【艦これ】龍田「私とあの人と……高雄と愛宕、とその他」 (547)


< しかいない >






龍田「世界でよかったわ。その他の皆さんがいなかったら、ねぇ? 」

山城「うん? 」

龍田「絶望じゃない? 嫉妬で私殺されちゃう」

山城「はいはい」

龍田「あなたはちゃんと祝福してね? 」

山城「傷舐め合う仲よりはマシね。絶対嫌だけど」

龍田「はいはい。…………いつ、帰ってくるのかなぁ」



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< 幸せでも不幸せでも、あぁ、ただ酒があれば >







提督「推定最速情報お届けするけど覚悟できた? 」

叢雲「させられてるわよ。あんたがあんたである所為で」

提督「そりゃあ重畳。ちょっと前に佐世保隷下で反乱騒ぎだか蜂起騒ぎだかが始まったんだけどさ」

叢雲「はぁ、割とそれ重大事よね。愛宕とか加賀くらいしか今知らないんでしょう? 」

提督「まぁね。でさ、面白いのがこの後厳島が似たようなことやる予定らしいんだよね。
呉も江田島も岩国も無視して」

叢雲「最ッ悪ね。何がやりたいのか知らないけどよくその無様さで反乱なんて暴挙ができる」

提督「やらなきゃならないと思ったんじゃない?
同情はしないし共感もできないけど」

叢雲「ハンッ。……で? 」

提督「別に。ここに釘付けにされてるだけかな。
赤城がどう出るのか見たくて女の子一人恐喝はしたけど」

叢雲「あ、そ。……割とまだ眠いんだけど寝てきていい? 」

提督「えー? 暇だからむーちゃん話し相手になって? 」

叢雲「むーちゃん言うな。
…………その余裕面が歪まないこと祈ってやるから、良いボトルくらいもってきなさいな」


< 踏み出して、投げて、あとは賽の目を >







提督「札が無いやつは徒手空拳でやるしか無ぇし、
金や人望が無いやつのチップは生命しか無ぇよ」

叢雲「札って大事よね。それが汚い金で贖った物だとしても」

提督「そりゃあね。クズ札を摑まされる可能性があっても無理して買い取ったリスクの分俺は強いよ」

叢雲「みたいね。……今回もいけそうなわけ? 」

提督「今回の主役は俺じゃないしなぁ。
たまたまいいタイミングでここに釘付けって聞いたからさ、ね? 」

叢雲「あん? 」

提督「“ ここでこうやったらどうなるんだろう…… ”みたいなの分からない? 」

叢雲「あー……ここで大声出したら周りは、とかそういうの? 」

提督「そうそう。当然今回のことも知ってた筈の赤城が珍しく何も言ってくれなかったからさ、
赤城の札一枚破り捨ててやったらどう反応するのかな、って」

叢雲「最高ねあんた」

提督「だろ? 」

叢雲「ええ。……私、ここであんたのこと張っ倒したらどうなるんだろう、って思ってるけど」


< 特に荒れる理由も無いので >







蒼龍「あぁ、最悪……私は何でもないただの“ 艦娘 ”だから意味があったのに」

高雄「残念でしたね。……どうにもなりませんし飛龍さんたちと飲みに行っては? 」

蒼龍「そんな気分じゃない。……飛龍はどうやって呼んだの? 」

愛宕「ちょっとした、魔法? 企業秘密? 」

高雄「元々抱き込んでいたの、とか言ってほしい? 」

蒼龍「そうだったら飛龍のことさすがに恨みそう」

高雄「私でもそうなるかも。……でも、あんまり落ち込んだりはしてないのね」

蒼龍「相当落ち込んでるよ? でも、うーん……なんていうかそこまでの損でもない、みたいな? 」

愛宕「? 」

蒼龍「一応私赤城さん個人の同志みたいなものだからさ。
カバーのためによく分からない特務に在籍したりはしてるけど」

高雄「へぇ」

蒼龍「でも、まぁ? 少々閣下は飛龍にあんまり話してるわけじゃないみたいだし。
いいとこ自分の損になるようなことするな、って釘刺してきただけだし」

愛宕「あの人の大目標の一つはもう達成されてるものねぇ~」

蒼龍「はいはい結婚おめでとう。……だからたぶん変な感覚だけど私って今まで通りだと思うんだよね。
あの人は自分が幸せになりたいだけで反乱擬きにも私たちの目的にも興味無いみたいだから」

高雄「それは素晴らしいことね」

蒼龍「それはそう。シンプルで分かりやすいもんね」

愛宕「そうねぇ。……ふぅ、取り扱えず、紅茶でいい? 」




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2018/10/28

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2021/07/17

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【艦これ】提督「カップサイズ幾つ? 」蒼龍「I だけど」 - SSまとめ速報
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【大湊警備府】






提督……重婚約中。最低でも魂は道民

高雄……婚約中。飽きたら殺す約束を大切にしている

愛宕……婚約中。飽きさせない努力を怠ったらヤバい

加賀……指輪持ち。猫と後輩には勝てない

雲龍……指輪持ち。そんなものより欲しいものがある

天城……指輪持ち。あなたに酔わせてくれればそれで

明石……指輪持ち。街の電器屋みたいな化け物

叢雲……かつて全く似合わない冒険をした

漣………かつて不愉快極まる冒険をした

瑞穂……この期に及んで自覚が足りないとかなんとか

海風……お姉様が増えているような気がしている

江風……飲むのは好き。実は飲まされるのも好き

Littorio……翌朝プッタネスカを笑顔で出してくる女

Roma……無名の服飾職人として生まれればよかった

龍田……恋しちゃったんだから仕方無いし諦めない

扶桑……指輪持ち。苦労しているようで実はさせている

山城……指輪持ち。苦労させられているのに酔える女

阿賀野……好きなものは妹たちと歴史と家庭菜園

能代……幸せな恋愛もと結婚をしたいと自称している

涼月……自然と首輪を着けられても受け入れられそう

初月……中二病なのか子供なのか乙女なのかは不明

涼風……クズといえばクズ。別に否定もしない

旗風……辣油至上党ピュア分派キレ芸分会

松風……時折姉妹の言う常識が分からなくなる

伊13……分からないことは聞かなかったことにする

伊14……聞いてもいないのに分かったようなことを言う


【横須賀鎮守府】






金剛……女神。世が世なら聖女と呼ばれるタイプ

霧島……女神と言われる理由を理解しつつ納得はしない

時雨……狗。最後の最後で甘さに泣くタイプ

夕立……狂犬。餌さえ与えれば実は操縦できる

春雨……自嘲タイプの毒を自覚して吐く女

浜風……自他の太るという認識の差に漸く気付いた

鈴谷……女神。現代でこそ輝くタイプ

鹿島……失恋を失恋と思わないのには評価が分かれる

若葉……意図した餌付けのできない餌付け必須の生き物

Graf Zeppelin……紳士役と淑女役は決して矛盾しない

Warspite……淑女役なんかよりも乙女役が好き

Aquila……楽器以外に得意なもの、あったらいいね

Pola……酒を捨てる恋の存在に酒を賭けるタイプ

大淀……モラルの高さ指折り。指くらい折ってやりたい相手もいる

那珂……自称人間。他称紛うことなきアイドル

満潮……いい加減吹っ切れない自分にも慣れた

大井……永遠に恋をしているのがきっと幸せなんだ

Maestrale……騒ぐのは好きだけどいつも冷静にさせられる

秋雲……実は料理が上手い。そしてそれは茶色い

速吸……クソ映画、ゲテモノ好き、ツーアウト

あきつ丸……面倒なことが嫌いな面倒事吸引タイプ


【大湊警備府長期移籍中】






赤城……不憫な扱いをされる自分のキャラもそれはそれで


【横須賀鎮守府②】






蒼龍……超絶普通の超絶可愛くて超絶強い女の子

飛龍……超絶普通の超絶可愛くて超絶強い女の子


改めて前の

【艦これ】龍田「私とあの人と……愛宕と高雄、とその他」
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大分前にやろうと思っていた流れな気がしないでもないです

これからもよければよろしくお願い致します
ありがとうございました



< 住めば都とはいいつつも >







飛龍「ふぁ……飲んだなぁ。なんかもう取り敢えず、飲んだ? 」

加賀「そうね……飲み過ぎ」

飛龍「鏡見てよね。……いっつもこんな感じなんです? 」

加賀「大体それなりには。その分訓練なり自主鍛錬の追い込みが愉快な場所ね」

飛龍「自己管理できないと死ぬ感じかぁ」

加賀「周りの目を気にできるなら問題無いわ。それに」

飛龍「それに? 」

加賀「そんな女、いつの間にか中身を変えられてるか異動させられるし」

飛龍「なるほど把握。……嵌れば居心地いいんだろうなぁ、ってのは分かりました、うん」


< 住んだことないので都じゃない所へ >







叢雲「ふぁ……で? 半日経ってどうなったわけ? 」

提督「取り敢えず竹敷は瞬殺された。厳島は何か意味も無く立て籠ってるけど報道規制ガッツリ」

叢雲「然もありなん、ってところだけど……予想通り? 」

提督「まぁ、対馬なんて重要拠点でまともな反乱なんてできるわけないし」

叢雲「麗しき同期の桜も佐世保にいるし? 」

提督「よく覚えてんな。呉行ったり佐世保行ったり動き多いやつなのに」

叢雲「ようはその人が発端だったわけでしょう?
あんたがよく分からない動きで赤城を牽制したのって」

提督「まぁね。……悪いことはしてないよ? 」

叢雲「法的に、ってだけでしょそれ。実際法的にも怪しいと思うけど」

提督「じゃあ言い直そっかな。悪いことはしたつもりは無いよ? 」

叢雲「最悪じゃない。どっかの誰かにとっては」

提督「そうかもね。……どうする? たぶんそろそろ内部浄化するだろうけど厳島観光、行く? 」


< 結局どういう方法で集めても人望があれば >







叢雲「内部崩壊ですらないわけね」

提督「何年も前にあったのより根回し十分じゃないしなぁ。
一部の将校と“ 艦娘 ”の皆さんが壮大な引き籠り始めただけだし」

叢雲「少なくとも私たちの前の家で蜂起したやつは物凄く慕われてはいたものね。賛同者も身内では多かった」

提督「うん。……行く? 」

叢雲「まぁ……あんたが行きたいなら? 観光でも制圧でもどっちでも、いいけど」


< プレゼントされる方が当然好きです >







提督「観光なら行きたいけど残念。蒼龍と飛龍がいるから無理かな」

叢雲「ふぅん? 」

提督「蒼龍は俺を監視、というか抑えてろって指示受けてるわけだし?
全く忠誠心も義理も無い相手の指示とはいえ守ってるようにさせてあげなきゃじゃん? 」

叢雲「で、表向きは飛龍の演習を監督、と。良い意味でも悪い意味でもあんた動けないのね」

提督「そういうこと。……だからさ」

叢雲「はぁ……何? 」

提督「愛宕と観光、してきて? 漣も連れてっていいから」

叢雲「はいはい。…………誰に何のお土産を渡してくればいいわけ? 」


< テキトーにお紅茶でも飲みつつ >







蒼龍「ご丁寧に一人部屋二つ用意してるとか本当アレですね。
どこまで予想して計画組んでたのか」

愛宕「さぁ? 私はお部屋二つ用意しておいてって金曜日の夕方に言われただけだし。
大湊警備府に於ける飛龍型航空母艦飛龍と蒼龍型航空母艦蒼龍の演習に係る計画、
とかいうよく分からない書類は飛龍が直接持ってきたし」

蒼龍「そんな思い付きみたいな計画が軍にあってたまるか、って感じですね」

愛宕「そうねぇ……私も普通に困っちゃいました」

蒼龍「誰に嵌められたのか、っていえばまぁ直接はここの女衒なんだろうけど……誰が糸手繰ってんのかなぁ」

愛宕「知ーらない。たぶん高雄も知らないし断片的に知っててギリむーちゃんくらいかなって」

蒼龍「むーちゃん? 」

愛宕「我が警備府のママこと叢雲様」

蒼龍「あ、そう……取り敢えず赤城さん待ってあとはそのなんとかに係る計画の通り遊んでいけばいいのかなぁ」


< 茶番劇はいつも楽しく >







龍田「私が言うことでもないと思うけど涼風ちゃんはどうするの? 」

提督「どうも。別に今回は何もやってねぇしされてねぇし。
なんなら俺あいつの所属してるとこに迷惑かけられたこと無いから」

龍田「ふぅん……? 」

提督「寧ろ手組んだことの方が多いし」

龍田「そう……これ、あげようかと思ったのに」

提督「録音データ? 残念だけど俺も殆ど同じもの持ってるから」

龍田「……なんで? 」

提督「さぁ? 」

涼風「はぁ…………わざわざ目の前でその演技してくれるアフターフォロー、嬉しくって泣いちゃうね」


< 楽しい遠足は帰ってくるまでが云々 >







愛宕「えー? 」

漣「えー? 」

提督「急で悪いな。でき得る限り急いでヘリ乗ってください」

愛宕「大分高くつくけど? 」

提督「ツケといて。俺が楽なときに倍にして返すから」

漣「ダメなギャン中みたいなこと言いやがる。……むーちゃんは? 」

提督「むーちゃんはもう準備中。軍師袋その一渡しておいたから中身読んでるかも」

愛宕「軍師袋……? 」

漣「あー、はいはい把握。でもそれ軍師袋ってよりストレート指令書では? 」

提督「かもね。質問は? 」

漣「バナナはおやつに含まれますか? 」

提督「含まれるしお幾ら分持ってってもいいよ」

漣「わーい。綿飴マシーンでも持ってこ」

提督「アホかお前。……じゃ、そういうことで、よろしく? 」


< 怪訝な者を見る怪訝な者を見る怪訝な者、を見る…… >







雲龍「……? 」

飛龍「……? 」

雲龍「…………? 」

飛龍「…………? 」

雲龍「……………………? 」

飛龍「……………………あの、何か、言って? 」

雲龍「? 何故? 」

飛龍「うぅん……? 」


< でも激変といえば激変 >







飛龍「えーと、え? 何か訊きたい感じしてたから。
昨日の夜は特に話したわけでもないし」

雲龍「どう切り出せばいいのか探ってたんです」

飛龍「あ、そう……何か不思議ちゃん度はあんまり変わってないんだね」

雲龍「おお……おお……」

飛龍「? 何? その反応」

雲龍「ねぇ聞いた? あんまり変わってないですって」

飛龍「は? 」

天城「一言二言話せば意見も変わると思いますよ」

葛城「まぁ、パッと見どこか劇的に変わったってわけでもないし」

雲龍「まったく……つまらない妹たちね」

飛龍「ん、んんっ……? 」


< 挨拶は大体それなりにいっつも大事なので >







飛龍「えーと……えぇ、いきなりアホみたいに飲まされた挙句?
ホストになるべき? 三人出てこなかったけど? 改めてちょっとの間よろしく? 」

天城「よろしくお願いします? 」

葛城「よろしくお願いします? 」

雲龍「飛龍さんのベッドでよろしくすればいいんですか? それとも私の部屋? 」

飛龍「は? 」

天城「よろしくお願いします」

葛城「よろしくお願いします」

瑞穂「これが今の雲龍さんです」

飛龍「ん、うぅん……? うん? 」


<見境無いともちょっと違う >







雲龍「で、どっちが、いい、ですか……? 」

飛龍「雲龍とはよろしくしないことにするからどっちもいいや」

雲龍「ふふ……つれないヒト」

天城「はぁ。…………そうやって突っ返される度に楽しそうなのって別にあの人とか天城限定でもないんですね」


< 全部投げた方が楽だったので() >







高雄「愛宕たちはそろそろ着いたでしょうか」

提督「まぁ、遅れててもそろそろなんじゃない」

高雄「ですかね。……よくよく考えなくても」

提督「うん? 」

高雄「こうなることを半ば予想していたわけですよね?
だから蒼龍さんが迎えってことも分かっていたし飛龍さんを用意できた」

提督「まぁ……割と賭けではあったんだぜ?
失う賭け金の少ない賭けではあったけども」

高雄「はぁ」

提督「土曜か日曜だろうなーとは思ってたけど、
土曜にやられてたら飛龍は間に合わなかったし」

高雄「ふぅん……でも別にそれでもよかった、と」

提督「横須賀所属の飛龍を演習の為に女川要港部に派遣、っていう情報を偶々知っちゃって、つい? 」

高雄「どこまでが偶然なのかなんてくだらないことは訊きませんけど飛龍さんはどういう理由でここまで呼んだんです」

提督「空母組多めだしこっちでも演習やっていいですか? って色々なトコにお願いしただけ。
そういうわけだから一応ちゃんと演習はやらないと駄目だぞ」

高雄「それは別に構いませんけど」

提督「うん。……飛龍には殆ど説明してないんだよなぁ。
蒼龍が飛龍に対してどういう理由で横須賀空けるって伝えてたのか、
それとも飛龍が女川行くからって自分はその間横須賀いるように見させてたのかも知らん」

高雄「そうですか。……控えめに言って、最低では? 」


< オブラートは勝手に破けました >







提督「そう? 俺がテキトーに演習計画上申してたってことにでもすればいいんじゃない」

高雄「蒼龍さんは別ルートから先に到着していて、
あくまで時間があったので街にでも行っていたと? 」

提督「うん。俺が飛龍に言ったのはね、
“ 蒼龍はお前の為にちょっとだけ後ろ暗いことしてるっぽいよ? ”だけだから」

高雄「“ ちょっとだけ ”」

提督「“ ちょっとだけ ”、“ お前の為に ”」

高雄「そうですか。…………控えめに言わないとなるともう本当に最低の極みでは? 」


< 本気で上手くいってほしいとき程反対に >







提督「つってもなぁ……赤城は良いビジネスパートナーだし、
赤城の同志であるところの蒼龍も間接的にはパートナーではあるけど」

高雄「ええ」

提督「常に味方ってわけでもなかったわけだよ。
お互いがお互いを意識していないところで妨害し合ってたこともあるし」

高雄「それはまぁ……そうでしょうね」

提督「だからさ、蒼龍には頑張って誤魔化してほしいなって思うよ。
蒼龍に直接的なダメージが無くて一番嫌がりそうなのが、
飛龍に嘘吐かなくちゃならなくなることっぽいからこうしたんだし」

高雄「はぁ……」

提督「ん? 幻滅した? 」

高雄「実は特には。飛龍さんがあなたの駒だったって言われても今更幻滅する理由が無いです」

提督「そんなわけ無いから安心して。
……久々に凄い自己嫌悪するくらい上手い流れだった気は、するけど」


< 詰め >








高雄「まぁ……そんなことはどうでもいいんです。予想、してたんですよね?
佐世保隷下での蜂起とそれに連動して蜂起する厳島」

提督「なんならそれ以外の打診受けた拠点がどこもかしこも風見鶏やったり帝都に報告したりしてるのも幾つかは」

高雄「たぶんそんな雑に言うものではなくて殿下だとかあきつ丸だとか数人しか知らないことなんでしょうけど……」

提督「いや? 別に俺、殿下にもあきつちゃんにも直接は聞いてないよ」

高雄「信じさせてほしいものね。……知って、いたん、ですよね? 」

提督「え? うん」

高雄「つまり、私の誕生日がこうなることも知っていた上に、
なんなら蜂起日の関係上結末がこうなることがベストだったわけですよね?
キレていい? とか訊いてきたのもほぼ演技だったわけですよね? ね? ねぇ? 」

提督「え、いや、いやいやいや、ちが……そうじゃなく……うーん…………あー……えぇ……………………いやぁ……どうしよ」


< 寝っ転がってれば良いわけでもないのが困る >







愛宕「ふぅ……ヘリってどうも好きになれないのよね、特に快適ってわけじゃないし」

叢雲「まぁ、五時間も六時間もずっと乗ってて楽しい乗り物ではないわね」

漣「腰が痛みますなぁ……これはふかふかベッド直行コースで間違い無い」

叢雲「んなわけ無いでしょうが。一応名目上は大湊からの増援なんだから」

漣「増援っつってもあれじゃん。このお船から遠巻きに厳島眺めてるだけでしょ? 」

叢雲「まぁ、抵抗の自壊と同時に呉の主戦が突入して終わりね」

漣「じゃあ折角三人いるんだし一人くらい寝ててもいいじゃん」

叢雲「責任者に挨拶はしないとあいつの面子的に問題でしょうが。私はそれでもいいけど」

漣「漣もそれでいいっす」

愛宕「私もそれでいいかなぁ」







あきつ丸「……あれに話しかけるのでありますか」

時雨「これ見よがしにチラ見してきてるんだから早く行きなよ。
…………久々に真っ当でも真っ暗でもない半端な理由で横須賀外にいる気がする」


また誰か忘れているような気が今更……

ありがとうございました


< なんか取り敢えずそーいう日なんです >







飛龍「あのー、一応これ報告書の類いガッツリ用意しなきゃいけない演習なんですよね? 」

提督「え? まぁ……そうかな」

飛龍「そうかな、じゃないんだけど……やる気無いの? 」

提督「あるある、超やる気あるわ。もう今すぐ報告書書けるくらいやる気ある」

雲龍「つまり結果は頭にあるので所定の弾薬を消費すればあとはなぁなぁでいい、ということね」

飛龍「別に今更真面目にやれとは言わないですけど……うん? 」

蒼龍「楽できるんならそれでいいじゃん。なんか夏でもないのに無駄に暑くなってきたし」

飛龍「まぁ、模擬戦とか言われたのに実弾バカスカ使ってるし普段横須賀いるときより実戦仕様な気はするけど」

提督「そう? あぁ、うん……よかったね……」

飛龍「……なんでこれこんなにやる気無いの? 」

雲龍「五月病? それとも賢者タイム? 」

提督「なんでかな……なんでだろう…………うーん……? 」


< ちなみに演習は終わりました >







雲龍「じゃあ賢者タイムということにしておきましょうか。
いつも通りここでその時間消費してくれてベッドで出さないなら私はそれでいいから」

飛龍「ふーん……? 」

提督「……なに? 」

飛龍「いーえー? 女と寝るときは結構頑張ってるんだなって」

蒼龍「そだね。いい年してるくせに」

提督「どうかな……そう? 」

高雄「私はあなたしか知りませんので比較ができません」

提督「だそうですけど」

蒼龍「女の欲って本当は比較対象なんか無くても比べられるからね。やるじゃん」

飛龍「これで複数御せるとか凄いね」

提督「あ、そう。…………何で露骨に上げ始めたの? 何のお願いも聞かないよ? 」


< 私じゃない私ならあなたは私のどんなところを…… >







雲龍「ふふ……ケダモノはご奉仕好きなんです」

飛龍「あなたたちがあなたたちじゃなかったらそうじゃなかった気がするけど」

雲龍「? …………ん……うん……? 」

提督「おい……余計なこと言うなよ。なんか納得して考え始めたぞこいつ……」


< ツッコミ待ちとまでは言わないが >






加賀「蒼龍たちも中々やるものね」

瑞穂「まぁ……江風さん蜂の巣どころじゃないですもんね」

加賀「ええ。あなた、もう少し見ないで動けないの? 」

江風「見ないで動くってなンだよ……というかさ、あの、痛いンですけど。
もう少し優しく引き揚げてくれませン? 」

加賀「? いい加減慣れないの? 」

江風「痛みに慣れることは無いかなー、って」

加賀「おかしいわね。私はもう全身傷だらけなのに特に痛むところも無いわ」

海風「不感症? 」

初月「あいつにそういう暴力性は無かった筈だが」

龍田「メンタルのことじゃないの? 」

加賀「…………」

瑞穂「……さすがに今のは加賀さんの所為では? 隙が大き過ぎたかと」


< そこさえ諦めて膝を突かないのならば >






瑞穂「はぁ……で、どういう意味なんです」

加賀「? あなたもじゃなくて? どうでもいい他人の為に戦わされて、
ただ身体が直るという利点を活かして海にいるじゃない」

瑞穂「まぁ」

加賀「この身に傷を受けていないところなんてきっと無いわ。単に直るだけで」

瑞穂「……」

加賀「だからそう、ある意味一番傷が浅いのは心の柔らかいところかもしれない」

瑞穂「…………」






江風「ま、心の柔らかいところに傷が無いとは言ってないンですけどね」

海風「そうだね。…………まぁ、きっと皆加賀さんと同じなんだけど」


< 最近はわざわざ探すまでもなく会費だけで観られる >







蒼龍「ま、一言申し上げればですね、提督閣下」

提督「なんだね蒼龍くん」

蒼龍「場末の娼婦であろうと公爵夫人であろうと擬態できるのが真なる役者である、そう考えますね」

提督「そうかも? 」

蒼龍「かもじゃなくて確定です。……で、ですよ」

提督「はい」

蒼龍「傲慢とか言われたら困るくらいなんですけどね、
この映画の役者はなんなんですか。私が演じた方がたぶん何万倍もマシですよ」

提督「だろうね。でもだからいいんじゃないか」

蒼龍「はぁ……? 」


< テレビの尺稼ぎなんて甘いものだよね >







提督「適度にグロくて過度に汚い。
監督の頭空っぽでついでに脚本も演出も空っぽの虚無映画にまともな演者出したら失礼だろ」

蒼龍「ごめん本当に何言ってるのか分からないんだけど」

提督「なんで? 」

天城「何故でしょうね……なんで? なんて疑問を持つことに対してですけれど」


< クソ映画を観るときクソ映画もまたこちらを >







提督「うーん……説明するものでもできるものでもないんだけど」

蒼龍「はぁ」

提督「例えばお前が百点満点のテストをつくったとして」

蒼龍「ええ」

提督「0点の答案出してくるアホが二人いるとするじゃんか」

蒼龍「そんなやつさすがにいないと思いたいね」

提督「それがいるんですよ。……何も分からんから名前だけ書いて空白で突っ返してくるやつと」

天城「トンチキで訳の分からない単語の羅列かも怪しい解答で埋めてくるのがいる、ということですね」

蒼龍「つまりこーいう映画はそのトンチキ答案であなたたちはそれを観て嫌な笑い方してるんだ」

天城「たち、なんて言い方しないでほしいです」

提督「君はもうこっち側だぞ」

蒼龍「だよね。私とあなたたちの間にある溝はあなたたち二人の間にある溝より、広いよ」

天城「…………」


< 裸の王様とはちょっと違うかな >







漣「くっそだるかった……こんな美少女は高貴で壊れやすいお姫様レベルには扱ってくれなきゃ困るね」

時雨「ただの喋るガラクタでしょ」

漣「その二つを兼任してるだけなんだよなぁ」

時雨「ブリキのお姫様? 」

漣「川本真琴なんてよく知ってるね」

時雨「『ブリキの姫』は兎も角曲の方は普通に有名じゃないか」

漣「っても結構前のが多いと思うけど」

時雨「まぁ、ほら、それこそ僕らって暇を持て余したブリキのガラクタだからさ」

漣「美少女プリンセスだけどね」

時雨「はいはい。……そう扱ってくれる人がいなきゃ、お姫様はお姫様足り得ないけど」


< 今日はホテルでゆっくりと >







愛宕「高級将校だとか政治家の皆さんっていうのは会議が好きねぇ……」

あきつ丸「会議を開くことで安心できるといえばまぁ、素晴らしいことであります」

愛宕「巻き込まれる下々にはたまったものじゃない気もするけど。
ま、今回はあの人の名代でも無言でいいから楽できていいかな」

あきつ丸「そうだな。結論が決まった会議では発言権なぞ最初から無い方が良い」

愛宕「そうよね? ……明日と明後日くらいは観光していってもいいのかしら」

あきつ丸「自分と時雨が監視になる上でここのまともな軍人には秘匿されるが」

愛宕「ふふ、ちゃんと早く寝て明日はしっかり御粧ししなくちゃ」

あきつ丸「そうか。……大湊の女衒もよく不安にならないな。こんなものを野放しにして」


< 好き、ということ >







愛宕「んー? どうして? 私、擬態も得意だし今日みたいに壁のシミ? 椅子の埃?
みたいなのやるのも得意なんだけど」

あきつ丸「不穏な行動などしまいがどこで遊び歩くのか分かったものではないだろう」

愛宕「私、あの人のこと、好きだから」

あきつ丸「はぁ、それくらい分かるが愛宕殿も一応は女の端くれでありましょう? で、女衒殿もあれはあれで男だ」

愛宕「だからね、私、あの人のこと、好きなの。それくらいちゃんと伝えられるのよ」

あきつ丸「そうか。いや、いい、その先は聞きたくない。
信じるから嬉々としてどう安心させているのかなど聞かせないでほしいですあります……」


< 半身 >







叢雲「では、頼まれていたものはしっかり渡しましたので」

「あぁ、確かに。……ところで叢雲殿」

叢雲「何でしょう」

「あいつは、息災か? 」

叢雲「まぁ、たぶんあなたが想像している通りに想像の何倍も元気だと思います」

「ふふん、であろうな。そうでなくては困るが」

叢雲「あ、そう……あなたと海軍省の銀縁眼鏡の人とあいつ、よく仲良くいられますね」

「気が合うんだ。趣味は全く合わないが」

叢雲「女の趣味も? 」

「あぁ、合わない。私も銀縁の馬鹿も人間の女しか愛せないよ」

叢雲「健全でよろしいことですね。……お酒は飲みます? 」

「今夜のお誘いかな? 会議は終わったし残りの書類も喜んで投げ捨てるが生憎少女と入れる店など

叢雲「ここ、あいつが予約入れてるみたいなのでよろしくお願いしますね。
銀縁の人も後から来るみたいですよ」

「なるほど。…………あぁ、そこまで信頼しているのか。これでは名代どころか……いやいや」


< 横須賀の明けない夜 >






鈴谷「ところで今日は時雨ちゃんの誕生日なんだけど」

春雨「どっか消えましたね」

浜風「あきつ丸さんもいない以上つまりそういうことです」

大井「厳島か竹敷か知らないけどご苦労なこと」

鹿島「勤労感謝の日は休めない、みたいな? 」

速吸「全然違うと思いますけど」

那珂「あのー……えーと……もう一人の主役に誰か構ってあげて? 」

大淀「人気者だし別にいいじゃないですか」

霧島「はぁ……せめて時雨さんがいれば適度に毒突いてくれたりして平静でいられるのに」







金剛「へーい! プレゼントに孫の手なんて入れたの誰デース!
一緒に入ってるペディキュアは嬉しいケド! ありがとー!
……って誰デース! 青汁セットなんてもう三セット目デース! 」


ありがとうございました


< 全て素直な本音である、とは言わないけれど >








漣「あれ? 朝帰りじゃなかったんだおはよー」

叢雲「おはよ。……そんな相手じゃないし殆ど仕事みたいなものよ。
なんならサービス残業甚だしいわ」

漣「漣たちって個人事業主みたいなものだからどの道残業代なんて出ないんじゃない? 」

叢雲「個人事業主でも残業代が出る場合は往々にしてあるけど……まぁ、出ても精々修繕費みたいな感じか」

漣「どうかな。……どうだった? 」

叢雲「今回の顛末と反省会みたいなものね。
あいつの信頼する化け物、っていう評価は凄く便利だなって思ったわ」

漣「ふぅん……まぁ、どうでもいいといえばどうでもいいんだけど」

叢雲「ええ。…………ただ」

漣「ただ? 」

叢雲「やっぱり牡蠣は生かシンプルに蒸したやつが美味しいな、って」

漣「あ、そう……結論が物凄くどうでもいいね。むーちゃんらしいけど」


< 普通に頭脳労働の域 >







提督「どういう流れだよ……俺に剣術指南させるってあんま意味無ぇと思うぞ」

江風「加賀さンに言われたンだよ。私のはあくまで超反応と膂力がある前提の撃剣擬きだから、って」

提督「俺ができるのは兵学校レベルの剣道とそっから派生して同期と遊んだ剣術擬き未満なんだけど」

江風「それを理解する、というか体感するのにも意味があるンだろたぶん。
いきなり化け物基準でぶっ叩いたりしないし感覚野弄って超反応しないから本気でやって」

提督「はぁ……打たれると思ったらそこだけはガードか硬化させろよ。眠過ぎてそこまで気回らない」

江風「ン……」






雲龍「おお……様になるものね」

天城「何故お互い防具を着けずに木刀なんて振り回しているんでしょう」

加賀「私のやる気が無かったからよ。今日は寝起きであの人が元気そうだったから頼んでみたの」

扶桑「…………正直が美徳になるとは限らないってこういうことなのね」


< 北辰一刀流とか普通に結構現存してはいる >







加賀「とはいってもこれはこれで意味があるわ。
まともな人間レベルの反応さえ今の江風には覚束無いって理解できるじゃない」

扶桑「まぁ……そうでしょうか」

雲龍「江田島って今でもあんな剣術擬きおしえているんでしょうか」

天城「たぶんというか絶対おしえてないでしょう。
あれ、剣道というより本当に剣術の類いに見えますけど」

加賀「まぁ、現代でも一応命脈が続いてはいるもの。
……私でも反応を同じレベルに抑えると勝ち負けするくらいには強いし」


< 打ち合った時点でそれは >







提督「ん……こう、なんていうかな、両手を離して握るのにも意味はあるんだぜ」

江風「一応それ加賀さンにおしえてもらったけど軽くて柄が長い竹刀前提の話じゃねーの?
バットでもゴルフクラブでも両手くっつけて握るもンだろ? 力込めたいンだから」

提督「木刀持ってる同士で手離したり着けたりしてる俺にさえ着いてこれないやつの言うことではないな。
……たぶん加賀も言ってたと思うけど」

江風「うン」

提督「バインドとか握りはあくまで補助でしかないの。
握って、回転運動考えて、振り抜く。それをどこまで突き詰められるかが重要で」

江風「ン」

提督「先手を取り切るか、相手の先手を殺す。それができるならもう勝ってるわけ。分かれ? 」

江風「ン、ンン……理屈は、分かるけど」

提督「そりゃ常に両手くっつけたまま相手に着いていくか相手を引き離せるならそれでいいよ。
でもまぁお前が勝ちたいやつはお前より上だろ?
小手先を覚えろって言ってんじゃなくて自分の幅を広げろって言ってんの」

江風「ン……じゃあ江風も両手離してやってみた方がいいわけ? 」

提督「そんなわけ無いだろ。お前は俺より力強いんだから」

江風「はぁ? 」

提督「これだから自分でも自信無いものおしえんのは嫌なんだよ……あのね」

江風「ン」

提督「早く振るには両手をくっつけて握った方が良い。けど早く振るのが大事なのは何のため? 」

江風「先手を取るため? 」

提督「そう。…………次、一本やったら終わりな。普通に腹減った」

江風「舐め腐りやがる……っても全然見えないし見えても手首回らないしなぁ……」


< どこに勝ちのラインを引くのか >







扶桑「あ、普通に終わった」

天城「終わりましたね。……結局一本も勝てませんでしたけど意味あるんですか? 」

加賀「色々とあるのだけれど……実は多少卑怯というかズルではあるの」

天城「? 」

加賀「あの人は気付いていて匂わせるくらいしかしていなかったけれど、
現代剣道において手首の、所謂ところの“ 回し ”が重要視されているのは本当」

天城「ええ」

加賀「で、筋力も上背も軍人の平均以上あるあの人と精々成人男性くらいに抑えている江風、
しかも一方はどこの何の流派か知らないけれど剣術擬きの経験がある」

天城「はい」

加賀「こういう状況では勝ち目なんてあるわけないもの。
ようはスケールをちいさくした対雲龍、対私のような何かでしかない」

天城「なるほど? 」

加賀「回しに心得があって剣術の方にも理解がある。
おまけにプライドなんて全く無くて勝てればいい、そんな人に勝てるならそれは……何? 」

雲龍「いえ、あの人の振りを見てるとこう、単純に格好良いなって。濡れそう」

加賀「…………」

扶桑「…………」

天城「…………なんだかもう全部どうでもよくなってきました。朝食、食べに行きましょうか」


< 身から出た鯖() >







松風「僕お魚に美味しく食べる以上の興味は無いんだけどさ、
八戸沖がそれの特産地なのくらいは知ってるんだよ」

伊14「脂の量がどうとか言って毎年やたら食卓に載るもんね」

松風「うん。…………何でまともな演習の筈なのに水着に鯖が入っているんだい? 」

伊13「さ、さぁ……? 」


< カワイイ is ジャスティス >






高雄「はぁ……猫」

加賀「そう、猫」

高雄「……猫」

加賀「ええ」

高雄「…………」

加賀「…………」

高雄「…………まぁ、あの人が許可を出したんなら私は何も言いませんけれど、増やす意味あります? 猫部屋」


< 体裁というものの重要性 >







加賀「増やす、というよりはお引越しね。親子七匹で住まわせるにはちょっと狭いと思うの」

高雄「運動不足とかそういう話ですか? 」

加賀「それもあるし、単純に可哀想じゃない。鳥籠の鳥とまでは言わないけれど」

高雄「まぁ、サンとエリザベスは割と頻繁に脱走しますものね」

加賀「ええ。場所はもう決めてもらったので何人か適当に連れて行くから」

高雄「分かりました。……一応報告書をつくるのは真面目なのかなんなのか。
どうせ書類上は資料室だとか研究室の類いになるんでしょうけど」


< 飲む、飲まれる、飲まされる >







天城「金曜日って憂鬱といえば憂鬱ですよね」

山城「どうして? 私たちにとっては曜日なんて有って無いようなものじゃない」

天城「まぁ、今更月月火水木金金なんて言いませんけれど……」

龍田「曜日感覚は大事なのよ、なんて言いながら金曜日の夜は盛り上がるじゃない? 」

天城「そう、それです。精々カレーでも食べればいいじゃありませんか」

山城「そこはまぁ……緩い当番制にしている以上どの曜日もメインを張る女の好みと気分だから」

龍田「と、言いつつ今日はカレーみたいだけど」

天城「飛龍さんが食べたいと言ったそうですよ」

山城「ふぅん……雲龍って割と希望は通してくれる方よね。
私や龍田は当日に言われたって基本叶えてやらないけど」

龍田「だって面倒じゃない? 当番だなぁ、って思ったら何日か前から食材確認して何となく副菜とかも考えるんだし」

山城「そうね」






飛龍「いや、本当これ……何か悪いことしたみたいじゃない……パスタの予定だったんでしょ? 」

雲龍「? 別に困るのは私じゃないので」

飛龍「んん???? 」


< 手癖と慣れとそれからちょっとした冒険と >








龍田「それで? 今日の夜天城ちゃんなの? 」

天城「いえ。明日も特に当番は無かった筈です」

山城「今日の夜は姉さま、明日の朝は高雄、お昼は馬鹿男ね」

龍田「ふぅん……パスタからカレーになったとすると」

山城「何のパスタにするつもりだったのかは知らないけど、
たぶん野菜の類いを減らしてほしい食材の減りなんでしょうね」

龍田「逆よりは楽? 」

天城「扶桑さんなら煮物類だとかで対応してくれそうですね」

山城「明日の高雄もまぁどうということもないと思うわ」

龍田「となると問題は少将閣下かぁ」

天城「その頃には消費されてバランス良くはなってそうですけれどね」

山城「そのバランスをすぐに破壊する男、というのが問題なのよ」

龍田「カレーを続けてきたりはしないでしょうけど大量に炒飯つくったりいきなり中華祭りを始めたり」

山城「嬉々として出された分だけ食べる層が多いのもまた……」

天城「ええ。…………書類なんて見たくないからお料理、というのも理解できない話ではありますけれど」


ありがとうございました



< 認めない、と言いたい気もするのだけれど、でも >







漣『や、人としてどうなんですそれは。
いくら化け物の女沢山囲って好き勝手税金使ってね、
その上それで地位維持しながら色んな方面の人間謀略で叩き落としててもやっちゃいけないことって有るんすよ』

提督『無いと言いたいところだね。……それ認めたとしてそこまでやっててこれ以上遠慮することある? 』

漣『あのですねぇ……』






漣「あれから早三年と思うと……まったく、クズは際限無いですね」

提督「あん? 」

漣「なんでもないです。…………ちゃんと結婚したい、とかいう願いだけは崇高なのがやってらんね」


< 決め打ち(外れない) >







提督「んん……うぅん……」

高翌雄「朝からなんですか。また頭のおかしい深淵な問いとやらにでも悩まされていると? 」

提督「…………」

高翌雄「…………」

提督「…………脚が綺麗でスタイルが良いとさ、
タイトスカートって時々すっごい品が無く見えるんだなって」

高翌雄「はぁ。…………惑わせるだけ惑わせてフラフラしているなんて罪深いにも程がありますよ、雲龍さん」


< あなたの欲しい私が欲しい >







提督「え、いや、あの」

高翌雄「まさか雲龍さんではないとでも? 確かに最近の傾向だと誰であっても可能性はありますが」

提督「や、雲龍だよ。……そうじゃなくてね」

高翌雄「はぁ……? 」

提督「ロンスカが好きなのは変わらないから、それが好きなの、好き、大好き。
忌々しげにスカート握るのは違うと思う。ね? 」


< 或いは無意識の行動であったからこその >








高翌雄「あら、気付きませんでした。折角あなたに選んでもらったスカートなのに」

提督「なんならブラウスもベルトも凄い見覚えあるよ……そうじゃないでしょ高翌雄ちゃん」

高翌雄「はぁ」

提督「…………」

高翌雄「…………」

提督「…………」

高翌雄「…………」

提督「…………分かった、分かったから。真面目に仕事する。
ちゃんと午前中に一段落付けて弁解の時間つくるから取り敢えず許して」

高翌雄「…………」

提督「えーと……ほら…………うん、それ、そのレジュメ、くれ」






高翌雄「…………特に意図したわけでも無いけれど……チョロ過ぎて心配になりますね」


< 私の欲しい私が一番好きで嫌い、なのが好きなあなたか好き >







天城「姉様? あの……たぶんサイズが合っていないと思うのですけれど」

雲龍「そうよね。取り敢えず朝履いてみてあの人に見せて遊んだから着替えてくる。
このブランドって初めて買ったけれど思ったより安っぽいのも気に入らないわ」

天城「は、はぁ」





葛城「……それで着替えてくるのがより短い丈のキャミワンピ擬きって頭沸いてるのかな? 」


< 昨日と殆ど変わらない今日 >







雲龍「? たぶんこの後あの人まともに出てこないし」

葛城「はぁ? 」

天城「葛城のそれはあの人が出てこないという予想に?
それとも女社会で昼間から品の無い薄着で平然とすることに? 」

葛城「両方とあと雲龍姉ぇに対して殆ど疑問覚えない天樹姉ぇに対してだよ」

天城「? あの人にイカれた女に今更良識を? 」

雲龍「馬鹿な女」

天城「そうですね。早く死ねばいいのに」

葛城「そうだね。…………私ってまともなんだろうか、みたいな疑問覚えたくなかったなぁ……」


< 姉妹愛って素晴らしいなぁ……! >







葛城「や、でもこれ……このキャミワンピってカーディガンと合わせると可愛いね」

雲龍「気の所為よ。私が可愛いだけ」

葛城「はいはい。……ブランド、おしえて? 」

雲龍「適当に合わせただけだからカーディガンの方は……あぁ、いえ、注文履歴を見れば、分かる」

天城「天城は寧ろ先程のスカートに合わせていたボウタイのブラウスの方が……」






江風「???? 」

海風「あの姉妹の中ではスムーズに完結してるんだよ。
……他人には分からないくらいシームレスに色んなもの無視してるけど」


< 嫌がらせプレゼントという親愛 >







葛城「ん、と……あれ、こんなレギンス買ったっけ? 」

雲龍「……さすがに自分の注文履歴を管理できないのはどうかと思うわ」

葛城「そうだけど……え、でもこんなの……何に合わせようとしたのか何か合わせる物を買おうとしたのかも分からない」

雲龍「はぁ……」





天城「……泥酔して天城に着させようとしていた、というのはおしえませんよ。
あんなセンスの無いヨガウェア擬き誰が着るものですか」


< 自分の嫌いなものはさすがにつくらないけれど >







加賀「あなたってこれ、好きよね」

提督「嫌いではないよ。…………君が凄い良い笑顔で食べるから好きなんだろうと思って面倒でも時々つくってるんだけど? 」

加賀「……? 」






扶桑「あのよく分からないって顔、賤しい女の演技よね」

山城「そうですね。…………あぁいう可愛い女の擬態を忌々しく見る姉さま、大好き」






涼風「ドン引きだよもう……」


< や、まぁ、手頃でかつ手間かけた感は演出し易いのですか >







赤城「ふふ……肉寿司なんて中々難しい位置にいますよね。
伝統なんて欠片も無いようで割に前から支持があって、
雑なようでいてそれなりに手の加えようはある。
際限無く素材の品質を高められそうでジャンクな方が丁度良いことさえ」

提督「レンチンした米用意したらフライパン見ながらタレとか混ぜてフライパン見ながら握って引っくり返して乗っけるだけだぞ」

加賀「なんと言われようと私は好きですけれどね。
…………同じ値段の高級品よりは鼻について、同じ値段の低級品より、パフォーマンスは良いと思うし」


< つまり、そういうこと >







加賀「もっと言うとこう、最高級店では出なさそうだけれどたぶん最低級店でも出ないのだろうな、という感想? 」

提督「絶妙なレベルで金だけはあって悪かったな。
同じ値段で鼻につかないものでも自分で用意したら? 」

加賀「ばか。……あなたの手になるものなら別にその辺の泥でも構わない

提督「なんて言うなよ。お前の品位が下がる」

加賀「品の無い女ですけどね。……その辺の泥よりは美味しいもの、いただける? 」

提督「喜んで」






海風「中二病って開き直って続ければある程度はカッコいいよね」

江風「え、えぇ……? 」

能代「……あの人じゃないあの人なんて見下げ果てるとか言ってたくせに」


< サピオセクシュアル >







叢雲「知性と知識と人格が全くイコールではなくて一つが終わってるだけで全部台無しになる見本ね」

提督「俺が? 」

叢雲「あんたが」

提督「そうかな。寧ろよっぽど終わってる部分があっても他でなんとかできる見本だと思うけど」

叢雲「たかが知識で? 」

提督「そんな烏滸がましいこと言わないよ。知性のこと」

叢雲「自分に知性があると宣う男にまともな知性は宿っていないと思うけど」

雲龍「知性ってつまり性格を形成する重要な構成要素でしょう? 」

提督「な? 」

叢雲「……なるほど」


< 歴史ネタって便利ぃ…… >







雲龍「まぁ、でも……な? とか言うのはおかしいと思うけれど」

提督「そう? 」

雲龍「大切な要素とは言ったけど決定的条件ではないし」

提督「でも、でもでも、俺に知性も知識も足りてないとは言えないじゃん?
あくまで君らの思う常識において」

叢雲「…………」

雲龍「…………」

Roma「だからなんだって言うのよ。下見させて強制的に沈黙させるって品の無い知性だわ。蛮人の知恵」

提督「…………」

阿賀野「さっすがRomaさん。ランゴバルドとかノルマンみたいなのは許せないもんね」

Roma「???? 」


< 演習終わりに頭を使う >







Pola「どうぞ~。適当にあった素材でつくりました~」

時雨「さすが料理だけは信頼できるね。ありがとう」

Pola「あの、一々罵倒語を挟まないと感謝もできないんですかぁ~? 」

時雨「つい一言付け加えたくなるヒトが悪いんだよ。……シーフードリゾット? 」

Pola「いいえ~? おじや」

時雨「……おじや? 」

Pola「はい~。BismarckとRichelieuに覚えさせられまして~」

時雨「???? 」


< 演習終わりに哀れみを >








Pola「何人かで飲んでいたんですよ~。“ 害人会議 ”っていうんですけど」

時雨「はぁ? 」

Pola「害のあるヒトたちの集まりじゃなくて害されてるヒトたちの集団って意味で」

時雨「……自称なんだろうねそれ。他称だとさすがに問題になる」

Pola「ええ。異国の地で心細いヒトビトのゆるーいサークルみたいなものですよ~?
単にささやかな悪意があるだけで」

時雨「そうかい。……うん、美味しいよ」

Pola「それはそれは~。……二日酔いになる予感があるから朝までに覚えておいて、
と言われたときはさすがに頭にきましたけどねぇ~……」

時雨「えぇ……」


ありがとうございました






< 脳破壊亜種(事故) >







明石「はぁ……そのどう考えてもサイズの合っていないシャツ着て、どうしたんです」

愛宕「んー? えっと……単純に、間違えた? 」

明石「はい? 」

愛宕「忌憚無く言うとこの部屋って私が女の子を連れ込む部屋なんだけど」

明石「探してきて、忌憚」

愛宕「捨てちゃった。……自分のシャツを用意しておいたつもりがあの人のを間違って持ってきてたみたい」

明石「ふぅん。…………“ サイズの合っていないシャツ ”って普通小さめってことよね。
なんで彼シャツみたいなアレを女と起きた朝に見せられてるんだろう」


< 絶対に嘘は吐かない >







秋雲「いやぁ、夏はいいですなぁ……薄着の女子ばっかで」

時雨「もう慣れたけどある意味で君が一番女を活用してるよね」

春雨「同じことを男の人が言うとアレだもんね」

秋雲「まぁ、だらしない方向に行くと女へのふわふわした幻想に盛大なヒビが入るから丁度良く目瞑らないといけないけど」

浜風「ふぅ……演習、終わりました」

秋雲「ささ、クーラーの下へどうぞ」

浜風「? どうも」

秋雲「身体動かしてホットなままシャワー浴びた後の女の子って独特な爽快感あるからね。見たいの」

浜風「…………」


< 次の日を考えてクソ映画を撮れる? >







春雨「でも訓練終わりとかで身体冷えてない状態だと時々お風呂でフラフラするよね」

時雨「それが好きなヒトもいるんじゃない」

春雨「サウナと水風呂みたいなものかな」

時雨「たぶんそう」

速吸「む、クールタイムはしっかりつくらないと後々

秋雲「そんなの気にして化け物なんてやってられませんよ。
速吸さんの好きな映画で次の日のことなんて考えます? 」

速吸「確かに……」

鹿島「あの……これでも“ 艦娘 ”の運用に口を挟めるヒトなんですけど……あの……」


< ノストラダムスは予言を間違えたんだろうなって >








提督「上から見るか、下から見るか……」

愛宕「うん? 」

提督「僕基本的には谷間が好きなんで上から見たい人なんですけどね」

愛宕「あ、そう……」

提督「よくよく考えると身長的に普通にしてると上から見ることになるんです。
や、別に問題は全く無いんですけど」

愛宕「そうね」

提督「でもこう、翻ってじゃあ下から見るときってどんなとき?
ってことを考えるとそれは大体全部特殊な状況だよなって思ったんです」

愛宕「たぶんあなたじゃなくても普通そうだと思うけど」

提督「だとしたらばですね、下乳見るときの方が概して背徳的なものを纏っているであろうことに気付いてしまいまして。
これは下から見なければならないな、と感じた次第なのです」

愛宕「ふぅん……ねぇ、別にそれはいいんだけど」

提督「ええ」

愛宕「目線全く寄越さず巫山戯たこと言ってきてね、何?
あなたに跨ればいいわけ? 」

提督「え、いやいいよ別に。暑い」

愛宕「あのね……」


< 子供の頃の爛漫を失っただけならいいんですけど…… >







提督「まぁ、ソファに深く座ってるときの騎乗位好きだから是非乗りたいって言うならいいけど」

愛宕「え、いや、暑いし……」

提督「…………」

愛宕「…………」

提督「…………」

愛宕「…………」

提督「…………もうソファからして不快感あるな。氷枕でも持ってくる? 」

愛宕「持ってきてくれるなら貰うけど……あっついなぁ……」


< プランクしてるだけで汗だくはちょっとどうかと思うなって >








愛宕「大体ね、この夏場胸の周りって本っっっっ当に面倒なのよ」

提督「綺麗なおっぱいを維持してくれてる努力には頭が上がらないね」

愛宕「だからこのアホ程暑いときに世迷言垂れ流して疲れさせないでくれる? 」

提督「おっぱいの為に沈黙せよと言われたのならばその指示に従うのに吝かではない」

愛宕「あ、そう……」

提督「…………」

愛宕「…………」

提督「…………」

愛宕「…………ロックアイス、追加で。別に氷枕は要らないから、早く」

提督「はい」


< こう、暑過ぎると快楽物質が足りてこなくて >







提督「はい。……酒にしようか? 」

愛宕「別に、いい。この昼間から飲み始めたら早朝辛いのよ。
怠いし暑いのに無駄に目冴えてくるから」

提督「そう」

愛宕「ええ」

提督「…………」

愛宕「…………」

提督「…………」

愛宕「…………」

提督「…………ロックアイス口に入れて谷間周り舐めようか? 」

愛宕「要らない。……あなた黙っていようと思えば幾らでも黙っていられるのに暑いときだけ無駄に構ってくるわね」


< いざゆかーん…… >







提督「婚約者が構ってくれなくて、寂しい? 」

愛宕「はぁ…………仕事は? 」

提督「必要なのは終わらせた。一昨日まで出張だったから溜まってたやつも昨日気合いでなんとかしておいたし」

愛宕「ふぅん……」

提督「うん」

愛宕「…………」

提督「…………」

愛宕「…………」

提督「…………」

愛宕「…………西瓜、食べたい」

提督「よし、溶けてる奴ら全員叩き起こして浜行くかぁ……! 」

愛宕「はいはい。…………構ってちゃんオーラに負けちゃった。皆ごめんなさいねぇ……」


< 冬の方が万倍マシなのは確か >







雲龍「常識人、という言葉は置いておいて」

葛城「なんで初っ端から大事なもの置き去りにするかな」

雲龍「常識というものを理解している度、って考えると私って割とここでは上位よね」

葛城「……」

雲龍「……」

葛城「…………」

雲龍「…………違う? 」

葛城「そうだね。…………いやいやいや、え、いや、そう、なの……? そうかも……」

天城「…………酷暑って、怖いですね」


< こんな状況下で強いということはつまり >







雲龍「頭がロックに支配されてて“ 艦娘 ”は幾ら飲んでもアル中にはならないと思ってる女とか」

葛城「天城姉ぇはまぁ雲龍姉ぇの妹だし」

雲龍「献身と真心と愛情さえあれば幾ら縋ってもいいと思ってる女とか」

葛城「んん……高雄さん? はまぁあの男と婚約するようなヒトだし」

雲龍「重婚者以外に沢山愛人のいる男のオンリーワン目指してる女とか」

葛城「龍田もまぁ……えーと、初期メンみたいなヤバいヒトらの中心だし」

雲龍「…………」

葛城「…………」

雲龍「…………分かった? 別に常識人なんて気取らないけど、私、割と、まだ、まとも、ね? 」

葛城「んんんんっっっっ…………? 」


< 折角ノったのに…… >







漣「クソ怠い……おい二等兵……なんだこれは」

江風「はい! 西瓜であります! 海であります! 」

漣「んなもん見りゃ分かるボケ。……何個あるんだ、何個割らされるんだ」

江風「そンなものは知らないのであります! もうヤケであります! 」

漣「まぁ、どうせワンシーズンに一回は最低でもやりやがるから覚悟はしてたけども……江風」

江風「うン? 」

漣「うるせぇ! 耳に響く声出すなボケぇ! 」

江風「…………」


< 暑いからこそ涼しい顔で >







雲龍「…………Zzz」

葛城「到着してパラソルとチェア用意した瞬間寝おったですぞこの姉」

天城「起こせば起きますよ。ちゃんと水着を着てきて日焼け止めを塗ってからTシャツを着直して万端整えて寝てるだけなので」

葛城「普通逆じゃん。遊んでからこうじゃん」

天城「普通を求めないで、これに」

葛城「まぁね。……あ! 加賀さーん! 最初の西瓜は加賀さんが割ってくださーい! そこにセットしたんで」

加賀「? まぁ、いいけれど……」





松風「ほえ……西瓜割りって極めれば凄いんだなぁ」

旗風「…………普通棒で叩いた西瓜は真っ直ぐ綺麗には割れないと思うんだけど」


< しかも! 水着! >







赤城「あれくらい私もできるのに」

山城「そんなところで張り合わないでください」

扶桑「あ、つ……結局殆ど普通に切ってるじゃない」

龍田「じゃあ扶桑が割る? 」

扶桑「結構。…………どうせこの西瓜も全部消費されるんでしょうね。笑っちゃうわ」

山城「ぁ、今の……今のもう一度」

扶桑「は? 」

赤城「まぁ、変にやさぐれた扶桑さんって変な魅力はありますよね」

龍田「わざわざ写真に収めようとする意味は分かりたくありませんけどねぇ……」


< 水着って本当奥が深いと思うのです >







初月「別に悪い意味では無くてLittorioさんって割と可愛いめの水着なんだね」

Littorio「まぁ、シンプルなのも味気無いような気がして。
身内しかいないからこそ変に露出過多なのも着たくありませんし」

初月「ふぅん。……姉さんのあれは、どう思う? 」







涼月「え、と……どう、ですか? ココ、背中のココ、ただのホックじゃなくて……可愛くありませんか? 」

Roma「ああ^~……」

涼月「ふふ……」






Littorio「…………似合っているのなら、もうなんでも良いのでは? 」

初月「…………まぁ、ね」


< アッパーテンションの為せる技 >







加賀「ふふ……砂浜で素麺、新鮮ね」

高雄「去年も言ってませんでしたっけそれ」

加賀「忘れたわ、そんなの」

江風「つーかよく素麺なンんて持ってきたな。昼食べて西瓜まで食べて江風は暫く何も食べたくない」

加賀「? 西瓜割りをして多少だけど泳いでもきたし……この後たぶんバレーもするし」

江風「それでよく戻さねーなって言ってンの」

加賀「そんな軟弱な腹筋は

叢雲「はいはいつよつよ腹筋。……腹筋というより内臓だと思うけど」


< 焼きそばとかやり始めるよりはまぁ…… >







江風「つーかそれ、薬味は? 」

加賀「素麺は確かに薬味で楽しむお料理だけれど……つるつるの喉越しが至上でもあるの」

江風「はぁ」

加賀「シンプルに突き詰めたものを楽しむというのも大切よ」

江風「ふーン……」







赤城「ふぅ……このアホ程暑い中焼肉でもなんでもなくただ素麺を茹でる、というのも不思議と良いものですねぇ」

葛城「あっっっっつ……砂浜でカセットコンロ使って素麺とかアホかよ……なんなのこれ」


< こう、今すぐ、この瞬間に、食べたいのです >








加賀「私たちはかなりの食料品を通販だとか業者との契約で購入しているわけだけれど」

叢雲「? まぁ、そうね」

加賀「田舎住みは辛いものね。時々近くのスーパーだとかに行くと思うわ」

叢雲「そう? 無いものは無い、でいいじゃない」

加賀「我儘を言ったりはしないけれどあるじゃない。
真冬に冷やし中華が食べたくなったり」

叢雲「無いとは言わないけど」

加賀「季節物ではなくなると店頭から消える、っていうのは恐ろしいものよ」

叢雲「まぁ……」

高雄「そんなに力説するものでしょうか。どうせ全国的に通販で買えるんですから」

加賀「そうじゃなくて……どうして伝わらないのかしら」

高雄「はぁ……」


< 何もやりたくない考えたくない >







阿賀野「ふぇ……暑い」

能代「そんな当然の、しかも毎日言ってることを言われても」

阿賀野「でも暑いものは暑いよ。出撃中は身体機能異常励起してる上に諸々の艤装とよく分からない化け物体質のお陰で何ともないけど」

能代「じゃあ今もそれしたら」

阿賀野「疲れる……」

能代「そうだね」

阿賀野「……」

能代「……」

阿賀野「…………このまま浮き輪に乗って外海まで流されていかないかなぁ……」

能代「…………そうだね」


< 長くなりそうでした >








伊14「クソがぁ! 何で勝たないと飲めないんだ! 」

赤城「ちょっと口調。あなたもう少しちゃんとした言葉遣いできる子だったでしょう」

伊14「こんな口調にもなりますよもう! ビーチバレーなんてする身長じゃないでしょイヨはぁ! 」

初月「って言っても一応両チームほぼ姉妹分けだから公平ではあるだろ」

Littorio「えーと……まぁ、 Romaと比べた場合のLittorioの運動能力は……」

伊14「あぁ、いや、別にLittorioさんに文句があるわけじゃなくてですね」

赤城「普通に遊びましょうよ、ってやってもいつの間にかムキになるヒトばかりっていう辺り子供っぽいヒトしかいませんね」

山城「赤城さん、初月、イヨ、Littorio、私と加賀さん、涼月、ヒトミ、 Roma、姉さま、か。
まぁ、公平と言えなくはないラインでしょうよ」

提督「へーいそろそろ始めるぞー。不浄負けは無いから皆本気でやるように」







瑞穂「これ、瑞穂や明石さんって割といつもハブですよね。
無理矢理振り分けられたりするときもありますけれど」

明石「まぁ……でも別にいいじゃないですかそれで。
イベントごとに一々役割当たってたら死んじゃいますよ私。
ただでさえ大規模作戦だと毎回毎回……」

瑞穂「どうぞ」

明石「はい。…………ラムネって見てるとなんかこう、うん……存在しない過去を掘り起こされるような……」


< 馬乗り、って言い方の方が何より宜しい気がするので >







雲龍「うーん……なんだか腰が痛いわ」

葛城「チェアなんて寝る場所でもないとこでテキトーに寝てるからでしょ」

雲龍「ん……マッサージ……」

葛城「はいはい。上から揉んであげればいいの? 」

雲龍「あぁ……躊躇いも無く馬乗りに……はしたない……」

葛城「何言ってんだこの姉。……俯せの相手に乗るのも馬乗りでいいの? 」

天城「さ、さぁ……」


< 業務用アイスもあれはあれでいいけどね >








加賀「ふぅ、やりました」

赤城「やられました。……ビーチバレーの悪いところって汗かくのに砂に倒れ込んで砂塗れになるところですよね」

加賀「すぐ海に入れば別に」

能代「どうぞ。このクーラーボックスの中身全部アイスだそうです」

山城「随分と頭のおかしくなる買い方ね」

能代「少将閣下と愛宕さんがスーパーとコンビニ三つ回って種類重点で集めたそうですよ」

山城「…………随分と頭のおかしくなる買い方ね」


< そこはほら、複雑な乙女心とかなんとか >








加賀「そういえばこの前テレビで」

赤城「ふぁい? 」

加賀「アイスを食べると身体が体温を上げようとして発熱するので結果的に高カロリーではなくなる、みたいなことを言っていました」

赤城「なるほど。それはいいことを聞きました」

加賀「そうですよね」

扶桑「…………お二人がカロリーなんて気にしてるところ見たことありませんけど」


< だけ、と言いつつそれでいい気が >







提督「ラッシュガードのロングカーディガンってなに……なに……」

龍田「ふふ……これ、薄手で冷感なんだけど触り心地良いのよ」

提督「おおう……おう……おう……」

愛宕「脳溶けてるんじゃないのこれ」

龍田「ん? 」

提督「溶けそう……現代服飾業界の叡智に溶かされそう」

龍田「大袈裟な。……バレーは? 」

愛宕「いつの間にか本気になる初月くんとか付き合いの良い山城とかが勝手に楽しみ始めてむーちゃんが嫌々って体で楽しく審判し始めたから」

提督「十分楽しんだよ僕は」

龍田「体力の無さまでおっさん化してるじゃないあなた」

提督「うん……」

愛宕「まぁ、最初のテンション引き摺られるよりは私もこの方がいいわ」

龍田「そうねぇ……」







海風「あ、蟹さん……」

涼月「蟹さんですね……」

旗風「蟹さんですね。……波消しブロックで水棲生物眺めてるだけって物凄く風情だけはありますね」


< まぁ、ステープラーはもう普通名称化してるんですけどね >








海風「知ってる? テトラポッドは商標だから波消しブロックがステープラーなんだって」

涼月「まぁ、ニュースとかを見ていればなんとなく。
でも波消しブロックがステープラーって会話の流れ知らないと意味分かりませんね」

涼風「ほーい、西瓜とラムネどぞー」

旗風「わぁ、ありがと。……お酒が絡まないイベントってこんなに穏やかにいられるんだ」

涼風「酒が無い方が楽しい? 」

旗風「そうは言わないけど……楽しみが違いません? 」

涼風「ん、まぁ……まぁ、あたいはどっちでもいいかな」

海風「あ、さっきのとは違う蟹さん……」

涼月「蟹さんですね……」

旗風「蟹さんですね……」

涼風「蟹だな。…………何、これ? 何かのネタなの? 」


< 一夏の過ち() >







Roma「危ないじゃない。波消しブロックの上に座って西瓜なんて」

涼月「まぁ、普通の人間の女の子なら……」

海風「万が一落ちてもブロックごと破砕して抜け出せますし」

旗風「よくよく考えると蟹さんの安住の地を破壊するのはいただけませんね」

漣「確蟹」

涼風「え? うん、まぁ……今のはさすがに何かのネタだろ? な? 」

漣「うん? 」


< 泊まりが一番良いよ本当イヤマジで >








江風「はれ? 無くなった? 」

龍田「結構前にそのサーバーは売り切れ」

江風「ンでだよ……江風二杯しか飲ンでない」

龍田「持ち運びのビールサーバー使うより瓶から直接注いでるヒトばっかりだから」

江風「なーンにも分かってない、分かってない」

龍田「そうねぇ~」

山城「じゃんけんで負けた不幸な女に何か言うことは無いの? ん? 」

江風「え、いや、えーと……」

扶桑「バレーで負けた方から運転手を出すっていっても、
赤城さんは免許が無いし見た目で初月とイヨを外すと山城かLittorioしかいないのよね、実質」

Littorio「Littorioは別に運転してもよかったのですけれどね」

赤城「超法規的措置で取得している免許証なんですし今更私を外す必要も無いですし」

高雄「その辺りあの人うるさいので。……殆ど業務用みたいな4ℓウイスキー飲み干しておいてビールサーバーがどうとか冗談でしかありませんね」


< 全く視線は向けずに淡々と >








高雄「全部載せました? 」

明石「たぶん。あとはあの二人を回収すれば終わりですかね」

高雄「あぁ……まぁ、夕日を見ながら語りたいことでもあるんじゃないですか」

明石「取り敢えず私はトラック出しますけど高雄さんは? 」

高雄「私も帰ります。どうせあの人と愛宕はあの人の車で帰るでしょうし」

明石「ですか。…………婚約の余裕、欠片も見えませんね。当然っちゃ当然ですけど」


< 昨今の国産花火はマジヤバい、手持ちのやつですよ >







江風「あ、そーいや花火してねーな」

海風「帰りに買ってく? 」

江風「ン、まぁ……」

山城「他がいいなら寄ってもいいけれど」

扶桑「いいんじゃない。明石、は運転中だから瑞穂には連絡しておく」

江風「じゃあ、それでお願いします」

山城「ん……」






明石「いやはや……私が諸々積んだトラックってのはいいとして、
マイクロバスを運転する山城さんはさすがに笑っちゃいますねぇ」

瑞穂「そうですね。……そもそもトラックもおかしいと思いますけど」


< テトラにいる蟹って何かこう……こう…… >








江風「つーかかき氷も食べてないな今日」

旗風「アイス沢山あったし……回す気あった? 」

江風「や、手動で回さないと物足りないとかいうアホのテートクに反逆して自動のやつ買ったンだよこの前」

松風「それはそれは。じゃあ帰ったらかな」

海風「花火をしてかき氷を食べて……どうせその後また飲んで騒いで」

叢雲「愉快なものね」

漣「クソガキ度半端無いけどね。クソガキばんざーい! 」

初月「まったく、ヤケも程々にな」

涼月「蟹さん……」

涼風「蟹さんだね。…………何がそこまで涼月の琴線に触れたわけ?
いっそ写真じゃなくて連れてくればよかったのに」


< 手を繋いで、夕日を見て、想いを馳せて >







提督「やー……でも僕本当満足。凄い満足した」

愛宕「それはそれは」

提督「水着の女の子が遊んでるのを眺めているだけの仕事どっかに無いかな」

愛宕「ライフセーバーとか? 」

提督「他人の生命背負う仕事はもうしたくないなぁ」

愛宕「じゃあ、ほら、海の家のおにーさん? 」

提督「接客業か……うーん……」

愛宕「夏休みの高校生とか大学生がバイトに来るんなら目も楽しいんじゃない? 」

提督「あぁ……あぁ、いいかも」

愛宕「問題は私たち全員雇った後に枠が余っているかどうかね」

提督「寧ろ過剰だよな、シフト制にしても一店舗に何人いるんだよって感じ」

愛宕「そうねぇ……ほら、皆帰っちゃったし、そろそろ帰りましょう? 」

提督「もうちょっと。……………………ぁ」

愛宕「はい? 」

提督「あーちゃん基本ずっとパーカー着てたよな。まともに水着見てない。見せて? 」

愛宕「すっごい今更……ねぇ」

提督「うん? 」

愛宕「今夜あなたの部屋でなら見せてあげる。私、結構疲れちゃった」

提督「じゃあ帰るか。…………なんか海に来た意味を根底から覆した気がする。楽しかったけど」


本気で生命に関してはお気を付けください

ありがとうございました



< バナメイとかじゃないんだから…… >








提督「今日の夕食は? 」

高雄「伊勢海老だそうですよ。丸焼きを試してみたかったとかなんとか」

提督「加賀と赤城か」

高雄「ええ。あの二人って素材一つで完成したものだとか一人一つだとかそういうの好きですよね」

提督「うん。……伊勢海老一人一尾ってマジ? 」

高雄「エンゲル係数とかそういうのなんて知らないんじゃないですか」

提督「まぁ、今日日そんなもん考えてる人間の方が少ないとは思うけども」

高雄「はぁ」

提督「取り敢えずもう美味ければそれでいいんだけどさ。
……高雄も量がおかしいとか食べられないとかそういうのは一欠片も考えてねぇんだよな」


< トレ中メンタルの最適解は常に初心と言える >








Roma「私はこれからプールで泳いでくるけど……あなたも来る? 」

阿賀野「まぁ、この暑さだし泳ぐのは中々惹かれるけど……やっぱいいや、疲れる」

Roma「……化け物の体質的に急激に太ったりしないとはいえあなた割と……」

阿賀野「阿賀野は精神が肥満体質なだけで今のところ別に太ってはないから」

能代「なんか物凄い屁理屈みたいなこと言い出したね」

阿賀野「事実でーす」

Roma「あ、そう……張り合い無いのよね、ずっと一人で泳いでいると」


< 損得で考えるモノではないとはいえ >







山城「まともに遠泳できて大体どんなときでも断らないって言ったら雲龍しかいないじゃない」

Roma「まぁ……でも……」

阿賀野「阿賀野の方がマシだと思うよ。雲龍さん意味不明な水着着てきたりしそうだし」

Roma「えーと、いえ、あの子そういうところの気遣いができない子では……そうじゃなくて」

阿賀野「? 」

Roma「あの子、気分が乗ってくるとこっちのこと考えないのよ。
プライドなんて余裕で圧し折られそうで、その、怖いわ」

阿賀野「えぇ……? 」

能代「また意外なことを」

Roma「あのね、普段の雲龍を見ているからこそあれに負けると堪えるのよ。
しかもその可能性が割とあるのが……」

山城「…………まぁ、分からなくはない、かしら」


< それは誰にも分からない >







提督「最近のキッズたちってさ、戦国三英傑は確実に小学校でもやるとして坂本龍馬とか卑弥呼とかはどれくらい知ってるんだろうな」

阿賀野「さぁ……阿賀野って正直大陸の方専門だし」

提督「や、昔は夏休み中に忠臣蔵とか幕末系のドラマとかやってた気がするんだよな。
新撰組とか飽きる程やってた気がする」

阿賀野「今はまぁ……そもそもテレビってあんまり見ないんじゃない。
サブスクなり配信なりで好きなの探して見てるでしょ」

提督「あぁ。だからこう、この先の時代歴史にハマる子ってどんな業を背負った感じになるのかなって」

阿賀野「って言ってもソシャゲとかで知って元ネタ調べてー……とか結構ありそうだけど」

提督「そうなのかな。や、何も分からんけど」






能代「真っ新な状態から気持ち悪いくらい歴史好きになった阿賀野姉ぇってなんなんだろう……」

漣「えー、と……うーん…………憑座として英霊の誰かの強い念でも受け取ったんじゃないです? 」


< …………………… >







天城「つまり天城は時代の先を行き過ぎていた過去の特殊嗜好者を恨めばいいと? 」

海風「“ 江風 ”の乗組員ってお酒弱かったのかな」

松風「“ 旗風 ”には舌が合金か何かでできてる人が乗ってたんだな、つまり」

能代「う、うーん……」

漣「…………なんかあんまり掘り下げない方がいいですよね、これ」


< 到底ステテコに見えないデザインも多々 >







提督「ステテコ……ステテコ、凄い……快適……」

雲龍「そうね……これ、凄くいいわ……」







葛城「あそこに色々ぶん投げて氷バケツに足突っ込んでるのが二人もいるんだけど」

天城「…………」

叢雲「でもステテコって今日日レディースも普通に売ってるのよねぇ……」

能代「雲龍さんくらい脚が長ければまぁ……うーん……」


< ステテコ×氷バケツ×駄弁り >







雲龍「加賀さんって演技下手そうだけどどうなの? 」

提督「あん? 」

雲龍「ほら、プレイ中に微妙に萎えたりしないの、って」

提督「しないよそんなの。……別に下手ってこともないと思うけどな。
そんなに入り込まないとできない雰囲気とかにしないし」

雲龍「半ば無理矢理押さえ込むプレイとかしないの? 」

提督「それはどっちがどっちをだよ」

雲龍「あなたが加賀さんを。汗の臭いが……とか、そういう軽い嫌がりでも」

提督「あんま無いな。あいつ割とその辺の位置取り完璧だし」

雲龍「自分のペースで進めたいのね。どうせ誘い受けなのに」

提督「言い方。あと俺がそこまで嫌がられるとそれこそ萎えるタイプだから」

雲龍「事実じゃない。…………私が誘うと割とイヤイヤする素振りだけは楽しませてくれる辺り、あのヒト……? 」


< 喋り倒す >







雲龍「清楚カラーってたぶん水色よね」

提督「そう? 清楚カラーってのがまず意味分からんけど」

雲龍「白はなんだか逆に品が無い気がしてきたし水色って堕ち易そうじゃない」

提督「うん? 」

雲龍「汚されやすいし汚しやすいけれどそれでも凛と、っていうのが清楚だと思うの」

提督「人間の言葉使ってくんねぇかな……」

雲龍「どうも先入観で淡い色にしがちなのはちょっとつまらないけれど……難しい話ね」

提督「……何を一人で完結してるんだ君は」

雲龍「だってあなた割と濃い色っていうかはっきりした色の方が好きでしょう? 赤とか黒とか」

提督「まぁね。……淡い色ならピンクとかは? 」

雲龍「明石って清楚? 」

提督「うーん……」

雲龍「あぁ、でも海風も特に清楚ではないわね」

提督「お前……あぁ、白が特に清楚じゃないってお前のこと? 」

雲龍「そういうつもりは全く無かったけれど確かにそうね。ええ、白は、清楚カラーでは、あり得ない」

提督「はぁ……」


< お気に入りの服を敢えて真似るのにも似た >








雲龍「そういえばこの前 Romaにコス衣装製作を依頼したの」

提督「あんま変なもん頼んで迷惑掛けんなよ」

雲龍「最近は彼女の趣味の材料費とかも出して媚びるようにしているわ」

提督「えぇ……」

雲龍「で、こう、物凄く愕然とした顔をされたの、この前」

提督「なんだ、痴女っぽい衣装でも頼んだのか」

雲龍「いえ、私の戦闘衣をつくってほしい、って。
普通にしているときに着てみたかったから」

提督「ん、んん……? 」

雲龍「足元が崩れたような顔をされたわね。よく分からないけれど」

提督「虚数空間から現れる本人の原風景に近いと思われる何かを衣装としてつくる……うぅん……? 」


< ある種お約束といえる >








雲龍「まぁ、何か目覚めたような顔で涼月の戦闘衣分の材料費も出す条件で作ってくれてるけれど」

提督「あ、そう……」

雲龍「次はあれね、私の体型に合わせた島風の戦闘衣でも作ってもらうわ」

提督「ちょっと興味はある。…………イメクラの類いになる未来しか見えないけど」


< 壊れた話を聞かない年が無い >







伊14「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!! 」

提督「……五月蝿いぞ」

雲龍「……体重でも増えてたの? 」

伊14「エ゛ア゛コ゛ン゛壊゛れ゛た゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛! ! ! !
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! ! ! ! 」

提督「あ、そう……明石くーん……」

明石「直りそうだといいですけど……いっそ買い替えたらどうです。
去年も何部屋か直しましたよ私」

提督「有能な自分を恨むんだな。直せてしまったのなら新しいものは買わぬ」

明石「はいはい。……家主は私のサポートをすること」

伊14「えー……エアコン止まった部屋で工具とか持ちたくなーい」

明石「あのね」

伊14「…………あ! 姉貴ー」

伊13「ん……なに……? 」

伊14「家主です。どぞー」

伊13「? 」

明石「私は別にどっちでもいいですけどね……」


< 暑いとか面倒とか飽きたとかデバフが過ぎる >






提督「ふぅ……五月蝿いのは取り敢えず消えてくれたか」

雲龍「修理で終わるといいわね」

提督「や、修理でも購入でも書類の面倒さってあんま変わんねぇのよ。
こっちの人員で直しましたんで材料費分くださいってどうせやるし」

雲龍「ふぅん……工賃が入らないんだから下手すると物凄い端金でしょう?
それでも正規の書類出して処理するの? 」

提督「君はお役所仕事馬鹿にする子? どんな組織でも健全にできるなら健全な方がいいんだよ」

雲龍「そう……でも健全にできるなら、って註釈の時点であなたも大概駄目よね」

提督「回り回ってこの国の防衛は健全だろ? 」

雲龍「……そう? この為体で? 」

提督「ステテコ履いて氷バケツに足突っ込んで駄弁ってたとしても、そう。健全」

雲龍「それはよかった。…………飲まない? 」

提督「君が全部用意してくれるなら喜んで」

雲龍「…………」

提督「…………」

雲龍「…………昼過ぎから飲酒なんて不健全よね」

提督「あのさ……」


< ただ思ったこと放言してるだけです >







雲龍「そもそもの話私って殆ど外の世界、
というかこの場合外にいる普通の女なんて殆ど知らないんだけど」

提督「え? あぁ。……お前あの流れからまだ軌道修正すんのか。そこまでしたい話なのか本当に」

雲龍「精々が時々函館からお使いで来る将校くらいね、まともに話すの」

提督「あぁ、あの無礼な人妻……それで? 」

雲龍「フェラが割とアブノーマルなプレイって聞いて戦慄したわ。
ここにいる経験済みは全員するのに」

提督「…………随分とコメントしにくい話だね」

雲龍「あの人妻も自分は普通にするけど割と遊んでた方だから参考にならないとか言うし」

提督「あ、そう……」

雲龍「怖いものね、閉じた狭い世界って」

提督「…………」







葛城「我がおねーさまは提督閣下に自制を促したいのか蹴破ってほしいのかなんなんだろうね」

瑞穂「知りませんよそんなの……」



ありがとうございました


< 明日はハコ……箱化……!? >







雲龍「そういえばおっぱいの日もパンツの日兼バニーの日もハミ乳の日も華麗にスルーされたわね」

天城「はぁ」

雲龍「今日は、えーと? 」

天城「……箸の日? 」

雲龍「女体盛りは趣味じゃないらしいし私も趣味じゃない」

天城「無理にしなければいいじゃないですか」

阿賀野「ハシシの日ってことでヤクキメで」

雲龍「……なる、ほど? 」

天城「……?? 」


< 雰囲気考えるなら何の日かより花言葉とかの方が >








雲龍「ぁ、でもよく考えれば今月の二十一日にバニーの日再チャレンジできるわね」

天城「まぁ、好きにしたらいいのでは」

阿賀野「どっちかっていうとハニーの日じゃない? 」

雲龍「だから女体盛りは駄目って言ったでしょう? 」

阿賀野「そっかぁ……」

天城「…………ハチミツを使うカクテルでも飲んでいればいいのでは? 」


< レガシーとかやってるとなんとはなく >







漣「すっごい好みの話でしか無いんだけど」

叢雲「あん? 」

漣「学校物から展開拡げていく話でさ、卒業しない展開マジでクソだと思うんだよね」

叢雲「……うん? 」

漣「や、究極的には退学でも中退でもなんでもいいんだけどさ、
最終学年まで展開してから物語動かしてほしいっていうか」

叢雲「うーん……別に面白ければいいじゃないそんなの」

漣「そりゃそうだけどさ、違うの。全学年楽しみたいんだよこっちは。ハリポタぁ! お前のことだ」

叢雲「その辺のラノベとかなら兎も角言うに事欠いて世界的な児童書じゃないそれ……」


< や、乗せてくれるってんなら今の車売りますけども >







明石「空飛ぶ車ねぇ……うーん……」

瑞穂「? 学術誌ですか? 」

明石「や、ネットで大昔の子供向け雑誌見てたんですよ。“ 未来の世界では ”って感じの」

瑞穂「はぁ、技術的にはほぼ実用化が近いって聞いたことありますけど、空飛ぶ車」

明石「私も聞いたことはありますよ。あんまり惹かれませんけど」

瑞穂「意外なこと言いますね」

明石「技術的にはまぁ楽しいと思いますけど……見た目とか挙動がどうも好きになれそうもなくて」

瑞穂「?? 」

明石「スターウォーズのEP2とかのはちょっと憧れますけどねぇ……現実だと、ねぇ……? 」

瑞穂「???? 」


< そりゃ人間が勝てるのは人間までですよ >







提督「某二刀流の人とかジャマイカの稲妻を見ているとさ」

阿賀野「うん? 」

提督「歴史上の豪傑が必ずしも誇張表現であるわけではないって自信持てるよな。
圧倒的なフィジカルと才能って末恐ろしいけど存在できるんだ、って」

阿賀野「まぁ、言いたいことは凄く分かる。……でも」

提督「? 」

阿賀野「絶望するよね。あんなのが殺意マシマシで襲ってくるって」

提督「確かに」

阿賀野「怖いよねぇ……」







龍田「うん? 混ざりに行かないの? 」

能代「スポーツとか別に……あと」

龍田「ええ」

能代「私たちの方が強いですよね、って感想しか持てませんけどそれ言ったら露骨に嫌な顔されるから」

龍田「あ、そう……」


< 美味しいし死なないって言われてもフォルムがそもそも >







加賀「カエンタケは食べられる、と聞きました」

赤城「というより私たちならいけるな、というだけの話ですが」

加賀「硬い肉質で苦味があるのだとか」

赤城「フグが美味しいんだからカエンタケも普通の人間ならできない調理法と毒抜きでなんとかなる筈」

加賀「と、いうことで」

提督「無理だよ……どうやってそんなもん手に入れてこいっていうんだよ」

加賀「高級将校の権力? 」

赤城「私も手伝いますから。特務の力があれば国内なら大概の無茶ができますよ」

提督「なんだお前ら……」


< 隣のテーブルに普通に >







加賀「まぁ、一割くらいは冗談です」

提督「あのさ……」

加賀「しかし赤城さん、赤城さんの深く関わってる特務って国内に注力してるんですか? 」

赤城「国外はそこまで強くないですねぇ……旧内務省系の派閥がどうとかで」

提督「今の情勢だと国外で一番強いのは殿下系列だからなぁ」

赤城「というより横須賀閥が殆ど握ってますね。本来の管轄は某省ですけど」

加賀「なるほど。実に為になる怖い話ですね」

提督「君はその横須賀閥だもんね」

加賀「ええ」

赤城「カエンタケって外国の方がいいんでしょうか」







愛宕「…………私たち二人には聞かせてもいいと思われてるって、信頼? 」

高雄「だと思いたいものね。……紅茶の味が加速度的に落ちていく気もするけれど」


< 多彩とは取り敢えず言える >







時雨「うーん……ビスコって良いつまみになるね」

あきつ丸「塩分そこそこ甘みマシマシ、まぁ、そうでありますね」

時雨「Bismarckってこれ食べたことあるんだろうか」

あきつ丸「変な話だがほぼ100%実食済みな気がする」

時雨「まぁ……満喫はしてるよね」

GZ「いつの間にか着物の着付けもマスターしていたぞ。
Eugenたち全員を嬉々として着飾って遊んでいた」

あきつ丸「……」

時雨「えぇ……」


< 社会の変革ももう少しゆっくり頼みますよ >







速吸「あのね、お酒は確かに百薬の長と言われますけど、
同時に万病の元でもあるんですよ」

Pola「えー……? 」

時雨「なんか速吸さんがまともなこと言ってるの久々に聞いた気がする」

あきつ丸「言ってやるな。本人も気にしているのだろう」

速吸「? 私何か変なこと言ってました? 」

時雨「クソ映画マニアとかしけた煎餅が好きとか」

速吸「?? 個人の好みでは? 」

時雨「え、いや、まぁ……」

あきつ丸「……ズレているのが悪い、と断言できない辺り自分たちも現代人でありますね」


ありがとうございました

ハリポタは作者も反省してるから許してあげて


< ちいさい、ではなく、ほっそい >







山城「あなたも戦闘衣が緑だったらよかったのにね」

能代「えーと、雲龍姉妹? 」

山城「元々異常に細いけれど戦闘衣のときは特に細く見えない? 」

能代「うーん……膨張色と収縮色とかそういう話? 」

阿賀野「や、雲龍さんは兎も角天城さんの細さはたぶん癌とかの類いだと思うよ」

能代「またそうやって……」

山城「でも確かに天城の細さって心配になるのは分かるわ。
贅肉が無い、とかではなくて骨と筋肉が細いというか。
雲龍はあれで筋肉の動きが分かるくらいには太いわ。ある意味では最上級の褒め言葉だけれど」

阿賀野「そうそれ。能代は阿賀野に水泳勧めるんじゃなくてね、
天城さんに食事と筋トレを勧めてこよう! 」

能代「無理ですよそんなの。仮にそれで程良く太れたとしてもアルコールで確実に減るし」

阿賀野「確かに」

山城「結局今のまま、か」






天城「…………」

雲龍「たぶん馬鹿にされてるのよりは大分褒められていると思うけれど……まぁ、出て行きにくいのは、そうね」


< 暑気払い(たい) >








愛宕「ふふ、こう暑いとノンアルカクテルも中々いいものね」

初月「まぁ……愛宕さんには、似合うよ」

愛宕「そう? 」

初月「飲み物そのものが、じゃないぞ。
嬉々としてハーブとかレモンを用意して楽しそうに用意してくれるところが、だ」

愛宕「あら高得点回答」

初月「これでもあの男と波長が合う女だからな」

愛宕「なるほど。…………初月くんがどんな風に啼くのか、知りたいなぁ」


< お互いに好きな人の好きなヒト >







初月「愛宕さんが本当に知りたいと思ったら隠すことはできないさ」

愛宕「ふぅん? もっと別の飲む? 」

初月「僕はこれ、好きだけど」

愛宕「そう? 私も好き」

初月「……どうせカクテルワードとか名前に意味でも込めてるんだろ」

愛宕「どうして? 」

初月「僕があいつなら、そうする」

愛宕「あ、っは……そうね、ええ……それは、確かに」


< 夏への恨みを凌駕する喜びを、幸福というのです >







初月「……で? 」

愛宕「サマーディライト。カクテルワードは知らない」

初月「” 夏の喜び ”、ね……夏の喜びって? 」

愛宕「生きているって感じられることかな。暑いのも悪くないわ」

初月「……そうか」

愛宕「まぁ、秋口の方がもっと生きている感じはするけど」

初月「違い無いね」

愛宕「ん。…………隠すのやめたくなった? 」

初月「カクテルワードが有ったら危なかったよ。……ふふ」

愛宕「んふ……それは残念」


< 否定(肯定(否定(肯定…………(中略)肯定 >







提督「や、俺全肯定タイプ苦手なんで……」

漣「言うてむーちゃん好きなんだから実は好きでしょ」

提督「むーちゃん好きなのはそうだけどむーちゃんって全肯定してくれるか? 」

漣「何言っても大概文句言いつつ反応したり手伝ったりしてくれるじゃん? 」

提督「そうだけどそれ全肯定タイプか? 」

漣「漣はそう思いますけど」

提督「そっかぁ……俺全肯定してくれる女の子が好きだったのかぁ……そっかぁ……」


< 逃げ場が無いという消極的肯定、という積極的肯定 >








叢雲「はぁ……もう少し厳しくしてあげましょうか? 」

提督「や、今のむーちゃんが好きだよ俺」

叢雲「気持ち悪いわね」

提督「でも好きなんでしょ? 」

叢雲「そんなわけあるか」

提督「あぁ、大好きだったか」

叢雲「んなわけ。……これどう答えても袋小路よね。
上下左右どころか前も後ろもどこにも逃げ場無いわ」


< 昔のファンタジーに比べたら真とか安売りだよね >








伊14「今のJKってさー」

旗風「? 」

伊14「漏れなく某感染症で中学時代死んでた世代なわけじゃん」

旗風「まぁ……大学生の大部分もそうですね」

伊14「ってもその人らは中学時代殆どフツーだしさー。
コミュ力が一番養われる時期ってさっきウチのおっさんが話してたし、
今のJKって真のコミュ強とその他と真のコミュ症に分かれてる気がする」

旗風「分からなくはないですけど」

伊14「今ここで予言しておくよ、良い意味でヤバい人と悪い意味でヤバい人どっちも出るよこの世代。
十年後イヨ様に平伏すがいいよ下郎どもは」

旗風「はぁ……? 」


< 真()抑圧された存在 >








旗風「っていっても凄い人も悪い人もどの年代にもいない? 」

伊14「どの年齢にも野球星人とか将棋星人がいるっていうんなら証拠出して」

旗風「む……」

江風「江風の知る限りスポーツではいないな。将棋とか文化系は知らないけど」

涼月「文化系でも全年齢に、とはいかないんじゃないですか。
メディアの取り上げ方もありますけどその二人は少なくとも国内で知らない人なんて殆どいないわけですし」

江風「江風ですら知ってる将棋星人、とか逆に旗風でも知ってる野球星人ってことだもンな。
この業界では凄いンです、レジェンドなンです、じゃ当て嵌まらないってことか」

伊14「たった二、三年の期間内を特殊な抑圧受けて育った世代だからね、
これは人類史のパラダイムシフトかもしれないよ」

旗風「はぁ」







伊13「イヨ、ちゃん……隠れて朝から…………お酒、飲んでた、でしょ……? ダメ、だよ……? 」

伊14「んえ? 」

松風「……朝から飲んで丁度良く昼前に抜け始めるとあぁなるのか。なんか、怖いなそれ」


< 割と気になるものなんですよ >








提督「俺の地元の友達中じゃあ飲み会の締めは」

加賀「はぁ」

提督「ドーナツ屋かバーガー屋なんだよ。まぁ、どっちも駅近と駅中だからなんだけど」

加賀「ラーメンでは」

提督「や、別に何にしないといけない、ってのは無いんだけど……そうだよな。
塩っぱいものだよな、人間の身体的に」

加賀「まぁ、私は正直何でも。甘味でもそれはそれで」

提督「そうだけども……うーん……」

漣「三十後半のおっさんたちが閉店間際のドーナツ屋で締めは絵面的に厳しい、というお話では」

加賀「……なるほど」

提督「うん、その通り。あ、いや、別に何でもいいんだけど……そうじゃなくて、うーん……」


< でも回された気を無碍にするのも…… >







漣「というかフツーにオールなのでは」

提督「や、次の日暇な学生とかじゃねぇんだぞ全員。
暇だとしてもさすがに一人か二人で締めの後別に行くわ」

加賀「儘ならないものね、人間って」

提督「お、おう……」

漣「社会人加賀さんは解散ってなっても露骨に未練のある顔で迷惑かけそうですもんね」

提督「容易に想像できるな。一緒にもう一個行きます?
って気回されてもちゃんと遠慮は大事だぞ加賀くん」

加賀「む……」


< 誘いたい、ってことですよ >







加賀「そもそも私なら翌日時間のある子を誘います、最初から」

提督「そこからして気遣われてそうだけどな」

加賀「それくらいなんとなく分かるでしょう。一緒に夜まで遊べる相手なら」

提督「まぁ……」

漣「でもでも、そもそも、たぶんきっと! 」

提督「あん? 」

漣「加賀さんは誘う方じゃなくて誘われる方だと思いますよ! 」

提督「……確かに」

加賀「?? 」


>>138
J.K.Rの意志がどんなものかは正直分かりませんけど……
女史関連のニュースを見ていると、
世界って怖いなぁ、みたいな感想が湧きますね
今ならマホウトコロ周りでアニメ化に漕ぎ着けて、
ガチガチのジャパナライズしても逆に許されるかもしれない気もしますし

ありがとうございました


< クルッポークルッポークルッポークゥ…… >







江風「? 何してンの? 」

海風「鳩見てるの」

江風「鳩」

海風「鳩。……ずっと見てると可愛いよ」

江風「ンー……」

海風「…………」

江風「…………」

海風「…………中途半端なところで鳴くのやめられると変な感覚だよね」

江風「え? まぁ……どうでもよくね? 」


< ぼんやりと空を見上げながら >







海風「蝉とか草むらにいる謎の虫もさ」

江風「うン」

海風「最初は結構鳴くの下手じゃん。
あれが段々上手くなってくると夏感出てくるよね」

江風「まぁ……何歳だよ姉貴」

海風「鶯だって最初は下手だけど上手くなるし生き物って凄いよね。
春先だとホーぅホケックキョ! みたいなのとかいるのに」

江風「だからあンたは何歳なンだよ姉貴……」


< この時期のキッチンはほぼ地獄みたいなもの >







提督「うぉぉぉぉぉぉぉぉっっ! このクソ暑い昼だからこその中華祭りじゃおらぁぁぁぁっ! 」

漣「うへぇ……もう言動全てが暑苦しくて鬱陶しい」

提督「ちなみに厨房がクソ暑い所為でTシャツが濡れ雑巾になったので着替えてきました」

漣「そんなんつくる前から分かってたっしょ……」

提督「ふはははは! 俺のオススメは筍スープだぜ! 美味いぜ! 」

漣「はいはい。……………………お疲れ様です」

高雄「……ありがとうございます」

愛宕「あっっっっつい……なんでお昼つくってただけで着替えなきゃならないのよ……」


< 頭がおかしくなると逆のことをしたくなる() >







加賀「あぁ、よく冷房の効いた部屋で食べる回鍋肉……麻婆豆腐……酸辣湯……油淋鶏……青椒肉絲……炒飯……餡かけ焼きそば……」

赤城「白飯は? 」

提督「二升炊いたぞ」

赤城「愛してますよ少将閣下」

提督「はいはい」

阿賀野「わぁ……わぁ……」

能代「阿賀野姉ぇですらドン引きしてますよ」

提督「いいから食え。基本大皿に盛ってるからな。
自分の近くにある皿が残ってるとあいつらが遠征してくるぞ」

初月「確保した後はもう自分の皿を守ってるよ。あんなのに対抗するなんてアホだ」

旗風「ふふ、新しい辣油買っておいてよかった」

松風「…………辣油何種類持ってるんだ?
昨日と一昨日で一種類ずつ見た気がするんだけど」


< ビュッフェ形式だと思ってください >








伊13「というか……炒飯と、焼きそばと、白飯……全部、主食……」

伊14「炭水化物に殺されそう」

提督「あ、焼きそばは海老塩と五目、炒飯は蟹玉と豚角煮があるぞ。
キャベツ炒めは材料的に少しだけのおまけだ」

赤城「なんと」

加賀「これは……素晴らしいですね」

叢雲「はい、取り敢えず炒飯類」

涼月「こちらは焼きそば類です」

Littorio「肉系のを幾つか。……Littorioもう一度着替えてきます」

提督「ん……あぁ、あとの残りはテーブルの上減ったら仕上げして持ってきてやる」

明石「ははは……キャベツ炒めがヘルシーであっさりに見える……」

瑞穂「…………そうですね」


< 本当に全部食べるやつがあるか >







江風「甲子園クソ暑そう」

海風「曲がりなりにもスポーツ好きって言ってるヒトがその感想でいいの? 」

江風「でも暑そうじゃン」

海風「そうだけど……」

江風「つーかさ、江風たちが食べ終わった後もずっと食べ続けてるヒトたち見ると語彙力も喪失するよ」

海風「……そうだけど」






加賀「赤城さん、その回鍋肉は私のものです」

赤城「名前書いてありました? ……その青椒肉絲は渡せませんよ」

加賀「名前、無かったので」

提督「つくっておいてなんだけどな……なんぼか夜のつまみにしようと思ってたんだけど」


< オシャレタイトル >








漣「ご主人様って『限りなく透明に近いブルー』とか好きそうっすよね。
漣はタイトルしか知らないんで内容は全部ぶん投げておいて」

提督「『悪魔が来りて笛を吹く』とか好きだよ。内容もだけど」

漣「だから内容は今どうでもいいんですってば」

提督「『さらば愛しき女よ』もアリかな」

漣「ふーん……イトシキヒトねぇ……『くちづけでは長く、愛には短すぎて』とかは?
これ副題ってーか巻タイトルですけど」

提督「いいじゃん。後で貸して」

漣「結構長いってーか実はこれ旧版なんすよ。今はレーベル変わってるんで新版は違います」

提督「まぁ、そのセンスの作者のを読みたいだけだからそれでいいよ別に。取り敢えず読んでみたい」

漣「はいはい。……何? 」

叢雲「いえ……なんだか話の内容理解できるようになってきて複雑だな、って。
中二ってこういう感覚なのね」

漣「え? うぅん……どうだろう? 」


< シンプルなタイトルが悪いとは言わないけれど >







叢雲「案外あなたたちタイトル含めて覚えてるものなのね。
私割とニュアンスとかで覚えてるだけのやつ多いわ」

漣「それこそ中二だからかな。……あとまぁあれ、ご主人様大好きな映画」

提督「『時計じかけのオレンジ』? 」

漣「そう。あと『月は無慈悲な夜の女王』とか『酸素は鏡に映らない』とか」

提督「どっちも俺の本棚にあるやつ」

漣「恩田陸とか辻村深月もセンスありますよねー。
漣も何冊かは読みましたし」

提督「あぁいう作家になりたかったなー、って」

漣「確かに」

叢雲「今からなればいいじゃない。何もかも捨てればなれるかもよ」

提督「そこにあるものに何の意味があるのさ。むーちゃんに読ませたいんだから。
なんならむーちゃんが感涙してくれるのが夢なんだから」

叢雲「相変わらず気持ち悪いわね……読んでやるから軍にいる間になってみせなさいよ、クソ司令官閣下」


< 一息に殺されず、決して見逃してはくれず >








雲龍「ぁ……」

天城「? どうしました」

雲龍「いえね、今サンがそっちを横切っていったんだけど」

天城「また猫部屋から脱走したんですか。いつも通りですけど」

雲龍「ええ。凄く大きいカマドウマを追いかけていたわ」

天城「はぁ……ちょっと見たくはありませんね。この時間なら姉様の枕元に置いたりはしないでしょうけど」

雲龍「あぁいう無意識で残酷な嬲り方、されてみたい……」

天城「…………こんな会話をしているよりは死体の処理をしている方がマシですよ」


< ファッションはファッションですし…… >







提督「何年か前呉の大将が死んだときの国葬って軍装だったじゃん高雄」

高雄「? そうですね」

提督「喪服って持ってるの? 」

高雄「いいえ。近しい人間があなたしかいないので喪服を着る機会なんて無いかと」

提督「そっかぁ……」

高雄「何です。不謹慎と知りつつ見たいなんて言うつもりですか」

提督「まぁ、見たいは見たいけど……現実として俺たち婚約したからな。
もし仮に俺が身内の葬式行くときは高雄も着ていかなきゃならないよなって」

高雄「あぁ、ちょっとそれは考えていませんでしたね……確かに」

提督「現実問題として二人連れてくってのがまず意味不明だし、
あんまり色んな人間いるとこ行くと経歴誤魔化すのあれだから可能性としては低いけど」

高雄「ご両親のときだとかは必要かもしれませんね」

提督「うん」






愛宕「喪服も結構色んな種類あるのねぇ……この前開きタイプとか私好き」

高雄「バッグだとか小物もそれなりに考えないといけませんね」

提督「うん。…………喪服選びが楽しそうってのも何か凄い違和感あるな」


< 最初は時々口を挟んだりしていたものの >







愛宕「あ、そもそもあなた一応の宗派は?
どうせなら数珠とかもちゃんと選ばないと」

提督「あぁ……そうね……うん……」

愛宕「? 何で疲れた顔してるの? 」

提督「一時間以上だぞ……君らよく真っ黒な服見ながらいつまでも喋ってられるな」

愛宕「? 」

高雄「? 」

提督「や、いいよ……俺がおかしいね、うん……」


< 無神論は当然宗教枠です >






提督「疲れた……」

阿賀野「和装ならどうとか帽子はどうとか言って天城さんとLittorioさんも巻き込まれてたよ」

提督「買い物とかは楽しく付き合えてたつもりなんだけど……。
何の予備知識も経験も無いもの考え始めるとあぁなるんだな」

阿賀野「まぁねぇ……女が皆あぁではないと思うけど」

提督「そうかい。……三大宗教って言い方があれだよな。
この国って独自に世界何々大何々つくるんだから四大にしてシッダールタちゃんとこの入れればいいのに」

阿賀野「そこは珍しく謙虚だった、ってよりあれでしょ。
宗教ってあんまりネタにできないから客観的にならざるを得なかっただけなんじゃない」

提督「なるほど。……現代の世界三大宗教は? 」

阿賀野「科学・金・エロ! ……名前は変わったとしても昔からずっと」

提督「まぁね。……じゃあ四大にするなら何入れる? 」

阿賀野「“ 宗教 ”! 」

提督「なるほど。…………君割と明快に毒吐くの好きね」


ありがとうございました


< 語らないという、間 >








高雄「突然ですけど」

提督「突然なの大体好き。何? 」

高雄「面白みは無いですよ。……新聞、減らしません? 」

提督「うん? 」

高雄「一応前任からの慣例通りというか地域との繋がりというかで四大紙と地方紙一つ取ってるじゃないですか」

提督「東奥日報ね」

高雄「Littorioが言葉の練習と称してクロスワードだとかをしていたり、
龍田が全紙の一面だけを比べて読んだりはしてますけど、
他のヒトはよっぽどのときの暇潰しだとかじゃないですか」

提督「まぁ……俺も気分で地方関連流し見して終わるな」

高雄「私も時々は眺めますし、他も四コマだとかスポーツ欄だとか見はしますけど」

提督「うん」

高雄「…………」

提督「…………黙って悪い。なに? 」

高雄「いえ。…………あなたが必要だと思っているなら、いいです。
私が分からないことを許容してくれるなら、これで」


< 愛だけ考えて生きられるのなら >








提督「んん……そんな深い話だったか?
俺は単に後任のこと考えて大過無くやり過ごそうと思ってるだけだよ」

高雄「だとしても、です。私はそれで納得しました」

提督「それは副官高雄の話だろ。俺の婚約者高雄としてはどうなんだよ」

高雄「こんなのどうでもいいです。明日廃刊になったって構わない。あなたがいれば別に」

提督「あ、そう……」

高雄「…………」

提督「…………」

高雄「…………」

提督「…………」

高雄「…………」

提督「…………顔見るの、やめろ。今、見せられない顔してる」


< ハメ殺す褒め殺すつまり、愛してる >







提督「まぁ、実際……なんか問題ある?
後任を思うっていうのはつまり今後の俺を守る、って意味でもあるんだけど」

高雄「別に無いと思いますよ。ただ単純に非効率で意味が無いかと。
今日日情報が欲しいならタブレットで事足ります」

提督「あぁ、そういう……まぁ、そうだね。俺的には全く何にも否定できない」

高雄「そう」

提督「うん。それは俺が高雄を信頼してるってだけの意味なんだ、ある意味では」

高雄「はい」

提督「……高雄はさ」

高雄「はい」

提督「実はこの国のことも軍のことも、もしかしたら人のことも好きだよね。
や、好きかは知らないけど、愛着みたいな、執着はあるよね」

高雄「関係の無い話では」

提督「そうかもしれない。…………俺への信頼があるのは知ってるよ。
でも、それを俺が知ってることも知ってるじゃん、高雄は。
単に解約したいなら、俺になんて言わないだろ、高雄は」

高雄「……………………」


< あの頃にしか無い熱 >








伊14「伊代はまだ 16だから~♪ 」

江風「イヨとカラオケする度に聞く」

海風「まぁ……」

伊13「でも……イヨちゃん、戸籍上、二十一歳……」

漣「五歳もサバ読むとかご主人様の好きそうなお店だと金返せレベルだね」

初月「まぁ、罪深い年齢詐称だな。三十と三十五とかならまだしも」

瑞穂「高校生と大学生ですものね。雲泥の差です」

江風「……」

海風「……」

伊13「……」

漣「……」

初月「……」

伊14「……」

瑞穂「? 歌、まだ終わっていませんよ? 」


< 理不尽こそ、理 >







漣「やー……瑞穂さんにはロリコン疑惑もありますんで……」

瑞穂「失礼な。私は明石さんが好きなだけですよ。
年齢もそうですけれどそもそも無理強いなんて致しませんし」

初月「雲龍さんにはいいようにされていたみたいだしな」

伊13「被害者は……容易く、加害者に、なるって……」

海風「全ての虐待児が親になってはいけないってことではありませんけどね」

江風「罪深いな。雲龍さンに触れられたらそのヒトはもう加害者予備軍なンだ……」

瑞穂「最高に理不尽。…………その理論なら何度か深いキスもされている江風さんってアウトでは? 」


< 他人の口に入るものって考えるとちょっとね >







提督「お昼ご飯何がいい? って言われて通るかは置いておいて必ず希望出すようにしてるんだけどさ」

叢雲「母親のおしえだか喧嘩の末路だったかね」

提督「両方かな。……あれ俺が冷蔵庫どころか倉庫の食材まで知ってるからできるだけじゃん」

叢雲「まぁ、あんたもつくるし、なんなら物資搬入も業者との折衝もあんたがやってるものね」

提督「だからさ、誰にでも使える面倒の少ない回答を思い付いた」

叢雲「ふぅん? 」

提督「“ 材料何があるの? ”最強はこれ」

叢雲「“ つくってくれるの? ”」

提督「……“ いいよ ”」

叢雲「もう躓いたじゃない。誰にでもできる回答ではない」

提督「おかしいな。誰だってネットでレシピ調べればどうとでもなる筈」

叢雲「あんたにいきなりメイクしろっていってできるんならそうね。
自分の顔じゃないわよ、他人の顔よ」

提督「む……」


< 誇りを抱いて言いましょう、その通りです >








提督「お前ら俺のことをまるで悪の枢軸みたいに言うけどな」

赤城「まるで、ではなくて本物でしょうに」

提督「悪の枢軸の脛を齧ったり靴裏を舐めてる小悪党が正しい」

赤城「五十歩百歩でしょうそれ」

提督「知ってる? その言葉ができたときの中国での一歩は今の二歩分だったんだぜ? 」

赤城「右足と左足それぞれ踏み出して一歩分、ということですか。
百歩二百歩というと多少はマシに思えますね」

提督「な? 」

赤城「な? じゃありませんけど……あなたどんなときでも絶対くだらないこと言わないと死ぬ病気なんですか? 」


< 棚に上げる為にその棚はもっと高いところへ置いておく >








提督「大体ね、俺は未だに殺人童貞守ってるよ? 」

赤城「それでいてなお悪党ってより酷い何かなのでは」

提督「でも殺人童貞守ってるよ? 」

赤城「五月蝿いですね……私だって直接人間を殺したことなんてありませんよ」

提督「それでいてなお悪党ってより酷い何かなのでは」

赤城「五月蝿いですね。……それで? 」

提督「あん? 」

赤城「小悪党は何を取引したいんです」

提督「さすが薄汚い大悪党は話が早い」

赤城「あなたの棚は成層圏にでもあるんですか……」


< 結局慰めたのは無聊の方でした >









赤城「まぁ、その取引については善処致します」

提督「そりゃどーも」

赤城「はいはい。……それにしても、守るべき存在がいるというのは幸せなことですね。
あぁ、守るべき、という自己肯定とでも言いましょうか」

提督「今日は随分攻撃的だね」

赤城「これでも私、蒼龍さんって札を抑えられたこと、根に持ってるんです。
あと単純に罵倒語使ったのはそっちの方が多い」

提督「隙を見せるやつが悪い」

赤城「そっくりそのままお返し致しますよ。
……自分が孤独ではないということを実感できて、
それにも増しての効果、誰かの役に立っているという優越と庇護を拗らせた牢獄にいられる」

提督「本ッ当今日は酷いこと言うなお前。慰めてあげようか? 」

赤城「えーと、江風さんと漣さんにおしえてもらいました」

提督「あん? 」

赤城「“ 誠意とは言葉ではなく金額 ”。高くて良いお酒と心の籠もった肴を希望します」

提督「あ、そう……」


< 橙子だけど、とかいうタイトル来たら笑うよね >







漣「スカー・レッドからショートメッセージ来てワロス」

叢雲「はい? 」

漣「この世に実在するわけ無ぇから言葉にしてやるけど。
傷んだ赤色からショートメッセージ来たの。
食わせるんなら漣じゃなくて送ってきたやつ殺って。マジで頼む」

叢雲「???? 」


< 辟易した顔を眺めながら、深く頷く >








提督「ウンリューちゃんにゴム買わせに行ったら」

扶桑「何やってるんです……というか話す相手間違ってますよ」

提督「俺だって少しは楽しくなりたいんだよ。
雲龍本人は置いといて愛宕とか山城に話しても流されるだけだ」

扶桑「はぁ……それで? 」

提督「お約束のように最初は輪ゴムの箱一つ買ってきて」

扶桑「物凄く楽しそうですね。…………雲龍が」

提督「そうだね。その後、ちいさいのから順に買ってきて最後には同伴させられたんだぞ俺。
楽しくないとは言わないけど普通に変な気分だった」

扶桑「……」

提督「つーか買わせに行ったら、じゃなくて買わせに行かせられるプレイの共犯にさせられたら、だな。なんだあいつ」

扶桑「…………知りませんよそんなこと。私に話して楽しいところありました? 」


< さて、何を着ていたのか >









提督「まぁ……同じこと扶桑にさせたら楽しいと思う。たぶん心から」

扶桑「付き合い切れませんよそんなの」

雲龍「どう見ても男の性欲煽る用途にしか使えない衣装着ておいて何言ってるのよ」

提督「うわ出た」

雲龍「酷い男……」

提督「こんなこと言われる言動どうにかしたら」

雲龍「アイデンティティの喪失って思考する動物としては死と同義じゃない」

提督「一回死んだら清い雲龍ちゃんになるかもよ」

雲龍「だからそれ、今の私という存在は死んでるってことでしょう」

提督「まぁね」







扶桑「……さらっと流されたけれど私が着ていたの暴露ているのかしら。
当てずっぽうな気もするけれど……でも……」


< 好きなものが行ったり来たりするのが四季かな、みたいな >








提督「それにしてもクソ暑いなおい……」

雲龍「じゃあ雨乞いでもする? 勿論あなたの好きな歴史リスペクトで半裸だけれど」

提督「ばーか。……降ったら降ったで蒸し暑くて不快感ヤバい」

雲龍「そうね。西瓜でも? 」

提督「この前海で飽きる程食べたけど……食べる」

雲龍「ん……あぁ、そういえば」

提督「あん? 」

雲龍「西瓜ってシトルリンが沢山含まれてるらしいわ」

提督「まぁ、そら学名由来だしな。……効果あんのかな」

雲龍「日々下半身を酷使しているあなたが辛い夏をやり過ごせているのは西瓜のお陰だったのよ」

提督「マジか。毎日拝まなきゃいけないなそれ」

雲龍「拝み倒して毎日三食感謝して食べるべき」

提督「それはさすがに。……実はメロンの方が好きなんだけどここ皆西瓜派ばっかだしなぁ」


< お任せ……? >








阿賀野「そういうときは阿賀野にお任せ! 」

提督「あん? 」

阿賀野「阿賀野の拡大家庭菜園にあるよ! 西瓜もメロンも」

能代「ハウス栽培はもう家庭菜園じゃないよね」

阿賀野「売るつもりの無い素人の畑は全部家庭菜園だから」

雲龍「家庭菜園ってどういう理屈と形式で軍に通したの? 」

提督「有事は懲罰内容に使います。平時は軍民の垣根を低くする努力です。
また食の尊さから国家護持の意識を養います」

雲龍「嘘しか吐けないのあなた」

提督「俺は別に無くてもいいんだけど」

阿賀野「駄目! 阿賀野の癒しなの! 撤廃には断固反対! 」

提督「だそうで」

能代「はぁ。……規模だけなら高雄さんたちより迷惑かけてる気がするなぁ……」


< 安い≒ 高い >








提督「ってもまぁ息抜きだろうってのは分かる人には暴露てると思うけど。
単に俺が持ってるコネクションとかでどうにかしたりようは政治だね」

雲龍「お互いに腰を低くしたり上から目線になってみたり、
餌を融通したり取り上げたり盗られたり、
味方が多くて強い人が有利なだけよね」

提督「まぁね。俺、餌遣るのは得意だから」

雲龍「あら、今日の餌、貰ってないけれど」

提督「お友達料か何か? 」

雲龍「キス。ちゃんと、心を込めて」

提督「西瓜食べたらな。……俺が言うと普通にクズいけど一日分の餌、安過ぎない? 」


< 解の無い戯れ >








Pola「休肝日も大事~って言いますけど」

速吸「大事ですからね。酷使しても碌なことになりませんよ」

Pola「時々休肝日与えて満足してる方が変にストレスで問題だと思うんです。
ほら、時々優しくなるDV彼氏みたいな~」

速吸「はぁ? 」

Pola「優しくしてやっただろ、っていう身勝手な判断で余計横暴になるんです。
それなら最初からずっとそれなりに横暴な方がいいですね~。
だから、飲むんです。飲まないなんて不健康! 」

速吸「何言ってるのこのヒト……」


< 強みという弱点を見せてくれる強みにやられて >







葛城「雲龍姉ぇがいないから言うんだけどさ」

天城「? 」

葛城「雲龍姉ぇって結構癖っ毛だけど髪下ろしてるときって物凄く絶妙な感じに優しそうに見えない? 」

天城「まぁ、分からなくは」

葛城「あの状態で膝枕してよしよしって撫でてもらったときは正直“ ごめんなさい瑞鶴さん ”しかけたんだよね」

天城「……? 」

葛城「? 」


< 私が一番気持ち良いあなた >








天城「まぁ、姉様が誇張無くちゃんと優しいのは確かですけれど……うーん」

葛城「雲龍姉ぇに沢山ヤられてるくせに」

天城「言い方。……でもこう、そういう優しいときの姉様って別にそういう対象ではないから」

葛城「じゃあどういうときの雲龍姉ぇがいいのさ」

天城「明らかに寂しそうな姉様。それか楽しくなさそうな姉様。
そういう無理して優しくしようって頑張ってる姉様」

葛城「お、おう……」

天城「……? 」

葛城「…………? 」


ありがとうございました





< 貶すところが全くもってどこにも無いのに不満が残る >








提督「最近の某二刀流は人間らし過ぎて困るな」

江風「ただの人間は投手で出場して勝ち投手になった挙句申告敬遠とかされねぇンすけど」

提督「ヒット打ってるだけでホームラン打ってないじゃん。人間だな」

漣「ヨシッ」

江風「よし……? 」

漣「ヨシッ! 」

提督「ヨシッ! 」

江風「ンンっ……? 」


< 独占欲といえるのかどうか >









提督「凄い雑なネタだと百人の愛宕に囲まれて生活したい! とか言えるけど」

愛宕「んー? 」

提督「正直飽きるっていうか全員中途半端な付き合いしかできなさそうだよな。
なんか取り敢えず不快感は無いけど踊らされてる感っていうか」

愛宕「そういうときは百人の愛人に囲まれる、って願わなきゃ。
願い事の肝は限定的にし過ぎないことよ」

提督「願い事じゃねぇんだけど……それなら」

愛宕「? 」

提督「俺が百人になったら、の方がまだ建設的じゃない? 」

愛宕「最後の一人残すまで殺して回るけど、それでいいなら」

提督「えぇ……? 」


< 自分に寝取られるとか楽しい気もしないでもない >







愛宕「もっと言うとたぶんその過程で私たちも殺し合ったりするわね。
自分のパートナーであるあなたを一人ずつ持って」

提督「何その歪なボーイミーツガール」

愛宕「そういうお話無いの? 」

提督「俺はパッと思い付かないなぁ」

愛宕「じゃあこれで一つ書いてみたら?
全ヒロインが主人公の完全同一体と唯一無二を目指すストーリーで」

提督「凄い高度な寝取られなような違うような……んん? 」


< 推定一千六百万人の遺伝子的相続者の皆さん? >









雲龍「別に信じてもいない俗説に」

阿賀野「うん? 」

雲龍「女側が感じている……まぁ、もっと言うと絶頂していると男の子が生まれやすいっていうじゃない」

阿賀野「聞いたこと無くも無いけど。凄いどうでもいいレベルの話だよね」

雲龍「ええ。私も正直どうかと思うわ。……で」

阿賀野「うん」

雲龍「歴史上子沢山な皆さんって子女の割合どうなの? 」

阿賀野「うーん……まぁ、誰でも知ってる子沢山としてはテムジンくんがいるけど」

雲龍「チンギスさんのことね」

阿賀野「うん。一応大ハトゥンっていう皇后たちが管理してたそれぞれのオルドに更に三十人の后妃がいて、
もっというと征服地ごとに愛人というか妾というか……まぁ、所謂戦利品がいたとは言われてるけど」

雲龍「ええ」

阿賀野「血筋がはっきりしてて史書にも載ってるのは十人前後だね。男子より女子の方が多かった筈」

雲龍「ん……さすがに人類の大英雄に不確かな情報でヘタクソのレッテルは貼れない、か」

阿賀野「たぶん怒られるよそれ。……まぁ、誰が怒るんだって言われたら答えられないけど」


< 何にせよ傑物ではある筈、たぶんきっと >







雲龍「他は? 他に、いないの? 」

阿賀野「ソブーザ二世もアウグスト強健王もはっきりした情報は知らないなぁ……」

提督「? 何の話? 史学トーク中? 」

阿賀野「そうでもないけど……子沢山人物の子供の数とか男女の割合知ってる? 」

提督「知らん。そんなもん普通殆ど知らねぇよ」

阿賀野「だよね」

雲龍「ふぅん……」

提督「あぁ。けど、アウグスト二世の子供で明確なのは九人くらいだった筈だぞ」

阿賀野「あぁ……阮朝の明命帝もあれだね。人数は凄いけど割合はよく分からない」

提督「仮に伝説じゃなくて子沢山が事実でも史書に載るのなんて普通相続者周りくらいだしな」

阿賀野「まぁね。……本邦の家斉さんは二十六男二十七女だったかな」

雲龍「残念。過半数ならずね」

提督「えーと、ミャンマー辺りの……えー、十八世紀くらいにあった王朝」

阿賀野「? コンバウン朝? 」

提督「あぁ、たぶんそれ。なんか子供多いやついたなと思って……うん、今調べたら第六代は六十二男五十八女らしい」

阿賀野「過半数じゃん」

雲龍「暫定トップね」

提督「何の? 」

雲龍「しっかりとしたつよつよな種がありつつ妻たちに女の悦びも与えていたであろう男ランキング」

提督「???????? 」


< 二十代から三十年以上ほぼ毎日の計算だそうです >









提督「あ、そう……凄いくだらない着眼点だね」

雲龍「それほどでも」

阿賀野「あ、ラムセス二世は数え方によっては良いとこ言ってるんじゃない? 」

雲龍「男子が四十八から五十、女子が四十から五十三?
確かに五十と四十だとしたら、そうね。
さっきの何とか朝の人より男子の割合が多い」

提督「こんなこと調べるとは思わなかった……お? 」

阿賀野「お? 」

雲龍「お? 」

提督「モロッコのアラウィー朝第四代スルタンであらせられたムーレイ・イスマーイール陛下は、なんと」

阿賀野「なんと? 」

雲龍「ん」

提督「一説には五百二十五男三百四十二女だそうでございます。優勝じゃね? 」

阿賀野「おおもう……」

雲龍「八百六十七子という数もさることながら男子率驚異の六割超え。圧倒的なオスね」

提督「そうだな」

阿賀野「そうだね」

雲龍「ええ。……種は別にどうでもいいけど、目指してね? 」

提督「死ねって言ってんのと同じだぞそれ……」


< 一瞬だけ無常を覚えて、それだけ >








提督「まぁ、時々変な観点から調べ物ってのも悪くはないか」

阿賀野「明日には忘れてそうだけどねこんなの」

提督「まぁね。……仮に百人の子供がいてさ」

阿賀野「? 」

提督「当時の医療技術的に何人流産させてんだろうな。
そりゃまぁ王族なんだから庶民より多少マシとはいえ」

阿賀野「妊娠させた数、ってのを基準に考えると伝説伝承の類い入れてもやっぱテムジンくん優勝なのかも」

提督「その辺の村娘とかヤッて終わりだろうしなぁ……」

阿賀野「……」

提督「……」

阿賀野「…………」

提督「…………」

阿賀野「…………阮朝でもまた調べてみるかな。史料あんま多くないけど」

提督「俺はポーランドかなぁ……頭おかしくなりそうだけど」


< 夫の妻の妹として >








漣「恋愛とか結婚って時々陸上競技に喩えられるじゃないですか」

高雄「あぁ、恋は短距離走だとか結婚は長いマラソンだとかそういう? 」

漣「ですです。言い得て妙な気がするんですけど高雄さんは? 」

高雄「私もまずまずその通りだと思いますよ。一般論としては」

漣「じゃあ、高雄さん個人なら? 」

高雄「長い長い、ゴール手前10mの練習走、みたいな。
辛いけれど、終わってほしくない、テープを切ったら終わってしまう、独走しているけど、ゴールなんて、したくない。
この高揚感と達成感、次の一瞬が最高だって知ってるのに、望めない」

漣「惚気ますねぇ~」

高雄「でも……結局、練習。紛い物であって、本番じゃない。
だって、演者が人間の紛い物で、化け物だから」

漣「お、おう……? 」

高雄「欲しいのに……それだけでいいのに……でも、受け取ってしまったら、もう……」







漣「あの、結婚する自覚、無さそうでしたよ」

愛宕「どうしたものかなぁ、って。……いや、何が変わるとかそういうことじゃないと思うんだけど」


< 真面目に観ているといえば観ている >








加賀「現代人は情報を食べて生きている、まさにその通りね」

能代「はい? 今CMやってますけどそういう番組観てたんですか? 」

加賀「いいえ。……世の中色んな番組があるけれどね、
かなりの割合で煽りに煽ってCMだとか一言で紹介してその後詳しく説明すればいいのに、
みたいなこと結構あるじゃない」

能代「はぁ」

加賀「大した情報量が無いのにも腹が立つけれど、
そもそもスマホなりなんなりで調べればすぐ分かることを引き延ばすのに腹が立つわ」

能代「一応分かりはしますけど」

加賀「だからさっきのに繋がるのよ。
量が少なかったり遅かったりするから苛々するのはそれを美味しく食べたい欲求があるから」

能代「なるほど。…………旅番組? 」

加賀「老舗の旅館やホテルの看板メニューを紹介する番組ね。
この回のメインとはいえ開始一時間経っても出てこないし、
始まったと思ったらモザイクとタレントの反応でまた時間稼ぎを始めたわ」

能代「……………………」


< 浅いとこ楽しむのが一番だと思いますよ、本気で >







提督「北海道の南北代表が両方初戦勝利とか久々じゃね?
まぁ、今日片方の夏は終わったけど」

江風「そうだっけ? 」

海風「駄目ですよ少将閣下。江風は確かにスポーツが好きですけど全部フィーリングで見てるんですから」

江風「自画自賛になるけどこの世の勝利者だろそれ。
自慢じゃないけど江風は野球のセイバーメトリクスとか全く興味無いし、
そンなの知らないで騒いでる方が絶対楽しいと思うね」

提督「言いたいことは分からんでもない」

海風「でも去年の優勝チームくらい覚えてないと逆に楽しめなくない? 」

江風「ま、毎年新たな気持ちで見てるだけだから……」

海風「野球とかサッカーなんてたぶん表面的情報だけなら私の方が知ってると思うよ」

江風「まぁ、それはそうかな」

提督「えぇ……」


< や、まぁ、覚えていて意味があるかって言われると無いけど >








江風「つーかさすがに何年か分の優勝くらい分かるから。
全順位言えとか言われたら難しいかもしれないけど」

提督「じゃあ去年のセパ両リーグのリーグ一位と優勝は? 」

江風「牛さンと乳酸菌のとこだろ? 」

提督「おお凄いなお前。じゃあ前の年」

江風「同じじゃン? 連覇云々二年連続云々って滅茶苦茶やってたし覚えやすい」

提督「更に前の年」

江風「ン……スマホとかのとことメディアなとこ? 」

提督「新聞は一チームじゃねぇけど……まぁ、分かるか。
更に更に前の年」

江風「……」

提督「……」

江風「…………むずくね? 」

海風「はぁ……」

提督「…………連覇云々二年連続云々は覚えやすいんじゃなかったんですかぁ~? 」

江風「……???? 」

海風「うーん……」


< X とか言われてもなぁ…… >








あきつ丸「時々、街の喫煙所を使うのだが」

時雨「うん」

あきつ丸「基本的には尾行や護衛の類いなのであります。口寂しいわけでもなく否応も無い」

時雨「あ、そう。理由がどうあれ煙草臭さは変わらないけどね」

あきつ丸「そうだな。……スマホの電波が届きにくい喫煙所はどうかと思う」

時雨「はぁ? 」

あきつ丸「喫煙者など肩身の狭い身分故死滅してしまえとまでは言わないが……この時代になんだあれは」

時雨「いや、でもまぁ……ほら、入り組んだ建物だとか偶然電波塔間の隙間だとか」

あきつ丸「こちらはくだらん任務で付き合わされているのでありますよ。
三分程どうでもいいニュースを確認するくらいの時間はくれてもいい筈。
何もSNSを巡回し始めようとしているわけではない。それくらい自室か車内でしかしない」

時雨「あ、そ、そう…………でもあきつ丸くんそんなことしてるんだ。
SNSをルートができるくらい確認してるとか凄い意外だよ」


< 単純に、怖い >








時雨「…………………………………………」

春雨「? 」

時雨「…………………………………………」

春雨「?? …………なに? 」

時雨「…………………………………………妹がマヨネーズを直で飲んでたときどんな反応をすれば? 」

春雨「??!!!!?!?!?!???!?!? 」


< 嗜虐とまでは言わないでほしいけれど >







春雨「え、と……え? 誰? 」

時雨「山風……隠れるようにして吸ってて……名前呼んだら、ビクッッッッッ!!?? って……」

春雨「えぇ……や、まぁ別に春雨たち身体悪くなったりはしないけど」

時雨「あの見られてはいけないものを見られたって顔、暫く忘れられないかも」

春雨「あぁ……」

時雨「……」

春雨「……」

時雨「…………」

春雨「…………でも、その“ 見つかった!? ”みたいな姿って凄く唆られなかった? 」

時雨「は? 」


ありがとうございました


>>188-189 >








漣「百人の自分とかのび太くんレベルの思考っすなぁ」

提督「僕のび太くん好きだから別にそれでいいわ」

漣「のび太くんってジャイ子と結婚した場合の方が子沢山ですよね。
あれはあれで幸せだった気がしないでもない」

提督「幸せだったんじゃねぇの。そこ掘り下げると現代ののび太くんが凄いクズ感あるけど」

漣「のび太くんっつーか子孫の何とかくん? まぁ、超絶ド貧乏っていう理由はあるけど」

雲龍「望むように源さんと結婚した場合の子供はたぶん自分の種じゃないわね。
野比くんの種は優秀だけど不倫相手の種は薄め」

提督「あのさ……」


< 対症療法に姑息的療法って別名あるのはおかしいと思うの >







阿賀野「雨だぁ……」

能代「今日は水遣り少なくて済むね。ハウスの方だけだ」

阿賀野「うん。……蜘蛛さんって雨降り始めたらどこ行くんだろう。
さっきまであんなに大っきな巣つくってたのに」

能代「さぁ。適当な物陰じゃないの」

阿賀野「ま、そうだねぇ……」

能代「ん……」

阿賀野「で、晴れ間が出たらまた巣をつくるんだ」

能代「そうね」

阿賀野「モグラ叩きゲームみたいだね」

能代「そう? …………なんか機嫌悪くなること、あったの? 」


< そうじゃなくて……そうじゃないんだ…… >








提督「この時期になると思い出すことがあって」

高雄「? 」

提督「墓参り最近行ってねぇな……ってのは年取ってからだけど」

高雄「ええ」

提督「何々家之墓、って墓石に彫ってあるじゃん。まぁ、宗派によるけど」

高雄「生で見たことはありませんけど、そうですね」

提督「子供の頃な、漢字にハマったことがあったんだ。
あの年のガキにしてはそこそこ難しいのも読めた」

高雄「ええ」

提督「で、之墓ってところがちゃんと理解できてなくてな」

高雄「はぁ」

提督「何とかイエユキ墓だと思ってたんだ。
世の中にはイエユキっておっさんが多いんだなぁ、って思ってたよ。
宗派によって形態も文字も違う所為で違う人もいる感出てるじゃんクソがってあのときは思ったね」

高雄「ふふ……子供らしいといえば子供らしいですね」

提督「うん。で、それを親に言ったらアホ扱いされてさ。
間違ってたのはもう理解してたんだけどムキになって他家の墓誌まで探しまくって」

高雄「イエユキさん、何人いました? 」

提督「一人もいなかった。親に追いかけ回されても周りの全部の墓石を確かめるつもりでグルグルして、一人も」

高雄「中々面倒な子供ですね」

提督「江田島目指そうと思うまでずっとそうだったよ、俺。
…………あの頃の若い親を思い出すんだよ、くだらない墓石の話に引っ張られてさ」

高雄「別に今もそれなりには元気でしょう。話を聞く限りですけど」

提督「そりゃまぁ悲しみとかではないけど。
…………高雄の子供に、そういうこと思ってほしいんだ。
俺には何の感傷も無くていいけど、高雄に対しては」

高雄「はぁ、そういう話に向けると思ってた。
…………あなたに何の感傷も向けられない子供なんて、私許せません。私、殺してしまいます」


< 耐えられない自分にこそ耐えられないのかもしれない >








提督「そうじゃない、そうじゃなくて……」

高雄「知ってる。……でも、わざと曲解するくらいには、変えられないの」

提督「うん。…………今日も引き分け、でいい? 」

高雄「あなたが自分の戦術的撤退より前に踏み出すのは不可能では」

提督「こう……こうやって、高雄の目を見つめて、顎に手を触れても? 」

高雄「あなたが踏み出しているようでいて、私に絡め取られているんです、それ」

提督「そっか。…………戦術的撤退より、前? 」

高雄「ええ。戦略的にも負けてるって言いたいんですよ」

提督「…………」

高雄「…………」

提督「…………紅茶。高雄の好きなのでいいから、暫く出てって」

高雄「はい。…………あなたに負けたい、って何にでも、思っているのですけれどね、私」


< この時期近しい人の本性が分かる気もする >








江風「ン? このゼリー何? 」

高雄「あの人への客人……確か海軍省の方が持ってきた菓子折りのやつですね」

江風「ふぅン、美味そう」

高雄「桃と蜜柑が残ってますけど」

江風「ンー……桃! 」

高雄「どうぞ」

江風「わーい! センキュー! 」

海風「物凄く子供っぽい……あぁ、私は蜜柑で。高雄さんもよくそんな甲斐甲斐しくできますね」


< 低きに流れ落ちたいから、身を任せるのです >







高雄「慣れといえば慣れですね。別に労とも思ってないです」

海風「ゼリーを渡して飲み物を用意してスプーンまで」

高雄「何か一つだけ頼んだりすると流れが崩れて逆に面倒なことってあるでしょう?
子供相手ならお仕事をしている感覚を持たせてあげる、なんてこともあるかもしれませんが」

海風「まぁ、大っきい子供みたいなものですけど江風。
……もしかしてあの人は高雄さんのそういうところを見てるのかもしれませんよ」

高雄「はい? 」

海風「気遣いがどう、って話じゃないです。
自分と周りを客観視して、でも時々自嘲するように子供の話なんてするから。
だからこそ自分が死ぬときに殉死なんてしてほしくないし、子供が欲しいって」

高雄「かもしれませんね。…………でも、やっぱり私は一緒に死にたいの。
それが一番楽で、気持ち良いって、知ってるから」


< 洋上なら別にどっち行っても変わんねぇよねって >







江風「あのさ……なンで気付いたらあぁいう話になってるンだと思う? 」

愛宕「んー? まぁ……皆おかしいからじゃない? 」

江風「江風は流れ読まずにシリアスな話しないよ」

愛宕「じゃあ、あれ。あなただけまともなの、きっと」

江風「や、自分で言うのもなンだけどさすがに江風がまともは無い。比べたら、あれかもだけど」

愛宕「程度の話じゃない、って? 」

江風「うン。……もしかして江風も結婚直前になれば分かる? 」

愛宕「さぁ? 誰かと寝た方が早いんじゃない? 今ならあの人以外にも色々選べるわぁ」

江風「あのさ、それこそ程度の話だけど涼月になるよりはまだ明石さンとかの方がマシな気がする」

愛宕「あ、っは……どうかしらねぇ……私が何か言えることは、無いけど」


< 味付け見た目環境があちらでボリュームだけこちら >







秋雲「あぁ……よく寝た」

時雨「もう夜だよ」

秋雲「夜の方が絵を描きやすいしゲームも調子出るから」

時雨「あ、そう」

秋雲「いい夢見れたし気分も上々。……夢の内容聞きたいでしょ? 」

時雨「いや全く。寧ろできるなら突っ返したい」

秋雲「アメリカンな皆さんが全員星条旗ビキニ着て海で遊んでる夢見てさぁ」

時雨「……」

秋雲「いやぁ、エロかったなぁ……ザ・アメリカンと微妙にこの国に毒された感が調和してて最高でした」


< 『マルドゥック・スクランブル』とかならギリまぁ…… >








秋雲「シンプルなギャンブルやってる漫画とか知らない? 」

時雨「君が知らないものを僕が知ってるわけ無いじゃないか」

秋雲「硬派とかあれなこと言わないけどカウントし切った後の読み合いとディーラーの技術が光るやつ読みたい」

時雨「カジノでも行けば見られるんじゃない」

秋雲「籠の鳥たる秋雲さんが行けるとは思えないけど……いる?
パーっと使って楽しむ娯楽じゃなくてガチのカード勝負の為にカジノ行く人」

時雨「いるところにはいると思うけど。それともポーカーの大会とか」

秋雲「今日日中継じゃなくても配信くらいはされてるか……うーん」

時雨「何さ、ゲージュツ家様のインスピレーションがどうとかってやつかい」

秋雲「や、そういう真剣勝負に見切れるバニーとかエロいなって思って。
なんなら目の前でポールに絡まるストリッパーより余程」

時雨「あのさ……」


< ソーセージカレーカレーソーセージ添え >









鈴谷「おおう……! これ、これ美味しい! これどこで買うの? まさか本国だけとか? 」

GZ「ん? いや、それはこの国のメーカーが出しているやつだな」

鈴谷「マジ? テンション上がるぅ! 」

あきつ丸「カリーブルスト、か。まぁ、美味いな」

時雨「スパイシー感ってカレーでもソーセージでも共通するしね。合うのかも」

鈴谷「や、これ本当ヤベーんだって。カレー風味ソーセージなんて沢山食べてきたけどさ、
これはマジで違うよ、革新だよ、世界が拓けるよ」

あきつ丸「……そうか? 」

時雨「さぁ……」

鈴谷「あぁ……嗚呼…………このスパイシーなソー……ブルストを敢えてフォンドヴォー的な欧風まろやかカレーに添えたら……」

GZ「…………は? 」


ありがとうございました


< 芸術なんて爆発してしまえばいい >







秋雲「AIイラスト面白過ぎぃ! 」

時雨「まぁ、僕は見てるだけでもそこそこ面白いけど……君は存在意義喪失するんじゃないの」

秋雲「なんで? 秋雲さんは絵を描くのが好きだけどそれだけだよ。
それで商売してるってわけじゃないし」

時雨「でもまぁ努力と研鑽無しに似たようなものか、
或いはそれ以上のものを生み出せてしまうのは気分悪いんじゃない」

秋雲「いーえー? まぁ、権利問題とか盗用が問題なのは理解してるけど、
何百年も何千年も前から作品そのものより誰が描いたかが重要視されてんだよ、美術界、アート界ってのは」

時雨「うん? 」

秋雲「秋雲さんは例えば……西洋美術だとミケランジェロが素直に好きだよ。
だけど似たような像なんて現代なら3Dプリンタなりなんなりでつくれるじゃん」

時雨「まぁ……そうなのかな」

秋雲「だけどそんなの材料費プラスアルファくらいでしか売れないし誰も買わないでしょ? 」

時雨「うーん……」

秋雲「今は敢えて絵画じゃないのを例にしたんだけど……ーーーー






時雨「…………秋雲ってさ、発想とか嗜好は頭おかしいけど絵に関しては真摯で真面目なんだね。取り敢えず謝っておくよ」

秋雲「なんで? 」

時雨「なんでって……や、本当なんでだろうね、うん」


< 女の子になったら、みたいな。ちょっと違うかもしれない >







秋雲「あ、いや、まぁ、ミケランジェロ好きだけど粗チ◯はNGで。
秋雲さん恵体信者だから」

時雨「は? 」

秋雲「まぁ、どうでもいいといえばいいんだけど……自分が男になったときの理想ってあるよねぇ……」

時雨「???? 」


< 再評価路線が悪いとは言いませんがね >







秋雲「や、でもでもこれ本当楽しくない?
プロンプトとかモデル弄って好みのイラストに近付けていくのなんてこれゲームみたいなものだよ」

時雨「絵に興味の無い僕がテキトーに言った単語一つで様変わりしたりするしね」

秋雲「ヤバいよこれ。消費する側としてはマジに革命的なのは技術そのものじゃない。
試行錯誤を無限に近い数こなしてできる最高をいつまでも求めていられるアソビの奥深さだよ」

時雨「そんな興奮するものかな。そのPCだって不正な手段で高級将校名義で手に入れたものだし」

秋雲「通信内容は専従に管理されてるんだよこれ。
それでもハイスペで触りたかったし、手放す気なんて全く湧かない」

時雨「ふぅん……」

秋雲「人間としては……あぁ、いや、秋雲さんは人間じゃないけどさ」

時雨「うん」

秋雲「思考する生き物としては、かな。正しいのは」

時雨「憑座として右往左往する人間擬きの化け物、でもいいんじゃない」

秋雲「まぁ、なんでもいいや。……これに勝つっていうのが最高の名誉になると思うんだよね。
秋雲さんはどっちかっていうとストーリーのあるもの、漫画とかの方に力点あるけど、
一枚絵、絵画とかの類いでこれに勝つなんて凄いことだよ」

時雨「それが一般化される世の中なんて来るかな」

秋雲「来るさ。来ないんなら人類がAIに負けた明確なシンギュラリティだからね。
秋雲さんは人類の能力を知ってるよ」

時雨「僕はそんな楽観視できないけど」

秋雲「楽観視なんてしてるわけない。秋雲さんは人間になんて自分と同じくらい期待してないよ」

時雨「あ、そ……」

秋雲「クリエイターなんてどっからでもどんな方法でも湧いてくるものなんだよ。
それを理解できないものから落伍していって、
次の次の次くらいの時代にちょっとだけ顧みられるものなの、たぶんね」


< “ 間 ”が語る >








雲龍「最近あなたやあの人の影響で史学関係調べたりもするんだけど」

阿賀野「うぇるかぁむ。阿賀野は仮令頭真っピンクで嗜好が死んででも真摯であるなら初学者を歓迎するよ」

雲龍「あ、そ。…………清楚系は兎も角清楚な人物って歴史にしかいないのかもね、って。
専制君主の正しく最愛の皇妃だとか」

阿賀野「…………」

雲龍「…………」

阿賀野「…………」

雲龍「…………」

阿賀野「…………」

雲龍「…………? 」

阿賀野「…………自分だけでも分かっている清楚な人は現代でもいるでしょ。
何人の他人が心から信じてくれるかは、分からないけど」


< 魔が語る >








漣「朝っぱらから暑過ぎる所為でスマホがちゃんと充電できてない事件」

叢雲「勘弁してほしいわね……さすがに寝てるときもずっとクーラーってわけにもいかないし」

漣「漣も寝る直前スマホ触れないの嫌だしなぁ……スマホだけ氷枕の上にでも載っけとく? 」

叢雲「まぁ、色々試してみればいいんじゃない。
私は別に朝起きて50%くらいあれば問題無いし」

漣「うん。つーかこれスマホの耐久値にダイレクトアタックだよね。寿命ガンガン削られてるよ」

叢雲「知らないわよ。さすがにもう残暑でしょ。少なくとも青森は」

漣「まぁねぇ…………ん? 」

叢雲「あ? 」

漣「虚数空間から呼び出した艤装の中にぶち込んでそこでバッテリーから充電すれば良いのでは? 」

叢雲「別に私はいいけど……魔が差した、で許されればいいわね、それ」


< 汁をそのまま保存できる方法、無いかな? >








明石「この前ね、カップ麺食べて、残り汁で茶碗蒸しでもつくろうかなって思ったんです」

提督「ほーん? 」

明石「残り汁に卵溶き入れてテキトーにレンチンするだけじゃないですか」

提督「まぁ、そのクソ雑さがウリだし」

明石「ええ。でも卵液スープもうちょっと冷えてないと固まらないなって思って。
この暑さなんで冷凍庫ぶち込んで少し待ってようかな、と」

提督「うん」

明石「で……待てよ? そういえばナルトが残っていた筈、とかカニカマなら行けるかな? 
みたいな思考に陥って結局BIGをもう一つ食べた話します? 」

提督「分かってると思うけど出オチどころか全部喋ってんじゃん……」


< totoの方がいいかなぁ、とかなんとか >








漣「サマージャンボとミニはご存知の通り抽選も終わったわけだけど」

叢雲「ご存知じゃないんだけど……そうなの」

漣「今やってる宝くじの日記念の方がなんか当たりそう感あるんだよね」

叢雲「ふぅん」

漣「サマージャンボは一等を前後賞合わせて五億円に設定する関係で二等が驚愕の五万円だったんだけど」

叢雲「えらい落差ね。江風に一万円くらい預けた方が競馬で増やしてくれそう」

漣「ところが宝くじの日記念は一等前後賞合わせて二億円の代わりになんと二等狙い目の五十万円なのです」

叢雲「へぇ」

漣「どう? 」

叢雲「どう? って言われても私ギャンブルの類いに興味無いわ」

漣「そっかぁ……」







叢雲「あれたぶん誰かに買わせて当選番号と照合する楽しさだけ欲しいのよ。あんた買ってあげれば? 」

提督「それこそお馬さん買うよ俺……ロハで射幸心満たそうとするとか乞食か何か? 」


< 真の運試しといえる >








漣「でもでも! 人倫に悖りまくる薄汚い所業で稼いだご主人様の残高と違って真っさらな上に非課税ですよ? 」

提督「それならお前が買って当たっても非課税だろうが」

漣「やだなぁ、運人並の漣が当選するわけないじゃないですか」

提督「あのな」

叢雲「あぁ、実力努力込みだとしてもこの腐った環境整えられたんだからたぶんこいつ運はある方ね」

漣「でしょ? ほら、サマージャンボのときは思い付かなかったですけどこれから当たるまで毎回買ってください」

提督「何言ってんの君ら。……でももし億が一当選したら本気で運だけはあることが確定するな」


< 残暑の方が猛暑より辛い気がしないでもない >







提督「なんだよこの暑さ……老人虐待じゃねぇのかこれ」

明石「お兄さんではないですけど敬老対象ではないでしょあなた。
おっさんですよ、おっさん」

提督「この暑さで一気に老け込みそう……」

明石「つっても大分マシになってきましたけどね、大湊周辺。
こんなんで文句言ってたら一週間前の自分に張っ倒されますよ」

提督「死ぬ……死んじゃう……明石がチアコスしてポンポン持って笑ってくれないと死ぬ」

明石「暑さとか砂一粒程も関係無いですね。しませんよそんなこと」

提督「なんで……どうして……こんなことは許されない」

明石「許されないのはあんたの不道徳でしょうが」

提督「まぁね。……彼の国のチアに対する執着って凄いよな。
娘を名門チアでトップにする為に他人の娘殺したりするんだぜ」

明石「急にまともに……いや、別にまともな話題でもないか。
何かドキュメンタリーでも見たので? 」

提督「おしえてほしかったらチアコスして」

明石「全く等価交換に値しませんね。…………もしかして本当に酷暑で脳劣化してます? 」


< 本ッッッッ当に大ッッッッ嫌いなやつ >








提督「××××」

愛宕「渾名とかじゃなくて実名……しかもちゃんとニュース見てたり本読んでればもしかしたら知ってる程度には凄い存命の文化人……」

提督「あ、本人については別に嫌いじゃねぇよ?
小説家のクセに歴史家気取りしてんのは頭おかしいのかとは思ってるけど。
歴史好き自称するクセにそいつに影響されてるやつらが嫌いなだけ。
本人の惹き付ける文章も自説への確信も揺らぎとの葛藤も凄いよ」

愛宕「聞いてる限り自覚的に小説書いて笑ってるタイプかなぁ……普通にあなた一番嫌いなタイプじゃない」

提督「ちなみに亡くなってるけど司馬先生は偉大だと思ってるよ俺。
影響は兎も角あとがきとかエッセイ読む限り本当凄い人」

阿賀野「んー……何の話? 」

愛宕「まぁ、あなた本棚に置いてるものね……あなた今来たけど分かる?
この国で言うところのたぶん歴史分野の大家で、
でも小説家だろって誹り受けてるクセに無自覚含めて妙に信者の多い御仁。
この人の嫌悪感からして西洋史専攻で、存命らしいわ」

阿賀野「××××」

愛宕「正解。……理解が及ばないからどうでもいいけど、
理解できないからこそそうなんだ……って思うしか無いわねぇ……この一致」


ありがとうございました


< ハートに近い部分であるからこそ >







秋雲『えー……まぁ、凌辱はそこそこ好きだけど触手はちょっとぉ……。
普通の人間の趣味嗜好範囲は知らないですけど女で触手嗜好はあんまりいないんじゃないかなぁ……』







時雨「化け物のくせに人間とまともに話すなんて、
とか今更言わないし高級将校の方がその辺の適当なのよりある意味マシだけど、
そもそもよくあんなこと男と話せるね秋雲」

鈴谷「…………」

あきつ丸「…………人間社会でもコミュ症の方がまだまともに受け止められるのでは? 」


< 縋らないようにつくりたいものなんですけどねぇ…… >







時雨「そういえば何故か僕も近年料理をさせられてるんだけどさ」

秋雲「させられてるって割には楽しそうだけど」

時雨「楽しくないわけではないよ。……鶏がらスープの素って凄いね。
代用品は幾らでもあるし」

秋雲「まぁ、楽しようと思ったら何にでも使えるね」

時雨「鶏がらスープの素で異世界無双する話とか無いの? 」

秋雲「秋雲さんは知らないけど……似たようなのはありそうだね。
調味料がうんたらみたいなほのぼのスローライフの皮被ったやつ」

時雨「そりゃそうだよ。ショバ代がどうのとかギルドがどうのとか既存の利権は知らないけど。
鶏ガラ無限に手から出せたらそれはもう神の御子だよ」

秋雲「お、おう……」


< ひたすら足し引きしていけるならまぁ…… >







秋雲「で、なんでいつの間にか化学調味料の回し者になったの? 」

あきつ丸「知らん。それに自分も便利だとは思うが」

秋雲「別に便利なの否定したりはしてないよ」

鈴谷「最近は、っていうか結構前からうま味調味料って言うんじゃなかった? 」

秋雲「秋雲さんはメーカーさんじゃないんで。……ねぇ、入れ過ぎ」

時雨「“ 艦娘 ”なんて馬鹿みたいに食べたり飲んだりするんだからお湯とコレで混ぜてればどうとでもなるよ」

鈴谷「…………」

あきつ丸「…………」

秋雲「…………」

時雨「…………うん? 」


< 瞳の動きって、神秘的 >








雲龍「ん……」

提督「うん? 」

雲龍「……」

提督「……」

雲龍「…………」

提督「…………? 」

雲龍「…………あの」

提督「だから何。いきなり見つめられても何にも分かんねぇよ」

雲龍「瞳孔って、よく分からないわ」

提督「……は? 」


< 最初から意味の無いお話 >







雲龍「心理的なものが影響して興味のある相手と相対した場合は瞳孔が開く傾向にるらしいのね」

提督「そんなよく分からない理由で突然無言で見つめられてたのか俺」

雲龍「よく分からなくなんてないじゃない。
健気にあなたの心を知ろうとした乙女がいただけよ」

提督「僕の知る乙女はもう少し初心で動揺するものなんだけど」

雲龍「すれた乙女、ということで」

提督「完璧な空論、くらい矛盾してないそれ」

雲龍「してない。乙女はもうそれだけで正義だから」

提督「俺みたいなやつには悪徳の方が刺さるって知らなかった? 」

雲龍「知ってる。刺さらないのに演じるって、健気じゃない? 」

提督「馬鹿なだけだろ。…………瞳孔とかなんとかどこ行ったの? 」


ありがとうございました


< 自信無いと乗せませんよ? >







愛宕「ここだけの話、や、本当ここだけの話なんだけど」

高雄「? 」

愛宕「スピーディに思考殆どゼロで抱かれたんだけど……さすがにその前にデートくらいはしたの、私」

高雄「まぁ……それはそうね、としか」

愛宕「腹に腕回して、って言われて一瞬で色々考えたの。
ぷよってたらどうしようとか、変な反応したらどうしよう、とか」

高雄「分からなくは、ないかしら」

愛宕「覚悟決めて腕回してガチガチだったときの安堵と絶頂具合半端無かったわ」

高雄「…………」

愛宕「…………ん? 」

高雄「…………いえね、本当にここだけの話だな、と」


< デデン! >







高雄「昼はおでんにしようかと思うので入れたい具材があったらヒトヒトマルマルまでに。
遅刻には対応致しませんので悪しからず」







提督「別に大根と玉子あればいいし……」

加賀「確認したところ牛すじは最初からありましたので文句はありません」

赤城「私はたこ焼きとロールキャベツ用意してお願いしてきました」

旗風「辣油……辣油……ふふ」

阿賀野「辛味欲しくてもコチュジャンとかの方がいいと思うなぁ……阿賀野はからし派だけど」

龍田「でも食べる辣油とか結構合うわよ? 」

伊13「柚子、胡椒……好き、です」

涼月「イタリアンおでんをひと鍋確保してきました。
具にトマトとかじゃなくてベースにトマト缶突っ込んでますよ」

Roma「そう……つくねにチーズ……よし。まだ遅刻じゃないわね? 」

Littorio「…………おでん風の、闇鍋? 」


< 私が裏切るのを裏切るとは言わない >







龍田「フゥ……あら」

「先輩の情婦その……何番目? 」

龍田「さぁ? 大切に思われてる自惚れはありますけど抱かれたこと、無いです」

「そう? 凄い好みっぽいのに、意外」

龍田「んふ、だから、なのかも」

「今年中に既婚者になるとかいってもう残り二ヶ月切ってるから愛人の方が大事だと? 」

龍田「いえ、あの人は愛宕たちの方が私より大事だと思いますよ。……………………今は」

「情念籠ってらっしゃる。…………勝てそうなら、助けてあげるけど? 」

龍田「それは結構。あの人の尊厳破壊してでも手に入れるつもりではあるけど、あの人を裏切ることはできないから」

「左様で……フゥ…………」


< 煙草よりも目に沁みる >







龍田「ふふ……思ったより話が弾んじゃった。最後に、一本交換しません? 」

「いいけど……細っそい女煙草とかいつ振りだろう」

龍田「女煙草、なんて昨今差別用語では? 」

「君たちは正しく差別されるべき存在だと思うよ。差別用語を正しく使うのならそれは社会通念に反しない」

龍田「あぁら、酷いこと言う……ぁ、これ、美味しいかも」

「いつでも御用命をお待ちしておりますよ、っと……俺、別に先輩のこと嫌いじゃないぜ? 」

龍田「失礼。私、あの人以外の男、透明に見えるので」

「透明に見えるとはまた形而上的な……では、退散と致しますよ。クソ女」

龍田「はい閣下。…………私がただの人間の普通の女だったら、打算で近付くこともしたでしょうに」


< 物凄く迷う >








提督「あー……ゴジラ観に行きたい」

漣「ほーん……行けば? 」

提督「や、シリーズファンというか原典ファンとしては網羅しておきたいんだけどもね、
どうもPVとか観てる感じ好みじゃなさそう感ある」

漣「はぁ」

提督「だからどうせ観に行くなら保険のサブ目標が欲しいんだけど」

漣「大体80%の確率でつまらなさそうな顔してていいなら行ってもいいです」

提督「なんとも……俺がつまらないのは俺のせいだけど隣でそんな顔されるの申し訳無いし。
仮に嫌な予感裏切って楽しめたのにつまらない顔されたら嫌だし」

漣「じゃあソフト化待ちましょうよ。
さすがに配信スルーと違ってこの時代劇場公開してソフト化しないとかほぼ無いっしょ」

提督「でも劇場で観るべき作品ってあるからなぁ……本当どーしよ……」


< 那珂のナカに! みたいな >







雲龍「あなたたちってイクと仲良い方? 伊19のことだけど」

伊13「? まぁ……悪くは、ない? 」

伊14「あっちがどう思ってるかは知らないですけどねー」

雲龍「そうなの。……イクもイクのっ、って言いそう? 」

伊13「……」

伊14「……」

葛城「……イミが分からなイヨ」


< それこそイミはありません >







雲龍「ヒトミをイミは無理がある、四十点」

伊13「どちらも、絡ませようと、する、意識……心意気……八十点」

伊14「話の始まり方が酷過ぎる、五点! 」

葛城「最後のは雲龍姉ぇの所為じゃ……つーかなんで採点されてんの私」


< 乙女イト >







葛城「でもイクちゃんが実際どうかは知らないけど物凄く萎えそう。あんなこと言われたら」

雲龍「思わず相手の腰を止めさせる女の称号を進呈するわ」

葛城「要らな」

伊14「実際イクさんは無意識に言いそうっすけどねー」

伊13「まぁ……」

雲龍「イクと寝れば分かる、か……誰か行ってみない? 」

伊14「乙女なんで」

伊13「一応、乙女、なので」

雲龍「ふぅん……? 」

葛城「…………何? 私も乙女だよ? 乙女に純潔かどうか含まれるん? ん? 」


< 絶賛駄洒落day >







伊14「うげぇ……水着にゴカイちゃん張り付いてる……」

初月「君は何故海に潜る度に変なものを連れてくるんだ」

松風「いつだったかは真面目な演習にも拘らず鯖が入り込むなんてこともあったよね」

初月「実は狙ってやってるんじゃないのか。あいつがゴカイは密かに美味いらしいって言ってたぞ」

伊14「別に意図してませーん。それは誤解でーす♪ 」

松風「…………」

初月「…………」

伊14「…………ごめん」


< 釣り餌で慣れていたとしてもちょっと…… >








松風「まぁ、くだらない戯言は置いておいて……美味しいの? これが? 」

初月「あいつも食べたことは無いらしいけどそうらしい。
貝ひもみたいな旨味があるんだってさ」

伊14「ふーん……どうやって? 生? 」

松風「……食べるのか? 」

伊14「え、まぁ……美味しいんでしょ? 好みかは知らないけど」

初月「マジか……正気かイヨ」

伊14「老海鼠とか蝦蛄喜んで食べてるじゃんここのヒト」

初月「全員が全員ではないんだが……僕は正直老海鼠は味が好きじゃない」

松風「僕はまぁ見た目が分からなければ、うん」

伊14「じゃあゴカイちゃんもいけるいける。……で、生なの? 」

初月「…………生って言ったら君はそれ、食べるのか? 本気か? 」

伊14「え? うん」

初月「…………」

松風「…………ヒトミの絶望顔が見れそうだね」


< 珍味ではある、珍味では >







伊13「? 別に……美味しいなら、よく、ない……? 」

初月「えぇ……」

松風「姉妹でおかしかったか……」

伊13「?? 」

伊14「姉貴もあったら食べる? 」

伊13「まぁ……安全、なら? 」






提督「え? いや、俺知らんし……食ったこと無ぇよ」

愛宕「…………」

高雄「…………取り敢えず乱獲してきて調理法を訊く程無思慮ではなかっただけ良しとしましょうか」


< ヒトとしての許容範囲のライン >







伊14「ネットで探したら東南アジア系の調理法が多いっぽいねー」

伊13「玉子焼き? みたいな……? 」

松風「結局興味に勝てずに着いてきてしまった……」

初月「僕はもう怖がりのホラー好きみたいな気分になってきたよ」

伊14「この……照り焼き、の方が、素材の味、しそう」

伊13「見た目のエグさ半端無いねこれ」

初月「うげ……」

松風「……目瞑って食べさせられても食感が無理だろこれ。……ですよね? ね? 」

加賀「気持ち悪い……食べたくはありませんねこんなの」

伊13「あ……」

伊14「決めた。食べない」

初月「……」

松風「……センサー強いな」

加賀「???? 」


< テンション↘︎↘︎↘︎↘︎ >







時雨「君たちが観てる洋画を観てるとさ」

速吸「? もっと観たくなりました? 」

夕立「っぽいっ? 」

時雨「そんなわけ無いでしょ。……大っきなベッドで一人寝るのも良い気がしてきたんだ」

速吸「くだらない……」

夕立「つまんな」

時雨「あのさ……」


< 日向にこそ影は咲く >








漣「ご主人様はまぁ意味無いんでぶん投げておいて……当警備府の陽キャ陰キャ度を表すと」

叢雲「と? 」

漣「見た目的ファクターで言うと愛宕さんとか海風かなって。
Littorioさんとか白人がどうのこうの言われると面倒だからそれも置いといて」

叢雲「分からないでもないかしら」

漣「性格的に言うと明るい方が当然陽の者なわけじゃん?
ってなると愛宕さんが来て江風辺りが来るじゃん」

叢雲「ん? まぁ、そうね」

漣「で、他人の趣味への理解とか意外な趣味範囲嗜好範囲で言うと

叢雲「待って、待て待て馬鹿。あなたいつの間に愛宕信者になったのよ」

漣「? 漣って普通に愛宕さん好きなんだけど。別に女がどうとかじゃなく。理想じゃない? 」

叢雲「え、えぇ……? そう……? 」


< それで良いと開き直っているものかと >









叢雲「まぁ、でも……人間基準で言えば高雄なんて割と陰の者な気はするわね。
そんなのぶん投げるくらいの美人であったとしても」

漣「メンタルがもう取り返しつかないくらいヘラってるから仕方無いね」

叢雲「卑屈なのは確かよね。なんならあれ周りと上手く繋がれなくていじめられてもっと歪むタイプ」

漣「自分の顔の造形とか身体理解しててあれとかある意味では普通の世の中じゃぶりっ子極まってる類いだからね。
しかも最高に嫌われるタイプの」

叢雲「そうじゃないっていうのは幸せなのかそうじゃないのか」

漣「幸せに決まってんでしょ。プラマイでいえばご主人様と出会えた時点でプラス確定じゃん。
高雄さんのメンタルとか鑑みた場合は」







高雄「…………ヘラってるのかしら、私」

愛宕「? 普通にそうだと思うけど」

高雄「」

愛宕「???? 」


< 顆粒中華だし舐めるよりはまぁ…… >







提督「あり得ねぇことだけど深海某との戦争が終わって世の中平和になったらさ」

明石「曲がりなりにも護国の藩屏やってる高級将校が宣っちゃいけないでしょそれ」

提督「まぁまぁ。……軍の予算減らされて食事とかも減らさざるを得なくなんのかな」

明石「まぁ……“ 艦娘 ”の削減とかにはならなさそうっすけど」

提督「小難しい話はいいんだよ。加賀とかは果たしてその食生活に満足できるのか」

明石「あぁ……」

提督「俺はこれでも人間レベルでしか食べないし江田島いたときとか東南アジアいたときは貧乏飯経験してんだよ」

明石「そりゃまぁそうでしょうね」

提督「もやし一袋買ってきて全部ナムルにして、終わり。とかさ」

明石「侘しいようなそこはかとなく大食漢のようなつまみですね」

提督「あれはあれで結構飲めるんだけどな。……十袋くらいで許してくれそう? 」

明石「くれないでしょうねぇ……」


< 本当慣れって怖いんだなぁ、って >








龍田「最近知ったんだけど」

雲龍「……なに? 」

龍田「物凄いダウナーね。普段から大概ダルそうなのに」

雲龍「放っといてよ……」

龍田「? ……おさげ髪ってあちらだとpigtailsって言うらしいわ」

雲龍「はいはいメス豚メス豚。私はメス豚……」

龍田「何その反応」

雲龍「なに? 雑な反応されて傷付くアピール? 」

龍田「面倒臭さいなぁ今日は」








天城「…………」

葛城「何? 嫉妬? 」

天城「いえ……あ、いや、無いこともありませんけれどそうではなくて」

葛城「うん」

天城「二年も三年も経つと皆姉様のお守りくらいできるようになるんだなぁ、って」

葛城「まぁ……」


< 実際どうなんでしょうね >








初月「走ると痛いじゃないか」

山城「まぁ……そうね。スポブラって偉大だと思うわ。割と本気でテキトーな流行より余程」

初月「うん。……あれ、Aでもそうなのかな」

山城「さぁ? 私人間じゃないからAだったこと無いし」

初月「僕もだ」

山城「そうね」

初月「……」

山城「……」

初月「…………Bくらいでも痛いのかな? 」

山城「さぁ。…………取り敢えずこの話止めた方がいいと思うわ。
私別にあなたのカップ数知りたいわけじゃないし」


< 汚いモノを更に汚す意味なんて、ねぇ? >







漣「メイドさんのエプロンドレスにはそこはかとない純潔性とか清潔感があるべきな気がするんすけど」

提督「仕事着じゃん? 料理なり掃除なりで汚れるもんだろあぁいうの」

漣「やー……この国に生きてるとメイドさんがそもそも卑猥に見えてくるなぁ、って」

提督「まぁ……」

漣「……」

提督「……」

漣「…………」

提督「…………でもさ、純潔性ってものがあるんだとしたらそれを汚すから楽しいんだろう? 」

漣「…………や、まぁ……」


< スターキラー基地はお休み >







明石「SFだと大概出てきて結構な可能性で大爆発する宇宙要塞ですけど」

提督「うん? 」

明石「どれが好きですか? 」

提督「デススター」

漣「デススター」

明石「ですよね、私もデススターですし。……一番強いと思うのは」

提督「デススター以外」

漣「デススター以外」

明石「ですよね、私もそう思います。…………ね? 」

江風「お、おう……? 」


< 妙に圧のある >







提督「で? なんでこんな話? 」

明石「銀英伝一気観したんですってよ」

提督「ほーん……」

漣「なんだ、ガンダム系列じゃないのか」

江風「や、多過ぎてどれ観たらいいのか分かンねーし」

漣「時間なんて腐る程あるんだから制作順に観ればいいじゃん」

明石「まぁ、そうですね。時系列はバラバラでも大概の作品は制作順でいいと思いますよ」

提督「む……イゼルローンとかソロモンとか? 」

漣「ア・バオア・クーとかヤキン・ドゥーエとか」

明石「その中で純粋な人工的巨大構築物ってイゼルローンだけですよね」

提督「だって完全人工物でデススターを超える愉快なもの無いし」

漣「小惑星改造したやつの方がなんとなく好きなんで」

明石「ですって。どうです、一緒に観ます? 」

江風「?? ン、まぁ……今度な、今度、うン」


< や、本当道民としては炬燵にそこまでの魅力は…… >








提督「そろそろこの時期になってきたか……」

阿賀野「なってきたねぇ……」

提督「暑いときもあるけど朝夜は普通に冷えやがる」

阿賀野「冷えやがるねぇ……」

提督「太閤殿下が草履温めてたのって神じゃね?
実際やってたかどうかは置いといてエピソードとしては」

阿賀野「そうだねぇ……」

提督「寝所、温めておきました! とか言われたらもうそれだけで好きになるわ」

阿賀野「うん……」

提督「…………」

阿賀野「…………」

提督「…………」

阿賀野「…………Zzz……」

提督「……………………さすがに炬燵は、早くね? 」


< 異空間レベル(高) >







雲龍「Zzz…………………………………………はっ」

提督「お、おう……………………あのさ、お前そのいきなり覚醒するやつ怖いからやめろ」

雲龍「その瞬間までは微睡んでるんだから無理」

提督「あ、そう……」

雲龍「…………寝てる」

阿賀野「ほぇ…………Zzz」

提督「寝てんな」

雲龍「寝てるわね」

提督「うん」

雲龍「…………入って寝てた私が言うのもなんだけど執務室の端に座敷があって炬燵って違和感で頭痛くなるわ」

提督「本当そうだよ。…………俺まだ仕事中だぞクソが」


< “ 買う側 “ >








明石「女物の服って高いですよねぇ……」

提督「あ? いや、男物も大概だと思うが」

明石「っても男性は上着とパンツと、まぁ足元なんとかすれば割とそれでなんとかなるでしょ」

提督「そんなこと無ぇよ。満足には程遠い」

明石「インナーは置いといてもアンクレットとかソックスまで考えないといけないときたら頭にきますよ」

提督「歳取れば歳取る程服でなんとかしないといけなくなるんだぞ」

明石「自分がそうなる為の殆ど違法な研究してるって考えると私馬鹿みたいですね」

提督「いいじゃんそれで。それでも歳取るのって悪いことばっかじゃないよ」

明石「そう。…………でもやっぱ女物の服、高いですよね? 」

提督「…………まぁね」


< 落ちることを、選べない >







Littorio「適度にワイルドでそれなりにセクシーで割りに頭が良くて……女には優しい。
そういう男だと思い込めばどんな男でも好きになれるものですよ」

涼月「思い込み、というか自己暗示にも限界があるかと」

Littorio「そう? 少なくともLittorioは楽しく思い込めていますけれど」

涼月「それはまぁ……あのクズの少将閣下はそこそこでしょう」

Littorio「そこそこ? 」

涼月「粗暴とは言えないくらいには雑に陽気で、
セクシャルなことにおいては品が無くなる寸前まで溢れ出ていて、
海兵を良いハンモックナンバーで出て海大甲種。
自分が好いた女には糖蜜のように甘いでしょう? 」

Littorio「実に高評価。なんならLittorioよりも高く評価しているといえる」

涼月「だから近寄りたくないんです。あんなまやかしのクズには」

Littorio「言いたいことは分かりますよ。……本当、恋って落ちるものなのですね。落とし穴、と言っていい」


< 緊急会議 >







雲龍「あの人って色んなコスをさせてきたり勧めてきたり誘導してきたり望ませてきたりするけれど」

扶桑「……そうね」

海風「まぁ」

山城「あのね、一つだけ訂正しなさい。少なくとも私は望んでしたことなんて無い」

雲龍「ふぅん……」

扶桑「へぇ……」

海風「はぁ……」

山城「…………一緒にしないでくれるかしら。心からそう思うわ」


< 好きなキャラ程守りたい的な >







雲龍「まぁ、ムッツリな山城は無視するとして」

山城「あのね……」

雲龍「基本的に職業ないしは社会的地位、プレイとしてのコスじゃない。あの人のって」

扶桑「ん……コスプレってそういうものじゃないの? プレイも同じく」

雲龍「いいえ」

扶桑「?? 」

海風「あぁ……そういう」

雲龍「ええ。……原義、が何かは私も知らないけどコスプレって」

海風「特定のキャラクタになり切る、ってやつですよね。少なくとも私が見る現代はそうです」

雲龍「そう、そうなの。……あの人特定キャラのコスをしたいって言ってこないでしょう? 」

扶桑「……確かに」


< 好きだけどね、うん、本当好きだけど…… >








漣「ご主人様が好きでコスの題材にできて尚且つヤれそうなキャラねぇ……」

雲龍「無いの? 」

漣「うーん……ご主人様が好きなアニメっていうと基本カタいやつとか大衆向けだしなぁ」

扶桑「コスプレだけなら兎も角……例えばジブリキャラで、って雰囲気は私も難しい気がするわ」

漣「『攻殻機動隊』とかは漣が布教した甲斐あってご主人様も大好きですけど」

雲龍「あぁ、私も観たわ。布教してブルーレイ買わせたやつね」

山城「それ、コスプレできるの? 」

雲龍「コス自体は用意できると思う、けど……」

漣「少佐コスなんてした日にはたぶん何もかもぶん投げて写真撮られて終わるでしょうなぁ……」

雲龍「たぶんそれ以上を求めたら頭おかしいのかって言われるのよね、それ」

扶桑「ふぅん……? 」


< ギリギリ存在を知ってるけど設定をよく知らない好みの衣装ならまぁ……? >







雲龍「他には? 」

漣「あー……えー……うーん…………お? 」

雲龍「? 」

漣「レイア姫なんてどうでしょう? ゴールドビキニに近いのでは? 」

雲龍「? 」

山城「? 」

明石「たぶんキャリー・フィッシャーとスターウォーズ馬鹿にしてるのかってキレると思いますよそれ」

漣「でっすよねぇ……」

明石「全くもって不毛な話ですね。……答えなんて存在し得ると思います? これ」

漣「うーん……」


< キャラというよりは人物という印象が強いけれど >







雲龍「他には? 」

漣「無限ループかよこれ……えー、と」

雲龍「? 」

漣「反応すらマジで無限ループ。……………………妲己? 」

雲龍「やめなさい馬鹿」

扶桑「ここ食堂なのに……」

阿賀野「呼んだでしょ? 呼んだよね? ね? 」

雲龍「はぁ……」

扶桑「……」

漣「お、おう……マジですみません」

阿賀野「んー? 」

漣「…………」

山城「やれやれ……馬鹿な呪文唱えるから」


< 不可能に挑戦したい() >








雲龍「他には? 」

漣「マジで何の意味あるのこの無限ループ……答え出すまで終わらないみたい? 」

雲龍「? 」

漣「はぁ。……ジブリは駄目でもネズミ社のとこなら『美女と野獣』とか『ラプンツェル』とかありますけど」

雲龍「私は自分を美人だと思ってるけれど人間が美の象徴として造ったものに伍するとも思ってない」

漣「あ、そ……。……………………一週間くらいくれません?
ここまできたらご主人様がヤれそうなキャラ本気で考えたいんで」


< 究極的にはそのまま抱き合っていられれは >







愛宕「さて……まともな映画も見終わったし、着替えましょうか」

提督「テッペン回っちゃったしなぁ……まぁ、寝る時間だね」

愛宕「そうねぇ……ん」

提督「ん? 」

愛宕「脱がせて、くれないの? 」

提督「着替えくらい一人でできるだろう? 」

愛宕「さすがにじっと見られながら着替えはちょっと、ね。
女って着替えはあんまり見られたくないものなの」

提督「俺見ないで脱がせるとかたぶん無理だけど」

愛宕「着替えに集中してくれれば、許せる? 」

提督「……俺が部屋の外にでも行ってくればいいじゃん? 」

愛宕「馬鹿。折角二人きりなのに、わざわざ一人になんてなりたくないわ」

提督「あ、そう……あーちゃんが目瞑ってくれれば、解決? 」

愛宕「キスも無しに、脱がせられたくない? 」

提督「最初から……ん…………脱がせるとこ、あんまり見られたくない、みたいな? 」

愛宕「あ、っは…………」


おはようございます()

ありがとうございました




< シャンプーとかとは比べ物にもならない >








提督「Zzz……Zzz…………ん……………………? …………ん? 」

愛宕「んふ、おはよ」

提督「おはよう。……何、やってんの? 」

愛宕「肺の中をあなたの匂いで満たしてるの」

提督「莫迦。大して良い匂いじゃないだろそれ」

愛宕「そうでもないわぁ。結構、好き」

提督「そ。……どうせならもっと強く、抱き締めて? 」


< 休日だしまぁいいよねって >







愛宕「ちなみにコーヒーはもう保温してあるから」

提督「用意いいね。…………ふぁ」

愛宕「ぎゅー」

提督「ぎゅー? 」

愛宕「…………」

提督「…………」

愛宕「……………………ん……Zzz」

提督「駄目じゃん。…………………………………………Zzz」


< 無理矢理やられたときは咽せて吐きました >








江風「ンぇ……二日酔いヤベぇ……」

海風「本当懲りないね。……鶏雑炊と生姜入り大根おろしと唐辛子入りトマトジュースどれがいい? 」

江風「一番早く用意できるやつ……うげぇ……」

海風「じゃあトマトジュースだね。……チューブの大根おろしと生姜でいいなら直接流し込んであげるけど? 」

江風「優しさ重点で頼むよ姉貴……」


< 目が震えるくらいの二日酔いよりはまぁ >







海風「はいどうぞ。……唐辛子マシマシだから咽せないように注意してゆっくり飲んでね」

江風「ン……ンンッ…………ぅ……ぉえ…………ぐ……………………ふぅ……」

海風「ゆっくり飲んでって言ったのに……」

江風「や、本気で今辛いから少しでも早く効いてほしいし」

海風「少なくとも胃に届くまでどうせ効かないよ。……コーヒーも落ち着くらしいね」

江風「……ココアの方が良い。すっげー熱いやつ」

海風「それはもう淹れてるよ。…………口の中唐辛子とトマトで熱いココアって味覚壊れそう」


< 朝から大浴場って物凄い贅沢な気はする >







愛宕「ぁ……あれ? なんかここ赤くなってる……」

雲龍「二の腕なんてあんまり意識向けないし……あの人の身体にぶつけたか、ベッド端にでもぶつけたか」

愛宕「んー……疲れ過ぎて無意識の代謝励起を無意識に遮断してたかぁ」

雲龍「気を付けなさい。誰でもそれくらいちゃんとしてるわ、化け物なら」

愛宕「そうねぇ……」

明石「いやいやいや……そこまで化け物体質異常活用できるのなんて何人もいませんよ……」


< シャワー浴びた後の寒い中煙草って…… >







山城「そういえばあなたって割と煙草転がす方よね」

提督「ん? まぁ……短くなるまで吸わないようにも気を付けてるよ。
指先に色着くのが嫌なんだ」

山城「ふぅん……基本はどの指なの? 」

提督「気にしたこと無いけど……中指と薬指かなぁ」

山城「そう……人差し指じゃないんだ」

提督「なんか気取ってる気する、人差し指」

山城「それは薬指じゃ……どうでもいいけれど」

提督「ん…………フゥ……」


< 生命の洗濯(偽) >







愛宕「んー……お風呂の熱が沁みてる気がする。赤いとこは直したけど」

雲龍「でも、痛くなかったの? 」

愛宕「本当に記憶無い」

雲龍「そう。……噛まれたときの歯型に沁み込むのも中々いいものだけど……む」

愛宕「あのね……あの人殴ったりは絶対してくれはしと思うけど」

雲龍「流れの中で頭抑えて、とか。
そこから手首掴んで抑え付けて、って頼めば時々爪だとか指食い込んでるわ」

愛宕「あのね……それ、かなり痛いでしょう? 」

雲龍「? 痛くなければ意味が無いじゃない」

愛宕「理解できないなぁ……はふ」

雲龍「もし仮に少しでも理解できたんだとしたら大した変態だと思うわ」

明石「いやいやいや……いやいや……」


< 導入というよりは、出オチ >








海風「実は私生えてないんだけどさ」

涼風「……すね毛だな? 」

江風「……わ、腋毛だろ」

海風「んーん、下の毛」

涼風「あ、そう……」

江風「……」

海風「や、すねも腋も生えてないけどね。……剃るプレイしてみたいなぁ、って」

涼風「はぁ……」

江風「なンでこれが姉妹の会話の導入になるンだよ……」


< 貸したことを覚えているならまぁ >







江風「なンか昨日沢山おでン食べたじゃンか」

海風「え? うん」

江風「手羽先とか餃子巻きとか揚げ豆腐入れたかったなって」

海風「言えばたぶん誰かしら一つくらい用意してくれたんじゃない? 」

江風「や、自分で用意しないとなンかしっくりこなくなってきたンだ最近」

海風「そのまま進化すると能代さんみたいになるけどいいの? 」

江風「ンー……気苦労ばっかしそうだなぁ……うン……」

能代「別に嫌ってわけではないんですけど……。
まぁ、常に貸しを抱えていないと不安、みたいな病み方はしてるかも」


< 声をあげない者には…… >







雲龍「私漸く文明人擬きになれそうだわ」

提督「は? 」

雲龍「空気を読みつつ予約、というものを覚えられそうなの」

提督「ん、んん? 」

雲龍「今年こそは1111、つまりポッキー&プリッツの日はしっかりねっとりチョコの付いたポッキーでポッキーゲームをしましょうね」

提督「いいけど。……文明人? 」


< AC6とかその辺 >








漣「クソが……なんだその機動……」

叢雲「反応遅いわねぇ……」

初月「それで遅い判定になるのがいいんだろ」

涼月「久々にゲームしてるの眺めて飲んでるけど……それ楽しいの? 」

漣「楽しくないものする苦行とか嫌いなんで」

涼月「そう? なんかストーリーも無いような感じだし動きも単調じゃない? 」

漣「は? 」

初月「は? 」

涼月「うん? 」

叢雲「私も一、二年前なら似たようなこと言ってたかしら……あーやだやだ」


< なんかそういう日、あるよね >








提督「あー……ヤバい……」

扶桑「? 」

提督「なんてーか……なんかバキバキに勃ってきた…………なにこれ」

扶桑「……男の子の日? 」

提督「扶桑でもそんな品の無い冗談言うんだね。
……何でか知らんけど別に理由とかどうでもいいな」

扶桑「ええ。…………私だけでも? 」

提督「扶桑と一緒にいてテンション上がってるんだから扶桑以外なんて要らないよ」

扶桑「そう……」

提督「…………手、冷たいね」

扶桑「あなたに温められるために」

提督「温め過ぎて火つくかも」

扶桑「それ程盛り上が……燃え上がれるなら、別に」

提督「…………そ」


寒さには十二分にご注意ください

ありがとうございました


< 別に死にたいわけでもないからね >







山城「灰皿って洗うの地味に面倒なのよね……大した数吸わないし喫煙室最高だと思うわ」

提督「分からんでもない。…………君どれくらい吸ってんの? 」

山城「たぶん平均したら一日一本くらいね。吸わない日も多いし、逆にあなたや龍田と連んでいれば沢山吸うこともある。
あきつ丸なんていると気付けば箱何個か消えてるわ」

提督「ようは一人になりたかったり誰かと隠れて話したいときのツールか」

山城「ニコチンに籠絡もされないしタールに殺されもしない化け物だから、そうね」

提督「羨ましい。…………長生きするつもりも無いとか言ってるやつ程生汚い気がしてきたよ、最近」


< いなくてもいいけれどいてくれないと困る >







明石「や、でも私見たことありますよ。あなたもいない扶桑さんは讃美歌聴きながら一人で読書、
龍田は加賀さんと二人で話し込んでたときの山城さん」

提督「ん? 」

明石「私煙草吸わないんでよく分かりませんけど?
夏のクソ暑い時期にベンチとスマホとカートン持って腰据えてね?
気付いたらカートン消費して部屋からもう2カートン持ってきてましたよ、忌々しげに」

提督「お、おう……友達少ねぇなおい」

明石「心許さない典型みたいなヒトでしょ山城さん」

提督「ん、まぁ」

明石「駐車場ですれ違っていくから私は知ってたんですけど」

提督「もう何月何日か分かったわ。共用車弄ってた日だろそれ。俺は出張だった日」

明石「ええ。……色々なバイアスとか相対的に見て山城さんから見た龍田さんクソ重いですよあれ」


< それならそこまで欲しくない >







雲龍「愛人一号とは誰なのか問題はありますね」

海風「順番で言えばたぶん雲龍さんか加賀さんですけど」

扶桑「龍田じゃなくて? 」

Littorio「そんな気はしますね」

明石「そのヒト唯一抱かれてないですけどね」

扶桑「だから、というかそうでもないというか」

天城「永遠に手に入らないモノに手を伸ばしている仲間ではありますが」

海風「天城さんも欲しいんですか? あんなの」

天城「あんなの、で納得できる人ならよかったんですけど……ええ」


< 分からないという幸せ >







天城「まぁ、提督閣下のキスは優しいと思いますよ……たぶんきっと」

扶桑「優しいのが辛いのだけれど」

明石「その辺はどうしようも」

雲龍「激しくされても優しさとやるせなさ感じるのが怖いわ」

Littorio「それを感じさせてくれないのなら……」

扶桑「嬉しいけれど、そんなのあの人じゃなくていいわね」

海風「まぁ、今更他の人っていうのも……優しくないキスっていうのもよく分かりませんけど」


< フレーバーウォーターでも飲んでた方がマシ >








金剛「そーいや昨日初めて似非英国被れ英国人見たデース」

時雨「エセ……なんだって? 」

金剛「似非英国被れ英国人。……普通にコーヒーの方が消費多いクセにこの国の一部から紅茶の国扱いされてる国の紅茶信者」

時雨「なんだか色々と不自由で不遇な人なのは分かった」

金剛「ネタかもしれないけどー、コーヒーのこと泥水って言ってたデース」

時雨「はぁん? 」

金剛「角砂糖十個くらいドポドポって。泥水を中和しないと、とか言って」

時雨「それ結局砂糖入りの泥水なんじゃ……砂糖水にも劣るよそんなの」


< 反カフェイン教徒ならまぁ…… >







WS「祖国の名を騙る紛い物では。コーヒーを飲まない英国人なんていませんよ」

時雨「それはそれで色々おかしい気がする。……飲む? 」

WS「いえ、紅茶があるので」

時雨「あ、そう……」


< 紅茶割より珈琲割の方が好きかな、くらいの違い >







時雨「っていっても紅茶ってコーヒーの半分くらいは含まれてるけどね、カフェイン」

WS「そんなもの気にしたこと無いので」

金剛「私も無いカナー」

時雨「まぁ、僕もだけど。……寝させてくれない要素があり過ぎるもんね、この世界」


< ふと思っても寒さに二の足を踏む季節 >







提督「豚しゃぶしたい……」

高雄「ん……今何時だと」

提督「まだ今日だろ。明日じゃない」

高雄「…………」

提督「ゴマだれ……シンプルにゴマだれ……おお……」

高雄「莫迦……食べたくなってくる」

提督「俺の首筋でも噛んで耐えて」

高雄「骨までしゃぶりますよきっと」

提督「高雄ならまぁ……手、繋いでてくれる? 」


< 白菜、きのこ、豆腐、あぁ…… >







高雄「ん……手繋いで、忘れられます? 」

提督「高雄次第かな。…………そうじゃないなら一緒に豚しゃぶの夢見よ? 」

高雄「莫迦。……………………明日は? 」

提督「たぶん他のもの食べたくなってるな。……高雄が食べたいなら」

高雄「ん、明日の私に任せましょうか……ぁふ」

提督「ん…………また明日」

高雄「また明日」


< 性差で飯が食えるか酒が飲めるか >







加賀「む……む? 」

叢雲「……あなた朝たぶん臭うわよ。私はオフだから食べるけど」

加賀「翌朝に臭いを残す軟弱な胃腸はしていません」

叢雲「意味分かんな……はい。勝手に全部食べたらキレるわ」

加賀「用法要量は守れる方です。…………嗚呼……」

叢雲「…………つくってきた自分で言うのもなんだけど豚しゃぶのにんにく味噌和えでする顔じゃないと思うわ、女として」


< 何を食べるかよりどうやって食べるか考える方が楽しい気がしてきた最近 >








加賀「しかし……豚しゃぶとは無限の可能性を秘めていますね」

叢雲「ポン酢とゴマだれくらいでいいわ私」

加賀「にんにくもそうだけれど……ピリ辛でもネギ塩でも辣油でも卵でも……あぁ、とろろもいいわ」

叢雲「幸せな頭してるわね」

加賀「幸せですから。……あぁ……」


豚しゃぶ豚抜きもこれはこれで……

ありがとうございました


< 夢とは深層心理が云々 >







提督「いやぁ! モテる男は辛いなぁ! なぁ!? 」

加賀「飲め」

天城「どうぞ」

愛宕「はぁい」

山城「死ね」

扶桑「飲んで、くれないんですか? 」

雲龍「下から飲ませて? 」

海風「駄目、ですか? 」

叢雲「馬鹿ばっか」

提督「溺れ……おい、おう…………息できな








提督「Zzz……………………っハッ! ……………………」

高雄「ん…………ふぁ……………………な、に? 」

提督「まだ寝てな。……………………山城と雲龍のことどう思ってんだろ俺」


< まだ素面ですよ? >









漣「そーれポンポコリン! 」

初月「ほう……」

漣「ほいほいほーい! かかってこいやぁ! 」

江風「ン、ンン……ン? えーと、スタンディング・ストレートォ! 」

叢雲「何それ立直? はい、ロン」

江風「…………」

漣「そこはロナルド・ウィーズリーとか言ってほしかったなぁ」

初月「レーガンとかでも……や、別にあいつや阿賀野さんを召喚したいわけじゃない」

叢雲「そんな歴史ネタって感じでも無いでしょう大統領。……はい、まだ、やる? 」

江風「……………………」


< いや、だからまだ素面ですってば >







愛宕「この前ね? なんだか凄く酔ってたみたいなの」

高雄「割と茶飯事では」

愛宕「記憶の一部飛ばす程はあんまり……でね? 深夜に一人でスープをつくったみたいなの。寒かったから」

高雄「ええ」

愛宕「で、それすっごく美味しかったの。私もしかして天才? みたいな」

高雄「あぁ……そういう……」

愛宕「そうなの。キャベツと牛肉を使って白だしだとか塩だとか適当に目に付いたもの突っ込んで」

高雄「分量が全く分からない、と」

愛宕「そう! 最悪……あの味せめてもう一回だけでも食べたいわ。七味振り掛けたあの味最高だったのに」

加賀「もう一回同じくらいに酔えばきっとつくれるわ」

愛宕「や、また忘れますよたぶん」

加賀「そう……さ、記録してあげるから一緒に飲みましょう? 」

愛宕「はーい。…………うん? 」

高雄「はぁ……」


< 灰汁を取ったところまではなんとなく >







加賀「それで? 他に記憶にある材料は無いの? 」

愛宕「うーん……たぶん甜麺醤を少し垂らして辣油も最後に垂らしたような気は」

加賀「なるほど。辛いものを少しずつ垂らして得難い調和を齎していた、と」

愛宕「それを卵で中和していたような……器に盛ってすぐ割り入れて食べる時には半熟、みたいな」

加賀「いいじゃない。私も唆られるわ」

高雄「愛宕の言う器だとしたらたぶん2カップあるか少し少ないかくらいでしょう、たぶん」

愛宕「うーん……」

加賀「駄目ね。やっぱり飲まないと……ええ」

愛宕「いえ、あの、私この後普通にあの人手伝う予定……」

加賀「世紀のスープよりそれは大事なの? 」

愛宕「あの人より大事なモノもあの人と一緒にいる時間より大切なモノも無いので」

加賀「…………」

高雄「…………」

加賀「…………」

高雄「…………? 」

加賀「…………矛盾してない? とか言えない雰囲気をどうも。思い出したら、食べさせてね」

愛宕「はいはーい」


< 無意識に連想ゲームみたいな思考してるときあるよねって >








叢雲「納得のいかない予測変換シリーズ」

漣「むーちゃんからなんて珍しい」

叢雲「四十雀は出るのに五十雀は出ない」

漣「や、んなもん日常生活で使う人少ないっしょ」

叢雲「カタカナで検索してやった途端に予測変換覚える能力あるんなら最初っから用意してなさいよあれくらい」

漣「理不尽な……なんでそんな鳥なんて検索したの? 」

叢雲「四十肩を調べたかったときになんとなく四十雀は出るのかなって」

漣「あ、そ……なんで四十肩なんて検索したの? 」

叢雲「それは四條畷を調べーーーー


< 未来日記的な。違うか >








江風「上申書とか報告書とか本当クソだろ……一言テートクに言えば全部終わるじゃン」

海風「それはあの人に感謝すべき事項であってそんな雑に書いてたらそのうち江風が困ると思うよ」

江風「マジでクソ、本当クソ……テートクって」

海風「うん」

江風「夏休みとか冬休みの宿題はいつ終わらせるタイプだったと思う? 」

海風「休みの頭に一気に終わらせるタイプ。なんなら絵日記でも」

江風「最低かよ……分かるけど」


< 無味感想 >








海風「でもある意味では宿題より楽でしょ」

江風「そうか? 」

海風「様式に則って当たり障りない言葉並べればいいんだから。
読書感想文とか最悪じゃない? 」

江風「あぁ……本自分で選べるなら別によくね? 」

海風「選ばせてくれると思う? 」

江風「思わない。……でもそう考えるとテートクも教師とかが選んだ本無理矢理読んで感想書いてたのか」

海風「物凄く素っ気無い文章書いてそう。AI生成よりも無味乾燥なやつ」

江風「ンふ……確かに。好きな本なら幾らでも書いて困らせる感あるけど」


< 見解の相違 >








海風「江風は絶対友達に写させてもらうタイプだよね、宿題」

江風「姉貴がいるじゃン」

海風「私と江風って同じ学年なの? 」

江風「えっ」

海風「え? 」

江風「……え? 」

海風「…………うん? 」


< さすがに犯罪臭が云々 >









瑞穂「はぁ……まぁ、同年代なのでは、くらいしか言えませんよ」

江風「そりゃそうだけど」

海風「年子とかでは? 」

瑞穂「まぁ、中学二年生も三年生も個人で全く違いますものね、見た目って」

江風「お、おう……? 」

海風「……私の願望とかじゃなくてですけどそこはせめて高校生で例えるべきでは? 」

瑞穂「はい? 」


< 趣味嗜好を理解しているが故に >








漣「やっぱロリコンじゃん瑞穂さんこわー」

瑞穂「いやいやいや……違う、違いますってば」

漣「勢いのある否定ですなぁ……」

瑞穂「あのね……」

海風「中学生とか絶妙に身の危険を感じる例えだったよね」

江風「ン。…………テートクが言ったんなら誰もツッコまなさそうなトコ含めてちょっと不憫だけど」


< 執着の行き着く先って存在するのかな? >









海風「ロリコンじゃないからね。物凄く待たされた私が言うんだから間違い無いでしょ? 」

江風「え、ン……あぁ、まぁ」

漣「でもご主人様って確か海風のことギリ高校生だろ……社会的には終わってるけど自由恋愛なら……うん、いける、筈。
みたいな自己暗示でなんとかしたって言ってたよーな」

海風「私もそう聞いた気がする」

漣「ご主人様的には童顔めの高校生で、瑞穂さん的には中学生なんだね、見た目年齢」

海風「まぁ……」

江風「そーいやテートクってセーラー服がどうとかブレザーがどうとか宣う割にJKがどうたらとはあンま言わないよな」

漣「制服に価値見出してんでしょ。本人は同年代のときに同年代とヤってて未練無さそうだし」

江風「なるほど? 」

海風「つまり瑞穂さんは明石さんより幼い子の肉を知らないからあんなことを……? 」

瑞穂「あのですね……」


ありがとうございました


< これ以上寝るのもおかしい気がして >







提督「早朝に起きて空にまだ明るい月が残っていると」

高雄「損した気分に? 」

提督「や、この時間から訓練させられてる君たちに哀れみを覚える」

高雄「ふふ……随分と上からの目線ですね」

提督「酔ってるもん、まだ……許して? 」

高雄「許すも許さないも……タブ、ちゃんと見れてます? 」

提督「なんか色んな数値がチカチカしてて目が痛い」

高雄「そこはあまり許せないところですけど……外套、開き過ぎでは」

提督「微妙に寒いのが気持ち良い……」

高雄「そう? …………煙草、吸わないの? 」

提督「うん……うん…………」


< 辣油が悪いとかそういうことではなくて >








提督「ふぁ……ん……」

高雄「飲みます? 」

提督「この時間から豚汁飲めるなんて……ねぇ? 」

高雄「毎朝起きればまだ、沢山」

提督「クソの上官いない方が楽しいでしょ皆」

高雄「あなたがいた方が引き締まりますよ」

提督「俺そういうの好きじゃない」

高雄「そう? 」

提督「うん……うん」

高雄「…………」

提督「美味しいよ。…………君それ、振り過ぎ、かけ過ぎ、何それ」

旗風「?? これが旗風の朝の活力なのですが」

提督「豚汁に赤い膜できてるよ……別に七味にしろとか言わないけど……ほあ……」


< ただただ眠たい疲れた、というとき >








能代「はぁ……朝から見られてると、疲れる」

雲龍「別に最低限こなしていれば何にも言わないわよ、あれ。どうせ酔ってるし」

能代「そういうんじゃないでしょう上官って。その辺の線引きは必要かと」

雲龍「不要とは言わないけれど……真面目ね」

能代「性分です。……はぁ」

雲龍「シャワー、一緒に浴びる? 」

能代「そうしましょうか……なんだか、眠いです……」

雲龍「やめましょう。あなたがOKするなんてどう考えてもおかしいわ。熱でもあるの? 」

能代「あのですね……」


< 半端な寒さとかその辺 >






雲龍「と、言いつつ一緒に来てしまったわ」

能代「馬鹿にしていても一応先輩なので」

雲龍「馬鹿にしないでいてくれると嬉しいわ……ん……」

能代「お風呂、あったかいです」

雲龍「お風呂って、そういうもの」

能代「…………ふぁ」

雲龍「ふふ、身体は大体腕に収まるのに、胸は掌に収まらないのね」

能代「ん……あんまり、優しく触らないで、ください。傾いちゃう」






阿賀野「??!!??!?????!?!?!?? 」

葛城「……毒牙とは言わないけど……なんか刺さっちゃったのかな? 」


< 思い立ったが >







山城「あら、今日はあの女衒いないの? 」

愛宕「んー? 聞いてない? お出掛け」

山城「お出掛け? 」

愛宕「君に本物の馬というものを見せてやろう、とか言って江風とついでに海風連れて行ったわ」

山城「いいご身分ね」

愛宕「そうねぇ……わざわざホテル取って北海道まで行っちゃった」

山城「……はい? 」


< 育ちというよりは教育なのかな >







鹿島「箸より重い物を持ったことが無い、みたいな諺? イディオム? があるじゃないですか」

あきつ丸「まぁ……あるな。使うことがあるとも思えないが」

鹿島「どれだけ裕福でも食器はちゃんと持って食べるべきかな、って」
裕福なくせに行儀は習わなかったのかな、と」

あきつ丸「知らないでありますよ……凄まじくどうでもいい……」


< 死にたがりを好きになる、ということ >







鹿島「まぁ、掴みはOKって感じでしょう? 」

あきつ丸「掴まれた気がしない……本題は? 」

鹿島「時雨さんに聞いたんですけど今回は特務のお仕事無いんですか? 」

あきつ丸「? 」

鹿島「大湊のあの人、また小旅行に行ったみたいですけど」

あきつ丸「あぁ、今回自分は特に無いな。
いい加減提督殿のお守りを外されたのかもしれん」

鹿島「それ不味いんじゃあ……」

あきつ丸「お役御免だというのならそれでいいであります。
できれば苦しまない終わらせ方をしてほしいが」

鹿島「私が嫌なんですけどそれ……」


< あっても言えないけれど >








提督「青森空港も何度来たことか」

江風「江風は初めて」

海風「私も。……そもそも民間機自体滅多に乗らないけど」

提督「そうだな。……今日は千歳着いたら列車で苫小牧行って一泊するから」

江風「地理が全く分からないから全部任せた」

海風「苫小牧から、えーと」

江風「門別」

海風「そうそこ。は? 」

提督「レンタカー。今日はホテル近くの適当に良さげなとこで飲んで寝る」

海風「私たちが入っても不自然じゃないお店なんてあります? 」

提督「帽子目深にして個室入ったら注文前に免許証見せて」

海風「合法美少女侍らせるクズ扱いされますね」

提督「慣れた」

江風「つーか姉貴は自分から美少女扱いなのか」

海風「普通の人間様と比べたら奇抜な髪色してるけどね。…………文句、ある? 」


< 人の乗った馬が走ってるだけといえばその通り >







龍田「競馬ねぇ……何が面白いのかよく分かんない」

愛宕「賭けなくても結構観てるわ、あの人」

龍田「ふぅん……テレビでやるの? 」

愛宕「さぁ? 私も特に興味無いし」

漣「ご主人様たちが観に行ったのなら地上波ではやんないっすね。観るならネット配信」

愛宕「へぇ」

龍田「へぇ」

漣「本気で興味無いって顔。……血統とか産駒知り始めると抜け出せなくなるんですけどねぇ」


< どっちも楽しいですけどね >







龍田「? あなたは割と分かるの? 」

漣「酔ったときのノリで漣もむーちゃんも購入用のアカウントつくらされたんで」

龍田「そうなの。……お馬さんって」

漣「ええ」

龍田「1トンくらいあるんでしょう? 迫力はありそう」

漣「たぶんそれ輓馬の方。道営とばんえいは別物なんすよ」

龍田「?? 」

愛宕「普通の興味無い人でもサラブレッドの方イメージするんじゃないかなぁ」

龍田「???? 」


< 雪が無いだけで大概良いところに思える >








龍田「へぇ……北海道って普通のレースもするんだ」

漣「札幌のど真ん中を乳牛が歩いてると思ってそう」

龍田「歩いてるのは羆と鹿でしょう? 」

漣「なんで北海道に対してそんな酷いこと言うのこのヒト」

愛宕「でも実際隣県とかならまだしも南北の反対側とかのイメージってそんなものだと思うわ。
龍田はあの人が自虐ネタで北海道トークするからなのかテキトーなこと言ってるけど」

龍田「九州ってとんこつ以外人権無いんでしょう? 」

漣「それ博多近隣だけなんじゃないです? 」

愛宕「長崎のちゃんぽんとか鹿児島ラーメンもとんこつ使うらしいわ。実食はしてないけど」

龍田「ほらぁ」

漣「ほらーとか言われても……でもそーいや西の方って行ったこと無いですね。
厳島にはこの前行かされたけど」


< 道外民に道内のイメージを訊くのは割と好き >








龍田「あとは……あと何かある? 」

漣「九州へのイメージはとんこつラーメンしか無いんですか龍田さん」

龍田「よくよく考えなくても無意識なのかなんなのか私の料理って関東系っぽいのよね。
だからご当地の味付けとかも全く知らないの、九州」

愛宕「私あれ好き。うまかっちゃん」

漣「結局とんこつラーメンじゃねぇですか……本気でそれ以外のイメージ何も無いの? 」

龍田「辛子高菜」

愛宕「焼酎」

漣「伊万里焼きとか竹細工とか温泉とか文化的なもんもちゃんとあるでしょーが」

阿賀野「はいはい! 九州三国志! 」

龍田「…………」

愛宕「…………」

阿賀野「いつも通り予想はしてたけど何でこんな冷めた目してるの? 」

漣「興味無いものの話からスライドしてきただけですからなぁ……」

阿賀野「うーん? 」


< 明日はちなみに道営記念があります >








提督「そーいや海風は馬券買う予定? 」

海風「正直大して分かりませんけど……記念くらいは」

提督「ふぅん……お前はどうする? 」

江風「江風はもう買うの決めてる」

提督「あ、そう……」

江風「何レースから観に行くわけ? 」

提督「別にいつでも。どうせなら牧場とか行こうかなって」

江風「りょーかい」

提督「ん。……さ、明日は特に早くも遅くもないけど、寝るぞ」

江風「ン……ン? 」

海風「? 」

提督「さすがにお前ら二人部屋なんだからそっちで寝てこいよ……俺普通に寝る予定だからね海風くん」


< 11月08日 >







提督「まったく……俺がいつでもどこでも盛る男だと……ん? 」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………なんだかんだいっていいおっぱいの日にヤらないって大湊に異動して初か」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………寝るか」


< 朝になってからのお楽しみ >







海風「去年の同じ日に何してたかなんて普通覚えてないけどさ」

江風「うン」

海風「去年いいおっぱいの日にあの人と寝たな、
って思い出してそっから流れでその後二、三日のことも思い出してきた」

江風「あ、そう……それで? 」

海風「それだけ。来年はわざわざお馬さん観るために北海道来て江風と寝たなって思い出すのかな」

江風「さぁね。…………寝たな、って同室って意味だよな?
なンもすンなよ? な? フリじゃないからな? なぁ?! 」


ありがとうございました


>>299-300 >








愛宕「あー!!!! 」

加賀「……なに? 問題発生? 」

愛宕「思い出しました! 最後に垂らしたの辣油じゃなくて瓶詰めの穂先めんま! 辛いやつ! 」

加賀「ほう……推定2カップの水、どうやら100g程の牛肉、千切り入れたキャベツが三、四枚。
普段のあなたを見ている限り塩は小さじ1/2くらい、白だしは味と匂いが強いから小さじ1程度か多くて1と1/2。
加熱しながら甜麺醤とめんまを気持ち混ぜて器に盛ったら卵を割り入れて黒胡椒と七味を振る、と」

愛宕「……よくそんなの覚えてますね。叫んでおいてなんですけど」

加賀「よし……ここまで来たら後は実際につくってみるわ。ありがとう」

愛宕「いーえー。…………あんな情報で何回作り直す気なんだろう」


< でも注文した後はそれ以外が気になるよね >







提督「半炒飯の二人前は普通の炒飯一人前より多くあるべきだと思うんだよな」

江風「そりゃ客からしたらそうだろ」

海風「そうだね」

提督「でも結構ある気がするんだよ。半炒飯が半分未満の店」

江風「ンなこと言われてもな」

海風「そうだね。……カレーラーメン注文したときにする話じゃなくありません? 」


< 実際どうなのかは誰にも分からない >







提督「まぁまぁ。……美味いだろう? 」

海風「これたぶん出汁ちゃんと取ってるんでしょうね。
当たり前と言われたらそれまでですけど」

提督「たぶんね。……実は苫小牧と室蘭で我らこそご当地って主張し合ってんだよな。
地理的な関係で俺は苫小牧ばっかだったけど」

江風「まーた知らない地名出てきた」

提督「室蘭は割と全国ニュースとか詳しめの天気予報でも見ないか? 」

海風「たぶん青森で例えると黒石市か平川市くらいの知名度だと思いますよ」

提督「マジか……そっか…………いやでもなんかすっごい納得したわ。
そのレベルなら知らねぇよな確かに」


< 大王 >







提督「締め用のライスも注文するのが基本ではあるのですが……しましたね? 美味しいですね? 」

江風「あの勢いで勧められたら拒否はできねーよ……」

海風「チーズと味玉とネギをトッピングにプラス餃子って異常なボリュームですね」

提督「俺は加賀とか赤城じゃないから大盛りにしてないし」

海風「でも、普通にかなり美味しいです。餃子に種類もあって楽しいし」

提督「でしょー? 僕個人的にここなら大概の人に勧められちゃう」

江風「レンタカーの中凄い臭いになりそう」

海風「まぁ、窓開けてればすぐだよきっと」

提督「そうだな。……オンラインストアもあるので気になったら注文してみてね! 」

江風「うン……? 」


< 酷暑よりはマシだと信じたい >







愛宕「秋……秋? 」

高雄「さすがにもう夏ではないしまだ冬ではないと思うわ」

愛宕「そうね。……お肌が乾燥しちゃう~、って思ったんだけど」

高雄「ええ」

愛宕「気付いたら寒さに呪詛吐いてストーブの前に座ってそう」

高雄「……そうね」


< 現地の雰囲気最悪でしたけど明日は良い情報を頼みますよ >







提督「…………」

江風「…………」

海風「…………」

提督「……………………」

江風「……………………」

海風「……………………」

提督「……………………全員馬券は的中だな」

江風「……………………そうだね」

海風「……………………初めて馬券買いましたし初めて当たりましたけどもう一生買わなくていいです、私」


ありがとうございました


< そうですか、ゆっくり帰ってきてください、という圧力 >








提督「クッソねみぃ……」

海風「列車で空港まで行って乗ったら寝てればいいですよ」

提督「千歳から青森とかクッソ近いじゃん……逆に寝れない」

海風「では青森空港から警備府までは私か江風が運転しましょうか? 」

提督「んえ……や、頑張る。運転する」

江風「おはよ……最高に眠いわ」

海風「海風は結構早くに寝付いてた気がするんだけど」

江風「でも眠い。……テートク寝てねぇの? 」

提督「高雄に予定通り帰るからー、って電話したら二時間くらい経ってた」

江風「あぁ……」


< 最後まで愛たっぷり! でお願い! >








愛宕「んー……トッポ食べる? 」

明石「何でトッポ」

愛宕「食後のデザート? 」

明石「や、朝食はいつも通りヨーグルトあったでしょ」

愛宕「まぁねぇ~。……何で食べてるんだろう」

明石「知りませんよそんなの」

愛宕「特に酔ってもいないし満腹感もあったんだけど……頭脳労働の予定があるから? 」

明石「それもいつも通りでは」

愛宕「んー……」







葛城「あの人がいなくて口寂しいのか恋しいのかってとこでしょたぶん」

天城「無意識の欲求不満、と」

雲龍「そうね。……私の口寂しさ紛らわせてくれる? 」

葛城「トッポでも貰ってきなよ面倒臭いなぁ……」


< 完全な化け物になってしまうよりかは >








山城「蛙って」

龍田「うん? 」

山城「蛙って、オタマジャクシから足が生え始めて陸に上がれるようになった頃」

龍田「ええ」

山城「溺れるらしいわ。どちらの能力も中途半端に持った所為で」

龍田「へぇ……? 」

山城「私たちが生み出される過程にはそんな哀れな子たちもいたのかもな、って。
人間にも成りきれず、化け物にすら為り切れず」

龍田「羨ましい話ね」

山城「ええ。……或いは、私たちがそうなのかも、しれないけれど」


< ただいまおかえり、とは口に出さないけれど >







提督「フゥ……………………ん…………またおるやんかアレ」

龍田「あら、帰ってきてたの」

提督「ついさっき。……大過無く? 」

龍田「皆寂しそうだったわ。もちろん都合の良い女の私も」

提督「はいはい」

龍田「酷い人。……さっきの、むーちゃんとか本物の関西人怒るんじゃない? 」

提督「むーちゃんバファローズ推しだから文句言わねぇだろ。関西人は知らんけど。
…………なんでこの絶妙なところに野良猫みたいなやつ定期的に来るんだろう」

龍田「さぁ」

提督「…………加賀が目敏く見付けて確保しようとして雲龍に任せるところまで見えたわ」

龍田「捕まえてくる? 」

提督「大概の生物に嫌われてそうな君にできるんならね」

龍田「ふふ……私、動物には、好かれるのよ? 」


< 抱いて、笑って、けれど目は合わせない >







提督「…………」

龍田「にゃあん……? にぁあ? 」

提督「…………煽る気にもならねぇわ、謝る。……可愛いね、たったちゃん」

龍田「でしょう? 痩せた肉球もこれはこれで野生でいいわ」

提督「うん。……………………お前が可愛いって言ったんだけどな。
聞きたくないんならそれでいいよ、うん」


< 現役であれる限りやめた瞬間死ぬと思う >








提督「ふと思ったシリーズなんだけど」

愛宕「何それ私そのシリーズ知らない」

提督「実際大した数やってないし。……仮に酒と煙草やめたら」

愛宕「やめるの? 」

提督「無理。…………俺の寿命って何年くらい伸びると思う? 」

愛宕「セックスやめる方が建設的だと思うわ。割と真面目に」

提督「やめようか? 」

愛宕「あなたが耐えられるならそれもいいわね。性欲より愛と時間の方が普通に大切だわ」

提督「…………」

愛宕「…………」

提督「…………」

愛宕「…………」

提督「…………謝った方がいいかな? 」

愛宕「要らない」


< や、白湯の効果って凄いですけどね >







提督「君カップタイプの味噌汁とか豚汁は味噌と具どっち先に入れる派? 」

漣「え? や、そんなの気にしたこと無いです」

提督「具を入れて味噌じゃない? 味噌にお湯当てたい」

漣「クッッッッソどうでもいい上に大して変わらない」

提督「そんなこと無ぇと思うけどな」

漣「そんなことあると思いますけど。……最近そういうのより白湯にハマってんですよねぇ」

提督「婆ちゃんか君……」


< 個人的には先入れの方が紅茶の風味を邪魔しない気がしないでもないです >







愛宕「どうせ混ぜるじゃないああいうのって」

漣「ですです」

提督「そんなこと言ったら紅茶のミルク先入れ後入れも不毛な議論になるな」

漣「は? 」

愛宕「ん、んん? ん……うーん……? 」


< 出身者の友人も食べたこと無いって言ってました >








加賀「前回を反省して妥協します」

提督「……君が妥協する前回ってのの心当たりが多過ぎてどれだか分かんないんだけど」

加賀「カエンタケを食したい、というあれです」

提督「あぁ……」

加賀「ベニテングタケ、或いはアマニタキノコは知っていますか? 」

提督「名前と見た目くらいは。明らかに毒キノコみたいな見た目してるやつだよな」

加賀「神経性の毒があって嘔吐、痙攣、錯乱等々の症状が出るらしいのですが」

提督「らしいのですが、じゃねぇだろうそれ。危ねぇよ」

加賀「採りたてをすぐ傘と柄に分けて茹でて塩漬けにするとどんなキノコにも勝る美味らしいのです」

提督「本当かよそれ」

加賀「世界でも長野県の極々、本当に極々極々一部でしか食されていない、と」

提督「この国なのかよ食ってる人ら」

加賀「ええ、実に誇らしいですね」

提督「あ、そう……」


< 寝起き朝食後昼前休憩昼食後昼休憩夕食後就寝前 >







提督「コーヒーの一番美味い飲み時ってさ」

叢雲「あん? 」

提督「ヤった後時間を気にせずゆっくり淹れて飲むときだと思う」

叢雲「ふーん……」

提督「焼酎で割る方が好き? 」

叢雲「あんたね……極端過ぎんのよ。普通に昼食後ゆっくり飲むとかの方がいいわ」

提督「それは普通過ぎる」

叢雲「普通の何が悪いのよ。……普通をぶん投げた生活しててもそんなの忘れなさいよ、たまには」


< 猫とか犬って何故か話しかけたくなりません? >







阿賀野「ふぁ……相変わらず可愛いねぇ。化け物とか人間様と違って」

能代「悪意があればある程知性が上がるんじゃない」

阿賀野「文化人類学の観点から言うと割と間違いとも……ここで一番動物好きなのって? 」

能代「加賀さんじゃないの? 」

阿賀野「どっちかというと猫が好きっていうか可愛い生き物が好きなだけでしょあのヒト」

能代「じゃあ雲龍さん」

阿賀野「あのケダモノは動物側から異常な程好かれるだけ。別に嫌いではないだろうけど」

能代「ん……あぁ、難しいかも」

阿賀野「瑞穂さんはぬいぐるみ集め好きだったり初月くんも動物動画観るの好きだけど」

能代「動物好き! ってなると分かんないね確かに」

阿賀野「でしょ? で、翻って我が少将閣下は雌犬雌豚雌牛雌猫どころか化け物の多頭飼いしてるから」

能代「あぁ、じゃあここで一番の動物好きはあの人ってことで」

阿賀野「うん」






龍田「とかなんとか言ってたわ」

山城「フゥ……餌を貰ってる猫への教育の悪さに驚きね」

龍田「煙草の臭い纏ってるよりマシなんじゃない? 」

山城「似たり寄ったりでしょうよ。……これがケダモノ避けになっていたら、分からなかったけれど」


< 360°映してほしいなぁ、って >








加賀「グルメリポで」

能代「はい? 」

加賀「お料理の上にテロップ出したりタレントのセリフ重ねるの世紀の愚行だと思うわ」

能代「世紀の愚行ほぼ毎日やってるんですねこの国」

加賀「外国も似たようなものな気がするけれど。
……なんなら一口食べて感想言わせた後は無言無音で三十秒くらいお料理映せばいいのに」

能代「それ店側にメリットあります? 」

加賀「少なくとも私はその方が食欲湧くわ」

能代「ほぼほぼ確実に来店しないであろうヒト一人の感想大切にする程余裕ある飲食店ならですね、
ネットの情報で十分だと思いますよ」


< 疲れてるとか溜まってるとかでもなくて >







提督「特に興奮する対象が無いのに勃ったときってどうすりゃいいんだろう」

雲龍「私を呼べばいいんじゃない。……そういうときって」

提督「うん」

雲龍「きっと目の前に新しい扉があるときだと思うわ」

提督「そうなのかな。…………今まで開けてこなくてよかったなぁ」


>>320-321 >







提督「そんな話してたんだ。失礼なやつら」

愛宕「馬鹿にしてるわけじゃないのよ? 単に微妙な距離の相手をネタにする、みたいなやつ」

提督「うん。……九州民の同期が梅雨時期は寒いとか言ってたの思い出した」

愛宕「それ大分昔でしょう? 」

提督「まぁね。最近の世界おかしいもん気温」

愛宕「ふふ、おかしいもん気温」

提督「うん? 」

愛宕「音、好き」

提督「おかしいもん気温? 」

愛宕「おかしいもん気温。……ふふ」

提督「ベッドで急に可愛くならないでよ。困るわ」

愛宕「困っててよ。私は寝るけど」

提督「そんな酷い……おかしいもん気温」

愛宕「ふふ……ぁ、は……」


< ほげぇぇぇぇぇぇぇぇ! >







赤城「鯨肉? 珍しいもの食べてますね」

初月「あぁ……ここだとあんまり人気無いんだ。
積極的に用意するのは僕くらいしかいない」

赤城「いただいても? 」

初月「どうぞ」

赤城「ありがとう。……昨今大手を振るってこれを食べるのも難しいでしょうね」

初月「まぁ、食べなくても死なないしな、鯨肉なんて」

赤城「大げ……龍鳳さんとかどう思ってるんでしょうね」

初月「さぁ? ……『白鯨』とかの方が微妙な気にさせられるんじゃないか。知らないけど」


< まぁ、この季節になってくると温かさとか大事だしね >







加賀「いえ、私は食べないと死ぬ物沢山あるけれど」

初月「あ、そ……」

加賀「例えば私一週間に一回のカレーと一ヶ月に一回のラーメンが無ければ餓死するわ」

赤城「随分省エネですね」

加賀「最低限がそれ、ということですから」

初月「体感だと三日に一回くらいはカレー味のものは食べてる気がするが」

加賀「カレー味のものとカレーは別物じゃない」

赤城「まったくですね」

初月「そりゃそうだけどさ。…………何か釈然としないな」


< ひ、比喩表現…… >







赤城「で、そういう加賀さんはサラミですか」

加賀「調べに調べ、吟味に吟味を重ね、あの人にお願いして場所を用意してもらってつくった自作第一号ですよ」

初月「なんだかまた凄い物持ってきたな」

加賀「本物は酸っぱいらしいのよね。楽しみだわ」

赤城「どうも」

初月「く、くれるんだ……加賀さんがつまみ、くれた……」

加賀「誰かにも食べてほしいのよ。自作の物の共有って、得難い味がするわ」

赤城「ですね。……いただきます」

加賀「どうぞ」

初月「……味? 」


< 美味しいですけど絶対に管理には気を遣ってくださいね >







初月「ん? んん、んー……んんんんっ…………? 」

加賀「やはりまだ駄目でしたか」

赤城「……これ、たぶん普通の人間なら危ないですよ」

加賀「もう少し熟成させないといけないというのは知っていたのだけれど、耐えられませんでした」

赤城「まぁ、これはこれで味わったことの無い味ですが……気を付けてくださいね」

加賀「取り敢えず残りはもう一度時間を置いてから食べますね」

初月「…………口の中、気持ち悪いんだけど」

加賀「? ほら、注いであげる」

赤城「あ、私も」

加賀「どうぞ」

初月「んぐ、……ぅ…………あいつにだけは食べさせるなよ。
気分とかじゃなくてこれ本当に身体に悪いぞ絶対」


< 最近スーパーでモーツァルトとかティアマリアのパチモンみたいなのを発見した(飲んでない) >








加賀「まぁ、許してください。これも二ヶ月に一回は摂取しないと死ぬので」

初月「病人みたいだな。……カルーアにサラミは合わない」

加賀「焼酎も持ってきたわ」

初月「片手で焼酎瓶三本は持ってきた、なんて気軽に言うものじゃないと思うが」

加賀「気の所為よ」

赤城「気の所為ですね。……注ぎます? 」

初月「要らないよ……僕のグラスの残り、見えないの? 」


< 実際喉奥まで突っ込むの男の方が抵抗ある気はする >








雲龍「こう、頭に手を置いて、少し上を向いて」

葛城「あん? 」

雲龍「イラマとか良いと思うわ……できれば煙草でも吸っててくれればなお」

葛城「……まぁ、似合うは似合うかな。見た目は」

雲龍「煙草はヤった後だっていうなら空いた手で髪を掴んでくれると良いわね」

葛城「はいはい。……イメージとしてはやってそうだけどね。意外……でもないか」


< 春は時期の変動こそすれまだ保ってる気がしますが >







葛城「季節ちゃんもさぁ……段階を踏んでほしいよね、段階」

天城「まぁ……急激に暑くなったり寒くなったりは嫌、かな」

葛城「雲龍姉ぇくらいテンポとペースおかしいわ、季節ちゃん。特に最近は夏と冬」

天城「秋って近年影薄いですよね……ふぁ」


< 飲んだものはもう戻ってこないんです >







初月「あれ、なんだもう一本無くなったのか……おかしいな」

赤城「三人で飲んでいればこんなものでは」

初月「割に調子の良い僕がかなりハイペースめにお茶割りで三杯飲んでるけどそれで空くわけ無いだろう」

加賀「気の所為よ」

赤城「気の所為ですね」

初月「それでなんでも押し通せると思ったら……まぁ、実際に無くなってるんだが」


< 明日また会えるよ。体調は悪いかもしれないけれど >







Littorio「ふふ……pizza、食べません? 」

赤城「いただきます」

加賀「いただきます」

初月「ありがとう。……鯨肉でクラフトビール飲んだ後にミルク入れたカルーア飲んでた僕はどこ行ったんだろう……」


< トリック >







龍田「こう、こうやって、こう? 」

山城「割に格好良く見えるものね」

龍田「片手でマッチ点けられたらカッコいいだろうなぁ、とかいう気持ちで練習したらしいわ、あの人」

山城「馬鹿みたい……馬鹿だったわね」

龍田「そうねぇ……見様見真似の十本目でできたら微妙に不貞腐れてたわ」

山城「珍しくいいことしたわねあなた。……貸して」

龍田「うん? 」

山城「? ん……あぁ…………ほら」

龍田「……できたの? 」

山城「初めて」

龍田「うっそぉ……」


< 脈絡はとうに死んだ! >








初月「、と、思ったらいつの間にか燗酒飲んでるし……いや、別に悪いとは言ってない」

加賀「? 」

赤城「私が初月さんの向かいに座ってからもう二時間半くらい経ってますよ」

初月「マジか……そっか……あぁ……」

加賀「? 妙にダウナーですね」

赤城「そういう日なんじゃないですか。……サフランライスって」

加賀「ええ」

赤城「ターメリックだとかベニバナで偽サフランライスなとき結構ありますよね」

加賀「外でカレー店だとかスペイン料理店に入ったこと無いので分かりません」

赤城「インド料理店だと結構あるんですよ。……うん? 」

初月「なんでもない。…………もしかしてさっきのカレーを食べないと死ぬ、
のくだりから流れてきた話なのか……? 」


< 狐とか狸の類いだったのかもしれない >








赤城「で、カレー店といえば」

加賀「ええ」

赤城「いつだったか西の方で任務中にふらっと入ったお店のカレーが物凄く不味くて」

加賀「不味くつくるのが難しいカレーでお店を出すってある意味名店ですね」

赤城「珍しさでいえば。……何年か経って偶々近くを通ったら凄い行列だったんです」

加賀「それはまた……修行でもしてきたのでしょうか」

赤城「いえ、店員の人種からして変わってました。店名も内装も変わらないのに」

加賀「それはまた……不思議なこともあるものですね」


< 稀に良くある >








龍田「ふふ……飲みます? zubrovka」

加賀「飲みます」

初月「ズブ……なんだって? 」

龍田「zubrovka。ポーランドのウォッカ」

初月「ありがとう。…………んー……ん、名前が全く引っかからないのに味だけは記憶にある……おかしいな」

赤城「ここにいれば然程おかしくも。
……なんだか今日は時間がゆったりしていて暖かいですねぇ……」


< でもサシで飲んでるときくらい裏返しててほしいかなって >








加賀「そういえば江風のスマホって五月蝿いわよね。
いつでもピコンピコンいってる気がします」

龍田「あらぁ? 後輩いびり? 」

加賀「違います」

初月「というかピコンピコンって……二昔か三昔前のピコピコに通じるものがあるな」

加賀「音が鳴らなくてもしょっちゅう画面が明るくなるでしょう?
テーブルに置いてあってもマナーとして画面は見ないようにしているけれど」

初月「SNS系どころかメルマガとかお知らせの類い全部OKで通知有りにしてるんだよあいつ。
一晩放置してたら平気で百件くらい来てる」

加賀「ちゃんと目を通してるのかしら」

初月「そんなわけ。江風だぞ」

加賀「それもそうね」

赤城「いびってなくても陰口では……いえ、悪意は無いでしょうけど」


< 華麗なる転身() >








加賀「それで? 」

初月「まぁ……手に何かあると落ち着くんだ」

加賀「へぇ……」

初月「佳境に入ってもそんなところに気が散る辺りたぶん心の底では楽しんでいないんだろうな」

加賀「私もそれはそうね。結局一人でシても虚しいだけ」







龍田「お料理から戻ってきたら赤城さんが消えて加賀さんがセクハラしてる」

Littorio「おかえりなさい。……鰈って可愛いですよね、漢字」

龍田「そ、そう? 」


< どれでもいいと思うよ、掛け値無しに >







加賀「ふむ、鰈のカルパッチョとはまた」

Littorio「これ、昼過ぎに獲ってきたやつですよね」

龍田「イヨちゃんが煮付け食べたいからって獲ってきたやつ、の余り」

初月「実は潜水艦組って色々と謳歌してるよな」

龍田「主にイヨちゃんくらいだと思うけど……そうねぇ」

Littorio「美味しければ別になんでも。…………祖国の味なのか、この国の味なのか、警備府の味なのか」


< 胃薬不要というか寧ろ常に中身が無いとヤバい >







Littorio「しかも結局アイナメの方で満足してしまったという」

初月「美味いからな、仕方無い」

加賀「仕方無くなんかないわ。どちらも楽しまなくては」

龍田「体躯が小さい分容量少ないんですよ、あの子」

加賀「軟弱な胃腸ね」

初月「いっつも似たようなこと言う気がするな……加賀さんの胃腸は地獄か何かなのか? 」


< 都合の良いときに捨てられるものを祖国とか故郷というのです >








蒼龍「空木ってアジサイ科なんだって」

飛龍「……お花とか樹木の話って誰かできるヒトいた? 」

時雨「さぁ」

あきつ丸「まずウツギというやつが分からん」

蒼龍「空木って別名ウノハナなんだよ」

鈴谷「あぁ、そういう……卯の花、というかおからって微妙に喉に張り付いて苦手」

Aquila「これはこれで飲みやすいですけどね~、冷酒」

若葉「……イタリアン、とは? 」


< 仕事中とかかな >







蒼龍「こんなものテーブルに並べてて人種とかどうでもいいでしょーよ」

時雨「おから、わさビーフ、チーズ、もやしのナムル……」

あきつ丸「極め付けに瓶ビール。……イタリアンがどうとかよりも女かどうかの方が問題なのでは? 」

若葉「? そうか? 」

Aquila「ふふ、楽しければなんでもいいんですよぉ~♪ あははっ」

鈴谷「そだね。…………アキラさんに楽しくない日とかあるの? 」


< あまりにも想像し易いとはいえ >








能代「この前龍田とか山城さんと飲んでてさ」

阿賀野「んー? 」

能代「今日こそはおしゃれ感ある物食べたり飲んだりしよう、ってなって」

阿賀野「意味無いことするの好きだねぇ」

能代「それがなんなのか考えるためにカシスオレンジでも飲みましょうって赤城さんが出てきたの、するっと、にゅるっと」

阿賀野「いつの間にか現れたりいなくなったりするもんね。飲食の話になると」

能代「ピッチャーで出てくるカシスオレンジに目を疑ったよ能代。ついでに赤城さんの頭も」

阿賀野「んふっ、ぁ、は、ふふ……」


< 好きなものを好きだと言える乙女ということで >








秋雲「はーい、秋雲さんが新しいつまみのお知らせー」

蒼龍「べったら漬けってあなた……」

飛龍「乙女感全力でぶん投げてるね」

秋雲「何? 秋雲さん今最高に気分良いからつくれるものならつくってくるよ? 」

鈴谷「じゃあ、カレースープ! もう身体あったかくして寝る! 」

秋雲「はいはーい」

時雨「乙女感? 」

あきつ丸「……言うな」


< こうして夜は朝になるのです >








龍田「深淵なる? 問いらしいから持ってきたわ」

加賀「ウインナー? 」

龍田「ええ。ボイルか焼きかとかだと本気で揉めるそうなので粒マスタードかケチャップどちらが美味しいか、焼きで」

初月「それもどうせ永遠に勝負付かないだろ……マスタード」

加賀「マスタード」

Littorio「マスタード」

龍田「あら一致」

加賀「あなたは? 」

龍田「ケチャップ」

加賀「よし、食べて意見を交わせるわね」

龍田「別に普通に食べれば……はいはい」


最近本気でIDというか回線が安定しないんですけどなんなんですかね……

ありがとうございました


< 尊厳? >








提督「この前仕事でクッソ疲れて早寝して日付回る前に起きてさ」

高雄「ええ」

提督「ソーセージでも食べるかな? いやいや、竹輪もいいなぁ、ってキッチン行ったのね」

高雄「はい」

提督「阿賀野に会ってさ、これ、余ってるから食べて……って袋ごと渡されたの。
なんか食べたいけど焼く気力も無いとか言われて」

高雄「はぁ」

提督「ポークビッツ渡されたときの男の感想って割と複雑なんだ」

高雄「???? 何の、お話? 」


< 結局酔ってても眠気強くても似たような >








提督「つまみの話、かな。たぶん」

高雄「はぁ。……結局どうしたの? 」

提督「テキトーに油敷いてテキトーにそれ焼いてちょっっっっとだけ白だし撒いて混ぜてケチャップかけたよ」

高雄「旨味だけは楽しめそうですね。…………それだけな気もしますけど」


< どうにもこうにも会ってみないことには? >







提督「なんかあっちでも初雪来たみたいだわ」

愛宕「ふぅん……遅め? 」

提督「遅め。クッソ寒いみたいな話をストーブの画像とともにされた」

愛宕「実にあなたの家族らしいわね。……お義母様よね? 」

提督「うん。…………美人だし性格良いってのは俺の言葉だぞ。
これ一人息子の言葉だからな、間に受けるんじゃないぞ。信じてほしいけど信じない方がいいと思う」

愛宕「え、ええ……」


< 現地組としては本当にザワザワする >







江風「レースの経過は兎も角結果は割と馬鹿当たりしたじゃンか、道営記念」

提督「え? あぁ」

江風「現金を使う機会が滅多に無い上に自販機に万券入ンねぇじゃン」

提督「そっすね。ATMなり銀行なり寄ってくればよかったか」

江風「や、別にその辺はまぁ。…………財布が、厚い。なンだ江風金持ちか? 」

提督「たぶん今だけは。……………………人間より馬に冥福祈るってのもどうかと思うな。なぁ、俺くん? 」


< 1111 >







雲龍「満を持して」

提督「うん」

雲龍「私を食べなさい。……ポッキー、いる? 」

提督「それが建前だろうが……くれないとかそれはそれでおかしくない? 」


チンアナゴの日だったりきりたんぽの日だったりした気はします

ありがとうございました


< 常時パートナーのキスで酔えるとかドラッグかな? >







提督「体内でアルコールを精製してしまう特異体質者ってのがいるらしいじゃん」

高雄「らしいですね」

提督「まぁ、何年も前の世界びっくり人間みたいな企画で見ただけなんだけど……あれさ」

高雄「? ええ」

提督「下戸とキスしたらどうなるんだろうな。
体内のどこで形成してどこへ行き着くのか知らんけど」

高雄「さぁ」


< 一人くらい許して(偽) >







雲龍「多胎妊娠かどうか分かるのって大体五週目頃からなんですって」

愛宕「なに? えっと……なに? 」

雲龍「いえね、高雄が許すかどうかとか国に隠せるかとか細かいことは置いておいて」

愛宕「え、ええ」

雲龍「私にもせめて一度くらいは抱っこさせてくれるのよね? って言いたかったの」

愛宕「まぁ、それは別にいいんだけど……何故それが双子とかの話になるの? 」


< コメント不可 >







雲龍「ほら、あの人って自分が多情だから分身も多情なのかなって」

愛宕「知らないわよそんなの……でもそれなら」

雲龍「うん? 」

愛宕「私も一途とは言い難いくらい女の子と寝てるし本当に双子とか三つ子かもね」

雲龍「つまりあの人しか知らない女が最も一人の確率が高い、と」

愛宕「結局は体質とかコンディションだと思うけど……あぁ、でも恐ろしいわね、双子以上って」

雲龍「? どうして? 」

愛宕「片方を高雄の囮にしてもう片方とあの人と逃げればいいな、なんて思ってしまったからよ」

雲龍「……………………」


< 肩身は狭まるばかり >







漣「飲食のスタッフって基本ヤニやってるイメージあるんだよね」

叢雲「それは特定の時間に営業している飲食店のことじゃなくて? 」

漣「そっちは逆に吸わないのウリにしたりして人もいるじゃん? 」

叢雲「知らないけど……そう」

漣「まぁ、漣が連れてかれる飲食って繁華街の居酒屋とか地方のラーメン屋だから」

叢雲「ダクトの下でしゃがんで吸ってそう」

漣「そだね。……俺も吸いてぇな……とかいう哀しい目をするご主人様の真似! 」

叢雲「んふっ、フ……何よいきなり」

漣「? …………? ……………………ハァ」

叢雲「ちょっと似てるというか割と想像に近いのが腹立つわ…………ンフ」


< 歳を重ねてしまうと >








提督「ふとスーパーに置いてある証明写真の機械を見てたんだよ。
別に見に行ったわけでもないんだけど」

愛宕「ふぅん? 」

提督「お遊び写真? 的なやつって誰がどういう目的で使うんだろうな」

愛宕「プリクラの無い僻地専用機? 」

提督「や、仮にプリクラ的使用用途だとしてあの筐体?
の中に二人は無理だろう。三人とか死ぬわ」

愛宕「そうねぇ……」

提督「…………」

愛宕「…………? 」

提督「…………いや、今更だけどプリクラも別に何に使うかってぇと、何も無ぇなって」

愛宕「それはまぁ……」


< ある種精神的な友達料とも言える >








阿賀野「ふふ……鉢植えでも色々とつくれる、そう、現代ならね」

能代「? 」

阿賀野「なんでもないよ。…………鉢植え用の部屋も用意してもらおうかなぁ」

能代「もう苗の保管で一部屋貰ってるのに? 」

阿賀野「実はここ今は水耕栽培実験室になってるから」

能代「はぁ。あんまり図々しくやるのも……」

阿賀野「もう提督さんは阿賀野を切れないからね。
史学トークを同レベルでできる相手って貴重なの」

能代「本っ気で図々しいにも程があるやつじゃん……」


< 化生であるからこその >








龍田「人間は何歳になっても成長し続けることができるっていうのは」

扶桑「? そういう詭弁トークをしたいならあの人か私の妹にお願いしたいわ」

龍田「そういう? まだ吐いてないのに、詭弁」

扶桑「はぁ……」

龍田「ふふ……精神が成長するからよねあれって。
二十歳で成せる成長と六十歳で可能な成長は精神の種類が違うもの」

扶桑「まぁ、そうなんでしょうね」

龍田「私たちって身体に引っ張られてなのか変に女の自負持ってるのか精神があまり変わらないじゃない?
擦れてしまったり歪んでしまったりは当然するけれど」

扶桑「擦り切れたって話は聞かないけど」

龍田「不思議な話ね。……だから逆説的に」

扶桑「ええ」

龍田「精神を成長させることができれば、擬似的に老化できるんじゃないかなって」

扶桑「さんすうのお話かしら。……明石にでも言ってみたの? 」

龍田「まさか。私は今の若い私のままあの人が欲しいのよ。
あの人が歳を重ねて変わっていってもそれを変わらない視点から眺めていたい」

扶桑「普通共に歳を取りたい、って思うものだと思うけれど」

龍田「折角化け物として生み落とされたんだから化生の悦びくらい楽しまなくちゃ、ね? 違う? 」


< 経験()済み() >








初月「こう、お隣との野球を観ていると」

涼月「うん? 」

初月「チアっていいなぁ、って思うよ」

涼月「楽しいよね」

初月「た、のしい……? いや、否定とかではなく、楽しい……? 」


< そっと目を逸らす >








初月「まさか我が姉がお姉様とコスプレイをしているとは」

Littorio「今更驚くことでもないでしょう? Littorioはもう慣れました」

初月「あれだけあいつをクズだ女衒だと罵っておいて……まったく」

Littorio「涼月の言う性的にだらしない、というのはきっと対象の数のことなんでしょうね。
お互いが好き合っているのなら何も問題は無い、というタイプ」

初月「らしいね。……でもRomaさん割と海風やヒトミを見る目怪しいとき無い? 」

Littorio「…………」


< そっと目を逸らして、嘆息 >







Littorio「…………涼月さんとしては繋ぎ止めればいい、という思考なのでは? 」

初月「ヤらなきゃ問題無い、なんてほぼほぼあいつじゃないか」

Littorio「だとしてもそのラインが許せるか許せないかの大事な部分、ということなのね」

初月「そうか。いや、別に僕は何か否定しようというつもりも無いけど」

Littorio「…………」

初月「…………」

Littorio「…………」

初月「…………」

Littorio「…………あの、姉妹として訊きますけれど、繋ぎ止めてくれると思います?
繋ぎ止めてフラフラしないように愛して、愛されてくれると思えます? 」

初月「……………………さぁ」


< あなたを愛することと身体を愛せることの違い >








漣「抱いて、って言ったら抱いてくれます? 」

提督「うん」

漣「あ、そう……滅茶苦茶雑な即答」

提督「お前もクッソテキトーな感じだったろ今」

漣「そっすね。…………割と、こう、真面目に、勃ちます? 」

提督「…………」

漣「…………」

提督「…………」

漣「…………」

提督「…………酔わせて強心剤でもぶち込んで錯覚覚えさせてくれれば、まぁ。
それとは別に反応はすると思うよ、身体は」

漣「はいはい。…………心は、騙せないんすね」


ありがとうございました






< (清く正しく) 生(きる為の)理 >








雲龍「ん…………」

葛城「? 何? 重いの? 」

雲龍「…………親しき仲にも、麗しき姉妹仲にも、って覚えていてほしいわ」

葛城「普段の雲龍姉ぇがそれ考慮してくれるなら即日反省するよ」

雲龍「じゃあ別にそれでいいわ」

葛城「あのさ……」


< 理屈無く関係できる、という理屈 >







雲龍「あなたってビッチ好きよね」

提督「物凄く色んなもの端折られてるけど……まぁ、何? ジャンルとしては嫌いじゃない」

雲龍「愛とかどうとか関係無くお金かノリで別れられるからでしょう? 」

提督「…………同意していいのかこれ」

天城「天城を見られても……天城も理屈としては分かりますよ、理屈としてだけ、ですけれど」


< そして成長とともに共にウザがる >







雲龍「ホワイトクリスマス……羨ましいわ」

提督「あんなののどこがいいんだよ……関東以西の就業経験無い馬鹿どもの感想だろそれ」

雲龍「あなた今この国の物凄い数に喧嘩売ってると思うわ」

提督「んなわけあるか。帝都周辺だろうが山陰だろうが降るときは降るからな。
働いてりゃ通勤が怠くなる理由なんてクソだぜクソ」

雲龍「あなたのその雪に対する憎しみもよく分からない」

提督「憎んではいないよ? 九割方のシチュで嫌いだけど」

雲龍「残りは? 」

提督「ボードとかスキーしてるとき。
…………………………………………子供が生まれれば、何割かは増えるかもしれないけど」


< リマインダーにでも設定しておいてくださいよ…… >







雲龍「八月一日のおっぱいの日を億が一スルーされても」

提督「あん? 」

雲龍「翌日をぱいおつの日にすれば問題無いことに気付いたの」

提督「今十一月なんだけど」

雲龍「十一月八日のいいおっぱいの日をスルーされたわ」

提督「…………」

雲龍「あなたが来年の八月まで覚えていてくれればいいと思うの。私はほぼ確実に忘れるけど」

提督「なんで俺が覚えてなきゃなんねーの……? 」


< 二人の時間 >








愛宕「マフラーを編んで、たんだけど」

龍田「うん? 」

愛宕「もう最近別のこと考えてぼんやりしててもいつの間にか完成してるの」

龍田「物凄い熟練ね」

愛宕「カップルサイズでもメンズでも自分用でも大して時間変わらない気がする」

龍田「あなたたちそれ、二人で巻くの? 」

愛宕「車で景色見に行ったときとかは割と」

龍田「それはそれは……痛いとか思わないわけ? 」

愛宕「年齢的な痛さはあの人だけでしょう? 私が楽しんでるならあの人も痛くなくなるし」

龍田「あ、そ……」


< 拒否感 >







龍田「カードも麻雀もダルいしボードゲームでもしましょう? 」

漣「いいですけど龍田さんが持ってくるんだからどうせレイルウェイみたいなクソ長いやつか」

山城「モノポリーみたいな陰湿なやつね」

龍田「モノポリータイプだけど単純で一時間要らないのよ~」

叢雲「ホテル王ね……あいつみたい」

龍田「ただの利用者じゃない」

漣「このゲームってラブホはあるので? 」

龍田「無いと思うけど知らなーい。今日通販で届いたやつだし」

山城「モノポリータイプっていうと周回系ね。……買収して搾り上げて一人勝ち? 」

龍田「買う前にルールを調べた感じは」

叢雲「ボドゲって食べ物溢すの気になるのよね……大っきいテーブルに移動しましょうか」

漣「はいはーい。グラスは漣が」

山城「あなたは本体そのまま持っていきなさい。私はお皿持って行くわ」

龍田「ん。…………ふふ、あなたもや

江風「やらない!!!! 」


< “ ご挨拶 ” >







提督「さて……ちょっとした旅行の話をしましょう」

愛宕「うん? 」

高雄「はい? 」

提督「君らにはちょっとしたストレスかもしれないけど、許してね。これ、儀式みたいなものだから」

愛宕「あぁ……」

高雄「あぁ……」

提督「二泊三日で函館、行こうね。三人。行こうねというか向かおうね、みたいな。うん? 」

愛宕「武者震い的な……あぁ……」

高雄「推定頭の飛んでいない人間、しかも大切な人の大切な人ですからね……あぁ……」

提督「や、俺の親割とその辺にいるおじさんとおばさんだよ。
俺が似た美人だし俺が似たイケメンだけど」

高雄「知ってます、顔は」

愛宕「金髪って駄目なの? 染めた方がいい? 」

高雄「割と真剣に考える必要があるわね、それ」

愛宕「うぇ……」

提督「???????? 」


< トクベツ >








愛宕「ま、まぁ、ええ……当日までには飲み込むわ、色々……。今日は、寝させて、取り敢えず」

高雄「…………何故、その日なんです。否やはありませんけれど私が薄情な女でなければ私たちにとってはなんでもない日ですが」

提督「俺の親の結婚記念日。二人には負担かもしれないけどせめてそれくらいは不肖の子として……うん? 」

愛宕「お、おう……おおう……あぁ……吐きそう……」

高雄「…………姉妹二人でお手洗いを汚すというのも、愉快なものね」

提督「???? 」


< 楽しみにしておいてくれ、とも言い難いけれど >








提督「で、君らのドレスは指定された通りに注文してるから後はスタッフさんに合わせてもらってね」

愛宕「はぁ……スタッフさん? 」

提督「式場のスタッフじゃなくてフリーの人ね。式挙げられなかったから今……って設定。
諸々変な違和感はあるんだろうけど仕事として割り切ってくれる人探してきたから」

高雄「まぁ、そうなるでしょうね」

提督「あと君らそれぞれ別の人だからな。元デザインは同じだけど」

愛宕「そう……そう……」

高雄「まぁ……はい……」

提督「年内に諸々終わらせて来年は心機い……メンタルダメージってそんな顔に出る? 」


< 幸せな私の隣に立つのならば >







愛宕「はぁ…………?? ん? …………そういえばあなたは? 」

提督「俺? 俺はそのうち採寸してテキトーに

愛宕「アホぉ! 馬鹿ぁ! 」

高雄「……時間的な余裕はまだありますか。……好みのデザインは無いんですね? 」

提督「俺結婚式に新郎が着るものに詳しくないけどフロックコートとかその辺似たようなもんだろう……」

愛宕「普段は割と足元にまで拘るのに何でこの一番重要なときに無頓着発揮するのよ馬鹿」

提督「や、大概誰が何着ても似合うだろ……あと忙しい」

高雄「お話になりませんね。……愛宕」

愛宕「はいはい。こういうとき発揮できるコネって大切ねぇ~……」

提督「や、俺別に……あぁ、いや、文句なんて無いです、はい。どうぞご自由に……」


< 月の名は。 >









扶桑「月が……」

山城「? 」

扶桑「月が綺麗……近くの星が見えないくらい」

山城「まるで扶桑姉さまみたいですね」

扶桑「星が? 」

山城「つ……あぁ、いえ、そうかも」

扶桑「……」

山城「だから、私が見つけるんです。私だけの、星です」

扶桑「そう……それはそれでちょっと怖いわね」


< 要らない、と簡単に吐き捨てても自分を許せるのならば或いは >







山城「まぁ、忌々しい男にも見つけられてしまったわけですしいいじゃないですか」

扶桑「あの人は……地球? 」

山城「拠って立つ対象、と考えればそうですね」

扶桑「あの人の環境を汚染しているものね、私たち」

山城「ふふ、その代わり地球にはなんだかんだいって振り回されるものでしょう? 」

扶桑「そうね……嗚呼…………白い息吐いて、人間振っても、許される代償というのなら……」


< 前科、というよりは現在進行形。それとも未来系 >








愛宕「ふぅ……取り敢えず算段をつける算段はついたからあとは待つだけね」

高雄「そうね」

提督「お、おう……」

愛宕「……全然関係無い話だし真面目でもない話なんだけど」

提督「うん? 」

愛宕「ブーケトスはしないの? 」

高雄「投げる相手がいないのでは。まさかお義母様に投げるわけにもいきませんし」

提督「二つともBismarckに投げてやればいいんじゃない」

愛宕「意味も流れも絵面もよく分からない珍事ねそれ」

高雄「Bismarckさんを招待しようって決めたのは私たち二人だから彼女が希望すれば構いませんけど……。
Bismarckさんが手に入れてももうあなたとは結婚できませんよ? 」

提督「? 当たり前じゃん。俺もあいつもそんな予定無いよ」

高雄「……そうですね」

愛宕「…………本当? 本気の、本気? 信じていいの? 」

提督「え、酷くない? そういうこと言う? 」

愛宕「…………」

高雄「…………」

提督「あの…………いや、これ、俺悪いか? そのライン越えたことしてないぜ俺……」


ありがとうございました


< 欲しい >







愛宕「高雄はねぇ~……キスが長いのよ。相手の吐息まで奪いたいのね」






高雄「キス、多いですよ。何度も何度も求めてくるんです、愛宕」






漣「つまり長さの高雄さんと回数の愛宕さんを足せば丁度良い! 」

提督「呼吸困難になりそう……普段から割といっぱいいっぱいだし」


< 多くの美点よりもただただ瑕疵を >








漣「贅沢言わないから漣だけを愛してくれて絶対に裏切らない彼氏いないかな」

叢雲「贅沢甚だしいわね」

漣「そう? 別に金持ちじゃなくてもイケメンじゃなくても趣味合わなくてもいいから」

叢雲「それでもまだ贅沢」

漣「むむ……じゃあ、優しくなくていいし働くどころか寧ろヒモ」

叢雲「あなたね、化け物と付き合ってくれる奇特な相手にその程度しか歩み寄れないの? 」

漣「しゃーないじゃあご主人様で妥協する」

叢雲「そうしとくのね。それがあなたの望み得る上限だわ」

漣「そっかぁ……」

提督「……コントなのか俺を貶したいのかどっちなの君ら」


< 戯れ >







漣「両方」

叢雲「両方」

提督「あ、そう……まぁ、いつも通り過ごせてることにすればいいか、な……? 」


< 日常とは >






天城「ケーキが崩れて届いたらさすがに萎えますね」

雲龍「クリスマスなんて元々気分最低まで落ち込んでるんだから追い討ちね」

葛城「それは雲龍姉ぇが極端なだけな気もするけど……よく考えると物凄いお得意様だよねここ」

天城「まぁ、人数の三倍分くらいは買いますものね」

葛城「差配者三人が全く関わらないのって料理関係だとクリスマスくらい? 」

天城「たぶん」

雲龍「私今年はシンプルなガナッシュにしたんだけどフォークを刺した瞬間倒れて萎えたわ」

葛城「面倒臭い小学生みたい」

天城「まぁ、言いたいことは……姉様」

雲龍「? 」

天城「何故年末にサンタコスを……? 」

雲龍「?? 」

葛城「いやいやいや……」


< 実際にどうなのかは知らない >







天城「毎年恒例の平服記念撮影もそれで……? 」

雲龍「ええ。私の日常として相応しいと思うわ」

葛城「まぁ、言いたいことは……」

雲龍「明日はどうせ晴れ着だもの。遊ぶなら今日しか無いわ」

天城「はぁ」

葛城「間違い無く真ん中来させられるよそんなの着てたら」

雲龍「そうね。ま、それはそれで」

天城「泰然自若、という言葉に最も相応しいのは姉様でしたね、今年も」

葛城「はぁ。…………サンタコスで年末の記念写真はさすがにSNS漁っても殆どいないレベルだよたぶん」


< 着けたい? 着けてほしい? >







Roma「……………………」

Littorio「…………? 」

Roma「……………………姉さん」

Littorio「なに? 」

Roma「えっ、と…………………………………………これ、貰ったの。涼月から、昨日」

Littorio「…………これ、なに? 」

Roma「南京錠アクセ付きの……チョーカー? 」

Littorio「えぇ……」


< 焼いた肌というよりは元々の >






雲龍「あの人褐色の女とはヤったこと無いらしいんだけど」

葛城「あ、そう……クッソどうでもいいどころか別に聞きたくない」

天城「上官の性事情なんてどう反応すれば、というところですね。
天城や姉様は別の反応もできますけれど」

雲龍「いえ、あの人はどうでもいいのよ。……褐色の“ 褐 ”って衣編なのよね。
実際の由来は知らないけれど昔の人間も褐色や日焼けを衣装だと思っていたのかしら、って」

葛城「…………」

天城「…………」

能代「……着眼点は兎も角割と雑学にはなりそうですね」


< 是非も無し >







能代「ちなみに雑に調べたところ」

雲龍「ええ」

能代「焦茶色、という意味以前に粗末な衣服、という意味がある漢字だったそうですよ」

雲龍「……そう」

葛城「よかったね。昔の人は雲龍姉ぇ並のピンク頭じゃなかったよ」

天城「そうですね」

能代「物凄く興味無さそう……本当に昔の人がピンク頭でもどうでも良さそうだけど」


< 寧ろ敗北属性な気はするのですが >








雲龍「私、幼馴染属性ってゴミ捨て場の隙間から湧き出てくるゴキブリの大群くらいには好きなんだけど」

葛城「面倒臭ぇ話し出しだなぁもう」

天城「感情は共にいた時間の多寡ではない、とかいうあれですね」

雲龍「ええ。……だから逆説的に幼馴染から寝取るのって楽しい気がしてきたの」

葛城「最低か」

天城「そんな数学の問題じゃないんですから」

雲龍「更にね? こう……身体なんか関係無く純粋に人柄だとか性格で虜にするとなお良いわ。
別に濁った情念だとかではなくてちゃんと相思相愛で」

葛城「今時少女漫画でも無いんじゃないのそんなの」

天城「というより当て馬にされる幼馴染さんに何も良いところが無いのでは物語として起伏が足りないのでは」

雲龍「そこは脚本だとかに頑張ってほしいわ。……で」

提督「知らねぇよ……さすがにその情報だけでパッとオススメとかできねぇわ」


< よく分からないけれど取り敢えず怖い >







雲龍「ふふ……楽しみね」

Roma「ええ。私もそれなりに疲れたけれど意味のある製作だったと思う」







Littorio「あの……えっと……浮かれているところ申し訳無いのですけれど」

高雄「? 浮かれる? 」

Littorio「結婚式の余韻、随分長持ちですね」

高雄「あぁ……悪いわね」

Littorio「いえ。…………忙しい、と言った方が? 」

高雄「諸々の手続きは殆どあの人の仕事だから別に……何? 」

Littorio「魔法少女、なるもののことをお伺いしても? 」

高雄「???? 」


< イベントには本気で >







高雄「私もよく分からない、というかまぁイメージとしてぼんやりしたものがあるだけなので」

漣「漣はサブカルとかの便利屋じゃねーんすけど。
……そもそもなんでそんなもの知りたいので? 」

Littorio「偶然Romaと雲龍の立ち話を聞いてしまって」

漣「まぁ、雲龍さんがいれば何の話してても不思議ではないっすね」

Littorio「あの人と叢雲が唐突に思い付いて開催されてしまう麻雀大会があるじゃないですか、来年の初めに」

高雄「大会、といっても半日十二時間限界まで卓一つで続けて順位を決めるだけだけど」

漣「あれ欠陥ルール甚だしいと思うんすよねぇ。
必ず一度は座らなければならない、
丁度良いタイミングで自分よりも着座数が少ない者に希望された者は席を譲る。
その程度のルールでまともに順位つけられます? 」

高雄「回数にもよるけれどようは朝と昼と夜に顔を出して確認するだけで安全圏にはいけそうですが」

Littorio「でも罰ゲーム範囲はランダムじゃないですか。
ランダムに数字を出すアプリだがなんだかで決める」

高雄「まぁ……それは昼過ぎの六時間経過後に決めるらしいからなんとかなるでしょう。
最悪の場合は優勝者にしか安全は齎されないのはあるけど」

Littorio「だから困ったんです。Littorio、負けられません」

漣「? 」

Littorio「ルール上個人個人の罰ゲーム発案者はこの前先にルーレットで決めたじゃないですか。
恐怖を背負って席に着くのが勝負師というものだとかあの人が余計なことを言って」

漣「あぁ、漣は江風なんで超余裕かなって」

高雄「私も阿賀野さんなので別に。……あぁ、あなた雲龍さんだったかしら」

Littorio「魔法少女の衣装、というやつをRomaにつくってもらっていたみたいで……」

漣「うわぁ……」

高雄「…………」


< 嫌々顔でもそれはそれで >







漣「漣も別に一位取りたいとか無いですけど……それはちょっと嫌かなぁ」

Littorio「最悪少女らしさがあればまだ何とかなる気はするんです。
自暴自棄でもまだ軽い方のレベルで終われそうな。
でも、Littorioさすがに十代前半の容姿とは……」

高雄「……」

漣「うーん……」

Littorio「あぁ、なんだか魔法少女、内容を聞かない方が精神的に良い気も……どうしましょう……? 」


< 結局は勝てば良かろうなの >







漣「まぁ、Littorioさんが安全圏にいけるかは雀力と天運に期待ということで」

高雄「無責任ですけどそうですよね。私たちも同じ立場ではありますし」

漣「ええ。……でもこの前のルーレット結果LINEのノートで確認すると」

高雄「? 」

漣「エゲツないこと要求されそうなのトップ3には間違い無く入ってますねLittorioさん。
ご主人様の罰ゲーム決めるのが赤城さんってのは色々と未知数過ぎるから置いといて」

高雄「まぁ……雲龍さんだから」

漣「っすねぇ……」


< はた、と >







漣「江風とかいうド安牌引いた時点で漣は天運使い果たした気もしないでもない」

高雄「でも江風さんって龍田と大分仲がいいでしょう?
雲龍さんとRomaさんが結託ないし協力くらいはしてくると考えると罰ゲームそのものも……」

漣「…………」

高雄「…………」

漣「…………どうしましょう? 」

高雄「さぁ……? 」


< 読めない >







阿賀野「別に提督さんの隣は要らないからこれ冗談なんだけどさ」

提督「あん? 」

阿賀野「阿賀野、物凄く維持費安い方だと思わない?
あと結構胸大っきいよ? 」

提督「は? …………? 」

阿賀野「や、冗談だけど。愛宕さん高雄さんその他の愛人の皆さんより大分安いと思う」

提督「……………………うん? 」


< (空気を)読まない >







阿賀野「あーおもしろ。なんかまだ一人で混乱してたし」

能代「性格悪いよさすがに」

阿賀野「あれくらい遊ぶ権利あると思うけどね阿賀野」

能代「権利ぃ? 」

阿賀野「提督さんって化け物共有の玩具でしょ? 対価を渡した分だけ使える」

能代「いや……いやいや、さすがにそれは……」


< 憧れとは別の感情も >







伊14「そういえば大和さんって」

雲龍「? 」

伊14「何cmくらい? 」

雲龍「うん? 」

伊14「我が少将閣下より高そうだなぁ、って」

雲龍「……あの人より、見上げるの? 」

伊14「見上げる」

雲龍「そう……」

伊14「……」

雲龍「……」

伊14「……」

雲龍「……私でもデカ女は普通に傷付くみたいだから、知らない」

伊14「……なるほど」


< 実際パンより売りたい商品ではあるらしいです >







鈴谷「シュトーレンってさ」

GZ「うん? 」

鈴谷「あぁ、いや、美味しいよ。毎年ありがと」

GZ「そうか」

鈴谷「うん。……シュトーレンってさ、物凄く客単価高そうだよね。カロリーより」

GZ「…………」

あきつ丸「……酔っている、分かってほしいであります」


< 刺さった棘を弄られるのにも似た >







江風「クーリスマスがことしも~……」

海風「今年も? 」

江風「やって来たのか? さすがに江風でも分かるくらいピリピリしてたけど」

海風「チキンとケーキがあれば大体クリスマスなんじゃない、たぶん。あとはお酒」

江風「じゃあ来たのか」

海風「たぶんね」

江風「うン。……愛宕さンと高雄さンってさ」

海風「? 」

江風「実は前の要港部でも警備府でも普通のクリスマスって知らないよな。
去年は一応出掛けなかったけど大規模演習重なって変な感じだったし」

海風「永遠に知らないままなんじゃない。…………なんで嫌なこと思い出させたの? 嫌がらせ? 」

江風「え、いや、姉貴も割と楽しそうに飲ンで……あーいや、江風が悪かったから睨むなよもう……」


< 割と違和感は無きにしも >







提督『クリスマスねぇ……行きたいとこある? 』

愛宕『函館』

提督『あー……クリスマスファンタジー? 』

愛宕『ツリー点灯のときの花火見たい』

提督『そう……そっか。まぁ、いいんじゃない? 』

高雄『私も特に否やは』

提督『そっか……ホテルと新幹線だけなんとかしといて』

愛宕『はいはーい』

高雄『割と雑ですね、今年』

提督『ん? まぁ……そこはほら、籠もった愛情は変わらないから許して』

高雄『はぁ』







提督「と、いう感じで今年はなんとかしてきたわけだけども」

天城「そういえば楽しかったですか? 」

提督「ん、まぁね。実際どこにいたってつまらなくはならないし」

天城「はいはい。……毎年自分がプランを決めて行く甲斐性も大事ですけどね、
たまには女に振り回されてみるのも大切ですよ」

提督「去年くらいに愛宕が言ってた気がするなぁ……ま、楽といえば楽、だったかな? 」


< 実際そこまで巨大ではないけども >







漣「ちなみにJRA協賛のブースとかターフィーショップは行ったので? 」

提督「さらっとね。瑞穂にぬいぐるみ頼まれてたし」

漣「ほーん……ターフィーくんはいたので? 」

提督「どうだろう。あんまりその辺時間取らなかったし」

漣「はーん? 調べていかなかったので? 」

提督「自分がエスコートする予定なら兎も角SNSで情報調べ過ぎるのってあんま楽しくないだろう? 」

漣「そっすかねぇ」

明石「あの、少将閣下」

提督「? 何? 」

明石「瑞穂さんにぬいぐるみを買っていただけるのは嬉しいんですけどね、
サイズ感とか数とか考えていただけます……? 」

漣「?? 」

提督「……悪い」


< 痛みよりも恐怖を >








漣「ご主人様ってもし仮に愛宕さんとか高雄さんが襲われでもしようものなら」

叢雲「化け物を襲おうとする蛮勇に黙祷でも捧げるって? 」

漣「そこは人並の力しか無いか弱い設定で。……エゲツない人体破壊とかやらかしそうだよね」

叢雲「まぁ……現代クソ映画から古典的ホラーまで多種多様な描写は知ってるでしょうしね」

漣「愛宕さんが化け物呼ばわりされたくらいで相手をぶん殴って這いつくばらせて軍籍剥奪させるような狂人だよ?
直接言ったわけでもなく巡回中の軽口程度だったのに」

叢雲「あぁ……七、八年前? 」

漣「忘れた。…………まぁ、ご主人様が襲われた場合の方が普通に怖いけど」

叢雲「……そうね」


< 割と本気で嫌な気分になる映像 >








天城「今まで見た中で一番気分の悪くなる拷問描写……? 」

漣「ええ、まぁ、参考までに」

天城「何の参考なんです。……二作程思い当たるのが」

漣「はい」

天城「腹部を刃物で裂いてゴキブリ入りの瓶を熱しながら体内に追い遣るやつでしょうか」

漣「うわぁ……」

叢雲「……人類の発想力って怖いわね」

天城「痛みという意味なら天城たちの方がよっぽど人間の閾値を超えたような感覚味わってますし……うん? 」


< 貰った、という事実さえ抱き締められるのならば >







愛宕『これ、嵌めて出歩いてもいいものなの……? 』

高雄『龍田や雲龍を刺激したいなら、どうぞ』

愛宕『そこまで見せびらかすような女になりたくないけど……指輪ねぇ……』

高雄『たぶん結婚指輪なら見せても別にいいと思うわ。
変な話この……婚約指輪の方が嫌な雰囲気になる』

愛宕『良いとも悪いともなんとも言わなかったものね、あの人』

高雄『私たちに任せる、ってところ? 』

愛宕『任されたら私たちが外では嵌めないなんて分かり切ったことなのに』

高雄『つまりそういうことね』

愛宕『そ。…………嫌な話だけどこれ幾らなのかしら』

高雄『さぁ? 知らぬがなんとかでは? 』

愛宕『そうねぇ……あぁ、本当、そう……』






愛宕「とか言ってたのに結局嵌めてないわね、結婚指輪」

高雄「怖い、というかなんというか……小心者ね、私たち」


< それもできれば知りたくはない >







愛宕「え、いやでも待って。一応相場的には婚約指輪一つよりも夫婦二人分の結婚指輪の方が安くあるものなのよね? 」

高雄「調べた限りは」

愛宕「……三人だから少しややこしいけれどね、
私たちが今嵌めてる指輪×1 > 三人分の結婚指輪?
それとも指輪×1 < 三人分? うぅん? 」

高雄「……頭を冷やしてきた方がいいわ。計算も覚束なくなる」

愛宕「そうね……」






提督「秘密だけど婚約指輪一つ分の方が結婚指輪三つ分より高いんだぜ。
やっぱ文化とか慣習ってクソだわ」

叢雲「私にそんなこと言われても……幾ら使ったわけ? くらいしかツッコめないわよ」


< 時々あるよね、そういうとき >







能代「偶には妹感を感じさせてほしいんだけど」

阿賀野「えー? 駄目な姉のお世話って妹感マシマシじゃない? 」

能代「……極稀でいいからお世話される妹感を感じさせてほしいんだけど」

阿賀野「よしよし、頑張ったね。でいいの? 」

能代「…………」

阿賀野「…………? 」

能代「…………はぁ、もうそれでいいから。疲れた」

阿賀野「能代……? 」


< 崩れ去る土台だとかの類い >







雲龍「ふふ、麗しい姉妹愛ね」

能代「……どこがですか。能代今割とガチ目に疲れてるんですけど」

葛城「変に心弱くなるときあるのは結構分かる」

阿賀野「よく分かんないなぁ」

雲龍「幸せな証拠よ。……能代? 」

能代「はい? 」

雲龍「姉妹だと、ヤれないわ」

天城「えっ」

葛城「えっ」

阿賀野「えっ」

能代「……は? 」

雲龍「……???? 」


< 姉っぽい姉は女には見えないけれど……? >







雲龍「いえね、私だとか天城はもうぶっ壊れてるから除外してるのよ。
あなたまだその辺の倫理観残ってる方でしょう? 」

天城「いや、あの……」

阿賀野「雲龍さん程ではないですよね、くらいしか言えないかなぁ」

天城「……」

能代「はぁ……だとして今更どうしようもありませんけど」

葛城「そもそものしろんはお姉ちゃん欲しいの? 」

能代「お姉ちゃんをしてくれるお姉ちゃんなら」

雲龍「つまり……よかったわね阿賀野。女として欲しいんですって」

能代「いや、だから……」

阿賀野「駄目だ混乱してきた……でも曖昧に混乱させたままの方が安全な気が……うーん……? 」


< 用途違い甚だしい >







雲龍「この前何の気無しにポルノに出てくる外国人のタトゥーについて話していて」

天城「そんなものを話す機会普通は無いですけどね」

雲龍「まぁまぁ。……あの人が物凄く共感してくれて逆に怖かったわ。
Z級映画でも時々謎漢字タトゥー見るって」

天城「あぁ……まぁ……天城もそこは分かりますよ」

雲龍「私が困惑するくらい例示されたわ。もっと私も観ないと駄目ね」

天城「……映画を? 」

雲龍「ポルノを」

天城「はぁ……? 」


< 三食蕎麦も辞さない >







加賀「そう……お蕎麦はやはり海苔、海苔が決め手なのよ」

初月「……今度は何のテレビ番組を観たんだ」

加賀「? 」

赤城「加賀さん割とすぐ影響されますからね……まぁ、お蕎麦の量は沢山ありますし。
できるものならなんでも試しましょうね」


< 楽しいことをしているときの無心が欲しい、みたいな >







阿賀野「来年は歴史系の検定でも受けてみよっかなぁ」

能代「歴検? 」

阿賀野「あれって結構オールジャンルなんでしょ?
割と自信はある方だけどユーロ史とかそこまで食指伸びないし……」

提督「歴検って確か三回、五回、十回の合格で修士、博士、大博士の名誉称号みたいなの貰える筈だぞ」

阿賀野「ほほう……? 」

提督「来年から受けるとして2034年まで連続合格して漸く大博士になれるな」

阿賀野「うーん……や、割と惹かれるけど……農業系にしようかなぁ」

能代「阿賀野姉ぇはどこに向かってるの? 」

阿賀野「人間擬きの卒業? 」

能代「やめなよそういうこと言うの……龍田とか山城さんが寄ってきて皮肉にもなってない皮肉撒き散らされるよ? 」


< ネギの素焼きで蕎麦を食べるのか逆なのか >







提督「ネギ、ネギを焼いた」

天城「幾らでも飲めそうですね」

提督「君つまみ無くてもガンガン行く人でしょ」

天城「それはそれ、これはこれ。他に楽しめるものがあった方が幸せなのは当たり前です」

提督「まぁね。……加賀たちは何食蕎麦食べるつもりなの?
ネギも殆ど持ってかれたよあいつらに」

天城「さ、さぁ……? 」


< ちょっと休憩しようと思ったら >






天城「というか加賀さんと誰です」

提督「赤城と初月」

天城「なんだか最近一緒にいますよね、あの三人」

提督「我が股肱の臣初月くんは取り込まれてしまったのだ」

天城「取り込まれて悪いことあります? 赤城さんは兎も角加賀さんはお料理以外だと分別ある方ですよ」

提督「まぁね」






加賀「…………」

赤城「…………」

初月「…………二人とも反論は全くできないと思うが」


< 美の象徴なのか馬鹿の象徴なのか >








愛宕「私が化け物なのはどうしようもないし変えることもできないからどうでもいいといえばいいんだけど」

明石「はぁ」

愛宕「あの人と阿賀野の話聞いてたら思い付いちゃったの、聞いて? 」

明石「そりゃ否やはありませんけど……なんです」

愛宕「ナチュラルの金髪って年々激減しているわけでしょう?
そういう意味では私の遺伝子って高く売れると思わない?
人類との互換性に難があるのは兎も角ある意味では正真正銘Blondeの始祖と言えるわ、私」

明石「確かに。……………………え、いや、マジ? マジっすね……え? 」

愛宕「え、なに、そんな激しく動揺することなの? 九割方冗談なんだけど……? 」


< 健全……? >








提督「最近愕然としたんだけどさ」

愛宕「んー? 」

提督「半端な陵辱物とかで興奮しなくなってた」

愛宕「あなた別に元々そうい……“ てた ”? 」

提督「割とこう微妙な話だけど小説とかでは楽しめてたんだよ。
官能小説とまではいかなくてもそういう描写のある作品って漫画でもあるし」

愛宕「? 」

提督「愛の力かもしれん……恐ろしいな……全て自分の身に思えてしまう……」

愛宕「んんっ……? 」


< 嫌なことをさせることを強要させられる(?) >








雲龍「重症ね……甚だ危険だわ」

愛宕「あの、割と健全な方向に向かって……」

雲龍「プレイとしての陵辱まで楽しめなくなったらどうするのよ。もう少しなんとかしなさい」

提督「んなこと言われても」

雲龍「由々しき事態……ええ、大変なことね……あり得ないわ……」

愛宕「あの、えっと、雲りゅ……雲龍さぁん……? 」

提督「呟きながらどっか行きやがった……俺変なことさせられないよな……? 」


< それくらいが一番楽しい深さだとは思うのです >







提督「新撰組ってよく知らないんだけどさ」

阿賀野「阿賀野もよく知らなーい」

提督「結局最高の盛り上がりポイントはどこなの? 池田屋? 五稜郭? 」

阿賀野「抜刀隊の斬り込みじゃないの? 」

提督「それはたぶん斎藤一が好きな人であって新撰組に対しては割とシビアなんじゃないか」

阿賀野「そんなこと言ったら五稜郭とか蛇足じゃないの? 」

提督「知らん」

阿賀野「まぁ、阿賀野も知らないけど」

提督「俺の新撰組知識は基本『燃えよ剣』で終わってるからな」

阿賀野「まともな知識が年代と生死くらいしか無いじゃん……」


< 割とアレンジ方面なら辛味もなんとかなる >







漣「辛味教徒の旗風くーん。これあげる」

旗風「教徒扱いを甘んじて受け入れても辣油教徒なんですけど……カレー? 」

漣「そそ。時々深夜に辛いもの食べたくなるから色々常備してんだけどさー」

旗風「辛過ぎて扱い切れなくなった、と」

漣「ダンボールで買っちまってねぇ……ただ食べ物粗末にするとキレる皆さん勢揃いなもんでねぇ……」

旗風「消費して、ってこと? まぁ、別に貰えるなら貰うけど」

漣「助かるーさ旗風」

旗風「はぁ」






漣「や、でもよく考えればだし汁で伸ばしてカレーうどんとかにすればよかったんじゃ」

叢雲「あなたそういうのが面倒でレトルト集めてたんじゃないの? 」

漣「うーん……こう、あげた途端惜しくなってきたというかね? 」

叢雲「お金なら幾らでも……というかあなたにまともな経済観念が残ってることに驚くわ」

漣「しっつれーな」


< 来年の目標() >







提督「倦怠期なんてものを生まないようにする」

高雄「さすがにそれはネガティブ過ぎるのでは」

愛宕「というか、早過ぎ? 」

加賀「…………天ぷら、追加でいるヒト」

雲龍「私はいいです。……揚げてきましょうか? 」

天城「加賀さんたち朝から何食お蕎麦茹でました? 」

初月「分からん……本気で分からん。何度茹でたことか」

明石「私はこれだけでいいです、普通に」

叢雲「多くて二杯くらいよね普通」

漣「普通なんて要らねーぜ! 」

海風「普通の幸せは物凄く欲しいけどね」

江風「あのさ……」

Littorio「盛り下がるというか現実に突き刺される言葉ですね」

瑞穂「はぁ……もう今年も終わるのに」

Roma「終わるから、なんじゃない。知らないけど」

龍田「ふふ、来年の目標は

扶桑「いいから……更に場を凍らせなくて」

山城「酔ってるんですよ。いつもより飲み過ぎ」

阿賀野「よく分かるねそんなの」

能代「親友のことだから」

涼月「私はまだそこまでRomaさんのことを……あぁ、来年はもっと分かるように」

涼風「面倒臭いなぁ……目標を持たないのが、目標? 」

旗風「目指せ至高の辣油」

松風「それはそれで嫌な目標だな」

伊13「来年、も、平和で、穏やか、に……? 」

伊14「いけたらいいね。…………来年“ も ”が正しい表現かは諸説ある気がするけど」


< 心にあるものはきっといつまでも同じ >







提督「さて……で、目標は? 」

愛宕「まだやるのそれ。……指輪を嵌めて誕生日デート? 」

高雄「割と普通に実現できそうね。……新婚旅行、なんてどうでしょう? 」

提督「あぁ、いいなそれ」

愛宕「海外、はちょっと難しい? 」

提督「やって見せましょうとも。重婚に比べたらよゆーよゆー」

高雄「でしょうね」

愛宕「そうねぇ。…………どこまで何まで実現できるのかなぁ。ちょっとそこは、怖いかも」


今年は色々とこう目標に足りませんでした……
なので来年は500レスくらいが目標かなぁ、みたいな

時々稀に来る気がするので来年もよければよろしくお願い致します

ありがとうございました。よいお年を


うーん……あんまりおめでたい新年ではないですけど……

2016年……吉
2017年……末吉
2018年……ピョン吉
2019年……凶
2020年……吉
2021年……吉
2022年……凶
2023年……吉
2024年……?

本年もよろしくお願い致します


< 去年衝撃を受けたこと >








雲龍「あの人今まで生きてきてAVを一本通して観たこと無いらしいわ」

葛城「おい新年一発目の姉妹の会話」

雲龍「うん? 」

天城「しかも物っっっっっっっっ凄くどうでもいいですね」

葛城「どうせあれでしょ? 女の子といるときは最大限楽しむけど抜きたいだけのときは早く終わらせるに限るとかそういうやつ」

雲龍「いえね、抜く場面なんて大概同じなんだから総集編でいいだろもう……って物凄く疲れた顔で言われたわ」

天城「それは姉様が意味の分からないタイミングで訊いたか執拗く食い下がったからでは」

雲龍「二人で寝て起きた朝に訊いたわ。
どんなのが好き? っていうのを答えるまでコーヒー入れさせないって」

葛城「最低かこの女」

天城「仮に男性からそんなこと言われたらそのタイミングじゃなくても幻滅しません? 」

雲龍「あの人はあんなこと言わないし幻滅もしないから」

葛城「本気で最低どころか最悪だよこのクソ姉」

天城「何故この為体の女を変わらず想えるんでしょう……天城なら無理ですよ絶対」


< 何故? >







雲龍「と、言われたら勿論それは身体ね」

葛城「あのさぁ……」

天城「性格が龍田さんで身体なら姉様が好みに近いんでしたっけあの人」

雲龍「ようは身体だけの女なのね、私なんて」

天城「身体だけでも好みなだけマシでは」

葛城「そうそうマシマシ」

雲龍「あなたたち仮にも姉に対して随分と雑になってきたわね最近」

天城「姉様ですから」

葛城「雲龍姉ぇだから」

雲龍「あ、そう……」


< 朝食後に仮眠を取る元旦とは >







提督「え? 雲龍の好きなところ? 顔」

雲龍「照れるわ」

葛城「照れんな」

天城「即答されても困るのですけれど……身体ではなく? 」

提督「身体も好きだよ? これでいい? 」

天城「?? 」

愛宕「あの、ごめんなさいね、本当に疲れててよく分かってないの今。……酷使したのは高雄だけど」

葛城「まぁ、ある意味純度高いナチュラルではあるよね。頭回ってないんだから」

天城「…………」


< 跳ね回って遊んでいそうなのに >







雲龍「仕方無い……では今年らしい話もしておきましょうか」

葛城「や、別にそこまで求めてないけど……今年らしい? 」

雲龍「辰年でしょう? つまり私の年ね」

葛城「今年らしい? まぁ……そう? 」

天城「こじつけですけれどギリギリ理解は」

葛城「つーかじゃあ去年は? 」

雲龍「卯月? 」

葛城「や、この警備府で無理矢理にでもこじつけると」

天城「漣さんでは? 」

雲龍「なるほど」

葛城「確かに」

天城「はい。…………そういえばあの兎さん? お世話してるところ見たこと無いですね」


< 求ム! 情報! >







雲龍「天城」

天城「は、はい? 」

雲龍「触れてはいけない闇、というものがあるのよ、この世には」

天城「は、はぁ……」






漣「や、あの子艤装出さないと出てこないんすよ。出せば出てくるしちゃんと動くんすけど」

天城「?? 」

漣「で、まぁ、たぶん生命体だとは思います。……見ます? 」

天城「い、いえ、わざわざ艤装を顕現させる程ではないです」

漣「はぁ」

葛城「……まぁ、やっぱ触れちゃいけないものなのは確かだよね。なんなのか全く分からないし」


< 目標を立てて素直に成功した試しが >







雲龍「えー、と……では今年の目標は」

葛城「うーん……」

天城「目標らしい目標と言われると……」

雲龍「そう……私は

葛城「はいはい、下ネタ下ネタ」

雲龍「……せめて最後まで言わせて。下ネタだけど」


< 冷静に考えて行く必要性があるかは人次第 >








提督「えー、あー……神社行く人ー? 」

加賀「行きましょうか」

赤城「はいはい。元日に行けるなんて次あるか分からないですからね」

漣「うぇー……パスパス。施設内にあるじゃないですか神社なんて」

提督「お前はそう言うと思ってたよ」






提督「で、なんでお前らしか来ねぇんだよ」

加賀「皆腑抜けているのね」

赤城「まぁ、いいじゃないですか。マイクロバス出すのもだるいですし」

加賀「ええ。施設内だと甘酒だとかもありません」

提督「そういう問題かな。…………折角来てくれたしお年玉でもあげようかと思ったけど別に寄るとこも開いてねぇなそもそも」


うーん……大吉が出て一人だけ飛び跳ねるような状況じゃないですけど……
本気で吉ばっか出ますね。ある意味凄い気がします

2016年……吉
2017年……末吉
2018年……ピョン吉
2019年……凶
2020年……吉
2021年……吉
2022年……凶
2023年……吉
2024年……吉 ← New !

改めまして本年もよろしくお願い致します
ありがとうございました


< 原題は『3-HEADED SHARK ATTACK』です >








漣「あのですねぇ……今日が何月何日か知ってます? 」

提督「一月二日だった気がする」

漣「そっすね。……『トリプルヘッドジョーズ』とか今更観る日ですか?
なんかもっとこう楽しげな雰囲気且つ実際に楽しいもの観ましょうよ」

提督「や、なんか急に観たくなっちゃって。つーか二日は駅伝観た後他にすることが無い」

漣「物凄く色んなものに喧嘩売りましたよまた」

提督「例年通りだな」

漣「はいはい。……BSとかでもちゃんとした映画やってる筈なんだけどなぁ」


< 冬は水泳、夏はスキーを、みたいなのが理想といえば理想 >







提督「まぁ、実際この後江風とラグビー観る予定はある」

漣「あぁ……野球とかサッカーと同じでご主人様しか興味無いから」

提督「野球とかサッカーは一応加賀とか初月とか涼風は観てくれるらしいぞ。
ちゃんとルールも分かるらしい」

漣「ほーん……むーちゃんってそういえばスポーツにはあんまり興味無さそうですよね」

提督「なんでだろうな。大概なんでも知ってるし楽しんでるのに」

漣「ビーチバレー大会とか水泳大会はかなり本気でやりますよね」

提督「ん……超人スポーツを自前でできるからか? 」

漣「漣がスポーツに興味無いのはそうっすけど」

提督「よく分からんな。…………この時期にやってもいいスポーツレクってなんか思いつくか? 」

漣「雪合戦」

提督「大湊の積雪知ってて言ってんのか」

漣「知ってるから言ったんすよ。なーんにもしたくないんで」

提督「あ、そう……」


< 単語だけを吐かせてみるに >







漣「チェスで一番好きな駒は」

提督「クイーン」

叢雲「クイーン」

龍田「クイーン」

Littorio「クイーン」

高雄「クイーン」

漣「そりゃそうでしょうね。……言ってることは同じでも内包してるモノが違う気がするんだよなぁ……」


< カタカナの単語も結構馬名に空目する >








江風「最近本気で馬の情報最優先でチェックしてる気がする」

海風「まぁ、遊んでる範囲ならいいんじゃない。趣味のレベルで収まるなら」

江風「ン。……でさ」

海風「? 」

江風「飛騨地方がどうのって文字列を見てて」

海風「?? うん」

江風「飛騨の“ 騨 ”が馬単に見えてきてもう駄目だと思った」

海風「……?? 」


< 割と真面目に初めて知りました >







阿賀野「本っ当に害悪だよねネットとかテレビとかラジオとか各種メディア。
マスゴミ扱いも納得の凶悪さ」

能代「……加賀さんの周囲限定じゃないの? 」

阿賀野「今度は何? 三日とろろ? 恵方巻並に一応は広範囲に定着させてからにしてよもう……」






加賀「福島や栃木の風習らしいですね。あとは愛知の一部だとか岐阜」

提督「ほーん……まぁ、悪かないけど俺千切りの方が好きだなぁ」

赤城「実は割と私も。…………風味に欠けるからと言われて手ですり下ろすというのも中々愉快でしたねぇ」


< あらゆる美食を持ってこい >






赤城「ちなみに今日はその三日とろろなる風習のために長芋でしたけど」

提督「? 」

赤城「山芋の場合は出汁で伸ばすじゃないですか。
なので最初から出汁と一煮立ちさせてハンドミキサーを使うと早くできるらしいです」

提督「なるほど……今年一番ためになったわ」

加賀「では来週辺りそれを試しましょうか」

赤城「ええ」

提督「いいんじゃない」






初月「よくやるよまったく……食にかける情熱を他の生産的なものに活かせないものなのか」

涼月「それはもう加賀さんじゃないから……うん……」


< それだと思い付きに対応できないので >






阿賀野「というか調べてみたら山芋でもいいんじゃん三日とろろ……赤城さんが言ってるやり方なら楽だったのに」

能代「って言ってもすり下ろしたのは殆ど加賀さんと赤城さんだし……」

阿賀野「そうだけどそうじゃなくて阿賀野今日の夜の食事当番なの。
長芋メインのおかずにしようと思ってたのに」

能代「あー……まぁ……それはそれは」

阿賀野「そりゃまぁなんでか長芋沢山用意されてるなー?
残っちゃったのかな? って感じでメニュー決めたけども! 」

能代「このために用意してたんだね加賀さんが」

阿賀野「まったく……報連相はしっかりするのが軍人ってものでしょ? 」






能代「と、いうことで余ってるホワイトボードください」

愛宕「思い付いたメニューを書き込むのね。分かった」

扶桑「本格的に食堂みたくなってきたわね」

山城「ええ。……ここまでするんなら最初から一週間のメニュー決めればいいのに」


< 髭面でも許される職に就きたい >







高雄「思ったんですけどね。……あぁ、年始の気の迷いで」

提督「うん? 」

高雄「キスをしても痒くならないくらい髭を伸ばしてみるのはどうでしょう? 」

提督「うーん? 」

高雄「こう、ふさふさ、という感じで」

提督「まぁ、嫌ではないけど……や、どう? 似合いそう? 」

高雄「しっかりと整えれば。私は結構好きですよ、男性の髭」

提督「そう? 割と珍しい感想だね、この国だと特に」

高雄「かもしれませんね」

提督「うん。…………軍人やめて自営業になったら伸ばしてみようかなぁ」


< 絵心がある人羨ましいです >







天城『姉様、明日は書き初めでもしたらどうです』

雲龍『書き初め』

天城『書き初め。……絵でもいいらしいですよ。元の意味は知りませんけれど』

雲龍『ふぅん……描くならやっぱり辰かしら』







雲龍「と、いう流れがあったから描いてみたわ。どうぞ使って」

提督「使ってって言われてもなぁ……年賀状なんてもう出してるよ俺」


< 情緒を大切にといえば聞こえはいい、かな? >








天城「使ってしまうんですか? 折角描いたのに」

雲龍「キャンバス用意して描くのなんて面倒だったし……年賀状って失敗できないから楽しかったわ」

提督「っても個人的なものなんてもう少人数相手しかやってねぇし。
公人としてのやつも予想外のやつは四、五人だろうし……雲龍ちゃん」

雲龍「うん? 」

提督「天城に出してやれよ。ちゃんと使えるし手元に残るぞ」

雲龍「なるほど」

天城「それなら天城も出さないといけませんね」

提督「まぁ、在庫は割と沢山あるから勝手に使ってくれ」






葛城「で、私が写真撮られてるらしいよ」

瑞穂「はぁ……」

天城「ふふ、天城は姉様みたいにしっかりしたイラストなんて描けませんし。
一度家族の写真を使ったお年賀というのもつくってみたかったんですよ」

初月「僕も殆ど使ってなかった私物のプリンタを使えて満足だよ」

涼月「ふむ……家族写真の年賀状……なるほど」

涼風「…………これ結局何人が何人に出すことになるんだ? 」


< 返さなくていいなら沢山欲しい気もする >







Roma「年賀状……? 」

Littorio「出してみる? 涼月はRomaに送るみたいだけど」

Roma「郷に入りては、とはまた違うような……どうしましょうか」

Littorio「一応何枚か貰ってきたけれど」

Roma「イラストか写真か、という感じなのよね」

Littorio「あの人が軍人として使った物の余りだから元々イラストを印刷したものもあるわ」

Roma「私はそれでいい。ようはコメント部分が大切なのでしょう? 」

Littorio「たぶん。……Littorioにも送って? Littorioも送るから」

Roma「はいはい」






漣「郵便局の人は奇っ怪な現象だと思うでしょうなぁ」

叢雲「今更よそんなの」

漣「まぁね。……むーちゃん頂戴? 漣は面倒だから出さないけど」

叢雲「あなたね……」


ありがとうございました



< spicy new year >








江風「? 何つくってンですそれ」

加賀「これ? ビリヤニ」

江風「ビリヤニ? 」

加賀「インドのお料理ね。知らない? 」

江風「珍しく知ってるけどそういうことが言いたいンじゃない」

加賀「? 何? 」

江風「今日、まだ三日だぜ? 割とまだおせちとか雑煮食べる日だぜ? なンなら昨日食べたとろろは今日だろ」

加賀「?? どれも食べたでしょう? 」

江風「いやいやいや、そうじゃねぇだろ……」


< あくまで軽口として >








漣「ねーねーご主人様ー」

提督「ほら来た。よく昨日は耐えたな」

漣「ほえ? 」

提督「どうせあれだろ? 不謹慎なこと言いたい気分でしょ? とか言いに来たんだろう? 」

漣「よく分かってるじゃないですかさすが調教済み」

提督「あのな……」


< ※ 素面です >







漣「まぁ、ご主人様何故か知りませんけど割と人の心持ってるんでたぶん何も言いませんよね」

提督「君は何故そんな失礼なの」

漣「漣とご主人様の仲じゃないですかヤダなー」

提督「なんだお前……」


< サブカル、中二、オタク…… >







漣「つってもまぁ……すげー始まりの年っすね」

提督「それはそう」

漣「やっぱニート最強? 自宅が揺れたりしたらどうしようもありませんけど」

提督「寧ろキャンピングカーとかで全国回ってた方が身軽に生きていけるんじゃないか」

漣「別に身軽だから生き残れるわけでも無ぇと思いますけど」

江風「クリティカル・イレブンミニッツとか知らなくていいことを知ってしまったしな」

漣「ん? まぁ、そうだね」

加賀「え、あなた知らなかったの? 」

江風「だって江風航空機飛ばせないし。
“ ヒコーキを飛ばせるヒトの会 “なるLINEグループのヒトは皆知ってンの? 」

加賀「知っていると思うけれど……まぁ、そう言われると分からないわね」

江風「だろ? 」

漣「漣は知ってたけど」

提督「俺、一応高級軍人だぞ。知ってるよそりゃあ」

加賀「む、むむ……」

江風「…………江風が馬鹿ていいンだけどこーいうのと比べるのはやめてくれねーかな、さすがに」


< まだ、まだ軽傷な筈 >








雲龍「吐いた唾は呑み込めない……ふむ」

葛城「はいはい下ネタ下ネタ」

雲龍「はいはいスルーしていいわ。……この諺を考えた人ってきっとちゃんとキスをしたこと無かったのね」

天城「寧ろ渡した筈のものを舌で注ぎ返されてもそれは違うモノ、という上級者だったのでは」

雲龍「……ハッ。私、私が間違っていたわ」

葛城「…………天城姉ぇは新年三日目でもう壊れるの?
それ年に二、三回のショック事案じゃなかった? 」


ありがとうございました





< 認定団体は本人以外の誰か >








漣「雲龍さんって嗜好ダダ漏れどころか積極暴露していく頭スカスカピンクだけどさ」

叢雲「まぁ……そうね」

漣「実はこう、具体的な嗜好? 好み? 実際の状況? みたいなのはあんまり聞かない気がする」

叢雲「はぁ? 」

漣「なんてーか……乳首だけでイける、とかそういうの」

叢雲「…………それはあいつも関わってくるからじゃないの?
希望は割とぶん投げて拒否られたりしてるけどあいつの嗜好そのものの暴露とかは極力しないようにしてるんじゃない? 」

漣「なるほど……ご主人様検定五段に加えて雲龍さん検定三級もあげちゃう! 」

叢雲「いっらな……」


< 寧ろ胸を張って >








漣「ちなみにご主人様検定は愛宕さんと高雄さんがそれぞれ三段だよ」

叢雲「私の方が上なのね……要らない」

漣「漣は四段」

叢雲「あなた割とそういうところ素直よね。……天城と葛城の雲龍検定は? 」

漣「どっちも初段くらいかな。ご主人様は二段」

叢雲「判定ルールが全く分からないけどなんとなく納得はできる気がする」

漣「あと漣検定はむーちゃんが五段で最上位だよ? 」

叢雲「あ、そう……あなたそれ言ってて恥ずかしくないわけ? 」


< 自分さえ泥を被れば……を禁じられる >







提督「君たしか去年にさ」

漣「はい? 」

提督「キャンパスライフを経験したかったとかなんとか言ってなかった? 」

漣「言った記憶はありますね。むーちゃんとのムームーライフの方が大事ってことで無理矢理諦めましたけど」

提督「俺は物凄く高校生になりたくなってきたよ、最近」

漣「JK年代の肌が恋しくなったので? 」

提督「違う。…………責任ってしんどいなぁ、って」

漣「結婚したんでしょうが……や、だからかもしれませんけども」


< しかも殆ど無表情で目線も合わせずに >








雲龍「私、兎さんなの」

提督「卯年は去年だろ……おい」

雲龍「スキンシップ、怠ると、壊れる」

提督「いやいやいや……おい……」

雲龍「構って、くれないと、死んじゃう……」

提督「知ってる。…………あのね」

雲龍「何? 注文の多い男は好かれないわ」

提督「そうだね。……………………生の人参持ってキッチンで戯れられるとは思わなかったわ。
平服にバニーの耳だけで料理ってなんなんだよ」


< いや、そりゃ自由ですけども >








雲龍「荒地の魔女が新手のマゾに聞こえたわ」

天城「姉様のお耳は特別製ですものね」

葛城「新年から姉妹で『動く城』っていうのはどうなの? 」

天城「うん? 」

雲龍「ん? 」

葛城「何? 」

天城「『ハウル』を“ 動く城 ”って言うヒト初めて見ました」

雲龍「ホットケーキミックスをホケミって言ってそう」

葛城「? 言わない? 」

雲龍「言わない」

天城「?? 言いません? 」

雲龍「???? 」


< ちなみに『おかあさんといっしょ』は“ おかいつ ”らしいです >








雲龍「リスケジュールをリスケって言ってそう」

天城「そもそもリスケジュールなんて単語使いませんし」

葛城「使わないよね」

雲龍「そう……『ラピュタ』も“ 天空の城 ”って言うの? 」

葛城「言わない」

天城「言うわけ」

雲龍「ふぅん…………なんだか微妙に気持ち悪いわね。法則性がズレてる感じっていうか」


< 適正な意味で自分が観ることが無いとしたのならば >







葛城「でも凄いねこれ。“ おかいつ ”で検索してもちゃんとトップに出る」

雲龍「へぇ……」

天城「……世の中自分の知らない世界はあるものですね」

葛城「そうだね。…………番組名チョイス出したの雲龍姉ぇじゃん。
ちょっと傷付いた理由は分かるけどなんで物凄く嫌そうな顔私にするのさ」


< 天赦日×一粒万倍日 >









江風「ってやつを今年は調べてみたンだ。最高に運の良い日」

海風「完璧に競馬中心の考え方だよねそれ」

初月「大丈夫かお前」

江風「年間収支プラスなンだからよゆーよゆー」

初月「あ、そう」

海風「で? その最高の吉日は? 」

江風「一月一日、三月十五日、七月二十九日、十二月二十六日、らしい」

初月「もう一個終わってるじゃないか」

江風「しかも雑に調べた感じ特に重賞レースとかは登録されてなかった」

海風「駄目じゃん」

江風「今年もテートクがどっかしら連れてってくれるだろ。
その日にお願いして現地に行けばいい」

海風「あ、そう……それ、本末転倒じゃない? 」


< 故郷を離れているからこそ >







秋雲「さっきなんとなく歩いてて聞いた話で思わず笑っちゃったんだけどさ」

時雨「うん? 」

秋雲「“ 恵方巻なんぞ要るかよ……元は全国的イベントじゃねぇだろ…… “って厨房の人が言ってたの」

時雨「まずまずその通りだと思うよ僕は」

秋雲「まぁ、自由だけどさ風習慣習なんて。……でさ、なんか毎年食堂で出すのがだるいって話だったんだけど」

時雨「だろうね。僕もよくあんなにつくってくれるなって思うよ」

秋雲「もう一人の……たぶん上長なのかな? みたいな人にさ、
“ じゃあ芋煮会なんて要らねぇよな。地元の風習だもんな “ って言われて」

時雨「うん」

秋雲「ガチ泣きしてた。“ ここであれやるのが生き甲斐なんです “とか言って」

時雨「ん、んんっ……? 」


< 意味が無いとはとても言えませんが >







提督「交礼会か……だる……軍人を来賓にするのなんかやめちまえよ」

愛宕「毎年行ってるんだから慣れてるでしょう」

提督「おっさんおばさんと中身の無いお話することに慣れたらお終いだと思うよ俺」

愛宕「はいはい。……降霊会に聞こえない? 霊を降ろすやつ」

提督「あぁ、でもそっちの方が楽しいと思う」

愛宕「おじ様おば様何百人と一緒に霊を降ろす会って絵面がもう面白いわぁ」

提督「既に何らかの悪霊に取り憑かれてる可能性すらあるな。
…………まぁ、悪意を持って見ればもう金に取り憑かれてると言える気はするけども」


リアル神社でも吉でした。三年連続です

ありがとうございました




< と、いうようなことがあった() >








阿賀野『今年は閏年なわけですが』

提督『あん? 』

阿賀野『来年の豆撒きは二月の二日だよー。三日じゃないからねー』

提督『2021年に百二十四年振りの二日節分ってニュースは見た気がする』

阿賀野『ちなみに1984年が直近の四日節分ね』

提督『あれだろ? どうせこの行事の元は大陸からって話だろ? 』

阿賀野『え、いや、違うけど』

提督『ほんとー? 』

阿賀野『ほんとほんと阿賀野ウソ吐かない』

提督『じゃあ節分の元になった追儺の成り立ちについてむーちゃんからいただいたありがたい講義の話でもする? 』

阿賀野『絶対ノーセンキュー』

提督『そんな酷い。……なぁ? 』

叢雲『いや……それを私に振られても』


< だからこんなことが……() >








提督『ちなみに今日はでん六豆を沢山用意しておいたぞ』

叢雲『あんたいつから山形県民になったのよ』

提督『美味いじゃんこれ』

阿賀野『あ、阿賀野でん六の公式フォローしてるよ? 』

叢雲『なんなのよあなたも』

阿賀野『鬼は~そとっ!福は~うちっ!豆は~くちっ! だってさ』

提督『あ、そう……』

叢雲『…………』

阿賀野『…………』

提督『…………豆ってあれだな、蟹とかと同じで段々無言になっていくよな』


< 回想回です、きっとそう >








阿賀野『年取り豆なんてちゃんと守る気無いけどさ、あなたが一番食べられないよね』

提督『そこは戸籍準拠にしろ』

叢雲『私二十二個しか食べられないじゃない』

阿賀野『阿賀野は二十三個』

提督『加賀ちゃんも二十四個ね』

加賀『ここに新たな鬼が生まれても良いのなら』

阿賀野『豆が食べたくて生まれる鬼って何さ』

叢雲『一応鬼って丑寅の刻……まぁ、深夜ね。それくらいに訪れてくるらしいけど』

加賀『そう……ではその時間、待ってますね』

提督『い、いやおい、おい……待ってるってなんだよ……お前から来るんじゃないのかよそこは』


< 比喩の傾向 >







提督『でもあいつ鬼になってくるらしいけど確実にアホ程豆食った後だよな』

叢雲『そこを今更言われても』

阿賀野『あなたが金棒で退治すればいいんじゃない』

提督『そうだね。…………阿賀野……? 』


< 食べ物に値できる存在っている? >







提督『つーか表現は兎も角として男はベッドでは強くありたいもので……』

阿賀野『きゃー、聞きました奥さん? ベッドでは鬼になるんですってよこの方』

叢雲『恐ろしいものね……ケダモノと化け物の交わりなんて』

阿賀野『今のうちに豆ぶつけて弱体化させておきましょーか? 』

叢雲『いっそ福茶ぶっかけてやったら? 』

阿賀野『それは勿体無い。食べ物を粗末にするのは……とかじゃなくてこの人に対してお茶そのものが』

叢雲『それもそうね』

提督『あのね……』


< き、気持ちと文化が大事だから…… >








提督『つーかあいつでん六豆の袋手に入れて消え去ってったぞ』

叢雲『大豆製品ならもういいでしょう、とか言って大福つくってた愛宕のトコじゃない』

阿賀野『え? 愛宕さんは大福なの? 赤城さんはきな粉餅にするって言ってたけど』

提督『節分、豆撒きとは一体』

叢雲『Littorioはこれも豆ですしね、なんて言ってコーヒー豆でスイーツつくってたわ』

提督『なんでもありかあいつら』

阿賀野『あなたからしてでん六豆用意してるじゃん。
……この分だと誰か一人でもまともに節分やるのかなぁ』


< それで愉快になれるのならば >








提督『そういうのは加賀か赤城に頼め』

叢雲『一応何昔か前の流儀だと家長がやるものだったんだけど』

提督『めんどくせぇ……大体今時家長も何も無いだろ』

阿賀野『名実共にボスだと思うけどなぁ』

提督『じゃあイベントごとはボスの指示に従え。
……柊鰯と節分お化けと鬼の十三月と目籠とカワラケ割やってこい』

阿賀野『まずどれ一つとして分からないんだけど』

叢雲『来年から頼むわ、節分大臣阿賀野』

阿賀野『要らない肩書き……絶対三人とも来年忘れてるよね』

提督『ん……まぁ、な』

叢雲『あなたが覚えてなさいよ、大臣』

阿賀野『はいはい来年の阿賀野頑張れー。……よくもまぁ節分の話でここまで二転三転するよ』


< 心からそう呼ばれるのならば否やは無いけれど >








提督『…………』

叢雲『…………』

提督『…………』

叢雲『…………』

提督『…………来年も俺たち一緒にいられるかな? 』

叢雲『あんた次第でしょそんなの。……気付いてるでしょう?
最近の阿賀野、あんたのことあなた呼びしてきてるわ』

提督『て、提督さんとかいう肩書きでも役職でも無い呼び方に違和感覚えただけだろ……うん。
それか史学仲間としての純粋な親愛? 』

叢雲『明確に区切り付けられた分色々とどうでもよくなったのかもしれないわよ』

提督『やっべーなそれ』

叢雲『割と盛大にやばいと思うわ。
…………私も今日から下の名前にさん付け、なんてして差し上げましょうか? 』

提督『勘弁してくれ……』


< 歳、重ねて >







提督『さ、さーて……ここは柄じゃないけど節分イベント消化してくるかな』

叢雲『はいはい。頑張んなさい』

提督『君もやるんだよ? 』

叢雲『嫌よ面倒臭い』

提督『鬼の十三月だけだから。すぐ終わるから』

叢雲『じゃあそれやる意味あるわけ? 』

提督『そりゃあるよ。いつまで叢雲たちと今の俺やってられるかなんて俺にも分からないからね』

叢雲『はいはい。…………いつまでも続け、と思いつつあんたの幸せ考えるとそんな無責任なことも……』


< ここからは“ 今 ”です() >








雲龍「私の影武者をする人は大変よね」

葛城「アホな言動的に? 」

天城「身長、体格、運動神経、それから最低でも絵画や一輪車のセンスが要求されますね」

雲龍「胸にどれだけの詰め物をすればいいのか見当も付かないわ。
兎に角胸の大きな外国人女性を連れてきてヒールで誤魔化しつつ脂肪吸引と整形と教育を施さないと」

葛城「……」

天城「……」

雲龍「? 」

葛城「……やっぱアホな言動が一番難度高いんじゃない? 」

天城「……そうですね」


< さて、どんなポーズを? >








愛宕「ねーねー」

提督「うん? 」

愛宕「☆ 」

提督「?うん? 」

愛宕「❤︎ 」

提督「うん」

愛宕「♪ 」

提督「うん」

愛宕「♫ 」

提督「うん。……何これ」

愛宕「新妻のポーズ集お試し版だけど? 」

提督「完全版だとどうなるんだ? 」

愛宕「あなたの想像力の分だけ収録内容が増量されるわ」

提督「随分R18に偏った製品だね」

愛宕「ふふ……」

提督「うん」

愛宕「…………」

提督「…………? 」

愛宕「…………❤︎❤︎❤︎❤︎ 」

提督「?! 」


< 味と酔いのバランスを求めて >








提督「妙に味の薄いプライベートブランドのウイスキーに炭酸をぶち込んで普通に美味しい缶の濃いハイボール入れてとかやったなぁ」

漣「それ、美味いんです? 」

提督「見事な不協和音となって謎のアルコールが誕生してたよ」

漣「端的に言って、アホでは? 」

提督「学生ってのは無駄な努力に熱中しようとするもんなんだ……」


< 笑い話の中で、噛み締めて >







愛宕「まぁ、でも実際問題レストランとかスーパーとか食べ物関係よくやるわよねぇ」

高雄「はい? 」

愛宕「私それなりに自分の技術にも舌にも自負はあるけどぉ……身内かつ化け物の皆さんだから安心してお出しできてる部分があるのよ」

高雄「えー、と……お肉に火が通っているかだとかそういう意味で? 」

愛宕「ええ。だから本当はあの人に食べてもらうときって怖いときもあるのよ」

高雄「そんな心配したことも無い」

愛宕「高雄はいい意味で傲慢だから。……人間って、簡単に、死ぬじゃない」

高雄「それは……そうね」

愛宕「ま、鶏肉の火の通りが甘くても精々お腹壊すくらいでしょうけど……でも、怖いのよね」

高雄「あなた、優しいから」

愛宕「臆病なだけよ」

高雄「他人の為に臆病になれることを優しさって言うのよ」

愛宕「ふふ、柄に無く詩人ね。ディケンズみたい」

高雄「それ、今日が誕生日ってネットで見たから適当に言ったでしょう? 」

愛宕「ええ。ディケンズ大好きなあの人を思い出しながら」

高雄「それはそれは。……………………幸せを喪う恐怖も、きっと、得難い、モノなのね」


< 私があなたを愛している、という認識 >








高雄「まぁ、でも、ええ…………そういう意味の範疇なら……そうね、私もあの人と寝るときは少しだけ、怖いわ」

愛宕「うん? 」

高雄「未だかつてそんなことは無いけど……もし、私の意識が無いときにあの人の顔を腕で潰したり、なんて」

愛宕「睡眠時の事故なんて聞いたこと無いわ。
私たち“ 艦娘 ”としての睡眠時ないし無意識下でのデータがどれだけあるか知らないけど」

高雄「でも、怖いのよ。だって、意識と理性と…………えーと、愛で止められる状況に無い獣だから」

愛宕「おねーちゃんは心配症ねぇ~」

高雄「同じことを、あなたにも」

愛宕「ふふ……そうね」

高雄「ええ」

愛宕「…………」

高雄「…………」

愛宕「…………愛って、尊いのね。化け物の成れの果てにとっても」

高雄「ええ。…………だから、愛って、せめて納得するために自ら表すんでしょう? 」


< カオ >








あきつ丸「最近なんとはなしに気付いてしまったのだが」

鈴谷「んー? 」

あきつ丸「時雨が大湊の少将と電話をしていると、な」

鈴谷「うん」

あきつ丸「所謂……あぁ、秋雲に浸透させられた言葉だが」

鈴谷「ん」

あきつ丸「……“ 雌顔 “というやつをしているのであります。
声音も極端に優しく優しさでいえば同等くらいの姉妹に対するよりもこう……ねっとりしている」

鈴谷「…………」

あきつ丸「…………? 」

鈴谷「…………あきつちゃん、それ、自分がしてないって自信持って言える? 」

あきつ丸「……………………」


お久し振りです

完璧に余談なんですが今回の前半みたいに時期を逸したものが大体八年分くらいあります
それもオリンピック期間だとかワールドカップ期間だとかの
消してしまうのもなんとも言えないんですがどうしたものでしょうね

ありがとうございました


< 自分が自分として愛を紡ぐ為に >








提督「割と真面目な話……えーと……良い面も悪い面もあるんだけど」

愛宕「うん? 」

提督「若い頃から比べれば大分……や、凄まじく性欲が減退してる気がする」

高雄「はぁ。……基本毎晩誰かと褥を共にするのが基本、大体週四日は、あー……挿入れる、それで減退したと? 」

愛宕「私たちはまぁあなたが継いできた遺伝子と努力と欲望に感謝すべきね。
減ってそれなら早々不満なんて覚えないでしょうよ」

提督「君らに嫌われる、飽きられる、とは思わないようにしてるけども……その辺男は気にするものなんだよ」

愛宕「まぁ? 私たちが人間になれたら性欲が増すのは三十代後半から四十代らしいし?
その辺りで頑張ってくれればいいんじゃない? 」

提督「…………」

高雄「…………」

提督「…………」

高雄「…………」

提督「…………明石呼んでこい明石。俺の男としての尊厳の為には高雄の防波堤になることも辞さない」

高雄「え、いや、あの……えぇ……? 」


< 色んなものわわカットした挙句 >








提督「俺別にガンダムオタクじゃないし実際に無重力経験したこと無いんだけどさ」

漣「はい? いや、まあ、そりゃそうでしょーよ無重力なんて」

提督「地球の重力下にあるおっぱいが一番重みを感じられる気がする」

漣「…………」

提督「…………? 」

漣「……………………そりゃそうですけど、アホ? 」


< 味九割感情一割未満 >








加賀「臓物……腑……あぁ…………ください、お願いします」

提督「この会話録音してたら意味分かんねぇな。……ほら」

加賀「あなたが私の神よ」

提督「頭おかしいのかお前。…………昼過ぎからモツスープつくって感謝されるのってどうなの? 」


< 食べたかったので >









海風「モツを食べてニキビ予防になるらしいのですが」

提督「え、マジか、え、どこ? 」

海風「は? 」

提督「どこ? どこできてる? 見えないとこだろ? 」

海風「えぇと、いえ、あの……女の話です」

提督「???? 」

海風「???? 」

提督「…………えー、と、え、うん? 」

海風「単純にモツの油を落として、という話ですよ」

提督「そっか。…………モツ鍋の時間じゃあぁぁぁぁっ! 」

海風「ありがとうございます。…………私、これでいいのかな? 」


< 悪口雑言を投げる程の相手ではない、という程度の親愛 >








旗風「辣油!!!! 」

提督「もう一回つくってる側から辣油装備か君。
…………ごま油多めに垂らすからその辺考えで選んでこい」

旗風「はいっっっっ」






提督「はいどうぞ。…………あいつ料理人としての俺信頼してるくせに普段の俺は信用してねぇんだな」

松風「えっと、あの……ごめん? 」


< 実利と、それ以外と >








夕立「ステーキ……ステーキ食べたい! レア! 血が滴るやつ! ドロッドロでいい! 」

時雨「その辺の野良犬狩ってバーナーで炙ればいいんじゃない」

夕立「夕立が可哀想でしょうが! 」

時雨「野良犬に対する慈悲は無いのか。……血抜きできるヒトー? 」

あきつ丸「できるか馬鹿」

鹿島「嫌悪だとかではなく技術の問題ですね」







『あぁら……できないの? まぁ、私もできないけど……できないなら…………ね? 遣りようは……あ、ちょっと待ってそこの』







時雨「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

時雨「…………Bismarckに逢うタイミングとしては最高で最悪だったね」

あきつ丸「…………美味い、な」

鹿島「そうですね。…………美味しい? 」

夕立「吐くほど美味いっぽい! 」


< だけ >








漣「漣もむーちゃんも未だに彼氏いないじゃん? 」

叢雲「そうね。あとむーちゃん言うな」

漣「まだ言ってるのそれ。……つまりこれで今のまま明石さんとご主人様の研究が完成してしまうと」

叢雲「? ええ」

漣「彼氏いない歴=享年になるかもしれないんだよ?! ヤバない? 」

叢雲「あなたの頭の残念さがヤバいのは前から知ってたわ。……つくればいいじゃない。
仮に死ねるようになったってことはちゃんと年経る人間様でしょ? 」

漣「真面目な話ご主人様は全く理想の男ではないんだけどさ、
漣の話に付き合えて金持ちで愛情持ってくれる男が比較対象になるんだよ? 」

叢雲「頭のネジが最初から足りてない割に変に有能な男くらい軍内には割といるんじゃないの」

漣「いるかー? そしてそいつら未婚かー? 」

叢雲「はぁ。……あいつ並に壊れてて独善が過ぎる愛に奔放な男でも寝取るのね」

漣「や、漣人間になれるんなら人倫に悖ることしたくないんで」

叢雲「そういうとこだけまともなの割と嫌いでもないけど好きでもないわ。……漣」

漣「あん? 」

叢雲「あいつの息子でも狙いなさい。たぶんあいつだけは怒らないわ」

漣「狩人を狩るレベルの愛宕さんと高雄さんぶっ殺す覚悟とか無理ゲー極まってんじゃん……」


< どこまで行っても >







叢雲「ふふ……私、あの二人より圧倒的にあんたの方が大事だわ。
あなたが幸せになれるって確信できるなら協力してあげる」

漣「それは叢雲を幸せにするの? 」

叢雲「私の思う幸せに誓って、幸せよ。友の幸福の為に生きられない私に幸福は似合わない」

漣「狡いこと言うなぁ。……結局、叢雲が幸せになれない私は、幸せになれないもん」

叢雲「あんたも大概面倒臭いわね」

漣「メンタル的にはあのクズの娘だからね」

叢雲「…………」

漣「…………」

叢雲「…………代替案、その一」

漣「はいはい……むーちゃん様の素晴らしい案を拝聴しましょう」

叢雲「むーちゃん言うな馬鹿。…………あいつの従兄弟甥に接触してみる。
取り敢えず顔と体格は割と似てたわ」

漣「高級将校の甥だし実際有能らしいしねぇ……まぁ、ご主人様と姻戚になる以外は割とまとも」

叢雲「代案その二。あいつの親友その他諸々の息子を狙う」

漣「あの人ら確か人間以外愛せないって至極真っ当な人らでしょ」

叢雲「あなたが人間になれるんならクリアじゃない」

漣「元化け物、ってことを知ってる相手なんだよなぁ……」

叢雲「今が今ならその認識が正しい。そういう柔軟さがあるから彼らの今があるのよ」

漣「クズかクズである、ってことを飲み込んでその上でプラスに見てくれる? 」

叢雲「カラダか性格で誑し込みなさいよ。見本は沢山いるんだから」

漣「結局クズか化け物の……や、手札にそれしか無いのは知ってるけどさ……」


< 今が幸せであるということ >







漣「異世界勇者の反対って? 」

提督「“ 現代愚者 ” ? 」

叢雲「クソニート」

漣「じゃあもう少し踏み込んで異世界に転生した現代ではニートな人の反対って? 」

提督「未来世界になんて行きたくもない順風満帆な初期中世の王族? 」

叢雲「こいつ」

提督「おい……」

漣「正解! 」

提督「何が正解なんだ、よ…………? 」


< なってみたい竿役 >









提督「品が無いのはいいよもう」

雲龍「いつものことね」

漣「トールキン推しのファンタジー好きおじさんに敢えて現代低価格エロゲの話を振るいつも、とは」

提督「実際俺上品ではないだろ。…………この話をし出したのが君ってのが怖いんだけど、何? 明日槍でも降らせたいの? 」

瑞穂「? 」

明石「あのね……」


< や、現代設定ならいいか、みたいなことにはならないけど >









瑞穂「どうせ普段からちょっと頭の回る顔のまともなオークかゴブリンみたいなものでは」

提督「おい……こいつ遂に上官のことその辺のクズどころか完全な性欲モンスターより酷いもの扱いし始めたぞ」

明石「私も何がなんだか……酔っては……まぁ、いるようですけど」

提督「こんな酔い方するやつだったか? 」

明石「やー……」

瑞穂「先日のとある金曜日、酷く酔ったときにふと男性ってどんなに薄汚いんだろう……って思って何本かゲームを買ったんです」

提督「まず動機がおかしい」

明石「ぜってーそれ私があなたと寝てた日ですよ……」

雲龍「金曜日? そういえば瑞穂は殆ど見なかったわ」

漣「つまり彼女に逃げられて酒浴びながらエロゲやってたわけですね」

提督「なんだそれ」

明石「私こそ言いたいんですけど。…………それでもなんでその流れでファンタジー系プレイしちゃったの……? 」


ありがとうございました




ありがとうございました




< 似てるというか同…… >









漣「常々思ってたことがあるんですけどー」

加賀「? 」

漣「加賀さんって龍田さんと滅茶苦茶声似てません? 」

加賀「まぁ……そう? 」

龍田「似てると思いますよぉ~」

漣「話してるときはまぁ個人のトーンとかありますけどー?
カラオケのときとかすげー似てる気がするんです」

加賀「そう言われるとそうね」

漣「でね? いっそここは二人でデュエットしてほしいなーって」

加賀「そう……同じ選曲したことあった? 」

龍田「さぁ? ちょっと覚え無いですね~。いっそ新しいデュエット曲覚えます? 」

加賀「そうね」







漣「と、いうことが発端になったんです」

提督「ほーん? 高雄と愛宕は? 」

漣「そりゃまぁ似てますけど姉妹ですしデュエット何回も聴いたことありますし」

提督「そりゃそうか。……瑞穂、海風、江風の三人はなんか物凄い親和性ある気がするな。
姉妹プラス1なんてバランス悪い気がするのに」


< 声ゆ……いえいえ >







提督「で、えーと……」

漣「ヒトミ姉妹と阿賀野姉妹とLittorio姉妹も除外っすね」

提督「あぁ。……扶桑、山城、赤城、涼月って何? 」

漣「何って言われても……だから漣が声似てるなーって思ったヒトらですけど」

提督「声とかよりこいつらが何歌うのかの方が興味あるわ」

漣「実は漣も。……明石さんと涼風もなんか予想できなくないです? 」

提督「明石は割と色んなジャンル歌えるし歌えなくても知ってるし。
涼風に合わせてくるんじゃねぇの? 」

漣「でも涼風って割とテキトーに流行りのやつとか他のヒトが歌ってるの聴いて覚えてくるタイプじゃないですか」

提督「まぁ、歌が好き、って感じではないな」

漣「ね? 」

提督「ね? って言われても困る気は……そもそも全員集合カラオケが豪華な気はする。俺以外」


< 好きなアナ(ウンサー)の話かな? 違うか >








雲龍「私、実はそんなにグラインドに自信無いわ。
いえ、私は気持ち良いけれどあっちはどうか知らないって意味で」

葛城「独りよがり極まってるから仕方無いね。負担強いてるんじゃないん? 」

天城「姉様でなければ強いていい相手ではありますけれど」

提督「いやいやいやいや……俺はどっから突っ込めばいいんだよ……」

雲龍「? ここ? 」

提督「自分の身体の一部分を指で指すな」

雲龍「? 今日はここの気分だったの? 」

提督「……妹の身体の一部分を指で指すな」

雲龍「まさか……ここ? 」

提督「はぁ……そいつに関しては一度も寝たこと無いんだが」

雲龍「あら、そうだったかしら」

葛城「あのさぁ……」

天城「…………今日は随分と調子いいですね、姉様」


始めたという意味で何周年かのなんかそれっぽい日な気はしないでもないですけど……うーん……

ありがとうございました


年表1~3は提督「俺と、高雄と愛宕」(【艦これ】提督「俺と、高雄と愛宕」 - SSまとめ速報
(>>654-656">http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1479046877/)>>654-656)
年表4・5は愛宕「私とあの人と高雄」(【艦これ】愛宕「私とあの人と高雄」 - SSまとめ速報
(>>634-635">http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1511959941/)>>634-635)
年表8・9は提督「俺と……高雄と愛宕」(【艦これ】提督「俺と……高雄と愛宕」 - SSまとめ速報
(>>146-147">http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1581775360/)>>146-147)
年表10・11は提督「俺と……愛宕と高雄」(【艦これ】提督「俺と……愛宕と高雄」 - SSまとめ速報
(>>376-377">http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1607956251/)>>376-377)
年表12・13は龍田「私とあの人と……愛宕と高雄、とその他」(【艦これ】龍田「私とあの人と……愛宕と高雄、とその他」 - SSまとめ速報
(>>238-239">http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1631714169/)>>238-239)
年表14・15は龍田「私とあの人と……愛宕と高雄、とその他」(【艦これ】龍田「私とあの人と……愛宕と高雄、とその他」 - SSまとめ速報
(>>822-823">http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1631714169/)>>822-823)
 
年表16
23/04/23 提督の誕生日(艦これ十周年)
23/05/08 雲龍の一人部屋への疑問と龍田の仮定話 提督と叢雲が噛み合ったのでエビカツパーティー 【もしも明日世界が滅亡するのなら 】 叢雲がエルデの王に 大事件発生(?)
瑞穂が明石に『アカイイト』を布教… 提督が言える最大限の侮辱 雲龍が言ってみたかった言葉と騙された戯言 クソサメクソアニメ待望中 江風が加賀に対人格闘を教わる
女の身長と提督の好み 退役後案 愛宕が何の理由も無い日のプレゼントに悩む 提督の式場選定(愛宕病み中) 世界が大分平和だと感じられる七並べと無欲無心のポーカー 
雲龍の疑問と喧嘩のバーゲンセール 横須賀:秋雲さんの手作り料理が高評価 WSがGZにウザくないウザ絡み
23/05/09 江風が加賀に対人格闘を教わる② 提督の精神的栄養補充方 新説・鶴の恩返し 旗風の辣油論 叢雲・漣のシーレーンの思い出 提督が真性のサディストだったら…
愛宕が海風を連れ込んだので提督が許されざるタイプの浮気(?) では?と感じる 横須賀:Polaの酔いどれクッキング
23/05/10 加賀の下着観 江風が加賀に対人格闘を教わる③ 付けたくない名前の話 加賀の猫部屋通い(子猫五匹は順調に成長中) 横須賀:あきつ丸からカレーパンのお土産
23/05/11 天城の“ 見た目だけは完璧なお姉様” 能代の感じるこの国のまともさ(番組編成) 明石が『墓場鬼太郎』を提督から借りる 次に観たい映画の設定のコーナー 
愛宕・高雄の返しようがない多大な愛 加賀による江風のランク付けと赤城への絶対拒否 海風が阿賀野伝授の必勝法で増援を呼ぶ(愛宕・雲龍・Littorio・山城・明石)
23/05/12 高雄の誕生日 ベッド居残り組の攻防と寝過ごした明石が気付いた事 江風の最終目標 叢雲・漣との学生生活してみたいかって話から海風が朝から大分飛ばしてる…
提督の照れ隠しと明石が参考にした人 それぞれが譲らず困惑した話と解釈一致の続かない話とBismarckルートの話 提督・高雄が(数日)外出 横須賀:五月病に罹る兵器 
23/05/13 居残り組の酒宴は最高額を更新し死屍累々... 提督・高雄の結婚後の計画 龍田・涼風の歪な信頼 デート中だが提督は仕事をしなければならず 対人格闘訓練はお休み
23/05/14 大湊警備府釜飯屋さん計画 色々あって赤城が恨みがましい演技中 今月の不謹慎(不発) あきつ丸からの緊急速報 蒼龍が迎えに来て提督・高雄緊急帰宅
蒼龍・薄雲(未登場)が特務側だと判明 涼風は待機命令を”受け取った“ので龍田と連む(山城巻き添え) 提督の理想論とそのための手札(飛龍が初登場) 赤城は外出中

23/05/14 龍田「私とあの人と……高雄と愛宕、とその他」開始
23/05/14 推定最速情報と今後の予定と提督の“ ここでこうやったらどうなるんだろう…… ”
23/05/15 提督は二航戦の演習を監督(表向き) 涼風へのアフターフォロー 叢雲・愛宕・漣は厳島”観光“へ(横須賀からはあきつ丸・時雨) 飛龍から見た雲龍 事の顛末と自己嫌悪
23/05/18 時雨・金剛の誕生日 形式上の演習がやる気無く終了 加賀の負傷観 提督の虚無映画論 厳島:あきつ丸が愛宕から聞かせないでほしい話 叢雲は提督の代わりに暗躍中
23/05/19 提督が江風に剣術指南(加賀がやる気なかったので) 身から出た鯖 猫部屋増改築 昼食は飛龍の要望が通ってカレーに 献立が変わって誰が困るのか?
23/07/06 提督の頭のおかしい深淵な問いと高雄の心配と雲龍の着替えとまとも(?)な葛城 加賀の擬態と可愛い女の擬態を忌々しく見る扶桑 蛮人の知恵 横須賀:害人会議の成果
23/07/30 アホ程暑い中提督が構ってちゃんに… 浜で提督大満足の西瓜割り・素麺・バレー大会 雲龍の語る常識人 横須賀:秋雲・時雨・春雨・速吸・鹿島の雑談(クールタイム)
23/08/03 一航戦が試したいという理由で伊勢海老の丸焼き(一人一尾) Romaがプールで一緒に泳ぐ人を探す… 憑座とした英霊(?)の話 雲龍とステテコ×氷バケツ×駄弁り
23/08/04 八月の記念日 漣の好みの話(学校物) 歴史(スポーツ?)話 為になる怖い話(カエンタケ・赤城の特務の力) 横須賀:時雨・あきつ丸の雑談(ビスコ・速吸)
23/08/05 出て行きにくい会話(天城編) 愛宕と初月くん 提督の否定(肯定) 伊14の酩言 提督の地元の友達との飲み会の締めと社会人加賀さん

23/08/08 江風が海風の年齢を疑う 暑いので中華祭り 本のタイトルと提督の夢 凄い違和感のある楽しい喪服選びと現代の世界三大(四大)宗教 
23/08/12 提督と高雄の信頼の話 提督と叢雲の面倒の少ない回答(破綻) 警備府の加害者予備軍について… 提督と赤城の取引 提督と扶桑の楽しい話 
阿賀野の家庭菜園の規模が発覚 提督と雲龍の一日分の餌 葛城・天城の姉語り 横須賀:Pola・速吸の雑談(休肝日)

23/08/13 百人の〇〇 雲龍発端の歴史話 高雄の結婚の喩え… 江風のスポーツ観 横須賀:あきつ丸・時雨の雑談(街の喫煙所) 山風(名前のみ)の生態
23/08/16 のび太くんの話 提督のこの時期になると思い出す子供頃の話とまだ見ぬ子供の話 江風の疑問 横須賀:時雨・秋雲の雑談(夢・カジノ?) 相変わらずの鈴谷
23/09/02 雲龍が史実関係に興味が出てくる 魔が差した漣 明石の出オチ話  真の運試し 本ッッッッ当に大ッッッッ嫌いなやつ 横須賀:時雨・秋雲の雑談(AIイラスト)
23/09/03 瞳孔が気になる雲龍又は最初から意味の無いお話 横須賀:化学調味料の回し者になった時雨

年表17
23/11/03 おでん風闇鍋パーティ 龍田と提督の後輩の雑談 伊19の話題から何故か葛城が採点された… 色々ゴカイがあった 警備府の陽キャ陰キャ度 終戦後の仮定話
宇宙要塞の話(江風が銀英伝一気観したので)執務室に炬燵登場 提督のコスプレ要求の傾向(漣が結論に一週間程要求) 横須賀:クソ映画信徒の会
23/11/04 休日なのでぐだぐだ 化け物体質異常活用方 海風流の姉妹の会話の導入と江風の進化先 雲龍の文明人擬き宣言 漣がAC6プレイ中 男の子の日?
23/11/05 山城の煙草事情 愛人一号と分からないという幸せ 豚しゃぶの無限の可能性 横須賀:金剛・時雨・WSの雑談(似非英国人・カフェイン)
23/11/06 提督が観た夢… 各々の素面と幻となった世紀のスープ 納得のいかない予測変換シリーズ 報告書・宿題の話から江風・海風の見た目年齢の話へ(瑞穂被弾)
23/11/07 早朝訓練 能代に何か刺さった… 
23/11/08 提督は江風・海風と本物の馬を見に北海道へ 〇〇に興味ない人たちの会話集 いいおっぱいの日だった 横須賀:鹿島・あきつ丸の密談
23/11/09 蘇る(?)世紀のスープ 北海道:味の大王へ 全員馬券は的中し海風はもう一生買わなくていいかなと思った
23/11/10 北海道から帰還 迷い野良猫を保護(?) ふと思ったシリーズ 先入れ後入れ議論 加賀の妥協 一番の動物好きは? 提督が新しい扉を閉ざしとく…
続・〇〇に興味ない人たちの会話集 脈絡の無い酒宴(加賀作サラミ第一号登場) 横須賀:乙女感ぶん投げた人種無き酒宴  
23/11/11 つまみの話、たぶん… 提督の実家から初雪の報告 道営記念の後日談 満を持してポッキーの日
23/11/21 雲龍・愛宕の多胎妊娠の話… 漣の提督の物真似 阿賀野農園拡大中 龍田・扶桑の詭弁トーク 初月・Littorioの姉妹の話 提督・漣の勃ちトーク
23/11/29 提督の好きなジャンル・雪に対する思い・覚えとくべき日付 愛宕の編み物の熟練ぷり ボードゲーム大会 ちょっとした旅横須賀:秋雲・時行(儀式)の話 月か星か...
2023/12/25 提督・愛宕・高雄はクリスマスに函館旅行へ
23/12/31 漣・叢雲の戯れ 雲龍の日常(クリスマス・褐色・幼馴染属性) Romaへの涼月からの贈り物… 来年初めの麻雀大会への暗躍 阿賀野の遊び又は権利
今まで見た中で一番気分の悪くなる拷問描写 指輪についてのあれこれ 雲龍流姉妹愛 最近の初月 提督の健全化と雲龍にとっての由々しき事態 来年の目標()  
毎年恒例の平服記念撮影 横須賀:鈴谷・GZの雑談(シュトーレン)

24/01/01 雲龍が去年衝撃を受けたこと 提督の「雲龍の好きなところ」 漣の兎について… 提督・加賀・赤城が神社に初詣
24/01/02 漣とサメ映画鑑賞 チェスで一番好きな駒は? 江風・加賀が最近ハマってること 本格的に食堂化へ 高雄の年始の気の迷い 警備府年賀状廻し
24/01/03 加賀がまた何かに影響を受けている 漣の不謹慎なこと言いたい気分(自重) 雲龍の諺と天城が新年三日目でもう壊れた
24/01/04 ご主人様検定と雲龍検定と漣検定 雲龍型それぞれの略し方 江風の競馬中心の考え方 交礼会出席準備 横須賀:秋雲・時雨の雑談(厨房の人)
24/02/07 時期を逸したものその① 雲龍の影武者は何が大変? 新妻のポーズ集お試し版  愛宕と高雄の怖い事 横須賀:あきつ丸・鈴谷の雑談(雌顔)
24/02/28 性欲減退の良い面・悪い面 昼過ぎからモツ鍋作り 漣・叢雲の彼氏いない歴=享年のお話又は幸福のお話 先日エロゲで瑞穂が知ったこと...  
横須賀:夕立・時雨・あきつ丸・鹿島の雑談(Bismarckに逢う最高で最悪なタイミング)
24/03/03 (九周年) 漣が声似てるなーって思ったヒトらの話から全員集合カラオケへ 随分と調子いい雲龍


< 願望 >






阿賀野「時々見る二階建てアパートの下が濃ゆそうなラーメン屋ありの物件とかに住みたいんだけど」

能代「五月蝿そうじゃない? 」

阿賀野「阿賀野割と五月蝿くてもどこでも寝られる方だし。
それに深夜までやってるお店の方が少ないでしょ? 」

能代「まぁ……」

阿賀野「ぶっ濃いラーメンの仕込み臭で起きて!
お昼にぶっっ濃いラーメン食べて!
夜は飲みながらぶっっっ濃い脂ぎった臭いに包まれて寝落ちしたい……」

能代「……………………」


< いや、別に悪いとかではないけど至高ではないかなって >







雲龍「ノーパンスカートは丈が長ければ長いほど良い……そうね、至言だわ」

提督「だろ? 」

葛城「何言ってんだこいつら」

天城「所謂いつもの、というやつですね」

提督「あの手繰り寄せる数瞬の期た

雲龍「太ももを伝って足首まで滴るあの感触……得難いスパイスね」

提督「…………」

葛城「解釈不一致」

天城「一致したからなんだという話ですけれど……」


< 頂、遠く >







提督「俺辛党じゃん」

高雄「まぁ……はい」

提督「唐突だけどその俺でもギリ食べられる旨味と辛味のベストエリアを生み出すことに成功したんだ」

高雄「……控えめにいってそれは神技なのでは? 」

提督「麻婆限定だけどね。…………旗風にさ」

高雄「やめた方がいいと思いますけど……あなたの精神衛生的に」

提督「いや、このまま食わせてみせる。辣油なんぞかけさせない味にしたつもりでーーーー」







旗風「む…………」

提督「…………」

旗風「…………」

提督「…………」

旗風「…………ふっ」

提督「」


< ふと冷静になったときは虚しくなりますが >







旗風「これがあなたの至高エリアですか。なんとも寂しいものですね」

提督「……………………クソ」

高雄「……………………辛党って時々馬鹿になりますよね」

松風「そんな辛さの耐久力競って何になるんだよ……」


< 各々の嗜好を求めて >







旗風「いえね、でも旗風が今まで食べた麻婆で一番美味しいです」

提督「慰め、慰めなんぞ要らねぇ……料理人は客の一番好きなものを出してこそなんだ……」

高雄「…………付き合いきれませんね」

松風「面倒臭さ」







加賀「おおう……凄い…………これは白米を無限に消費できますね」

赤城「まったくです」

初月「これを見てると……実はこの警備府で一番味に五月蝿いのは旗風なのか……? 」


< 自覚無し >







加賀「抱き抱え……いえ、撫でようとしただけで逃げるのに構わないと不貞腐れる……猫って本当に我儘ね」

明石「ソッスネ」

阿賀野「アッハイ」

漣「プ-クスクス」

加賀「?? 」


< 比喩表現ですが >







明石「つってもまぁ……加賀さんって猫科だとしても獅子とか虎の類でしょうしね。
所謂ネコちゃんではありませんよたぶん。
自覚が無いのもそれはそれであの人の好みなのかも」

阿賀野「懐く獅子、或いは阿る虎? 」

雲龍「平伏す豚に成ればいいのに」

明石「…………」

阿賀野「…………」

扶桑「…………ただの、豚では? 」


< 公式通販とか再現料理って結局欲求を不満にするだけな気はする >







提督「うーん……プレ塩の口……」

漣「大湊から! 東青森店まで! 二時間! 」

提督「まだフタサンフタマル過ぎたくらい……」

漣「これ! やるから! 食って! 寝ろぉぉぉぉっ! 」

提督「ほう……貢物としては上々……」

漣「面倒臭いなぁ……さっきまで仕事しててアルコールゼロなのに」

提督「冷凍タイプのプレ塩……生麺……おおう……」







提督「ご馳走様でした」

漣「はよ寝ろ」

提督「歯磨いたら寝るよ。……明日さ」

漣「あ? もう殆ど今日でしょうがそれ」

提督「まだ、まだギリ今日」

漣「はいはい。で? 」

提督「東青森店に行こう。味の再現レベルは確かに高いけどトッピングが少ないのは、やっぱ寂しい」

漣「あのですねぇ……? 」


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