アッカーマンの一日(494)

皆さんこんばんは。ミカサ・アッカーマンです。

何だか最近私がエレン大好き変態やらエレンが好き過ぎて眠れないヤンデレだとか言われていますが、そんな事はありません。

確かにエレンは好きです。でもそれはあくまで「家族として」です。別に男性として、などという意味ではありません。

もちろんエレンは大人びた顔つきでありながらまだ幼さを残したナイスな顔をしています。肉体も程よい筋肉の付き具合がグレートにマッチしその細すぎず太すぎないパーフェクトボディは男女を釘付けにするオーラを秘めているし、エレンの純粋無垢で情熱に溢れたその心は触れた者を魅了します。

と、エレンは魅力たっぷりですが、私はあくまで「家族」としてエレンを見守っているだけですはい。

え?見守っている時点で何かないか?いえいえ。母親が公園で無邪気に遊び回る我が子をベンチからニコニコと見守るのと同じ感じです。

なんなら、私の一日を皆さんにお見せしましょう。

朝がきます。私は自然に目が覚めます。日々も訓練とエレンのボディーガードの疲労と就寝前の軽いストレッチのお陰で毎日グッスリと眠り、夢の中でエレンが「ミカサ。朝だよ」と優しく語りかけて起こしてくれる為、毎朝スッキリした目覚めを迎えます。

まず身だしなみを整えます。兵士である以上化粧などは出来ませんが、顔を洗い、髪を整えるくらいはしなければなりません。

もしエレンの隣に髪の毛寝癖だらけの女が立っていたらエレンに良くない印象が与えられてしまうかもしれません。

それに保護者たる者子供の見本にならなければなりません。

私がしっかりしていれば、エレンも私を見習い、キチッとした朝を迎えられるからです。

髪を整えたら寝巻きを脱ぎ、エレンから授かった世界でたった一つしかない大事なマフラーをサラシ代わりに胸を抑え、それを身体に巻きつけます。これで大切なマフラーを肌身離さず持ち歩けるだけでなく、成長した胸を抑えこみ、目立たなくする事が出来ます。

これは訓練などで動く際の妨げになるのを防ぐだけでなく、エレンにこんな刺激的でハレンチなものを見せて集中力を奪わないようにする為でもあります。

勿論エレンが見たいと望むのであれば服など捨てて裸で挑んでも構いませんが、エレンにはなるべき性的なものを目に入れさせないよう心がけているつもりです。

寝巻きを畳み、寝室として使っている部屋を出ます。すれ違う同級達と軽い挨拶を交わしながら、私は外に出ます。

本来ならば食堂に向かいますが、私には毎朝行わなければならない日課があります。

まず外に出た私は深呼吸をし、己の気配を消します。吹き抜ける風のように動き、地を流れる木の葉のように音もなく進む。

私は空気となる。そこにあるが、誰にも見えない存在となった。私がそばを通り過ぎても誰も気付かない。欠伸をする石ころのような頭の前を通過しても、見回りをする坊主頭の老人の前を通ろうとも、誰にも気付かない。

私が向かうのは男子寮。

誰にも見られず呼び止めもされず私は目的の部屋の窓の前にたどり着いた。

エレンが眠る部屋だ。

気配を消し、半透明人になり、窓を覗く。

ちょうど窓の下側にエレンが横になるベッドがある。

日の光がちょうどエレンの顔を照らしていた。

どうやらまだ寝ているようだ。

目を閉じグッスリと熟睡してるようだ。
その寝顔ははしゃぎ疲れて眠っている無垢な子供のような愛らしさを秘めていた。

もし窓がなければ身を乗り出して中に入り、エレンの頬に優しくキスをしてあげたいものです。

男子寮は二人一部屋であった。もう一個のベッドにはアルミンがいる。アルミンはちょうど起き上がり、うーんっと背伸びをしていた。

頭のてっぺんにある寝癖に、思わずクスッと笑ってしまう。

着替えようとした最中、エレンが眠っている事に気付いたのか?着替えを途中で中断し、優しく揺さぶった。

エレンがゴロンと寝返りをうった。アルミンはベッドに上がり、エレンのそばで座り込んで彼を揺さぶっている。

アルミンはやはりしっかりとして頼もしい。男子寮には私は入れないので、アルミンがエレンのそばにいるとわかると安心する。ただアルミン。その裸シャツにパンツ一枚の姿は何か危ない。あなたは中性的な顔立ちをしている...つまりは女の子のように可愛い。もしエレンがその姿のアルミンに欲情してしまったらどうするのだろうか。

エレンが起き上がった。欠伸をしながら頬をかいている。可愛らしくて思わず微笑んでしまった。

アルミンが寝ぼけるエレンの手を引き、エレンもしぶしぶ立ち上がった。これから身支度に入るのだろう。

アルミンに任せて大丈夫だろう。もしエレン一人だったら終わるまで見守るつもりだったが、アルミンがそばにいるなら安心だ。

私は満足感に満たされながら気配を消してその場を流れるように去った。

さぁ、食堂でエレンとアルミンを迎える準備をしなくては。

食堂ではすでに半数の席が埋まっている。私がよく知る同郷達もそれぞれ毎回そこが指定席と言うように同じ席に座っている。

私もいつもの席...の隣、エレンの席に座った。これはエレンの椅子を私の温もりで温めておくためだ。冷たい椅子にエレンのお尻を置かせて冷やさせてはエレンの機嫌が約2%ダウンしてしまうかもしれない。

私の席の隣の芋.....違った。サシャが食事はまだかまだかとソワソワしている。少々落ち着かないので、静かに少し叱りつけるとサシャはシュンと項垂れた。最近この娘の扱いになれてきた。むしろ少し愛着が湧いてきた気がする。
とりあえず犬と同じ躾方をすればよい。

.....エレンに犬と同じ躾方を....裸にして犬耳と尻尾をつけて首輪をつけて「わん」しか言っちゃダメと...ふむ。

隣のテーブルのジャンが私の事をチラチラと見てくる。何だろうか、顔に何かついているのだろうか。

はっ、もしやエレンの席に私が座っている事が不思議なのだろうか?もしや私ではなく、エレンの椅子を見ているのだろうか?エレンはまだか?エレンはまだか?とチラチラと気にしてるのだろうか?

まさかそういった趣味の持ち主だったのだろうか?だとしたらエレンの危機だ。彼は男子、エレンも男の子。同じ男子寮....エレンに手を出すタイミングはいつでもある。これは極めて危険だ。エレンの貞操の危機だ。

そうだ、今日の対人格闘訓練はジャンと組もう。彼に「エレンに妙な事をすればこれ以上の苦痛を味わう」とメッセージを送ろう。

エレンに好意を抱いてしまう気持ちは分からなくはない。もしかしたらソッチの気はないかもしれない。だがジャンには悪いが念には念を。それにエレンにはマトモな青春を歩んで欲しい。

そんな事を考えいたが、アルミンとエレンが来た事で思考を切り替えた。エレンが「ミカサまた席間違えてるぞ」と指摘したので私はワザとらしく気付かなかったフリをし、席を移った。エレンが私のお尻の温もりの残る椅子に腰を下ろす。エレンが笑った。アルミンとの会話で笑みを浮かべただけだが、その眩しい笑顔には私の温め効果も加わっているのは明確だ。
私は心の内で満足げに拳を握りしめた。

食事が全員に行き渡る。献立はいつも通り、味がやや薄く具材の野菜も大きさの割りに薄くスライスされたシチュー、干し果実、パン。お世辞にも美味しいとは言えない。が、この世界で三食これだけ食べれる事に感謝し、しっかり食べなければならない。

ただこの献立は、エレンの健康を考えるとやや不満がある。

まずシチューの野菜が少なすぎる。3、4個程度大きさで誤魔化した薄く野菜が入っただけだ。これではビタミンなどが取れずエレンが病気にかかりやすくなってしまう。

それにパンも、やや固い。エレンがこれを喉に詰まらせてしまう可能性を考えると危険だ。

そして干し果実。これは美味しい時と果てしなく不味い時がある。美味しい時は何とも言えない幸福感がある。エレンもこれに当たった時は子供のように喜んで笑っていた。あの時の笑顔は今でも私の頭の中のフィルムに焼き付いてる。

だが後者はもう言いようがない。とりあえず当たった時には何か悪い事が起きるという言い伝えのようなものがある。これに当たったエレンはその日が終わるまでずっと不機嫌になり、さらに不調子で簡単な訓練も次々失敗しさらに不機嫌になり、拗ねてしまう。

抱きしめて頭を撫でて慰めたいが、そうするとエレンが恥ずかしがってさらに気分を害してしまう。ので、我慢している。

女子達はそれぞれ頂きますと合掌し、男の子達はさっさとスプーンかパンを手に取る。

エレンがスプーンを取ろうとした。いつも注意しているが、どうしても直さない。
私は言った。
「エレン。いつも食べる前に「いただきます」が最初...と言っている」
するとエレンは面倒臭そうな顔をして「えぇー...」と唸ったが、アルミンからも
「ミカサの言うとおりだよエレン」
と加わった。
流石はアルミン。やはりあなたほど頼りになる人はいない。

私とアルミンの注意にエレンはしぶしぶ従ってくれた。いい子いい子。頭を撫でて褒めてあげたい。

三人で「いただきます」と口にし、それぞれスプーンに手を伸ばす。

エレンがスプーンを取る。

だが私には確かめねばならない事がある。
私はスプーンを掴み、エレンのトレイに手を伸ばす。
ゆっくりではない。

エレンにも、アルミンにも、誰にも、人間にも動物にも視認出来ず、「動いた」と感じない程の超スピードでエレンのトレイのシチューをスプーンによそい、超高速で零さず気付かれず自分の口に運ぶ。周囲には私がただ黙々と食事しているだけに見えるだろう。

これは決してつまみ食いでも横取りでもない。毒味である。万が一エレンの食事に毒物が紛れ込んでいたら一大事であるからだ。

続いてパンを気付かれないほど小さく千切り、自分の口に放り込む。うむ。問題ない。

次は干し果実。口にしたスプーンでちょびっとすくい取るのでエレンとは間接キスになるが、別に家族なのだから問題は一切ない。家族間で食事の間接キスはよくある事だ。

うむ、今日の干し果実はおいしい

エレンがスプーンを取る。

だが私には確かめねばならない事がある。
私はスプーンを掴み、エレンのトレイに手を伸ばす。
ゆっくりではない。

エレンにも、アルミンにも、誰にも、人間にも動物にも視認出来ず、「動いた」と感じない程の超スピードでエレンのトレイのシチューをスプーンによそい、超高速で零さず気付かれず自分の口に運ぶ。周囲には私がただ黙々と食事しているだけに見えるだろう。

これは決してつまみ食いでも横取りでもない。毒味である。万が一エレンの食事に毒物が紛れ込んでいたら一大事であるからだ。

続いてパンを気付かれないほど小さく千切り、自分の口に放り込む。うむ。問題ない。

次は干し果実。口にしたスプーンでちょびっとすくい取るのでエレンとは間接キスになるが、別に家族なのだから問題は一切ない。家族間で食事の間接キスはよくある事だ。

うむ、今日の干し果実は美味しい。エレンは当たりのようだ。よかったねエレン。

エレンはどうしたら立体機動をもっと使いこなせるかと思案しながら私が口にした干し果実を口にいれた。

うん。家族間の間接キスだからノープログレム

ミスってしまった。申し訳ない。ただエレンと二回間接キスが出来てしまった。これはきっと、今日は私とエレンの間で何かいい事があるのかもしれない。

毒味も終わり、私は自分の食事に手を付けようとする。

トレイに目を向けたちょうどその時、サシャの手が私のパンに伸びているのに気付いた。

サシャのが「あ....」と絶望に満ちた声を漏らした。私はサシャの手をピシャリと叩くと彼女は「ぴっ!」という声をあげた。
「何度も言っている。食事は、分けられない」
私が毎回言っている台詞を言われたサシャはショボンと項垂れた。

私はパンを口に運び、2、3口で片付けた。

サシャの目が絶望の色に変わっていった。顔も死んでる。目も死んだ。何だか可哀想だ。

が、エネルギーを作る少ない元を分ける事は出来ない。

例え涙目でこちらを見つめられようと....するとそれに見兼ねたのか、エレンが
「しょうがねェなぁ...ほら、俺のやるよ」

という、半分程食べたパンをサシャに差し出した。

あぁ、何て優しいエレン。あなたは男の子の中の男の子。紳士の匂いはプンプンする。でもねエレン。朝ごはんを分ける事は確保するエネルギーの量を少なくする事を意味する。それにねエレン?あなたは今、自分が食べたパンを女の子に差し出して.....あ、この芋女食いやがった

私は見た この芋女はエレンの食べかけのパンを幸せそうに頬張った。

私は水の入ったコップを持つ手に力が加わり、若干ヒビが入るのを感じた。

落ち着こう。何を怒ってるのだろうか。

ただエレンが親切にパンを分け与え、それをサシャが感謝しながら食べただけ...あぁ、間接キスもしてるのか。

サシャ、予告しよう。あなたは今夜放屁で皆の笑い者になる、と。

あぁエレンの満足げな顔を見てると何故か私にも満足感が伝わってくる

そんな事を思っていたら何時の間にか朝食は終わり、皆訓練の準備に追われた。

私は教官に注意されない間、エレンのそばにいるようにしていた。エレンに万が一の事があるかもしれない。エレンを守れるのは私だけ。
それに、エレンのそばにいると私は自然と落ち着く。いかなる状況でも、エレンがそばにいるだけでやはり冷静でいられ、何でも出来る気がした。
格闘も、兵士としての訓練も。

歩きながら、エレンに変化はないか、全身を舐めるようにチェックする。

出来ればボディチェックをして身体を触って具合が悪いところはないかチェックしたいが、エレンが嫌がるのでやめておこう

今日は立体機動訓練、それから対人格闘術の訓練である。

エレンが全訓練科目の中で一番やる気を出す科目かもしれない。

それはいいのだが、その分エレンの身に何か悪い事が起きるかもしれない。

張り切って無理な機動をしてワイヤーが身体に絡まったり木や仲間にぶつかったり対人格闘で怪我をしたり喧嘩になったりライオンの心臓女に逆アンアンされたりするかもしれない。

今日もエレンをしっかり守らなくては。

312 : ◆0dUQJag7fY:2013/11/07(木) 17:11:00 ID:DUfwuDFQ

男「>>1は続きを書かない理由として、『過去ログに落ちたから』という弁をしばしば使う」

男「これは逆に捉えれば、落ちない限りは自分に書く義務が残されている、とも解釈できる」

男「よって>>1に言い訳を許さず続きを書かせるには、俺たちがこうやって支援ageし続けるしかないんだ」

女「へ~」

男「>>1ッッ!! 俺たちは絶対にお前を逃がしはしない……ッ!!」カチャルカチャル

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