女上司「何それ?豚の餌?」 (22)
女上司「手際悪過ぎ!これだから男は…」
男「すみません…」
男(介護の仕事を始めたはいいものの、利用者の朝飯まで
作らないといけないなんてなぁ…)
女上司「あとさ、あんた足音うるさいんだよ!
裸足で歩いて?裸足で」
男「えっ…」
女上司「早く利用者に作ったご飯持っていってよ!」
男「は、はい…」
テクテクテク
女上司「裸足で歩け!」
男(はぁ…この前までニートだった俺にこの仕事はキツイって…
でもまぁ…夜勤手当は出るし悪くない…よな)
男(別にシモの世話に抵抗はないしな…)
ペタペタペタ…
男(裸足はさむいなあ)
~~~~~
男「ただいま」
カーチャン「男!お帰り、お疲れ様!」
カーチャン「このあいだまで無職だったあんたが
私と同じ介護職をしてくれるなんて…嬉しいよ」
男「うん…仕事も俺に結構向いてるんじゃないかなと思うんだ…」
カーチャン「うん、男は昔から優しかったもんね!向いてるよ」
男「うん…」
トーチャン「おい、男!」
男「…な…何?」
トーチャン「お前は短大まで出してもらって、
このまま一生介護でいいのか?ジジイやババアの
下の世話して一生終えるのか?」
カーチャン「ちょっと…」
トーチャン「お前だけだぞ!うちの家で何の資格も持たない屑は」
カーチャン「ちょっと、やめて」
トーチャン「短大卒なんか人間じゃないな」
男「父さんと姉さんと妹は公務員だもんね…すごいよ」
カーチャン「男…」
~~~~~
トーチャン「ZZZZZ…。」
カーチャン「男…?本当は辛いことあるんじゃないの?」
男「うん…俺の足音うるさいって…裸足で歩かされたんだ」
カーチャン「えっ…」
男「母さん?泣いてる?」
カーチャン「……。」
~~翌日
男(母さんが新しい靴を買ってくれた…これで煩くないよな)
BBA「おはよう!男くん」
男「あ、BBAさん」
BBA「女上司に苛められてない?力になれなくてごめんね…」
男(BBAさんは…確か俺の母さんと同い年なんだよなぁ…
でもまんまBBAだなぁ…。俺の母さんの方が若く見えるよ)
BBA「男くん、メアド教えて?」
男「えっ…」
BBA「いいでしょっ?ね?女上司のこととか
相談していいから~☆」
男(あ…勝手に携帯を…)
男(ふぅ…今日は朝からBBAさんに色々教えてもらったけど…
あんまり役に立った感じがしなかったなぁ…
今14:00で…深夜の12:00にはまた夜勤に行かないと…
少し寝よう)
~~~
男「ただいまー…
あ、もう母さんは仕事かぁ…」
男(メモだ…)
カーチャン(辛かったらやめてもいいんだよ)
男「……」
男(短大を卒業して1年…
就職が決まらなくて引き籠ってた俺を養ってくれた
母さんを裏切れないよ…)
男(ZZZZ…)
~~~~
カーチャン「男!11時だよ。夜勤に行かないと」
男「あっ…うん!」
カーチャン「気をつけてね」
男「ん…?BBAさんからメールだ…」
BBA(男くんに、差し入れかったよ☆
冷蔵庫にあるから食べてね~~☆)
男(元気だなぁ)
カーチャン「BBAさんって…
私の同級生だった子だよ」
男「えっ…そうなんだ…」
カーチャン「まだ独身だって聞いたなぁ」
男(もう50過ぎて結婚は難しいだろうなぁ…)
~~~~
女上司「遅いんだけど?」
男「す、すみません…」
女上司「あと男くん、駐車下手くそだね。
運転のヘタな男ってダメだわ~~」
男(なんだよこいつ…)
女上司「あら?冷蔵庫に何か入ってる…タイ焼き?」
男「あっ…」
女上司「男くん、頑張ってね…BBAより…
プッ、何?男くんBBAさんとデキてんの?」
男「………」
女上司「何突っ立ってんの?早く利用者の様子見て来て。
新しい靴もうるさいから靴脱いでね」
このSSまとめへのコメント
こいつぁひでえや