鳥「それが響ちゃんの長所なのよ」

響「ピヨ子ー!律子以外にももっと騙したいんだよー」

小鳥「そうねぇ…それなら、社長さんはどうかしら?」

響「え、社長を騙すの?」

小鳥「あまりこういう催しは、参加してない感じがするでしょ?」

響「い、いいのかなぁ?」

小鳥「ふふ、笑って許してくれるわよ」

響「…よーし、社長を騙しに行ってくるね!」

小鳥「頑張ってね」


響「ありがとピヨ子ー!」タッタッタ


社長室前

響「さて、社長を騙すぞ」

そう……な、今日がエイ……ールか

はい、だか……れば社長に……です

響(あれ、誰かと話してる?)

ピタ

社長「任せてくれたまえ、響くんが来たら、綺麗に騙されてみせるさ」

律子「是非お願いしますね、私も先ほど騙されてみましたから」

社長「彼女はどんな嘘をついたのだね?」

律子「嘘と言うか、びっくり箱ですね。分かりやすいというかなんと言うか…」

社長「響くんには、私を騙すように言ってあるのかね?」

律子「小鳥さんに頼んでおきました、もうじき来るんじゃないでしょうか」



響(騙される……フリ、だったの?)

社長室前

響「さて、社長を騙すぞ」

そう……な、今日がエイ……ールか

はい、だか……れば社長に……です

響(あれ、誰かと話してる?)

ピタ

社長「任せてくれたまえ、我那覇くんが来たら、綺麗に騙されてみせるさ」

律子「是非お願いしますね、私も先ほど騙されてみましたから」

社長「彼女はどんな嘘をついたのだね?」

律子「嘘と言うか、びっくり箱ですね。分かりやすいというかなんと言うか…」

社長「我那覇くんには、私を騙すように言ってあるのかね?」

律子「小鳥さんに頼んでおきました、もうじき来るんじゃないでしょうか」



響(騙される……フリ、だったの?)


ガチャ

社長「ん?おや、我那覇くん。私に何か用かね?」

律子(小鳥さん、ありがとうございます)

響「……」

社長「その箱は…なんだい?」

響「やめてよ、もうお芝居しなくてもいいぞ」

社長「お、お芝居?」

律子「いきなりどうしちゃったのよ響」

響「そんな嘘、自分は騙されないからねっ!」ガチャ

バターン  タッタッタ

律子「あちゃー……」

社長「どうやら、聞かれてしまったようだね」


―――
――


響「チュルルル…ってことがあったんだ」プンスカ

貴音「だから先ほどから、怒っているのですか」

響「モグモグ…自分だって、ホントはもっと完璧に騙せるはずなんだ!」

貴音「響、律子嬢や高木殿も響を騙すためにそのようなことをしたわけでは」

響「分かってる!チュルルル」モグモグ

響「…分かってるよ、そんなこと」

貴音「響…」


響「前にさ、貴音は言ったよね?」

響「騙されるのは長所だって」

貴音「騙されるというより、響の信じる心が大切と申したのですよ」

響「それって、これからも騙され続けろってことだよね」

貴音「そういう訳では…」

響「自分、悔しいぞ!誰も騙せなくて、みじめな思いして」

貴音「いい加減にしなさい響」


貴音「卑屈になっても、いいことなどないですよ」

貴音「それに、みんな響が嫌いだから意地悪しているわけじゃないのですよ」

貴音「あなたが好きだから、律子嬢はそのような提案をしたのでしょう」

貴音「みんながみんな、思いやった仲間ではありませんか」

響「……うん」

貴音「みんなのところに戻りましょう」

響「…でも、あんな状態で飛びだして、自分はどんな顔して戻ればいいんだ」


貴音「…響、自分に素直なことはいいことだとわたくしは思います」

貴音「ですが、ここは自分に嘘をついてみましょう」

響「自分に嘘?」


・・・

貴音「というわけです」

響「自分にできるかな?」

貴音「響だからこそできるのですよ」

響「へへ、そうかな」

貴音「はやくらぁめんを食べてみんなのところへ戻りましょう」スタスタ

響「あ、待ってよ貴音!」チュルルル

貴音「お勘定は任せました」

響「うぎゃー!おごるなんて聞いてないよ!」

貴音「ふふふ…響、わたくしのドンブリをどかしてみてください」

響「どんぶりって…あ、お金」


貴音「えいぷりるふぅるですよ、響」


765プロ

律子「戻って、こないわね」

美希「携帯も繋がらないの」

真「やっぱり響、怒ってるよね」

千早「みんなして嘘をついてたら、傷付きますよね」

全員「……」

ガチャ

響「……」

春香「響ちゃん?」

亜美・真美「ひびきん!」

やよい「響さん、嘘ついてごめんなさい!」

伊織「ごめんなさい響」

律子「響…ごめんなさい」

全員「ごめんなさい」



響「……ふ、ふふふ」


響(こんなに心配してくれるみんなが)

あずさ「響ちゃん?」

響「ははははは!みんな、エイプリルフールだよ!」

全員「…?」

響「いやー、自分の完璧な演技に律子たちは騙されちゃったんだね」

律子「え、嘘って…」

伊織「じゃあ、怒ってたわけじゃなかったの?」

響「騙すための演技だよ!」

真「……こ、こいつぅ!なんだよ、すっかり騙されちゃったよ!」グリグリ

響「あはは、こら真、くるしいよぉ」

律子「私としたことが…裏の裏の裏をかかされたわ」

春香「もう、心配しちゃったよー」

やよい「響さんすごいです!」

亜美「まさかひびきんが」

真美「こんな出来る子だったなんて」


響「なんてったって、自分は完璧だからねっ!」

響(こんな嘘を笑って許してくれるみんなが、自分も大好きだよ!)


貴音(きっとみんな、気が付いているのでしょう。響の演技に)

貴音(それでも、騙されて許してくれるみんなもきっと、響を慕っているのですね)


ガチャ

P「話は聞かせてもらった、やるじゃないか響」

響「えへへ、もっと褒めてよ」

真「調子がいいなぁ」

春香「まぁまぁ」

P「そんな響とみんなへご褒美だ、今日のお昼は特別だぞ」


全員「特別?」


社長「一度行ったが、とても美味しかったよ」

P「社長に教えてもらって、さっき予約を取ったんだ」

春香「この店の感じって…」

千早「それにこの音楽…」

亜美・真美「沖縄?」

P「そ、沖縄料理専門店だ」

あずさ「良かったわね、響ちゃん?」

響「うん…うん!」



響(皆も騙せたし、美味しいものは食べられるし)

響「今日は本当に、最高のエイプリルフールだぞ!」


おしまい


響「ってよくないぞー!」

亜美「モグモグ…ひびきん食べないの?」

真美「こんなにおいしいのに→」モグモグ

貴音「誠、美味ですね」モグモグ

響「朝からガム、飴、シュークリーム3つ、ラーメン!」

響「お腹いっぱいだよっ!」

真「じゃあこれ、もらっちゃうね」ヒョイ

響「あああっ!」

P「なんというか…響、ごめんな」

響「ぬぬぬ…」



響「エイプリルフールなんて、こりごりだー!」


おしまい


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P「こ、このカードは?」小鳥「さぁ、ゲームの始まりです」
P「こ、このカードは?」小鳥「さぁ、ゲームの始まりです」 - SSまとめ速報
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P「ここは、どこなんだろう」
P(ここは、どこなんだろう?) - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1394985564/l50)

文体が最初から最後まで安定しない…
どうすれば見やすくなるのか、起承転結をうまく置けるのか
もぅまぢ無理、アイマスやろ

たまには響単体でイチャイチャでも(ボソッ

響「朝からガム、飴、シュークリーム3つ、ラーメン!」

響「朝からガム、おにぎり、飴、シュークリーム3つ、ラーメン!」

に訂正

>>70
そろそろ純愛ものやりたいです

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