マミ「みんなの必殺技に名前を考えてあげましょう」(270)

マミ「なぜ技名を叫ばないのかしら?」

QB「必要ないからじゃないかな」

マミ「そんな事はないわ。だって私達は魔法少女なのよ」

マミ「きっと、きっかけがないのよね。本当は叫んでみたいはずよ」

QB「………」

マミ「いい名前があれば使ってくれるわ」

QB「かもしれないね」

マミ「さて、まずは誰の技を考えましょうか」

マミ「……美樹さんからにしましょう」

マミ「あの剣をたくさん召喚する技は私の【魔弾の舞踏】と少し似ているし、考えやすそうだわ」

マミ「やっぱり魔弾に対応して魔剣のフレーズは外せないわね」

QB「外せないんだね」

マミ「外せないわ。そうね……【魔剣の舞踏】なんてどうかしら?」

QB「君の技とかぶってないかい?」

マミ「やっぱりそう思う? ふふ、キュゥべえに来てもらって正解だったわ」

QB「どういうことだい?」

マミ「こういうのって自分だけで考えていると独り善がりな物になってしまいがちよ」

マミ「あなたには公平な目で見るアドバイザーをしてもらいたくて呼んだのよ」

QB「なるほどね。わかった、僕でよければ協力するよ」

マミ「ありがと。さて、話を戻すわ。魔剣になにを組み合わせるかって所だけど…」

QB「あれ? かぶってるんじゃなかったのかい」

マミ「もう、しっかりしてよ。外せないって言ったばかりでしょ」

QB「独り善が……いや、なんでもない」

マミ「乱れ撃つイメージが欲しいわね。それでいて舞踏とかぶらない言葉……何か思いつかない?」

QB「そうだねえ、【魔剣乱れ撃ち】なんてどうかな?」

マミ「そのまんまじゃないの! それにかっこ悪い!」

QB「う~ん……じゃあ【魔剣乱舞】」

マミ「だから舞踏とかぶってるじゃない! かっこいいけど!」

マミ「もういいわ、私が考えるからQBは黙ってて」

QB「独りry」

マミ「……そうだわ!【疾風の魔剣】なんていいんじゃない!?」

QB「いいんじゃないかな。彼女のスピードを生かした戦闘スタイルとイメージも合うしね」

マミ「う~ん、でもまだ80点の出来なのよねぇ。もう一捻り欲しい所だわ」

QB「妥協しないね、マミは」

マミ「力強さが欲しいわ……疾風……いえ嵐……狂嵐! 狂嵐の魔剣!」

QB「じゃあ、さやかの必殺技は【狂嵐の魔剣】ってことで」

マミ「でも力強さは出たけど、美樹さんのイメージと少し離れてしまうのよ」

QB「じゃあさ、『青』って文字を入れてみるとか」

マミ「あら、それいいわね。でも『青』じゃありきたりね。『蒼』にしましょう」

QB「よし【狂嵐の蒼き魔剣】でいいね?」

マミ「語呂が悪いじゃない。【狂嵐の蒼剣】……これね」

QB「魔剣はどこいったのさ」

マミ「その辺は柔軟に考えないと。どんないいアイデアも時としてバッサリ切り捨てる勇気が重要よ」

QB「そんなものかな」

マミ「そんなものよ。では続いてカタカナ表記の件についt…」

QB「ちょっと待って、どういうことだい?」

マミ「? どういうことも何も【狂嵐の蒼剣】を実際にどう発音するかって件に決まってるじゃない」

マミ「【最後の射撃】と書いて【ティロ・フィナーレ】って言うでしょ」

QB「語呂、関係ないじゃないか」

マミ「うるさいわね、美学の問題よ。さて、私の場合はイタリア語だけど、美樹さんには何語がいいかしらね」

QB「マミはそんなに外国語を知っているのかい?」

マミ「そんな訳ないじゃない。グーグル先生に教えて貰うのよ」

マミ「試しにイタリア語で……」


カタカタカタ、カタカタカタ


マミ「嵐は【tempesta】…蒼は【blu】…剣は【spada】…」

マミ「【テンペスタ・ブル・スパーダ】語呂が悪いわね」

QB「語呂、関係あるんだ」

マミ「ドイツ語はどうかしら? 【Sturm blau Schwert】…」

マミ「【シュトゥルム・ブラウ・シュヴェーアト】か、語感はいいんだけど」

QB「語呂が悪いんだね」

マミ「分かってきたじゃない。そうね【ブラウ】を省いてしまいましょう」

QB「いいのかい? 【狂嵐の剣】になってしまうよ」

マミ「いいのよ。【狂嵐の蒼剣】と書いて【シュトゥルム・シュヴェーアト】と読ませる事にするわ」

QB「柔軟に考える……だね」

マミ「ふふ、良く出来ました」

マミ「さあ、美樹さんの分は完成したわ。次は誰の技を考えましょうか」

QB「杏子のはどうだい? マミと似ているさやかが考えやすいなら」

QB「さやかと同じ近接戦闘型の杏子はイメージしやすいんじゃないかな」

マミ「一理あるわね。でも彼女の必殺技って……何?」

QB「僕も詳しくは知らないよ。ただ、暁美ほむらが言うには自爆魔法が使えるらしいよ」

マミ「なんでQBも知らない事を暁美さんが知っているのよ」

マミ「はっ!? まさか彼女は【魔眼】の持ち主だとでもいうの」

QB「で、どうする? 自爆技に名前を付けるかい?」

マミ「……真偽の程はともかく、さすがにそんな技を使って欲しくないわ」

マミ「佐倉さんには必殺技ごと考えてあげましょう」

QB「えっ! 杏子の技を君が考えるのかい?」

マミ「ええ、名前から威力、長所、短所、設定も含めて全部ね」

マミ「きっと喜んでくれるわ」

QB「……そうだね」

マミ「彼女の攻撃力を生かした一撃必殺タイプの技がいいわ」

マミ「槍の先端にありったけの魔力をこめて突進する……とか」

QB「強そうだね」

マミ「当たればどんな魔女でも倒せるわ。でも、魔力を集中させるのに時間がかかるの」

マミ「そうね……まず結界を張って動きを封じてから使うのがいいわね」

マミ「それから祈りのポーズで魔力を集中する」

マミ「そうしたら巨大な槍が地面から現れて一気に上空まで体を運ぶのよ」

QB「それ必要なのかい」

マミ「演出は大事よ。決め台詞なんかもいいわね。『こいつはアタシが引き受ける』なんてどうかしら?」

QB「なんだか死亡フラグみたいな台詞だね」

マミ「アクションにも華が欲しいわ。ソウルジェムにキスをするとかいいわね」

マミ「そして魔女に突進! 大爆発を起こすの。うん、いい感じね」

マミ「威力S、スピードB、魔ry」

QB「なんだい、そのSとかBとか」

マミ「何って設定値に決まってるでしょ。Sが最高で以下A、B、C、Dとランクが下がっていくわ」

マミ「威力S、スピードB、魔力消費A、速射性Dって所かしらね」

QB「……」

マミ「さて、次は名前ね」

マミ「美樹さんと対になる感じがいいわ」

マミ「となると【紅】は入れたい所ね」

QB「赤ではなく紅なんだね」

マミ「いやね、常識じゃないの」

QB「となると【紅蓮の槍】って所かな?」

マミ「それだと武器の名前って感じで、技の名前って感じがしないわね」

マミ「でもネーミング自体はいいセンスをしているわ」

マミ「あの槍のことは今度から【紅蓮の槍】と呼びましょう」

QB「じゃあ、技の方はどうする?」

マミ「そうねぇ、【紅蓮の槍】をイメージしたフレーズを組み合わせて……」

QB「僕は蛇の様なイメージがあるね。ほら、伸びたり縮んだり曲がったりする所がさ」

マミ「蛇ね、うん悪くないわ。でもどうせなら龍の方がいいと思うの」

マミ「彼女の攻撃力を表現するなら龍の力強さがピッタリだわ」

マミ「あ、もちろん【竜】じゃなくて【龍】よ」

魔弾の射手「~~~~という事なのですがどの様な名称が良いかしら?」

鳳凰院凶真「ふむ…それは因果の鎖(アカシック・バインド)からの解放を意味する…つまり因果への到達と再誕(アカシック・デスティネーション・リバース)」

千葉の堕天聖「あなたの話が真実だとしたらその現象は黒き母の印による転生…ゲフ写本とグハーン断章の破片(シャーン)を解析し得られた秘法、円望(無限の希望)ではないかしら?」

郷土妖怪スマキン「宇宙の理には所々自然だが不自然な点が多々ありこれは因果律そのものが何度も書き換えられている事を意味しそれが真実だとするならば我々にそれ確認する事は不可能である」

魔弾の射手「ご意見ありがとう…因果と円の様に続く無限に変容を続ける宇宙の理…そうね…円環の理(えんかんのことわり)というのはどうかしら?」

鳳凰院凶真「ビューティホー!」

千葉の堕天聖「素晴らしいわ!」

郷土妖怪スマキン「妥当である」


マミさんマジ厨二病

マミ「ん、いい案が閃いたわ」

マミ「紅龍の顎……どう?」ドヤッ

QB「アギトってあごの事だっけ」

マミ「ええそうよ。龍が獲物を噛み砕く様を表現してみたわ」

QB「いいと思うよ。次はカタカナ表記だね」

QB「えっと、レッドドラゴn」

マミ「待ってQB。ドラゴンって入れると、途端にチープな響きになってしまうわ」

QB「また省略してみるかい」

マミ「それがいいわ。後、レッドもありがちね。真紅の意……クリムゾンにしましょう」

マミ「噛むはBiteだから……紅龍の顎【クリムゾン・バイト】ね」

マミ「次の魔女退治で早速使ってもらいましょう。楽しみだわ」

QB「なんだか嫌な予感がするんだよね」

マミ「……? 変な子ね。さあ、次よ!」

QB「次は暁美ほむらにしようか」

マミ「暁美さんね……。彼女については前々から言いたいことがあったのよ」

QB「と言うと?」

マミ「武器よ、武器! なによマジカルデザートイーグルとかマジカルM870とかマジカル88式地対艦誘導弾とか!」

マミ「ぜんっぜん魔法少女らしくないわ! マジカルを付ければ何でも許される訳じゃないのよ」

QB「仕方ないじゃないか。彼女は時間操作の魔法に能力を全振りしてしまっているからね」

QB「純粋な魔法攻撃力という点においては、暁美ほむらは最弱の部類だろうね」

マミ「それにしても他に選択肢はなかったのかしら。日本刀とか似合いそうなのに」

マミ「黒髪ロング、女子中学生、日本刀……王道じゃない」

QB「彼女の運動能力では厳しいだろうね」

マミ「まあ、この件は今後の課題ということで。とりあえず必殺技ね」

QB「暁美ほむらといえば……」

マミ「時間停止」

QB「だね」

マミ「いままでのパターンからいくと【時の○○】とか【○○の紫】とかだけど」

マミ「この辺りで少し変えて詩的なイメージでいきたいわ」

QB「詩的?」

マミ「ええ、文章っぽいとでも言えばいいのかしら」

マミ「例えば【時の歯車を操りし使徒】とか」

QB「     」

マミ「い、いやねぇ、流石に私もこれはないと思うわよ///  あくまで例えよ例え」

QB「ならいいんだ」

マミ(結構自信あったんだけど……)

マミ「え、え~と【時】は外せないわね」

QB「後は【凍る】とか」

マミ「あら、調子が出てきたようね。【運命の使徒】さん」

QB(……!!!? いつの間に僕に二つ名が!?)

マミ「暁美さんのクールな性格と、時を止めるという意味からしてピッタリね」

マミ「となると【凍れる時の】……【凍れる時を支配せし天使】」キリッ

QB(さっきからどうも最初の案を諦めきれてない感じだね)

QB「いいネーミングだと思うよ」

マミ「いえ、やっぱり【凍れる時の魔女】! 語呂もいいわ!」

QB(あ、妥協した)

QB「じゃあ、例によってグーグルの出番だね」

マミ「早速調べましょう」

マミ「実は【眠れる森の美女】から着想を得たのよ」

マミ「眠れる森の美女は……」


カタカタカタ


マミ「【スリーピングビューティー】か……」

マミ「となると【凍れる時の魔女は】……」


カタカタカタ、ターーン!


マミ「【フリージング・ウィッチ】! うん、完璧ね」

QB「流石マミだね」

マミ「ふふ、ありがと。我ながら自信作よ///」

QB「よし、やっと最後のまどかの番だね」

マミ「待って。これはあくまで時間停止の名前よ。攻撃技じゃないわ」

マミ「せっかくだから銃攻撃の名前も付けてあげましょう」

QB「でも、いいのかい? 銃は認めてないんじゃなかったのかい」

マミ「その通りよ、だからこそ私に考えがあるわ」

マミ「えっとね……血溜まりの祝祭【トリガーハッピー】なんてどう?」

QB「あんまり魔法少女っぽくない気がするけど」

マミ「それが狙いなのよ。トリガーハッピーって乱射魔の意味で使われることが多いんだけど」

マミ「そういうネガティブなイメージの技だとあまり使いたくならなくなるでしょ?」

QB「そういうものかな」

マミ「そういうものよ」

マミ「これを機に暁美さんには自分を見つめ直してもらって、マジカル現代兵器の使用を控えて欲しいの」

マミ「ふふ、凍れる時の魔女【フリージング・ウィッチ】からの血溜まりの祝祭【トリガーハッピー】……」

マミ「そして聖剣の祝祭【エクスカーニバル】……」

QB「えっ? それは何だい?」

マミ「もちろん刀攻撃の名前よ」

マミ「エクスカリバーとカーニバルを掛けてみたわ」

QB「……刀を使わせることは決定事項なんだね」

QB「じゃあ、今度こそまどかの番でいいね?」

マミ「ええ、いよいよ最後のひとr…最後の一人【ウノ・フィナーレ】ね」

QB「……」

QB「まどかの技は矢が無数に拡散するあれだよね」

マミ「そうね、何かいいアイデアはある?」

QB「まどかのイメージカラーはピンクだからね。う~ん【桃色流星群】とか」

マミ「なんだかいかがわしい感じがするわ」

QB「じゃあ【桃色の花びら】」

マミ「余計酷くなったじゃない! っていうか何で桃色の方を残すのよ!!」

QB「そんなこと言われても僕にはよくわからないよ」

マミ「もう、わざとじゃないでしょうね。そういうコト言う男子は女子に嫌われるぞ」

QB「以後気をつけるよ」

マミ「コホン、気を取り直していきましょう」

マミ「桃色はともかく、流星群はありよね」

QB「なるほど。星の光をイメージしたフレーズはOKなんだね」

マミ「いえ、それは他の魔法少女とかぶるからダメ」

QB「そんな技を使う子っていたっけ?」

マミ「あなたが知らないだけで存在するのよ」

マミ「とにかくスターライトとか禁止ね」

QB「わかったよ、じゃあまどかの膨大な魔力に畏怖を込めて【神】なんてフレーズはどうかな?」

マミ「うん、続けて」

QB「ゴッドじゃ陳腐だからね。ここはディバインなんてどうk

マミ「キュゥべえ!!!」

QB 「わっ! な、なんだよ」

マミ「あなたふざけているの? さっきから発言がギリギリ過ぎるわ!」

マミ「こんなことが【管理局の白い悪魔】の耳に入ったらどうするつもりなの」

QB「わけがわからないよ」

マミ「とにかくスターライトもディバインもエクセリオンも禁止っ! いいわね」

QB「OK。もう僕は聞き役に徹するよ。それでいいかい」

マミ「そうしてちょうだい。あなたも白い悪魔の逆鱗に触れたくはないでしょう」

QB(何故だろう? 白い悪魔って名前に妙な親近感を覚える……)


                                     __
                              -‐ニ ┤
                       _  -‐ ´ /   }
                 __ /´        `ヽ、  j
             _ -‐二 ─ァ         (:.r:.) ヽノ

            く  ̄   /   (:.r:.)          ヽ\
                  \  / /         、_,    } ヽ   わけがわからないよ
                   ヽ/   {       ー´       ノ  ヽ
               /   ハ               イ     ヽ
               ,′   | ゝ           / l     ヽ_┐
          _    l    ├─`ー ┬-    l´   l     ヽ //
         \ヽミヽ/     !     l        !    l     /ヘ
   /⌒     ヽ\〃ミヽ、 j     ,'      l\  ∧_ // ゚ \
  /  (       `ノ    \、    l       \/レ-< 、 ゚、_ _ )
 /   \     /o      ノヽ\  ハ  i     ヾ、:..ヽ \゚`ヽ、  \
 {    r‐` ̄ / o  o / `ー┘ { {  |       `"ヽ `ヽ、_)`ー--'
 、    ゝ-/   /  /         ! 丶 {          ヽ
  \    'ー─/__ /       / l  ∨    /       }
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     ` ー─--  -─ ´       ((l,  H   ト、ゝ─ ´ /
                        〉 ハ / (r  , '´
                       ゝノ/ ノ   ̄'

>>105

  ,'.:       〃 ,:1  ,  __/  // /         } ,     ',
__彡ァ       乂_ノ :!  ,′ ./ ̄/7=‐.、__ノノ     ,'∧      '
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 ,'/リ.,   ,イ  ./`¨´i.|:∧. 、 .c弋匕Z_         >、_`ヽ、」     ,'
_彡'厶イ./iヽ,′   |:::∧ {Ⅵ//             ア:::抃、 |    /
       / i|:::{:     `(( .Ⅵ .))       ‘     弋匕Zっ    /
     /  ∨:、     }}_口_{{     ,_-‐- 、      / //      
.    i.|   ∨:\ .γ´,...-‐-ミメ、 └‐―-、、、    .辷´五ニ=一、
.    ヾ、   \,:´,´./ ,.-‐-、.刈ハ.     `~    /          \
-‐…‐-'_ヾ   / l l. {::::::::::::} l l≧:.. ___.... -‐=¬=-、― _....___〉

  /¨,-‐… 7 . 八圦 `‐-‐' ,' 厂`Y   /        `ヾ´/////

. /  {    /.Y¨Y .ゞ.,`=‐-‐ 彡.1辷7―‐-/               ∨―‐- 、
. !   ',     /  !:::::::::`¨ニ¨´::::::|// `ヽ/                 ∨   .〉
. | >'´`ヽ:. /.i⌒i:::::::::::::::::::::::::::::::|/⌒) (  , -―-         j   ./

\! .Уヽ   (./ ./:::::::::::::◯:::::::::::::!  / ∧/ , -‐-、. \        〈‐‐-、 j
. /   ヾ .〈  ヾ::::::::::::::::::::::::::::::! 入 _〈_/    \ \       ∨_)'

マミ「続けるわよ。鹿目さんにはいかにも魔法少女って感じの技名を付けてあげたいの」

マミ「ヒラヒラフリフリの衣装、ピンク、ツインテール、そして弓矢。まさに王道の魔法少女!」

マミ「どこかの火薬くさい娘に見習わせてあげたいわ」

QB「君も人のことは言えないと思うけどね」

マミ「なにか言った?」ギロ

QB「いえ、なにも」

マミ「えっと流星群、神、他には空、翼……こんな所かしら」

QB「うん、いいと思うよ」

マミ「天空の……いえ、流星の翼……神の翼……神翼?」

マミ「【神翼の流星群】!」

マミ「いい、いいわ! どんどん【神託】が降りてくる……!」

マミ「この技にはね、なんと『壱式』『弐式』そして『零式』の三つのバリエーションが存在するのよ!」

QB「な、なるほどね」

マミ「どう、このアイデア? ああ、自分の才能が怖いわ」

QB「本当に君が怖くなってきたよ」

マミ「まず通常の『壱式』は多数の敵を同時に仕留める対使い魔用の広範囲攻撃なの」

マミ「次に『弐式』。これは無数の矢が360度全方位から襲いかかる回避不能の技。対魔女用ね」

マミ「そして最後の『零式』……聞きたい?」

QB「もったいぶらないで教えてくれないか」

マミ「ふふ、これはすごいわよ。時間も空間も飛び越えて魔女という概念そのものを貫く技なの」

マミ「そもそも『存在しなかった』ことにしてしまう究極の魔法……ゆえに『零式』」キリッ

QB「そんな魔法がまどかに使えるのかい?」

マミ「今の鹿目さんでは無理ね。でも仲間の死をきっかけに隠された力が覚醒するのよ」

マミ「そうね……丁度いいわ、佐倉さんに自爆技を使ってもらいましょう」

マミ「そして鹿目さんは自分の無力さに挫折するの」

マミ「そんな彼女を厳しく、でも優しく諭す私」

マミ「折れかけた心を照らす覚醒の光……」

マミ「いいわ! 熱い展開よ! 間違いなくオープニングテーマが流れる場面ね」

QB(杏子死んじゃったよ)

マミ「あっ! 安心して。『零式』によって過去が改変されるから、佐倉さんが死ななかった世界線に移動するわ」

QB「世界線?」

マミ「並行世界みたいなものね」

マミ「これ以上の説明は【機関】を敵にまわすことになるから、知らないほうがあなたの為よ」

QB「……ご忠告ありがとう」

QB「で、カタカナ表記はどうするんだい」

マミ「そうねえ……」


カタカタカタ


マミ「【デウス・エクス・メテオール】なんていいと思うんだけど」

QB「なんとなく聞いたことがある様な気がするけど」

マミ「それって機械仕掛けの神【デウス・エクス・マキナ】のことかしら」

QB「ああそれだよ。どういう意味だい」

マミ「演出技法の一つで、おおざっぱに言えば超展開、どんでん返し、ご都合主義みたいな意味ね」

マミ「そのままでは美しくないから【機械仕掛け】の部分を【流星】を意味するメテオールに変えてみたの」

QB「うん、『零式』の特徴を捉えているしいいんじゃないかな」

マミ「では神翼の流星群【デウス・エクス・メテオール】で決定ね」

マミ「ついに完成したわね」

マミ「狂嵐の蒼剣【シュトゥルム・シュヴェーアト】
   紅龍の顎【クリムゾン・バイト】
   凍れる時の魔女【フリージング・ウィッチ】
   神翼の流星群【デウス・エクス・メテオール】」

マミ「いい出来だわ。そう思わない?」

QB「そうだね」

マミ「さあ、忘れないうちにノートに書きとめておかないと」

マミ「でも、少し不安だわ」

QB「何がだい?」

マミ「押し付けがましいって思われたりしないかしら」

QB「自信を持ちなよ、マミ。きっとみんな喜んでくれるよ」

マミ「う、うん、そうよね」

マミ「明日が楽しみだわ」

──翌日


マミ(ああ、どうしよう。結局言い出せないまま魔女退治が終わってしまったわ)

杏子「どうした、マミ? 今日は調子悪いじゃねーか」

マミ「そ、そんなことないわ。いつも通りよ」

杏子「そっかー? イマイチ動きにキレがない気がしたんだけどなー」

ほむら「私も同意見ね。なにか心ここにあらずといった感じだったわ」

さやか「マミさん、悩み事があるなら相談して下さいよ」

まどか「ウェヒヒヒ 私たち仲間じゃないですか。ねぇキュウべえ」

QB「よかったね、マミ」

マミ「みんな……」

マミ「あ、あのね、実は私、みんなの必殺技に名前を考えてきたの」

一同『えっ!』

マミ「このノートを見て欲しいんだけど」


──閲覧中──


マミ「ど、どうかしら?」

さやか「どうって……ねぇ」チラ

まどか「えと、その、カッコイイと思い…ます」

杏子(っ馬鹿……!)

マミ「本当!? 鹿目さんのは特に自信作なの!」キラキラ

マミ「神翼の流星群【デウス・エクス・メテオール】のすごい所は戦況に応じて『零式』『壱式』『弐式』のバリエーションを──」ペラペラペラペラ

杏子(おい、どうすんだよこの状況)ヒソヒソ

ほむら(私に聞かないでちょうだい)ヒソヒソ

さやか(ほら、まどかが雨に濡れた子犬みたいな目でこっちを見てるじゃん)ヒソヒソ

ほむら(泣きそうなまどかもかわいい///)ポッ

さや杏(おいっ)ヒソヒソ

ほむら(仕方ないわね、私とキュウべえでなんとかするわ)ヒソヒソ

QB(僕もやるのかい? ヤレヤレ)

ほむら「ちょっといいかしら」

マミ「あら、暁美さん。あなたも詳しい説明を聞きたいの? ちょっと待ってねもうすg」

ほむら「ストップ。落ち着いて」

ほむら「今日はもう遅いし、みんな疲れているわ。続きは後日にしないかしら」

マミ「ここからが良い所なのに……」

ほむら「キュウべえも同意見よ」チラ

QB「そうだね」

QB「それに僕はお腹が空いたよ」

QB「早く帰ってマミの美味しい手料理がたべたいな」ニコッ

マミ「キュウべえがそう言うなら……。じゃあノートは貸してあげるから、次までにみんな覚えてきてね」

マミ「それじゃあ、また今度。帰りましょう、キュウべえ」タッタッタ

QB「バイバイ、みんな」

一同『ふぅ……』

──ほむホーム


杏子「で、どうすんだ?」

さやか「ノート受け取ったの転校生でしょ。どうにかしなさいよ」

ほむら「私はあの状況をしのいだだけ。責任を押し付けないでちょうだい」

まどか「ご、ごめんね、ほむらちゃん。私が軽々しく褒めちゃったから……」

ほむら「まどかのせいじゃないわ。気にしないで」

まどか「うん……ありがと。でも、ほんとどうしよう」

杏子「一番いいのは、うまい言い訳を考えて使わずに済ませるって手だけどな」

さやか「それが思いつかないから悩んでんじゃん」

ほむら「いっそのこと無視を決め込むという手もあるわ」

まどか「それはマミさんが可哀相だよ」

杏子「じゃあさ、誰か一人が犠牲になってマミのご機嫌を取るってのはどうよ?」

ほむら(ホム?)

杏子「あいつ意外と単純だからさ」

杏子「一人でもお仲間が出来れば、舞い上がっちゃって他の奴まで気ぃ回らなくなるんじゃね?」

ほむら(さらっとヒドイこと言うわね)

さやか「あ、あたしはやだよ! 転校生がやりなよ」

ほむら「私だって嫌よ。言い出しっぺがやればいいわ」

杏子「あぁ!? ふざけんな! お前らまだマシなほうじゃねーか」

杏子「あたしなんて殆んど死ねって言われてる様なもんなんだぞ!」

ほむら「確かに」

まどさや「???」

ちょっとメシ食ってきます
保守しておいてくれると、それはとってもうれしいなって

保守サンクス
再開します

ほむら「そういう意味なら一番ハードルが低いのは美樹さやか、あなたよ」

さやか「ちょっ! どーゆーことよ」

ほむら「簡単なことよ。私に刀は使えない。杏子のは自爆技。まどかは杏子に死んで貰わなければならない」

ほむら「その点、あなたの技はすでに完成している」

ほむら「後は技を放つ時に叫ぶだけで巴マミの願いは叶うわ」

杏子「決まりだな」ニヤニヤ

さやか「ううっ……」

まどか「ちょ、ちょっと待ってよ、みんな」

まどか「そんな、さやかちゃんだけ犠牲にする様なことしちゃ可哀相だよ」

さやか「まどかぁ~。やっぱりあたしの味方はあんただけだ~」ギュッ

ほむら(なっ……! どさくさに紛れてなんて羨ましい事を……!)

杏子「じゃあ他になんかいいアイデアがあるってーのかよ」

まどか「そ、それは……ないんだけど……」

杏子「これだからお子様は。代案もねーくせに人様の意見を否定するなよな」

まどか「ご、ごめんなさい」

ほむら「ちょっと、それは言い過ぎよ」

杏子「おーおー、相変わらずコイツの事になると向きになるねぇ」

ほむら「!!!」ホムッ

杏子「ひょっとしてお前、まどかの事──」ニヤニヤ

ほむら「佐倉杏子、それ以上口を開くと命の保証はしないわ」

杏子「はんっ! やれるもんならやってみな」

ほむら「後悔しても遅いわよ……」

まどか「あうぅぅ……」オロオロ

さやか「ふ、二人とも落ち着いて! 今はこんな事してる場合じゃないでしょ!?」

杏子「……チッ! 確かにな」

ほむら「……………そうね」

まどか(ホッ…)

まどか「……でもホントどうする?」

杏子「……」

さやか「善意でやってる分、たちが悪いのよね」

ほむら(……意外と毒舌ね、この娘)

杏子「……さやか、もう一回考えてみてくれないか?」

さやか「えっ?」

杏子「お前一人が犠牲になれば他のみんなは助かるんだ」

杏子「頼むっ! この通りだ」ガバッ

さやか「ちょっ! あんた!」

まどか「杏子ちゃん……」

ほむら(あの杏子が頭を下げるなんて)

さやか「……少し……考えさせて」

さやか「……」

杏子「なあ、さやか。要は慣れだよ、慣れ」

さやか「……」

杏子「一度言っちまえば意外と大したコトなかったりするもんだぜ」

さやか「……」

ほむら「絶対、笑ったりしないから」

さやか「……」

まどか「さやかちゃん……」

さやか「……………………………………………狂嵐の蒼剣【シュトゥルム・シュヴェーアト】」ポツリ

まど杏「ぷっwww」

さやか「なっ!? 笑わないって言ったじゃん!」 

杏子「それあたしじゃねーしwww」

まどか「wwwご、ごめんねwwwさやかちゃんwwwww」

杏子「いや、笑うなって無理だからwwwwww無理ゲーだからコレwwwwww」

さやか「あ、あんたねぇ……」ピキピキ

杏子「狂嵐の蒼剣【シュトゥルム・シュヴェーアト】」キリッ

まどか「ウェヒヒヒヒ や、やめてよwwこんなのwww絶対おかしいよwwwww」

さやか「くっ……あたしって、ほんとバカ……」

さやか「ん? あれ、あんたひょっとして笑ってんの?」

ほむら「な、なんのことかしら」

さやか「いや、こっち向いてみなよ。笑ってんでしょ」

ほむら「言いがかりはやめてちょうだい」プルプル

さやか「ほら! プルプルしてんじゃん! うっわー、激レア映像ですよこれは」

まどか「うわぁ……私、ほむらちゃんが笑うトコ初めて見たかも……」

ほむら「……笑ってないって言ってるでしょ」

杏子「凍れる時の魔女【フリージング・ウィッチ】」

ほむら「ブッ!!」

さやか「ほら、やっぱり笑ってるwww」

杏子「いやーwwアンタでもそんな顔すんだねwww」

さやか「普段クールキャラ気取ってるくせに、可愛いトコあんじゃんww」

ほむら「し、しかたないでしょ/// これは人類という種にできる我慢の限界を越えている!」

まどか「ウェヒヒヒヒwwww人類wwww」

杏子「ちょwww笑わせんなよwwwwww」

ほむら「だいたい何よ、このノート! なんで表紙に十字架が描かれているのよ! しかも手描き!」

  ,'.:       〃 ,:1  ,  __/  // /         } ,     ',
__彡ァ       乂_ノ :!  ,′ ./ ̄/7=‐.、__ノノ     ,'∧      '
.. /            /i::, {  彳ア:::抃<     ( (、__,/'  i     }
 ,'/リ.,   ,イ  ./`¨´i.|:∧. 、 .c弋匕Z_         >、_`ヽ、」     ,'
_彡'厶イ./iヽ,′   |:::∧ {Ⅵ//             ア:::抃、 |    /
       / i|:::{:     `(( .Ⅵ .))       ‘     弋匕Zっ    /
     /  ∨:、     }}_口_{{     ,_-‐- 、      / //      
.    i.|   ∨:\ .γ´,...-‐-ミメ、 └‐―-、、、    .辷´五ニ=一、
.    ヾ、   \,:´,´./ ,.-‐-、.刈ハ.     `~    /          \
-‐…‐-'_ヾ   / l l. {::::::::::::} l l≧:.. ___.... -‐=¬=-、― _....___〉

  /¨,-‐… 7 . 八圦 `‐-‐' ,' 厂`Y   /        `ヾ´/////

. /  {    /.Y¨Y .ゞ.,`=‐-‐ 彡.1辷7―‐-/               ∨―‐- 、
. !   ',     /  !:::::::::`¨ニ¨´::::::|// `ヽ/                 ∨   .〉
. | >'´`ヽ:. /.i⌒i:::::::::::::::::::::::::::::::|/⌒) (  , -―-         j   ./

\! .Уヽ   (./ ./:::::::::::::◯:::::::::::::!  / ∧/ , -‐-、. \        〈‐‐-、 j
. /   ヾ .〈  ヾ::::::::::::::::::::::::::::::! 入 _〈_/    \ \       ∨_)'

さやか「うっわーww言っちゃったよwww誰もが思ってて口に出さなかった事をwwwwww」

まどか「や、やっぱりみんな思ってたんだねwwww私だけじゃなかったwwww」

杏子「しかもビミョーに上手いのが腹立つよなwww」

ほむら「あー、もう! ほんっとめんどくさい女ね」

杏子「キレたwwwほむらがキレたwwwww」

マミ「次は協力技も考えてみようかしら」

>>210
これか

さやか「ほら、怒んないでww笑って笑ってwwwww狂嵐の蒼剣【シュトゥルム・シュヴェーアト】」キリッ

まどか「wwwさやかちゃんwww慣れたwww」

杏子「やめろwwお前らwww紅龍の顎【クリムゾン・バイト】ぶつけんぞwwwwww」

ほむら「っ~~~~~///」プルプル
  ・
  ・
  ・
  ・
  ・

──数分後


杏子「いやー、笑った笑った」

さやか「おなか痛い~」

ほむら「まったくもう……」

まどか「ウェヒヒ でも、ほむらちゃんも面白かったでしょw」

ほむら「…………」///(コクリ)

さやか「しっかし、この会話マミさんには絶対聞かせられないわーw」

杏子「確かにあの豆腐メンタルが知ったら自殺しかねんw」

まどか「www豆腐なんだwww」

ほむら「ええ、ぷにょんぷにょんよ」

まどか「ウェヒヒヒ ねえ、もうこの際私たちが大人になってマミさんに合わせてあげないかな」

さやか「う~、しょうがないか~」

ほむら「まあ、まどかがそう言うなら……」

杏子「流石に死んではやれないけど……他の技なら、まあいっかな」

まどか「みんなありがとう!」

杏子「でも、お前ら絶対戦闘中に笑うなよw」

さやか「www努力するわ」

──マミホーム


マミ「今頃みんな何をしているかしら」

マミ「必殺技の練習? 暁美さんはノートの熟読かしらね」

QB「嬉しそうだね、マミ」

マミ「それはそうよ。だって私、一人ぼっちじゃないもの」


マミ「もう何も怖くない」



──おわり

              .,-'''''~~~ ̄ ̄~~''' - 、
 \      ,へ. 人 ゝ __ ,, .--──--.、_/              _,,..-一" ̄
   \  £. CO/ ̄            \       _,,..-" ̄   __,,,...--
 ・   ∫  /        ,、 .,、        |,,-¬ ̄   _...-¬ ̄
 ・   イ /    /   . _/ / ノ  \ 丿    ..|__,,..-¬ ̄     __,.-一
 ・   .人 | / ../ - "  ̄      ||  | 丿 /  ).  _,,..-─" ̄   ._,,,
 ・    .ゝ∨ /  ||           "  丿/ノ--冖 ̄ __,,,,....-─¬ ̄
 ・     ( \∨| "     t-¬ ,,... -一" ̄ __--¬ ̄
 ・  ⊂-)\_)` -一二 ̄,,..=¬ 厂~~ (_,,/")

     .⊂--一'''''""  (ーー<>ーー|_   (/
   /  ( /        冫ー<>ー-人`、 `
 /      )         ノ '` -- 一  `ヽ冫
                 く..          /
                .  ト─-----イ |
                  ∪       ∪

以上です
はじめはバッドエンドにするつもりだったけど、余りにマミさんがかわいそうで…orz

需要があるならバッドエンドも投下します

バッドエンドは荒れそうなんでやめときます

最後に一つだけ



マミさんは俺の横で幸せそうな顔して寝てるんで安心してくださいノシ

マミさんがプラナリアだったら……

>>264
腕から顔が生えるのか

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