舞園「苗木君!助けてください!」 苗木「…舞園さん!?」 (48)

苗木「今舞園さんの声が聞こえたような気がする…」

苗木「…急がないと!」

舞園の部屋

苗木「桑田君…何を、しているの?」

桑田「苗木…?いや、これはなんつーか…」

舞園「桑田君は私を殺そうとしているんですよ!」

苗木「舞園さんっ!?そこにいるの!?」

舞園「そうです!苗木君、助けてください!」

苗木「桑田君…今の話は本当なの?」

桑田「…はぁ、何で来たんだよ苗木は…」

苗木「舞園さんの叫び声が聞こえて…」

桑田「…お前も殺さないといけなくなっちゃっただろ」

苗木「…え?」

桑田「死ねぇ苗木!」

苗木「わっ、ちょっ!?」

苗木「やめてよ桑田君!どうしてこんなことするの!?」

桑田「お前がここに来たからだろうが!このアホ!」

苗木「意味が分からないよ!」

桑田「来なければお前まで殺す必要はなかったんだよ!このアホアホ!」

苗木「うわっ!?」ドテッ

桑田「頼むから死んでくれ、苗木!アホアホ!」

苗木(だ、ダメだ…殺されるっ!)

舞園「苗木君ッ!」ドンッ

桑田「ってーな!アホアホアホ!」ドゴッ

舞園「…きゃあっ!」

苗木「舞園さんっ!」

苗木(よくも舞園さんをっ…!)

桑田「そんなに死にたいなら先に舞園から殺してやるよ!アホアホアホアホ!」

舞園「あっ、あっ……!」

苗木(ダメだ、やらなきゃ舞園さんが殺される……何かないのか…はっ!)

苗木「う、うおおおおおお!!」

桑田「…あ?」

ドスッ…

苗木「はぁっ…はぁっ……」

桑田「……アポ…?」バタリッ

舞園「な、苗木君っ……!?」

苗木「こうしなければ、舞園さんが死んでたから…」

舞園「…ありがとうございます、苗木君は命の恩人です」

苗木「…い、いや……」

苗木(殺してしまった、僕が…桑田君を……殺してしまったっ…)

苗木「仕方なかったんだ、仕方なかったんだ……だって、やらなかったら僕達が殺されていたんだし…」

舞園「そうです、今のは仕方ないですよ……正当防衛です、ですから苗木君は悪くありません」

苗木「そう、そうだよね……正当防衛だから……うぷっ!?」

舞園「苗木君っ!?」

苗木「…はぁっ、はぁっ……うぅっ…」

舞園「無理しないでください、後処理は私がしますので……」

苗木(皆で脱出するつもりだったのに、僕は……僕は………)

苗木「……はっ!?」

舞園「目が覚めましたか?」

苗木「舞園さんっ!?あれ、僕は……」

舞園「あの後、気絶していたんですよ」

苗木「…そう、あの後はどうなったの……?」

舞園「それは…」

葉隠「だべええええええええ!!!」

苗木「今の声は…っ!?向こうからだっ!」

舞園「あっ、苗木君…!」

苗木「こ、これは…」

葉隠「桑田が死んでるべ…」

十神「なんだと…」

不二咲「そんな…」

「ピンポンパンポーン死体が発見されました」

モノクマ「それじゃ、これから学級裁判の説明をします」

舞園「そ、そんな…」

舞園(クロが一人生き残って他の人が全員死ぬか、クロが死んで他の皆が助かるか、しか方法がないなんて…)

舞園(苗木君がクロだとバレなかったら皆死ぬ…私も、でも苗木君がクロだとバレたら苗木君が死んでしまう…)

舞園(…それでも、私は…!)

モノクマ「さて学級裁判始めるまで時間があるから、各自で捜査開始してね」

裁判開始

舞園「私は大和田君がクロだと思います」

大和田「…は?」

舞園「大和田君がこの模擬刀を使って、桑田君を刺殺したんだと思います」

大和田「ちげーよ、俺は桑田を殺していない。第一何だその模擬刀は」

舞園「知らばっくれないでください、これは大和田君の所有物でしょう?」

大和田「俺は知らねーよ、そんな模擬刀」

舞園「なら誰かそれを証明出来る人がいますか?」

石丸「この中で大和田君が模擬刀を持っている姿を見た人はいるか!?」

大和田「ほーら、誰もいねーじゃねーか」

舞園「それはそうですよ、隠し持っていたんですから」

大和田「は?」

舞園「大和田君は、模擬刀を背中に隠していたんですよ」

舞園「大和田君の服は大きいですし、背中に隠すことができます。誰もそれに気づくことはできません」

舞園「暴走族の人が特攻服の内側に刀を仕込んでいるとかよくある話だと思います」

大和田「ねーよ!」

大和田「そもそも俺には桑田を殺す動機がないじゃねーか!」

舞園「それはありますよ、大和田君は外に出たかったんでしょう?」

舞園「早く外に出て再び暴走行為をしたかったはずです、だから誰かを殺して出たかったんですよ」

舞園「誰でも良かったんですよ、桑田君を選んだのは気分じゃないでしょうか?」

舞園「桑田君を深夜に誘き出し、後ろを振り向いた時に一刺しして殺したんです」

大和田「なっ……!?だから俺はやってねーっていってんだろうが!」

霧切「……ふむ」

苗木「……」

苗木(舞園さんが僕のことをかばってくれているんだろうと思うけど…)

苗木(このままだと大和田君がクロになって、僕は助かるけど皆が……舞園さんが死んでしまう)

霧切「おかしいわね」

舞園「何がおかしいんですか?」

霧切「もし本当に大和田君が早く外に出たかったと思っていたら、私達が入学した最初の数日以内に仕掛けているはずよ」

舞園「…っ!それは、タイミングを図っていただけなんじゃないでしょうか…誰かと二人きりになれるタイミングを」

霧切「恐らくその数日以内に何度か誰かと二人きりになっていたはずよ、そうよね大和田君?」

大和田「ああ、そうだ」

舞園「…っ!きっとモノクマに酷い映像を見せられて、その影響で早く誰かを殺して出ようと思ったんですよ」

大和田「確かに嫌ーな映像を見せられたが他人を殺すまでじゃねーよ」

霧切「大和田君が本当にクロなのかしら?」

大和田「だから違うっつってんだろが」

舞園「クロに決まっています!この模擬刀も大和田君の部屋を調べていたらベッドの下から出てきました!」

大和田「俺は模擬刀をベッドの下に隠した覚えはねーよ!」

舞園「だから大和田君がクロです!大和田君がクロじゃなかったら誰がクロだって言うんですか!?」

腐川「……私、見たのよ…苗木が模擬刀を持っている姿を…」

腐川「さっき言おうと思ったんだけど、あんた達が白熱しすぎて言い出せなかったのよ…」

石丸「模擬刀は苗木君が持っていたのか!」

朝日奈「…てことは、苗木が桑田を…?」

十神「どうなんだ、苗木」

苗木「僕は、確かに護身用に模擬刀を持っていたけど…」

舞園「苗木君は違います!クロじゃありません!」

苗木「…舞園さん」

舞園「確かに最初苗木君は模擬刀を持っていて部屋に飾っていましたけど無くなっていました」

舞園「きっと大和田君が苗木君の部屋に忍びこんで盗んだんです、苗木君のいない間に」

大和田「俺は盗んでねーし一度も苗木の部屋に入った覚えはねーよ」

セレス「ところで、さっきから気になっていましたがクロは模擬刀で何故刺殺したのでしょう?」

セレス「普通は斬りかかるのではないですか?」

舞園「そ、それは…その方が確実に殺せると思ったからでは?」

霧切「私も違和感があったの…桑田君の切り口と模擬刀の刃の幅が違うのよ」

霧切「恐らく桑田君は模擬刀以外の別の刃物で殺されたんじゃないかしら?」

霧切「包丁とかね」

大神「包丁…だと?」

朝日奈「包丁なら舞園さんが取っていったのを私達が見たけど…」

舞園「…っ!」

山田「ということは舞園さやか殿が…?」

舞園「…そうですよ、私が桑田君を殺したんです…背後から不意打ちで一発でした」

舞園「超高校級の野球選手も大したことなかったですね…包丁は刺殺した後に綺麗に洗って戻したので気づかれないと思ったんですが残念です」

舞園「大和田君に罪を擦りつけたのも私が助かりたかったからですよ!あはははははははは!!」

大和田「てめー…っ!」

十神「決まりだな、桑田を殺したクロは舞園だ。投票するぞ」

舞園(そうです、こうすれば苗木君が助かって…)

苗木「それは違」

霧切「それは違うわ!」

苗木「霧切さん…?」

十神「何が違うと言うんだ?」

霧切「舞園さんは本当に不意打ちで桑田君を殺したのかしら?」

舞園「そうですよ、背中見せて隙だらけでしたから簡単でした」

霧切「じゃあその傷は何かしら?」

舞園「…っ!これは、ちょっと転んで打ち付けただけですよ」

霧切「私は舞園さんがそんなドジっ子には見えないわ、恐らくそれは桑田君にやられた傷よ」

霧切「桑田君も流石に女の子に一発で殺されるほどヘタレてはないと思うわ、だから舞園さんは桑田君と少し組み合いになったのよ」

十神「じゃあどうやって舞園が桑田を殺したというんだ」

霧切「恐らく、もう一人共犯者がいたはずよ…女の子一人で男に勝つのは難しいから」

苗木「…っ!」

霧切「ねぇ苗木君、昨夜は何をしていたのかしら?」

苗木「え?」

霧切「私は深夜に苗木君の部屋に向かったのよ、そしたらドアが空きっぱなしで中に苗木君はいなかったわ」

霧切「今朝見に行ったときも、同様に苗木君の姿は見えなかったわ…でも桑田君の死体を発見した時にはいたわよね?」

霧切「それまでどこにいて、何をしていたのかしら?」

苗木「…それは」

舞園「苗木君はこの事件に関係ないですよ!」

霧切「私は苗木君に聞いているのよ、答えて苗木君」

苗木「…昨日は舞園さんと一緒にいたんだよ」

苗木「……そうだよ、僕が桑田君を殺したんだ…」

江ノ島「苗木が……」

舞園「それは違います!苗木君は無実です!」

苗木「もう良いんだよ舞園さん、今全て話すから…」

苗木「…ということがあったんだよ」

霧切「…そう」

苗木「僕が桑田君を殺したんだ、だから僕は罰を受けるべきなんだ」

苗木「だから皆、僕に投票してくれ」

十神「そうさせてもらおう」

苗木「…皆、僕に投票してくれたようだね」

モノクマ「正解、今回のクロは苗木君だよ」

モノクマ「君、超高校級の幸運なのに全然ついてないよね」

モノクマ「まあいいや、早速お仕置きしよう、ポチッとな」

ガシャーンッガシャーンッガシャーンッ

苗木(ああ、死ぬんだ僕…)

苗木(舞園さんには悪いことをしてしまったな…)

苗木(桑田君も殺してしまってごめん…)

ガシャーンッガシャーンッガシャーンッ

苗木(僕は死ぬけど、舞園さんはこれからも頑張って生きてね…)

舞園「…苗木君っ!」

苗木(さようなら、皆……そして、舞園さん)

ガシャーンッガシャーンッガシャーンッ

苗木「……ん?」

苗木(あれ、僕……生きてる?)

苗木「ここは…ダストシュート?」

苗木(何で僕はこんなところに…)

苗木「何か落ちてる……」

苗木「こ、これは…!?」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年09月21日 (土) 04:14:35   ID: jQevOXg8

こんな終わり方ひどい*\(^o^)/*

2 :  SS好きの774さん   2014年03月15日 (土) 09:30:14   ID: xABnlGGR

準備しとけやバカヤロォ!!!

3 :  SS好きの774さん   2014年04月30日 (水) 10:37:59   ID: lf6M5VSV

ここまできたら最後までやれよ

4 :  SS好きの774さん   2014年06月28日 (土) 11:46:28   ID: MDH7ZcPK

あほだな

5 :  SS好きの774さん   2014年07月15日 (火) 17:02:34   ID: NA4SfbF2

クズが

6 :  SS好きの774さん   2014年08月06日 (水) 20:34:01   ID: PcOAcEJ4

アホアホアホ

7 :  SS好きの774さん   2014年11月03日 (月) 16:18:39   ID: 0-Q_sIbI

この後が気になるだろ!あほあほあほあほあほあほあほあほあほあほあほあほあほあほあほあほあほあほあほあほあほ

8 :  SS好きの774さん   2014年11月23日 (日) 03:34:35   ID: Ku4loZiQ

このあとは6章につづくべ

9 :  SS好きの774さん   2014年12月24日 (水) 10:50:05   ID: -AVJ7sul

あほ

10 :  SS好きの774さん   2014年12月29日 (月) 04:06:27   ID: vQHcq8cs

空気読めや死ね

11 :  SS好きの774さん   2015年09月08日 (火) 09:29:15   ID: yWdqoOve

模擬刀で刺殺←!?

12 :  SS好きの774さん   2015年11月19日 (木) 15:55:33   ID: SaXcxbs3

↑の気持ちわかる笑
模擬刀じゃ刺せないだろw

13 :  SS好きの774さん   2017年02月02日 (木) 18:48:52   ID: vfDKM-NP

模擬刀刺殺やなすり付け下手園さん(無理はないが)で笑ってたら
衝撃のラスト(そんなものは無かった)

14 :  SS好きの774さん   2017年04月21日 (金) 00:02:43   ID: VwLf5u8b

あぽ

15 :  SS好きの774さん   2017年05月09日 (火) 15:32:51   ID: bFWPkjoV

アポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポアポ

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