レヴィ「一体どこのどいつだよ?その>>3ってーのは、こちとら久々の休みだって聖母マリアがリンボーダンス披露するくらい楽しみにしてたんだぜ、ダッチ」
ベニー「ロックとドライブだってはしゃいでたもんねぇ」
ダッチ「そりゃすまねぇな、婚前旅行の邪魔したとあっちゃギロチンの刃でリンボーさせられたって文句は言えねぇや」
レヴィ「……オーケーオーケー、二人揃って愉快にタップダンスしてぇみたいだな?あぁ!?」
ロック「まぁまぁ、落ち着けよ、レヴィ。そういきりたってちゃ話も進まない」
レヴィ「チッ」
ロック「で、ダッチ。レヴィも聞いてたが、その>>3って言うのは誰なんだ?」
建設者
ダッチ「あぁ、なんでも建設者、らしいんだが……」
レヴィ「はぁ?建設者ってーとあれか?家とか作ったりするブルーカラーの?」
ベニー「って事はなんだい、建設用材でも運ぶわけ?ラグーンはあくまで魚雷艇だし、大量の建材なんかは運べないよ?」
ロック「………」
レヴィ「ヘイ、ロック。アンタもなんとか言いなよ。ブルーカラー風情にあたしらの貴重な休日が潰されるんだぜ?」
ロック「……ダッチ。この仕事、裏には誰がついてるんだ?」
ダッチ「流石にお前は気付いたか」
ロック「あぁ、そりゃ気付くさ。休日を潰してまで取りかからなきゃならない程急ぎで、尚且つ他の仕事をキャンセルしてでも優先するなんて、一介の建設者への対応としてはおかしすぎる。そうだろ?」
ダッチ「ちげぇねぇ」
ベニー「……なるほどね、確かにおかしい」
レヴィ「どういうことだよ、ロック。あたしにもわかるように説明しやがれ」
ロック「レヴィ、少しは自分で考え――」
レヴィ「あーあーうっせぇうっせぇ!考えてもどうせわかんねぇから聞いた方が早い、って考えたんだよバカロック!さっさと説明しろ!!」
ロック「はぁ……いいかい、レヴィ?本来なら今日は休日の予定だった。だけど、明日は?」
レヴィ「張の旦那のとこからの仕事、だったか?」
ロック「その通り。だけど、今日から別件の仕事に取りかかるんなら、恐らく明日にはラグーン号はロアナプラにいない。そうなると、どうだ?」
レヴィ「なぁるほど。話を聞く奴も、舟もみんないねぇんじゃ仕事の依頼なんかできっこねぇ。張の旦那の仕事は、キャンセルってことになるな」
ロック「そういうこと。この結果から、この仕事の優先度は張さん、ひいては三合会(トライアド)のよりも上って言うことになる。ただの建設者相手にそんなvip待遇なんて、有り得ないだろ」
レヴィ「だから、そのブルーカラーの裏に力を持った誰かがいる、ってぇ寸法か……で、誰だ?ダッチ」
ロック「いいとこだけ持っていきやがって……」
レヴィ「沈黙は金、だぜ。ロック。もっとも、股間にぶら下がった金の玉をカトラスでぶちまけられてぇっつーんなら止めはしねぇが」
ロック「はいはい……」
ダッチ「ま、裏なんて大層なもんじゃねぇ。依頼人の仲介者は>>9だ」
マザープログラム
ダッチ「そいつは、こう名乗った《マザープログラム》」
レヴィ「なんだ、そりゃ?」
ダッチ「俺も、初めはそう思ったさ。どこぞのマザコンが悪戯電話でも掛けてきたのか、ってな。即座に叩ききってやった」
ベニー「あぁ、あの時のか」
ロック「それで?悪戯ですんだなら僕らの休日は潰れていない。続きがあるんだろ?」
ダッチ「勿論だ。その後、俺はちょっと私用で出掛けてな、公衆電話の側を通ったときだった……突然、鳴り出したんだよ」
ロック「まさか、電話が?」
レヴィ「ハッ、どこのb級ホラーだってんだよ!」
ダッチ「レヴィ、冗談じゃねぇ。ビジネスの話をしてるんだ。チャチャを入れんな」
レヴィ「……オーケー、ボス」
ダッチ「ま、当然俺は鳴り出した電話なんか気にせず素通りした。通る先々で公衆電話が鳴き喚いてたが、それもスルーしてな」
ダッチ「そしたら奴さん、痺れを切らしたらしくてな」
ダッチ「俺の半径30m位か、範囲内の奴らの携帯が一斉に鳴りだした」
ロック「………」
ダッチ「流石にこの俺も冷や汗もんだったぜ。驚きすぎて肌が真っ白になっちまうかと思うぐらいにな」
ダッチ「もう、無視はできなかった。公衆電話の受話器を取ったよ。周りに響いてた呼び出し音も同時に止んだ」
ダッチ「電話の主は、やっぱり《マザープログラム》だった」
―――――
―――
―
ダッチ『あー、ハロー?』
マザー『ハロー、やっと話す気になってくれたようで嬉しいよ。ラグーン商会』
ダッチ『ウチは喧しいのはガンパーティー以外お断りなんでね。電子音の大合唱なんて悪趣味すぎるぜ……あー』
マザー『マザー、でいいですよ。先ほども少々話しましたが、仕事の依頼をさせていただきたい』
ダッチ『マザー、申し訳ないが、こちとら景気がよくてな。先約の仕事が詰まって――』
マザー『――三合会並びにホテルモスクワにはこちらから話を通しております』
ダッチ『……その話が本当だとして、だ。アンタ、何者だよ』
マザー『それは、仕事には関係のない話ですよね?また、連絡致します。事実確認の時間が必要でしょうし』
ダッチ『オーライ、それじゃあな』
―――――
―――
―
ベニー「ダッチ、勿論バラライカさんと張さんには……」
ダッチ「あぁ、確認した。結果はこの状況を見たらわかるだろ?ベニーボーイ」
ロック「つまり、この依頼の裏にいるのは三合会とホテルモスクワの二大組織と同意ってことか」
ダッチ「あぁ、そういう意味で考えれば、信用はできる。しかしな……」
ロック「どこかきな臭い、だろ?三合会、ホテルモスクワは共存体制はとっているが、必ずしも協力し合う関係ではない筈だ。むしろ裏では、互いが互いをどうにか食いちぎろうと牽制しあってる」
レヴィ「だぁぁぁぁぁぁ!!難しい話はいい加減終わりにしよーぜ?じゃねぇと自分の耳吹っ飛ばしたくなっちまうよ、受けたからには仕事するしかねぇんだしよ」
ダッチ「ま、レヴィの言うことも一理ある。それに、良い時間だ。ベニー、車だしてくれ。誉れ高きブルーカラーを拾いに行くぜ」
ベニー「それで、どこに向かえばいいんだい?」
ダッチ「>>18だ」
1.イエローフラッグ
2.暴力協会
3.三合会
4.ホテルモスクワ
5.港
選択によって登場キャラ変化
5
ダッチ「港に向かってくれ、そろそろ到着してる頃合いだ」
ベニー「オーライ、ボス。飛ばすよ」
――同時刻、港
???「ロアナプラ……若様の命とは言え、またこの地に足を踏み入れることになるとは」
???「婦長様、気をつけませんと……この町はクソ溜まりです、何が起きるか」
???「そのようなはしたない言葉遣いはおやめなさい。そうまで言うのならば、アナタは建設者様の側で警護を」
???「はいっ!!」
建設者「…………」
――キキィ
ベニー「着いたよ、ダッチ。ラグーン号の近くでよかった?」
ダッチ「あぁ、上々だぜベニーボーイ。あちらさん、この近くまで来てくれてたようだ」
レヴィ「暗くてよく見えねぇが、三人か?ドックの前に立ってやがんな」
ロック「……あのシルエット、すごく見覚えがあるんだけど」
ダッチ「あー、護衛をつけてるとは聞いてたが……まさかな、っと近付いてきた」
レヴィ「……ヘイ、ロック。今日は勘が優れてるみたいだな、オイ。アタシも見覚えあるぜ、反吐がでるほどにな」ギリッ
ベニー「メガネだけ変に光って見えるね……ターミネーターの再来だ」
ロベルタ「……ご機嫌よう、ラグーン商会の皆様」
ファビオラ「もう顔も見たくありませんでしたが、若様の命により建設者様をお連れしました」
建設者「……」ペコッ
ダッチ「まさかお前たちが護衛とはな……ま、元気そうで何よりだ」
レヴィ「おめーに護衛が勤まんのかよ、クソメイド。守るより壊す方が遙かに得意だろうが、ショタコンの雌犬が」
ファビオラ「婦長様になんてことをっ!!アナタは相変わらず――」
ロベルタ「ファビオラ、お止めなさい。私共は争いに来たわけではないのですよ」
ファビオラ「しかし……っ!」ギリッ
レヴィ「おぉ、居たのかチビガキ。てめーは相変わらずだなぁ、オイ。小さすぎて見えなかったから、居ないもんだと思ってたぜ」ヒャッヒャッヒャ
ファビオラ「………」ギリリッ
ロベルタ「ホラ、落ち着いて。お水でもお飲みなさいな」スッ
レヴィ「それに比べてフローレンシアの猟犬(笑)様も大人しくなったもんだ、愛しの若様の力かい?」ニヤニヤ
ロベルタ「……」ピクッ
レヴィ「あれか?犬なだけに発情期って奴が?ショタな若様を思って夜な夜なヨガってる内に満たされたのか?」ニヤニヤ
ロベルタ「………」ビキッ
レヴィ「それとももう襲っちまったかよ?若様のピーーの味はいかがでちたかー?」ケタケタ
ロベルタ「―――ぶチコロす」グシャ
レヴィ「――ハッ、上等だッ!!」バッ
ロック「>>25」
やめろレヴィ!! 露出お散歩プレイにハマってる事をバラすぞ!!!
待てレヴィ、建設者が何か言うみたいだ……
自分で安価にしといて>>24みたいなヤバいの来ないかドキドキしてたから
無難で安心した
風呂行ってくるんで
上がって寝落ちしなかったら続き書く
恥ずかしながら安価スレ立てたの初めてなもので
ビビりながらやってます
ロック「待て、レヴィ。建設者が何か言うみたいだ」
レヴィ「……あん?」チラッ
ロベルタ「………チッ」スッ
建設者「……ラグーン商会、及びラブレス家の方々。争いはそこまでにしていただきたい。ラブレスは護衛、ラグーンは護送。双方、この仕事においては協力関係にあるはずだ。諸君等は一流のプロなのだろう?個々の諍い、実に結構。しかし、仕事に私情を持ち込むのは三流のやることだ。私の命は諸君等に掛かっている。そんな命を預けた相手が三流止まりなど、考えたくないものだな」
レヴィ「……ほう、あたしらが三流ねぇ。オーケー、ブルーカラー。アンタ、煙草は吸うかい?」ビキビキ
建設者「あぁ、吸うが――」
レヴィ「――なら、もっと吸いやすいようにそのでこっぱちに風穴空けてやるよッ!!」ジャキッ
ロック「っ止めないか、レヴィ!!」バッ
レヴィ「ロ、ロック!!?」
ダッチ「ロック、グッジョブだ」ガシッ
レヴィ「ダ、ダッチ!!何しやがる!離しやがれ!!」ジタバタ
ダッチ「少し落ち着け、二挺拳銃。クールに行こうぜ、クールに。おい、ベニー!!」
ベニー「はいよー」サッ
レヴィ「あっ、ベニーてめぇカトラスを!!!」
ロック「……いい加減にしろ、レヴィ」
レヴィ「ロック……お前等何で庇いやがる!?ソイツはあたしらの休日をぶっ潰しておいて、ラグーン商会を三流呼ばわりしやがったんだぜ!?」
ロック「違う、間違ってるんだよ、レヴィ。彼は俺達を三流呼ばわりなんてしていない。『三流になるな』って警告してくれただけだ」
レヴィ「………」
ロック「お前がここで彼を殺せば、ラグーンは依頼人殺しの輸送屋になっちまうばかりか、ロアナプラでの信用を完全に失う。それが判らないか」
レヴィ「………チッ」ペッ
ロック「あー、申し訳ない。ミスター?」
建設者「ミスター付けも、俺の自己紹介もいい。俺は建設者、それ以上でも以下でもない。言われた場所に行き、言われたものを作る、それだけだ」
ロック「は、はぁ。わかりました」
レヴィ「……変な野郎だぜ」ボソッ
ベニー「職人、って奴なのかな?一芸に長けた人間は変人が多いとも言うし」コソコソ
ダッチ「さて、一区切り付いたとこで詳しい依頼内容を聞かせてもらいたい。こっちは例のマザーから、お前さんがこの日この時間にここにくる、ってぇ事しか聞かされてねぇんだ」
建設者「あぁ、>>35まで>>37を運んでくれ」
奴隷オークション会場
とある機械(巨大ロボ)の核となる最後の部品(組み立て方以外の中身の詳細は知らされていない)
建設者「奴隷オークション会場へ、こいつを運んで欲しい」スッ
ダッチ「奴隷オークション会場とはまた……きなくせぇ場所だな。そいつはアタッシュケースか、渡してくれ」
建設者「ダメだ、大事なものが入ってる。それに、俺が持ち運ぶ手はずになってるんでな」
ダッチ「そうかい、中身を聞いても?」
建設者「その情報は運送に必要なのか?」
ダッチ「あぁ、必要だ。ウチのラグーンは魚雷艇なんでな、爆発物なんかが入ってちゃたまんねぇ。ふとした拍子に落とされてドカン、誘爆して月まで吹っ飛ばされちゃたまんねぇからな」
建設者「……とある機械の部品だ。爆発性はない」
ロック「機械?」
建設者「ロボットのコアパーツだと聞いてる。用途は詳しく知らされてないがな」
ロック「……待ってくれ、少しおかしいんじゃないか?」
建設者「なにがだ?」
ロック「アンタ、さっき言ったよな。『言われた場所に行き、言われた物を作る』って」
建設者「……あぁ」
ロック「確かに、それだけなら辻褄はあってる。だが問題は、アンタが『建設者』ってことだ」
レヴィ「なるほどな、確かにおかしいぜ。このアタシでもわかる。ブルーカラー、アンタが作るものは機械なんかじゃねぇ、建物のはずだ。機械作りなんかはホワイトカラーの技術屋共の仕事なはずだぜ?」
建設者「………」
レヴィ「何を隠してやがる、吐け」チャッ
ロック「……今度は、止めないんだな」
ロベルタ「私どもにも、現状のきな臭さは理解できます。そして、若様の命には『変だ、と感じたならばまずは自身の身の安全を優先し、仕事を放棄せよ』というのも含まれておりますので」
建設者「ハッ、参ったなこりゃ」
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