やよい「いまのわたしにできること」(167)


やよい「~♪~♪」

P「やよいは毎日事務所の掃除をしてくれてえらいな」

やよい「うっうー!ありがとうございます」

P「それは誰かに頼まれてるのか?」

やよい「いえ、私がしたいからしてるだけですよ」

P「そうか、気が利くなぁ」

やよい「えへへ~♪」


Trrr Trrr

P「はい、765プロですが。あ、BBSさん。いつもお世話になっています。はい、その件でしたら・・・」

P「やよい、やよい、ちょっと小鳥さんのパソコンからBBSさんの資料出してくれるか?」ヒソヒソ

やよい「え?」

P「小鳥さんのパソコンにBBSさんへの企画書があるんだ、出してくれるだけでいいから」ヒソヒソ

やよい「う~・・・う~・・・こ、これかな?これかな?」カチカチ


ビィィィィィィ

やよい「ひゃっ!?」

P「あ!す、すいません!あとで掛けなおします!」

やよい「あれ?あれ?」カチカチ

P「やよい、ちょっといいか?」

やよい「は、はい・・・」

P「あっちゃ~・・・ダメだ・・・」

やよい「え?え?」

小鳥「お疲れさまです、プロデューサーさん。あれ?何かあったんですか?」

P「あ・・・小鳥さん・・・」

P「すいません!大事なデータ消しちゃって!」

小鳥「あ、いえ、大丈夫ですよ。バックアップはちゃんと取ってありますから」

P「そ、そうなんですか・・・よかった・・・。さっそくBBSさんへの企画書を見たいんですけど・・・」

やよい「プ、プロデューサー・・・」

P「どうした?やよい」

やよい「その・・・ごめんなさい!私が変に弄っちゃったから・・・」

P「いや、いいんだ、やよい。俺の方こそ悪かったよ。わかりづらいこと頼んじゃったりして」

やよい「うっうー・・・」

P「ほら、やよいもこれからレッスンだろ。頑張ってこいよ」

やよい「プロデューサー!」

P「ん?」

やよい「私にパソコン教えてください!」


P「ほら、やよい。頼まれてたやつな」

やよい「ありがとうございます!」

律子「なんです?あれ」

P「ああ、ノートパソコンだ。やよいが欲しいって言ってたから知り合いから譲ってもらったんだ」

律子「とうとうやよいにも物欲が現れたんですか?」

P「違う違う。この前ちょっとあってな。パソコンの勉強がしたいらしいんだ」

律子「そうなんですか」


やよい「プロデューサー。どうすればいいんですか?」

P「ああ、それはな・・・」

律子「ま、やよいなら大丈夫でしょ」

P「まず俺たちが使ってるのは主にWordとExcelだ」

やよい「わーど?えくせる?」

P「う~ん・・・まぁ、それで文章を作ったり計算したりするんだ」

やよい「うっうー!それがわかれば私も役に立てるかもですね!」

P「そうなんだけどな、やよいにはまだ難しいかもしれないからまずはパソコンに慣れてみないか?」


やよい「慣れる?」

P「そ。一応このパソコンはインターネットには繋がるようにしてあるからインターネットをしてみよう」

やよい「インターネットってなにをするものですか?」

P「そうだな、いろんな情報を共有する場所かな。ここに調べたいものを入力する、すると色々出てくるから気になるものをクリック」

やよい「・・・・・・・・」

P「そうすると・・・ほら、料理のレシピが出てくる」

やよい「すごいですー!細かいところまで書いてあるんですね」

P「ああ、そうやってまずは慣れることからはじめよう」

やよい「はい!」


春香「プロデューサーさ~ん!お仕事行きますよ~!」

P「ああ!じゃあ慣れるまで構ってていいぞ。なんなら持って帰ってもいいし」

やよい「ホントですか!うっうー!ありがとうございます!」

P「じゃあ俺は行ってくるな」

やよい「いってらっしゃいです」


やよい「・・・き・・ょ・・・う・・・の・・・」カチカチ

やよい「こ・・・ん・・・だ・・・て・・・」カチカチ

やよい「で、くりっく」カチ

やよい「わぁ!出ました!」

やよい「もやしスパゲッティ・・・美味しそうかもです!」

やよい「・・・あっ。もうこんな時間!タイムセールが始まっちゃいます!」

やよい「持って帰ってもいいって言ってたから持って帰りますね、プロデューサー」

やよい「うわ~!タイムセール終わっちゃいます!お疲れさまでした~!」


P「ただいま帰りました~・・・」

小鳥「お帰りなさい、プロデューサーさん、春香ちゃん」

春香「お疲れ様で~す・・・」

小鳥「あら、何かあったんですか?」

春香「はは、ちょっと・・・」

P「肝心なところで転んじゃったんです」

小鳥「あらまあ」


P「あ、やよいは帰ったんですか?」

小鳥「はい、タイムセールの時間に帰りましたよ。ノートパソコンを持って。珍しいですね」

P「やよいはやよいなりに小鳥さんの力になりたいんですよ」

小鳥「ぴよっ!?」

小鳥(小鳥さんの力になりたい→小鳥さんを養っていきたい→好きです→愛してます→結婚してください!)

小鳥「喜んで!」

P「は?」


―――高槻家

やよい「もやしスパゲッティおいしかったなぁ。インターネットってすごいです」

やよい「他にもいろんな料理があって楽しいな」カチカチ

やよい「そうだ!私の名前で検索したら何か出てくるかな?」

やよい「た・・・か・・・つ・・・き・・・や・・・よ・・・い・・・」カチカチ

やよい「くりっく♪」

やよい「あっ、出てきました!」


『高槻やよいファンクラブ』

やよい「うっうー!ファンクラブなんてあったんだ~!」

『やよいちゃんかわいい』

やよい「えへへ~♪」

『今日の放送のやよいちゃんすっごくもふもふしたかった!』

やよい「もふもふですか~?」

『あんな子欲しいなぁ』

やよい「うっうー!うれしいです!よ~し!この人たちのためにも明日からも頑張ります!」


―――翌日

やよい「うっうー!それじゃお仕事行って来ます!」

小鳥「いってらっしゃい、やよいちゃん。車に気を付けてね」

やよい「は~い!」


小鳥「最近やよいちゃん、いつにも増して元気ですね」

律子「そうね。いい傾向ではあるけど・・・プロデューサー、なんでかわかります?」

P「かちはしゆ たみはうき はるちはひ びまこぺぺ ぺぺぬびし・・・確かこんなだったか・・・」


律子「なにしてるんですか?」

P「いや、ふと子供の頃に遊んでいたふっかつのじゅもんを思い出しから書き起こして・・・」

律子「仕事してください」グシャ

P「Good-Bye!MyMemory!?」

律子「で、やよいについて何か知りません?」

P「さしずめインターネットでおいしいもやし料理でも見つけたんじゃないですかね?」

律子「それならいいんですが・・・」


―――高槻家

やよい「お仕事もうまくいったしみなさん喜んでくれたかなぁ」カチカチ

『今日の生放送のやよいちゃんサイコー!』

やよい「えへへ~、緊張してたけど頑張りましたよ~」

『ああぁもふもふしたいもふもふしたい』

やよい「もふもふ・・・もふもふ」

『やよいは俺の妹』

やよい「うわ~!ありがとうございます~!お兄ちゃんですかね、お姉ちゃんですかね」


やよい「せっかくだから他の場所も見てみましょ~う」

『アンチ高槻やよい』

やよい「あんち・・・ってどういう意味かな?見てみよう」

『この前の歌番組明らかに一人だけダンス遅れててワロスwwww』

『てゆーか歌そこまでうまくなくね?www』

やよい「え・・・?え・・・?」

『トークもいい子ちゃんぶっててうざすぎ』

やよい「なんですか・・・これ・・・?」

『アイドル向いてないんじゃね?』

やよい「あれ・・・?あれ・・・?」


―――翌日

やよい「おはようございます・・・」

小鳥「おはようやよいちゃん・・・どうしたの?元気ないけど」

やよい「いえ・・・大丈夫です・・・」

小鳥「ぴよ?」

P「前回のは違ったみたいだ。あそこは はるちは じゃなくて ちははる だったかな・・・」

やよい「あの・・・プロデューサー・・・」

P「どうした?やよい」


やよい「いえ、あの・・・パソコンのことで・・・」

P「パソコンの勉強か?やよいはいい子だなぁ」ポムポム

やよい「!?」

『いい子ちゃんぶっててうざすぎ』

やよい「・・・・・・いです」

P「ん?」

やよい「私・・・えぐっ・・・いい子じゃないです・・・うぐっ・・・」

P「え!なに?俺なんかまずいこと言った!?」


やよい「レッスン・・・ひっく・・・行ってきます・・・」

小鳥「い、いってらっしゃい・・・車に気を付けてね・・・」

やよい「・・・・・・・・」

小鳥「何言ったんですか!プロデューサー!」

P「い、いや!俺はただやよいはいい子だなって・・・!」

小鳥「それだけであんなに落ち込みますか!?否!」

P「俺は本当にそうとしか・・・明日の営業大丈夫か・・・」


―――高槻家

やよい「・・・・・・・・」カチカチ

『まずうっうーってなんだよ』

やよい「・・・・・・・・」カチカチ

『ガwwルwwウwwイwwンwwグwww』

やよい「うっうー・・・」カチカチ

『アイドルであることが奇跡』

やよい「・・・・・・・・」


―――翌日

P「それじゃ三人とも、準備はいいか?」

春香「はい!」

真「バリバリ行きますよ!」

やよい「うっ・・・は、はい・・・」

P「どうしたやよい?元気無いぞ?」

やよい「だ、大丈夫です!」

P「ならいいけど・・・パソコン持ってくのか?」

やよい「え、あ・・・ダメですか・・・?」

P「いや、かまわないぞ。それじゃ出発!」

『おー!』


―――営業先

P「あ、ここで曲を・・・」

スタッフ「はい、わかりました」

やよい「・・・・・・・・」

真「やよい、どうしたの?元気ないじゃないか?」

やよい「・・・・・大丈夫です」

真「そういえばやよい。最近パソコンの勉強してるんだって?えらいな~」

やよい「・・・・・・いえ」

真「いやぁボクなんかさっぱりだもん。すごいよ、やよい」

やよい「そう・・・ですか・・・」

真「・・・・・・はは」

P「そろそろ始まるからウォーミングアップしとけよ~」

真「は、はい!ほら、やよい」

やよい「・・・はい」


P「最初はやよいからだ。元気を撒き散らしてこい!」

やよい「・・・・・・・・・」

春香「やよい?」

やよい「は、はい!」

P「よし!じゃあ行ってこい!」


~♪~♪~♪

やよい「・・・・・・・・・・」

~♪~♪~♪

\アレ?ドウシタンダ?/\ハジマッテルヨネ?/

春香「や、やよい!?歌始まってるよ!?」ヒソヒソ

やよい「え、・・・あ・・・!」

『てゆーか歌そこまでうまくなくね』

やよい「あ・・・あ・・・」

『ダンス遅れててワロス』

やよい「あぅ・・・」ツルッ

バタン!

やよい「・・・・・・うっうー・・・」


P「なっ・・・!?」

P「春香!フォローを!」

春香「は、はい!」

P「真はやよいを控え室に運んでくれ!」

真「わかりました!」

P「どうしたっていうんだ・・・やよい・・・」


春香「すいませ~ん♪やよい緊張してるみたいで・・・うわっ!?」

ドンガラガッシャーン

春香「ははは、また転んじゃった・・・」

\ハハハハハハッ/

春香「いや~、この床滑りやすいんですかね~。あははは」


真「やよい、一旦下がろう」

やよい「すいま・・・せん・・・」


―――控え室

やよい「・・・・・・・・」

P「やよい!大丈夫か!?」

やよい「すいません・・・プロデューサー・・・」

P「いや、やよいに怪我がなくて何よりだ」

やよい「・・・・・・・・・」

P「どうした?やよいらしくないぞ?」

P「昨日から全然元気ないじゃないか?」

やよい「プロデューサー・・・」

P「ん?」


やよい「私、アイドルに向いてないみたいなんです・・・」

P「え?」

やよい「歌も下手でダンスも踊れなくて・・・ダメだって・・・」

P「誰がそんなことを言ったんだ?」

やよい「インターネットの・・・あんちって人たちが・・・」

P「アンチ・・・そっか。だから昨日から元気無かったんだな」

やよい「・・・はい」

P「しまったな・・・設定し忘れてた・・・」


P「う~ん・・・なんて言えばいいかな。そのアンチの意味、わかるか?」

やよい「いえ・・・でもファンクラブの下にあったから・・・」

P「そっか。うん、その人たちはな、やよい。やよいと少しだけ波長が合わない人たちなんだ」

やよい「波長・・・?」

P「そう。やよいの元気をうまく受けとめられないんだ。だから悪いところばかり見えちゃう」

P「でもやよいが頑張ればきっとその人たちにも元気が伝わる」

やよい「元気が・・・」

P「そうだ」


P「それにな、やよい。俺はこう思う」

やよい「?」

P「アイドルってのはみんなに元気をあげる仕事だ。それは歌であったり、ダンスであったり、演技であったり色々ある」

P「だけどやよいは、いるだけでみんなに元気を与えてくれるじゃないか」

やよい「私が・・・元気を・・・」


P「俺は765プロで・・・いや、世界中でやよい以上にアイドルの素質がある子を見たことないよ」

P「やよい、おまえはアイドルに向いてないなんてことは、絶対にない。俺が保証する」

やよい「プロデューサー・・・」

P「それに・・・ちょっとパソコン借りるぞ」カチカチ

P「ここか・・・よし・・・」


P「これを見ろ、やよい」
やよい「・・・・・・?・・・・・・!」

P「彼らも応援してくれてるじゃないか」

『こちらスネーク!やよいちゃんが倒れた!』

『やよいが倒れたと聞いて』

『うおおおぉぉぉ!俺の元気よ!やよいに届け!』

やよい「ファンクラブの・・・みなさん・・・」

P「どうだ、行けるか?やよい」

やよい「・・・うっうー!元気いっぱいです!ありがとうございます!プロデューサー!」

P「よし!行ってこい!」


\ダイジョーブ?/\ムリシナイデ~!/

やよい「さっきはすいません!それでは改めて聞いてください!『スマイル体操』」

―――絶対ハッピー!!

やよい「1!2!」

―――全体ハッピー!!

やよい「3!4!」

―――さあ第一スマイル体操始め!!


P「これでこそやよいだな・・・」

真「さっきとはえらい違いですね。いったいどんな魔法を使ったんですか?」

P「ん、そうだな。ふっかつのじゅもん・・・かな」

真「はい?」

―――世界中笑顔になれ♪

―――アッハッハッハ

―――スマイル体操

―――私らしく笑ってみよう

―――君らしく笑ってみよう

―――さあ、スマイル&ピース

―――事務所

やよい「~♪~♪」

P「お、やよいは今日も掃除か?」

やよい「あ、プロデューサー。おはようございます!」

P「今日も元気がいいな」

やよい「うっうー!そうだ、プロデューサー」

P「ん?」

やよい「このパソコンお返ししますね」

P「もういいのか?」

やよい「私にはパソコンはまだ早いかなって」

P「そうか。使いたくなったらいつでも言ってくれな」

やよい「はい!」

P「うん、やっぱりやよいはいい子だな」ポムポム

やよい「・・・・・・はい♪」

おしまい♪


今回は今までと繋がってない?

あれだよね。個人ものだとあんまり長く書けないよね
それに書き溜めだとモチベーション保てなかったりするし
まあ読んでくれた人おつおつ→

>>53
繋がりはないかな。同じ世界の話ではあるけど
たぶんそのうちやよいが「パソコン貸してください」とか言いだすはず

どの>>1か・・・ほのぼのしてて小鳥さんが結婚妄想するかPが土下座してたら俺です
スキあらばしますから

てか、答えになってねぇな

昨日あった
貴音「だいしゅきホールド?」
でも俺の解釈で書いていこうかな・・・


貴音「だいしゅきホールド・・・」

貴音「なんとも面妖な響き・・・」

貴音「きっとなにか特別な意味を持つものなのでしょう」

貴音「はあ・・・」

P「どうした?貴音。考え事か?」

貴音「あなた様・・・。ええ、わたくしは今ある言葉に思いを馳せているのです」

P「ふぅん。いったいなんて言葉だ?」

貴音「だいしゅきホールド・・・」

P「ぶはっ!?」


貴音「どういたしました?」

P「た、貴音・・・おまえそんな言葉どこで・・・」

貴音「夜に月を眺めていたら風がわたくしに囁いてくるのです」

P「最悪な風だな」

貴音「この言葉が気になりわたくしは夜もよく眠れない日々が続いております」

P「意外に重症だな・・・」

貴音「あなた様!教えてください!だいしゅきホールドとはいったいなんなのですか!?」

P「いや・・・説明しろと言われても・・・」


P「いいか、貴音。世の中には知らなくていいものもあるんだ」

P「もしかしたらそのうちおまえはだいしゅきホールドに遭遇するかもしれない」

P「しかし、今はまだ知る必要はないんだ」

貴音「あなた様・・・」

P「忘れるんだ・・・だいしゅきホールドのことは」

貴音「ですが・・・」

P「わかってくれ・・・貴音・・・俺にはこう言うしかできないんだ」

貴音「・・・はい」


P「わかってくれたか。それじゃあ貴音はこれからレッスンだったな。気を付けて行ってこいよ」

貴音「はい。承知しました・・・」

貴音「・・・・・・・・」

貴音「だいしゅき・・・ホールド・・・」

貴音「忘れろなどとひどいことを申されますね・・・」


―――レッスン場

講師「1!2!3!4!5!6!7!8!」

貴音「・・・・・・・・」

講師「1!2!3!4!5!・・・四条さん、遅れていますよ」

貴音「申し訳ございません」

講師「それでは少し休憩にしましょう」

やよい「貴音さんどうしたんですか?」

貴音「やよい・・・。いえ、少し気になることがありまして」

やよい「うっうー!調べものなら私やりますよ!なんでも言ってください!」

貴音「ありがとうございます、やよい。ですが・・・」

やよい「何が知りたいんですか?」

貴音「そうですね・・・では・・・」


―――事務所

やよい「うっうー!ただいまです!」

貴音「ただ今戻りました」

小鳥「あら、やよいちゃん、貴音ちゃんお帰りなさい」

やよい「小鳥さん、プロデューサーいますか?」

小鳥「ええ、今は給湯室にいるはずよ」

やよい「ありがとうございます!」

小鳥「どうしたのかしら、あんなに急いで」


P「午後の紅茶を午前に飲む・・・それはアマちゃんのすることだ・・・」

P「真のワルってのは午後の紅茶は午後に飲み、夕方にゆうげを啜るのさ・・・」

やよい「プロデューサー!」

P「ぶはっ!いつのまに!いつからいた!?どこから聞いてた!?」

やよい「?」

P「ふぅ・・・聞かれては無いようだ」

やよい「午後の紅茶は午後に飲むものじゃないんですか?」

P「恥ずかしい!口から火が出る!」


やよい「プロデューサー!パソコンを貸してほしいんです!」

P「どうした?さっそく調べものか?」

やよい「はい!貴音さんが気になってることがあるみたいで調べてあげたくて」

P「そうかそうか、貴音のためにか・・・っ!?」

やよい「?」

P「な、なあ・・・やよい・・・貴音が知りたいものってラーメン屋か?それとも別の食べ物か?」

やよい「え~と・・・だいしゅき・・・ほーるど?」

P「貴音ええええぇぇぇぇ!!」


貴音「あなた様、どうかなされましたか?」

P「どうかなされましたか?じゃないです!やよいに!純粋な子にあんな言葉教えないでください!」

貴音「だいしゅきホールド・・・のことですか?」

P「そうです!そのことです!」

貴音「この言葉は・・・そこまで狂気な言葉なのですね」

貴音「すみません、やよい」

やよい「?」

貴音「あなたにはまだこの言葉は早かったようです。忘れてください」

やよい「うっうー・・・お役に立てなくてすみません」

貴音「いえ、よいのですよ。やよい」


P「貴音。確かに気になったまま行かせてしまった俺も悪かった。でもな・・・」

貴音「やよいのような無垢な者に教えてしまったわたくしが悪いのですね」

P「あ、ああ・・・わかってればいいんだが」

貴音「ご迷惑をおかけしました。わたくしはこれからこの言葉を胸にしまい生きていきます」

P「いや、べつにそこまでは・・・」

貴音「では、わたくしはここで・・・」

P「ああ、お疲れさま」


P「なんだろう・・・いやな予感がする」


やよい「うっうー・・・なんか気になります」

やよい「だいしゅきほーるどってなんなんでしょー」

伊織「あら、どうしたの?やよい」

やよい「伊織ちゃん。え~とね、ちょっと気になることがあるの」

伊織「なぁに?なんでもこの私が教えてあげるわ!」

やよい「本当ですか!?うっうー!さすが伊織ちゃんです!」

伊織「で、何が知りたいの?」

やよい「え~と、だいしゅきほーるど?」

伊織「え?」


やよい「だいしゅきホールドです!」

伊織「・・・・・・・・」

伊織(え、なに?なになに?だいしゅきホールド?なによそれ)

伊織(でもあれだけ自信満々に言っちゃったからもう後戻りなんかできないわよ!)

伊織(だいしゅきホールドでしょ?ああもう!だいしゅきってなによ!)

伊織(ホールドはなんか挟むとかそんな感じよね・・・。だいしゅきさえわかればいいのよ・・・)

やよい「伊織ちゃん?」

伊織「どどど、どうしたの?」


やよい「もしかして伊織ちゃんもわからないの?」

伊織「ば、バカ言わないでよ!知ってるわよ!だいしゅきホールドでしょ。うん、私もよくするわ」

やよい「え!?伊織ちゃんよくするんですか?」

伊織「え・・・ええ。暇があればするわね」

やよい「すごいです!私にも教えてください!」

伊織「い・・・いや、やよいにはまだ早すぎるわ。もう少し大人になってからね」

やよい「そうなんですか、残念です・・・。じゃあどんなものか・・・」

伊織「あ~!やよい!もうすぐタイムセールってやつ始まっちゃうわよ!」

やよい「うわわっ!本当です!ありがとう伊織ちゃん!じゃあお疲れさまです!」

伊織「・・・・・・・・どうしよ」


P「ふぅ・・・一時はどうなるかと思った」

伊織「・・・・・・どうしよ」

P「どうした?伊織。考え事か?」

伊織「あ!ちょうどいいところにちょっとアンタ教えてほしいんだけど」

P「なんだ?給与明細は教えないぞ」

伊織「そんなの興味無いわよ。その・・・あの・・・」

P「どうした?わかることなら教えてやるぞ」

伊織「・・・だいしゅきホールドって・・・なに?」

P「・・・・・・・・・・は?」


伊織「だからだいしゅきホールドよ!だいしゅきホールド!」

P「バ、バカ!大きな声で言うな!」

伊織「なによ!早く教えてよ!」

P「教えろったって・・・これに関しては・・・」

伊織「・・・な、なに?そんなに教えられないものなの?」

P「まあ、おいそれと教えられるものではないっちゃないな」

伊織「どうしてよ!」

P「いや・・・それは・・・」

伊織「・・・・・・もういいわよ!帰るわ!」

P「お、おい!」


P「雲行きが怪しくなってきた・・・」


伊織(どうしようどうしよう。やよいにはあんな知ったかぶりしちゃったし)

伊織(今から本当はわからないなんて恥ずかしすぎるわ・・・誰か教えてくれないかしら)

伊織「そうだわ!携帯で調べればいいのよ!」

伊織「こんな簡単なことも思いつかないなんて・・・」

伊織「だいしゅきホールド・・・っと・・・」

伊織「あれ?ブロックされてる・・・どうして?」

P『おいそれと教えられるものではない』

伊織「まさか・・・本当に・・・国家ぐるみで・・・」


春香「どうしたの?伊織」

伊織「あ・・・春香・・・雪歩・・・私・・・私・・・」

雪歩「伊織ちゃん?」

伊織「どうしよう・・・私・・・国が隠すほどのことを知っちゃったかも・・・」

春香「えぇ!?」

雪歩「どういうことですか!?」

伊織「このままじゃ・・・やよいも危ないわ!」

春香「え?え?伊織!?」

雪歩「は、春香ちゃんは伊織ちゃんを追って!私は誰か呼んできます!」

春香「う、うん!」


伊織(やよい・・・無事でいて・・・やよい・・・)ドンッ

響「イタタッ・・・どうしたさ?伊織、そんなに急いで?」

伊織「ごめん!今急いでるの!やよいが!だいしゅきホールドが・・・あ・・・!」

響「だいしゅきホールド?」

伊織「今すぐその言葉忘れなさい!」

響「へ?」

伊織「いいわね!忘れるのよ!」

響「お、おい!伊織!」

響「行っちゃったぞ・・・」

春香「あ、響・・・はぁはぁ・・・」


響「春香。伊織のやつどうしたんだ?」

春香「それが・・・わからないの。急に走りだして・・・」

響「そうなのか・・・。なぁ、春香はだいしゅきホールドって知ってるか?」

春香「え?だいしゅきホールド?」

響「うん、伊織がそんなこと言ってたさ」

春香「だいしゅきホールド・・・それが手がかりなんだね」

雪歩「春香ちゃん!」

真「春香!」

春香「雪歩!それに真も」


真「伊織が大変なんだって?」

春香「そうなんだ・・・あっ、二人に聞きたいんだけど」

雪歩「なに?」

春香「だいしゅきホールドって知ってる?」

雪歩「だいしゅき・・・」

真「ホールド・・・?」

雪歩「ごめんなさい。ちょっとわからないかな」

真「ボクも・・・」

春香「そっか・・・」

真「そのだいしゅきホールドって言うのがなにか関係あるの?」

響「伊織その言葉を言いながら走っていったのさ」

春香「だからそれさえわかれば・・・」


春香「そうだ!」

響「どうした?春香」

春香「伊織は走りだす前にやよいがって言ってたよね?雪歩」

雪歩「あ、うん。確かに言ってた」

春香「ということは伊織は今やよいのところに向かってるはず・・・」

真「今の時間はやよいがいつも行くスーパーのタイムセールだ!」

響「だったらそのスーパーに行けばいいんだな!自分一度行ったことあるから場所なら任せとけ!」

春香「ありがとう響!じゃあ行こう!」


伊織(やよい・・・やよい・・・無事でいて・・・)

伊織(・・・待って。なんでやよいはそんな国家機密を知っていたの・・・)

伊織(誰かが教えた・・・でもいったい誰が・・・。今日やよいはたしか貴音とダンスレッスン・・・)

伊織(となると貴音が怪しいわね・・・。でもまずはやよいの身の安全が・・・)

伊織「やっぱりまずはやよいの確保ね・・・」

プルルルプルルルガチャ

伊織「新堂!」


―――スーパー

やよい「今日は週に一度のもやし祭りです~」

やよい「もやしを買って・・・あ!じゃが芋も安いです!うっうー!嬉しいです!」

伊織「やよいー!」

やよい「あれ?伊織ちゃん。どうしたの?伊織ちゃんもお買物?」

伊織「やよい!大丈夫!?怪我はない!?」

やよい「は、はい・・・大丈夫です。伊織ちゃん、どうしたの?」

伊織「あなたは水瀬グループが全力で守るわ!」

伊織「だいしゅきホールドがどんな機密でも私があなたを絶対に守る!!」

やよい「え?え?」


伊織「大丈夫。もう気にしなくていいのよ」

伊織「あなたは何も心配しなくていいの」

やよい「え?うん・・・」


春香「はぁはぁ・・・い、伊織・・・やっと見つけた・・・」

伊織「アンタたち・・・どうして・・・」

真「どうしてって・・・伊織が大変って聞いたから・・・」

雪歩「だって血相変えて走っていったから」

伊織「心配してくれたのね・・・ありがとう」


伊織「あとは貴音を・・・」

伊織(待って・・・私たちはまだだいしゅきホールドという言葉しか知らない)

伊織(どんな内容かわからずにいるのもなんかイヤだわ・・・)

伊織(そういえばプロデューサーのあの態度・・・あれは知ってる態度!)

伊織「新堂!車を回して!すぐに事務所に行くわ!」

春香「えぇ!せっかく来たのに」

響「また戻るのか!?」

伊織「いいから付いてきなさい」


―――事務所

P「今日はいろいろとハラハラした一日だったな」

P「明日にはみんな忘れてくれてればいいけど」

ガチャ

P「ん?」

伊織「ちょっとアンタ!」

P「い、伊織!?それにみんなもどうしたんだ?」

伊織「教えなさい!だいしゅきホールドってなに!」

P「ま、まだそんなこと言ってんのか?だからそれは・・・」

伊織「いいから教えなさいよ!」

P「っ!?」


P(なんだなんだ?この空気・・・なんか尋常じゃないぞ)

P(こうなったらもう説明するしかないのか・・・)

P「わ、わかったよ・・・説明する・・・いいか・・・だいしゅきホールドってのはな・・・」


――――――――

春香「・・・・・・」カァァァァ

雪歩「・・・・はぅ」

真「・・・・・・」カァァァァ

響「・・・・・・ん」

やよい「・・・・・・?」

伊織「・・・・・な、な」

P「ということだ」


伊織「バカバカバカバカ!変態!変態!」

P「ちょっ・・・なんだっ!いて!痛いって!伊織!」

伊織「さっさと教えなさいよ!そのせいでとんだ大恥よ!」

P「いてて・・・いったいどんな恥をかいたんだ?」

伊織「え・・・?」


======

伊織『だいしゅきホールドがどんな機密でも私があなたを絶対に守るわ!!』

======

伊織「あ、あわわわわわ」

P「・・・伊織?」

伊織「いやああぁぁぁぁ!!」ダダッ


P「なんなんだ・・・いったい」

春香「じゃ、じゃあ私たちも帰りますね」

真「お、お疲れさまですプロデューサー。ほら雪歩」

雪歩「はぅぅ・・・お疲れさまです」

響「プロデューサー、お疲れさ~」

やよい「私も帰ってもやし祭りです!」

P「ああ、気を付けて帰れよ」



P「本当に疲れる一日だった・・・」


―――翌日

小鳥「おはようございます、プロデューサー。昨日は大変だったみたいですね」

P「は、はぁ・・・あいつらには困ったものですよ」

小鳥「詳しいこと聞いてないんですけどなにがあったんです?」

P「いえ・・・それはちょっと」

小鳥「え~なんでですか~。今度飲みながらでも教えてくださいよ」

P「話せるようになったら話しますよ」

美希「おはようございますなのー」

小鳥「おはよう美希ちゃん」

P「おはよう美希」


美希「あ、ハニーに聞きたいことがあるの」

P「なんだ?」

P(俺はこの時すっかり忘れていた)

美希「貴音から聞いたんだけど・・・」

P(ことの発端が誰だったのか)



美希「だいしゅきホールドってなに?」


おしまい


ところで昨日のは最後どうなったの?

>>149
昨日のだいしゅきホールドなら俺じゃないからしらんが途中で終わらなかった?

あまりエロ方面には持ってかないからなぁ

昨日のは落ちたのか

>>154
昨日の>>1とは別人だからね

ならよかった
昨日のは>>1が落ちたところまでしかわからんな

美希の質問に答えたら確実に
美希「じゃあミキ、ハニーにだいしゅきホールドするね」

とか言うに決まっている
俺には手がつけられん

>>93
裁判のやつ知らないな。どんなスレタイだったの?

>>163
春香「おっはようございま~す!」
が最初だね

まぁ、もう書くこともないしね

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