男「いらっしゃいませ、SS深夜職安所です」(39)

男「本日はどのようなご用件で?」

姉「……えっ、あの」

男「はい、どうぞ?」

姉「最近、進撃スレが多くて……姉スレの重要がないから……」

男「はい」

姉「なにか職業紹介して貰えないかなぁ~……と……」

男「あぁ、確かに進撃の皆さんは安い賃金で働いていただけますから、引っ張りだこですもんね?」

姉「……はい」

男「え~っとね……とりあえず、チェックしてみますね……?」

姉「……お願いします」

男「……」カタカタ

姉「……」

男「……」カタカタ

姉「……ど、どうですか?やっぱり姉スレの需要って少ないですか?」

男「いや、結構ありますよ?」

姉「本当ですか!?」

男「え~っとですね……『弟君ってまだ童貞なんだ?』」

姉「えっ?」

男「……『ねぇ?たまには昔みたいに一緒にお風呂入ってみない?』」

姉「……」

男「『……またお姉ちゃんのパンツ見てたでしょ?』」

姉「……エロばっかりじゃないですか?」

男「あっ、『妹ちゃんのおっぱいは大きくて羨ましいなぁ~』なんてのもあります」

姉「それもエロじゃないですか」

姉「そんなスレタイ一発で腹筋スレってわかるようなのは嫌です」

男「いや最近、腹筋スレも盛んじゃないみたいだし、逆に穴場じゃないですかねぇ?」

姉「……とにかく、別のにして下さい」イライラ

男「……姉スレと言えばエロが定番だと思いますけどねぇ?」カタカタ

姉「別のにして下さいっ!」

男「う~ん……高望みしすぎじゃありませんかねぇ?お仕事、選ばなければいくらでもありますよ?」

男「……姉さんはどういった職業がお好みで?」

姉「え~っとですね~」

男「はい」

姉「料理の不得意なお姉ちゃんが~、弟君の誕生日の為に頑張ってケーキを作る……みたいな!」

男「……」カタカタ

姉「そういった、ハートフルコメディみたいなのありませんかね?」

男「……あ、ないです」

姉「なんでよ!」

男「え~、そんなありふれた設定見飽きた……だ、そうです……」

姉「そこをなんとかするのが書き手様の腕の見せ所でしょうが!」

男「無理です、大体どうすればいいんですか?」

姉「こんな姉が欲しかったな~、なんて思わせるようなリアクションさせたり」

男「高望みしすぎです」

姉「ちっちゃな小ネタ入れて飽きさせないようにしたり、色々あるでしょうが!」

男「高望みしすぎです」

姉「オチだって、それから料理にはまった姉が弟に不味い飯を作るハメになる……なんてしておけば、なんとかなるでしょう!」

男「無理です、高望みしすぎです」

男「いや~、やっぱり姉さんはエロだと思いますよ?」

姉「あたしは風俗嬢じゃないわよ!」

男「いや~、やっぱり、思春期の男の子にとってはね……」

姉「……ぬ?」

男「『お姉さん』って存在は自分より一回り進んでいる存在ですからねぇ?」

姉「……」

男「『性』であったり、『人生観』であったり……」

姉「……はい」

男「でも、やっぱりネットの連中は『性』を求めてるんじゃないでしょうかね?」

姉「……」

男「あいつら、身体は大人でも心は子供ですから。いい意味でも、悪い意味でもね?」

姉「……」

男「あのね、姉さん?」

姉「……はい」

男「私は何も貴方に一生、風俗嬢を続けろって言ってる訳じゃないんですよ?」

姉「……えっ?」

男「今、世の中には貴方のような働いていない姉さんが沢山います」

姉「……はい」

男「姉に何ができるか、姉はどんなポテンシャルを秘めているかを判断するのは、あなた方を世に送り出してからですよ」

姉「……」

男「誰かが風俗嬢のような汚れ仕事をした上での、一流企業への就職の目があるんじゃないですか?」

姉「……はい」

男「一生続けろって訳じゃない、とりあえず風俗嬢でいいじゃないですか?ハートフルコメディへの転職はその後で考えましょうよ?」

姉「……はい」

男「ねっ?まずはそんな風に引きこもってないで、何でもいいから仕事をしてみるべきです」

ーーーーー


男「はい、次の方どうぞ~?」

後輩「あ、あの……よろしくお願いします……」オドオド

男「あ、どうぞ、お掛け下さい。そんなに緊張しなくて大丈夫ですよ?」

後輩「い、いえっ……あの、さっきの人とのやりとりが聞こえてまして……」

男「あ~、ここ、壁薄いですからねぇ~」

後輩「私も……手厳しい事、言われちゃうんじゃないかって思って、緊張しちゃって……」

男「いえ、そんなに緊張しなくて大丈夫ですよ?とりあえず、検索してみますね?」

後輩「お、お願いします……」

男「……」カタカタ

後輩「……」

男「……」カタカタ

後輩「……ど、どうですか?後輩スレの需要ってありませんか?」

男「いや、結構ありますよ?」

後輩「本当ですか!?」

男「え~っとですね……『あの、先輩……私、始めてなんで優しくして下さい……』」

後輩「えっ?」

男「……『先輩は私の前では甘えん棒さんになるんですね?』」

後輩「……」

男「『先輩はおっぱいが大きい女の子が好きなんですよね?』」

後輩「エロばっかりじゃないですか」

男「あっ、『先輩~?実は私今日ノーパンなんですよ?』なんてのもあります」

後輩「エロ超えて痴女じゃないですか」

後輩「さっきの姉さんとほとんど変わらないじゃないですか」

男「基本的に女キャラはエロですからね」

後輩「……別のにして下さい」

男「なんの為にチンコついてないんですよ?チンコついてない者はエロをするべきですよ」

後輩「別のにして下さいっ!」イライラ

男「う~ん……高望みしすぎじゃありませんかねぇ?お仕事、選ばなければいくらでもありますよ?」

男「……後輩さんはどういった職業が好みで?」

後輩「え~っとですね~?」

男「……」

後輩「やっぱりイケメンの先輩に恋して私が……女子力を磨いていくっていうような~」

男「……」カタカタ

後輩「少女漫画のような甘酸っぱい話、ありませんかね?」

男「あ、ないです」

後輩「なんでよ!」

男「スイーツ()wwwwの煽りレスで埋まってます。あぁ、こりゃ大変だ」

後輩「そこを叩かれないようにするのが、書き手様の腕の見せ所でしょう!」

男「無理です。SSの男キャラはオタク設定が定番なんです。リア充設定なんて受ける訳がありません」

後輩「なんでよ!『ママレードボーイ』に『ミントな僕ら』!」

男「高望みしすぎです」

後輩「それに『赤ずきんチャチャ』だって!男性に受けてる少女漫画だっていくらでもあります!」

男「高望みしすぎです」

後輩「オチだって、頑張った結果結ばれる……なんて、これ以上にわかりやすいハッピーエンドはないでしょうに!」

男「無理です、高望みしすぎです」

男「……というか、後輩さん?あなた、主人公やりたいんですか?」

後輩「それは、当然の事じゃありませんか」

男「あぁ、ダメだ。こりゃ、重症だ」

後輩「えっ……?」

男「いいですか?後輩さん、あなたに主人公をするポテンシャルはありません」

後輩「!」

男「そもそもですねぇ?『後輩』って事は、主人公より一回り『人生経験』や『学力』が劣っているという事でしょ?」

後輩「はい」

男「これ、妹さんと全く被ってるんですね?」

後輩「あっ……!」

男「ねっ、あなたが優ってる点と言えば、気軽にSEXが出来るぐらいなんですよ。妹じゃ近親相姦ですから」

後輩「は、はい……」

男「もしくは恋人関係になるかですね?これも妹では近親相姦ですからね」

後輩「は、はい……」

男「でも、SS内では妹との近親相姦なんて、ザラですよ?恋人関係もザラですよ?」

後輩「……は、はい」

男「あなたがするべき事はまずは、サブキャラとしての地位を確立する事なんですよ、ねっ?」

後輩「は、はい……」

男「その為には四の五の言ってないでSEXでしょ?恋人関係になるのはSEXしてからでしょ?」

後輩「は、はい……」

男「あのね……後輩さん……?」

後輩「?」

男「私は何も年がら年中SEXしろって言ってる訳ではありません」

後輩「……えっ?」

男「あなたが妹では出せない表現、後輩でしか作る事の出来ないポテンシャルを生み出した時、始めて『後輩』というキャラが誕生するのです」

後輩「……そうですね、後輩でも妹でも成立するようじゃ、まだ私自身を出せてませんよね」

男「ええ」

男「そうして、後輩というキャラクターが誕生したら次はSEX無しで恋人関係になるようなお仕事増えますよ?」

後輩「は、はい……」

男「それで、そういうお仕事が続けば、次は貴方に視点を移した貴方メインのお仕事が来るかもしれませんね」

後輩「……はい」

男「あなたが言ってた、後輩が主人公の少女漫画の様なお仕事がね?」

後輩「……はい、そうあって欲しいです」

男「ねっ?その為にはこんな所で引きこもっていてはダメだ。まずは、なんでもいいからSEXのお仕事しましょうよ?」

ーーーーー


男「次の方、どうぞ~?」

空条承太郎「やれやれ……よろしく頼むよ……」

男「あら、版権キャラの方ですか?」

承太郎「版権キャラは受付てないのかい?」

男「あっ、構いませんよ。どうぞお掛け下さい」

承太郎「やれやれだぜ……」

男「承太郎さんもお仕事お探しで?」

承太郎「……一昔前はジョジョSSでは引っ張りだこだったんだがな」

男「そうですねぇ~、承太郎さんはメインじゃなくても、必ずって言ってもいい程サブのお仕事してましたもんねぇ?」

承太郎「アニメ化のおかげで、あえなくリストラってヤツだ……やれやれだぜ……」

男「あぁ、ジョセフさんとかカーズさんとか、お仕事増えてますねぇ?」

承太郎「徐倫にも冷たい目で見られるようになっちまってな……まぁ、何か仕事を紹介してくれ」

男「……でも徐倫さんも殆ど仕事してませんよねぇ?」

男「う~ん……」カタカタ

承太郎「……どうだ?」

男「承太郎さんの場合は……ちょっと少ないかしれませんねぇ?」

承太郎「……やはりジジイか?」

男「そぉ~ですねぇ~?やはり承太郎さんのお仕事は少ないですが、他の方々がなさってますしねぇ?」

承太郎「……」

男「これ以上増えるのは、ジョジョスレ乱立にも繋がりますし……メインのお仕事は難しいかもしれませんね……?」

承太郎「……やれやれだぜ」

男「まぁ、もうすぐアニメ化もされますし、それまでの我慢ですかね?」

男「一応ね、『ダービー、次はこの未来への遺産で勝負したい』みたいな日雇いの仕事ならありますけど……」

承太郎「まぁ、流行に乗っかって出るならそんな感じだな。他にはないのかい?」

男「基本的にこのスレならなんでも融通はききます」

承太郎「ほぅ?」

男「ポケモンバトルだったり、スマッシュブラザーズだったり、ドカポンだったりね?」

承太郎「マイナーなゲームの方が良さそうだな」

男「そうですねぇ~?多分、アニメ化始まったら承太郎さんも煙たがられる事だろうし、メジャーなお仕事は避けた方が良さそうかと……?」

承太郎「……やれやれだぜ」

男「……でも、承太郎さん、稼いでらっしゃるんでしょ?」

承太郎「まぁ、な……?」

男「だったら、これを気に長期旅行とか行ってみるのもいいんじゃないでしょうかね?」

承太郎「……」

男「今は日雇いのお仕事ぐらいしかありませんけど、アニメ化したらいい仕事増えますって、きっと」

承太郎「……」

男「その分、他の方に仕事回してやって下さいよ~?困ってる方沢山いるんですよ」

承太郎「そうだな……これを期に杜王町にでも行ってみるかな……?」

ーーーーー


男「はい、次の方どうぞ~?」

南郷「あっ、ど~も!よろしくお願いしますっ!」

男「え~っと……貴方、どちら様……?」

南郷「あっ、私はただの付き添いです。紹介してもらいたいのはこいつです」


赤木しげる「ククク……」

男「あっ、アカギさんな色々とありますよ?」

南郷「ほら、アカギっ!お前も昔みたいに働けって!真面目に働くのもいいもんだぞ!?」

男「なんたって、アカギさんは生きるチートみたいな方ですからねぇ?」

アカギ「ククク……断る……」

南郷「えっ?」

男「えっ?」

アカギ「ケチな点棒拾う必要なしっ……!働く気一切なしだっ……!」

男「いや、アカギさん……?お仕事ありますよ……?」

アカギ「キャラの改変、原作ストーリーの破綻……どうせ、ご都合展開な話が続くんだろう……?」

男「えっ……いや、そんな事ないですよ……?」

アカギ「どうせ原作をまともに読んだ事のない様な連中が、その場のノリだけで書くような内容だ……」

男「あっ、その……いや……」

アカギ「無駄に背伸びをして戦うから痛い目をみる……ギャンブルもSSも……どうして連中、それがわからないかねぇ……?」

男「……」

アカギ「わかるか?俺は赤木しげるであり、赤木しげるで死にたいんだ」

男「は、はぁ……?」

アカギ「他人に作られたエセの赤木しげるなんてまっぴらゴメンだね」

男「……はぁ」

アカギ「俺は赤木しげるのまま流行の波に飲まれて死にたい」

男「……」

アカギ「……まぁ、そういう事だ。行こうか、南郷さん?」

南郷「えっ?お、おい!赤木待てよ!」


男「なんでコイツらここに来た」

ーーーーー


男「はぁ~、今日も一日疲れたなぁ……」シュボッ

男「……んっ、仕事終わりの一服はやっぱり上手いもんだ」

男「……」

男「……ふぅ~」

男「……」


男(……俺も本当は、マイナーなゲームを紹介するとか、そういう仕事がしたかったんだよなぁ)



おわり

実はこのスレ自分が姉スレだったらどんな内容がいいのか相対数が少なくてわからないから書いたんだ

『~~のヤツ読みたい』とか『姉スレだったら~~みたいな内容が読みたい』なんてレスがつかねぇかなぁ~なんて思って書いてたの
承太郎とかアカギとかも俺が動かせるキャラだから出しただけでね

そういうレスがつかない流れと判断したからアカギはもう候補出さずに終えたけどね
誰かを煽ったり嫌味言ったりするつもりで書いたんじゃなくてオチが浮かばなかっただけさ

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