唯「変な線と点が見える」(290)
というのはどうだろう
唯「うーいー…」
憂「どうしたの?お姉ちゃん」
唯「頭痛が痛いよ……」
憂「大丈夫?!お姉ちゃん!頭(の調子)がおかしいの!?」
唯「憂…姉妹だからってそれはないよ」
憂「色々略しちゃってごめんねお姉ちゃん、大丈夫なの?」
唯「ちょっと大丈夫じゃないと思う。目もおかしいし今日は休むよ」
唯(今朝起きた時からずっと変な線と点が見える)
唯(その「線」と「点」が何なのかはよく分からないけど)
唯(なんだか触るのは怖い)
唯「おっとと……っ、手すりの「点」に手が…」
スッ
バラバラバラバラッ
唯「――――――!?」
唯「て、手すりが……?」
何故だかは良く分からない。
ただ、触れただけでモノをバラバラにしてしまいそうな点が怖い
唯「――っ、う、憂!」
憂「どうしたのお姉ちゃ……!?手すりがバラバラ!何があったの!?」
唯「そ、それが…」
憂「………それで、その「点」に触れたらその周辺の手すりが壊れたの?」
唯「そ、そうなんだよ憂。他にも「線」がモノに張り巡らされてて」
憂「お姉ちゃん…本当の話なの?」
唯「本当だよっ…それなら、なにか刃物と壊れても良さそうなものを持ってきて」
適当な大きさの石、それからカッターナイフを憂に持ってきてもらう。
まずは「線」から。
石に張り巡らされた線を、切断する。
石を、17個に分断する。
その間、少し頭が痛んだ。
憂「お、お姉ちゃん、これ……」
唯「…この通りなんだよ、憂。少し調子も悪いし、また何か壊しちゃいそうだから寝るね」
憂「う、うん…お大事にね、お姉ちゃん」
ベッドに潜り、眠気と戦いながら思案する。
ただ、この「線」と「点」を見ていると、ひどく気分が悪くなる。
枕元には昨日水を飲んでそのままにしてるプラスチックのコップ。
その「点」を刺す。
唯(やっぱり指が沈む。力なんて要らないのかな)
コップはあっけなく砕け散る。
唯(これはきっと継ぎはぎなんだ。手術をして縫った後の所みたいに、
脆くなっている所なのかもしれない)
知らなかった。
世界はこんなにもツギハギだらけで、
とても壊れやすいところだったんて。
憂「お姉ちゃん、大丈夫?」
唯「…っ」
憂を、直視できない。
憂まであっけなく、簡単に壊れてしまいそうで。
きっとあの「線」は人もたやすく壊してしまうんだろう。
唯「うん、大丈夫だよ……。眼はきっとすぐ治るよ。動くぶんには
大丈夫そうだから眼科に行ってみる……痛っ」
憂「やっぱり無理しちゃ駄目だよ。私が帰ってきたら一緒に行こう?」
唯「…うん。」
憂が行った後も、脆い継ぎはぎだらけの部屋の中で考える。
これからこの「眼」が治らなかったらどうしようか。
「線」を見ていると頭が痛む。
唯(だめだ)
どうしても部屋の中にいると「線」と「点」が見えてしまう。
どうせならこの「線」を確実に見えなくするような真っ暗闇か、
いっそ「線」を消せるくらいの明るい所がいい。
唯(眼を休めながら外に出てみよう)
仮にも欠席している身。どこか見つからない場所がいい。
唯(どうだ、外れに小さい林があったっけ)
小さい頃よく憂と遊んだ場所。
あそこなら光も届くし心が落ち着く。
唯(そうと決まれば早く行こう)
眼を休めつつ、速足で向かう。
唯(やっぱりここは落ち着く)
木のにおい。
昔、ここで滅んだ一族がいるらしい。
自分が産まれる前。
ある一族とある一族が衝突して、片方はあっけなく滅ぼされたらしい。
唯(昔の話なんてどうでもいいけれど)
それは少し悲しい話な気がする。
「君、そんな所に寝転がってると危ないわよ」
唯「えっ?」
唯「ど、どなたですか?」
自分がその「どなた」かも伝えてないのに、無礼なもの言いだと思う。
でも軽いパニックになっていたから、そのくらいしか言えることが無かった。
女性「私?私はね」
憂「晩御飯だよー」
俺「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
俺「ごごごごごはんおいしいよ憂ちゃん」
女性「まあ、それは後々分かるとして」
唯「はあ…」
こちらが名乗っていないのだ。向こうが名乗らなくても納得するのが筋だろう。
女性「ま、ここで会ったのも何かの縁だし、少し話し相手になってくれない?
私は蒼崎青子っていうんだけど、君は?」
まるでずっと知り合いだった友達のような気軽さで、女の人は手を差し伸べてきた。
断る理由もないので、自分も名を名乗る。
唯「唯、平沢唯です。」
そうして、アオザキと名乗る女性の冷たいてのひらを握り返した。
その女性と話す時間は、とても楽しいものだった。
この人は歳の差など気にせずに、1人の友達として私の話を聞いてくれた。
色々な事を話した。
ここから少し離れたところに自分の家があること。
行儀作法がほとんどフリーダムで、お父さんとお母さんが常にラブ旅行中だということ。
憂という妹がいて、とてもおとなしくて、可愛くて、ナイスバディで、お利口で、可愛いくて、
―――熱にうかされたように、色々な事を話した。
青子「ああ、もうこんな時間。悪いわね唯。私、ちょっと用事があるからお話
はここまでにしましょう」
女の人は立ち去って行く。
さっきまで話していた人が居なくなるというのは、一人友達を失ったようで少し寂しかった。
青子「じゃあまた明日、ここで待ってるからね。君もちゃんと家に戻って、
妹さんと病院に行って、きちんと医者の言い付けを守るんだぞ」
「あ―――」
女の人は、それが当たり前だ、というように去って行った。
唯「また……、明日」
また明日、今日みたいな話ができる。
嬉しい。
この「眼」がおかしくなって、初めて、心の底から笑顔になっていた。
【自宅!】
唯「うーいー、待ち遠しかったよう」
憂「ごめんねお姉ちゃん、じゃ、眼科いこっか」
」
【眼科!】
医者「……親族の方、少し」
憂「?……はい」
看護婦「唯さん、こちらに」
唯「はーい」
憂「それで、私の姉の眼に何が?」
医者「それが……大変申しあげにくいのですが、お姉さんの「脳」の方に異常が見られるかと」
憂「の、脳に…!?」
医者「はい。稀にそういったケースもあります。幸い私の知り合いに優秀な医者がいます。
連絡を入れておきましょう。」
憂「お、お願いします…」
唯「それで、どうだったのかな私の眼」
憂「こ、ここだと少し難しいって。優秀なお医者さんを紹介してくれるそうだよ」
唯「そうなんだ…………っ」
瞬間、
激しい頭痛。
激しい眼の痛み。
線が、
点が、
線が、
線、
黒い、黒い。
憂「お、お姉ちゃん!?」
唯「…っ、」
痛い、痛い、頭が痛い。
この痛みはイヤだ。
憂「お姉ちゃん、お姉ちゃん!」
唯「…っ!」
ようやく痛みが引いた。
唯「ご、ごめん憂…ちょっと頭痛がぶり返しちゃって」
憂「大丈夫?今夜は早く休もう」
【自宅!】
着替えて家のベッドに潜り込む。
顔も眼も覆ってしまえば「線」は見えない。これで安心。
憂「お姉ちゃん、大丈夫?」
唯「うん、なんとか落ち着いたよ。ありがとう憂。」
憂「うん、良かった。…それで、今日はマーボー豆腐が食べたいって言ってたけど
今大丈夫?お姉ちゃん」
唯「うん、大丈夫だよ。食欲あるし」
憂「そう、じゃあ今持ってくるね」
で、
唯「かっ辛い!!辛いよ憂!」
憂「あれ!?甘口を買ったつもりだけど…」
唯「憂、言峰食品社の「甘口」は常人の「激辛」だよぉ…
それにこの箱に「コレ外道マーボー今後トモヨロシク」って書いてるよ」
憂「ご、ごめん…このダンディな社長が「食うか?」って言ってるイラストが気に入って」
唯(その社長数年前になんかの戦争で亡くなってるけどね)
とりあえず水を飲ませてもらって一段落。
憂「じゃあお姉ちゃん、私寝るね」
唯「うん、おやすみね、憂」
憂「何かあったら言ってね、おやすみ」
夢を見る。
誰かが歩いている。
ここは私のいる街だ。
誰かが歩いている。
青い着物に赤いジャンパーなんて、風変わりなかっこうをしている。
誰かが歩いている。
その男の子みたいな女の子は、私の家の前で止まる。
「―――同類」
仲間を見つけたのに、うんざりするような表情を女の子がうかべる。
闇に光る、あおいめ。
直死の魔眼が、そこに在る。
【翌日!】
唯「うーいー」
憂「お姉ちゃん!よく眠れた?」
唯「うん…でもまだ少し調子が悪いんだ…ごめんね、憂、今日も休むよ」
憂「そう、分かった。お大事にねお姉ちゃん」
憂が去って行く。
約束の時間。
あの小さな林まで歩いていく。
あの女の人と会えるから。
その女の人は、青子って呼ぶと怒る。
自分の名前が嫌いなんだそうだ。
考えた挙句、偉い感じがするし呼びやすいから「先生」と呼ぶことにした。
先生はなんでも真面目に聞いてくれて、私の悩みを一言で片づけてくれる。
大した悩みなんてないけれど、それは本当に嬉しい事だ。
……この「眼」のせいで少し暗くなっていた私は、先生のおかげでもとの自分に
戻っていけた。
あんなに怖くて邪魔だった継ぎはぎのコトも、先生と話しているとあまり恐くは感じなくなっていた。
だから、どこの誰だか知らないけど、もしかしたら先生は本当に学校の先生なのかもしれない。
でも、そんなコトはどうでもいいことだと思う。
先生と居ると楽しい。
大事なのは、きっとそんな単純なことなんだ。
そしてある日、私は意を決して先生にこの「眼」のことを話すことにした。
唯「先生、私の眼がおかしいんです」
青子「……眼が?」
唯「はい。この眼のせいで、こんな事が出来ます」
近くに落ちていた太めの樹の枝。
少し重くて、カッターナイフで切ることは無理だとおもう。
その枝にある「線」を見る。
あたまが、すこし、いたむ。
力なんて要らない。
その線をなぞり、枝を数個に分断する―――
青子「………」
先生は黙っているけれど、とても悲しそうな顔をして、驚いた顔をしていた。
しばらくの沈黙のあと。
ふわりとした感触。
先生は私を抱きしめていた。
唯「先………生?」
青子「何かある前に出会えて良かった。私と君が出会ったのは、本当に一つの縁だったみたい」
先生はそうして、私の眼に見えている継ぎはぎについて聞いてきた。
この眼に見えている黒い線について話すと、先生はいっそう強く、
抱きしめる腕に力をこめた。
青子「……唯、君が見ているのは本来視えてはいけないものよ。
「モノ」にはね、壊れやすい個所というものがあるの。いつか壊れる私達は、
壊れるが故に完全じゃない。
君の眼は、そういった「モノ」の末路……言いかえれば、未来を見てしまって
いるんでしょう」
唯「……未来、ですか」
青子「そうよ。死が視えてしまっている。
―――それ以上の事は知らなくていい。
もし君がそういう流れに沿ってしまう時がくるなら、必然としてそれなりの
理屈を知る事になるでしょうから」
唯「……先生、何の事だか、私にはよく分からないよ」
青子「ええ、分かっちゃ駄目よ。
ただ一つだけ知っておいてほしいのは、決してその線をいたずらに切ってはいけないということ。
―――君の眼は、「モノ」の命を軽くしすぎてしまうから」
唯「―――うん、先生が言うならしない。それにこの「線」を切ると
あたまが痛むの。…だから先生、私、もうあんなことしないよ。」
青子「……良かった。唯、今の気持ちを絶対に忘れないで。そうすれば、
君は必ず幸せになれるんだから」
そうして、先生は私から離れた。
俺「憂ちゃん眼が疲れたよ憂ちゃん指がつかれたよ」
憂「うるせえ働け」
唯「でも先生、この「線」と「点」が見えてると私不安なんだ。
こんなものが常に視えてるなら、私の周りはすぐ壊れちゃいそう」
青子「そうね。その問題は私がなんとかするわ。
―――そうやらそれが、私がここに来た理由のようだし」
はあ、とため息をついてから、先生はニコリと笑った。
青子「唯、明日は貴女にとっておきのプレゼントをしてあげるわ」
唯「ほ、本当!?先生!」
青子「ええ、とびっきり良いものあげる。私が君を以前の、普通の生活に
戻してあげるわ」
【自宅!】
憂「ただいまー」
憂「……お姉ちゃん?」
憂「おーねーえーちゃーん」
憂「……まさか」
憂「さっさと続き書いて」
唯「あっ憂…」
憂「お姉ちゃん!!こんな時間まで何してたの!?」
唯「ごめん、ちょっと林で休んでたんだ」
憂「もう、家から出たら駄目じゃない」
唯「えへへ、ごめんごめん」
憂「で、歩きまわれるってことは体調大丈夫なの?お姉ちゃん」
唯「あ――」
そうだ、体調。
先生と話してからはだいぶ調子がいい。
唯「うん、今の体調は絶好調だよ憂!」フンス
憂「そっか、でも勝手に出歩いた罰として」
唯「ば、罰!?」
憂「うん、多少のペナルティーは必要だよお姉ちゃん。
それで、罰として―――」
唯「ゴクリ」
憂「今日は私と寝てねお姉ちゃん」
唯「ほぇ?そ、それだけでいいの?」
憂「うん。でもそのかわり沢山甘えちゃうんだから」
憂は笑顔で嬉しいことを言ってくれる。
姉妹間のスキンシップは欠かさないが、一緒に寝る、というのは数年ぶりだ。
【夜】
憂「…………。」
唯「どうしたの憂?」
憂「…っ、な、何でもないよ!あ、お風呂沸いたみたいだねお風呂」
唯「そっか、じゃあお先失礼して入ってきまっす!」
憂「あっ……」
さっきから憂の様子が少しおかしい。
唯「どうしたの?憂」
憂「あ、あの、あのね」
憂「一緒にお風呂入ってほしいんだけど」
唯「…へ?」
憂「だ、だから一緒に入ってほしいの」
なんだ、そんなことか。
唯「いいよ?じゃあ一緒に入ろう。トゥギャザーしようぜ!だよ」
憂「い、いいの?」
唯「いいのいいの、さあレッツお風呂場」
【風呂場!】
唯「いやあ憂も、なんていうか」
憂「?何?お姉ちゃん」
唯「なんだかんだ言って私より大きめだよね、お姉ちゃん追い越されたみたいで悲しいよ」
憂「そ、それは…っ」
唯「ていっ」プニッ
憂「!!お、お姉ちゃん!?」
唯「ていっていっ」プニッ
憂「ちょ、お、お姉ちゃん」
堪能して、風呂場から出る。
唯「ふー、気持ち良かったねえ憂、アイスある?」
憂「ガリガリ君VIPがあるよ」
風呂から上がって、ガリガリ君VIPを口にくわえながらニュースを見る。
「――――県の通り魔事件の速報です、ついに被害者が10人を上回り――」
唯「怖いねえ、憂」
「当た らねえよ情弱」と書かれた棒の点を突いて跡形もなく消す。
憂「うん、私たちの街でも起こらなければいいけど」
最近件の県は何かと物騒だ。何でも腕だけ残された変死体が見つかる場合もあるらしい。
【寝室!】
憂「じゃあ電気消すね」
唯「うん、おやすみ憂」
憂「…」
唯「…」
憂「お姉ちゃん」
唯「んむ?」
憂「あの『線』と『点』はまだ見えてるの?」
唯「うん、でも頭痛はしなくなったよ」
憂「……そう…。」
唯「?」
憂は何か不安げな表情でこちらを見てくる。
―――不安げな表情の憂に申し訳ないけれど、憂は本当に女の子らしい顔立ちになった。
今さらといえば今さらだけれど、体つきも完璧な女の子だ。
憂「何でもないよ、寝よっか」
唯「…?うん、おやすみ」
それから数分もしないうちに、憂は安らかな寝息を立てている。
学校でも心配して気疲れしたのだろう。
唯「……ありがとう、憂」
その時、
ひときわはげしく、しんぞうが、こどうが、どうき、が、
唯「――――――ア」
赤い髪の毛、赤い、赤い頭髪、赤い、紅い。
アレは居てはならない、ならない。
理性が、リセイがはじける。
本能が、自分が、求める
何を?
憂を?
何を、ふざけたコトを
手が、勝手に、憂に、のびる
憂「――んっ」
触れる、憂に、触れている感覚が愛おしい。
憂「あっ……」
その、清らかな寝顔を滅茶苦茶に壊したくなる。
唯「―――っ!!!」
私は、何を、
自分が何をしたかよく分からなかった。
ただ体が憂を、憂の体を、求めていた。
この「死」が見えるようになってから色々と情緒不安定なんだろう。
そのまま、力がぬけて、
憂に覆いかぶさったまま、意識を失った。
憂「――――ん!――――だよ!―――ちゃん!」
唯「……ほぇ?」
憂「お姉ちゃん!朝だよ!!」
唯「あ、憂、おはよう」
憂「ようやく起きたぁー…お姉ちゃん、昨日は疲れてたんだね」
唯「うん、何だかわからないけど、よく、眠れ――」
駄目だ、思いだすな。
憂「お姉ちゃん?」
唯「あ、うん!よく眠れたんだ!」
憂「そう、良かった!今日は午前授業だけど、学校来れる?」
唯「午前授業かー…行く、行ってみるよ」
【学校!】
律「あ、唯!」
澪「えっ、唯?」
唯「2人ともおはよ~」
律「心配したぞう!体の方はもう大丈夫?」
唯「だいぶ良くなったよりっちゃん!」Hunsu
澪「良かった…」
【教室!】
国語教師「先生、ゲームにはまっててな」
国語教師「そのゲームに滅茶苦茶格闘技が強い先生が出るんだよ」
国語教師「だから先生格闘技やろうかと思っててな」
生徒A「先生は葛木先生ほど身が引き締まってないですよ?」
\HAHAHA/
国藤「A子、ちょっと後で桜ルートについて話したいことがある。職員室に来なさい」
【放課後!】
律「唯、今日は部活来れそうか?」
唯「うーん…ちょっと調子悪いから今日は悪いけど帰るね」
律「そうか、お大事にな、唯」
本当は、先生との約束があるからだ。
そうして、林にやって来た。
先生と出会ってから七日目の林で、先生は大きなトランクを片手にさげてやって来た。
青子「はい、これをかけていれば妙なツギハギは見えなくなるわよ」
先生がくれたものはメガネだった。
唯「…?先生、私眼は悪くないよ?悪いものこそ見えてるけど…」
青子「いいからかけなさい。別に度は入ってないんだから。それに貴女なら似合うわ」
先生は強引にメガネを私にかけさせた。
とたん―――
唯「うわお!すごい!すごいよ先生!!継ぎはぎが見えなくなったよ!」
青子「あったりまえよ。わざわざ姉貴の所の魔眼殺しを奪ってまで作った
蒼崎青子渾身の作品なんだから。粗末に扱ったらただじゃおかないからね。唯」
唯「うん、大事にする、大事にするよ先生!…けど、先生ってすごいね、あれだけ
邪魔だった「線」と「点」がみんな消えてる。なんだか魔法みたいだね先生」フンス
青子「それも当然。だって私、魔法使いだもん」
得意げににんまりと笑って、先生はトランクを地面に置いた。
メガネ唯の画像だれかうp
>>80
俺も欲しいよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
憂「>>81余計なこと書きこんでないでさっさと続き書いてね」
青子「でもね、唯。その線は消えたわけじゃないわ。
ただ見えなくしているだけ。そのメガネを外せば、線はまた見えてしまう」
唯「えっ?そ、そうなの?」
青子「ええ、そればっかりはもう治しようがないコトよ。唯、貴女はその眼となんとか
折り合いをつけて生きていくしかないの」
唯「………そっか、分かった。分かったよ先生。私やってみる。
…けど先生、ずっとこの先この線が見えていたら先生との約束が守れなくなりそうで怖い」
青子「ああ、もう二度と線を引かないっていうアレ?
バカね、そんなの約束簡単に破っていいわよ。」
唯「ほぇ?……そうなの?だって、簡単にモノを殺すことはいけないコトだと思う」
青子「ええ、いけない事ね。
けどそれは貴女個人の力なのよ、唯。だからそれを使おうとするのも貴女の自由なの。
貴女以外の誰も、唯を責めることは出来ないわ。
貴女は個人が保有する能力の中でも、ひどく特異な能力を持ってしまった。
けど、それが貴女に有るってことは、なにかしらの意味が有るってコトなの。かみさまは余計な力を何の意味もなく分けない。
貴女の未来にはその力が必要となる時があるからこそ、この直視の眼があるとも言える、
だから、唯の全てを否定する訳にはいかないわ。」
先生はしゃがんで、私と同じ高さの目線をする。
青子「でもね、だからこそ間違えないで。
唯、貴女はとても、とてもまっすぐな心をしているわ。
今の貴女があるかぎり、その眼は決して間違った結果は生まないでしょう
―――唯、聖人になれ、なんて言わない。
貴女は貴女が正しいと思う大人になればいい。
いけないって思う事を素直に受け止められて、ごめんなさいと言える貴女なら、
未来にはきっと素敵な女の子になってるわ」
そう言って。
先生は立ちあがると、トランクに手を伸ばした。
青子「あ、でもよっぽどの事がない限り、メガネは外しちゃだめだからね。
特別な力ってのは特別な力を呼ぶものなの。
どうしても自分の手には負えないと唯本人が判断した時だけメガネを外して。
やっぱり貴女本人がよく考えて力を行使なさい。
その力は決して良いものじゃない。結果をいいものにするか悪いものにするかは、あくまで唯、
貴女ほ判断次第なんだから。
―――ああ、前にもこんなコトを貴女と同じ立場の男の子に話したわ。
正しく生きた彼は、素敵な男の子になってた。あなたもこの先、頑張ってね」
トランクが持ち上がる。
―――先生は何も言わないけれど。
私は、先生とお別れになるんだと分かってしまった。
日本語の修練をもう少し積んだ方がいいな
はい
唯「―――っ、無理だよ、先生…
ほんとは先生に、会うまで、恐くて、ズビッ、たまらなかったんだよ。
けど先生がっ、居てくれたから、私は、グスッ、私に戻れたんだよ、ズーッ
先生がいなくちゃ、このメガネがあったってっ、ダメに、決まってるよぉっ…!」
青子「……唯、心にもない事は言わないこと。自分自身も騙せないような嘘は、
聞いている方を不快にさせるわ」
先生は不機嫌そうに眉を八の字にして、ぴん、と私のおでこを指ではじいた。
青子「―――自分でも、分かってるんでしょう?
「君」はもう大丈夫だって、ならそんなつまらないコトを言って、
せっかく掴んだ自分を捨ててはいけないわ」
先生はくるり、と背を向けた。
青子「それじゃあお別れね。唯、どんな人間だって人生ってのはね、
落とし穴だらけなのよ。
君は人よりそれをなんとかできる力があるんだから、もっとシャンとしなさい」
先生は行ってしまう。
とても悲しくて、涙も流したけれど、私は先生の友達だから、
―――だから、シャンとして、胸をはって、先生を見送ることにした。
唯「―――うん!さよなら、先生!」
青子「よしよし、上出来よ、唯。その意気でいつまでも元気でいなさい。
元気時が一番輝いて見えるわ、君は。
いい?ピンチの時はまず落ち着いて、その後によくものを考えるコト。
大丈夫、君なら一人でもちゃんとやっていけるから」
先生は嬉しそうに言う。
唯「……うん、ありがとう、先生。私も先生みたいな素敵な女の子になるよ!」フンス
青子「うん、その意気よ唯。……それじゃあ、軽音楽部の子たちと元気にやっていきなさい。
あなたなら彼女達を守っていけるわね。…はあ、よく考えたら物凄い人材を
相手にしてきてる訳ね、私。…じゃあね、ノウブルカラーの女の子!頑張って生きなさい!」
最後に、最高の笑顔を先生は見せてくれた、
ざあ、と風が吹いた。
先生の姿はもう無かった。
唯「………ばいばい、先生」
言って、もう会えないんだな、と実感できた。
残ったものはたくさんの言葉と、この不思議なメガネだけ。
たった七日だけど時間だったけれど、なにより大事なコトを教えてくれた。
ぼんやりと佇んでいたら、また涙を流していた。
唯(―――さようなら、先生。)
また会える日が来るとしたら、私はきっと、きっと先生より素敵な女の子になっていよう。
【自宅!】
憂「おかえりお姉ちゃん…ってどうしたの、そのメガネ?」
唯「このメガネ、魔法使いの女の人に貰ったんだ!
これをつけてると「線」と「点」が見えないんだよ!」フンス
憂「ま、魔法使い?」
唯「あっ…んーん、何でもない。とりあえずステキなメガネなんだよ!」
憂「そうなんだ…そしたらお姉ちゃん、明日から学校行け…」
プルルルル プルルルル
憂「あっ、電話だ」
憂「はい平沢です」
芦加「もしもし、平沢さんですか?以前言っていた医者の手配が済みました」
憂「ほ、本当ですか!?」
芦加「はい、急きょ病院に来ていただきたいのですが」
憂「わ、分かりました!すぐ行きます!」ガチャコン
憂「お姉ちゃん!お医者さんの手配が済んだよ!」
唯「ほぇ?でもこのメガネかけてれば…」
憂「それでも何かしらの力になってくれるはずだよ、行こう!」
唯「うーいー、待ってぇー…」
epilogue 了
初めて100まで伸びたなあ
「ごはんに炒めたキャベツと厚切りベーコンを乗せてマヨ」
スレは17までしか伸びなかったのに
もうちっとだけ続くんじゃ
もうちっとだけ続く……んだけど、
ごめん少し休憩させておくれやす
保守ありがとう
あと数分休んだら再開する
芦加「よく来てくださいました、急な呼び出しで申し訳ない」
憂「いえ、気にしないでください、それでお医者さんというのは…」
芦加「そのことですが、治療に時間がかかるそうなんです。入院、という手もあるのですが」
憂「にゅ、入院、ですか…」
芦加「はい。その方が時間をかけて治療できる。設備も整っています」
憂「どうしようか?お姉ちゃん」
唯「私は大丈夫だよ?少し寂しいけど憂がお見舞いに来てくれるならそれでいいし」
憂「そう、じゃあお世話になろっか」
そうして、今日からここ「桜ケ丘病院」でお世話になる事になった。
で、問題のお医者さんなんだけれど、
「はぁい、元気?」
なんて挨拶をするお医者さんなんて、私は見たことも聞いたこともなかった。
医師「へえ、結構元気そうね。直死の眼なんて持ってたら、
気疲れしてやつれちゃってるかと思ってたけど、肌のつやとかキレイなのね。
うん、私好みの可愛い娘でラッキーじゃん!」
声の質からして20代くらいのお医者さん、というよりお姉さんは、
私のいるベッドの横の椅子に座った。
お姉さん「はじめまして、貴女の眼を治しに来た優秀な医者です。
ここの人間じゃないから身分証明書とかは無いけど、別にいいわよね」
なんて気楽な事を言っている気さくなお姉さんは、私と気が合いそうだった。
唯「は、はじめまして」
お姉さん「うん、よろしい。で、私は蒼崎橙子って者だけど」
唯「あ、蒼崎!?」
橙子「ええ、御存じ?」
唯「あ、あの、蒼崎青子さんってご存知、ですか?」
橙子「…」
唯「あ、やっぱり知りませんよねぇ…?」
俺「終わりまでの構成か」
憂「うるせえ働け」
俺「バトルさせるとアレだし平和なまま終わらせるのもアレだし」
憂「うるせえ働け」
俺「一応どっちも出来てるけどどっちがいいかな」
憂「うるせえ働け」
橙子「ふぅ…知るも何も、正真正銘私の妹」
唯「い、妹さん…ですか?」
橙子「そ。それで私は魔術師なの。」
唯「ほぇ…?魔法と魔術って違うんですか?」
橙子「もう大違い。簡単に言うと魔法ってのは魔術を極めてたどり着く神秘ってこと」
唯「青子さんすごいんだ…」
橙子「そのメガネは青子からのものでしょ?…はあ、また盗まれた」
唯「『また』…って?」
橙子「前にも一度盗まれたのよ。まあ別に返せとは言わないけれど」
橙子「で、その魔眼殺しのメガネがあるんじゃ私が出来ることなんて、なあ…。
心のケアね。後は。…よし。唯ちゃん、貴女の心をここで強くしてもらう。
その眼の力の行使、判断。この部屋にいればその意味が分かると思う。
とりあえずドアの上に貼りつけてある石が砕けるまでに心を強くして。」
唯「…?は、はい!」
橙子「その意気よ。よっぽど危なくなったら優秀だけど捻くれた強い子を送ってあげるわ」
「おいトウコ誰が捻くれてるって」
ドアの向かいから誰かの声が聞こえた気がする。
橙子「それじゃ、また明日くるから今夜、頑張ってちょうだい」
唯「…?は、はい」
「放っておけば言ってくれるなトウコ…しかし荒良治だな。
あんなヤワそうなのにやらせて大丈夫なのか?」
橙子「大丈夫大丈夫。いざとなったら貴女がいけばイイのよ」
「他人事だと思って…」
橙子「そういう貴女も何も言ってないのに着いてきたじゃないの、興味あるんでしょ?」
「…」
橙子さんが去ってから、テレビをつける。
もうじき夜だ。
エクス・・・・カリバァー!! グワアアアワレノモノニナラヌカセイバァァァ
憂「お姉ちゃん、さっそくお見舞いだよー」
唯「おほっ憂!会いたかったよぉ~…」
ヤメテッ!!エクスカリバーデヨロイノスキマツクノヤメテッ!!!
憂「これ、持ってきたよ?」
唯「おおっギー太ぁ…君にも会いたかったよ!」
憂「それと…これ、途中にあったコンビニのくじで当たったぬいぐるみなんだけど…」
【金髪の女の子がライオンの気ぐるみを着てるぬいぐるみ】
唯「こ、これは…」
憂「どうかな?」
唯「可愛いっ!!すっっごく可愛いよこれ!!」
憂「気に入ってくれて良かった」
憂「それじゃ私、明日早いから………」
唯「うん、少し寂しいけど我慢するよ、じゃあね、憂」
憂「お姉ちゃん、私ここに泊っちゃ駄目かな?」
唯「えっ?」
以外な提案だった。
憂なら我慢して帰ってくれるものだと思っていたけれど、
まさか泊まって行くという発想があったなんて。
憂「だ…だめかな?」
唯「それはもちろん――」
―――まずい。
前の夜の繰り返しになってしまうかもしれない。
それに、なんだか、
なんだか、
死のニオイが、分かる気がした。
死の塊が迫ってくる。
こんなところに憂を置いてはいけない。
憂「…お姉ちゃん?」
唯「…ハッ!」
何を、考えていたのか。
唯「うーん…やっぱり、ここ冷えるし憂はちゃんとお家に帰ってゆっくりしたほうがいいよ?」
憂「で、でも…」
唯「それに、ここから学校も遠いし」
憂「あ―――」
唯「私なら大丈夫だから、憂も寂しいだろうけどお互い頑張ろう?」
憂「うん、そうだね。お姉ちゃん、早く良くなってね」
唯「任せて!すぐ家に元気になって帰るから!」フンスッ
憂が去っていく。
彼女の余韻をかみしめている間、
テレビから流れる金色の騎士の断末魔が耳障りだった――――
【消灯時間!】
そうして夜。
橙子さんは「夜、頑張れ」と言っていたが何のことなのだろう
唯「はーあ…寝よう寝よう」
電気を消す。
その時。
唯「…っ!?」
部屋に無数の青白い光。
唯「な、何これ…漫画の「寺産まれのTさん」に出るヒトダマそのものだよぉ」
ヒトダマが集まって人の形の成す。
メガネを取らずとも分かる「死」の塊。
唯「ひっ…!?」
塊が、覆いかぶさる。
俺「トリップって日付が変わる前につけた方がいいの?」
憂「知らねえ働け」
――――――――――――――――――――――――――――――
唯「いっ嫌っ!」
抵抗する。塊そのものの力は強くない。
触れるたび、塊の意思が流れ込む。
『殺して 僕が 入る』
『このまま死ぬのはイヤだ』
『死ね』 『死ね』 『死ね』
唯「―――っ!」
そうして、何時間がたっただろうか、
ずっと抵抗して、朝方になるとその塊は消えてしまった。
唯「何だったんだろう…」
良く分からない「死」の塊。
理解しようとする前に、意識が、落ちた。
「おい」
唯「ま、まだ眠い…よ憂ぃー…」zzz
「起きろって言ってるんだ、まったく……トウコの奴は面倒な「人材」を押しつけてくれる」
唯「ゲイー……ボルクぅー…」
「おい、起きろ!」
唯「ふぇぇ!?」
眼が覚めると、着物の少女、自分と同い年くらいの女の子が横の椅子に座っていた。
「………」
その少女は中性的な顔立ちをしている。
紺色の着物に、おそらく来る時は着用していたのであろう、
紅い革のジャンパーが椅子にかけてある。
唯「あの、あなたはどなたで?」
「……両儀式。トウコとは腐れ縁。オマエを見てると昔のオレを見てるみたいでイライラする」
両儀式と名乗った少女。どこか隙の無い鈴のような声をした少女だった。
とりあえず、今の段階では「指が疲れ」た。
唯「で、その両儀さん」
式「式でいい」
唯「ほぇ?」
式「式でいい」
唯「は、はぁ…」
式「名字で呼ばれるのは苦手なんだ。それで、何か質問?」
唯「うん、今日は橙子さん来ないの?」
式「なんでも魔眼殺しとどさくさにまぎれて盗まれた宝石剣の複製品を取り戻しにいったんだと」
唯「………?うん、分かった」
式「で、昨日は大変だったんじゃないのか、おまえ」
唯「えっ?」
俺「トリップ付けたほうがいいの?」
憂「働け」
俺「とりあえず今の段階では『疲れた』だ」
憂「働け」
―――――――――――――――――――――――――――
唯「…」
式「鬱陶しい死の塊と一晩中格闘してたんだろ?おまえ」
唯「うん、なんかユーレイみたいなのが出て来て、それで…」
式「はあ…本当に…なんて、荒良治…。この部屋、死臭がしてたまらない」
唯「って、どうして両…式さんがそれを?」
式「前の私とおんなじなんだよ、今のオマエは。私はその「死」の塊を殺した」
唯「こ、殺したって?」
式「ああ、言ってなかったっけ、オレには物の死が見える」
唯「―――っ、そ、それって…」
式「ああ、お前と同じ『直死の魔眼』ってヤツだよ。
―――万物には全て綻びがある。人間には言うに及ばず、大気にも意志にも、時間にだってだ。
始まりがあるのなら終わりがあるのも当然。オレの目はね、モノの死が見えるんだ。
だから――生きているのなら」
唯「神さまだって、殺せるんですね」
式「………」
唯「式さん?どうして若干スネてるんですか?」
式「拗ねてない」
唯「えっでも」
式「拗ねてない」
明らかに拗ねている。「神様だって殺して見せる」って言ってちょっとキメたかったんだろう。
頬を少しふくらませているあたり少女らしい一面もあるんだろう。
…正直、少し可愛い。
唯「………式ちゃん」
式「?」
唯「今日から君を式ちゃんって呼ぶ!決めたからにはそう呼ぶ!」フンスッ
式「…やめてくれ、寒気がするよ」
唯「だーめ、ただでさえ男の子みたいな喋り方なんだから少し女の子らしくしないと、
―――男の子に、モテないよ?」
式「馬鹿、そんな色ごとは」
回想
黒桐『ストロベリーのアイス」
黒桐『ストロベリー』
黒桐『式=苺』
黒桐『なぁストロベリーアイス食うか?』
黒桐『ほらストロベリーアイス食うだろ?』
黒桐『ストだろ?』
回想 了
式「…」
すまん酉つけさせていただく
唯「ほら思い当たる節があるでしょ?」
式「………詩人みたいな…」
黒桐『ストってんだろ?』
式「やっぱり居ない。そんなやついない。」
唯「ざーんねーん…あっ、女の子らしくなれるモノがあったよ!」
式「おい、私はそんな事するために来たんじゃ…」
唯「はいっ、セイバーライオン!」
式「な…い…」
唯「ここを押すとね…」
剣獅子「がおっ!がおがおがおっ!がおっ!がおーん!」
式「………っ」
唯「心奪われる可愛さだよね!」
式「知らない。興味が無い」
唯「ああん、残念」
式「それで本題だ」
式「お前はお前が殺される前にあの死の塊を殺せ」
唯「……えっ?」
式「カンタンな事だろ。あいつらは元から死んでるんだ。殺すことにためらいなんてないだろう」
唯「で、でも殺すって、私は」
式「殺せないなら死ぬだけだよ、おまえ。私はお前と全く同じ状況だったけど、
ためらいもせずにソイツを殺したよ」
唯「…」
式「どっちみちあの石、数日で壊れるぞ?それまでに覚悟しとけってコト」
式「それと、最後に聞いておく」
唯「な、何?」
式「そのぬいぐるみ、どこで売ってた」
唯『憂に持ってきてもらったんだけど、なんでも人気で、あと1個しか残ってないって」
式「――――っ!!」
どうしてそれを早く言わないのか、急がなければすぐくじは尽きる。
「うおおおおおおおおお!!」
式「!?」
学生、だろうか。
常人にしては圧倒的な速さでコンビニへ駆け込む女学生がいる。
式「…っ」
だが、そんな瑣末なコトは関係ない。
あの女学生が音速ならば、
こっちは神速をもって凌駕する―――!
結果として、コンビニの前で衝突した。
律「あいてて…」
式「くっ…」
目がかゆ
うま
律
ごめん、焦って間違えた。
律の登場に伴ってドゥンドゥン世界が絡まってくけどいいのかな
って書こうとしたんだ
――――――――――――――――――――――――――――――――
刹那、2人同時に鬼の剣幕で入店
店員「ラシャs…ヒッ」
2人同時にくじを取り、
式律「コレを下さい!!」
店員「は、はい…くじ1回300円ですね、お預かりします。」
結果は、
律が4等、ネコアルク印ステッカー。
式が1等、セイバーライオンであった。
律「くっ…」
式「……」ホクホク
律「あ、無我夢中で気がつかなかったけど、さっきぶつかってごめん」
式「…ん?ああ、気にしなくていいよ、じゃ」
律「うぐう…唯へのお土産にしようと思ったんだけどなぁ」
ド田舎が好きなのは分かったから落ち着け
式「今、『唯』と?」
律「うん、知り合いなの?」
式「ついさっき知り合ったばかり。オマエも知り合い?」
律「うん、付き合いが長いんだよね……ってことはお見舞い?感心感心」
式「いや違う。それよりこのぬいぐるみはもうアイツは持ってる。それじゃあ」
律「なんだ、持ってたのか…それよりお見舞い、お見舞い」
>>159
戯け、言ってはならぬことを言ったな
律「おいっすー!唯ー!」
唯「おおうりっちゃんお久しゅう!」
律「大丈夫か?つい最近学校に来てたのに入院なんて、かなり心配してたぞ皆」
唯「えへへ…ごめんちゃい」
律「澪なんてもう『唯に何があったんだ』って泣きそうだったし」
唯「手に取るように分かるねえ」
律「それはそうと、クールな着物少女が唯の事をしってるような感じだったけど、
唯に着もの姿の友人なんていたっけ?」
唯「ああ、式ちゃんね」
律「しき?」
唯「うん、お世話になってるお医者さんの親戚。このぬいぐるみをすっごく気に入っててね」
「がおー」
律「か、可愛いな」
律「で、今回は大事な話があるんだよ」
唯「ゴクリ」
律「梓が、行方不明だ」
唯「……えっ?」
律「一週間前から姿を確認してない。あいつ、唯が休んだ当日からずっと行方が知れないままだ」
唯「い、今も…なの?」
律「ああ。警察が捜索してるんだがなかなか…いずれ見つかると思うんだけど」
唯「そうなんだ…こうしちゃいられないね、私も早く元気になって探さないと!」
律「ああ、その意気だ。頑張ってくれよ」
ごめんちょっと腹ん中でエクスカリバー乱発されてるみたいに痛い
ちょっと便所に籠る
りっちゃんが去った後、また憂が来てくれた。
アニメを見て笑いつつ、他愛のない話をしていた。
そして、憂が去った後。
深夜。またあの時間が―――
ガタン。
唯「―――っ!?」
石が、
たったの2日で、砕け散って、る。
足音が きこえる
唯「っ!!」
動く死体、死の塊は一瞬で私を壁際に追いつめて首を絞める。
唯「あっ……ギっ」
覚悟を決める。
なんとか無理矢理メガネを外す。
死の塊の「死」を視る――――!
幸いポケットには用心のために入れておいた憂から借りたカッターナイフがある。
線を、「死」を断ち切る。
死体「ーーーーーーーーーーー!!!」
首を絞めていた腕が断ち切られる。一度解放される。
死体「ーーーーーーーー!!」
隙。
死体が渾身の力をもって殴りかかる。
それをかろうじて回避するが、
唯「――――っ!!」
肩をかすめた。そのまま床に倒される。
「死」の気配。
ここで、死ぬのか。
忘れていたはずの、記憶が。
憂『―――、――――でね、お姉ちゃん』
唯『う、憂…?』
嫌だ、駄目だ。それは想い出したくない記憶。
朱い髪の毛が、体に、まきついて。
体の熱を奪っていく。
唯『痛い!痛いよ憂…!!』
想い出したくない。
手足も引きちぎられた記憶なんて想い出したくない。
死の淵をさまよった記憶なんて思いだしたくない。
唯「嫌だ」
唯「私はもう、あんな所に堕ちるのは嫌だ―――――!」
―――力の限り、死の塊を蹴りあげる。
唯「隙」
頭に走る数本のうち1本をナイフで、もう1本を指で断ち切る。
それで彼女の指は砕けたが、損害はあちらの方がはるかに上だろう。
だが関係ない。
アレは既に死んでいる死体に塊が乗り移ったモノ。
頭が消し飛ぼうが追いかけてくる。
窓際。追い詰められて覚悟を決めた。
唯「―――迷わない」
死者が首筋目掛けて手を伸ばしてくる。
それより早く、窓ガラスを「殺し」、外へ飛び出していた。
橙子「クック、まったく、無茶をする娘だ」
愉快げに苦笑する彼女と、不機嫌な目をして見上げる少女。
式「まったくだ、アレじゃまったく過去のオレの繰り返しじゃないか」
橙子「フフ、自分がどんな無茶をしたかが分かるだろう?」
式「…」
――――――
落ちていく一瞬。
私は死者の鎖骨を掴んで、上下を反転させる。
くるりと死者を地面に、自分はその上に乗る形になると、
あとは自らの直感を信じ、まるでポップコーンのように弾け飛んだ。
ざあ、と音をたて、病院の中庭の土を崩しながら両手両足を使い着地する。
死体は病院の花壇に落ち、私はそこから大きく離れた中庭に着地していた。
普段の生活ならば絶対にしない。
まして地上から数階離れた場所から飛び降りるなど気違い沙汰だ。
そんな神技めいた着地をしても、三回分の高さの重みは私の四肢を麻痺させている。
唯「――なんて、簡単な」
殺される前に殺す。死にたくないのならばやることは明白だ。
そう思っただけで躊躇いは吹き飛んだ。
こんな事で、私は目覚めた。
そう――――悩んでいた私は莫迦みたいだ。
答えは、こんなにも簡単なことなのに。
「驚いた、猫か、おまえは」
辛辣な声は唯の後ろから。
唯は振り向かず着地の衝撃を懸命に堪えている。
唯「橙子…さん?どうしてこんな所に」
橙子「監視していたからな。今晩あたりだとヤマをはっていた。
そら、休んでいる暇はないぞ。さすがに病院は活きの良い死体がある。」
式「オレが手を貸すまでも無かったな。連中、霊体じゃ入れないからって
死体に入って来たんだろ。私の時もそうだったよ。―――なんて、生き汚い」
橙子「連中、肉としてお前さんを殺してからお前さんに入りこむつもりだよ。
……これは私のミスだ。私が何とかしよう」
式「おまえ、リベンジしたいだけだろう?」
橙子「うるさい、私だって魔術師のはしくれだ。自分が犯したミスは自分で清算する」
式「ハ、好きにしろ、お前のミスだ。今度は『火葬場並みの火力』で焼いてやれ」
橙子「承知」
ばちん、と魔術師、蒼崎橙子が指を鳴らす。
見えぬ式と唯にはどう映ったか。魔術師は煙草の火で空中に文字を刻む。
文字は投影されたように死者の体に重なった。
直線のみで形成された遠い国。遠い世界の魔術刻印。
ルーンと呼ばれる回路が働き、とたん―――
地面に倒れていた死者ごと、世界を燃やしつくすが如く業火があたり一面を覆う。
だが、それより迅く死者が跳ぶ。
神速で唯の目前に着地する。
式「ク、ハッハ!おい―――この詐欺師!」
してやったり、と満足げに笑う式の反面、橙子の顔はますます不機嫌になっていく。
式「どうする、唯。手を貸してやろうか?」
挑発するように式が言う。
唯「ううん、いいよ式ちゃん。
―――コレは私が私にけじめを付けるために、私の力で「殺す」よ。」
唯がナイフを逆手に構える。
式「ああ、そうしろ。他人の事情に関わるのはあまり好きではないんでね」
橙子「避けられなければ私の勝ちだったんだ」
式「当たらなければどうということはない。お前じゃ無理なんだよ(^Д^)」
橙子「くっ」
唯は動かない。
高所からの落下で足が折れてしまった訳でもなく。
彼女は、ただ、深く深く、悲しそうな顔をしていた。
唯「死んでいても、生きてても、アレは生きている死体なんだよね、なら―――」
式「ああ、お前の眼なら」
唯 式 「なんであろうと、殺してみせる―――」
迫る死の腕。それを紙一重でかわす。
唯「うわっとと…ごめん式ちゃん!カッコいいこと言ったけどやっぱキツいや!」
式「共闘しろってコトか…うんざりするね、自分と同じロクデナシと協力なんて」
式が爆ぜる。わずか一歩の間合いで数メートルの距離を縮める。
死人が咄嗟の動作で避ける。その動作ごと唯が「殺す」。
死体「ーーーーーーーーーーーー!!!」
胸の中心部を貫かれ死体が呻きを上げて式に向かいなおす。
ただその前に、式が死体を殺していた。
蠢く死体。その心臓部を唯がナイフで突き刺した。
死体はそのままピタリと停止する。―――だが。
橙子「馬鹿者、やるなら本体を刺せ!」
魔術師の𠮟咤より早く、その異変は現れた。
唯が死体を刺した瞬間、死体からモヤが飛び出したのだ。
モヤは逃げ込むように、式の肉体へと消えていく。
式は、また過ちを繰り返した。
詰めを、またしても誤ったのだ。
式「―――っ!!」
咄嗟の動きが、とれない。
唯「式ちゃん!!」
唯の体が式の方に弾ける。
式「―!?」
モヤが式に届く瞬間。
唯が式を弾き飛ばし、モヤを受け入れた。
なんかのくすに載ってたんだけどあそこってSS出た瞬間反射的に載るの?
がくん、と唯の膝が落ちる。
橙子「詰めを誤ったな、たわけ…!同じ過ちを繰り返すとは…!」
魔術師が走りよる。
それを、―――唯の体は片手で制した。
唯「ストップです、橙子さん」
橙子「―――そうか、お前らの眼は、そうだったな」
唯はナイフの切っ先を自身の胸に向けた。
虚ろだった瞳が、強い意志を取り戻す。
硬かった唇が、ぎり、と歯を噛んだ。
彼女の意志も肉体も―――亡霊などには冒されていなかった。
唯「これで、逃がさない」
呟きは誰彼へではなく、ただ、自己に宛てられた。
唯「私は、弱い自分を殺す。
強くなって、あずにゃんを助けるんだ。
悪いけど、あなたなんかに『平沢唯』は、渡さない。」
ナイフは滑らかに、死にたくないと認めた、少女の胸を突き刺した。
我休息ヲ欲ス
了承
はじめに見えたものは天井
唯(病院…?)
唯「そ、そうだ私!!」
式「メガネならココ。昨日お前が殺しちまった窓ガラスは業者が代えたよ」
唯「し、式ちゃん!!大丈夫だった!?」
式「こっちの台詞だ。自分で自分の胸を貫くなんて、無茶をする」
橙子「それは自分へのあてつけか、式」
唯「と、橙子さん、昨日のお化けは」
橙子「お前さんが綺麗さっぱり消し去っただろう?」
唯「じゃ、じゃあ私は」
式「ああ、勝ったな。」
唯「や…や、や、…」
式「…?」
唯「やったあああああぁぁ!!」
式「」キーン
式「トウコ、耳だ。耳を殺されかけた」
橙子「で、唯。昨日の事なんだが」
式「トウコが耳だ」
唯「あ、はい」
橙子「お前、どうやってあんな馬鹿げた飛び方をした?」
唯「――――えっ?」
式「トウコ」
橙子「五月蠅いぞ」
式「(´・ω・`)」
橙子「迷わず三階から飛び降りるなんて馬鹿げた真似をどこで覚えたんだってことだ」
唯「そ、そんなこと言われても私咄嗟に跳んだだけで」
橙子「いいや、あの『死』の感じ方といい直死の魔眼といい…」
橙子「―――お前さん、どこで『死」を体験したんだ?」
我指及ビ眼ノ休息ヲ欲ス
今のVIPて何分で落ちるの?
>>198
分からない
だから恐い
唯「……」
死の体験。
そんなコト、在る筈がない。
在る筈がないのに、
橙子「死の経験も無しに直死の魔眼を手に入れるなんて不可能だ。
たとえそれが未知数の可能性を含んだノウブルカラーだとしても」
橙子「必ずお前は死の経験をしているはずだ」
唯「…っ、…っ…」
式「トウコ」
橙子「…ああ、済まない。余計に思い出したくないならいいんだ」
唯「…すみません」
橙子「仮にも病人だ。無理をさせる訳にはいかないからね…尤も、今日で退院なんだが」
唯「行方不明になった後輩がいるんです」
橙子「だってさ、式。せっかくの縁だ、もうすこし関わっていけ」
式「オレに協力しろってのか?そんなこと大体私がすると思って――」
橙子「場合によっちゃ人が殺せるしストロベリーアイスを奢るぞ」
式「するに決まってる」
ごめん30分くらいの休憩をくれ
ローソンでエスカップ買ってくる間頼む。
>>209
あといちごオレも
綿菓子突っ込んで飲むとうまいぞ
>>211
ありがとうやってみる
だけどsageるのは止めておくれなんしwwww
Tadaima
ところで過激な百合シーンって受けつけられんの?
【退院!】
憂「お姉ちゃああああん!!」
唯「憂ぃぃぃぃ!会いたかったよぉぉぉ!」
式「……」
黒桐「あっ、式じゃないか、どうしてたの?最近見なかったけどまさか…」
式「いや、やましいコトはしてないよ」
黒桐「僕に隠れてストってた?」
式「唯、これオレの連絡先だ」
唯「分かった。何かあったら連絡するね」
憂「お姉ちゃん、梓ちゃんが行方不明だって」
唯「うん、りっちゃんから聞いた。私も捜すよ」
【自宅!】
「退院祝いだから」とのことで、憂が奮発してくれた晩御飯はとても充実していた。
風呂上がりにまたしても食べた「ガリガリ君VIP」には、
「当たらなければどうということはない」
と書かれていたため17個に分断して消し飛ばした。
それで、問題の就寝時間。
憂が、期待した目でこっちを見てくる。
憂「………」
唯「う、憂?」
憂「お姉ちゃん、今日も一緒に寝ていいかな」
今回は、今回は前みたいな間違いは起きない、おきない筈だ。
唯「勿論、良いよ」
百合は大好物だ
唯式とか初めて見るが
なるほど!!>>220の発想があったか!
憂「それじゃ電気消すね」
唯「うん、おやすみとっつぁん……」
憂「すぅ…すぅ…」
唯「…」
眠れない。
どうしても眠れない。
眼が冴える。
隣には憂の安らかな寝顔。
良かった。この前みたいな間違い、は、――――
憂の、髪が、紅い、赤い、朱い、アカい。
居てはならない「魔」の末裔。
赤い。紅い。
唯「―――駄目、だ」
この前みたいに、リセイが焼け焦げる。
ざくん、と脳みそをナイフで刺されたような感覚。
それで、完全に理性はトんだ。
最早無意識。
またしても、手が、憂に伸びている。
憂「―――あっ…」
憂の、やわらかい胸元。
掴むと、あっ気なく指が沈んだ。
憂「んっ…」
熱を帯びた声。その声がますます理性を塗りつぶしていく。
手が、止まらない。
憂「んゃっ…あっ…」
徐々に、憂も昇りつめていく。
手が、勝手に動く。
その手は、彼女の秘所に――――
唯「―――っ!!」
押しとどめた。
それだけは、ダメだ。
(・ω・)ツカレチャッタナー
流れによっちゃ唯憂か唯式か決める
唯「また私は…なんてことを…」
罪悪感で押し潰されそうになりつつ、また憂に体を覆いかぶせて眠ってしまった―――
【翌朝】
憂「お姉ちゃん、今日は日曜だよ、梓ちゃんを探しに行こう」
唯「まだ眠……ハッ!!」
憂「朝早くから行動した方がいいと思う。他の皆もそれぞれ捜索してるらしいし」
ピンポーン
憂「あ、誰か来たね」
唯「私出るね」
唯「はーい」ガチャ
式「…」ボッサリ
唯「し、式ちゃん!?」
式「…」ボッサリ
唯「だ、大丈夫?」
式「…zzz」ドサッ
唯「し、式ちゃん!?式ちゃん!」
式「………」zzz
唯「あ、寝ちゃった…」
憂「あれ?この女の子確か」
唯「うん、色々お世話になった子なんだけど、なんかここで寝ちゃった」
憂「状況が掴めないけどとりあえず中に」
唯「うん」
【数分後!】
唯「えぇーっ!?朝食はミネラルウォーター一口だけなのかい!?」
憂「お姉ちゃん驚き方がおかしいよ」
式「…」コクコク
憂「とりあえず何か作りますね、お姉ちゃんも待っててね」
式「はあ、人に戻れたよ」
唯「何があったの?」
式「友人にストロベリー中毒者がいてね、ソイツに」
黒桐『流石の君でも1か月水とストアイスだけじゃ無理だよね』
式「って言われて意地になって、今日で1か月なんだ」
憂(お姉ちゃん、この人ちょっと)
唯(可愛いよね)
憂(か、可愛いけど変わってるね)
式「で、ここに来た用件なんだけど」
唯「うん」
式「………」
唯「朝ご飯食べに?」
式「……///」
唯「で、行方不明者捜しを手伝ってくれるの?」
式「ああ、食わせてもらっただけじゃバランスが取れないだろ?」
第一部 了。
第二部っぽいのはさっt、あずにゃんを捜す旅へ、的な?
残念だけれどFateのキャラは出さない予定です。
そんで眠い。
立てられたら立てるから今日は休みたい
出来たら保守をしてほしい。
だけどあくまで自己満足のSSもどきだからしなくても良いんだ。
立てるとしたら明日の昼ごろかもしれない。
|・ω・)チラッ
落ちたら立てるつもり
この意志は揺るがないぜ
このSSまとめへのコメント
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