【安価】男は自分の騎士道を貫くようです (101)
【前置き】
このスレは『人間と妖精』の世界、設定を元にしたシュミレーション仕立てのオリジナル安価スレです。
このスレを立てる際、先人の多くの安価スレを参考にさせて頂きました。この場を借りて感謝します。
【注意】
・安価初心者のため、やむを得ずgdgdになってしまう可能性があります。
・ある程度、ストーリーは決まっていますが行動、セリフ安価によって変化します。
・カオス覚悟ではありますが、あまりにも的を得ない安価内容の場合、安価をずらす場合があります。
・更新は遅めです。気長にお待ちください。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1377507936
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これはかつて、人間と妖精とが共存し合っていた時代のお話です
ある王国で人々は生活をし
エルフやドワーフなどの妖精たちは
人間とそれなりの交流を交えながら 離れた地で集落を作り静かに暮していました
ある日 小さな村に住む少年は 無き父の遺志を受け継いで剣を取り 王国の騎士になることを決意しました
小さな騎士は 共に騎士団に所属する仲間たちと出会い 絆を深めていきます
「我々は共に助け合い 騎士道を貫く」少年はその言葉を胸に成長していきます
ある任務の最中 仲間である騎士の一人が傷つき倒れてしまいました
それを助けたのは 妖精であるエルフ
エルフは妖精だけの特別な魔法を行い 傷を治してあげたのです
しかし その日からその騎士の様子がおかしいのです
なんと特別な儀式により その騎士は呪われてしまったのです
妖精の奴隷になってしまった騎士は 同じ騎士たちを裏切って戦争を起こしました
人と妖精は戦争を始めました
小さな騎士も戦場に行かなくてはなりません
しかし 小さな騎士は 仲間だった元騎士に剣を向けることができませんでした
「我々は共に助け合い 騎士道を貫く」
大切な仲間を守るか 騎士道を貫き仲間を殺すか 選ぶことができなかったのです
小さな騎士は 堪えきれずに逃げ出しました
王国を逃げ出す小さな騎士
泣きながら 怯えながら 選択することを拒んだのです
王国を背にして 小さな騎士は逃げ続けます
海を 山を 越えて ずっとずっと遠くまで逃げ続けました
小さな騎士が王国から逃げ切ったとき 世界は金色に光りました
その金色の光は 王国をやさしく包みました
人も 妖精も 弱い人も 強い人も
全ての物を 包み込んで消してしまいました
それから その王国がどうなったか知る人はいません
ただ一人だけ 小さな騎士だけはその地を忘れることができません
小さな騎士は 逃げ出したことを後悔し続け ひとり悲しみにくれながら生き続けましたとさ
おしまい
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―――
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子供「うーん…なんだかよくわかんない」
???「だいぶわかりやすく話をしたつもりだったんだが…」
子供「それで、その騎士さんはどうなったの?」
???「……どうもしないよ。ただ死ぬ時をひとりで待ったのじゃ」
子供「えー…そんなの、なんだか悲しい物語だね」
???「ゴホッ、ゴホッ…そうだよ。何かを護るということは何かを犠牲にすることでもある。」
???「人は儚く脆い。だから、騎士は選ぶことができなかったんじゃ…」
???「…もう一度妖精と、人間とが手を取り合って生きてく…」
???「それが正しいと、決まっておるのに…ゴホッ」
???「さぁ、もうお話は終わりだ…もう寝なさい」
子供「…ねぇ。大人になったらぜったい騎士になる…。そして、みんなのこと守るんだ」
???「…そうか。お前は、立派な騎士になれるよ」
子供「本当に!?やったぁ!!」キャッキャッ
???「……いいか、よく覚えておくといい」
子供「?」
???「自分にとって、何が守るべきものなのか…しっかりと胸に、刻むんだ」
???「そうしていれば…きっとお前は騎士であり続けられる」
子供「…うん。わかったよ」
???「そう、か…それならいい」
???「あぁ……わしは…わしは…」
子供「……じいちゃん?ねぇ、じいちゃんってば!!」
???「…お前は…立派な騎士になるんだぞ…いいか…立派な…騎士に…」
子供「待ってて!!いまお医者さんを連れてくるから!」ダッダッ
???「………すまない…… ……わしは、お前を……」
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―――数年後―――
「では、これより騎士団選抜試験を始める。よーい、始めっ!!!」
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騎士団入団 筆記試験
名前【>>13】 性別【男】
問1【この国の正式名称を答えよ】
回答【>>14】
問2【もし生まれ変わるなら、何になりたいか。以下の4つから1つ選べ】
1.剣と弓を持ち獲物を狩る狩人
2.天に祈りを捧げる司祭
3.筆を持ち社会を築く学者
4.巧みに人を騙す詐欺師
回答【>>15】
問3【身の危険を感じたとき、貴殿はどう対応するか。以下の4つから1つ選べ】
1. 勇敢に立ち向かい危機を脱す
2. 抵抗することなく危険を受け入れる
3. 様子を見て冷静に打開策を練る
4. 仲間を囮にして自分だけ逃げ出す
回答【>>16】
問4【自分を客観的に見た場合、どのような性格なのか答えなさい】
回答【>>17】
以上で筆記試験を終了する。
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ジョン・ドゥ
ヴェルトロ
4
1
1
ラジアータ思いだした
>>22
実はラジアータSSを作っていて、その没ネタがこれだったりします。
なので、ラジアータにストーリーが類似しています。というかほぼラジアータ
個人的にラジアータ知ってる人がいて歓喜
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騎士団入団 筆記試験
名前【ジョン・ドゥ 】 性別【男】
問1【この国の正式名称を答えよ】
回答【ヴェルトロ】
問2【もし生まれ変わるなら、何になりたいか。以下の4つから1つ選べ】
1.剣と弓を持ち獲物を狩る狩人
2.天に祈りを捧げる司祭
3.筆を持ち社会を築く学者
4.巧みに人を騙す詐欺師
回答【4 巧みに人を騙す詐欺師】
問3【身の危険を感じたとき、貴殿はどう対応するか。以下の4つから1つ選べ】
2. 抵抗することなく危険を受け入れる
3. 様子を見て冷静に打開策を練る
4. 仲間を囮にして自分だけ逃げ出す
回答【1勇敢に立ち向かい危機を脱す】
問4【自分を客観的に見た場合、どのような性格なのか答えなさい】
回答【手に入れられぬものを求め続ける者】
以上で筆記試験を終了する。
これから、具体的なキャラメイキングに入ります。
お手数ですが、ご協力ください。
「ジョン」の一人称
>>26
俺
ジョンの一人称「俺」
ジョンの一般的な他人に対する態度
1 俺様がジョンだ。誰だてめぇ
2 俺がジョンです。よろしく
3 俺は…ジョンって、いいます
4 俺?ジョンだけど。なんか用?
>>30
3
了解しました。
ストーリーを再開します。しばらくお待ちください
あっ、ひとつだけ忘れてました。
ジョンの年齢
>>35
18
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―――――
―――
試験官「うむ。では、面接を行う」
ジョン「はっ、はい」
試験官「では、名前と年齢を」
ジョン「えっと…ジョン・ドゥと言います。年は18です」
試験官「では、ジョン殿。なぜこのヴェルトロ騎士団に?」
ジョン「騎士が、小さなころからの夢で…えっと、それで」
試験官「…それで?」
ジョン「騎士になって、平和を守りたいなー…って」
・・・・・
試験官「そんな理由で、騎士を目指しているのかね?」
ジョン「そんな理由っ…?」
試験官「いいかねジョン君。騎士はヒーローごっこのお遊びじゃない。そんな半端な覚悟で騎士が勤まると思うかね?」
ジョン「……」グッ
ジョン「……そう、ですか」
試験官「…なにか言い返さないのか?」
ジョン「……」
試験官「…何もないなら、これで」
ジョン「俺はっ!!半端な覚悟でここに来たわけじゃ、ないっ…です」
試験官「……」
試験官「……1つ、有名な話がある」
ジョン「…?」
試験官「ある騎士のおとぎ話だ。その騎士は、自分の仲間か世界の平和か、選ぶことができず結局すべてを裏切り、逃げてしまうのだよ」
ジョン「…知ってます。俺も昔よく聞かされました」
試験官「そうか。では、もし君がその騎士だった場合どうする。
自分の手で仲間を殺さなければ、多くの被害が出てしまうという状況の時…、騎士と
して、君ならどうした?」
ジョン「……>>39」
全てを救うために足掻くだけだ
ジョン「……正直な話、俺には分かりません」
試験官「決断をしろ。それがお前の覚悟だ」
ジョン「…もし俺なら、どっちが大切で、守りたいかなんて優先順位…つけられません」
ジョン「…だから、全てを救う道を探します」
試験官「若い、な。そんなことができると思うか?私には、君が駄々をこねているようにしか見えない」
ジョン「…分かってます。そんなの決断でもなんでもないって」
ジョン「それでも、俺は足掻きます。手に入らないからこそ、俺はその道を追い求めます。」
ジョン「…それが俺の覚悟、です」
試験官「…今が試験だということを、忘れていないか?」
ジョン「えっ、あっ!!すいませんっ!!」
試験官「いや、いい。つまらない質疑応答に飽きていたところだ。キミの年で自分の意見を押し通そうとするヤツはなかなかいないよ」
ジョン「お恥ずかしい限りですっ…」
試験官「君の熱意は伝わったよ、もういい、下がりなさい」
ジョン「失礼します…」
試験官「あぁ、そうだ。土産話にもう一つ言っておこう」
試験官「何かを守るということは何かを犠牲にすることでもある。覚えておくといい」
ジョン「知っています」
ジョン「俺を育ててくれた人が、よく言っていました」
試験官「!…そう、か」
ジョン「…それじゃ、失礼します」
試験官「あぁ、合否は後程発表される。しばし待たれよ」
ギイイイイ バタン
補佐「なかなか珍しい若者でしたね」
試験官「あぁ、聞きなれた志望動機が出てくると思ったんだが…平和を守るため、ときたもんだ」
補佐「なんか聞いてるこっちが恥ずかしくなっちゃいましたよ」
試験官「おや、私も昔はあんなだったんだが」
補佐「団長殿が、ですか!?…信じられません」
試験官「ははは、私も擦れてしまったかな。…あの若者は、きっとこの世界では生き辛いだろうな」
補佐「何かを犠牲にしてまでも騎士は国を守る。でしたっけ」
試験官「耳が痛いな。お説教かい?」
補佐「いえ、団長様にそんな無礼なことはできませんよ」
試験官「偉くなればなるほど、叱ってくれる人が少なくなるなぁ」
補佐「あの若者、合格になさるのですか?」
試験官「気分…しだい、かな」
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――――
――
ジャン・キャリー
キャラは名前より性別から決めた方がやり易いと思うよ
安価は男
常に自分自身を頂点と考える高飛車
しかし、自分をコケにする者や考えの異なる者に対しては素の性格である負けず嫌いな所が現れる
>>52
【ジャン・キャリー】 【男】
【性格】
常に自分自身を頂点と考える高飛車
しかし、自分をコケにする者や考えの異なる者に対しては素の性格である負けず嫌いな所が現れる
安価ありがとうございます。
また、忘れてました。
彼の年齢>>55
18
同い年ですね。了解しました。
しばしお待ちを
ジョン「はああぁぁぁぁぁ……これは、落ちたかなぁ……」
ジョン「……やっぱり、俺には無理だったのかなぁ」
?「退け。邪魔だ」ドンッ
ジョン「あっとと、すいません」
?「ん…お前、受験番号121番か?」
ジョン「えっ、あぁそうです…けど」
?「そうか…なるほど、こいつが…」ジロジロ
ジョン「えっ、あの、なんでしょうか」
?「ふん。やはり理解できない。このつまらなそうなヤツが121番なのか?」
ジョン「…話が見えない」
?「おいお前。名はなんという」
ジョン「……」ムカッ
ジョン「…普通、こういうのって自分が名乗るのが先なんじゃないんですか?」
?「おぉ、そうだったな。我は122番だ」
ジョン「あー…えっ?」
?「それで、121番。お前の名はなんという」
ジョン「…ジョン・ドゥ、です」
?「そうかジョンか、我と名が似ている。許せぬ、改名せよ」
ジョン「…あの、もしかして馬鹿なんですか?」ピクッ
?「馬鹿、と言ったか?」ピクッ
ジョン「いや、ここまで人の話がきけないのは馬鹿じゃないか…」
ジョン「脳みそが腐ってるんですね!!」ニカッ
?「剣を抜けえええええええ!!!!!」
ジョン「ちょ、うわっ」
?「由緒正しきキャリー家を侮辱した罪は重いぞ?さぁ、剣を抜け」
ジョン「いやっ、別に御家じゃなくて、貴方を馬鹿にしただけで…」
?「尚、許せぬっ!!」ブンッ
ジャン「うわっ!!本当に抜いたよ」
ジャン「我の名はジャン・キャリー。いざ参るっ!!」ズシャァ
ジョン「…しょうがない。くそっ」ジリッ
試験官「はーい。喧嘩はやめようねー」グシャァ
ジョン「うわっぷ!!」グシャ
ジャン「ぐわっぷ!!」グシャ
試験官「駄目だよ?城の中で決闘を始めちゃ」グリグリ
ジョン「いだだあだああっ!!」グリグリ
ジャン「やああめええろおおおお」グリグリ
補佐「どうしました?団長殿」
試験官「いや、なんか若者たちが喧嘩してたから。仲裁役」
ジョン「ごめんなさいっ!!すいませんっ!!」グリグリ
試験官「うん。物わかりが良くてよろしい」ニコッ
ジャン「我は悪くなああああい」グリグリ
補佐「……もう許してあげてください。その子、キャリー様のご子息です」
試験官「えっ、嘘。ごめんっ」パッ
ジョン「はぁ…はぁ…なんなんですか…一体」ヒリヒリ
ジャン「うおおおお…でこがぁ…うぬうううううう」ヒリヒリ
補佐「お二人とも大丈夫ですか?」
ジョン「えっ、あっはい。まぁ…」
ジャン「くそう、邪魔をするな。こいつっ」ジャキッ
ジョン「っ…」
補佐「やめてくださいジャン様。みっともないですよ」
ジャン「ん、そうか」ジャキン
ジョン「……」
補佐「すいませんジョン殿。このお方もまだ子供なのです」
ジャン「もう子供ではない」
試験官「大人は少しのことで剣を抜いたりしません」
ジャン「…むぅ」
名前が紛らわしいな
試験官「それで、なんで喧嘩してたの?」
ジョン「名前を聞いたら馬鹿にしてきたので」
ジャン「名前を教えたら馬鹿にしてきたのだ」
試験官「……翻訳おねがい」
補佐「団長殿がジャン様の面接のときに、前の番号のヤツは面白かったなぁと話をして、気になったジャン様が自分の面接番号の、前の番号であるジョン様を見つけ、見つけた嬉しさと興奮で名を聞いたが、名乗るときは自分から言えと言われ、思わず自分の名前を面接番号で答えてしまい話が
こじれた。ということじゃないですか?」
試験官「……」
ジョン「……」
ジャン「見事だ」
補佐「いえ、それほどでも」
>>63 一時的処置
試験官「とっ、とにかく。見なかったことにしてあげるから、早く控室に行きなさい」
主人公「なんだかすいません…お騒がせして」
試験官「いいのいいの。気にしないで」
ジャン「まだ、結果は出ないのか」
補佐「えぇ、もう少しです」
ジャン「わかった。…おう、ジョンとやら」
主人公「……なんだよ」
ジャン「剣を抜いたとき、お前、半歩下がっただろう」
ジャン「逆だ。半歩前に出ろ。お前の居合いだとそこがジャスト、だ」
主人公(……こいつ)
ジャン「なかなか楽しかった。また遊んでやろう」テクテク
主人公(ジョン)「……」
試験官「んー…青春だねェ」
補佐「……」ポカッ
試験官「…イテッ」
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――
試験官「えー…それでは、合格者の発表を行う」
試験官「………番…74番…89番…94番…112番」
男(…どうだっ…どうだっ!!)
試験官「…120番…12…」
安価下1 コンマ00~20で合格。それ以外は不合格
えい
ジョン「…………」
ジョン「―――――っ」
ジョン「……落ちた…か」
キャリー「…おい、何をぼけっとしている。いくぞ」
ジョン「…ん?なにがだ」
キャリー「いつまでも、こんなところにいても仕方がないだろう」
ジョン「おい、ちょっと待て。俺は、落ちたんだ。お前と一緒に行っても仕方ないだろう」
キャリー「……いいからいくぞ。指図するな」グイッ
ジョン「……っ、馬鹿にするのもいい加減にしろよ!!俺はッ騎士になれなかったんだぞ!!」
ジョン「からかう、のも、いい加減に…」
キャリー「………」ポロポロ
ジョン「お、おい、なんで泣いてるんだよ」
キャリー「見るな」グイッ
ジョン「お前、もしかして」
ジョン「落ちた…のか?」
キャリー「黙らないと、首を落とすぞ」
ジョン「……」
ジョン「…ごめん」
安価>>56 不合格(キャリーが)
56じゃねぇ、>>67だ
すいません。安価の結果が不合格って意味です(キャリーも)
疲れて訳わかんなくなってきたので、今日はここまでにします。
安価にご協力いただき、ありがとうございました。
明日も更新しますので、よろしくお願いします。
突然ですが、キャラクター安価です。
騎士団将軍の名前(試験官)
>>79
ティフォーネ
ジョン「……」
キャリー「……」
ジョン(空気が重い…)
ジョン「……」
ジョン(なんか話かけたほうがいいかな…)
キャリーに話しかけたいこと
安価下2~4から
ジョン「……」
ジョン(なんか話かけたほうがいいかな…)
キャリーに話しかけたいこと
安価下2~4から
ジョン「……」
ジョン(なんか話かけたほうがいいかな…)
キャリーに話しかけたいこと
安価下2~4から
ごめん、なんかPCがおかしい
安価下
ジョン「お、お前さ。小さな騎士のおとぎ話って知ってるか?」
キャリー「…面接のときに聞かれた話か」
ジョン「あっなんだ。お前も聞かれてたんだ」
キャリー「おい」
ジョン「えっ?」
キャリー「我の名前はお前、ではない。キャリーだ」
ジョン「あっ、えっ、そうだった。ごめん」
キャリー「……」
ジョン「……」
キャリー「それで、その話がなんだというんだ」
ジョン「…あの、騎士だったらって質問に何て返した?」
キャリー「簡単だ。民、そして国を守るに決まっているだろう」
キャリー「それが騎士として正しい姿だ。小さな犠牲無くして、大義を得ることなどできるわけがなかろう」
ジョン「そう、だよなぁ」
キャリー「お主は違うというのか」
ジョン「俺…は、本当のことを言うとどっちも選べなかった」
キャリー「……」
ジョン「子供の頃からさ、騎士にずっと憧れてたんだ」
ジョン「俺、生まれ育ったところがすごい田舎でさ。育ててもらったじじいからは飽きるほど騎士の話を聞いた」
ジョン「…正直、俺なんのとりえもなくてさ。勉強も苦手だし、剣も自慢できるほどじゃないし…」
ジョン「騎士を目指している、なんてほんとは言うことも恥ずかしいくらいでさ」
ジョン「…落ちたのだって、当然の結果だったんだよ。手に入らないものを追い続けていただけ、なんだよ…あはは」
キャリー「…吐き気がする」
ジョン「えっ?」
キャリー「その口から出るのはなんだ?いいわけか?愚痴か?正当化か?」
キャリー「そんなことない、と励ましてほしかったのか。ふん、吐き気がする」
キャリー「分かっていたのだろう。我にそんなくだらないことを言って、否定されることくらい」
ジョン「……」
キャリー「どうせ、罵ってほしかったのだろう?お前は駄目な奴だ。もう騎士なんてやめてしまえ」
キャリー「そう他人に言ってもらえるだけで踏ん切りがつくだろうからな」
キャリー「だったら、お望みどおり罵ってやる」
キャリー「お前は、できそこないだ。我に同情を求めるな。吐き気がする」
ジョン「……っ」
キャリー「我は、騎士になるためにここに来た。お前のような腑抜けとは違うッ!!」
キャリー「断固とした決意のもとでこの地に立っておるッ!!」
キャリー「他人に自分の立つ理由を求めるなこの腐れ野郎が。騎士は、他人の励ましや激励ではなく、自分の意志で剣を持つべきだろうがッ!!」
ジョン「…黙って聞いてれば」
キャリー「おぉ、怒ったか」
ジョン「……お前だって、騎士になれなかっただろうに」
キャリー「なに?」
ジョン「落ちたご身分でよくそんなこと言えるな。お前も俺と同じだろうに」
キャリー「聞き捨てならないな。だれが腑抜けと同類か」
ジョン「俺だって、こんなこと考えてる自分が嫌で嫌でしょうがないよ」
ジョン「だけど、俺だって騎士になりたかったんだ」
ジョン「なりたかったんだッ…」グッ
キャリー「っ……」ジリッ
ジョン「……」ジリッ
試験官「おっ、若者諸君じゃあないか」
ジョン「っ!!…試験官っ」
試験官「…また喧嘩かい?仲裁、する?」
ジョン「すいません…大丈夫、です」
キャリー「ふん…」サッ
試験官「まったく、若者たちは血気盛んだねぇ」
キャリー「……おい、答えろ。なぜ我を騎士にしなかったのか」
試験官「えっ、それ直接聞いちゃうの?」
キャリー「答えろ」
試験官「んー…単純にまだ騎士として認められないから、かなぁ」
キャリー「我と同じ年で合格した者もいたではないか」
試験官「ふー…いいかい?僕が言っているのはそういうことじゃあないんだ」
試験官「はっきり言うけど、今の段階で君たちの騎士としての素質はゼロ、だ」
ジョン「っ……」
キャリー「…何をぬかす貴様」
試験官「そのままを言っただけさ。このままじゃ君たちには騎士になれない。絶対に」
試験官「というより、僕が騎士にさせない」
キャリー「お前黙って聞いていれば…」
ジョン「どういうことですか」
試験官「……」
ジョン「理由を教えてください。納得がいきません」
試験官「…勘だよ。そうとしか言えないし、詳しく説明してもわかってもらえるとは思えないし」
ジョン「…そんな個人的なことで」
試験官「個人的?あはは、そうだね。騎士団将軍の個人的干渉ってことで許してよ」
ジョン「将軍…?」
キャリー「…なんだ、お主知らなかったのか?」
キャリー「こいつは、現ヴェルトロ騎士団将軍ティフオーネ・ジェンファーソンだ」
ティフォーネ「よろしくね」
ジョン「騎士団…将軍…」
ティフォーネ「ジョン君、そしてキャリー殿。君たちはまだ若い、若すぎる」
ティフォーネ「だからこそ、僕は君たちを未熟なまま騎士団で飼い殺したくはないんだ。わかってくれるね?」
ジョン「騎士を目指した時点で、死ぬことの覚悟はできています」
ティフォーネ「…そういうことも含めて、君たちは一度社会にでたほうがいい」
ティフォーネ「騎士は名誉ある仕事だが、何分閉鎖的な空気が内々にあるからね。人生で一度くらいは馬鹿やって遊ばなきゃ」
補佐「……将軍とは思えない発言ですね」
ティフォーネ「うわっ!!…いつからそこに」
補佐「聞かなかったことにしてあげますから、早く部屋に戻ってください。まだ会議の途中でしたよね」
ティフォーネ「…相変わらずだね、君は」
補佐「ほら、さっさと行ってください」ゲシッ
ティフォーネ「わかったわかった…蹴らないでくれよ…イテテ」
ジョン「……」
補佐「ジョンさん。キャリー様」
補佐「今年の騎士団試験はもう終わってしまいましたが…また一年後行われます」
キャリー「一年待て、と言うのか」
補佐「町には、ギルドと言うものがございます。そこで、腕を磨かれてはいかがでしょう」
ジョン「ギルド…」
補佐「腕利きたちが集まり、民間の依頼を引き受け、対応するところです」
補佐「あなた方は形色は違えども、光るものをお持ちです。その原石を将軍は大切にしたい、とのことです」
補佐「一年後、再びお会いできることを楽しみにしております。では」ペコリ
キャリー「……」
ジョン「……」
今日はここまで。
ジョンは根は子供だけれども、そのことを口にするのが恥ずかしくてつい自虐に走っちゃうなんちゃってクールバカ
ぱみゅぱみゅは根も態度も子供だけれども、そのことを誇りにしている天然熱血バカ
安価が少ないSSですが、これからキャラ増やしていくので是非ご協力お願いします。
女の子(切実
このSSまとめへのコメント
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