QB「喋るテディベアだって……?」 (123)

◇QBととある作品のキャラクターの交流です。

◇とある作品が色々と強烈なので、きっとQBのキャラ崩壊は避けられません。ご了承ください。

◇2次創作というものが初めてなので色々とおかしな点もあるかもしれませんが、どうかよろしくお願い致します。

◇進行は亀進行となることが見込まれます。

それではどうぞよろしくお願い致します。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1396533857

テッド?

上司「君は担当区域において非常に優秀なエネルギー回収率を誇っているようだね」

QB「ありがとうございます」

上司「そこで、少々他区域のヘルプに行ってもらいたい」

QB「他区域ですか?」

上司「ああ、前担当が精神疾患になってしまってね。エネルギーの回収が滞っているんだよ」

QB「他の個体は?」

上司「訳あって、派遣は難しい。何、君の手腕ならばすぐに回収を終えて日本に戻れるはずだ」

QB「……わかりました」

上司「ちなみに行き先はアメリカ、ボストンだ。宜しく頼むよ」

──────────────────────────────────────────

まどマギ×おっさんテディベア?
テッド好きとしては期待!

>>2
はい、そのとおりです。早々に気づいていただけて嬉しい限りです。

QB(訳がわからないよ。何故僕が担当区域を離れてまでアメリカに行かされるのだろう。非効率だろう)

QB(暁美ほむらへの対応や鹿目まどかの勧誘だって終わっていないのに……。まあどうせ別個体の機能も思考アルゴリズムも一緒なのだから関係ないか)

QB(飛行機という乗り物は本当に乗り心地が悪いね。とてもじゃないけれど真っ当な文明の生み出した産物とは思えないよ)

QB(人類の文明レベルの低さを指摘しても仕方ない、上司からの指示書を確認しよう……)

QB(……未回収のエネルギーが5件……うち一件が……27年間未回収?訳がわからないよ……)

>>4
ありがとうございます。まどマギキャラで登場するのは現状QBのみの予定ですが、もしかしたら今後他のキャラクターも登場するかもしれません。

両作品の世界観をできるだけ壊さないように頑張りたいと思います。

──────────────────────────────────────────
テッド「おいジョン今日はどうしたんだ?」

ジョン「テッド聞いてくれ!ローリーが俺のバイブルを捨てやがった!」

テッド「あん?バイブル?そんなもん街を歩いていれば勧誘のおばちゃんが配ってるだろう?」

ジョン「そんなホーリーなやつじゃないっ!フラッシュ・ゴードンだよ!ローリーはフラッシュ・ゴードンのDVDボックスを捨てやがったんだ!」

テッド「ファック!あのアマはついに俺達の信仰さえも侵そうってのか!?ジョン、付いてこい、あのアマに俺達雷兄弟の恐ろしさを知らしめてやる」

ジョン「待てよテッド、お前何するつもりだ?」

テッド「そらもうあれだ、『ひぃひぃはぁはぁ』言わせてやるんだよ」

ジョン「それは俺が毎晩やってるって!俺はそんな事よりローリーにフラッシュ・ゴードンの素晴らしさを知ってもらう手伝いをお前にして欲しいんだよ」

テッド「おーおーお熱いこって……感動的な復活の後ひと月で追い出されたと思ったらそういうことかい、兄弟。ジョン、お前はフラッシュ・ゴードンを卒業して、ブリジット・ジョーンズの日記でもローリーと二人で観ればいいんじゃないか?」

ジョン「テッド!……ああ、そうだ口が滑ったよ。今日ここに来る途中で新しい洗剤を買ったんだ、とても良く落ちるらしいぞ、頭の中の汚れがな」

テッド「ジョン、どうしてそれを早く言わない!さあ、早くよこせ!」

ジョン「まあ待て待て……こいつはローリーにフラッシュ・ゴードンの良さを知らしめてからだ」

テッド「ファッキンシット!てめえは兄弟を信用できねえってのか!」

ジョン「悪いが粉が絡んだ時は自分さえも信用できねえ」

テッド「……くそ、仕方ねえ。善は急げだ、ローリーはどこに居るんだ?」

ジョン「俺の家で多分メリーに首ったけあたり観てるんじゃないか?」

テッド「……おいジョン、DVDだけじゃなくてテレビも買う必要があると思うぞ」

ジョン「……どうしてだ?」

テッド「あのくそ映画のヒロインのお相手、テッドって言うんだぜ」

ジョン「……ファック!!!」

ローリー「……ジーザス……テレビが粉々じゃない……。聖書なんて投げるんじゃなかったわ……。……テッドだったから仕方ないわよね……」

前にもテッドとのクロスあったなぁ
まどか側の登場人物がだいたい全員薬中と化していた

淫乱テディベアかと

テッドの登場人物は全員ぶっ飛んでるから仕方が無い

やけに今日は板が重たいようですね……。もう少し続けようと思いますが、今日は早めに切り上げると思います。

QB「きゅっぷぃ。ようやく到着か。たったの1万キロしか離れていないっていうのに、13時間もかかるだなんて……」

QB「何はともあれ、さっさとエネルギーの回収をしよう。魔法少女の反応は……ボストン市街だね」

QB「……飛行機の次は列車か……どうにかならないものかな、この煩雑さは……」

テッドの再現率の高さにわろた
つーかあの後1ヶ月で追い出された設定ww

>>9
先駆者の方がいらっしゃったのですね、気付かずに始めてしまいました。
できるだけ内容が被らないように頑張りたいと思います。

>>10
それはそれでテッドと絡むのと同レベルにQBがひどい目に遭いそうですね。

>>11
真っ当な人間が皆無ですからね。それがいいところなのですが。個人的にはノラ・ジョーンズが衝撃的すぎました。

ジョン「……おいテッド、お前の悪い予想だけ当たるって癖、どうにかならないのか?」

テッド「はーっはっはっは!ひぃー!ほんとにテレビが粉々なんてローリーは俺の腹筋を断裂させるつもりか?」

ジョン「テッド、あんまり笑ってるとあのデブガキの親父と同じことをするぞ?」

テッド「ひっ!ジョン勘弁してくれ……あれは雷よりも恐ろしいトラウマなんだ……。考えてもみろよ、人間が腹のところで真っ二つにされたらどうなる?……そんなのSAWの世界だけで十分だろ?」

ジョン「おえっ……。こりゃ当分粉を決めるのは止めたほうが良さそうだな……幻覚で真っ二つになった人間を沢山見れそうだぜ」

テッド「シックスセンスだ!って売りだせば今度はジョンがTVに引っ張りだこになるんじゃないか?」

ジョン「隔離病棟に引っ張りだこにはなるかもな……。ってか、ローリーはどこに行ったんだ?」

テッド「今頃あれだ、粉々になったTVと同じ大きさのオブジェでも探しまわってるんじゃないのか?」

ジョン「ははは……はあ。たたでさえ金がねえってのに、くそっ!」

>>13
そう言っていただけると幸いです。まあ、1ヶ月は言い過ぎにしても1年と保たないのではないかと個人的には思いますねー。

テッド「とりあえず、どうする?綺麗さっぱりテレビを片付けてローリーを健気な子犬みたいに待つか、いっそ久しぶりに雷兄弟と馬鹿騒ぎをするか。まあ、訊くまでも無いよな?」

ジョン「そりゃあ、ローリーを……」

テッド「おいジョン、お前も世の中のくそ野郎どもと同じように女のケツに敷かれたい変態のドMだったってのか?……おいおい、勘弁してくれよ」

ジョン「テッド、俺は確かに変態のドMかもしれないが、ローリーの機嫌を取れば俺達のバイブルがこの手に戻るかもしれないんだぜ?」

テッド「そんな事を考えているからいつまで経ってもレンタカーショップの店員なんだよ。見ろよこの燦然と輝く状況証拠を。どっからどうみたってローリーがヒスを起こして、テレビをぶっ壊しちゃったーっていう図だろ?この状況でどうして俺達が下手に出る必要があるんだよ。いっそ、バイブルをDVDからBDにグレードアップするように要求したっていいぐらいだぜ?」

ジョン「……それも……そうだな……」

テッド「そうだジョン!そうこなくっちゃ!今日は最高の一日になりそうだぜ!まずは何からやる?酒か?薬か?女か?それとも……」

ジョン「全部に決まってんだろテッド!」

テッド「さすが雷兄弟っ!」

さてちょっと早いのですが、今日は板のゴキゲンもあまりよろしくない様子なので、ここで打ち止めにしたいと思います。

明日はもう少し早い時間から始められると思いますので、お時間のある方はどうかお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

乙!
テッド好きだから、続き待ってるぞ!

>>17
ありがとうございます。ご期待に添えるよう頑張ります。

コレは期待
テッドいいよね

>>19
ありがとうございます。魅力的な親作品を汚さないよう頑張ります。ほんと、テッドはしょーもないことで笑いたい時には最適ですよね。

淫夢商法かと思ったら違った

いい場所発見

テッドは駄作
って評価多いよな。下らなくて笑えるのに

予想以上の反響に少々戸惑っている次第です。本当にありがとうございます。

>>21
淫夢の関係ではないですが、色々とキャラクターの性格上卑猥な会話は多くなる気がします。

>>22
いい場所であり続けられるようどうにか頑張ります。

>>23
真面目に映画を観よう!という硬い気持ちで観ると駄作に映るのかもしれませんね。

肩の力を抜いてお酒でも飲みながら、バラエティ番組を観るぞ、というぐらいの気持ちで観れば本当に最高の作品だと思います。

プッシ-とかディックって出てくる?
プッシ- 膣

ディック いんけい

冗談でもいいからメンインブラックあたりにでてほしいなあ

>>25
卑猥なワードでもあまり直接的な表現は出ないかと思われます。ご了承ください。

>>26
メンインブラックもなかなか愉快な映画ですし、親和性は高そうに思えますね。

臭いスレ

>>5のように書き手のコメントとSS本文は同じレスにしない方がよいと思います。


それと、みんなが大好きなQBをあんまり酷い目に遭わせないでくださいね。QBは綺麗な子wktk

>>28
申し訳ないです。

>>29
貴重なご意見ありがとうございます。今後は一回の投下が完了してから返事等をしていきます。

本日は夜9時ごろからの投下になると思われます。よろしくお願いいたします。

皆様様々意見があるようですが、ひとまず完結までは書いていきたいと考えております。

よろしくお願い致します。それでは始めます。

ジョン「テッド、やっぱり最高だな!毎日はこうじゃないと!」

テッド「ようやく気づいたか兄弟!女なんて星の数ほど居るんだ、あんなヒス女に拘る理由がどこにあるんだ?」

ジョン「おいおいテッド、兄弟の経歴にバツが付いて欲しいってのか?」

テッド「今更バツが一つついたところで、目につくような経歴なのか?」

ジョン「この野郎!」

テッド「おいおい、落ち着けよ、ほらあっちでエクセルちゃんが待ってるぞ」

ジョン「ちっ、今日はテッドお前持ちだぞ」

テッド「はいはいわかったよ。……ってかエクセルってどんな名前だよ。本人は表計算の存在すら知らなそうな顔してっけど」

?「イケメンな熊さーん、どーう?私と一緒にイイことしなーい?」

テッド「おーぅ、ハニーさすがのセクシーさだぜ。ちなみにおねーさん名前は?」

?「名前?シリよ」

テッド「おおぅ、俺の携帯にもそんな名前の女の子が居たような気がするぜ。じゃあひぃひぃ言わせてやるから覚悟しな!」

ジョン「はあ……テッド、俺達何やってるんだろうな」

テッド「どうしたんだジョン、突然。出しすぎて哲学者の脳になっちまったのか?」

ジョン「いつまでも馬鹿なことやって、フラッシュ・ゴードンを捨てられたぐらいで家を飛び出して」

テッド「おいおいジョン、ふざけるなよ。今日は最高にハッピーな一日にするんじゃなかったのか?」

ジョン「家を飛び出した時点でハッピーな一日なんて見込める訳がなかったんだよ」

テッド「おいジョン、いくらバッドにキマったからってそりゃねえぜ。どうしたらいいんだよ、この俺のよ……兄弟を元気づけたいって気持ちはよ」

ジョン「ありがとうテッド、でも今日は帰ってどこかのホテルに泊まるよ」

テッド「おい、ジョン!」

QB「ふう、エネルギーの回収も残りはずっと回収されていない一件だけか。魔女化の話をしたらすぐに絶望してくれる魔法少女ばかりで助かったよ」

QB「さて、さっさと回収しようか」

ジョン「……なんだこいつは?」

QB「!?……君は僕が見えるのかい?」

ジョン「おいおいまじかよ、もう薬は抜けたはずだってのに、いよいよ俺もヤキが回ったのか?」

テッド「ジョン!おい待てよ……ってなんだこいつは?」

ジョン「おいテッドお前にもこの白くてでかいネズミみたいな生物が見えんのか?」

テッド「ああ、俺の頭が粉ですっかりやられてない限りは目の前にはっきりと見えるぜ」

QB(どういうことだ……僕の姿が見えるのは魔法少女の素養がある少女だけのはず。成人男性と……喋るテディベア?に見えるわけが……)

テッド「おいジョン、いいこと思いついたんだが聞いてくれるか?」

ジョン「何だテッド?」

テッド「幸いにも俺らの知る限りはこいつは所謂未確認生命体だろ?こいつを取っ捕まえて、テレビにでも売り込めば……」

ジョン「おいおいテッド、そんなことしたら動物愛護団体が黙ってないだろ?」

テッド「動物愛護団体が未確認生命体まで愛護するなんて聞いてねえよ。いいじゃねえか、俺がTVスターだった頃の生活を思いだせよ。バラ色だったろう?酒も女も粉も知らないがきんちょでもバラ色だったんだ。今あれだけの大金を手にしてみろよ。……たまんねえだろ?」

ジョン「……」

QB(……何にせよ、今は接触を避けるのがとくさ……)

QB「きゅっ!?」

ジョン「悪いな白いネズミさんよ。申し訳ないがちょっと一緒に来てくれるか?」

テッド「悪いようにはしねえよ。精々公共の電波でその麗らかな毛皮を晒すだけだって」

ジョン「そういうことさ。……おいこれ、あのデブガキの親父とやってること同じじゃねえか?」

テッド「……今ならあの親父の気持ちが少しばかりわかるぜ」

QB(……いざとなればいつでも逃げ出せるんだ、下手に言葉を発して警戒されるよりは今は知能が低いように振舞っていたほうが良いだろう……にしてもこの場に来るだけでも面倒だったって言うのに、本当に災難続きだよ……)

ジョン「とりあえず、さっさとホテルに移動しようぜ。幸いにもこいつも暴れる様子は無いしな」

テッド「ああそうだな、善は急げだ」

ジョン「さて、この白いネズミだけどどうする?」

テッド「どうするも何も今は夜中だ、明日の朝考えようぜ。もう酒が回って頭も働きゃしねえ」

ジョン「それもそうだな、とりあえず袋にぶち込んで置いとくか」

QB(ふう、彼らはとても知能が低いみたいだね。仮に僕が地球上の生き物だったなら閉じた袋のせいで窒息死しているところだったよ)

QB(さて、何故彼らに僕の姿が見えるのだろう……。そして、喋るテディベア。そんな知能的な人形を人類が生み出した事例なんて聞いたことがない。精々『大好きだよ』とか『僕QB』とか一言二言を喋らせる機能しかないはずだ)

QB(……人類には通常成し得ない事象……もしかして……)

QB(……!!やはりそうだ。この人間とテディベアから微かに願いの残滓を感じることができる……!すると……27年間未回収だったエネルギーというのは、この喋るテディベアに関するものだったのか!)

QB(どういった理由で少女ではない人間の願いが叶えられ、喋るテディベアが生み出されたのはわからないけれど、不幸中の幸いにも図らずして僕は最後のエネルギー回収対象に巡り会えたという訳か……。)

QB(ソウルジェムの行方もわからないし、わからないことだらけだけれど、暁美ほむらのおかげでそういうことにも慣れてきたしね。ひとまずは気長に待つとしよう)

QB(ここは大人しく彼らの望みに従って、情報収集に努めるとしよう)

テッド「おい、ジョン起きろ。いい加減に起きねえとレイトチェックアウトの料金を取られるぞ」

ジョン「……ああ、テッド。ちょっと声を抑えてくれ。頭の中でメタリカが爆音で演奏してやがる」

テッド「そりゃいいや、是非とも俺の頭にも実装して欲しいもんだ」

ジョン「後頭部から引き裂いて、頭の中にスピーカーを捩じ込んでやろうか?」

テッド「おお怖、そんなことしたら毎晩不眠症になるぜ?一晩中隣でヘットフィールドがバッテリー!!と叫ぶ声が聞こえることになるんだからよ」

ジョン「ああ、悪かったよ……。っと、昨日のネズミをどうにかしねえとな」

テッド「それと、ローリーもな」

ジョン「……ローリー!!!」

テッド「おいジョン!……ったく、忙しないやつだな。お前もそう思うだろう?ネズ公」

QB(……)

ジョン「ローリー!!!」

ローリー「ジョン!あのね、私も勝手にDVDを捨てて悪かったと思っているの!だから……」

ジョン「ああわかってる、粉々になったテレビのことだろ?」

ローリー「?どうしてそれを?」

ジョン「昨日一度家に戻った時に、粉々になったTVと破片まみれの聖書を見たからね」

ローリー「なんだ、そうだったの……。ひとまず、あのままじゃ恥ずかしかったからほら……」

ジョン「……?ああ、新しいのを買ったのかい?」

ローリー「いいえ、違うの。あれはオブジェよ」

ジョン「……」

ローリー「ジョン、本当は私も新しいものを買おうと思ったんだけれど……ちょっと在庫が無くて……けれど、テレビ台にテレビが無いのってあまりに不格好じゃない?」

ジョン「わかった、わかったよローリー。別に僕もそれを責めようだなんて思っちゃいないさ。けれども……」

テッド「フラッシュ・ゴードンのBDボックス」

ジョン「そう、フラッシュ・ゴードンのBDボックスを……」

ローリー「テッド!?……ジョンあなた……」

ジョン「あ、ああいや、テッドとはそこで偶然会って……」

ローリー「ジョン、昨日の夜はどこに居たの?」

ジョン「あ、あああれさいつものパブだよ」

ローリー「……ジョン、私もね、そのパブに居たの。もしかしたらジョンが探しに来るかなって」

ジョン「……」

ローリー「確かに私が勝手にフラッシュ・ゴードンのDVDを捨ててしまったのは悪いわ。それは謝る。けれど、結婚してからも休みの日には朝から晩までフラッシュ・ゴードンを観て、テッドと遊びまわって……私も正直、限界に近かったの。あなたのことは大好きだし、テッドのことも……大好きだけれど……。ごめんなさい、ちょっと私外に行くわね……」

ジョン「おい!ローリー!」

テッド「……おいおい、まじかよ」

ジョン「……またこれだよ……くそっ!」

テッド「いくらなんでも切り出すタイミングってのが悪すぎたんじゃねえか?それこそ、ラブコメディのような甘い話をして、ひと通り全身に隈なくキスしてからだって遅くなかったって俺は思うね」

ジョン「……テッド、それよりもお前、何で着いてきたんだよ?テッドっていう名前のせいでテレビが粉々になったことをその綿が詰まった残念な脳みそが覚えていたんだったら、ついてこないほうが良いことぐらいわかっただろう!?」

テッド「おいジョン、言って良い事と悪いことがあるぜ。俺だって好きでこんな綿詰めの身体でいるわけじゃねえんだぞ?」

ジョン「……やるか?」

テッド「……やんのか?」

QB(やれやれ……人間というのは本当に馬鹿な生き物だね。大体この二人についての情報も掴めたことだし、ちょうど結婚相手が出て行ってこの男も絶望に近いだろう。そろそろ本格的に回収に移ろう)

QB「君たちは本当に乱暴な人間と熊だね」

ジョン「……おいテッド、お前小さい頃の声なんてまだ出せたのか?」

テッド「あん?少なくとも俺にはこんな言葉を言う機能は無かったぞ?」

QB「君たちの言葉を借りるなら喋っているのは白くてデカイネズミだよ。驚くことは無いだろう?君のような喋るテディベアの方が僕にとってはよほど驚きだ」

ジョン「……あーえっと、ネズミさんよお前はどうして喋れるんだ?っていうか何者なんだ?」

QB「僕の名前はキュウべえさ」

テッド「……俺の名前はテッドさ。同じ気ぐるみ同士仲良くやろうぜ」

ジョン「……ジョン・ベネットだ。よくわからねえけど、よろしく頼む」

ジョン「わりぃ、キュウべえ……でいいのか?キュウべえ、結局お前は何者なんだ?どうみたって、俺が知る生物の中にお前と同じ姿のやつはいないんだが……」

QB「ごめんジョン、ちょっと質問に答える前に僕から質問してもいいかな?」

ジョン「あ、ああ」

QB「ジョン、君がテッドと出会ったのはいつだい?」

ジョン「あれは8歳の時の冬だったはずだ。両親からのクリスマスプレゼントにこいつがいた」

テッド「ああ、そうだ。それから俺らは大親友さ」

QB「ふむ……それじゃあ、テッドが喋れるようになったのはいつからだい?」

ジョン「それから程なくしてだよ。ずっとこいつ、テッドとお喋りしたいって願っていたんだ」

テッド「そして、俺が誕生したってわけさ」

QB(やはり、彼の見た目から考慮すると27年間未回収だったエネルギーというのは彼らのことで間違いないだろう。……とはいえ、本来願いが叶えられるべきイレギュラーであることは間違いない。それに加えて、彼らはもう思春期で無いだけではなく性別も男だ。果たして、エネルギーを回収した所でどの程度のものが得られるのか……)

ジョン「で、キュウべえ俺は質問に答えたんだが、結局お前さんは何者なんだ?」

QB「そうだね、ごめんジョン。質問に答えるよ。僕は願いを見守るものだ。願いを叶えた後に叶えた人物がどのように過ごしているのかを見守る役割を持っている。君たちの場合は手違いで、僕らの監視下から外れていたみたいだけど……」

ジョン「っていうことは、キュウべえお前がテッドに命を与えたっていうのか?」

QB「正確には違うのだけれど……まあ間違ってはいないのかな」

テッド「おいジョン!ってことはこいつらは俺らの友情を創りあげた恩人ってことになるんじゃねえのか?……恩人って、人じゃねえけど……」

ジョン「そういうことだな。キュウべえ、ああどうして今まで巡り会えなかったんだろうな!お前のおかげで、俺は生涯の親友を手に入れられたんだぜ!ありがとう!」

QB「いやいやジョン、君の願いが叶えるに値するものだっただけだよ」

QB(ただの手違いなのだけれどね)

テッド「おいジョン、こんな素晴らしい恩人に俺らは今まで何の恩も返さずに生きてきたんだぜ……これは雷兄弟として恥ずべき事態だ」

ジョン「……ああ、全くだ。けれど……」

テッド「けれど?」

ジョン「まずはローリーをどうにかしないと……」

テッド「おいジョン、もう諦めちまえよ。あの女とはウマが合わなかったんだよ」

QB(……さっさと絶望してくれれば良いけれど、ローリーという女性の話を聞く限りきっとジョンは何度も同じような事を繰り返し、その度ローリーに許してもらっていたのだろう。きっと、今回もこのままでは絶望までには至らないに決まっている……)

QB「僕のことは大丈夫だよ。まずはローリーのことを解決しようじゃないか。それから君ら雷兄弟流の歓迎をしてもらってもいいかい?」

QB(解決に近づけて、そこから一気に破局へと導く。これできっとジョンも絶望するだろう……。さああと少しの辛抱だ。ジョン・ベネット、君は同じイレギュラーでも暁美ほむらのような厄介さは全く無かったね)

テッド「おいジョン、キュウべえは俺らを巡りあわせてくれただけじゃなくて、お前の女関係の清算についても手伝ってくれるらしいぜ?……サム・J・ジョーンズよりイケメンかもしれねえ……」

ジョン「違いねえ……。キュウべえ、本当にすまん。ローリーを取り戻すのを手伝ってもらってもいいか?」

QB「ああ、もちろん構わないよ。そうだ、君たちに一つ伝えておかなければならないことがあるんだ。僕の姿は君たち以外には見えない。だから残念だけれどテレビへの出演は難しいよ」

テッド「は、はは。何のことだキュウべえ?テレビに出演するのはあれだ、喋るテディベアである俺だよ、なあジョン?」

ジョン「あ、ああ。そうだキュウべえ、何か好きなものは無いのか?酒も粉も出来るのかはわからねえけど女もあるぞ?」

QB(酒と女はわかるけれど……粉?)

QB「大丈夫だよテッド、ジョン。さあ、ローリーを探しに行こう」

ジョン「くそっ、今回はどこに行ったんだ?ローリーの実家に連絡しても居ないって言うし」

テッド「仮に帰ってたとしてもジョンの嫌われ具合だと居ないって言われてると思うけどな」

ジョン「うっせえ。はあ……くそ、歳か……走り回ると肺が痛くなってきやがる」

QB「ローリーの友人とかにあては無いのかい?」

ジョン「ローリーの友人は誰一人俺と関わろうとしないんだよな」

テッド「ベネットさんと関わると、フラッシュ・ゴードン教になってしまいますわ!きゃー!ってか?」

ジョン「そんなわけねえだろ……」

QB(ふむ……この様子を見る限り特に身体能力が強化されているわけでも無いようだ……。願いだけが叶えられ、魔法少女……いや魔法少年としての能力は付与されなかったと言うのか?)

QB「じゃあ二手に分かれよう。僕は姿を見られないからどんな場所でも探すことができるし、一人で大丈夫だ。二人はローリーが行きそうな他の場所を探してみてくれないか?」

ジョン「ああ、わかった」

テッド「見つかった時はどうすりゃいい?」

QB『これが聞こえるかい?』

ジョン『!?ああ聞こえる』

テッド『おいどうなってんだ?口に出してないのに声が聞こえんぞ?幻聴か?』

QB『テレパシーだよ。それじゃあ、また見つかった時には連絡し合おう』

ジョン『ああわかった』

QB(とりあえず……ローリーの居場所は……となり町のカフェみたいだね……。さて、連絡は後回しにして……上司に状況を報告しよう。回収の必要性を含め、検討すべき事項が多すぎる)

──────────────────────────────────────────
上司「さて回収ご苦労。残りは一件だね?」

QB「はい。無事その他のエネルギーについては回収を完了しました」

上司「さすがだ。報告があると言うことだったが?」

QB「残り一件についてです。残り一件が特段のイレギュラーです。性別も年齢も魔法少女の要件から外れており、魔法少女に付与される身体強化もなされていない様子です。見る限りソウルジェムも見当たりません」

上司「ふむ……」

QB「イレギュラーではありますが、我々に対する敵意はありませんし、回収されるエネルギー量についても思春期の少女で無い以上期待はできません」

上司「確かに。対象への接触は?」

QB「現在接触中です」

上司「そうか、それではエネルギーの回収については不要だ。他の魔法少女から回収したエネルギー量で十分なものがある。ただし、万が一我々に対する敵意を秘めているという可能性を踏まえ、少しの間経過を観察してくれ。期間については追って連絡をする」

QB「了解しました」

QB(さて……僕の任務は無事ほとんど終わったと言って良いのだけれど、ひとまずローリーの居場所を彼らに伝えるとしようか)

QB『ジョン、テッド!ローリーを見つけたよ!』

ジョン『ジーザス!さすがキュウべえ!で、ローリーはどこに居るんだ!?』

テッド『おいジョン、テレパシーだからって声を張り上げるなよ、うるさくてたまんねえ』

QB『となり町のカフェに居るみたいだ。一人で泣きながらバーボンをあおってるよ』

ジョン『わかった!今すぐ行く!』

テッド『……おいおい、大層男らしい不貞腐れ方だなバーボンだなんて……』

本日はここで終了します。

色々とありましたが、週末で完結いたします。

よろしくお願い致します。

それでは書いていきます。
クロス等や内容についてご意見があるとは思いますが、読んでいる方がいらっしゃるかもしれませんので責任をもって完結させます。

QB『ひとまず、テッド君は顔を出さずに待っておくんだ。ジョン、しっかりとローリーに謝罪をして、ローリーからの謝罪も改めて引出すように話をしてみてくれるかい?』

テッド『わかったよ、じゃあ後はよろしく頼むわ』

ジョン『わかった。やってみる』

ジョン「ローリー」

ローリー「ジョン!?どうしてここに……って見ないで、泣いているところは見られたくないの」

ジョン「ローリーごめん。確かに僕も子供だったよ。つい、好きな物を捨てられてしまってやけくそでさ」

ローリー「いえ、私も確かに勝手に捨ててしまったのは申し訳なく思っているわ。ごめんなさい」

ジョン「いいんだ。正直な気持ちを話すと、やっぱり僕にとってフラッシュ・ゴードンは子供っぽい趣味かもしれないけれど特別なものだし、テッドだって大切な親友だ。だからその二つを失いたくはない。もちろん、ローリー君のことを失いたいわけじゃない。だから、大人らしくバランスを保ちながら生活していきたいと思っている」

ローリー「ええ、私だってフラッシュ・ゴードンは……正直良くわからないけれど、テッドには色々とお世話に……なったのかしらね……。それに、あなたを失いたくなんて無いわ」

ジョン「ありがとうローリー。それじゃあこの件はお終いだ。またいつも通りの生活に戻ろう」

ローリー「ええ、わかったわ。でも、ごめんなさいジョン。今日の夜は友達と食事に行く予定なの。それこそ……今日の件について愚痴を零したかったから」

ジョン「解決したことについて愚痴を零すのか?」

ローリー「本当は必要ないんだけどね。その友達も聞いて欲しい話があるって言うから。ごめんなさい」

ジョン「いいよ、ローリー。行っておいで」

ローリー「ありがとう、日が変わるまでには戻るわね」

ジョン『ありがとうキュウべえ、何とかなったよ』

QB『お疲れ様。君たちが仲直りできて良かったよ』

テッド『これで今晩から俺は一人ぼっちの熊に戻るってわけだな、おめでとうジョン』

ジョン『ありがとう。ただ、今晩はローリーが友人と食事に行くらしい。だから一人ぼっちは明日からだ』

テッド『この野郎、明日からの一人ぼっちは否定しないって訳か。まあいい、それじゃあ今日はキュウべえへのお礼を兼ねてパーティーだな!』

ジョン『ああそうだな、ささやかでも俺らを巡りあわせてくれたこととローリーとの仲を取り持ってくれたことにお礼をしないとな』

QB『テッド、ジョンありがたいけれど……』

テッド『キュウべえ何を遠慮してるんだ、雷兄弟に遠慮はいらねえよ』

ジョン『そうさ、忘れられないパーティーにしてやるよ』

QB(厄介事に巻き込まれてしまったね。まあ彼らを観察するという意味では良い機会になるかもしれない。諦めて参加するとしよう)

ジョン「おいテッド、キュウべえにはやっぱり最高のものをお見舞いしてやらねえとだめだよな?」

テッド「当たり前だろ。天国に行けるぐらいのやつをお見舞いしねえと」

ジョン「だよな、ちょっと仕入れてくるから酒と飯を用意しといてくれ」

テッド「ああ、行って来い」

──────────────────────────────────────────

ジョン「テッド準備は完璧か?」

テッド「ああ、当然だ」

QB「凄い量の瓶と缶だね。君たちはお酒に強いのかい?」

ジョン「まあな」

テッド「水よりも沢山飲めるな」

QB「僕はアルコールが苦手だから少しだけで良いよ」

QB(本当はアルコールなんて体内に入れた直後に分解できるんだけどね)

ジョン「そうか、まあ強要はしないさ」

テッド「それよりさっさと乾杯しようぜ」

ジョン「ああ、俺達雷兄弟に、乾杯!」

テッド「乾杯!」

ジョン「今日は最高だなテッド。昨日もなかなかだったが今日はたまんねえ」

テッド「おいおい、何言ってるんだとっておきを忘れたのか?」

ジョン「ああ、そうだった。キュウべえに最高の楽しみを味わってもらわないとな!」

QB「今度は何だい?」

ジョン「天国に行ける粉さ」

テッド「ガツンと効くぜ」

QB(覚醒剤や麻薬の部類かな?摂取したことは無いけれど恐らくアルコールと同じように分解できるだろう)

QB「試したことはないけれど、君たちがそう言うのならやってみるよ」

ジョン「さすがキュウべえノリがいいな」

テッド「さ、これを吸ってみな」

QB(この程度ならぶんか……!?何だこれは!?分解する前に体細胞に吸収されてしまっている!?まずい、どんな症状が……)

QB「あ……」

ジョン「おお、さすがだなキュウべえの目が完全にイッちまってるよ」

テッド「ああ、最高級品はちげえな。さて俺らも楽しむとするか」

QB(なんだろうこれは。全てがどうでも良くなってしまう……。楽しくて仕方がない!……楽しい?感情のない僕が楽しい?そんな精神疾患を患ったような事……。いや、今はどうでもいい。楽しければそれでいいじゃないか)

ジョン「ははは!テッドお前が飲んでるのただのトマトジュースだぞ!」

テッド「くそ血だと思って一気飲みしちまったぜ!キュウべえ、すごいな!飲みまくりじゃねえか」

QB「僕がこんなに楽しいと思ったのは初めてだよ!最高だ雷兄弟!」

ジョン「雷兄弟に乾杯!」

テッド「乾杯!」

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上司「……結局あの個体も精神疾患を患ってしまったのか」

上司「やはりアメリカという国は鬼門だ。魔法少女は絶望してしまう前に気軽に覚醒剤や麻薬に手を出してしまうし、それを我々に摂取させる。結果として、精神疾患を患う個体が大量発生してしまう」

上司「残念だが、あの個体との通信を遮断しよう」
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QB(ああ、結局僕はどれだけの粉を吸いどれだけのアルコールを摂取したのだろう。もはやそんなことはどうでも良い。こんなに愉快なものを知ることが出来たのだから僕はとても幸せな個体だ)

QB(本星との連絡が途絶えてしまったけれど、そんなことはどうでも良い)

QB(僕はこの楽しみさえあれば良いと思っている)

ジョン「なあキュウべえ、あれから粉を手に入れては吸ってばかりだけどいいのか?」

QB「どういうことだい?ジョン」

ジョン「願いを見守るって仕事、俺ら以外にもあるんじゃないのか?」

QB「そういえばそんな気もするね。仕方がないから、一旦別な願いを見に行くよ」

ジョン「ああ、行ってこいよキュウべえ。いつでも戻ってきてくれ」

QB「ありがとうジョン」

ジョン「はあ……ようやくいなくなってくれたぜ」

テッド「はは、完全に中毒状態だったからな」

ジョン「さすがに最初から強烈なのを渡し過ぎたよ」

テッド「まあいいんじゃないか?十分に感謝の気持ちも伝えられただろ?」

ジョン「そうだな」

QB(さて、日本に戻るとしよう。粉も持ってきたし、十分に楽しめるだろう)

QB(ジョン、テッド。君たちは本当に最高だよ)

QB(いつかまたパーティーをしたいね)

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では終了します。ありがとうございました。

ネタに当初のキレがなくなってて、荒らしに屈したんだな~ってのが露骨にわかっちゃって残念

>>111
内容については申し訳ないです。

週末に終わらせると言った以上終わらせないとと思い、雑になった自覚はあります。

失礼しました。

自分自身後半を見返してみると、本日書いた部分の内容の薄さがひどいなぁと思いました。

当初週末で完結とは言ってましたが、週明けに途中から書き直したいと思います。

依頼を出してしまっているので間に合うかはわかりませんが。

何よりやはり内容が伴わないことで、荒らしに屈してしまったと評価されてしまうのはもちろん仕方ないことですが、やはり悔しく感じるのも事実なのでもう一度お付き合いのほどよろしくお願いします。

失礼しました。実力も内容も不足してるのでやはり書くのはやめておきます。落とします。

申し訳ないです。

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