モバP「アイr、ありすに嫌われた……?」 (19)
P「ありすー?」
ありす「……」
ツーン
P「た、橘さん?」
ありす「…………」
ガチャ バタンッ
P「……。チッヒ〜!!ありすが無視するよ〜〜!!」
ちひろ「誰がチッヒーですか!どうせまたなんか余計な事を言って怒らせたんでしょう!!」
P「最近は特に何もしてませんよ!もうかれこれ3日ですよ、さすがに心が壊れそうです!!」
ちひろ「本当に心当たりがないんですか?プロデューサーさんにとってはいつものことでも、ありすちゃんにとっては傷つくようなことをしたんでしょ」
P「う〜〜ん、強いて挙げるなら1週間前にテディベアをプレゼントしましたね」
ちひろ「テディベア?どうしてまたそんなものを?」
P「きらりと幸子の買い物の荷物持ちとして同行した時に見かけたので」
ちひろ「その時の事を詳しく教えてもらえますか?」
P「えぇ、構いませんよ。えーっとですね……」
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1週間前
ガチャ
P「ありす〜、いるか〜?」
ありす「どうしたんですか、プロデューサー」
P「あぁ、ちょっとな。お、雪美も一緒か」
雪美「……ありすに、宿題…………教えてもらってた……」
P「そうかそうか、ちゃんと宿題をこなしてえらいぞ雪美!ありすもありがとうな!!」
ワシワシ
ありす「あ、頭を乱暴に撫でないで下さい!」
雪美「……嬉しい」
P「あっはっは!」
ありす「私に用があったんじゃないんですか?」
P「おっと、忘れる所だった。はい、これ」
ありす「……なんですか、これ」
P「開けてみればわかるよ」
ガサゴソ
雪美「クマの、ヌイグルミ……?」
ありす「テディベアですね。もしかして私に?」
P「おう!名前はジャンポールだ!可愛がってやってくれ!!」
雪美「……P、私には……?」
P「すまんな、これ1個しか買ってないんだ。雪美が一緒にいるのがわかってたら雪美にも買ってやったんだけどな」
雪美「やく、そく……」
P「ん、わかった!じゃあ俺は仕事があるからこれで!宿題頑張れよー!!」
ありす「ぷ、プロデューサー!」
P「どした?」
ありす「ありがとう、ございます……」
P「どういたしまして」
・
・
・
P「……と言うことがあったんですよ」
ちひろ「1つ気になったんですが、なんでそのベアの名前はジャンポールなんですか?」
P「あぁ、それはですn「サクラ大戦のアイリスっスよね?」ん?おぉ、知ってるのか比奈」
ちひろ「桜……?それよりもアイリスって」
比奈「『サクラ大戦』っていうゲームの登場人物っス。そのキャラがいつも持ってるのがテディベアのジャンポールって言うんでス」
P「そうそう、偶然見かけたベアが歌謡ショウで見たジャンポールそっくりでな!思わず衝動買いしちゃった☆」
ちひろ「原因はそれですよ、バカデューサー」
P「バカはヒドイなぁ。で、何か問題が?」
ちひろ「ありすちゃんは今でこそあまり気にしてませんけど元々自分の名前にコンプレックスを持ってるんですよ!?それなのに自分と似た名前のゲームのキャラが持ってるものをプレゼントされて喜ぶと思ってるんですか!?」
比奈「と言うか、なんでありすちゃんなんでスか?見た目的には桃華ちゃんとかのが合ってると思うんでスけど」
P「だってありすとアイリスって名前が似てません?」
ちひろ「……ふんっ!」
ゴスッ
P「ごふぅっ!?」
比奈「おぉ、ナイスエルボー。それにしてもやっぱりそんな理由だったんでスね」
ちひろ「どういうこと?」
比奈「いや〜、実はベアの事を教えたのは私なんでスけどね?何やらプレゼントされた意味を妙に深く考えてたみたいなんでスよ」
ガチャ
P「チッヒー容赦ないぜ……。ってアイr、ありす?」
ちひろ「どうしたのその格好?ってまさか……?」
比奈「黄色を基調としたドレスに頭にはピンクの大きなリボン。髪型が同じだったら正にアイリスそのものっスね」
ありす「……お、」
P「お?」
ありす「お、お、お兄ちゃん♪」
Pひ奈「「「!!?」」」
さかのぼる事1週間前
P「どういたしまして」
ガチャ バタン
雪美「……ジャンポール、可愛い………」
ありす「でも、なんで私なんでしょうか?」
比奈「ふわぁ〜あ。眠いっスねぇ〜。おや、どうしたんですかそのクマ」
雪美「……クマじゃない。この子は……、ジャンポール……」
比奈「ジャンポール?あはは、まるでサクラたいs……ん?」
ありす「どうしたんですか荒木さん。何か知ってるんですか?」
比奈「ワタシハナニモシラナイッスヨ?」
ありす「嘘です!今何か言いかけたじゃないですか!一体このテディベアに何があるんですか?」
比奈「え〜っとでスね……」
カクカクシカジカ
ありす「アイリスってキャラクターが持っているテディベアと同じ名前……」
雪美「……アイリスと、ありすは……似てるの?」
比奈「ん〜、外見的には桃華ちゃんが似てるっスね。似てるのは名前だけっス」
ありす「……」
比奈「あ〜、多分プロデューサーの事だから『あ、このベアジャンポールに似てる。……ありすとアイリスって名前が似てるな。よし、ありすにプレゼントするか!!』みたいな感じで買ったんだと思いまスよ?だからあんまり気にすること無いっスよ」
雪美「……比奈、Pの声真似……そっくり………」
比奈「そ、そうっスか?」
ありす「……本当にそれだけでしょうか?」
比奈「へ?」
ありす「もしかしたらプロデューサーは何かメッセージを込めたんじゃないでしょうか」
比奈「考えすぎだと思いまスよ?」
ありす「荒木さん、そのサクラ大戦っていうゲーム持ってますか?」
比奈「いや〜、ありすちゃんはレーティング的に……いや、12歳以上だから問題ないっスかね?それにわざわざ買わなくてもネットにプレイ動画とかがあるっスよ?」
ありす「わかりました、教えてくれてありがとうございます」
比奈「いえいえ」
ありす「佐城さん、すみませんが私は用事が出来ました。残りは荒木さんに教えてもらって下さい」
雪美「……わかった」
比奈「え?」
雪美「比奈……、ここ……」
比奈「わ、割り算の筆算っスか〜。懐かしいっスね〜」
ありす「ではこれで失礼します」
ガチャ
3日後
ありす(さて、一通りプレイ動画とやらには目を通しました)
ありす(もしかしたら見落としてあるものもあるかもしてませんが、他のキャラも含めてどういう人物かわかりました)
ありす(知れば知るほど私とアイリスが似ているとは思えない)
ありす(でもプロデューサーは私にこのジャンポールを託した)
ありす(……やはりあれ、でしょうか)
ありす「プロデューサーは、私に『お兄ちゃん』と呼ばれたがっている……!!」
ありす「まったく!何を考えているんですかあの人は!!」
ありす「変な人だとはわかっていましたが、まさかそんな願望があるだなんて!!」
ありす「これは反省させないといけませんね!!」
ありす「当分口を聞いてあげません!」
さらに4日後、運命?の日
P「ありすー?」
ありす「(まったく、こちらが気付いてるとは知らずに呑気ですね!)……」
ツーン
P「た、橘さん?」
ありす「(え?“橘さん”?)…………」
ガチャ バタンッ
P『……。チッヒ〜!!ありすが無視するよ〜〜!!』
ありす「ど、どうしよう……!このままじゃプロデューサーに嫌われちゃう!!」
ありす「……しかたありません、そろそろプロデューサーの願いを叶えてあげましょう」
・
・
・
ありす「お、お、お兄ちゃん♪」
Pひ奈「「「!!?」」」
P「ありす、俺はお前の兄じゃないぞ?」
ちひろ「そういう問題じゃないでしょうがアホデューサーが!!」
比奈「事実だとは思いまスがアホは言いすぎでは?」
ありす「ぷ、ぷろ……お兄ちゃんは私にこうなってもらいたかったんでしょ!?」
P「え?どういうこと?」
比奈「プロデューサーがジャンポールをありすちゃんに送ったのは願望を込めたって思ったんじゃないっスか?」
ちひろ「バカだアホだとは思っていましたが、まさかロリコンだったなんて……」
P「いや、俺はただ単にありすとアイリスって名前が似てるな〜って思っただけなんだけど」
ありす「え?」
P「そもそもサクラのキャラだとマリアが好きだし……」
比奈「今言うことじゃないっスね」
ありす「〜〜〜〜〜〜っ!!」
ちひろ「あ、ありすちゃん?」
ありす「バカァァァァァ!!」
ゴスッ
P「っはぁぁぁああぁ!!?」
ありす「もう知りません!!」
ダダダダダ ガチャッ バタンッ!
比奈「き、金的っスか。こればかりは私たちにはわからないっスね」
ちひろ「プロデューサーさーん、生きてますかー?」
P「男としては終わったかもしれましぇ〜ん……」
数日後
P「いや〜、一時はどうなる事かと思いましたよ」
ちひろ「無事で何よりです」
P「心にも無い事を」
まゆ「おはようございます、“お兄様ぁ”」
P「へ?」
まゆ「お兄様はこういうのがお好きなんですよねぇ?」
凛「まゆ、“兄さん”が困ってるじゃん」
P「ちひろさん、いつの間にか義妹が増えてました」
ちひろ「お好きなんでしょう?」
P「こういうのを風評被害って言うんですかね?」
ありす「……ジャンポール、お兄ちゃんを盗られないように頑張ろうね」
これにて終わり。
さくら・アイリス→Cu
すみれ・マリア・レニ→Co
カンナ・紅蘭・織姫→Pa
帝国華撃団・花組をわけるならきっとこんな感じ。
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