兄(どうしてこんなことに)
兄「今朝の話です」
兄「廊下で妹とエンカウントした僕は」
兄「目にも止まらぬ速さで足を縛られ」
兄「無様に転んだ僕はこれまた目にも止まらぬ速さで手首を縛られました」
兄「そして妹の部屋へ放り投げられて…」
兄「妹はドアに鍵をかけて学校へ行っちゃった」
兄(これからどうなるんだろう)
がちゃばたん
兄「!」
とととどどどどど
ばん!
妹「お兄ちゃんただいま~!!」
兄「…」
妹「ただいま~!!!」
兄「…おかえり」
妹「ちゃんとおとなしくしてたみたいだね~えらいえらい」なでなで
兄「…」プイ
妹「怒った顔もかわいいよ~」
兄「…」グ~
妹「お兄ちゃんおなか空いてるんだ?」クスクス
兄「ちがうしおならだし」
妹「ごめんね~朝から何も食べてないもんね」
妹「ちょっと待ってて、すぐに何か用意するからね!」
がちゃばたん
妹「おまたせ~、お兄ちゃんが大好きな焼きそばとチャーハンだよ♪」
兄(おかずは?)
妹「まずは焼きそばから食べようね、はいあ~ん」
兄「あ~んアツッ」
妹「あ~ん」
兄「アチチ…ハフハフ、アッツ!ハフッ」
妹「あ~ん…」
兄「ハフッ、フヒュー…ずるっ…ずぞぞぞぞ」
妹「…」
妹(焼きそば、あ~んしづらっ!)
妹「はいチャーハンあ~ん」
兄「あ~ん…もぐもぐ」
妹「どう?おいしい?」
兄「デリシャスデリシャス」
妹「ほんと!?嬉しい!どんどん食べてね♪」
妹「はいあ~ん」
兄「あ~ん」
兄「ごちそうさま」
妹「はいお粗末様♪」
妹「お兄ちゃん」
兄「ん?」
妹「これな~んだ?」
兄「あ!」
妹「お兄ちゃんが大好きなブラックサンダーだよ~」
兄「ごくり」
妹「はいあげる♪」
兄「え!」
妹「おやつに食べてね、じゃあ私は食器片付けちゃうから」
兄(…)
兄(このままでいいかも)
兄(あ~幸せ)さくさく
兄(よく考えたら俺元々インドア派だし~)
兄(外に出なくて良いならそれに越したことはないみたいな?)
兄(実は太陽とか結構嫌いだったんだよね~虫眼鏡で見て目潰れかけたことあるし)
兄(だからこのままで…うっ!)
兄(…)
兄(まずい…)
兄(おしっこ、したくなってきた…)
兄(どどどどうしよう…)
兄(昨日寝る前にこっそり飲んだファンタがいけなかったのか、そうなのか)
兄(ああ、焦れば焦るほど膀胱が疼いちゃうよぉ!)
妹「お兄ちゃん、調子はどう?」
兄「Oh…」
妹「どうしたの?」
兄「メシア…」
妹「?」
妹「どうしたの?」
兄「妹、おしっこしたい」
兄「だから縄解いて」
妹「そっかそっか」
兄「うん」
妹「だめ」
兄「え!」
妹「そんなことしたらお兄ちゃん逃げちゃうもん」
兄「逃げない、絶対逃げないから」
妹「え~信用できないなあ」
兄「ちょ、ほんともうやばい」
妹「どのくらいやばい?」
兄「もう、漏れる、膀胱への刺激があったら漏れる、ソフトな刺激でも漏れる」
妹「ふ~ん…あ!」
兄「な、なに」
妹「…」
兄「妹?」
妹「…」ずい
兄(近い…)
妹「…いける」
兄「え?」
妹「よし」
兄「え、え?え?」
妹「お兄ちゃんじっとしててね…」ごそごそ
兄「ちょ、なにやってるのあなた!」
妹「脱がせてるの!」ごそごそ
兄「ちょ、あかんって!これはあかん!」
妹「暴れたら漏れちゃうよ!」ごそごそ
兄「あああああああああああああああ」
スポーン!
妹「脱げっ…あ///」
兄「ああ…」
妹(お兄ちゃんの…見たの、小学生の頃以来だよ////)
妹「////」じぃ~
兄「あぁ…そんな見ないで…マイサン見んといて…」
妹(よ、よし////)
妹「じゃあお兄ちゃん…もう我慢しなくていいからね///」
兄「なに言ってるの…」
妹「おしっこ我慢しなくていいから…」
兄「??」
妹「いっぱい…出して…」あ~ん
兄「!!!???」
兄「えぇええええ」
妹「お兄ちゃん…もう漏れそうなんでしょ?」
妹「もう我慢しなくていいから…」
妹「私のお口に出して…?」
兄「まままま」
兄「待ってくれ…」
兄「そんなこと…」
妹「…」アーン
兄「汚いよ!不潔だよ!背徳的だよ!」
兄「よくない、こんなことはよくないんだ」
妹「…」イライラ
兄「うんよくない。絶対よくn」
妹「えい」ずぼ
兄「ああ!おへそに小指いれちゃらめえ!」
兄「ア」
妹「あむ」パクッ
兄「アー~アッ」
兄「ああ~…」じょわ~
妹「んっ!んく…んく…」ごくごく
兄「あふぁ…」じょ~
妹「んぐ…じゅー」ぐびぐび
兄「ぁ~」しょー
妹「ん…んく」こくこく
兄「~」ちょろ…
妹「ぢゅ~」
兄「ひぐっ」チョロッ
妹「こくっ…ぷはぁ」
兄「ア~……」
妹「んふふ…いっぱい出たね♪」
妹「ほんとに我慢してたんだ、疑ってごめんね」
兄「(゚-゚)」
妹「じゃあ私口ゆすいでくるから」
妹「またおしっこしたくなったらいつでも言ってね」
妹「お兄ちゃん♪」
兄「(゚-゚)」
兄(…)
兄(いやだ…)
兄(やっぱやだこの生活!)
兄(おかしいよクレイジーだよ…)
兄(普通、あそこで第一に出てくる選択肢は)
兄(ペットボトルだろ…)
兄(とにかく正気の沙汰じゃない)
兄(こんな生活、一刻も早く抜け出さないと…)
兄(エロゲの主人公みたいな無個性な人間になっちゃう…)
兄(しかし)
兄(どうすれば逃げられるだ…)
兄(黙考)
兄(…)
兄(!!!!!)
兄(早くも思いついちゃった)
兄(そうだよ、逆手に取ればいいんだよ)
兄(これならいくら妹でも)
兄(…)
兄(大丈夫だよね…)
兄(うん、きっと大丈夫だ!)
兄(よし!!)
兄「妹~」
兄「妹や~い」
トトトト…
トトトトトトトドドド!
ガチャ!バァン!
妹「お兄ちゃん呼んだ!?」
兄「うん」
妹「どうしたの!?なにかあったの!?」
兄「それがね…」
妹「どうしたの!?恥ずかしがらないで言ってごらん!?」
兄「落ち着いて」
兄「それで用って言うのは…」もじもじ
妹「うん!!うん!!」
兄「落ち着いて」
兄「それで、妹を呼んだ理由なんだけど…」
妹「うん!」
兄「またトイレに行きたくなっちゃったんだ」
妹「…」あ~ん
兄「…ごめん、今度はそっちじゃ処理できそうもない」
妹「と、いうと?」
兄「うん、今度はね…」
兄「おっきいほうなの…」
妹「えっ」
妹「おっきいほうって」
兄「///」
妹「フン?」
兄(動物扱い…)
兄「そうです」
兄「だから縄を解いてほしい」
妹「あー…」
妹「そっかそっか…」
妹「うん、そうだよね…」
兄「妹?」
妹(お兄ちゃんってうんちするんだ…)
妹(そりゃそうだよね…人間なんだし…)
妹(私もちょっと幻想抱き過ぎてたなあ、お兄ちゃんはうんこしない!なんて)
妹(いやむしろそういう人間的なところが垣間見れてむしろ嬉しいかも?)
妹(それはそうとどうしよう、縄)
妹(解いたら逃げそうだよね…)
妹(そもそもなんで解くんだっけ)
妹(ああ、私が処理できn…)
妹(…)
兄「妹?」
妹(………)
兄「…妹?」
妹「イヤ…デモ…」
兄「?」
妹「…ソウダ…ウン」
妹「…イケ…」
兄「い、妹?」
妹「お兄ちゃん」
兄「ん?」
妹「いけるわ」
兄「!!!!!!!!!!!!!!!」
兄「!!!!!!!!????????」
妹「うん、大丈夫だよ。だってカレーみt」兄「やめなさい!!!」
妹「とにかく大丈夫だから。ちょっと待ってて!ご飯炊いてくr」
兄「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
バァン!
妹「あ、お兄ちゃん!」
兄(逃げてやる逃げてやる逃げてやる!!!!!!!!!!)
ドドドド
兄(やった!!!家の鍵は開いてる!!)
兄(外に出てお巡りさんに助けてもらおう)
兄(そして…これを機にアウトドア派になるんだ!!!!!)
兄「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
がちゃ━━━━━━━━━━
兄(よし!脱出…)
ガァン!!!
兄(!?)
兄「あ、ああ」
兄(う、内鍵ぃいいいいいいいいいいいい)
兄「クソッ!クソッ!外れろ!外れてくれ!」がちゃがちゃ
妹「お兄ちゃん…」ぎゅっ
兄「ひぐっ」
妹「つ~か~ま~え~…」
兄「ああ…」
妹「たぁ!!!!」ドスッ
兄「ぐわあああああああああああああああああああああ」
兄「うぅ…ぐすっ…」
妹「ごめんね~痛かったでしょ?私のモモカン」
兄「うぐぅう…」
妹「でもね、逃げようとするお兄ちゃんが悪いんだよ?」
妹「お兄ちゃんはずっとここにいればいいの」
妹「そしたら私がずっとそばにいてあげるから」
妹「ね?」
兄「妹…」
妹「なあに?」
兄「なんでこんなことするんだ…?」
妹「なんでって…こうしないとお兄ちゃんどこかに行っちゃうでしょ?」
兄「行かないよ」
妹「うそ、だって現に逃げようとしたし」
兄「それは妹がおかしいから…」
妹「ううん、私がおかしくなくてもいつかどこかに行っちゃう」
妹「お兄ちゃんだっていつかは就職して」
妹「私じゃない他人の女と恋愛して、結婚して…」
妹「…子供を作って」
妹「そんなの耐えられないよ…」
兄「妹…」
兄「妹」
妹「…なあに」グスッ
兄「俺はそんなことしない」
兄「ずっと妹のそばにいる」
兄「就職してもそばにいるから」
妹「…」
兄「だからこれ…解いてくれ」
妹「…約束する?」
兄「うん」
妹「絶対だよ」
兄「うん」
兄「あ~やっと自由のみになったよ~」
妹「お兄ちゃん」
兄「ん?」
妹「約束、絶対守ってね」
兄「ああ」
妹「私を幸せにしてね」
兄「もちろん」
妹「じゃあ」
妹「ハロワ行こっか」
兄「やっぱ縛ってくれ」
おしまい
深夜に長々とすいません支援ありがとうおやすみ
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