キョン「お前、誰だ……」 キョン子「あんたこそ、誰?」(214)


キョン妹「あれー? キョンくんとキョン子ちゃん、喧嘩でもしてるの?」


キョン「キョン子?」

キョン子「キョン?」


キョン&キョン子「…………またハルヒか」

キョン「よくわからんが、ようするに俺がもう一人増えてしまったわけか。それも女」

キョン子「そのようね……」

キョン妹「なんの話してるのー?」

キョン「いや、別に……。おっと待った妹よ、こいつと俺、どっちが年上だっけ?」

キョン子「指をさすな、指を」

キョン妹「どっちも同い年でしょ? 双子だもん」

キョン子「あーなるほどー。ありがとーねー」

長門「私だ」
キョン「前か 気づかなかったぞ」
長門「暇を持て余した」
キョン「宇宙人の」

長門「たわむれ」

キョン「しかし何だな、キョン子」

キョン子「あんたに言われるものっそい微妙ね」

キョン「……なんつうか、こうアレだな?」

キョン子「あによ」

キョン「ふつーだな、お前」

キョン子「……あんたこそふつーね。というか、平凡な男の典型みたいな奴だわ」

キョン「ムカつくな、おい」

キョン子「そっちが先に言ってきたんじゃないのよ。どーせ私はBのマイナスよ」

キョン「そのランクってもしかして、谷口?」

キョン子「そーよ、アホの谷口よ。……あんたまさかあいつと友達とか言い出さないでしょうね」

キョン「…………(気まじいな、おい)」


キョン子「ところであんた、女の自分ってどんなの想像してたわけ?」

キョン「いや、そんなの考えたこともねえし」

キョン子「ひょっとして萌え萌えな美少女で、女にも男にもモテまくりとかキモいこと考えてたりした?」

キョン「してません、絶対してません」

キョン子「あんたをどこをどうすりゃそんな風になるのよ。遺伝子レベルで改造しないと無理っていうか、完璧別人じゃない」

キョン「だからそんなこと考えてなかったつーの!」

キョン子「冴えない男が女になっても、冴えない女が一人できるだけだっての」

キョン「お前もしつこいな」

キョン子「……ごめん。ちょっといらついてたわ」

キョン「まあ、いいけど」


キョン「お前もSOS団に入ってるんだよな」

キョン子「まーね。正直最近うざいけど」

キョン「そ、そうか(また空気が悪くなってきたような)」

キョン子「SOS団ってさあ、美男美女の集まりじゃない。私らをのぞいて」

キョン「まあ、まあな」

キョン子「朝比奈さんや古泉は見ての通りだし、ハルヒも性格はともかく見た目は最高だし。長門もちっちゃいけど可愛いじゃない?」

キョン「確かに」

キョン子「そんな中で私だけがかなり浮いてるわけよ、見た目的に」

キョン「う、うむ(いざ意識すると俺もそうだよなあ)」

キョン子「古泉がいるからまだマシだけど、これであいつまで女だったら……。美少女集団に一人もっさいのが混じることになるわけ」

キョン「そ、そうなるのかな」

キョン子「別に珍しいことでもないけどねー。グループの中に一人確実にブスいのがいるなんて」


キョン「そんなに卑下するなよ。お前だってけっこう可愛い……」

キョン子「ありがとう。けどあんたに言われても虚しいわ。互いほとんど同じだもんね、顔の造詣」

キョン「そりゃ同じ人間だからなあ、性別以外」

キョン子「あーSOS団だるいわー」

キョン「まあ元気出せ、妹よ」

キョン子「勝手に兄貴にならないでよ」

キョン「しかし双子って設定だろ、この世界では」

キョン子「だったら姉貴でもいいじゃん。なんでそっちが目上なわけ?」

キョン「面倒くさいやつだなーお前は」

キョン子「愚痴りたくもなるっての。SOS団のせいで変なのがよく話しかけてくるし」

キョン「お前のファンか?」

キョン子「ボケてんの? 違うわよ、朝比奈さんや長門目当て。たまに古泉狙いの女子もいるけど」


キョン「どういうこった、それは?」

キョン子「だーかーら。私のつてで目当ての女の子と仲良くなろうって連中よ。ったく、いい気なもんだわ」

キョン「俺の場合そんなのはいなかったが……。やっぱ男女差か」

キョン子「最近は慣れてきたけどね。うざいもんはうざいわけよ。中学の時は呼び出しの手伝いやらラブレターの受け渡しとか頼まれたし」

キョン「お前も色々苦労してるんだなあ」

キョン子「自分でも渡す根性もないやつがうまくいくわけないっての。というか死ねばいいのに」

キョン「何もそこまで言わんでも」

キョン子「SOS団はどいつもこいつもわけわかんないこと言うし。ハルヒには振り回されるし。もーやだ!」

キョン「おいおい……」

キョン子「っていうかさあ? 鍵とか選ばれたとか、そんなん私は関係ないし。何が不思議探索よ、馬鹿じゃないの」

キョン「ブレイクブレイク」

キョン子「そりゃ私だって積極的に動いてはいないけど……。やっぱり憧れるわけよ、彼氏とかデートとかいう青春臭いものに」

キョン「そうか、お前にはいないのか」

キョン子「いないわよ!! っつーかあんたにはいるわけ? 彼女」

キョン「そりゃいないが……」

キョン子「……ふーん」

キョン「何だよ、その目は」

キョン子「べっつにー。あんまり想像したくないけど、朝比奈さんとかでやらしいこと考えてたりするのかなーって」

キョン「お、女の子がそんなはしたないこと言うんじゃありません!」

キョン子「あによ、やっぱり図星なんじゃない。このエロ、むっつり助平」

キョン「淡々と言うな淡々と。余計に恥ずかしいし心苦しい」

キョン子「もっと苦しみなさいよ、そんで心臓発作くらい起こしなさいよ」

キョン「不吉なことを言うなー!」


母「あんたたち、いつまで喧嘩してるの!? 近所迷惑でしょ!!」

翌日になって学校で

キョン子「……で、あんたいつまでいるわけ?」

キョン「……俺に言われてもな」

キョン子「わかってるわよ。ハルヒに聞けって言うんでしょ。言えるわけないけどね」

谷口「……何かあの双子、今日は異常にピリピリしてるな。特にキョン子のほうが」

国木田「喧嘩でもしてるのかな?」

ハルヒ「おっはよう、キョンズ!」

キョン&キョン子「キョンズ!?」

キョン子「おはよう……(キョンの複数形でキョンズ? くっだらな……)」

キョン「今日も元気だな、お前は」

ハルヒ「あんたがいつも辛気臭い顔してるだけでしょ。ちゃんと団活にきなさいよ!」

キョン「へいへい」

ハルヒ「返事はハイ!」


キョン子「……(うっさいなー)」

ハルヒ「キョン子あんたもケータイいじってばっかいるんじゃないの! あんたたちは二人でセットなんだからね」

キョン子「どういう意味よ、それ……」

ハルヒ「もちろん怪しい双子としてSOS団に入れたんだから、二人そろったなきゃダメでしょ」

キョン子「……怪しいって、あんたにだけは言われたく」ガタッ

キョン「あーわかったわかった。部室には顔出す、おいちょっとこい!!」

キョン子「な、何よ……はなしてよ!?」

ハルヒ「……なんなの、あの双子は」

谷口「行っちまったな……」

国木田「やっぱりキョン子、今日は変だよね……」

キョン「あのなーお前何いきなり喧嘩腰になろうとしてるんだよ?」

キョン子「してないわよ。ただちょっと文句言ってやろうとしただけじゃない」

キョン「それが喧嘩腰だっていうんだよ……はあ。あんまりあいつを刺激してやるな」

キョン子「……それ、例の閉鎖なんたらのせい?」

キョン「そうそう、それで古泉が苦労を」

キョン子「関係ないわよ」

キョン「お前そんなこと言うけどなあ……」

キョン子「あいつはどうせハルヒのためにやってるんでしょ、だったらとことんやらせてあげなさいよ。本望なんでしょ、それで」

キョン「おいおい……」

キョン子「惚れた女に命を張るって? 素敵じゃない。だからほっときなさいよ」

キョン「お前なあ」

キョン子「あによ」

キョン「何か変だぞ。ひょっとしてハルヒに妬いてるのか?」

キョン子「な、な…………」

キョン「勘弁してくれよ、ハルヒ一人でも扱いかねてるのにお前までが……」

キョン子「……ええ、ええ、そうよ。嫉妬してるわよ? 悪い? ていうかね、嫌いになりそうだわ、この勢いだと」

キョン「おい、いい加減に……」

キョン子「あんたのせいでもあるんだからね!?」

キョン「な、何で俺が」

キョン子「他はともかく、もう一人の自分がハルヒに好き勝手されてへーこらして、鼻の下伸ばしてるのよ。気分悪くなって当然じゃない」

キョン「べ、別に俺はそんなこと……」

キョン子「してるわよ!!」

キョン「お、おい、声がでかい……」

キョン子「うるさい! なによ、あんた。罰金とかわけのわからないことで散々あいつにたかられてるくせに、それでよく平気でいられるわね?」

キョン「そ、それは……」

キョン子「雑用係だとか馬鹿にされて、それでもあいつに尻尾振ってるわけ? まるで犬じゃない? 情けないにもほどがあるわよ男のくせに!!」

キョン「誰が尻尾振ってるんだよ、俺はそんなこと……」

キョン子「してないっていうの? どの口が言うわけ!? あんただって、あいつに巻き込まれてろくでもない目にあってるじゃない。なのに……」

キョン「……」

キョン子「――そんなにあいつが好きなわけ?」

キョン「別に、そんなことは……ない~~と思う」

キョン子「……それとも他の女が目当て? 朝比奈さん? 長門? 言っておくけどハルヒと縁が切れたらあんたなんか相手にもされないのよ、理解してる?」

キョン「何言ってる、そんなこと……は」

キョン子「ないって言い切れる? それとも自分がそんなに魅力的な男だって言いたいわけ? すっごい自信ねえ」


キョン「……俺は、俺だって」

キョン子「あんたを見てると私まであいつに鼻毛抜かれてるみたいで嫌になるわ……」

キョン「おい!」

キョン子「な、何よ!?」

キョン「落ち着け」

キョン子「…………ふん」

キョン「とにかくだな、ここでお互いいがみ合ってても」

キョン子「あんたはいいわよね」

キョン「またかよ……」

キョン子「ハルヒがらみで女の子とお近づきになれて嬉しかった? こっちは散々よ、自分の時間は取られるし、比較されて惨めだし……」

キョン「比較って、別にそんなことを」

キョン子「じゃ、私が他の子と比べて可愛いって言えるの?」

キョン「そ、そりゃあ」

キョン子「……言えないでしょ? わかってるわよ、それくらい」

書き溜め切れた


キョン「お前……」

キョン子「あんたにはわからないでしょうね。引き立て役しか回ってこない女の気持ちなんか」

キョン「確かに俺は男だし、わからんが……」

キョン子「はあ。怒鳴って悪かったわよ」

キョン「え? ああ、まあ気にするな。同じ俺同士だし」

キョン子「でも嫉妬してるってのは本当よ。容姿でも頭でもハルヒには勝てやしない。朝比奈さんや長門にもね。それでイケメン古泉君はハルヒに惚れてるときました」

キョン「……あいつはガチホモじゃなかったのか」

キョン子「は?」

キョン「いや、こっちのことだ。でもな、人間の魅力ってのはそれだけじゃないだろ? 他にもだな」

キョン子「あんた、人間性で自分が朝比奈さんとかに勝ってるとこ、思い当たるの?」

キョン「……ない」

キョン子「つまりそういうこと。私は、あんたなんだから」

キョン「キョン子」

キョン子「あんたがキョン子言うな」

キョン「あ、すまん。じゃあ、相方」

キョン子「なにそれ。まあ……キョン子よりはいいか」

キョン「お互いいつまで一緒なのかはわからんが、こうして双子になったのも何かの縁だ。変な言い方だが、仲良くしていこうぜ」

キョン子「……ぷっ。なにそれ意味わかんない」

キョン「そうかあ? わかりやすいと思うんだがな」

キョン子「でも遠慮なく愚痴れる相手ができたと思えばいいか。よろしくね、相棒」

キョン「おう……。ところで、何でこんなことになったんだろうな? ハルヒの奴何を考えたんだ」

キョン子「さあ? 長門にでも聞けばいいんじゃない」

キョン「結局そこか」

キョン子「便利キャラだもんねーあの子は」



キョン「おーい、長門」

キョン子「ちょっと聞きたいことがあるんだけど?」

長門「……なに?」

キョン「なあ、俺たちのことわかるよな?」

長門「……わかる」

キョン子「私たちの関係ってわかる?」

長門「……双子の兄妹」

キョン「じゃあ、俺たちがつい昨日会ったばかりだって言っても信じるか?」

長門「……あなたたちは家族のはず。クラスも同じ」

キョン子「はあ。やっぱそういう風になってるのかー」

長門「……説明して」

キョン「ああ、実はだな――」



長門「――話は理解した。少し待っていて……」

キョン「さすがに頼りになるなー」

キョン子「見た目はロリっ子なのにねー」

長門「……(何かむかつく)。検索を終了した。涼宮ハルヒの部屋で原因と思われる本を発見」

キョン「本?」

長門「タイトルは、『ふにゃこ・F・ふにゃお SF短編集』。いわゆる漫画と総称されるもの」

キョン子「それがどう関係してるってのよ?」

長門「コミックスの中、パラレルワールドに住む同じ人間同士が出会うというものがある。おそらくこれから連想したものと思われる」

キョン「それでかよ……。何も俺で想像することはないだろうに」

長門「他にも男性が女性に転換する話もある。女性がやってきたのはこのあたりが原因と予想」

キョン子「はあ~……。好き勝手やってくれるわ、あの女神さまは……」

キョン「ところで長門、お前微妙にキャラとか能力変わってないか?」

長門「………………変わってない」

キョン「え、なに今の間」



長門「今回の場合、今までとは若干状況が違うと思われる」

キョン子「具体的には……?」

長門「本来とは別の性別で生まれた人間が涼宮ハルヒの願望によって生み出されたのではなく、並行世界の人間がこちらへ引きこまれてしまった。つまりどちらかが涼宮ハルヒの創造物……というわけではない」

キョン「はあ」

長門「正直あなたたち二人どちらが並行世界から引きこまれてきたのか現在では不明。さらに推測すると」

キョン「お互いの世界の違いは、ただ俺が男か女だけってこと」

長門「その通り。どちらにも同じ能力を持った涼宮ハルヒが存在していると思われる。非常に厄介」

キョン子「まさかこれがきっかけで、あっちとこっちが交じり合うってことはないでしょうね」

長門「ないとは言えない」

キョン「嘘ぉ」

長門「仮にそうなった場合、まったく同じ能力がぶつかり合うことになる。どうなるか予想はつかない。うまく融合するのか、それともお互いに消滅するのか……」

キョン子「ものすごい不吉な感じなんですけどー?」



長門「今回のことは、この世界全般で認識されている常識ではありえないこと。だからそれを解消するために、あななたちは双子と設定されたと思われる」

キョン子「どっちかが正体不明じゃないだけありがたいけど」

キョン「どっちが並行世界からきたとか調べる方法はないのか?」

長門「検索してみる」

キョン子「つまり今はわからないってことね」

キョン「ややっこしい話だなあ、これは……」

長門「それについては賛同する」

キョン子「……どうでもいいけどさ。もしも私たちじゃなくって、お互いの世界のハルヒが入れ替わったらどうなるのかしらね」

キョン「別に何も変わらないんじゃないのか?」

長門「いや、ものすごく変わる」

キョン&キョン子「え?」

長門「そうなった場合、涼宮ハルヒはただの人間と変わらなくなると予想される」


長門「表面上どれだけ似通っていても、入れ替わってしまえばそこは『涼宮ハルヒの世界』ではない。仮に同じような影響力を持つとしても」

キョン子「今までみたいなトンデモレベルにはならないってこと?」

長門「そう。ただし、それは交換当初のこと。その後どうなっていくのかは前例もないので推測も難しい。能力そのものが消えることもありえれば、適応して自分の世界と同じようにしていくこともありえる。明確な答えはない」

キョン「頭痛くなってきた……」

キョン子「私も……」

長門「しばらく休憩することをおすすめする」

キョン「お茶でもいれるか……」

キョン子「私いらない。今日は帰るから……。何か疲れちゃった」

キョン「え? 部活はどうするんだ?」

キョン子「休むって言っておいて。女の子にはたまにはそういう気分の時もあるのよ」

キョン「変なところで女持ち出すな、お前は」

キョン子「じゃーね」



キョン子「あーあ……(何か面倒くさくなってきたなあ、色々と。って、あれは……)」


谷口「はあ~あ……。ちっくしょう」

国木田「元気だしなよ、振られるなんていつものことじゃない。今さらだよ」

谷口「お前それけなしてるのか、元気づけてるのか、どっちだよ」

キョン子「どうしたの、二人そろって」

国木田「ああ、キョン子ちゃん。谷口、こないだ女の子とデートの約束までこぎつけたんだけどね。今日キャンセルされちゃったんだ」

キョン子「ふーん」

谷口「……おい、言うなよ」

国木田「他の人と付き合うことになったからーだってさ」

谷口「くっそう。この週末こそはって気合入れてたのに……はあ」

キョン子「デートか……(そんなのしたことないよね、そういや)。ね、ねえ谷口?」

谷口「冷やかしならやめてくれよ?」

キョン子「そうじゃなくって……週末、私でよかったら付き合ってあげてもいいよ? どうせ暇だし」



国木田「キョン子ちゃん……」

谷口「えー? やだ」

ビシッ!!!

国木田「ちょ、谷口!?」

キョン子「――え?」

谷口「だってお前って、顔が〝キョン〟なんだもん」

キョン子「…………」

バッチーーン!!!

谷口「いっでえええ!!」

国木田「あ、キョン子ちゃん!!」

タッタッタッタッタッタッタ…………

国木田「谷口。最悪だよ、今の」

谷口「あの、俺の鼻曲がってません? 変な方向に曲がってません?」

国木田「そのまま死んじゃえばいいと思うよ」

今回はこのへんでギブアップです
ここが明日も残ってるといいなあ

キョン子の声って特にイメージしたことなかったけど
想像してみると何故か たかはし智秋 だった

そういうわけで再開します

夜のキョン家

キョン子「…………」

キョン「……(ずっとこの調子だよ。寝転がってケータイいじってやがる)」

キョン子「…………」

キョン妹「キョン子ちゃーん、お風呂いっしょに入ろう」ダッシュ

キョン子「一人で入りなさい。もうおっきいんだから」

キョン妹「えー? 女の子同士じゃん。一緒に入ろうよ。入ってくれないとー?」

キョン子「……」

キョン「見事までの無視だ……(何かあったのか?)」

キョン妹「お尻叩いちゃうぞー? えい!」

ペチン!

キョン子「…………」

ボウン!!

キョン「え。なに今の……」

キョン妹「うえええーーん! キョン子ちゃんおならしたーー!!」

キョン子「ふーすっきり」

キョン「ちょ、おま……。あー、泣いてにげちゃったし……」

母「ちょっとあんた! なんなの年頃の娘がそんなことやって……。あ、またそんなだらしない格好して……」

キョン子「いーでしょー家の中くらい」

母「何言ってるの、そんなことじゃボーイフレンドもできないわよ」

ピシッ!!

キョン「あれ?(なんか一瞬空気が……)」

キョン子「どーせそんなのできないわよ。だったら好きにやるわよ、好きにー」

母「また馬鹿言って。そんな娘盛りの時に女捨ててどうするのよ、あんた? ほらちょっと、何か言ってやりなさい」


キョン「え? 俺!? あー、妹よ。もっと女の子らしくなさい。でないとお兄ちゃん悲しいぞ?」

キョン子「……今兄貴が寝言ほざいてるんだけど、質問ある……と」

キョン「て、お前何やってるの!? 何を書きこんでいらっしゃるの!?」

キョン子「あー、だる……」

キョン「何でそんなに倦怠駄々漏れなんだよ!? 若者らしい覇気ってもんがゼロだよ、妹」

母「……ほんっとに、無気力なんだから、この馬鹿兄妹は……。もう勝手にしなさい」

キョン「え? 俺も入ってたの……? あー、いっちゃった……」

キョン子「……クソスレあげんなカスが、と」

キョン「おーい、人が話してる時にはケータイいじるのやめなさい」

キョン子「なーにーよ。うっさいわねえ……」

キョン「お前なー、今日は変だぞ。何かあったのか?」

キョン子「べーつーにー? 私は私らしく生きてるだけだってーの」

キョン「そのだらーっとした、ナメクジかカタツムリみたいなのがお前のライフスタイルなのか」

キョン子「……」ムックリ

キョン「む。何か反論があるのか、妹よ」

キョン子「あのさ……。私の生き方はイコールあんたの生き方でもあるんだけど。自覚してる?」

キョン「うっ(そういえば確かに俺って無気力というか、怠惰なライフスタイルだったような……)」

キョン子「無理にかっこつけたり、背伸びする必要ないでしょ? テキトーでいいよ。テキトーで」

キョン「どっかで聞いたような台詞だな、それも」

キョン子「ふーん。偉いねー」

キョン「いや別に偉くも何ともないから。おーい、聞いてる?」

キョン子「あー、聞いてる聞いてる」

キョン「だからいったんケータイしまえって。ちゃんとお話を聞け、マイシスター!」

キョン子「これが私のリアル」

キョン「嫌なリアルだな、おい」



ダブリュービーエーックス、フタリーノボディアンドソ~~♪

キョン「あ、俺のケータイ……。おい、後でまたちゃんと話すからなー?」

トタタタ……

キョン子「いらないっつーの」



キョン「えーと、国木田からか? はい、もしもし俺だけど……」

国木田「あ、キョン? 僕だけど」

キョン「おー。ん? ああ、今ちょっと話してたんだけどなー? え? ふん、ふん……。谷口が? あー、ああ、そうか……わかった。すまんな」

ピッ

キョン「……そういうことか」



キョン「妹よ」

キョン子「あによ、愚弟」

キョン「お前はな、もう少し自信を持ってもいいと思うぞ?」

キョン子「はあ~?」

キョン「確かにお前はハルヒより器量は劣るかもしれん。朝比奈さんのようなおっぱいはないかもしれん。しかし、お前にはお前のいいところがある。それは間違いない」

キョン子「な、何よいきなり……。気味悪いわよ、ちょっと」

キョン「それでもへこむ時はあるかもしれん。そんな時は、ごほん! いつでも俺の胸で泣くがいい!」

キョン子「ちょ……まさかあんた、変なクスリでもやってるんじゃないでしょうね」

キョン「失礼なことを言うな! 俺はただお前を心配してただな……」

キョン子「あはははは…………」

キョン「何だそのかわいた笑いは」

キョン子「いやだってさ……。あんたと私は、同じ人間なんだよ? わかって言ってるの?」


キョン「どこが同じだ」

キョン子「え? いや、だってさ……」

キョン「並行世界だか何だかしらんが、俺とお前は違う人間なの。俺が机の角に小指をぶつけたからって、お前が痛くなるか?」

キョン子「変なたとえするのねー」

キョン「遺伝子が同じだろうが、俺は男でお前は女。これでもー立派な他人じゃないのか?」

キョン子「まーね……」

キョン「だからだなーあれだ。例え俺と同じような顔でも、誰に負けるとしても、お前は可愛い。太鼓判を押してやる」

キョン子「ばっかみたい」

キョン「馬鹿でけっこうだ。」

キョン子「でも……ありがと。あははは、何かスッキリしちゃった」

キョン「そうか。相談事ならいつだって乗ってやるぞ? 俺たちは双子の……兄と妹と書いて『きょうだい』なんだから」

キョン子「それはどーもー。あ、でも私SOS団はやめるから。正直ダルいし」

キョン「え!? あ、そうなの……?」



よくあさー


国木田「キョン子ちゃん、おはよう。あ、キョンも」

キョン子「おはようー国ちゃん」

キョン「俺はこいつのついでかよ」

国木田「あのさ、少し話があるんだけど。いい?」

キョン子「ん? どしたの? ははーん。私に誰の仲介役しろっての?」

国木田「そういうんじゃなくってさ、ほら、谷口」

キョン子「え?」

キョン「なに?」

谷口「…………っはようす」ボロボロ

キョン「うわ! なんだその顔!?」

キョン子「ぶはっ! プラスチックが熱で変形したみたいじゃん!? 何それ特殊メイク?」



谷口「昨日は~調子こいてー、どうもすんませんでしたーー」

キョン「……(うわあ、半分涙目だよ、こいつ)」

国木田「谷口もこうして反省してるからさ、昨日のこと腹が立つのは当たり前だけど、許してあげてくれない?」

キョン「……どうする?(というか、この有様は国木田の実力行使なのか? ショタフェイスのくせに侮れん男だ……)」

キョン子「べっつに……。私も昨日はちょっとどうかしてたからさー。別にそんなことしなくっても」

国木田「そっか」

谷口「……(助かったー……)」

キョン子「ちょっと屋上からバンジージャンプするだけでいいよ。命綱なしで」


シーン……


キョン「お前それ遠まわしに死ねって言ってるんじゃないのか」

キョン子「やーね。軽いギャグじゃない。本気にしないでよ」

キョン「いや、軽くなかった。今のは……」



キョン子「それじゃ私はちょっと……」

キョン「ん? おーい、どこいくんだ」

キョン子「……お手洗いですけどー?」

キョン「ああ、すまん」

国木田「キョン子ちゃん、やっぱり怒ってるよね。当たり前だけどさ」

谷口「……」

キョン「しかし谷口よ、お前はずいぶんなことを言ったらしいな。蒸し返すようだが俺もムカついてるぞ」

国木田「断るにしても言い方ってものがあるよね。なんであんなこと言ったの? 馬鹿なの? 死ぬの?」

谷口「俺だってあんなつもりなかったんだよ。つい口がすべっちゃったんだよ~~~~~」

国木田「その顔で泣かないでよ、うざいから」

谷口「お前がボコボコにしたんじゃないかー!!」

キョン「OH……(やっぱり国木田がやったのか。怖えなあ、おい)」



国木田「そもそも谷口は贅沢なんだよ。いくら同情とはいえ女の子がデートしようって誘ってくれたのに。何様のつもりなのかな」

キョン「……(キョン子は同情で谷口に誘い――かけたのか? 我が分身ながら女ってよくわからんな……)」

谷口「反省してます……」

国木田「普段から態度悪いよ。こないだも言ってたよねー? 確か……」

谷口「あ、やめろ、おい!」

国木田「男の値打ちはどんな女をものにしたかで決まるもんだって。あれ、誰の受け売り?」

谷口「NOOO!」

キョン「……つまり、キョン子はお前の価値に見合わない女ってことか? この野郎、てめえ……」

谷口「ちょっとハイな気分だったんだよう!! 親父の持ってた漫画にそんな台詞があっただけなんだ!! 本心じゃないってば!!」

国木田「本当に反省しなよ。キョン子ちゃんは谷口にはもったいない女の子なんだからね」

キョン「ん……?(何か変な響きあったな、今の台詞)」




谷口「…………あああ、考えてみれば女子から誘われたのって初めてだったような。あああ」

国木田「キモいよ、谷口」

キョン「まあ谷口はおいといてだ、国木田。ひょっとしてお前……キョン子に気があるのか?」

国木田「え!?」

ガタタタ!!

国木田「ち、違うよ? 僕は純粋に、中学から続く友情として……」

キョン「ははは(うわー、わかりやすい反応するのな、こいつは)」

谷口「なに!? 国木田ってそうだったのか? だからあんなに切れて……」

国木田「そんなんじゃないよ、ほんとに……」

キョン「お前だったら別にいいと思うけどな。しかしお前は昔からモテてたよな、特に年上に。そんなお前が、あいつのどこに惹かれたのか興味があるな、兄貴として」

国木田「あれってモテてたっていうのかな?」

キョン「少なくとも傍目にはそう見えたぞ」


国木田「確かに構われてたかもしれないけど……。あれは仔犬とかペットみたいな扱いだったと思う」

谷口「何か話の様子が変わってきた……?」

国木田「よく可愛いとか言われたけど、僕を本当に対等に見てくれた女の子って、キョン子ちゃんだけだったよ。恋愛感情ってのはなかったと思うけどね……」

キョン「ほほー。そうか、やっぱりあいつはいいところあるんだなー」

国木田「そりゃあるよ、当たり前じゃない」

キョン「やっぱりそうか。ははは、他人からハッキリ聞くと悪くない気分だな」

キョン子「何が悪くないって?」

キョン「うおッ!? いやいやなんでもない、なんでもないぞー?」

キョン子「何かありますって言ってるのと同じなんだけどその態度……。そんなことより、昼休みにでも長門のところにいこう?」

キョン「長門? ああ、そうだな。もう一度話したほうがいいよな……」

国木田「え? なに? SOS団の話?」

キョン「そんなところだ」


キョン子「あ、そうそう。谷口」

谷口「な、なんすか!?」ビクッ!!

キョン子「放課後、話あるから」

谷口「え? (何、この展開!?)」

国木田「あ……」

キョン子「ちゃんと残っときなさいよ?」

谷口「い、YES……」

キョン「おいおい……いいのか?」

キョン子「別にいいでしょ」

キョン「そうだけどな。今こう、フラグをバキリと折るような音が」

キョン子「何よフラグって」

キョン「いや、いい。こっちのことだ」




キョン子「――(つうか、あの谷口、いや谷底をこのまんま許すわけないっつーの。
     私のわかずばかりの乙女心を粉微塵にしやがって……。こいつ絶対許さん。
     放課後はもー嘘つきまくってやる。嘘も嘘。てってー的に嘘ついてやる。
     そしてこいつのゴキブリハートを再起不能にまでしてくれるわ……!!)」


キョン「う……何なんだ?(キョン子のバックからどす黒いオーラが見えるような。目が疲れてんのかな?)」

谷口「まいったなあ、なんか(うはっ。これって瓢箪から駒? 雨降って地固まる? キョン顔ってのはアレだけど、ランクもBだし決して悪くないよなー)」

国木田「……(キョン子ちゃん、やっぱり谷口のこと……)」



嗚呼、ややこしきは人間関係なり――



長門「昨晩検索を繰り返してきた結果なのだれど。私はどうやらとんでもない勘違いをしていたらしい」

キョン「いきなり、どういうことだ。それは」

長門「あなたたちのうち、どちらかが並行世界から転移してきたと推測していた。けれど、それは間違いだった……らしい」

キョン子「らしいってのが不安なんだけど」

長門「世界の融合について話をしたと思う」

キョン「ああ、違う二つの世界が一緒になるか消えるかって物騒な話だったよな……」

長門「融合は、すでに完了している」

キョン&キョン子「はあ?」

長門「それがあなたたちがここにいる理由。私がここにいる理由」

キョン子「いや、完了してるって、あーた!?」

「二つの世界は一点を除き同じだった。だから融合した時その違いを解消する改変がなされた。だからあなたたたちは双子となった」

キョン「つうか、本当なのかよ、それ?! ちょっと信じられんぞ!?」



長門「うまく言語化できない。でも、『世界』というものは予想していたよりもずっと柔軟性に富んだものだったらしい」

キョン「本当かよ」

長門「信じて」

キョン子「まあ何でもいいんだけどさ。結局のところ、それでどうなるの?」

長門「どうもならない」

キョン「ならないって、どういうことだ」

長門「あなたたちは双子としてこれからも普通に生活をしていくと思われる。特に問題は発生しない」

キョン子「つまりずーっとこのままってことね。またハルヒが何かしないかぎり」

長門「そういうこと」

キョン子「……どうするの?」

キョン「……いや、どうするって言われてもな。どうしようもないだろ」

キョン子「そうだよね。別にそれでもいいんだけどさ。私としては」

キョン「俺も妹が増えたみたいで、悪くはないな」



長門「ただ……」

キョン「え? 何かあるのか?」

長門「今回は大きな問題はなかった。けれど、今後も同じような事態が発生するかもしれない」

キョン子「同じようなって、それどういう意味?」

長門「今回の影響で、他の世界も、この世界と融合してしまう……かもしれない」

キョン子「また、かもしれない?」

キョン「他の世界って、どんなのだよ」

長門「それは涼宮ハルヒ次第。しかし世界が変わるのではなく、他世界と繋がる。これは非常に危険。どんな未知の要素が侵入するかわからない」

キョン「……今後あいつにゃSFものとか読ませんほうがいいな……絶対に」

長門「あるいはもう手遅れかもしれない」

キョン子「や、やめてよ……。そういうこというの」

キョン「そ、そうだぞ。脅かしっこはなしだ……。ははは」

長門「……性別のみが異なる同一の人間。とても、ユニーク」


蛇足、おまけ的なもの。でも書く。
で、放課後。


キョン子「あー、やれやれ(キョンはSOS団行ったし、後は谷口を待つばかり……っか)」

谷口「お、おーす」

キョン子「あ……(きたな谷底)」

谷口「は、話があるって、何かなーと」

キョン子「う、うん……実は、昨日のことだけど」

谷口「あれは、ほんっとごめん!!」

キョン子「あ、うん。そのそんなに謝らないでいいよ……(私も演技派だね、どーも)」

谷口「そ、そう言ってくれると助かるけどなー。あはは」

キョン子「あんなことあって、私さんざん泣いて、それで考えたんだけど……(しかしムカつくわ、こいつの笑顔)」

谷口「う、うん!!」ゴクリ!!

キョン子「(うわ、今唾飲み込んだ……。キモ!!)私なりに真剣に考えてみたんだけど…………」


谷口「うんうん!!」

キョン子「(顔近づけるな、キモい)多分今ならちゃんと…………言える。私……ね?」

谷口「はい!!」

キョン子「(おえ~~。キモMAX!!)私、あんたのこと――好きだよ」

谷口「まじっすか!?」

キョン子「ううう(ダメ、もう限界。やっぱ無理。耐えられない、私には…………!!)」

谷口「キョン子ちゃん!!」

キョン子「あー、やっぱりあんな態度とってたら信じてもらえないかな。だったら、もう一回言うよ」

スッ

キョン子「あんたのこと、大好きだよ♪」

谷口「…………」

後に谷口は語る。
そう言って顔を上げたキョン子の顔は、谷口という男を完膚なきまで愚弄しきったものだったと。


谷口「……え? あのう、キョン子さん?」

キョン子「え、どうしたの♪」

谷口「……あのう仕返しというのは仕方ないかもしれないけど、あんまり、そういうのはさあ。男谷口……」

キョン子「はん。なーにが谷口じゃ。お前なんか谷底じゃ。っていうか、大好きだよ♪」

バリボリバリバリ!! バブスッ!!

後に谷口は語る。
キョン子はそっぽを向いてスナック菓子を貪り喰い、なおかつ放屁までしてみせたと。
最後の「大好きだよ♪」だけはアニメみたいな可愛いらしい声で言いやがったと。
この異常な体験の中で、谷口は人生の走馬灯を見る。
その中で幼き頃従兄弟のお兄ちゃんより聞いた言葉を思い出す。
曰く、「女は魔物だ」。
今日までそんなことは欠片も考えなかった谷口であったが、この時を持ってその認識は一変した。

谷口「ま……」

キョン子「マーライオン?」

谷口「魔物じゃあーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

ダダダダダダダダッ!!!

その日の夕暮れ、号泣しながら道を全力疾走する一人の男子高校生が多くの人に目撃され、後は都市伝説にまでなった。


そして翌朝ー。


キョン「そういや昨日谷口が泣きながら走ってたそうだけど、お前なんか知ってるか?」

キョン子「知らなーい」

キョン「そうか? まあ、それだったらいいんだけど……。うーん」

キョン子「どうしたの?」

キョン「いや、何か違和感とかないか? こう何がとか具体的には言えないんだけど……」

キョン子「やめてよ、昨日長門に変なこと言われたばっかなんだから」

キョン「気のせいならいいんだけど。やっぱ何かおかしいような気がするんだよなー」

キョン子「……もうやめてってば。おはよう――んんん?」

後にキョン子は語る。
教室に入ると、涼宮ハルヒの席の近くに、えらいイケメンの男子生徒が座っていた。
制服から見ても他校の生徒ではなさそうだし、上級生? いや、転校生だろうか。
そのイケメンはずいぶんと親しげにハルヒと話をしているようだ。


???「よう、キョンズ」

キョン&キョン子「??(誰だ、こいつは)」

ハルヒ「キョン子、あんた最近団活に出てないわね、ダメよ、そんなことじゃ!」

???「そうだ! 何たってお前らはSOS団の栄えある雑用係なんだからな!」

キョン子「いえ、というか……」

キョン「あんた誰?」

ハルヒ「はあ、ボケてんの?」

???「まーだ目が覚めてないのか? 兄妹そろって。いいか、よく聞け……」

キョン&キョン子「…………(すっげーやな予感)」

ハルヒコ「SOS団団長、涼宮ハルヒコ! そしてこのハルヒの双子の兄だ!!」

ハルヒ「ちょっと、団長は私! っていうか、私が姉であんたが弟!!」


キョン&キョン子「「やっぱりかーーーーーーー!!!」」


古泉一樹「おやおや、何やらあの二人が騒がしいですね」

古泉一姫「ふふふ。ああっキョン子さんたら……今日も可愛らしいですわ♪」


朝比奈みくる「うう~~。どうしましょう、どうしましょう」

朝比奈みつる「そ、そんなこと僕に言われても~~……」


長門有希「どう思う?」

長門ユウキ「とてもユニーク」

長門有希「別々の世界に生まれた同一人物たち……」

長門ユウキ「今のその世界が一つになる……」


キョン「あほなこと言ってないで……」

キョン子「何とかならないの、この事態!?」


有希&ユウキ「無理」



終わり、終わり

みくる「どうしましょうどうしましょうぅ~」

みつる「ぼくに相談されてもどうにもできません~」

みくる&みつる「あぅあぅあぅ~」

その後、あまりにムカつくという理由で、1週間2人は雑用係にされたそうな

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