レヴィ「あ゛ー!くそったれ!!」
ロック「おい、急に大声出すなよ。町中だぞ!」
レヴィ「叫びたくもなるぜ、なんなんだよこの暑さは」
ロック「一応、ロアナプラより気温は低いみたいだけど」
レヴィ「いいかロック、そんな数字なんかクソの役にもたたねぇんだよ」
レヴィ「大事なのは、シャツの背中が張り付いちまうかどうかだ」
レヴィ「大体どうなってんだ、こないだは雪が降ってたんだぞ!」
ロック「バカいうなよ、冬と比べるなよな……ただ、俺がいた頃の日本はこんなに暑くなかったと思うけど」
レヴィ「ああ畜生、もう帰りてえ」
ロック「文句言うなよ、今回の案件でホテル・モスクワからいくらギャラの支払いがあったと思ってるのさ」
レヴィ「札束積み上げたらあそこに見える『スカイ・ツリー』と同じくらいの高さかもな、ハハ」
ロック「それも前払いでだ。バラライカさんにしちゃ気前が良すぎる」
レヴィ「いいじゃねえか、アタシらだってガキの使いじゃねえんだ。金が多くて困るこたないぜ」
ロック「本当にそうだといいんだけどさ……」
レヴィ「ところで、当の姉御本人はどこに行っちまったんだよ」
ロック「バラライカさんなら、明日の取引までは別の仕事があるらしい」
レヴィ「ヘッ、お忙しいこって」
ロック「……まいったな」
レヴィ「なんだよ、ヒマシ油飲まされたガキみたいな顔して」
ロック「いや、確かに地元なんだけど、東京と言っても広くてさ。あまりこっちの方は詳しくないんだよな……」
ロック「正直、迷子になっている気がする」
レヴィ「おいおい、勘弁しろよ!このクソ暑い中目的地もわからねえで歩かせてたのかてめえ!」
ロック「お、おい!銃をしまえよ!ここは日本だぞ!」
レヴィ「知るか!こちとらクーラー効いた部屋でバーボン飲んで寝たいんだよ!何時間飛行機の中で缶詰してたと思ってんだ!」
ロック「ほんとやめろって!仕事前に捕まりでもしたら、バラライカさんに殺されるぞ!」
レヴィ「ハッ!平和ボケした日本の警察に、そんなヘマするわけねえだろ!アイツら本物の銃声聞いたら腰抜かすぜ!」
両津「こら!貴様!毎度毎度人の昼飯盗みやがって!今日という今日は許さんぞ!」バキュンバキュン!
野良犬「キャインキャイン!」
レヴィ「」
レヴィ「お、おい」
ロック「ああ」
レヴィ「今、撃ったよな」
ロック「あ、ああ」
レヴィ「日本の警察は、その辺の野良犬で射撃訓練するのか?」
ロック「まさか、信じられないよ。ホルスターから銃を取り出しただけで新聞沙汰だ」
両津「逃がさんぞ!わしのコロッケ返せ!」バキュンバキュン!
野良犬「キャインキャイン!」
レヴィ「」
ロック「」
レヴィ「オーライ、みんな暑すぎて気が立ってるんだ。そうだろ?」
ロック「いや、俺にはよくわからない……」
両津「……ん?」
ロック「ひっ」
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