まどか「ほむらちゃん、イメチェンした?」(464)
ほむら(皆が生きてワルプルギスの夜を退治したのが約1ヶ月前なんて嘘みたいね)
まどか「あ!ほむらちゃん!」
ほむら「あら、まどか」
まどか「わぁ!ほむらちゃんが名前で呼んでくれた!嬉しいな!」
ほむら「え?」
まどか「ほむらちゃん、イメチェンした?とっても美人で見とれちゃったよ!」
ほむら「何を言ってるの?」
まどか「え?そんなにおかしなこと言ったかな?」
ほむら「ちょっと!あなたなんでソウルジェムの指輪が!!な、なんで魔法少女に!?」
まどか「わわ!だ、駄目だよほむらちゃん!魔法少女のことは内緒って言わなかったっけ?」
まどか「ってほむらちゃんこそ何で魔法少女になってるの!?」
ほむら「まさか……まどか、今日は何月何日?」
まどか「え?今日は……」
ほむら(ワルプルギスの夜がくる1週間前ですって!?)
ほむら「どうなってるの……」
仁美「あら、まどかさん、暁美さんおはよう御座います」
まどか「仁美ちゃん、おはよ!」
ほむら「志筑仁美!いいところに」
仁美「何かお困りでしょうか?」
ほむら「今日は何月何日?」
仁美「確か?今日は……」
ほむら(時間は私の方が正しい……じゃあこのまどかは……)
ほむら「助かったわ、後今日は私は学校を休むって連絡しておいて!行くわよ、まどか!ついてきて」ダッ
まどか「え?ど、どうしたのほむらちゃん?な、なんだかいつもと違うよ?」ダッ
仁美「どうしたのでしょう……」
―ほむホーム―
まどか「学校さぼっちゃっていいのかな」
ほむら「問題ないわ、それよりも質問してもいいかしら?」
まどか「何?」
ほむら「あなたの契約内容を聞きたいのだけど」
まどか「エイミーを助けることだよ?」
ほむら「やっぱり……」
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「あなたはこの世界のまどかではないのね……」
まどか「え?」
ほむら(それも……私が憧れた最初のまどかなのね……)
ほむら「私もわからないことばかりだけど……わかる範囲で説明するわね」
まどか「うん!」
まどか「あ!ほむらちゃん!」
ほむら「え?あ、おはよう鹿目さん」
まどか(あれ?)
まどか「ほむらちゃん、イメチェンしたの?」
ほむら「え、えと……前からこの格好だったよ?」
ほむら「も、もしかしてど、どこかおかしいですか?」
まどか「あ、ううん違うの、とっても可愛いなって」
ほむら「可愛いだなんてそんな///」
さやか「おっすまどかにほむら!」
ほむら「あ、お、おはよう御座います美樹さん」
さやか「あれ?ほむらイメチェンした?」
ほむら「え?や、やっぱりどこかおかしいんでしょうか?」
まどか「あれ?ほむらちゃんがソウルジェムつけてない!この辺に落としたの!?」
ほむら「か、鹿目さん……み、美樹さんの前で魔法少女の関係してること話したら!?」
さやか「どうなってんだこりゃ……」
まどか「さやかちゃんの前では駄目って?」
ほむら「クラスの皆には内緒って……」
まどか「え?」
さやか「というか普段一緒に戦ってるじゃんほむら……」
ほむら「え?え?」
さやか「とにかくほむらのソウルジェムを探さないと」
ほむら「え、えと……私は契約してないよ?」
まどか「え?」
さやか「えぇ!?」
ほむら「え、えと……そ、そんなに変なこと言いましたか?」
まどか「が、学校でマミさんに聞いてみよ、さやかちゃん」
さやか「マミさんが原因を知ってるといいけど……」
ほむら「?」
―学校―
仁美「おはよう御座います皆さん、今日は用事で待ち合わせ場所にいけなくて申し訳ありません」
まどか「あ、おはよう仁美ちゃん」
さやか「おはよう仁美」
ほむら「え、えと……おはようございます志筑さん」
仁美「あ、あら?暁美さんは今日はお休みするのでは?」
ほむら「え?」
仁美「今朝まどかさんを引っ張って今日は学校に行けないと……」
まどか「私?」
さやか「何がなんだか……」
ほむら「?」
―ほむホーム―
まどか「ってことは私は未来に来ちゃったってこと?」
ほむら「この世界でまどかは契約していないから別世界と考えたほうがいいわね」
まどか「えー!どうしよう、宿題とか魔女退治とかやらなきゃいけないことあるのに」
ほむら「普通もっと別のことを考えない?」
まどか「うーん、ほむらちゃんがかっこいいって事とか」
ほむら「そ、そう///」
まどか「照れるといつものほむらちゃんみたいだね!」
ほむら「もう……からかわないの」
ほむら「まず、この世界のまどかは存在しているのか確認したほうがいいわね……」
まどか「でも映画とかで同じ人間が出会うと駄目とかって話なかったっけ?」
ほむら「そうね……でも本来あり得ないことが起こっているわけだし……どうなのかしら」
まどか「じゃあマミさんに聞いてみよっか!」
ほむら「そうね、マミならベテランだし何かわかるかも」
まどか「じゃあ学校に行く?」
ほむら「テレパシーが届く範囲まで行ってマミに来てもらいましょう」
まどか「学校には入らないの?」
ほむら「もしもこの世界のあなたがいるなら学校にいるだろうから避けたほうがいいわ」
まどか「ほむらちゃん頭いいね!」
ほむら「とにかく行きましょう」
―学校―
ほむら『マミ、聞こえる?』
マミ『暁美さん?何かしら』
ほむら『相談があるの』
マミ『じゃあ昼休みに屋上でいいかしら?』
ほむら(学校は避けたいけど……出来れば早く相談したいわね……)
ほむら『わかったわ』
マミ『えぇ、必ず行くわね』
さやか『マミさん!マミさん!』
マミ『今度は美樹さん?何かしら?』
さやか『ちょっと相談があるんで昼休みに屋上に来てもらってもいいですか?』
マミ『え?えっと、その相談は他に人がいても問題ないのかしら?』
さやか『ほむらとまどかをつれて行くんで他に人がいてもいいですよ?』
マミ(暁美さんがいるなら問題ないわね……どうして二人共連絡してきたのかしら?)
マミ『わかったわ』
―昼休み 屋上―
マミ「あら、待たせちゃったわね」
まどか「マミさんは変わってないや」
ほむら「こっちの用事だから気にしないで」
マミ「そう?それで美樹さんはいないのかしら?」
ほむら「さやかの事はあとにして、まどかの事なのだけど……」
マミ「どうかしたの?」
ガチャ
さやか「ちょっと授業が長引いちゃってお待たせしましたマミさん!」
まどか「大丈夫、ほむらちゃん」
ほむら「うぅ……授業にまったくついていけませんでした……」
マミ「え?暁美さんと……鹿目さんが……二人?」
さやか「ってえぇ!?」
まどか「わ、私?」
過去まど「あ、何も起こらないんだね、よかったー」
ほむら「たしかに良かったといえばよかったけど」
過去まど「あ、いつものほむらちゃんだ!ほむらちゃーん!」ギュゥ
メガほむ「わひゃ!か、鹿目さん!?」
まどか「わ、わわ///」
マミ「え、えっと……み、美樹さんせ、説明を……」
さやか「い、いやむしろマミさんが何かしらないかなって……ど、どうなってるのこれ……」
ほむら「過去の自分を見ることになるなんて……」ボソ
メガほむ「どうして鹿目さんもここに?」
過去まど「わからないけど、この世界のほむらちゃんがお世話してくれたんだ!」
メガほむ「私?え、えと……私……なんですか?」
ほむら「えぇ、私は暁美ほむらよ」
過去まど「一人じゃないってわかったらちょっと安心しちゃった、えへへほむらちゃんがいてよかったぁ」ギュゥ
メガほむ「わわわ///」
まどか「えと、ほむらちゃんは、私にとってのいつものほむらちゃん?」
ほむら「えぇ」
マミ「と、とにかく一度お、落ち着きましょう」
さやか「そ、そうですね」
メガほむ「は、はい」
過去まどか「はーい!」
ほむら「はぁ……」
―――――
―――
マミ「つまり、この二人は別世界のあなた達ってことね」
ほむら「そういう事になるわ」
メガほむ「……」ジィー
ほむら「……何?」
メガほむ「同じ私なのにすごく堂々としててかっこいいなぁって……」
ほむら「そう……」
まどか「……」ジィー
過去まど「どうしたの?」
まどか「あ、えっと……なんだか私にしては明るいなって……」
過去まど「魔法少女になって自信が出たからね!この世界だと魔法少女になってないみたいだけど」
まどか「あ、あはは……」
過去まど「あなたも人のために何かしたいって思ってるんでしょ?確かに戦うのは怖いけど、やりがいはあるよ」
ほむら「魔法少女に自分を勧誘しようとしないの」
過去まど「えー、だって昔の自分と同じ悩みを持ってて、その悩みが解決するんだよ?」
ほむら「まどかが魔法少女になったら私が大好きなまどかを格好良く守れないでしょう?」
まどか「ほむらちゃん///」
ほむら「代わりにそっちの私をあなたがしっかり守ってくれると嬉しいわ」
過去まど「むー、言われなくても私は大好きなほむらちゃんを格好良く守るよ!」
メガほむ「鹿目さん///」
さやか「えっとほむらはわかるけどまどかはあっちが別世界のまどかで……あーこんがらがってきた」
マミ「そうね……」
マミ「そろそろ昼休みが終わっちゃうわね……」
さやか「まったく話が進みませんでしたね……」
まどか「えっと……授業はどうしよう……」
ほむら「あなた、このまま授業は受けられる?」
メガほむ「む、無理です、授業がもうちんぷんかんぷんですし……」
メガほむ「そ、それに自分を知ってる人と一緒にいたほうがその……安心できるし……」
ほむら「じゃあ交代ね、メガネは外したことにして、リボンだけ借りれるかしら?」
メガほむ「あ、はい」シュル
マミ「じゃあ、私の家の鍵を渡すから、二人でいてくれるかしら?」
過去まど「わかりました!」
メガほむ「あ、はい」
過去まど「行こ!ほむらちゃん」
メガほむ「う、うん」
さやか「いやー別世界とはいえこうまで性格が違うほむらとまどかなんて……」
マミ「清楚で女の子らしい佐倉さんなんていう事もあるのかもしれないわね……」
まどか「あんな風に自信を持った私になりたいな……」
ほむら「……えっと、さっき言わなかった事を伝えておくわ」
マミ「え?」
ほむら「あの私とまどかは……別世界というか……最初の世界の私とまどかよ」
さやか「それってつまり……」
ほむら「私が魔法少女になる前、私が繰り返す前の世界……私にとっては過去……」
まどか「ほむらちゃん……」
ほむら「だから、魔女化の事も全て教えてはダメよ……」
ほむら「ただでさえ出会ってしまっただけでも危なかったかもしれないのだから、これ以上何も起こらないようにね……」
さやか「じゃ、じゃああのメガネのほむらが元々のあんたって事?」
ほむら「そうよ」
マミ「ちょっと、簡単には信じられないわね」
ほむら「でしょうね」
―放課後 マミホーム―
杏子「なるほどね……」
マミ「えぇ」
杏子「だから話しかけても私のことを知らない感じだったのか」
メガほむ「す、すみません……」
過去まど「ごめんね、杏子ちゃん」
ほむら「さてと……まず何から考えようかしら……」
まどか「えと……私が二人いるならどっちかが誰かの家にお泊りするしかないよね?」
過去まど「私はこの世界の記憶は知らないから私がお泊りするね」
まどか「あ、うん……」
メガほむ「あ、えと……じゃあ私も……」
ほむら「それに関しては私の家に来なさい」
過去まど「ほむらちゃんのお家にお泊りなんて初めてかも」
メガほむ「じゃ、じゃあ私も……この世界の私のお家で……」
まどか(このほむらちゃんが最初のほむらちゃんって言うなら……色々と聞いてみたい……)
まどか「あ、その……そっちのほむらちゃんは私の家に泊まらない?」
メガほむ「え?」
まどか「良かったら、お話ししてみたいなって」
メガほむ「え、えと……でも……その……」オロオロ
まどか「駄目……だったかな?」
メガほむ「じゃ、じゃあ……お、お願いします……」
まどか「あ、うん、こちらこそ」
過去まど「ほむらちゃんと離れ離れかぁ……でも私の家じゃあそっちにはいけないね……」
ほむら「別に泊まる家というだけで離れ離れになるわけじゃないわ」
過去まど「そうだね!」
杏子「それにしても、あのほむらはなんだ?」ボソ
さやか「最初の世界のほむららしいよ」ボソ
杏子「あ、あれがあれになるのか!?」
マミ「声が大きいわよ」ボソ
ほむら「魔女に関してだけど、反応があってもあなた達に連絡するだけでいいかしら?」
過去まど「え?だ、駄目だよ!早く倒さないと誰かが被害にあうかもしれないんだよ?」
ほむら「大丈夫よ、この3人ならね」
マミ「そういう事、安心して、鹿目さん」
さやか「了解ってね」
杏子「まぁ、任せときなほむら」
過去まど「むー、学校もないし、魔法少女も休業なんて私のやることがなくなっちゃうよ……」
ほむら「大丈夫よ、学校の間、あなたの世界の私もまどかの家にいるわけにいかないからこっちに来るわ」
メガほむ「え?あ、はい」
ほむら「仲良くおしゃべりでもしているといいわ」
過去まど「そうだね!」
まどか(私よりもあの私のほうがほむらちゃんと仲良く見える……あの私に憧れてくれたんだもんね……あっちの私のほうが……)
メガほむ(鹿目さんと堂々と喋ってるこの世界の私……鹿目さんも楽しそうだし私よりあっちの私のほうが……)
マミ「あとは原因がわかればいいのだけど……」
過去まど「うーん……普通に登校しようって歩いてたら、ほむらちゃんがイメチェンしてて」
さやか「イメチェン?」
過去まど「あ、そっか、こっちの世界のほむらちゃんと出会ったの」
メガほむ「わ、私も同じような感じで、えと……この世界の鹿目さんに出会って……」
メガほむ「今思うと、気がついたらいつもと違う道に出ていたような……」
過去まど「あ、私もそうかも!ほむらちゃんと出会ったあたりでいつもと道が違ったけどそれよりもほむらちゃんに目が行っちゃって」
マミ「一応あなた達の通学路はあとで調べておくわね」
ほむら「えぇ、お願いするわ」
さやか「うーん、でもまどか側にはほむらが、ほむら側には私がいたから魔女ではないと思いますけど……」
杏子「まどか側に関してはまどか自体も魔法少女だしな」
マミ「それでも何か手がかりがあるかもしれないわ」
メガほむ「もう帰れないのかな……」
過去まど「大丈夫だよ、ほむらちゃん、私がついてるよ」ナデナデ
まどか(ほむらちゃんにこの私みたいに慰めたりできた事ってないな……自信があればあんなふうになれるのかな……)
マミ「じゃあ私達はあなた達の通学路を調べるから、あなた達は家に帰りなさい」
さやか「にしても、まどかがパッと見じゃ見分けがつかないや……」
杏子「指輪の有無ってところか」
過去まど「うーん……じゃあこうしよっと!」シュル
過去まど「ポニーテールにしちゃえばわかるよね?似合うかな?」
ほむら「えぇ、とっても似合っているわ」
メガほむ「す、すごく可愛いと思うよ」
過去まど「二人のほむらちゃんにほめられちゃった」
まどか「いいなぁ……」
メガほむ「あ、えと……ふ、普段の髪型もすごく可愛いよ、鹿目さん」
ほむら「えぇ、この子の言うとおりよ」
過去まど「やったね私!」
まどか「う、うん///」
さやか「うーん……空気が甘い」
マミ「甘いわね」
―帰り道―
ほむら「じゃあここでお別れね」
まどか「あ、うん……ばいばい」
過去まど「またね!」
メガほむ「ば、ばいばい」
④
ほむら「夕飯になにか食べたいものはある?」
過去まど「うーん、クリームシチュー!」
ほむら「あなたのお父さんほどの味は出せないわよ?」
過去まど「この世界だと私の家族の事も知ってるんだね」
ほむら「出会って2ヶ月たってるもの」
過去まど「ほむらちゃんってさ、私のこと嫌ったりしてる?」
ほむら「大切な友達よ、嫌うわけないじゃない」
過去まど「そっか、嬉しいな」
ほむら「突然どうしたの?」
過去まど「私の世界のほむらちゃんってさ、私のこと実は苦手なんじゃないかなって不安になることがあって」
ほむら「そんなことはないわよ」
過去まど「でも、呼び方も鹿目さんだし、なにか言いたそうでも言ってくれなかったり……」
ほむら「恥ずかしがり屋なのよ、それに引っ込み思案、だからもっとあの私を引っ張ってあげてくれると嬉しいわ」
過去まど「あはは、ほむらちゃんにほむらちゃんの事を慰められるなんて不思議だね」
ほむら「ふふっそうね」
まどか「え、えと……こ、こっちだよ」
メガほむ「あ、は、はい……す、すみません……」
まどか「ご、ごめんね、無理言ってこっちに来てもらって」
メガほむ「あ、いえ……そんな事はないです」
まどか「えっと……ほむらちゃんって心臓病なんだよね?」
メガほむ「あ、はい……体育でも苦しくなることがあって……」
まどか「た、大変だね」
メガほむ「え、えと……も、もう慣れたので……」
まどか「そ、そっか……」
ほむら「少し聞いてもいいかしら?」
過去まど「何?」
ほむら「あなたの世界の私……どうしてお世話をしてあげているの?私としては嬉しいけれど……」
過去まど「転校してきた時、友達になりたいなって思って」
過去まど「なんでって言われるとわからないかな?とにかく仲良くなりたいなって思って」
ほむら「そう、優しいのね」
過去まど「どうして?」
ほむら「秘密よ」
過去まど「えー、教えてよ」
ほむら「いやよ」
過去まど「この世界のほむらちゃんはちょっと意地悪だね」プクー
ほむら「そうかしら?」
過去まど「うん!私の世界のほむらちゃんはすっごく優しいもん!」
ほむら「ふふっ嫌われてしまったかしら?」
過去まど「ふーんだ」
メガほむ「え、えっと……この世界の私って……転校してきた時から堂々としてたんですか?」
まどか「え?あ、うん……そうだよ」
メガほむ「そうですか……」
まどか「どうしたの?」
メガほむ「いえ、その……あんなふうに私もなれたらって思って……」
メガほむ「私って何の取り柄もなくてどん臭くて馬鹿で……いつも鹿目さんに守ってもらってて……」
まどか「あはは」
メガほむ「わ、笑わないでくださいよ……」
まどか「その悩み……私の悩みと全く同じだね」
メガほむ「え?」
まどか「私は何の取り柄もなくてどん臭くて馬鹿で、いつもほむらちゃんに守ってもらってる」
まどか「こんな事をいうとほむらちゃんがそんな事ないって言ってくれるけど……ほむらちゃんにかけた迷惑を考えたら……」
メガほむ「ふふっ」
まどか「わ、笑わないでよぉ……」
メガほむ「同じこと、私も鹿目さんに言われました」
まどか「そうなんだ……」
メガほむ「真剣な目でそんな事ないよって言われて……」
まどか「あ、わかる」
メガほむ「結局鹿目さんの優しさに甘えて……」
まどか「自分にできることを考えてみてもやっぱり何もなくて……」
メガほむ「ただ鹿目さんや巴さんが傷ついて戦うのを守られながら眺めて……」
まどか「何かしようとしても結局ほむらちゃんの邪魔になっちゃって……」
メガほむ「ふふふふ」
まどか「あはははは」
メガほむ「別の世界とはいえ、鹿目さんにこんな気持ちをわかってもらえるなんて思わなかったな」
まどか「私も、ほむらちゃんにこんな気持ちをわかってもらえるなんて思わなかったよ」
メガほむ「この世界の私は、この世界の鹿目さんにとって、どんな存在なんでしょう?」
まどか「頑張ってるのにそんな素振り全然見せずに、皆を助けてくれる優しいヒーローかな」
まどか「あの私は、ほむらちゃんにとってそんな存在なのかな?」
メガほむ「いつも誰かのために必死で、皆を幸せにしてくれるとても眩しくて優しいヒーローですね」
メガほむ「頑張ってるのにそんな素振り全然見せずに、皆を助けてくれる優しいヒーローですか……」
まどか「いつも誰かのために必死で、皆を幸せにしてくれるとても眩しくて優しいヒーローかぁ……」
メガほむまどか「私もそんなふうになりたいな」
メガほむ「ふふふ」
まどか「てへへ」
メガほむ「あの、この世界の私のこと、もっと教えてください」
まどか「じゃあ、ほむらちゃんの世界の私のことも教えて、一緒に理想の自分を目指しちゃお!」
メガほむ「はい!二人でさっき別れたヒーロー二人に少しでも追いつきましょう!」
まどか「がんばろうね、ほむらちゃん」
メガほむ「頑張りましょう、鹿目さん」
―スーパー―
過去まど「あ、これ安いよ!」
ほむら「そうね、買っておきましょう」
過去まど「後は何が必要かな?」
ほむら「シチューの材料は買ったし、特にないわね」
過去まど「じゃあレジにいこっか!」
ほむら「えぇ」
過去まど「あ!」
ほむら「どうかした?」
過去まど「私お金ない……」
ほむら「あなたは私の大切なお客様なのだからお金なんて出さなくていいわ」
過去まど「この世界のほむらちゃんにお世話になってばっかりだよ……」
ほむら「気にしなくていいのに」
>>89
まどかちゃん可愛い!
過去まど「いつも優しいほむらちゃんに助けられてるのにこっちの世界でも助けられてばかりなんて……」
ほむら「買い物を手伝ってくれたり助かってるわよ?」
過去まど「そうかなぁ」
ほむら「私はいつも優しいまどかに助けられてるのに別世界のまどかにも助けられてばかりね」
過去まど「魔法少女になってない自信がない私もほむらちゃんの助けになれるの?」
ほむら「あら、この世界のまどかがどれだけ私を助けてくれたか知りたいのかしら?」
過去まど「うん!だって私って魔法少女にならなかったらほむらちゃんの助けなんて出来なかっただろうし」
過去まど「魔法少女の力もない私が魔法少女のほむらちゃんをいっぱい助けた話、聞いてみたい!」
ほむら「じゃあ代わりに魔法少女の力もない私があなたをいつも助けているっていう話を聞かせてもらおうかしら」
ほむら「私も魔法少女の力がない私がいつもあなたを助けていたなんて話、聞いてみたいわ」
過去まど「いいよ!」
ほむら「それにしても、魔法少女の力がない私が誰かの助けになってたなんて考えたこともなかったわ」
まどか「あはは、私もだよ!お話が楽しみ」
まどか「あはは、私もだよ!お話が楽しみ」
↓
過去まど「あはは、私もだよ!お話が楽しみ」
―通学路―
マミ「特に何も無いわねぇ」
杏子「こっちの世界の魔女じゃなくて、あっちの世界の魔女なんじゃねぇのか?」
さやか「もしそうだったらあの二人はずっとこっちの世界?」
マミ「暁美さんの過去ってことは、あの鹿目さんはおそらく……」
さやか「あのほむらはこれから辛い日々を……」
杏子「あの性格があんなふうになるぐらいだからな……」
マミ「ずっとこっちの世界にいたほうがあの子達は幸せなんじゃないかしら……」
さやか「そうかもしれませんね……」
杏子「戸籍とかをどうするかって事になるけどな」
マミ「もうしばらく様子を見て、元の世界に戻されたりしなさそうなら話を切り出しましょう」
―まどホーム―
まどか「ごめんね、嘘言わせちゃって」
メガほむ「あ、いえ……心臓病なのは確かですし、誰かがそばに居てくれると安心しますから」
メガほむ「それに今日は朝から助けてもらってありがとうございます」
まどか「そ、そんな、お礼を言われるようなことしてないよ」
メガほむ「い、いえそんな……本当に鹿目さんには元の世界でもこの世界でもお世話になって……」
まどか「そ、それにそんなにかしこまらなくても……」
メガほむ「あ、す、すみません……」
―ほむホーム―
過去まど「これでここに来るのは二度目だねー」
ほむら「そうね」
過去まど「元の世界に戻れるのかなぁ」
ほむら「それはわからないわ」
過去まど「マミさんは私がいなくてもとっても強いけど、心配されてそうだなぁ……戻ったら謝らないと」
ほむら「……」
過去まど「どうしたの?ほむらちゃん」
ほむら「なんでもないわ、それより夕飯を作るわね」
過去まど「あ、私も手伝うよ!」
ほむら「じゃあ野菜の水洗いと皮むきをお願いするわ」
過去まど「はーい」
―まどホーム―
メガほむ「おいしいご飯やお風呂までいただいて……ご迷惑ばかりかけてしまって……」
まどか「気にしないで、といっても私が何かをしたわけじゃないんだけど……」
メガほむ「でも……」
まどか「そ、それよりもせっかく別の世界を知る機会だから、お話しよ」
メガほむ「あ、す、すみません……そうですね」
まどか「えと……ほむらちゃんの世界の私って、どんな契約をしたのかな?」
メガほむ「えっと……エイミーを助けようとして……」
まどか「エイミー?」
メガほむ「はい、えっと……黒猫で……ふわふわしてて可愛くて」
まどか「野良猫なのかな?」
メガほむ「はい、一度の願いを野良猫に使える鹿目さんってすごいって本当に尊敬してます!」
④
ほむら「完成ね」
過去まど「味見しちゃお……美味しい!ほむらちゃんって料理もできるんだ」
ほむら「あなたの世界の私はまだできないと思うわよ?」
過去まど「え?なんで?」
ほむら「一人暮らしの年季がちがうわ」
過去まど「あれ?一人暮らしも何も入院してたんじゃないの?」
ほむら「私は転校して2ヶ月たってるもの」
過去まど「あ、そういえばそうだね」
ほむら「その差は大きいわ」
過去まど「1ヶ月でこんなに上手になったって言うならお料理を私に教えて欲しいな」
過去まど「私、料理って練習してるけど苦手で……」
ほむら「えぇ、いずれね」
過去まど「じゃあ約束!」
ほむら「えぇ」
過去まど「楽しみがまた増えちゃった!」
保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内
これはあくまでも「目安」なので、この時間内でもスレッドが落ちることがありますし、
この時間をすぎてもスレが落ちないこともあります。注意してください。
また、自分が保守しきれないと感じる場合は「age」で構いませんが、自分だけで保守できて、できるだけ無駄なレスをされたくない場合はsage推奨です。
追いついた
このスレで俺はカミーユスレで失った何かを取り戻せそうな気がする
ほむ?
マミサーン
ほむー
―まどホーム―
まどか「願い事が決まらなくてうじうじしてた私とは違うなぁ……」
メガほむ「この世界の私はどんな契約をしたのかってわかりますか?」
まどか(これは言っちゃ駄目だよね……)
まどか「えっと……だ、誰かのために契約をしたみたいだよ」
メガほむ「そうなんですか……私とはやっぱり違いますね……」
メガほむ「魔法少女になったとしても、私はたいして素質もないみたいですし……きっと足手まといですし……」
メガほむ「こっちの私は素質があったのかなぁ……」
まどか「ほむらちゃんは最初は困ってたって言ってたよ」
メガほむ「そうなんですか?」
まどか「うん、すごく苦労して、弱い自分を変えようとしたって……」
メガほむ「……それだけ大変だったからあんなふうになれたんでしょうか……」
メガほむ「同じ私なのに……憧れちゃうなぁ……」
まどか「そうだね……」
まどか(大変な目にあわせたのは……私のせいなんだよね……)
過去まど「ごちそうさまでした」
ほむら「お粗末さま」
過去まど「んー今日は結構疲れちゃった」
ほむら「そう?」
過去まど「色々あったからね」
ほむら「その割には元気に見えるわ」
過去まど「別世界のほむらちゃんだから言うけど……本当はすっごく不安だよ」
過去まど「ほむらちゃんと出会って、戸惑ってたら私の知ってるほむらちゃんと出会えて安心して」
過去まど「それでもやっぱり不安で、でもほむらちゃんの前だからって虚勢をはっちゃってさ」
ほむら「もっと弱いところを見せてあげてもいいんじゃないかしら?」
過去まど「ほむらちゃんが幻滅しないかな?」
ほむら「絶対にしないわ」
過去まど「違うほむらちゃんなのに、そう言われると安心しちゃうな」
ほむら「でも、虚勢をはってしまう気持ちもわかるけどね」
ほむら「私もまどかに弱いところを見られないように必死だったもの」
過去まど「こっちのほむらちゃんと私は似た者同士なんだね」
ほむら「そうね……そうかもしれないわ」
過去まど「そういえば、こっちの世界だと、私とはどう出会ったの?」
ほむら「普通に転校して出会ったわ」
過去まど「どんなきっかけで仲良くなったの?」
ほむら「そうね……魔女から助けたって言えばいいかしら?」
過去まど「あはは、私とおんなじだね」
過去まど「私は初めて助けられた人がほむらちゃんだったんだ」
ほむら「そう、是非聞かせてほしいわ」
過去まど「まだ契約したばかりだったんだけど、マミさんと一緒に魔女退治に行ったらほむらちゃんがいて」
過去まど「危ないところだったから本当に間に合ってよかったって」
し
ほむら「契約してすぐに人を救えるなんて羨ましいわ」
過去まど「ほむらちゃんは違うの?」
ほむら「えぇ、長い時間をかけて、初めて私が救えた人がまどかだったわ……」
過去まど「この世界だと、ほむらちゃんはずっと魔法少女だったの?」
ほむら「……そうね、そう思ってもらっていいわ」
過去まど「ベテランさんなんだね」
ほむら「ある意味そうね」
メガほむ「この世界の鹿目さんも羨ましいな」
まどか「え?」
メガほむ「だって、この世界の私にそんな話を聞かせてもらったってことは信頼されてるってことですよね?」
まどか「そ、そうかな?」
メガほむ「そうですよ、それってこの世界の私を支えてあげてるってことじゃないですか」
メガほむ「私なんて、いつも鹿目さんに支えてもらってるのに……支えられないし……」
まどか「そ、そんなことないんじゃないかな?」
メガほむ「そうでしょうか……」
まどか「えっと、ほむらちゃんの世界だとさやかちゃんは魔法少女じゃないんだよね?」
メガほむ「そうですね、美樹さんは違います」
まどか「だ、だったらその……ほむらちゃんの世界の私が頑張った後で、その事を認めてくれるのはほむらちゃんだから」
まどか「きっと支えになってるんじゃないかな?」
メガほむ「でも、巴さんだって認めて……」
まどか「魔法少女じゃなくて、その……助けるべき人がっていうのが大切だと思うな」
まどか(私は……私を救おうと戦ってくれてることに、話してもらえるまで気がつけなかったけど……このほむらちゃんはそんな事はないし……)
猿避け
この修正量は・・・!
メガほむ「ありがとうございます」
まどか「え?」
メガほむ「同じ鹿目さんにそう言ってもらえたから、ちょっと自信がつきました」
まどか「それを言うなら私だってそうだよ」
メガほむ「え?」
まどか「ほむらちゃんのおかげでほむらちゃんの支えになれてるかもって思えたもん」
まどか「……本当に少しでもほむらちゃんの支えになれていたらいいな……」
メガほむ「あ、あの」
まどか「どうしたの?」
メガほむ「こ、この世界の私じゃないけど……わ、私はこの世界の鹿目さんに支えてもらえましたよ」
メガほむ「その……さ、さっきの言葉とか、本当に自信がついて……その……えと……」
まどか「うん、嬉しいな……ありがとうほむらちゃん」
メガほむ「あ、はい……」
まどか「私も、違う世界のほむらちゃんに支えてもらえたよ」
メガほむ「えへへ」
―ほむホーム―
過去まど「さっぱりしたね」
ほむら「えぇ」
過去まど「そういえばどこで寝たらいいかな?」
ほむら「二人でひっつけば一つのベッドで眠れるわ、嫌ならソファーで私が寝るけど」
過去まど「じゃあ二人でひっついちゃおっか」
ほむら「そうしてくれると助かるわ」
―まどホーム―
まどか「メガネを取ると、いつものほむらちゃんに見えちゃうよ」
メガほむ「三つ編みやめたほうがいいでしょうか?」
まどか「うーん、この世界のほむらちゃんは美人だけど、ほむらちゃんは可愛い感じかな」
メガほむ「あ、えと……ありがとうございます」
まどか「明日もあるし、そろそろ電気消すね」
メガほむ「あ、はい」
―ほむホーム―
過去まど「んー、あったかい」
ほむら「早く寝なさい、まどか」
過去まど「こっちのほむらちゃんはお母さんみたい」
ほむら「はいはい、おやすみ、まどか」
過去まど「おやすみ、ほむらちゃん」
―まどホーム―
メガほむ「すぅ……すぅ……」
まどか(このほむらちゃんはこれから私のせいで苦しい戦いを……)
まどか「ほむらちゃん……契約なんてしちゃ駄目だよ……絶対に……」ナデナデ
メガほむ「すぅ……すぅ……」
まどか「悲しい出来事はいっぱい起こるかもしれない……それでも契約なんて……」
まどか「私なんかのために契約しちゃ駄目だよ……」
メガほむ「すぅ……すぅ……」
まどか「おやすみ、ほむらちゃん」
―翌日 ほむホーム―
過去まど「んー……」ゴシゴシ
過去まど「あれ?ここは……」
ほむら「起きた?」
過去まど「あ、そっか……」
ほむら「不安にならないでって言っても無理でしょうけど……」
過去まど「あ、ううん、大丈夫だよ」
ほむら「朝食はもうすぐできるから待っていて」
過去まど「いい匂いだね!」
ほむら「あと、はいこれ」
過去まど「わぁ、ココアだ」
ほむら「熱いからやけどしないようにね」
過去まど「ありがとう、ほむらちゃん」
―まどホーム―
メガほむ「……」ジィー
まどか「うーん……」
メガほむ「あ、お、おはようございます……」
まどか「あ、もう起きてたんだ、起こしてくれたらよかったのに」
メガほむ「あ、いえ……気持ちよさそうに寝てましたし……」
メガほむ「そ、それにその……だ、抱きしめられてると暖かくて///」
まどか「わわ///ご、ごめんね」
メガほむ「あ、いえ……」
まどか「じゃ、じゃあほむらちゃんのお家に行く準備しよっか」
メガほむ「あ、はい」
―ほむホーム―
ほむら「いらっしゃい」
メガほむ「え、えと……お、お邪魔します……」
まどか「お邪魔します」
過去まど「あ、おはようほむらちゃん!」
メガほむ「あ、えと……おはようございます、鹿目さん」
ほむら「私が迷惑をかけたりしなかった?」
まどか「え?そ、そんなこと全然ないよ!むしろ来てくれてよかったもん」
メガほむ「あ、ありがとうございます///」
ほむら「そう、それは良かったわ」
メガほむ「……」ジィー
ほむら「……何?」
メガほむ「あ、いえ……やっぱりかっこいいなぁって……」
ほむら「そう?ありがとう」
メガほむ「え、えと……どうしたら私もあなたみたいになれますか?」
ほむら「……いずれわかるわ」
メガほむ「え?」
まどか「……」ジィー
過去まど「どうしたの?」
まどか「あなたみたいに、契約せずになるにはどうしたらいいのかなって……」
過去まど「魔法少女にはならずに自信を持ちたいってこと?」
まどか「あ、うん……」
過去まど「うーん……それならとにかく誰かのためになる事ができたら変われるんじゃないかな?」
まどか「そ、そっか……ありがとう」
ほむら「私達が学校に行っている間、杏子が来るから、出かけるなら伝えて」
ほむら「あなた達は面識があまりないかもしれないけど、口調が乱暴なだけでいい子だから」
過去まど「うん!」
メガほむ「は、はい……」
まどか「じゃ、じゃあそろそろ行かないと」
ほむら「そうね、昼食は台所に杏子の分を含めて3人分用意してあるから、一緒に食べていて」
ほむら「あと、鍵はここにおいておくから、それじゃあまたあとでね」
―――――
―――
まどか(何か誰かのために……私ができること……なんだろう……)
メガほむ(いずれわかるってなんだろう……焦るなってことかな?)
杏子「おっいたいた」
過去まど「あ、おはよう杏子ちゃん」
メガほむ「え、えと……お、おはようございます佐倉さん……」
杏子「……なんか調子狂うな……」ポリポリ
過去まど「どうして?」
杏子「そりゃあ、ほむらが佐倉さんなんて言ってるし……」
メガほむ「え、えと……ご、ごめんなさい……」
杏子「ああいや怒ってるわけじゃなくてな」
過去まど「じゃあ、元の世界に戻ったら、杏子ちゃんに会ってみようかな」
杏子「やめときな、グリーフシード奪おうと私に襲われるのがオチだね」
メガほむ「え?」
杏子「元々私はそういう魔法少女だ、仮に戻っても信用しなくていいさ」
過去まど「でも、この世界だと仲良しになれてるよね?」
杏子「まぁどうしてもって言うならマミを連れて行くんだね、面識があるはずさ」
メガほむ「……」
杏子「まぁそんな怖い顔するなって、ほむら」
メガほむ「あ、えと……どうしてそんな魔法少女だったのに、今は私達と一緒にいるんでしょうか?」
杏子「ん?あぁ……ほむらに借りがあってな」
メガほむ「この世界の私……ですか?」
杏子「これがまたでっけぇ借りで、返すに返せねぇ……」
過去まど「そのお話聞いてみたいな!」
杏子「悪いな、こればっかりは秘密だ」
メガほむ「あ、あの!」
杏子「なんだい?」
メガほむ「この世界の私ってど、どんな人ですか?」
杏子「そうだな……ある意味お前よりも人に想いを伝えるのが下手だな」
メガほむ「私より?」
杏子「あぁ、ド下手だ、さっきのお前みたいに敵意を向けたりでもすりゃあまだわかりやすいってのにな」
メガほむ「え、あ……す、すみません……」
杏子「詳しくは話せないが、そうだな……皆で協力しないと勝てないような相手がいる」
杏子「でも、その戦いに協力させるには協力させる相手が聞きたくない話をしないといけない」
杏子「その話を追い詰められるまでする勇気もないくせに、その事を表情にすら出さないからこっちは何がしたいかわからない」
メガほむ「この世界の私がですか?」
杏子「あぁ、そのくせ話をせずに全員を助けようとして拒絶されて傷ついて……見てられなかったよ」
メガほむ(頑張ってるのにそんな素振り全然見せないって、話をする勇気がなかったからなのかな……)
過去まど「でも、皆が仲良しってことはうまくいったんだよね?」
杏子「あぁ、他でもないこの世界のお前のお陰でな」
過去まど「そっか、自信なさそうにしてる私もみんなの役に立ててるんだね」
杏子「あぁ、感謝してるよ、本当にでっけぇ借りで返せそうにないね」
杏子「さて、こっちの話はおしまいだ、今度は私にそっちの話でも聞かせてもらおうか」
過去まど「って言われても、何をお話したらいいのかな?」
メガほむ(ちょっとだけ……ほんのちょっとだけ……この世界のヒーローみたいな私に親近感……えへへ……)
杏子「そうだな、じゃあほむらとの事でも聞かせてもらえるかい?」
過去まど「うん!」
―学校―
ほむら「ヘクチュッ」
まどか「ほむらちゃん、風邪?」
さやか「誰かが噂してるんじゃないの?」
ほむら「どこの迷信よ……」
さやか「それにしても、あの二人はこれからどうするの?」
ほむら「もしもこの世界に残らざるを得なくなったのなら、いろいろと情報ぐらい操作するわ」
まどか「で、でも学校とかはどうするの?」
ほむら「まぁ、私達によく似た姉妹がきたということにでもしてしまえばいいわ」
さやか「こっちだと姉がほむらで妹がまどかだけど、あっちだと逆だね!」
まどか「もう、私だって家じゃ姉なのに……」
―昼 ほむホーム―
杏子「腹減ったな……」
過去まど「それならほむらちゃんが用意してくれてたよ!」
杏子「本当か!あいつ結構料理うまいんだよな」
メガほむ「やっぱりこっちの私はすごいなぁ……」
―――――
―――
過去まど「私の好物がいっぱい!」
メガほむ「あ……」
杏子「どうした?」
メガほむ「あ、いえなんでもないです……」
メガほむ(私が苦手な具材が抜いてある、好き嫌いも一緒なのかな?)
杏子「食いもん粗末にしたら許さねぇからな」
メガほむ「あ、はい……」
過去まど「はーい」
―学校屋上―
マミ「あと6日間は様子を見ましょう」
ほむら「そうね……あの子達はワルプルギスの夜の1週間前の日付を言った……」
ほむら「何kワルプルギスの夜が関係しているかもしれないわ」
さやか「それにしても、本当に何で突然……」
まどか「どうしてだろうね」
ほむら「魔法少女なんてものがあって、時空だってこえられるのだから何でなんて考えるだけ無駄じゃない?」
さやか「まぁ、私やマミさんは引き続き調査してみるしかないかな」
ほむら「えぇ、お願い」
マミ「何かわかるといいのだけど」
まどか「わ、私にできることってないかな?」
ほむら「あなたは、あの子達の相手が今できることよ」
まどか「で、でも……」
さやか「あのほむらとかが安心できるようにすることだって大切な事だよ」
まどか「うん……」
④
―放課後 ほむホーム―
さやか「いやーこうしてみると、本当にまどかとほむらが双子になったみたいに見えますね」
過去まど「さやかちゃーん」
さやか「どうしたの?」
過去まど「さやかちゃんとおしゃべりしてないなって思って」
さやか「あー、確かにこっちのまどかとはあんまりまだ話してないね」
過去まど「マミさんも、あんまりおしゃべりしてないや」
マミ「あら、ご指名?じゃあ3人でおしゃべりしましょうか」
メガほむ「あの……」
ほむら「何?」
メガほむ「お、お話しませんか?」
ほむら「かまわないわ」
杏子「ほむらとほむらの話し合いか、性格が全然違って面白そうだしこっちの会話に入るかな」
まどか「あ、私も入っていいかな?」
メガほむ「え、あ、はい」
過去まど「うーん……」
さやか「どうしたの?」
過去まど「さやかちゃんもマミさんも私の世界とあんまり変わらないなって」
マミ「変わっていて欲しかった?」
過去まど「そうじゃないんですけど、私とほむらちゃんが違ったから、やっぱり違うのかなって」
さやか「まぁあんた達は特別ってことだって」
過去まど「元の世界に戻って、杏子ちゃんを見に行っても一緒なのかな?」
マミ「今より凶暴化してると思うわよ?色々あったから」
さやか「その前に、ほむらみたいに逆転して、あいつが女の子らしい格好して普通の口調なんて想像もできないね」
杏子「おい聞こえてんぞさやか」
過去まど「うーん……」
メガほむ「えと……その……」
ほむら(この頃の私が自分からまどかと離れるなんて驚いたわね……)
メガほむ「この世界の私は鹿目さんを助けてるって聞いて……その……わ、私も鹿目さんを助けになりたくて……」
ほむら「昨日、私もあなたの世界のまどかと喋ったわ」
メガほむ「え?あ、はい……」
ほむら「自分が嫌われてるんじゃないかって心配していたわよ」
メガほむ「え!?そ、そんなわけ!」
ほむら「呼び方も鹿目さんだし、なにか言いたそうでも言ってくれなかったりって言っていたわ」
メガほむ「それは……その……な、馴れ馴れしいかなって……」
ほむら「あなたの世界のまどかはそんな事を考える子なの?」
メガほむ「い、いえそんな事……」
ほむら「まぁ、急ぐことはないわ……ゆっくり頑張りなさい」
ほむら(どうせ何度も関係がリセットされるし……)
まどか「えっと、私もまどかって呼んでくれたほうが嬉しいと思うな」
メガほむ「が、頑張ります……」
ほむら「それに、私はまどかを助けるどころか、いつも助けられているわよ?」
まどか「え?」
メガほむ「助け合える関係っていいですね……」
杏子「ほむらのくせにわかってんじゃん、こっちのほむらはそこんところを忘れてやがったからな」ウリウリ
メガほむ「わわわ、や、やめてください佐倉さん!?」
杏子「んー抵抗するか?」
ほむら「私の目の前で、私をいじめないの」
杏子「いやー普段お前にこんな事できないしな」
ほむら「最近あなた、さやか化が進んでるわよ?」
杏子「ゲッ気を付けないとな」
さやか「おいこらそこの二人、聞こえてるよ!」
メガほむ「うぅ……」
過去まど「杏子ちゃん、ほむらちゃんに意地悪すると怒るよ!」
杏子「おっと、怖い怖い」
マミ「半日一緒にいただけあって仲良しになったわね」
過去まど「そうですね、やっぱりこの世界の私や、大好きな人達が信頼してる人が悪い人なわけないし」
さやか「大好きって言われちゃったよ、よーしまどかは私の嫁に……」
まどか「ど、どうしたのさやかちゃん?」
さやか「まどかが二人いるから多重婚?浮気?どうなるのこれ……」
ほむら「その前に同意を取りなさいよ」
杏子「突っ込むところそこか?」
過去まど「ほむらちゃんの髪がくしゃくしゃだよ、直してあげる!」
メガほむ「え、べ、別にいいよ鹿目さん……」
過去まど「いいからいいから」
さやか「いやー、もうアツアツですな」ニヤニヤ
マミ「こんな関係だったら、そりゃあ何としても救いたくなるわよね」クスクス
ほむら「私をニヤニヤしながら見るのはやめなさい」
杏子「にしてもまどかって呼べるのはまだ先みたいだな」
ほむら「えぇ、まだまだ先よ」
まどか「……」クイクイ
ほむら「え?どうしたの?」
まどか「ちょっとお外いこ?」
ほむら「わかったわ」
―外―
ほむら「何かしら?」
まどか「あのね……さっきほむらちゃんが私に助けられてるって言ってたよね?」
ほむら「えぇ」
まどか「私……ほむらちゃんを助けたことなんて……」
まどか「だから、また別の私のお話なら聞いてみたいなって……」
ほむら「何を言ってるの?」
まどか「だ、だから……」
ほむら「さっき言った私を助けてくれたまどかは、あなたのことよ」
まどか「え?」
ほむら「憧れていたあのまどかでもない、他の世界のまどかでもない、あなたのこと」
ほむら「今までのまどかもたくさん私を助けてくれた、それでも、一番私を助けてくれたのはあなたよ」
まどか「わ、私……ほむらちゃんの何を助けられたのかな?教えてほしいな……」
ほむら「……昨日帰り道にあのまどかに私は意地悪って言われたのよ」
まどか「え?あ、うん……」
ほむら「だから教えてあげないわ、恥ずかしいもの」
まどか「えぇ!?」
ほむら「でもね、あなたが私を一番助けてくれたのは嘘じゃないわ」ギュゥ
まどか「わわあわわわ///」
―ほむホームドア―
さやか「こっちはこっちでアツアツですね」
過去まど「最後の部分しか聞こえなかったのが残念」
マミ「そうね」
杏子「あぁ」
メガほむ「え、えと……ぬ、盗み聞きはよくないんじゃないでしょうか……」
―ほむホーム―
まどか(はぐらかされちゃったのかな……)
過去まど「えい」ギュゥ
まどか「ひゃう!な、何?」
過去まど「はぐらかされたりなんてしてないよ、あのほむらちゃんは本心であなたが大切で支えてくれてるって思ってるよ」ボソ
まどか「え?な、なんで私が考えてることが」
過去まど「だってあなたは私でしょ?」
まどか「で、でも全然性格が違うし……」
過去まど「そんな事ないよ、そっくり……」
まどか「そうかな……」
過去まど「昨日ね、ほむらちゃんの家にお泊りした時いっぱいおしゃべりして教えてもらったんだ、あなたのことを」
まどか「そうなの?」
過去まど「あなたのことを話してくれる時、すごく楽しそうだった、だから……ね?」
まどか「えへへ///」
過去まど「そうそう、笑顔のほうがほむらちゃんも喜ぶよ!」
ほむら「あら、それを言うならあなたこそ、この子の事を話す時、とても楽しそうだったわよね?」
メガほむ「え///」
過去まど「あ、聞かれてた……」
ほむら「別世界のまどかだからって油断したわ……」
過去まど「ふーんだ、魔法少女の力がないと私を助けられないなんて勘違いしてたよね!」
まどか「え?そ、そんなわけ!」
過去まど「ねーそんなわけないのに」
ほむら「あら、その言葉そっくりそのまま返してあげるわ」
メガほむ「え?そ、そんな!魔法少女なんて関係なく鹿目さんは……」
過去まど「うぐ……」
ほむら「ついでに言えば、弱いところを見せてこの子に幻滅されるのを恐れたり」
過去まど「そ、それだったらそっちのほむらちゃんだって、虚勢をいつもはってるって!」
さやか「さぁ始まりました惚気合戦 司会を努めます美樹さやかです」
マミ「解説の巴マミです」
杏子「こういう時だけ何その素早い順応性……」
>>247-248
設定資料集かなんかで出たのかな?
>>249
鹿目まどかへの100の質問にあったよ
好きな色や動物がまんまQBが当てはまってたりもうね
―数十分後―
ほむ過去まど「……」
さやか「両者ストップ、これは一体!」
マミ「おそらく冷静になってきたんでしょうね、あれ?なんで私達自分の恥ずかしい話暴露しあってるの?って感じかしら」
さやか「なるほど、わかり易い解説でした、では中継の杏子さん」
杏子「……中継もクソも……」
さやか「はいありがとうございます」
さやか「ではここで、ある二人にインタビューを、まどかとそっちのほむら」
まどか「ふぇ!?」
メガほむ「ひゃ、ひゃい!?」
さやか「この戦いについて一言」
まどか「え、えと……その///」
メガほむ「あ、あの……えと///」
マミ「素晴らしくわかりやすい反応だったね」
さやか「いやー面白かったですね」
過去まど「……1時間前に戻りたいよ……」
ほむら「奇遇ね……私もよ……」
杏子「まどかとほむらが言い争いなんて滅多に見れないな」
さやか「見れないっていうか言い争ったりしないよね」
マミ「確かにそうね……」
過去まど「あははははは」
ほむら「ふふふふふ」
過去まど「ほむらちゃんはやっぱりほむらちゃんだね」
ほむら「あなたこそ、何も変わってないわ」
過去まど「魔法少女になってちょっとは変われたと思ったんだけどなぁ」
ほむら「私も少しは変われたって思ってたわ」
まどか「???」
メガほむ「???」
さやか「あの二人は何かが通じ合ってますけど片方は取り残されてますね」
マミ「正直私もあの二人が何を言ってるのかさっぱりよ」
ほむら(やっとわかった、この二人がここにきた意味が……)
ほむら「ねぇ、今日はあなたが私の家に泊まって私とおしゃべりしましょう」
メガほむ「え?え?」
過去まど(どうして私とほむらちゃんがここにきたのか、わかった気がする……)
過去まど「ねぇ、今日はあなたの家で泊まってもいいかな?」
まどか「え?で、でも……」
過去まど「大丈夫、二人同時に部屋からでなかったらばれないよ、私は窓から入れるから!」
さやか「よくわかんないけど……いいのかな?」
マミ「え、えぇ……」
杏子「さぁ?」
ちょっと席外すごめん
できるだけ早く戻る
全く、お前等俺が居ないとだらしないな・・・
ほむほむ
―――――
―――
ほむら「さぁ、皆帰ったし、おしゃべりしましょうか」
メガほむ「あ、はい!」
ほむら「……」
メガほむ「え、えと……」
ほむら「あなたは……まどかが好き?」
メガほむ「え?」
ほむら「言っておくけど、隠しても無駄よ?はっきり言って自問自答の確認と同じだから」
メガほむ「そ、その……す、好きです……」
ほむら「誰が?」
メガほむ「え?」
ほむら「誰が好きなの?」
メガほむ「だ、だからその……か、鹿目さんが好きです……」
ほむら「鹿目って苗字の誰が好きなの?」
メガほむ「え、えと……ま、まど……かが……」
ほむほむ
―まどホーム―
過去まど「うん、知ってる」
まどか「うぅ///」
過去まど「それで、あなたはほむらちゃんに好きって事を伝えた?」
まどか「え?えっと……い、いつも一緒にいてくれるし言わなくても……」
まどか「それに、言って今の関係が壊れたら……その……」
過去まど「駄目だよ、ちゃんと伝えなきゃ」
まどか「で、でも……」
過去まど「もしかしたらほむらちゃんがとられちゃうよ?いいの?」
まどか「だ、駄目!」
過去まど「だったら伝えないと、大好きって」
俺「大好き」
ほむら「///」
まどか「///」
マミ「・・・わたしだけじゃなかったの?」
俺「!?」
マミ「ティロ・フィナーレ!!」
ほむら「マミさん!」
まどか「素敵、かっこいい!!」
マミ「ふふ・・・わたし、もうひとりぼっちじゃない!二人が居るもの!!」
~そうして三人の魔法少女は末永く幸せに過ごしましたとさ~
終わり
―ほむホーム―
メガほむ「そ、そんなの恥ずかしいですよ……」
ほむら「恥ずかしがってたらダメよ」
メガほむ「で、でも……」
ほむら「今日、私とあなたの世界のまどかが色々と言い合っていたでしょう?」
メガほむ「あ、はい……」
ほむら「私が言っていた言葉、覚えてる?」
メガほむ「はい……」
ほむら「あの時言った言葉は全部本当、あなたがそんな態度だからわかってもらえてないのよ」
ほむら「あなたはそれでいいの?」
メガほむ「い……いやです……」
ほむら「じゃあどうしたらいいのかしら?」
メガほむ「それは……」
ほむほむ
―まどホーム―
過去まど「あなたは、私に憧れてるよね?」
まどか「え?」
過去まど「自分に自信を持った私みたいになりたいって思ってるでしょ?」
まどか「……うん……思ってる……」
過去まど「ならその第一歩を踏み出そうよ」
まどか「……」
過去まど「この世界の皆を見て思ったの」
過去まど「この世界って私以外、皆が魔法少女なんだなって」
まどか「うん……私だけ何もできない……」
過去まど「でも、魔法少女じゃないあなたを皆が慕って支えてくれてた」
過去まど「その中でもほむらちゃんとあなたは二人でも支え合ってた」
過去まど「でも、いつも一歩を最初に踏み出してくれるのはほむらちゃんなんだよね?」
まどか「うん……」
過去まど「じゃあ、今度は自分から一歩踏み出そうよ!きっと大丈夫だから」
ほむほむ
―ほむホーム―
メガほむ「わ、私……が、頑張ってみます……」
メガほむ「その……わ、私が鹿目さんを大好きって思ってること……ちゃんと伝えます」
ほむら「そう……それでいいわ……何度も……何度でも伝えなさい……」
ほむら「あと、私みたいになっちゃ駄目、誰も信じてくれないなんて思わないで」
ほむら「相手が信じてくれないのは、あなたが信じていないから……」
ほむら「1回言ってもわかってくれないなら10回言いなさい、何度でも言いなさい」
メガほむ「?」
ほむら「……魔女反応……もうお別れなのね……」
メガほむ「え?」
ほむら「行きましょう」
メガほむ「え、でも私……」
ほむら「大丈夫、魔女はいないから」
―通学路―
ほむら「ここね……」
過去まど「ほむらちゃーん!」ギュゥ
メガほむ「わわ!?」
まどか「ま、待ってよー」
ほむら「やっぱりソウルジェムが反応するだけで魔女はいないし魔力も感じないわね……」
ほむら「最初の時に気がつけないわけだわ」
過去まど「そうだね……でも、これで帰れるかな」
まどか「え?え?」
メガほむ「帰れるの?」
過去まど「うん、私達の世界に……」
過去まど「多分、元の世界で私達は眠ってるんだと思う」
ほむら「……そうね……」
ほむら「お別れの前に、この子があなたに言うことがあるわ」
過去まど「何かな?」
メガほむ「あ、あのね……勘違いされてたらしいけど……わ、私はかな……まどかが大好きで……」
メガほむ「本当に大事な友だちで……その……ずっと友だちでいてほしくて……」
過去まど「うん、嬉しいな……すごく嬉しい……ありがとう、ほむらちゃん」
メガほむ「うん!」
過去まど「こっちの私も、言うことがあるよね」
まどか「あ、えっと……その……だ、大好きだよほむらちゃん」
まどか「こ、これからもずっと一緒に仲良くしてほしいなって……」
ほむら「えぇ、とっても嬉しいわ……ありがとう」
まどか「うん!」
過去まど「てへへ、告白みたいに見えてお友達止まりだったね」
ほむら「ふふっだって私達と一緒だもの」
過去まど「そうだね、偉そうなことを言っておいて、そこより先に進めないんだよね」
ほむら「えぇ、普段から大好きっていいながら、お友達としてって感じに冗談めかして……」
過去まど「でも、この二人は面と向かってちゃんと想いをぶつけられたね」
ほむら「えぇ、すごいわ……本当の臆病者は私達ね……」
過去まど「うん、そうだね」
ほむら「魔法少女の力を使って守っらないとって一緒にいる言い訳にして、想いを伝える勇気はなくて」
過去まど「いつも一緒にいてくれるからって自分に言い聞かせちゃって」
ほむら「いつも支えてもらって」
過去まど「本当、私とほむらちゃんってそっくりなんだね!」
ほむら「えぇ、あなたとたくさん話をしてびっくりしたわ」
ほむら「ねぇ……この世界に残らない?」
過去まど「それはできないよ……」
ほむら「どうしても?」
過去まど「こっちのほむらちゃんにはこっちの世界の私がいるでしょ?」
ほむら「そっちの世界の私も含めて残らないって聞いてるのよ」
過去まど「あはははは、うん、すごく魅力的なお話……」
ほむら「なら!」
過去まど「なんとなく気がついちゃった……」
過去まど「この世界のほむらちゃんを戦いに巻き込んだのは私なんだって」
過去まど「うーん……うまく言葉に出来ないや……奇跡ってことでいいかな?」
まどか「どうなってるの……」
メガほむ「え?え?」
過去まど「私達にとってここは夢の世界……元の世界に戻れば記憶も残らない……」
過去まど「この世界で知っても、元の世界に戻れば意味はない」
ほむら「……そうね……私が……覚えていないもの……」
ほむら「でも……それでも……もしかしたら残れるかもしれない!」
ほむら「お願いよ!ここに、ここに残ってよ!」
ほむら「そこにいる私と一緒にこの世界に残ってよ!」
ほむら「どうせ……どうせあなたの世界は……世界は……」
過去まど「マミさんが言ってたワルプルギスの夜……かな?」
ほむら「えぇ……」
過去まど「マミさんと一緒に戦って、ほむらちゃんやさやかちゃん……守りたい人達がって思ったんだけど駄目なんだね」
メガほむ「ど、どういうこ……」パタン
過去まど「ごめんねほむらちゃん……ちょっとだけ眠ってて……」
ほむら「どうしても……どうしても駄目……なのね……」
過去まど「うん、どんなに悲しい事しか待っていない世界でも、私にとっては大切な世界なの」
まどか「どうして……」
過去まど「私の大切な家族、友達……皆がいる世界なの」
ほむら「……ごめんなさい、お別れなのに取り乱してしまったわね」
過去まど「ううん、私がそっちの立場だったら同じことをすると思うから……」
過去まど「ねぇ、こっちのほむらちゃん、私達がこの世界にきた理由って何だと思う?」
ほむら「さぁ、何かしらね」
過去まど「わかってるくせに」
ほむら「言ったのはあなたでしょう?私が意地悪って」
過去まど「意地っ張りだなぁ」
ほむら「あなたに言われたくないわ」
過去まど「私は、この世界の私の背中を押すために」
過去まど「ほむらちゃんは、この世界のほむらちゃんに自分を思い出してもらうために」
ほむら「それはどうかしら?」
過去まど「む!結構自信あるんだよ!」
ほむら「ねぇ……一つ私と賭けをしない?」
過去まど「何かな?」
ほむら「あなたの世界で私が……この子があなたに告白をしたら……」
ほむら「一緒に逃げてあげてほしいの」
過去まど「私たちは記憶を忘れちゃうのに?」
ほむら「えぇ、あなたがこの世界を覚えていて、さらに私が告白をするって奇跡まで起こらないと駄目って賭け」
過去まど「起こったら奇跡だね」
ほむら「その奇跡が起こせたら……お願いよ……お願い……だから……」
過去まど「……うん!約束するよ!」
ほむら「ありがとう……」
過去まど「こっちの世界の私はちゃんとほむらちゃんと幸せにね!」
まどか「私、あなたみたいに自信をもつよ!頑張る!」
過去まど「うん、よくできました!」
過去まど「最後は二人の最高の笑顔で見送ってほしいな!」
ほむら「馬鹿ね、言われなくてもそのつもりよ」
まどか「ありがとう!」
過去まど「……本当……この世界はみんな仲良しだね」
マミ「突然あんな風になったらもう会えないのかなって思うのは普通でしょう?」
さやか「一応隠れてたんだけどね」
杏子「まぁ、消える直前ぐらいここにいてもいいだろ?」
過去まど「あはは、うん、嬉しいな!」
さやか「言っとくけど、あんたとほむらは絶対に奇跡を起こすよ!」
杏子「生き延びてまたこっちに飛ばされてきな!」
過去まど「……皆、さようなら……」
マミ「さようならじゃないでしょう」
過去まど「え?」
まどか「また、会おうね!」
ほむら「また、会いましょう」
マミ「またね」
さやか「今度は私も一緒に連れてきてみてよ、またね!」
杏子「またな」
過去まど「……うん、またね!」
ほむら「行っちゃったわね……」
まどか「うん……」
杏子「ったく、どいつもこいつも自己犠牲ばっかりだな」
マミ「あなたが言える言葉じゃないでしょう?」
さやか「今度はあっちの5人と会えるかな?」
ほむら「会えたとしても、別にあなた達の性格はなにも変わらないわよ?」
マミ「自分自身とおしゃべりっていうのも面白そうじゃない」
杏子「それはそれで面倒そうだけどな」
―別世界ワルプルギスの夜―
ほむら「ねぇ、逃げようよ……だって、仕方ないよ、誰も鹿目さんを恨んだりしないよ……」
まどか「ほむらちゃん……私ね、あなたと友達になれて嬉しかった」
まどか「あなたが魔女に襲われた時、間に合って……今でもそれが自慢なの」
まどか「だから、魔法少女になって、本当によかったって……そう思うんだ」
まどか「さよなら……ほむらちゃん、元気でね」
ほむら「いや!行かないで…行かないでまどか!」
まどか「え?まどかって……」
ほむら「ちゃんと伝えないと駄目って、夢でみて、だから!」
ほむら「わ、私まどかが好きなの!大好きなの!まどかが死んだら……私……私……」
まどか「……ありがとう、ほむらちゃん、でも、だからこそ……これから頑張ってね」
まどか「てへへ、まさか本当に奇跡を起きちゃうなんて、あっちの皆はすごいなぁ……」
まどか「なぜか私が記憶を持ってて、それにほむらちゃんが土壇場で告白してくれるなんて……」
まどか「でも、ほむらちゃんの戦いにはゴールがある、幸せでとっても楽しい世界が待ってる」
まどか「大好きなほむらちゃんが苦しい戦いに巻き込まれるのは嫌だけど……」
まどか「私と逃げたらずっと苦しめちゃう……」
まどか「約束……先に破ったのはほむらちゃんだもんね」
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まどか「1ヶ月でこんなに上手になったって言うならお料理を私に教えて欲しいな」
まどか「私、料理って練習してるけど苦手で……」
ほむら「えぇ、いずれね」
まどか「じゃあ約束!」
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まどか「ほむらちゃんには最高のゴールがあるってわかってるなら私は笑顔で戦えるよ!」
ほむらちゃんがいる方には行かせない!そっちにだけは行かせたりしない
これからほむらちゃんは苦しい決断をすることになる……それでも最高の世界が待ってる
私はその世界には行けない……それでも私はほむらちゃんを大好きな人だけでも守りたい
まどか「はぁ……はぁ……つっ……今頃泣いてるかなほむらちゃん……」
マミ「そうね、あの子は泣いてるでしょうね……優しい子だもの」
声が聴こえる、いつも私と一緒に戦ってくれている大切な先輩
マミ「あぁ、傷なら大丈夫よ親切な人が死ぬ前に助けてくれたのよ」
杏子「はぁ……何で私はここにこないと駄目って思ったんだ……」
また声が聞こえた、あっちの世界で仲良くなったまだ出会っていないはずの人の声
マミ「私を助けてくれるためじゃないの?元師匠を」
杏子「んなことでこないっての……」
さやか「まどかも水臭いなぁ、話してくれたらいいのに」
また声が聞こえた、大切な守りたい人だったはずの親友の声、でもその姿は戦う人の姿、魔法少女の姿
あり得ない……マミさんは死んでいた、いくらソウルジェムが無事でも人が生き返るような傷じゃなかった
そして私の世界では出会ったこともない杏子ちゃんがそこにいた、マミさんを助けてくれた?
さやかちゃんはこの前あった時、魔法少女ではなかった、でも今は魔法少女になってる
わけがわからない、本当に意味が分からない、でも……希望がそこにある事だけはわかった
つかみたい……その希望を掴んで、あっちの皆に奇跡を報告したい、ほむらちゃんともう一度……皆と……
まだ、まだ立ち上がれる、希望がある、私だって本当はほむらちゃんと一緒にいたい!
そう、それで正解よまどか……ほむらちゃんの声でそんな言葉が聞こえた気がした……
―お別れから2週間後―
まどか「結局、過去の私とほむらちゃんって魔女の仕業だったのかな?」
ほむら「えぇ、魔女の仕業よ」
さやか「自信ありそうだね、ほむら」
ほむら「時間を移動させて、私達に関係のある魔法少女が魔女になってこんな事をしたのよ」
マミ「それって、あなたしかいないじゃない」
ほむら「そういう事よ」
杏子「絶望振りまいてないし、自我がありそうだしで魔女と思えないけど」
ほむら「あら、私のまどかへの想いがあれば自我ぐらい保てるわ、呉キリカの魔女は織莉子に攻撃しなかったし」
ほむら「私程度の素質じゃ、魔女になっても弱い、だからソウルジェムで探しにくいし能力で逃げることに関しては最強よ」
ほむら「それに、絶望なら振りまいていたじゃない」
まどか「え?」
ほむら「キュゥべえにとっての絶望って、魔法少女が魔女にならないことだと思わない?」
さやか「話しを聞いてたらなんか本当にほむらならやりかねないって思えてきたよ……」
杏子「同感だね……」
過去まど「あ、いた!みんなー!」ギュ
メガほむ「あ、ひっぱらないでよまどか」ギュ
ほむら「あら、手なんてつないで……先をこされてしまったわね」
過去まど「へへーん、こっちのほむらちゃんには負けないもん」
メガほむ「あ、えと……また会えましたね」
ほむら「記憶まであるのね……私が経験した時間軸ではなくなったからってことかしら」
まどか「あはは、本当にまた会えちゃった……」
マミ「元気そうね」
過去まど「てへへ、皆との仲の良さだって負けないもんね!」
さやか「ってうわ!いきなり自分と対面するとビビっちゃうね……」
過去さや「こっちのセリフだよ、と言うかこれ、ちゃんと元の世界に帰れるの?」
ほむら「心配しなくても帰れるわよ、保証はしないけど」
過去マミ「え?あれが暁美さん?えぇ!?」
過去杏子「こいつは驚いたね……」
杏子「これで強い魔女が出ても別世界から私達を呼び出すってか?本当にキュゥべえへの嫌がらせだな」
ほむら「次元も関係ない、キュゥべえへの永遠の嫌がらせ、ふふっ面白いじゃない」
過去マミ「ほ、本当に暁美さんなの?」
ほむら「えぇ、そうよ」
過去さや「あのほむらがねぇ……聞いてたけどやっぱりビックリするね」
過去杏子「いや別人だろこれ……」
ほむら「ああもう人を動物園の動物みたいにジロジロ見ないで!」
過去さや「ほむらの怒鳴り声って初めて聞いたかも」
まどか「あ、あはは……ほむらちゃん大人気だね」
過去杏子「なんかこっちのまどかはおとなしいな」
まどか「わ、わわわ///」
過去マミ「可愛いわね」
ほむら「私の大切な人を困らせるのはやめなさい」
まどか「てへへ///」
過去さや「立場が逆転してる!どうなってるのこれ!」
ほむら「さ、皆で私の家に行きましょう、あとそっちのまどか」
過去まど「何?」
ほむら「料理、今度は教えられるぐらいの時間はあるんでしょう?」
過去まど「あはは、覚えてたんだ」
ほむら「私がまどかとの約束を忘れるわけないじゃない」
過去まど「嬉しいけど、こっちの私が嫉妬しちゃうよ?」
ほむら「まどかは私の料理を食べる側だからいいのよ」
まどか「ほむらちゃん///」
メガほむ「やっぱりかっこいいなぁ……」
過去まど「じゃあほむらちゃんは私の料理を食べる側にしちゃうもん」
ほむら「あら、また張り合おうっていうの?」
過去まど「こっちのほむらちゃんには負けないよ!」
ほむら「ふふっ望むところよ」
終わり
迷走に迷走を重ねて無理やりなオチをつけることになった
ただ単に過去まどとほむほむ、まどっちとメガほむを絡ませてみたかったが同時にやるべきじゃなかった……
なんていうかごめん、保守までさせたのにごめん、あと遅くてごめん、すみません
絡ませたらやってみたい事が浮かぶだろうとか思ったら全然浮かばない、不思議
どこかの世界のどこかのほむほむってつもりだった
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