シンジ「……あんまり僕のことナメないでよね」 (486)

エヴァSS

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アスカ「あー、バカシンジ。ジュースとって」

シンジ「あ、うん」

コトン

アスカ「……私がほしいのはオレンジジュース!」

シンジ「えぇぇ……」

アスカ「ったく、察しなさいよねー? こーれだから七光りは」

シンジ「……」ムッ



シンジ「……アスカってさ……僕のこと、心底ナメてるよね」

アスカ「はぁ? 舐める?」

シンジ「そうじゃなくて、なんていうか、えっと、Nichtachtung」

アスカ「……ああ、そういう意味ね。ナメてるわ」

シンジ「……だよね」


アスカ「だって、アンタってなよなよしてて弱そうだもん!

    あ、だからって力で私に勝とうなんて思わないことね、
    
    忠告しておくけど、私結構デキるから」
    
シンジ「……まぁ、そんな気はするよ」

アスカ「ふぅん。男の癖に、反論もしないのね?

    よわっちぃ」
    
シンジ「……喧嘩したいわけじゃないし。別にいいよ」

アスカ「甘いわね。降りかかる火の粉は振り払いなさいよ

    日本人はそれだからいいようにされてバッカなのよ! アンタも! 同じ!

    こんな甘ッちょろいガキに誰が育てたのかしら?
    
    そりゃナメもするわよ 甘いんだもの」ドヤァッ
    
シンジ「……」イラッ
    

    
シンジ「舐めるって意味じゃないって話はもうしたでしょ

    ドイツ人って記憶力悪いの?」
    
アスカ「はぁ!? いっちょまえに反論してきやがって、この!」グイッ

シンジ「わっぁっ!?」

ガシッ

アスカ「ほら、こうやってクビを抱え込まれると動けないでしょ?」

シンジ「ぐ、……口で勝てないからって暴力?」

アスカ「っそんなんじゃないわよ。立場ってものを判らせてやるって言ってんの!」

シンジ(……胸が……)ドキドキ

アスカ「アンタ、さっき私がアンタのことナメてるって言ったわよね?」

シンジ「……そうなんでしょ? よくわかったよ。

    今もこうして拘束してるけど、力は入れてこないもんね」
    
アスカ「どうせあんたは抵抗しないだろうから無駄な力を入れてないだけよ!

    ナメられる理由、分かったかしら?」
    
シンジ「……抵抗しろってこと?」

アスカ「できるの?」



シンジ「……ん、ん〜……だって、女の子相手だし……」

アスカ「……はぁ? 振り払えばいいじゃないの。

    なに、アンタこのまましめ落とされても文句言わないわけ?」
    
シンジ「それは言うけど、でもアスカそこまでする気はないって判ってるし」

アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「ムカツク」グリグリ

シンジ「いたたたた」



アスカ「やっわらかいほっぺたしてるわね。マシュマロみたい」

シンジ「や、やめふぇよ。それ痛いよ」

アスカ「…………美味しそうね」

シンジ「え!?」

カプ

シンジ「! //////」

アスカ「……」

シンジ「あ、あすか!」ジタバタ

アスカ「……っ」ビクッ

ググッ

シンジ「あいたたたたた!」

アスカ「ん、あんたがいきなり暴れるから……ちょっと強く噛んじゃったじゃない……

    本気で噛むわけないでしょ。からかってるだけよ」

シンジ「んもー、やめてよぉ……」

アスカ「……最初は嬉しそうな顔してたくせに」

シンジ「うぇっ!? //////」

アスカ「……ったく、血も出てないし、舐めときゃ治るわよ」

シンジ「いや、ほっぺただし」


アスカ「……舐めたげよっか?」

シンジ「……え」

アスカ「……ほら、じっとしてなさい」

シンジ「え、え」

ペロ

シンジ「んんぅっ……!」ピクッ

アスカ「……」

ペロペロ

シンジ「……ん……アスカぁ……く、くすぐったい……」ピクピク

アスカ「…………………………」

ペロペロペロペロ

シンジ「んひゃ……ぁ……んぅ……」

ペロペロ チュ ペロペロ

シンジ「ちょ…………あ……」ピクピク











ミサト「ただいま〜〜♪」

ババッ

アスカ「お、お帰り、ミサト!」

シンジ「お帰りなさい、ミサトさん!」

ミサト「あっれぇ? 二人してなんかしてた? 私お邪魔?」

シンジ「そんなことありませんって、あ、ご飯、もう用意できてるんで……」

アスカ「そ、そうね。オナカペコペコー」


………………


翌朝

シンジ(……アスカのアレは、なんだったんだろ……

    暗に、『やっぱりナメてる』ということを言いたかったのかな……?
    
    やっぱり馬鹿にされてるんだなぁ……)
    
アスカ「おはよ」

シンジ「!!」ビクン

アスカ「何よ。飛び跳ねちゃって」

シンジ「あ、いや、なんでもないよ」

アスカ「早く学校行きましょ」

シンジ「あ、うん」

シンジ(うぅ、やっぱり意識してるのは僕だけじゃないか……恥ずかしい……)








アスカ「あ、バカシンジ」

シンジ「何?」

アスカ「後ろ向いて 襟なおしてあげる」

シンジ「変になってる? あ、ありがとう」クルッ

アスカ「……」モゾモゾ


ペロッ


シンジ「んひゃぁっ!」ビクン

アスカ「これでOK さ、行きましょ」

シンジ「!?   !?   //////」



………………



シンジ(……うなじ……だよね……舐められたの

    熱くて、濡れた舌が……こう、ねっとり絡みついてくるように……
    
    舐められた瞬間ゾクゾクしちゃった……なんだろこれ……
    
    よく、わかんない……や……)ボーッ
    
トウジ「やいやいセンセよ」

シンジ「……え?」

トウジ「今日はエラく呆然としとるやないか……なんや、式波とまたなんかあったんかいな」

シンジ「……うん、まぁ……実は、舐められたって言うか……」

トウジ「実はも何もアイツは全人類のことナメとるやろ?」

シンジ「皆も!?」

トウジ「はぁ? 普段からしてそうやろが!」

シンジ「いつも!?」

トウジ「待て待てセンセ。ワシ等三バカ言われとるんやで?

    他にもアイツのあだ名は芋ゴリラやし、あいつにいたっては豆もやしや
    
    全人類馬鹿にしとるのは見え見えやろが」
    
シンジ「あ……ああ、うん、そう、そうだね。

    アスカってば、ナメてるよね……うん」
    
トウジ「おかしいやっちゃな」

アスカ「……」





………………


体育の時間 グラウンド

ポーン

ケンスケぇ「碇ー! ボールそっち行ったぞー?」

シンジ「オーライオーライ……」

ドンッ

トウジ「んげぶっ! 何処見て歩いとんねん!」

シンジ「うわっ!」

ドザー

シンジ「あいててて……あちゃあ……擦りむいちゃった」

トウジ「うぉ! なんやセンセ、何転んどるんや!? あ、今ぶつかったのセンセか!」

シンジ「あ、うん。ゴメン。上向いてたらぶつかっちゃった」

トウジ「あーもうええから向こうで洗ってこいや

    くぉらケンスケ!! 何処投げとるんや!!」
    
ケンスケぇ「ごめんよー! 碇ー!」

シンジ「あはは、大丈夫だよ」

水飲み場

シンジ「結構遠いんだなぁ……グラウンドからここまでって」

ジャバジャバジャバ

シンジ「ん……膝……しみるなぁ」



ヒョコッ

アスカ「……バカシンジ、何やってんの?」

シンジ「え、アスカ? どうしてここに……」

アスカ「ちょっと休憩しようって思ったらアンタが不自然な歩きかたしてたから

    しっかし、アンタやっぱドンくさいわね。体育なんかで怪我してんじゃないわよ」
    
シンジ「うるさいなぁ……たいした怪我じゃないしいいだろ」


アスカ「生傷をナメないことね 傷口からばい菌が入ったら大変なんだから」


シンジ「ナメ……」

アスカ「……」



シンジ「……あ、いや。なんでもない」

アスカ「……こんなの唾付けときゃ治るでしょ」グイッ

シンジ「!! な、何するつもりさ!?」

アスカ「舐めてあげるって……ほら」ンベッ


ペロッ


シンジ「んっく……っ!」ピクン

アスカ「……」

ペロペロ

シンジ「は、ぁああ……んぁ……」ピクピク

アスカ「……んぁ……ん、……痛い?」

シンジ「ちょ、アスカ……こんな……」

ペロペロ

アスカ「……痛くない?」

シンジ「……痛く、ないけど」

アスカ「……あっそ」

ペロペロ

シンジ「んんっ……//////」






キーンコーンカーンコーン

アスカ「……時間ね」

シンジ「……ん、うん……」ドキドキ

アスカ「ほら、保健室行くわよ」

シンジ「え、あ、そうだね。消毒……」

アスカ「……」

シンジ「……は、もうしなくても、良いか」

アスカ「……それとこれとは別」

シンジ「うん……」





………………


昼休み 屋上

ガチャ …… バタン

シンジ「……すぅ……はぁ……」

シンジ「……………………」





シンジ(忘れようとしてたのにぃぃ!!)ジタバタジタバタ






シンジ(アスカの、舌……

    傷口を舐められたとき、最初は少し痛かったけど……やっぱりゾクゾクした……
    
    それに……嫌じゃ、なかった……)
    
シンジ(っていうか、アスカは何のためにこんなことしてるんだろ……

    からかってる、だけなのかな?
    
    いや、でも、さっきのは舐めて消毒してくれたつもりなのかな?
    
    …………膝……)
    


シンジ(うわあぁぁぁぁぁぁ!!!! 忘れよう! 忘れよう!

    膝見るたびに、アスカの舌の感覚がよみがえってきそうだ!!!)
    



    

??「どいてどいてぇぇーー!」バサバサバサバサ

シンジ「え?」

パラシュートで降下してきた女の子→シンジ激突→ドシャー

シンジ「うわぁぁぁっ!」



??「んー、眼鏡眼鏡……」

シンジ「……いてて……な、なんなんだよ……」

??「ああ、ごめん。大丈夫だった?」



ヴーヴー

??「っと、携帯…………へろー まり ひあー」

シンジ(? ……英語……?  マリ……マリさんっていうのか)

マリ「〜〜〜 れぃたー おけぃ? �クス」ピッ





マリ「……」ジーッ

シンジ「! あ、えっと」

マリ「……」スッ

シンジ(にじり寄ってきた!?)

マリ「……」スンスン

シンジ「あ、ちょ……」

マリ「キミ……良い匂い……LCLの匂いがする」

シンジ「え、えっと」

マリ「……それに、美味しそうな匂いもする」スンスン

シンジ「ふわ……ちょ、くすぐったい……ですよ……」

マリ「卵焼き……甘く味付けしたのは好みだよ……」スンスン

シンジ「なんなんですか、もう……」

マリ「んふふ、ゴメンゴメン。ちょっとだけ味見さして」


シンジ「味見……って!?」

ペロッ

シンジ「んひっ!」

マリ「……」

シンジ「ちょ、な、何なんですか!?」

マリ「……」

ペロペロ

シンジ「ふわぁぁああぁぁ……」クタッ

マリ「……」

ペロペロ

シンジ「や……やめ……」ハァハア

クチュ……ヌチュ……チュ……

シンジ「んふ……ぁ……」トロン……





マリ「……はっ!!??」

ガバッ

シンジ「……っ……//////」


マリ「ご、ゴメんね! つい夢中になっちった! そいじゃ、このことは他言無用で、ネルフのわんこ君」

シンジ「っ……どっちが犬だよ!」

マリ「ごもっともで!」スタコラサッサ




アスカ「……」ジーッ

マリ「ひぇぁっ!?」

アスカ「……不審者……っ!」

マリ「っ! こうなったら、最後の手段! とぅっ!」

シュタッ

シンジ「!? 飛び降りっ!?

    あ、木をつたっていったのか……」
    
アスカ「……なんなの、あの女……ニンジャ?」

シンジ「……知らないよ……なんだか、よくわかんない……」



アスカ「その割には、いいようにされてたじゃないの」グイッ

シンジ「うわっ! アスカ……胸倉掴まないでよ……苦しいよ……」

アスカ「………………」

シンジ「……あ、アスカ?」


アスカ「……どっちよ」

シンジ「え?」

アスカ「……どっちの耳、舐められたのよ」

シンジ「…………見てたの?」

アスカ「どっちかってきいてんの」

シンジ「ひ、左……」

アスカ「……洗っときなさいよ」スッ

シンジ「っ!?」

ペロッ→右耳

シンジ「ぁぁあっ……ぁ……」フニャッ


アスカ「……」

ペロ クチュ ニチュル

シンジ「!!っぁぁあっ……アスカ……舌、いれちゃ……」

グチュグチュ……ニチュル……クチュ……

シンジ「ぅぁ……はぁ……はぁ……っ!」ビクビク

アスカ「……ん……ふぅ…………」

チュプッ

シンジ「くぅ……ん……ま、まって、アスカ……っぁ……」

アスカ「……」



シンジ「はぁ……はぁ……」ヘナヘナ……

アスカ「……休み時間、終わるわよ」

シンジ「……ん……ぁ……うん……そう、だね」

アスカ「……あの女は、どうせネルフの諜報部が追ってるでしょ。

    ほっときなさい。
    
    それより! ちゃんと左耳洗っときなさいよね!」
    
シンジ「……右耳もねっとりしてるんだけど……」

アスカ「あーもう、別にどっちも洗っていいわよ!」



シンジ「……」ジーッ

アスカ「……な、なによ」

シンジ「……いや、別に……

    なんか、多分、さっきの人も僕のことからかって、馬鹿にしてたんだろうなぁって思って……」



アスカ「エヴァのパイロットが馬鹿にされっぱなしじゃ示しがつかないわ!

    いつか見返してやりなさい。

    アンタをナメていいのは私だけなんだからね!」

    
    
    
シンジ「……っ……また、舐めるの?」ドキドキ


アスカ「//////っ……ディスってるっつってんのよこのバカ!!」ゲシッ

シンジ「うわぁっ!」

スタスタスタ

シンジ「……うぅ……」

シンジ(なんだか、凄く惨めだなぁ……)




シンジ(…………うぅ……でも……

    正直………………)
    




……………………


放課後 教室

シンジ「……はぁ……」モンモン

アスカ「バカシンジ」

シンジ「いっ!?」

アスカ「何アホな声出してんのよ。

    私、今日ヒカリの家に行くから、帰り遅くなるわ」
    
シンジ「ああ、うん。晩御飯は?」

アスカ「用意してて」

シンジ「分かったよ。ごゆっくり」

ヒカリ「ゴメンね碇君。アスカ借りていくわね」



ガラン

シンジ(……あ、一人になっちゃった)

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「碇君」

シンジ「わっ!? あ、綾波か……」

レイ「……今日は、体調悪いの?」

シンジ「え、そう、見える?」

レイ「ええ。心ここにあらず」

シンジ「……そう、かも」

レイ「……弐号機の人?」

シンジ「……え、あぁ、うん……なんていうかそう……ナメられてるんだよね、僕」






レイ「……どっちの意味で?」





シンジ「………………どういう意味?」

レイ「見たわ。屋上で」

シンジ「……嘘……」

レイ「本当」

シンジ「……やだなぁ……もう」ガックリ

レイ「……碇君は……

   碇君は、舐められるの、好きなの?」

シンジ「!! ど、どうして、そう思うのさ」

レイ「……碇君。抵抗していなかった。

   だから、そうされたくて黙っているのかと」
   
シンジ「ち、違うよ!」

レイ「……」ジーッ

シンジ「……ちがう……と、思うよ」

レイ「……」ジーッ

シンジ「……ちがう……の、かな……」

レイ「……」ジーッ

シンジ「……違わない、かも……//////」





レイ「……そう」

シンジ「……う、ごめん。気持ち悪い、よね。

    忘れてよ。お願いだから」
    
レイ「……忘れてほしいの?」

シンジ「うん。できれば」

レイ「……どうして?」

シンジ「恥ずかしいからだよ。こんな、気持ち悪いこと」

レイ「気持ち悪いのが好きなの?」

シンジ「え……あ……こ、このハナシは、終わり!」

スタスタ

ガシッ

レイ「……待って」

シンジ「え」

レイ「………………よく、わからないのだけれど」

シンジ「……」

レイ「……碇君が、舐められるの好きだってこと……

   黙っていてあげるから」
   
シンジ「……あ、ありがとう」



レイ「……黙っていてあげるから、私にも舐めさせて」



シンジ「………………え」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」ジーッ

シンジ「……//////」



レイ「……何処を、舐めればいいの?」

シンジ「いや、あの、綾波……今日体育あったし」

レイ「でも、弐号機の人や、パラシュートの人には舐めさせてた」

シンジ「アレは無理やり!」

レイ「……私も、碇君を舐めてみたい」トンッ

シンジ「!?」

ガタン

シンジ「あ、や……なみ……」

レイ「……」

レイ(碇君のおでこ……

   少し、汗が浮かんでる。 緊張、してるのかしら)
   
レイ「……」

シンジ「……!」



ペロッ

シンジ「んんぅっ」ピクン

レイ「……」

シンジ「……」






ペロペロ

シンジ「んぁあ……ん……」

レイ「……」ナデナデ

ペロペロ チュ……ペロ……ツンツン

シンジ「んフッ! ……ぅ……ぁ……」モジモジ

レイ「……」ナデナデ

ペロペロ レロォッ ヌチュ……

シンジ「ゃぅっ……く、くすぐったい……よ……」



レイ「……」

シンジ「……はぁ……はぁ……もう……」








レイ「……一つ、分かった」

シンジ「な、なに?」

レイ「……弐号機の人の気持ち」

シンジ「……え?」

シンジ(綾波も、僕のことナメてるってこと? そ、そんなぁ……)

レイ「……下校時間よ。帰りましょう」

シンジ「あ、うん……」ションボリ




シンジ(……でも……

    舐められるのって……なんだか………………)
    







………………


ミサト宅

カチャカチャ

シンジ「……」ボーッ

ミサト「……」ジーッ

シンジ「……」ボーッ

ミサト「……」ジーッ



ミサト「……シンちゃん」

シンジ「へぁ? はい」

ミサト「……さっきから同じ皿ずっと洗ってるけど、どうしたの?」

シンジ「あ……」

ミサト「……何か、心配事?」

シンジ「……いえ、そういうんじゃ、……

    って、今更言っても遅いですよね。ちょっと、考え事してました」
    
ミサト「素直でよろしい。さ、お姉さんに話して御覧なさい」

シンジ「いえ、あの、それはちょっと」

ミサト「……私のことそんなに信用できない?」

シンジ「酔ったミサトさんは信用できません」

ミサト「……シラフで聞きなおすしかないかな〜? ねぇエビスさん」

エビス「どの道ムリやろ」

ミサト「つれないんだからぁ〜んもう! エビスさんてば!」



シンジ「……信用できませんよ……」

ミサト「んぇ? なーにぃー?」

シンジ「大事なことなので二回言っただけです」



ミサト「……そこまで邪険にしなくたっていいじゃない。

    ……ねぇ、シンジ君?」
    
ギュゥッ

シンジ「ん、み、ミサトさん……」

ミサト「……本当に、話さなくて大丈夫なの?

    無理してない?」
    
シンジ「……ははは、本当に、大丈夫です」

ミサト「……そう。ゴメンね。やっぱり、私、保護者向いてないのかも……

    シンジ君が無理してるかどうか言葉で聞くことしかできない……」
    
シンジ「……」

ミサト「えっと、まぁ……大丈夫ならいいんだけどさ。

    相談はちゃんとしてくれたほうが、お姉さん安心します、ってことで」
    
シンジ「……そう、ですか?」

ミサト「ええ。そういうもんよ。

    話しづらかったら、シンジ君も飲んでみる? お酒」
    
シンジ「……えっと、それは、ちょっと」

ミサト「ざぁんねん♪」パッ




………………


アスカ「たっだいまー」

シンジ「! お、お帰り」ギクシャク

ミサト(はっは〜ん? アスカ絡みね?)

アスカ「お腹空いたー バカシンジご飯」

シンジ「あ、うん、準備できてるよ」

アスカ「ん、よろしい」

ヒョイパク

アスカ「……73点」

シンジ「えぇぇ……昨日より下がってるの?」

アスカ「出来たてなら80点だったわね」

シンジ「それはアスカのさじ加減だろ?」

ミサト(……こりゃ、アスカに聞いてみたほうが早いかしら?

    見たところ虐められてるとかそういうのじゃないみたいだし)



………………


もうちょっと夜 リビング

ミサト「ねぇ、アスカ」

アスカ「何?」ピコピコ(ゲーム

ミサト「……シンちゃんとなんかあった?」

アスカ「……」ドゴーン(ゲーム

ミサト「……なんかあったのね?」

アスカ「別に……なんでもない」

ミサト「なんか、凄く呆然としてるって言うか、空虚なカンジ……

    ちょっと不安になったんだけど……本当に、何も無いのね?」
    
アスカ「本当に! 何も無いわよ!」

スタスタスタ ガラッピシャ



ミサト(……まさか……二人の仲が……進展した!?

    それはそれで、別に、いいことだと思うけど……)


ミサト(……行き過ぎた関係にならないように、『見守ってやる』のが保護者の務めよね

    とりあえずは、どのタイミングでシンジ君の部屋にコンドームを置いておくか、ね)
    
ペンペン「アホー」





………………

書き溜め投下してみたけど何がしたいかよくわからなくなってきた
とりあえず今はここまで

………………

翌朝 超早朝

シンジ(あれ……変な時間に起きちゃったなぁ……四時って……

    朝ごはん準備するまでにも凄い時間あるし……)
    
ノビーッ

シンジ(うわっ! 寝汗ひどいな……

    そうだ、早起きしちゃったんだし、シャワー浴びてこよう)
    
………………


風呂場

ザァァァァァァ……

キュッ

シンジ(朝シャワーって結構気持ちいいなぁ。

    一日しっかり集中できそうなカンジ!)
    
ガラッ

シンジ→脱衣所

アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「朝っぱらからシャワー?」

シンジ「うわぁっ! ……!」クルッ

ガチャガチャ

シンジ(うわ、うわ! 焦って手が滑って、浴室への扉が開けない!!

     バスタオルで隠してるけど恥ずかしいよ!!)

ガチャガチャ

アスカ「……」スッ

ピトッ



シンジ「……え?」



レロォッ

シンジ「!!?」

ペロ、ピチュ……

シンジ「んぁ……っ……ふぁ……」ピクン (背中、舐められてる!)

アスカ「……ん」

チュウウゥゥゥゥゥ

シンジ「あ、……痛っ……」

アスカ「……んんっ」ナデナデ

シンジ(……我慢しろってこと?)

チュウウゥゥウ…………

アスカ「……んっ」

チュパッ

シンジ「んっ……」ピクン

アスカ「……」ジーッ

ペロペロ

シンジ「んっく……ぁ……」

シンジ(なんだろ……強く吸われたところが……敏感になってる)





アスカ「……」

シンジ「……」ドキドキ

アスカ「……早く着替えなさいよね。

    歯磨きたいんだから」
    
スタスタスタ

シンジ「え、あ……うん」モジモジ


………………



その頃のミサト

ミサト(見守るって思ってたら……脱衣所で二人がとんでもないことしてたでござるの巻)

ミサト(な、なに!?

    アスカ……なんでシンちゃんの背中舐めてるの!?
    
    シンちゃんは嫌がってはないけど、それたぶん合意の上でじゃないわよね?)
    
ミサト(……動きが、止まった? シンジ君痛がってる……でも、嫌がっては無い……)

ミサト(……うっひょおおお!! キスマーク付けちゃう? 付けちゃう?

    シンちゃん今日体育やばいんじゃないの!?)
    
ミサト(ど……ドキドキしてきた。

    アラサー独女、ティーンのちょっぴり不純異性交遊にドキドキしっぱなしよぉ!
    
    ぐへへ、次は何をやるのかしら……)
    
ミサト(あ、やべ、こっち来た)

ソロォリ……ソロォリ……


………………



登校路

テクテクテク

シンジ(……どうしよう)

アスカ「……」

シンジ(…………昨日もだけど、朝からあんなことされちゃ……

    なんだかアスカとどう接すればいいのかわからないよ……)
    
アスカ「……」

テクテクテク



アスカ「! ヒカリー、おっはよー」

タッタッタ

キャッキャウフフ





シンジ「……はぁぁあ……」

シンジ(……委員長のところに行ってくれて今は助かったよ……)

マリ「なーにしてんの? わんこ君」

シンジ「うわっ!? き、昨日の人……」




マリ「ねぇねぇ、わんこ君今一人?」

シンジ「え、あ、いや」

マリ「さっきのは、彼女?」

シンジ「ち、違うよ! アスカとはそんなんじゃなくて……」

マリ「なるほど、仲良くなりたいとは思ってるけどよくわかんない関係、と」

シンジ「あ、あなたは何なんですか!」

マリ「フォースチルドレン」

シンジ「!?」

マリ「いえい!」b

シンジ「え、でも、バチカン条約で……」

マリ「お、勉強してるねー! エライエライ」ナデナデ

シンジ「……や、やめてくださいよ」

マリ「私は予備のパイロットってことになったの。詳しいことは丸投げ」

シンジ「……え、今なんて……」

マリ「ともかく、同僚で、同級生ってことになるから、よろしくね!」

シンジ「……ど、同級生!?!?」

マリ「そこ一番驚くのかい」


学校

マリ「真希波マリです、よろしく!」

男子『美少女への月並みな反応』

女子『男子に冷ややかな視線』

アスカ「あのやろ……」

レイ「……」



……


ケータイ

アスカ「どういう訳よ!? 予備のパイロットって!?」

ミサト「詳しいことはさておき、ただの人員増強よ。

    アスカは頑張り屋さんだから無理するかも知れないし、
    
    いざとなったらって感じで考えといて」

アスカ「はあ!?」

ミサト「んじゃよろしくー」

ピッ

アスカ「……っ」

マリ「わかってくれたかにゃ?」

アスカ「じゃあなんであんたは昨日、屋上から来たのよ」

マリ「ザ テコ入れ」

アスカ「ん、今なんか言った?」

マリ「なんでもないよん」

マリ「ともかく、仲良くしてよーセンパァイ!」ムギュー

アスカ「暑苦しい離れろ!!」



シンジ「あ、あの、じゃあ僕はこれで」

アスカ「まちなさい。お弁当を渡してから去りなさい」

シンジ「お弁当はカバンの中だよ……」

アスカ「ったく、仕方ないわね……」

マリ「……まるでお姫様と下僕だね」

アスカ「っなによ」

マリ「羨ましい関係だなーって」ニヤニヤ

アスカ「! ふんっ……」

シンジ「……」

スタスタ

マリ「♪」


………………


昼休み

マリ「と言うわけで、わんこ君、ゴハン一緒して良い?」

シンジ「えっ!?」

トウジ「……う、浮気や……」

ケンスケ「すげぇな、碇」

マリ「お姫様から奪うつもりはないよー。一人で食べるのがヤだから誘っただけなんだけどー?」

ケンスケ「いや、俺たちは良いよ」

トウジ「……せやな、ワシらは男でかたまっとるわ」

マリ「そーお? そこまで後押しされたら頑張るしかないかなー? ねえ? わんこ君」

シンジ「え、なんで……」

ケンスケ「いや、真希波は明らかにお前ねらいだろ」

トウジ「せやせや、後は若い二人に任せて……」

マリ「屋上行こうぜ! わんこ君!」

シンジ「え、あ、はい」



アスカ「……」

ヒカリ「……いいの?」

アスカ「な、に、が、よ」

ヒカリ「碇君……」

アスカ「お弁当はもう受け取ったし……別に……」




……


屋上

シンジ「ま、マリさん、そんな……」

マリ「ねえ、いいでしょ? 私、昨日のが忘れられなくて……」

シンジ「だ、だめだよ、そんなの……釣り合わないし」

マリ「そんなことない。お釣りが出るくらいだよ」

シンジ「……僕で、いいの?」

マリ「……うん。ちょーだい……わんこ君」







バタン

アスカ「あー!今日は天気がいいから屋上で食べましょうかねー!!」

ヒカリ「ちょ、アスカ!」



シンジ「アスカも来たんだ」

マリ「ん、やっほー」

アスカ「……な、何してんのよ」



マリ「お弁当交換してた」

シンジ「これ、お弁当屋さんのちゃんとした商品だよね。僕のお弁当なんかと交換でいいの?」

マリ「昨日の卵焼きの匂いが忘れられなくて……んー! 美味しい!」モグモグ



アスカ「……」

シンジ「アスカも委員長も、日陰に来たら? 風は気持ちいいけど、そこ暑いよ」

ヒカリ「そうね。アスカ、行きましょ!」

アスカ「うん……ああ、そうね」

マリ シンジ「?」




シンジ(なんだか最初は険悪なムードだったアスカも、

    人懐っこいマリさんの性格にほだされてちょっとずつ心を開いていった。
    
    委員長も、マリさんの冗談とアスカのツッコミに顔を綻ばせている)

シンジ(……だけど、その瞬間は、いきなり訪れた)



マリ「わんこ君」

シンジ「ん? 何?」

マリ「ホッペにゴハン粒ついてるよ」

ペロッ

シンジ「ふぁっ……」トロン

アスカ ヒカリ「!?」




マリ「……」

ペロペロ

シンジ「あぁっ、ちょ、マリさん……」

マリ「……ん」

ペロペロ

シンジ「くすぐったいよ……」ドキドキ




アスカ「まてぇい!!」グイッ

マリ「はっ!? ゴメン、我を忘れてた」

ヒカリ「////// マリって、大胆なのね」

シンジ「いきなりな、何するんですか、マリさん……//////」

マリ「ああ、いやあ……からかい半分でペロッと」

アスカ「それも問題だけど、その後に余計なアクションがあったでしょうが!!」

マリ「いやいや、ちがくて!」

アスカ「違わないでしょ! ヒカリも見たわよね」

ヒカリ「ええ……」

マリ「や、姫も分かるでしょ?」

アスカ「姫え?」

マリ「ユー」

アスカ「ミー?」

マリ「ヤー」

アスカ「ないわ」

マリ「まあまあ、とにかく姫だってわんこ君のことペロペロしてて……」

アスカ「だあああああ!!!!」


ヒカリ「アスカ……」

アスカ「ち、ちが……」

ヒカリ(ああ、アスカ……ツンデレをこじらせてアプローチが下手クソな私の親友……

    貴方は知らないうちに私の手の届かないところに行ってしまったのね……)

アスカ「帰ってきてヒカリ! 遠い目をしないで!」

ヒカリ「いいの、アスカ! 逆に考えるのよ、デレちゃってもいいさ……って」

シンジ「委員長ぇ……」

アスカ「なんだってあんたは余計な事言うのよ!!?」

マリ「あーゴメン。でもさ、だって……わんこ君舐めるの……すごく……気持ちいいんだよね」

ヒカリ「気持ちいい!?」

マリ「それに、わんこ君も反応良いしさ」

シンジ「//////」

アスカ「……変態」

マリ「で、いいのかなーって思ってたらいつの間にかペロペロと……」

シンジ「あの、それでもやっぱりやめてほしいです」

マリ「……ホントに?」

ヌッ

アスカ ヒカリ「!?」

シンジ「近いですよ!//////」サッ

マリ「いや、ここまで接近させておいて嫌がってるとは言わせないよ」

ヌッ

アスカ「えい」ゲシッ

マリ「ああんっ」

アスカ「近い うざい キモい ズルい!」

マリ「え? 今ずるいって」

アスカ「い、言ってない!!!!!」




シンジ「も、もう……」モグモグ

ヒカリ「……」

シンジ「……」モグモグ

ヒカリ「……」

シンジ「……な、なに?」

ヒカリ「…………気持ちいいの?」

シンジ「っ……!!//////」

ヒカリ「ご、ゴメン、変なこと聞いちゃって」






……


放課後

シンジ(マリさんかあ……不思議な人だなあ)

レイ「……」

シンジ(いきなりの距離感にはちょっとびっくりしたけど)

レイ「……」

シンジ(……アスカも仲良くなれたらいいのになあ……)

レイ「……」

シンジ「……」ボーっ

レイ「碇君」

シンジ「!? あ、綾波……」

レイ「弐号機の人は?」

シンジ「ああ、アスカなら委員長と……」

レイ「……めがねの人は?」

シンジ「マリさん? は、多分帰ったんじゃないかな?」

レイ「……そう」キョロキョロ


シンジ「……」

レイ「……」スッ

シンジ「……え」

レイ「……ん」

シンジ「……今日も?」

レイ「……ダメ?」

シンジ「ダメって……いや、その……」

レイ「……いいのね?」

シンジ「んっ……!」

ペロッ

レイ「……ん」

シンジ(また……おでこ……)

ペロペロ……

レイ「……碇君」

シンジ「ん、ぁ……はぁ……な、なに?」

レイ「……今日は、どこを舐められたの?」

シンジ「!」ビクッ


レイ「……やっぱり、舐められたのね?」

シンジ「……うん」

レイ「……気持ちよかった?」

シンジ「……」

レイ「……どこ?」

シンジ「っ……あの……背中」

レイ「……背中?」

シンジ「……//////」

レイ「……背中ね?」

シンジ「うん……朝、シャワー浴びてたんだけど……」

レイ「そう」

レイ シンジの背中に回り込む

レイ「弐号機の人と、一緒にお風呂入ってるの?」

シンジ「そんなわけないだろ!?」


レイ「そう……じゃあ、どうして」

スッ

シンジ「ふぁ……」ビクッ

レイ「……どうして、背中を舐められることに?」

シンジ「な、なに僕のシャツめくってるの!?」

レイ「……脱がされた方がよかった?」

シンジ「う、うう、……綾波ぃ……」

レイ「……じっとしてて……」

シンジ「んんん……」

レイ「……」ジーっ

シンジ「……?」

レイ「……碇君、背中に、痣が」

シンジ「痣……?」

レイ「……虐められてるの?」

シンジ「そんなことないよ」

レイ「……弐号機の人?」

シンジ「だ、だから、虐めじゃないって……」

レイ「……」


シンジ「そういえば……アスカが背中を舐めてるときに……すごく強く吸われた、かな」

レイ「……そう言うことなのね」

ソッ

シンジ「あぅっ……いきなり、さわらないで……」

レイ「触るわ」

シンジ「今言っても……」

レイ「じゃあ、舐める」

シンジ「っ……」

ペロッ

シンジ「っん……」ピクっ

レイ「……」

ペロペロ

シンジ「ん……ふ……」 

レイ「……ん」

フチュ……クチュ……

シンジ(綾波が、背中を舐めてる……)

レイ「んふ……は、あ……ん……」

シンジ(教室が、やたらと静かだから……綾波の息づかいしか聞こえない……)

チュ……チャク、ニチュ……

レイ「……」

シンジ「ん……あ……」

シンジ(これは、実際、性行為……ではないと思うけど)

レイ「……」

ギュウッ……

シンジ(綾波の息や、僕の口から漏れる声は……想像する性行為に、近い)


レイ「……碇君」

シンジ「な、なに?」ビクッ

レイ「……少し、意地悪……しても良い?」

シンジ「っ……」

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「少し、痛いかも」

シンジ「……あ、綾波が、したいなら……我慢する、けど……」

レイ「……そう」

シンジ「……」

レイ「ん」

ピトッ



チュゥウウ……

シンジ「っ」ビクッ

シンジ(吸われてる……? ちょっと痛いけど、意地悪って、こういう事?)

レイ「んっ」

チュパッ

シンジ「ぅ……」


レイ「……痛かった?」

シンジ「ん、ちょっと」

レイ「ごめんなさい……」

シンジ「……いや、いい、よ……」

レイ「……弐号機の人の気持ちが、わかる気がする」

シンジ「え」

レイ「……碇君の、舐められてるときの声を聞いてると……モヤモヤする」

シンジ「……それは、気持ち悪いんじゃないのかな?」

レイ「そうではないわ……もっと、こう……もっと、虐めたくなってしまう」

シンジ「!?」

レイ「……ごめんなさい」

シンジ「……い、虐めたくなるって……」

レイ「……」

シンジ「……」


レイ「……」

シンジ「……」

レイ「私も、変態?」

シンジ「……」

シンジ(『も』って……)

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……そう、かもしれないね」

レイ「……」

ギュウ……

シンジ「……」

レイ「……同じ」

シンジ「……そ、そうかな……?」

レイ「……碇君がイヤじゃなければ……また、こうしていたい」

シンジ「え」

レイ「……碇君は、イヤそうではなかったと思うけれど」

シンジ「う、あ……そう、かもしれない……」

レイ「……」

シンジ「……」




……


帰り道

シンジ「……」

シンジ(綾波の舌……アスカの舌……同じ背中でも感触って、人によって違うんだな……)

マリ「わんこくーん!」

テッテコテッテコ

シンジ「? マリさん?」

マリ「隙アリイ! スカートめくりならぬシャツめくり!!」

ババッ!

シンジ「うわあ!  も、もう止めてよー」

マリ「……」

シンジ「一応、制服だらしなく着ちゃいけないんだよ」ゴソゴソ

マリ「あーいゃ、ちょっと待たれい」

ガバッ

シンジ「あ、もう、せっかく直してたのに」

マリ「……わお」

シンジ「?」

マリ「キスマーク二つあるよ」


シンジ「あ……」

マリ「……姫?」

シンジ「あ、う……」

マリ「それともファーストちゃん?」

シンジ「えっと……」

マリ「まさか、ヒカにゃん?」

シンジ「ち、違うから……」

マリ「なるほど、姫とファーストちゃんか」

シンジ「……」

マリ「なあーに? 二人で取り合いっこしてるの?」

シンジ「そういうんじゃないです……」

マリ「ええ? じゃ、二人ともわんこ君のコイビトってこと?」

シンジ「それも違うよ」

マリ「んじゃ、やっぱりマーキングして取り合いっこしてるんじゃん」

シンジ「マーキングって……犬じゃないんですから」

マリ「ふふ、そうだねえ。わんこ君はキミだったね?」


シンジ「……その呼び方、どうにかなりませんか?」

マリ「……キミが敬語をやめたら考えてあげる」

シンジ「……えと、努力するから、わんこ君はちょっと、勘弁してくれないかな? マリさん」

マリ「っ残念!! さん付けしたからわんこ君続行!!」

シンジ「え。あ、そんなあ……」

マリ「ついでに罰ゲームも執行しちゃおうかニャー」

ガバッ

シンジ「うわわ、また!?」

マリ「ちょーっと痛いよ?」

シンジ「え」

チュウウウウウ……
 
シンジ「っ……え?」

マリ「ん、ふ……ん……」

シンジ「え、あの、背中……痛いんだけど……」 

マリ「……ぷは」

シンジ「……もしかして」

マリ「……ふふふ、私もわんこちゃんだったって事だねえ♪」

シンジ「ううう……明日まで残ってたら恨むよ?」

マリ「マーキングだもの、残ってないと困るよ」



シンジ「……物扱い?」ムッ

マリ「『私のモノ』扱い」

チュ

シンジ「!//////」

マリ「今はほっぺたにしといてやんよ! 次は唇もらうかんね!」タタタッ

シンジ「………………え」//////


……



ミサト宅

シンジ「……」ボーっ

カチャカチャ 皿洗い

ミサト「……」

シンジ「……」

ミサト「シンちゃんさ……」

シンジ「はい?」

ミサト「アスカと何かあった?」

シンジ「なにも……ないですよ」

ミサト「……ムゥ……」シュン

シンジ「……な、なんですか?」

ミサト「……ゴメン。実は今朝、見ちゃったのよね」

シンジ「!?」

ミサト「……アスカと、いつもあんなことしてるの?」

シンジ「え、うあ……その」

ミサト「……」ジーっ

シンジ「いえ、その、最近……」

ミサト「……最近よくやってるの?」

シンジ「……」


ミサト「……あの、一応聞くけど、二人は……その、付き合ってるの?」

シンジ「そういうんじゃないです」

ミサト「……そう、なんだ。それなのに、ねえ……アスカってば大胆♪」

シンジ「……」チラチラ

ミサト「……ん?」

シンジ「あの、その、やっぱり、変ですよね? こんなの……」

ミサト「……まあ、変って言えば、変だけど、止める理由もないと言えば無いのよねえ」

シンジ「え」

ミサト「んー、でも恋人でもないのにあんなことしてるのは、やっぱり変かあ……」

シンジ「……」

ミサト「シンちゃんは、アスカに舐められてる時、どうなの?」

シンジ「ど、どうって?」

ミサト「気持ちいいの?」

シンジ「っ……」

ミサト「どう?」

シンジ「……気持ちいい、です」

ミサト(ありゃ、素直)


ミサト「……アスカだから気持ちいいの?」

シンジ「………………」

ミサト「たとえば、レイにペロペロされたら、イヤ?」

シンジ「っ……//////」

ミサト「あら、想像しちゃった?」

シンジ「……」

ミサト「……様子が変よ?」

シンジ「……あの、この際だから……本格的に相談しても良いですか?」

ミサト「はいはい。お姉さんに何でも聞いてちょうだい」



カクカクシカジカ




ミサト「……呆れた……」

シンジ「えええ!?」

ミサト「シンちゃんにも、ちょっと呆れたけど、それよりもチルドレン女子に呆れたわ……」

グビグビ

シンジ「ああ、またお酒……」

ミサト「あのね、シンジ君……抵抗しろとは言わないけど、

    できればそういう関係は、一人の女性だけにしなさい」

シンジ「そ、そうですよね」

ミサト「舐めるっていうのは、やっぱりちょっと性的なコミュニケーションだと思うのよ……

    それもあんな、ねちっこくするのはね」

シンジ「そう思います」

ミサト「ん、なら、シンジ君はそういうことされても良いと思う相手だけに許しなさい。

    後の二人はちゃんとはねのけるようにしなきゃ、本命にも逃げられちゃうわよ」

シンジ「本命……?」

ミサト「……好きな子くらいいるでしょ?」

シンジ「えっと、そういうのは、あんまり……」 

ミサト「そういう態度がつけ込まれる原因なのよ!」

バン

シンジ「ひっ!?」


ミサト「……」

シンジ「ミサトさん……飲み過ぎですよ」

ミサト「そ、そうね……ゴメン、ちょっち興奮した」

シンジ「あ、ほら、ビールこぼれてます」

フキフキ

ミサト「う、ゴメン。あー手にもかかっちゃった」

ペロペロ

シンジ「……」ジーっ

ミサト「……?」

シンジ「あ、いえ……//////」

ミサト「……」

ンベッ

ミサト「……舌が気になるの?」

シンジ「あ! す、すみません、こんな話したばかりで……//////」

ミサト「……」

スッ

ミサト「……シンジ君の指って……綺麗よね」

シンジ「そうですか?」ソワソワ

ムニムニ

ミサト「ええ、ホント……女の子みたい」

シンジ「う、それは、ちょっと微妙です」

ミサト「……シンジ君の肌触ってると、舐めちゃいたくなるのも分かるわ」

シンジ「え……」ドキッ


ミサト「……ほら、その顔」

シンジ「え?」

ミサト「その顔が、誘ってるように見えちゃうのよ。

    舐めるって話した瞬間に、目トロンとさせて、ソワソワして
    
    ……舐めてほしがってるのバレバレなんだから」

シンジ「そ、そんなにバレバレですか?」

ミサト「まあねん、そこんとこ抜きで可愛い顔だったから許しちゃえるけど」 

シンジ「う……あの、気をつけますから、もう離してください//////」

グッ

シンジ「……ミサトさん?」

ミサト「聞き分け良い子には、ご褒美あげないとね?」

シンジ「?」

ミサト「……ふふ」

シンジ「! え、そ、そんな……」

ミサト「ちょっとだけよ? もっとしてほしかったら、ちゃんと彼女にペロペロしてもらいなさい?」

シンジ「だ、ダメですよ……こんなの……」

ペロッ

シンジ「んひゃう!」

ミサト「……」


ミサト(な る ほ ど……こりゃ、止められなくなるわけだわ) 

ペロペロ

ミサト(滑らかな舌触り)

ペロペロ

シンジ「んく……ミサトさぁん……」

ミサト(加虐欲をそそる反応)

ペロペロ

ミサト(なにより、舐めている舌から感じる多幸感)

クチュ……フチュ……

シンジ「ミサトさぁん……ダメ、ですって……」

ミサト「嫌じゃ、ないんでしょ?」

シンジ「…………」

ミサト「……嫌だったら、ちゃんと嫌がりなさい?」

シンジ「……」モジモジ

ミサト「……答えないということも、それもまた一つの答えなのよ」

シンジ「……」

ミサト「……してほしいのね?」

シンジ「……は、はい」

ミサト「……」

ミサト(……そりゃ私だってもうちょっとしてあげたいわよ。でも……)

ミサト「でもダメよ。手だけでもシンちゃんドキドキしまくりでしょ?」

シンジ「はい……」

ミサト「この先は、彼女とね」

チュッ

シンジ「……」

ミサト(……このまま続けたら私が我慢できなくなりそうだもの)






アスカ「ただいまー」

シンジ「お、おかえり」

ミサト「おかえり」


…………



風呂

シンジ「はあ……」

シンジ(やっぱり消えてないなあ……背中)

シンジ(アスカと、綾波と、マリさんの……)

シンジ「……」

シンジ(マーキング……なのかな?)

シンジ「……」

シンジ(普通……困ると思う。いや、まあ、困ってるけど……でも、今正直僕は……)

シンジ(………………いや、やっぱり困っている……)

シンジ(ミサトさんは、三人がじゃれているんだと思っているようだけど、

    アスカは悪戯気分だし、マリさんはよく分からないし……綾波は……)

シンジ(……綾波は……どう思ってるのかな)



「……」



……

続く



通学

レイ「……」

シンジ「おはよう、綾波」

レイ「碇君?……おはよう」

シンジ「綾波と朝一緒になるの、ちょっと珍しいね」

レイ「そうね」




アスカ「……」チラッ

ヒカリ「気になるのね」

アスカ「別に……」





…………


体育

トウジ「センセ……どっちなんや?」

ケンスケ「そうだ、はっきりしなよ」

シンジ「……何がさ」

トウジ「なにがもなんも! オマエ、嫁はんほったらかして今日は綾波と接触はかっとるそうやないか!」

シンジ「そ、そんな……別に意識してるわけじゃ」

ケンスケ「朝だって一緒に登校してきたでしょ? しかもあの綾波と会話してるし……

     夫婦喧嘩にも熱が入ることでしょうなぁ、

     なんか、いやーんな感じ……」ヘラヘラ

トウジ「せやなぁ……流石、チルドレン様はおモテになる……」

シンジ「そんなんじゃないよ」

ヒュルルルル

誰か「危ない!」

都合の良い悪球「スマン」

ゴッツン!

シンジ「痛っ!!!」ドテーン

誰か「すまーん! 碇、大丈夫か!?」

シンジ「う…………あー、大丈夫……」フラフラ

トウジ「……バチってあたるもんやなぁ……って、言っとられんな。センセ、見た目大丈夫やないで」

ケンスケ「あーあー……」

トウジ「おし、ワシが保健室までつれてったる」

シンジ「いや、大丈夫だよ……一人で行けるよ」

トウジ「放っておけんわ」

ヒカリ「って、いいながら鈴原は体育サボるつもりでしょ」

トウジ「うおわ!? 何で女子がここにおんねん!?」

ヒカリ「碇君が怪我したって聞いたから、私が連れて行くつもりできたのよ。

    鈴原はちゃんと体育続けなさい。
    
    運動オンチ直らないわよ」
    
ケンスケ「あーあー、ここでも夫婦喧嘩が……」

トウジ「うがあああああ!!!!!」

ケンスケ「うへーい! 殺されるー!」スタコラサッサ

シンジ「……大丈夫かな」

ヒカリ「どうせ追いつけないから大丈夫よ」

……………………


校内

ヒカリ「……」キョロキョロ

シンジ「? どうしたの? 委員長」

ヒカリ「……あ、ちょと、私用事思い出しちゃった」

シンジ「え、あ、そう。あとは僕一人で……」

ヒカリ「だから、後はアスカに任せるわね」

アスカ「……」ヒョコ

シンジ「っ!」

ヒカリ「じゃ、お大事に」スタスタ



シンジ「……」

アスカ「……」



………………




保健室

シンジ「別にここまで来てもらわなくても大丈夫だったのに……」

アスカ「愚民を助けるのはエリートの義務……それに、あのグループで体育やっても張り合いないし、

    退屈してたところよ」
    
シンジ「……ありがとね。アスカ」

アスカ「だから、別にあんたのためにやってんじゃないっつーの。はい、消毒終わり」ピシャリ

シンジ「いてて……!」

アスカ「……ほら、服も汚れてる。シャツの替えは学校の借りればいいから着替えちゃいなさいよ」

シンジ「あ、うん。そうだね」

アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「……」

シンジ「……あの」

アスカ「……着替えないの?」

シンジ「……もしかして……アスカ……

    また、舐めようとしてる?」
    
アスカ「っ……」プイッ

シンジ「そうなんだ」

アスカ「……別に、あんただって、嫌がってないじゃん……」

シンジ「……ああいうの、良くないと思うんだ。なんか、普通じゃないよ」

アスカ「は、はぁ? いまさら何よ」

シンジ「だって、恋人でも、ないし……」

アスカ「別に、キスしてるわけじゃないじゃない……」

シンジ「そうだけど……でも、雰囲気がなんていうか……」

アスカ「……っ っさいわね」

ドン

シンジ「わっ!」ドサァッ

アスカ「……どうせ、抵抗する気もないんでしょ?」

シンジ「アスカ! 怒るよ!」

アスカ「……怒ってないくせに」

シンジ「う……」ギシッ

アスカ「……あんたヘタレだから、こんなことじゃ怒るわけないわよ。

    それに、本当に嫌がってないじゃん」ギシ
    
シンジ「……」


アスカ「……どうせあんたなんか、恋人なんてできやしないわよ」

シンジ「……そんなの、わかんないよ」

アスカ「できるわけないわよ。優しいだけで弱い男なんか、誰も見向きもしないわよ」

シンジ「……そう、なのかな……」

アスカ「根っからの弱い男なあんたには、私の下僕がお似合いよ!

    ファーストだってあんたの事呆れてるはずだわ」
    
シンジ「綾波はそんなこと……そんなこと……思ってないと、思うよ」

アスカ「マリだってあんたの事馬鹿にして遊んでるだけよ」

シンジ「……それはアスカだって同じでしょ?」

アスカ「私は……」



アスカ「……私は……」

シンジ「……違うの?」

アスカ「………………っさい」トン

シンジ「ぁっ」トサッ



アスカ「……どうせ、あんたの事舐めるのなんて、私しかいないわよ」グイッ

シンジ「ちょ、無理やり脱がせないでよ! いた、いたいから!」

アスカ「っ」ビクッ

シンジ「……」

アスカ「……」ソッ

シンジ「……」

シンジ(僕、弱いなぁ……特に意思が……)

アスカ「痛くしないであげたわよ。これでまんぞk………………」

シンジ「な、何?」

アスカ「……その、背中……」

シンジ「っ! あ……こ、これは……」

アスカ「……」

シンジ「……」


アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「……ファースト?」

シンジ「……」

アスカ「……マリ?」

シンジ「……」

アスカ「……両方?」

シンジ「……」

アスカ「こ、答えなさいよ!」

シンジ「……両方、だよ」

アスカ「っ……」




アスカ「な、何よ……そういう相手、いるんじゃん。

    可哀想だから相手してやるつもりだったけど、それじゃ意味ないわね」ギッ
    
スタスタ

シンジ「え?」

アスカ「んじゃっ……適当に着替えて次の授業はちゃんと出なさいよ。

    サボってもいいけど点数取らないとチルドレンの恥なんだからね」
    
シンジ「あ、うん」

アスカ「……っ」

ガラッピシャッ



シンジ「……アスカ?」










………………


昼休み 屋上

シンジ「……」ボケー

マリ「にゃっほい」

シンジ「……あ、マリさん」

マリ「敬語」

シンジ「……どうせ直してもわんこ君って呼ぶんでしょ?」

マリ「そう言いながらも敬語やめる努力してくれるわんこ君が大好きだよ」

シンジ「大好きって……」

マリ「まー、一目惚れってやつ?」

シンジ「あはは、そうなんだ」





マリ「……? あれ?」

シンジ「?」




マリ「マジだよ?」

シンジ「って、えええぇえぇ!?」

マリ「割とマジラブ」


シンジ「そ、それは、ちょっと、変だよ。だってマリさんとは昨日知り合ったばかりだし」

マリ「一昨日ね。 その時からもう君のことまっしぐらだよ」

シンジ「………………」

マリ「っつーわけで、私は割と、恋人の座を狙ってるし、

   そういうことならわんこ君もペロペロさせてくれるんじゃないかと思ったんだけど……」
   
ジリジリ……

シンジ「ちょ、ちょっと……」

マリ「……でも、残念ながら、女の子泣かせる男の子は良くないニャー」

シンジ「え、泣かせるって……」

マリ「さぁ、何でか知らんけど……姫が私とわんこ君の関係について聞いてきたんだよねぇ

   あ、リアルに泣いてはなかったけど」

シンジ「……」

マリ「……ありゃ、心当たりあり?」

シンジ「実は……背中のこれ、見られたんだよ。それでアスカが勘違いしてるんだと思う」

マリ「……ふぅん なるほどね」

マリ(こりゃあ、少し落ち着くまで時を待ったほうが良いかね。

   姫との関係もぶち壊したくないし、ゆっくりわんこ君を奪い合うのもまた一興かな?)

   
シンジ「何をどう勘違いしたのかはよくわからないけど……」

マリ「それがわかるようになるまで、ペロペロはお預けだよ」

シンジ「……まぁ、僕のほうも、あまり舐められるのは良くないかなって思ってたところだし」

マリ「んー、もうちょっと残念そうにしてくれてもいいんだよ?」

シンジ「でも、はっきりしないといけないし」

マリ「……チェー……」

トボトボ……

シンジ「……」






……


放課後 教室

レイ「……碇君?」

シンジ「ん、綾波、もう用事終わったの」

レイ「……ええ」

シンジ「お疲れ様」

レイ「……碇君、待っていてくれたの?」

シンジ「あ、うん、まあ……」

レイ「……」

スッ

シンジ「っ」

レイ「舐めてほしいの?」

シンジ「あ、あの」

レイ「?」

シンジ「……こういうの、よくないと、思うんだ」

レイ「……」

シンジ「なんていうか……、舐めるの……やめてほしいんだ」

レイ「……そう」

シンジ「……」


レイ「嫌になった?」

シンジ「……そうじゃないんだけど、あの、恋人同士でもないのにこういうことするのって、違うと思うんだ」

レイ「違う?」

シンジ「うん……」

レイ「……恋人同士じゃないとダメなの?」

シンジ「そうだと思う」

レイ「どうして?」

シンジ「どうしてって」

レイ「キスしているわけじゃない。セックスしてるわけでもない。ただ私が、碇君を舐めているだけ」

シンジ「なんか……ダメなんだよ……」

レイ「ダメ?」

シンジ「……あの、その、エッチな気分に……なっちゃう……」

レイ「……」

シンジ「だからダメだよ」

レイ「碇君がそう言うなら、やめる」

シンジ「あ、うん。そうしてくれると嬉しいな」

レイ「ええ」



……


リツコの研究室的な

リツコ「へえ、モテモテなんじゃない」

ミサト「そうよねえ……マーキングされるくらい」

リツコ「マーキングってのが、気になるわね」

ミサト「やー、あのねえ。シンジ君舐められてるのよ」

リツコ「……そう、まあ、あの物腰じゃナメられるわよね」

ミサト「あ、違うの、舐められてるのよ」

リツコ「……ああ、舐め……って、なによそれ」

マヤ「不潔……」

ミサト「なんか、シンジ君を舐めるの気持ちいいのよね」

リツコ「気持ちいいって……あなたまさか」

ミサト「未遂……じゃないわねえ……んー、ちょっとだけ」

リツコ「……報告されたくなかったらもうやめときなさい」

ミサト「やめ……るわよ」

リツコ「言い切ってよ……」

ミサト「でもねー……なんか変なのよ」

リツコ「変?」

マヤ「態?」

ミサト「違うわよ! ともかく、なんか……おかしいのよね。

    ただ舐めてるだけなのに、こう……舌から全身にかけて、とろけるような……」


リツコ「舌から 全身にかけて」

ミサト「……まあ、一応保護者として、

    シンジ君が三人に対して不埒な関係にならないように釘は差しておいたけどね」

リツコ「釘ねえ」

ミサト「そこはちゃんとしたわよ」

リツコ「……次のシンクロテストいつ?」

ミサト「へ? 来週、じゃなかった?」

リツコ「……まさか……ね」

ミサト「んぇ?」

………………

続く

………………


一週間後 朝


シンジ「ん……」ムクッ

シンジ(朝か)

モソモソ

シンジ(なんか、最近アスカたちと疎遠になってきてるなぁ……

    まぁ、アスカは何か勘違いしてるみたいだから、いずれ誤解が解ければいいなぁ。
    
    マリさんはアスカに気を使ってて、上の空って感じだし、
    
    多分アスカの誤解が解ければこっちも何とかなるかな
    
    でも、綾波には最近避けられてるんだよなぁ……)
    
ムクッ

シンジ「さて、朝ごはんつくろっと……」


…………



シンジ「〜♪」

ジュワー

アスカ「……」

コンコンコンコン……

シンジ「……〜」

アスカ「……」

コンコンコンコン……

シンジ「……アスカ……どうかした?」

アスカ「え?」

シンジ「……机を指で鳴らすのって、なんか、後ろでやられると威圧的だよ?」

アスカ「……、あ、ああ、ごめん」

シンジ「……」

アスカ「……」ソワソワ

シンジ(今日はやけにアスカがソワソワしている
 
     突いた藪から出てくる蛇が怖いので下手なことは聞かないけど……
     
     でも、素直にごめんってすぐ言っちゃうアスカも珍しいな)
     
アスカ「……」ジーッ




………………



マリ「おはよっ、わんこ君」

シンジ「あ、おはよう」

マリ「姫とは仲直りした?」

シンジ「仲違いしたつもりはないんだけど、でもいまだに微妙な関係だよ」

マリ「ん〜……そっかぁ……早く姫とわんこ君取り合いしたいのになぁ」

シンジ「取り合いって……」

マリ「……それとも、やっぱり危機感が足りないのかね」

シンジ「?」

マリ「……いや、でもなぁ……」ブツブツ

シンジ「……大丈夫?」

マリ「多分」

シンジ「……はぁ……」

マリ「……とにかく、早く仲直りしてよ。今のままだと私から手を出すの、なんか、いやだから……」

シンジ「えと、うん。善処します」

マリ「お姉さん子供じゃないからその返答の意味知ってるんです」

シンジ「……」


………………


放課後

レイ「……」ソワソワ

シンジ「あれ、綾波。これからネルフにいくんだったら一緒に……」

レイ「! ごめんなさい、碇君……私……一人で行くから」スタスタスタ

シンジ「へ? あ、ああ、うん 気をつけて……」



シンジ「……はぁ……」ショボン




………………


シンクロテスト

ミサト「……なんか、ピリピリしてるわね」

マヤ「……チルドレンですか?」

リツコ「……そうみたいね。アスカも軽口叩かなくなったし……」



シンジ「……」

アスカ「……」

レイ「……」



マリ「……私の番まだぁ?」

リツコ「ええ、ちょっと待っていなさいな」

マリ「はーい」



………………


終了

リツコ「……あらあら」

ミサト「なーによー……あんたこの間からこの日のことやけに待ち望んでたじゃない。
 
    そろそろ何なのか教えてよー」
    
リツコ「あら、気になってたの?

    隠すつもりなんてなかったのだけれど……」
    
ミサト「気になってたわよ!

    あんまり気になってたからそろそろマヤちゃんにセクハラしてでも聞き出そうかと思ってたくらいよ!」
    
マヤ「!?//////」ビクッ

ミサト「で? 何がわかったのよ?」

リツコ「……とりあえず、わかったことは……

    シンジ君のATフィールドに関する機能がやたらと進歩していたことね」
    
ミサト「……ふーん?」

リツコ「でも、これが私の考えている原因で為っていることならば、

    事はちょっと変わってくるかもね」
    
ミサト「真面目な話?」

リツコ「少しね」

ミサト「ふぇー」

リツコ「急にダレはじめたわね……

    その前に、少し調べたいことがあるからシンジ君呼んできて」
    
ミサト「ふぁーい」

カツカツ



………………


男子更衣室

シンジ「……」ボーッ

シンジ(綾波にあんなに避けられるとは思わなかった……結構ショックかも……)ズーン

シンジ(……舐めないでって言ったから、なのかなぁ?)



シンジ(……一週間くらい、舐められてないな……

    なんか、なんだか……物足りない……かも……
    
    って、あ、いややや! だめだって、エッチなのは、だめだって……)
    


コンコン

シンジ「えひゃい!? ど、どぞう!」

シュィン



アスカ「……何 情けない声出してるのよ?」

シンジ「アスカ?」

アスカ「……あんた、なんかよくわかんないけど、呼ばれてるわよ」

シンジ「え、本当?」

アスカ「さっきミサトが話してるの聞いたから本当よ」

シンジ「そっか、じゃあ、着替えないと……」

アスカ「……」ムラッ

シンジ「……」チラッ

アスカ「……」ジーッ

シンジ「……」ソワソワ

アスカ「……」

シンジ「……あの、着替えたいんだけど……//////」

アスカ「……」

シンジ「……」


アスカ「……っ   スー……ハー……」

シンジ「っ?」

アスカ「……バカ、シンジ…………」

シンジ「な、なに?」

アスカ「………………」

スッ

シンジ「!?」

シンジ(なんか怖い顔で手伸ばしてきた!? な、殴られる!?)

ビクッ

アスカ「……はっ!」ビクン

シンジ「?」

アスカ「……っっっな、なんでもない!」

スタスタスタ

シュィン



シンジ「……え?」

シンジ(なんなのさ……)ドキドキ





一分後

コンコン

シンジ「? アスカ?」

シュィン

マリ「残念マリちゃんでした」ガバッ

シンジ「わわっ! マリさん着替えてないんじゃん……早く着替えてきなよ」

マリ「わんこ君だってプラグスーツのまんまじゃん」

スンスン

マリ「んひゅへ……えるしぃえるのにおい……」クワンクワン

シンジ「あはは、くすぐったいよ……何しにきたの?」

マリ「なにしにきたんだっけ」スリスリ

シンジ「……ん……ちょ、マリさん?」

マリ「あー、そういや……わんこ君お呼ばれしてるよ。多分そろそろみっちゃんが来ると思う」

シンジ(みっちゃん? ミサトさん?)

シンジ「そう、なんだ……」

マリ「……わんこ君、姫と仲直りした?」

シンジ「え、いや、どうなんだろ。さっきは一応話したけど……

    まぁ、まともな会話ではなかったけど……」
    
マリ「早くしてよ……早く、してくれないと……」スッ

シンジ「ぇ?」

マリ「マリさん抜け駆けを我慢するのも精一杯ですニャ」

ガプッ

シンジ「っ! あ……」ビクン

マリ「ん」

シンジ(プラグスーツ越しに……肩噛まれてる……

     マリさんの犬歯、鋭いんだな。ちょっと痛い……)
     
マリ「……ふふ、だめだぁ……このままだと本当に我慢できなくなっちゃう……」ハァハァ

スッ

シンジ「……どうしたの? 大丈夫?」

マリ「大丈夫じゃないよ!」

シンジ「へ?」


マリ「大丈夫じゃないから……早く、仲直りしなよ……

   そしたら、堂々と奪いにくるから……」
   
シンジ「……えと……」

マリ「……恋愛の仕方間違ってるかな?」

シンジ「わからないよ……初めてだし……」

マリ「私だって初めてだよ。こんなにドキドキさせてくれるのは」

シンジ「え……ぅ……」

マリ「慣れてると思った? 残念。ウブだから加減も知らないよー?」

シンジ「……」

マリ「つーわけで、早く着替えちゃいなー」トテトテ

シンジ「あ、うん。わかったよ」

シュィン

シンジ「………………」







一分後

コンコン

シンジ「……綾波?」

シュィン

レイ「……どうしてわかったの?」

シンジ「なんとなく……」

レイ「……そう」

ツカツカツカ

シンジ「え?」

レイ「……」ジーッ

シンジ「なに?」ドキドキ

レイ「……碇君は何ともないの?」

シンジ「なんとも……って?」

レイ「……」

シンジ「なにかな」

レイ「一週間、何ともなかった?」

シンジ「うん、とくに、何もなかったよ」

レイ「そう……」モジモジ

シンジ「……?」



コンコン

ミサト「シンちゃぁーん いるぅ?」

レイ「!!」ビクッ

コソコソ


ミサト「はいるわよーん」

シュィン

シンジ「えと、なんですか?」

ミサト「リツコが呼んでるわ。あなただけ特別講習よ」

シンジ「あ……やっぱり、シンクロ率低かったですか?」

ミサト「あー、それもちょっとあるけど……どうせ原因はあれでしょ?」

シンジ「多分……そうだと思いますけど」

ミサト「ま、それも含めて話を聞きたいから、着替えたらリツコの研究所まで来てね」

シンジ「はい」

シュィン ミサト→外

シンジ「……」

シンジ「もういいよ」

レイ「……」

ガチャッ

シンジ「別にロッカーの中に隠れなくても……」クルッ

レイ「……」ササッ

シンジ「……、な、何隠したの?」

レイ「……なんでもないわ」

シンジ「……」

レイ「……なんでもないわ」

シンジ「えっと、そろそろいい加減、着替えないと……」

レイ「……」ビクッ

シンジ「……あの、綾波?」

レイ「別に……」



………………


シンジ(妙に皺くちゃなシャツを着てリツコさんの研究室に向かう)

コンコン

シンジ「失礼します」

リツコ「あら、いらっしゃい」

ミサト「あ……」

マヤ「……//////」

シンジ(……ん?)

ミサト「ち、違うのよ? これはリツコの実験で……」

リツコ「ええ、パイロットとそうでない者の差異を見るためにね」

シンジ(ああ、じゃあ、ミサトさんがマヤさんを襲っているように見えるのも、

    ミサトさんの舌がマヤさんの首筋を撫でていたのも)
    
シンジ「実験……なんですね?」

マヤ「ミサトさん……もういいですか?」ドキドキ

ミサト「はいはい」

シンジ「……実験なんですよね?」

リツコ「ええ」

ミサト「で、何すればいいの?」

リツコ「データだけ取るから今度はシンジ君にやっちゃってちょうだい」

シンジ「え」

ミサト「……そ、そういうわけだから」

シンジ「やって頂戴って……」

ミサト「や、真面目な話、ちょっとデータ取らないといけない理由があるのよ

    というわけで、うんざりでしょうけど舐められて頂戴」
    
スッ



シンジ「っ、ミサトさん……」

ミサト「ほら、じっとして」

シンジ「変ですよ。この間、ミサトさんがこういうことしちゃダメだって言ったんじゃないですか」

ミサト「……そうだけど」

シンジ「……」

ミサト「……おいで」

シンジ「えと」

ミサト「……」

テクテク

リツコ(でも抵抗しないのね……)

ミサト「……いい? リツコ。すぐやめるからね、データ取れたら私のこと止めてよ?」

マヤ「それは自分の匙加減なんじゃ……」

ミサト「私は快楽に弱いタイプだから」

リツコ「……善処するわ。 マヤ、歯止めが利かなくなってそうだったら止めてあげて頂戴」

マヤ「私、ですか?」

リツコ「私はデータ取るので忙しいから」

マヤ「はい……」



ミサト「……じゃ、じゃあ……いくわよ」

シンジ「……必要、なんですよね?」

ミサト「ええ」

シンジ「わかり、ました」ンッ

ミサト「……」






ミサト(な、なに目瞑ってるのよ……

    なんか、変な雰囲気できあがっちゃってるじゃない……)
    
チラチラ

リツコ「……」ジーッ

マヤ「……」マジマジ

シンジ「……」ドキドキ

ミサト「……」(あー、もう……)



ペロッ

シンジ「んっ……」

ミサト(……)

ペロペロ

シンジ「……んぁ……は……」

ミサト(どれだけ心構えしても声は出ちゃうのね……

    ま……)
    
ヌロォ……チュ……ペロペロ……ヌチュ……

シンジ「……ぅぁ……は……っ……」ピクピク

ミサト(してるこっちがこれだけ気持ち良ければ……シンちゃんだって……気持ちいいわよね)






マヤ(……舐めてる……男の人の首筋……

   シンジ君ってばミサトさんにしっかりしがみついて……喘いじゃって……)
   
リツコ(卑猥ね)

マヤ(さっき私が舐められたのより、もっと、気持ちいいのかしら?)ドキドキ

リツコ(もうデータは充分なんだけど、マヤってば止めないのかしら?)

マヤ(それとも、私が舐めてあげたほうが、気持ち良くなれるのかな?

   こういう可愛い反応……私でもしてもらえるのかな?)

リツコ(私が止めるべきか)



リツコ「もういいわ。ミサト」

シンジ「んっ……ミサトさん……」ハァハァ

ミサト「……」

チュッ

シンジ「んひぁっ……!」ピクン

マヤ「……不潔……」ドキドキ

リツコ「そういう言い方をするものではないわ。マヤ」

マヤ「あ、いえ……」







リツコ「じゃ、別なデータも欲しいからマヤもしてあげて頂戴」

マヤ「え、ええええ!?」

リツコ「ミサトだけのデータじゃ正確じゃないのよ。別な組合わせのデータも取りたいから」

ミサト「……そうね。マヤちゃんのリハビリにもなるかもしれないわ」

マヤ「リハビリって、な、なんのですか?」

ミサト「男嫌い慣れさせるにはこのくらいがちょうどいいんじゃないの?」

シンジ「このくらいって、どういう意味ですか」ムッ

リツコ「こういう意味よ」カチッ

スピーカーからのシンジの声『んひぁっ……!』ピクン

シンジ「っっっっ!!!//////」

リツコ「見た目的にも中性的だし、声変りもまだ。

    男は男だけど、マヤにとってはこのくらいから慣れさせたほうがいいのかもね」
    
シンジ「……」ズーン

マヤ「え、でも……」

ミサト「さ」グイッ

シンジ(なんだろう、この、おもちゃにされてる感)

マヤ「……えぇぇ……」モジモジ

ミサト「……シンジ君は、首のこの辺。

    あと、舌で虐めてあげながら左の肩甲骨撫でてあげるともっと喜ぶわよ」
    
シンジ「何ですかそれ……」

ミサト「あら気づいてなかった?」

シンジ「知りませんよそんなの……//////」







マヤ「……」

リツコ「ほら、シンジ君も期待してるわよ」

シンジ(期待って)モジモジ

マヤ「……えと、じゃあ」

シンジ「ぁ……」

スッ

マヤ(男の子と0距離……!!!!)

シンジ(声、我慢できるかな……)

マヤ(やっぱりシンジ君は、男の子にしては可愛い……それも、小動物的な庇護欲をくすぐられる存在
   
   だけど……こうして目の前で、形容しがたい表情で見上げてくる様子を見ていると……
   
   虐めたくなってしまうという話も、頷ける。
   
   つい、ちょっかいを出してしまいたくなるのもよくわかるわ)
   
シンジ(目が怖い……)

マヤ(でもそれはシンジ君が可愛いからであって……

   私の男嫌いが治せるかといえばそれは別の話だと思うのだけれど……)

チラッ

リツコ ミサト『んなこた百も承知だっていう顔』ニヤニヤ

マヤ(……)ビキビキ

シンジ「っ!?」

マヤ「そういうおつもりならいいですよ……さっさと終わらせちゃいますからね」

シンジ「え?」

リツコ「さぁ、何のことかしら」クスクス

ミサト「あんた、ほんとマヤちゃん大好きよね」ヒソヒソ

リツコ「わかるでしょう?」ヒソヒソ

ミサト「まぁね」







マヤ「……シンジ君」

シンジ「え、あ」

スッ



ペロッ

シンジ「っ……っく……」ピクン

マヤ「え」

シンジ「……」

マヤ「……」

シンジ「……」

マヤ「……もう少し、ですか?」チラッ

リツコ「エエ モウスコシヨ」

ミサト「ツヅケテチョウダイ」

シンジ「……も、もう終わってるんでしょう?」

マヤ「しょ、しょうがないわよね……」

ペロペロ

シンジ「ふゃっ! ぅぁ……っ……ま、マヤさん」

マヤ「……ん」

ペロ ニチュ……チュ チュク……

シンジ「マャさん……ふぁぁっ……もう、もうデータ取り終わってますって……」

マヤ「……」チラッ

リツコ「……」フルフル

ミサト「……」フルフル

マヤ「……まだ、みたいよ?」

シンジ「っ! ああっ、もう!」

スイッ

マヤ「あ……」




シンジ「……」ムゥッ

ミサト リツコ マヤ(可愛い……)

シンジ「あまり、からかわないでください……真面目な話だからっておとなしくしてましたけど……

    僕だって抵抗しないわけじゃあないんですからね」
    
ミサト「ゴメンゴメン。でもマヤちゃんだってノリノリだったし」

リツコ「悪かったわ。あなたが可愛くてついやっちゃうのよ。悪意はないと思ってもらえたら嬉しいわ」

シンジ「……ま、まぁ、本気で怒ってるわけじゃないですけど」

ミサト(チョロ可愛い……)

リツコ(苦労しそうね……)

マヤ(男の子ならいけるかもしれない……)

シンジ「で、何かわかったんですか?」

リツコ「ああ、それはもう少し時間がかかるわ」

シンジ「そうですか……」

リツコ「まぁ、最近の報告によると、貴方ナメられてないみたいだし、

   今のところはこのままの調子でいて頂戴。
   
   予測した結果通りだと、上にも報告する必要があるかもしれないから」
   
シンジ「え  上って」

リツコ「……まぁ、最終的にはあなたのお父さんの耳にも入るかもしれないわね」

シンジ「……」









シンジ「……orz」ッズダァァァァン 

リツコ「それだけ重要だってことよ。この件に関してはくれぐれも慎重に行動して頂戴」


シンジ「……わかりました……」(重要? どういうことだ?)

リツコ「大丈夫よ。あなたの尊厳は可能な限り守るから。

    さっきの音声データも結果が出たらちゃんと処分するわ」
    
シンジ「……本当、ですか?」ジロリ

リツコ「……ちょっと虐めすぎちゃったみたいね」クスクス

ミサト「さて、誰のせいなのかしらね」ニヤニヤ

マヤ「え……な、何で私を見るんですか?」

シンジ「……失礼します……」

シュィン シンジ→外



マヤ「……シンジ君」ポヤヤン

ミサト「……まんざらでもなさそうね」

リツコ「変な趣向を開花させた可能性もあるけれどね」

………………

続く



朝 ミサト宅 シンジの部屋

シンジ「ん……」

モゾモゾ

シンジ「……ん?」

アスカ「……」

シンジ「ああ、アスカ……おはよう。  なにしてるの?」

アスカ「……お、起こしてやっただけよ。別に何もしてないわ」

シンジ「……何かしたの?」

アスカ「……」

シンジ「アスカ?」キョトン

アスカ「う……あ……」

シンジ「ちょっとまって、アスカ、何その反応」

アスカ「っ! なんでもないわよ!」タタタッ

シンジ「まってよ……!」

アスカ→部屋の外

シンジ「……なんだったんだろ」

シンジ(それにしても、また寝汗かいてたのかな? 首筋が……)



シンジ(首筋が……)










シンジ(ん?)


洗面所

シンジ(……)ジーッ




シンジ「あ、アスカぁぁぁぁぁ!」




アスカ「な、なによ……」オズオズ

シンジ「……っ……いろいろ、言いたいけど……

    まず、どうして、首筋に痣ができてるのか」
    
アスカ「……吸ったから、よ」

シンジ「っ……ずいぶん、真正面から答えるんだね//////」

アスカ「……」スッ

シンジ「っ……」

アスカ「何、文句でもあるわけ」

シンジ「っ、あ、あるよ。

    首に、こんなの……ダメだってば……」
    



アスカ「……なんで?」



シンジ「なんでって、見られたら困るからだよ」

アスカ「……彼女がいるわけでもないくせに」

シンジ「そういう問題じゃないよ」スッ

アスカ「……」スッ



シンジ「な、なんで距離詰めてくるの!?」

アスカ「……舐めるためよ」

シンジ「な……」

アスカ「じっとしてなさいよ。どうせ、抵抗するふりしかしないんでしょ」

シンジ「な、僕だって」


ペロッ


シンジ「ぁっ……」トロン

アスカ「……ん」

シンジ「な、なんで、舐めることが、当たり前みたいになってるのさ……」

ペロペロ

アスカ「……あんたが悪いのよ……」


チュ……クチュ……ペロペロ……ニチュ……

シンジ「んぁっ……は……や……」

アスカ「ん……あんたが、誘ってるんじゃないかってくらい無防備で……無警戒で……」

クチュ……チュル……ニチュ……ペロペロ……レロ……

シンジ「ぁ……、ちょっと、んはぁ……っく……」ゾクゾク……

アスカ「んぁ……それに……舐めてる最中は、気持ち良さそうに喘いでるじゃないの」ハァハァ

レロォ……プチュ……チュ……クチュ

アスカ(舐めてるだけなのに……っ、なんでこっちまで……気持ち良くなっちゃうのよ……!)

アスカ「はん……ん……っく……」ピクッ

ペロペロ……レロクチュ……ニチュ……

シンジ「や、だめ……アスカ……っ! なんか、変……!」ピクピク

アスカ「我慢しなさい……」

アスカ(なんだか、私も……変な感じ……)


シンジ「だ、だめ、だって んはっ……ふゃ……うくぅっ……!」

アスカ「ミサトもいないんだし、声出してもいいのよ?」

ペロペロ……ニチュクチュ……

シンジ「声……んんぅっ! そんな……ぁ……!」

アスカ「情けない女みたいな声で喘いでみせなさいよ」

チュ……クチュ……

ピトッ

シンジ「っぁっ! ぁ……!」ビクビク

アスカ「……なんか、当たってるんだけど?」

シンジ「っっっ……だ、だから……やめてよ」

アスカ「……やっぱり、気持ち良いんじゃん」

ソッ

シンジ(アスカの手が……っ!)



シンジ「っく……あぁぁ……」

ビクンビクン

アスカ「!?」


シンジ「っく……あぁぁ……」

ビクンビクン

アスカ「!?」

シンジ「ぁ……はぁ……っ」ヒクヒク

アスカ「……まさか」

シンジ「……//////」

アスカ「……射精したの?」

シンジ「……っ」

アスカ「私、触っただけなんだけど」

シンジ「でも、だって……気持ち良くて……」

アスカ「……」ジーッ

シンジ「っ……」ウルウル




アスカ「……っ」ゾクゾクゾク





シンジ「……」

アスカ「……」


シンジ「あ、アスカ? 離れてよ……臭いついちゃうよ」

アスカ「……はっ! そ、そうね。 早く着替えてきなさいよ。い、イカ臭いったらないわ」

シンジ「————っ! う、うぅぅぅ……」ウルウル

スタスタスタ





















アスカ「…………」スンスン

アスカ「……臭い」














アスカ「……」スンスン

アスカ「……」スンスン

モゾモゾ……






………………

………………


登校時

シンジ(死のう)

シンジ(……死のう)

シンジ(もうだめだ。舐められてる時点でなんかダメな気はしてたけど、

    まさか首をナメられてる間に昂って暴発するとか……
    
    もう何かいろいろもう駄目だ。鬱だ死のう)
    
マリ「……」フラフラ

シンジ「?」

シンジ(マリさん? なんか危なっかしい歩き方してるなぁ)

マリ「……」キョロキョロ

シンジ「あ」(見つかっちゃった)

マリ「……」ジーッ

シンジ「おはよう。マリさん」

マリ「わんこ君じゃん。姫は?」チラチラ

シンジ「えと、いないけど」

マリ「……そっか」

シンジ(着替えたりなんだりしてたらアスカは先に行っちゃったからなぁ)

マリ「……」ソワソワ

シンジ「……マリさん、もしかして具合悪い?」

マリ「そういうんじゃないよ」ソワソワ

シンジ「でもなんか、様子が変だよ」


マリ「……一週間かそこらでそういうのわかる?」

シンジ「ま、まぁ、マリさんはよく話しかけてくれるから」

マリ「ふーん、そっか。そこそこ私のこと意識してもらってるのかな」

シンジ「えっと、まぁ」

マリ「……へぇ」

スッ

シンジ「?」

マリ「ちょっとさ、こっち来てよ」

ギュッ

シンジ「っ 手引っ張らなくても、ついて行くよ //////」

マリ「いまさらこんなスキンシップで照れないでよ」クスクス

…………


路地裏

マリ「……」キョロキョロ

シンジ「あの?」

マリ「……ここなら、あんまり見られないよね」スッ

シンジ「っ あ、」

マリ「……」スンスン

マリ「良い匂い。朝シャンした?」スンスン

シンジ「う、うん」

マリ「……そっか」スンスン

シンジ「んっ……くすぐったいよ」ドキドキ

マリ「んふ……あー……わんこ君の匂い、気持ちいい……」

シンジ「なんか、言い方がやらしいよ。マリさん」

マリ「うん、そうだね」


シンジ「……そ、そういうのは、ちょっと」

マリ「ちょっと何?」

シンジ「……えと」

マリ「首筋にキスマーク付けられてるよ」

シンジ「あ」

マリ「姫と仲直りしたの?」

シンジ「だから、仲違もしてないんだけど……」

マリ「……でも仲良くはなってるんじゃない?」

シンジ「そうなのかな」

マリ「そもそも、こんなところにキスマーク付けるなんて、嫌いな子にはしないでしょ?」

シンジ「……そう、か」

マリ「じゃ、私も悔しいから」

カプッ

シンジ「っ! いたっ……」

マリ「……」

シンジ「マリさん……」

マリ「いふぁい?」(痛い?)

シンジ「……痛いよ」ドキドキ

マリ「ん」ペロペロ

シンジ「んひゃぅ!」ピクン

マリ「は……っん……、ごめんね。わんこ君。もうちょっと付き合ってよ」


シンジ「んく……あ……」

ペロペロ

マリ「んぁ……はぁ……はぁ……」

ペロペロ……ピチャ……

ハムッ

シンジ「———っ!」ピクン

マリ「噛み跡……首筋につけちゃった。ごめんよ」

シンジ「……」

マリ「…………なんか言ってよ」

ペロペロ

シンジ「っ……なんて反応すればいいのか……」

マリ「嫌だった?」

シンジ「……迷惑だよ」

マリ「あはは、そうだよね。体育の時間とか困るよね」

シンジ「普通に、見えちゃうし……」

マリ「……まぁ、予測はしてたけど、行為自体は嫌がったりしないんだ」

シンジ「ぁ……いや、その」

マリ「ふふ♪ 否定できないんじゃん 受け入れてくれるんだね?」


シンジ「そういうつもりじゃ……」

マリ「……拒絶する?」

ペロペロ

シンジ「んはっ……ぁ……」

マリ「……ふふ」

ギュゥッ

シンジ「……」

マリ「抱きしめてるだけなのに……満たされてくにゃー……」クンカクンカ

シンジ「マリさん……なんか、挙動が変態っぽい……」

マリ「だってわんこ君抵抗しないんだもん」

シンジ「……確かに、そうだけど……」

マリ「どうして抵抗しないの?」

シンジ「……」

マリ「……」

シンジ「……気持ち良いから……」

マリ「……ふふ、ふふふ……」

ペロペロ レロクチュ……

シンジ「んふ……ぁ……」

マリ「んっく……ぁ、は……ん……」

ニチュ……チュプ……クチャ……

シンジ「ぁ……ぅくっ……」ギュゥッ


マリ(ついにわんこ君からもしがみついてきちゃったかぁ……

   ふふ、素直に感じてくれてこっちもうれしいけど)
   
チュプ……クチュ……

マリ「んぁ、は……っくぁ……」ビクン

シンジ「……っ」ハァハァ

マリ(あ、でも……こっちがもう、もたないや……へへ)

ペロ……ペロペロ……

シンジ「っぁっ」ピクピク

ギュゥッ



マリ「っ! あっぁっ! っく……!」ビクビクン

ビクン……






マリ「……ハァ……ハァ……っ」

シンジ「……マリさん?」

マリ「……んへへ、ごめん……ちょっと、休ませて……」



シンジ「……え?」

マリ「あはは……ハズカシー……

   舐めてる方がイッちゃったよ」ハァハァ
   
シンジ「イッたの?」

マリ「……そういうこと真正面から聞かないでよ」

グニッ

シンジ「いたたた……!」

マリ「……痛いの、嫌いじゃないでしょ?」

シンジ「っ、痛いのは、いやだよ」

マリ「でも噛みつかれても嫌がんなかったよね?」

シンジ「それは……その……」

マリ「お口で何かされるのには、徹底的に抗えないみたいだねぇ」

シンジ「っ//////  も、もういい?」

マリ「あはは、怒らせちった?」

シンジ「……」スタスタ

マリ「私一回、家帰るね。遅刻するって言っといて」

シンジ「……わかったよ」

マリ「……わんこ君」

シンジ「何?」

マリ「またしようね」クスクス

シンジ「っ ……//////」

スタスタスタ

マリ「……ふぅ」





………………

続く

………………

体育前着替え

トウジ「あー……」

ケンスケ「何さ?」

トウジ「いやなぁ。女子の着替えを覗きたい」

ケンスケ「いきなりやんごとなきゲスの物言いだね!」

トウジ「下着姿のおなごを視姦したい」

ケンスケ「ちょ、ちょっと病気なんじゃないのかな?」

トウジ「もうなんでもええのや。中学生の視覚的エロスの欲望を満たすに十分な映像が見たいんや」

ケンスケ「だめだこいつ早く何とかしないと」



シンジ「……」コソコソ モゾモゾ


トウジ「センセよ。センセなら式波の着替えくらいのぞいたことあるんやろ?」

シンジ「っ そんなことないよ」

ケンスケ「この反応は、少なからずあるといった感じかな?」

トウジ「エロいやっちゃなぁ……流石、一つ屋根の下となるとやることやっとんねんな」

シンジ「何もしてないよ」

ケンスケ「っていうか、碇、なんでそんな隅っこで着替えてるのさ?」

シンジ「それは……ほら、なんていうか、部屋って隅のほうが涼しいし」ソワソワ

ケンスケ「ん? 碇、首筋」

シンジ「ああこれ虫刺されだよ虫刺され」ガシガシガシガシ

トウジ「おわっ! か、?きすぎやろ!!」

シンジ「いやぁ、痒くて痒くて」

ケンスケ「言えばムヒくらい貸したのに……」

シンジ「えっと、肌弱いからそういうの苦手なんだ」

トウジ「言っとることとやっとることが滅茶苦茶やで……」



………………




体育終わり

シンジ「……あれ?」

シンジ(机の中に、何か入ってる?)

ガサゴソ



シンジ(!?)

ケンスケ「碇〜どうした?」

シンジ「なななな、なんでもないよ」ササッ

トウジ「何隠しとるんや? ラブレターか」ヒョイッ

シンジ「っ」サッ



トウジ「……豚肉 玉ねぎ ニンジン ピーマン……」

ケンスケ「今晩カレー?」

シンジ「酢豚だよ」

トウジ「隠す必要あらへんがな」

シンジ「……」

アスカ「ちょ、バカシンジ! 酢豚作るならパイナップルは抜きなさいよ!」

シンジ「ちゃんと意味があって入ってるんだよ。アスカのには盛らないから文句言わないでよ

    それに今日は僕が作るわけじゃないし」

アスカ「そういやあんたネルフに呼ばれてたわね。シンクロテストが落ちこぼれてたのかしら?」

シンジ「そ、そういう言い方しなくてもいいじゃんか」


トウジ「あーすまん。また夫婦喧嘩誘発してもうた」

ケンスケ「反省しなよ」

トウジ「やんちゃやろ、ワシ。おいたばっかしよんねん」



レイ「……」チラッ

………………



放課後 屋上

シンジ「……とっさに買い物メモとすり替えられてよかった……」

シンジ(……からかい半分だとか、ちやほやの延長で、とかはあったけど……)

カサッ



手紙『今日の放課後、屋上で待っています』



シンジ(本当に、こんな手紙もらうのは初めてだ……)



シンジ(これって……そ、そういうこと、なのかな?

     でも差出人の名前も書いてないし、悪戯、かもしれないよね)
     
ソワソワ

シンジ(ちょっと期待はしてるけど……反面、冗談であってほしいとも思う自分が情けない……)

ドキドキ



カチャ

ギィィ……

シンジ「!?」















レイ「……碇君」

シンジ「あ、綾波?」

テクテクテク

シンジ「……綾波、ど、どうしたの? こんな時間に」

レイ「……」

テクテクテク

シンジ(綾波が、こういう手紙書くわけないよなぁ……

    いや、用件だけ書いてるあたり綾波らしいといえばそうだけど、
    
    告白だとしてもいたずらだとしても綾波はそういうのは……)
    
テクテクテク

レイ「……」ピタッ

シンジ「……!」






シンジ「……ち、近いよ」スッ

レイ「……」スッ

シンジ「え」

レイ「逃げないで、お願い」

ガシッ

シンジ「え……あや、なみ?」


ギュッ

シンジ「!?」

シンジ(……抱きしめられてしまった……

    すごくドキドキしてるの、ばれちゃう……)

レイ「……手紙、読んでくれたのね」

シンジ「あの手紙、綾波が?」

レイ「そうよ」

シンジ「……そ、そうだったんだ」



レイ「……迷惑?」

シンジ「そんなことないよ。全然、そんなこと……

     ちょっと意外だっただけで」
     
レイ「……そう」

シンジ「……あの……もしかして、用件って……」

レイ「……うまく、言葉にできない……けど」

シンジ「……」


シンジ(ま、まさか、綾波?)




レイ「……私、碇君と特別な関係になりたい」

シンジ「っ そ、それって」

レイ「ええ」

シンジ「……」ドキドキドキドキ







レイ「……碇君が印をつけられている姿を見て、

   気づいたの」
   
シンジ「印?」

レイ「……首筋の、キスマークと、歯型」

シンジ「あ、こ、これは……」



レイ「私、嫉妬してる」



シンジ「っ」

シンジ(あの綾波から、嫉妬っていう言葉が出てくるとは……)




レイ「私も、碇君を虐めたい」




シンジ「……ん?」

レイ「私も、舐めたり、吸ったり、噛みついたりしたい」

シンジ「……んん?」

レイ「これが、好きってことなのかわからないし、

   碇君は二号機の人とも仲がよさそうだから……
   
   恋人同士になることまでは、望めないかもしれないけど」
   
シンジ「あ、えと……アスカは関係無いけど……」

レイ「無くない」

ズイッ

シンジ「っ! //////」

シンジ(顔近っ!)

レイ「……関係ないわけない」

シンジ「……ち、近いよ」ソワソワ

レイ「二号機の人とか、眼鏡の人とかには接近されてないの?」

シンジ「接近はされてるけど……真正面からこの距離は初めてだよ」

レイ「……そう」




レイ「私は碇君の一番になりたい」

シンジ「一番って……それって、そういう意味で?」

レイ「どういう意味?」

シンジ「……あの……恋愛的な意味で」

レイ「多分そう」

シンジ「!!」

レイ「……」

シンジ「//////」

レイ「……何か、言ってほしい」

シンジ「いや、その……すごく、はっきりと言われて……照れちゃった……//////」

レイ「……私も、ドキドキしている」

シンジ「……ん、僕も、だよ」




レイ「……だけど、多分貴方の答えは、イエスでもノーでもない」

シンジ「……っ」

レイ「はっきりと答えが出せていたなら、ここにきてまた歯型とキスマークを付けているわけがないもの」

シンジ「あ……うぅ……」

レイ「その歯型とキスマークに触発されて、私はいま恋してるということがわかった。

   だけど、その印には嫉妬を覚える。
   
   だから、形に残らない印を、私があなたにつけてあげる」
   
スッ

シンジ「あ、あやなみ……!」














シンジ「……//////」

レイ「……キスは、初めてよね?」

シンジ「そ、そう、だよ……」

レイ「私も」

シンジ「……そう、なんだ」

レイ「……これであなたの初めての相手は私

   私の初めての相手も、あなた」

シンジ「……」

シンジ(……あ、あれ?)

レイ「あなたは私のもの」

シンジ「……」

レイ「……」ポーッ


シンジ「あの、綾波?」

レイ「……っ!」ビクッ

シンジ「……、えと、なんか、様子が変だけど」

レイ「………………ごめんなさい」

スタスタスタ

シンジ「え? 綾波?」

ガラッ

レイ→外





シンジ「……あ、あれ?」


















シンジ「……え?」ポツン







………………


その後 ネルフ リツコの研究室的な

コンコン

リツコ「どうぞ」

シュィン

シンジ「失礼します」

リツコ「あら、来たわね。 呼び出したのは、おそらく予想はしてるでしょうけど例の件についてよ」

シンジ「あ、はい、気になってました」



リツコ「……そういえば、呼び出しておいてなんだけど晩御飯の準備とかって大丈夫だったかしら?」

シンジ「その辺は、まぁ、僕だけの呼び出しだったし、ミサトさんも早くに家にいたみたいなので

    ミサトさんにお願いしておきました」
    
リツコ「……シンジ君。帰りに胃薬持たせてあげるから、アスカに渡してあげて頂戴」

シンジ「え? あ、はい」



リツコ「さておき。シンジ君がやたらとナメられ舐められる理由だけど」

シンジ「……何か特別な理由なんてあるんでしょうか……

    僕がただ、意志の弱い人間だからってことなんじゃ……」
    
リツコ「それに加えて少し突っ込んで虐めると可愛い反応を見せることも原因の一つだと思うけれど、

    そういう感覚的な要因以外にも、貴方が狙われる理由があることがわかったのよ」
    
シンジ「え?」




リツコ「舐められている時、貴方が快感に喘ぐのも、舐めている方が快感に我を忘れるのも、

    それはその瞬間に貴方が無意識のうちに
    
    相手のATフィールドを中和しているからよ」
    



シンジ「……ATフィールドを中和って!?」

リツコ「言葉のとおりよ」

シンジ「そんな、僕は、使徒でもないし、エヴァでもないんですよ?」

リツコ「……っ」ピクッ

シンジ「どうして僕にATフィールドが使えるんです?」

リツコ「エヴァに乗ると、ATフィールドを間接的に扱うでしょう? その影響よ。

    あなたの体も、ATフィールドを扱えるようになってきているの」
    
シンジ「……そうだったんですか」

リツコ「詳しい話をするとそっちの方で話が長くなってしまうから割愛するわね」

シンジ「え? 今何か言いました?」

リツコ「気のせいよ」


シンジ「……でも、ATフィールドの中和って……そ、そんな、気持ち良いんですか?」

リツコ「そうね。私は体感してはいないけれど、

    ミサトの証言から察したわ。舌先から全身にかけて快感が走る。
    
    一説によると、ATフィールドが中和されて一体化する感覚というのは、
    
    双方痛みに近い感覚を伴うらしいのよ」
    
シンジ「痛み……」

リツコ「……痛みと快感が似た感覚だということは知っているかしら?」

シンジ「いえ、初耳です」

リツコ「どうやら、人間が制御できる微弱なATフィールド程度では刺激が弱すぎて

    快感だけを感じ取れてしまうみたいね」
    
シンジ「っ、それで、あんなに、き、気持ち良いんですか?」

リツコ「ええ。ミサトがマヤにいたずらしている時にはATフィールドの中和は起こらなかった。

    シンジ君が悪戯されている時、貴方からATフィールドの中和のときと同じデータが得られた。
    
    そこから因果関係を見出して調べた結果がこれよ」
    
シンジ「……」

リツコ「ただ、無意識でATフィールドを中和しているという点。

    これは貴方が元から舐められることを気持ち良いと思ってしまっているからだと思うのよ」
    
シンジ「元からって、こんなことされたの最近ですよ?」

リツコ「……認めたくないかもしれないけれど、貴方の、そういう性癖はその瞬間目覚めたのかもしれないわ」

シンジ「……う……//////」

リツコ「別に言いふらしたりしないし、恥ずかしがることでもないわよ。

    人間の性癖なんて千差万別。たまたま貴方がそういう性癖だっただけ。
    
    大っぴらに言うことでもないけれど恥じる必要もないわ」
    
シンジ「そう、ですか?」

リツコ「ええ」



シンジ「……な、何となく、慰めてくれようとしてるのはわかりましたけど……」

リツコ「的を射てなかったかしらね。

    ところで、もう少し話には続きがあるのだけれど」
    
シンジ「あ、はい」




リツコ「貴方には、そのATフィールドの中和を伴う行為を誰かと継続してほしいの」




シンジ「っ!?」

リツコ「こちらとしてはパイロットの訓練を限られたスケジュールで行っているわ。

    私たちが貴方達に合わせられない時にでも、自主的にATフィールドの中和を体験できるのであれば
    
    それに越したことはないわ。
    
    それがATフィールドの中和の訓練にもなるし」
    
シンジ「で、でも、それって……」

リツコ「貴方の事情も少しは聞いているわよ。

    だからこの際、彼女でも作ってしまえばどうかしら?」

シンジ「彼女って……そんな簡単に」

リツコ(実際あなたなら簡単に出来そうなものだけど)「ああ、でもチルドレンの誰かだと、角が立ちそうよね」

シンジ「え? あ……その」

リツコ「でもこの際関係ないわ。貴方がこの人、と決めたのなら、諜報部が全力でカバーするはずだから」

シンジ「そういうのはちょっと……」

リツコ「貴方がしっかりしていればその必要もないのよ。

    ただ、使徒との戦いの可能性があるうちは、失恋なんかでシンクロ率を落とされても困るしね」
    
シンジ「……ま、まぁ、そうですよね。

    失恋でエヴァ動かせませんでした、じゃ……」
    
リツコ「いくら当人にとっては大事な話だといっても……、他人からすれば笑えない冗談にしか聞こえないわ」

シンジ「……」

リツコ「まぁ、あなた自身にストレスが出ない程度に励んで頂戴。

    もっとも、今のままでも使徒に勝つ作戦や準備は整っているつもりだから、
    
    貴方がここで何もしないのも一つの手よ」
    
シンジ「は、はぁ……」


リツコ「そんなところかしらね。ほかに何か質問はあるかしら?」

シンジ「……」



シンジ「あの」

リツコ「何か?」

シンジ「……中和しすぎるとか、そういうことはないんですか?」

リツコ「理論上では、人間が扱えるATフィールド中和能力はごく僅か。

    パイロットとしての貴方達でようやく感覚だけ体感できるくらいでしかないわ」
    
シンジ「つまり、やりすぎる、なんてことはないんですよね?」

リツコ「ええ。

    双方から中和を行っても、せいぜい快感が倍増する程度だと思うわ」
    
シンジ「……双方からって、あの、それについても聞きたいんですけど」

リツコ「……どうぞ」



シンジ「ほかのパイロットも、同じことができるんですか?」

リツコ「……ええ」



リツコ「だけど、今のところあの子たちは貴方の中和能力に頼り切っているみたいね。

    まだ能力に目覚めてはいないはずよ」

シンジ「そうですか。それなのに……」

リツコ「どうかして?」

シンジ「いえ、なんでも……」

リツコ「……まぁ、ネルフとしてはオンナをあてがってでも貴方に中和能力を高めてもらいたいわけだけど、

   一般的な大人の意見としては、できれば自分の意思でやってもらいたいところなの」
   
シンジ「……僕としてもそうしてもらったほうが嬉しいです」

リツコ「一応、ネルフからそういう動きはしないように私からストップ掛けておくから、

    貴方は少しだけそういうことも視野に入れて行動して頂戴。
    
    私から言えるのはこれだけ」


シンジ「……わかりましたって、素直に言えないですけど」

リツコ「ふふ、そうよね。

    要約すれば『彼女作ってエロいことしなさい』って言ってるようなものだものね」
    
シンジ「り、リツコさん!」

リツコ「ああ、それと、この話はミサトと極一部しか知らない話だから」

シンジ「極一部って……」

リツコ「指令と副司令とマヤ……あと加持君。他には誰も知らないわ」

シンジ「ん、んー……」

リツコ「複雑そうな顔してるわね」

シンジ「えと、はい、まぁ……」

リツコ「さて、そろそろ帰らないとアスカが大変なことになってるかもしれないから、

    この胃薬を持ってなるべく早く帰ってあげなさい。
    
    あと、そうね……」ゴソゴソ
    
シンジ「?」

リツコ「お小遣い」スッ

シンジ「え、そんな……悪いですよ」

リツコ「これで食べやすいものでも買って行って、アスカに食べさせてあげて」

シンジ(そんなにヤバいのか……)

リツコ「それと、彼女ができた時のために〜〜〜」

シンジ「っ!」



………………




コンビニ

シンジ(まったく……リツコさんってば冗談きついなぁ)

ゴソゴソ

シンジ(彼女ができた時のために……ゴム買えだなんて……)



シンジ(あれ? あ、ゼリーはこっちの棚か)ウロウロ

キョロキョロ

ピタッ

コンドーム「……」

シンジ「……」ジーッ

シンジ(いやいやいやいや! だから! それは、まだ早いって!)



シンジ(……)



〜〜〜

店員「ありがとやっしぁー」



















シンジ「……」

袋の中のコンドーム(六個入り 税込1050円)「……」



続く


書き溜め完全消化したので

ここにセーブポイントを設置して、飽きるまでいろんなパターン書こうと思う。

最初の攻略対象は誰にしようか 複数可

>>177

ヒカリいいね

ヒカリ書くとしたらトウヒカ全否定でやるお。
しかし連投なんで再安価。
>>直下

まとめろ 改善の仕様がない



休みの日 ミサト宅

ガラッ

アスカ「げっ……」

シンジ「何してんの?」

アスカ「あ、バカシンジ。良いところに」

シンジ「何?」

アスカ「お菓子買ってきて、おつまみじゃないカンジの」

シンジ「自分で行ってくればいいじゃないか」

アスカ「それができないから行ってきてって言ってるのよ。察しと思いやりが日本人の美徳なんでしょ?」

シンジ「都合のいい時にそれ引っ張り出してくるね……」

アスカ「じゃ、お願いね」

シンジ(お願いってだけまだマシか)

アスカ「10分以内よ」

シンジ「わかったよ」(あ、いや、パシリと同じか)





………………




近所のスーパー前

ウィーン

シンジ(こんなものかな)

シンジ「んっ?」

ヒカリ「あ、碇君」

シンジ「委員長も買い物?」

ヒカリ「いいえ、私は今からアスカの家に行くつもりだったんだけど」

シンジ「え、そうだったんだ

    あ! そういうことか」クスクス
    
ヒカリ「?」

シンジ「ああ、うん、僕はちょっと買い出しにきただけだから。アスカは家にいるよ」

ヒカリ「そう。じゃあ、せっかくだし一緒に行きましょ」

シンジ「え、あー……そうだね」

ヒカリ「? イヤだった?」

シンジ「そんなことないよ。 アスカになんか言われそうだと思ったからさ」

ヒカリ「え?」

ヒカリ(確かに私が碇君と二人きりとかだったら何か言うかもしれないけど……

    碇君、それに気づいてるの?)
    
シンジ(友達とられたみたいな子供っぽい嫉妬しそうだからなぁ、アスカは)





ヒカリ「何買ったの? 今日の晩御飯?」

シンジ「それもあるけど、他にもいろいろね」

ヒカリ「……あれ? 酢豚?」

シンジ「うん。この間のはなんだかよくわからない胃袋破壊活動に使われちゃったから」

ヒカリ「あ、あー……アスカが言ってたわね……」

シンジ「まぁ、これで懲りたし……ミサトさんしか居ない時のために非常食は備蓄するべきだと思ったよ」

ヒカリ「うちも、お姉ちゃんが料理するの苦手な人だから何かとレトルト食品置いておくのが習慣になってるわ」

シンジ「あ、委員長って姉妹いるんだ?」

ヒカリ「ええ。姉と妹がいるのよ。

    お姉ちゃんは働いてるから、家事は主に私が担当してるの」
    
シンジ「そうなんだ」

ヒカリ「……似てるって思ったでしょ?」

シンジ「あはは、うん。そう思ったよ」

ヒカリ「実はね、アスカから碇君の話聞いてて私もそう思ってたんだ。

    いつも鈴原越しに会話したり、アスカと一緒に話したりだけだったから、
    
    こうやって二人で話してみたいと思ってたのよね」
    
シンジ「あ、そういえば僕たちあんまり二人で話すってことはなかったね」

ヒカリ「鈴原から私の話とか聞いてたりするの?」

シンジ「ん〜、結構仲良さそうってのはわかるけど、あんまり詳しくは聞いてなかったかなあ」

ヒカリ「仲よさそう?」

シンジ「うん。それに委員長だってトウジのことは呼び捨てだし、仲良いのかなって」

ヒカリ「ん〜……実は、鈴原の妹ちゃんが、うちの妹と同級生なのよ。

    その関係でお互い顔合わせることが多くてね」
    
シンジ「あ、そう、なんだ」

ヒカリ「……?」

シンジ(トウジの妹かぁ……)ズーン

ヒカリ「! あ、えっと。気にしないでっていうのもちょっとアレだけど、

    ……仕方なかった、と思うわよ。碇君は碇君の事情があるんだし、
    
    サクラちゃんはちゃんと分ってるみたいだし」

シンジ「……でも、僕がしっかりしていれば……」

ヒカリ「それでも、碇君が戦ってくれてなければもっと酷いことになっていた筈。

    サクラちゃんに負い目を感じるのは仕方ないかもしれないけど、
    
    それでも、碇君が戦うことで、多くの人が救われているはずよ」
    
シンジ「……ありがとう、委員長」

ヒカリ「ん、うん。

    …………えっと、あのさ、碇君」
    
シンジ「あ、そろそろ家着くよ」

ヒカリ「え、ああ、そうね」

ヒカリ(この間の悪さがアスカがやきもきする理由の一つなのかしら……)

………………




ピンポーン

アスカ「はいはーい って、バカシンジじゃない。 なにチャイム鳴らしてんのよ」

ヒカリ「お邪魔しまーす」

アスカ「ヒカリ!?」

シンジ「ついさっきそこで会ったんだよ」

アスカ「ふーん、そう」ジロジロ

ガチャッ

ヒカリ「お邪魔します」

シンジ「ただいまー」

アスカ「……買ってきた?」

シンジ「はいはい」

アスカ「ん、よろしい。んじゃ、私たちは部屋にいるから、勝手に部屋に入ったりしないでよね」

シンジ「わかってるよ」

ヒカリ「碇君も一緒でもいいんじゃないの?」クスクス

アスカ「はぁ!?」

シンジ「あはは、委員長はアスカのお客さんでしょ。僕は部屋にいるよ」

ヒカリ「ふふ、そうね。アスカにも悪いし」

アスカ「な、何よ二人してっ!」



………………


夕方 キッチン


シンジ「ペンペン。パイナップル食べる?」

ペンペン「クェッ」モシャモシャ

シンジ「さて、じゃ、作ろうかな」

ペンペン「クェックェッ」

シンジ「……ペンペン、おなかすいてるの?」

シンジ(ペンギンって、肉とか食べさせてもいいのかな? 

     パイナップルもセーフなんだろうか)
     
ピッピッピ……

シンジ(……検索しても出てこない)

ペンペン「クェッ?」

シンジ「……うん。おやつをあげよう」ヒョイッ

ペンペン「くぇっ」ゴックン

シンジ「さて、と」

ゴソゴソ

シンジ「……あ、片栗粉無かったんだ……」

シンジ(何かほかので代用できたかな……いや、でもこれで作るのが一番確実だし……

    アスカに『ちゃんとしたの今度作ってあげるから』って言っちゃったしなぁ)
    
シンジ「……しかたない、買いに行くか」





ガラッ

アスカ「んじゃ、その辺まで送ってくわよ」

ヒカリ「いいわよ。まだそんなに暗くないし」

シンジ「ん、あれ? 委員長もう帰るの?」

ヒカリ「ええ。私も帰ってご飯の準備しなきゃ」

アスカ「ヒカリは偉いわねぇ。三人分のごはんちゃんと作って」

ヒカリ「それ、碇君にもちゃんと言ってあげなきゃだめよ」

アスカ「バカシンジはいいのよ。我が家の家政夫なんだから」

シンジ(別にいいけど、委員長の前で言われるとなんか恥ずかしいな)


ヒカリ「いいなぁ、こんな素敵な家政婦さん」


アスカ「……っ ま、まぁ、従順なところは買ってあげてもいいかとは思ってるけどね」

ヒカリ「素直に褒めてあげなきゃだめよ?」ゴニョゴニョ

アスカ「っ、別に、褒めるようなこと……」

シンジ「あの、じゃあアスカ、委員長見送りするんだったらついでに片栗粉買ってきてほしいんだけど」

アスカ「素敵な家政婦さんは美少女に片栗粉を買いに行かせないわよねぇ?

    あんたがヒカリの見送りしなさい。
    
    買い物もできるし『シュフ』談義もできて一石二鳥でしょ」
    
ヒカリ「ちょ、ちょっとアスカ」

アスカ「こんなんでも一応男だし、ネルフの黒服もどっかで見てるから安心よ」

シンジ「僕は別にいいけど、じゃあ、行こうか?」

ヒカリ「え、あ、アスカ。三人一緒に行かない?」オドオド

アスカ「(調子狂うから)あんたら二人で行ってきなさいよ……」

シンジ「はいはい。んじゃ、いってくるね」

ヒカリ「あ、じゃあ、またね、アスカ」

アスカ「ん、バイバイ」



ガチャッ



アスカ「……まぁ、ヒカリは……大丈夫、よね」



………………

シンジ「委員長はご飯どうするの?」

ヒカリ「せっかくだから、私も酢豚やってみようかしら。材料だけ教えてくれる?」

シンジ「あ、それなら買い物も一緒に行こうか」

ヒカリ「助かるわ。アスカにはちょっと悪い気がするけど」

シンジ「? ああ、まぁ、そんなに待たせるわけでもないから大丈夫だよ」

ヒカリ(二人きりだからって意味なんだけど……まぁいいかぁ)

シンジ「作り方はわかる?」

ヒカリ「うん、一応タブレットで調べればいいかなって思ってたんだけど」

シンジ「ん、それじゃあね、携帯サイトだけど、このサイト見れば詳しく書いてるよ」サッ

ヒカリ「あ、ホント」

シンジ「これこれ、こういうこまめなところをちゃんとやると美味しくできるんだよ」

ヒカリ「っ!」

シンジ「? どうしたの?」

ヒカリ「ん、ちょっと近くてびっくりしただけ」

シンジ「近、あ、ああ、ごめんごめん」

ヒカリ「……チルドレンって、そういう距離感なの?」

シンジ「そういうわけ……」

ヒカリ「……」

シンジ「かも」

ヒカリ「……そうなんだ。


   ……やっぱり、舐められてるの?」
   

シンジ「……えっと、まぁ、その話は……

    とりあえず、アスカはあんなだし、マリさんは妙にくっつきたがるし、綾波は……」

ヒカリ「あ、私綾波さんの話聞きたいなぁ」(はぐらかされちゃった)

シンジ「……まぁ、普通だよ。綾波は」

ヒカリ「そうかなぁ。でも碇君とは仲よさそうだし……私、結構声かけてたんだけどあんまりお話しできなくて」

シンジ「そうかもね。綾波は話すの苦手なところあるから、ゆっくり会話するといいと思うよ」

ヒカリ「……ゆっくり?」

シンジ「うん。それに綾波は委員長のこと嫌ってるわけじゃないし」

ヒカリ「そう言ってた?」

シンジ「委員長のこと話しても、綾波は普通に反応するもの」

ヒカリ「え、私のこと話したりするの?」ドキッ

シンジ「うん、トウジと言い合ってるところとか、はたから見ると面白いから」

ヒカリ「あ、あ〜……もしかして私ってそういう真面目キャラなイメージ?」

シンジ「そうかも」

ヒカリ「う〜ん……」

シンジ「ごめん。勝手なイメージだよね」

ヒカリ「まぁ、人の目ってそういうものだもの。でもどうせだから これからは少し見る目を変えてほしいかも」

シンジ「んでも、アスカと一緒にいるときの様子を見てると結構今までのイメージとは違うんだなってのわかるよ」


ヒカリ「じゃあ、これを機に碇君も私のこと委員長じゃなくて名前で呼んでみてくれる?」

シンジ「え?」

ヒカリ「洞木でもヒカリでもいいし、なんだったらヒカにゃんでもいいけど」クスクス

シンジ「マリさんみたいには呼べないよ」クスクス

ヒカリ「でも委員長って呼ばれてるとなんか距離感じちゃうし、

    呼称の改善を要求します」

シンジ「呼び方かぁ」

ヒカリ「スーパーまでの道のりで決めてね」

シンジ「う〜ん。じゃあ、どちらかというと、ヒカリかな」

ヒカリ「……へえ、苗字じゃないんだ」

シンジ「ホラキって苗字は確かに珍しいけど、でもヒカリって名前は呼びやすい感じがするよ。
    
    それにアスカもヒカリって呼んでるし」
    
ヒカリ「……」

シンジ「どうしたの?」

ヒカリ「いや、なんでも」

ヒカリ(結構名前で呼ぶの平気なんだなぁ。なんか、意図せずに妙に距離が縮まった感じがする)

スーパー前

シンジ「あ、とりあえず買い物しようか」

ヒカリ「ええ、そうね。とりあえず野菜のコーナー行きましょ」

シンジ「……ところで、パイナップルに関しては……」

ヒカリ「最初はレシピ通りにやってみようかなって思ってるから、入れるわ」

シンジ「是非!」



………………


ズシッ

ヒカリ「さって、お買い物付き合ってくれてありがとね」

シンジ「ありがとって、荷物重いでしょ? 家まで送ってくよ」

ヒカリ「さすがにそこまでは悪いわよ」クスクス

シンジ「そうかな?」

ヒカリ「碇君にそこまでされたら最終的に台所に立ってもらうことになっちゃいそうよ。

    だから、碇君は早く帰ってお姫様のお食事を作ってあげて頂戴」
    
シンジ「マリさんに影響されてるね」

ヒカリ「だって、しっくりくるもの」

シンジ「確かにw」

ヒカリ「じゃ、そういうわけだからまた明日学校でね」

シンジ「うん。じゃあまたね」



………………


翌日 朝 登校時

シンジ「アスカ、偶にはアスカもご飯作ってくれたりとか……ない?」

アスカ「はぁ? 何よ、嫌になったの?」

シンジ「嫌とかじゃないけど、ヒカリだって作ってるんだしさ。

    その方がヒカリと料理の話もできるし、いろいろ作れると楽しいよ?」
    
アスカ「……」

シンジ「?」

アスカ「あんた、何突然呼び捨てにしてんのよ」

シンジ「あ。いや、昨日そういう話になってさ」

アスカ「どういう話よ?」

シンジ「え? 委員長ってずっと呼んでたけど、それじゃあちょっと距離感じるから、

     名前で呼ぶっていうことに」

アスカ「……」

シンジ「アスカ、何か気になるの?」

アスカ「なんでもないっ!」ベチン

シンジ「あいててて……別に、ヒカリと僕が仲良くしてたっていいでしょ?」

アスカ「は、はぁ!? あんた何言ってんのよ!?」

シンジ「え、だってアスカ、ヒカリが僕と仲良くしてるしてるのが気に入らないんじゃ……」

アスカ「ーーーーーっ!! //////」

シンジ「でも、別にヒカリはアスカと友達だってのは変わらないし、

    僕と友達になったからってアスカとの接し方は変わらないよ」
    
アスカ「……はぁ?」

シンジ「……あれ? 違った?」

アスカ「……」ガクッ

シンジ「あれ、あれれ?」

アスカ「……なんでも、ない……」


〜〜〜


ヒカリ「おはよう、アスカ」

アスカ「んぁ、おはよ」

テクテクテク



シンジ「……」フリフリ

ヒカリ「……」フリフリ



シンジ(……さて、今日の晩御飯のことでも考えよう)

テクテクテク

タッタカタッタカ……

マリ「おはわんこ!」

ガバッ

シンジ「うわわっ!」

マリ「ふっふーん、どうやら。休日の間にヒカにゃんと仲良くなったみたいだねぇ?」

シンジ「え、ああ見てたの?」

マリ「今まで君とヒカにゃんの直接的な挨拶なんてなかったしね」

シンジ「そういえばそうかな。いつもトウジ越しかアスカ越しだったし」

マリ「予想だにしないフラグが建築されつつあるね。こりゃ、私には手に負えないかにゃー」

シンジ「ん?」

マリ「ま、素直に生きな、少年」

シンジ「えっと、何勝手に自己完結してるの?」

マリ「内緒っ」タッタッタ



遠くのマリ「おっはよー!」

遠くのヒカリ「おはよう、マリさん」

遠くのアスカ「……朝から元気すぎるわよ」

遠くのマリ「そんな褒めないでよ〜」

遠くのアスカ「ウッザ……」



シンジ「……」



………………


昼休み前

教師「式波ー、式波いるかー?」

アスカ「はーい」

教師「ちょっとお前の単位の関係の話で聞きたいことあるから、職員室まで来てくれ」

アスカ「えぇぇ……わかりましたぁ」

ヒカリ「大変ね」

アスカ「……天才転校生の性ってやつね、仕方ないわ。

    お昼一人で食べてて」
    
ヒカリ「わかったわ」

教師「あー、それから、鈴原、相田」

女子「いませーん」

教師「……あいつら……叱られるのわかってて逃げたな?」

女子「退学退学」

シンジ「?」



〜〜〜



昼休み

シンジ(一人になっちゃった)ゴソゴソ

ヒカリ「あの、碇君」

シンジ「ん?」

ヒカリ「お互いお昼一人みたいだし、一緒にご飯食べない?」

シンジ「あ、うん。実は僕もちょっとさみしいかなって思ってたんだ」ニコッ

ヒカリ「私もっ」クスッ



…………


屋上

シンジ「ヒカリもお弁当なんだ?」

ヒカリ「そうよ。家政婦ですもの」

シンジ「あははは……そっちの方がらしいや」

カパッ

ヒカリ「そんなことないわよ。さいきんじゃあ男の人がお料理するのだって全然珍しくないし、

    碇君が台所に立つのってなんだか、すごく似合ってる」ジーッ
    
カパッ

シンジ「そ、そうかな。それは、言われてはじめて気づいたけど、ちょっと嬉しいかも」ジーッ



ヒカリ「……」

シンジ「……」



ヒカリ シンジ「あの」

ヒカリ「……」

シンジ「……」





シンジ「えっと、お弁当交換してみない? なんか、ヒカリのお弁当美味しそうに見えて」

ヒカリ「いいの? 私も、碇君のお弁当ちゃんと食べたことないから、どんなのかなって思ってて」

シンジ「あ、それじゃ」

ヒカリ「そうね、はい」

ヒョイッ

シンジ「……色どりがきれいだね。食欲がそそられるよ」

ヒカリ「碇君のお弁当、しっかり味がしみ込んでて、お店で食べてるみたい」

シンジ「ふふ、それは言いすぎだよ。でもヒカリのお弁当も美味しいや」

ヒカリ「温かい状態で食べたかったわ。冷めてても十分おいしいけれど」



キャッキャウフフ



屋上の扉から覗くマリ「……」

屋上の扉から覗くレイ「……」

マリ「いかん、『シュフ』同士のフラグが順調に建築されてる……」

レイ「……お料理……」ジーッ

マリ「できないこともないけどなぁ〜……しかし、あの二人の間に入るのは、なんか気が引けるにゃー」

レイ「意外」

マリ「そう?」

レイ「もっと、貪欲かと思ってた」

マリ「まぁいろいろと都合もございますからにゃー」

レイ「……」



………………


食べ終わって

ヒカリ「……そういえば、先週はここで四人でご飯食べてたわね」

シンジ「そうだね。あれからヒカリはマリさんと仲良くなったんだっけ?」

ヒカリ「そうね。今朝も三人で教室まで来たし。

    あの人面白いわよね」
    
シンジ「そうだね。アスカと漫才みたいなことしてるの見てるとなんだか目が離せないよ」

ヒカリ「そうそう、なんだかんだで仲良いわよね。あの二人」

シンジ「うん、この間もネルフでさ〜〜〜」



〜〜〜



ヒカリ「……マリさんといえば、」

シンジ「うん?」

ヒカリ「……碇君、まだマリさんになめられてるの?」

シンジ「……えっと」

ヒカリ「言っとくけど、ディスる方のナメるじゃなくて、舌よ、舌でなめること言ってるの」ペロッ

シンジ「っ……あ、その、いや、最近はないよ。

    それにああいうのって、なんか良くないと思うし」
    
ヒカリ「…………本当に?」

シンジ「う、うん」(ってことにしておこう)

ヒカリ「アスカにはされてないの?」

シンジ「っ、な、ど、どういうことさ」

ヒカリ「その、アスカに……その時のこと、聞いちゃったのよ」

シンジ(何を話してるんだアスカあああああぁぁぁ!)

ヒカリ「……なんでか、わからないけど、碇君を舐めるのだけが、とても気持ち良いんですって」

シンジ「それって、誰か試したのかな?」

ヒカリ「あ、えっと。一応アスカは私で試してみたけど……やっぱり碇君を舐めるときの方が……って」

シンジ(……なにか気づいてたりするのかな)

ヒカリ「……エヴァのパイロット同士だから、なのかしら?」

シンジ「……あー、えっと、それは……」

ヒカリ「……」ジーッ


ヒカリ(……碇君のほっぺた、聞いてた通りでホントに奇麗。

    男の子の肌ってカンジしないなぁ。
    
    間近で見てたら思わず噛みつきたくなっちゃったってのも、少しわかるかも)
    
シンジ「な、何?」

ヒカリ「……うん。碇君って、きれいなほっぺたしてるなぁって」

シンジ「そ、そんな。何かその言い方、微妙……」

ヒカリ「羨ましい」

シンジ「……え?」

ヒカリ「……私、ソバカスあるから……きれいなお肌が羨ましいのよね」ズーン

シンジ「あ、そういう話」

ヒカリ「……そういう話だけじゃないけれども」

シンジ「ああ、やっぱり?」

ヒカリ「アスカが噛みつきたくなるのもわかるわ。碇君のほっぺた」

ツンツン

シンジ「わふ……ちょ」

ヒカリ「……はぁ。やっぱりちょっとお化粧してきた方がいいのかな」

シンジ「……ん、でも、ヒカリはそんなこと気にする必要もないと思うけどなぁ」

ヒカリ「そうかしら?」

シンジ「うん。そういうのも含めて、ヒカリは可愛いと思うけど……」

ヒカリ「……慰めてくれてるのはよくわかったし、間違ってはないと思うけど。

    やっぱり私はこれが憎いわ」サワサワ
    
シンジ「あー……そうかぁ」

ヒカリ「やっぱり碇君みたく、思わず噛みつきたくなるようなほっぺたじゃないとダメね」

シンジ「……噛みつきたくなるって。

    でも、よくわかんないけど、どうしてそういう、
    
    肌に口で接触するのって、なんか特別な感じがするんだろうね」
    
ヒカリ「……それは、やっぱり、キスみたいなものだから?」

シンジ「……でも噛みつくのも、舐めるのも、キスじゃないんだよね」

ヒカリ「まぁ、そう、よね。唇は触れるけど、キスとは違うけど」

シンジ「……」

ヒカリ「……」


ヒカリ「……でも、碇君は噛みつかれたり舐められたりでドキドキするのよね」

シンジ「ちょっとまった。噛みつきは……」

ヒカリ「違うの?」

シンジ「……えっと。それも知ってるの?」

ヒカリ「……首の歯型は、私が自分で気づいたわ。アスカは知ってるかどうか……」

シンジ「えっと……軽く、跡が残るくらいだったら……少し……」

ヒカリ「やっぱり、碇君ってマゾなのね」

シンジ「……そうかも」シュン

ヒカリ「……」ムラッ



スッ

ヒカリ「……」ツンツン

シンジ「ん」

ヒカリ「……」ツンツン ナデナデ

シンジ「んふ、くすぐったいよ」

ヒカリ「っ」ゾクゾクゾク

シンジ「?」



ヒカリ「……ねぇ、碇君」

シンジ「え」

ヒカリ「アスカには、内緒ね」

スッ

シンジ「え、あ、ちょ……」













ペロッ

シンジ「んきっ!」ビクン




ヒカリ「っ!」ゾクゾクゾク

シンジ「……ちょ、いきなり……?」ドキドキ

ヒカリ(何、今の声……それに、何この感覚。

    ……ヤバい、これ……)
    
シンジ「もう、ヒカリまでそういうことするぅ……」グイッ

ヒカリ「……」ピタッ

シンジ「……え、あの?

    ヒカリ?」
    
ズイッ

シンジ「っ」





ペロッ

シンジ「んっんん……//////」ピクン

ヒカリ「……」ゾクゾク

ペロペロ

シンジ「んは、ぁ……や……ヒカリ……」トロン

ヒカリ「っ……」ゾクゾクゾクゾク



ヒカリ(……わかっちゃったかも。アスカの気持ち)



カプッ

シンジ「んんっ」ピクッ

レロレロ

シンジ「は……ぁ……んっ……」

ヒカリ「ん……んん……」


ヒカリ「ぷは……碇君のほっぺ……スベスベ」トロン

ピチョッ

ヒカリ(頬骨を舌で、グリグリしてるのに)

シンジ「んゃっ! あ……」

グリグリ……

ヒカリ(グリグリしてるつもりなのに、碇君の頬がスベスベしてて柔らかいから……

    なんか……なんか……)
    
チュッ

シンジ「んっ、ヒカリ……」トロン

ヒカリ「……」



ヒカリ「あ」

シンジ「……?」

ヒカリ(……キスしちゃった……頬っぺただけど……)



シンジ「……あ、あの、ヒカリ……こういうのは、ちょっと」

ヒカリ「……本当に碇君、抵抗しないのね」
    
シンジ「できないんだよ……なんか、すごく力が抜けるって言うか、

    気持ち良すぎて何も考えられなくなるっていうか」ポーッ
    
ヒカリ「……そう、なんだ」

ヒカリ(……それは私も同じだったけど)




キーンコンカーンコ-ン



シンジ「あ、戻らないとっ!」

ヒカリ「……そうね」

シンジ「……」

ヒカリ「……?」

シンジ「あの、離れてくれないと、立ち上がれないんだけど……//////」

ヒカリ「あ、そうだったわね」

シンジ「早く、戻ろう。 あ、お弁当美味しかったよ。また、交換してみたいな」

ヒカリ「そうね



    また……ね」

    
    
    
………………


続く




洞木家 ヒカリの部屋

ヒカリ オンザクッション「……」

ヒカリ(あ〜あ……何やってんだろ。

    アスカが碇君のこと好きなの知ってて、それでいてああいうことしちゃうのって
    
    良くないよね。それに私特別碇君のこと好きだってわけでも……)
    
ヒカリ「……」

ヒカリ(……ない、よね?)


………………




翌日 朝

ヒカリ「おはよう、アスカ。碇君」

アスカ シンジ「おはよう、ヒカリ」

〜〜〜〜〜

その翌日 昼休み

ヒカリ「アスカ、ほら」

アスカ「……バカシンジ! あんたもこっち来て食べなさい」

シンジ「あ、うん」

トウジ「おうおう、嫁はんにお呼ばれかいな」

ケンスケ「鈴原も行ってくれば?」ニヤニヤ

トウジ「アホぉ! 夫婦の邪魔なんかできるか」

シンジ「あはは、じゃあ、お邪魔するね」

ヒカリ「どうぞどうぞ」ニコニコ

〜〜〜〜〜

その翌日 放課後

ヒカリ「今度三人で遊びに行かない?」

アスカ「えぇぇ? バカシンジも〜?」

シンジ「またそういう言い方するー」ムゥッ

ヒカリ「ほら、服選ぶのにも男の子がいるといいじゃない?」

アスカ「まぁ、ついて来たいって言うなら連れて行ってあげないこともないけどね」フフン

シンジ「まぁ、呼んでくれるなら、楽しそうだし行ってみたいかな」

ヒカリ「決まりね!」

アスカ「それにしても」
    
ヒカリ シンジ「?」

アスカ「……最近、なんかあんたら仲良くなったわよね」

シンジ「あー、そういえばそうだね」

ヒカリ「そうね。アスカと一緒に碇君といる時間も増えたから、すごく身近になった気がする」

アスカ「……ま、まぁ、いいけど」ソワソワ

ヒカリ「……」

シンジ「あ、そうだ。今晩の献立何も考えてなかった……」

アスカ「はいはい、スーパー行って安いもので考えるんでしょ、あんたら主婦同盟は」

シンジ「まぁ、そうなんだけどね」クスクス



………………


ある日 昼休み

ケンスケ「……おい、いいのかよ」

トウジ「おん? なにがや?」

ケンスケ「碇も碇だよ。なんか最近、式波と委員長とお前ですごく仲良いじゃん」

シンジ「そうだけど……」

ケンスケ「鈴原の気持ちも考えろよぉ。こいつ、仲良い女子なんて委員長くらいしか居ないんだぜ?」

トウジ「おんどれは仲良い女子なんぞ一人もおらんがな。

    それに、そこの心配するんはお門違いや」
    
シンジ(そういえば委員長もそんなんじゃないって言ってたなぁ。仲良いと思ってたのに)

トウジ「委員長とワシは、いわゆるママ友や。

    ワシの妹と委員長の妹が同級生やからな」

ケンスケ「マwwwwマwwww」

トウジ「ワシは妹を立派に育て上げるまで、自分のことは二の次なんじゃ」

ケンスケ「出 た よ このシスコン!」

トウジ「なんとでも言えや! 

    ワシは妹に相応しい相手の顔を一発ぶんなぐるまで、自分のことは考えんと決めたんじゃ!」
    
ケンスケ「ああじゃあもう碇の顔をぶん殴ったからそれでいいだろ?」

トウジ「センセにサクラをやるつもりはないわい!!」

シンジ「もう何が何だか……」

ワイノワイノ






ヒカリ「……」ジーッ

アスカ「……」

ヒカリ「……」モグモグ

アスカ「ヒカリってさ……鈴原のこと好きなのかと思ってたけど」

ヒカリ「え? まぁ、ほっとけないかなって思うけど、そういうんじゃないわよ」

アスカ「……もしかして、バカシンジのこと見てるの?」

ヒカリ「……」ピタッ

アスカ「……」



ヒカリ「…………確かに最近ちょっと気になるかな」



アスカ「……っ」

ヒカリ「アスカと碇君が、どこまで仲良くなったのかな……ってね」ニヤニヤ

アスカ「ばっ、バッカじゃないの!!//////」

ヒカリ「……」



………………


別日 放課後 教室

シンジ(ふぅ、先生に呼び出されてずいぶん遅くなっちゃったな)ポツン

シンジ(……前は、この時間にこうしてたら綾波に変なことされてたなぁ)

ブンブン

シンジ(いや、でも、綾波とそういう関係は、何となく違うと思うし……

    ああ、でもいつかちゃんと話しつけないといけないよね……)モンモン

    
   
タッタッタッタ


シンジ「!」ビクン

ヒカリ「あれ? 碇君 アスカ見なかった?」

シンジ「あ、いや、見なかったけど」

ヒカリ「そっかぁ……じゃあ、あの、碇君手伝ってくれないかな?」

シンジ「いいよ」

ヒカリ「ありがとう! じゃあちょっとついてきてくれる?」



………………





体育倉庫前

ヒカリ「明日使う教材を探しておいてほしいんですって」

シンジ「この中から?」

ヒカリ「そうよ」

シンジ「そっか。んじゃ、探して早く帰らないとね」

ヒカリ「……」

ガチャリ→鍵開け



シンジ「以外にホコリ臭くないんだね」

ヒカリ「そう、ね。まぁ、一応掃除してるところだし」

シンジ「……で、何を探せばいいのかな?」

ヒカリ「……」

シンジ「えっと?」

ヒカリ「……」

シンジ「……ヒカリ?」

ヒカリ「……」



ガチャリ→鍵閉め



シンジ「?」

ヒカリ「……」クルッ

シンジ「えと、どうしたの?」









ヒカリ「碇君ってさ……」スッ

シンジ「っ」

ヒカリ「……アスカのこと、どう思ってる?」

シンジ「え?」

ヒカリ「一緒に住んでて、何とも思わないってことは、ないと思うんだけど」

シンジ「……アスカは……、ただの、友達だと思うよ?」

ヒカリ「……それは、鈴原とかと同列ってこと?」

シンジ「それは違うような気がするけど……比べることじゃない、と思うよ?」

ヒカリ「……」

シンジ「ど、どうしたの? なんか様子変だけど」

ヒカリ「……そうね。私、変かも」

ピトッ

シンジ「っ! ひ、ひかり……」

ヒカリ「……」スンスン

シンジ「わ、な、なに鼻鳴らしてるの……」

ヒカリ「匂い、嗅いでるのよ」

シンジ「やめてよ、そんな、マリさんみたいな……」

ヒカリ「マリさんのことはどう思ってるの?」

シンジ「え? マリさんは、楽しい人、だと思うよ。たぶん、友達だと思う」

ヒカリ「……それはアスカと同列なの?」








シンジ「……? あの、ヒカリは……僕に何を言わせたいの?」

ヒカリ「……」

シンジ「ごめん……僕、あまり頭良くないし、女の子の気持ちとか……分りたくても分からないから……

    ちゃんと言ってくれないと、困るよ」
    
ヒカリ「……」

シンジ「……それに、なんか、」

ヒカリ「……」

シンジ「……」









ヒカリ「碇君は、私のことどう思ってるの?」

シンジ「……ヒカリ」

ヒカリ「答えてよ」スッ

ペロッ

シンジ「ひぅっ! や、ちょっと……」

ヒカリ「……答えないと、ずっとこのままよ?」

ペロペロ

シンジ「あっ……、や、め……ふぁ……!」ピクピク

ヒカリ「んんっ……」ブルッ

チュ……クチュ……ペロ……ニチュ……

ヒカリ「んっ……答えて」





シンジ「んは……っ……ぁ……はぁ

    ……僕は、ヒカリのことは……友達だと、……思ってるけど……」
    
ヒカリ「……けど?」

シンジ「っ……こういうことする、関係では……ない、と思う……」

ヒカリ「……同じ友達のアスカには、いっぱい舐められてるのに?」

シンジ「っ……アスカとだって、そんな、僕が望んでるわけじゃないし……」

ヒカリ「抵抗しないだけ?」

シンジ「……そう、だよ。抵抗したら、生意気とか言われるし……」

ヒカリ「……じゃあ、私にも抵抗しないつもりなんだ?」

シンジ「で、でも、こんな不誠実なこと、ヒカリならダメだってわかるでしょ?

     やめようよ、こんなの」
     
ヒカリ「そうね。好きとか、付き合ってるとかじゃないのに、こういう関係……不誠実かも」

シンジ「じゃ、さ。もう、やめようよ」モジモジ

ヒカリ「……」

シンジ「あの」



ヒカリ「やめたくないわ」



シンジ「え」


ヒカリ「碇君、私のこと、どう思ってる?」

シンジ「え、だから……」

ヒカリ「私のこと、真面目な委員長だって、思ってない?」

シンジ「……それは、思ってるけど」

ヒカリ「確かに、私も自分はそうだと思ってた。

    真面目に、誠実にしていれば、自ずと結果が付いてくると思ってた。
    
    でも、それは私の本性じゃなかったみたい」
    
シンジ「……」

ヒカリ「……幻滅していいわ。だけど……」スッ

シンジ「んっ」



ヒカリ「……碇君が欲しいもの、全部あげるから……

    気持ち良くしてあげるから……
    
    嫌いには、ならないでほしいな」
    
シンジ「……ぅぅ……//////」

ヒカリ「……続けるわよ」

ピトッ

シンジ「っ……」ピクッ

ヒカリ「ん」

ヌロォッ……

シンジ「んんっ……」ピクン……







シンジ(ヒカリの舌が鎖骨を撫でてる。

    それに大して僕の体は素直に反応してしまう)
    
ツーッ……

シンジ「ぅあっ……はぁ……ぁぁ……」

シンジ(気持ち、いい……けど……)

ヒカリ「んっ」

チュッ

シンジ「ふぁ……」

チュゥゥッ……

シンジ「いたっ……」

シンジ(……また、キスマーク付けられちゃう……)

シンジ「ヒカリ……そこは、ダメ」

ヒカリ「ん」

チュウウウゥゥゥ

シンジ「んぁっ……っく! だ、だめ、だって」ピクッ

ヒカリ「……」

チュパッ

シンジ「んぁうっ……」

ヒカリ「……」

シンジ「……もうっ……」

ヒカリ(困ってる……)

ペロペロ

シンジ「んっ……」

ヒカリ「……こうやって、吸われて赤くなってるところ、

    敏感になってるでしょ?」
    
シンジ「うん……」



ヒカリ「鎖骨、舌で強めになぞると……」

ヌロォ……

ヒカリ「……ん」

ヌロォッ

シンジ「っく……ゃ……ふぁ……」

ヒカリ「……ふふ。それと、アスカから聞いたんだけど」

シンジ「……?」

ソッ

シンジ「ぁっぁあっ……!」ピクン

ヒカリ「碇君、背中の、この辺撫でられるの好きなんでしょ」

シンジ「好きって……んぁっく! あぁっ!」ピクンピクン

ヒカリ「否定できる状態じゃないわね」

シンジ「んんっ……そう、かも」

ヒカリ「……あーあ、ホント……可愛いなぁ 碇君は」ナデナデ

シンジ「……」






シンジ「ヒカリ……こういうこと……」

ヒカリ「嫌?」

シンジ「ぅ……」

ヒカリ「……」

シンジ「嫌じゃ、ないけど……でも」

ヒカリ「良かった」

ギュゥッ

シンジ「っ わわっ……!」

ヒカリ「……そうじゃないと、これからどうしようもないものね」

シンジ「これからって、まだ、するつもり?」モジモジ

ヒカリ「そう言いながら、期待してるの見え見えなんだから」

シンジ「//////」



ヒカリ「そろそろ、碇君も観念したと思うし、出てきたら?」

シンジ「え?」




スッ

アスカ「……」ムスッ

シンジ「うえっ!?」

ヒカリ「ごめんね、碇君。本当はアスカもここに呼んでたの」

アスカ「……」

ヒカリ「アスカってば素直じゃないから、私がこうでもしないと素直に自分の気持ちぶつけられないでしょ?」

アスカ「……何様のつもりよ」

ヒカリ「なんだと思う?」

アスカ「っ……ヒカリの、意地悪」

ヒカリ「もう意地悪なんてしないから、ほら」グイッ

シンジ「……あの、アスカ、これは……」

アスカ「……ふん、情けない。口ではダメだって言いながらも、全然抵抗できてないじゃない」

シンジ「だ、だって」

アスカ「ヒカリも、やたらとノリノリだったじゃない」

ヒカリ「嫉妬しちゃった?」クスクス

アスカ「っ……」

シンジ「嫉妬って」

アスカ「……っ察しなさいよ」

シンジ「それだと、まるで……」

アスカ「だからぁっ!」

ヒカリ「……ふふ。

    アスカも私も、そうじゃないとこういうことはしないと思うけどなぁ」
    


シンジ「……え、う……//////」

アスカ「何か、言いなさいよ」

ヒカリ「でも、碇君は多分また答えを出せないので」

アスカ「そうね」

グイッ

シンジ「え」

アスカ「……勝手にやらせてもらうわよ」

スイッ

シンジ「んっ」フイッ

アスカ「……今さら、嫌がらないでよ」

ガシッ

シンジ「……っ」ドキッ

ヒカリ「……」

シンジ「……」

アスカ「……目、閉じててよ」

シンジ「……っ」ビクッ

アスカ「なに、怖がってんのよ。

    こんな、キスくらい……
    
    キス、くらい……」
    
ヒカリ「……」

アスカ「……ん」





………………


ある日

ヒカリ(あれから、多分。アスカのタガは外れたんだと思う。

    前より碇君との距離は縮まった、ような気がする)

アスカ「バカシンジ、今日のごはんは?」

シンジ「はいはい。ちゃんと用意してるよ」

アスカ「とうぜ……んんっ………………ありがとね」

シンジ「うん」ニコニコ
                
ヒカリ(だけど、それは私も同じだった)

シンジ「それと、ヒカリの分も」

ヒカリ「ふふ、ありがとうっ」

ヒカリ(本当はここに至るまで、アスカともいろいろとあったけれど、

    重要なのはそこじゃない。
    
    本当に重要なのは、これからだ)
    


…………




ある日使徒戦後 ミサト宅

ヒカリ「お邪魔しまーす」

シンジ「ああ、入って入って!」

アスカ「……いらっしゃーい」グッタリ

ヒカリ「あー、アスカ……大変そうね」

アスカ「……うん」

シンジ「アスカは少し寝てきたら?」

アスカ「……」ジーッ

ヒカリ「ぅっ……」

アスカ「……そうするわ」

ヒカリ「腕によりをかけて作るわよ。出来上がったら、呼ぶからね」

アスカ「わかった。今は、譲ったげるわよ」

シンジ「アスカってば」ヘラヘラ



〜〜〜



ジュワー……

ヒカリ(使徒戦後の家事なんかは、シンジ君に任せるのはとっても大変そうなので、

    こうして私が二人のご飯を作りに来るようになった。
    
    偶に、二人ともピンピンしていて、嬉々として今日の戦果を話してくる日もあったけど)
    
シンジ「……zzz」

ヒカリ(大抵は、来ると二人ともぐったりしてるか、寝てるかのどちらかだった)

ヒカリ「碇君、風邪ひいちゃうよ?」

シンジ「ん……あ、ごめん、寝ちゃってたよ」ゴシゴシ

ヒカリ「ふふ、もうご飯できたから、アスカ起こしてきてもらえるかな」

シンジ「わかったよ」

トテトテトテ



………………


ヒカリ(こういうときは大抵、アスカが起きてくることはまずない)

ヒカリ シンジ「ごちそうさまでした」

ヒカリ(友達としては、食卓にアスカがいないことにちょっとだけ寂しい思いをするけれど)

ヒカリ「じゃ、私片づけてるから……碇君はお風呂入ってていいわよ」

シンジ「うん、毎回、悪いね。ほんと助かるよ」

ヒカリ「これくらいお安いご用よ」ニコッ

シンジ「……ありがとう」

トテトテトテ

ヒカリ(……友達としては、寂しいけれど……)





〜〜〜〜〜

脱衣所

ヒカリ(でも、碇君が好きな私としては……

    この機会は絶好のチャンス)
    
ヒカリ「碇君?」

シンジ「っ」チャプン

ヒカリ「……背中、流してあげるね」

ガラッ

シンジ「……えと……」

ヒカリ「それとも、そのくらいの余裕もないくらい、疲れちゃった?」

シンジ「……ぅあ、その……」

ヒカリ「……ふふ、入るわね」

ガラッ……



〜〜〜


シンジ「//////」

ゴシゴシ

ヒカリ「……やっぱり、まだ慣れない?」

シンジ「……うん」

ヒカリ「でも、アスカとも一緒にお風呂入ったりしたんじゃないの?

    最近のアスカ積極的だし」
    
シンジ「いや、それは、ないよ」

ヒカリ「そうなの? 家では、キスしたりとか……それとも、もうエッチしちゃった?」

シンジ「……」

ヒカリ「ふふ、ごめんなさい。あんまりそういうの聞かれると困っちゃうわよね」

ゴシゴシ

シンジ「……個室で、お互い裸になってるのは、この時くらいだよ」

ヒカリ「……へぇ、じゃあ、アスカの肌かはまだ見たことないんだ?」

シンジ「な、無いよ」

ヒカリ「ダウト。初日で事故だけど見られたって聞いたわ」

シンジ「知ってて聞かないでよ!//////」

ヒカリ「ごめんなさい、だって、碇君からかうと、反応が可愛いんだもの」

シンジ「……も、もう……そういういいかたするから、反応に困るんじゃないかぁっ……」

ヒカリ「そうね。でも、からかう以上に、やっぱりこれが一番かな」

ピトッ

シンジ「っ……」

ヒカリ「……」

シンジ「……」


ヒカリ「……このまま、体で洗ってあげよっか?」

シンジ「……なにそれ」

ヒカリ「よくわからないけど、お姉ちゃんに教えてもらったのよ」

シンジ「多分、何か間違った知識だと思うよ、それ」

ヒカリ「そう? でも」

ヌルッ

シンジ「んんっ……」

ヒカリ「……でも、こうやって素肌擦り合わせてると、もっとドキドキしてこない?」

シンジ「ヒカリっ……その、あの……」

ヒカリ「いいの。碇君は、そのままで」

ヌルゥッ ヌルッゥッ

ヒカリ「んんっ……あ、……私が、してあげるから、楽にして。
    
    ボディーソープ多めに使っちゃうけど……」

シンジ「ん、ぁ……わかった、けど……でも、背中……あんまり」

ヒカリ「どうして?」

ヌルッ ヌルッ

シンジ「っくぁぅ! ぁっ……声、出ちゃう、から……」

ヒカリ「……そう。じゃあ、もっと聞かせて?」

ヌリュヌリュ

シンジ「ひゃぁっ! ひ、かりっ!  んぁ……ぅくっっ……」ピクピク

ヒカリ「……不思議ね。

    確かにドキドキするけど……こうして碇君に触ってると……」
    
クチュ……

ヒカリ「……こっちまで、気持ち良くなってきちゃう」

シンジ「……んんっ、ぁ……それは……」





ヒカリ「……ね、碇君」

シンジ「ん、何?」

ヒカリ「こっち向いて」

シンジ「え、でも……」

ヒカリ「……いいから」

シンジ「だって、はずかしいよ」

ヒカリ「何が?」

シンジ「っ……い、意地悪……」

ヒカリ「いいじゃない。それに碇君だって、期待してるものだと思ってたんだけど……」

シンジ「……っ」

ヒカリ「じゃあ、私がそっちに回り込むから」

シンジ「え、ちょ」

ヒカリ「ふふ、こら。抵抗しないの」

ツーッ

シンジ「ふあっっ、!」ゾクゾク

ペロペロ ニチュ、クチュ

シンジ「ふゃっ! だ、め、背中、舐めないで……っ!」

ヒカリ「……気持ち良すぎちゃうから?」

シンジ「ーーっぅ……そ、そう、だよ //////」

ヒカリ「やっぱり、背中舐められながら……後ろからしごかれる方が好みなのかな?」

キュッ

シンジ「ぁっ!」ピクン



ヒカリ「……どう? このまましてほしい?」

シンジ「……ぁ、ぅ……」ドキドキドキ

シンジ(耳に、吐息が……)

ヒカリ「……それとも、私の裸と向き合いながら、正面からペロペロされたい?」

シンジ「ん、それは……」ピクピク

ヒカリ「……」

シンジ「……」




シンジ「……じゃ、じゃあ……」

クルッ

ヒカリ「……」ニコッ

シンジ「//////」

ヒカリ「……っ」ジーッ

シンジ「あんまり……見ないでよ」

ヒカリ「あ、ごめ……」



ヒカリ「ううん、見るわよ。だから、碇君も視線そらさなくていいから……

    ……それとも、魅力ない、かな……?」

シンジ「そんなことはない、けど……」モジモジ

ヒカリ「ほら、アスカよりは、胸あるんだよ」グッ

シンジ「っ……うん、そう、かも」

ヒカリ「……ねぇ、碇君」

ピトッ

シンジ「ふわっ……」ドキッ

ヒカリ「触りたい? それとも、触られたい?」

シンジ「ーーーっ」ゾクッ

ヒカリ「ふふ、ちょっと……元気すぎるわよ。

    お腹に、硬いの当たってる」
    
シンジ「だって、ヒカリが……そうさせたんじゃないか」

ヒカリ「背中、そんなに気持ち良かった?」

シンジ「……うん。

    それに……その、やっぱり、見てると……」
    
ヒカリ「へぇ、私の体でも興奮してくれるんだ?」

ヌリュルリュ……


シンジ「んんっ!」


ヌリュ

ヒカリ「ぁっ……ん……ね、こうして、体擦りつけられるの……どう?

    今度は、前からよ?」

シンジ「っっ、こ、これやばいよ……」プルプル

ヌリュリュ……ヌリュ

ヒカリ「ん、うまく、できない……」

シンジ「んぁぅっ、あ、は……!」

ヒカリ「……だけど、碇君はちゃんと気持ち良くなってる、みたいね」

シンジ「はぁ……はぁ……ヒカリ……」

スッ

ヒカリ「んんっ」

チュ……

ヒカリ(……自分からキスしてきた……

    ふふ、なんか、可愛い……)
    
ナデナデ

シンジ「ん……」

クチュッ

シンジ「んんっ」

ヒカリ「ん……」

ヒカリ(舌、入れても大丈夫、だよね?)

ヌチュ……クチュ……

シンジ「んふ、ん……」

ヒカリ「ん、……んん……っ!」



ヒカリ(……すごい、何これ……)






シンジ「……ヒカリ?」トロン

ヒカリ「なんでも、ないわ」

チュッ

シンジ「ん」

ヒカリ「ねぇ、碇君……もっと、もっとしよ」

シンジ「……うん」



ヌロォ……ヌチュ、クチュ……チュプ……

ヒカリ(頭、ジンジンしてくる……

    舌先から、体全部溶けちゃいそうなくらい……)
    
ヒカリ「ん、んんっ」

シンジ「んは、んく……ぁん……」ピクピク

ヒカリ(碇君も、気持ち良いんだよね?

    体跳ねてるし、下の方も、ビクンビクンしてるし……)
    
シンジ(舌と舌だと、これ、もっとヤバい……ほんとに、溶けちゃいそう……っ)



ヌチュクチュ……チュク……ニチュ


ヒカリ「んんっ、んは……は、ぁんっ」

シンジ「っ、んく……んむ……ぁ」

ギュゥッ



ヒカリ(……口で、舌で、体で、全部密着して、抱き合って

    それで、)
    
ヌチュ……クチュ……

ヒカリ(……下の方も、擦り合わせてて……)

シンジ「ん、ん……んふ」ピク

ヒカリ「は、んぁ……碇君……」

ヒカリ(気持ち良くないはずが、ない)





ヒカリ「……っん……」

シンジ「っ、ヒカリ……あの、下が……」



ヒカリ「……入れたい?」



シンジ「え、それは……」

ヒカリ「……」

シンジ「……だめ、だよ。僕達まだ中学生だし、それに、避妊も……」

ヒカリ「……そうよね。碇君は真面目だもの、」

クチュ クチュ……

シンジ「ん、ふぁ……それに、このままでも、気持ち、良いよ……」

ヒカリ「そうね……んっ私も、気持ち良いよ……」



ヒカリ「……だけど」



ヌチュッ……

シンジ「んっ、あ、だ、ダメ、だって……」

ヌッ……

ヒカリ(ごめんね、碇君。

    私が一番好きなのは、碇君の困った顔なの……)クスッ
    
ミチィ……

シンジ「ぁ……ぅく……」

ヌ……ヌチッ……

ヒカリ「……んんんっ……! 痛っつ……!」

グチッ……

シンジ「っ」



ヒカリ「……えへへ……入っちゃったわね」

シンジ「……ぅ、うん……」プルプル

ヒカリ「……んんっ」

ヒカリ(思ったよりは、痛くない、けど……

    でも思ったより……)
    
シンジ「痛くない?」

ヌチッ……

ヒカリ「ぁっあぁっ!」

シンジ「あ、っごめん……!」

ヒカリ「ううん、大丈夫………………」



ヒカリ(……挿れてるだけで、気持ち良いなんて……)



シンジ「っく……」

ヒカリ「ん……んん……」


ギュゥゥ……


シンジ「ぁ……ヒカリ……」

ヒカリ「は……ぁ……」



はぁ……はぁ……





シンジ「これ以上、だめ、だよ」ハァハァ

ヒカリ「……どうして?」ハァハァ

シンジ「……っ……もう、出ちゃう……よ」

ヒカリ「……碇君も、イキそうなの?」

シンジ「……ぅ、うん」プルプル

ヒカリ「……そっか」



ヌチッ

シンジ「ぁっ……だ、だから、動かないで……」

ヒカリ「……大丈夫だから、我慢しなくていいのよ」

ヌチッ グチュ……グリ……

シンジ「んぁっ、は、あぁ……!」

ヒカリ「んっ、ぃ……ぃぃ……気持ち、良い」

シンジ「……僕も、気持ちいい、けど」

ヒカリ「碇君……我慢してるの?」

シンジ「だ、だって……」

ヒカリ「ふふふ……」

サワサワ

シンジ「んひぁっ……! 背中……っ、だ、め……」

ヒカリ「大丈夫、だから」

ヌチュグチュ……ッチュグ……


ヒカリ「全部、出してっ」

シンジ「ふぁ……ぅくっ……ヒカリ……っ!」

ヒカリ「ほ、らっ」

グリュン

シンジ「ぁっ ———っ!」ビクビクッ



ビュルッ

ヒカリ「っ!」ビクン

ヒカリ(っ 熱……い……!)

シンジ「んんぅっ!……っぁあ」ビクンビクン

ギュゥッ

ヒカリ「っぁ……いい、っよ……出しちゃって……!」クイックイッ

ビュッ……ビュルッ……

シンジ「ふっ……んく……ぁ……」

ヒカリ(っ……私も、 イく……!)ビクビクッ

クチュッ……ニュチッ










ヒカリ「……はぁ……はぁ……」

ヒカリ(…………精液、中に……)

シンジ「はぁ……っく……ごめん、ヒカリ……中に……」

ヒカリ「……ふふ、大丈夫。

    もし赤ちゃんできたら、ちゃんと産んであげるから」
    
シンジ「え、えぇぇっ!?」

ヒカリ「……」ジーッ

シンジ「ぅ、あ……」

ヒカリ「……」クスクス

シンジ「っ……あの……」

ヒカリ「なぁに?」



シンジ「……僕、使徒を全部倒したら、

    ちゃんと就職して、もっと、しっかりするから」
    
ヒカリ「……」

シンジ「……その、責任取れるように、がんばる、から」


ヒカリ「……」


シンジ「……?」




ヒカリ「ごめんなさい」ギュッ

シンジ「え、なに、が?」

ヒカリ「大丈夫。薬飲んでるから、妊娠しないわよ」

シンジ「薬って……っ」

ヒカリ「あ、大丈夫。出所聞けば碇君も安心すると思うから」

シンジ「出所って……」

ヒカリ「アスカから、もらったのよ」

シンジ「……あ、ああ、そうだったんだ」

シンジ(リツコさんから貰った薬だって話だし、多分信用できるけど……)

ヒカリ「碇君の困った顔が見たくて意地悪しちゃっただけで……、大丈夫だから」

ナデナデ

シンジ「……あ、で、でも、それはそれとして、セックスしちゃったし……」

ヒカリ「じゃあ、アスカと私、両方と結婚する?」

シンジ「……あ、えっと、聞いたんだ?」

ヒカリ「アスカから薬貰ったって言ったでしょ?」

シンジ「あ、うん、そう、だよね」

ヒカリ「……」

シンジ「……」

ヒカリ「でも、黙ってた方が良かったかな。

    そのほうが、碇君と将来の約束できたのにね」
    
シンジ「あ、そ、それは……」

ヒカリ「……」

シンジ「……でも、本当に妊娠しちゃったとしたら……さっきのは本気だから」

ギュゥッ

ヒカリ「っ」



………………


もうちょっと夜

アスカ「ふあーあ……ヒカリは?」

シンジ「あ、ヒカリならもう帰ったよ」

アスカ「ふーん、そう」

シンジ「……」

アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「……」スンスン

シンジ「//////」

アスカ「……」(風呂入りやがったわね……匂いじゃ何も分かんない)

シンジ(くすぐったい……)

アスカ「……まぁ、いいけど……ヒカリ相手なら……」

シンジ「な、なにが、さ」

アスカ「わかってないとは言わせないわよ!」ゲシッ

シンジ「うわっ!」

アスカ「いい! 卒業までにちゃんと答えだしなさいよ!

     どっちかちゃんと、選ばないと……許さないんだから!」
     
シンジ「わ、わかってるよ」

アスカ「……こんな、なぁなぁの関係。高校まで引っ張るつもりないんだからね」

シンジ「うん、そう、だよね」



〜〜〜


洞木家への帰り道

ヒカリ(卒業までに答えを出す。

    アスカと私の間で宙ぶらりんのシンジ君はアスカに半ば無理やりそう約束させられている)
    
ヒカリ(だからこの関係は、私たちが卒業するまでがタイムリミット)



ヒカリ(だけど……)

〜〜〜

アスカ(……こいつに答えを任せると、ずっと答えが出ないままかもしれないわね)

アスカ(無理やりにでも決めさせれば……

    いや、でも、そうしたら私、ヒカリと元の関係に戻れるかどうか……)

    
    
    
アスカ(……それなら)


〜〜〜



(私は、今のままでも、いいのにな)






シンジ「……」

ペンペン「クェッ」ポンポン

終われ

>>174のセーブデータをロード

>>252までのレス見て次の攻略キャラ判断 一応複数可

マヤ

次々回投下で関係してくる話だけど、女装シンジ君ネタってこのスレ的にはアリ? ナシ?


マヤの家

マヤ「……」

マヤ(シンジ君か……)



マヤ(まぁ、可愛い、よね

   私は男嫌いだけど、シンジ君なら触れたし……いや、それどころかあんなことまで)
   
マヤ「……」

マヤ(……でも、シンジ君は男ってカンジじゃ無いのよね。

   男の子……それに、線も細いから女の子みたいに見えちゃう、かな)
   






………………


数日後

ミサト宅

ジュワァ~

シンジ「〜♪」

ミサト「……」ジーッ

アスカ「……」ピコピコ

シンジ「あの、今日来る人って、食べ物好き嫌いとかないですよね?」

ミサト「ないわよん。シンジ君の得意なお料理なんでも作っちゃってちょうだいな♪」

シンジ「あはは、お口に合えばいいんですけど」

アスカ「……鼻の下伸ばしちゃって……」

シンジ「……そんなことはないけど、嬉しいのは確か、かな」

アスカ「ん?」

シンジ「だって、今まで僕はエヴァに乗ることだけが取り柄だって思ってたけど……

    僕の料理が上手ってことで集まる理由になるって言うのが、なんか嬉しくて」
    
ミサト「あら? シンジ君のお料理の腕は私かなりかってるつもりだけど」

シンジ「……えと、ミサトさんに美味しいって言ってもらえてるのは、確かに嬉しいんですけど、
    
    アスカの酷評に時々打ちのめされてたので」

アスカ「……」フイッ

ミサト「あらあら、ダメよ。褒めるところは褒めてあげないと、お姫様はそういうところまでお仕事なんだから」

アスカ「姫って……ミサトまさか」

ミサト「マリとも仲良くさせてもらってるわよ。面白いわね、あの子」クスクス

アスカ「あんのコネ眼鏡……」



ピンポーン


シンジ「あ、来たみたいですね」

ミサト「アスカ〜呼んできてぇ〜」

アスカ「はいはい」



ミサト「……」ジーッ

シンジ「あの、ミサトさん?」

ミサト「ん、いや、シンジ君髪伸びたわね」

シンジ「あ、そう、ですね。そろそろ切りに行かないと」



加持「おっす、葛城ぃ。案外かたづいてるな」

リツコ「お邪魔するわね」

マヤ「こんばんは、ミサトさん」

ミサト「いらっしゃーい!」

加持「おいおい、もうビール開けてるんじゃねーか」

シンジ「皆さんこんばんわ」

リツコ「あら、もう少し後で来るべきだったかしら?」

マヤ「何か手伝うことあるかしら?」

シンジ「いえ、今日は三人ともお客さんですから」ヘラヘラ

アスカ「……やっぱり鼻の下のばしてる」



………………



ワイノワイノ

シンジ「じゃあ、僕たちはそろそろ」

アスカ「そうね、私も明日ヒカリと遊びに行く予定あるし」

加持「おう、そうだな。子供は早く寝るべきそうすべき」

ミサト「そーぅねぇぇ? ここからは大人の時間よねぇ? まやちゅわぁぁん?」ガシッ

マヤ「ちょ、ミサトさん。酔いすぎなんじゃないんですか?」

シンジ「あはは……ミサトさんをよろしく……」

加持「ああ、任された」

リツコ「貴方に任せると別な方向に大変なことになりそうだから、そうはさせないわよ」

ミサト「そうよそうよ、私は仕事じゃなければあんたなんかとこうやって飲みするのなんか」

マヤ「ああああっ、まぁ、シンジ君たちをこれ以上引き留めても悪いですしね」

シンジ「? えっと、じゃあ、おやすみなさい」

アスカ「おやすみー」



加持 マヤ リツコ「……」

ミサト「んふぇふぇー、マヤちゃんの太もも美味しそう〜」

リツコ「はいはい」

マヤ「……ミサトさんって酔っちゃうといつもこうなんですか?」

加持「まぁ、そうだな」グイッ

リツコ「はぁ……もうこの際、部屋の方で大人しくさせておこうかしら」

加持「お? それは俺に葛城丸投げするってことか?」

ミサト「……」ムゥッ

リツコ「あら、まんざらでもないって顔してるからそれでもいいわよ。くれぐれも声出さないようにね」

加持「燃える展開だ」

ミサト「ちょ、ちょちょちょ!? 流石にそれは!」

リツコ「まぁ、場合によってはミサトの協力なくしても今回の話は進むから」

マヤ「では、先輩と私だけで話を進めますね」

リツコ「ええ、そうね。マヤには刺激が強すぎるだろうし、ミサトの部屋からは離れて話し合いをするから」

ミサト「だ、大丈夫だから!」

加持「ふむ、残念だな」



〜〜〜


ミサト「……とまぁ、そういう感じで、私の見たてと」

加持「こっちの情報では、碇シンジに浮いた話は当分やってこないな」

リツコ「前回の報告通りってことね」

マヤ「……」(報告って何のことだろ)

ミサト「だから、上の思惑通りにはいかないわ。

    シンちゃんの『ドッキドキATフィールド中和訓練生活計画』は頓挫しちゃうわね」
    
加持「そのネーミング、いろいろ物議醸してるぞ」

リツコ「まぁ、あのまま私たちが行動起こしてなかったら、本当に司令はオンナを宛がうつもりよね」

マヤ「……」(この紅茶ってアスカちゃんの趣味かな、美味しい)スッ

ミサト「それじゃあ何かと嫌な予感しかしないわよ……

    それに、どこの馬の骨とも分からない女にうちのシンちゃんは渡さないわよ」
    
加持「ん〜、普段の生活を見てると『私の』に突っ込み入れる余地がないな。

    もうお前のでいいよ」
    
リツコ「家事全般やってるのに、それを嫌がってる様子もないし、

    来た瞬間のシンジ君の顔ったら完全に主婦だったわよ。
    
    ああいうお嫁さんがいると幸せでしょうね」
    
マヤ「お、お嫁さんって」

ミサト「そうよねぇ。だから、シンちゃんのお婿探しは無理やりにでもこちらでやっちゃいましょう」

加持「よし、これでようやく昨日の話に戻ったな」

ミサト「あるぇ?」

リツコ「ここから情報の交換になるわけね」

マヤ「情報の交換?」

ミサト「……ええ、そうよ」

リツコ「今回の本題ね」

マヤ「……お婿探しのための、ですか?」

加持「語弊はあるが、まぁそういうことだな。

    シンジ君に、『健全に性行為ができる恋人』を、自然に斡旋するのが、
    
    この四人で遂行する、『碇シンジおかん計画』だ」
    

    
マヤ「……あのぉ? そのネーミングセンスは一体どこから」

ミサト「わかりやすさを追求しました」ノ

リツコ「……まぁ、確かに、シンジ君は主婦……主夫タイプだけれど……」

加持「まぁいいじゃないか。どこに公表するわけでもないしな」

マヤ「まぁ、良いんですけど。それで、候補としては誰が上がってるんですか?」

ミサト「まぁ、第一候補はアスカだったんだけどねぇ」

加持「……しかし、あのツンデレはシンジ君には荷が重すぎる。そういうことで却下だ。

    シンジ君にもう少し経験があれば、その線もないとは言い切れないんだがなぁ」
    
リツコ「次に、真希波真理だけど……彼女はシンジ君にかなりの好意を抱いていることは分かっているわ」

加持「彼女は……まぁ、ユーロからのまわし者という線もあるからあまり重要視したくない。

    といっても今回はそういう話じゃないが」メメタァ
    
マヤ「え? 今何か言いました?」

加持「それより、まぁ、真希波は暴走しがちなところがあるからな。

    あまり制御がきかなくなってしまうのも困りものだ」
    
リツコ「それで、意外だったのがレイね」

マヤ「あの子も候補だったんですか……いいですね、なんかお似合いっぽいです」

リツコ「だけど、この子が一番の爆弾だったと気づいたのはついこの間よ」

ミサト「……詳しいことは、本人のためにも伏せておくけど、結構ディープだったわ」

マヤ「……そ、そうですか」

加持「あとは俺の見立てだと、学校でヒカリって子も悪くないと思ったんだが、

    偶然が折り重なったフラグ建築でもしない限り攻略は難しそうだな」メメタァ
    
ミサト「そうねぇ」

マヤ「……ああ、それで、今回はほかに候補者がいないかどうかの話し合いってことですね?」





加持「……まぁ、それもあるが」

リツコ「正直、諜報部とミサトから得られる情報以上はないと思うから、

   私たちは次の手を考えていたところなのよ」
   
マヤ「次の手?」

ミサト「そうよ……

    まぁ、そういうわけで」
    
ポム



ミサト「……マヤちゃん。シンジ君のことお願いね」



マヤ「え?」

加持「……そういうことだ」

リツコ「どうかしら?」

マヤ「ちょ、ちょっと待ってくださいよ! 

   だって、私はそんな、シンジ君とだってシンクロテストくらいでしか話したことないし!」ワタワタ
   
ミサト「でもねぇ。シンジ君と接点があって、且つ一番年が近いのって……

    マヤちゃんがベストだと思うのよね」
    
マヤ「近いって言っても、10も離れてたらあっちからすれば、私なんておばさんですよ……」

加持「いいや、マヤちゃんは可愛い系だからな。十分イケるぞ」

リツコ「次点としてはMAGIのオペレーター達だけど……今のところシンジ君との接点はないものねぇ」

マヤ「……で、でも、私……男の人って……ちょっと」

ミサト「シンジ君相手なら、大丈夫なんじゃない?」

マヤ「……まぁ、この間は大丈夫でした、よ?

   でも今後のことも考えると、シンジ君が成長するにつれて私の方がムリってなっちゃうかもしれないし……」
   
リツコ(それ以前に法律の問題を考えないあたりが、少し倒錯してるわよね)

加持(野暮いこと言うなよ。あと一押しみたいな感じなんだから)

ミサト「大丈夫、あの手の子は当分あのままだし、

    毛深くないことも確認済みだし、
    
    ついでに言うといい匂いなのも確認済みだから」b
    
マヤ「……いや、その、まぁ……シンジ君は、素敵だと思いますけど」

ミサト「それに、接触する機会の不足はこれからどんどん解決していく予定なので、心配せずともOK」

マヤ「それって、どういうことですか?」

リツコ「それは勿論」

加持「ネルフ諜報部と、我々『碇シンジオカン委員会』の全力サポートがあるからさ」

マヤ「……え、えぇぇえ……」



ミサト「シンクロテストの後にシンジ君とお出かけする機会を作ったり、

    偶にこうして家に集まってシンジ君との接触の機会を設けたり、
    
    そういうのはこちらでサポートしていくわ」
    
加持「ついでにマヤちゃんのリクエストがあればおれの方からシンジ君の矯正も行っていくことも可能だが」
    
リツコ「まぁ、あんまり過多なサポートをすると、司令がやろうとしていることと変わらなくなってしまうから、

    マヤには、嫌じゃなかったらシンジ君とお近づきになってもらいたいっていう話よ」
    

マヤ「……や、その、嫌かどうかでいえば、嫌ではないですけど……」


ミサト(まぁ、この間もノリノリだったしねぇ)

リツコ「私たちからできることって言ったら、口裏合わせだとか、」

ミサト「あとはシンジ君の家事の負担を減らしてあげることかしらね。マヤちゃんとの予定を合わせやすいように。

    そのためだったら私もちゃんとお料理するし」
    
リツコ 加持「それだけはやめたほうがいい」

ミサト「んぇ?」



リツコ「ん、ともかく、適度に健全で、適度に大人な関係を築いてほしいのよ」

マヤ「大人なってことは、やっぱり」

リツコ「ええ、シンジ君がATフィールドの中和を体験できるような状況……

    つまりはシンジ君を舐める行為ね」
    
マヤ「は、はい」

加持「……マヤちゃんが、シンジ君をねぇ」

ミサト「ゲスい顔しないでよ」

加持「そんな顔してたか?」

リツコ「……まぁ、そんなんで早速だけど、明日からそういう機会を捻出していくから、

    なるべくうまくやってくれたらこちらとしても幸いよ」
    
マヤ「……は、はぁ……」

リツコ「……やっぱり乗り気じゃない?」

マヤ「えっと、大人が寄ってたかって中学二年生をたぶらかす計画をする図ってのが

   なんかいたたまれなくなってしまいまして……」
   
加持「あああ、考えないようにしてたのに」orz

ミサト「いやいや、でもこれはマヤちゃんの将来にも関係する重要なことだもの」

マヤ「しょ、将来って!」

ミサト「じゃあね、マヤちゃん。このブラック企業に勤めていてほかに出会いなんてあると思う?」

リツコ(さらっと……)


マヤ「出会いくらいならいくらでもありますよ。男性職員は少なくないですし……」

ミサト「じゃあ、その職員の中で、シンジ君みたいに中性的で、貴方が『この人なら……』って思える相手いる?」

マヤ「……っ」

ミサト「……あ、あと、今さらだけど、レズ、じゃないわよね?」

マヤ「……その気が無いといえば嘘になりますが、一応相手は男がいいと思う程度には……」

加持「あれ? こりゃ、ほっといたらリツコとイケない関係になってたのかもなぁ」

リツコ「ごめんなさいマヤ、残念だけど私はノーマルだから」

マヤ「あれ、もしかして私今、告白してもないのに振られましたか?」

ミサト「ともかく、あんな優良物件ものにするのはこのチャンスしかないと思いなさい!」

マヤ「……」ゴクリ

加持「……俺、半分くらいネタのつもりでこの計画噛んでたんだけど、

    もしかして壮大な婿取り計画だったりするのか?」
    
リツコ「そうね……言ってみれば、うちの娘(マヤ)と」

ミサト「うちの息子(シンジ君)の遠まわしなお見合いみたいなものよ」

マヤ「……お見合い……」






………………






翌日 リビング

ミサト「zzz……」クンズ

加持「ん……んん……かつ、ら、ぎ……ギブ……ギブ……」ホグレツ



リツコ「……いつからこの家はプロレス会場になったのかしら?」

シンジ「皆さんおはようございます」

リツコ「ええ、おはよう」

マヤ「おはよう、シンジ君。ちょっと台所借りてるわね」

ジュワーッ

シンジ「あ、朝ごはんなら僕が……」

マヤ「いいのよ。ミサトさんに許可は貰ったし、今日は私に作らせて?」

シンジ「すみません、お客さんなのに」

リツコ「むしろ、こんな友人をあなたに任せていることが私としては申し訳ないと思うわ」

ミサト「zzz」クンズ

加持「グェッ…………」ホグレツ

シンジ「いえ、そんな、ミサトさん……酔ってない時はすごく良い人ですから」

リツコ「……ごめんなさいね」

マヤ「そろそろできますけど……、ミサトさんと加持さん起きそうですか?」

リツコ「ミサトは無理ね。それと、加持君は今深い眠りにつきそうよ」

加持「………………」クンズ

ミサト「……zzz」ホグレツ

シンジ「……あ、入っちゃってますね」ヒョイヒョイ

加持「……スヤスヤ」

ミサト「……zzz」

リツコ(あのクラッチを解いた!?)

マヤ「はい。どうぞ」

シンジ「ありがとうございます」ニコニコ

マヤ「アスカちゃんは?」

シンジ「ああ、起こしてきますね」



………………


四人「いただきます」

アスカ「……」ジーッ

ミサト「zzz」

加持「zzz」

アスカ「……だらしない」

リツコ「まぁ、そうね。深酒しすぎたみたい」

アスカ「それにしても、妙な光景ね。リツコとマヤがいる食卓なんて」

シンジ「なんか新鮮な感じです」

マヤ「それも、そうかもしれないわね。普段はネルフでしか顔を合わせないし」

リツコ「でも、ミサトの様子を見て少し不安になったわ。

    これからは時々、シンジ君をねぎらう意味でも世話を焼きに来た方がいいかもしれないわね」
    
アスカ「別にバカシンジの心配なんてする必要ないわよ」

シンジ「……アスカにそう言われるのはちょっと心外だけど、でも本当に心配する必要なんてないですよ?

    僕は家のことするの割と好きですし」

マヤ「うぅ、まるで主婦の鏡のような発言……」

リツコ「こういうお嫁さんをもつ人は幸せよね、きっと」

シンジ「お嫁さんって……僕男ですよ?」

加持「……ノープロブレム……貰い手は引く手数多さ」スッ

シンジ「うわぁぁっ!? 起きてたんですか!?」

加持「ああ、川の向こうの婆ちゃんがこっちくんなって言ってたのが聞こえてね」

マヤ「うわぁ……あ、ごはん食べますか?」

加持「ああ、貰おう」

ミサト「zzz フガフガ」



………………




カチャカチャ

シンジ「あ、こっちにお皿渡してください」

マヤ「はい」



加持「……」

リツコ「……」

アスカ「そんじゃ、行ってきまーす。リツコ、ミサトのことよろしくね」

加持「はーいはい」

アスカ「あんたに言ってない」

リツコ「わかったわよ」クスクス

アスカ(……まぁ、嫁き遅れるよりはマシかしら)

ガチャリ

加持「……」

リツコ「……」

加持「ちなみに、アスカは実際シンジ君のことどうなんだ?」

リツコ「さぁ……境遇が似てるからこその甘えが強いと思うけれど、

    ツンデレこじらせてあの態度なのだとしたら重症ね」
    
加持「そんなところだろうな。やっぱりマヤちゃんに大人の魅力で頑張ってもらうしかないか」

リツコ「……大人ねぇ」



マヤ「……」チラチラッ

リツコ「……大人かどうかはさておき、ゆっくりシンジ君との交流を深めていければいいとおもうわ。

    マヤも、結構奥手だから」
    
加持「奥手かぁ……ちょっと一歩踏み込んで、快楽に溺れるようにズブズブと行為にはまっていく方が、

    お偉いさんの思惑にははまっているんだがね」
    
リツコ「あまり爛れた性生活をされても困るわ。相手は男子中学生よ?」

加持「でもシンジ君の鈍さでは、直接性的なアピールをしていかないと、うまくいかないような気もするぞ」

リツコ「……一理あるけれど」


ミサト「ん? んんん……もう朝〜?」

加持「お日さまは真上だぞ、葛城」

ミサト「んぇ? でも今アスカが学校いったでしょ?」

加持「アスカは遊びに行ったんだ。今日は日曜日だよ」

ミサト「……日曜日かぁ〜、あれ?私午前休みだっけ?」ノソッ

加持「そうじゃなかったらお前今頃首が危ういことになってるぞ。

    お前は今日午後からだ」

ミサト「……寝るー」クタッ

加持「こらこら、計画はどうするんだ」



シンジ「あ、ミサトさん起きたみたいですね」

トテトテ →冷蔵庫

シンジ「ミサトさん、はい」

ミサト「ん、ありがと」

リツコ 加持 マヤ(ウコン……)

マヤ「シンジ君、それ常備してるの?」

シンジ「えと、はい。ミサトさん用に」

リツコ「……」ブワッ

加持「……良いお嫁さんになれるよ」

シンジ「それはもう聞きましたよ」




ミサト「そういえばさぁ、マヤちゃんって明日も休みよねぇ?」ゴッキュンゴッキュン

マヤ「はい、そうですけど」

ミサト「今日なんだけど、アスカはお泊まりだし私は明日まで所内に缶詰だから、

    シンジ君一人になっちゃうのよ、マヤちゃん泊って行ってくれない?」
    
シンジ「……あの、僕は一人でも全然大丈夫ですよ?」

ミサト「いいのぉ〜? アスカもいないのに一人じゃさみしいわよぉ〜?」

シンジ「まぁ、確かにここで一晩一人になるのは初めてですけど」

加持(おや、俺はここで頑なに否定するもんだと思ったがな)

リツコ(案外甘え上手?)

シンジ「でも、寂しくなったらペンペンがいますし」

ペンペン「クェッ」

ミサト「……ああ、そうね。そうよね、一人じゃないものね」

加持(愛玩動物めぇ……)

リツコ(ま、ここまでは予想どおりね)

マヤ(うっわ、本当にやるつもりだ……この人たち)ヒヤヒヤ



リツコ「あら、でもマヤの家って今断水してるんでしょう?」

マヤ「えっと、はい……」(それは別の区ですけど)

リツコ「シンジ君の面倒みてあげるって言うよりも、ミサトの家にもう一泊させてもらった方がいいんじゃなくて?」

シンジ「あ、そうだったんですか? もしかして今日も……?」

マヤ「ええ、実は……きっかけはそれだったのよ」モジモジ

ミサト「んじゃ、そーゆうわけで、シンジ君のことお願いね」

マヤ「じゃあ、今日はよろしくね、シンジ君」

シンジ「はい」ニコニコ

加持(お、良い笑顔)

加持「さて、と、んじゃ、あんまりゆっくりもしていられない時間だな。ほれ、葛城、準備しろ」

リツコ「そうね、良い時間だわ」

ミサト「っげぇっ! っていうか、あんたたちいつの間に着替えてんのよ!?」

加持「飯食った後洗面所借りたぜ」

ミサト「ちょっちまってて、今からザバーっとシャワー浴びてくるからー!
 
    って、あー、そうだそうだ。マヤちゃんは私の服借りてっていいから」
    
マヤ「あ、はい、わかりました」

ミサト「……人の服とか大丈夫だっけ?」

マヤ「大丈夫ですよ。ありがとうございます」

リツコ(考えてなかったわね)

マヤ(そもそも一泊することしか考えてなかったのに……)

ミサト「……」スンスン

加持「?」

ミサト「……ザバーじゃなくてもいい?」

加持「まだ時間余裕あるからゆっくり入ってこい」ヘラヘラ

リツコ「あらあら」ニヤニヤ

ミサト「ああああ、リツコのその顔ムカつく!!」

シンジ(二日酔いなのに元気だなぁ)



………………


通勤の車ん中

加持「しかし、思い切ったことしたなぁ」

リツコ「何が?」

加持「いや、男女二人っきりで一晩、だろ?」

ミサト「それを言うなら私だってシンジ君と大分一緒だったけどねぇ」

リツコ「……でも、貴方はやっぱりシンジ君からしたらお姉さんなんじゃないかしら?」

ミサト「マヤちゃんだって……あー、でもマヤちゃんはあの見た目だし、アラサーじゃないし……」

リツコ「冗談よ。それに、マヤもシンジ君も一晩でどうにかなる人じゃないと思うし」

加持「……そうか?」

リツコ「……?」

加持「……恋愛経験のない二人だからこそ、歯止めが利かなくなる可能性もあるかもしれないぞ?

    シンジ君に至っては思春期のど真ん中だし、
    
    マヤちゃんにとっては初めて意識できるかもしれない異性だろ?」
    
ミサト リツコ「……」

加持「……のめりこんだら大変なことになるかもな?」ニヤニヤ



ミサト リツコ「………………//////」



ブゥーーン……







キキッ

ミサト「……だ、大丈夫よ! こういうときのために予防線張っておいたから!!」

加持「俺たちは事故の予防線にシートベルトを締めていた良かったな」

リツコ「ま、まったくだわ。で、どんな予防線を張ってあったのかしら?」

ミサト「とりあえずシンジ君の部屋の『わかりやすい場所』にコンドームを一箱!!」

加持「ひとまずは安心だな」

リツコ(先日の行動の発想がこいつらと同レベルだった……死にたい)

ブゥーン……





………………


マヤ「シンジ君って休みの日とかは何してるの?」

シンジ「そうですねえ。部屋にいるか、お茶淹れてリビングでテレビ見てるかって感じですかね」

マヤ「……あれ? お茶って、もしかして」

シンジ「ええ、昨日の紅茶もそうですけど」

マヤ「へぇ〜 紅茶とか趣味にするのって女の子のイメージよね。私最初はアスカちゃんのかと思っちゃった」

シンジ「趣味ってほどじゃないですよ。飲みながら何かするのが好きなので……

     あと、アスカの趣味って言ったらゲームだと思いますよ」

マヤ「そういえば、アスカちゃんって携帯ゲーム機もってるイメージ強いなぁ。

   ちょっとした合間に話しかけようとしても、集中してるときがあって話しかけにくいのよね……」

シンジ「最近はスマホのゲームが主流ってイメージですから、

    ああやって携帯ゲーム機持ち歩いてる女子って珍しいですよね」
    
マヤ「あー、でも、マリちゃんは結構やってそう」

シンジ「あはは、そういえば何だかんだでアスカと仲良いから、趣味も合うのかもしれませんね」


マヤ「紅茶って、茶葉を使ってるの?」

シンジ「あ、いえ」ゴソゴソ

カポッ

シンジ「ティーバッグですよ。あ、ついでに今淹れましょうか?」

マヤ「あ、それじゃあいただきます♪」




シンジ(話し合わせてくれてる感じもあるけど、マヤさんってこんな話し易い人だったんだ
    
    っと、まずはヤカンで……)

    
            
マヤ(う、うーん、やっぱり男って感じはしないなぁ……会話の内容的にも……


   それに、)
   
シンジ「♪」

マヤ(紅茶淹れるって言って、ヤカンとポットを手にする後ろ姿は、

   可愛いとしか言いようがないわよねぇ)クスクス
   
シンジ「?」

マヤ「本格的だなって思って」

シンジ「あ、やっぱり、変ですかね、男がこういうの詳しいと……」

マヤ「ううん、そんなことないわよ」

シンジ「でもやっぱり、せっかく自分でやるなら美味しいのがいいですし、

    人に飲んでもらうならなおさらだと思うんですよ」
    
マヤ「その精神が、シンジ君の人気の秘訣なのかしらね」ボソッ

シンジ「?」

マヤ「なんでもないわ。あ、カップとか準備するわね」ガタッ

シンジ「あぁ、いいですよ。こっちの棚にありますし」カタッ

フワッ

カップ「やれやれだぜ」

シンジ マヤ「あ」

パリーン!

シンジ「っと、ああ、やっちゃった……」

マヤ「大丈夫!?」

シンジ「大丈夫ですよ。すみませんびっくりさせちゃって」(アスカのじゃなくてよかった……)

マヤ「そんなことより、、あ、破片とか拾うのにはガムテープがいいのよ。家の中にある?」

シンジ「あ、それならこの間僕の部屋で使ったので、持ってきてもらえますか?」

マヤ「ええ……」



〜〜〜〜〜


シンジの部屋

マヤ「……」

マヤ(こういうノリで男の人の部屋に入るとは思わなかったわ)

マヤ(どこにあるか言わなかったってことは、『わかりやすい場所』に置いてあるってことよね?)

キョロキョロ

マヤ「あ、あった……!」

テーブルの上のガムテープの真ん中に鎮座するコンドーム(六個入り 税込価格1260円)「よぅ」

マヤ「……」ピシッ



マヤ(……もしかして、シンジ君、彼女いる?)



………………


マヤ「シンジ君、ガムテープ持ってきたけど……」ソワソワ

シンジ「あ、今あらかたはチリトリでとったので……、ありがとうございます」

マヤ(……あんな場所にコンドーム置いておくとか……ちょっと、どうかと思うけど……

   この反応ってことはシンジ君忘れてるのかしら?)
   
シンジ(マヤさんなんで顔赤いんだろ?)



ベリリリ

シンジ「たしか、こうですよね?」

マヤ「え、ええ。そうそう」

ペタンペタン……

チクッ

シンジ「っつっ……」ビクン

マヤ「あ」

シンジ「あ」



シンジ(慌ててたのかな。左手が破片に触れてるの気づかなかったや。

    大したことないけど、ちょっとだけ血が出てるなぁ)

マヤ「ぁ、ぁの、大丈夫、じゃないよね」

シンジ「え? いやいや、大丈夫ですよ」



マヤ(……)





マヤ(シンジ君の、細くてきれいな指……それに色白で……すごく繊細。

   その指から、血が出てる)
   
マヤ(流れるほどでもないけど、でもやっぱりちょっと血は苦手かも……)

シンジ「こんなの舐めておけば平気ですよ」

マヤ「……舐める?」

シンジ「……?」

マヤ シンジ「……」

マヤ シンジ「あっ」



マヤ(そういえば、私そういうことするのが目的でここにいるんだったっけ……)



マヤ(どうしよう、血はちょっと苦手だけど……こういう時って……)ドキドキ

マヤ(……ん?)

シンジ「あ、えと……//////」


マヤ(何その顔っ! え、もしかして、期待されてる!?)ドキッ

シンジ(この間の思い出しちゃった……恥ずかしい//////)

マヤ(え、でも、シンジ君彼女いるみたいだし……私がそういうことしちゃっていいのかなぁ?

   あ、でも、舐めるだけなら全然、別に……ねぇ?)
   
シンジ(なんか、気まずくなっちゃったなぁ)

マヤ(そ、そうよ。これは、治療……治療の一環なんだから……

   チルドレンの体調管理もオペレーターの仕事よ、きっと)
   
シンジ「あ、あの」

ソッ



マヤ「……シンジ君」

シンジ「え?」

マヤ「舐めてあげるね」

シンジ「……え?」



ペロッ

シンジ「っ!」ピクン

マヤ「……痛い?」

シンジ「あ、えっと、ちょっとだけ」

マヤ「そ、そう。でも、傷だから仕方ないわよね」

シンジ「……っ……そう、です、ね」トロン

マヤ「……っ」

マヤ(……その、顔……っ!)

シンジ「……あ、あの……」

マヤ「……」

シンジ「……」

マヤ「ち、治療、だから」

シンジ「…………」ジーッ

マヤ「治療だから、もうちょっと、続けるわよ?」

シンジ「……はい」

マヤ(……受け入れちゃうんだ? 彼女だっているのに……)


ペロペロ

シンジ「んっ……ぁ……」

マヤ(……でも)

ペロクチュ……ニチュ……チュパッ

シンジ「んっく……ぅ、は……ぁ……」

マヤ(……でも、そんな顔されたら……)

   
   
   











ヤカン「フシュシュシュシュシュ……」

マヤ シンジ「っ!」ビクン

ヤカン「フシュシュシュシュシュシュシュシュ……」

マヤ「あ、えっと」

シンジ「あの、後は傷テープ張っておきますので!」ソワソワ

マヤ「そ、そうね。一応洗っといてね」ソワソワ








………………


スッ

マヤ「美味しいわ」

シンジ「良かった。でも、なんか、すみませんでした、いろいろあわただしくしちゃって」

マヤ「いえ、そんな……あ、それよりもガムテープ」

シンジ「ああ、あれはそこの棚に置いてあるんで、後で片付けますよ。使った分はもう捨てましたし」

マヤ「……」

シンジ「? どうかしましたか?」

マヤ「あ、いえ」

マヤ(……そういえば、コンドームのこと思い出しちゃった……

   私がここに一晩いる本当の理由は
   
   『シンジ君にATフィールド中和の練習をさせるために、ちょっとエッチなことをする相手を作る為』
   
   だけど……それはシンジ君に彼女がいるんだとしたら成立しないのよね……)
   
シンジ「テレビ何かやってるかな……」ピッ

マヤ「……」ジーッ

マヤ(でも、コンドームが部屋にあるってことは……それって、やっぱり?

   いまどきの中学生って進んでるなぁ……それともやっぱりシンジ君だからなのかな?
   
   モテそうっていうか、実際モテるらしいし……
   
   相手はやっぱりアスカちゃん……よね? あんなに堂々と置いてあるなら……)
   
シンジ「……?」

マヤ「……」スッ

マヤ(……そっかぁ……シンジ君、そっちの経験はもう大人なのかぁ……なんかショックかも)



シンジ「……あ、あの、マヤさん?」

マヤ「何かしら」クスン

シンジ「どうして涙目なんですか? もしかして火傷しました?」

マヤ「いいえ、ちょっとね」

マヤ(……これって失恋?)

シンジ「あ、あの、悩み事でしたら……もし、僕でよければ、その」

マヤ「違うのよ、目にゴミが入っただけ」

マヤ(ああ、私ショタコンだったのね……それもちょっとショックだわ)

シンジ「あ、そう、ですか」

マヤ「あれ、テレビモザイクかかってない?」

シンジ「……目元拭いてからテレビ見ましょうよ……」



…………

続く

アリと無しで宙ぶらりんすぐる
果たしてこのスレが

1『ペロペロされるシンジ君を見てハァハァするスレ(エロ有り』なのか

2『シンジ総受けのハードエロ路線(アナルもあるよ!』なのか

書いてる本人が決めあぐねているので>>290までの多数決で
後者だと女装ありな。

そら1でぺろぺろよ

可決




テレビ見ながら気のない雑談の末夕方



マヤ「切り替えます!」

シンジ「ふえっ!?」ビクン

マヤ「シンジ君! 晩御飯作りましょう!」

シンジ「あ、今日の晩御飯はカレーにしようと思ってたんですよ」

マヤ「泊めてくれたお礼に私が作ってあげるわよ。シンジ君は座ってて?」

シンジ「あの、お気づかいは嬉しいんですけど……手伝っちゃだめですか?

    料理するの好きなので」

マヤ「うぅ、シンジ君は主婦の鏡みたいなこと言うのね……

   そう言われたらお姉さん何も言えなくなっちゃうわ」
   
シンジ「それに台所事情知ってる僕がいたほうがはかどると思いますし……

    でもせっかくなので、味付けはマヤさんにお願いしますね」ニコッ
    
マヤ(天使っ!)



〜〜〜


シンジ「といっても、ルーを使う普通のカレーですけどね」

マヤ「もしかして、ルーからじゃないカレーも作ったりとかするの?」

シンジ「いつかやってみたいとは思ってますけどね」

マヤ「お店を選べば香辛料って何でも手に入るものねぇ。

   じゃあ、材料切っていきましょう」
   
シンジ「はい」



〜〜〜

トントントン

マヤ「シンジ君は具材は細かい方が好き? 大きい方が好き?」

シンジ「僕はカレーの具材は細かくした方が好きですね」
    
マヤ「私、芋は好きなんだけどニンジンがちょっと苦手で……だからカレーのにんじんは細かくしがちなのよね」

シンジ「そうなんですか。じゃ、ニンジンはいつもより細かくしておきますね」

マヤ「ありがとね」

シンジ「僕も、実は人参の独特の風味が苦手で……こういう素材の味が隠れる料理だと良いんですけどね」

マヤ「意外と好き嫌いって治らないものよ。まぁ、味がしなければ食べられるレベルならまだいいのだけど」

シンジ「好き嫌い……マヤさんは他に好き嫌いとかありますか?」

マヤ「えっと、そうねぇ……すぐ思いつくのはないけれど……」

マヤ(……実は結構、多いのよね……昔過食症だったせいで、食べることそのものが時々苦手になるけど、

   でも、まぁ、こういう重い話はシンジ君に聞かせるべきじゃないわよね。
   
   今は割と平気だし)ウンウン
   
シンジ「食べ物って、美味しく食べられるうちが幸せだと思うんですよね。

    ここにきて自分で料理して、実感がわいてきました」
    
マヤ「そういえば、ミサトさんってお料理はしないのかしら?」

シンジ「させませんよ……」ボソッ

マヤ「え?」

シンジ「……、あ、いや、なんでもありません!

    まぁ、美味しく食べるのが一番ですよね」
    
マヤ「そ、そうよね」(今、なにか陰りが……)



シンジ「食べず嫌いは問題ですけど、食べても嫌いなのは食べさせないのが、うちの食卓ですね」

マヤ「そういえばアスカちゃん、ドイツから来てこっちの食べ物大丈夫なのかしら?

   日本食口に合ってる?」
   
シンジ「割と、作ったものは何でも食べてくれますよ。

    というか、食べなさそうなものはあまり食卓に置きません」
    
マヤ「……でも、これからも日本で暮らすなら食べ物には慣れていかないとねぇ」

シンジ「まぁ、そう思っていろいろ挑戦してもらったりしてますよ。

    でも一番好きなのはハンバーグみたいですけどね」
    
マヤ「ああ、ハンバーグってちょっと手間よね」

シンジ「でも、アスカが唯一一言も文句言わずに食べてくれるので、結構頻繁に作りますよ」

マヤ「文句って……普段は、言われてるの?」

シンジ「ええ、まぁ。よくて『いまいち』とか『普通』とか」

マヤ「……昨日のお料理のクオリティーで?」

シンジ「ま、まぁ、昨日は張り切って作りましたけど」

マヤ「……シンジ君、そういうことはちゃんと怒ってあげた方がいいと思うわよ。

   それにアスカちゃんだって何時もシンジ君に作ってもらってばかりなんでしょ?」
   
シンジ「そう思ってミサトさんが注意したことがあったそうなんですけど、

    アスカってほら、猫かぶるの上手じゃないですか。
     
    よそでそういう口のきき方しなければそれでいいかなって、そう思ってあきらめることにしました」
    
マヤ「……なんだか、シンジ君お母さんみたいね」

シンジ「ま、マヤさんまでお嫁さんとか言い始めるんですか!?」

マヤ「からかってるとかじゃなくて、良い意味でよ。

   でも、アスカちゃんだってもっと素直に言えばいいのに……
   
   ああいう御飯がいつも食べられる環境、羨ましすぎるわ」
   
シンジ「あはは、そんな、いつもってわけでもないですけどね。お惣菜で済ませる時もありますし」

マヤ「でも、本当にアスカちゃんが羨ましい……私も、こんな彼氏欲しい」

シンジ「……か、彼氏?」

マヤ「あれ? 違った? シンジ君の彼女って、てっきりアスカちゃんかと……」


シンジ「ど、どうしてそうなるんですか!? いませんよ、彼女なんて」



マヤ「……あれ?」


シンジ「あれ? って、だれがそんなこといってたんですか? もう……」

マヤ「……え、えっと、加持さんが」(ごめんなさい加持さん!)

シンジ「あの人はぁー」ムゥッ

マヤ「……え、いない、の?」

シンジ「なんですかその聞き方……いないと、変ですか?」

マヤ「……いえ、そうじゃないけれど……」ホッ





マヤ(……あ)





マヤ(ホッとしちゃった……)

マヤ(……ホッと……しちゃったんだ、私)





マヤ「……」

シンジ「あの、まさか、そういう噂になってたりするんですか?」

マヤ「……」

シンジ「マヤさん?」

マヤ「……っ! あ、そんなこと、ないわ。加持さんが、そうかもって言ってただけだから……

   ごめんね、勘違いしちゃって」
   
シンジ「変な噂になってなければいいですよ。アスカとはそういうんじゃないですから」フイッ

マヤ「で、でも、視線そらしたってことは、もしかして少しは……?」

シンジ「ありませんっ!//////」キッ

マヤ「……」

マヤ(……まんざらでもないって感じに見えるけど……でも、)



マヤ「そっかぁ、シンジ君もまだかぁ」クスクス

シンジ「中学生ですよ? 周りはどうだか知りませんけど……」

シンジ(ん?)

シンジ「……」

マヤ「?」

シンジ「あ、いえ。ともかく、僕はそういうのは、まだよくわかんないので……
 
    アスカとは普通に友達みたいなもんだと思ってます」

マヤ「よくわかんないって、恋愛的なことが?」

シンジ「そう、ですね。僕には早いんだと思います」

マヤ「……気になる子とか、居ないの?」

シンジ「その質問で今まで何度誤解を招いたことか」

マヤ「でも、チルドレンのみんな可愛いじゃない?

   気になる子くらいいるかな、って思ったんだけど」
   
シンジ「……別な意味で、気になる三人ではありますけど」

マヤ「ま、まぁ、それは言えてるけれど……

   それとも、年上の方が好み、かな?」
   
シンジ「もしかして、ミサトさんのこと言ってます?

    ミサトさんは、むしろ姉って感じですね」

マヤ「お姉さん?」

シンジ「ええ。ミサトさんも、割と無遠慮で接してくれるので、

    お姉さんがいたらこんな感じかなって」
    
マヤ「……確かに、遠慮しなさそうよね。

   職場だと凛としてるイメージがあるのに」
   
シンジ「家だとだらしないですけど、こういうの身内にしか見せないんだなって思うと、

    なんか可愛いですよね」
    
マヤ「可愛……まぁ、確かにミサトさんって時々可愛いこと言うわよね」

シンジ「可愛いって言っても、恋愛感情とは違う感じですね。そもそもわかってないからってのもありますけど」

マヤ「そうなんだ……」


………………



食後

シンジ「ごちそうさまでした」

マヤ「ごちそうさまでした」

シンジ「じゃあ、お風呂の準備しますね」

マヤ「はい、お願いします♪」



〜〜〜

風呂場

シンジ「……♪」ゴシゴシ

シンジ(料理する前はなんだか落ち込んでたように見えたけど、

    料理し始めたあたりからマヤさん元気になってよかったなぁ)
    
〜〜〜〜〜

マヤ「……そっか……シンジ君フリーなんだ……」

マヤ(……でも、それじゃあなんでコンドームが部屋に?)



prrrrrrr


パッ

マヤ「はい、もしもし」

ミサト「はぁーい。マヤちゃんもう大人の階段のぼっちゃった?」

マヤ「……なんですか? お仕事は?」

ミサト「ちょっち休憩。マヤちゃんどうしてるかなーって思って」

マヤ「ミサトさんの立場からするとシンジ君を気遣う方が正解なんじゃないんですか?」

ミサト「そうだけどねぇ。今はマヤちゃんが上手にやっているかどうかが気になるわよ」

マヤ「……まぁ、あくまで健全に仲良くなってると思いますよ」(ってことにしておこう)

ミサト「健全でいいのぉ〜?」

マヤ「そうか言っても、いきなりそういう関係になるなんて……なんか、不潔じゃないですか?」

ミサト「まぁいきなりペロペロするような関係なんて、変態チックよね」



マリ「ヘックチっ!」



マヤ「……そういえば、シンジ君って本当にフリーなんですよね?」

ミサト「諜報部に隠れてできる関係なら分からないけど、何か気になることあった?」

マヤ「えっと、諸事情でシンジ君の部屋に入ったんですけど」

ミサト「マヤちゃんたらやるぅ♪」

マヤ「その時、部屋の目立つ場所にコンドームがあったんですけど……」

ミサト「……」

マヤ「な、何で黙るんです?」

ミサト「ごっめーん。それ置いたの私だわ」

マヤ「え」


ミサト「もしも二人が暴走しちゃった時のために、ね」

マヤ「……余計なお世話ですっ!」ダン!

シンジ「っ!?」ビクン

ミサト「ひゃぁっ! いやいや、ごめんって! 酔ってたのよ!」

マヤ「ごめんね。シンジ君、こっちの話」

シンジ「き、気にしないでください」ドキドキ

ミサト「あ、シンジ君来たみたいね。んじゃ、後はうまくやってね〜ん♪」

マヤ「……はい、わかりました。ミサトさんもお仕事がんばってください」

プツッ

シンジ「ミサトさんですか?」

マヤ「そ、そうよ。あぁ、途中で加持さんに代わったりしたわ」

シンジ「あ、それで……」

マヤ「そうそう」



加持「ヘックチッ!」



シンジ「お風呂準備できたので、どうぞ」

マヤ「ありがと。お先に頂きます」

マヤ(あ、そういえば着替え……)

シンジ「着替えなんですけど、ミサトさんの服で選択したばっかりのがあるんで、

    それ後で脱衣所に置いておきますね」

マヤ「何から何までありがとね」

………………


風呂場

チャプン

マヤ「……ふぅ」

マヤ(コンドームの誤解も解けたけど……)

マヤ「……」

ブクブクブク

マヤ(シンジ君に対するスタンスが、欲情じゃなくて恋慕だってことが確定してしまったことは、

   ある意味問題かも……)

   
   
   
シンジ「マヤさん。着替えここに置いておきますね」


マヤ「あ、うん、ありがとう」

マヤ(……そういえば、ミサトさんの部屋着って結構際どかったような……)



………………


脱衣所

マヤ「……うわぁ」

マヤ(これ……下着とそんな変わんないじゃない)

マヤ「ていうか」

マヤ(シャツとホットパンツだけ……下着は自分のを着るって話はしたけど……

   ミサトさんいつもこんな服で家にいるのかしら。
   
   あ、そういえばアスカちゃんも結構部屋着は……
   
   ……気を使わなくなるとそうなるのかな?)
   
マヤ「……」

マヤ(それにしても、あの二人が常時色々チラチラしながら歩いてるのかぁ……

   ミサトさんには加持さんがいるし、その気はないって言ってるけど
   
   問題はアスカちゃんよね……)
   
マヤ(……いくら意識してないからって、あんな可愛い子が一緒に住んでたりしたら

   いくらシンジ君とはいえ、恋愛的な意味でアスカちゃんを意識するのは時間の問題よね)

マヤ「……よし」



………………


マヤ「お風呂あいたわよ」

シンジ「あ、はい」


シンジ「……」フイッ

シンジ(……なんか、いつも見てるミサトさんの服だけど

    マヤさんが着てるの見ると……なんか印象が違って見えるなぁ)
    
マヤ「ミサトさんの部屋着ってちょっと、露出多いわね……」

シンジ「そ、そうですね。……でも仕事着以外の他の服見たことないんですよね」

マヤ「ミサトさんは、今は仕事に生きてる感じだから」

シンジ「あと、お酒ですかね」クスクス

マヤ「それは否定できないわね」クスクス

シンジ「じゃあ、僕もお風呂入ってきますね」

マヤ「行ってらっしゃい」


……


シャァァァァ……

シンジ(そういえばペンペン、今日はもう眠ったのかな

    ご飯食べてからすぐいなくなったけど)
    
ワシワシ……

タラーッ

シンジ「うぐッ!!」ビクン

マヤ「どうかした?」

シンジ「あ、いえ……シャンプーが目に」

マヤ「びっくりしたわ……いきなり声あげるから」

シンジ「ぅ、すみません」

シャアアアア

シンジ(……? 脱衣所に、居るんだよな?)



ガラッ



マヤ「……」


シンジ「え?」

シャアアァァァァ

マヤ「もう大丈夫?」

シンジ「え、あ、大丈夫、ですよ。そんな心配しなくても……」

マヤ「そっか。あんまり擦らない方がいいわよ」


ガラッ


シンジ(わざわざ様子見るほどのことじゃないのに……、もう……)

マヤ「ねぇ、シンジ君」

シンジ「え」

マヤ「背中流してあげようか?」

シンジ「……」





シンジ(居るし!!)

マヤ「……えと、じゃあ」

シンジ「いや、ちょ……恥ずかしいですよ」フイッ

マヤ「一応、タオル巻いてるわよ」

シンジ「そういう問題では……マヤさんは恥ずかしくないんですか?」

マヤ「まぁ、少しは……だけど、泊めてくれたお礼も兼ねてというか」

マヤ(この位しないと意識すらしてもらえないんじゃないかと思って……)

シンジ「……」

マヤ「……」

シンジ「あの……マヤさんに限って、ないとは思うんですが……」

マヤ「?」

シンジ「からかってます?」


マヤ「……そう思っちゃいますか」

シンジ「アスカがそんな感じなので……」

マヤ「あの子もからかってるわけじゃないと思うけど……

   私も、そういうつもりじゃないのよ」

シンジ「……じゃ、じゃあ、子供扱いしてます?」

マヤ「……」

マヤ(すっかり卑屈になってる……)

マヤ「子供扱いもしてないし、からかってもないわよ」

シンジ「……!」






シンジ「//////」

マヤ「……」

マヤ(……流石に気づいたかしら)


シンジ「いや、その……」

マヤ「……ジッとしてて」

ソッ

シンジ「あ、はい」

マヤ「……」

シンジ「……」

モ゙ッシモ゙ッシ

シンジ「ん……」

マヤ「強すぎたりとかない?」

シンジ「大丈夫ですよ」

マヤ「そっか、じゃあ、続けるね」

シンジ「はい……」ソワソワ

マヤ「……」

ソッ

シンジ「……っ」

ツーッ

シンジ「ひぅっ……っ!」

マヤ「……」ゾクッ

シンジ「……ぁ、あの」

マヤ「なぁに?」

サワサワ

シンジ「んっ……」ピクッ

マヤ「シンジ君の肌、奇麗ね。

   色も白いし、指で撫でても滑らかな感じする」
   
シンジ「そう、ですか?」

モ゙ッシモ゙ッシ

マヤ「ええ」

シンジ「……」

マヤ「悪戯したくなるくらい」

ツーッ

シンジ「んんっ……」

マヤ「ふふ、もう感覚に慣れちゃった?」

シンジ「……全然 慣れませんよ……」


マヤ「でも、シンジ君はこういうのが好きなのかな?」

サワサワ

シンジ「んぅ……や、その……そういうわけでは……」

マヤ「確かにシンジ君が否定したいのはわかるけど……

   でも、シンジ君が気持よくて、こうしてほしがってるってことは……」
   
サワサワ

シンジ「ぁ……んんっ……」

マヤ「……やってる私の手が気持ち良いから、わかっちゃうんだ」

シンジ「っは……ぁ……それは……」

マヤ「ATフィールド中和出来てる?」クスクス

シンジ「っ、そんな、意識的にやってるわけじゃありませんよ……」

マヤ「じゃあ、改めて聞きなおすわ」

スッ サワサワ

シンジ「っゃ、は……んぁっ……」

マヤ「……気持ち良い?」

シンジ「……くすぐったい、だけです」

マヤ「……」

シンジ「……」

マヤ「それじゃあ」

シャアアアアァァ

シンジ「……」

マヤ「やっぱり舌の方がいいのかな?」



シンジ「っ」

ペロッ

シンジ「っんぃっ……!」ピクン

ペロペロ……ヌロォ……

シンジ「ん、ぁ……あぁ……」プルプル

マヤ「……ね。シンジ君……ここ弱いんでしょ?」

ヌチュ……

シンジ「ひゃぁぅっ! マャさ、ぁっ!」

ヌヌ……クリュクリュ……

シンジ「っく、ぁっ……んぁぁっ!」ピクピク

マヤ「ん……ふ……」

チュ……チュ……

シンジ「んんっ、くぅ……」トロン

マヤ「ぁん……んっ……」ゾクゾク

ペロペロ……レロォッ

シンジ「は、ぁ……んぁ……ふ……」





シンジ「……はぁ……はぁ……」

マヤ「舌先で突いたらピクピク震えて

   弄ぶように舐めつけたら力が抜けたみたいな顔して……
   
   シンジ君たら本当に素直ね」
   
シンジ「そ、そんな……//////」

マヤ「……ねぇ、ここに」

ソッ

シンジ「っ……」

マヤ「皆からキスマーク付けられたって?」

シンジ「……そう、ですけど……」

マヤ「……マーキングされちゃったのね」クスクス

シンジ「マーキングって言い方……なんか、嫌です」

マヤ「でもそうでしょう? 

   アスカちゃんも、マリちゃんも、レイちゃんも……シンジ君は自分のものだって主張したいのよ」
   
シンジ「……」

マヤ「……」

ピトッ

シンジ「っ……」

マヤ「……私も、印つけちゃっていいかな?」

シンジ「それは……」

マヤ「背中の見えないところにするから」

シンジ「……それ、どういう意味なんですか?」

マヤ「……っ」

シンジ「……」

マヤ「えと、その……」



シンジ「……」

マヤ「……」



マヤ「……私も、シンジ君が欲しいから……かな」



シンジ「っ……」

マヤ「……、変、よね。まだそんなに長く話してもないのに……」

シンジ「……」

マヤ「それにシンジ君は、そういう恋愛的なこと分からないって言ってたものね」

シンジ「……」

マヤ「……でも、シンジ君は私の理想だから……
   
   こういう、エッチなことをする相手としてだけじゃなくて……
   
   一緒にお料理できたり、他にも、シンジ君の物腰とか雰囲気とか……
   
   すごく好き」
   
シンジ「……」

マヤ「……シンジ君?」ヒョイ



シンジ「//////」ソワソワ



マヤ「……」

シンジ「……」パクパク

マヤ「……」

シンジ「……ぁ……の……えと……」

マヤ「ふふ、いいのよ。今すぐ答えられないのはわかってるし……それより」

ペロッ

シンジ「んんっ!」

マヤ「……今は、気持ち良くしてあげるね」



ペロペロ……ルチュ……クチュ……

シンジ「んあっ……っく……」ピクッ

マヤ「ん……ふ……ん……」

チュ……レロ、レロ……チュッ……

シンジ「んん、んぅ……」ピクピク

マヤ「……は、……ぁ……ん……」

シンジ「……ぁ……はぁ……はぁ……」

マヤ「……」ドキドキドキ



マヤ「!」

シンジ「……?」

マヤ「……あ、その」

シンジ「……」

マヤ「……シンジ君……こういうことした後って、やっぱり……その」

シンジ「あ、いや、その、これは……//////」

マヤ(大きくなってる……シンジ君のタオルの下で、あれが、大きくなってるのよね?)

シンジ「……」

マヤ「……」

シンジ「……」

マヤ「……どうしてほしい、かな?」

シンジ「っ、そんなこと、言わせないでくださいよ……//////」

ソッ

シンジ「?」

マヤ「シンジ君……、アスカちゃんとかに舐められた日の夜とかに……

   この右手で、何をしてたのかな?」
   
シンジ「っ! ま、マヤさん……」

マヤ「……私が舐めたあの日は……、何を考えて、したのかな?」

シンジ「———っ あ、あの……」

マヤ「……っ……正直に、言ってくれたら……

   っ……その」
   
シンジ「……」



マヤ「……口で、してあげる、よ?……」



シンジ「な……」












マヤ「……」ソワソワ

シンジ「……」ドキドキ

マヤ「……」ジーッ

シンジ「……」ソワソワ

マヤ「……」モジモジ

シンジ「……」ゴクリ

マヤ「……」

シンジ「……」





シンジ「……ました……//////」

マヤ「……っ なに?」

シンジ「……マヤさんのこと……考えて…………」

マヤ「……」ゾクゾク

シンジ「……一人で……しました//////」

マヤ「…………」

シンジ「……」



マヤ「……こっち、向いて」

シンジ「は、い」

クルッ

シンジ「……ぅ……//////」

マヤ「……」ドキドキ

マヤ(……スカートめくりって、こんな心境なのかしら……

   すごく、ドキドキする)
   
シンジ「あ、あの……」

マヤ「……な、なに?」

シンジ「ちゃんと、洗いましたから……」ゴニョゴニョ

マヤ「……ふふ、そう、ね」



パサッ


マヤ「っ!」

マヤ(……初めて見た……けど

   ここは、一応ちゃんと男の子してるのね
   
   …………比較対象はいないけど)
   
シンジ(小さいとか思われてないかな……)

マヤ「…………少し、触らせてね」

シンジ「はい……」

ソッ

マヤ「……」

シンジ「んっ……」

ピクン

マヤ「!」

マヤ(……動いた)

マヤ「……っ」

マヤ(そう、ね。確かそう聞いた……別な生き物みたいに動くって……)

ギュッ

シンジ「んぁぅっ……」ピクン


マヤ「ぁっ……ふぁ……っく!」ビクビクン


シンジ「!」

マヤ「んっ、ぁ、は……」(今の……何?)

シンジ「……あの、大丈夫、ですか?」

マヤ「……大丈夫よ。んっ……シンジ君こそ、痛くなかった?」(握っただけなのに……)

シンジ「いえ……痛くはない、です……//////」

マヤ「……気持ち良かった?」

シンジ「はい……」

マヤ「……」



マヤ「ねぇ、シンジ君」

シンジ「はい?」

マヤ「……シンジ君が、より気持ち良いと思えるようになったら、

   ATフィールドの中和の力も強くなるのよ」
   
シンジ「……そう、なんですか」

マヤ「……」

シンジ「……」



マヤ「それって、お互いに、すごく気持ち良くなれるってことなの……」

シンジ「……僕が気持ち良くなると、マヤさんも、ってことですか?」

マヤ「そうよ……

   今、シンジ君のを握っただけなのに、
   
   私の方が手から全身に掛けてすごく気持ち良くなったの」
   
シンジ「……」

マヤ「……そのうち、触るだけで気持ち良くなっちゃうかもね」トロン

シンジ「……」

マヤ「……? どうしたの?」

シンジ「あ、いえ……

    ……これから、舐められたら……どうなっちゃうのかなって……」
    
マヤ「……それは、シンジ君がどうなっちゃうのかってこと?

   それとも、私が?」クスクス
   
シンジ「……、両方です」ドキドキ

マヤ「……ふふ」





マヤ「……」

シンジ「……」

マヤ「……んっ」

ペロッ

シンジ「んっく!」ピクン

マヤ「っ……っ! んんぅぁっぁっ!」ピクピク

シンジ「……んふ、ぁ……」プルプル

マヤ「……っ ぁ……はぁ……はぁ……」

シンジ「……」

マヤ「……っ」

シンジ「……今の……すごい……」トロン

マヤ「……私も、すごかった……」トロン



マヤ「……」

シンジ「……もっと、お願いします」

マヤ「うん……」


……ペロッ

シンジ「んんっ……!」

マヤ「んぁ……っ っく、ぅ……」

ペロペロ

シンジ「あ、は……っぁっく……」

マヤ「…んむ……ん……」

……クチュ、チュク……

マヤ「ん、ん……あむ……ん」

シンジ「んっ、く……ぁ、は……」

レロォ……チュプチュ……クチュ

シンジ「ぁぅっ……マヤ、さん……!」

マヤ「んっ……んんっ!」



マヤ(もっと……もっと……)



シンジ「はぁ……はぁ……」


マヤ「……んぁっ……」アーン

ハムッ

シンジ「!」

マヤ(……男の人の、咥えちゃった……

   こんな行為……エッチな視線……不潔だって思ってたのに……
   
   相手がシンジ君だと思うと……全然、嫌じゃない)
   
レロ……クチュ……

マヤ(……嫌じゃないどころか。気持ち良い……)

シンジ「んは……、マヤさん……だめ……それっ」

マヤ「ん……んく……んんっ!」

マヤ(すご、い……)

シンジ「あぁぁっ マヤ、さんっ……!」

マヤ「……っ……んっ……」

ヌロォ……クチュ、クチュ……

マヤ「んんっ!……」

シンジ「ぁっ! す、すみません……! マヤさん……もう……」

マヤ「!」

マヤ(もう……ってことは、もう、出そうなのよね?

   アレが、出るのよね?)

シンジ「ぁ、っく! マヤさん、離れて……」ビクン

マヤ「っ……!」

グイッ



シンジ「っぁぁっ!」

マヤ(……そのまま)



ビュルッ! ビュルルル……ビュクッ……!

シンジ「んぁは……っぁ……っぁぁあ……」ビクンビクン

ビュルッ ビュ ビュビュ……

マヤ「っ……んんっ」

シンジ(口の中で、出しちゃった……マヤさんの、口の中で)

マヤ「んんっ……」ビクン、ビクン

シンジ「マヤ、さん」

ビュ…………ビュ……

シンジ「……」

ナデナデ

マヤ「……っ ———っ!」

シンジ「……」

マヤ「んっ……んんんんっ!」

ビクビク……

シンジ「……」

ナデナデ

マヤ「んっ! ———っ……」ピクピク

シンジ「……っ」

マヤ「……ん、んふ……」



ヌチュ……




マヤ「……」

シンジ「……あの、マヤさん……ごめんなさい、口の中に……」

マヤ「……」ジーッ

シンジ「……?」

マヤ「んっく……」

シンジ「えっ……//////」

ゴクン

マヤ「……」

シンジ「……」

マヤ(……飲んじゃった)

シンジ「……//////」

シンジ(なんか、恥ずかしい……)





………………



別日 シンクロテスト後

ミサト「……んで、順調なの?」

リツコ「まぁ、そのようね」



マヤ「シンジ君、今日のシンクロテスト調子良かったわね」

シンジ「そうでしたか? この調子でもっとやっていきたいですね」

マヤ「うん、がんばってね。

   あ、それとこの間借りたCDなんだけど」
   


ミサト「順調ねぇ。まぁ、ある程度は健全であった方がいいと思うし、あのスタンスでいいのかしらね」

リツコ「そう思うわ」

ミサト「それにしても、私たちのサポートなんて最初からいらなかったのかもねぇ……

    あれから特にフォローも何もしてこなかったけど……」

加持「んー、しかしなぁ……」

ミサト「あんたいつの間に来てたのよ」

加持「各種報告によると、マヤちゃんの家にシンジ君が出入りしているそうだぞ。

    それと、昨今マヤちゃんが個人的に薬局でコンドームを買ったという情報もある」
    
リツコ「えげつないわね諜報部」

加持「しかし……それから大分日数が経っているにもかかわらず、

    買い足した様子は見られない」
    
ミサト「……私が放りこんだコンドームは回収したし」

リツコ「……それとなく、マヤの行動から、シンジ君との交流は順調だと推測できるけど……」

リツコ(私が買っておくように言った一箱、マヤが買った一箱……

    あの年頃の男の子と、マヤのベタ惚れっぷりからして、
    
    使い切るのはあっという間かと思っていたのだけれど……)
    
加持「その他の避妊用の物品を購入した形跡もない」

リツコ「だというのに、シンジ君のATフィールドの中和能力は上昇し続けている。

    他三人のパイロットと、シンクロ率でこそ並んでいるものの、
    
    ATフィールドの取扱いについてだけはずば抜けた数値を叩き出している。
    
    マヤとよい関係になる以前ではありえない数値だわ」
    
加持 ミサト リツコ「……」







加持「……生でやりまくってんじゃねぇの?」

ミサト「マヤちゃんってばぁ……」ニヤニヤ

リツコ「……まぁ、それならそれで」

加持「ははは、良いのかよ」

リツコ「二人にその気さえあればね」



















………………


マヤの家

マヤ「ん、ふぁ……シンジ君……」

ペロペロ

シンジ「ぁ……ふ、ん……マヤさん、気持ち、いい、です……」

ペロペロ



マヤ(……シンジ君が大人になるまで、セックスはお預けってことにしておいたけど)



レロ……クチュ……チュプ……



マヤ(男の子の性欲を、抑圧するのは可哀そうだし、口でしてあげるのだけは許してあげた結果……)

マヤ「んっ……っくぁ……はぁ……あぁ……」ピクピク

マヤ(むしろ、私がこの状況に、ハマりつつある……)

シンジ「っぅ、ぁぁは……マヤさん……」トロン

マヤ(……シンジ君も、まんざらじゃなさそうだし……)



シンジ「まやさ、ん……!」

ビュルッビュルゥ……

マヤ「んんっ!」

ナデナデ

マヤ「んんんんっ!」

ビクビクン……!



マヤ(……私も、口に出してもらえると……こっちまでイッちゃうから……

   このままでも、良いといえば良いのだけど)

   
   

シンジ「……ん……マヤさん……んぁ、はぁ……」

マヤ「はぁ……はぁ……」



マヤ(口でしてあげているだけでも、こんななのに……

   セックスしてしまったら、どれだけ気持ち良いのだろう)
   
シンジ「……」

マヤ「……」ジーッ

シンジ「……」ドキドキ



マヤ(先に我慢できなくなるのは、私の方かも知れない……)







END

以下5レスで次の攻略対象決定

ここでモグ波の登場ですよ

>>329 好きだけどさwww

綾涙で可決

>>172から  レイ編


翌日 アスカの部屋

アスカ「うっぷ……」

シンジ「アスカ……大丈夫?」

アスカ「……昨日より、少し楽になった」

シンジ「学校は、どうする?」

アスカ「休むわよ。行けば行けるけど、食欲ないし」

シンジ「昨日買ってきたゼリーとか冷蔵庫に入ってるし、お茶づけは棚の上の方に入ってるから」

アスカ「お母さんかっつーの」

シンジ「本当は残って看病するかと思ってたけど……

    そこまで悪いわけではない、のかな?」
    
アスカ「いいから、行ってきなさいよ」

シンジ「わかったよ。何かあったら連絡してね」

アスカ「……ミサトが夕方には帰ってくるから、そんなに心配しなくて大丈夫だってば」

シンジ「ん、それもそうだね。あ、でもくれぐれも……」

アスカ「もう二度とミサトのごはんは食べないわよ!!」

シンジ「うん、そうした方がいいかも……」


………………


通学路

シンジ「ん、ふああぁ」

シンジ(眠い……昨日アスカがものすごい顔色だったから……夜遅くまで付き添ってたんだよなぁ)

レイ「……っ」



テクテクテク

レイ「おはよう 碇君」

シンジ「ぁあ、綾波。おはよう」

レイ「碇君、眠そう」

シンジ「うん、ちょっと昨日夜更かししちゃってね」

レイ「……ネルフに呼ばれてから、ずっと?」

シンジ「いや、違うよ。家で、ちょっとね」

レイ「二号機の人と、何かあった?」

シンジ「風邪だよ。今日は調子良くなってるけど休むって」(ってことにしておこう)

レイ「そう、お大事に」

シンジ「うん、明日は出てくると思うよ」

レイ「……」

シンジ「あ、そうだ。綾波」

レイ「?」

シンジ「前から思ってたんだけど……いい機会だから……」ゴソゴソ

シンジ「はい 綾波にお弁当作ってきたんだ」

レイ「……私に?」

シンジ「うん。綾波っていつもお昼食べてないみたいだったから……

    あ、お肉はちゃんと抜いてあるよ」
    
レイ「……」

レイ「ありがとう……」

シンジ「口に合えばいいんだけど」ニコッ

レイ「……あの」

シンジ「?」



………………




昼休み 屋上

シンジ「あー……いい天気だね」

レイ「そうね」

シンジ「日陰で食べようよ」

レイ「……」コクン



〜〜〜〜〜



シンジ「綾波は屋上で食べるの初めて?」

レイ「ええ」モグモグ

シンジ「そっか、ここで食べるの結構気持ち良いんだよ。時々アスカとか委員長も来てるみたいだし」

レイ「そう……」

シンジ「……」モグモグ

レイ「……」モグモグ

レイ「……美味しい」

シンジ「! よかった。綾波の味の好み知らなかったから、ちょっと不安だったんだ」

レイ「碇君のお料理、好き」

シンジ「海洋研究所では綾波がお肉食べられないの知らなかったから……あのときはごめんね」

レイ「……いいの」ニコッ

シンジ「っ」

シンジ「……」ニコニコ

レイ「? どうしたの?」

シンジ「ん、綾波が、笑うようになってくれて嬉しいなぁって」

レイ「……そう?」

シンジ「うん。あの、今だから言うけど……

    最初の頃は綾波とこうやって、一緒にご飯食べるなんて想像もできなかったんだ」
    
レイ「そう……」

シンジ「だから、今こうして綾波にご飯一緒にって誘ってもらえて

    それで、ちょっとした会話で綾波がほほ笑んでくれて……なんか、うん
    
    すごく、嬉しい……な」
    
レイ「……そう」

シンジ(……何言ってんだろ僕)

レイ「……」

シンジ「……」チラッ


レイ「……//////」

シンジ「っ!」



シンジ(綾波でも、照れるんだ……

    って、なんかこう思うのは失礼かな)
    


レイ「……」ジーッ

シンジ「ん?」

レイ「……味付けは、二号機の人の好み?」

シンジ「あー、僕たち見てたらそう思うよね……でも、これは僕の好みなんだよ」

レイ「少し、意外」

シンジ「ん、実は……」

シンジ「アスカの好みの味にしたとしても、文句言われるのは同じだし、

    いつもなんだかんだ言いながらちゃんと食べてくれるからさ。
    
    あまり考えてないんだ。僕が美味しいと思うように作ってるだけ」
    
レイ「そうだったのね」モムモム

シンジ「内緒だよ?」

レイ「ええ」クスッ



………………


レイ「ごちそうさま」

シンジ「お粗末さまでした」

レイ「……」ボーッ

シンジ「……」

レイ「……不思議な感じ」

シンジ「ん?」

レイ「学校にいるのに、学校じゃない感じ」

シンジ「綾波もそう思う? 僕もね、屋上にいるの好きなんだ」

レイ「……そう」

シンジ「……ん、あれ。そういう意味じゃない?」

レイ「……私は、碇君と二人だけの時間が好き」

シンジ「……へ  //////」

レイ「……」

シンジ「……あ、うん……//////」

レイ「……」ジーッ

シンジ「えと……」

レイ「……」クスッ

シンジ「……」ドキッ

レイ「碇君、眠かったらここで寝て行ったら?」

シンジ「え」

レイ「……膝、貸すけど」

シンジ「そ、それは、いいよ。

    ……でも、確かに、風もあって気持ち良いし、ちょっと休んでいこうかな」
    
レイ「……時間がきたら、起こしてあげる」

シンジ「ん……」

レイ「……」

シンジ「うん、じゃあ、お願いしようかな」

レイ「……」スッ

シンジ「え」

レイ「……」ポンポン


シンジ(……膝枕、してみたいのかな?)

シンジ「……えと、じゃあ……」

ゴロン

レイ「……」ポカポカ

シンジ「//////」

シンジ(思った以上に恥ずかしい……)

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」ナデナデ

シンジ「……」

………………




マリ「……」ヒョッコリ

レイ「スヤスヤ……」

シンジ「……zzz」

マリ(教室にいないなぁって思ったら……こんなところで仲良くお昼寝かい)

マリ「……はぁ」

マリ(……こうして見てると兄妹にしか見えないけどなぁ

   でもこっちのわんこちゃんは完全に本気なんだよねぇ)
   
レイ「……スヤスヤ」

マリ(わんこ君はどうするつもりなのかな……)

マリ「……」ジーッ

マリ(ちぇー、こりゃわんこ君攻略は失敗かにゃー)ショボン

マリ「……」

マリ(ま、つまみ食いするくらいは、いいかな)

スッ










パシッ

レイ「……」

マリ「っ!」

レイ「……」

マリ「さ、サーセン」

レイ「……」ギュッ

マリ「ご、ごめんって……離してよ」

レイ「……」


パッ

マリ「ふぁぁ、焦った……」





レイ「……」

マリ「……なにか言ってよ。なんか、気まずいじゃん」

レイ「……ごめんなさい」

マリ(そっちが謝るのかよ)

マリ「別に、つまみ食いしようとしたの私だし……手を出さないでって言うなら大人しく引き下がるけどね」

レイ「……別に……碇君に手を出すことを、咎められる立場ではないし」

マリ「ん、え?」

レイ「……」

マリ「邪魔されたくないっていうのじゃないの?」

レイ「……邪魔されたくはない、けど……私は、碇君の恋人ではないし」

マリ「……別に恋人じゃなくても好きな人との一時は邪魔されたくないもんじゃない?」

レイ「……」

マリ「……?」

レイ「でも……そういう出しゃばりは、見苦しい……」

マリ「……お、おう」

マリ(要するに、無意識に独占欲燃やしてた自分を戒めようとしてるのかな?

   損な性格してるなぁ……)
   
マリ「……ん〜」

レイ「?」

マリ「まぁ、上手くやんなよ……」

レイ「……」

マリ「人のこと気にするより自分のこと気にしなよ。こういうの君苦手そうだしね」

レイ「……」

マリ「まごまごしてると私や姫に取られちゃうかもよ?」

レイ「っ」

マリ「……ふふん♪」

タッタッタ




マリ(こりゃ、怒らせない方がいいなぁ……つまみ食いするならもっとタイミングを選ばなくちゃね)



レイ「……」

シンジ「zzz……」

レイ(碇君がとられる……

   二号機の人たちに……?)
   
シンジ「……zzz」

レイ「……」







レイ「……嫌……」






………………


マリの帰り道

マリ「ん〜、どうなるかなぁ〜♪」

ツッタカツッタカ

マリ「……ん?」

ミサト「やほ」ノシ

マリ「お、『みっちゃん』じゃん」

ミサト「そうですよみっちゃんですよ。

    ……あのね、実は今シンちゃんの身辺調査の報告受けたんだけど」
    
マリ「諜報部も流石のデバガメだなぁ。まぁ、わかってるけどさ」

ミサト「……レイを煽ってたみたいだけど、大丈夫かしら?」

マリ「え、んや、別にいいと思うけど。

   私はこれはこれで目的があるし?」
   
ミサト「ん、いや。実はね……」

〜カク〜カク〜シカ〜ジカ〜

マリ「わんこ君をペロペロするだけで、ATフィールド中和ねぇ」

ミサト「……それで、なんだけど、実は……

    チルドレン全員にもその兆候が見られるのよね」
    
マリ「……ってぇと?」

ミサト「あんたたちも、誰かとの性的接触によってATフィールドの中和が起こりうるってことよ」

マリ「……ふぅん?」

ミサト「だから、チルドレン同士の接触は、ちょっち危険かも知れないと思ったんだけど……」

マリ「もしかして、合体しちゃう的な?」

ミサト「物理的な合体も怖いけど、気持ち良すぎて性的合体しちゃうのも考えものかしらね」

マリ「ほほぅん? 邪魔しちゃう感じ?」

ミサト「いいえ。ただちに害はないようだし、どう頑張っても体組織が結合することはないし、

    ……正直、ヤるだけヤらせて
    
    ATフィールド中和能力の向上に生かしてもらおうってのがネルフの意思よ」
    
マリ「ヤ……お、おう //////」

ミサト「……なんであんたが照れるのよ」

マリ「ん〜、ふふん、まぁねん」


………………


シンジ「ん……」モゾ

レイ「……」

シンジ「……ん、綾波?」

レイ「……おはよう、碇君」

シンジ「んん、……おはよう綾波」

レイ「……ごめんなさい」

シンジ「ん?」

レイ「……」

シンジ「あ」(……日が傾いてる)

レイ「……考え事、してたら……こんな時間に」

シンジ「……あはは、サボっちゃったね」

レイ「ごめんなさい」

シンジ「まぁ、良いよ。後でノート写せばいいし」ノソッ

レイ「……」

シンジ「……もう、放課後だよね? 帰ろうか」

レイ「……」

シンジ「……綾波?」

レイ「……碇君」

シンジ「ん、うん」



レイ「私……碇君の彼女になりたい」



シンジ「っ」

レイ「私は、碇君が好き。

   だけど、碇君のことを好きな人は他にも居る。
   
   ……みんな、魅力的だと思う」
   
シンジ「……」

レイ「だけど私、碇君には私のことを見てもらいたい。

   私のことだけ見てもらいたい」
   
シンジ「……」

レイ「他の女の人と、碇君が仲良くするのは……嫌」

シンジ「……そう、なんだ」

レイ「……恋人でもないのに、独占欲に駆られるのはおかしいってわかってる。
   
   だけど……」


   
レイ「……だけど」




シンジ「……」

レイ「……」

シンジ「……僕は……綾波の気持ちに、簡単に答えることはできないけど

    その……綾波のことは、特別だと思ってる」
    
レイ「……」

シンジ「恋愛的な『好き』なのかどうか、まだよく分からないけど……」

レイ「……」

シンジ「……彼女とか、彼氏とか、恋人とか、そういう感情、よく分からないけど、

    でも綾波と一緒にいる時間は、僕も、好きだと思う」
    
レイ「……」


スッ


シンジ「っ あ、ご、ごめん。なんか、答えになってない、よね」

レイ「……」

ガシッ

シンジ「!?」










チュ

シンジ「っ」


レイ「ん……」

ヌチュ……クチュ……

シンジ(!!……舌……口の中に……!?)

レイ(!)

ヌチュル……クチュ、チュク……

シンジ「ん、んふ……んく……」ピクン

レイ「……んぁ……んむ……」ピクピク



レイ(……)



クチュ……

レイ「……んは……ぁ……」

シンジ「……ん //////」トロン

レイ「……」

シンジ「っ  あ、えっと、な、何するのさ……」モジモジ



レイ「……我慢できなかった」



ギュゥッ

シンジ「あ、綾波」


レイ「……」

シンジ「……あの、でも、恋人同士でないと、キスとかは……」



ガバッ



シンジ「え」
   
シンジ「……っ」ドキッ

レイ「碇君……もう抵抗する気、無い?」

シンジ「ぇと……その //////」

レイ「……恋人じゃなくてもいい。

   碇君が抵抗しないなら、私からいろいろ仕掛ける」
   
シンジ「いや、その、そこは……//////」

レイ「二人が気持ち良くなることをする」

シンジ「……//////」



レイ「返答は、もう聞かない」

シンジ「っちょ、綾波……っ!」



ペロッ

シンジ「んぃっ! ぁ……」トロン


ペロペロ

シンジ「っく、ぁ……はぁ……んゃ……あや、なみ……!」

レイ「んっ っく……くふ……」

ペロペロ……チュ……

シンジ「……ん……んぁんっ……なんで、おでこばっかり…………」

レイ「……可愛いから」

シンジ「//////」



レイ「おでこじゃ、嫌?」

シンジ「ん……別に、綾波がそうしたいなら……」

レイ「……」

ペロペロ

シンジ「ふぁぁぁ……」トロン



シンジ(頭の中、直接掻き回されてるみたい。

    やっぱり、少しだけ中和されてるから、なのかな……)
    
レイ(……流石に、ここにキスマーク付けたら碇君怒るかしら)



ペロペロ

レイ「ん、……んぅ……」

シンジ「ぅぁ……ぁは、ぁ……」

レイ「……ん」

チュ

シンジ「っ……は、ぁ……」クタッ




レイ「……」ドキドキ

シンジ「はぁ……はぁ……」

レイ「……」ジーッ

シンジ「……?」

レイ「……やっぱり、気持ちいいと、男の人はこうなる?」

シンジ「……あ……こ、これは……」

レイ「碇君のペニス、大きくなってる」

シンジ(ペニスって……//////)




レイ「……ここも、舐めれば……もっと気持ち良くなれる?」

シンジ「! ……それは、ダメだよ……

    僕たちまだ中学生、だし……」
    
レイ「……してほしくない?」

シンジ「っ……それは……」

レイ「……」



レイ「じゃあ、碇君がしてほしいって言うまで、ここは舐めたりしない」



シンジ「……」

レイ「……碇君が望むまで、預けておく」

シンジ「……うん」



レイ「だけど、このままだと可哀そう」ジーッ

シンジ「え……いや、いいよ。見ないでよ……」ササッ



レイ「……隠さなくていいのに」

シンジ「っ、恥ずかしいんだよ」

レイ「でも苦しそう」

シンジ「……」

レイ「碇君」

ペロッ

シンジ「ふぁ……」

パシッ

シンジ「!?」

レイ「……」

ジィィ……

シンジ「ちょ、綾波! //////」

シンジ(何いきなりジッパー開けてるのさ!?)






シンジ「や、やめて、よ……」

レイ「……碇君はそのまま、じっとしていて」

ペロッ

シンジ「ひぅっ!……ぁ……や、め……」

レイ「……指の間、弱いのね」

ヌチッ、クチ……クチュクチュ……

シンジ「ぅぁあっ! っく……なに、これ……ひぁん! こんなの……しらな……あ……!」

ムチュ……クチ、プチャ……

レイ「……ん……ぁ……」

モゾモゾ

モソッ

シンジ「あっ……! ゃ、み、見ないで、よ //////」

レイ「……」ジーッ

レイ(……比較対象がないから、大きいのかどうかは分からないけれど……一応想定内)

シンジ「うぅぅ……//////」


レイ「……」

ソッ

シンジ「んぁっ……」

レイ「……もっと顔、見せて」

シンジ「だ、だから、恥ずかしいんだってば……」

レイ「その顔」

シンジ「?」

レイ「気持ち良いけど感じていいのか迷ってる顔が、好き」

シンジ「っ //////」


レイ「でも、気持ち良くなっちゃうと、どんな顔するのか……それも気になる」

ニギッ

シンジ「んんっ……」ビクッ

レイ「……」

スッ

レイ「……こう?」

スッ

シンジ「……あ……」

レイ「こうすると、気持ち良い?」

シンジ「う、うん……」

レイ「……」

スッ スッ スッ……

シンジ「ん、……っふ……ぅん……」ハァハァ

レイ「……」



レイ「碇君、手……貸して」

シンジ「……こ、こう?」スッ……

レイ「……ん」

ピチャ

シンジ「んっ……ぅ……」

ピチャピチャ……ニチュ……クチュ……

シンジ「ぁあ……っぁ、あっ……」ピクピク

スッ……スッ スッ

シンジ「んくぅっ! はぁ……はぁ……っあ!」



レイ(碇君の体を押さえる左手から)

ギュゥッ

レイ(碇君の指を舐める舌から)
  
ペロペロ ピチャ……ニチュ……

レイ(碇君のペニスを擦る右手から)
   
スッスッス……

レイ(碇君の喘ぎ声を聞く耳から)

シンジ「んんふ、ぁぁ……っぅぁっ……!」

レイ(じんじんと、 緩やかで、大きな快感が伝わってくる)



レイ「……はぁ……はぁ……」

レイ(気づけば、自分の息も荒くなっていた。

   体の芯が、熱くなっていた。
   
   碇君を舐めて、気持ち良いとは感じていたけれど)
   
レイ「ん、っふぅ……ぁっ!」

ペロペロ クチュ……クチャ……

スッスッ スッ……

シンジ「んぁぁっ、ぁ……ひ……ぃ、く……」

レイ「っっ」ゾクゾクゾク

レイ(これほどまでに、強い快感を得たことは、今までない……)



シンジ「っゃなみ……っ はぁ、はぁ……だ、め、もう……」プルプル

レイ「っ……っっ」

スッ スッ スッ

シンジ「ん、んっ! ぁ……っ!」

レイ「……出して」

シンジ「!」



ビュルっ……

レイ「っ」

シンジ「ふぁ……」ビクン

ビュル……ビュルル……

ビュク……

レイ「……ん……」フルフル

シンジ「う、ふぁ……」トロン

クチュ……クチュ……

シンジ「ぁ、ん、ゃ、……ぁあ……」

レイ「っ……っっ!……っく、ぅ!」

ビクン! ビクン……

シンジ「はぁはぁ……はぁ……」

レイ「っく、ぁ……はぁ……はぁ……」




ポタポタ……


レイ(碇君の精子が、垂れる

   熱い精子……手のひらに打ちつけられて……)
   
シンジ「はぁ……はぁ……」トロン

レイ「……っ」

レイ(……その後、私も気持ち良くなって……)

レイ「……」ジーッ

ポタ……

レイ(……私も……軽くイッちゃった)






シンジ「ぁ、綾波、ごめん……あ、今ティッシュ出すから……」

レイ「……」ジーッ

シンジ「……綾波?」

レイ「……ん」

ペロッ

シンジ「っ!?」

レイ「……碇君の精子……苦い」

ペロペロ

シンジ「ゃ、あの……綾波……それは……舐めるものではないと……//////」

シンジ(さっきから恥ずかしい思いしてばかりだよ……)


レイ「……でも、いずれはこうすることになる」

シンジ「いずれはって……」

レイ「碇君が望めば、口でしてあげる」

シンジ「……ぇと……」アセアセ

レイ「……ここまでしたなら、あまり変わらない気もするけれど……」

ペロペロ

シンジ「……」

レイ「……碇君がその気になるまで、待つ」

シンジ「う、ん……」コクリ




レイ「……」

シンジ「……」モジモジ

レイ「……」

シンジ「……」モジモジ





レイ「その気……なった?」

シンジ「……」





………………








翌日

シンジ「……ふぁあ」

トウジ「ん〜? なんや、今日も寝不足かいな」

シンジ「んー、うん。ちょっとね」

ケンスケ「眠れないほど暑い夜を過ごしてきたってことかい? 流石だねぇ」

シンジ「ど、どういう意味さ」

トウジ「昨日の午後からどこで何しとったんかな〜? っちゅう意味やろが!」グリグリ

シンジ「っ! いや、昨日は……途中で具合悪くなっただけ、だよ。

    アスカの風邪がうつったのかも」(風邪じゃないけど)
    
ケンスケ「ほうほう、つまりその前の日から式波と夜まで何かをしていたと?」

シンジ(そっちか……)「その日はネルフに呼び出されてたんだよ。変な勘ぐりはやめてよね」

トウジ「嘘つけぇい! 式波が遠目に見ても様子が変なのはわかっとるんやで!?」グリグリ

シンジ「あいてて……」

トウジ「おん? なんや、額に虫刺されかいな」

シンジ「え!? 、あ、……うん、そうそう、そうだよ」

トウジ「……」

パッ



トウジ「なぁ、センセ。今日はプールの日やな」ゴニョゴニョ

シンジ「え、ああぁ、うん。そうだったね。

    でも僕今日体調悪いから……」
    
トウジ「……他にも理由があるんやろ?」ニヤニヤニヤニヤニヤニヤ

シンジ「……っ!! な、ないよ!」

ケンスケ「何の話?」

トウジ「なーんでもあらしませーん♪」

シンジ「//////」




マリ「あーりゃりゃ、もうちょっと時間かかると思ってたんだけどなぁ……」ポリポリ

ヒカリ「……マリさんが焚きつけたの?」

マリ「んー、そんなところかな。どう見ても私じゃ勝ち目なさそうだったし」

ヒカリ「ふぅん……」

マリ「で、あわよくば姫も触発されて素直になるかと思ったんだけど……

   ファーストちゃんの行動力が、予測より上回ってたみたい」
   
ヒカリ「アスカ、大丈夫かな」

マリ「さて、ねぇ。でも私としては摘み食いしやすい状態になったかな」

ヒカリ「つまみ食いって……」

マリ「わんこ君がファーストちゃんとイイ感じになったからファーストちゃんも安心してると思うんだよね

   昨日までのギラギラした状態だとちょっとねぇ」
   
ヒカリ「だから煽ったの?」

マリ「正妻がだめなら愛人でもかまわない系女子です」・ω・`)v

ヒカリ「……ほどほどに、ね」



アスカ「っ……」キッ

レイ「……」フイッ






ちょっと短いけど終わる

次の攻略対象5レス参照

マリ可決

>>172から  マリ編



翌日 登校時

マリ「わ ん こ 君!」

ガバッ

シンジ「うわっ」

タユン

マリ「……一人?」キョロキョロ

シンジ「あ、うん。アスカは今日は休みだよ」

マリ「ありぇ、おやすみかぁ。それはそれで心配……だ け ど」

サワサワ

シンジ「! あ、ちょ、どこ触ってるんだよ!」

マリ「わんこ君とお近づきになるチャンスかなぁ?」

シンジ「ちょ、ちょっと、くすぐったいよ」ヘラヘラ

マリ「隙だらけすぎるぞー」

ペロッ


シンジ「いぁっ……!」ピクン

マリ「……ん、ふ……」

ヌチュ……グチ……

シンジ「ぁ……あぁ、ん、は……」

レロプチュ……ヌチュ……グチ……

マリ「ん、ぷぁ……ふふ」

シンジ「っ マリさん!」ジタバt



マリ「 好 き 」ボソッ



シンジ「っ」ビクン

マリ「……?」

シンジ(……耳に、吐息が……//////)ゾクゾク

マリ「……へぇ、こういうのもアリなんだ」ゴニョゴニョ

シンジ「……ん」ゾクゾクゾク

マリ「かーわいー♪」

シンジ「マリさん……」

グイッ

マリ「ゃん♪」

シンジ「……」




シンジ「今は、何時?」

マリ「ん〜……八時前」

シンジ「ここは、どこ?」

マリ「通学路」

シンジ「……今僕たちが行くべきところは?」


マリ「……サボってデート」


シンジ「違うでしょ……」



マリ「……したいにゃー……デート」モジモジ

シンジ「え、え……いや、学校行かなくちゃ、ダメだよ」

マリ「……」ジーッ

シンジ「……いや、そもそも、デートって」

マリ「……デートは、キスとは違って別に恋人じゃなくてもできるよ?」

シンジ「そうかも知れないけど、今は学校行こうよ。

    テスト近いしさ」

    
マリ「テストかぁ……」フッ

シンジ(やたら憂いを帯びた顔を……)

マリ「漢字……嫌いなんだよね」

シンジ「あ、そういえばアスカも、問題の文章を読むのがダメだって言ってたなぁ」

マリ「そう、そうなんだよ。加持君に見せたら『どうしてこんな問題も解けない?』

   って言われたけど、問題が読めないんじゃ仕方ないじゃんってね!」
   
シンジ「そこで教えてもらわなかったんだ?」

マリ「加持君に勉強教わるのはなんかイヤ」

シンジ「そうなんだ……」

マリ「そーだ、わんこ君が教えてよ」

シンジ「え、えぇっと……」

マリ「ね、お願い〜♪」

シンジ「ん、まぁ、良いけど。じゃあマリさんは英語教えてよ」

マリ「あれ、いいのっかにゃ〜?」

シンジ「?」

マリ「そういう時は、私が『お礼にペロペロしてあげる』って言うのを待った方が良かったんじゃないの?」ニヤニヤ

シンジ「駄目だよ、そういうのは。

    マリさんは気にしないかも知れないけど、僕はそういうの結構気にするの」
    
マリ「別に、わんこ君以外にはしないよ?」

シンジ「そういうんじゃなくて貞操観念というかなんというか……

    僕はそういうところ、なるべくしっかりしようと思ってるから」

マリ「……恋人じゃなくちゃペロペロダメ?」

シンジ「……多分、ダメだと思うよ」

マリ「そこで強く否定しないから付け込まれちゃうんだよね?」

シンジ「……ごもっともで」

マリ「んまぁ、わんこ君とお勉強会の約束もできたことだし、今はわんこ君に従っておくかにゃー?」

シンジ「あ、そうだ。早く学校行かないと!」

マリ「今から走っても間に合わないよ〜 ゆっくり遅刻していった方が楽じゃーん」

シンジ「マリさん」

マリ「はーいはい。ちょっとだけ走ってみよっかな っと」

マリ(遅刻したらしたで、仲良いところクラス全体に見せつけられると思ったんだけどなー)



………………



昼休み

シンジ(……さて、トウジたちと、お昼……)ゴソゴソ

マリ「ねぇねぇ。わんこ君」

シンジ「ん、何?」ゴソゴソ

マリ「さっきの授業でさー、この漢字がよくわかんないんだけど」

シンジ「あ、うん。これはね……」

シンジ「……」

マリ「?」

シンジ「せっかくだし、マリさん一緒にご飯食べようよ。文字も教えてあげるし」

マリ「え、いいの? お友達は?」

トウジ「ワシらのことはええんやで……」ポム

ケンスケ「そうそう……式波という鬼嫁がいない碇の、癒しとなってやれるのは君だけなんだよ」

マリ「癒しねぇ」

シンジ「嫁って、アスカがいたらまた殴られてるよ」

トウジ「ええんや。センセにはな、こういう女がお似合いやで」

マリ「お似合いだってよ」ニヤニヤ

ケンスケ「ああ、だから、野郎共はここでぼんやりご飯食べてるから、

     碇たちは屋上にでも行ってきてくれ」
     


トウジ ケンスケ「目障りだから」




シンジ「……だから、別にそんなんじゃないってば」

マリ「そんなんで結構なので屋上に行きたいと思います」

シンジ「マリさんっ!」

トウジ「爆発しろ」



………………


屋上

シンジ「委員長とかも誘ってみんなでご飯って話にしようと思ったんだけどなぁ……」

マリ「まーそんなこったろうと思ったけどねぇ♪」


マリ「あ、そういやお弁当、いいの? もらっちゃって」

シンジ「うん、癖で、アスカの分も作ってきちゃったんだ」

マリ「ほほーん。良く教育されてるねぇ」

シンジ「忘れたらうるさいし、染みついちゃってるから」クスクス

マリ「……言い方の割に、結構いやそうじゃないんじゃん?」

シンジ「うん。料理って好きだから」

マリ「わんこ君はいいお嫁さんになれるよ」

シンジ「嫁……」

マリ「私がお弁当ごと君を貰ってやるから、真希波シンジになってくれない?」

シンジ「……マリさんは、本当にストレートに好意を伝えてくるね」

マリ「ありゃ、脈なしかぁ?

   って、とりあえずお弁当食べよっか。
   
   おしゃべりも好きだけど、今はわんこ君お手製弁当を私の胃袋が欲しているのだよ」

シンジ「あ、どうぞどうぞ」

マリ「どうもどうも ってことで」

シンジ マリ「いただきます」



………………


食後



マリ「一文字一文字覚えるのは結構簡単なんだけどさぁ……

   黒板にいきなり知らない熟語とか出されるとこちらとしては悲しくなっちゃうよね」
   
シンジ「うん、それは、仕方ないよね……

    っと、じゃあさっきのノート見せて」
    
マリ「あ、そうだそうだ。ついでに、最近見た熟語で分からないのも教えてよ、『セ ン セ イ』♪」

シンジ「……それはどっちの意味で?」

マリ「お猿君(トウジ)のあだなって言うよりは、家庭教師の先生ってカンジのノリで」

シンジ「……先生かぁ」

マリ「そうそう。私生徒、わんこ君先生」

シンジ「あはは、良いよ。教えてあげる」

マリ「そいじゃまずはこれね」


………………



シンジ「ん、これは……『史実』だね」

マリ「シ、 手術?」

シンジ「それはオペ、これは……historical fact」

マリ「ん? あー、そういう意味。

   史がそういう意味で、実がそういう意味ね。
   
   あ、先生。医術用語のオペは語源ドイツ語だよん」
   
シンジ「え、あ、そうなんだ」

マリ「あと、たびたびドイツ語で説明してくれてるよね。

   わかるけど、ドイツ語知らないイギリス人にはわからないよ」
   
シンジ「そうだった!? ご、ごめん」

マリ「ううん。ちゃんとわかるように説明してくれてるのは嬉しいよ。ありがとね♪」



シンジ(……アスカに教えた時に覚えたドイツ語と英語がごっちゃになっちゃってたんだ……恥ずかしいなぁ。

    でも、やっぱりマリさんの知識量は僕より多いんだ。
    
    アスカも飛び級で大学卒業してるって言ってたけど、マリさんもかなりなんだろうなぁ)
    
マリ「意外と漢字の組み合わせで熟語の意味が読み解けたりするんだねぇ」

シンジ「ん、ああ、そうそう」

マリ「んー これがあれで……あ、これはそういう意味か」ブツブツ

シンジ(飲み込みも早いし、これはもう僕が説明するまでもないんじゃないのかな)

マリ「……」ジーッ

シンジ「?」

マリ「ん、じゃあさ。個人的に知りたいことがたくさんあるわけなんですけど、

   この本でいろいろ知りたい言葉があるから教えてよ、先生」
   
シンジ「え、うん」

キーンコーンカーンコーン

マリ「あ」


シンジ「あ、教室に戻らないと」

マリ「ちぇ〜……」

シンジ「まぁまぁ、また今度教えてあげるから」

マリ「え、良いの?」

シンジ「うん。あ、そうだ。今度うちに遊びに来たら? 勉強はその時にでも教えてあげるよ。

    アスカと一緒に勉強したら良いんじゃないかな」

マリ「ん〜、それだったら寧ろ私の家に来てもらった方が嬉しいかにゃ〜」

シンジ「……?」

マリ「今の住まいでまだ誰もお招きしたことないからさ。わんこ君と姫で来てくれると凄く嬉しい」

シンジ「! それなら今度アスカも誘ってみようかな」



シンジ(正直、変なことされるのかと思って身構えちゃったけど)

マリ「わぁぁっ! マジかぁ、じゃあ準備しないとねっ!」ワクワク

シンジ(……こういうところは無邪気なんだなぁ。楽しそう)






キーンコーンカーンコーン

シンジ「あ、遅刻……」

マリ「お、んじゃ急がないとねー♪」

シンジ「もう急いでも遅いよー……」



………………

続く




放課後 帰り道

シンジ「マリさんの家って、アパート的な?」

マリ「そうだよ。ネルフ側からあてがわれた部屋で一人暮らし」

シンジ「ユーロからこっちに来るのってやっぱり大変だったんじゃない?」

マリ「そーでもないよ。日本は常夏だし、クーラーさえあれば幸せー」

シンジ「マリさんは順応性高いなぁ……僕は同じ日本でも引っ越しとか環境変化で大変だったのに」

マリ「……hm」





マリ「わんこ君そろそろさ、マリ『さん』てのやめよーよ」

シンジ「え、あぁ、そう?」

マリ「姫のことは『アスカ』だし、ファーストちゃんのことは『綾波』じゃん?

   私のこともマリって呼んで欲しいなぁ」
   
シンジ「ん、うん。それもそうだね」

シンジ(でも、なんかマリさんって背も高いし、雰囲気が年上って感じするんだよなぁ)

マリ「ほれほれ、こーるみーぷりーず!」

シンジ「う、うん、マリ?」

マリ「OK OK……あ、でもあれかな」

シンジ「?」

マリ「かてーきょ−しごっこするときはマリさんって呼ばれた方が雰囲気あるよね」

シンジ「そうなのかな?」

マリ「そうそう。丁寧な家庭教師とちょっとフリョーの女の子みたいな?」

シンジ「……ん?」

マリ「あ、でも」

スッ

マリ「……この身長だと、私の方が先生ってカンジかな?」


シンジ「う……今伸びてない人は、これから伸びるんだよ」


マリ「……」










マリ「はーぁぁ……」



シンジ「……? 僕何か、悪いこと言ったかな?」

マリ「……んーにゃ。仕方ないことだから……

  あー、それより、さっきのうちに遊びに来るって話、社交辞令じゃないよね?」
  
シンジ「え、うん。マリさえよければ」

マリ「っそれじゃ、早速休みだし、明日!」

シンジ「あ、明日!? いいけど、結構急だね」

マリ「あ、でもそれじゃ姫がまだ体調戻ってないかもか」

シンジ「……それは大丈夫だよ」

マリ「あり? ずる休みだった?」

シンジ「えと、ちょっと違うけど……明日には良くなってるから」

マリ「女の子の日?」

シンジ「違うよ……」

マリ「ま、来てくれるなら準備しとくからさ」

シンジ「うん、アスカにも言っておくよ」

マリ「うんうん、あー、教えてもらいたいのはイッパイあるから、

   姫が来れなかったりしたら、そんときはわんこ君一人でも来てくれると嬉しいなあ」
   
シンジ「ん、わかったよ」

マリ「ま、わんこ君が行くって言ったら、姫は絶対ついてくると思うけどねぇ」ニヤニヤ

シンジ「? そうかな」

マリ「そうだよ、絶対そう」クスクス






マリ「あ、私の家こっちなんだけど、明日来るなら場所確認しておく?」

シンジ「あ、うん。そうだね」

マリ「ついでにちょっとお茶してってよ。まだ時間大丈夫でしょ?」

シンジ「ん」

シンジ(……まぁ、大丈夫だけど、)

シンジ「いいの?」

マリ「シャコージレーじゃないよ♪」

シンジ「じゃ、ちょっとお邪魔していこうかな」

マリ「どうぞどうぞ」

シンジ(一人暮らしの女の子の家に行くのってちょっと考えちゃうけど……

     マリの感じからして、親睦を深める意味だよね?)
     
マリ(にへへへw わんこ君意識してるっぽいなぁw 計画どおり!)



………………




マリ宅前

マリ「ここ、だけど」

シンジ(普通のアパートだ)

マリ「……ちょっと待ってね」

シンジ「うん」

ガチャリ



十数秒後

ガチャリ

マリ「ん、OK。入っていいよ〜」

シンジ「お邪魔します」

ガチャリ

マリ「次にお前は、『意外に普通の部屋だなぁ……』と思う」

シンジ(意外に普通の部屋だなぁ……)「はっ!」

マリ「ふふん、どんな部屋想像してた?」

シンジ「あ、はは……」

マリ「正直に言ってみなよぅ。その内容によって出される飲み物がグレードアップします」

シンジ「え、えーっと……

    ぬいぐるみとか小物多めの、女子力高そうな部屋
    
    か
    
    殺風景な部屋 を、想像してたよ」
    
マリ「ほほう、そういうイメージねぇ

   よろしい、君の飲み物はカルピスで決定だ」

   
ゴソゴソ   
   
シンジ「ああ、うん、ありがと」


マリ「ん〜♪ とりあえずそっちのソファー座ってよ」










シンジ「マリって、休みの日は何してるの?」

マリ「うーん、特になにしてるって言えば、パソコンで遊んでるかな」

シンジ「パソコン」

マリ「うん、動画見たり音楽買ったり」

シンジ「へぇ。僕はパソコン持ってないからなぁ……」

マリ「ん? 学校でみんなが使ってんのは?」

シンジ「あれは授業用のだから色々できないんだよ。

    規制されてるって言うか、そういうOSが入ってるって言うか」

マリ「……えー、なにそれ。

   ちょっと貸してみ」
   
シンジ「え、な、何するの?」

マリ「んー、良いからいいから」

ゴソゴソ

マリ「OS書き換えちゃって適当にソフト入れちゃうよー」

シンジ「え」

マリ「大丈夫大丈夫、私も使ってるやつだから! 根本的に操作は他のと同じだし」

シンジ「いい、のかな?」

マリ「どうせ授業中に遊ばせないために規制してるだけなんでしょー。

   遊んでても点数取れるやつは取れるんだし、
   
   わんこ君は真面目だからOKOK」
   
シンジ「……まぁ、いいけど。何ができるようになるのかな?」

マリ「何がってー……なんでもできるよ。

   ネットで表示できるページの制限と、
   
   特定のソフトウェア以外のインスコの制限が主だと思うから、
   
   それがなくなるかな」
   
シンジ「普通にパソコンとして使えちゃうってこと?」

マリ「そうだよ。ついでに、スカイプぶっこんどいたから、これで二人だけの秘密の会話ができるねぇ」

シンジ「へぇ、マリってこういうの得意なんだね」

マリ「つってもソフトが得意なだけで、ハードはいじったことあまりないんだよね」

シンジ(……何言ってるのかよくわかんなかった)

マリ(あ、この顔はあんまりわかってないな? 割と簡単な話なんだけどなぁ)




マリ「ほらネトゲのページ開けるよ」

シンジ「ネットゲームかぁ、やったことないけど」

マリ「お、んじゃ今度教えたげるよ。ま、興味があったらだけどね」

シンジ「ん、うん。 ちょっと怖いけど」

マリ「怖い?」

シンジ「うん、ネットゲームって知らない人と話さなくちゃいけないでしょ?」

マリ「……わんこ君は人見知りするカンジ?」

シンジ「……だって、他人って、怖いよ」

マリ「……」



マリ「私も怖かった?」

シンジ「え?」

マリ「初対面の時」

シンジ「……あの時は、それどころじゃなく、びっくりしてたからなぁ」

マリ「……今は?」

シンジ「今は、そりゃ、他人ではないと思ってるよ?」

マリ「……」

シンジ「友達だと思ってるし、マリと話すの楽しいし、今は全然怖いなんてことないけど」

マリ「……」












ガシッ

シンジ「え」

ドサッ

マリ「……あむっ」

カプッ

シンジ「いっ!……っ」ビクッ

シンジ「な、なんで、噛むの?」

マリ「……わんこ君、無警戒すぎるよ」

ガプッ

シンジ「い、痛っ……痛いよ……」

マリ「……」

ペロペロ

シンジ「っぃ! ぁ……っは……」ピクッ

マリ「……ん」

チュ……クチュ……ニチュ……

シンジ「っぁ……は……」



マリ「ん……わんこ君さぁ。君、私に狙われてるんだよ?

  それなのに、自宅に連れ込まれて……しかも二人きり……なにもされないとでも思った?」

シンジ「……狙うって……どういう」

マリ「疎いのかとぼけてるのか……」

グイッ

シンジ「ぅあっ……!」

マリ「性的な意味でに決まってるでしょ?」

シンジ「んむっ……」

チュ……ヌチュ、グチュ

シンジ「っ!」

シンジ(っ! キス……舌……!)ピクピク


マリ「んふ……ん……んむ……」

ヌチュル、クチュ……ッチュク

マリ「んんっ……っ!」ピクッ

シンジ「ん、ぷぁ……マリっ……だめ、だって……//////」グイッ

マリ「ぁ、待って!」

シンジ「だ、だめ、だって」

マリ「……んー」ガシッ

シンジ「ちょ……んむ」

チュ……クチュ……ヌチュル、チュク

シンジ「ん……ぅく……ぁ……」ピクッ

マリ「んは、ぁ……はぁ……んぷ……」ゾクゾク

チュク、レロ……ヌチュ……

マリ「んぁ、は……っくっ!」ビクビク

シンジ「ん……//////」



マリ「ん、……?」

マリ(……足に何か当たってるけど、これってやっぱり、アレ……?)



シンジ「んんっ……ぅ、っくぁ……」

チュ……クチュ、ニチュ……

マリ(……キスしてるだけで、わんこ君も気持ち良いんだ)


シンジ「はぁ、はぁ……」トロン

マリ「はぁ……はぁ……わんこ、君」

ソッ

シンジ「っ! あ、マリ!」

マリ「……わんこ君も、気持ち良くしてあげる……」

シンジ「……」(もう、っけっこう気持ち良くなっちゃってるけど……)

マリ「下の方も、ね?」

モゾモゾ 

ジーッ

シンジ「や、やめてよ!」

マリ「……そんなに、嫌? 一応、知識はあるから大丈夫だよ?」

シンジ「僕は、恥ずかしいんだよ……それに、こういうのは……」

マリ「……」


シンジ「……」

マリ「じゃあ、どうしたらいいのさ……」

サワサワ

シンジ「んっ……どうしたらって……」

マリ「手順踏んでなんだかんだしてる時間なんて無いんだよ」

シンジ「……?」

スッ スッ

シンジ「あっ、っゃ……!」

マリ「……だから、私と一緒に居ると気持ち良いって……体に訴えかけるしかないわけよ」

スッ スッ ッ

シンジ「ん、ぁ……っ……」

マリ「……ほら、舌出して」

シンジ「舌……」

マリ「ベロチューしながら、下の方も擦ってあげる」

シンジ「……っ……」

マリ「……ま、出してくれなくてもキスしちゃうけどさ」

チュ、クチュ……

マリ「んっ……っく……んむ……」


シュッ シュッ シュッ

シンジ「っぁ……っんぁ……は、んむ……」

マリ「……ん、ふふ……わんこ君の声、可愛い……もっと聞かせて?」

シュッ シュッ シュッ

シンジ「、っ……マリ……」

ギュゥゥッ……

マリ「っ! ぁ……」

シンジ「……———っ //////」

マリ(……しがみついて目瞑ってやがんの……声出さないために我慢してんのかな?)

マリ「……」

マリ(……むしろ、その方がそそるって)

レロクチュ……チュク、チュ……

シュ シュッ シュッ

シンジ「ん……ーーっ……———っ!」ビクンビクン


マリ「ふ、ぁ……んく……」

マリ(……こっちもそろそろ、我慢できなくなってきちゃった)

シンジ「ぁ……ん……ぅ……——っ……」

マリ「ん、はぁ……ぁ……はぁ……」

シュ シュ スッ クチュ……

マリ(!)

マリ「……出そう、なんだね」

シンジ「……っ」フイッ

マリ「いいよ、出しちゃっても……」

シンジ「っ、ぁ……っ!」ビクビク……


スッ……

シンジ「……んんっ! っく」

マリ「……いただきます♪」アーン

シンジ「ちょ、マリ!?」

パクッ

シンジ「ひぅっ!!」

レロ……


シンジ「ふぁ、ぁっぁぁ……」

ビュルルルッ!

マリ「んんっ……」

ビュ……ビュル……

マリ「んん、く、ぅん……」ビクビク

シンジ「は、ぁ……っぁふ……」ビクンビクン

ビュル……

マリ(……口の中に熱いのが出てきてる。

   わんこ君の精液、いっぱい……)
   
ビュルウ……

マリ(あ、やば……ほんとに、舐めて、イかせただけなのに……)

クチュ……

マリ(……触ってもないのに……、こっちまで、イッちゃう……!)ビクンビクン

マリ「んんっ! んんぅぅっ!!」ビクビク

プチュッ …… クチュ……

シンジ「っ、は……ぁ…………はぁ……はぁ……マリ?」

マリ「んぁ……、ぁ……んむ……」チュクッ

マリ(やっば……、口から精液こぼすところだった)








シンジ「……マリ……、どうして、こんなこと……するのさ……」ハァハァ

マリ「……」

シンジ「……そ、そんなの、吐き出してよ」

マリ「……」フルフル

シンジ「……え」

マリ「……」

ゴクン

シンジ「っ……」

マリ「……んん……ケホッ」

シンジ「……」

マリ「ん」コク……ゴクン……

シンジ「……」



マリ「……」

シンジ「……」

マリ「……」ジーッ

シンジ「……」フイッ

マリ「……謝らないよ」

シンジ「……」

マリ「わんこ君は、気持ち良かった?」

シンジ「……気持ち、よかったけど」

マリ「……無理やりこういうことされちゃって、私のこと嫌いになった?」

シンジ「……嫌い、じゃ、ないよ」

マリ「……言っておくけど、こういうことするの、わんこ君だけだからね」

シンジ「……」

マリ「信用できない?」

シンジ「……いや、信用……するけど」

マリ「まぁ、即答できるようにこれからの私を見ていてほしいかな」

シンジ「……」

マリ「……ってなわけで、いろいろすっ飛ばしたけど、

   お付き合いしてもらえたら、嬉しいな」
   
シンジ「……」



………………


ある日 夜 ミサト宅

ミサト「シンジ君、どうかしたの?」

シンジ「え、えと、何が、ですか?」

ミサト「……帰ってきてから様子が変よ。また何かあった?」

シンジ「あー、えっと……」

ミサト(……本当は諜報部から連絡が来てるけど)

ミサト「……もしかして、マリと何かあった?」

シンジ「!?」

ミサト「あ、いやいや、最近マリの様子変だなーって、思ってただけなんだけど、

    まさか、当たってた?」
    
シンジ「……えと、その、まさか、です……

    すごいですね。ミサトさん、なんでもわかっちゃうんだ」
    
ミサト(……えっと)

ミサト「そんなことより、何か悩んでるなら、相談してくれていいのよん?」

シンジ「……そう、ですね。お願いします」

ミサト(こうして葛城美里は、着々とシンちゃんの保護者とし……地位を確立していくのであった)



シンジ「……実は、マリに、告白されたんです。

    好きだって、付き合ってほしいって」
    
ミサト「っへぇぇ、やるじゃん。で、OKしたの?」

シンジ「……その、一応……」

ミサト「……一応?」

シンジ「……だって、僕たち、会ってから一週間くらいしか経ってないんですよ?

    マリのことは嫌いじゃない……どちらかというと、好きですけど……
    
    なんだか、早すぎる気がして……」
    
ミサト「シンジ君としては、もうちょっとお互いを知り合ってからの方がいい、ってカンジかしら?」

シンジ「そう、思います」

ミサト「……」

シンジ「でも、マリはそうじゃないみたいで。

    なんだか、焦ってるみたいなんですよ。」
    
ミサト「焦ってる……ねぇ」

シンジ「……」




ミサト「シンジ君。将来のこと、考えたことある?」

シンジ「? え、はい……一応は」

ミサト「貴方達が卒業するころには、使徒も倒し終えて……

    チルドレンとエヴァの必要性も無くなるかもしれないの。
    
    もちろん、使徒を倒し終えた瞬間に、そうなるだろうから、
    
    卒業前の可能性もある」
    
シンジ「……」

ミサト「そうなったとしても、シンジ君は私の方で預かりたいと思ってるからいいんだけど……

    アスカやマリは、別な事情があるのよ」
    
シンジ「別な事情……」

ミサト「アスカは知っての通り、親がいるわ。

    ネルフ本部で、チルドレンを必要としなくなれば、親のもとへ帰るかもしれない……
    
    あ、まぁ、それでも家にいたいって言ってくれるなら私は受け入れるつもりではあるんだけどね」
    
シンジ「……っ

    あ……」
    
ミサト「わかっちゃった?」

シンジ「……マリも、イギリスに帰ることに?」

ミサト「そう、なるでしょうね。こっちの住まいは仮住まいってことらしいし」

シンジ「……」

ミサト「……だから、マリは早くシンジ君とお近づきになりたかったのかもね。

    確かに焦り過ぎかもしれないけど、
    
    それだけ、シンジ君に入れ込んじゃってるって証拠なんだと思うわよ?」
    
シンジ「……」

ミサト「……ふふ、まぁ、大いに悩みなさいな。

    悩むだけの時間位は、使徒だって待ってくれるわよ」
    
シンジ「……はい…………えと、相談にのってくれて、ありがとうございます」

ミサト「いいのよ。保護者として当然のことをしてるだけ」

シンジ「……ふふ」クスッ

ミサト(……問題は、マリが私やアスカに嫉妬するかも、ってことだけどねぇ)





………………


別日 マリ宅

マリ「……お、レアドロップ」カチャカチャ

シンジ「おめでと」

マリ「あと10個だけどね」

シンジ「遠いね」



シンジ「……っていうか、一つ屋根の下で同じネットゲームで協力するって、

    なんか不思議な感じだね」
    
マリ「でもハマっちゃったでしょ? 一緒にいる時間もやりたくなるくらい」

シンジ「ん、まぁ、僕は趣味ってないから、最近はこればっかりだけどさ」

マリ「もしくは、エッチなこと、かにゃ♪」

シンジ「……まぁ、ね」



カチャカチャ……



シンジ「……」チラッ

マリ「〜♪」




シンジ「……マリ、あのさ」

マリ「ん〜?」

シンジ「……僕、卒業するころには、マリより大きくなってると思うよ」

マリ「……」

シンジ「その頃には、もっと勉強もして、いろいろ、生活力とかも身につけるから、さ」

マリ「ん、うん」



シンジ「……その、卒業して、エヴァに乗らなくなったら……

    僕、イギリスの学校に、行こうと思ってるんだ」
    



マリ「……」

シンジ「……そうすればマリとも一緒にいられるし、

     マリも、安心できるかなって、思ったんだけど……」
     
マリ「……」






マリ「……そういう、重いの、どうかと思うよ」

シンジ「……え」

マリ「………………」フイッ



シンジ「……」シュン



マリ「……」

マリ「……」

マリ「……」

マリ「……」

マリ「……」

シンジ「……」(マリのキャラ、止まっちゃった)


























マリ「……んにゃ、ありゃ」ポロ


シンジ「……マリ?」

マリ「っ……! や、ちょまって、こっち見ないで」

シンジ「え?」

マリ「——っ 見んなってば!!」

シンジ「な、なんで泣いてるの?」


マリ「っっっ、泣いて……

   あーもう! わんこ君の馬鹿!」ペチンペチン

   
シンジ「わ、わ、なんなのさ?」




マリ「……今の、解釈によっては、ぷ、プロポーズだよ? 意味わかって言ってるの?」

シンジ「え、っと……うん」

マリ「ば、馬鹿じゃないの? 会って一カ月もたってないし、そんな相手に人生かけるとか……」

シンジ「……だめ、かな?」

マリ「だーめ! 気持ちは嬉しいけど、もっとちゃんと良く考えて答え出しなよ!」

シンジ「えぇぇ……? 一応、かなり考えた結果なんだけどなぁ……」








マリ「…………あーあ、完璧に落ちちゃったじゃん」





シンジ「……? あ、そうだね、マリのキャラいなくなってる」

マリ「……バーカ」

シンジ「え?」



マリ「……//////」フイッ





END

次は…サクラか!

マナだろ

忘れてた
次の攻略キャラ
以下3レスと>>411>>412を参照

>>172の次から

サクラ編



14年後

シンジ「……?」

サクラ「……、あ、気がつきましたか?」

シンジ「え」



〜〜〜〜〜なんやかんや〜〜〜〜〜


AAAヴンダー内 碇シンジ隔離室

ガラスの向こう側のシンジ「……」

ガラスの手前側のサクラ「そういうわけで、碇さんのお世話係させてもらいます。
    
              鈴原サクラです」
    
シンジ「……鈴原?」

サクラ「はい」

シンジ「鈴原って……」

サクラ「はい。トウジの妹です」

シンジ「……妹……?」

サクラ「ええ、まぁ……碇さんの知らないところで14年も経ってるんですし……

    受け入れがたいってのはわかりますけど」
    
シンジ「………………」

サクラ「……はぁ、まぁ、その反応もしょうがないですよね。

    完全に浦島太郎ですもん」
    
シンジ「……」

サクラ「まぁ、同情はしますよ……」

シンジ「……」

サクラ「……」

サクラ(そこまで委縮することないんやないかなぁ……

    できる限り愛想振り撒いたつもりやけど……)
    



シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「……」

サクラ「……あの、碇さん?」

シンジ「……っ」ビクッ

サクラ(……ビクッて)

サクラ「あの、アスカさんも、マリさんもヴンダーに乗ってるんですよ!

    多分、挨拶に来るんやないかと、思うんですけど……」
    
シンジ「……アスカ!?」

サクラ「ええ、せやから碇さんは、もう何もしなくていいんです。

    アスカさんとマリさんが、代わりにエヴァに乗ってくれますから」
    
シンジ「……そう……ですか……」

サクラ「……」





シュイン

リツコ「……どうかしら?」

サクラ「お疲れ様です。対象の様子は、変わりありません」

リツコ「そう」

カツカツカツ

ミサト「……」

シンジ(……リツコさんに、ミサトさん……二人とも、すごく冷たい視線だ……)

ミサト「……本人との照合は一致、報告はそこまでだったわね」

リツコ「ええ。先の人造使徒との戦いの間に、シンジ君の深層シンクロ率を計測したわ」

シンジ「……?」

サクラ「この数値があると、碇さんが今でもエヴァに乗ることができてしまうんです」

シンジ(乗ることが、できてしまう……)

リツコ「彼の深層シンクロ率は0.00% 

    起動すらしない数値だわ」

シンジ「っ……」

サクラ「わぁっ! 良かったですね、碇さん」

シンジ(……良かったって……)


リツコ「とはいえ、前例として覚醒状態を経験している貴方をそのままにはしておけない……

    そのチョーカーは保険よ」
    
シンジ「チョーカー?……ん、これ……ですか?」モゾモゾ

リツコ「ええ。それはDSSチョーカー。覚醒状態になった時に自動的に作動し、

    ……エヴァの覚醒を、強制的に解除する」
    
シンジ「……」

サクラ「でも、まぁ、エヴァに乗らんで、ここにいて、大人しくしていてくれれば使うことありませんし、

    ほら、チョーカーやて、ちょっと変わったお洒落だと思えば……」
    
ミサト「……それ以外にも、何らかの間違いがあった場合は、

    こちらでそのチョーカーを起動させることもできます」
    
シンジ「……っ」

ミサト「……無論。貴方がここで大人しくしていてくれるなら、

    このチョーカーを使うこともないわ」
    
シンジ「……」

サクラ(……もちっと別に話すこともあるんとちゃいますか?)

リツコ「……ミサト」

ミサト「話は以上です」




ビー ビー




放送『緊急事態発生 総員第一種戦闘配備』



ミサト リツコ「!?」

シンジ「……何の音ですか?」

サクラ「碇さんは、ここに居てください」

シンジ「……で、でも」

サクラ「でもやあらしまへん、お願いしますから、ここに居たってください」

シンジ「っ……」


乗組員「艦長! ネルフのエヴァです!」


ミサト「……目標は、やはりサードチルドレンかしら」

リツコ「理屈でいくとそうなるわね」

シンジ「?」

リツコ「サクラ少尉。シンジ君についていて頂戴」

サクラ「え、あ、はい。そのつもりで……」

リツコ「そうではなくて、向こう側へ行って頂戴」

サクラ「……良いんですか?」

リツコ「貴方は理性的だと思っているから」

サクラ「そういう言い方はずるいですわ……まぁ、そんなつもりもありませんけど……」

シュイン

サクラ→ガラスの向こう側

シンジ「!」ビクッ

サクラ「よ、よろしゅぅ……」



ミサト「状況は!?」

乗組員「対象の目的は、やはりサードチルドレンのようです。

     まっすぐ隔離室の外壁を狙っています!」

    
    

 
アヤナミレイ『碇君……』
       
シンジ「……綾波?」

サクラ「? 碇さん?」

シンジ「い、いま、綾波の声が!」ガタっ

サクラ「な、なんですか? 大人しくしててくださいよ?」

リツコ「……っ シンジ君?」

シンジ「聞こえたんです! 綾波の声が!」

リツコ「……そう」

ミサト「彼女が、探しているということ?」

リツコ「そうかも知れないわね」

シンジ「綾波はどこに居るんですか!? 教えてください!」

リツコ「……」

サクラ「あわわ……」オロオロ

リツコ「シンジ君が、無意識のうちに彼女を呼んでいる可能性があるわ

    サードチルドレンが発する、何らかの波長を探し当てているのかも」
    
ミサト「……どうすればいいというの?」

リツコ「追い払えばいい、とはいっても映像によると、相手は飛行ユニットを積んでいる。

    いくら射手の腕前が良くても、あれを追い返すのは難しいわ」
    
ミサト「……」

リツコ「……相手がシンジ君を探しているのならば、シンジ君を隠すべきよ。

    しかし、相手が何らかの波長を拾って、シンジ君を探し出している可能性がある」
    
ミサト「……要するに?」



リツコ「シンジ君の精神を乱す。

    その、最も簡単な方法といえば?」






ミサト「……まさか」

リツコ「サクラ少尉、命令です」

サクラ「はい!」



リツコ「碇シンジの首筋を舌で舐りながら、左の肩甲骨を撫であげなさい」



サクラ「は……はいぃぃぃ!?」

シンジ「なっ!?」




ミサト「……そうね、サクラちゃんが適任かもしれない」

サクラ「ちょ、ま、ハァ!? なんで、うちが……私がそんなことを……」

ミサト「これは、命令よ。詳しいことは後で説明する。

    だから、今は従いなさい」
    
サクラ「え、や、でもぉ……」チラチラ



サクラ(何が何だか分からんけど……うちと碇さんは初対面やで!?

    いや、初対面やなくても、舐めるって……どういうことなん!?
    
    それに碇さんかてそんなことされたら嫌やろし)
    

    
シンジ「っなんで、そんなことする必要がるんですか!? //////」

ミサト「ひいては貴方のためにもなるわ。そして、世界のためでもある。

    それとも、そんなに全力で拒否するほどサクラ少尉に問題でも?」
    
シンジ「……いえ、そういう意味では……//////」

サクラ「……」

リツコ「サクラ少尉」

サクラ「……」

サクラ(なんやこのシチュ……アホやろ)



スッ

サクラ「……えと、その」

シンジ「っ え、本当に、やるんですか?」

サクラ「命令ですから……」

サクラ(……)スンスン

サクラ(……不思議な匂い……)

シンジ(なんで初対面の良く分からない人は僕の匂いを嗅ぐんだろう……//////)

サクラ「……い、いきますよ」ゴクリ

シンジ「……っ」ビクッ



サクラ「……」

サクラ(……なんや、かわええやん)




ペロッ ススス……

シンジ「んひぅっ!……ぁ……」トロン

サクラ「……っ、んふ……」

チュ……ペロ……



リツコ「……敵機の反応は?」

乗組員「接近速度、減少!」



ニチュル……クチュ……

シンジ「んぁっ! ゃ、あ……っくぅぅ……」ピクピク

サクラ「ん、体、反らさんでください……」

ガシッ

シンジ「っ!」ドキッ



乗組員「目標、ヴンダーの前で一時停止!

     左右を見渡しています!」
     
リツコ「……ここまで効果が目に見えると馬鹿げているわね」

ミサト「そんな策を練りだして実行させたのはあんたでしょ」



サクラ「命令……ですから」

ペロペロ

シンジ「んゃぅっ……! ぁ……や、め……」

サクラ「……せやから、つづけますよ」ゾクゾク

サワサワ



乗組員「弐号機と八号機の掃射により、目標撤退!」

リツコ「作戦成功ね」

ミサト「……ふぅ。各所点検、引き続き警備を厳重に!」

乗組員「はっ!」


リツコ「さて、サクラ少尉。もう結構よ」

ミサト「……そうね、説明しないと」



サクラ「はぁ……はぁ……碇さんて、こういうの好きやったんですね?」

シンジ「す、好きって……」

サクラ「せやかて、碇さんペロペロされるたびにピクンピクンしとりますよ?」

ペロ……ニチュ……クチュル……

シンジ「んっ! ぃうっ! や、やめてくださ……あっ……」

サクラ「……んふふ……命令ですから……しゃーないやんなぁ?」



リツコ「……」

ミサト「……」



サクラ「……ハァハァ……碇さん、鎖骨いじってもええ声出しはりますね……」

シンジ「や、ちょ、待ってください……なんか、……あの……」チラチラ




リツコ ミサト「……」ジーッ

サクラ「……」チラッ

リツコ ミサト「……」ジーッ

サクラ「はっ!?」




リツコ「おかえりなさい」

ミサト「……」

サクラ「……えと、もう、良いんですか?」

リツコ「ええ、もう結構よ」

ミサト「オホン……そうね、説明しないと」

サクラ「……あはは、は……」

シンジ「……//////」






続く



カヲル「……おや、シンジ君は連れてこれなかったのかい?」

アヤナミレイ「……ええ」

カヲル「期待していたんだけどなぁ……何か、失敗する要因でもあったのかい?」

アヤナミレイ「……突然、サードチルドレンの脳波が乱れた……場所の特定に集中しているうちに……」

カヲル「……そうかい」





………………


リツコ「シンジ君は舐められることで快感を得る

    その感覚を求めるあまりに、
    
    ATフィールドの中和を行ってしまうのよ」
    
サクラ「ATフィールドの中和て……まさか、」

リツコ「安心して、理屈でいくと二人が混ざり合うことはありえないから」

サクラ「……は、はぁ……」

シンジ「……はぁ……」

リツコ「その中和の際、舐めているあなた自身も、快感を得ることになる。

    これは、実際にさっきまで貴方が感じていたからわかるわね?」
    
サクラ「へぁ、は、はい……//////」




ミサト「……状況が状況だっただけにそうさせたけど……」ヒソヒソ

リツコ「……?」

ミサト「良かったの? サクラちゃんはこれからシンジ君の世話係をすることになるのよ?」ヒソヒソ

リツコ「だからこそ、やらせておいた方がいいとも思えるわ」

ミサト「そうなの?」

リツコ「そうね。リスクは背負うことになるけれど……」



サクラ「……何話してはるんやろか」

シンジ「……」



リツコ「……ちょっと、あなた」

乗組員「はい?」

リツコ「席をはずして頂戴」

乗組員「え、あ、はい」

ゾロゾロ

シュイン



リツコ「……さて、サクラ少尉」

サクラ「はい」

リツコ「貴方に、特別任務を命じます」

サクラ「……碇さんの、世話係とは、別でですか?」

リツコ「それと並行して行ってもらいたいのよ」

ミサト「……リツコ、あんたまさか」

リツコ「その、まさかよ」



リツコ「サクラ少尉、あなたはシンジ君の世話をしつつ、

    先ほどのように彼のATフィールド中和能力を定期的に刺激することが任務です」
    
サクラ「……え、は、はぁ!?」

シンジ「……」



ミサト「……」

サクラ「お、おかしく、ないですか? なんでそんな必要が……」

ミサト「……リツコ、話しても大丈夫なの?」

リツコ「ええ。ここのセキュリティはマヤの方で操作してもらってる。

    盗聴も監視も、今は切断されているわ」

ミサト「そう……なら、話を続けるわ。

    ただし、この話は他言無用よ。それを肝に銘じて、聞いてちょうだい」
    
サクラ「はい、わかり……ました」
            
ミサト「……サクラちゃん、サードチルドレンを我々が監視している理由は、なんだと思う?」

サクラ「へ……? えと、ニアサードインパクトの引き金である、サードチルドレンを、

    ネルフに渡さないため?」
    
ミサト「それだけなら、殺処分で終わらせられるとは思わない?」

シンジ「……っ」ビクッ

ミサト「……」

サクラ「……」

リツコ「……」

ミサト「シンジ君を監視する理由はそれだけじゃないのよ。

    彼は、ネルフとの交渉の道具にもなるし、
    
    秘密兵器にもなりうる」
    
シンジ(……道具……)ジワッ

サクラ「……っ……あの、いくらなんでも、言いすぎかと……」

ミサト「……生かす理由を、一つでも多く見出さないと……

    守れないじゃない」
    
シンジ「っ!」

ミサト「立場上、できることはこれくらいしかないのよ」

シンジ「……」

ミサト「……ともかく、その秘密兵器として彼を生かすためにも、

    秘密裏に彼のATフィールド中和能力を訓練する必要がある」
    
サクラ「訓練……て、そのために、さっきみたいなことを、またやるんですか?」

ミサト「そうよ」

サクラ「……え、……えぇぇ……」

ミサト「……」

リツコ「……」



ミサト「……ちょっと、嫌そうな声出してるんだけど」ヒソヒソ

リツコ「これは想定内よ。

    それに、彼女の立場、性的嗜好、先ほどの反応……
    
    それと前例からして、サクラちゃんはこの状況で、反対はしないはず」ヒソヒソ
    
ミサト「……前例って」

リツコ「その一端が何を言うのかしら?

    四人も前例がいるじゃないの」

ミサト「そう、ね。それにしても、どうしてサクラちゃんをこの役目に?」

リツコ「しかし、アスカもマリもパイロットとして忙しい立場。

    レイはいないし、ミサトは論外……となると、
    
    シンジ君には新しくパートナーを宛がう必要がある」
    
ミサト「……」

リツコ「そのパートナーとして、

    艦内で一番シンジ君への風当たりが弱いサクラちゃんを使うのは、
    
    当然の結論じゃないかしら?」
    
ミサト「……そう、かもね」





サクラ「……えと……」モジモジ

シンジ「……」ソワソワ

ミサト「……どうかしら?」



サクラ「や、ります。 命令と、あらば……」

ミサト「そう。では、よろしく頼んだわ」

リツコ「……この極秘任務は、ヴィレの艦隊の艦長クラス以上の者しか知りえない情報よ。

    漏洩にはくれぐれも注意して」
    
サクラ「わかってますよ……」

サクラ(それって、つまり……もしかしたら碇さんがいずれエヴァに乗るかもしれんちゅうことなんやな?

    そんなこと、誰かに話せるわけないですやん)
    
チラッ

シンジ「……」ゲンナリ



サクラ(……乗せるわけには、いかんやろ)



………………

サクラ「碇さん、お食事です」

シュイン

シンジ「ありがとう、ございます」

サクラ「……どうぞ」

カチャ……

シンジ「……」

モグモグ……

シンジ「……ん」

サクラ「……」

サクラ(舌……舐める……

    行為自体にも抵抗はあるんやけど……
    
    それによって碇さんがATフィールド中和の訓練を積むことになり
    
    最終的に、エヴァに乗るかもしれんちゅうことが、問題や)ジーッ
    
シンジ「……?」

サクラ(いくらDSSチョーカーがついとるとはいえ、

    エヴァに乗せることそのものが、世界の脅威やろ……
    
    秘密兵器、要するにヴンダーの原動力である初号機に碇さんを乗せることで、
    
    今以上の出力を得ることが目的なんやろうけど……)ジーッ
    
シンジ「……//////」

サクラ(……ウチが、ここで極秘任務を放棄し続ければ、

    ATフィールド中和能力の向上も見られないっちゅうことで、

    碇さんがエヴァに乗る必要もなくなるんとちゃうんかな……)
    
シンジ「……」フイッ

サクラ「? なんです?」

シンジ「いえ、その……ずっと見られてると……、気になって食べづらいですよ」

サクラ「え、ああ……」

サクラ(……)


サクラ(それにしても、可愛え人やなぁ……)

シンジ「……」モグモグ

サクラ(何食ったら、こない線細く、整った顔立ちに育つんやろ……

    そういや、一応家系はお金持ちて話やったな。
    
    ええとこの血筋ってこういうもんなんやろか)
    
シンジ「……ごちそうさまでした」

サクラ(……この見た目で……、法律上は28歳……

    いやー、あかんやろ。反則や)
    
シンジ「……あの、器は」

サクラ「あ、はいはい。今持っていきますね」

シンジ「……、なんか、すみません」

サクラ「いや、まぁ、これもお仕事ですし」

……

廊下

サクラ「……はぁ」

カツカツ

リツコ「憂鬱?」

サクラ「あ、赤城博士」

リツコ「やっぱり、あんな命令されたのが堪えてるのかしら」

サクラ「……まぁ、そう、ですね……

    いろいろと思うところはあります」
    
リツコ「……これは私の見立てだけど

    貴方は、彼、碇シンジ君に対して憎悪は抱いていない
    
    他のクルーとは違ってね」
    
サクラ「……」

リツコ「寧ろ、何かしらの親しみを持っていると思う。

    しかし、それとは別に、二度とエヴァに乗ってほしくはないとも思っている」
    
サクラ「……当たり前です。碇さんをエヴァに乗せるなんて、とんでもないですわ」

リツコ「……だけど、乗せなくちゃいけない時が来るかもしれない」

サクラ「それは、……世界の終わりなんとちゃいますか?」ジロ

リツコ「世界を終わらせてでも、事態を急転させる必要があり得るのよ」

サクラ「……なんですか、それ」

リツコ「貴方にはまだ教えられないわ」

サクラ「っ……協力者じゃないと、ってことですか?」

リツコ「そうね。それに、今のままのシンジ君は、どっちにしろ初号機に乗せることはできないわ」

サクラ「……」

リツコ「……だからと言って、いざという時にシンジ君が乗れないとなると、

    世界の終わりよりももっと絶望的なことが起こるかもしれない」
    
サクラ「世界の終わりよりって……それが底辺じゃないんですか?」

リツコ「……」

サクラ「……」


リツコ「この任務は、シンジ君に敵意だけを持っている人間ではできないし、
    
    チルドレンも忙しくて彼にかかりっきりにはなれない……」
    
サクラ「……」

リツコ「シンジ君に、敵意以外の何かを抱いていて……

    医官という立場上、碇シンジ君にかかりきりになれて……
    
    且つ、魅力的な女性である、貴方でなければ、この任務の遂行は不可能」
    
サクラ「……魅力……て……」モゴモゴ

リツコ「最重要といっても過言じゃないわ。

    あなたは、シンジ君を籠絡させる必要があるのよ」
    
サクラ「籠絡!?」

リツコ「ええ。貴方は

    シンジ君がエヴァに乗ることでフォースインパクトを引き起こしてしまうと考えているのでしょうけど
    
    ATフィールド中和の訓練を例の方法で執り行いつつ、
    
    シンジ君を籠絡し、貴方の言いなりになるようにすれば……
    
    フォースインパクトの危険性は激減し、我々も最後の切り札として彼を生かしておける。
    
    それにシンジ君も御しやすくなるわ」
    
サクラ「……うちが、碇さんを……籠絡……」

リツコ「……情報では貴方は今恋人もいない、フリーだったはず。

    それに、お節介焼きの兄を持った反動で、男性の好みは年下好みという情報も入っている。
    
    見た目だけでいえば嫌な相手ではないと思うのだけれど?」
    
サクラ「なっ! ど、どこ情報ですかそれ!?」

リツコ「主にマリ、後はミドリかしらね」

サクラ「——っ……」(後でシバく)



リツコ「……まぁ、命令とはいえ、はっきりと『嫌だ』と言ってくれれば、私たちも別な手を考えるけれど」
    
サクラ「……それは……でも、なんていうか、中学生相手にこういうことするのも、なんだか……

    それに、なんかヤらしいことしてるみたいで……」

リツコ「火遊びは若いうちにやっておくものよ。 年食ってからの火遊びは火事になりかねないわ。

    それに、こんな安全な火遊び、そうそうないわよ」クスクス
    
サクラ「……その、肝心の火の取扱いが分からんのですけどね」

リツコ「……あら」

サクラ「……はぁ……」





………………


サクラ(……火遊び、かぁ)

サクラ「碇さ〜ん、健康診断のお時間ですよ」

シンジ「はい」

サクラ(男知る機会もないままこの年になってもうたウチに碇さんを籠絡せぇ言うのが

    そもそもの間違いなんやないでしょうかね。
    
    ……アソんどるように見えるんやろか……それはそれでショックやわ)
    
シンジ「……えと、どうすればいいんですか?」

サクラ「ん、ああ、とりあえず胸見せてください。聴診器当てますんで」

シンジ「はい」

モゾモゾ

サクラ(……細くて、長い、しなやかな腕。

    それに、あえて表現するならば同じ言葉をもって現すほかない指。
    
    一挙手一投足が、艶めかしく見えてまうなぁ……)
    
サクラ「……」ジーッ

シンジ「……ん」


サクラ(鎖骨、あんま出っ張ってない。

    中学生だからやろか、それとも碇さんが特別ゴツゴツしてへんのやろか……
    
    ……これは、後者やな。お兄ちゃんは中学生にしては厳ついガタイしとったもんな)
    
サクラ「……」ジーッ

シンジ「……//////」

サクラ(……アカン、見すぎやったな。

    あ、でも顔赤いのも可愛えなぁ)
    
シンジ「……、あ、の……どうぞ」モジモジ

サクラ「はいはい」

サクラ(半裸の男子中学生が頬染めて胸開いて どうぞ やて。こらアカンわ。犯罪臭やわ)




スッ

シンジ「……」

サクラ「……」

トクン トクン

サクラ(……ドキドキしすぎやろ)

ゴクリ……

サクラ(や……ウチもか……

    シンジさんが恥じらったあたりから変な空気になってしもたやんな……)
    
シンジ「……」


スッ スッ スッ

シンジ「んんっ……」ピクッ

サクラ「……」

サクラ(……雑念が邪魔しよんな

    とりあえずそれっぽいこと言っておこ)

サクラ「碇さん、食事、ちゃんととってますよね」

シンジ「はい。食べてます」

サクラ「ちょっと痩せ過ぎですね……あの、14年前は……」


シンジ「……あ」

サクラ「……あ」



シンジ「……えと」

サクラ(アスカさんを握りつぶした後やもんなぁ。食事もまともにできへんかったんやろ……

    ……生きてるけど)
    
サクラ「アスカさんは生きてますし……

    碇さんは軟禁状態とはいえ、艦長の保護を受けとる立場ですから、
    
    安心して肥えてください」
    
シンジ(肥え……)

シンジ「……でも」

サクラ「ええのです。シンジさんはもう十分戦ったんです。

    エヴァには、もう乗らんでください」
    
シンジ「……っ」

サクラ「……エヴァだけが、碇さんの居場所ってわけじゃないんですよ?」

シンジ「そう、ですか?」

サクラ「そうです。

    まぁ、ぶっちゃけると碇さんをエヴァに乗せられない明確な理由があるんですが……
    
    落ち着くまで、その理由を教えたらいけないことになってるんですよ」
    
シンジ「そ、そんな。理由があるなら、知りたいですよ」

サクラ「ん、んー……情報規制さえ我慢してくれれば、ここでの生活は保障されるんですよ……

    威圧的かも知れませんけど、とにかく、これだけは何とか我慢してもらえませんかね」
    
シンジ「……じゃあ、綾波のことも……?」

サクラ「……はい。まだ、教えるわけには……」

シンジ「……」


サクラ「……や、でも、これも碇さんのためなんです。ひいては、世界のためでもあるんですよ!」

シンジ「世界のためって、なんなんですか。

    軟禁して、情報規制して……これが、なんになるって言うんですか」
    
サクラ「っ……それは、私にもよく分りませんけど」

シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「……先日、僕が起きたその日のことですけど、綾波の声がしたんです」

サクラ「!」

シンジ「その呼びかけに応えようとしたら、リツコさんたちが慌て始めて……」

サクラ「それは……」

シンジ「……あの声は、綾波の声でした。

    あの声に、僕が反応してはいけない理由が、あるんですよね?」
    
サクラ「碇さん……!」

シンジ「……なんですか」

サクラ「……お願いしますから……それはやめてください。

    私にできる限りのことならなんでもしますから……」
    
シンジ「……でも、何も教えてはくれないし、ここから出してもくれないんですよね?」

サクラ「そうですけど!」

シンジ「……」

サクラ(んぁー、めんどいことになったぁ〜!

    どないすればええのん!?)

サクラ「……」



*****

リツコ「〜〜〜シンジ君を籠絡し、貴方の言いなりになるようにすれば……〜〜〜

    〜〜〜シンジ君も御しやすくなるわ〜〜〜」

*****



サクラ(……籠絡……か)

シンジ「?」



サクラ「……いっ、碇ひゃん!」

シンジ「え?」

サクラ「その……

    碇さんには……ここに居てもらわないと困ります……し、
    
    何も、教えてあげることはできません、けど……
    
    ここでできることなら、なんでも、させてあげますし……
    
    欲しいものだって、物資の限り、調達してきます……」
    
シンジ「……でも」

サクラ「そ、それに、エッチなことも……多少……その、

    いえ、できる限り……あの……」ゴニョゴニョ
    
シンジ「え……」

サクラ「……」

シンジ「……//////」

サクラ「//////」



シンジ「そ、そういう問題じゃ、ないんですよ」

サクラ「いずれ、ちゃんとお話しますから、

    それまでは何とか……私の体で満足していただく他ないんですわ……」

シンジ「いや、その、別にそういうのはいいですから」

サクラ「……この間は、結構気持ち良さそうにしてたような気がするんですけど」

シンジ「っ……//////」

サクラ「お?」

シンジ「なんでも、ないです」



サクラ「……」ゴクリ




サクラ「……ホンマは、してほしいんとちゃいますか?」

シンジ「!?」

ツーッ

シンジ「ふわ……っ!」ピクン

サクラ「……」

シンジ「なっ……!」

サクラ「先日してあげたのは、ここでしたっけね?」

ツーッ……

シンジ「んんっ……く、くすぐった……」

サクラ「そですね、指だとくすぐったいだけですか……ほんなら」ンベッ

シンジ「! や、」

ペロッ

シンジ「ひゃぁっ!」ピクピク


サクラ「……」ゾクゾク……



シンジ「サクラっ……さんっ! ふざけないでください!」

サクラ「ふざけてなんかないですよ」

チュ……

シンジ「んんっ、……ひっ、ぁ……」プルプル

サクラ「碇さんに満足いただけるように、真面目に奉仕しますから」

シンジ「や、めて、くださいよ」

ガシッ

サクラ「ん」

シンジ「こんなの、ダメですって……」

サクラ「……なんでダメなんです?」

シンジ「……だって、なんか……」

サクラ「……」

パシッ

シンジ「っ!」

サクラ「……碇さん」

シンジ「ひっ……」ビクッ

サクラ「!」ゾクゾクゾクゾク





サクラ「……理性ではなんだかんだ言うても、ホンマはしてほしいんですよね?」

シンジ「さ、サクラさん?」

サクラ「してほしいて、自分から言っては貰えないでしょうけど……」

ンベッ

シンジ「……」

サクラ「この舌で、碇さんが本当にしてほしいことしてあげます。

    そんで、碇さんが素直になれるようにしてあげますね」
    
シンジ「……」フイッ

サクラ「……それとも」ソッ

シンジ「ん……」



サクラ「私……そんな魅力ない、ですか?」



シンジ「……」

サクラ「……」ジーッ

シンジ「……//////」


サクラ「……そら、アスカさんとかマリさんに比べたら見劣りするかもですけどね」

シンジ「……そんなことは……」モゴモゴ

サクラ「……ん?」

シンジ「そんなことは、ないです、けど……」

サクラ「……そうですか」

シンジ「……」

サクラ「ん」

チュ

シンジ「んっ! ちょ、だか、ら……サクラさん……」

サクラ「……な、碇さん」

シンジ「な、なんですか」

サクラ「舌で、舐められるのが気持ちええってのはわかりましたけど

    ほんなら、大人のキスは……舌と舌で触れ合うのは、どんだけ気持ちええのですかね?」
    
シンジ「! そ、そんなの……知りませんよ……」

サクラ「なら、思い知らせたげますよ」

シンジ「っ」

グイッ

シンジ「んんぅっ」

サクラ「んむ……ぅん……」

チュ……クチュ……チュル……

シンジ「ん、ふぁ……」

サクラ「……ん」

チュク、プチュ……ニチュ……レロクチュ……

シンジ「ん……んん……//////」

サクラ「ぷは……はぁ……はぁ……」

シンジ「っ、はぁ……はぁ……ん……」モジモジ






サクラ「ふふ……ふふふ……」ナデナデ

シンジ「っ……サクラ、さん?」

サクラ「碇さんは、ずるい人ですわ……イヤイヤ言いながら、全然抵抗せぇへんもん」

シンジ「っ、」

サクラ「今さら力こめても、説得力ありませんよ?」

シンジ「こんなの、おかしいよ……」

サクラ「そうかも知れませんね。まぁ、言うても、ウチからすればごく自然な成り行きですがね」

シンジ「自然?」

サクラ「……私は、碇さんの望みを可能な範囲で叶えてあげるように言われてます。

    そんで、碇さんは私の好みのド直球なんです」
    
シンジ「……僕は、こんなことしてほしいなんて……」

サクラ「でもホンマに嫌でしたら、もっとちゃんと抵抗するでしょうし……

    いざとなったらちゃんと怒ることもできる人間だって聞いてますよ」
    
シンジ「いや、その、それは……」

サクラ「気持ち良すぎて怒る気も失せました?」

シンジ「ぅっ……//////」

サクラ「……ふふ、聞いてた通りですわ。

    碇さんが気持ち良いと感じると、その分私にも返ってくるんですもんね」
    
シンジ「……」

サクラ「私も、すごく……気持ち良かったですよ」



シンジ「……」

サクラ「……」



サクラ「……碇さん……」トロン

シンジ「?」

サクラ「もっと、キスさせてください」

シンジ「え」

サクラ「……舌で、触れあいましょ」

シンジ「い、やですよ。そんな、の……」

サクラ「お願いします」

シンジ「お、お願いって……」

サクラ「……お願いします」ズイッ

シンジ「っ!」







サクラ「……」ジーッ

シンジ「//////」

サクラ「……ん」スッ

シンジ「っ」

チュ

サクラ「……」

シンジ「ん……//////」

サクラ「んむ……ん……」

シンジ「ん、ぁ……っぁ……」

チュル……クチュル……ニチュ、チュ……チュプ……

サクラ「んぁ、は……はぁ……んむ……」

ガシッ

シンジ「んっ……」

サクラ「ん……」

ヌチュウ……クチュ、チュ……チュル……



サクラ(……こっちの方が、効果テキメンやな。

    気持ち良くしてあげる、と言うよりも、
    
    サセてください、と言う方が、碇さんに受け入れてもらいやすいみたいや)
    
サクラ(そんで……)

シンジ「ん……ぁ……は……」

ヌチュ クチュ チュル チュパ…チュク……

サクラ「んふ……ぁ、んうむ……」

サクラ(なんや、この気持ち良さ……昨日碇さんの首筋舐めたのとも、全然違う……

    舌と舌で触れ合うのって……こない気持ちええもんなんか?
    
    それともやっぱり、碇さんが昨日より感じてくれてるから?)
    
サクラ「んぁ……んふ……ぁ……はぁ……はぁ……」

シンジ「ぷは……はぁ……んっ……」



ドキドキドキドキ




シンジ「……はぁ……はぁ……」

サクラ「はぁ……っ……はぁ……」

サクラ(……もっと)

サワサワ

シンジ「んはぁ、ぁぁ……」トロン

ツッ……

シンジ「や、背中……っぁっ!」ピクンピクン

サクラ(もっと、気持ち良く……)

サワサワ

シンジ「ひぁっ! ちょ、ちょっと……」

サクラ(……お互いに、気持ち良くなるためには)

シンジ「あ、ぁ……やめ、そんなところ……」

サクラ「……」

サクラ(直接、下の方を触った方が、てっとり早いんやろな)

スッ

シンジ「っ!」ビクッ

サクラ「ぁ……」

サクラ(……そっか、検査着の内側て……下着履いてへんのや

    もうペニスに手で触れてもうた)
    
シンジ「あ、あの……これは……」

サクラ「ふわ……これ、……すごい、ですね」

ギュッ

シンジ「んぅっ……」

サクラ(ガッチガチ……てことは……興奮してる、ちゅうことやんな?)

サクラ「気持ち良い、ですか?」

スッ……

シンジ「んぁ、ちょ、サクラさん……」

サクラ「……これでいいんですよね?」

スッ スッ スッ

シンジ「やっ……、よくないですって」

サクラ「ホンマに? 全然?」

ギュッ

シンジ「ぁあぅ……」ピクン

サクラ「こんなに、ガッチガチにしておいて?」

シンジ「……う……」

サクラ「……」


サクラ(しかし、舌で舐めるのと違って、こっちは気持ち良くならんのやね……

    やっぱり、舌でないとアカンのやろか)
    
サクラ「……」

スッ スッ スッ

シンジ「ん、っぅ……」

サクラ(……それにしても……)

サクラ「口ではやめてほしそうなこと言う割に、抵抗しないんですね」

シンジ「っ! これは……逆らったら、怖いから……」

サクラ「へえ……まぁ、今はそれでもいいんですけど……

    そのうち、もうちょっと素直になってもらえたらね」
    
シンジ「……」

サクラ「ね、碇さん。ホントのところどうなんです?」

シンジ「……」

サクラ「イヤイヤ言うても、気持ち良くないわけではないのでしょ?」

シンジ「……それは……」

サクラ「私としましては……気持ち良くなりたいし気持ち良くしてあげたいし……」モジモジ

シンジ「……」

サクラ「気持よかったらそう言ってくれた方が、嬉しいですし……

    心の底から嫌なんでしたら、イヤって、言ってくれた方が、
    
    こっちも踏ん切りつきますし……」
    
シンジ「……」

サクラ「……」ジーッ

シンジ「……」フイッ

サクラ「……」



ギュ

シンジ「っ……」

スッスッ……

サクラ「……」






シンジ「……気持ちいい、です」






サクラ「……」

シンジ「……」

サクラ「碇さん、キスしてもいいですか?」

シンジ「……」

サクラ「キスも、気持ち良かったですか?」

シンジ「……はい」

サクラ「それなら……」

スッ

サクラ「……ね?」

シンジ「……」

サクラ「……キスは嫌ですか?」

シンジ「だって、そういうのは……好きな人同士でないと……」

サクラ「……まぁ、それはそうかもですけど

    そう言われると、私どうしようもなくなっちゃいますよ」
    
シンジ「……」

サクラ「……こんなことするのは、碇さんだけです。

    少なくとも、碇さんが受け止めてくれてる間は、ね?」
    
シンジ「……」

サクラ「結構、私は碇さんとお近づきになりたい、と、

    ……結構思ってますけど」
    
シンジ「いや、でも、」

サクラ「いや、碇さんからしたら年上すぎるでしょうし、

    アスカさんやマリさんを引き合いに出されるとどうにもかないませんけど、
    
    ……その、有体に言えば」
    
シンジ「……」

サクラ「私は、碇さんの都合のいい女になりたいんですけど……」

シンジ「なっ……」

サクラ「自分軽んじてるとかそういうんじゃないんですよ。

    でも、まぁ、こちらにも事情がありまして……
    
    碇さんとエッチなことする関係を、上からも望まれているんですよ」
    
シンジ「え……それって……またATフィールド中和とか、そういう話ですか?」

サクラ「いや、でも私は碇さんにエヴァに乗ってほしくないんですけどね」

シンジ「……?」

サクラ「その辺の事情は……まぁ、くみ取ってくれるならそれでもいいんですけど。

    さておき、そういうわけで、私は碇さんとエッチなことするの凄く乗り気なわけです。
    
    するべきだという後押しもあるんです。
    
    で……碇さんは、少なからずこの行為を好ましく思ってはくれている……と?」
    
シンジ「……ま、まぁ……」

サクラ「……」

シンジ「……」


サクラ「……碇さん」

シンジ「っ、はい」

サクラ「キスしてもいいですか?」

シンジ「……」



シンジ「は…………」



































コンコン

アスカ「バカシンジ 居るの?」

サクラ「!!!!」シュバッ

シンジ「!?」シュバッ



シュイーン

マリ「お、わんこ君居たじゃん。良かったねぇ姫〜?」

アスカ「良くないわよ。私は文句言いに来ただけだから」

シンジ「……あ、アスカ」

アスカ「ってーか、何? サクラはここでなにしてるわけ?」

サクラ「何て、健康診断ですよ。私碇さんのお世話係ですから」

マリ「ありゃ? これは面倒なライバルこさえちったかにゃ?」

アスカ「はぁ、言ってなさいよ……」

シンジ「……」

サクラ「あはは……」



……………………


後日

シンジ「……」カチャカチャ

サクラ「……」カチャカチャ

シンジ「……サクラさんも、ここで食べることにしたんですか?」

サクラ「ええまぁ。お昼時に碇さん一人で食事させるのも、寂しいやろなーって思いまして」

シンジ「……別に、一人でも平気ですよ」

サクラ「いやぁ、でもこういう細かなケアも私の仕事ですからぁ〜

    ……あとは、せっかくなんで私は碇さんとお近づきになりたい、という目論見もありますね」
    
シンジ「ん……んん……」

サクラ「モグモグ」

シンジ「……モグモグ」



サクラ「……それに、アスカさん出しぬけるのこういう時くらいしかありませんし……とか」

シンジ「…………//////」

サクラ「碇さんはホンマに素直に反応してくれますね」

シンジ「さ、サクラさんが積極的すぎて、反応に困るんです」

サクラ「まぁ、碇さんを前にして初めて気付きましたけど、私は肉食系だったみたいですねぇ」

シンジ「そうですか……なんか、マリさんとのやり取りを思い出します」

サクラ「あの人も大概肉食系ですものね」

シンジ「……ごちそうさまでした」

サクラ「ごちそうさま。っと」



………………


サクラ「……ところで碇さん」

シンジ「なんですか?」

サクラ「昨日はオナニーしたんですか?」

シンジ「……」

サクラ「……」ジーッ

シンジ「……セクハラ?」

サクラ「いいえ、ある意味プレイです」

シンジ「……プレイ?」

サクラ「ふふ、碇さんは、無意識に誘い受けだと思うんですよぉ」

シンジ「……?」

サクラ「イヤイヤ言いながらもされるの待ってる、そんな感じがします」

シンジ「そんな、ことは……」タジタジ

サクラ「なので、一日我慢させたところで、もうちょっと素直になってくれてると思うんですけど……

    変なところで頑固者だと聞いてるので、
    
    方法は一つだと思ってます」
    
スッ

シンジ「……? それは?」

サクラ「碇さんのチョーカーの、スイッチ」

シンジ「!!」ビクッ

サクラ「のレプリカです」

シンジ「っ!」ビクッ

サクラ「押しても何にもなりません」

シンジ「……」ドキドキドキ

サクラ「……」

シンジ「……」


サクラ「押しても何にもなりませんけど、

    碇さんにはこれが何だか本当のことは分からない」
    
シンジ「……」

サクラ「……ですよね?」

シンジ「……」コクン

サクラ「碇さん……このスイッチ、押して欲しくないですよね?」

シンジ「……えっと……」

コクン

サクラ「……そしたら、私の言うこと聞くしかないですよね?」

シンジ「え、でも……レプリカ……」

サクラ「私の言うこと信じるんですか?」

シンジ「え?」

サクラ「信じてくれるんですか?」

シンジ「……?」

サクラ「信じられなかったら、碇さんはこれを『レプリカではない』と思うことになる。

    そしたら、私の言うことを聞かんくてはいけない」
    
シンジ「……」

サクラ「信じられるんでしたら、これは『レプリカ』てことになりますし、言うこと聞く必要もない」

シンジ「?」

サクラ「……どう思います?」





シンジ「……」

サクラ「……」

シンジ「……サクラさんを……信じます」

サクラ「……ホンマに?」

シンジ「……信じたいですから」

サクラ「……」

カパッ

シンジ「?」


サクラ「これはレプリカです。中身は空っぽ……

    ね?」
    
シンジ「……」ホッ

サクラ「……」

シンジ「……あの、今のに、何の意味が……」

サクラ「いやぁ……

    信じてくれてるなら、私がこれからすることも受け入れてくれるかな、て思って」
    
シンジ「?」

サクラ「もうね、上からのご命令なんですよ。

    碇さんのATフィールド中和能力を、極秘で訓練させろとね。
    
    そうしていることで、碇さんが生かされる価値が生まれるんだそうです」
    
スッ

シンジ「っ さ、サクラさん……近い……」

サクラ「だーかーらー……もう分りますでしょ?」

シンジ「いや、でも……」

サクラ「ウチのこと信用してくださいよぉ。決して悪いようにはしませんし。

    今日は寸止めせんと、ちゃんと気持ち良くしてあげれるよう頑張りますから……」

シンジ「え、えええ……」

サクラ「今日はアスカさんもマリさんも来られませんし、安心しててええんですよ」

スッ

シンジ「っぁっ! や、」

サクラ「ほんと、背中弱いんですね……撫でただけですやん」

シンジ「ん……だって、隙間から、直接撫でるんだもの……」モジモジ

サクラ「……」ムラムラ

シンジ「ん、……」

サクラ「……ん、碇さん……」スッ

シンジ「んひぃうっ!」

シンジ(サクラさんの吐息が……耳に……!)ゾクゾクゾク……

サクラ「ふふ、まだ舐めてへんよ?」クスクス

シンジ(ふわっぁぁ……耳に、直接、話しかけてる……)ビクビクン

サクラ「……もしかして、これも気持ちいいんですか?」

シンジ「んぁ、は……く……」カクン


サクラ「ね、答えてくれませんか?」

シンジ「はぁっ、ぁ……」ビクビク

サクラ「碇さん?」

シンジ「っく」

ギュゥゥッ

サクラ「お、っと……?」

サクラ(こんな抱きしめられ方するとは思ってへんかったで……不意打ちなんて卑怯やわぁ)ドキドキ

シンジ「……ご、ごめんなさい……」

サクラ「どしたんです?」

シンジ「ん、ぁあ……耳元で、話さないで……」ハァハァ

サクラ「え?」

シンジ「気持よすぎて……変に、なっちゃいますから……」ハァハァ

サクラ「……」


サクラ「……」ゾクゾクゾク



シンジ「……ん、……サクラさん……?」

サクラ「じゃぁ……もっと、近くで、

    唇押しあてながらしゃべってあげますね」
    
シンジ「っ! いや、それは……」ドキッ

ソワソワ

シンジ「っっぁふ!」ビクンッ

サクラ「……こうですか?」コショコショ

シンジ「あ……」トロン……

サクラ「こうやって、耳の中に直接……ささやかれるのが、

    たまんないんですね」コショコショ
    
シンジ「……ん、く、ふぁ……ぅ」ヘニャリ……

サクラ「ほら、体支えててあげますよ……

    ね? ぎゅぅって」
    
ギュゥゥ……

シンジ「ん、っくぅぅ……ぁ……」

サクラ「苦しくないですか? ちゃんと気持ちいいですか?」

シンジ「……っ……はい……」

サクラ「……素直になってくれましたね。めっちゃ嬉しいですわ」

クチュル……

シンジ「あ、ああぁぁぁ……舌……いきなり……っ!」ビクン

サクラ「ふふ……やっぱ、舌入れると気持ちいんですね。

    こっちにも、快感が返ってきますよ……」
    
シンジ「はぁ、はぁ……」

サクラ「碇さん、もっとギュッてしてくれて大丈夫ですよ?」

シンジ「え、でも……」

サクラ「碇さんが気持ち良くなるように、してくれた方が、ウチも気持ち良いんです」

シンジ「っん……」

サクラ「ほら」

ハァ……

シンジ「んんっ……」

シンジ(熱くて、湿った吐息が耳に吹きかけられる)

サクラ「……舌、入れますよ」

シンジ「っ、は、はい……」

シンジ(直接、唇が触れる距離で囁かれて、

    くすぐったいのと、気持ち良いのが、同時に襲い掛かってくる。
    
    もどかしい感じがする、けど……頭の奥からとろけてしまいそうなほど……
    
    気持ち良い……)
    
サクラ「……ん」

シンジ「っ……」

ピチャ……

シンジ「んっ……」

サクラ「ん……っ……」

クチュ……ニチュル……

シンジ「っ……んふ……ぅっく……」ピクピク

ギュゥッ……

サクラ「んむ……ぁ……」ペロペロ

クチクチ、ニチィ……

シンジ「っぃう…………っ!」ビクン



サクラ(……耳元で囁いたり、舌でなめてみたり、)

クチュル……チュプ、チュパ……ニチャ……

シンジ「あ……は、ぁ……んぁ……」プルプル……

サクラ(こっちの動きに素直に反応してくれるんは、やりがいがあるし……)

ハムッ

シンジ「んんぅ……」

ギュゥッ

サクラ(……こっちも、興奮と妙な快楽で気持ち良くなってしまうし……

    ……こういうことする相手が、碇さんでホンマに良かった)
    
サクラ「……碇さん……」

シンジ「はぁ……はぁ……」

サクラ「……キス……しましょ」

シンジ「っ……はい」

チュ

シンジ「んむっ……んく……」

チュル……ヌチュル……

サクラ(14年前は、エヴァに乗って戦うヒーローとして憧れもした碇さん……

    いつかお見舞いに来てくれたり—なんて考えてた時期もあったんやけどなぁ。
    
    今や、その碇さんがウチの拙い手練手管で骨抜きにされとるわけや)
    

サクラ「んむぁ……っ、碇さん、舌……もっと……」

シンジ「ん、んむ……」

ヌチュル……クチュ……チュプ……チュククチュ……

サクラ「ん、ぁ……ぁは、ぁ……」ビクビク

サクラ(……んまぁ、気持ち良くなってるのはこっちも同じなんやけど……)

シンジ「んんく……ん……ぁ……ふぁ……っ!」

モゾモゾ

サクラ「……ん……碇さん?」スッ

シンジ「んんっ!」

サクラ「あはは……」

サワサワ

サクラ(碇さんのペニス、やっぱり硬くなってる)

シンジ「ぁ……今、さわったら……」

サクラ「ダメですか?」

シンジ「だ、だって、出ちゃいます、よ……//////」

サクラ「……出ちゃいますか」

シンジ「は、はい……」

サクラ「……じゃあ、出しちゃいましょう」

シンジ「っ、え、と……」

サクラ「い−ですから、……ね?」

シンジ「……っ はい」

サクラ「それなら、舌出してください」


シンジ「……ん」

サクラ「……」

スッ

シンジ「んんっ……」

サクラ「ん……」

ヌチュ、チュク……チュル……

シンジ「んっ……んん……」

スッスッスッ

サクラ(……スゴい……なんやこれ。

    碇さんのペニスを手で擦る度に……こっちにも快感が跳ね返ってくる!)
    
サクラ「んぁ……っ、っく、ぁ……」

サクラ(やっぱり、舌なんやな。

    舌で触れ合ってるところでATフィールドが中和されとるから……
    
    舌で触れてる間の快感は共有することになるんや)
    

シンジ「ん、ぁ……!」

サクラ「っぁ、ん、あっ……」

プチュ……クチュ……ジュル、チュク……



サクラ(……共有?)



サクラ「ん……」

シンジ「んっ……」

トロ……

サクラ(……共有ってことは……
    
    こっちの快感も、碇さんに流れていくんかな?)
    
シンジ「……?」

サクラ「……」

サクラ(……あ、でも……試すってことは……

    碇さんの前で……アレをする、っちゅうことやんな?)
    
シンジ「……」

サクラ「……//////」

サクラ(……今さら、恥ずかしくなってきた……碇さんのはもうすでに見てるのに、

    こっちが見られるってなると話全然ちがうのな……)
    


シンジ「……サクラ、さん」

サクラ「え?」

シンジ「……ぅ……あの……」

サクラ「……」

シンジ「……やめないで、ください」

ズイッ

サクラ「へ?」

トサッ

サクラ「ちょ、碇さん、なにす」

チュ……ヌチュ……クチュル

シンジ「んっむ……ん……」

サクラ「ゃ、ぁ……ん……あふ……い、いきなりはずるいですわ……」ドキドキドキドキ


シンジ「……ごめんなさい、でも、もう……」

サクラ「ん、そう、ですね。このまま、手とキスで、イかせてあげます」

シンジ「……はい」

サクラ「……ん」

チュル、ムチュ……フチュ……

スッスッ スッ……

シンジ「んんっ……ん……」

サクラ(……碇さんの方からしてくれるなんて、ちょっと予想外やったわ。

    けど、これなら、ほどなくして碇さんの方から求めてくれるようになったり……せんかなぁ?)

    
    
シンジ「んむ、……んっ……」ズイッ


グニッ

サクラ「っっっ!」ビクン!

シンジ「っぁ、っぁあ……!」ビクン

サクラ「! い、碇さん、足……」

サクラ(アソコに、当たってる……! //////)


シンジ「サクラさん……」トロン

サクラ「んんっ、んんんんっ!」

クチュ……ヌチュル……

ブニ、ニュチ……

サクラ(や……っ!)

シンジ「っぷは……ん、ん……サクラさん、気持ち、い……」

ヌチュ、クチュ……チュク……

サクラ「っぁは、! っくぅ、や、碇さん……も、もう!」

サクラ(当たってるの気づいてないんか!?

    このままだと……)

シンジ「んんっ……」

ニチュ、チュク……チュプ……レロ……

サクラ「んっぁ、……は……ぁ……」

グニ、チュグっ……ニュチッ……

サクラ「ーーーッ! んんぅ!……!!」ビクンビクン



プシュッ、グチュンッ……!



シンジ「ん、っ、っぁっ!」ビクンビクン


ビュルッ! ビュルっ!


サクラ「っく、ぁ……!」ビクン……ビクン……

プシャッ……クチュッ……グチュゥゥッ……

シンジ「ぅ、ぁは……はぁ……ぅくっ……」プルプル……

ビュルッ、ビュッ……



シンジ「……っ、……はぁ……はぁ……」

サクラ「はぁ……はぁ……」

ポタポタ……

サクラ(……服、汚れてもうた……どないしよ……)

シンジ(……太ももに熱い何かが……)

サクラ(……)ジーッ

シンジ(……)ジーッ



サクラ「……やってしまいましたね」クスクス

シンジ「……//////」



………………

………………


後日 碇シンジ隔離室

アスカ「……なんか、来たら必ずと言っていいほど、あんたそっち側に居るのね」

サクラ「ええ、まぁ、お世話係ですし」ニコニコ

シンジ「アスカ、今日は訓練なの?」

アスカ「まぁね。あんたと違って暇じゃないのよ、私は」

シンジ「そっか……ゆっくり話し合える時間が欲しいんだけど……」

アスカ「……私は、別に話すことなんてないわよ」

サクラ「アスカさんってば、もー」

アスカ「っさいわね! わかったわよ!

    私は話すことないけど、ガキシンジがどうしてもって言うなら時間取ってあげないこともないわ」
    
シンジ「! アスカ……」

サクラ「ニヤニヤ」ニヤニヤ

アスカ「っ! 覚えときなさいよ……」

サクラ「はーいはい。ツンデレ美味しゅうございました」

アスカ「ああああぁ、もう!!」

スタスタスタスタ シュイ-ン

サクラ「行ってもーた」クスクス

シンジ「……よかった」

サクラ「ふふ、そうですね。 やっぱりアスカさんとちゃんと打ち解けたいですよね」

シンジ「もちろん、そうですよ……」

サクラ「……アスカさんにもペロペロしてもらうんですか?」ニヤニヤ

シンジ「そ、そんな……そういうのはサクラさんだけで……」

サクラ「……無理でしょう」

シンジ「え」

サクラ「14年前の碇さんの情報と、今の性格からして、

    そのうちアスカさんにもマリさんにもちょいちょい摘み食いされるでしょうし、
    
    操立ててもらおうとかそういうのは考えてません」
    
シンジ「ぅ……」タジタジ

サクラ「まぁ、それでも上の人らの本分は、碇さんにATフィールド中和訓練をさせたいだけですから、

    性的関係の対象が多いには越したことないですよ」
    
シンジ「……サクラさんにしか、しませんよ」

サクラ「無理せんでもええですよ。肉体年齢ではアスカさんの方が若いですしねぇ……」

シンジ「……?」

サクラ「ま、あくまでウチは都合のいい女ですから」

シンジ「そういうつもりでは、ないんですけど……」モジモジ

サクラ「……どういうつもりです?」クスクス

シンジ「……や、まぁ……それは……」モゴモゴ















































マリ「……」チラッ

アスカ「……」ムスッ

マリ「姫ぇぇぇ? 頑張らないと難しいかもよぉぉぉ?」ニヤニヤニヤニヤ

アスカ「っ……な に が よ」ゲシッ

マリ「いてててww 

   ま、私も訓練一通り片付いたらちょっかい出し始めるから、
   
   出遅れないようにね」ニヤニヤ
   
アスカ「……」ググッ



終われ

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