【艦これ】提督「俺と……高雄と愛宕」 (1000)


< しかいない >







高雄「…………Zzz」

愛宕「…………Zzz」

提督「…………」

高雄「…………Zzz」

愛宕「…………Zzz」

提督「…………或いは俺しかいないとも言えるかな」

高雄「…………Zzz」

愛宕「…………Zzz」

提督「…………それでも寂しくさせてくれないんだから。愛って、凄いね」

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【大湊警備府】



提督……奴隷兼立憲君主。副業は高級将校

高雄……指輪持ち。副業で家政を担当

愛宕……指輪持ち。専業主婦になりたいらしい

加賀……指輪持ち。暴飲暴食と若干の烹炊を担当

雲龍……ピンク脳。本業は軍人ともっぱらの噂

天城……アル中気味。本業は料理人かもしれない

明石……アルコールに弱い。女にも男にも弱い

叢雲……半分位は教官。本業はさる軍人の義娘

漣……八割位は趣味人。兵器と化すバイト中

瑞穂……あーちゃん命。割と歪に愛が深い

海風……本業愛人の兼業軍人。割とあざとい

江風……酒とスポーツ位しか逃避先が無い

Littorio……プッタネスカの似合う女。ほぼ専業中

Roma……苦労人でありつつ常識人。腹筋が綺麗

龍田……処女兼クズ兼軍人兼情報屋。一つは止める予定

扶桑……本業は姉。副業は愛人っぽいが実は軍人

山城……本業と生き甲斐は扶桑姉さまの妹。割と世話焼き

阿賀野……史学への造詣が深い女の子。でも軍人

能代……姉と妹以外は割とどうでもいい。兼業妹

涼月……大体それなりに常識人。お初さんキチ

初月……中二系軍人。男装も割と嫌がらない方

涼風……真っ黒系兵器兼軍人兼バーテンダー

旗風……ツッコまざるを得ないヒト。辛味キチとの噂

松風……ツッコミ担当気味。それなりに周り次第

伊13……ツッコミ担当。時々酷いノリに乗る

伊14……ボケ担当。自分がツッコミ始めたら終わりと自認


【横須賀鎮守府】





金剛……割と擦れていない。消去法ではない人気者

霧島……周囲に染められない辺りが軍人の誉れっぽい

時雨……狗。或いは犬。性格的には猫。たぶんネコ

春雨……三つ上の姉には強く当たって当然らしい

浜風……変にやさぐれはしない代わりに優しさも限定的

鈴谷……誑し。或いは日陰者や落伍者の太陽

鹿島……理想主義者。フラれたら好かれた

若葉……屋上同盟。義に熱いメンヘラ予備軍

Graf Zeppelin……屋上同盟。淑女に絆された軍人

Warspite……兵器を軍人に昇華させた自負有り。何割かは淑女

Aquila……面白くないことの敵。面白いことも最近は敵気味

Pola……赤城の犬

大淀……レズでも腹黒でも懇篤でも無い。眼鏡。

那珂……真の常識人兼世話人兼盛り上げ役。軍人は仮の姿

満潮……姉妹と友人とさるヒトに屈折した愛を持つ





あきつ丸……素直になれないお年頃。主兵装は片手サイズ


【大湊警備府長期移籍中】


赤城……赤城さん。余暇中なのか潜伏中なのかそれ以外なのかは誰も知らない。



【大分前の何か】


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雲に身を任せよ

【艦これ】提督「この絶望的な海へと」【あんこ】
【艦これ】提督「この絶望的な海へと」【あんこ】 - SSまとめ速報
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よくないかもしれない

【艦これ】うちの鹿島がなんか違うけどそれがいい
【艦これ】うちの鹿島がなんか違うけどそれがいい - SSまとめ速報
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< 深夜の愉快な女子会 >






伊13「龍田さんとか、山城さんとか……皆口が上手いですよね」

雲龍「まぁ……でも何か言われたら取り敢えず“ そんな身体してるくせに偉そうに ”って言い返せばいいと思うわ」

伊14「はい? 」

雲龍「えーと……天城? 」

天城「えー……姉様、いい加減あの人を勝手に天城のベッドに招待しないでください」

雲龍「何言ってるのよ。そんなふしだらな身体してるくせに」

天城「……」

雲龍「どう? こうやればいいの」

伊13「……」

雲龍「うん? 」

伊14「ただ単に馬鹿らしくなって呆れてるだけかなーって……」


< 本日はカーテンフォール >







伊14「というか天城さんはまだしもイヨたちは龍田さんとかにそんなこと言えないですよー」

伊13「雲龍さんは、大丈夫かも、しれないけど」

雲龍「なんとかなるものよ。ね? 」

天城「天城も実際は言えない側ですけれどね。
……山城さんはいいですけど龍田さんは一応純潔守っているのでは? 」

雲龍「処女のくせにそんな身体して説得力無いわね、もうこれでいいわ」

伊14「えー……? 」

伊13「次の瞬間、どんな顔されるか……雲龍さんはそれが見たいだけかもしれないです、けど」

天城「実際無いように思えてきましたけれどね。ねぇ龍田さん? 」

龍田「大事なものは最後にいただく派なの。……ふふ」

伊14「」

伊13「」


目標は一年で次に移ること

ありがとうございました
またよろしくお願い致します


< 攻防的なセカンドヴァージンといいますかなんといいますか >







雲龍「ふぁ……おはよう」

天城「おはようございます姉様。昨夜はあの人と? 」

雲龍「と、明石ね。……久々に明石と遊んだわけだけれどね天城」

天城「ええ」

雲龍「レズ能力が上がっていてちょっと驚いたわ」

天城「はい? 」

雲龍「明石と瑞穂ってどれぐらいの頻度で寝ているのか知らないけど凄かったもの」

天城「うぅん? 」

雲龍「しかもいつの間にか瑞穂がタチになっているのね。面白いことしてるみたい」

天城「はぁ。……この後朝食で瑞穂さんと目合わせられなかったら姉様の所為ですからね」


< 倫理という供物 >







雲龍「でも本当に凄かったのよ。明石も女優になれるわ」

天城「はぁ。相手を楽しませられる反応とかって意味ですか? 」

雲龍「そうね。変な硬さなんてもうどこにも無い」

天城「それって羞恥だとか背徳感とか……行為そのものへの良心や倫理観みたいな大事なものだと思いますけれど」

雲龍「そんな役に立たないものは捨て去ったのよあの子」

天城「まぁ、天城も十分残っているとは申しませんが……多少は残しておいてほしいものです」

雲龍「明石に言いなさいよそんなの」

天城「姉様に、言っているんですよ」

雲龍「え? 」

天城「まさかあの為体を素の状態だとおっしゃ……姉様ですしねぇ……」


< 膜というよりは、壁 >







江風「姉貴って妙に変な言葉遣いすることあるよな」

海風「そう? 」

江風「貞操は奪うものだぜ? 破るものじゃない」

海風「江風に対してなら破るで正しいし江風が自分で言うなら破られるが正確だよ」

涼風「まぁ、そうだね」

江風「…………は? 」


< 普通に片手で持ってきました >







雲龍「実は私とあなたって一番好きなところが同じなのよ」

漣「はぁ? 雲龍さんと共通点有るとか汚点なんすけど」

雲龍「失礼な。……ベッド、一番好きでしょう? 」

漣「……なるほど? 」

雲龍「まぁ、大概のヒトも人間も同じだと思うけれど」

叢雲「それで構わないけれどね、他人のベッドに物立て掛けてどっか行くのはやめてほしいわ。はい」

漣「お、忘れてたんだよねー。せんきゅーむーちゃん」

叢雲「むーちゃん言うなっ」

雲龍「可愛らしくていいじゃない。……どうやったら艤装を忘れておけるの? 」


< 平和といえば平和 >







漣「えー? 忘れねーです? 」

叢雲「忘れるのはあなたか江風くらいよ」

雲龍「そもそも何かに使ったとして消すわよね。
片付けるまでもなく虚数空間にいくんだから」

漣「まぁ、そうなんすけども。ちょっと他に踏み台無くて。使った後急に別の用事できたんですよ」

叢雲「踏み台なんて何に使ったのよ」

漣「投げナイフの練習してたら天井に刺さっちゃって」

叢雲「はぁ? あなた共用の部屋でそんなもの投げて剰え天井傷付け

提督「あ、漣ー。あのナイフ中々グリップが良用事思い出したわじゃーなー」

叢雲「馬鹿男ォ! 」

雲龍「やれやれ馬鹿な男、ってところね。……普段はもっと駄目なところで駄目だけれど」


< 童心沸き上がるシャープ >







提督「や、ちょっとバレンタインのお返しにきたもの見てコレクション引っ張り出してきまして」

雲龍「色々疼いてついでに漣に見つかってしまったわけね」

漣「そーいうことー」

叢雲「はぁ。別にその辺は何も言わないけどもう少し場所を考えて二人でやってほしいものね」

提督「悪かったよ。……どう? 結構気に入ってる意匠なんだけど」

漣「いいんじゃないです? 漣の手には少し大き過ぎですけど」

提督「そっか。……何? 」

雲龍「バレンタインのお返しが即行来るなんてBismarckでしょう? どんなの送ったの? 」

提督「や、え、……あー…………」

雲龍「ここでは手作りのケーキだったけれど……ふふ、あなたたち二人も興味、あるでしょう? 」


< datの如く >







漣「と、ヤツは仕事に逃げやがったわけですが」

叢雲「ちゃんと仕事するんならもうあれでいいわ」

雲龍「そう……よっぽど言いたくないハートに近い部分のプレゼントだったのね。
分かっていたけれどかなり、妬けるわ」


< ハンドルは誰にも握らせないが >






叢雲「分からなくはないけど……過去の女なわけでしょう? 」

雲龍「今の女がつまらないことに拘泥わるなって? 」

叢雲「そこまでは言わないわ。寧ろ何をしても勝てっこないんだから忘れなさいよ。
綺麗な過去として心に残ったものに勝とうなんて無駄な足掻き」

雲龍「……ママは厳しいこと」

叢雲「これでも伊達にアレのブレーキはやってないの」

漣「漣はウィンカーくらいかなぁ。や、それともワイパーとか……うぅん……」






愛宕「自分はステアリングくらいでしょうかって……冗談なのは分かるけどそれで意味が通ると思ったの? 」


< 本人不在恋愛会議 >







春雨「暴露たんだ」

浜風「早いですね」

時雨「そうだね。でもほら、満潮って分かりやすいだろう? 」

春雨「うん」

浜風「可愛らしいところというか羨ましいところというか」

時雨「……」

春雨「……」

浜風「……」

時雨「……目を逸らさないでよ。曲がりなりにも満潮と鹿島さん両方に相談され……おーい、逃げないでよ本当……」


< もう全部似たような返しでなんとかなる >







春雨「って言われてもね……何かできることなんてある? 」

浜風「無いですよね。精々満潮の背中を押して結果を見るくらい」

時雨「冷たいこと言うね君たち」

春雨「時雨ちゃんの妹だからね」

浜風「あなたたち姉妹に毒されてきたのね私」

時雨「あのさ……」


< テコでも自分では >







春雨「まぁ、強いてやれることといえば」

時雨「うん」

春雨「鹿島さんが女の子でもイケるかどうか探るくらい?
満潮ちゃんのことを好きかどうかはこの際どうでもいいとして」

浜風「前提条件が成り立たないとどうにもならないものね」

時雨「だよね。…………春雨」

春雨「ヤ」

浜風「私も遠慮しておきますよ」

時雨「だろうね」

春雨「…………」

浜風「…………」

時雨「…………詰んだ」


< グラスでもゆっくり傾けつつ >







GZ「Bismarckのやつ……全て持っていけとばかりに斉射していたな」

WS「頭にくるくらい正確だったわね。遂に演習でも本気を出すよう宗旨替え? 」

GZ「いや、どうも手紙を受け取ったらしいぞ」

WS「は? 」

GZ「ついでにチョコレートも。三日前から異様なやる気に満ちていてな。
漸く今日が好きに動いていい戦闘演習だったわけだ」

WS「なるほど……あれも割と単純なのね。誰かにプレゼントを贈られて喜ぶなんて」


< 渡し渡され返し返され >







GZ「まぁ、そんなに単純な話でも関係でも状況でもないだろうが……そうだな」

WS「…………」

GZ「…………」

WS「…………別に三月十四日までお返しを待つ必要も無いわけよね? 」

GZ「まぁな。…………ふふ、それでは返してもらおうか、レイディ? 」


ありがとうございました


< 嫌なわけでもないけれど >







WS「ん……実にいい目覚めね、伯爵」

GZ「実に疲労感のある目覚めだよ、レイディ」

WS「それがあなたの責務を通した報酬でしょう? 」

GZ「ふん……」

WS「ふぁあ……」

GZ「……淑女の見せる態度ではないと思うが」

WS「あなただから見せる姿ですもの。……それはそれでいい女ではなくて?
淑女に拘泥わりたいわけでもありませんし」

GZ「さてな。…………」

WS「…………」

GZ「…………またBismarckに揶揄われるな。それだけは、気が重い」


< price less >







WS「ふぅ……あなたの淹れるコーヒー、温かくて好きです」

GZ「コーヒーは基本的に温かい飲み物だが。アイスの方が良かったか? 」

WS「そういうことではなくて。……さっきのお話ですけれどね」

GZ「ん? あぁ」

WS「Bismarckってそんな下世話なこと宣うわけ? まぁ、良く言えば豪快というか姐御肌? かもしれないような」

GZ「いや……なんというかな、上手い言葉は見つからんが近い言葉で表すなら」

WS「表すなら? 」

GZ「陰湿だな。しかも嫌味が感じられない」

WS「うぅん? 」

GZ「あぁいった言葉遣いや言葉遊びをどこで覚えてきたのやら……私では永遠に勝てないところだ」

WS「ふぅん? ……あれが酔ったときにでも、訊いてみたいものね。鉄血宰相の寝物語、なんて」


< 悪魔の提案 >







阿賀野「そーいえば瑞穂さんって明石さんと結婚したいの? 」

明石「は? 」

瑞穂「できるものなら是非したいですね。あんな紙切れ、だとかおっしゃる方もいますけれど形は形、証は証ですから」

阿賀野「ふぅん……提督さんに頼めばなんとかしてくれそうじゃない? 」

瑞穂「まぁ……いえ、無理だと思いますよさすがに。可否ではなくて瑞穂の頼みでそこまでは」

阿賀野「明石さんに頼んでもらえばいいじゃん」

明石「」

瑞穂「…………ほう? 」


< 悪魔の提案 >







阿賀野「そーいえば瑞穂さんって明石さんと結婚したいの? 」

明石「は? 」

瑞穂「できるものなら是非したいですね。あんな紙切れ、だとかおっしゃる方もいますけれど形は形、証は証ですから」

阿賀野「ふぅん……提督さんに頼めばなんとかしてくれそうじゃない? 」

瑞穂「まぁ……いえ、無理だと思いますよさすがに。可否ではなくて瑞穂の頼みでそこまでは」

阿賀野「明石さんに頼んでもらえばいいじゃん」

明石「」

瑞穂「…………ほう? 」


< ありがたい回答 >







提督「無理だな。悪いが俺にどうにかできるレベルじゃない」

瑞穂「残念です」

提督「似たようなものを用意したり無理矢理認めさせることはできないこともないだろうが」

瑞穂「それでは意味がありませんもの」

提督「だよな。変な力で得た変なものじゃ駄目だろうそういうのって」

瑞穂「ええ。恥ずかしい言い方をするなら愛の力で得た二人の普通、とでも申しましょうか」

提督「あぁ。…………欲しいよなぁ」

瑞穂「…………はい」







阿賀野「さすがにホッとしたような顔するのは酷くない? 」

明石「誰の所為だと……まぁ、悪いのは確かに私ですけどねぇ」


< 汚染 >







阿賀野「あ、そっか! 婚姻届が受理されると明石さんは不倫で訴えられるもんね」

明石「や、えぇ……? 」

高雄「……そういう問題では無いと思いますけれど」

伊13「阿賀野さん、変なものでも、食べたの? 今日、なんか変ですよ……? 」


< 衒い無く >







阿賀野「うーん……ストレス? 」

能代「能天気な顔で食っちゃ寝して時々水泳して気が向けば提督と妙な歴史談議を楽しんで。どこがストレスなの? 」

阿賀野「矢矧と酒匂に会えないこと」

能代「! …………」

阿賀野「うん? 」

海風「なるほど。…………阿賀野さんってこういうところ侮れないですよね。それが本音に見えるところも含めて」

阿賀野「うん? 本音だけど? ……なぁに? 」


< 神話と歴史って親和性高いから…… >







愛宕「まぁ……会う頻度だけで言えば私たちの彦星って摩耶と鳥海よね」

高雄「あの子たちがアルタイルならあの人はヘルクレス座ね」

愛宕「うん? 」

高雄「織姫、まぁベガね。これを含む星々がこと座になる前はハゲタカって呼ばれていたわけ」

阿賀野「それをデネブのいるはくちょう座、アルタイルのわし座諸共殺したのが提督さんなんだよねー」

高雄「まぁ、こと座になった後も持ち主が殺されて流されていた琴のことだけれど、ベガ」

愛宕「あ、そう……ロマンスの欠片も無いわねこの姉二人」


ありがとうございました


< 止まらない >







漣「メイドキャラがいねーですよね」

提督「……」

漣「や、そんな警戒した顔しなくても。……いねーですよね? 」

提督「まぁ……いないな」

漣「褐色キャラもいねーですよね? 」

提督「ん、んん? キャラ……? 肌色ってキャラか? 」

漣「ついでに当然の様にロリペドもいねぇ。つまり無乳どころか貧乳すらいねぇ」

提督「? 」

漣「ご主人様はハーレム主人公の自覚が足りない!
主人公の甲斐性だけじゃあ読者視聴者は着いてきてくれないんですよ! 」

提督「……何言い始めたんだこいつ」

叢雲「さぁ……」

漣「大体ご主人様は鈍感力が足りなさ過ぎでーーーー


< 止めない >







提督「こいつが創作系ネット系で壊れるのって大概長時間ゲームした後だよな」

叢雲「もっというと秋雲とか夕張とチャットしつつのときね」

提督「ほーん……」

叢雲「あ、このクッキー美味しい。誰の? 」

提督「愛宕じゃねぇかな。明日訊いておく」

叢雲「頼むわ」

漣「痴女とか誘い受けとかメンヘラとか中二とか良いキャラは揃ってるんだけどなー。惜しいんだよなー! 」

提督「これであいつ手作りとかだったらもう本気で店出すべきだよな」

叢雲「本当そうね。味も見た目もパーフェクトよこれ。……あ、それ私の」

提督「あん? 」

漣「これはこれでジャンル的にはいいのかもしれないけどつまんねぇですよ! つまんねぇ! ねぇ?! 」


< 止めようも無い >






愛宕「何あれ」

高雄「さぁ? あの人と叢雲さんはもう好きに叫ばせてクッキーの話続けるみたいね」

加賀「確かにこのクッキー美味しいもの。……愛宕、これ本当に美味しいわ、ありがとう」

愛宕「え? まぁ、別に……遂に演説し始めたけどあのままなの? ねぇ? 」


< 似合うかなとか >







高雄「といってもそこまで五月蝿いわけでも」

加賀「好きにさせてあげなさいよ。……私たちになれるのはメイドと褐色の方ね」

愛宕「肌焼くのヤだし……メイドだけ? 」

高雄「焼いても身体機能の異常励起と恒常性機能で元に戻る筈ですけれど楽なのは、メイドですね」

加賀「…………」

愛宕「…………」

高雄「…………何故、私を見るの? 」


< 本気で似合わないものを探すのも楽しいかもしれない >







雲龍「加賀さんだとAV臭が酷過ぎますし」

加賀「……それは私が見た目年齢的に似合わなさ過ぎて作り物臭いということかしら」

雲龍「そういう意味ではなくて……自分で言うのもなんですが私と加賀さんならメイドは私の方が違和感少ないと思うんです」

愛宕「分からなくもないけど」

雲龍「でも私よりも高雄の方がもっとこう、フィット感があると言いますか」

高雄「うぅん……」

海風「ようは下品にエロいかそこはかとなく淫靡なのかってことですね」

雲龍「そうそれ。……ある種褒め言葉ですよ? 」

高雄「……はぁ」

加賀「…………嘘を感じられないあなたの考え方本気で怖くなってきたわ、最近」


< さすがに無理だろう、なんて >







雲龍「そろそろあの人一回くらい記憶喪失になってみてくれないかしら」

天城「はぁ? 」

雲龍「キャラって結局それまでの積み重ねと認識でしょう?
ルックスだとかに左右される部分もあるでしょうけど」

天城「まぁ、そうですね」

雲龍「例えば私がねっとりバキュームするのと加賀さんがするのであれば加賀さんの方が唆るし映えると思わない? 」

天城「……分からないではありませんよ。例えの酷さは兎も角」

雲龍「定期的に都合良く初夜前まで記憶喪失になってくれれば次はいっそ清楚キャラになるのに」

天城「……………………」


< 前科者 >







山城「私が清楚になるよりも遥かに難しいわね」

扶桑「ゼロ近似といって差し支えない程度でしょう」

雲龍「やってみないと分からないでしょう?」

山城「分かり切ったことに付き合う程こっちも……待って」

雲龍「? 」

山城「明石なら本当にそういうクスリつくれるんじゃない?
記憶喪失は無理でも一時的に意識を混濁させる様な」

扶桑「……山城? 」

雲龍「キメセクみたいな。……駄目」

山城「何故? 私はやろうと思わないけれどあなたくらい堕落したクズ女ならしてもおかしくな

雲龍「二度目は無いって釘刺されてるのよ、高雄に」

扶桑「……」

山城「……今回ばかりはあの男が不憫でならないわ」


< 従順なる主人 >







Littorio「世話のかかる相手の方がなんだかんだと気に入られやすいものではありますけれど」

高雄「方向性は違えど大体世話のかかる面子よね。……私も含めて」

Littorio「除くなんてとてもとても。……あの人って実はただの病的な構いたがりなのでは? 」

高雄「その気配はあるけれど、あの人あれはあれでこちらが積極的過ぎると受けになれるのが一番凄いと思うわ」

Littorio「あれで割に従順なのですよね、ストレートな感情にはもう為す術無くというか」

高雄「良いところ、というか美徳だけれどね。
…………素直にならなければならないのは寧ろ私たちというのが、一番難しいところ」


< 重巡の主人 >







Pola「ふぇっくしゅんっ……ほぇ……」

Aquila「また盛大に可愛らしいくしゃみね。噂でもされた? 」

Pola「んぇ~……これは赤城の所為でしょうねぇ~……感覚で分かりますぅ」

Aquila「……はい? 」


< 魅入られる >






赤城「ふふ……あれはあれで中々…………お酒の趣味もお料理も……言葉で嫐る甲斐もありましたね」







江風「ひえっ……何あの顔」

涼風「こっわいなぁ。分かりやすく手酌で瘴気漂わせてるんだし誰かに絡みたいだけだろーけど」

海風「本気なら無表情か微笑だもんね、怖いヒトって」

阿賀野「でもそもそもあんな顔できる時点で……ねぇ? 」

能代「そうね。…………あぁ、目、合っちゃった……」


ありがとうございました


< 考課って大事だからね、仕方無いね >







提督「うぃーっす。出迎えご苦労」

あきつ丸「仕事ですからな。雲龍も久方振り」

雲龍「ええ、久し振り。私はよく分からないメディカルチェック受けてくればいいのね? 」

あきつ丸「あぁ。自分もよく分からんが大淀が連れて行ってくれる」

大淀「お疲れ様です。正味三十分もかかりませんので」

雲龍「ふぅん……」

提督「じゃあよろしく。俺も看護師の皆さんと戯れる方がよかったなぁ」

あきつ丸「要望があれば女くらい侍らせてもいいのでありますがね。……殿下の評価は兎も角として」


< 与太話ですがね? >






大淀「あんなことを言っていたけれど」

雲龍「ええ」

大淀「殿下の評価なんて女侍らせたくらいで変わらないですよね」

雲龍「そうね。あきつ丸の評価、というか気持ちの問題」

大淀「女侍らせて遊んでるあの男の近くに直立不動で立つあきつ丸」

雲龍「中々シュールで面白そうね」

大淀「ええ」

雲龍「…………」

大淀「…………」

雲龍「…………あの人意外の高官で経験がありそうで少し、不憫ね」


< 他方寒々とした廊下組 >








提督「あぁ……ダル……」

あきつ丸「殿下にお会いすることを心待ちにする武官も多いのでありますがね」

提督「拝謁とかその類はちょっと好きじゃない」

あきつ丸「ギリギリ不敬罪ではないが不興を買う発言ですな」

提督「知るかそんなもの」

あきつ丸「自分は殿下の狗、でありましたかな。提督殿の言葉によれば」

提督「告発でも用意するんなら狗じゃなくてネコにしてやるよ」

あきつ丸「戯れを。……一つ。理解しているとは思うが」

提督「……うん? 」

あきつ丸「随伴の指定がそもそも異例だが……。
高雄や愛宕ではなく、明石や加賀、Littorioや赤城ですらなく雲龍、というところをもう一度考えるべきであります」


< 検診中もずっと隣でした >







雲龍「もう、終わり? 」

大淀「ええ。談話室あたりにでも行っていてください。私はここでお別れです」

雲龍「ん……」

大淀「……何? 」

雲龍「何も」

大淀「そう……」

雲龍「……」

大淀「……」

雲龍「……取り敢えず、胸元を見るのはもう止めてくれるかしら」

大淀「! 」


< 澱んだ曇り空でも眺め上げながら >








龍田「フ-……どしたの? 私しかいないわよ? 」

涼風「そりゃあ常喫してるのなんて提督と龍田さんしかいねぇしな。一本くれない? 」

龍田「いいけど自分で点けてね」

涼風「はいよ。……フゥ-……」

龍田「…………ふぅ」

涼風「ふふ……」

龍田「うん? 何? ライターくらい貸してくれてもって? 」

涼風「いーえ? 何にも後ろ暗いこととか無くさ、単純に吸いたくなっただけなんだよ。
それなのに妙に警戒される自分に笑えてきた」

龍田「そ。…………それすら穿って見て警戒度上げる私と、どちらがまだまともかしらねぇ~」


< 耐性は高いつもりで生きていたのだけれど >







雲龍「本気で眠くなってきたわ。早朝に起きて輸送機乗せられた上にそれ待ちでお酒も飲めなかったのよ? 」

時雨「ついでに誰かと絡まって遊んでるわけにもいかなかったと」

雲龍「さすがに、ね。あの人の頼みだったしもう予定に組み込まれていたから」

満潮「アルコールもベッドも一日くらいどうとでもなるでしょうが」

雲龍「当然よそれは。中毒でも依存症でもないし。でもね、満潮」

満潮「あん? 」

雲龍「一度知ってしまうと酷く寂しさを覚えてしまうものなの。
アルコールのキツい刺激も、肉と粘膜の優しくてインモラルな接触も」


< 最も身近なサンプルと二番目に身近な材料 >








漣「あー……HP全回復したこの後も余裕で戦える」

叢雲「ゲームで疲れてお風呂で回復してまたゲームするわけ? 」

漣「ヤって疲れて寝て回復してまたヤるのと大して変わらないでしょ」

叢雲「ゲームっていうのは女並にケアと機嫌取りが必要なの? 」

漣「そんなわけ。しかも基本的に続けた分努力した分分かってくれるよ、ゲーム」

叢雲「最高のパートナーね」

漣「でしょ? 」

叢雲「ええ。……その辺あいつが本気で凄いと思うところなのよね。私自身女であるが故に、というか」


< 相談してみました >







雲龍「何となく愛情向けてしまえばいいのよ。
化物なんて基本愛に飢えてるんだから簡単にヤれるわ」

満潮「じゃああんたは向けられたらヤらせるわけ? 」

雲龍「私も勿論化物だけれど残念ながら愛はそれなりに足りてるの」

満潮「あっそ……。その何となく愛情向けるのが難しいって話なんだけど」

雲龍「……? 」

満潮「……」

時雨「素の顔に見えるのがまた」

春雨「こういうアンニュイというか佳い女風のときは雲龍さんって本当に信じられないくらいカッコいいんだよね」

浜風「まるでそれ以外のときがあるような……いえ、それはもう派手にあるでしょうけども」


< 前途多難恋愛洋への航海 へ、いざ >







満潮「そ、そもそも! 」

雲龍「大声出さないでよ、早起きの所為で眠いの」

満潮「知ったことじゃないわそんなの」

雲龍「あのね……一応あなた相談の体じゃないわけ? 」

時雨「僕も通った道だよその遣り取り」

雲龍「そんな……ショックだわ。時雨と同じなんて」

時雨「あのねぇ……」

春雨「これも一回やった遣り取りだね。……結果も同じに終わりそうだなぁ」


< あくまでそれなりにきっと真剣 >







雲龍「ふぁ……で? 」

満潮「はい? 」

雲龍「そもそも、何? 」

満潮「あ、あぁ……私は別にヤるとかそういう肉欲みたいなのはどうでもいいの。
単純に好きなだけだし単純に好きになってほしいの」

雲龍「そう……我ながら相談の適任だとは思えないけど、私」

時雨「まぁ……」

浜風「私たちも満潮がここまでピュアだとは思いませんでしたし」

春雨「ピュアってよりちょっと痛いよね」

雲龍「持論だけど相手の何もかもが欲しいと思えないようなのは恋とも愛とも呼べないわ。
それはただ恋に恋している自分に酔いたいだけ」

満潮「…………」

時雨「君たちちょっと容赦無さ過ぎだよね。……僕もまぁほぼほぼ同意見ではあるけどさ」


< 面倒(面倒) >








雲龍「というかもう面倒ね。考えるようなことも無いわ」

満潮「あっそ。あんたにちょっとでも訊こうと思った自分が馬鹿だっ

雲龍「鹿島ー、ちょっといい? 」

満潮「っふぁいっ? 」






鹿島「はい? なんでしょう、というか雲龍さん来てたんだ」

雲龍「あの人のお供ね。同じ誕生日の誼みで訊くんだけど」

鹿島「確か実艦なら私が四歳年嵩ですね。……何ですか? 」

雲龍「私のこと、好き? 」

鹿島「……はい? 」


< 愉快な仲間たち >







満潮「はいぃ? 」

浜風「ひっどい形相」

時雨「や、物凄い速度で逃げたのは兎も角満潮まだ大分近くにいるからね? 」

春雨「それとも予想通り満潮のことどう? なんて訊いてほしかった? 」

満潮「そうじゃな……そうじゃなくてね……えぇ……」

浜風「これだから頭の螺子を無くしたヒトたちは」

春雨「さすがに雲龍さんと同列はアレだけど……まぁ、仕方無いね」

時雨「あれはあれで僕の欲しかったものを結構持ってるわけだし」

浜風「理解はできますが」

春雨「本当ね」

満潮「…………もういい。なるようになると思うしか、ないわね。はぁ……」


< 日々是女優 >







鹿島「えーと……うん? 」

雲龍「私これでも女にだって割に好かれる方よ? 趣味じゃなかった? 」

鹿島「趣味とか趣味じゃないとかそういうことじゃあ……」

雲龍「今更倫理なんてもの大切にするわけ?
別にあなたの一番大切な意志だとか理想を捨てろ、なんて言ってない。
単に少し寄り道をして溺れてみましょうっていう話」

鹿島「ん……近いです、雲龍さん」

雲龍「あなた、小柄なのね。大きいとは思っていなかったけれど……本当に、小柄」

鹿島「…………っ」

雲龍「ねぇ、おしえて? 私のこと、どう思ってるの? 」

鹿島「みっ、耳元で囁かないでください」

雲龍「あなたが嫌がっているのならもうしないけれど……そうは見えないもの」

鹿島「それは……」

雲龍「…………うん? 」

鹿島「…………」

雲龍「…………」

鹿島「…………」

雲龍「…………」

鹿島「……………………ふぅ、酔ってはいないようですけれど、楽しいですか? 他人の純心弄んで」

雲龍「それはもう。…………ふふ、色々と、楽しいわ」


< 唖然というには少し末期的な >







満潮「」

浜風「……」

春雨「いやー……あんな自然な動作でソファに押し倒せるものなんだね」

時雨「流れるような動きだったね。アレで鹿島大先生が頷いたらどうしようかと」

満潮「」

春雨「フリーズしてるね。仕方無いかもしれないけど」

時雨「まぁね。……あれもどっかのクズを堕とす流れるなんだろうなぁ」


< 伝わるかなとかそんな感じ >







鹿島「ふぅ……時々なら、こういう刺激的な遊びもいいかもしれませんけど」

雲龍「疲れるって? 」

鹿島「ええ、本当に稀なら楽しめても、私には根本的に合わない遊び」

雲龍「似合うと思うけれど」

鹿島「そう? いえ、雲龍さんは褒めているつもりかもしれませんけど私には要らない称賛ですから」

雲龍「それは残念ね」

鹿島「ふふ……私、他に好きなヒトがいるんですよ」

雲龍「ふぅん? 」

鹿島「だから、雲龍さんとは遊べませんよ。これでも、一途なんです」

雲龍「それは何となく分かるわ、悪かったわね」

鹿島「いえいえ。想像していたよりもずっと話しやすいヒトで安心しましたよ、雲龍さん」

雲龍「……そう。…………遠回しにあの子をフったつもりなのでしょうけれど余計面倒なことになったわね、私」


< 吹き抜ける風の様に >







満潮「」

雲龍「ふぁ……ただいま」

時雨「おかえり。帰り道はあっちだよ」

雲龍「もう用済みってこと。……それは? 」

満潮「」

時雨「色々とフリーズ材料が有り過ぎてさ」

雲龍「それはお可哀想に」

春雨「大概は雲龍さんの所為で発生しましたけどね」

雲龍「そんなこと言われても。……満潮? 」

満潮「…………なに? ちょっと気分良くないんだけど」

雲龍「振り向かせたい女がそっぽ向いているなんて、幸せね。頑張んなさい」

満潮「……は? 」


< 想い愛せるという禍福 >







雲龍「迎えが来たから。じゃあまた機会があればね」

満潮「はい? 」

時雨「じゃあね。次はお菓子以外のお土産頼むよ」

春雨「これ美味しいと思うけど……また」

浜風「私はこれと同じで構いません。また生きていれば」

雲龍「ん……私もずっと頑張ってるつもりだから。
いつか二人で笑い話にできればいいわね」

満潮「…………」






時雨「今の満潮には嫌味に聞こえたかな? 」

浜風「かもしれませんね」

春雨「あんなにカッコいい微笑み方で男の人の腕掴みに行かれちゃね。
……あれで一途といえば一途なんて、なんて卑怯」


< ちっぽけで大切な対抗心 >







提督「なんか妬けることしてたね」

雲龍「見てたの? 」

提督「途中で止めさせるのも面白くなさそうだったし、最後まで見てみたかったから」

雲龍「鹿島を最後まで堕とせってこと? 」

提督「やめとけ。面白そうだけど」

雲龍「ま、あれで意志は固そうだし。少し時間はかかりそうだものね」

提督「お前が言うんならそうなんだろうな。……帰るぞ」

雲龍「遊んで行かないの? 」

提督「行きたいところがあるならまぁ。明日の昼までに帰れるなら別にどこでもいいぞ」

雲龍「ふぅん……私もどこでもいいわ。しっかり楽しませてくれるなら」

提督「はいはい。…………期待しておけ。高雄たちを妬かせるようなとこ、連れてってやるよ」


< 誰かのいない夜寒にぽつり >







山城「ふぅ……そろそろ日を跨ぎますね。寝ましょうか? 」

扶桑「ええ。……ねぇ、山城」

山城「はい、姉さま」

扶桑「…………」

山城「…………」

扶桑「…………」

山城「…………? 」

扶桑「……………………心が、寒いの。暖めて、もらっても? 」


ありがとうございました


< 性Xノ癖歴 >







山城「おはよう、龍田」

龍田「おはよ。……あなたが先に暗くない挨拶をしつつ私の名前まで呼ぶなんてね。
不気味過ぎて遂にこの世の終わりかと思ったわ」

山城「そ……ここ最近で一番気分がいいの」

龍田「ふぅん? まぁ、理由は聞かなくても分かるから要らないけど。要る? 」

山城「一本、貰うわ。……フ-……」

龍田「フゥ……」

山城「…………」

龍田「…………」

山城「ふふ……あぁ、もう…………悪いわね、変な笑い方して。勝手に湧いてくるのよこれ」

龍田「それはそれは。…………ここまでくると山城より扶桑の方が怖いわね。何があったのかしら」


< 厨房にて、二人 >






扶桑「ふぅ……おはようございます、加賀さん」

加賀「ええ、おはよう」

扶桑「…………」

加賀「…………」

扶桑「…………」

加賀「…………」

扶桑「…………」

加賀「…………何があったか聞いてあげるからその微笑で私を見続けないでくれるかしら、怖いわね」


< 怖い程にズレも無く >







満潮「…………はぁ」

時雨「食事中に目の前で溜め息なんて吐かないでくれるかな。
ただでさえ隣にあきつ丸がいるのに余計暗くなる」

あきつ丸「それは申し訳無いことをしたな。先に座っていたのは自分だが」

時雨「ぼっちでもそもそ食べてた君の隣に座ってあげたんじゃないか」

あきつ丸「先程まで目の前に鈴谷と熊野がいたのでありますよ」

時雨「あまりの暗さに逃げられたのかい? 」

あきつ丸「ハンッ、時雨殿ではないのだからそんなことはせんよ」

時雨「どうだか」

満潮「あなたたち……よくもまぁ悩んでいそうな女の前で普段通り無駄口叩けるわね」


< 無性に叫びたい気分に >







時雨「許してくれよ。これでも僕たち親友同士だからさ」

あきつ丸「犬と猿も羨む程のな」

鈴谷「あきつちゃーん、部屋片付けたから来ていーよー」

あきつ丸「あぁ、食器を片付けたら土産でも持って行くであります」

鈴谷「はいはーい。熊野と待ってるねー」

あきつ丸「ん。……どうだ時雨殿。自分は一人ぼっちではないでありますよ」

時雨「何さその勝ち誇った顔」

あきつ丸「別に。ただの事実を告げただけだ」

時雨「そうかい。……行きなよ、鈴谷さんに捨てられたら君の友人なんてこの世のどこにもいなくなるんだから」

あきつ丸「そうだな。……ご馳走様」

時雨「あ、そうだあきつ、言い忘れてたんだけどさ」

あきつ丸「ん? 」

時雨「僕も鈴谷さんに呼ばれてるから、よろしくね」

あきつ丸「…………」


ありがとうございました


< にゃんにゃんにゃん >






加賀「…………くっ」

阿賀野「いい加減諦めればいいのに」

能代「別に心底から嫌われているわけでもないのですから」

加賀「それでもね、地道なコミュニケーションが……あっ」

天城「……近寄る度に逃げられるのはコミュニケーションと言えるのでしょうか」







赤城「…………」

雲龍「…………」

提督「? なんだ? 」

山城「嫌われ過ぎて出禁と好かれ過ぎて今だけは出禁の図」

江風「えぇ……」


< プリミティブで根源的な瑕疵を突かれる様な >








雲龍「まぁ、別に私はどうでもいいと言えばいいけれど」

提督「気付いたら部屋にいるもんな」

雲龍「最近だとあなたがいても来るものね」

提督「もう空気さえ読まないよなあいつ」

赤城「つまりあなたと寝てケダモノ臭さを纏えば私も気に入られるのでしょうかね」

提督「それだけで身を任せられるってーの? 」

赤城「いえ……しかし動物に嫌われるというのは中々にクるものなのですよ。
あなたたちにどう嫌われようがどうとも思いませんけれどね、利益だとかそういうことでは、ないのです」


< どっかの無人島リゾートでも行けばいいんじゃねぇかな >







提督「何かさ、あいつらまたカードで大会やってるじゃん。
最終的な決着がバカラなのかポーカーなのかブリッジなのか知らないけど」

叢雲「みたいね」

提督「俺との海デートが賞品らしいんだ」

叢雲「それはまたあなた得しかしない話ね」

提督「うん。最初はそう思ってたんだけどさ」

叢雲「? 」

提督「海風が優勝したらどうしよう。俺あいつと二人で海行ってホテル泊まる自信無ぇよ」

叢雲「犯罪的どころじゃないわね」

提督「あぁ。…………本当どうしよう、さっきのバカラは海風トップっぽかったんだよなぁ」


< 瞬間妄想決議 >







漣「総合点だとまだ海風ちゃんが一位っすね。割と僅差ですけど」

提督「マジか……マジか」

漣「父親っぽく見えればいいっすねぇ」

提督「そこに賭けるしかないか」

叢雲「まぁ、そこはあんたの見た目と海風の選ぶ水着によるわね」

漣「……」

提督「……」

叢雲「……」

提督「……二位誰? サマでも仕込んでこないとヤバい気がする」


< 答えなんて要らない >







雲龍「何? そんな心配してたわけ? 」

提督「お前そりゃ……するだろう」

雲龍「安心しなさい。もう私がトップだから」

山城「これはこれで周囲の目気にしないといけないけれどね」

雲龍「そうね。私スタイル良いから」

扶桑「そういうことじゃ……そういうことでもあるのかもしれないけれど」

雲龍「どうせ私なんてワンピースタイプを着ようがスク水を着ようがストリングを着ようが結果は変わらないし」

提督「そっすね。…………そもそも誰が一番常識的な頭してて一般的なスタイルなんだろうな、こいつら」


ありがとうございました


< 本日のニュース >







愛宕「高雄が遂に大型自動車免許を取得致しました」

江風「えぇ……」

明石「本来なら普通免許の取得から三年以上必要なんですけどね」

愛宕「そこはほら、国家権力の使い所よ」

提督「何か文句でもあるって? 」

明石「や、私も結構その辺はお世話になってますし別に」

高雄「使うかは怪しいところですけどね。
……全員が取ってくれればジャンケンで運転したりもできるのですけれど」


< 生命の水という麻薬 >








江風「っても別に普通に運転すればよくない? 一回くらい飲まなくても別にいいだろ」

高雄「あのね……そもそも私も飲みたいわけですよ。
飲んだ後にわざわざ身体機能を異常励起してアルコールを消化するのも嫌ですし」

加賀「まったくね」

天城「江風さんって馬鹿なんでしたっけ」

瑞穂「これだからガキは」

江風「…………」


< ギリギリ迷惑ではない飲み方ってあるよね >







海風「そもそもいの一番に飲んだくれて他人に迷惑掛けるヒトの言うことじゃないよね」

江風「確かに」

海風「…………」

江風「テートクーぅ、ビール! 」

提督「お、おう……」

涼風「やれやれ……こんなんでも嫌われない辺りはまぁ、人格で得してんのかな、これ」


< 名より実と言えるだろうか >







山城「あれじゃない? あの人に拘泥わらないから緩衝材として」

龍田「そういうのはあるかもしれないわね」

Littorio「随分と微妙な話ですけれど……では逆に周りの目を気にしてあの人に関わるヒトいます? 」

山城「…………」

龍田「…………」

Littorio「…………」

愛宕「あはー……捨てちゃいけない部分なのかもしれないけど、そんなのどうでもいいところまできてるのよねぇ」


ありがとうございました


< 香喫味の素晴らしい奈落 >







提督「お前らはこんなことさせられたくなかったら反省してもう吸うんじゃねぇぞ」

龍田「あら、私は似合うじゃない? 」

涼風「あたいもまぁあたいを知ってるヒトなら違和感無いと思う」

山城「煙い。…………紫煙で煙る雀卓が見たいなんてほざいたのはどこの誰よ、まったく」


< 牌についても白煙の彼方 >






旗風「煙い……誰? あんな変なことさせたの」

松風「さぁ? あの四人ではないんだろうけど」

伊14「誰でもいーよそんなの……取り敢えずイヨは暫く逃げるね」

伊13「……同じく」






提督「あれ、なんか妙に調子良い……良くない? 」

山城「そうね。私は最悪だけど」

龍田「いっつもでしょ」

涼風「そんなものだよな、山城さん」

山城「あ、そう……本当に最悪ね、発案者は本当どうしてやろうかしら」


< 変種のサラダボウル >







江風「とか言いつつしっかりやってくれちゃう山城さンなのであった」

扶桑「あの子あれで大概の悪巫山戯には付き合ってあげるもの」

天城「山城さんの好みだとか許容範囲って割と変ですよね。
姉様みたいにおかしな広さとはまた違った感じ」

扶桑「ようは相手を見ているだけなのよ山城って。
自分が認めた相手なら許容範囲も広げるだけ」

涼風「つまり江風がヤらせてって言っても無理ってことだな」

江風「や、そもそも言わねぇよそンなこと……下手したらテートクまで巻き込まれに来るし」


< 饒舌なのは寝台の上で >







提督「あ、ぼくきみにはきょうみないんで」

山城「わたしも」

江風「なンだその棒読み。……実際山城さンってどうなの? エロいの? 」

加賀「私に訊かれても」

高雄「知りません」

明石「私も知りませんよ」

雲龍「そういえば無いわね」

扶桑「あのね……私の方を見ないでくれるかしら。
この人に訊くのが一番確実でしょう? どう考えても」


< “ まだ ” >







愛宕「そっかー。意外でもないけど山城ってあの人以外だと扶桑しか知らないのね」

加賀「扶桑は割とそうでもないのに」

扶桑「そんな私が誰とでも寝るふしだらな女みたいな」

涼月「言いたくありませんけどその通りなのでは? 」

扶桑「…………」

山城「恨めしそうな目で見られても……さすがにこれは私がまだまともなだけでは? 」


< 一人増えただけで >






Littorio「この人は置いておいて……雲龍が一番多いの? 」

雲龍「どうかしら。去年ぼんやり話したときは明石じゃないかって話だったけれど」

明石「どうですかね、まぁ、引き摺られていった経験は確かに多いですけど」

愛宕「私は扶桑も山城も無いわよ? 加賀さんも何回かしか無いし」

高雄「同じく」

Littorio「Littorioは天城と、という記憶は無いですね」

天城「天城もありませんよ。海風さんもありませんし」

海風「というか私は雲龍さんと愛宕さんしか無いですけど」

瑞穂「一体何の意味があるんですかそれ。
…………瑞穂と同衾した時点で雲龍さんの数が圧倒的でしょうし」


ありがとうございました


< 気持ち悪いというよりは、恐い >







提督「君ら俺が女物詳し過ぎて気持ち悪いとか言うけど」

愛宕「割とその通りだと思うの」

高雄「全く知らないのもそれはそれで困るけれど」

提督「君らも男物相当詳しいだろう? それは良いわけ? 」

愛宕「? 何か悪いことあるの? 」

高雄「そんなこと言われても困ります」

提督「あ、そう……や、文句は無ぇし予想通りだけど理不尽じゃねぇかな」


< 100の貌を持つ女 >







雲龍「今日って旧暦だとまだ二月二日なのよ」

提督「ほーん? 」

雲龍「つまりプレ猫の日として遊んでも許されるわけ」

提督「許さないやつはいないだろうがどう考えてもおかしいぞ」

雲龍「二十日後の三月十六日が真なる猫の日ね」

提督「あぁん? 」

雲龍「まぁでもこのルックスでにゃんにゃんにゃんとか言い続けるのも変だし」

提督「そうだな」

雲龍「今日は狐耳で待ってるから。尻尾プラグ付きよ? 」

提督「……は? 」


< 不随意ハート >







雲龍「耳とプラグの色がどうにも合いそうもなかったから耳は自作なの」

提督「その努力と技術を是非戦闘に生かしていただきたいね」

雲龍「欲しいならあなたのもつくるけど? 」

提督「悍し過ぎるだろうその図。……お前の髪色に合わせたわけ? 」

雲龍「ええ。この髪色に合わせるのは中々苦労したわ」

提督「そっかぁ……」

雲龍「うん? 」

提督「や、お前と遊ぶのもいいけどな、どっちかというと天城に着けさせて遊んだ方が面白い気がして」

雲龍「む……いえ、でも確かにそれは…………あ、普通の毛色セットもあるわよ? 」

提督「マジ? 」







天城「! 」

伊14「んー? 」

天城「この怖気……今日はイヨさんたちの部屋に泊まっても構いませんか? 」

伊14「? いいですけど……いきなり前触れ無く青褪めるってどうやるの? 」


< 多いって程でも >







瑞穂「ちょっとした噂として聞いたのですけれどね」

提督「うん? 」

瑞穂「兵学校というのは同性愛者の方が多いそうで」

提督「や……そこはまぁ若気の至りというか、捌け口が無さ過ぎるが故というか」

瑞穂「よくそこで理性が捻じ曲げられなかったですね」

愛宕「歪んだのは根性だけだったものね」

提督「んなこと言うなよ。……自分で言うのもなんだけどさ、
一応俺がいる空間で女に走った瑞穂に言われると妙に凄い気がしてくるな」


< 本人が言うな、ってだけの話で >







雲龍「思ったこと無いの? 能代のヒモになって共依存したいとか」

加賀「あなたそれはさすがに阿賀野を馬鹿にし過

阿賀野「今と同じじゃんそれ」

雲龍「……」

加賀「……」

能代「まったくもって馬鹿にしていい存在ですね。……確かにまぁ、反論はしにくいけど」


< さすがに呆れ >







阿賀野「阿賀野って結構いいヒモだと思うよ?
自分でお料理するし部屋綺麗だし一応は働いていないこともないし」

加賀「それはヒモと言えるの? 」

阿賀野「メンタリティ的にね。……なにより」

雲龍「? 」

阿賀野「飼うヒトの承認欲求と庇護欲は随分満たされると思う! 」

能代「…………」

赤城「……本当に“ 自分で言うな ”ってことばかり放言しますねあなた」


ありがとうございました


< ゲームとは何かという深淵へ >







提督「久々に思い付きました次に売れそうなソシャゲシリーズ」

漣「だっる……」

提督「いいから聞けよ。……色だ! 」

漣「はぁ」

提督「聞く気が無いにも程があるだろうお前」

漣「だってなんかもう一瞬で面白くなさそうだし売れなさそうなんですもん」

提督「待て待て待て、このカラーズカッコ仮称カッコとじはだな」

漣「へーい」

提督「単に色をモチーフにしただけで他は何もしない」

漣「……は? 」


< まぁ、それでも無理矢理考えてみるならば >







提督「例えば青っていっても色んなイメージがあるだろう?
冷静やクール、繊細に開放感、信頼や栄光、男性的であったり清潔感、人によっては失望や落胆、寂しさを連想する」

漣「まぁ……」

提督「その数だけキャラに属性を振れるわけだが」

漣「んー……」

提督「色の無い世界ってのも陳腐っぽいし」

漣「……ええ」

提督「色が争うとかそれをお題目にした国家の争いもありきたりで子供っぽい」

漣「おお? 」

提督「…………どうだ? 」

漣「…………はぁ? 」


< 楽しむ側の戯言 >







提督「どうもド素人にはこれが限界でな。
キャラデザの幅だとかキャラクリに楽しさを付加できそうな気はするんだが」

漣「ちょっとは期待したのにまったく……まぁ、勢力とかバトルとかはふわっとしたままだとして」

提督「あぁ」

漣「まずそれどこに課金要素あるんです。
キャラクリとか初期段階の衣装で金取ろうとしたら最初からユーザ着きませんよ」

提督「うーん……CVは無くてもいいから性格に幅持たせられればな。
ホームで喋らせたり性格グラフつくってみたり」

漣「確かに人間って他人に自分の内面明かしたいものっすからね。
SNSにあげたりゲーム内で顕示させるのは良い方向性かもですが」

提督「でさ、やっぱそれでいて競う部分が無いと駄目だと思うんだ。
ようは射幸心と優越感の二本柱が基本で真理なわけで」

漣「まぁ……」

提督「…………」

漣「…………」

提督「…………ゲーム製作者って凄いんだなぁ」

漣「そりゃそうでしょーけど……」


< 話の脱線痕 >







漣「血液クレンジングのお陰で身体中を水素水が素早く巡って全身からマイナスイオンが放出されます!
更にあなたの誕生日と星座と血液型を総合して四月二十三日から始めれば効果抜群!
とかやれば結構儲けられる気がしますけど」

提督「実際儲けられそうだから困る。ゲームじゃねぇけどそれ」

漣「小出しにしていくのがポイントっすよね。最初は血液クレンジングですらない目玉置いて」

提督「引かれたらお仕舞いだもんな」

漣「そうそう。サクラ使って集団心理で買わせてもいいしなんなら叢雲ちゃんみたいなのに売らせてもいいし」

提督「買うなぁ」

叢雲「うん? 何か用? 」

提督「用って程の用でも……叢雲さ」

叢雲「? 」

提督「訪問販売員なんてやってみる気、無い? 」

叢雲「……は? 」


< 短期なツンデレってのもそれなりに好きですよ? >







漣「叢雲ちゃんならアイドルとかっしょ。ゲームの話的にも」

提督「あぁ、話戻してくれんのか」

叢雲「あんたたち一体何の話をぶん投げてきてるわけ? 」

漣「叢雲ちゃんってキャラ性能高めだけど一点特化はできなさそうな感じですよね」

提督「刺さる部分が無いんだよな。どこでも使えるは使えるんだけど」

漣「キャラ愛が全てのキャラですなぁ……」

提督「あぁ……」

叢雲「…………酸素魚雷の味、おしえてほしいの? 」


< 番外編 >







雲龍「訪問販売員……漢字五文字でエロい職業って凄いわね」

天城「……医療従事者、の手当が必要なのでは? 」


< 文字にしろ映像にしろ >







雲龍「医療従事者もジャンル的には似たようなものね。少し広過ぎるけど、エロいわ」

天城「…………」

高雄「はぁ……宇宙飛行士だとか理学療法士だとかあると思いますけど」

阿賀野「歌舞伎役者とか言語聴覚士とか」

愛宕「皇宮護衛官とか舞台美術家とか」

山城「放射線技師だとか音響技術者だとか」

雲龍「なるほど。……考えようによっては全部エロいけどストーリーは難しいかもしれないわね」

扶桑「ストーリー……? 」


< そもそも >






海風「医療従事者、なんて広汎な言葉が許されるならですね」

雲龍「? 」

海風「人間之男性、でもう全ていいのでは? 」

江風「てーか海軍之男性? 」

涼風「女衒兼軍人、でどーよ」

雲龍「なるほど」

提督「…………」


< 好きだからこそ語り過ぎるのもな、なんて >







提督「てーかテキトーな例を出すにしても俺の誕生日にするのはやめろ」

漣「えー? だってあんな失礼な例出すんならご主人様の日が一番カド立たないし」

提督「シェイクスピアとかナボコフとか他にも色々いるだろうが」

漣「知りませんよそんなの。漣はその辺一個も読んだり観たりしてないし」

叢雲「無教養ね」

漣「んなわけ。取り敢えず女も男も不幸になる話ばっかなんでしょ? 」

叢雲「別にそういうわけじゃ……それなりに大体合ってるけど」

提督「まぁ、だからこそ人気というか語り継がれたというか」

漣「でしょ? 」





高雄「…………」

愛宕「演劇だとか好きだものね。いいのよ? 色々語りに行っても」

高雄「…………いえ」


< こちらが終着駅で御座います >







提督「つーか龍田とかいるだろうがカド立たねぇの」

漣「思いっきり龍田さん本人がカドの塊ですけど」

龍田「うん? 別に気にしないわよそんなもの」

提督「ほらな? 」

漣「こういうこと言う龍田さんとご主人様と連んでる龍田さんなんて信用できないヒトのトップですし」

叢雲「二重に信用できない相手なわけね」

龍田「確かに」

提督「そりゃそうだ」

漣「ね? ……は? 」


ありがとうございました


< 舌舐めずりして去っていきました >







提督「実は俺って酒で寝落ちしたこと殆ど無いんだよな」

Littorio「そう? 」

提督「俺が寝落ちするときってのは過労なの。疲れて何もできないとき」

Littorio「そう言われるとそうな気もしますけれど」

愛宕「つまりヤった後寝落ちしないのはまだイけるからってことね? 」

提督「や、それは違……ちげーわ死ぬわ俺。なんなんだよ新手の殺し屋かなんか? 」


< 溜め込むタイプです >







満潮「…………………………………………」






浜風「あそこだけ妙な瘴気を漂わせていますね」

春雨「雲龍さんの鹿島さん襲撃事件以来まだ復帰できてないから」

浜風「ずっとあの死んだ目で鹿島さん追ってますけど」

春雨「遠回しに振られたのは兎も角として」

浜風「ええ」

春雨「鹿島さんに暴露てたのがショックだったみたいだよ」

浜風「恋心が? 」

春雨「恋心が」

浜風「まぁ……分からなくはないけど」

春雨「せめて姉妹には理由おしえるべきだよね」

浜風「ええ、満潮の姉妹なら特に気遣……は? まだ、おしえてないの? あの状態で? 」


< 寝入り前の煩悶まで >







春雨「案外とあれで女優みたいだよ?
性格悪い上官に目付けられたとか半分本当のことで誤魔化し切れてるみたい」

時雨「で、開き直ってあぁやって眺めているのさ」

浜風「タチの悪い……ストーカーや変質者の類いでは? 」

時雨「だよね」

春雨「しかも春雨たちには特に何にもないけどさ、ほら」

浜風「満潮があまり知らない相手が近付くと目付きが更に澱みますね」

時雨「他に好きなヒトがいるんです、なんて言われたら」

浜風「仕方無いのかもしれませんね」

春雨「うん。…………あとどれくらい経てばベッドで一人黒歴史とお話しできるかな? 」


< ススワタリも裸足? で逃げ出す >







明石「加賀さんって今はどれくらい裏っぽいことから離れているんでしょうね」

高雄「はい? 」

明石「ほら、前の家にいたときは海岸に流れ着いたりしてたんでしょう? 」

高雄「戦傷だらけで流れ着いて寝て食べるだけの生活でしたね」

明石「__さんは曲がりなりにも高級将校ですし赤城さんは赤城さんなんで突っ込みたくもないですけど」

高雄「比較すると、と。確かに疑問というか推し量り難いところですね」

明石「ええ」

高雄「うぅん……明石さんは? 技術者という意味ではかなり危ないレベルでしょう? 」

明石「え? 私? 真っ黒ですよ、真っ黒。あははっ」

高雄「…………」


< ハートショット >






高雄「まぁ、でも……明石さんがそうならつまりそういうことでは? 」

明石「そうなんでしょうけどねぇ。今でもかなりチャンネルは維持してるみたいですし」

高雄「誰とは言えませんけれど私の知っているヒトだと休眠状態の様な潜伏状態の様な方はいますね」

明石「なるほど? や、私と加賀さんって実は大本の悪い奴が同じグループというか人間でして」

高雄「そんなこと素面のときに流れで明かさないでください、困ります」

明石「まぁまぁ。今では殆どの指揮系統は通常というか__さんになってますし許してください」

高雄「はぁ。……蒼龍さんは要注意危険人物ですのでご注意くださいね。あきつ丸と同系統ですので」

明石「」

高雄「……」

明石「……」

高雄「……」

明石「…………しっぺ返し酷過ぎません? 」


< 表が黒っぽいなら裏までは想像しないかなとか >







明石「あぁもうビックリした。どう反応しろっていうんです今の」

高雄「我が少将閣下らしいかと思いまして」

明石「そりゃあそれっぽいですけど……マジ? 」

高雄「さぁ? 冗談という可能性もありますよ? 蒼龍さんへの謂れ無き風評被害かも」

明石「そう思いたいところですねぇ……どうです? 」

提督「言うと思ってんのか俺が。仮に蒼龍が特務に所属していたとして俺に証拠は出せない」

明石「またまたー。ここで名前出すってことはそういうことでしょう? 」

提督「かもな。……高雄、休憩」

高雄「はい。蒼龍さんに襲撃された場合は呼んでくださいね」

提督「おう。蒼龍の話したいんならどーぞ」

明石「いってらー。……本当こういう話すればする程大淀がまともに見えてくるっておかしいと思うんだけどなぁ」


< 傑作中の傑作だと思います >







山城「暇ね」

提督「俺は単に休憩中なだけでまだ裁決事項山積みなんだが。
高雄と明石は面倒くせぇ話目の前で始めやがるし」

山城「知ったことじゃないわ」

提督「だろうね」

山城「…………フゥ」

提督「エロい煙の吐き方。……本でも読む? 」

山城「普段から読まないわけでもないけれど……そうね、何かあるの? 」

提督「フ-……待っとけ、持ってくる」






山城「…………」

扶桑「『動物農場』……? 」

江風「江風はそんな本知らねーけどさ、どう考えても自分の女に貸すような本じゃねーのは分かるよ、うン」


< 割と読みやすい本なんですけどね >







龍田「相変わらず本の趣味だけはいいわねあの人」

Littorio「もうこの一言だけで評価が決定しますよね。
龍田がこう言いあの人が選んだっていう状況では」

龍田「あらぁ~、あれって世界的にも評価されてるのよ? 」

Littorio「Littorioも読んだことありますから知っていますよ。中々良いですよね」

龍田「そうね~。……ん? 私も持ってるわよ? 」

伊13「遠慮して、おきます……」

伊14「……絶対読まないよね。読んだヒトと人が悉くダメな方向にしか行ってないし」


< 閑散とした食堂にてぼんやりと >






浜風「噂で聞いたんですけど」

満潮「どうせ時雨とか春雨とかその辺でしょう? 何? 」

浜風「どこかの士官に目を付けられたってどういう? 」

満潮「あぁ、この前佐世保から来た変なのに睨まれてるのよ」

浜風「また暴言でも吐いたの? 」

満潮「また、ってあんたね……信頼できない上官への言葉くらい弁えてるわよ」

浜風「本当に? 」

満潮「馬鹿にしないでもらえるかしらね。……所謂ところの改二化を済ませたじゃない、この前」

浜風「ええ」

満潮「それを主導してた将校と対立してるのよ、あいつ」

浜風「へぇ? 」

満潮「それがどう捻じ曲がっているのか知らないけど私にもとばっちり。つまんない話ね」

浜風「そう、ですね……うぅん、思ったより面倒な」

満潮「ええ。……あんたこそ思ったより良い子ね」

浜風「はい? 」

満潮「ずっと時雨たちと連んでたからもっと深いところ突っ込んでくるのかと思ったわ。
……この前雲龍さんが来たときも一緒にいたし」

浜風「失礼な。……さすがに時雨たちと同列扱いは満潮が侮辱しているのでは? 」


< 他方その頃海でも眺め >






時雨「鹿島さんもさ、変に人間と僕たちの関係に介入しない方がいいよね」

あきつ丸「そうでありますね。満潮の更迭的異動を言葉と根回しだけで撤回させたのは少し見直したが」

時雨「それで惚れられてちゃあ世話無いけどねぇ……」


ありがとうございました

乙 正規空母にまともなのはいないんかね...


< この時期のシーツって一回あったまっちゃうとね…… >






天城「姉様……いい加減起きません? 」

雲龍「寂しがりの姉を一人残して起きればいいじゃない。
今日は昼前まで寝るって決めてるの」

天城「これ天城のベッドなのですけれどね……あの」

雲龍「…………」

天城「はぁ……」






提督「……なんで天城のやつやさぐれた顔で朝酒なんてしてるんだ? 」

叢雲「さぁ……? 」


< 感傷と酒はまぁ年中ですけれど >







天城「と、いうわけです。ちょっと今日はセンチなので放っておいてもらえます? 」

提督「お、おう……」

叢雲「……ここまでくると葛城もどっかおかしいヒトだと思わざるを得ないわね」


< 艦船症 >







漣「ご主人様って今不謹慎なこととか過激なこと宣いたい気分でしょ? 」

提督「あん? 」

漣「社会的な流行とか問題について持論語りたいんでしょ? ん? 」

提督「間違ってはいねぇけど……大した知見は持ち合わせてねぇしな」

漣「またまたー、持ってないからこそ好き勝手放言できるんじゃないですかヤだなー」

提督「前にも言ったけど賢しらに説くってのは……感染症に限らずさ」

漣「はいはい」

提督「お前らを実験台にしようと思ってるやつって沢山いそうではあるよな。
人権なんて無いようなものだしなんなら隠蔽も余裕だし」

漣「まぁ……」

提督「明石には気を付けろよ? 昨日気分転換に学会誌頼んだとか言ってたし」

漣「またマッドっぽいことを……寄生虫体内に飼ってる学者先生とかもいたんだっけ。
確かに明石さんもその辺同じ臭いするんだよなぁ」


< 実際に顕れてしまわれるとね >







明石「や、全然専門と違う分野なんでただの興味と暇潰しですけど」

漣「ってもねー。漣たちどうせ死なないですし」

明石「あくまで実験台にはできるって話でしょう? 私には貢献できる能力がありません」

漣「うーん」

明石「まぁ……“ 艦娘と病原菌 ”って話をするなら」

漣「ええ」

明石「“ 艦娘 ”だけに効くウイルスだとかは世界中で研究され続けていると思いますよ。
ただでさえ特定層のみに使える兵器なんて垂涎でしょうし」

漣「確かに。……陰謀論でテキトーに喋ってるだけならすっごい楽しい話題なんすけどねぇ」


< 何処福風邪 >







明石「というかこの話あんまりしたくないんですよね。
不謹慎なのは当然として面倒なことになりますよ」

漣「面倒? 」

明石「ほら、イタリアって結構酷いことになる兆し……」

漣「あー……」






Littorio「これで帰らなくてもいい理由が増えたわね」

Roma「さすがにそれは……そうかもしれないけれど」


>>131 ってどうなの? >








漣「っていうお便りが」

加賀「お便り? 」

漣「ただのネタですんでそこはお気にせずー」

加賀「? ……飛龍や蒼龍くらいじゃなくて?
兵器的には少し違うけれど大鳳も含めていいなら、彼女も」

漣「多聞丸と女子力とボウガンかぁ」

加賀「随分雑な印象ね」

漣「大して仲良くもありませんし。……やっぱ漣は一航戦所属したことあるし加賀さんと相性がいいんすよー」

加賀「ふぅん……? 」

漣「今でも焼肉でお肉取り合う仲じゃないですかせーんぱい♥︎ 」

叢雲「それはそうね。……駆逐どころかその辺の化け物全体でも加賀と肉取り合うなんてあなたにしかできないでしょうよ」


< 望んで戦うのか暗がりで蠢くか >







漣「まぁ、大鳳さんと漣って沈められた相手は同じなんだけど」

叢雲「アルバコアね。そもそも蘭印では二航戦の護衛、珊瑚海の方だと翔鶴の護衛もしてるでしょ、漣」

漣「“ 漣ちゃん ”はねー。クッソどうでもいい話」

叢雲「……そうね」

加賀「まったくね。過去ばかり見ていてはどうにもならないわ」

雲龍「全面的に同意」

山城「珍しく私も同意見」






赤城「…………」

提督「うん? 話に入んねぇの? 」

赤城「いえね? 私というか“ 赤城 ”も大概な過去ですけれど今の私より何倍もマシかなと」

提督「…………」


< ちなみに居室で言われました >







瑞穂「イチャイチャの語源をご存知ですか? 」

明石「や、分かりませんね。何か意味のある言葉なの? 」

瑞穂「江戸の初期だか中期にイチャつくという言葉が生まれてそこから発展した造語みたいなのです」

明石「へぇ? 」

瑞穂「完全な大本は存じ上げませんけれど……ちなみに他者から見て嫉妬が湧き上がるような戯れに使う、と辞書にはあります」

明石「はぁ。分かるような分からないような」

瑞穂「ええ、で、それを踏まえて」

明石「踏まえて? 」

瑞穂「イチャイチャしましょう? 」

明石「……はい? 」


< 新しい玩具 >







明石「というか個人の部屋じゃないとしても誰に嫉妬されるっていうんです私たち」

瑞穂「そこはほら、独り身で寂しそうなヒト? 」

明石「そんなのココにいます? 」

瑞穂「龍田さんとか」

明石「む……」

瑞穂「……」

明石「……」

瑞穂「…………」

明石「…………もしあんなのに嫉妬されてしまった日には私たちの方が酷い目に遭いません? 」


< ガラガラガラー >






提督「ふぅ……やっぱ胸筋がパンプアップしてると気分良

天城「お一人様ごあんなーいっ、うふふ」

提督「……駄目なやつだこれ」


< 焦げ茶の湯浴み着とかちょっと味気無いし >







天城「んふふー♪ 痒いところは御座いませんかー? 」

提督「無いけど……お前よく泥酔してこんなことできるな」

天城「女でも三助擬きをしていいんですよー。現代って素晴らしいですねー」

提督「……」

天城「湯もじとサラシの襦袢なんて恥ずかしくて着れなかったんですからね? 」

提督「話の脈絡は……や、もういいけどさ。ぜってぇ明日まともに顔見れなくなるぞお前」

天城「いいんですよそんなのは。せめて今が楽しければ」

提督「あ、そう……」

天城「んふ……♪ 」

提督「…………」

天城「…………? 」

提督「や…………まぁ、俺も楽しいよ。それはそれで新鮮だしね」


ありがとうございました

年表1~3は提督「俺と、高翌雄と愛宕」(【艦これ】提督「俺と、高雄と愛宕」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1479046877/))の>>654-656
年表4・5は愛宕「私とあの人と高翌雄」(【艦これ】愛宕「私とあの人と高雄」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1511959941/))の>>634-635

年表8
19/03/04 提督は降って湧いた残務整理に追われる 唐突な宴会スタート(通常運行)
19/03/05 提督(軍装)・愛宕・叢雲・Romaが写真撮影 提督・海風が単車でお出かけ 横須賀にてあきつ丸と鹿島が泥酔(キャラ崩壊?)
19/03/06 有り得ないが似合いそうな台詞やシチュエーション(ver.提督) 瑞穂・明石が映画鑑賞 加賀の神業披露 赤城・提督が手を組む
19/03/12 扶桑山城に提督を掻っ攫われて早々に不貞寝 
19/03/13 提督映画の放映自粛に落ち込む 海風がLINEグループ「ハメ撮り交換会」所属と発覚...(18/07/11の件)

19/04/09 初月罰ゲーム中 手錠(備品)の数が合わず確認...  横須賀にてあきつ丸の新人語り GZ泥酔して頭を強打
19/04/14 雲龍と四十八手(途中リタイア) 
19/04/15 大湊へ異動後着任組(+Roma)が運転免許を取った 大湊花見会 余興雲龍・龍田の演劇 Littorioのメイドコス

19/04/16 瑞穂が明石の服を着用 海風が江風の弱みを握る(撮影者初月) パスタ大会
19/04/17 阿賀野・叢雲と歴史話
19/04/21 雲龍の小説談 一番人妻っぽいのは誰か?
19/04/23 提督の誕生日(艦これ六周年)
19/05/01 赤城・涼風の"有難い話" 叢雲の言葉で龍田がショックを受ける...
19/05/04 明石と歴史話 苦労する(させてる)姉妹談話
19/05/05 雲龍が男視点での執筆を考える 酒宴死屍累々(赤城が逃亡するレベル)
19/05/06 加賀と提督寝起きの源氏物語論
19/05/08 漣の嫌いな相手 雲龍が報告書作成中にやる気を失った(代筆提督と天城)  
19/05/12 高翌雄の誕生日
19/05/13 雲龍がゲーム(BF)  横須賀にてPolaの赤ワイン講座 
19/05/16 瑞穂の誕生日 白い秋田犬を飼い始める(命名:ヴァイス) 主賓不在のパーリナイ(瑞穂は明石と外出)
 (間) 加賀と赤城が横須賀との合同訓練へ 
19/06/27 提督と高翌雄今更ラブホに
19/06/28 高翌雄のタピオカチャレンジ Littorioが難民申請を画策 明石のバイアグラ製造がばれる

19/07/17 提督と山城が外出 瑞穂の発言に加賀が本気で引く 高翌雄の好きな女優がマギー・スミスと発覚 
19/08/15 漣がドラクエ映画の道連れを探す 雲龍が対魔忍にジョブチェンジを考える ステーキ大会(参加者4名)   
19/08/16 提督の甥が来訪

19/09/06 天城ヤリ逃げ(体験) あきつ丸が"面倒ごと"を持ってくる 
19/09/20 高翌雄にユエムを語る 雲龍が江風を汚染しようとして海風に阻止された
19/10/04 あきつ丸が来てた(贈り物は不評) 雲龍と天城が添い寝
19/11/11 横須賀にて時雨が泥酔 本日のカルマ(女体盛り)  Excelは女の名前か男の名前か? 龍田が姉に獅子王のようだと言われる...
19/11/15 漣と瑞穂が同性婚について考える 提督が叢雲にSPLに行きたいと言われショートする Littorioと高翌雄の歪な信頼関係
19/11/16 アレンジカップヌードルについて語ってた所未知との遭遇... 龍田が旗風の味覚を確かめるためロシアンたこ焼きパーティを画策
19/11/17 提督のご両親に結婚の挨拶等ができるか... Littorioの祖国への所得無申請が発覚(実際は提督が処理済み)
19/12/31 愚痴を言いつつ年賀状作成 海風が改二になる 雲龍が赤城には表の顔しか見せない事が発覚

年表9
20/01/01 年越しバカラ&麻雀大会 優勝雲龍(景品提督) 最下位山城(罰割烹着着て奉仕) 番外高雄と愛宕が叢雲を拉致
20/01/02 今年から有給を貰えるようになった 提督が高雄に喪服を薦める 鎮守府のコレクション談話
20/01/03 山城が相手をヒモにする方法を訊いて回る 雲龍が明晰夢について語る
20/01/04 提督がメンヘラ集団をまとめ切ってることを否定 本日の弾劾裁判(最後の女)
20/01/20 V.Veneto級の腹筋語り 化物体質の恩恵(酒焼け) 横須賀にて時雨が満潮の恋愛相談を受ける
20/01/22 叢雲が漣に業務用冷凍唐揚げのアレンジ料理を振る舞う(不評)
20/01/23 ちょっとだけ危機感を覚えそうなシチュ 濃そうか薄そうか(毛・幸)
20/01/25 山城・雲龍の演技力について 鈴谷のカレー道 本日の弾劾裁判(守備範囲) 雲龍・龍田・天城の完全生命体(笑)
20/01/27 提督を加賀に掻っ攫われてLittorioが一人酒

20/01/28 提督の生活(飼育)環境について... 横須賀にて春雨・時雨・浜風が深夜番組鑑賞(魔法少女?) 
20/01/29 “ 黙って借金を申し出て反応を見る ”社会実験 
20/01/30 横須賀にて鈴谷のカレー断ち解禁日 扶桑・ 山城・龍田の結婚式の話

20/01/31 龍田が提督に手巻き煙草贈呈 生活(性活)調査 横須賀にて鈴谷のカレー狂
20/02/01 サンが雲龍に鼠の死骸を献上 最強の女談義 警備府彼女メーカー 扶桑が高雄・愛宕の部屋に泊まる
20/02/02 山城がキス魔だと発覚 瑞穂がバレンタインダブルデートを画策 
20/02/04 阿賀野の歴史話(清少納言) 雲龍による自分にとって都合の良い情報提供(腹上死・体位)

20/02/05 プロポーズされたときの返し選手権・前篇 
20/02/06 一人○○の許容範囲 阿賀野がスマホでSM診断(サド度100%) 
20/02/07 提督と海風が伊達眼鏡を買いに行く Littorioが国に来たときから不思議に思ってること

20/02/08 姉妹ラインナップ アンケート(結婚して幸せそうな相手とは?) 
20/02/14 Bismarckの日 提督がBismarckに手紙とチョコを送る
20/02/15 横須賀にて鹿島が時雨に相談する 加賀が提督に"失った信頼"のお返しを貰う(20/01/29の件)  

20/02/15 提督「俺と……高雄と愛宕」(【艦これ】提督「俺と……高雄と愛宕」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1581775360/))開始
20/02/15 深夜の愉快な女子会
20/02/16 雲龍・明石と3P 雲龍が明石のレズ力の向上を確認
20/02/17 Bismarckからバレンタインのお返しが来た 漣が投げナイフの練習(共犯提督) 横須賀にて当人不在の恋愛会議
20/02/18 阿賀野による悪魔の提案 阿賀野と高雄の星座講座
20/02/19 漣が壊れて演説し始める 記憶喪失ネタであれこれ 横須賀にてPolaが赤城に噂されたと勘付く
20/02/20 提督と雲龍が横須賀へ 満潮に雲龍流恋愛術を披露 扶桑が山城で寂しさを埋める
20/02/21 扶桑・山城が上機嫌 横須賀にてあきつ丸・時雨が鈴熊の部屋に招待される
20/02/22 猫の日 加賀がサンジョルディとコミュニケーションを取ろうとする カード大会(景品提督との海デート)
20/02/23 高雄が大型自動車免許を取得 
20/02/24 紫煙で煙る雀卓を整える悪巫山戯 同衾した人数を競い合う
20/02/25 雲龍が狐コスを自作 阿賀野が“ 自分で言うな ”を連発
20/02/26 次に欲しいソシャゲシリーズ④ 漢字五文字でエロい職業集 
20/02/27 横須賀にて満潮が20/02/20の件から復帰できずに居る 大湊警備府の“ 裏 ”事情
20/02/28 天城がやさぐれて朝酒 “ 艦娘と病原菌 ”の話 加賀・漣による艦船今昔話 瑞穂が明石にイチャイチャの語源を説明
20/03/03 (五周年)


< 雛末離 >







提督「んー……なんかさ」

雲龍「なに? 」

提督「昨日ってなんかの節目だった気がしないでもないんだよな」

雲龍「? ……どうでもいい話なら二度寝するけど」

提督「どうでもいいといえばどうでもいいが……どうでもいいかな? 」

雲龍「いいわよそんなの、きっと」

提督「そう? 」

雲龍「体温だけ感じさせてよ……あなたが喋ると肩が震えて気持ちいいけど」

提督「子守唄でも唄って差し上げましょうか? 」

雲龍「要らない。私の方が上手いし」

提督「泣いちゃうよ俺。…………女の子の日ではあったな、昨日」

雲龍「私にとっては毎日のことね」

提督「お前にとっての女の子の日はどうなってんだ」

雲龍「愛されたい日」

提督「あ、そう……毎日が特別ってのはあながち間違いでもないもんな、生きて幸せを噛み締めるなら」


< 唯一無二 >







雲龍「だから毎回一つは新しいプレイを

提督「綺麗に締めようとしたんだからさぁ……」

雲龍「知らない。私が綺麗なだけで綺麗分は足りてるじゃない」

提督「綺麗分ってお前意味……ふぁ」

雲龍「眠いわね……」

提督「そうだなぁ……」

雲龍「…………」

提督「…………」

雲龍「…………あなたのいる毎日が、特別なのよ。あなたが生きる幸せそのものなんだから」


< 自覚してもまぁもういいかなって…… >







阿賀野「あははっ、さすがに提督さんはクズ度が違うねぇ」

漣「まぁ、女コマしてそれが幸せなんだって開き直ってるクズですから」

阿賀野「酒も煙草も賭け事もするし」

漣「飲む打つ買うプラス煙草、ってなるとご主人様以外だと実は山城さんが該当してしまうんですよね」

阿賀野「確かに。風俗は無いかもしれないけど似た様なものだよね」

漣「まぁ、龍田さんはもっとクズっぽいですけど」






龍田「最近阿賀野って完璧にあの人と漣のお友達化したわよね」

能代「言葉にしないでよ……そんなの分かり切ったことなんだから」


< 空気に酔うということ >







山城「あのね……龍田とあの人は兎も角私への評価はおかしいと思うけれど」

雲龍「全員飲むと買うはやってるものね」

能代「そういう意味ではないでしょう。山城さんに言う資格があるかは別として」

山城「……あなたこそ龍田に近付いているのじゃなくて? 口の悪さだとか」

龍田「あら、私は言葉を繕うの頑張ってるけど? 」

雲龍「つまり繕う努力が必要な人格が問題なわけね」

龍田「その通り~」

提督「昼前から何言ってんだお前ら……素面でよくそんなこと宣っていられるな」


< ある意味直近の実感として >







漣「愛人と同じシャンプーの香り漂わせながら遅起きしてくる人には言われたくねーですね」

山城「まったくね」

能代「本当そう」

龍田「酷い男」

雲龍「そうね」

提督「はいはい。……君は何故さも当然の様な顔でそっち側にいるのかね、雲龍くん」


< 外からはよく見える >







山城「というか龍田ちゃんのお友達、にもなってきてると思うけれど」

提督「やめろよなそんなの」

漣「それだと間接的に漣がご主人様とか龍田さんと友達みたいじゃないですかやだなー」

山城「あら失礼。さすがに酷かったかしら」

龍田「あなたたちよくそんな酷いこと言えるわねぇ」

阿賀野「不愉快だよねぇ」

提督「本当な」




江風「……あの枠というかグループには入りたくねぇよな。
仲の良さに嫉妬することは万に一つあったとしても」


>>146
>>147
いつも本当にありがとうございます。こう見返してみると中々感慨深いかもしれません

また来ます
ありがとうございました


< 度を超えた居直り >







海風「本当に腰が立たないんですってば。お掃除はしますし昼過ぎまではお部屋にいさせてくださいね」

雲龍「構わないけれど……酷い居直りね」

天城「というかこれは居直りというより居座りでは……? 」


< 歪でいて調和の取れた川の字 >







雲龍「座れてもいないけれどこの子」

海風「お姫様抱っこで送ってくれればよかったのに」

天城「来客がどうのと言ってそそくさと逃げましたよね」

天城「さすがに女三人と寝惚けているのはいたたまれなかったのでは? 」

雲龍「よく分からない倫理観ね」

天城「天城と海風さんに挟まれて平然としていられる姉様がおかしいのです」

雲龍「そんなこと言われても海風が真ん中を拒否しただけじゃない」

海風「すみません真ん中はちょっと」

天城「はぁ。……子供に見えると言われても天城たちの方が困惑しますけれどね」


< よってたかって >






提督「ふぁ……あの三人だと海風が虐められるんだな。
あれはあれで面白かったけど違和感も……うん? 」


< 失礼な >






海風「まぁ、あのままお姫様抱っこなんてされたら垂れてくるんですけど」

天城「はぁ……」

雲龍「いいじゃない別に。手で押さえておけば」

海風「それはちょっと……」

雲龍「え? 」

天城「羞恥だとかそういう話ではありませんよね」

雲龍「うん? それもまた新しいプレイとし……天城は兎も角海風って割にまだそちら側なのね」


< 普通とは何か >







雲龍「私? 私だってしないわよそんなの、はしたない」

海風「えぇ……」

天城「…………姉様って何故か海風さんに対して自分よりディープってイメージ持っていますよね。本当に、何故か」


< 『美女と野獣』 >







雲龍「タイトル的には安物のAVみたいよね。ドラマ仕立ての」

提督「あのな……さすがに謝れよお前」

雲龍「今更? 」

漣「怖いトコに怒られそうですもんねぇ……」


< ものしりはかせちゃんのげんかい >







叢雲「これの頭の中は兎も角元々フランスの異類婚姻譚だし誰にも怒る権利無いでしょ」

提督「なるほど」

雲龍「へぇ」

漣「概算で四十へぇ程いただきました! 」

叢雲「あ、そう……や、それ以上の補足を期待する目で見られても知らないわよそんなの」


< 裸女と手錠 >







愛宕「まぁ、手錠くらいならいいけど縄はイヤね~」

天城「手錠の方が酷いと思いません? 」

高雄「背徳感がある割に身体に痕は残りにくいですから。手軽といえば手軽ですし」

愛宕「縄ってどうも嫌な痛みなのよね」

天城「確かにあれは締め付けるものですから。
……いえ、天城はどちらも知りませんけれどね? 」


< 本当に意味が分かりませんでした >







提督「近年のアレ的に仕方無いのかもしれないけどさ、正直無意味だと思うんだよね」

高雄「部下とのコミュニケーションを図る為に、ですか」

愛宕「そんな季節なのねぇ~。今年も行くの? 」

提督「当然な。あれだけの高級将校集めるよりもっとやることがある筈だが」

高雄「軍も世間の潮流には逆らえないということですね」

提督「絶対ただの癒着と天下りだからな。あの講師派遣してる会社の役員とかもうもろにそう」

愛宕「ふぅん? そういうのってどんな講師が来るの? 」

提督「前回までは上品そうなおじ様とおば様だったな。
元航空会社の社員とかホテルのスタッフとか……どっちかというとCS関係だと思うんだよなぁあれ」


ありがとうございました


< 昨日の今日で >






山城「腰が立たなくなる程ヤられるってどういうことなのあなた」

海風「どういうこと、って言われても」

山城「いいところで止めておきなさいよ」

海風「山城さんなら止めるんですか? 」

山城「私はそこまで消耗したこと無いし」

Littorio「本人には分からないかもしれませんけれど、
山城は身体能力が高いから分からないのでは? 」

山城「そうかもしれないけれど……いえ、雲龍を見ている限り本当にそうかもしれないわね」

Littorio「高雄や愛宕も」

山城「天城は雲龍の妹だし加賀さんは加賀さんだし」

Littorio「ね? 」

山城「なるほど……? 」


< ハブというわけでもないが >







明石「あれ? 私は……? 」


< 妙にクリティカルでした >







山城「あなた聞く限りあの人だけだろうと他に誰かいようと基本受けでしょう? 」

明石「そうかもしれませんけど……マグロでも気にならないってことなの? そうなのね? 」

山城「よくよく考えたらLittorioは運動神経がどうのと言うのに割と長い方だしどうでもいいわね。
そのクセ朝は大概起き出してくるし」

Littorio「疲れていても朝は勝手に起きてしまうんです。代わりにお昼寝をしてますし」

山城「そ。……どうしたの? 」

明石「私そこまでマグロなの? あなたといるときは違いますよね?
疲れても分からない程とか無いですよね? ねぇ? 瑞穂さん? 」

瑞穂「え、えーっと……え? 」


< 師匠 >







瑞穂「というか寧ろ瑞穂の方が疲れているような気はしますけれど」

雲龍「あなたのテクは伸び続けているわ。自信持ちなさい」

明石「は、はぁ……説得力だけはやたらありますけど手放しに喜べばしない、かなぁ」


< ジョークトーク >







提督「そーいやお前そのマッチどこのやつ? デカいシガーマッチだなそれ」

龍田「フ-……知らない。気紛れで買っただけよ」

提督「ふぅん? ライター嫌なの? 」

龍田「使い捨てって良いじゃない? 燃え尽きて捨てられるっていうのが堪らないわ」

提督「ひっでぇセンス」

龍田「ついでに身体を悪くする嗜好品のツマなのに私には何の影響も無いし。
マッチちゃんはただ頭削られて燃やされるだけ……フゥ」

提督「中二も行き過ぎると意味分からなくなるんだな」

龍田「鳥籠の小鳥だし。……それは冗談としてそのライターよりはいいでしょう?
そのライターたぶんもうオイル無いわよ? 」


< 常在戦場 >







提督「フ-……どーも。俺用にライター持ってるわけ? 」

龍田「気分で使い分けてるだけよ。……あぁでもね? 」

提督「うん? 」

龍田「涼風ちゃんに火貸してあげると面白いわよ?
妙に強張って自然っぽい動きですぐ蹴り上げられる姿勢になるの」

提督「知りたくもなかったし見なくても分かるな」

龍田「あんなことしなくてもいいのに」

提督「まぁ、お前らなら腕掴まれても羽交い締めにされても相手のへし折って振り解けるしな」

龍田「そうじゃなくて私に悪意なんか無いってことなんだけど……ま、それも間違いじゃないわねぇ」


< 禍福にバランスなんて、あるのかな >







能代「よく食後すぐに吸えますね。あんなの煙食べてるでしょう」

提督「アルコールとニコチンとささやかな幸せで生きておりますのでね」

能代「はぁ、早死しますよ」

提督「憎まれっ子が勝つか不摂生が勝つか勝負だね」

能代「そうですか」

提督「そうですよ」

能代「はぁ。……ささやかな幸せが勝ってしまわないよう祈っていますよ、少しくらい」


< ヒトデナスロクデナシ >







愛宕「でも龍田が来てから確実に喫煙量は増えたわよね」

提督「まぁ……」

高雄「…………」

龍田「なぁに? 私は別に止めてもいいんだけど……煙草と私、どっちに妬く方選ぶ? 」


< どちらがまともということも無いけれど >







高雄「あなた」

愛宕「煙草」

高雄「は? 」

愛宕「え? 」

高雄「うん? 」

愛宕「うん? 」

提督「…………」

龍田「…………ふふ」


< あったまって参りまして! >







江風「へへっ、テートクって好み五月蝿いとか拘泥り酷いとか言うけど」

提督「はぁ……こいつに飲ませ過ぎたやつ次から減給にするからなマジで」

江風「阿賀野さンと能代さンならどっちとヤりたい? 」

阿賀野「えぇ……」

能代「……こっち見ないでくれます? 身の危険を感じます」

提督「や、理不尽だろうそれ……俺何にも悪くねぇよ」


< ブレーキ故障 >







江風「でも気にならない? 」

能代「別に」

提督「律儀に答えなくていいぞそいつに」

阿賀野「というか提督さんって能代みたいな子好きでしょ? 」

提督「君は飲んでもいいけど“ というか ”の使い方を勉強してきてくれ」

江風「あがのンじゃねーの? 」

阿賀野「のしろんでしょ? 」

提督「……能代くんはこっち見ないでくれない? 助けてられねぇよ? 」

能代「もうあなたの所為にするくらいしかすることが無いでしょうが……」


< 飲食修羅道 >







龍田「でも実際あなたのしろんの方が好みでしょう? 」

能代「お帰りください」

提督「お部屋はあちらからですよ」

龍田「あら酷い。……違うの? 」

提督「少なくともこれ以上場を混ぜっ返す子よりは好きだね」

龍田「嘘ばっかり。……止めてきた方がいいわ、能代」

能代「……そうね」






阿賀野「えへへー、このフォカッチャ貰いますねー」

江風「うおっ、このマティーニ甘ぇ! 」

加賀「…………」


< 再起動にはバッテリー残量が足りません >







加賀「…………もう一度、頼めるかしら。スウィート・マティーニ」

提督「はいよ。よく耐えたな偉いぞ」

加賀「あなた私のことを馬鹿にし過ぎじゃないかしら」

提督「や、お前こいつの顔見てなかったのか? 」

赤城「私のフォカッチャ……Littorioさんに用意してもらってその為にアイスとバジルも用意したのに」

提督「目死んでるじゃねぇかこれ」

赤城「フォカッチャ……私の……」

加賀「…………」


< 華咲く破顔 >






Littorio「はい? まだまだ残りはありますけれど」

赤城「わあっ……! 」

提督「よかったな。……いっつもこの笑顔なら聖母でも天使でも女神でもなんでもいいんだけどなぁ」


< 好みがどうとかいう話を小耳に挟んで >







雲龍「つまりどちらかというと私よりも天城の方が好みということね」

天城「え? えーと……天城はどうしたら……? 」


< できないことは嘯かない主義 >







天城「そもそも姉様と阿賀野さんって似てます? 能代さんと天城もですけれど」

雲龍「ポジション的には近いと思わない? 」

天城「まぁ……そう感じているなら少しくらい改善していただけません? 」

雲龍「無理」

天城「一言で切らないでくださいよ……確かにそういうところ阿賀野さんっぽいかもしれませんけれども」


< 引っ掛かり >







鹿島「……………………」

時雨「何? またお手洗いで吐いてたの? 」

鹿島「ぅ……臭います? 」

時雨「別に。雰囲気で分かるさ。教育係として思うところでもあったんでしょ? 」

鹿島「まぁ……どうにもならないことではあるのでしょうけれど」

時雨「君がおしえた子ばかりが沈んだり故障するわけじゃない。
それに君がサルベージされる前からいる僕たちの方が損耗は大きかったさ」

鹿島「…………故障」

時雨「全治五時間の重傷、の方が好みかい? 」

鹿島「……いえ」

時雨「こっちの方が化け物感が強いと思ったんだけど……ふぅん? 」


< 栄光への架け橋 >







時雨「泣きたいときにはさっさと、それも沢山泣いた方がいい。
君が虹を見たいんなら大粒の雨が必要だろう? 」

鹿島「そう、ですね……ええ」

時雨「泣いてどうにかなると思い始めるのは駄目でもね、泣くのは無意味じゃない」

鹿島「……」

時雨「ま、生憎と鹿島さんに貸せる程胸は大きくないんだけど」

鹿島「そんなこと……はい、大丈夫です。貸りてしまったら私はそこから抜け出せなくなる」

時雨「……そ」

鹿島「ええ」

時雨「…………」

鹿島「…………」

時雨「…………」

鹿島「ん…………綺麗な虹、いつかは見たいなぁ……」


< 両極端の更に多次元展開 >







鹿島「ふふ……時雨さんってカッコいいですね。あんな言葉サラっと言えてしまうなんて」

時雨「受け売りだよ。僚艦が初めて目の前で弾け飛んで降り注いだ日の夜に聞いた」

鹿島「そうなの? 私の知ってる人? ヒト? 」

時雨「赤城さんさ。あのときはまだ本性を知らなかった」

鹿島「へぇ……」

時雨「うん? 」

鹿島「なんというか…………説得力と不信感が物凄い勢いで押し寄せてきますね」


ありがとうございました


< ハートフル警備府の穏やかな日常 >







雲龍「あんまり遠くには行かないでね、そう……ええ、行ってらっしゃい」






能代「なんなのあのコミュニケーション」

阿賀野「さぁ……わんわん喜んで駆け回ってるね、シロ」

能代「能代たちが散歩したり遊ばせたりするときは基本的にリード必須なのに」

松風「あのヒトおかしいんだよ根本的に。僕たちとは違う」

旗風「あ、何か凄い勢いで戻ってき……連れられていくの? 普通咥えてきたり……えぇ……? 」


< わんわんわわーん! >







松風「結局見つけたのは誰かが失くしたフリスビーだったね。
咥えて持ってこないあたりあの犬も雲龍さんの躾け方もおかしい気がする」

旗風「人間の似姿の化け物じゃなくて独立した化け物なんだよアレ」

松風「本気でそうな気がしてきたよ最近。進化論なんて信じちゃいないけど別系統な感じ」

雲龍「失礼な。普通にそこらにいる化け物よ、私」

能代「名乗り方名乗り方。そこらにいる化け物ってなんです」

雲龍「私の世界は周りに化け物しかいないし」

能代「まぁ……」

雲龍「そうなると結局それが普つ……何? 今度は何を見つけてきたの? 待って、今行くから」


< そら寒い背中 >







阿賀野「あれって確かに雲龍さんの獣性? みたいなのもある気がするけどさ」

能代「躾け方がいいんでしょうね。あれでかなり真面目な方だし」

阿賀野「遊ぶときは延々とシロが疲れるまで遊んであげてるし」

能代「楽しいからずっと遊んでいた、なんて本気で言ってくるし」

阿賀野「親近感なのかな? あの褒めて褒めて! 構って構って! って完全に雲龍さんと提督さんだよね」

松風「それなら高雄さんなんて犬の調教能力最こ……さすがにいないか」

旗風「そんな勢いで振り返らなくても……」


< 噂をすれば禍気 >







愛宕「高雄が忍者になれるのはあの人が関わっているときだけよ? 」

松風「ひっ……」

旗風「さすが姉妹。……さっき振り返ったときにはいなかったと思うんだけどなぁ」


< ある国有る苦に或る苦肉 >







赤城「感覚野の拡張、ですか」

提督「あぁ、一時的にだがノーリスクでそれを可能にする薬剤の実験に成功したらしい」

赤城「眉唾物ですね。私たちに投与するのならそもそも大麻でもなんでも使えばいいんです」

提督「それをせずにわざわざ薬剤をつくる意味な」

赤城「私にはその国の情報なんて分かりませんけれどね、
有り得るとするなら諸外国その他へのアピールでしょう。
自分たちは安心安全な運用で兵士を守っています、と」

提督「正確に言えばそこから漏れたような情報で飯食ってる利権団体へのか」

赤城「ええ」

提督「だよな。……高雄」

高雄「ファイリングしておきます」

提督「ん」

赤城「優秀な側近ですこと。……こうやって私の発言に嘘が有るか無いか見定めようとしなければもっといいのですけれど」


< 主人の桜であれるということ >







提督「お前を信用するようならさすがに高雄も副官廃業だろうよ」

高雄「廃業したいものですけれどね」

赤城「あら、代わりに私がなっても? 」

提督「高雄、今まで世話になったな」

高雄「ええ、お疲れ様でした」

提督「これで俺も人生から引退かぁ……」

高雄「最期まで、共にいさせてください」

赤城「あのですね……いえ、本当に優秀な家桜ですこと」


< 愉快で被害者のいないコン・ゲーム >







加賀「そんなものは存在しないわ」

愛宕「景品が食べ物からあの人まで大概戦争の火種になるものばかりなのよねぇ~」

提督「待て待て待て……勝手に人を戦争の火種なんかにするんじゃない、おーい? 」


< 既に始まっている >







雲龍「え? 婚ゲーム? 」

漣「文字に起こしてるんじゃねーんだからその発音でボケが分かるわけ無

高雄「あの人は、渡しませんよ」

雲龍「そうね」

漣「……うん? 」


< 勿論御座いませんとも >







高雄「漣さんもそれは同じじゃあ」

漣「や、面子と流れで分かりますってば」

伊14「えぇ……? 」

愛宕「普通分からないわよねぇ……コン・ゲームなんて日常会話で使う? 」

山城「今更化け物の日常に何言ってるのよ」

愛宕「そうだけどー……私たち騙したり騙されたりしてる? 」

江風「されてるけど」

伊14「されてるよね」

龍田「してるわね。…………ふふ、何か問題があって? 」


ありがとうございました


< 天邪クィスト >







提督「おい、そこの緑っぽい姉妹」

雲龍「酷い呼び方ね」

天城「ピンクっぽいと呼ばれるよりはマシですけれどね。何でしょう? 」

提督「良いニュースと悪いニュースと更に悪いニュースがあるんだが」

雲龍「良いニュースだけおしえて頂戴。悪いのは要らない」

提督「じゃあ、ご希望にお応えして一番悪いニュースからだな」

天城「天城はそれで構いませんよ。……相変わらず平然と巫山戯た受け答えですね、姉様たち」


< 最近のテレビと同じでは? とか >








提督「次回の空母主体演習は当警備府、大湊が主役となります」

雲龍「はぁ……」

天城「想定よりはまだ大丈夫。それよりまだ少しマシなニュースは? 」

提督「期間は準備も含めて一週間を予定。当警備府にある程度の人員が滞在致します」

雲龍「最悪……そっちの方が悪いわ」

天城「空いている方の棟を使うからまだマシ、なのでは? 」

提督「そうだな。……良いニュース、聞きたい? 」

雲龍「別に、いい」

提督「あ、そう? 」

天城「……それが無かったらただの悪いニュースでしょうが」


< 醸し出される幸福感とでも申しましょうか >







提督「滞在組には葛城中尉が含まれておりますよお姉様たち」

雲龍「! ……へぇ」

天城「正直ここまでくると予想の範囲な……話の腰を折って申し訳ありませんけれどね」

提督「ん? 」

天城「今の姉様の笑顔見ました? あの表情だけで大概のことはもうどうでもよくなりません? 天城は、なりました」

提督「うん? 」

雲龍「うん? 」

天城「はい? 」


< おおよそ普段と同じで決定的に違う >







提督「まぁ、滅多に見れない顔ではあるな」

雲龍「そう? 」

提督「でも見れない顔ってわけじゃないし。その顔させる努力は嫌いじゃない」

雲龍「その努力、好きよ」

提督「でもまぁしなくていい努力はしない主義なんだよね」

雲龍「しなくていいわけ無いじゃない」

提督「そ

天城「そうですよ姉様! 雲龍姉様! 」

提督「…………こいつ酔ったか? 」

雲龍「たぶん。……なんだか妙に、照れるわね」


< “ こう ”なのです >







時雨「なんだかよく分からない演習の為に葛城さんとか色々大湊へ行くみたいだけどさ」

あきつ丸「あぁ」

時雨「葛城さんが割と瑞鶴さんと“ 仲良し ”なの知ったらどうなるんだろうあの上二人」

あきつ丸「自分たちの為体を棚に上げて文句を言いそうではあるな」

時雨「だよね。棚どころか成層圏まで突き上げそう」

あきつ丸「葛城は葛城で提督殿を襲いそうでもある」

時雨「一瞬でカタがつくね」

あきつ丸「あぁ……」

時雨「心配だなぁ……」

鹿島「あの、それなら葛城さんにそれとなく説明……どう見ても楽しんでいる顔なのはどうなのです」


< まぁ、それはそれで >







時雨「ま、葛城さんあれで常識だけはある方だし大丈夫でしょ」

あきつ丸「“ だけ ”、か。他に何が必要だというのか」

時雨「主にこう、身体の厚みというか、ねぇ? 」

あきつ丸「瑞鶴はそれが好みなのかもしれないでありますよ? 」

時雨「知らないけどね。……でも常識があればある程駄目なのかこの場合」

鹿島「瑞鶴さん? 」

時雨「うん? 知らなかった? あれで中々ハードなことヤっ

鹿島「いえ、それは聞いておりますけど……そっか、そこまでしか知らないんですね」

時雨「……え? 」


< 見てる分聞いてる分にはまぁ…… >








鹿島「蒼龍さんや瑞鳳さん、果ては妙高さんや阿武隈さんとも日常的に寝ていると噂が」

あきつ丸「面子に全く脈絡も繋がりも無いな」

時雨「どう考えても長過ぎる尾鰭でしょそれ」

あきつ丸「そこまで酷いことになればさすがに自分の耳には入るからな」

時雨「そもそも女社会でそんなレベルのやつ隠し通せるわけないじゃないか」

鹿島「あら、暴露れました? 」

時雨「その中の一人くらいならまだ騙されたかもしれないけど……でもさ」

鹿島「? 」

時雨「葛城さんってあの雲龍さんの妹なんだって視点で考えると、どう? 」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

時雨「なんだか有り得そうな気がしてこない?
いや、笑っちゃうくらい有り得ないことなんだけど、さ」


< 別に姉さまが悪いとかということではなくて >







金剛「さすがにそれは私も有り得ないと思うケドー、案外とタガは外れ始めてると思うデース」

時雨「うん? タガ? 」

金剛「最初にサルベージされた古参組はもう生きた年だけで成人するくらい。
鳥籠の可愛い小鳥を続けているのにも疲れてくる頃でしょう? 」

あきつ丸「まぁ……壊れ始めているというのなら理解はできる。
集団での生活が続けばいつかの破綻を孕むものだ、それがどんなものであれ」

鹿島「化け物である、という自認が一種免罪符にはなっていますけれど、
その免罪符が精神的な閉塞を堰き止め切れなくなっている、と」

金剛「いぇーす……昨日なんて榛名がおねーちゃーんっ! なんて言って絡んでき

時雨「解散! 」

あきつ丸「ふん……二日酔いの戯言でありましたか」

鹿島「さすがにこれは無いですねー……」

金剛「why? 」


< 呼び名という親愛 >








時雨「でもまぁ……金剛じゃなくても榛名さんがそんなこと言うって酔ってても可愛いだろうね」

金剛「本当に本当にreally cuteで……時雨? 」

時雨「何? 」

金剛「榛名のこともう一回呼んでみて? 」

時雨「? 榛名さん」

金剛「比叡」

時雨「比叡さん」

金剛「霧島」

時雨「霧島さん」

金剛「じゃあ……私」

時雨「金剛」

金剛「…………」

時雨「…………? 」

金剛「…………ふふ」


< 空気の様にあるべき降臨 >







時雨「気っ色悪いなぁ……いきなりニヤつかないでくれるかな」

金剛「ん、んんっ……失礼致しましたデース! 」

時雨「大体あれだよ? 特に何も無く不本意ながら一番付き合いが長いだけで

金剛「それでいいの。それでも嬉しいデース」

時雨「……あっそ」

金剛「あっ、私はこの後天龍に呼ばれているのでこれでー! 」

時雨「はいはい」






あきつ丸「天使か何かかあいつは」

鹿島「時雨さんから一瞬でも毒を抜くなんて魔法使いですよねぇ……」


< 今日は特別気分が良い >








あきつ丸「他の誰かなら馬鹿にしてやるところなのだがな」

鹿島「本気で本音に見えますからね……あれで真面目な話もできますし」

あきつ丸「ただのお花畑ではないでありますからね。
戦闘についても安定感に関しての評価が特に高い」

鹿島「人気者ですよね。ヒトにも、人にも」

あきつ丸「あぁ……」

鹿島「……」

あきつ丸「……」

鹿島「……」

時雨「……その生暖かい目、やめてくれるかな。その魔法の産物をあと少しでも続けてほしいんならさ」


ありがとうございました


< だいじょばない >







雲龍「どうも。筆記と空論にしか評価の無い女こと、雲龍です」

提督「お前は何を言い始めたんだ」

雲龍「これでいいのよ。それ以下の不当な評価じゃないなら」

提督「そこまでくると何が不当に当たるんだ? 」

雲龍「不細工」

提督「や、お前それ……どうなの? 」

雲龍「取り敢えずそんな評価を受けたら私はそれを銃殺にするわ」

提督「物騒過ぎる……単にそいつの目が腐ってるだけだから生暖かい目で見てやれよ」

天城「姉様を傷付ける輩は許しません! ヤっていいのは天城とこの人だけです」

雲龍「そ、そう……」

提督「……こいつ昨日からずっとラリってない? 大丈夫? 」


< まぁ、そんなものだよね >






雲龍「まぁ、最近は天城にならいいかなって気も……」

天城「あ、実際には結構です」

提督「俺もしないぞ」

雲龍「あ、そう……いきなりまともになるのもできればやめてほしいものね。おかしくなるのと同じくらい」


< 突撃! 隣の晩ご飯(素材) >







伊13「服、と脱、ってさ」

伊14「うん? 」

伊13「似てるよね」

伊14「まぁ、似てるといえば、うん」

伊13「…………はぁ」

伊14「だるいねー……」

伊13「…………」

伊14「…………」






松風「暇過ぎてやることが無いから潜って魚を獲ってきたい、と」

旗風「肴になるし皆喜ぶだろうけど……旗風たちは普通に寒いだけなような」


< 釣り人としても面白くはない >







提督「寒かったら戻っていいぞ。俺たちここにいるから」

明石「やー、竿出すの久々な気がしますねー」

旗風「いえ、もう少しここで見てます」

松風「ここでバケツ見ておかないとヒトミたちが一々上がらないといけないしね」

伊14「ふぅー……! たっくさんお魚いたよー! うん? 」

提督「俺たちはゆっくり釣ってるから頼んだ」

伊14「つまり捕まえたら無理矢理針に食い付かせればいいの? 」

伊13「ぷはっ……そんな新手の、拷問みたいなこと、しない? 」

松風「これが本当の入れ食い? 」

旗風「違うでしょう、どう考えても」


< 引っ掛かった部分 >







提督「フ-……どうでもいい話の又聞きなんだけどさ」

明石「え? ええ」

提督「母方の親戚に女の子生まれてさ、名前おしえてもらったら」

明石「読めない名前? 」

提督「や、アヤカちゃんだって」

明石「普通にいい名前ですよね。元カノの名前とか? 」

提督「ちげーよばーか。……肖るってお前書ける? 」

明石「点みたいなの三つ書いて月でしょう? それでアヤカちゃん? 」

提督「うん。……まぁ、読めるは読めるけど」

明石「意味的にはねぇ……で、元カノの名前だったんでしょ? 」

提督「や、え、えーっと……? 」


< あとはまぁメバルとかソイとか >







提督「ふぃー……にしてもかかるなぁおい」

明石「いいじゃないですか。今晩はカレイの煮付けって瑞穂さんと約束してますから」

提督「お、いいねいいね。テンション上がってきた」

明石「寒さも気にならなくなるってものですね」

提督「うん。……や、さすがに寒さは無くならねぇわ」

明石「そう? 」

提督「というか寒くてうんざりするからこそ美味く感じるというか……押し付けはしねぇけどもだな」


< テキトーに吸って待つくらいが丁度良い >








提督「あー……クソ寒いなんだこれ」

山城「もうそろそろ春でしょう」

提督「っても……フ-」

山城「はぁ……」

提督「…………月が綺麗ですね」

山城「クスリでもやってるわけ? 見事な曇り空な上にまだ昼過ぎだけれど」

提督「心の月ってことよ。フ-……」

山城「フゥ……“ 元始、女性は実に太陽であった ”」

提督「“ 今、女性は月である ”って? 」

山城「どうでもいいことね。今の世の中言ってはいけないことかもしれないけれど」

提督「女の子が言う分にはいいんじゃねぇのか。……お、またかかった」


< サンプル1 >







龍田「空母って大体皆スキモノっぽそうじゃない? 」

雲龍「そう? 」

龍田「加賀さんだとか蒼龍ちゃんってすっごいマゾっぽいし」

雲龍「あぁ、加賀お姉様はマゾね」

龍田「でしょう? 」

加賀「……その謂れの無い誹謗、喧嘩と受け取って構わないわね? 」


< 精神的マゾではないのですね、とか >






天城「姉様は頭がおかしいので別として加賀さんも割と倒錯趣味かと」

加賀「……」

龍田「逆に瑞鶴ちゃんとか千歳ってサドっぽくない? 」

雲龍「早くも空母の枠が揺らいでいるけれど……そうかも」

龍田「訓練のときもお酒の席でも高飛車なデキる先輩こと加賀さんを夜は奴隷にする瑞鶴ちゃん」

雲龍「……なるほど」

天城「へぇ……」

加賀「…………本気で気分悪くなってきたのだけれど。イジメ? 」


< 満足のM >







加賀「大体ね、もし仮に私がマゾだとして傷を刻んでいいのはあの人だけであっ

提督「んー? 」

加賀「」

提督「? どした? 」

雲龍「別に。……単に欲しがりさんなだけだと思うけれどね、加賀さんは」


< 知らなくてもいいこと >







提督「? ヒトミたちと魚釣ってきたから今日くらいはお前も何かつくれ」

加賀「え、ええっ、用意してくるわ」

提督「? お、おう。期待してるぞー」

雲龍「あ、逃げた」

天城「逃げましたね」

龍田「逃げたわねぇ」

提督「……? 」


< 生命の洗濯 >







扶桑「ふぅ……お風呂って何故こうも満ち足りた気分になるのかしら」

山城「姉さまがいるからです」

扶桑「初月もいるけれど」

山城「あら、姉さましか目に入りませんでした。いたの? 」

初月「……君たちより先にいたんだけどね。消えてほしいなら、消えるよ? 」


< いつの間にかここまで >







扶桑「いなさいよ。襲われるじゃない」

初月「や、えぇ……」

山城「? 初月がいなくなれば襲ってもいいのですか? 」

扶桑「せめて部屋で、くらい耐えてほしいものね」

山城「それが中々難しくて」

初月「えぇ……? 」


< 姉妹色々姉色々妹色々 >







初月「まぁ、いいけど。……そういえばこの前風呂に入っていたんだ、自室で」

扶桑「ええ」

初月「我が愚姉が平然と入ってきた上にこれまた平然と身体を洗い始めて」

扶桑「うん? 」

初月「更に平然として向かい側に入ってきたんだ。
ちょっと狭いね、なんて笑いながら」

扶桑「……」

初月「さすがに怖さを通り越して呆然としてしまったな、あれは」

扶桑「…………」

山城「…………話しかけるなり離れるなりすると思うけれど、普通」


< かなりキツイです、マジで >








漣「さぁーってやって参りました早飲み決戦! チャンピオン江風に挑戦するのはぁ! 」

伊14「マジでやりたくない……江風のアホ」

江風「アホとか言うな。江風もやりたくねーよ」

漣「ルールは簡単! 中ジョッキのビールをストローで如何に早く飲むか! 」

龍田「馬鹿ねぇ……」

扶桑「何故こんなことを」

天城「最初は悪酔いするんだからストローで飲め、なんて冗談を言われただけらしいですよ」

Littorio「誰が誰に? 」

天城「江風さんがあの人に」

加賀「そんなことだろうと。……嗚呼、品の無い顔……」


< 度し難い >







赤城「これ、景品はなんなんですか? 」

漣「漣ちゃん様がパク……用意した十四代の龍泉です! 」

赤城「なるほど。……恥を捨てるべきときかしら」

加賀「……今度私がご用意しますから。今日はお許しください、赤城さん」


< 久々に引っ張り出してきました >







高雄「? 何、やってるんですか? 」

加賀「ドンジャラ」

高雄「……ドンジャラ? 」

加賀「麻雀より簡単だし回り早いから」

伊13「物凄い早さで、搾り取られてます」

高雄「はぁ。……おつまみでも用意してきますね」







高雄「油淋鶏とサラダ用意してき……あら」

加賀「今日は脱衣の気分じゃないから私あっちにいるわ」

天城「天城もちょっ……姉様ぁ! 」

高雄「まぁ……どうせ飲んで食べては変わりませんしね」


< さぁ? >






漣「ちなみに最近のだとアプリと連動して得点計算してくれるんすよ? 」

高雄「進化って凄いですね」

雲龍「それ、いる? 」

阿賀野「要らないよね。得点なんて適当で脱がせるだけだし」

涼月「カルパッチョ用意してき……何でゲームしてないお初さんが半裸で寝てるの? 」


< シャネルの五番 >








天城「あの……これ負けてしまうと天城着るものが無くなってしまうのですが」

雲龍「着衣ゼロ者には特別にコスプレが用意されているからそれで再戦ね」

天城「はぁ」

明石「私も危ないんだよなー。ちなみに何のコスプレ? 」

雲龍「婦警と下着メイドとモンロー」

山城「モンロー? あの白い有名なやつ? 」

阿賀野「モンロー主義の方かも」

雲龍「それは中年男性でしょう? 香水ね」

天城「コスプレ……? 」


< ギャラリーにとっては >






雲龍「まぁ、用意したかったのはシャネルなのだけれど、ドレスの方ね」

阿賀野「よかったぁ~」

天城「着るとすれば下着無しでアレなのですけれど……どこがいいと? 」


< 隙を見せる方が悪い >







雲龍「というか私のチートスは? 」

天城「それどころではありませんので」

江風「か、江風じゃねーぞ? 」

雲龍「あなたくらいしか食べそうなの……ちょっと寄って」

江風「え? ンッ……ぁ…………うュ……」

雲龍「ん……」

阿賀野「うわぁ……」

明石「ひっどい……」

雲龍「本当にあなたじゃなかったのね」

江風「だからそう言って……うぅ、汚されたぁ」


< 公衆交代 >







海風「私が食べたって言えば雲龍さんからディープなのしてもらえるんですか? 」

雲龍「あなたの唇ってそんなに安いの? 」

海風「この警備府ではかなり」

雲龍「まぁ、したいならするけれど……あの人は? 」

海風「愛宕さんとどちらからともなく」

雲龍「そう……江風」

江風「なンだよぉ……責任取ってくれよぉ……」

雲龍「それは今度ね。代打ち、頼んだわ」

江風「……あ? 」

雲龍「これであなたの部屋、空いたわね」

海風「ん……ご招待、させてください」

江風「え、あの、えーとさ、えぇ……? 」


< やめるわけ >







江風「ホントに行きやがったあのアバズレども。……結局ドンジャラじゃなくて麻雀なのか」

山城「片方はあなたの姉でしょうが」

江風「山城さンと違って姉をそこまでは崇めてねーンで」

明石「まぁ、私はこれでいいですよ。雲龍さん麻雀強いですし」

天城「これ脱衣とコスプレは……あぁ、でしょうね、継続ですよねそれは」


< 巡り廻り >







阿賀野「次天城さんコスプレしたら阿賀野と交代ねー」

天城「そんなするのが確定みたいな……勝って、やりますとも」

阿賀野「期待しないで待ってるよー」






天城「……警察官の制服しか着れるものが、無い」

江風「……何で江風のタッパで着れるのが下着メイドしか無いンだ? 」

阿賀野「能代ー! 一人空いたよー! 」 


< 分かり切っていたこと >







能代「何故ノーブラノーパンで白いドレスなんて着なきゃいけないんですかぁっ! 」


< stick sisters >







Aquila「もし時雨が大湊のアレに抱かれれば」

時雨「酔ったら下ネタって女としてどうかと思うよ」

Aquila「姉なのに妹になるわけですね~」

春雨「っふぉぅぶっ……」

時雨「…………」

浜風「まぁ、間違いでも……」


< 明日の夜までさようなら >








提督「ん……フワフワする」

愛宕「酔いなんてすぐ抜いてあげる。……いい身体してるわね」

提督「んんっ、おっさんかな? 」

愛宕「結構結構。あなたは出世を人質にされた若手将校ね」

提督「笑っちゃうよその雑なプレイ」

愛宕「偶にはそれも……んー……あっつい」

提督「お前も……閣下も大分飲まれていたようでございますから」

愛宕「今夜は寝られると思うなよ? 」

提督「優しく、してくださいね? 」

愛宕「それは、君次第だと思うよ? 」


ありがとうございました


< 一夜明け >







海風「…………………………………………」

江風「おはよ。……どったの? 」

海風「………………………………嗚呼…………お姉様」

江風「??!!???!???!!??!? 」


< 変わらないトコロ >







海風「あ、別にあの人と江風に対する気持ちは変わらないから安心して? 」

江風「……テートクへの気持ちだけにしてほしいところだよそこは」


< あと半歩くらい? >







江風「っても……雲龍さンとは初めてじゃないンじゃない? 」

海風「二人っきりは初めてだったの。……凄かった」

江風「そンなに? 」

海風「まだ全身ぽわぽわしてるもん。何か凄い不思議な感覚」

江風「あ、そう……確かにあの一瞬だけでもキス凄かったしなぁ。分からないでもない、かも? 」


< 半径100m接近禁止女の誕生 >







瑞穂「ですよね。あのヒト異常な程優しくハードですよね」

海風「あ、分かります? 」

瑞穂「ええ、少し瑞穂も揺れてしまうくらいには」

明石「せめて私がいないときにですねー……や、確かに凄いは凄いですけども」

海風「__さんがいなかったら間違い無く雲龍さんですよね」

瑞穂「かもしれませんね」

明石「女の女に対する情念って怖いですけどねぇ」

江風「…………ここまでくると恐怖通り越すな。近付くのも危ない気がしてきた」


< 本気で怯えていました >







雲龍「おはよう……集まってどうしたの? 」

海風「お姉様! 」

瑞穂「朝食はこちらです」

明石「こちらです」

江風「ひっ、近寄るな化け物」

雲龍「? ちょっと意味が……何? 」


< ドレイン&? >







提督「ふぅ……何か凄い爽快感あるけど君ヒーリング能力とか持ってた? 」

愛宕「相互回復? 私も凄いスッキリ」

提督「欲求不満だったのかな」

愛宕「そうかも。女の子相手だけだと無意識にストレスと虚無感溜まるのよねぇ~」

提督「そういうもの? 」

愛宕「欲求は満たせても性欲で愛は満たせないのよー」

提督「そんな腹は膨れないみたいな……」


< 言えば言う程背徳感が >







初月「実際山城ってあいつとヤるときどんな感じなんだろうな」

扶桑「……どんな感じとは? 」

初月「“ 嗚呼……姉さま、ごめんなさいごめんなさい ”とか言ってるんだろうか」

扶桑「さ、さぁ……? 」


< 定義さえ変更すればまぁ >







山城「ベッドで他人の名前呼びたくなるような男と寝ないわよ。それが仮令姉さまだとしても」

初月「おお、山城がまともだ」

山城「私はいつもまともよ」

扶桑「……そもそも想い人が二人いる前提だけれど、まともなの? 」


< I live in Edo ! >







漣「凍京」

提督「藤京」

明石「第三新東……別に東京でいいじゃないですか名前がそれなんだから」


< 気配の欠片も無いね >







明石「私はまぁ大概分かるとして……何? 」

漣「NECRO。ニトロプラス」

提督「無貌伝」

漣「はぁ? 」

提督「んだよ」

漣「まーた俺こんなの知ってるよ(笑)アピールですかぁ? 」

提督「カッコ笑いとか口で言うんじゃねぇよ。
……結構アニメ映えする作品だと思うんだけどなぁ」


< おかねもち >







提督「女子校生と女子高生とJKは異音異義語だと思うんだよな」

漣「何言ってんだこの変態」

提督「や、一つなんて円光用語だろ? 駄目だろ? 」

漣「知らねーですね。……あれって結構な頻度でタイーホされますけど」

提督「ん」

漣「十二分に報酬払ってれば普通捕まらないと思いません? 」

提督「かもしれねぇけど……たかだか十七、八の子供にまともな金銭感覚持って駆け引きしろってのが土台無理なんだろう」

漣「言われてみればまぁ……」

提督「俺がその歳のときにぽーんと三、四万降ってきたらもっと寄越せってなったと思うぞ」

漣「はぁ……」

提督「やっぱ努力してコツコツ貯金するべきなんだよ金なん……なんだよ、文句でもあるって? 言い値で買うぜ? 」


< やりはしないけど興味は出ると思う >







提督「不謹慎な話したいとかなんとか話したのって昨日だっけ? 」

漣「じゃねーです? 宣言なんてしなくてもほぼ毎日してる気はしますけど」

提督「ん……病原菌とか疫病を擬人化したソシャゲはどうだ? 」

漣「クズだクズだと思ってましたけどあなたねぇ……リリース前に炎上して終わるでしょそれ」

提督「許せ」

阿賀野「十分に過去の病気ならいいんじゃない?
歴史物で近現代を出しにくいのと中世辺りのは別物だって聞いたよ? 」

漣「それならまぁ……キャラは少なめで一つのキャラに色々注力するタイプのゲームになるのかな? 」


< 実際割と不謹慎な衣装とか結構あると思いますけどねー >







提督「パッと思い付くのはスペイン風邪ちゃんとかペストちゃんだな」

阿賀野「あと天然痘ちゃんとか癩病ちゃんとか? 」

提督「ペスト医者コスとか魔女狩りコスがスキンになるわけだな」

阿賀野「梅毒ちゃんは毎回同じ角度のイラストだね」

漣「発想が最低も最低過ぎる……でもsteamとかなら発売はできちゃいそうっすね」

提督「だろ? 」

漣「一応まだ競合はいなさそうだし……というか本気でいてほしくない」

提督「中世に関わるコスは当然だし近現代のコスも問題無く出せるぞ。病気なんて無くならねぇからな」

阿賀野「ようはもうキャラデザがウケればいいんでしょ? 」

漣「や…………むーちゃあん……」

叢雲「むーちゃん言うな。……私にも助けられないわよ悪ノリしたこいつとお友達なんて」


< 何日か振りの天丼 >






阿賀野「えー? 提督さんとお友達とか不謹慎より酷い言いぐ

叢雲「そのボケ最近見たからパスで」

阿賀野「ほえ? 」


< お助けキャラの召喚にはコストが足りません >






漣「斬新といえば斬新、なのかなぁ……単に誰もつくろうと思わないだけに思えるけど」

提督「どうせつくんねぇしつくれもしねぇからいいんだよ。
元々不謹慎なこと話したいんでしょ? とかいうお前の煽りが元なんだから」

漣「そりゃあそっすけど。……コレライベントレアキャラ大出血キャンペーンとかやるんです? 」

叢雲「不謹慎全振りの売り切り狙いならそれでいいわね。いっそ大炎上した方が狙い通り」

阿賀野「あとはサービス初期の対応とキャラデザで全て決まるね」

龍田「ドン引きなんだけど……まだその話続けるの? 」

提督「やめるわ。龍田にドン引きされたらお仕舞いだし」

阿賀野「ちょっとやり過ぎだったねぇ~」

龍田「…………むーちゃーん! 」


< ハブっぽいかなとか >







叢雲「だからむーちゃんじゃ……なんでも私にぶん投げればいいと思わないでくれる? 」

龍田「あなたこの辺の保護者でしょう? 」

叢雲「こいつと漣の保護者は甘んじて受けるとして阿賀野は違う」

阿賀野「えー? むーちゃん保護者してくれないの? 」

叢雲「してやらないの」

阿賀野「えー……? 」






能代「え? 保護者? そんなの絶対やりたくな……何でこんなことで泣きそうな顔になってるの? 」


< いつも通り >







江風「あぁぁぁぁっ……テンション下がるやる気出ない」

海風「殆どのスポーツ観れないもんね」

江風「なンなのもう嫌がらせ? 」

海風「江風一人にこれって随分と壮大な嫌がらせだね。……久々にキャッチボールでもする? 」

江風「いいけど最終的にグローブの強度足りなくなる超人キャッチボールだろ? 」

海風「私は普通でもいいよ? 」

江風「ンー……や、今はいいや。シロと遊ンでくる」

海風「一緒に行くよ」






海風「じゃあちゃんと取ってきてね? 」

江風「わんっ! …………おかしくね? 犬と勝負っておかしくね? おかしいよな? おーい? 」


< ネコによる犬の調教 >








加賀「でも何故従ってしまうのかしらね、あの子」

海風「わん子だからです」

加賀「? そうなの? 」

海風「江風は犬。そう決まっているんですよ」

加賀「そう……まぁ、文句も無いけれど」

江風「やめろ! 江風が先に取ってき……あー! 袖を噛むンじゃないばかぁ! 」


< 気にしない気にしない >







江風「……負けた」

加賀「何故化け物の身体で犬に負けるのかしら」

海風「何回でも投げるよ? まだやる? 」

雲龍「あら、なんだか楽しそうなことやってるじゃない」

江風「そりゃあ楽しくないわけじゃないけど……雲龍さンは何故首輪を二つ持ってるンだ? 」


< もし子供ができたら >







天城「他人の痛みが分からないヒトにはなってほしくありませんね」

山城「…………」

扶桑「…………」

雲龍「…………」

高雄「…………」

Littorio「四人ともセーフって顔しましたけれど……分かるだけでは意味がありませんよ? 」


< 不意に >







龍田「ふふ……他人の痛みが分かる、って二通りあるわよね」

天城「龍田さんは駄目な方に敏感なやつでしょう。
他人の痛みが分かるからそれを選択肢にできる」

龍田「なんでも効果的な方法を選ぶべきでしょう? 」

天城「そんな壊すことが目的みたいな」

龍田「私は私しか要らないし私には私しか必要無いもの。
仇なす可能性があるのなら誰であれ排さないと」

天城「では……天城もその対象なのでしょうね」

龍田「当然。別に私は加虐者でもないけど……ん」

阿賀野「人豚なんて見たくもないって? 」

龍田「……うん? 」

天城「ジントン……? 」


< 半笑いで本日はカーテンフォール >








阿賀野「戚姫ぐらい知ってよーよ。今日日スマホの予測変換でも出るよ? 」

龍田「……興が削がれるってこういうことを言うのね」

天城「はぁ……いえ、あんな話続けたいわけでもありませんでしたけれど、そうでしょうね」


ありがとうございました


< その理論なら自分は従兄妹くらいかなとか >







雲龍「同じ相手と寝ると穴姉妹だかなんだかになるって話を前にしたじゃない」

天城「是非忘れていたい話ですけれどね」

雲龍「? ……したじゃない」

天城「そうですね」

雲龍「ん……Bismarckって私が知っているだけでも少なくとも王子様とMaass卿とは寝たことあるみたいだけど」

天城「マース卿? 」

雲龍「別名レーベくんね」

天城「あぁ……中将でしたっけ」

雲龍「興味無いから知らない。……つまりあの人と彼女たちって穴兄妹なのね、って」

天城「…………」


< 予備軍 >







提督「実に微妙な話をしているねお姉さんたち」

天城「天城も話していたと思われるのは心外ですね。聞かされていただけです」

雲龍「あなた姉を裏切るのね? 」

天城「姉様が味方するに値する価値観をお持ちになって初めてその言葉に意味が生まれますよ」

提督「というか俺があいつとヤったこと確定みたいな

雲龍「あ? 」

天城「あ? 」

提督「お、おう……雲龍は兎も角天城にそんな顔される意味がちょっと分かりたくないんだけど」


< お車の運転には細心の注意を払い~ >






明石「っても私たちの知覚なんてやろうと思えば常時100%維持できますからね」

加賀「しかも仮に事故を起こしそうになっても物理的に破壊できるわよね、車」

明石「乗ってる最中に艤装展開しちゃえばいいだけですし」

加賀「ええ。……十八歳からしか乗れない割に百歳になっても乗れる雑さなのだしどうでもいいのよ」

提督「いいのか」

明石「いいんです」

加賀「面白ければね」

提督「お、おう。……加賀の運転する車にはぜってぇ乗らねぇからな、絶対に」


< あやふやびーじーえむ >







提督「俺さ、自分でコンビニとか行ったらほぼほぼ黒ラベルじゃん」

愛宕「まぁ……そうかも? あんまり記憶に無いけど」

提督「そりゃそんな行かねぇしな。行くときは車だから飲めねぇし」

愛宕「買って帰れば、ってのは無粋な話ね」

提督「飲めるとこ行く途中か帰りだからね。……でさ」

愛宕「んー? 」

提督「そのあざとい寄せ方可愛いね」

愛宕「当然。角度が大事なの、角度」

提督「あ、角度っていえばこの前ーーーー






高雄「ふぅ、あとがきってどうも好きになれない。
……黒ラベルがなんだったのかしら。ちょっと気になるのに」


< 嫌いとかではねーですが >







提督「え? まぁ、くっだらない話だよ」

愛宕「ずっとしてたじゃない、くだらない話」

提督「まぁね。……大概の居酒屋ってデフォルトのビールはスーパードライなんだよ、安いとこは殆ど」

高雄「はぁ」

提督「旅行業やってたり接待用意するときは行く前に訊いたり調べたりしておくらしいんだけどね。
……だからわざわざ缶でスーパードゥラァイ! 買う理由が分からない」

高雄「あれだけ雰囲気と瓶が良いとか語っておいて」

提督「や、そうなんだけど……ねぇ? 」


< 本音 >






提督「ちょっとでも良いもの珍しいもの飲みたい貧乏学生の気持ちが分かんねぇのかあぁぁぁぁん? 」

愛宕「知らないけど」

高雄「知りませんね」

提督「知らないでしょうね。……あの時代はもう戻ってこないんだなぁ」


< 似たようなのだと >






提督「こう、口説き始めから半年くらいが一番楽しい期間っていうかさ、試行錯誤タイム? 」

愛宕「半年以降は? 」

提督「惰性? 」

愛宕「それかヤれるから? 」

提督「それを惰性っていう」

愛宕「クーズ」

提督「デース! 」

愛宕「ばーか」


< 最近で一番後悔したこと >







天城「脱衣着衣麻雀」

江風「脱衣着衣麻雀」

能代「脱衣着衣麻雀」

雲龍「……何故かしら。なんだか、責められている気がするわね」


< 続きまして >







雲龍「競泳水着買ったら割と本気で水泳にハマりそうなこと」

天城「それは姉様にあるまじき健全さですね」

雲龍「あなたの分も買ってあるのよ? 」

天城「普通の水着ならもう持って……何かとても嫌なものを見せられそうな流れですね、これ」


< 最近で本当に本当に後悔したこと >






阿賀野「雲龍さんに泳ぎ勧めたこと」

能代「? いきなり変態チックな水着だったからとか? 」

阿賀野「始めてすぐなのにタイム抜かされた」

能代「あー……」


< 折角なので連れ立って >







天城「……やっぱり」

伊13「その、妙な穴とスリットは、何? 」

伊14「そこまで自信満々に着こなせるの雲龍さんだけですよねー」

雲龍「ありがとう」

伊14「褒めてない褒めてない」

天城「というかよく姉様の身体が納まるの買えましたね」

雲龍「私が肥満体みたいな……結構キツいのよ、これ」

漣「キッツキツじゃねぇーですかこれ。や、何にも一ミリも微塵も全く羨ましくはねーですけどね? 」


< 隙間から水入るよね絶対 >






阿賀野「なんであの巫山戯た水着に負けるんだよもおぉん! 」

能代「本当そうね。おかしいでしょアレ」

伊13「単純に、怖い……」

伊14「あんなの着て平然と真面目な顔で泳ぐのがヤベーっすねー」


< ざんねーん >






提督「はっ! 何か水鉄砲持って騒がなきゃいけない気分! 」

高雄「今行ったら私泣きますからね。書類燃やして共倒れですよあなた」

提督「……くっそっ」


< や、成績上がるって単純にね? >







雲龍「ふぅ……やっぱり普通の水着にした方がタイム伸びる? 」

天城「当然。……オリンピックでも目指すおつもりですか? 」

雲龍「……うん? 」


< さて本日の一本! >







漣「『ラジアータストーリーズ』! 」

提督「お前これ……PS2じゃねぇか。できねぇんじゃねぇの」

漣「この為にワタクシのお宝百八式が一つPS3を引っ張り出してきましたので」

提督「や、だから

漣「初期型の発熱ポンコツかわい子ちゃんはPS2も飲み込めるんですよー」

提督「ほーん? 」

叢雲「言い方がそこはかとなく変態くさいわね」

提督「っても何でこれ三人でやるんだよ。俺と叢雲は見てるだけか? 」

漣「途中の分岐だけ選ばせてあげますからお酒でも飲んでてください」

提督「んなこと言われたら叢雲襲っちゃうぞ俺。ベッドあるし、な? 」

叢雲「ばーか」


< さよならだ ジャック >







漣「え、てーかご主人様やったことあるの? 」

提督「リドリー選ばないとか有り得んわ」

漣「言うと思った」

叢雲「じゃあ今日は選ばない方向ね」

提督「は? 馬鹿なの? 」

漣「むーちゃんはクズだね」

叢雲「はぁ? ……なんなのそのマジに本気な顔」


< かっ 勝手にしろっ >







漣「まぁ、雑談続けてるうちに始めたんですが」

提督「叢雲、ロックアイス」

叢雲「ん……漣は? 」

漣「ご主人様と同じで。……ご主人様」

提督「ん? 」

漣「リドリーがどうのじゃなくて妖精か人間かって話でしょ?
海に浮かべる化け物か自分と同じ人間どっち選ぶかって話でしょ? 」

提督「ち、っがう違う違うそんなわけないよー? 」

叢雲「はい、私にもそれ注いで。
……もうなんかその話と間だけでなんとなくストーリーの根幹分かった気がするわね」


ありがとうございました


< 絶妙に寝乱れたパジャマたち >







漣「…………Zzz」

叢雲「…………ん……Zzz」

提督「ふぁあ…………単に徹夜でゲームしてたって信じてもらえるんだろうかこれ」


< 違和感があるという違和感 >







提督「不規則上等不摂生どんと来い生活の所為かまだ元気な錯覚あるな」

漣「ぁ…………Zzz」

叢雲「…………Zzz」

提督「しっかし……こいつらそれぞれ自分のベッドで寝てるな。何で? 」


< 取り敢えず誘ってみて? >







初月「ちゃんと見ていろよ? 今日は叢雲の機嫌異常に良いから」

旗風「うん? 」

初月「あいつと漣の三人で遊んだ次の日ほど何をやっても許される感を醸し出す日は無い」

旗風「そんなに? 」

初月「そんなに」

海風「ベッドに誘っても? 」

初月「余裕だな。いけるいける」

海風「…………よし」

扶桑「なにがよし、なのよ……しかも海風はあなた初月よりあの子と付き合い長いじゃない」


< ついでに寝顔見てたのも怒られました >







叢雲「いや、当然でしょ馬鹿なの? 自分のベッドで寝るのが一番でしょ」

提督「や、まぁ……うん、うぅん……? 」

漣「むぁ……も…………Zzz」


< 朝のコーヒー淹れつつ >







漣「そ……メ、よ……むーちゃぁん……Zzz」

叢雲「…………」

提督「何が駄目なんだろうな、むーちゃん」

叢雲「さぁ……あまり知りたいとは思えないわね。あとむーちゃんって言うな馬鹿」


< これからも続けてくれる? >







叢雲「というか最近物凄い頻度でむーちゃん呼びされるんだけど流行りなの? やめてくれる? 」

提督「満更でも無いくせに」

叢雲「そりゃ本気で嫌ってわけじゃないけど」

提督「だろう? まぁ、なんで流行ってるかって言われると」

叢雲「言われると? 」

提督「お前が“ むーちゃん言うな ”って言い返すのが可愛いから」

叢雲「あ、そう……どうしろっていうのよそれ私」


< ごめんねこめんねー >







伊14「あーもークッソDalmatian」

伊13「発音、ウザいくらい、いいね」

伊14「実は最近英語の勉強やり直してるんだよね」

伊13「そうなの? 」

伊14「そうそう超ハイスピードラーニングで。聴き流すだけなのよ」

伊13「効くの? 」

伊14「効く効くチョー効く。肩凝り便秘腰痛頭痛生理痛にも効くからあれ」

伊13「またテキトーなこと言って……そろそろ、誰かに怒られる、よ? 」


< 最低限の振舞いラインを探りつつ少し越えたあたりを >







伊13「というか……女の子がクッソ、とか言わないの」

伊14「閉じ切った女社会でそんなこと気にする? 」

伊13「一人の男の前で我を忘れるのは許されるけど大勢の女の前では隙を見せたらいけないの」

伊14「姉貴が一息で沢山喋ると凄い違和感ある」

伊13「そんな酷い」

伊14「仕方無いでしょ、というかそれ誰が言ってたの? 」

伊13「龍田さん」

伊14「あー……」

伊13「似合う、よね」

伊14「あのヒトふっつーに処女だけどね。あれでなんか変な幻想とか抱いてそう」

伊13「そうかも、だけど……本当に怒られるよ? どこから出てくるか、分からないし」


< 実際気にしたこと無い >







提督「持論だけど煙草が辛くなるって有り得ないと思う」

龍田「んなわけ。わざわざバラして加湿してるわけでもないでしょう? 」

提督「俺が道民だからなのか本格的に吸い始めたのが真冬だったからなのか知らんけど気にならない」

龍田「道民関係ある? あなたまだその頃未成年でしょう? 」

提督「まだ昔は頻繁に帰ってたから。……にしても辛いぞこれ」

龍田「手巻きだし。こういうの、好きなの。喉痛め付けるやつ」

提督「えぇ……? 」


< 本当どうしたものかね >







提督「でもからっからの干からびた煙草うまーい」

龍田「馬鹿でしょあなた。……ねぇ」

提督「うん? 」

龍田「キスが煙草の味って嫌じゃない? 」

提督「俺に言われても……やっぱ嫌かな? 」

龍田「嫌じゃない? 私は気にしないけど」

提督「そりゃあお前喫煙者だしな。……そっかぁ」

龍田「そうよ」

提督「だとして止めるものでも……フ-…………」


< 精神的充足によりまして本日は >







提督「挟まれたいと包まれたいは全く違うフィーリングなんだぜ? 」

雲龍「ついでに言えば挟ませたい、もでしょう? 」

提督「君よく分かってるじゃん」

雲龍「私全部できるから」

提督「ソーダネ」

雲龍「つれないわね……」


< 刺激が足りない、足りなくない? >







漣「そーいや最近シリアス分足りないよね」

叢雲「あん? 」

漣「安直なシリアス展開はクソだけど時々引き締めないとズルズル自分の趣味領域に引き摺り込まれるんだよ? 」

叢雲「ちょっと何言ってるか分からないわ」

漣「まぁ、シリアス展開になると下手したら誰か異動したり最悪死ぬけど」

叢雲「???? 」


< 寧ろマイナス >







漣「まぁシリアス分の無い真面目っぽい話もできるんだけどね? 」

叢雲「だからそれなんなのよあなた」

漣「漣たちって死と隣合わせの巫山戯た生活押し付ける為に超高級取りじゃん」

叢雲「まぁ、そうね」

漣「所得税ガン無視住民税ガン無視何もかもガン無視だけどいいのかな? 」

叢雲「いいんじゃない? それどころか血税で飲んで騒いで遊んでるし」

漣「でもそれくらい使って消費税払わないと駄目だし?
いいのいいのそれで、ドンドン使おうぜ! 」

叢雲「私たちの俸給で本来払う所得税分の消費税ってあなたね……」


< 子供を遊ばせている人妻を眺めたりして給料貰えたらいいね >







Littorio「ふふ……Littorioたちは本国からもこの国からも報酬が出ていますよ? 」

漣「卑怯だ! それ絶対駄目なやつ! おーぼーですよ! 」

Roma「と、言ってもこの国のはあくまで手当てみたいなものだけれど」

提督「手当てとか羨ましーなー君ら」

Roma「確かにあなたに手当てなんて無いでしょうね……明細に書けるものでは」


< 饅頭の反対ってどう願えばいいの? >







雲龍「人妻って怖いわね」

高雄「……は? 」

雲龍「エロいだけじゃないのよね……はぁ、頭にくるわ」

高雄「ちょっと意味が……雲龍さんに何があったというんです」


< その通りでございます >







雲龍「人妻にこの気持ちは分からないわよ」

高雄「私は人妻ではありませんよ、残念ながら」

雲龍「そこらの人妻より余程人妻でしょうあなた」

高雄「引き続き意味が……人妻より人妻ってもう頭がピンクなだけでは? 」


< 実証 >







雲龍「でもヒトヅマって人妻って書くより他人妻の方が字面的には正確っぽいわよね」

高雄「まぁ……」

雲龍「他人妻って書くとより、卑猥だし」

高雄「……だから、そう書かないのでは? 」


< 這い寄るというか顕れるというか >







雲龍「まぁ、引く気も無いけど……暇なの? 」

高雄「失礼な。……暇ですけど」

雲龍「最近あの人の随伴って愛宕ばかりじゃない? 」

高雄「私は執務補佐、愛宕は愛想と気配消しが得意なので」

雲龍「ふぅん? あなたはそれでいいの? 全部欲しいんじゃないの? 」

高雄「不満が全く無いとは申しませんけれど……中々に嬉しいものなの、家を任されるっていうのは」

雲龍「確かにそうかも。…………でも高雄でさえ認める気配消しって何よ。もうそれは空気と同じじゃない」


< つまり犬コスの姉を男視点で見ればOK? >







涼月「んー……犬耳犬手犬尻尾のお初さんと遊びたい」

山城「あなた遂に本性表したわね」

涼月「酔ってるだけだから大丈夫ですよ」

山城「酔っていればなんでも許されるなら私も色々と叫びたいことがあるわ」

涼月「どうぞどうぞ。ここでは今何を言っても許されます」

山城「一度で良いからあの男と入れ替わって扶桑姉さまと寝たいわ。
どうしようも無く愛してしまう男に抱かれて雌の顔になる本気の姉さまが見たい」

涼月「」


< 見たくないと断言できるものでもないけれど >







山城「何よあなた。何を言っても許してくれるのじゃなくて? 」

涼月「……許す許さないの次元ではありません」

龍田「ふっつーに引くわよねぇ~」

山城「それならあなた男に抱かれる天龍とか興味無いの? 」

龍田「別に。天龍ちゃんが選んだ男なら私が手を出しちゃいけないもの」

瑞穂「正論吐かないでくれません? あなたが言うと正論が曲がります」

山城「まったくね」

涼月「嗚呼……頭おかしくなりそう」

龍田「あなたたちねぇ……」


ありがとうございました


< 寝ようとしたんですけど小耳に挟みまして >






提督「じゃあ今度扶桑に犬コスしてもらって撮影してくるわ」

山城「頼むわ」

龍田「ちょっと観たい」

扶桑「やめっ、やめなさいって……しませんよね? しませんよ……? 」


< 本日十四日は! >







龍田「ホワイトデーです、が」

山城「? 」

龍田「何で全員が手作りのお菓子とか珍しいお菓子用意してるわけ? 」

山城「昨日から仕込んでいたあなたに言われても」

龍田「と、言いつつあなたも。私の隣で」

山城「十三日は厨房に全員並ぶって聞いたから、昨日のうちに」

龍田「まぁ、予想通りだけど。……扶桑、それは? 」

扶桑「ゴルフ煎餅女の子バージョン」

山城「!??!?!????!!!? 」


< ネタ方面の方が気楽で >






扶桑「漣がくれたの、これ」

山城「……はぁ」

龍田「変に安心するところでもないでしょう別に。扶桑が買っていたって」

扶桑「まぁ、私自分のセンスでは買わないと思うけれど」

漣「ちなみにご主人様にはー……これ! 」

旗風「えーと……TENGA SWEET LOVE CUP? 」

阿賀野「よくまぁ平然と食べられるね、旗風ちゃん」

瑞穂「見てすぐ分かる阿賀野さんも……いえ、瑞穂はもういいでしょう今更」

旗風「……はい? 」


< ぱーりもーにん >






旗風「だから! 本気で知らなかったんですってばっ」

松風「どうどう、そうだね、知らなかったね」

旗風「松姉さん! 」

松風「でも司令もこれ使うところないだろう」

明石「や、これはチョコですけど……あぁ、身体に塗るとかそういう? 」

松風「それは使える、に含まれる」

旗風「あぁもうなんで旗風の周りは松姉さんすらこんな……こんな…………春姉さぁぁん! 」


< 今日も今日とて仕事は仕事 >







提督「ふへぇ……だる。俺もプライベートで旅行したい」

高雄「やろうと思えばできるでしょう別に」

提督「演習終わったら行こうかなぁ……どこ行きたい? 」

高雄「どこでも、なんで言うと実現しなさそうですし……九州がいいです」

提督「九州ね……分かった把握した期待せよ」

高雄「それはもう。……十分経ちました」

提督「うん…………早いなぁ」


< あるものは使えるもの >







愛宕「ねぇ、何その熟年夫婦みたいな遣り取り」

高雄「“ 熟年夫婦みたいな遣り取り ”ね」

愛宕「はぁ。……まぁ、真面目に仕事してるからこの人は後にするけど」

提督「ん……」

愛宕「何で九州? 」

高雄「佐世保に仕事で寄ったくらいでしょう? 」

愛宕「まぁね~。海外は? 」

高雄「この時分に? 」

愛宕「それ国内も同じだと思うけど」

高雄「最悪国内なら権力でも何でも使って最先端の医療受けさせられるし。私はどうせ死ねないから」

愛宕「きったない話ねぇ~……」


< 良い時代になったね! >







阿賀野「妊娠検査薬ってネットで買えるんだね」

能代「それはまぁこの時代何買えても」

阿賀野「んーん、反応済みのやつのこと」

能代「……まぁ、この時代だからそれも」

阿賀野「あと目の前で使っても好きに反応させられるやつも」

能代「…………それはもう妊娠検査薬ではなくない? 」


< 普通に手繋いで帰ってください >







愛宕「あぁぁ……旅行じゃなくてもいいから妹とデートしたい」

高雄「それを姉の前で言うのはいい度胸ね」

愛宕「だってお姉ちゃん欲しがりで一日使うんだもーん」

高雄「ん、んん……そういうものでしょう? 」

愛宕「そんなわ

提督「そんなわけねぇだろうが……ってもお前は妹とデートしても一日コースに引き摺り込みそうだけどな」


< 集団生活 >







愛宕「最近漸くお米研ぐとき身体機能異常励起しなくてよくなってきたわ」

提督「何君そんなことやってるわけ? 」

愛宕「不要不急の能力行使は禁止としますか? 少将閣下」

提督「や、別に。米研ぐアイテム買おうか? 」

愛宕「要らない、というか」

高雄「一日何升炊くと思っているんです。余計面倒ですよ」

提督「んな馬鹿な……」


< あくまでマックスの話でしてね? >







提督「三升炊きってお前ら……食い過ぎだろう有り得ねぇわ」

愛宕「っていっても今現在所属するしないに限らず……えーっと? 」

高雄「二十六人」

提督「丼茶碗一杯一合だとして三升炊きだと九十合の九十杯か……」

愛宕「うーん……まぁ、毎日素直に三升炊いてるわけでもないけど

高雄「明らかにおかしいですね。……あんまり残らないし」


< 自分は取り敢えず除いて計算してみましたがさすがに…… >







加賀「一人頭一日三合でしょう? 飲んで騒いで夜に焼肉でもしていれば

高雄「当警備府では朝と夜に炊きますよ、基本的に」

加賀「……」


< 壮観というか、怖い >







愛宕「ちなみに今日は朝に一升炊きました」

加賀「昼はパスタだったし、夜は? 」

高雄「夜は希望制ですし何も考えていませんね。当番は雲龍さんですし」

加賀「あの子自分があまり食べないからって最初はかなり少なかったわよね」

愛宕「文句言われて今は寧ろ多めに用意してますけど」

提督「俺初期のあいつくらいでよかったと思うよ。
さすがに女の子ばっかで兵学校並ってのはさ……ねぇ? 」


< ぽぽぽぽーん……? >







高雄「しかしあなたも大概食べる方では? 男性だとしても」

提督「まぁ、そりゃあ一定量食わねぇと筋肉維持できないし疲れ取れないし」

愛宕「そこはあなた凄いところよね。食べたくないときでも食べるんでしょう? 」

提督「自分のなりたい自分があるから。……最近疲れ取れない気がするけど」

愛宕「お酒と煙草やめれば? 」

提督「両方疲れ取るものだろうが……他に何かオススメある? 」

愛宕「もうヒロなんとかポンでもやれば? 」

提督「疲れは取れるかもしれねぇけどな……。
雲龍は入ってきて早々妙に期待したような顔をするんじゃない馬鹿かお前」


< オチてはいますが一応 >







雲龍「え、キメセ

提督「ばーか」

愛宕「私たちは簡単に抜けるものねぇ~」


< 首絞め >








雲龍「までは望まないからせめて鎖……」

天城「そこはせめて鎖ではなく首輪では? 」

瑞穂「天城さんも引き摺られてせめての使い方おかしくありません? 」

海風「首輪より下って、縄? 」

Littorio「手錠では? 」

江風「……姉と同期と先輩の感覚がどうにもならないンだけど」

赤城「知りませんよそんなの……」


< や、悪いなんて絶対無いけども >







江風「痕付けたり縛ったりのジャンルなら普通キスマークくらいじゃない? 」

海風「ハンッ」

江風「…………」

加賀「さすがに不憫な……ピュアが過ぎるくらい可愛らしいのは確かだけれど」


< 姉と同期と先輩が駄目なら >






江風「後輩……まともな後輩」

山城「何? 」

龍田「んー? 」

扶桑「お風呂いただきまし……さすがに顔を見てあからさまに落胆される謂れは無いと思うけれど」


< 似たようなの着てるでしょ? >







江風「いや、いやいやいや、あのヒトたちを後輩と見るのは無理があるしノーカンノーカン」

初月「旗風と松風くらいしかいないだろう」

涼月「え? 私は? 」

涼風「ちょっと最近レズ色が濃いからなぁ」

伊13「? 」

伊14「? 」

江風「戦闘衣が卑猥だし駄目」

伊14「確かにねー。姉貴とかもう泳ぐ猥褻物だもん」

伊13「……は? 」


< 話も振られない >







江風「そっちの姉妹は二人とも戦闘衣がエロいし歴史キチのテートクフレンズだし姉キチ過保護の冷血女だしあれこれ江風孤独? あれあれ、おかしいぞー? 」

能代「おかしいのはあなたの飲酒ペースだと思うけど」

阿賀野「でも実際一番まともというか普通なのって江風ちゃんじゃない?
残念なことに消去法ではあるけど」

赤城「酷い話ですねぇ……いえ、私が言えたことではありませんが」


< なんなら今も >






提督「ねぇ聞いて? 聞いてくれる? 聞いて? ねぇ? 聞け? 」

叢雲「……何か嫌なことでもあったわけ? 」






江風「酔っ払ったテートクに何であンな優しいンだよ差別だ差別。
江風にはあンな優しくねーぞ」

海風「あの人があんな酔い方するの久し振りだからでしょ……そもそも江風は大抵あんな感じだし」


< 水でも酔えそうな人、いるよね >







涼風「何言ってんだ。江風はもっと酷い」

旗風「確かに」

松風「反省しろ」

江風「や、え……そんなマジトーン……すみません、すみませんって。さり気無くグラス、奪らないで? 」


< そろそろ日付けが変わりますが人格は変わりません >







叢雲「まぁ、機嫌良い方だし……何? 」

提督「んえー? 聞いてくれんのむーちゃん」

叢雲「今日だけ、ね」

提督「……」

叢雲「……言いたくない程嫌なことなら無理には聞か

提督「高雄って未亡人似合うけど高雄の未亡人スタイルって俺だけは見れなくね? 酷くね? ヤバくね? 」

叢雲「…………漣」

漣「ど、どうどう……一升瓶で殴ったらご主人様死んじゃうよ叢雲ちゃーん」


< NTRとか(自分だけは)ノーセンキューですので >







提督「まぁ、高雄にそんなことさせるつもりは無いんですけどね? ええ」

叢雲「……そのヘラヘラ顔やめないと本気で張っ倒すわよ」

漣「ごーしゅーじーんさーまー? 」

提督「でもまぁそれはそれで手が届かない感もあって良ぐべあっ

高雄「…………申し訳ありませんでした。責任持って再教育してきますので」

叢雲「しっかりやってね」

漣「仮にも最愛の人に手刀叩き込むってちょっとー……や、やや、文句なんて塵一つ分もございませんです、はい」


< 仮令何があろうとも >







叢雲「はぁ……で? 」

愛宕「秘密。ちょっとテンションガタ落ちの電話があったの」

叢雲「完膚無きまでに予想通りね」

愛宕「まぁ、電話の相手自体は仲良い同期の桜さんだったんだけど」

叢雲「ふぅん……? ま、聞かないわよ内容までは」

愛宕「そうしてね? 私も酔っててポロっと言っちゃいそうだし」

漣「や、聞かされる方が嫌ですよそれ」

愛宕「私すらそう思うわ」

叢雲「そこで“ すら ”とか出るってことは全員に降り掛かるような……んん、まぁ、聞かないって約束、したものね」


< 夢とお前抱いてた頃~♪ >







提督「やー俺自分が詰襟着てた頃は制服着てる同年代がどれだけ価値のあるものか分かってなかったなぁ」

高雄「はいはい、タワゴトは夢の中でどうぞ」

提督「まぁ高雄より可愛い子なんて一人もいなかったしどうでもいいけどー? 」

高雄「吐き気は……無さそうですね」

提督「青春は青春として大切だけど今この瞬間一秒一秒の方がもっとずっと大切ぅ」

高雄「私も同じ気持ちですよ。……ベッド着いたけど、取り敢えず座れる? 」

提督「……ん」

高雄「お水と緑茶、どちらがいいですか? 」

提督「コーヒー、ホットで」

高雄「あまり困らせないでほしいんだけど……」

提督「…………」

高雄「…………? 」

提督「……………………ふぁ……」

高雄「……………………」

提督「……………………Zzz」

高雄「…………………………………………」

提督「…………………………………………Zzz」

高雄「…………………………………………隣、お邪魔しますね」


< 全く不要な蛇足 >







愛宕「大体ねー? 私は未亡人っぽいの似合わないって話なの? ねぇ? 」

叢雲「……めんどくさ」

愛宕「朝からなんか二人で旅行行く話してたしあぁもう思い出したら腹立ってきたわ」

叢雲「……」

愛宕「これなの? 髪なの? 髪なのね? 髪色がもう人妻っぽくないっていうならこれ染めるかバッサリ切るかしてやればいいの? 」

叢雲「知らない。…………私も泥酔して叫びたい気分よ、馬鹿男の所為で」


ありがとうございました


< The goose and the golden egg >







提督「……………………………………………………………………………………」

叢雲「もう半分死体じゃないこれ。今日中に再起動できるわけ? 」

愛宕「さぁ? おねーちゃんに訊いてくれる? 」

叢雲「また高雄なの? 」

愛宕「欲しがるままに貪って廃人寸前まで追い込むのなんて高雄しかいないわよ」

叢雲「はぁ」

愛宕「私はライン分かってるからギリギリで止めるんだけどね? 」

叢雲「別に訊いてない。……全部が全部自業自得だとは思えなくなってきたわよ、あんた」

提督「…………………………………………そうか」


< ありがたい寓意も教訓も御座いません >







叢雲「で、高雄は? 」

愛宕「ベッドメイキングに行くって言ってから見てないわね」

提督「ぜってー寝てるぞあいつ……普通キャラ的に逆だろうこれ」

叢雲「階級的にも逆ね」

愛宕「根本的に性別でもそうじゃない? 」

提督「ん……今日誘ってくるやつがいたら俺はそいつを暗殺者と見做して駆逐してやるからな、絶対にだ」


< 絶妙に労わる様な鼻で笑う様な >







雲龍「おはよ。……なに? 」

提督「…………いや」

雲龍「…………今のあなたと寝てもつまらなさそうね。今日はいいから」

提督「ッ…………お前本ッ当その気にさせるの得意だよな。いいよもうノってやるよ待ってろよお前」

雲龍「……うん? 」


< 理解はしているのだけれど >







龍田「実際もう少し歯車が違っていたらあなたが唯一無二の正妻だったわけじゃない」

叢雲「かもね。それで? 」

龍田「思うところ、無いの? 」

叢雲「別に。あいつとはそういうのじゃないの」

龍田「でもいつの間にか身体許してても不思議じゃない感じ」

叢雲「その場合は身体だけの関係なのよ、きっと。
今更身体が欲しくなる程関係に不安なんて無いし」

龍田「ふぅん……? 」

叢雲「あなたこそ早めになんとかしておきなさいな。いつ何があるか分からないんだから」

龍田「まぁねぇ~……」


< 匙投擲距離選手権 >







天城「優勝者こと、天城です」

雲龍「あら、食器類で遊んでは駄目よ? 」

天城「……………………そうですね」


< 反論できませんでした >







漣「ネット界隈だとさ、集合写真とか友達と撮った写真でこいつがいいとかあいつは駄目とかやるんだよね。
顔に一番から十番まで数字振ってみたりして当然無許可で」

叢雲「ふーん……趣味悪いわね」

漣「そういうものだよむーちゃん」

叢雲「……で? 」

漣「ご主人様にやらせたらどういう反応するのか試してみたくない? 面白そうでしょ」

叢雲「悪趣味」

漣「それを楽しむんだから漣たちも悪趣味だよ」

叢雲「何故私もその“ たち ”に入っているわけ? 」

漣「悪趣味なもの好きでしょ? ご主人様とか」

叢雲「…………」


< 納得の >







叢雲「まぁ……つまらなくはないと思うけど」

漣「大体巨乳選ぶから面白くないかもしれないけどね」

叢雲「面白いのか面白くないのかハッキリしなさい。……あいつは」

漣「ん」

叢雲「顔とか分かりやすいスタイルじゃなくて女からすれば物すっっっっごいどうでもよさそうなところで選ぶと思うわ」

漣「あー……」


< 面倒なことは全て投げ捨てて >







加賀「ただいま帰りました」

提督「ん、おかえり」

加賀「ええ」

提督「……」

加賀「……」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………一週間限定のバイトって聞いたこと無ぇよ。お前面接どうやったんだよ」


< 何となく良い機会だと思ったんです >








加賀「媚びを売らず、泰然」

提督「意味分からねぇよ……」

加賀「調査とシミュレーションは完璧でした」

提督「……」

赤城「あの……そもそも許可を与える将校の方がおかしいと思いますが」


< どうしたものでしょうね >







提督「しかも居酒屋だぜ? 普通なら試用期間とか見習いとかその辺だろう。あるのか知らねぇけど」

加賀「顔がいいですから」

提督「や……まぁ、うん」

加賀「こう言っては何ですが大きい飲みがあるときのあなたや高雄を思い出せばあの程度余裕です」

提督「そんな俺たちがバイトくんみたいな」

加賀「バイトくんではなくて酌夫と酌婦でしょう? 」

提督「酒と料理持ってきてるだけだぞ。……しかもこのクソうるせぇ時期に」

加賀「だからこそ、よ。場末の居酒屋で化け物が働いていても目に付かないでしょう」

提督「まぁ……」

赤城「私も雲龍さんと天城さんに連れられて行ってみましたけれど……閑古鳥という感じでもありませんでしたよ? 」


< ……莫迦 >







加賀「そう、それですよ提督閣下」

提督「うん? 」

加賀「何故、見に来なかったのです。折角大切な可愛い部下が心許無い孤独の中拙い技術で必死に働いていたというのに」

提督「忙しかったし。延び延びになってる演習関係でヤバかったのお前知ってるだろう」

赤城「まぁ、明石さんに車で送り迎えされて寝食はここでしたしね」

加賀「知ったことでは。サービスも用意していたというのに」

提督「サービス? 」

加賀「人気のデザート一つです」

提督「あのさ、それLINEの友達登録したら全員プレゼントされるやつだろう」

赤城「タダより高いものは無いといいますしねぇ」

提督「ん。…………お前が店のTシャツをパツパツにして働いてる盗撮写真は見せてもらったから俺は満ぞぐべぇあっ


< 私の顔に、何かついていて? >







雲龍「撮りました」

加賀「頭にきました」

天城「あの……いえ、なんでもないわ」

提督「修復に入らせていただきます。……いてぇよ」

加賀「修理完了よ、よかったわね」

赤城「ここは譲れません、と。……疎外感さえ感じますよ、あなたたちのコントを見ていると」


< しますけどね >






加賀「ちなみに」

提督「うん? 」

加賀「あのTシャツ、いただいてきましたので」

提督「そう……や、何かその見透かした様な顔…………いや、あのぅ? 」


< 通りしな >







漣「そりゃ君雲龍さんなんて常にピンクだよ? ……今何考えてました? 」

雲龍「初めて手錠嵌められたときの加賀さん」

漣「ほらね? 」

旗風「ネタなのか本気なのか微妙なところですけど……」

漣「さすがにねぇ? 今の一瞬でテキトーに考えついちゃう方が怖いっしょー」


< それから続きまして >







初月「すると何か、叢雲は自分が乙女だとでも思っているわけか」

叢雲「そりゃあそうでしょうよ。まともな乙女かどうかは兎も角ここの半分よりは」

漣「漣もさすがに乙女度は半分より上だと思う」

涼月「乙女度……? 」

松風「まともな乙女……? 」

明石「っても二十六人でしたっけ所属。…………微妙に下半分に入ってそうだなぁ我ながら」


< 野球観たいなぁ…… >







江風「江風はAクラスだな」

松風「アホクラス? 」

旗風「赤毛クラス? 」

伊13「明日から、本気出す、クラス? 」

伊14「馬鹿クラスでしょ。BだよB」

江風「イヨには言われたくねーよ。……姉貴は口でア・ナとかつくるのをやめろ」


< そもそも半分より上で満足できる人数なのか怪しいところ >







山城「あなたもそのクラスよね。阿婆擦れクラス」

雲龍「清く正しい山城お嬢様はBitchのBクラスだものね」

山城「とても派手に美しい雲龍ちゃんと違って凡庸クラスですが」

龍田「二人とも愛人クラスだと思うけど」

山城「……」

雲龍「……」


< それだけ愛されているクラスなの >







愛宕「私は愛宕クラスね~」

高雄「まぁ……そうね」

扶桑「妙に深いことを言われたようなそうでもないような……」


< 偶然糸が切れた瞬間とかち合ったというか >







雲龍「あの人の子供って男の子より女の子の方がいいのかもしれないわね」

天城「まぁ、教育上様々な意味でそうかもしれませんが」

雲龍「女なら最悪膜破らなければ浮気でもなんでもないし」

天城「…………」

明石「そんな疲れたって顔されましても……普段なら適当に言い返しているでしょう? 何があったんですか」


< ツッコミ担当は年次有給休暇を取りましたので >







天城「事実疲れているんですよ。……愛宕さんの娘さんに手出すとか死にたいんですか? 」

雲龍「愛宕の娘なんてもう素晴らしいと思うの」

瑞穂「まったくですね」

明石「…………」

天城「…………明石さんもしてるじゃないですか、疲れたって顔」


< ツッコまなければいっそ楽 >







雲龍「そもそも愛宕に限らず自分の子供に傷付けられたら普通殺意どころではない筈だけれど」

天城「……そうですね」

明石「……ええ」

瑞穂「果たして愛宕さんや高雄さんの子供が一般的な意味でまともか、という話にもなりますけれど」

天城「…………そうですね」

明石「…………ええ」

雲龍「? 妙に疲れた顔してるけど、どうしたの? 」

瑞穂「さぁ……? 」


お久し振りです
なんというかこう、普通に忙しい→ 世情的な忙しいとなりまして
たぶん落ち着いた、はず
身体だけは元気ですすみません

またよろしくお願い致します
ありがとうございました


< 最近のちょっとした変化 >







天城「姉様がいつの間にかナイトブラを用意していたこと」

提督「マジ? 俺見たこと無い」

天城「それはそうでしょう。……で、ですね」

提督「うん? 」

天城「天城たちの身体機能上垂れたりはしませんので補整が目的ではありませんが幾つか試していたらしいのです」

提督「寝やすくするために買ってんのか? 」

天城「気に入ったタイプがとあるブランドというか……まぁ、BRADELISというのですけれど」

提督「ふーん」

天城「センター部分に隙間があってそこで胸の形を整えるのです」

提督「へぇ……? 」

天城「それで……まぁ、内容は読めたようですし、そのうち見ることがあるかもしれませんね」


< ご興味のある方はウェブで >







提督「えー? 天城が説明してるの聞きたいんだけど。事細かに」

天城「はぁ」

提督「あれだろ? ようはパイズリ穴みたいになるんだろう? 」

天城「まぁ……そうですね。天城にはよく分からない言葉ですが」

提督「カマトトか。……てーかさ」

天城「はい? 」

提督「確かナイトブラとかおやすみブラってあいつのサイズだと殆ど売ってない筈だぞ。
デザインってーかブランドも殆ど選べないし見た目もパッとしないし」

天城「そのようですね。…………気持ち悪い」

提督「…………」


< 新しいものって誰かに見せてみたくなるしね? >







愛宕「ごめんね~? 似た様な話したことあるの」

天城「謝られることでも。そんなことだろうと思いましたし」

愛宕「でもあれよ? フィッティングサロンとかに行けば相談させてくれるわよ」

天城「いえ、単純に画像を調べて気になってこの人に見せてみたくなったのがメインみたいですので」

愛宕「えぇ……」


< 約束されし結末路 >






提督「どうなってんだあいつ頭おかし……さすがに俺何も悪くないと思うんだが」

愛宕「でも、ねぇ……? 」

天城「ええ」


< 初めて見たときはちょっとビビったよね >







漣「……………………」

叢雲「? 何朝からお風呂で変な顔して固まってるのよ」

漣「…………スポブラに代わるヤベースタイルを見た」

叢雲「…………はぁ? 」


< まぁ、そのうち演るんじゃねーですかねぇ >







高雄「えーと……葛城さんが参加する、というのはご存知でしたっけ」

雲龍「聞いてるわ」

高雄「では名簿は見なくても? 」

雲龍「別に要らない。それって本来見せてはいけないものじゃないの? 」

高雄「精々依怙贔屓くらいの規律違反ですから」

雲龍「そう……まぁ、見ないけど」

高雄「そうですか」

提督「そうですか、じゃねぇの高雄ちゃん……君は僕らのブレーキでしょうが」


< あなたの心の壊れたウィンカー >







高雄「ブレーキなんて壊れるか無くなってしまえばいいのにって思ったことありません? 」

提督「無い無い。案外と止めてほしいものだよな? 」

雲龍「そうね。止まり方が分からないのじゃなくて止めどころが分からないだけだから」

高雄「余計悪質ですね。……まぁ、少し真面目な話をすると、こっちです」

提督「うん? 率いてくる将校の皆さん載せたリストか」

高雄「この方」

雲龍「……? 」

高雄「横須賀にいたときは雲龍さんの熱烈なファンだったようですけれど……覚えていないのならどうでもいいですね」

提督「ん、んんっ……? 」


< 視線はまるで レーザービーム♪ >







雲龍「えーと……ごめんなさい、とぼけているのでもなく本当に分からない」

提督「つまり真っ当なファンだったってことじゃねぇの? 」

高雄「おかしいですね。それこそ割に悪質なタイプだったと聞きましたが」

提督「誰から聞いた、とは訊かねぇよ。……本気で覚えないのか? 」

高雄「助かります」

雲龍「嫌な視線も不躾な言動も下品な揶揄いも強引な誘いも大概は覚えている筈なのだけれど……そうね」

提督「?? 」

高雄「?? 」

雲龍「?? 」


< 顔写真突っつきつつ不満顔で >







提督「まぁ、来れば分かるか思い出すかもしれないが……もう一度訊くぞ、マジか? 」

雲龍「くどい。さすがに気分良くない」

提督「悪い。……信頼できる筋なのか? 」

高雄「その筈ですが……む」

雲龍「どこかの誰かのよく分からない話より信用されないなんてショックね」

提督「だから悪かったって」

雲龍「別にいいけれど。…………」

提督「っても……なんで何もやってなさそうなんだろうこいつ」

高雄「犯罪の一つや二つやっていそうなのに」

雲龍「…………この将校が可哀想じゃないさすがに。優しくして差し上げて」


< 同じモノが好きでそれ以外が嫌いで >







雲龍「というか何? 私ってそんなに悪質なセクハラされそうな女に見えるわけ? 」

提督「や……えーと」

高雄「……龍田さんだとか山城さんを見ていると正直」

雲龍「あの二人の反応は兎も角一応は普通の片思いだと……いえ、そう言われると何か親近感が湧くかも」


< お買い物デートと言ってください >







提督「搾菜、搾菜を食べたい」

愛宕「食べればいいじゃない。おつまみ用に何瓶かあるでしょうたぶん」

提督「食われ尽くして無いんだよそれが。
さっき山城とLittorioが搾菜つまみに二人でビール飲みながら将棋してたの見て食べたくなったんだけど」

愛宕「何その面白い図。……それで無くなったのね」

提督「無くなったのよ」

愛宕「買いに行く? 」

提督「まぁ、まだ飲んでないしな。……搾菜ドライブデートって割と斬新な気がする」


< いつかは行ってみたいけれど >






愛宕「それとも私が運転する? 免許取ってからまだ一回も運転してないけど」

提督「こんな怖い話も中々無いな。……搾菜デート」

愛宕「明日は搾菜ご飯とサラダつくってあげる」

提督「すげぇ楽しみ。……行くか、着替えてこいよ」

愛宕「はいはーい」


< なるわけないでしょう? >







涼風「なんだあれ」

海風「馬鹿と馬鹿の馬鹿な話」

江風「違いねーだろうけどさ……そこまで刺々しいと逆に惨めになンねーの? 」


< 見方の問題です >






初月「ま、馬鹿な男と馬鹿な女の馬鹿馬鹿しい話だからな」

海風「自分が当人じゃないならやっぱり馬鹿馬鹿しいだけだもんね」

初月「ああ」

江風「や、結局意味は変わってねぇし」

涼風「余計惨めに……いや、分かって言ってるんだろーけどさ」


ありがとうございました


< 遂に行くところまで行った感 >







天城「」

提督「……ん? 」

天城「」

提督「…………」

天城「……………………」

提督「……………………俺か? 雲龍か? それとも大穴か? 」

天城「…………姉様が何の躊躇いも無くスプリットタンにしていてドン引きしております」

提督「」


< 性なる求道者 >







提督「…………何それマジ? 」

天城「…………あなたすら知らないというか経験無いんですね」

提督「俺は自分の身体に傷付けたりしてたらヤらないからなって伝えたから」

天城「はぁ……」

提督「…………」

天城「…………」

提督「…………はぁ」

天城「……もしかして姉様って__さんで試せないこと天城で試そうとしてません……? 」


< それはそれ、と言いたいところ >







提督「ってもあれだろ? 身体機能異常励起して治してたんだろう? 」

天城「ええ。……しかし何より酷いのが」

提督「あぁ」

天城「ただでさえテクニシャンな姉様のスプリットタンに散々気を遣ったことなんですよね」

提督「あー…………あぁ……」


< なんか容易に想像はできるよね、みたいな >






提督「や、でも、あー……一応念の為訊きたくないけど精神衛生上の保険に訊いておくが」

天城「はい」

提督「さすがに目の前で舌切り裂いたりはしてないよな? 」

天城「さすがにまぁ」

提督「だよな? 」

天城「ええ。…………そういう問題ですか? 姉様の評価ってそこまで低いんですか? 」


< 歪なココロ >







漣「や、しょーじきね、龍田さん基本的には自業自得でアウトでしょ」

龍田「えぇ~、そうかなぁ」

漣「例えばね、山城さんなんてご主人様の前でだけは乙女なクソ女ですけど」

龍田「ええ」

漣「龍田さんってご主人様とツーカーなクソ女で対外的にはただのクズ女じゃないですか」

龍田「」

漣「だからその辺もう諦め……龍田さん? 」

龍田「」

漣「龍、田、さん? 」

叢雲「あなたね……これの一番柔らかいところ土足で踏み荒らして血も涙も無いわけ? 」

漣「えぇ……? それ、どこのどれ……? 」


< ここに >







龍田「ん? でも今ので傷付けるってことはもうこれは乙女でいいんじゃない? 」

叢雲「んなわけないでしょ。餅は餅屋、謀略阻害調略は龍田、なんだから」

龍田「そういうことが得意な乙女とか? 」

漣「や、どこにそんなものの需要あるんですかね……」


< 人生で最も幸せな瞬間を想像してみるに >







提督「死ぬ瞬間だろうそりゃあ。全部思い返す時間も無く逝く、それが考え得る最高」

涼風「けっ……これだから富めるヤツのお花畑思考は」


< 苦しくないんなら腹上死って割と選択肢だよね、って >







扶桑「やはり結婚式ではなくて? 」

山城「そこが終着点というのはさすがに悲しいものがあるでしょう。
アレの考えを認めるわけではありませんが最高点は後の方に残しておきたいものです、余韻を楽しむ時間を含めて」







雲龍「んー……つまり、イって気を遣った余韻の中死ねるのなら最高なのね? 」

扶桑「…………」

山城「…………」

明石「あながち間違いでもなさそうなのがなんとも……」


< 早いような気もしますが >







漣「来年になったらやりたいことー」

雲龍「天城の内腿に大吉って書いておくわ。本人にも見えないところに油性で」

山城「何の嫌がらせなのよそれは」

雲龍「あの人が姫初めでちょっとだけ幸せになれるように? 」

漣「んなのでなれるわけないでしょーが」

山城「それなら私はあの人の背中に大凶って書いておくわね、爪で年末」

雲龍「暫く治らないし面白そうね」

山城「でしょう? 」

漣「面白くねぇですよそんなの……」


< 社会不適合者の誹りはさすがに……と >







雲龍「じゃあ私に合いそうな生き方って何よ。
さすがにこの身体じゃないなら就職くらいするわよ」

高雄「作家とか画家とか」

扶桑「そこからのタレントもできそうではあるわよね。
失言だとかで炎上しても気にしなさそうだし」

天城「……」

高雄「天城さんは何が? 」

天城「高級コールガールからの愛人業」

扶桑「あー……」

雲龍「あのね……」


< 殉ずるのを許せる愛があるのなら >







Littorio「それで与えられた家の一階に小料理屋を開いて、
手切れ金として渡されたその家で悠々自適に老いていくわけですね」

高雄「それはあなたやイタリアっぽいイメージだけれど……そうかもしれないわね」

雲龍「誰かがホール担当してくれて調理だけの担当じゃないと嫌」

涼風「愛人が職業みたいなこの流れなんなんだ」

雲龍「? 愛人っていうのは生き方でしょう? 職業みたいな低次元の通俗的な話じゃないわ」

Littorio「愛に生き孤独に死ぬ生き方ですね」

高雄「それはそれで心に抱けるのならば構わないと思うけれど」

雲龍「愛に生きたいのよ。愛の為に仕事、っていうのはどうしても邪道」

涼風「ええ……? 」


< 別に幽霊でもお化けでも綺麗なら良いかなって >







漣「黒髪ロング、色白、美人、病的、偏執狂的、病んでる……ここから導き出される結論は! 」

扶桑「後半は被ったり不当だけれど、そうね」

叢雲「美人は否定しないのね」

扶桑「してほしかった? 」

叢雲「男はしてほしいんじゃない? 謙遜しちゃう扶桑が見たいと思うけど」

扶桑「あの人は否定してほしくないみたいだから」

叢雲「……そ」

漣「扶桑さんはお化けになれる素質を持っている! 」

叢雲「なるほど」

扶桑「あのね……」


< センチというよりかは寧ろ諦め >







扶桑「ステレオタイプだとそうかもしれないけれど……そもそもなれるの? 」

漣「なれるんじゃないです? や、人間も幽霊になれるって前提でいえば」

叢雲「寧ろ変な怨霊とかがメインだし英霊や戦死した御魂の憑座なんだからなりやすそうよね」

扶桑「次は人間として生まれたい、なんて細やかな望みすら叶わないのね」

叢雲「生まれたいの? 」

扶桑「こんなにやさぐれて謙遜もできなく、いえ、する意味を覚えなくなるのじゃなくて。
同世代の女社会をなんとか生きて、平凡な男性と恋をして、幸せに生きて、死にたいわ」

漣「それって細やかな願いっすかね」

叢雲「尊過ぎて泣きたくなるくらいね」

扶桑「やっぱりそうなの? 」

提督「そうなのかもしれねぇけどさ……珍しい三人だと思ったら何でそんな暗い話してるんだお前ら」


< もし…… >







愛宕「不倫するとしたら? 」

龍田「ええ。浮気じゃなくて、法的に制裁される可能性のある火遊び」

愛宕「女同士お酒飲んでてもしていい会話じゃない気がするけど……お別れするために何とかしようとするかな」

龍田「その時点の夫と? 」

愛宕「ええ。私には考えられないけど大事な証になる紙で契約した相手よりも、
何もかも捨ててでも愛したい男がいるわけでしょう? 」

龍田「そういうことになるわね」

愛宕「その時点でできてないけど二度目の想いは最期まで貫き通したいじゃない」

龍田「そうね」

愛宕「少しずつ嘘を混ぜた日記を重ねていくとか殴られたように見せ掛けるとか。
敢えて家事を少しずつ減らして険悪になっていくとか」

龍田「ありそう」

愛宕「ふふ……独り身なら高雄でも嗾けて罠にしてあげてもいいわね。相手の有責にしてしまいたいなら」

龍田「面白そ

高雄「うじゃない。面白くない」

提督「本当だよ。……女同士だけ、ではないことを念頭に置いて話していただきたいね俺は」


< では…… >







提督「え、いや、えぇ……イジメ? 」

愛宕「信頼しているからこその戯言よ」

高雄「まぁ、興味が無いわけではないですし」

龍田「ほらほら、どーぞ? 」

提督「はっ倒したい、その笑顔。……あくまで不倫をするなら、ってレギュレーションなわけだろう? 」

龍田「そうねぇ。夫の有責で別れて再婚するなんて面白くない回答」

高雄「さっきは面白いって言っていたじゃない」

龍田「高雄を嗾けて罠に嵌める、っていうところが面白かったのよ? 」

高雄「はぁ……」

提督「んー……最大限続けて浮気相手といつか後腐れ無く別れるっていうんなら」

愛宕「言うんなら? 」

提督「嫁には絶対暴露ちゃいけないわけだしな。取り敢えず異動する」

龍田「あー、そっちに呼ぶようにするのね? 」

提督「遠過ぎると浮気相手と会えない、近過ぎると自宅でいいとなる。その辺は難しいところだな」

愛宕「ふーん……」

高雄「……なるほど」

龍田「あなたたちも気を付けておきなさいねー」

提督「はぁ。…………やっぱ、イジメじゃねぇの? これ」


< 自業自得の上位語って無いのかな? >







愛宕「なんかガチっぽいのよねぇ……」

提督「やー……さすがにお前らへの気持ち疑われると傷付くんだけど」

高雄「自信がないんですよ。本来持たせてくれる筈のあなたがあなただから」

提督「…………」


< 蜜柑は蜜柑で好きですけどね? >







提督「んっ、フっふふ……悪いな変な笑い方して」

加賀「別に。思い出し笑いの元くらい腐る程転がっているわけだし」

提督「そうか。……この前な、赤城と西瓜食べてたんだ、西瓜」

加賀「ええ」

提督「まぁ、高雄とか山城と普通に食べてたんだがたまたまあいつと二人だったわけ」

加賀「呼びなさいよ」

提督「お前雲龍と絡まってた筈だぞ。……でさ、阿賀野に最後の一つ奪われてな」

加賀「何度か見たわね」

提督「赤城が“ 私の西瓜…… ”とかいつもの悲壮感ある顔で嘆いたわけ」

加賀「ええ」

提督「そしたらな、通り掛かった江風が“ 自分の身体に二つも付いてるじゃンナハハッ “とか宣って

加賀「宣って? 」

提督「西瓜奪われて機嫌悪くなってたのか妙に安心してたのか知らないけど、
赤城が“ 西瓜どころか蜜柑程も無いヒトが巫山戯たこと言わないでください ”とか言い返してな」

加賀「んっ、ふふ……」

提督「あのときの江風の顔は思い出しただけで……や、鳩が榴弾砲って感じだったなあれ」


< 誇りあるマゾヒストの宣言 >







雲龍「あのね、私の被虐には大事に重く激しく愛されたいっていう根底が存在するわけ」

涼月「はぁ」

雲龍「別にね、手を拭いたティッシュを屑籠に投げ捨てるようにされたいとは思っていないの」

涼月「果たしてそこに違いがあるのかどうか」

雲龍「あなたも分からず屋ね……どうしたものかしら」

初月「どうもしないでいてくれるとありがたいんだが……」


< 無視せず答えたら答えたで >







漣「彼女設定で相手してくれるお店もあるらしーじゃないですか」

提督「…………」

漣「無視とか酷いなー。あるらしーじゃないですか」

提督「……なんでお前お水系の話とか風俗の話振ってくるわけ? 」

漣「あれってご主人様みたいな人が指導したら今より更にすっごい人気出そうじゃないです? 」

提督「お前も無視してんじゃねぇか。……あのな」

漣「? 」

提督「指導したとしてそれを見ず知らずの男にやれる女の子がどれだけいるよ。今更な業界かもしれないけどさ」

漣「うわぁ……そういう範囲のこと愛宕さんたちにさせてるんすねー。きんもー☆ 」

提督「…………はぁ」

叢雲「そんな本気でうんざりしたような顔されても……」


< 再急募:自業自得の上位語 >







提督「だってな? むーちゃん」

叢雲「その呼び方をやめなさい。……何よ」

提督「人間の道からは外れてるし女の子食い物にしてるとか言われても仕方無いのは分かる。
でも幾らなんでも多種多様な風俗の話振られるのは違うんじゃないかな」

叢雲「どうせあれでしょう? 付き合いではあるけど女に困ったこと無いから自分からは行ったこと無いとか続けるつもりでしょう? 」

提督「…………なんなのもうなんでだれもやさしくしてくれないの」


< 時々無性にKomm, süsser Tod~甘き死よ、来たれingりたりたいことあるんですよ >







漣「エヴァの中学校に出てくるプールってさ」

叢雲「うん? 」

漣「普通に校庭から覗けるってマジやばくないっすか? 」

提督「このご時世は特にヤバいかもな。……俺の小学校はさ」

漣「ええ」

提督「道路挟んで向かいにあるマンションから見放題だったわけなんだけど、
マジで捕まったやつと厳重注意受けたカメラマンくんが三人いた」

漣「うわぁ……」

叢雲「終わってるわね」

提督「何が終わってるって捕まったやつの被写体が少年だったことだけどな」

漣「……うん? 」


< ハブられているわけではないのは分かっているのだけれど >







叢雲「中学校の話でふと思ったけど」

提督「ん? 」

叢雲「第二ボタンって今でも通じるのかしら」

提督「どうなんだろう……俺の頃は通じたけど既にリアル文化ではなかったよ」

叢雲「ふーん……」

提督「まぁ、まだ普通に通じたから男の同期と交換したな。
親友たる我ら生まれたときは違えど婚姻約するときは共に、とか言って」

叢雲「それあれでしょう。海軍省の銀縁眼鏡」

提督「よく分かったな」

叢雲「分かるわよそれくらい」

提督「そっか」

漣「でしょうねって感じ。……………………こういうツーカー感って妙にクリティカルに心抉られるなぁ」


< 驚嘆すべき実話 >







提督「寧ろ俺はさ、兵学校で可能性ってやつを見たよ」

叢雲「可能性? 」

提督「同期が数少ない女子に頼み込んでスカーフ貰ってた」

叢雲「……気持ち悪くない? 」

提督「や、そいつ今でも額縁に入れてレリーフみたいにしてるけどあそこまで行くと何も思わないな」

叢雲「えぇ……」

提督「まぁ、あいつら結婚したからな。いいんじゃねぇか別に」

叢雲「寧ろ奥様はそれよく許してるわね」

提督「捨てようとしたら泣いて縋られたって言ってたしなぁ……」

叢雲「うーん……? 」


< シアワセのカタチというもの >







提督「あいつは退役しちまったんだけどな」

叢雲「自営業か何か? 」

提督「いや、主夫」

叢雲「は? 」

提督「ちなみにその女海軍省のあいつだぞ、お前の改二案まとめたやつ」

叢雲「」

漣「漣はその人知らないけど叢雲ちゃんが絶句する人ねぇ……キレッキレのクールおばさんかな? 」


< 日常系が許されるなら良いと思うんだけど >







提督「変化球で行くわ」

江風「テートクは大体いっつもデッドボールスレスレなクセにキレッキレな変化球ばっかだろ」

提督「うるせぇな。……“ 俺の幼馴染が可愛過ぎるだけ、それだけ。なんか文句あるのか馬鹿 ”でどうだ」

漣「……もしかしなくてもそれ漣に言ってます? 」

提督「うん」

江風「だろーね」

漣「……タイトルだけなら面白そうっすけどね、たぶんそれ途中でつまんなくなるやつですよ。
具体的にいえば十ページくらいで」

提督「そうかなぁ……」


< や、でもマジでカッコいい腰振りってーか腹筋ってあるよね >







海風「雲龍さんの腰振りってエロい以外にも普通にカッコいいんだよ? 」

江風「何を語り出したのおねーちゃン」

海風「こう、波打つ脂肪が無い代わりに腹筋が浮いたり消えたり」

江風「それはちょっと見たい」

海風「よし、いこうか」

江風「行かない」

海風「なんで? 」

江風「こンな流れで行くかよ……」


< 特に興味も無い然程造詣も深くない女の子が工作系女子を無理矢理つくってみるテスト >







明石「えー、わたし結束バンドの使い方も分からない男の人はちょっとー」

龍田「? 」

山城「? 」

Littorio「結束バンド……? 」

明石「何か言え。……そもそもあれは配線タイだし? ええ」


< 実際知らない呼び名がたぶんある >







漣「飲酒ロックでしょ」

提督「それは俺だ」

叢雲「文字に起こしてボケて反応するな馬鹿二人」

能代「……この三人って一周回って馬鹿なのでは? 」

阿賀野「全く意味が分からない……」


< 琴線に突き刺さって抜けない棘(酔い) >







明石「えーっと、インシュロックタイってのは某企業の登録商標で……って、や、聞けよ、聞いてくださいよ話ぶん投げたんなら! 」

龍田「だるーい」

山城「興味無いわね」

Littorio「一生使わないでしょうしね」

提督「哀れな。……や、さすがにこんなことで涙目上目遣いされてもときめかねぇよ」


< 上目遣いがどうのと聞こえてきて >







提督『え、まぁ女の子に上目遣いでキスされるのって特別な感じするけど、何? 』



高雄『まぁ……あの人に見下ろされながらするキスは、待つ時間も特別ですね』



海風「あぁいうこと素の真顔で宣うあの人たちは一遍死んで詫びるべきだと思うんだよね」

江風「えーっと…………取り敢えずまぁ、完敗じゃね? 」


< 上目遣いがどうのと聞こえてきて >







提督『え、まぁ女の子に上目遣いでキスされるのって特別な感じするけど、何? 』



高雄『まぁ……あの人に見下ろされながらするキスは、待つ時間も特別ですね』



海風「あぁいうこと素の真顔で宣うあの人たちは一遍死んで詫びるべきだと思うんだよね」

江風「えーっと…………取り敢えずまぁ、完敗じゃね? 」


< 大分前の話で申し訳無いけど一言触れたかったのです >








龍田「そういえば愉快なニュースを見たわ。ちょっと前のニュースだけど」

山城「ふぅん? 」

龍田「海の向こうの自由のお国の動画配信サービスで配信停止になったらしいの」

山城「あぁ、『風と共に去りぬ』」

龍田「差別はよくないことだものねぇ~」

山城「そうね」

龍田「…………」

山城「…………」

龍田「…………普通に本音っていう嘘を吐いたと言ったらどう思う? 」

山城「それでも暴動よりはマシね、って」

扶桑「よくもまぁ賢しらに……確かに私たちの身の上からすればとんだ茶番ではあるけれど」


< 映画好きなら知っているものだと思ったんだけどなぁ…… >







龍田「ハティ・マクダニエルのオスカーも貶められてしまったわけだし? 」

山城「創作を創作として、或いは時代を時代として割り切れない誰かにとって映画史なんてものはどうでもいいものだったわけね」

龍田「まぁ、私あの映画嫌いだしどうでもいいんだけど」

山城「私も嫌いだしどうでもいいわね」

扶桑「マクダニエルの話は割と笑えない話だと思うけれど……この流れは何なのよ」

龍田「様式美? 」

山城「こんなものが様式美であってたまるものですか」

龍田「ここまで様式美」

扶桑「そんなわけ」

瑞穂「や……そもそもそのハティ・マクダニエル? って誰なんです。普通に会話続いてますけれども」


< 終わりなき中二病 >







龍田「黒人初のオスカーを獲得して黒人映画制作者の殿堂にも殿堂入りの凄い人」

山城「まぁ、あの人風に言えば誰にも侵されない初期だからこそあり得た成果、ってところ」

龍田「そもそも受賞した件の映画以外も殆どがメイドか召使役、っていうのは笑えるけれど」

山城「あら、夫と長男と社会に抑圧されて画一化させられる妻として出演するのと白人社会に抑圧されるのはどちらがマシ? 」

龍田「どちらも平等にどうでもいい。……もしかしてこの国と彼の国? 」

山城「もしかしなくても」

龍田「よく分からないし賢しらに語るなって扶桑に言われたから控えるけれど取り敢えず我が国はその国に戦争で負けたわね」

扶桑「別に語るなとは……」

山城「勝てば官軍って? 」

龍田「或いは」

瑞穂「そのマクダニエルさんについては分かりましたけれどね……結局話の方向性がまた行方不明というのはどうなのです」


< 惚気の反対って何て言ったっけ >







漣「存在が喧嘩の自動販売機ことご主人様ですが」

提督「あ? 買ってく? たった今安く仕入れたところでな」

漣「漣は結構。それは高雄さんあたりにぶつけてください」

高雄「はぁ」

愛宕「駄目よそんなの。苛々してるときの雑に激しい感じは高雄が得しちゃうから。
自分の包容力に酔って陶酔しちゃうから」

高雄「……」

漣「や、高雄さんの好みのプレイとか知らねーですし」

高雄「……」

提督「で? 喧嘩を買いに来たわけ? 売りに来たわけ? 俺に? 高雄に? 」


< こちらも当然のように行方不明 >







漣「特に無ぇですけど……あ、ご主人様って人狼ゲームとか嫌いでしょ」

提督「……うん? 」

漣「自分がやるとしても創作として観るのも嫌いなタイプ」

提督「ちょっと何言ってるか分からない」

漣「それか変に捻くれて全員人狼にしてみてどんな状態になるか眺めてたいとか宣っちゃう」

提督「俺の拙い知識だとそれは最初から終わってるんじゃねぇのかそのゲーム」

漣「いいんすよそんなのご主人様にとっては。どうせ全員殺すんだし」

提督「お前は俺をなんだと思ってるんだよ」

漣「快楽の虜? 」

提督「よしんば虜だとして殺人カテゴリに足は踏み入れてない」

漣「似たようなもんでしょ。…………どうでした? この喧嘩はお幾らでご購入いただけます? 」

提督「……うん? そういう話だったか? あれ? 」


< 健全平和閑話 >







伊14「ちゅーるちゅーるはいちゅーる」

伊13「取り合いが無いって、分かってるのかな?
ゆっくり上品に、食べる……よね」

伊14「頭いいもんねサン。ほぼほぼ飼い主が雲龍さんな時点で躾は万全だし」

伊13「うん。……猫娘、ってさ」

伊14「……うん? 」

伊13「やっぱり、ちゅーる見せたら、飛び付くのかな? 」

伊14「とても子供向けアニメとしては放送できないねぇ……」


< なんたらウォッチはどこ行ったんですかねぇ…… >







江風「そンなの放送しなくていいから」

伊14「でも結構過激なところあるって聞いたよ? 」

江風「誰にさ。まさか雲龍さンもそのためだけに観ねぇだろーし」

伊14「瑞穂さん。去年から妖怪そのものにハマった流れで観たんだって」

伊13「ふ、ふぅん……? 」

江風「えぇ……」


< AVといえば >







雲龍「オーディオヴィジュアル」

初月「…………」

扶桑「…………」

伊14「…………」

涼風「…………」

瑞穂「…………」

漣「オチでエロいこと言って失笑させてくださいよー。役目でしょ? 」

雲龍「はぁ……? 」


< 仕切り直しまして >







明石「Augmented Virtuality」

加賀「Anti virus」

Littorio「Provincia di Avellino……まぁ、アヴェッリーノ県ですね。それの略称」

龍田「えーと、Acid value、だったかしらね、酸価」

明石「合ってますよ」

漣「じゃあはい場が温まってきたところで! 」

雲龍「この無駄にアカデミックな流れで何を言えと……」


< 察し(察し) >







雲龍「これが愛欲に溺れた精神感応兵器の末路ね」

天城「官能? 」

雲龍「? ええ」

天城「そんな兵器は姉様くらいでは? 」

雲龍「え? 」

天城「え? 」

雲龍「! …………ふふ……いやらしい雌犬」

天城「…………何に納得したかは知りませんけれどね、それこそ姉様のことでは? 」


< 夜も加速して参りまして >






瑞穂「あぁ^~……対面座位でちゅーしたい……」

漣「誰か明石さん呼んで! ぶっ壊れてるよこれ修理必要だよこれェ! 」

瑞穂「ベロキス……ベロキス……あっついこゆーいの」

海風「えぇ……」

江風「こういうの見る度にテートクってすげぇって思うよな」

瑞穂「ぷるぷる……ぴよぴよ……あぁ^~」






明石「…………や、無理でしょあれ、介抱しなくちゃとは思うけど、無理、無理ですよあれ」


< 空間伝播毒 >







龍田「というかぷるぷるは幾らでも想像できるとしてぴよぴよって? 」

山城「こう、ゲームだとかアニメ的な表現でいうところの混乱状態じゃない? 」

龍田「そうなの? 」

漣「まぁ、表現としては至極当然に想像できる範囲っすね」






涼月「てっきりあれもなんか後ろ暗いエロい表現かと思ったのに」

初月「や……さすがにそれは……なぁ? 」


< 酷く憮然とした顔をしていました >







阿賀野「…………」

能代「どうしたの? 」

阿賀野「イヨちゃんに喘ぎ声が五月蠅そうって言われた」

Roma「っふふ……」

能代「え……? 」


< 憮然とした顔になりました >







阿賀野「実際は能代の方が万倍五月蝿いのに。失礼しちゃうよね」

能代「……は? 」


< まぁ、五月蝿いのも嫌いにはなれないと思うけれど >







龍田「のしろんは五月蝿いとして」

能代「ちょっと意味が分からないんだけど変なこと言うのやめてくれない?
あと勝手にいきなり出てこないで」

龍田「まぁまぁ。……山城とか扶桑も五月蠅そうじゃない? 」

阿賀野「逆に静かそうなのって? 」

龍田「雲龍」

能代「や、五月蠅そうなの筆頭でしょあのヒト」

阿賀野「分かってないなー。五月蝿いっていうのは何もただ声が大きいって意味だけじゃないよ? 」

龍田「まぁ、雲龍の場合声もちいさそうだけど。艶っぽいどころじゃないような」

能代「そう? ……あれ、ということは阿賀野姉ぇ的には能代の声って五月蝿いってこと……? 」


< 泥酔一歩手前フラフラ歩けるくらい >







阿賀野「別に不快な意味じゃないよ? 単に五月蠅そうってだけで」

能代「ごめん本当に意味が分からない」

阿賀野「こう、微妙な表現が難しいんだけど」

龍田「そうねぇ……その辺言葉で表してもつまらない部分でもあるし」

能代「はぁ……」

瑞穂「二人で寝てみればすぐ分かりますよ」

阿賀野「女相手は遠慮しておく」

能代「阿賀野姉ぇはそういうのじゃないので」

瑞穂「……ッ」

阿賀野「…………」

能代「…………」

龍田「…………通り過がって一言言ってあの子最後舌打ちしていかなかった? 」


< 聞いて反応を見ている分には面白い >







提督「…………」

阿賀野「…………」

明石「…………」






愛宕「? 何あれ」

高雄「最初は十字教がどうの耶蘇教がどうのイェニチェリがどうのと話していたのだけれど」

愛宕「話していたのだけれど? 」

高雄「後期中世における懐古主義と現代の科学礼賛は根源が同じかどうかで険悪になったわ」

愛宕「……うーん? 」


< それはそれで当人達は面白いんですけどね >







明石「まぁ、私一応は科学と神秘の合いの子ですし」

提督「そこは科学の徒と言ってほしいところ」

阿賀野「オカルティシズムは実際に認識して解剖するとただの凄い力に成り下がると思うけど」

提督「神秘の隠秘たる所以だな」

明石「だとしてそれは単に観測者の主観による変化でしょう。
不可思議な妖術を見破ったとしてその壁の高さに変わりはありません。
ほんの少しだけ薄くなった、いえ、薄かったのだと気付くだけです」

阿賀野「神秘の隠秘たる所以、っていうのはそこのことなんだけどさ、ちょっと違うと思う。
神秘が神秘でなくなる瞬間に神秘はその力を失ってしまうんだ。
隠され秘され守られていたからこそ外敵に猛威を振るうそれは天災なの」

提督「随分ファンタジーに寄ってきたな。……あれか? ダ・ヴィンチ・コードでも観るか? 」

明石「どっちかっていうと国産モノでしょ。型月とかその辺」

提督「うん? 」

阿賀野「んー? 」

明石「はいはい知らない知らない、と。……見せたら見せたで変に知識大会になりそうだしなぁ」


< 誘拐とかそういうことではないと思いたい >







Littorio「この人って読書家だったり映画好きだったりする割に実は現代モノってあまり知らなかったりしますよね」

明石「まぁ……妙に近未来遠未来なのか物凄い昔なのか、って感じな気はしますね」

提督「そりゃあお前俺は現代まともに生きてねぇもん。
それなら誰も知らないいつかか誰も行けないいつかの方がいっそ楽しめるだろう」

明石「そんな胸張って言うことじゃあ」

阿賀野「実は阿賀野たちの力って過去未来に行ける可能性秘めてるんだよ? 虚数空間と繋がったりできるでしょう? 」

提督「マジ? 」

明石「あがのんはノリで変なこと言わない。そんなこと無いから」

Littorio「現実は非情なり、と。……できるのなら明かすことなんてせずにこの人に会いに行きますからねぇ」


< 最近あったちょっとしたこと >







海風『悪いところも言ってくれないと、分かりません』

提督『んなこと言われても普通の訓練だったしなぁ』

海風『それならもっと褒めてください。良いところも悪いところも無い、なんて興味が無い証拠です』

提督『小学校で無理矢理感想文書かせる教師かよ……ん』

海風『? 』

提督『寄って。……うん、海風はよくやってるよ。普通のことを普通にやるのが一番難しいからさ』


海風「褒めて、って言ったらあんな優しい顔で頭撫でてくれるなんておかしいよ……勝てないよ……」

江風「なンか一人で壊れ始めたぞこれ。どう直すンだ? 」

涼風「元から壊れてるだろそれ。どうにもならないよ、手遅れ」

海風「んぅー……にへ」


< 仕切り直し >






江風「取り敢えず今年も遅れたけど野球が始まってそれなりに終わりそうでなにより。サッカーもまぁそこそこ」

涼風「皆楽しそうでなにより」

海風「もう少し聞いてくれても」

江風「もうお腹いっぱいだし」

涼風「あ、あとシロがアジリティーのコースに慣れたな。ほらあの障害物競争みたいなやつ」

江風「すげーな。恐るべし雲龍って感じ」

海風「二人とも自分に起こったことは言わないんだ。……どこか根本的に違う気がする」


< 少女は果敢なくて、短い >







雲龍「瑞穂って明石が頼んだら物凄く際どいエロ下着着てくれそうよね」

明石「知りませんよそんなの……私にそれ頼めって? 」

雲龍「いいえ? 頼んだこと無いの? 」

明石「頼みませんよそんなの。普段遣いが十分それっぽいですし」

雲龍「あ、そう……」


< 酔い(宵(好い(良い))) >







雲龍「扶桑が浴衣で仰臥して見つめてくると」

山城「どうせ不倫旅行がチラつくとか言いたいんでしょう? 」

雲龍「え、ええ……よく分かったわね。薄青く日の出近い襖を背にしてくれるとなおいいわ」

山城「どうせ姉さまも私もふしだらよ、病的よ、ええ。その通りよ」

扶桑「自分は兎も角私のことは否定してほしいものだけれど」

山城「いえ、あの男に組み敷かれている姉さまを思い出すととても健全には見えませんので」

雲龍「なるほど」

扶桑「そ、それはある意味当然でしょう……? 」


< よぎる過去 >







雲龍「話は戻るけど実際浴衣って肌蹴ると割に谷間できるわよね」

山城「一定以上大きければまぁ、そうね」

扶桑「ん、んん……そうね」

雲龍「彼女は普段とは違った夏祭りの雰囲気に当てられていつに無くはしゃいでしまったのかいつしか絶妙に浴衣が肌蹴ていて」

山城「いて? 」

雲龍「あとはもう新鮮味なんて無いいつもの時間よ。いやいや言う割に欲しがりな天城」

扶桑「今の話って雲龍姉妹の話なのね」

天城「そんなわけあり……うぅん……」


< 無理矢理にでも褒めてみると >







愛宕「貞淑? 」

山城「献身的? 」

加賀「勤勉実直? 」

龍田「番犬系人妻? 」

雲龍「一千一夜人妻? 」

高雄「…………一周回って物凄く褒められている気がするわね」


< 当然逆も >







雲龍「駄目男製造機」

龍田「言行不一致」

加賀「奇技淫巧」

山城「姦淫罪」

愛宕「痴女」

高雄「…………どれもこれも言った本人に投げ返したい言葉ばかりね」


< や、別に馬鹿にしているわけではなくて寧ろ褒めているような方向性なんですが >







愛宕「え? 加賀さんにそんなテクある? 」

高雄「そこはまぁ……」

加賀「……………………な、なによその反応は、ねぇ、ねぇったら! 」


< で、暫くして >







提督「ふぅん……あいつら変な言葉知ってるな。そこで出すセンスは相変わらずだし」

高雄「それなりに読書家だったりしますからね。……あなたなら? 」

提督「俺を好きでいてくれること」

高雄「……褒めているの? それとも貶しているの? 」

提督「両方」

高雄「…………確かに」

提督「ん、ん? や、やや……そこはもっとなんかこう、上手く返すところじゃないか? 深く頷くか? なぁ、おーい……? 」


< ダイレクトにプリミティブ >







龍田「私たちって霊長の意志だか神々の嫌がらせだか知らないけど」

山城「あ? 」

龍田「生まれ落ちた瞬間からある程度の知識はあるわけじゃない。
常識も言語も思考も、私たち特有の異常な能力についても」

山城「まぁ、そうね。“ 建造 ”を生まれ落ちた、と言えるかは別として」

龍田「妊娠不可能、って刷り込まれていてよかったと思わない?
そんなの後から説明されたら立ち直れないわよ普通」

山城「まぁ……」


< 結局それはつまり自分の芝なのであって >







雲龍「いいのよそれで。私たちみたいな化け物が生命を授かるなんてあってはいけないことよ」

龍田「あなたが言うと実に説得力があるわねぇ~」

山城「あなたも私も生命を尺度にすれば同列だけれどね」

雲龍「原罪が重過ぎるような気もするけど……きっと私たち前世ではとんでもない極悪人だったのね」

龍田「原罪と前世って宗教的には相容れない言葉じゃない? 」

雲龍「私に信教は無いし。自分の選んだ愛しか信じられない」

山城「可哀想な生き物。…………鏡って隣の芝は青く映さないのね」


< もしもピアノが弾けたなら♪ >







江風「どうしよう」

海風「そんなことは有り得ないからどうもしない」

江風「ひでぇなおい」

海風「江風が弾けるのってあれでしょ? カスタネットとか」

江風「それ弾くって言うのか? 」

海風「言うわけないじゃん馬鹿なの? 」

江風「テートクゥ……姉貴がいじめる」

提督「おおよしよし。ちなみに俺はアコーディオンが弾けるようになったぞこの前」

江風「ふざっけンなッ……! 」


< 逃げ場無し >







漣「え、漣様? フルート吹けるけど」

江風「……は? 」

漣「南方シーレーンとか暇過ぎてクソだし出撃中の待機時間ゲーム禁止でクソだし」

提督「当たり前だろ馬鹿」

叢雲「結構上手いわよこれ」

江風「…………姉貴ぃ! 」


< 開き直って続けるのは楽なのだけれど >







江風「有り得ねぇ……もう誰も信用できない」

漣「己の非才を嘆くならばいざ知らず益体も無いことを。
其れは自らの蒙昧と云ふべきものであるぞ其方」

江風「うるせぇなぁもう」

提督「江風はまず続けることから始めるべきだよな」

海風「ですね」

江風「毎日続けるってあれ特別な才能なンじゃね? 」

海風「やー……さすがに筋トレだるくなって一気に励起して半日腹筋やり続けたのはドン引きだったよ? 」


< 旅行番組視聴中です >







涼月「旅行かぁ……来年は行けるといいね」

初月「うん。素直にそう思う」

涼月「こういう大浴場の混浴なら兎も角提督って家族風呂くらいなら詰まらせそうだよね」

初月「あぁいう遊び慣れた男はその辺り如才無いと思うけど……どう思う? 」

雲龍「お風呂ではあんまり出さないわよあの人。何もしないとは言えないけれど」

初月「みたいだ」

涼月「そうなんですね」

旗風「……最近なんでもかんでもあの人の話にしちゃえばいいと思ってません?
それか雲龍さん喋らせればいいと思ってない? 」


< 引き続き泥酔ラインをフラフラ >






瑞穂「ふっ、ふふふフ……フフフフッ…………っ」





愛宕「? 何あれ」

天城「姉様が」

愛宕「雲龍が? 」

天城「“ これだからパッキンビッチは ”と冗談で言った後勝手に一人でツボに入ったようで」

愛宕「えぇ……」


< 更けてゆく >







愛宕「えーっと……fucking bitch? 」

天城「恐らくは」

愛宕「駄洒落ですらないというかそんなの瑞穂しか笑わないような単語よね」

天城「で、ですね、更に酷いのが……」

愛宕「うん? 」





松風「ふ、っふふふ……なんっで、あんなので笑えるんだあの人……っ」





愛宕「えぇ……」

天城「旗風さんが寝落ちして誰も相手してくれなくなったみたいなんですけど……怖いですよねぇ」


< そういえば >







天城「まぁ、瑞穂さんですからね……天城は明日の朝食を用意しなければなりませんので寝ますね」

愛宕「はいはーい。……………………あれ、というかどういう経緯で“ これだからパッキンビッチは ”なんて言ったの?
そこ一番訊かなきゃいけないところじゃない」


うーん……何ヶ月振りでしょう
果たして今年中にこのスレッド完走の目標は達成できるのか

またよければお暇なときにでも覗いてやってください
ありがとうございました


< 何日か閉鎖状態でした >







涼風「遂にテレビまで付いたのかこの風呂」

涼月「大浴場にテレビってもうちょっとしたホテルとかリゾートですよね」

涼風「しかも業者呼ばずに身内だけでなんとかしたってのが怖いよあたいは」

涼月「明石さんとあの人ってやっぱりおかしいですよね」

涼風「これサウナにあるやつじゃなくて壁に埋め込んでガラスケースみたいなの付けてるしなぁ」

初月「でもこれ普通の番組しか映らないみたいだ。AVとかは映らないんだな」

旗風「そんなの当然でしょう……」


< まぁ、飛沫とかその辺大事な時流だしね、うん >







涼風「そんなの気にしてたら銭湯とかも無理かもしれないけどさ」

初月「うん? 」

涼風「このタライとか桶は持ち込みだからいいとして床とか壁はあの人らが盛った何かに塗れてそうだよな」

初月「まぁね」

涼月「……」

旗風「……」

涼風「あー……悪い」

初月「僕は何を今更って感じがするけど……手止めたら、冷えるぞ? 」


< 無いの? >







初月「まぁ、あいつがあいつじゃなくて男ですらなかったとしてもさ、
誰かに洗ってもらうって気持ちいいんじゃないか? 」

涼月「まぁ……そうだね」

旗風「理解はできますけれど……うぅん? 」

初月「今度誰かに洗ってもらいなよ。背中だけと言わず全身」

旗風「……松姉さんにやってもらうなら」

漣「おはよーう! それってどう考えても有料サービスってやつだよね! 」

阿賀野「オプションはあるの? 」

松風「あるか馬鹿」


< 芸は身を助けるとかそういうの >







旗風「オプション……? 」

阿賀野「これって芸か何かなの? 何か怖いよ最近」

伊14「芸って何さ。ピュア芸? 」

涼風「パッとしない芸人がやってそうではあるな」

初月「それか地下アイドル崩れみたいな」

漣「こりん星とかそういうやつ? 」

旗風「……? 」


< 残念ながら…… >







阿賀野「天丼はよくないっていうけど……本気で? 」

旗風「はぁ」

松風「これ以上ここの常識人側減らして楽しいの? 」

阿賀野「もうあと旗風ちゃんくらいしかいないんだしどうでもよくない? 」

松風「他にも何人かいるだろう、ね? 」

旗風「いないと思うよ。……うん? 」

松風「…………」

漣「自分の名前言ってほしかったんでしょうねぇ……」


< 十月九日の九日部分でどうか一つ >







雲龍「良い肉の日っていうのは」

天城「十一月二十九日に殆ど何もかすっていないのですが」

雲龍「乳肉を愉しむ日でいいわね」

天城「勝手に楽しむ分にはいいのじゃありません? 天城はしませんが」

雲龍「愉しまれる方だものね。私もほぼそっちだけど」

天城「姉様って触れるのと触れられるのどちらが好きなんですか? 」

雲龍「一周回って無理矢理触れさせられるのがいいと思うわ」

天城「ちょっと意味が……今の姉様が無理矢理触れさせられる、
というシチュエーションがそもそも思い付きませんね」


< 相対的に選んでみてどうぞ >







雲龍「まぁ、ほら、ね? 」

天城「何が、ね? なんです頭修理に出します? 」

雲龍「ほら私たぶん大体一般人から見ればサイコだから」

天城「姉様って限り無く馬鹿で狂っているだけでサイコではないような」

雲龍「限り無く馬鹿で狂っている存在は十分サイコって呼ぶと思うけれど」

天城「はぁ」

雲龍「ようは社会性動物として落第ってことでしょう? 」

天城「まぁ、それは……でもそれだと天城たちの中には誰一人として社会性動物がいないような」


< キャスリング・アフター >







あきつ丸「二枚舌の紳士殿が抜けた時点でこうなることは分かり切っていたのかもしれないな」

GZ「あぁ、EUとウイルスの話か? 」

あきつ丸「素晴らしいタイミングでありましょう?
なんだかんだとブレグジット関係の国内世論も鎮静化して誤魔化されてき始めたようでもある」

GZ「確かに、な」

WS「何故こちらを睨むのか分かりませんね。それなら私たちも過度な粘膜接触はやめます? 」

GZ「ご冗談を。欲しがるのは貴様の方だろう」

WS「私は無くても発狂しそうにはなりませんから」

GZ「昨日の貴様を見せてやりたい気分だな、まったく」

WS「何を言っているのやらーーーー






あきつ丸「……まともに三、四分だけでも雑談ができる者はいないのでありますか」

時雨「いるとは思うけど……君が言えた義理は無いよね」


< まぁ、片手で終わるとも言っていないけれど >







雲龍「私って一人でスるときは左手なのだけれど」

阿賀野「阿賀野は基本右。雲龍さん左利きだっけ? 」

雲龍「いいえ? 利き手ではない方でするタイプなの」

阿賀野「なんで? や、別にどうでもいいことだけどやりにくくない? 」

雲龍「特に困ったことはないわ。寧ろ色々使うときに道具が利き手の方が細かく動かせるでしょう? 」

阿賀野「……なるほど」

明石「本ッ気でどうでもいいですねその情報」

雲龍「ちょっと便利な豆知識その百八でした」

阿賀野「でしたー」

能代「ばっかじゃないの……」


< 知ってたとして楽しいものなのかどうかは分かりませんが >







雲龍「ちなみに能代は? 右利きだったわよね? 」

能代「そんなのお酒も入ってないのに言うわけな

阿賀野「能代も利き手タイプだよね? 」

能代「あーがーのーねーえー? 」

雲龍「能代は右、と。全員分調べたら需要ある? 」

明石「それ何に使うっていうんです」

雲龍「握手した後の妄想用? 」

明石「んなアイドル相手じゃないんだから……」


< 居心地の好い魔窟 >







叢雲「そういえばこの前抱き枕買ったみたいだけどあれどうなの? 」

漣「結構いいよ? なんとなく寝付き良いし」

叢雲「ふーん……私も買おうかしら。別に寝付き悪くはないけど」

漣「まぁ、漣としては抱き付かれ枕が欲しいところではあるかな」

叢雲「それはもう既に人よね、人。それか腕回せるペット」

漣「ご主人様は硬そうだし愛宕さんとか雲龍さんは何されるか分からないし」

叢雲「姉妹でも呼んでもらえば? 」

漣「枕とか寝付きとか関係無く頼みたいところではあるけどね、
姉妹呼んで誰かに食われた日には他の姉妹に顔向けできないよ漣」

叢雲「あー……」


< 身も蓋も謙虚さも見栄も無い >







漣「できれば意志とか思考無いやつで」

叢雲「はぁん? 」

漣「気持ちとか面倒なの要らないから漣の身体だけあっためてほしい」

叢雲「あなた割りかしクズよね」

漣「んなわけ。漣と会った九割五分くらいは変なスラング言う可愛い子って思ってるよ」

叢雲「そうでしょうけどね……」


< 愛さえあればその他全ての間違いなんて気にしない >








愛宕「こうね、開き直ってくるとその他の皆さんはどうでもよくなってくるのよ。実際どうでもよくはないんだけど」

山城「ふぅん? でも高雄は別なの? 」

愛宕「ええ。普通正妻は一人だけど愛人とか情婦に人数制限なんて無いわけでしょう? 」

山城「まぁ……そうね。そのこと自体なら間違ってはいない、かも」


< ………… >







鹿島「あー……どうもお久し振りです? 」

あきつ丸「あぁ……」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………あの」

あきつ丸「おかえり、であります。貴様がいなくて寂しくなかったと言えば、嘘になろうよ」


< 失って初めてなんて、許さない >







鹿島「私も……ええ、私の方こそ、寂しかったです」

あきつ丸「ふん……自分から頭を西瓜にされにいった女の言葉とは思えないな」

鹿島「これでもあきつ丸さんを助けようとしたんですよ? 」

あきつ丸「結局自分がヤツを処理してお前を運んだわけでありますがね」

鹿島「それは言わない約束です」

時雨「そもそも二日半修理されていただけだよね」

鹿島「……」

あきつ丸「……時雨殿」

時雨「はいはい僕が悪かったよ。…………まぁ、特に大規模作戦でもないところで弾け飛んだときは思ったより怖かったけどね、僕も」


< 間違った技術でシュートをする名人に云々 >






鹿島「あら嬉しい。時雨さんも悲しんでくれるんですね」

時雨「冷血とか人非人とか言われることもあるけどね、
僕はこれでもそこそこ真っ当な部分持ってるんだよ」

あきつ丸「悪人にも情はあろうよ。自分もそうだ」

鹿島「ん……でも、よかったです」

あきつ丸「あん? 」

鹿島「さすがにあきつ丸さんを庇おうとして沈んだ、なんてことになったら」

時雨「なったら? 」

鹿島「回り回って満潮さんが消えて無くなっていたかもしれないでしょう? 」

時雨「まぁ……」

あきつ丸「…………何か嫌な成長をしていないか、鹿島」


< 普段通りといえばまぁその通り >







あきつ丸「去年の四月頃に頭のおかしい上官と更に頭のおかしい新人が着任しただろう」

時雨「あぁ、女体盛りがどうので頭に蜜柑乗っけてた人たち」

あきつ丸「当然の様に新人は新人ではなかったぞ」

時雨「ふぅん? 」

あきつ丸「ついでに上官の方は何故か昨日死亡が確認された」

時雨「ありがちな結末。もしかして君が殺ったのかい? 」

あきつ丸「自分ではないな。……この話の面白いところは」

時雨「言い直しなよ。一番面白くないところ、はどこだって? 」

あきつ丸「書類上だとその上官は三年前にその新人を殺して軍法会議にかけられた末刑死しているらしい」

時雨「はぁ? 」

あきつ丸「それを笑いながら言ってきたときにはまったく……反吐が出る」

時雨「……僕も今同じ気分になったよ。君の所為で」

鹿島「あのー……あの、曲がりなりにも一応は私の快気祝いだった筈なのでは……? 」


< 聞きたいことかどうかはこの際置いておいて >






鹿島「というかそれ、私のいる前で話してもいいんですか? 特務のお話でしょう? 」

あきつ丸「……まぁな」

時雨「あきつ丸を破壊しようとして君を西瓜にしたやつさ、特務が見逃してたやつなんだ」

鹿島「はぁ」

時雨「いわばあきつ丸や上官の不手際だったわけ」

あきつ丸「時雨殿も含まれているでありますよ」

時雨「五月蝿い。……それでね、あきつ丸が君を仲間に引き込む体で接触するってことにして

あきつ丸「あの件は有耶無耶にした、それだけだ」

鹿島「? しかしそれだけでは私に特務でのお話を聞かせてもいい理由にはならないのでは? 」

時雨「ようは上官を色んな意味で安心させるために君は同士にさせられちゃったからね。
今更何を話したって問題は無いのさ」

鹿島「……なる、ほど? 」


< したくないとは言わないが >






あきつ丸「安心しろ。お前は何もしなくていいし、この先誰か刺客が来ることも無い」

時雨「ま、僕の知る限りでは本当のこと言ってるよ。信じてやってくれない方が僕は嬉しいけど」

鹿島「信じますよ、当然。私の為に色々としてくれたんでしょう? 」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………? 」

時雨「はぁ……僕に要らない借り沢山つくってまでね。……僕、そろそろ寝に帰るけど」

あきつ丸「…………なんだ」

時雨「その流れで鹿島さん襲ったりしないようにね? 」

あきつ丸「するか間抜け! 」


< 最近割にショックを受けたこと>







高雄「摩耶に“ そんなこと言うなんてロマンのカケラも無ぇな ”と言われたことね」

愛宕「えぇ……あなたあの子に何言ったのよ……」


< 乱心 >







涼月「実際内実は惨憺たるものですけど取り敢えず世間的には英雄視されますよねあなた」

提督「まぁ……だろうね」

涼月「まったく、世の中馬鹿と間抜けと節穴しかいないわけですね……はぁ」

提督「何なの君いきなり落胆してきて」

涼月「この際言っておきますけれどね、配属前は期待していたんです。
若き将校ながら政権や帝都に阿らない硬骨漢として」

提督「それは

龍田「それはあなたが馬鹿なだけね」

涼月「本当にもう……あぁもうっ…………もう、そこの菊理姫だしてください」

提督「お、おう……これ加賀が大事そうに出してきたやつだけどいいのかこ

涼月「いい! いいから! そんなのどうでもいい! 」

提督「…………当たられるの俺なんだが」


< これで平常心 >






加賀「……私あの菊理姫本当に気分いいとき飲もうと思っていたわけだけれど」

天城「いいじゃないですか。あの人お酒の価値分かりますからね。勝手に意味不明な程尽くしてくれますから」

雲龍「何やってるのよ……そんな世の中舐めた女の顔して。何で三周くらい人生逆戻りしたわけ? ねぇ? 」


< 諦めつつやっぱり家族としては >







提督「何か親父の会社今年度から会社関係の建物全面禁煙なんだってよ。さっき電話して初めて知ったわ」

愛宕「ふーん……お義父さん吸ってた? 」

提督「二十代まではね」

愛宕「結婚して止めたの? 」

提督「母親のこと好きになったから止めたって言ってたな。母上殿煙草嫌いだから」

愛宕「そう。…………是非そこを受け継いでもらいたかったものね。今更何にも言わないけど」


< 嫌いであるが故に目につくというか >







提督「あー……でさ、まぁ……別に親父の方の影響でもないんだけどな、
禁煙しようと思ったんだよ。取り敢えず一ヶ月くらい」

愛宕「あら、いいじゃない」

提督「本気で深刻な顔で心配されて挙句には断りも無しに変なこと言わないでくださいとか頼まれちゃったよ」

愛宕「分からなくもないけど……うん? 」


< 真実は(服の中の)闇の中 >






提督「それでも高雄にさ、冗談のつもりでじゃあ吸いたくなったときは高雄のどこか吸わせてくれるなら本気で禁煙するって言ったんだよ」

愛宕「ふーん……? 」

提督「無言で上半身脱ごうとする反応ってボケかな? 」

愛宕「ボケじゃない? 」

提督「高雄だぞ? 」

愛宕「そうだけどー……そうねぇ、高雄だものねぇ……」


< それでもまぁ続いて結末 >







提督「あの後の微笑みと舌のペロってやつ、アレはヤバかったね。その後そのまま俺が吸われちゃったよ」

愛宕「そう……」

提督「うん? 興味無い? 」

愛宕「禁煙はいいことだと思うわよ? 冗談も高雄も面白いと思うわよ? でもそうじゃなくて」

提督「? 」

愛宕「何でそれ、私に最初に言ってくれなかったわけ? うん? 」


< 宵闇深く酔いも深く >






鹿島「ん……」

あきつ丸「……」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「……………………」

あきつ丸「……………………」

鹿島「……………………ね、あきつ丸さん」

あきつ丸「……うん? 」

鹿島「あなたが欲しいなら、いい、ですよ? 」

あきつ丸「…………………………………………莫迦女」


< 誰も彼も自分すらそんなことに興味は無くて >







時雨「やーれやれ、あれであきつ丸って鹿島さんのこと甘く見てるからなぁ」

鈴谷「うん? あきつちゃんがなんだって? 」

時雨「おっとこれはこれは本命さん」

鈴谷「うん? 本命? 」

時雨「なんでも。……鈴谷さんって女相手は駄目なんだっけ? 」

鈴谷「分かんない。実際迫られたら流されるかも、お酒入ってるし」

時雨「……そっか」

鈴谷「うん? 」

時雨「別に。…………僕だけなのかなぁ、妙に達観した気になってずっと一人なのって」


どれだけまた進むかは全く不明です申し訳無い

ありがとうございました


< 穿ち過ぎ >







雲龍「男っていうのはスッピンが好きなんじゃなくてスッピンでも綺麗な女が好きなのよ」

初月「そりゃあそうだろうな」

雲龍「まぁ、私は大丈夫だしあの人は私のスッピンでも綺麗って言うけれど」

初月「そりゃあそ……好きなだけで真に愛されてはいないとか、そういう意味か? 」


< だから穿ち過ぎですってば >







雲龍「まぁ、でもナチュラルの方がいいとは聞くわね」

提督「大体はまぁ。でも俺は真っ赤なルージュとかシャドーとかも好きだぞ」

雲龍「そう……でも、そういうのが似合う女が好きなんでしょう? 」

提督「そうかもしれないけどさ……」


< 何気無く言ってみるのにも勇気がいるんですよ? >







提督「あー……年始行きたいところとかある? 時流的に人多いとこは厳しいかもしれないけど」

雲龍「アダルトグッズの福袋でも買いに行きましょうか? 」

提督「……………………」

雲龍「対して欲しくもないけれど。……? …………ごめんなさい」


< 歪んでるとかなんとか言われても、困る >







山城「拗らせ過ぎといえばまぁそうよね」

雲龍「性的嗜好拗らせているのと蜘蛛の巣張った処女拗らせているのとどちらがより酷いのかしら」

龍田「あらもしかしてそれ私? 」

山城「あなた以外いないでしょうが。……それでなお言うけれど、純潔保っている方がまだマシではなくて? 」

雲龍「龍田より、なお? 」

山城「龍田より、なお」

雲龍「……………………へこむ」

山城「反省しなさいな」

龍田「あのねぇ……」


< 仕方無いね >








龍田「今の話で私に悪いところあった? 」

山城「滲み出る生き方」

雲龍「存在」

龍田「私相手だと思って好き勝手……これでも傷付くことあるのよ? 」


< ひととせにありふれた、そんな、ひととき >








愛宕「ふぁ……眠いわねぇ」

高雄「寝てしまえばいいでしょう。喫緊の問題も無いわけだし」

愛宕「うーん……私も本持ってこようかしら」

高雄「そうね。こんなにもゆったりと読書に没頭できることもいつかはできなくなるかもしれないし」

愛宕「ん……でも面倒ね。何読んでるの? 」

高雄「『オイディプス王』」

愛宕「つまらなさそうね。やっぱ、いい。マニキュアもまだ乾いてないし」

高雄「そう……」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「……君らさ、他人の膝一つずつ占領して満足?
手下げたらぶつかるから本も読みにくいし音楽聴こうとしたら立ち上がらせてもくれねぇし、何なの? 」


< 悪くはないという至高 >








愛宕「膝貸すだけで視覚的に姉妹丼できてるんだからいいでしょう? 」

高雄「品が無いのは兎も角として……甘えさせてくださいな。これくらい、いいでしょう? 」

提督「悪くはないけどな……悪くは」


< 否定できない無力に嘆くよりも、先を >







愛宕「ま、読書中の高雄はあれだけど私は暇よ? 」

提督「お話でもするって? 」

愛宕「ええ。……気付けば忠犬すっ飛ばして狂犬ばかりになってる部下について、とか」

提督「耳に痛い話をする気分ではないな」

愛宕「喜んでいればいいじゃない。今なら絶賛肉の壁だらけよ? 」

提督「痛みを遮断し壁となり長くても数日で復帰する化け物ならば俺の為に身命を賭すことが寧ろ快感だと? 」

愛宕「違う? 」

提督「違わない、違わないだろうな、お前たちにとっては何らの疑問も無く、真実だ」

愛宕「あなたが悲しむことまで含めて私たちの快楽なのよ? 」

提督「…………」

高雄「本来ならば己が死んで悲しむ想い人の姿など見れませんし、その先の安堵した顔も同じこと」

愛宕「化生の者の快楽くらい認めてよ」

提督「…………」

高雄「まぁ、それが無理で苦しみ続けるあなたをこそ……結局は、こういう終端であるからこそ輝く、私たちなのです」

愛宕「毎日が特別、なんてよく言ったものよねぇ~……」


< ちなみにまだお昼寝タイムな時間です >







愛宕「月が綺麗ですね」

高雄「私、死んでもいいわ」

愛宕「…………」

高雄「…………」

愛宕「…………身籠った後の月夜に言ってたりしたらストレート辞世じゃない? 」

高雄「そうね。…………本当に身籠もれば、の話ではあるけれど」

提督「…………」


< 夕方頃なんとはなしにストリーミング >







提督「ある意味二刀流って合理的じゃねぇのか、ロボモノだと」

明石「はぁ」

提督「生身の人間なら身体の負担もスタミナもあるしそもそも圧倒的に筋力が足りねぇだろうけどな」

明石「どうせ機械だし部品交換で済むなら出力さえ上げれば問題無いと? 」

提督「あぁ。だからお前らがこうこの先白兵戦メインの世界に降り立ったとすれば、って話をな」

漣「元が化け物体質なキャラが転生ってあんまり見ないと思うんすよね」

明石「なるほど……なるほど」

能代「でも体質引き継げるなら艤装なんて無くても石ころ全力投擲で覇権取れますよね」

提督「…………」

漣「…………」

明石「…………ロマンが無いとかよく言われません? 」

能代「はい? 」


< 保護者属性とかなんかその辺的に >







涼風「チンチロリンでさりげなく~ ♪ 」

江風「さりげなくねーぞこれ」

旗風「これはまた……ごっそり持っていかれましたね」

伊13「酷い……話」






山城「負け込んだのから周りと変わっているわけだけれどね、あれ」

龍田「? 」

山城「こう外から見ると実に不健全で嘆かわしい絵面よね」

龍田「まぁ……あれで真ん中にあの人がいると不思議なことにそうでもないんだけど」


< all for one, one for someone >







赤城「皆はあなたの為に、あなたは誰かの為に」

提督「恣意的過ぎるだろうが。……なんというか否定は、できねぇけど」


< 絡め取って好き勝手 >







雲龍「……蜘蛛」

天城「蜘蛛ですね」

雲龍「立派な巣を巡らせて、誰かを捕まえて、こうやって寒さに堕ちてしまうの」

天城「まぁ、急に寒くなったりすれば」

雲龍「はぁ……」

天城「ぁ、息、白いですね」

雲龍「…………絡新婦になりたいわ」

天城「……は? 」


< 身体跳ねて、嘆息ひとつ >







提督「ふぅ……」

雲龍「っ……腹筋、お、さえてないと、まだ跳ねそう」

提督「派手にイったもんな。結構重かったんじゃない」

雲龍「ん…………っ……ぅん…………」

提督「…………」

雲龍「…………」

提督「…………」

雲龍「…………」

提督「…………そんなデカいタトゥーシールってあるんだな」


< ワンポイントって割にキたよね >







雲龍「たまには愉しいでしょう? 」

提督「そりゃこんだけ盛ったら否定はできねぇけど……うぅん」

雲龍「シャネルの五番が許されるならタトゥーシールも着る、と言えるでしょう? 」

提督「衣装だと思えと? 」

雲龍「女の嘘は宝石なのよ? 」

提督「せめて涙が、って言ってほしいな。……ってもさ」

雲龍「……ん」

提督「なんか、エロいなそれ」

雲龍「でしょう? 」


< それで相手違ったらいっそ笑っちゃうかもしれない >








雲龍「…………ん……Zzz」

提督「相変わらずの寝付き……待てよ? こいつ肩胛骨とかウエストの後ろとかにもあるよなタトゥー」

雲龍「…………Zzz」

提督「器用通り越したようなやつではあるけども……」

雲龍「Zzz……」

提督「…………天城にもお仕置きというか落とし前付けさせてやらねぇと」


ありがとうございました


< 時と場合は選べない >






雲龍「まぁ、でもね? 」

天城「ええ」

雲龍「これで時々弱い男を徹底的に管理して呼吸にも許可を求めさせるくらい染め上げたいときもあるのよ、妄想では」

天城「はぁ……いえ、姉様ってそういうの上手そうではありますけれどね。
満足のMとかそういう話ではなくて単純に思考と発想が」

雲龍「あの人時々でいいからいきなりドMでひ弱な低身長とかに変化してくれないものかしら」

天城「姉様って身長高いですしね。……それで」

雲龍「? 」

天城「何故、天城との枕会話でこんな話を? 」


< 莫迦女と馬鹿な女と >







雲龍「他に話すことが無かったから? 」

天城「さすがに傷付くのですけれど……姉様の好きそうな話であれば」

雲龍「ええ」

天城「どこが良かっただとか次はこういう触り方にしてほしいだとかあるのでは? 」

雲龍「構わないけれど……どちらかというと相手の反応を見ながら手探りでいく方が好みなの。
それか頭ごなしに指図されたり無理矢理されるのが」

天城「それはあの人に頼んでくださいね。……雲龍姉様」

雲龍「うん? 」

天城「…………」

雲龍「…………? 」

天城「…………ん……やっぱり、傷付きました。大切に想ってくださるなら……抱き締めて寝てください」

雲龍「はいはい。…………ぁ、そういえばさっき投げたショーツが箪笥に引っかかっ痛いっ! 」


< さりとて自らが拒めるとは言えなくて >








龍田「フゥ-……姉妹で絡まるって楽しいのかしらねぇ~……」

提督「愉しいんじゃねぇの。俺が見てる限りは普通に愉しんで悦んで堕ちていくよ」

龍田「今度会ったら天龍ちゃんに頼んでみようかしら」

提督「すんなりいけそうだな」

龍田「そこが怖いのよねぇ……天龍ちゃんって何でも許してくれちゃうからぁ」

提督「半分くらいお前の所為だろう」

龍田「そうだけど、ね。…………フ-……やってらんないわ」


ありがとうございました


< 平日朝の方が安いんです許してください >







提督「じゃあ行ってくるわ。夕方過ぎには帰る」

愛宕「はいはーい。いってらー」

高雄「怪我は無いようにしてくださいね。いい年齢なんですから」

提督「はいよ。…………それとな」

愛宕「うん? 」

高雄「はい」

提督「格闘訓練なんてやってもまぁいいけどな、俺に暴露ないように隠蔽しておけよ? や、本当はよくもねぇけど」

高雄「はいはい。……遅れますよ? 」

提督「ん……」

愛宕「よくこんな早朝から行くわねぇ……しっかりメイクして見送る私も私だけど」


< 思ってしまった時点でそれは >







愛宕「あれを譲歩っていうの? 格闘したら隠せって」

高雄「まぁ……暴露ないように騙してくれるなら、というのは妥協なのじゃない? 」

愛宕「浮気は暴露ないようにしてくれ、ってやつね」

高雄「そうかしら」

愛宕「違う? 別に違うなら違うでいいけど……企画してもいないわよね」

高雄「そういう裏切りはよくないものだものね」

愛宕「ええ。…………やっぱり、浮気と同じじゃない? 」


< 実際普通にやっても接待になるのは少し悲しいけれど >







叢雲「ゴルフねぇ……」

漣「時々嬉々として行ったりつまんなそうに行くけど楽しいのかなあれ」

叢雲「競技自体に思い入れは無さそうよね。友達と行くか付き合いで行くかの違いみたいな」

漣「ん……接待ゴルフ得意でしょあんたー、だからつまんないんでしょ? とか言ったら」

叢雲「ええ」



『接待ゴルフをできる程上手くないから好きじゃないんだ』



漣「とか言ってたよ」

叢雲「んんっ……あいつらしいわねそれ」


< で、その後 >






江風「玉入れってこういう競技だったか? ゴルフってこういう競技だったか? 」

涼月「どう考えても違いま……そっち行ったよー! 」





愛宕「はい、じゃあ次加賀さーん」

加賀「ゴルフボールというのはどうも小さくて……クラブも折っちゃいそうだし」

明石「海上に向けて打ってドラム缶に入れさせるってねぇ……駆逐の皆さんもよくあれちゃんとゲットできるなぁ」


< 力だけでは無いと思いつつも >







雲龍「ようはこう体幹を意識してヘッドを真っ直ぐ当てつつ振り抜けばいいわけでしょう? 」

涼風「なんだこいつ」

明石「知ってた」

瑞穂「何故こうも易々と早々に美しいスイングができるのか」

山城「最近気持ち悪いをまた一周回って凄いと思えるような位置にきたわ」

龍田「んー? 450yd? それって凄いの? ふぅん? 」

愛宕「これはこれであの人に見せたら機嫌悪くしそうよね」

高雄「まぁ、私たちでもこと力と体感の微調整は化け物だけれど……格闘訓練よりはマシじゃない? 」


< 試しに力任せ >







雲龍「でもほら、プロのドラコン選手は500yd越すらしいわよ? 」

天城「ドラコン? 」

阿賀野「ドラコンっていうのはアテナイの立法者で不文ほ

江風「ドライビングコンテストの略。どンだけ遠くまで飛ばせるかって競技」

阿賀野「むー……」

能代「それちゃんと分かってくれるの司令だけでしょ」

高雄「ぁ……」

Littorio「……何故、こう、折れてしまったのでしょう? 」

Roma「そもそも地面が抉れかかっているのだけれど、姉さん」

明石「着火しなかっただけ幸運でしたねぇ……」


< 単純な程に、怖い >







提督「ふぃー疲れた疲れた。たでーま」

愛宕「おかえりー。お風呂? 」

提督「や、終わった後近くの温泉行ってきたからいいや。テキトーに飲ませて」

愛宕「はいはーい」

高雄「おかえりなさい。一応真実ですが格闘訓練なんてしていませんよ」

提督「知ってる。……さすがに折れたドライバー持って謝ろうとしてるLittorio見て遊びの殺し合いしたとか思いたくねぇわ」


< 捧げ持ってこられた物を見つつ >






提督「え? いいよ別にそんなの。かなり前に上官から貰ったけど持て余してたやつだし」

Littorio「それでも、です。勝手に持ち出して圧し折ってしまったわけですから」

提督「まぁ、そう、かな? 取り敢えず、赤いの飲ませてよ」

Littorio「ええ、こちらに」






江風「圧し折る……? 」

海風「殆ど消し飛んだみたいなものだよね」

Roma「……あの男がドン引きするって久々に見た気がするわ」


ありがとうございました


< 当然のように回答はございませんが >







漣「明石さんって最高レベルのセキュリティにアクセスできる権限持ってるから戯言に聞こえるでしょーけど」

明石「持ってませんよ。信じなくても構いませんが」

漣「漣たちってギアス的な変な嚮団とか島とかが始まりだったら面白そうっすよね」

明石「あー……いいとこ突いてる」

漣「は? マジ? え、まじ? うっそおっ? 」

明石「冗談です。……そんな感じならこんな酷いことになってねぇんですよねぇ……」


< じわり…… >







漣「この前さ、酔った勢いとゲームな気分なのに一人でやる気しない面倒くさい気分の所為で頭おかしくなってて」

叢雲「ええ」

漣「たまたまご主人様引っ掛け終えてお風呂入って着替えようとしてた雲龍さんいたから」

叢雲「え、ええ」

漣「冗談で着替えてるの見させてくださいよー、とか言っちゃったのね」

叢雲「あなたね……着替えって女は見られたくないもの上位に入ると思うけど」

漣「雲龍さんならイケるとか思ってたんだよねー」

叢雲「はぁ。……でもまぁこういうなら見させてくれたわけでしょ? そもそも雲龍だし」

漣「うん。エロかったなぁ……」

叢雲「そりゃあ素材だけは極上なわけだから」

漣「ガーターベルトの正しい吊り方とか初めて知ったよ漣。今着けてるのも雲龍さんと選んだやつだし」

叢雲「……うん? 」


< 太腿辺りに着けるアレ >







漣「お手洗い考えないならいいけど」

叢雲「ええ」

漣「普段使いで合わせるならショーツが最後なんだってさ」

叢雲「まぁ……そうでしょ。モデルは基本ガーター見せなきゃいけないんだから」

漣「言われればそうなんだけどねー。……あとその次のときも見せてくれたんだけど」

叢雲「あなたそれあいつや雲龍本人とは違う変態に陥り始めてるって理解してる? 」

漣「知らない知らない。……ガーターリングってヤバくね? 」

叢雲「何がどうヤバいのよ」

漣「なんてーかこうさ、取り敢えずご主人様の反応が一段階上がるっていうの分かった」

叢雲「あ、そう……まぁ、それがヤバいに入るかどうかは謎だけど。どうせ盛るのは変わらないんだし」


< 新郎主体のイベントっていうのがまた…… >







漣「あとさ、世界にはガーター・トスっていうエロいイベントがあるみたいだよ」

叢雲「変態レベルが上がったのは兎も角あなたと雲龍は何の話をしているのよ」

漣「まぁまぁ。……新郎が新婦のドレスに潜ってガーターリング取るとかやべぇ」

叢雲「それはまぁ、ヤバいわね」

漣「何をとち狂ったのか酔ってフラッフラのご主人様にやらせた雲龍さんがやべぇ。結婚式のイベントだよあれ」

叢雲「…………きも。不憫でもあるけど」






提督「! ……? 」

愛宕「? 何? 」

提督「や、なんてーか本能的に不味いというか不義理を働いた気がしたというか……うぅん? 」


< 脳が(変な方向に)壊れる >







愛宕「高雄に資料整理押し付けて逃げてきたからじゃない? 」

提督「まぁ……うん、ぅぅん? 」

愛宕「いいからいいから。……浮気と純愛を同時に楽しめるって、お得よねぇ~」

提督「んー……? 」


< 心に積もる雪はきっと真っさらでは無くて >







漣「や、てーかもう最近本気で雲龍さんに堕ちかかってる自分を恐れてるんだよね」

叢雲「……救えないわよ」

漣「いいよ別に。……なんか最近さ、すっごい寂しいの。幸せなのに」

叢雲「それは一過性の

漣「一過性の、中二病か何かだって? 本気で言ってる? 」

叢雲「……いいえ」

漣「別に叢雲とか__さんに恨みなんて無いけど、でも、辛いの」

叢雲「…………」

漣「雲龍さんでも誰でも抱かれたからってたぶん何も変わらないけど。
…………お酒じゃ忘れられないこと、積もってきちゃったのかもね」


< 咲くことを諦める花なんてきっと無い >






漣「恋に恋する乙女、なんて代物に今からなれればいいのに」

叢雲「…………」

漣「せめて、一緒に笑いながら堕ちていける誰かがいてくれればいいのに」

叢雲「…………」

漣「そうやって思うんだけどさ、駄目なんだ、わたしには」

叢雲「…………」

漣「俯瞰して、見下ろして、常に冷静に周りを見る自分がいる。
それは間違ったことだって、つまらないことだって、自分を不幸にするって思おうとしても、できないの」

叢雲「…………」

漣「それならさ、いっ時でもわたしを壊してくれるヒトが、関係があったって良いと

叢雲「ねぇ」

漣「……何? 」

叢雲「だから、私もあいつもあんたのこと、好きなのよ。……それしか、言えないけれど」

漣「…………………………………………」


< 時雨というのは晴れ間があってこそ >







時雨「ふぅ……ところであきつ」

あきつ丸「何だ」

時雨「鹿島さんとはどこまでいったわけ? 」

あきつ丸「何も。あれを受け入れていれば多少浮かばれるとして、許された気になって踏み躙るに等しいからな」

時雨「相変わらず強情なこと言うね君。……彼女の気持ちはどうなるのさ」

あきつ丸「どうにも。……どうにも、ならんさ」

時雨「満潮に呪い殺されてしまえばいいのに」

あきつ丸「満潮が時雨殿に迫られて股を開く女ならばそうかもしれんな。
自分は鈴谷に嘘を吐きたくないし、そんな女として鹿島に顔を合わせることはできない」

時雨「そうかい。…………ふふ、今の君になら開くかもしれないよ? 僕ですら」


< 何もしなかった、のです >







あきつ丸「まぁ、心を開かれるよりは股の方が余程高い可能性ではあるだろうな」

時雨「また君はそういうこと言う」

あきつ丸「一応これくらいは許される仲で……隠れさせてほしいであります。鹿島がいる」

時雨「いいけど……本当に君何もしてないんだよね? 冗談の類いでいいんだよね? さっきの僕を信じていいんだよね? 」


< ” 漣 ”っていうのは涙を流す様でもあるんだよ? 知ってた? >






漣「うん、それは素直に嬉しいよ。わたしもそれでいいと思う」

叢雲「…………」

漣「でもさ、やっぱり、きついとき、あるよね」

叢雲「…………」

漣「はぁ……やっぱ雲龍さんより__さんの方がいいのかなぁ……」

叢雲「…………あいつは、あんたのこと、拒まない」

漣「それがまた嫌なんだよね。決して使ってはいけない最高の親愛って感じで」

叢雲「…………」

漣「なーんか裏切ってる感じしてさ。……ただの我儘なんだけど」

叢雲「…………」

漣「走り出して、その先に光があって、なーんて分かりやすいご都合主義の世界に行けないかなぁ……」


< 耳を擽る甘く噎せ返るような毒液滴る愛の声 >






雲龍「試してみたいなら……いいわよ」

漣「ひゃっ……」

叢雲「……突然現れた驚きは兎も角嫌悪感ではない何かに襲われたって顔を理解したわ。
細か過ぎて伝えようも再現のしようも無いけど」


< ハリと柔らかさと薄い肉の絶妙な >







漣「て、てーか何を試せってんです。漣はこれでも乙女で初心な美少女なんすけど? 」

雲龍「うん? この前言ってたガーターリングのことだったんだけど……何か大事な話してたわけ? 」

漣「……はぁ」

叢雲「まぁ、こっちから誘わない限り漣の嫌がることなんてするわけな……何故、私の太腿を眺めているわけ? 」


< 背後や足元果ては天井まで気になる >







大井「これでいい? 」

鈴谷「ん、いいよーありがと」

大井「私もカレーは好きだし。北上さんも待ってるから」

鈴谷「や、でもまさか大井が一緒にカレーつくってくれると思わなかったからさ」

大井「これでもそれなりにお料理は好きなのよ。別にあなたに変な気持ちも無いし」

鈴谷「そっかそっか。まっ、ありがとねー」

大井「いいえ。こちらこそいいリフレッシュになりました。最近戦闘続きだったから」

鈴谷「うん」

大井「……? 」

鈴谷「…………? 」

大井「…………? 」

鈴谷「や…………平和過ぎて困ることってあるんだなぁ。これでいいんだけど」


< 気の緩みと言ってくれるな >







大井「? 偶然じゃない? 私普通にあのクソ男とか龍田とも仲良い方だし。
たぶん全体的にクズ側にいると思うけど」

鈴谷「それを本音っぽくストレートに言えるっていうのは素晴らしい女の子なんだよ……だよ……」

大井「……その疲れた顔が本音っぽく見えるのが本気で私の素晴らしさを表しているみたいで怖いわ」


< 平和というものの尊さを知ったのです >







那珂「おっ、なーんか良い匂いしてると思ったら超平和で常識人しかいない空間じゃーん」

大井「あなたが来た所為で三割強常識人枠が削られたわ」

那珂「ひっどーい! 北上さんがカレーまだーって言いながら阿武隈弄ってたよ? 」

大井「はっ。私としたことが。サッと盛って一緒に食べる重要な使命が」

那珂「それ那珂ちゃんにもくれるんだよね? 」

大井「まぁ、かなり多めにはあるし。北上さんの余りでいいなら」

那珂「いいけど言い方。……ねぇ」

大井「うん? 」

那珂「なんで鈴谷さん、遂には顔押さえて崩れかけてるの? 」

大井「……? ……うん? 」


< それから暫くしてカレーを食べつつ >







あきつ丸「…………」

時雨「…………」

あきつ丸「…………」

時雨「…………」

あきつ丸「…………まさか大井に本気で鈴谷をどう思っているか訊かれるとは思わなかったであります」

時雨「たぶん微妙に意味とかすれ違ってると思うけど、そうだね」


< 一方その頃残念で愉快な人たち >







提督「あぁ^~……血管透けてるおっぱいをただ眺める仕事したい」

明石「そんなんでお金貰えるのヒモくらいでしょう」

愛宕「ヒモですら寧ろ触れなきゃいけないんじゃない? 」

提督「何もやりたくないけど目だけ幸せにしたい」

愛宕「それなら私の目でも見てたら? 」

提督「それでもいいな」

愛宕「でしょ? 」

明石「何言ってんのこの人たち……」


< たまには真面目な話でも >







加賀「私たちの戦いは正しいものなのでしょうか」

赤城「正しい戦いなどありませんよ、とはまぁ綺麗事ですね」

加賀「赤城さんらしくもない」

赤城「傷付きますね」

加賀「赤城さんらしくもない」

赤城「本当に傷付きますね。……私たちの戦いは、正しいでしょう」

加賀「……」

赤城「私と加賀さんの戦いが同じだとは言いません。
けれど、私は私の決断と判断にある種誇りを持っていますし、
加賀さんのそれは人間らしくもある素晴らしい生の尊さです」

加賀「…………」

赤城「どの道、もう戻れはしないし、逃げることさえできないんですよ、私たち」

加賀「そう……ですね、ええ、とてもとても、幸福なことに」


< と、いうのは半分くらい冗談 >







赤城「ま、取り敢えずあの少将閣下ではありませんが」

加賀「え、ええ」

赤城「さすがに山と積まれたおでんを前に訊かなきゃいけないことでした? 」

加賀「…………いえ」


< 大喜利じゃねぇんだからさ…… >







龍田「死んだ敵は幾らでも持ち上げていいのよねぇ~……寧ろ持ち上げるべき」

伊14「分かった」

龍田「うん? 分かった? 」

伊14「この後山城さんが“ それならあの哀れにも龍田なんかに懸想して死んだ男も持ち上げてやりなさいよ ”と言うので」

山城「言うので? 」

伊14「” あら~、敵じゃなくて蛆虫の間違いでしょ~? ”とか宣うんでしょう? 違います? 」

山城「たぶん大体合ってるわね。寧ろ簡潔に纏めてあって素晴らしいわ」

龍田「あのねぇ……」


< あとまぁそこそこすんなり一人になれることかな >







提督「フゥ-……煙草吸ってて良いこと、ねぇ……」

龍田「無いでしょうそんなの」

提督「訊いてきたやつがいうことじゃねぇだろうそれ。……強いて言えば」

龍田「ん」

提督「喫煙者の上官と二人きりになれること。その上官が時々本音っぽいことを言うこと」

龍田「くっだらな」

提督「そうだな。……それでもさ、くっだらない軍人はそれに縋ってみたりもするものなんだよ、マジで」


< 成長と老化の境目って何処だったのかな >







龍田「そんな世知辛いサラリーマンみたいな」

提督「やってることは変わらねぇと思うけどな。官僚主義の民主主義なんてどこもこんなものだろう」

龍田「夢の無いお仕事ですこと」

提督「次世代の夢をつくる仕事だからな。今は無くてもいいんだ」

龍田「理想ねぇ……よくそんな綺麗事をすぐ吐けるわ」

提督「三十年くらい前の気持ちだけ浚って持ってくればいい」

龍田「残骸が海の底にあるくらいね」

提督「お前にやれとは言ってない。……それが自然にできるようになんてなったら、枯れ始めだしな」


< それはそれで結構嬉しい >







明石「や、確かに運転は好きですけど雲龍さんたちが運転したいなら別にいいですよ。ふっつーに友達とドライブでしょ? 」

雲龍「乗るのも好きだけど私は乗られる方が好きだから任せるわ」

天城「……色のボケた旧車でも載せて差し上げましょうか? 」


< 寒々とした廊下、部屋のドアを開けて >






雲龍「あ、そうそう」

漣「はい? 」

雲龍「あなたが本当に寂しくなっても私じゃなくて叢雲にしておきなさいな。じゃないと後悔するわよ」

漣「は? 」

雲龍「じゃ、また明日」

漣「や、ちょっ、何言っ……」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………何、言ってんのあのヒト」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………」

漣「…………そんなの、分かってるし」

漣「…………」

漣「…………」

漣「……………………寝よ、叢雲ちゃんが戻ってくる前に」


< まるで薄月に吸い寄せられるように >








雲龍「……………………」

加賀「……………………隣、良い? 」

雲龍「静かに飲んでいてくれるのなら」

加賀「一応は先輩相手でしょうが。……飲む? 」

雲龍「グラスがありません」

加賀「あなたの分もあるわ、何故か」

雲龍「何故か、ね……どうも」

加賀「……………………」

雲龍「……………………」

加賀「……………………」

雲龍「……………………風の音、綺麗ですね」

加賀「そうね。…………ええ、生き方が詩的なあなたといるからこそ」


< 吹けていった先に更けていく >






雲龍「…………ん、からい」

加賀「多少喉を灼いておかないと、寒くなってきたから」

雲龍「…………」

加賀「…………ん」

雲龍「…………」

加賀「…………」

雲龍「…………」

加賀「…………」

雲龍「…………賢しらなこと宣って、とか反省しようと思っていたんですけど」

加賀「ええ」

雲龍「どうでもよくなりました。……ありがとうございます、先輩」

加賀「どういたしまして。…………グラス、空いてる」


ありがとうございました


< 悪意があるわけではないのだろうが >






時雨『……雨はまた降るさ』






春雨「あれってたぶん“ 陽はまた昇る ”って感覚で言うんだろうけど」

浜風「ええ」

春雨「次の日長距離の輸送任務で雨に降られたときちょっと恨んだよねさすがに」

浜風「……まぁ、そうでしょうね」


< ジョークの意味を訊かれるアレにも似た >






春雨「や、本当別に珍しく悪意とか無くてあぁいうとこ時雨ちゃんにしか出せないカッコ良さだとは思うよ? 」

浜風「それくらいは分かります」

春雨「でもさ、大規模な戦闘でちょっとヤバいな帰還できるかな? ってくらいの危機的状況だと」

浜風「それがちょっとヤバい、なのかは置いておいて、何? 」

春雨「止まない雨は無いさ、って言うんだよね。どういう使い分けなんだろう」

浜風「ん……」

春雨「ちょっと謎なとこだよね」






時雨「……だからって本人に訊きに来るかな普通。恥ずかしいんだけど」


< 撃てば(心に)響くように >








浜風「後学の為にお聞かせくださいませ。佐世保の時雨様」

春雨「幸運艦たる姉上様の武勇伝として語り継ぎますね、はい」

時雨「坊ノ岬組かつ救助のプロとソロモンの悪夢その二かつ護衛のプロに言われるとか嫌味かな? 」

春雨「結局沈んじゃったからね」

浜風「次は沈まずにいたいものです」

時雨「あ、そう……何で君たち早朝からやたら強烈に陰湿なこと言ってくるの? いじめ? 」


< マッチポンプの押し付けと言えないことも無い >







春雨「まぁ、挨拶みたいなものだよね」

浜風「そうね」

若葉「そうだな」

時雨「何か増えたし」

若葉「うん? 若葉がいては嫌か? 」

時雨「違うけど…………ん、僕は基本的に雨が好きだよ、全て優しく流してくれそうな雨が」

春雨「うん」

時雨「でも雨って色んな雨があるよね。強く荒々しく時に生命を根刮ぎ刈り取るような雨だってある」

浜風「ええ」

時雨「だから、そのまま。心の傷を癒すなら優しい雨が欲しくなるし、
敵に絶望的な蹂躙を与える為なら嵐にだってなるさ」

若葉「なるほどさすがだな。…………そこで頬を染めるのは情緒不安定が過ぎるんじゃないか、春雨」


< 丁度テレビで >







山城「場末の店で貝焼き味噌なんて食べていたら笑うわね」

扶桑「まぁ……でもこれ美味しそうね」

加賀「美味しいわよ。ご飯が必須なのもよく分かる」

扶桑「? どこかで食べてきたんですか? 」

山城「どうせあの男と遊びに行った帰りにで

加賀「飲み落ちて人数が二、三人になったらあの人や愛宕って材料さえあるなら大概のものつくってくれるのよ。諦めの顔で」

山城「……」

扶桑「……まさか嬉々として材料だけ用意していませんよね加賀さん」


< 家庭内とか小規模ならまだ分からなくもないけれど >







加賀「まさか。あっちから頼んでくることもあるわけだし」

扶桑「比率は怪しいところですけれど……」

山城「んん……でも私たちも割と青森のものってかなり口にしましたよね。異動してきて暫く経ちますし」

扶桑「まぁ……私もじゃっぱだとか品川汁は勝手につくり方覚えているわ」

加賀「誰におしえられたわけでもないのに不思議なことね」

山城「誰かしらと厨房に立てば見て覚え……ん? 」

加賀「そう、そこなのよ、分からないのは」

扶桑「そういえば最初に幅広げていくのって誰なのかしら……」


< 何か文句がありまして? >






加賀「とも和えが食べたいわ」

山城「知りませんよそんなの」

加賀「でも、食べたいの。ちょっと良いお酒下ろすから用意してくれない? 」

扶桑「そんな駄々っ子みたいな酔い方……それこそ材料があるなら構いませんけれど」






高雄「冷凍で良いなら鮟鱇もカスベもありますよ。丁度解凍していたところです」

加賀「やりました」

赤城「上々ね」

扶桑「まぁ、加賀さんが白雲去来なんて持ち出してきてる所為なのは分かりますけれどね……」

山城「どこから湧いて出てきたんです赤城さんは。……あと何故当然のようにあるのよ鮟鱇」


< ここまでいつものこのあともいつもの >







高雄「? ここ、青森ですよ? 」

加賀「うん? 」

扶桑「また変なボケ……もしかしてボケではない? 」

山城「ボケでしょう。それに大湊であろうが前のあそこであろうが食材くらいありそうだし」

加賀「ボスがあれだものね。……誰がつくってくれるの? 」

赤城「加賀さんも十四代好きですねぇ……」

高雄「? とも和えで良いんですか? 」

山城「任せたわ」

扶桑「そうね。……ボケで流されかけたけれどそれ何人分つくるつもりなの? 」


< そもそも人数分の適正量といえるのか >








高雄「愛宕や江風さんにも頼まれているんです」

扶桑「それにしても、よ」

加賀「結局あの人がいないと逆に集まって騒がないと寂しいのよ皆。ね? 」

愛宕「ですね~。ちなみに江風はもう落ちましたよ? 」

赤城「早いですねぇ……ぁ、江風さんの分は私が戴いても? 」


< ある夜から >






鹿島「今日って天城さんの誕生日ですね」

あきつ丸「そうでありますね」

鹿島「提督さんからは何を戴いているんだろうなー」

あきつ丸「さぁな」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………自分で言うのもなんだが何故初心な子供並に会話が下手になったのでありますか」


< 誰か助けられるものなら助けてみるであります頼みます >







鹿島「満潮さんが感染ったのかも」

あきつ丸「グイグイくるなんてレベルではないであります……」

鹿島「素面ですよ? 」

あきつ丸「とてもそうは見えないがだからどうした」

鹿島「私、ハジメテはお酒入れないって決めてるんです」

あきつ丸「つまり今日はもう無理ということだな」

鹿島「でも、それを越えて投げてしまいたいくらいの気持ちもあるんです」

あきつ丸「そうか。……………………何故こやつは無駄に酒を飲めるんだまったく」


< 一つ笑んでくれるだけで >






天城「ん……」

提督「ふぅ……寒くなってきたな」

天城「そろそろ暖かいお部屋に着くんでしょう? 」

提督「あぁ……手、冷たいね」

天城「ふふ……温めていただく準備です」

提督「そ……」

天城「……」

提督「…………」

天城「…………」

提督「…………同じくらいの身長だったら、天城が俯いてても見れたのにね」

天城「? 」

提督「笑顔。……上向いてくれるのが嫌いってわけじゃあ、ないけど」


< 笑み深まるその瞬間の刹那が最も尊いとき >







天城「一笑千金というのは千金に値する微笑を浮かべることのできる美人を指すわけですけれど」

提督「天城みたいな子のことだね」

天城「言わせたみたいですね。……でも単純に美人の笑顔は得難い、という意味でもあるんです」

提督「反転するわけか。美人と笑顔が」

天城「反転というか相反というか切り替わりというか」

提督「んん……それで? 」

天城「天城は、笑えていますか? 」

提督「俺の方こそ訊きたいね。……天城は自分で認められる美人であれているの? 」


ありがとうございました


< ホルモン分泌が云々 >







初月「大きいヒトに揉まれると大きくなるって冗談みたいなのがあるだろう? 」

涼風「聞いたことはあるけど、それが? 」

初月「レズですらなくて品の無いおっさんが言いそうで馬鹿馬鹿しいにも程があるけどさ」

涼風「うん」

初月「雲龍さんに揉まれたら大きくなりそうな感じがするよな。
本人の大きさとかはどうでもよくてイメージと手付きで」

涼風「あー……なんか変な毒とか手から出しそうだもんな」

雲龍「出会い頭に巫山戯たこと言わないでほしいものね。……本当に揉むわよ? 揉みしだくわよ? いいのね? 」


< ショートの中でも特に短い部類でした >







初月「揉みしだかれる程無いから遠慮しておく」

涼風「あたいも。……あのさ」

雲龍「? 」

涼風「平然とショーパンノースリーブなのは馬鹿なの? ふっつーに寒くない? 」

雲龍「別に。寒くなったら部屋に引き籠

加賀「弓、引きに行くから着替えてきなさい。天城がまだ帰っていないから今日は付きっ切りね」

雲龍「はい。…………」

初月「…………」

涼風「…………なんか滅茶苦茶にこえー笑い方してたんだけど、何? 」


< 真面目に殺し合うというのもいっそまともに見える >






雲龍「あなたたちは来なくてもいいのに」

初月「自分でやるのは上手くないが加賀さんや雲龍さんのを見るのは好きなんだ」

涼風「あたいはまぁ暇だからね。興味が無いわけでもないし」

雲龍「そ……加賀さんも」

涼風「うん? 」

雲龍「何かにぶつけたいのよ。あの人は我が可愛い愚妹ちゃんに付きっ切りだから」

初月「それで高雄さんたちも何やら嫌な笑い方しながら格技室に行ったわけか」

雲龍「そうなの。……一応言っておくけれどそれあの人には言わないように。
まともに整理とかしてたとしてもあの人一瞬傷付くから」


< 唐突に思い出したというか浮かんだ >






雲龍「そういえば私たちって暴力装置ではあるけれど産む機械にはなれないわね」

山城「…………」

龍田「政治家失言集だけなら混ぜっ返したりツッコんでもよかったんだけどぉ~……」


< つまり心から楽しいときは逆に……? >







龍田「あ、でも産ませる機械をつくる実験台にはなれるわね」

山城「…………」

雲龍「…………」

龍田「ふふ……」

扶桑「はぁ。……こういうときって心底から愉快そうな顔つくるけれどこういうときだけよね、その顔」


< Q . ではギリギリ許容ラインとは? >







扶桑「せめて女はいくらでも嘘を吐ける、くらい穏当なので許してほしいわ」

伊14「時事ネタっすねー」

江風「穏当とかその他の意味勉強してきて……いやマジでさ」


< というか嵩張って仕方無い >






提督「おかえりー」

高雄「ただいま。……おかえりなさい」

提督「はいはいただいま。何も無かった? 」

愛宕「いつも通りね。何か食べる? 」

提督「や、さっき食べたばっか。……これお土産」

高雄「りんごパイですか」

愛宕「私これ好き。……でもこのまるごとりんごパイ人数分ってちょっとしたトレーニングになるわよね」


< 単純に顔見せにきたつもりでした >






初月「ん? なんだお早いお帰りだな」

提督「このご時世あんま好き勝手遊び回るのもな。仕事もあるし」

初月「その割に執務室には戻らないのか」

提督「一応? 大事な部下の皆さんの? 状態を見てね? それから? 」

初月「本気でいつも通りだぞ。今更お前の朝帰りでなんて何も思わない」

提督「そうかい。……いや、そういう意味じゃなかったんだけど、そうか」


< 一日分を埋めないと >






加賀「というか、天城は? 」

提督「うん? 雲龍に手引かれてどっか消えた」

伊13「あ……恋人繋ぎで、お部屋、戻ってましたよ」

阿賀野「天城さんも丈夫だねぇ~」

能代「……拒否権なんて無いでしょうしね」


< 夕食までで足りるでしょうか >








雲龍「ん……ぇろっ」

天城「んんっ……姉様っ、足、なんて、汚いですよ……」

雲龍「一緒にシャワー浴びて、綺麗にしてあげたじゃない」

天城「で、も……」

雲龍「まぁ、嫌ならやめるけれど……」

天城「ん……っ」

雲龍「気持ち良いの? 気持ち良くないの? 」

天城「…………」

雲龍「…………うん? 」

天城「…………気持ち良っ、あ、んっ…………」


ありがとうございました


< だって、ねぇ……? >







漣「今日のお題は? 」

能代「おやつティータイムにお題とかあった? 」

阿賀野「まぁまぁ。あ、最近瑞穂さんが好きなコト! 」

漣「じゃーそれでー、どぞー」

明石「相変わらずぬいぐるみ集めが好きで昨日も住人が増え……なんでつまらなさそうな顔するんですあなたたち」


< 取り敢えず呼んでみました >






瑞穂「その……こう……執拗に片方の乳く…………胸だけ虐められるの、よかった……です」

阿賀野「なるほど」

能代「恥ずかしいなら言わなくてもいいのに」

漣「ふっつーに素面ですしねー」

明石「……これ実は一周回って私への羞恥プレイなのでは? 」


< ちょっと端へ引き摺ってきまして >






明石「あの……いや、別に瑞穂さんに文句は無いんだけど」

瑞穂「羞恥というかもう単純に最近はレズでいいやって思えるようになりまして」

明石「はい? 」

瑞穂「あの人はあの人だしほぼ女の園なのでもういいかなぅて」

明石「……何が? 」

瑞穂「瑞穂の本当を曝け出しても」

明石「あ、そ、そう……なんだ。…………あれが本性なのとやっぱりそれプレイじゃねぇかってのとどっちにツッコめばいいの? 」


< 他方引き続き >






阿賀野「いつだったか忘れたけど提督さんが瑞穂さん口説いたらどれだけ保つ? みたいな話したじゃん」

能代「今なら即堕ちしそうね」

漣「つーかエロのライン下がった所為で半分堕ちたようなもんでしょ」

海風「それなら三人とももう駄目だね」

阿賀野「そうかな? そうかも」

能代「そんなわけ」

漣「無いってそんなの」

海風「そう……? 」


< まぁ、悪いことでは無いと思うよ >






漣「漣だけは無いってこと。あの二人は押しに超絶弱いから知らないけど」

海風「ふーん? 」

漣「漣は肉欲がどーとかじゃなくて単に寂しくてそうなりそうなだけだから」

海風「あ、そう……じゃあ、それ、私には満たせないんだね」

漣「心の問題だからねー」






海風「はぁ……なんで遂にはあの人に嫉妬し始めたんだろう私」

江風「? どったの? 頭でも痛い? 」

海風「そうだね。……嗚呼、本当痛くなりそう」


< 歳かな? >







提督『んん……』

愛宕『おはよ。珍しいわね、朝辛い顔なんて』

提督『なんかダルい』

愛宕『そんなに激しかったかしら』

提督『いつも通り、激しかったよ。……昼はさ』

愛宕『ん』

提督『麻婆豆腐つくって。とびきり辛いの、死体も飛び起きそうなやつ』

愛宕『はいはい。……お豆腐沢山あったかなぁ~』


< 毎食でも許せるとなるとカレーと麻婆と味噌汁くらいかな >






提督「とかいう愛と慣れに溢れた幸せな遣り取りがあったわけだが」

高雄「茄子が限界に近かったのだから仕方が無いでしょう」

提督「分かるけど分からん。夜に揚げ浸しとかつくってくれればよかったのに」

高雄「人数分の揚げ浸しなんて面倒過ぎて今日は気分じゃなかったのでは? 」

提督「まぁ、つくってもらってる分際で細かいことは言わねぇし美味いけどもだな」

高雄「麻婆茄子も大体七割くらいは麻婆豆腐ですし」

提督「んなことねぇよ」

愛宕「んー? それなら夜は本当に麻婆豆腐にする? 」

提督「俺はいいけど他のやつ文句言うだろう。……龍田に夜は魯肉飯って言われたし」


< 被害者は大体いつも同じ >







龍田「あら~……そんなに愛宕の、麻婆豆腐が、食べたいなら、涙を堪えつつ、喜んで、厨房を明け渡すけど? 」

提督「いいよ別にそこまでしなくても……こえーからその笑い方やめろ」

龍田「恥を偲んで愛宕につくり方をご教示いただ……うん? 」

江風「テートクー、報告書できひぃっっっっ!? 」


< 嫣然一笑(艶然一殺) >







江風「」

提督「ん、いや、でもそこまでか? 」

龍田「失礼しちゃうわよねぇ~」

海風「私も報告書できましたので。……あなただからその程度の冗談で終わらせられるんですよ、あの笑顔」


< ちょっと食い気味でした >






明石「二重に笑っちゃったんですけどね」

瑞穂「? ええ」

明石「どこぞで元JKがなんたらかんたらやってみたって動画があって」

瑞穂「誰でも大概はそうですよね」

明石「ええ、それで小笑いしたんですけど私たちって元JKですらないなっ

瑞穂「つまりJKよりもより幼くてそれはそれで良いのでは? 」

明石「……はい? 」


< 杞憂だといいね >







漣「まさかの瑞穂さんロリレズ疑惑」

明石「ちょっとねー……あの笑みは冗談かどうか分からなかったなーって」

叢雲「ロリコンとショタコンがいないのがほぼ唯一ここのまともな部分だったのにどうしてくれるのよ」

明石「や、私別に何も悪くないでしょうこれ」

叢雲「あんたが満足させてないからじゃない。そこだけはあいつの放埓さ見習いなさい」

漣「でも怖いなー。酔って壊れた瑞穂さん介抱したら襲われる危険性あるのかー」

叢雲「化け物だし多少急所にぶち当てても死なないわよね? 」

明石「責任持って治して差し上げますとも。……それ見るとしたら私の部屋の前でもあるんだろうしなぁ」


< 三割越えの死亡率と表現して高いと見るかどうか >







提督「季節外れな気はするけど配置換えだってよ」

高雄「? どこのどなたが? 」

提督「鹿島に一度求婚した挙句数日後には代々代議士を輩出する家系の歳下嫁もらった華族様」

高雄「あぁ、あなたの次の次」

提督「呉のほぼほぼNo.10ってとこかな。栄転だ」

高雄「またすぐ横須賀に戻されるんでしょうね。……でも私が気になるのは」

提督「うん? 」

高雄「あなたがいた横須賀のポストですね。
あなた、龍田好き、その方、なんていう巫山戯た役職でしょう? 次は真っ当に生き残れそうなんですか? 」

提督「生き残れるかってお前な……」


< そういう病気なんです、許してください >







提督「ん、んんっ……まぁ、大方の予想通りなやつだな。
お前でも分かりそうな言い方をすると

龍田「超神経質で煙草に親殺されてそうな山城大好き男でしょう? 」

提督「ざっつらーい。あれならまぁ死にはしないんじゃねぇかな」

高雄「なるほど。山城さんが異動していてよかったですねその方」

山城「そんな私がヤバい女みたいな……単に周りがヤバいだけよ私なんて」

扶桑「そんな自分がヤバくないみたいな言い方」

阿賀野「扶桑姉妹がヤバいとかいう言葉使うとちょっと違和感あるよね~」

山城「あ“っ”? 」

阿賀野「ほえ? 」

能代「なんで阿賀野姉ぇはそうやって思ったことすぐ口走るかな……」


< 残念ながらそこかしこに >







阿賀野「えー、だってほら実態は兎も角お淑やかな和風キャラでしょ? 」

提督「よかったな見た目年齢のことじゃなくて」

龍田「しかも正しい認識されてるわね」

扶桑「山城は兎も角私はあんまりキャラと実態乖離していないと思うけれど」

山城「一人で逃げないでくださいよ。この男の上で踊る姉さまのお話でもしましょうか? 」

龍田「どうぞ」

阿賀野「どうぞ」

提督「どうぞ」

扶桑「どうぞ。あなたの話もしていいのなら」

山城「構いませんよ? ……えーっと、まず姉さまが好きなのは腰ではなくて両方の太腿を押さえられ

扶桑「やめっ、ちょっと、ちょっと止まりなさい山城っ。
この流れで本当に話す人がどこにいるっていうの……? 」


< 二位はご想像にお任せします >







山城「私、人ではありませんし」

扶桑「そういう問題ではなくて」

提督「じゃあどういう問題? 」

扶桑「その、単純に、はしたないでしょう? 女だけでもおかしいのにあなた本人もいますし」

龍田「大丈夫よ。あなた存在がはしたないから」

阿賀野「そうだね。エロくない扶桑さんとか扶桑さんじゃないし」

能代「そういえば横須賀にいたときは戦艦組のエロそうな女トップ3でしたね」

山城「なるほど。だそうですが? 」

扶桑「……」

提督「ちなみにそれ一位は? 」

能代「山城さん」

扶桑「なるほど。……だそうだけど? 」

山城「…………」


< 激戦レース >







漣「海上で重油に引火して大炎上した上に爆煙から現れても違和感無いヒトランキングー」

江風「いぇーい」

叢雲「ばっかじゃないの」

龍田「大概は違和感どころか似合うものねぇ……」


< 護国の鬼か修羅道の悪鬼か >







漣「さっすが第二位龍田さんですねー」

龍田「私って二位なの? さすがにもう少し低いと思うけど」

漣「目に燐光迸らせて現れる赤城さんが不動の一位で以下数人が二位でその下十数人が続きますので」

龍田「あらぁ実質一位なのね~」

赤城「さすがにまだありませんよそんなの」

叢雲「自分でもまだ、って付けるあたりがちょっと」

赤城「無いとは言えませんからねぇ……寧ろ見る側かもしれませんけど」


ありがとうございました


< 一度経験してみたいこと! >







漣「雲龍さんはちょっと黙っててくださいね。オチ要員なんで」

雲龍「あのね……」


< 気を取り直して >







提督「全員でバス乗ってどっか遊びに行きたいなぁ」

高雄「オーロラを見たいですね」

愛宕「私は逆に? 噴火口っていうのを見てみたいわ」

明石「車一台丸々バラしてみたいです」

山城「まともな理由で海外旅行」

能代「結婚」

阿賀野「??!?!?!???!!??!!? 」


< パートナーという括りならギリギリ合格かな? >







Littorio「絶対にできそうもないことランキングなら優勝でしたね」

能代「何重もの意味で、そうでしょうね」

愛宕「そもそも相手は? 」

能代「能代、恋もしてみたいんです。結婚は終着であってそこまで行けなくても構いません」

龍田「それにしても尊過ぎる夢よね」

山城「相手なんていてもできるかどうか分からない状況では、そうね」

能代「あなたたちに" 結婚相手 "がいるとは到底思えませんけど、そうですね」

高雄「む……」

能代「いえ、高雄さんには言っていませんよ」

高雄「はぁ……複雑」

愛宕「寧ろ変に気を遣われると、ねぇ……」


< いつも通り話は脱線して行方不明に >






扶桑「というか高雄と愛宕も結局は一人しか選ばれないと思うけれど。少なくとも書類上は」

愛宕「そこはほら、同性婚が可能になること願って私と高雄が結婚して三人同居でどうにか」

龍田「それか三年くらいのスパンで結婚と離婚繰り返すとか」

山城「いっそ一夫多妻できる国に行きなさいよ」

能代「そうすると余計なヒトも着いてきそうじゃないですか。ほら、山城さんとか」

山城「……あ? 」

能代「何か? 」

高雄「大体……同性婚が許されたとして姉妹婚はさすがに無理だと思うけれど」


< 気を取り直し直して >







雲龍「一方的に嬲られ続けて三日くらい失神と失禁繰り返しながら玩具にされたいわね。
私は肉袋みたいにズタボロなのに平然とした感じで犯してる感じで。
足腰立たなくさせられてるのに全然満足してくれなくて、
泣いて叫んでも容赦無く性欲のままにヤられて、
もう本当に直接内臓殴られて死ぬんじゃないかってくらい」

漣「おおー! 実にオチ要員らしいいつもの回答! 」

山城「さすがさすが」

龍田「すごーい」

能代「わー」

雲龍「……要望に応えてあげればあげたで普通に腹が立つことこの上無いわねあなたたち」


< そんなことできるならこちらからやっている >







雲龍「まぁ、でも、本音の本音だから」

提督「無理だろそんなの……死ぬのは俺の方だよそれ。一発も出さなくても無理だってのそんなの」


< 二段オチ >






海風「でもこの前は私、一晩で足腰立たなくさせられましたよ? 」

提督「ってもあれ雲龍と天城もよってたかってお前玩具にしてたからだろう? 」

天城「海風さんを馬鹿にするわけではありませんけれど姉様に果たして効くのかどうか」

提督「寧ろこっちがうんざりして根負けする可能性高いよな」

海風「あぁ……」

雲龍「根負けってあなたね……」


< そもそも作業感で嫌になると思うよ >







愛宕「つまりね? 私や山城が身体機能異常励起して相手し続けながらこの人が体力続く限り責めて寝て起きたらまた責めればいいんじゃない? 」

雲龍「ん……楽しいとは思うけれど、この人と二人っきりがいい」

提督「嬉しくないといえば嘘になるけどな……何故そこでしおらしくなれるんだお前」


< それはまぁ別のハードルかなって >







松風「でも雲龍さんって世の中のスキモノと比べたら大してディープでもないんでしょう?
確かにハードなのは好きなんだろうけどそれはあくまでノーマルの延長線というか」

雲龍「うん? 」

松風「そんなに無理矢理嫌なことされたいならスカでもエメトでも頼めばいいじゃないか」

雲龍「は? 」

提督「? こいつ何言ってんだ? 」

松風「僕そんなおかしなこと言ったかな……分からないよ本当に」


< この世の神秘だと思うのです >







初月「肉体的進化の視点からだとクーパー靭帯ってどういう扱いなんだろうな」

涼月「さぁ……」

初月「おかしいじゃないか。尻から胸へセックスアピールが移行しつついく中でどうしてもっと強い部位にならなかったんだ」

涼月「そんなこと言われても。あれじゃない? 年齢とともに妊娠が危険になる時期に魅力が減るように設計されてるの」

初月「それならそうと、だよ。若い頃にもっと励めるような壊れにくい機構があったっていいじゃないか」

涼月「だから私に言われても……ほらアレだよ、今も進化の途中なんだよ」

初月「途中、途中か……む」

明石「一体何の話してるんですかね……そんなのどうだっていいじゃないですか私たち」


< それはあまりにも夢が無い >







初月「いや、僕は一応進化論支持者だからちょっと気になるんだ」

明石「まぁ、私も全面否定の立場は取りませんけど……今の話が正しかったとしてこの先どんなことになるっていうんです」

涼月「こう、お椀型を常に維持しつつ肌がくすんできてもハリと柔らかさが永年の……」

初月「……」

明石「……」

涼月「……」

初月「……つまり今なお発展し続けている豊胸した胸の形が完成形なのか? 」

涼月「……言ってて何言ってるんだろうって思ったよ自分でも」


< 二人が席を外して暫くして >







涼風「っても金さえあればすげーナチュラルに見える手術できるんだよ」

明石「そうなんでしょうけどまるで見てきたような感じですね」

涼風「手術は無いけど完成品は見たことあるからね。
バルンバルンでもぷるんぷるんでもすっげーの」

明石「へ、へぇ……」

涼風「どんな変態相手しても崩れない代物だし」

明石「それはもう胸ではなくて別の何かじゃないです? 」

涼風「だね」

明石「なるほど。……どこで何故見たのかはあんまり聞きたくないですねぇ」


< 別に十一月八日は関係ありませんけどね >







雲龍「薄紅 花景色 せつなさを知った春~♪ 」

叢雲「相っ変わらずやたら上手いわね」

山城「井上あずみって……いえ別に問題は無いけれど大黒摩季の後に歌うものかしら」

天城「なんとなく歌いたいもの歌うだけですしこんなものですよ」

叢雲「いっそ顔出しNGで動画配信とかすればいいのに」

伊13「話題、ですよね……ピアノとか、お料理、とか」

山城「……それはたぶん特定の部位について言っていると思うけれど」


< 分かりきったことしか言わないからね >







叢雲「そんなのどうでもよくなるくらい凄いわよ、これの歌唱力」

阿賀野「まぁ、別に胸で釣る気無いしね、雲龍さん」

山城「これはもう釣られてる上に定期的に餌は与えているものね」

提督「待て待て、どんだけ上手かろうとおっぱいがどうでもよくなることなんざ……。
や、聞いてよ、何で一斉に曲選び始めるの君たち」


< そーいや最近は本当カラオケ行ってないなぁ…… >







扶桑「ここだと変なところまで含めて広範囲にハイスペックなのって雲龍と我が妹よね」

高雄「反面一点突破型に近いのが龍田や愛宕」

扶桑「あれで普通の人間であったのなら望むべくも無い幸福と成功に彩られていたでしょうに」

高雄「ええ。……雲龍さんは兎も角山城さんって」

扶桑「? 」

高雄「割とどんな人生辿っても納得できない?
草臥れた服でパートをしていても優しくて高給取りの夫に微笑んでいても、
なんなら仕事に生きるキャリアでも」

扶桑「褒め過ぎな気もするけれど……そうかも。雲龍は兎も角として」

高雄「そう考えると本当に不幸なのかもしれないわね。生き方を選べなかったのは」

扶桑「……ええ」

能代「ものすっごい何か言いたそうな顔ですね山城さん。……歌ってるから何も言わないけど」


< 何歌ってそうって訊かれると色んな意味で窮するけれど >






伊13「そもそも……山城さん、流行りの曲、歌うんですね」

山城「元々音楽自体あまり聴かないからこうなるだけよ」

漣「っても山城さんが『ハルノヒ』とかちょっとね。何年か前までは考えられなかったよ漣も」

江風「北千住なんて行ったこと無いだろーしな」

叢雲「そういうことじゃないでしょ……」


< 同じことを言っているようで…… >








鹿島「愛の無いセックスでも赤ちゃんはできるんですよねぇ……」

時雨「…………そう、だね? 」





時雨「もうやだよあれ……誰さ鹿島さん壊したの」

あきつ丸「知るか」

鈴谷「前までなら愛があるのにできないなんて悲しいです、って方向性だったのにねー……」


< クリティカルにも程がある >







鈴谷「あきつちゃんが貰ってあげればいいのに」

あきつ丸「」

時雨「そうだね。……鈴谷さんだけは言っちゃいけなかったよ、それ」

鈴谷「うん? 」

時雨「あきつ丸の最後の砦なんだから自覚持ってよ」

鈴谷「……うん? 」

あきつ丸「」


< 自覚が無いわけではなくて >







鈴谷「え、いやー……なんていうの? あきつちゃんのことは好きだけど鈴谷ハジメテは男の人がいいなーって」

時雨「まるで二番目は女でもいいって言い方だね」

鈴谷「まぁ、実際問題結婚どころか彼氏にすら誰もなってくれなさそうだし」

時雨「よかったねあきつ丸。どこかの男の後なら好きにしていいって」

あきつ丸「…………もう嫌なのは鹿島ではなく時雨殿の存在なのだが」


< 言えるのなら、伝えられるのなら >







時雨「でも……実際どうなの? 鈴谷さんってあきつ丸みたいなクズでもいいの? 」

鈴谷「裏で何やってるかなんてどうでもいいよ。鈴谷に見せてくれるあきつちゃんが鈴谷にとってのあきつちゃんでしょ? 」

時雨「見たいものだけ見るのかい? 」

鈴谷「そう。わざわざ隠したいものまで見ようとする程酷い女にはなりたくないから」

時雨「そ……」

あきつ丸「……」

鈴谷「……」

時雨「……」

あきつ丸「……手洗いに行ってくる」

鈴谷「はーい……」






鈴谷「ってもまー、ねぇ? 単にカシマールと楽しくやってるあきつちゃん想像したくないなってのはあるんだよ? 」

時雨「それをあきつ丸に言ってやれば大体解決するんだけど……まぁ、仕方無い、よねぇ……」


< 乙女の鬱屈 >







満潮「…………気分悪い」

春雨「今年に入ってから大体そんな感じじゃないの? 」

満潮「まぁね。……自分がこんな女々しいやつだと思いたくなかった」

春雨「女の子だもん。いいじゃん別に」

満潮「知らない? 今の世の中女々しいって差別用語なのよ? 」

春雨「だとしても、だよ。差別されるくらい春雨たちにとってはどうでもいいことでしょう、はい」

満潮「そうね……ん、そう、思えたらよかったんだけど」


< 悪気は無かったんです、いつも通り接しただけなんです >







春雨「鹿島さんとは最近どうなの? 気分悪いんなら好転はしてないだろうけど」

満潮「あっちが普通なのに変に意識して自分の方だけおかしくなってるところ」

春雨「青春だねー」

満潮「せめてそうであるならどれだけ嬉

浜風「歪んで捩くれた青春もあったものですね、うん? 」

満潮「…………」

春雨「あのね……漸く少しだけ気持ち浮き上がらる糸口掴んだんだから横槍入れないでよ……」


< 信じられる理由というもの >






浜風「あ、あのっ、本当に悪気は無かったんです、ごめんなさい満潮」

満潮「別にいいわ。どうせいつも連んでるあの辺と同じ感覚で喋ったんでしょ? 」

浜風「ま、まぁ……えーと、ごめんなさい」

満潮「だから、いいって」

春雨「こうやって素直に謝ったら悪意が無いと思われるってさ、
いかに比較対象の皆さんが捻くれた話し方するクズかってことだよね」

満潮「これで浜風が演技だったら立ち直れないだけよ」

浜風「あー……いや、あの本気で本音で謝ってますから、ね? 」


ありがとうございました


< まぁ、でも積極否定できるかというと >







時雨「そういえば僕さ、最近までアンダードッグの意味間違えて覚えてたんだよ」

あきつ丸「本来は敗残者や弱者、劣勢者といった意味だなあちらでは」

時雨「それを何となく字面で地面這い回る薄汚いやつらのことだと思ってたわけ」

あきつ丸「ある意味では間違いでもあるまい」

時雨「うん。で、間違いに気付きはしたんだけどそんな言葉使う相手なんてあきつ丸しかいないしどうでもいいやって」

あきつ丸「薄汚い自覚はあるが敗残者になるつもりは……。
いや、なるほど確かにそうかもしれないでありますね」

鈴谷「なんで本音言おうとしたところで逆に納得しちゃったのさあきつちゃーん……」


< なんなら大型スーパーでも事足りる >







雲龍「そういえば天城は何処へ連れて行ってもらったのかしらね」

高雄「さぁ? こう言ってはなんですが大湊から行けるところなんて地理的に限られていますけれど」

雲龍「昼前に出たとはいっても一晩で帰ってきたし」

高雄「函館くらいなら行けますね、一応」

雲龍「あの子口は兎も角実際は私よりちょろいし変なところでも喜んでそうね」

高雄「早々変なところへは……しかしですね」

雲龍「ええ」

高雄「何故か森伊蔵を段ボール二箱分くらい抱えて帰ってきた時点でもう国内ならどこでもいいのでは? 」

雲龍「えぇ……」


< 二人で選んで、二人で行って、二人で楽しんで、二人で帰ってきて >







雲龍「そういえば部屋に変な段ボールがあると思ったのよ」

高雄「何本か開けて一人で飲んでいるのは見ましたが」

雲龍「うぅん……まぁ、あの子なら喜ぶでしょうけれど」

高雄「あの人が予約していたとも思えないしよく分かりませんよね」

雲龍「かといって天城がどこぞの酒店に予約してあの人がエスコートするお店から離れていたら意味が無いし」

高雄「うーん……」

雲龍「……」






天城「あの人の決めたコースで行くのに慣れ切っていたり、
その日の気分で楽しんでみるのも勿論良いですけれどね、
そもそもデートって二人で事前に楽しみながら計画するものでしょう? 」

愛宕「そうねぇ……なんならその数日が一番楽しいくらいかも」


< 二人で選んで、二人で行って、二人で楽しんで、二人で帰ってきて >







雲龍「そういえば部屋に変な段ボールがあると思ったのよ」

高雄「何本か開けて一人で飲んでいるのは見ましたが」

雲龍「うぅん……まぁ、あの子なら喜ぶでしょうけれど」

高雄「あの人が予約していたとも思えないしよく分かりませんよね」

雲龍「かといって天城がどこぞの酒店に予約してあの人がエスコートするお店から離れていたら意味が無いし」

高雄「うーん……」

雲龍「……」






天城「あの人の決めたコースで行くのに慣れ切っていたり、
その日の気分で楽しんでみるのも勿論良いですけれどね、
そもそもデートって二人で事前に楽しみながら計画するものでしょう? 」

愛宕「そうねぇ……なんならその数日が一番楽しいくらいかも」


< 程度と限度と頻度とそれから >







愛宕「高雄も雲龍も似たようなことはしていると思うんだけど」

天城「やっぱり誕生日となると男性に任せっきりになってしまうのでしょうね」

愛宕「悪い兆候よねぇ~……つまんない女になるわ」

天城「優雅に傅かせる、ならまだしもただ謙らせるようになりそうです」

愛宕「悲しいことねぇ……」

天城「ええ……」

提督「俺は別にいいけどな。信頼されてるって感じるし、楽しませてやろうって気合も入るし」


< いつも通りの日々っていいよね! >







愛宕「でも実はこういう面子になってからちょっと疲れているでしょう? 」

提督「まぁ……」

天城「そういえば天城も二人で決めたことはありますけれど天城が決めたことはありませんね」

愛宕「駄目よぉ? 時々は女も行きたいところ行って振り回してあげないと」

天城「反省、ですね」

提督「実に平和で普通でなんと素晴らしい会話。
……俺が仕事中に二人で昼酒楽しんでなければなお良いが」


< 薄曇りから夜闇への、曖昧で陰鬱な境界時刻にて >







時雨「ねぇ、あきつ丸」

あきつ丸「何だ」

時雨「特務とか関係無く結構真面目に呟くけどいいかい」

あきつ丸「聞くだけなら」

時雨「君らしいね」

あきつ丸「安請け合いはできない性分でな」

時雨「……うん」

あきつ丸「それで? 」

時雨「……」

あきつ丸「……」

時雨「…………」

あきつ丸「…………時雨殿? 」

時雨「ん……鈴谷さんにさ、告白しなよ。
断られたって次の日彼女はいつも通り接してくれるし、きっと断らない」

あきつ丸「…………………………………………」


< 言葉の刺さった場所から暖かく >







あきつ丸「…………それは本当に真面目な、話か? 」

時雨「あぁ。今の君みたいに不安定過ぎるやつに背中は預けられない」

あきつ丸「…………」

時雨「そろそろさ、いいじゃないか。
提督や山城たちと幸せな数年間を築いて、
それが異動と昇進なんて仕方無い理由で崩れ去って、
拉げた心と歪んだ精神で寂しさ押し殺しながら誰かの為って進んで。
もう何かを変えるかそれとも自分が変わるか、
いっそ壊してしまうかしないと先に君が壊れてしまうよ」

あきつ丸「……………………」

時雨「僕は特務なんていういけ好かないところに引き込まれた理由の君を全て肯定はしない。
けどね、本当に嫌いなら憎まれ口なんて叩くのも煩わしいと思うくらいにはある意味人間らしい」

あきつ丸「……………………」

時雨「癇に障ったなら謝るよ。それでもさ、僕が珍しく二人で飲もうなんて言う程、ってことは覚えておいて」

あきつ丸「……………………」

時雨「……………………」

あきつ丸「……………………」

時雨「……………………」

あきつ丸「……………………ありがとう、時雨殿。少し、こちらを見ないでいてくれるでありますか」

時雨「……あぁ」


< 日常というものの煌めき >







鈴谷「む……? 」

那珂「? どうかした? 」

鈴谷「や、なんか大事なことが起こった気がする」

大井「誰かにとってのそれはいつもどこかで起きてるでしょ。次、鈴谷さん」

鈴谷「あ、ごめんごめん。ほーい」

那珂「なーんでこの面子でUNOなんて……そこでリバースはちょっと酷くない? 」

大井「UNO、UNO STOP。終わり」

鈴谷「あ、鈴谷も」

那珂「また那珂ちゃんかー……いいよ飲むよ分かってるよ睨まないでよ飲んでやるよテキーラァ! 」


< 身体的にも、あとUNOの弱さ的にも >






那珂「うげぇ……さすがにきっつい」

大井「私が六杯、鈴谷さんが五杯、那珂ちゃんが……

鈴谷「十二杯。……酷いにも程が無い? 」

那珂「うん? 」


< 背中を押した先にあるのが崖ではありませんように >







あきつ丸「……………………」

時雨「……………………落ち着いた? 」

あきつ丸「……あぁ。酒を不味くして悪かったであります」

時雨「別に。というか煙草でも吸いに行けばよかったじゃん」

あきつ丸「何も事情を知らないやつに見せる程自分の涙は安くない」

時雨「そ……」

あきつ丸「……」

時雨「……」

あきつ丸「…………」

時雨「…………」

あきつ丸「…………しかし、でありますよ? 」

時雨「うん? 」

あきつ丸「この流れでオコトワリされた場合は少々間抜けが過ぎるのでは? 」

時雨「や、え、あー……やー……うん? 」


ありがとうございました

お疲れ様です


< ん? >






愛宕「んー……」

提督「ん? ん、んんっ……」

愛宕「……」

提督「……」

愛宕「んっ…………ふふ」

提督「…………裸でポッキーゲーム迫られるって斬新だなおい」


< うん? >







提督「別に風呂上がりでもなんでもないだろう……」

愛宕「ちゃんと下は履いてるわよ? 」

提督「なんで部屋入った瞬間ほぼ全裸の女にポッキーゲームさせられるのか、でいい? 」

愛宕「よきよき。……ん、ちょっと雰囲気出るでしょう? えっちくもなく無味乾燥でもなく」

提督「まぁ……

愛宕「ちょっとだるーい感じの女の子にただ甘えられてイチャつくだけ。何か悪いことある? 」

提督「幸せ、だね。……ベッドメイキングするだけじゃなかった? 」


< 想像以上に優しい笑みでした >







あきつ丸「おはよう時雨殿」

時雨「おはよ。……君、そんな爽やかな挨拶できるヒトだったんだね」

あきつ丸「失礼な」


< 正しく他人事 >






時雨「まぁ、僕も前までの仮にも仲間なのが常に陰鬱な顔してるときよりは随分マシな気分だよ」

あきつ丸「そこまで酷いツラではなかったと思うが……ま、変われば変わるものでありますね」

時雨「うん。で? 」

あきつ丸「うん? 」

時雨「いつ、鈴谷さんに告白するの? 」

あきつ丸「…………いや、昨日の今日でそれはさすがに厳しいのではないか」

時雨「そう? 」


< やり方が分からないのではなくてボーダーが分からないのです >







雲龍「あの人ってこっちがリードしてもいいの? 」

愛宕「今更な。リードしてあげると寧ろ喜ぶわよあの人」

雲龍「ふーん……」

愛宕「この前言ってたのは」

雲龍「ええ」

愛宕「隣に座ってキスから押し倒してほしい、だったかしらね」

雲龍「ん……まぁ、できないわけはないけれど」

愛宕「あなた想像が極端なのよ。
あの人基本的に普通だから別にそこからずっとリードしてほしいなんてね?
全然思っ……何故本気で分からないって顔なのかしら」


< 故意話 >







あきつ丸「というか時雨殿何か楽しんではいまいか」

時雨「当たり前じゃん。僕これでも心はうら若き女の子だよ? 」

あきつ丸「…………はぁ」

時雨「随分失礼な顔するね君……」


< 十日程過ぎて漸く実現してしまった罰ゲーム >







雲龍「コンセプトは“ いいなりメイド、朝までコース “ね」

涼月「……………………」

提督「いいセンスだ」

愛宕「露出は少なくしつつ古臭いメイド服じゃないところがいいわね」

Roma「これが羞恥顔の良さっていうこと? 」

Littorio「もうLittorioや雲龍には出せない雰囲気ね」

漣「ぶらーゔぁぶらーゔぁ。……君仮にも自分の姉が罰ゲームでコスプレさせられて何も思わないわけ? 」

初月「? なんで? 」

涼月「お初さぁん……」

初月「? 似合ってはいると、思うが? 」


< 皆目に良いもの見たいからね、仕方無いね >







雲龍「ちなみにベッドドレスは私会心チョイスのチョーカーと合わなかったから自作ね」

江風「すげぇなさすが雲龍さン」

雲龍「いえ、さすがに私じゃないわ」

江風「ほえ? 」

Littorio「ミシン得意ですものねRoma」

Roma「それこそ雲龍の言葉を借りるなら手慰みよ、姉さん」

涼月「……普通カードで巻き上げられた末の罰ゲームってここまでやり込むものなんですか? 」

提督「そんなわけ」


< 実際気持ち良いものなのかなアレ >






瑞穂「え、本当に手作りなんですか? 」

Roma「そうね。意外だった? 」

瑞穂「正直……あのですね」

Roma「? 」

瑞穂「ぬいぐるみ用のやつももしかしてお願いできますか? 」

Roma「よっぽど凝ったものでなければ。後で見に行くわ」

瑞穂「うわぁ! ありがとうございます! 」






雲龍「あれでそのぬいぐるみに跨がってシ

明石「はいはいやめやめ。そんな想像し易いこと言うのやめてくださいよ朝から酷い」

海風「……明石さんの方がよっぽど酷いのでは? 」


< 慣れてきただけですって >






雲龍「見たこと無いの? 」

明石「さすがにまぁ……」

雲龍「不思議ね」

加賀「それを普通にシていないと受け取れないのかしら」

愛宕「シていないでしょ、たぶん」

高雄「瑞穂さんってその辺は妙な羞恥だとか明石さんへの後ろめたさ持っていそうですものね」

瑞穂「聞こえてるんですけど……高雄さんも何か最近瑞穂に冷たくありません? 」

高雄「さぁ? 」


< 反論不可 >







能代「というかRomaさんがサラッと羞恥顔とか言ったのちょっとショックなんですけど」

Roma「? 可愛らしい表情という意味でしょう? 」

阿賀野「やーい薄汚れた価値観のしろーん」

能代「…………」


< それから追加で >







初月「そもそも下着類はガーター含めて僕も意見したからな」

涼風「えぇ……」

涼月「お初さぁぁん! 」


< その表情がまた >







涼月「誰にも見せないのに何故下着まで指定されているんですこれ」

提督「見せてくれてもいいけど」

涼月「他に沢山いるじゃないですか見せてくれるヒト」

提督「そういう問題じゃあ無いよ」

初月「なんなら最近カメラにハマってるから、色々撮ろうか? 」

涼月「絶対やめて。……いや、本当やめてね? 今もすっごい恥ずかしいんだからこれ」


< にも、と言われる自信があるわけでもないけれど >







漣「もう家電芸人とかそういうの越えてきたよね君」

初月「どうもこう気になると欲しくなるんだあぁいうの」

江風「撮る対象は一級品ばっかだしなー」

旗風「今のところ普通の団欒とかだけだからいいけど」

松風「八割くらいはサンジョルディとシロが被写体だしね」

伊14「大体のやつに雲龍さん写り込んでたり気配あるよねー」

伊13「動物、には……本当、好かれるから……」

雲龍「……には? 」


< 本人以外には当然の成り行き >







伊13「いや……えっと……綾というか、えと……すみません」

雲龍「別に悪意は無いでしょうけど。……じゃあ、取り敢えずお披露目は終わったから解散」

愛宕「はいはーい。昼食用意してくるからいい時間に食堂でー」

旗風「松姉さん、報告書の続き仕上げないと」

Roma「姉さん、今日も食前のトレーニング」

Littorio「だから別にLittorioは……うぅん」

漣「霧島マナちゃんが待ってーいるー」

明石「えぇ……」

涼月「え? えっと……えー……え? 放置……? このまま……? 」


< まぁ、気に入ったのなら毎日でもいいけど? >







雲龍「当然じゃないそんなの。別に給仕をやれだとかは言わないから一日楽しんでね」

涼月「楽しんでねって」

天城「飲み過ぎて昼前に出てくるであろう龍田さんや扶桑姉妹が今日の本番ですよ」

雲龍「一番弄り倒してきそうだものね」

涼月「ぁ……」

雲龍「忘れてたみたいね」

天城「心中、お察しします」

初月「こういうときには常にいそうだけどそういえばいなかったな。
……さて、Romaさんにヘッドドレス沢山貰ったから他のも試してみようか」


ありがとうございました


< 毎朝5kmくらい走れる優雅さは欲しいですけどね >







GZ「ふぅ……やはり朝のトレーニングは、クるな」

若葉「いや、時間帯は全く関係無く二時間で100kmも走る滅茶苦茶が問題だと思うが」

GZ「? 私たち化け物なら然程問題ではないだろう?
やろうと思えば200も300もいける身体なんだから」

若葉「別に押し付けはしないが……そこが問題だと思わないことが問題、なのはさすがに否定されたくないな」


< そこはご褒美ということで一つ >






若葉「しかし……伯爵も結局その辺りは化け物の体質を使うわけか」

GZ「まぁな。鍛えたいというよりは自分を追い込んで精神的に負荷を掛けるだけに過ぎない」

若葉「……そうか」






WS「美味しいわ」

GZ「不味くつくる方が難しいからな」

WS「言いますね」

若葉「言うだけあって伯爵の焼き菓子は最高に良い。
……運動後すぐの糖蜜塗れな焼き菓子が精神的負荷かは知らないが」


< Episode Ⅲ >






明石「しかし何をまかり間違ってあの二人と観たのか」

漣「評価されないの分かるでしょ」

提督「や、一人で観る予定だったんだが……」



愛宕『んー、秘密の結婚式っていうのも良いかもしれないわねぇ~』

高雄『これ、そもそもこの女が元凶では?
だらしない男を好きになるのはいいとしてそれなら女が避妊くらいはちゃんとすべきでしょう、パドメは』






明石「……若干あなたディスられてません? 」

漣「ディスってなんか久々に聞きました」

提督「若干じゃねぇ気もするけどな。……あの目は怖かったぞ、要らないデキないと思うからデキるって言われてるみたいで」


< 一方その頃 >







高雄「でも」

愛宕「んー? 」

高雄「子供は故郷の誰もいない湖水地方で産みたい、っていうのは分かる気がするわ」

愛宕「要らないんじゃなかった? 」

高雄「あくまで人としての話。……SFってどうも現代のリアルで考えてしまうから好きになれないわけだけど」

愛宕「ええ」

高雄「ヘアスタイルとか服も正直今から考えるとどうも駄目な方向にいく気がするのよね。
こう、変にテカっていたりエゲツない剃り込みが入っていたり」

愛宕「個人的には文化レベルって頭打ちで停滞期だと思うけど……そうかもね」

高雄「…………」

愛宕「…………」

高雄「…………どう考えても不貞腐れて消えたわよね、一緒に寝もしてくれないで消えたの」

愛宕「さぁ……? 」


< クローン戦争とかその辺は置いといてプリクエルの日常パートっていいよね…… >







愛宕「えーっと、でもほら、私あそこは好き」

高雄「? 」

愛宕「『君はとても美しい』」

高雄「ん、っと? 」

愛宕「『あなたを愛しているから』」

高雄「……」

愛宕「『違うよ、僕が、君に夢中なんだ』」

高雄「……」

愛宕「うん? 」

高雄「……印象に残ったシーンがあなたと同じって何か嫌ね」

愛宕「そこは女らしい姉妹らしいって思うところじゃない? ねぇ? 」


< 取り敢えず駄弁ってるだけの会話 >







愛宕「待って、そもそも」

高雄「……今度は何? 」

愛宕「パドメって歳上よね? ちょっとあやふやだけど」

高雄「たぶん、そうね」

愛宕「あの人ってスターウォーズ全般好きよね」

高雄「そうね」

愛宕「つまりあの人の趣味嗜好はアレの所為なのでは? 」

高雄「約十五年前と考えると……二十代前半ね」

愛宕「……」

高雄「……」

愛宕「……三段論法って馬鹿の理屈よね」

高雄「あなたが何を言いたいのか全く分からないんだけど……」


< お気に入りを並べてみるに >







提督「ローグワン」

漣「3」

明石「5」

提督「……」

漣「……」

明石「……」

提督「……喧嘩は止めようか」

漣「……そっすね」

明石「……不毛この上無いですしね」


< 敢えて自分を悪く言うと >







提督「通ぶるアホ」

漣「ニワカ映像主義」

明石「原理主義老害」

提督「……」

漣「……」

明石「……」

提督「……一番気に入らないやつなら一致しそうだよな」

漣「言っちゃいけないやつでしょそれ」

明石「ただの悪口大会になりますからねぇ……」


< 海外のコミュニティ的にどうなのかは知らない(ことにしておきたい) >







提督「ポリコレとかその辺除いてさ」

明石「え? ええ」

提督「EP8のドライブ特攻ってそんなに駄目か? 」

明石「まぁ、嫌いな人は本当に嫌いな展開なんじゃないですか?
私は特に好きでも嫌いでもないシーンと展開ですけど」

提督「映画全体の評価が低いのはもうどうしようもないとしてそれなりに観られる部分はあると思うんだよ」

明石「プリクエルとかシークエルとかそういう映画外の部分も大きいんでしょたぶん」

提督「ドライブ特攻は演出とかカット含めて好きな方なんだけどなぁ……俺がおかしいのかなぁ」






雲龍「あなた特攻は好きな方なんだけどなぁとか聞こえたのだけれど」

提督「え、いや、そんな悪意ある拾い方……」

明石「まぁ、でもやっぱりそこなんですかね。流れとかストーリーじゃなくてそこの部分」


< や、本当蓋でもしといた方が建設的だと思うよ >







提督「てーかさ、好きなものでマウント取り合うのってすげぇ嫌いなの俺」

明石「分かりますけどそんなものでしょ実際」

提督「無意識にやってることはあるかもしれねぇけどさ」

明石「その辺は分からなくは……や、まぁ、探してみれば悪くない部分もあ

漣「でもあれ確か監督はEP6観てないみたいっすよ」

提督「……なるほど」

明石「……なるほど」

漣「好きなものをマウントの道具にしたくないとか言った手前……罵詈雑言抑えてる顔ですねぇ」


< 知らない人興味無い人にとっては本当にどうでもいい話 >







漣「つーかそもそも設定上ハイパースペースはリアルに干渉できない筈でしょあれ」

提督「そこはあれよ、座標を船の中に設定して出現したってことだろうたぶん」

漣「そんな映像でしたかねぇ……」

提督「卑怯な考え方かもしれないけどそこら辺は所詮自分の感覚だからな。
良いか悪いかは一つの尺度であって結局は好みか好みじゃないか、許せるか許せないかだけでさ」

漣「そう言われるとどうにも。……漣は正直あれクソみたいな展開だと思いましたけどね。
別にあぁいう感じ演出したいなら加速して壁になって爆散とかでも大して変わらないと思いますし」

提督「かもな」

明石「問題なのは寧ろそこ以外の大部分ですからねぇ……」


< 筋金入りの >






漣「とかなんとか楽しく話してましたけど」

明石「ええ」

漣「散々好き勝手話し散らした挙句必死に許せるところを抽出しようとしてただけですよねあれ」

明石「まぁ……完全な原理主義ではないにしても設定厨みたいなところありますし設定無視は駄目でしょたぶん」

漣「明石さんも漣もそっすけどね。方向性は若干違うとしても」

明石「その辺逆に映画外で話せる機会できたと思うしか無いんですかね」

漣「たぶん。……つーか漣はフォールン・オーダーもやってないアホに変なこと言われる筋合無いんで」

明石「ですね。あれあの人もそこそこ納得する気はしますけど」

漣「なんならスコードロンします? 大してやってないんですよ」

明石「いいですねー。ヒコーキ飛ばせない分せめてゲームでは」

漣「じゃあそれで。……あれでもやっちゃう辺りよっぽど駄作続かない限り絞られ続けそっすよね」

明石「ファンですからねぇ……」


ありがとうございました


< どうでもいいけど三帝同盟締結の日でもあるよ! >







提督「はいあがのんプレゼント」

阿賀野「どーもー。イヤリング? 」

提督「この前欲しいって言ってただろう? 意匠はまぁ誕プレ的に俺のセンスだけど」

阿賀野「んー……さっすがプレゼントで女の子を繋ぎ止める男。センスだけはいいね! 」

提督「巫山戯んな返せ」

阿賀野「いーやーでーすー。これはもう阿賀野のもの」

提督「ふん……ま、それで気に入ったら自分で買いな」

阿賀野「うん分かった。提督さんありがとね」

提督「いーえ? それで阿賀野繋ぎ止められるんなら安いものだよ」

阿賀野「根に持たないでくれる? 冗談でしょ? 」

提督「はいはい」






能代「…………」

涼風「うん? 嫉妬? 」

能代「いえ……なんだか能代の思う普通の恋人ってあんな感じかなって」

涼風「あー……」


< そんなもの私の世界には要りませんので >







愛宕「そんな私が普通の恋人じゃないみたいな」

能代「馬鹿にするつもりはありませんけど普通ではないですよねどう考えても」

愛宕「そう? 」

高雄「普通というのは他との比較でしょう? 私は彼にしか恋するつもりありませんので」

愛宕「比較対象が無いなら唯一が普通、と」

能代「はいはいご馳走様です。……ここにはいない他人っていうのも十分比較対象だと思いますけどね」


< 反発して、慣れて、どうでもよくなって >







能代「というか特に恋愛感情無い相手にイヤリングっていうのもあの人壊れてる気がするんだけど」

涼風「どうでもよくなってきたんじゃない。ここでの生活捨てる気なんて無いだろうし」

能代「普通は女友達にアクセとか服は贈らないでしょう。
ああいう人間だからこそ逆に考えると思うんですが」

加賀「そういえば二、三年前はそんなこと言っていた気がするわ」

涼風「歳食っていよいよ年貢を納める決意をしたんだな」

能代「それか阿賀野姉ぇも毒牙に……まぁ、それこそ別に今更な話ですが」

扶桑「……あなたはもう少しその辺心配したり怒ったり何かあると思うけど」

山城「能代も壊れ始めているってことですよ。私たちも経過としては似たようなものでしょう? 」

扶桑「あぁ……」


< 本日のメイン料理を待つ間に >







雲龍「私もゲームを買ったのよ」

提督「あぁん? どうせあれだろう? モノポリーとかレイルウェイズとか」

雲龍「ボードゲーム買いそうな顔に見える? 」

提督「見えないけど据え置きとか携帯型を買う顔にはもっと見えない」

雲龍「そう……」

提督「うん」

雲龍「……そういえばこの前明石と話してたんだけ

提督「待て待て待てそこでゲームの話終わるのかよ何がしたいんだお前」


< コントローラー出してくれるって本当ありがたい >








雲龍「いえね、よく考えなくても私一人でしかしてないし数時間しかしてないから話広がらないと思って」

提督「んなことねぇだろう。大体の会話なんて共通項無いのばっかだし」

雲龍「そう? ……ゲームキューブというのを買ったの。
気付いたら暴露てて一昨日漣にコントローラー追加で三つ買わされたわ」

提督「……何故に今更キューブなんだ? 」





漣「や、復刻でコントローラーとタップ出てますしね?
たまには旧作でワイワイやりたいでしょ? ね? 」

叢雲「なんでわざわざ雲龍姉妹の部屋に通販の箱持って来させられたのかと思えば……自分で買いなさいよゲームくらい」


< ちなみに朝から仕込んでました >






阿賀野「手伝ってくれてありがとねー」

能代「まぁ、この人数だし……そもそも普通誕生日の主役は座って待ってるものでしょう? 」

Littorio「Littorioは主役がホストって感覚なので自然ですけれどね」

阿賀野「そう? や、でももうちょっと豪華にしたかったんだけど」

能代「宴会なんて普段からしてるしあれ以上ってなると」

Littorio「フルコースや懐石にするしかありませんね」

阿賀野「そうなんだよねぇ~。せめてハロウィンとくっつけてお菓子とか用意してもいいんだけど」

能代「ハロウィンはハロウィンで何かしらやるもんね」

Littorio「いいじゃないですか。何事も無いなんでもない日のようで、少しだけハッピーなんですよ」

阿賀野「その辺はLittorioさんポジティブだよね。……はいっ、今日のメイン完成! 」






提督「ローストチキンがメインってのはいいな。超美味そうだし」

阿賀野「えっへん」

提督「あぁ。……加賀と赤城の為にローストチキン用の鍋二つ買うってさすがにおかしくね? 」

阿賀野「……うん? 」


< 食べられる前に取ったりしてたら楽しくないしね >







阿賀野「というかね提督さん」

提督「うん? 」

阿賀野「赤城さんたちの為じゃなくて能代たちの為だから。
超速で無くなったらちょっと悲しいでしょう? 」

提督「あぁそういう……」

赤城「美味しいですねぇ……大蒜が強めで食が進みます」

江風「進まないことがあるみたいなこと言うね」

加賀「はぁ。……臆面も無く言われるというのも……いえ、これは本当にありがたいのは確かなのだけれども」


< まだまだかるーく酔ってるだけですが >







提督「や、まぁ、お前が何買おうと自由だが……そういやさ」

雲龍「? 」

提督「これでお前も重罪を犯せばテレビのテロップで“ 犯人はテレビとゲーム機を所持 ”って流されるな」

雲龍「そうね。これでいつ二番目以下でキープしてくるクソ男を殺しても問題無いわ」

提督「そのときはお前楽に死ねねぇな」

雲龍「というか殺してくれるのかしら」

提督「怪しいところだな」

明石「HAHAHA! ……オチた? 」

雲龍「ありがと」

提督「オチたぞ」

Roma「何やってるのよあなたたち……」


< そうかな? >






愛宕「あら、そのブレスレットいいじゃない? 」

阿賀野「んー、能代がくれたの」

愛宕「いいわねぇ~。なんだかんだあの子もセンスあるわぁ」

高雄「能代さんは変な顔するかもしれませんけどあの人のイヤリングと合ってますね」

阿賀野「知らないけど二人で決めたのかもね。それか提督さんが能代に訊いたか」

能代「偶然ですよ。……二人で姉のプレゼント揃えるなんて恋人みたいで嫌でしょう? 」


< や、嘘ではないけど冗談ですよ? >






龍田「ファッション的な意味でいうと」

山城「あん? 」

龍田「シルバーのブレスレットって腕を華奢に見せる効果があるって言われるのよねぇ~」

扶桑「そんな面倒臭い悪意ある理由で選ぶのはあなたくらいのものでしょうよ……」


ありがとうございました


< 一作目が2001年公開って怖い >







提督「組み分け帽子ってさ」

叢雲「あん? 」

提督「滅茶苦茶大声で個人の希望暴露しやがるけど大丈夫なのかなあれ」

叢雲「原書では喋るんじゃなくてテレパスみたいな感じなんじゃなかった? 」

提督「訳書も原書も読んだけど覚えてねぇなその辺」

叢雲「まぁ、演出にあぁだこうだ言うのも馬鹿らしいしどうでもいいわね」

提督「そうだな。……それをスターウォーズの話してるときに言われたらキレてた気はするけど」


< マホウトコロの入学は七歳ですってよ >







提督「どうでもいいけど俺絶対スリザリンがいいわ」

叢雲「なんでよ。あんな地下牢に押し込められると歪みそうじゃない」

提督「設定的には名族とか金持ちが多いんだろう?ぜってー就職有利じゃん? 」

叢雲「あんたらしいわね」

提督「それにほら、土師孝也声のアラン・リックマンが教授とかやべぇと思う」

漣「分からないとは言えないですけど高雄さんはマギー・スミスが好きなんじゃなかったでしたっけ? 」

提督「憎み合う組同士での恋とか燃えそうでいいじゃん」

叢雲「はいはい。……お仲間的には龍田とかあきつ丸が生き生きしてそうでちょっと嫌ね」


< 取り敢えずどうやって寝てたんすかねあれ >







漣「というか龍田さんの雰囲気とか色がスリザリン過ぎるだけでは? 」

龍田「雰囲気は兎も角色って何よ。色だけなら寧ろ一巻のボス色じゃない」

提督「龍田の頭裏にボス……殿下の顔があるのか」

漣「……」

叢雲「……」

提督「……」

龍田「ふふ、じゃあ私あなたと恋して三笠さんとも恋できるのねぇ~」

高雄「ボトルとチョコレートの追加です。……そんな感想抱くのはあなたくらいでしょうよ」


< 改めて観て思ったけど一番印象に残ったこと >







提督「映画だとドラコちゃんの肩やべぇなあれ」

叢雲「野球でもやるべきね」

漣「映画観て駄弁って下らないこと宣って更に巫山戯た感想って良いご身分ですねぇ……」


< 運命は誰を恨めば良いのかな? >








初月「お前一応は世間的にもイケメンで通る顔に生まれてよかったな」

提督「まぁ……そうだね」

初月「顔が良いから腰振ってくれる女がいるんだぞ。親と神と天に感謝しておけ」

提督「あぁ」

高雄「それなら私も感謝しないといけませんね」

愛宕「私もね~」

雲龍「感謝の土下座が必要なようね」

提督「……」

初月「……」

伊14「ほんっとにこのヒトたちは」

伊13「……馬鹿、ばっか」


< マッドキャラって実はあんまりパッと思い出せないけど >







時雨「どうでもいいけど君って一応知り合いは多いよね」

あきつ丸「まぁ……友人が多いと言えないのが悲しいところだがな」

時雨「ある意味では羨ましいよ、そういうの」

あきつ丸「喧嘩を売っているのか時雨殿」

時雨「いや、誤射や実験台が多いって考えると……」

あきつ丸「あのな……マッドで戦闘狂な科学者でも目指すつもりなのでありますか? 」


< 仕事さえできれば、ってのも中々難しいもの >







時雨「冗談さ。さっき我が親愛なる僚友が新しい男を探していたからね」

あきつ丸「なるほどな」

時雨「別にまともな恋をしろとは言わないけどさ、さすがにね」

あきつ丸「ビッチだろうか構うまい。戦闘さえまともにこなしてくれるのならな」

時雨「そりゃあそうだけどさ、君、あんな女に背中預けられるのかい?
帰ってどう甘えようか考えたりハメてもらおうか考える女に」

あきつ丸「時雨殿がどのビッチを念頭に置いているのかは知らないが……」

時雨「うん」

あきつ丸「自分は時雨殿に預けられるのでありますよ? 」

時雨「あ、っそう……さすがにあんな股も頭も緩い女と同列は傷付くんだけど」


< 心乱れる愉快な擾乱 >






あきつ丸「しかしよく考えてみれば男の斡旋など容易にできるな」

時雨「それなら艦娘の妊娠研究も進みそうだね」

あきつ丸「そうだな。ここは世界の皆々様の為に一肌脱いでみ

鹿島「脱がなくていいですから……売春だか買春だか知りませんけど下手をすれば騒擾罪の類いでしょうそれ」


< 白馬の王子様というものがいるとして >







雲龍「ガチ貴族だとか本気でハイステータスな男よね」

Roma「夢が無いわねあなた」

雲龍「比喩的表現でいうところの王子様はもう見つけたから」

Littorio「少々薹が立っていますけれどね」

雲龍「それはそれでいいの」

Roma「薹が立っているというか腐り掛けというか……性根は根腐れどころではないけれど」


< じゃあ反対に自分は待っているの? >







Roma「いや、あのね、今更そんなものに期待するわけ無いでしょう。
強がりではないしツンデレとかいうやつではなくて……あのね、今すぐその巫山戯た顔やめないと張っ倒すわよ」


< 一人暮らしじゃなくてよかったね >






提督「嗚呼……死ぬ」

叢雲「安心しなさい。まだ憚る世は残ってるわ」

提督「憎まれっ子っていうけど実際そんなに恨まれてるか俺」

叢雲「取り敢えずこの前殺された横須賀の将校には死ぬ程恨まれているでしょうね」

提督「あぁ、それで死んだわけかあの間抜け」

叢雲「他にも幾らだっているでしょう、あんたが蹴落とした有象無象」

提督「蹴落とした、ってより勝手に落ちてったんだけどな……風呂行くわ」

叢雲「ん、すっ転んで死ぬんじゃないわよ」

提督「そこまで酔ってない」






提督「…………ぅ……………………Zzz」

漣「取り敢えずすっ転んでなくてよかったね」

叢雲「……風呂で寝落ちって割と洒落にならないと思うけど」


< 短時間で目覚めると凄く気持ち良い酔いが >







提督「ん…………んん? 」

叢雲「あんたさっさと上がって寝なさい」

提督「おう…………おう、フラッフラする」

漣「きったないものブラブラさせないで上がってくださいねー」

提督「悪いけどもう少しいさせてくれ」

叢雲「仕ッ方無いわね」

漣「甘いよむーちゃーん、襲われちゃうよ漣たち」

提督「襲ったとしても叢雲だけだから安心しろ。……なぁ」

叢雲「あん? 」

提督「もう身体洗ったの? もっかいそこで一から洗い直しぶぅえあ痛っ


ありがとうございました


< しこたま飲んだ後の爽快気味な朝 >







鹿島「ふぅ……」

大井「いっつ……あら? 」

鹿島「お風呂、先にいただきました」

大井「そ……」

鹿島「すみませんね、大井さん気持ち良さそうに寝ていたから」

大井「二日酔いで魘されていなかっただけ上々。
そもそもここあなたの部屋だし私に何か言う権利なんて無いわ」

鹿島「ふふ……」

大井「……」

鹿島「……」

大井「……全く記憶無いんだけど何故私があなたの部屋にお泊まりしたか分かる? あと変なところ触ってない? 」

鹿島「えーっと……」


< 悲しみを背負って成長したと胸張って言えるのならば >







鹿島「なんというか……もうテコでも動かないここで寝ると大井さんが。
あと普通に私もお酒で寝落ちしてます」

大井「やっぱり……悪いわね、悪酔いすると時々やるのよこれ」

鹿島「構いませんよ。丁度誰かにいてほしかったところだったんです。何も喋らない、ただいてくれるヒトに」

大井「そう……」

鹿島「大井さんは失恋したことってあります? 」

大井「寝起きの頭に叩き込む言葉ではないわね。……無いわ」

鹿島「羨ましい」

大井「恋なんてしたこと無いだけかもしれないわよ? 」

鹿島「だとして、です。…………こんなに苦しいなら馬鹿な偽善者のままでいられればよかった」


< 数時間前までの仲間 >






那珂「うーん……ちょっとダルい」

春雨「? 何かあったんですか? 」

那珂「昨日、というか三時くらいまで飲んでたから二日酔いかな」

春雨「その割に特にお酒臭くもないですけど」

那珂「だって大井ちゃんも鹿島ちゃんも弱いからさー」

春雨「鹿島さんは兎も角大井さんって龍田さん並に飲めた筈ですけど……」

那珂「か弱い那珂ちゃん並に飲んでから強いって言ってくれるかな?
両手の指で数えられるショットで酔うとかどうなってるの? 」

春雨「はぁ……」

浜風「か弱いの定義が壊れているんですが……」


< ただ黙して耐えるのもまた、方法なのです >








鹿島「失恋、したんです」

大井「それは残念ね。……それで? 」

鹿島「それで、って……」

大井「別に突き放してるだとか興味が無いだとかじゃなくてね、
それでも奪いなさいよ、獲りにいきなさいよ、あなたの想いはその程度だったわけ? 」

鹿島「…………」

大井「正直あなたの理想には興味が無いからいいとして、
是が非でもモノにしたいモノは限界まで手伸ばして鷲掴みにして抱き締めるものよ。
それが恋した相手の愛であれ理想の世界であれ」

鹿島「…………大井さんは、強いんですね」

大井「弱いからよ。心が貧弱だから、せめて確かに感じられる自分の為に証を手にし続けたいの」

鹿島「…………」

大井「世界は北上さんだけじゃない。素晴らしい男性だっているし、思わず話しかけたくなる女もいる。
それでも、北上さんが欲しくて欲しくて堪らない。
そうじゃなければ恋じゃないのよ、ただ自分が気持ち良くなる為のパーツとしてしか相手を必要としないそれは邪悪」

鹿島「…………」

大井「涙で目が洗える程泣いてから、それでも立ち直れなければもう立ち直らなくていいじゃない。
でもそうなる前に、どんな手段を使っても手に入れようとしてみるべきなのよ。
私たちのどこに今更捨て去る高尚な意志なんてものがあるわけ? 」

鹿島「…………………………………………」


< そもそも恋を失う、という書き方が間違っている >








金剛「ふーむ……なんだか近頃顔付きがちょっとだけまともになりましたネーあきつ丸」

時雨「さすが馬鹿とアホの皮十枚くらい被ってそっちが自分になりつつある有能」

金剛「そんなに被ってないと思うけど……まぁ、付き合いもそれなりデスから」

時雨「そうだね。……あの顔を見てさ」

金剛「ん……」

時雨「失恋を悟っちゃった女がいるんだ」

金剛「なるほど……んー…………うぅん、どうにもならないデスネー……」


< 失うとかよりは敗恋の方が、まだ >







時雨「あきつ丸の心が決まった時点で、
鈴谷さんがどう反応したとしても鹿島さんの失恋は決まってしまったんだ」

金剛「時雨や大井ならそれでもgetしようとするのに」

時雨「まぁ、その辺は化け物とか憑座とか関係無いかもしれない性格の根幹だからね」

金剛「私たちにまともな感覚ってあるの? 」

時雨「逆にまともな感覚って何さ。それが諦めることと同義なら僕はそんなもの要らないよ」

金剛「ん……そう、強くあれるなら、私も……」

時雨「君は、きっと鹿島さん側だよね」

金剛「その通りデース。負けた恋は引き摺らない、応援以外では関わらない。それが佳い女ってやつなの」

時雨「提督のこと忘れてから言いなよ」

金剛「また痛いところを……うぅん、でもあれはノーカン、ノーカン。風邪と同じ悪い迷いだったのデース」


< 沙吉比亜 >







金剛「ふぅ……それで? 」

時雨「うん? 」

金剛「鈴谷はオーケーすると思う? 」

時雨「どうだろう? 熊野さんは言うに及ばず怪しいのは何人か思い当たるけどあのヒトそういうの考えないからね」

金剛「それが彼女の良いところデース。ただ、自分の思うままに、それでも周りに合わせようと努力する」

時雨「悲しいくらい尊いね」

金剛「だからファンが多いんでしょう? 」

時雨「まぁね。……恋というのはそれはもう、溜め息と涙でできたものですよ、ってやつだ」

金剛「誰の言葉か知らないケドー……そうならない為にする努力が不特定多数に向かないだけ、そういう悲劇なだけなのデース」


< とは言いつつ慣れたもの >








雲龍「あ、そういえば」

提督「あん? 」

雲龍「私今日赤薔薇ワンポイントの黒だから」

提督「あ、そう……何故それを食事中に言うのか全く分からないが」


< 前もって知っていたら魅力半減なのです >







雲龍「些末なことよ」

提督「そうかい」

雲龍「ちなみにローライズで前も後ろもハート型よ? 」

提督「そりゃあエロいね。……お前は極端にしても女の子ってその辺理解してくれないよな」

雲龍「うぅん? 」


< まぁ、サラッと耳元で囁かれるのも悪いとは思えませんが >








雲龍「でも天城のを無理矢理聞き出すのは結構昂ると思うの」

提督「それはお前また別の楽しみだろうが」

雲龍「うん? 」

天城「それを楽しみと認識している時点で同じ穴の……ム・ジ・ナ! 貉ですってば!
何故そこで穴姉妹とかいう謎単語が出てくるんです! 」


< 望ましい生まれ、というのは今の自分しか望めない >







時雨「満潮もさ、失恋で弱ってる鹿島さん慰めて堕としちゃえばいいのにね」

浜風「私たちとしてもその方が楽だけど……無理でしょうね」

春雨「そういうことできるんなら満潮ちゃんはわざわざ満潮ちゃんなんてやってないよ」

時雨「ご尤も。……かといって僕たちも望んで僕たちをやっているわけではないと思うけど」


無理矢理というわけでもありませんが一日約4レスで次にいけますね……目標までいけるかな?

ありがとうございました


< 今までで一番笑ってしまった罵倒 >







提督「性欲に溺れた猿ってやつかな」

高雄「間違ってはいないのでは」

提督「や、誘ってきた子に言われたからなんか笑っちゃって」

高雄「はぁ」

提督「結局まだ続いてるしなぁ……あんなこと言われたのあのときだけだけどどうなんだろうね」

高雄「知りませ……ここの誰かなんですかそんなこと言ったの」


< 冷たい目ではないのが逆に >







愛宕「でもボス猿ってようはハーレムの主なわけだし似たような境遇なんじゃない? 」

高雄「猿の群れっていうのは何匹かオスもいるファミリーなわけだけれどね」

愛宕「そこはほら、どうせ子供は生まれないから」

高雄「まぁ……あぁ、他の群れから誘惑して堕落させて群体に加わらせるという意味では社会性の発展ではあるわね」

愛宕「ファミリー自体は順調に拡大しているものねぇ~」

高雄「よかったですね、溺れさせる側で」

提督「……性欲に溺れた猿扱いの方がよっぽどマシだよそういう言い方」


< たぶんそんな意味の言葉は無いが >







山城「そういえばあなたズーフィリアは発症してないの? 」

雲龍「どこにそんな兆候があるっていうのよ。私はバイまでで手一杯」

扶桑「手一杯の意味とは」

龍田「寧ろサンが人間愛というかヒト性愛というか……アンスロポスフィリア? みたいなアレよね」

雲龍「そんなの知らっ……んん……駄目、そんなとこ、舐めないでよっ……んっ」


< ホームビデオ的なアレ撮影してました >








扶桑「相変わらず異常な程ベタベタ懐いてるわね」

山城「サンジョルディなんて男性名を付けたのが間違いだったのかもしれないわね。メスなのに」

龍田「知ってる? 動物に性行為を強要すると虐待でしょっ引かれるのよ? 」

雲龍「だから私は構ってあげてるぅん……だけ、だか、ら」






龍田「こんなに好かれて懐かれていたら妬きません? 」

加賀「……いえね、確かにあの子に好かれたいわよ私。
でもさすがに身体擦り付けられながら太腿舐められたいとは思わないのだけれど」

龍田「えぇ~……? 」


< 本当にわざとじゃないのよ? >







龍田「あ、初月ちゃーん、このカメラありがと」

初月「ん? いや、僕も買って大して使ってないから」

涼月「お初さん動画より写真の方が好きだもんね」

龍田「ふぅん? でもその割に現像したりはしないのね」

初月「そうでもない。気に入ったやつはアルバムに入れてるんだ」

涼月「もう三冊目なんですよ実は。今度見にきます? 」

龍田「それは楽しそうねぇ~。楽しみにしておくわぁ」







龍田「……ぁ」

Littorio「? 」

龍田「カメラにポルノ擬き入ってるの言い忘れてたわ」

Littorio「……はい? 」


< 映っていたもの >







涼月「…………」

初月「…………」

涼月「…………なんで途中から顔赤らめて悶える雲龍さんの顔オンリーなの? 」


< 変な、というか寧ろストレート >







Littorio「ふふ……龍田がシているところでも撮ったのかと」

龍田「さすがに自分のを撮る趣味はないわねぇ~」

Littorio「その辺りは見せるつもりが無いのなら撮ってみるだけというのもアリでしょう? 」

龍田「私どっちかというと撮る方が好きなの」

雲龍「……またあの子たちに変な誤解されるじゃない私」


< 疑い >






Littorio「でも大体あぁいう風に戯れつかれるわけですよね」

雲龍「そうね」

Littorio「それならそもそもショーパンだとかではなくてロングのスカートだとかジーンズにすればいいのでは? 」

龍田「別にそういうの着ないわけじゃないものねぇ~」

雲龍「まぁ……」

Littorio「……」

龍田「……ふふ」

雲龍「いや違っ、違うから、本当にアレは擽ったくて嫌がって……ちょっと何よその含み笑いは! 」


< 先代が誰かは誰も知らない >








鹿島「はぁ……どこかに良いヒトいないかなぁ……」

金剛「ハイ! 」

鹿島「金剛さんは確かに稀に見る凄いヒトですけど」

金剛「ですケドー? 」

鹿島「単純にこう、好みじゃないんです」

金剛「oh……my goddess……」

時雨「金剛に女神様なんているのかは置いといて……今度は君たちがコント師になるのかい? 」


< 何も賭けない争わない、それだけで >








伊14「やーってられるかぁーっ! この札でどう勝てってんですかー! 」

阿賀野「皆配られたカードで勝負してるんだよなぁ~」

能代「それが偏ってるって話でしょ」

伊13「不公平、良く、ないです」






提督「あいつらの大富豪見てるとすっげー楽しそうなんだよな」

愛宕「そうねぇ……あそこに入るとずっと一人勝ちできそうだからとかじゃない? 」

提督「や、さすがにそんなことは……ねぇ? 」


< 極端 >







龍田「ぬるいわねぇ~……」

雲龍「悪手を取っても容易に挽回できるものね」

加賀「あれが普通の遊びだと思うけど」

扶桑「だからといって……麻雀なんてやるならせめて山城と一緒に打たせて、お願いだから」

瑞穂「……こうも容赦無く絞り上げ続けてよく友人でいられますね皆さん」


< 眺めて打ってるのを更に眺めて飲む >








山城「でも正直私が打つと姉さまってより負ける気がするわ」

天城「山城さんは不運を捻じ伏せるくらい底意地の悪さと悪運と才能がありますからね……」

山城「それくらい無いとあぁいう手合とはやっていられないもの」

提督「てーか山城も扶桑も普通に強いよな。
…………致命的なところでライン読み切った挙句その上で大負けするけど」


ありがとうございました


< 一夜明け >







提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………ほへぇ」







高雄「? 何を黄昏ているんです。まだ執務開始前なのに」

提督「…………首輪とリードが思いの外愉しくて絶望感溢れてんの」


< ついでに溜息と伏せた目 >








高雄「……………………」

提督「待て待て待て待て無言で後退りするんじゃない」

高雄「…………まぁ、今更だし。ええ、大丈夫問題ありません。私は、大丈夫」

提督「何がどう大丈夫なんだ覚悟を決めるな馬鹿」

高雄「馬鹿はあなたでは? 」

提督「そうだけども! ちょっと待って、ねぇ、聞いて? 」

高雄「弁解したい、と」

提督「そうだよ! ……いや、本当ちょっとその目やめて、心にクるからそれぇ! 
今だけは慈愛と諦念の籠もった顔に愛が感じられない! 」


< 思いの外使えちゃったときってどうすればいいんだろうね >








高雄「それで? 」

提督「最初に言っておくけど普通にベッドで使ったからな?
屋外どころか廊下とかにも出てさえいないからな? 」

高雄「それで何か安心できるとでも思っているんですかあなたは」

提督「露出系はレベル違うだろう? ってのはまぁ置いとこう」

高雄「ええ」

提督「こうな、片手でリード使えると色んな体位ができて」

高雄「でしょうね」

提督「引っ張ったときの首の動きとか無理矢理上向かせてとか、クるなぁ……って」

高雄「はぁ。…………」

提督「や、だからそう引いた顔で後退るんじゃな……首をさすりながら覚悟を決めた顔をするな馬鹿」


< この世で最も不要な無駄に輝く瞳 >







雲龍「っはぁ…………はぁ…………っ」







加賀「ねぇ」

天城「……なんです」

加賀「あの子何故朝食後からひたすら泳いでいるわけ? 」

天城「滾りが抑えられないとかなんとか」

加賀「はぁ……? 」

明石「あまり内容は聞きたくありませんねぇ……」


< 顔だけ見れば物凄い達成感 >






明石「どうでもいいですけど私最近“ あまり内容は聞きたくありませんねぇ…… ”ばっか言ってますよね」

天城「かもしれませんね」

加賀「? また言いたい? 」

明石「や、結構ですマジで。ネタにしたけど本当ネタにならないんで」

加賀「そう……」

天城「…………遂に泳ぎすら飽きたみたいな顔して上がってきましたけど目逸らさないでいただけます? 」


< 勘弁してください >






加賀「一応訊いておくけれどあなた何故そんな無駄に元気なの? 」

天城「水泳直後のデッドリフトって意味分かりませんよね」

明石「てーかトレーニング的には間違い甚だしいでしょこれ」

雲龍「心身共に充実し過ぎて黙っていると壊れそうなのよ」

明石「それはそれでいいんじゃないです? 」

雲龍「これ以上壊れたら自分でも何するか分からないわ」

明石「常に何言い出すか分からないくせに」

雲龍「それを超えて、ってことなのだけれど……いいのね? 本当に、どうなってもいいのね? 」

明石「やー……」


< 意味の間違ったトレーニングから数時間後 >







雲龍「あぁ、でも全ッ然駄目。治まらない鎮まらない」

天城「いっそ頭を酷使する方にシフトしては」

明石「や、えぇ……? 」

加賀「まぁ、方向性としてはいいわね、多少落ち着いた方が」

雲龍「そうね……うん、その方がいいかも」







高雄「あの……」

提督「うん? 変な案件でも来……“ 有事における航空戦力のむつ市北進の是非と展開後の北太平洋防衛についての立案 ”? 何やってんだあいつアホなの? 」


< (本来は)一年に一度(すら)も無い出来事 >







雲龍「仕事を頂戴」

提督「え……」

高雄「……今の一言で非常に疲れたので本当に代わっていただけます? 」


< 混ざる >







提督「なんかさ、お前見てると本気で女になりたくなるよ。お前にはなりたくないけど」

雲龍「これで中々つまらないもので苛々させられるものよ、ね? 」

高雄「ええ。……まぁ、それでも私は女でよかったと思いますが」

雲龍「そうね」

提督「高雄みたいな男に抱き締めてほしかったなぁ……」

高雄「はい? 」

雲龍「頭溶けて馬鹿になるくらいヤってほしいの間違いではなくて? 」

愛宕「つまり頭溶けて馬鹿になった高雄と抱き締め合ってヤればいいのね? 」

提督「ん、んん……? 」


< 大体の人は全く無いと言う気はするけど >







雲龍「たまには痛かったり苦しかったりするのも気持ちいいものじゃない? 」

高雄「私は頭が痛いのでもう十分です」

雲龍「あら、大丈夫? 」

高雄「大丈夫ではありませんね。……たまには? 」

提督「痛かったり苦しかったりするのは俺が嫌なの」

高雄「そんなことは知っていますけれど……それすら揺らいでいるわけで」

提督「んん……お前の所為だぞ」

雲龍「あなたのお陰でしょう? 」

愛宕「はい緑茶。…………私もちょっと興味あるなぁ、なんて。言っちゃいけない雰囲気? 」


< 何がしかの琴線を握り締められたような >







扶桑「私、顔だけなら加賀まりこが好きなのよね」

龍田「あなた急に何言い出したの? 」

山城「姉さまがリアルの人間について話すなんて珍しいですね」

扶桑「私、あぁいう女になりたかったのかもしれないわ。
それなりに奔放で、結構お騒がせで、けれどプライベートの核心は誰にも触れさせない」

龍田「分かるわぁ~」

山城「分からない女はいないでしょうね」

初月「なるほど。……こんなに満場一致感がある三人なんて久々に見た気がするな」


< それだけに集約されるのもどうしたものか >







漣「ご主人様って金! 努力! SEX! って感じですよねー」

明石「確かに暴力はありませんけどもねぇ……」


< 唐突に、という程でも無いが >







雲龍「あぁ……巨乳和服最高。そう思わない? 」

提督「そっすね」

雲龍「変に衒いがあったり着崩すなんて勿体無い。静謐に着こなすのがいいのよ」

提督「そっすね」

雲龍「乱れた姿も良いけれどしっとりと姿勢良く品を保って」

提督「そっすね」

雲龍「勿論、それを壊して乱れさせて欲に塗れさせるのが終着だけれど」

提督「そっすね」

天城「気の無い返事に見せ掛けているところ申し訳ありませんけれどね、
妙にこちらへ視線を投げないでいただけます? 」


< あまりにも真っ直ぐで純粋な瞳 >







提督「や、断じて妙な視線じゃねぇぞ。こいつ連れてってくれねぇかなと思ってるだけで」

雲龍「そんな酷い。私は行きずりの女だったというの? 」

天城「行きずりにしては何度夜を」

雲龍「昨晩のアレで再認識したわ。私この男に身体と快楽で縛られてるって」

天城「はぁ……」

提督「……もう少し違うシチュで女の子に言われるんなら男として誇らしかったりするかもしれねぇけどだな」


< 笑みだけはいつも通り聖性溢れ >







時雨「足柄と話すと疲れるよまったく……バトルジャンキーはこれだから」

あきつ丸「夕立はそうではないのだったな。時雨からすれば」

時雨「アレは言動がアホなだけだから。夕立は結構繊細で時々アホのラインを超えるだけ」

赤城「そんなレベルであの戦闘能力を出すとは困ったものですね」

時雨「…………」

あきつ丸「…………」

赤城「? 」

時雨「…………お帰りはあちらですが? 」

あきつ丸「そろそろ帰って提督殿に迷惑がられるがいい」

赤城「まだ到着しただけなのですけれど……素晴らしいご挨拶ですねぇ」


< その後生きていたいと思えるかは、さて >







赤城「ま、短期出張のようなものですから」

時雨「大湊に長期でいられる理由は知りたくないけど実に嬉しいね」

あきつ丸「どうせ目が潰れ耳が腐るような悪辣非道な理由であろうよ」

赤城「それで済めばいいですねぇ」

あきつ丸「ふん」

時雨「いっそ赤城さんの悪行を全部知る代わりに海軍から解放してほしいくらいだよ僕。
それくらいの対価は十分受け取れる筈だけどなぁ……」


< 善人であるから違いに気付くというわけでも >







赤城「この後飲めます? 」

あきつ丸「鈴谷と最上がいてもいいのなら」

赤城「構いませんよ。……あきつ丸さん」

あきつ丸「なんだ」

赤城「なんだか知りませんけれどおめでとうございます。随分と前向きになったんですね」

あきつ丸「…………」

時雨「凄いことだし相手をちゃんと見てるんだろうけど……怖さが先に来るんだよなぁ」


< 燃え盛って更に薪を焚べ油を注ぎ息を吹き込み >






提督「ふぃー……つっかれたつっかれた」

加賀「お疲れ様。高雄と愛宕は? 」

提督「シャワー浴びて大人しく寝るってよ。俺も一杯飲んだら寝るわ」

加賀「無駄に書類の山高かったものね。……私以外もう皆寝てしまったわ」

提督「赤城もいねぇしな」

加賀「ええ」

提督「っと……そういや雲龍は? 滅茶苦茶元気だったしあいつくらいいるのかと」

加賀「あの子なら天城だけは確保して引き摺っていったわ」

提督「えぇ……」


< まともに起き上がって来られればね >






加賀「私もそうだけれど明石や瑞穂はお風呂の後すぐ逃げたわ」

提督「だろうね。……悲鳴とか聞こえたりしてない? 」

加賀「まだ、聴こえてこないわね、まだ」

提督「ならまぁ安心しておくか。……天城に逆恨みされそうだな俺」


ありがとうございました


< 穿たざるを得ずに >







提督「幸福って何なんだろう……」

高雄「選んだ男と共にあること」

提督「それは……いや、俺もそうだけど、でも」

高雄「あなたを疑うということは、私の生を、つまり幸福を疑うということです」

提督「…………」

高雄「私の生は幸福に満ち溢れて、或いは零れてさえいますよ」

提督「それならこれ程嬉しいことは無いさ。
…………即答できるってのを自惚れだけで終わらせられればなぁ……テキトーな話のつもりだったんだけどなぁ」


< 唐突に喋った >







雲龍「胸ばかり大きくなって身長が……

天城「身長が? 」

雲龍「身長も大きかったわそういえば」

天城「そういえばってなんなんですか……」


< ブラックのオーバーニーとかもうね…… >







伊14「龍田さんがオーバーニーブーツなんて履いてると」

龍田「んー? 」

伊14「エロ過ぎて不健全ですよね! 」

龍田「そんなこと言われても」

扶桑「でも龍田だけじゃなくて私たち大概な服装よねきっと」

山城「まぁ……通常の部隊から独立しているとはいえ軍事施設でショーパンノースリーブが普通だったりしますものね」

雲龍「……うん? 」


< 好色選挙法違反は……遵守 >






提督「ほげ…………ぅうん」

高雄「? 何かありました? 」

提督「いやな、こう毒電波というか変なモノを受信したんだ」

高雄「いつもでは? 」

提督「はいはい。…………やっぱ高雄が秘書っぽいスタイルなのは良くないけど良いな」


< 特に前触れも感傷も無く >







Littorio「ふぅ……眠い」

Roma「そうね」

Littorio「…………」

Roma「…………私、いつまでここにいてもいいのかしら」

Littorio「いたいの? 」

Roma「それは……いえ、“ いなければならない ”のかしら」

Littorio「言い直さなくても。……ねぇ、Roma」

Roma「何? 」

Littorio「最初は異国の地に慣れるためといって始めたわね。
二人きりのときであろうとこの国の言葉で話すと」

Roma「そうね」

Littorio「Littorioにはもう違和感が微塵も無くなってしまったの。
祖国の言葉はあの人と愉しい夜に堕ちるための彩りに成り下がってしまったわ」

Roma「……………………そう」


< それが永遠に続くというのならば、せめてもの手向け >







Littorio「祖国の名を与えられておきながら、そう呼ばれることに嫌悪感さえあるわ」

Roma「……」

Littorio「祖国のことを憎むなんてできる筈が無い。
けれどね、彼らと共に幸せである時間だけはただのLittorioでありたい」

Roma「…………」

Littorio「国家だとか義務だとか、せめてあと最長で七十年くらい、忘れさせて? 」

Roma「…………」

Littorio「…………」

Roma「…………素直に羨ましいわ、姉さん。そんなに尊くて無様な生き方、私には絶対選べないから」


ありがとうございました


< まぁ、その辺はこう純粋に数だけ考えてみて >







提督「すげーこと思い付いた」

雲龍「? 」

提督「女の数は星の数ほど、って慣用句みたいなのあるじゃん」

雲龍「そうね」

提督「ていうことはおっぱいは二倍あるだろう? 」

雲龍「そういうことになるわね」

提督「二倍の可能性だぜ? ヤバくね? 超名言になるんじゃね? 」

雲龍「そうね。…………片方だけ触らせてくれるとかそんな女いないと思うけど」


< 語る語る語る止まらない >








提督「例の帝国のことを神聖でもローマでも帝国でもないとかほざく奴本当嫌い」

阿賀野「何? また誰かに虐められたの? 」

提督「や、アホの上官とお話しててね」

阿賀野「ふーん? よしよししてあげようか? 」

提督「要らん。……まぁ、百歩譲って十三世紀以降はそれでもいいけどさぁ、800年に一応の成立を見た辺りの、
まだ国号が神聖ローマ帝国じゃないときまで含めて帝国じゃないとかいう間抜けはな?
いや、つーか“ ドイツ臣民の ”が入ってる国とはまた別物だからな?
そういうところちゃんとしてない不勉強なレッテル貼りくんは悔い改めて、
小学校からやり直すべきだと思うのていとくくんは」

阿賀野「通ってないから知らないけどたぶん小学校でやらないでしょその辺」

提督「大体ヴォルテールとかいうフランス人の評価鵜呑みにして言葉だけ流行らすんじゃねぇよ意味分かんねぇよなんなの」

阿賀野「現代の民主主義国家における高級軍人がヴォルテール否定しちゃ駄目じゃない? 」

提督「そいつも言ってただろう。“ 私はあなたの意見には反対だ。そしてあなたが主張する権利は生命をかけて防ぐ ”」

阿賀野「“ だが守る ”でしょ。……阿賀野しか聞いてないからってあんまり世間様皮肉ったり喧嘩売っちゃ駄目だよ? 」


< 語り合ってくれるだけで良いんですけどね >







提督「で、まぁそいつフランス駐在してた所為でフランス贔屓なんだけどさ」

阿賀野「超似たもの同士じゃん」

提督「まぁな。取り敢えずジャンヌは不細工ではなかった説信奉者なわけよ」

阿賀野「まぁ、イングランドとか敵側の資料に書かれてもおかしくないこと書かれてないしね」

提督「そこで美少女だったって主張してくれれば心置きなく肩組めるんだが」

阿賀野「うぅん? 」

提督「学者なら兎も角趣味なら夢くらい持て……何だあれリアリストでも気取ってんのかフザケンナアタマオカシイノカアイツ……クッソ

阿賀野「うんそうだね。…………………………………………はぁ? 」


< 別にそんな変換した覚え無いんですけどねぇ…… >







雲龍「死が二人を分かつまで、ってまぁ綺麗事があるじゃない」

天城「綺麗事と一言で切り捨てられない尊さがあると思いますけれど」

明石「ま、私たちには縁遠いものですから。生活環境も、それから化け物の身体から見ても」

天城「しかしそれを望み願うことすら捨て去ってしまっては」

明石「早めに切り捨てて別の楽しみを得ることも選択でしょう」

雲龍「あの、別にそんな堅苦しいことが言いたいのではなくてね、
林檎スマホだと“ 死が二人を若妻で ”って予測変か……そんな顔で見なくても」


< ぽつーん…… >







天城「でも……うぅん、そうですよね。分かっていたことではありますけれど」

明石「そんなものです。私たちにとって轟沈……というかまぁ死亡ですね。
そういったことは身近に過ぎて逆に認識が及ばない」

天城「冗談や愛の言葉では口にしても、あの人が先に死んでしまうというのは無意識に考えないようにしていたのかもしれませんね」

明石「ええ。……それにほら、私たちってたぶん皆刹那的で享楽主義者なんですよ」

天城「今が楽しければそれでいい、ですか」

明石「あなたといるから幸せ、なんです。あなたといれば不幸でもいい、なんて本音じゃない」

天城「…………ええ」






雲龍「…………ぼっちってこういう気分なのかしらね」


< しかも自分もそう思うのに >







愛宕「そこはあなた間違ってるわよ、女的に」

明石「? 愛宕さんはどうだっていうので? 」

愛宕「“ あなたに幸せにしてほしい、あなたを幸せにしたい ”」

明石「……なるほど」

天城「重い、言葉ですね」

愛宕「だって私重い女だし」

雲龍「物理じゃなく、ね。…………本当に物凄い疎外感があるわ、私から始めた話なのに」


< まるでミリ単位で整頓されているかのような >







明石「感謝はしてるんですけどね」

提督「うーん……や、俺お前並には散らかさないからなんとも言えねぇわ」

明石「こう、矢鱈に整理清掃されるのはどうにも落ち着かないというか」

提督「もうちょっと頭の中並に部屋も整理すべきだと思うぞ。お前頭はクリアなんだから」

明石「や、やや、別に頭自体もそこまで整理はされて……」







瑞穂「捨ててはいけない図面や奥に仕舞うと困る工具もあるのでしょうしね、並べておくしか無いでしょう」

高雄「気持ちは本当によく分かりますけれど……」

愛宕「いっそ隣の部屋も改装して明石の研究室にでもしたら? 」


< 成長したのね、みたいな >







瑞穂「言ってみたことはありますよ? そうしたら」

愛宕「そうしたら? 」

瑞穂「“ そもそも物自体は工廠で十分。けどどうしても手元に無いと閃きに対応できないものがある ”、と」

高雄「うーん……」

愛宕「いっそそれなら工廠で寝泊りすればいいのに」

瑞穂「瑞穂が困ります。たまには工具や機械の散らばる工廠で愉しむのも悪くな……なんですその生暖かい目線は」


< 注文の多い風俗店 >







雲龍「他人は連れてこないこと」

提督「振り切って一人で来たぞ」

雲龍「お酒は控えめにすること。できれば飲まない」

提督「朝からお前に言われてたからな」

雲龍「髭はしっかりと剃ってくること」

提督「さっき風呂で剃ったぞ」

雲龍「ヘアもちゃんとセットし直してくること」

提督「風呂入って寝る気分だったのにしてきたぞ」

雲龍「今晩だけは私だけを一番に……いいえ、唯一愛してくれること」

提督「当然」

雲龍「ようこそいらっしゃいましたお客さ……んん、旦那様? 明日の朝、しっかりとキスで送り出させてくれること」

提督「……ん」

雲龍「ん…………ようこそ、いらっしゃいました、旦那様」

提督「……………………お前が何をしたいのか皆目分からないよ俺」


< 案内人も猟犬も本日はお休み >








雲龍「ホルターネックの女とヤりたかったと聞いたから」

提督「そんなことは言った覚えも無いし思ってもいないんだが」

雲龍「ホルターネックのドレスで三つ指着いているんだから分かるでしょう? 」

提督「分かりたくないって言ってんだよ馬鹿お前が分かれ」

雲龍「コスプレの流れで買ってみたはいいけれど安っぽいし嬢っぽいから着たことなかったのよこれ」

提督「だからってソファに並んで酒注ぐとかどういう思考してんだ」

雲龍「谷間の魅せ方も膝への触れ方もあざといでしょう? 」

提督「最高だよもう馬鹿でしょ君」

雲龍「と、言いつつ注がれて呷るのね」

提督「飲まねぇとな。やってらんねぇの」

雲龍「そ……ね…………『注文の多い料理店』の青年たちが最後はどうなったか、知ってる? 」


< 興味が無いとは言ってない >







明石「耳を甘噛みされる気持ち良さ知らないんですねぇ……」

瑞穂「こう、ビビッ、ビクーン、ピーンッ! てキますよね」

山城「というかもう首筋に触れられただけでクるわ。はしたない話だけれど」

旗風「はぁ」

松風「なるほど。……ピュア芸とかカマトトとか言われてるクセに妙に首筋気にしてそうなのは、なんなの? 」


< 好きなものと苦手なものどちらを先に、とも違う >







Roma「姉さん……いい加減決めたら? 」

Littorio「待って、もう少し、もう少しだけ」

Roma「これで何回目だと」

Littorio「むぅ……」

Roma「はぁ。…………どうせ両方食べてしまうのにどちらを先に食べるのかなんて無駄にも程があると思うけれど」


< 迷うのもまた楽しいのです >






Littorio「む……つまらない女ってよく言われない? 」

Roma「姉さんには時々。……いい加減そのジェラート溶け始めているけれど、食べないの? 」


< ほんたうのさいはひは一体何だらう >






提督「ふぅ……恐怖で顔がくしゃくしゃになって元には戻らなくなったんだったかな」

雲龍「ええ」

提督「つまり出し過ぎてもう元には戻らないのか俺」

雲龍「それは困るわね」

提督「本当な。……宮沢賢治なら」

雲龍「? 」

提督「『銀河鉄道の夜』の方が好みかな」

雲龍「あなたが戻らないの? 私が帰ってはこれないの? 」

提督「さぁ……」

雲龍「んん……」

提督「…………ん」

雲龍「ん……私のにも、注いで? 」


ありがとうございました

滋賀二人を分かつまで

滋賀二人を若妻で

師が二人を分かつまでだと昼ドラになる


>>794 >>795 >>796







天城「というお話が」

雲龍「お話? 」

漣「様式美ってやつっすよ。気にしないでください」

雲龍「? 」

天城「天城も滋賀になりますよ」

雲龍「そう……そういうのって個人差があるものでしょう? 若妻で変換した記憶は無いけど」

天城「はぁ」

雲龍「ん……予測変換シリーズだと」

天城「? 」

雲龍「“ さつじん ”って打って殺陣が出るのに“ たて ”って打つと先頭に出ないのが納得いかないわ」

天城「なるほど? 」

漣「なるほど。……雲龍さんに求めてるのはそーいうのじゃねーんすよ。
変に頭痛くなるのとか品の無いやつ出して? 役目でしょ? 」

雲龍「あのね……」


< や、本当何でだろうね >






漣「っても雲龍さん“ 若妻 ”で変換したことが本当に無くても」

雲龍「ええ」

漣「“ 死が ”ってのは記憶あるんすね」

雲龍「あぁ、“ 死が終わりなどと諦めるのは許されない ”とかそういうのが」

漣「んな中二病みたいな」

雲龍「何故そんなもの入力したのかは覚えてないのだけれどね」

漣「はぁ……」

天城「そもそも……若妻くらい入力してもおかしくはないでしょう。姉様だからおかしく感じるだけで」


< 本日は久々に満月のハロウィンですが >







時雨「こういうときに限ってこういう年なんだね」

あきつ丸「構うまいよ。そもそも仮装やパレードなどいつでもできる」

時雨「そりゃあそうだけど」

あきつ丸「何事も程々にすべきでありますよ。やり過ぎるのはただの馬鹿でしかない」

Pola「んふふー、いいじゃないですか~。馬鹿で結構ですぅ~」

時雨「……Zaraさんは? 」

あきつ丸「知らん」

Pola「知ってます? ハロウィンの仮装って本来は子供のすることなんですよ~。
つまり精神年齢が子供なら馬鹿も許されるの~」

大井「変にきついこと言うわね。……お酒が飲める精神年齢なんだからお姉さんの話、聞けるわよね? 」


< 暖房の中で水着ってどうなんだろう >







Pola「い~や~! せめてあと一口ぃ~っ! 」

時雨「何故大井さんに飼い慣らされているんだあれ」

あきつ丸「さぁ……分からんな」

時雨「まぁ、あれでウザ絡みしたりはしてこないから嫌いじゃないけど……ねぇ」

あきつ丸「……言うな、幻覚だと思い込もうとしていたところだ」






Aquila「あははー! じゃじゃ~ん!というわけで、私も買ってみたわ、水着!あははー! 」

WS「……」

GZ「……」

Maestrale「やめてったら! うぅぅ~……」


< 酔いが理性を破壊する >







Aquila「案外と着れるものですね~」

Maestrale「やめて……色々おかしい……やだ~……」

GZ「……ハロウィンとは他人の服を着て騒ぐイベントだったか? 」

WS「そんなわけ。……Maestraleもさっきまで本気ではしゃいでいたあたりイタリアではどうだか知りませんけれど」


< 口調も忘れようというもの >






時雨「ん? 待てよ? これ写真に残しておけばAquilaを脅す弱みに

あきつ丸「あの花畑を嬉々として脳で拡大している間抜けに効くか? 」

時雨「…………効かないね」





Aquila「あぁ^~……Libeにも借りてみよーっと」

Maestrale「やめて……水着はもういいからイメージを壊さないで、本当マジおかしいってなんなのこれ」

若葉「諦めろ、横須賀に根付いてしまうとな、もう、終わりなんだ」

Maestrale「えぇ……」


< ハロウィンプレゼント >







漣「このポーカー対決栄えある一位にはなんと! 」

愛宕「なんと? 」

漣「最下位がねっとりしっかり情熱的に言葉を吹き込んだ目覚まし時計が当たりまーす! 」

提督「クッソ要らねぇ」

高雄「時計として使うだけですよね」

漣「ややっ、高雄さんとか愛宕さんが最下位かもしれませんよ? 」

提督「生で聞けるだろーがばーか」

漣「ぐぬぬ……」


< 良い気分では無い気もする >







龍田「あ、でもね? 」

提督「あん? 」

龍田「例えば愛宕のがあなた以外の子に当たったらそれはもう寝取られなんじゃない? 」

愛宕「そうかもそうかも」

龍田「ね? 」

提督「む……う、うぅん……? 」


< 毎日聞いてると慣れてどうでも良くなる気がする >







江風「や、でもだぜ? それはまだ不幸度低い方じゃない? 」

初月「うん? 」

江風「例えば龍田さンが最下位で優勝者が扶桑さンだったらどーすンだよ」

扶桑「怖気を振るうどころじゃないわね」

山城「姉さまのお耳が腐り落ちるから部屋に入れさせないわそんな時計」

龍田「酷いわねぇ~……いっそ本気で負けてあげようかしら」


< 最初からそれを商品にした方が早い >







Littorio「本当に不幸なのはネタにもならない微妙な関係の二人になった場合ですよね」

伊13「ヒトミが、負けても、つまらない、ですよね」

伊14「そんときはイヨがお酒で買収してくるから安心して? 」

伊13「全く、安心できない……」


< じゃあいっそ一番要らないやつ >







提督「高雄と愛宕。……よく考えたらたかが時計で寝取られとかおかしいだろう」

愛宕「漸くまともになったのね。私は高雄のかな? 」

高雄「まぁ、私も愛宕のは要りませんね」

山城「龍田」

龍田「んー、少将閣下のはそのうち生で聞く予定だからそれで」

明石「さり気無く喧嘩売るのやめてよねハロウィンに。
……ふっつーに誰のも要らないんだけど選ばなきゃ駄目なの? 」


< 実に幸せそうな寝顔でした >






Aquila「…………Zzz」

Maestrale「水着で寝てる……」

若葉「そうだな」

Maestrale「……」

若葉「……」

Maestrale「……」

若葉「……」

Maestrale「……Vino塗れの水着って臭いと染み取れると思う? 」

若葉「臭いは取れるだろうがそもそもこれをまた着たいか? 」

Maestrale「…………要らない」


< で、結局 >








阿賀野「阿賀野が優勝して」

能代「能代が最下位ね」

阿賀野「……」

能代「……」

阿賀野「…………あれ、一瞬いつもと同じで面白くないと思ったけどねっとりエロいこと言って起こしてくれる能代……? 」


< ハロウィンってどんなイベントだったかな? >







能代「サラッと変な属性付け足さないでくれる? 」

阿賀野「うーん……あ、これ阿賀野の名前入れなければオークションで売れる! 能代! 」

能代「やらない、っていうかこれ本気で吹き込ま……台本選ばされるって馬鹿にも程があるんじゃありません? 」

提督「うん? 」

漣「はい? 」

龍田「んふ、取り敢えず雲龍と私と山城で三つずつ用意したわよぉ~」


死が二人を若妻でになる心当たりは本当に無いんですよねぇ……

ありがとうございました


< 壊れ方が同じという幸せ >







提督「そーいや俺シャ乱Q好きじゃん」

愛宕「まぁ、聴くし歌うものね」

提督「大変なことに気付いちまったんだよ。シングルベッドで女の子抱いたこと無ぇわ俺」

愛宕「無くていいと思うけど……うーん」







愛宕「と、いう理由で買ったの、これ」

扶桑「……本当馬鹿ねあなたたち」


< 似たような壊れ方 >






江風「なっ、ンで江風がこれ持ってンの……」

愛宕「ほら、この前のカードで負けた分はチャラにしてあげるから」

江風「ふぇ……おっも」

海風「身体機能とか代謝異常励起すればいいじゃん」

江風「してるけどこれ力入れ過ぎたらぶン投げそうだから、っさ」

愛宕「艤装なら兎も角ベッドなんて投げたら壊れちゃうものねぇ~」

扶桑「空いてる部屋ってこういう風に整備されて埋まっていくのね」

山城「……姉さま? 」


< バスケ >







雲龍「っ……」

山城「どきなさいっ! 」

雲龍「させるかっ」






扶桑「あ、決めた」

天城「これでまた同点ですね」

赤城「さすがの化け物的身体能力」

瑞穂「赤城さんをして身体能力お化けって物凄いですよね」

明石「ですねぇ……あれで別に身体能力励起してるわけじゃないんですもんねぇ」


< 相手が男と限定するのもね >






扶桑「というかこう……普通に寒いわ」

龍田「私たちは見てるだけだものねぇ~」

天城「この陽が高いうちから飲むのも……うぅん」

扶桑「私たちの方こそ身体機能引き上げて暖まりたいくらいよね」

龍田「でもこうやって身体震えさせて冷たい指握って温めてほしくなるんじゃない? 」

扶桑「……そうね」

天城「こういうときに限ってあの人珍しく執務室に籠ってますし。
……あのですね、姉様がいるじゃないみたいな顔はやめていただけます? 」


< 形 >







天城「あれで結構本気めに誘ってくるんですよね。一緒にやろうって」

扶桑「2ON2の筈なのに1ON1になりそう」

天城「姉様と山城さんって本当に能力値が尖り過ぎて雲丹みたい」

扶桑「窪んだ部分も大概は人並以上だし」

龍田「弩級の穴ボコもあるけれどね」

天城「それが玉に瑕なんです」

扶桑「ふふ、フ……ちょっとだけ上手いわ、それ」


< 万感の想いを込めた感想 >








雲龍「ふぅ……ヤりたい」

天城「お疲れ様です。……折角勝ったのに台無しですよ」

雲龍「こう、アドレナリンだとか脳汁溢れてる気がするわ。物凄く昂ぶってきた」

天城「はぁ」

雲龍「勝ち続け過ぎると面白くないのよ。
徹底的に痛め付けて負け癖思い出させてメスだって分からせてほしい気分」

天城「……」

山城「……何故こんなのに負けたのかしら」


< 人脈の面白いところ >








雲龍「こんなのに負けるのが悪いだけよ。次はせめて最後まで持ち堪えてね」

扶桑「身体能力の異常励起が禁止だとしても山城の動きが鈍るって割とおかしいと思うの」

龍田「横須賀でやったときはダントツのエースだったものねぇ~」

山城「もうせめてセミプロだとか大学生トップ層だとかそのレベル連れてこないと……。
ここで一番顔広いのって赤城さんですよね? 」

赤城「まぁ……そうかもしれませんが」

山城「誰かいません? バスケでこれに勝てそうなの」

海風「そんなの赤城さんでもさすがに知らないんじゃあ」

赤城「いませんねぇ……選手と仲の良い将校なら知ってるんですけど」

江風「えぇ……」


< 煙草休憩中の一コマ >







雲龍「つまり海軍一身体能力の高い私を堕として組み敷けるのだからあなたが頂点ね」

提督「なんかそう言われると嬉しみも無くなってくるんだけど」

雲龍「あら、強い女、好きでしょう? 」

提督「好きだけども……そういうことじゃねぇだろうばーか」


< 束の間、横顔惹かれて >






提督「フ-……休憩中にお前と頭悪い話するのやっぱいいわ」

雲龍「お褒めに与りまして恐悦至極に存じますわ」

提督「はいはい。…………ふぅ、戻るわ」

雲龍「そんなにダルいならやめてしまえばいいじゃない、仕事」

提督「お前らにも関係することだからなぁ……」

雲龍「手伝いましょうか? 」

提督「もう十分手伝ってもらってるさ。……これ以上、薄汚いものに触れさせたくもないし」


< ある姉 『海辺に佇む無垢な妹』 >








雲龍「力作」

天城「はい? 」

雲龍「これ、あげる」

天城「姉様……頭にピンクなものを詰め込み過ぎた所為で遂に言語中枢が崩壊しま……

雲龍「してない。……疲れたから、寝る」

天城「はぁ。…………! …………………………………………はぁ? 」


< 歪んでいると笑うのならどうぞ >







天城「と、いうような経緯で頂いたんです」

伊14「それは経緯じゃなくて瞬間だよねー」

天城「でもそれ以上は知りませんし。
あげる、と言われて受け取って疲れたからと告げられただけです」

伊13「まぁ……らしいといえば、最高に」

伊14「にしてもね~……」

伊13「酷く、独善、というか……自分勝手? 」

伊14「確かにあのヒトが言うだけある力作だけどその辺はねぇ」

天城「そういう女なんですよ。……どのような理由にしても大切な宝物であることには変わりありませんが」


< オリジナルカードゲームとかつくれたら楽しそうではある >







漣「サモン! 悪辣な将校! 」

提督「もしかしてそれは俺のことか」

漣「モンスターカードに悪辣な将校を装備! 効果により敵に精神的ダメージ!
追加効果でフィールド全体に嫌な空気! 更に相手の清廉将校のSAN値をダウン! 」

提督「……一人遊びは自分のベッドでやってろ間抜け」


< 得意分野だもん許してほしいね >






伊14「ここだとテレビ大好きみたいな子いないけど」

伊13「基本的に、ただ流してるか、好きなものだけ見るね」

伊14「クイズ番組が異常に面白くないよね。よっぽど早押しとかじゃない限り誰かしら正解言うし」

松風「逆に面白くないか? 知識系だと番組より解説詳しいし」

伊14「松風ちゃんは程良く酔ってクイズ番組観るあのツーカーを知らないから」

松風「うん? 司令官と叢雲かい? 」

伊13「その二人は、知識系。数学とか閃き系だと、高雄さんと雲龍さん」

松風「なんだか意外な二人だねそれ」

伊14「あの何の思考時間もくれない即答集団はね……酷いものなんだよ、本当」


< 気付けば周囲に誰の気配も無く >







提督「何……なんなの…………俺にこれだけ飲ませて寝させないとかなんなの」

山城「…………もう一献」

提督「…………何、なんなの……殺す気なのこれ」

山城「ちょっと私もやめ時と消え時失ったから付き合いなさい」

提督「俺はワクじゃねえしザルですらねぇんだぞ」

山城「五月蝿いわね……」

提督「五月蝿いならいなくなるから許してくれよもう」

山城「いいから……あなた今日執務ばっかりでバスケも見にこなかったじゃない」

提督「や、それが俺の仕事でだな」

山城「…………折角頑張ったのに」

提督「うぅん……そういう顔されると、どうも…………ぅん? 」


< ダブルくらいでゆっくり飲みたいもの >






山城「あなたさえ見に来てくれれば……勝てたのに」

提督「悪かったって」

山城「次は見に来なさいよね。…………飲め」

提督「せめてロックアイスは入れさせてくれ……」

山城「…………」

提督「…………」

山城「…………」

提督「…………」

山城「…………ん」

提督「はいはい、ウイスキー楽しんでくれて嬉し……もうちょっと味わえよおい」


< 夜も業も深まって >






山城「別に今更取り繕わないわよ……あなたの下半身も好き」

提督「えぇ……」

山城「もっと……ぅぅ…………卑猥な言葉で事細かに説明してほしい? 」

提督「お前顔色だけまともで目死んでるぞ……」

山城「ちょっとだけ、飲み過ぎたわ」

提督「……ちょっと? 」

山城「オ×××の××で××××しながら×××を×××××て全体も××されるのって単純だけど勝てない気にさせられて好き」

提督「うわぁ…………きっついわ……きっついよ、お前どうしちゃったんだ? 酒よりきついよお前」


< 風呂上がりに斜め見して逃げて >







漣「こっわいなぁ……もう夏じゃないんだけど」

叢雲「ホラーに失礼でしょそれ」

漣「まぁまぁ。……ご主人様の相手って三国同盟だよね」

叢雲「……BismarckとLittorio? 」

漣「他に誰がいるって? 」

叢雲「いてもおかしくはないでしょ。……で? 」

漣「や、そのうち三国協商とかマルタ組も入りそうだよねって」

叢雲「夢の平和ね。……遂に世界政府とやらがお披露目されるわけ? 」


< 毎日続けると変調をきたすという方が大きい >






漣「でもあれでセックス依存症でもなくてアル中でもないって逆に凄くない?
なんなら一番頻度少なくて止められそうな煙草が難しそうなくらい」

叢雲「まぁ……船の上にいるときだとかは本当に何もしないし飲まないわよね」

漣「雲龍さんとか愛宕さんなんてそこまで溜めて解放する一日目が楽しいとか言ってるし」

叢雲「そんな言う程変わるのかしら」

漣「雨の後のダムみたいな? 何かまぁ取り敢えず濃そうだし長そうだしハードっぽいよね」

叢雲「ダムねぇ、品が無いわ」

漣「無いでしょ実際。……あれで擬態は超絶上手くて詐欺師の見本みたいになってるけど」


< 縦揺れ横揺れ斜め揺れ厳禁 >







提督「ちょっと……マジでこれ駄目だから、俺ここで休んでるから」

山城「いいから……あなた休ませにいかないと私が殺されるのよ」

提督「んなわけ……やめて、立てない、すっ転ぶ…………すっ転んで戻す」

山城「それは私のセリフよ」

提督「ふざっけんな……おい……」

山城「…………ぅぇ」

提督「おいやめろ馬鹿。俺は兎も角お前のプライド保つためにどうにか耐え……ぉぇ」

山城「…………」

提督「…………」

山城「…………耐え、たわ」

提督「オー、ライ……ゆっくり、ゆっくり、戻るぞ」

山城「……ええ」


< 傍目に >








愛宕「で、あれいつまで見てるの? 」

高雄「面白くない? 」

愛宕「最初の方はまぁ……でも私殆ど最初から面白さより怖さの方が大きかったわよ? 」

高雄「……? 」


ありがとうございました


< あれから暫く >






愛宕「あなたよくそう平然と起きてきたわね」

雲龍「誕生日らしいメス顔ですこと」

山城「もうお胎がきゅんきゅんするってやつね」

江風「ちげーだろ……きゅンきゅンってよりギュルンギュルンだぞそれ」

海風「やめなよ江風品が無い」

江風「なンっで江風なンだよ山城さンだろ」

提督「てーか山城くんさ、何で酒抜けて涼しい顔してんのにキャラだけ半壊したままなの……? 」


< 誰にも不満は無い >







雲龍「welcome こっち」

扶桑「やめてほしいものね、心底から」

山城「安心してくださいな。私がどんなに努力を重ね身を削ろうともその女の低みには到達できませんから」

扶桑「そうね」

雲龍「そうね。反論の余地が皆無」

提督「あのさ……」


< 経験よりセンス >







愛宕「私よりキスが上手い子現れないかしら」

高雄「……は? 」

愛宕「なんだか気付いたら人数的には男の人じゃなくて女とキスした回数の方が圧倒的に多いじゃない」

高雄「まぁ……」

愛宕「自分より上手い子としてみたいわぁ~」

高雄「そう……」

愛宕「どこかにいないかなー」

高雄「普通に存在はしていると思うけれど……そんな女と絡まれる程倫理観落ちたわけ? 」


< そう悲観することも無い >







漣「そーいやたった一、二年で皆さん経験人数ですら清純じゃなくなったんすね」

愛宕「そうねぇ~……なんでこうなったのかしら」

高雄「あなたの場合半分くらいは自分からだと思うけれど」

天城「姉様だけと言えない自分が恐ろしいですね。姉様だけでも大概ですが」

扶桑「私はあの人と山城と……何回かの過ちは兎も角これからも増える予定は無

漣「だーから、扶桑さんは見た目と言動がそもそも清純じゃないんですって。
病的ですよ、びょ・う・て・き! 」

扶桑「…………」

瑞穂「瑞穂はまだ……いえ、なんでもありません」


< 顛末の途中という顛末 >






Littorio「それで? 」

高雄「? 」

Littorio「あの人と山城は? 」

高雄「予定通り、二人しか知らないどこかへ」

Littorio「そうでしょうけれどあの二人異常な程お酒臭くなかった? 」

高雄「苦渋の顔で恋人のハンドル預けていたわ。
山城さんが身体機能と代謝異常励起してアルコール抜いて運転」

Littorio「それはそれは」

高雄「もうあそこまでくるとあれが山城さんの望みだった気もするけれど……。
ちょっと意味と理由が思い当たらないのよね」


< 最も近しい解 >







扶桑「たぶん何も考えていなかったと思うわよ。それか今日が楽しみ過ぎて飲み過ぎたのか」

高雄「まぁ、あのヒトあれで子供っぽいところもありますしね」

Littorio「それが山城の可愛くて良いところですもの」

扶桑「そうね。……姉としては兎も角女としては時々天然のあざとさに嫉妬するときも、あるけれど」


< いつも通りのちょっとした異常事 >







扶桑「……………………あたまがいたいわウンリューちゃん」

雲龍「……………………さすがに馬鹿としか言いようが無いわフソウちゃん」






江風「いってぇ……修復しても何か痛い感覚ある」

明石「幻肢痛というよりはただ修復が完全ではないだけでしょう、問題ありませんよ」

海風「犬と走り回ってて勝手に転んで腕折るってさぁ……ちょっと本気で心配だよお姉ちゃんは」


< 醜い嫉妬と、笑いますか? >







扶桑「どうでもいい愚痴を一ついいかしら」

龍田「あなたからいきなり私に、って珍しいわね。一つと言わず幾つでもどうぞ? 」

扶桑「山城ってあの人と絡まっているときに」

龍田「またぶっ飛んだ方向。……絡まっているときに? 」

扶桑「意識してなのかそうではないのか知らないけれど、あの人の耳を閉じさせるのよ」

龍田「うん? 」

扶桑「抱き着いて、足を絡めて、腕を回して、キスをして撫で合って、それでも足りずに頭を掻き抱いて耳を抱くの」

龍田「らしいわね」

扶桑「ええ。……本当に、あの人のことが好きで、私のことなんてどうでもいいのよ、きっと。酷い子よね」

龍田「えぇっと…………うん? 」


< 愚痴った後はもう他にやることが無い >







扶桑「こう、今この瞬間だけは自分だけのもの、っていう感覚なのよね」

龍田「それはまぁ、そうなのじゃなくて? 」

扶桑「私が主人で、彼も主人で。扶桑という姉はその瞬間ただの邪魔者」

龍田「それもまぁ、間違ってはいないでしょう? 」

扶桑「ええ、ええ……ええ、そうね、そうなのよね……はぁ」

龍田「うーん、と……」

扶桑「…………」

龍田「…………」

扶桑「…………」

龍田「…………扶桑? 」

扶桑「……………………もう寝る」

龍田「えぇ……? 」


< テンション無理矢理上げて行こうぜ! >






雲龍「さて、着衣麻雀をやりましょう」

加賀「一体全体何がさて、なのかしら」

雲龍「ルールは簡単。水着か下着で始めてここに用意したコスプレ衣装を着ていくだけ」

加賀「無視とはいい度胸ね」

天城「ちょっと意味が……露出度の低いものから消えていくと思いますけれど」

雲龍「でも変に合わないやつを着ると物凄くダサくなるの。
だからコーデセンスも試されるわ」

加賀「……コスプレ衣装というより普通に着ているようなのも多いわね」

天城「どうやって用意したんですこれ」

雲龍「趣味と実益と

天城「と? 」

雲龍「これのため」

天城「……」

加賀「……あなたの行動理念が全く分からないわ私」


< 余計じゃないお節介 >







漣「はいはーい先生しつもーん」

雲龍「はい、漣くん」

漣「デフォルト衣装はネグリジェとかストリングでもいいので? 」

雲龍「そういうフェチなんだなって思うだけね。好きにするといいわ」

江風「てーか漣やるのか? 着るのか? 」

漣「やるわけ無いじゃん馬鹿なの? 変態なの? 海風の為に訊いておいたんだよ? 」

江風「や、え、えぇ……」


< 潔く諦めるべし >






江風「あんまり訊きたか無いけどさ、まさか姉貴変態っぽい水着とか持ってたりしないよな」

海風「えーと……どこからが変態っぽい水着なの? おしえてくれる? 」

江風「…………」


< 結局起こされて飲まされて楽しまされて >







扶桑「というか勝ち続ければ勝ち続けるだけ自分は水着か下着のままってこと?
……いや、あのね、私はやらないから、絶対にやりません、やりませんったら」


< いつからは分かっても、いつまでかは >






提督「どうするのが正解なのかおしえてほしいね」

山城「正解? 」

提督「許してくれるのって」

山城「ふふ……責められたいだけのクセに」

提督「ん…………そう、だね」

山城「責められて詰られて突き放されて、そうされればされる程あなたは安定してしまう」

提督「…………」

山城「責められるのは、許しです。あなたが自分を貶めてクズの自覚を抱く理由になってしまう」

提督「ん……自覚なんて無くてもクズだろう? 」

山城「そう、ね。…………手を? 」

提督「あぁ……ん」

山城「ん…………この手を私が取った時点で、共に許されなくなったのよ、私たち」


ありがとうございました


< 思い出したように >







龍田「よく考えたら山城の誕生日が文化の日なんて笑っちゃうわね」

山城「あ

雲龍「セックスも男も女も文化よ? 」

龍田「ふふ、そうねぇ~」

山城「あのね……まずせめて一言くらい言わせなさい。文化どころかあなたたち文明人なの? 」


< 成長ととるか永遠の停滞と嘆くか >








時雨「そういえばツェッペリン伯も三年前くらいまで自分はレズではないって言ってたよね」

GZ「まぁ……そうだな」

時雨「それが今じゃあ自称淑女と淫らな関係に陥って……どんな気分? 」

GZ「変わらず晴れやかで良い気分だな。余計な詮索や媚態も随分と減ってくれた」

時雨「君そういうところは存外にドライだよね」

GZ「男女問わず執拗いのや興味の無い相手には苛立ちしか積もるまい」

時雨「まぁ、ね。……堂々とされても困るところで実に動じない素晴らしさだよ、まったく」


< 可能性だけは無限大に >







GZ「まぁ……時雨」

時雨「うん? 」

GZ「レズビアンではない、というのが正しい可能性もまだあるだろう? 」

時雨「そうだね。……君がもしバイで男の人まで相手にし始めたらWar spiteさん発狂すると思うけど」


< ものはいいよう >






GZ「それはそうだろう。バイであったとしてもそれは愛情の形が少々違うだけだからな」

時雨「ふぅん? 」

GZ「対象が広いだとか範囲が広いだとか言い方はあるが、
だとしてそれはあくまで可能性と趣味の話だろう」

時雨「つまり一途であるのが寧ろ自然だって? 」

GZ「当然だろう? どちらの性も可能性としては有り得て、最終的に女を選んだだけだ」

時雨「なるほどね」

春雨「なんだかそう聞くと別の意味で筋金入りのスキモノに思えるんですけど……」


< 女は生まれたときから >








WS「あら、淑女もときに令嬢時代を思い出したくなるものなのですよ」

GZ「ふん、どちらも経験したことなどないクセに」

WS「乙女はあなたの前なら淑女にも令嬢にも変われるの」

時雨「まるで乙女時代があるかのような言い方だね」

WS「今も昔もこの先も乙女ですとも。……私が私であれるうちは、ずっとね」


< 超反応 >







雲龍「初月から伝えたいことがあるそうなの」

涼月「は……い? 」

初月「……………………養って♥︎」

涼月「はい! 喜んで! 」

雲龍「そ、よかったわね」

初月「……………………」

漣「やー……いきなり犬耳犬尻尾犬手の姉妹にポーズ付けてそんなこと言われるとかホラーかな? 」


< ハードルというもの >






叢雲「そこで即答できてしまえる辺りがあなた怖いのよ」

涼月「だってどう考えても何かしらの罰ゲームでしょ? 」

叢雲「そうだけどそうじゃない」

初月「これはまだそのままなのか……そうか、分かった」

叢雲「あなたはあなたで物分かり良過ぎでしょう」

漣「でも君ケッコーそういうの楽しんでるよね」

初月「まぁ、仲間と騒ぐのは嫌いじゃないからな」

海風「ほらー、江風ー? 初月もこう言ってるよー? やってみなよ」






江風「…………………………………………にゃ? 」

提督「…………仕事終わりなんだけど、喧嘩売ってんのか? 」


ありがとうございました


< プレゼントとかそういう話ではなくて >







龍田「遂には山城あの人にどハマりしてるの隠しもしなくなってきたわね」

扶桑「ええ」

龍田「二日は二人して身体おかしくするレベルで飲んで三日に誕生日で四日に帰ってきて昨日休んで今日またお出掛け」

扶桑「素晴らしい自分勝手ね」

龍田「あれで愛宕は兎も角高雄すら機嫌悪くしないあたり怖いわ」

扶桑「まぁ、あの子やろうと思えば気遣いと気回しは凄いから」

龍田「気遣いとかにも限度があると思うけど……それこそ怖い話ねぇ~」


< 掘らなくても良い墓穴 >







愛宕「良くはないけどそこまで変にも思わないわよね」

高雄「ここまで関係した女が多いとどうでもよくなるのはあるかもしれないわ」

愛宕「一人のバランスがおかしいって思っちゃうのはその他の愛人な皆様の方よ」

高雄「ええ。……でもこう無理矢理考えないようにしてるだけで掘り起こされると結構不快な気がする」


< 歪な情報整理方 >







山城「ふふ……吸殻入れは飴入れに成り下がっているのね」

提督「成り上がって、いるんだよ。喫煙者なんてクズの成れの果てだ」

山城「あなたが言うと実に説得力があるわね」

提督「そうだな。……お好みの飴はあるかい? 」

山城「この中だとレモンだけれど……先々週の土曜日にあなたが舐めていたやつは? 」

提督「あん? 」

山城「あれ、物凄く好みだったから自分でも買いたいわ」

提督「んなピンポイントで言われても覚えてないんだが。何か味とか情報無ぇの? 」

山城「ほら……寝台に上がる前に舐めていたあれ」

提督「あぁ、おフランスの何たらミエルってやつだな、ラズベリー風味の蜂蜜飴。それを早く言え」


< 二人の世界の車窓から >







提督「気に入ったんなら通販の履歴見るけど」

山城「頼むわ。後でいいけれど」

提督「ん」

山城「でもあれ、あぁいう感じだから気に入っただけかもしれないわ」

提督「そう? 」

山城「舌を絡めて奪い合った戦利品ですもの」

提督「ん……そうだな」

山城「だとして嫌いな味では絶対ないけれど。……あぁ、実は私グレープの飴ってくど過ぎて苦手なの」

提督「ふぅん? 」

山城「次見つけたコンビニで、それ買ってくれない? 」

提督「苦手なものをわざわざ、ってのは野暮な話か。……好きになれると、いいな」


< 愛される女帝 >






天城「どうぞ、青椒肉絲です」

加賀「ん、ありがとう……古越龍山頂けるかしら」

海風「古越龍山入りましたー! 」

愛宕「はいはーい」

高雄「紹興酒ですぐできるとなると……蒸し鶏でいいかしら」

叢雲「どうせ中華なら紹興酒だと思ってもうすぐできるわよ」

龍田「さすがねぇ~お母さん」

扶桑「中華はどうも上手く……うぅん、取り敢えず茄子の揚げ浸し」

赤城「茄子ですか。……そろそろ開けません? あの人が諦め顔で置いていった春秀」

加賀「壺ですね。……誰か」

雲龍「そろそろかと思って。こちらに」

江風「さすが忠犬。…………テートクがいねぇとこうなンだよな。
仲が良いからできるンだろーけど赤城さンは兎も角加賀さンが全く傍目を気にしない」


< 不要、というやけでは決してないけれど >







扶桑「あら、片付けは最後までしてくれるのよ?
途中で寝落ちなんて今まで見たことないし」

江風「まぁ……ってもこれちゃんと食材残るのか」

加賀「さすがにそこまでは無理ね。私の身体的体積だと」

江風「何言ってンだこいつ……既におかしいだろーが」

Littorio「はーい、Roma特製のLinguineですよー」

江風「もう見るだけでキツいンだけど」

加賀「うん? 」

赤城「まったくここは素晴らしい楽園ですね。ねぇ、加賀さん? 」

加賀「ええ。…………食事がどうとかではなくて、仲間が、という意味ですが」


< 幸せな溜め息 >







愛宕「つかれたーん……飲む気も起きない」

高雄「一番損な」

愛宕「実際そうでも。皆の為になることするって嬉しくない? 」

高雄「いい子ちゃんね。私にもそんな気持ちが無いとは言わないけれど」

愛宕「まぁね。……癒して? 」

高雄「酔い過ぎず程良く良い感じだけど……そうね、それ以上発情すると雌臭過ぎる丁度良いところ」

愛宕「高雄がそんなこと口走るなんて程良いかは怪しいけど、そうね」

高雄「あの人がいないから、いいの」

愛宕「いいの? 」

高雄「あの人には見せられない醜いところもあなたになら見せられるもの、掛け値無しに」

愛宕「そ……ふふ、困ったお姉ちゃんねぇ~」


ありがとうございました


< 決して悪いとは思わないけれど >






提督「ふぅ……なんかさ」

山城「ん……」

提督「先週は殆どお前といた気がする」

山城「そうかもしれないわね」

提督「まぁ、いいんだけどさ。俺も楽しいし」

山城「ええ」

提督「なんで俺今週も引き続きお前と朝起きたんだ? 」

山城「さぁ? 」


< 寝起きは皆馬鹿だってことが >







山城「男ってそういうものでしょう? 知性と衝動が矛盾しない生き物」

提督「女の子は違うって? 」

山城「知性と衝動なんてもの、打算で固められた本性に支配されているだけよ、女なんて」

提督「そうかな? そんなこと言ったら男は衝動の為に知性を使う生き物だ」

山城「ええ……そうね」

提督「うん」

山城「…………ふぁ……ねむいわ」

提督「そうだな。……結局何言いたいのかもよく分からないけど取り敢えず、分かった」


< 流れも何もかも切り捨てる >







雲龍「あの人結局" いいおんな ”の日も” いいおっぱい ”の日もスルーしていったわね」

天城「単に山城さんといただけでは」

雲龍「言い直す。私を華麗にスルーしていったわ、酷いと思わない? 」

天城「気分と流れ、としか言いようは無いでしょうけれど……」

龍田「女としても身体だけ見ても山城の方が上だったんじゃない? 」

雲龍「巫山戯ないで頂だ

愛宕「二十二日は私の日だからよろしくねぇ~」

雲龍「…………」


< 確信めいたというか予言というか >







Littorio「だそうですけれど」

高雄「言う分ならいいんじゃない? 別に私は語呂合わせでできた下らない理由に縛られてないもの」

Littorio「あらあら」

高雄「それに」

Littorio「? 」

高雄「流れは兎も角選ぶのはあの人でしょう?
私がその日彼の隣にいないと、思うわけ? 」

Littrio「……なるほど」


< なぜなら私は…アメリカ合衆国大統領だからだ! >







漣「こう世の中がワイワイやってると」

明石「? 」

漣「メタルウルフカオスとかやりたくなりますね! 」

明石「そうですかねぇ……や、明確に大統領ゲーやりたくなるときっていうのは他に無いかもしれないけど」


< 笑えないときこそ余裕の笑みを(?) >







時雨「若葉って伯爵と妙に気が合うみたいだよね」

春雨「うん。結構一緒にお菓子つくったりしてるよ」

時雨「あれで隠すのは上手い方だと思うけど」

春雨「? 」

時雨「伯爵の女にされてたら笑っちゃうよね」

春雨「うーん……? 」

浜風「欠片も笑えないと思いますが……」


< いや、それとこれとは話が >







漣「転生してぇ……漣様だけを崇め奉る優しい世界に逝きてぇ」

提督「お前は何を言ってるんだ」

漣「これだけやべぇハーレムなご主人様になるためには死ぬ程不愉快な苦労しなきゃとか有り得ねーじゃねーですか」

提督「成果に苦労は付き物だろうよ」

漣「いーやーだー! 何もしなくても全て誰かがやってくれる都合の良い世界カモン! 」

叢雲「そんなに無能な自分でも構ってほしいなら要介護老人にでもなるのね」

提督「なるほど」

漣「…………」


< 本日の史学ボケ >







提督「で? なんでそんな意味分からんこと言い始めたんだよ」

漣「やー、なんてーか月一くらいでありません?
全部もうどうでもよくなってリセットしたくなるの」

提督「無ぇな。幸せだし仕事あるし」

叢雲「リセットして悪化したらどうするのよ」

漣「こういうときは無根拠に超絶良化するものと相場が決まっ

阿賀野「うん? 廖化が何? 」

漣「は? 」

叢雲「ん、んん……? 」

提督「超絶廖化って何だよ。……その俺か能代いるとき限定のボケやめたら君」


ありがとうございました


< 最近失敗したこと >







阿賀野「この前焼肉したじゃん」

能代「した、というか既に定例というか」

阿賀野「雲龍さんがそれ取って、なんて言うから掴んであげたのがハラミだったんだよね」

能代「うん」

阿賀野「” 孕み ”って好きそうな響きですよねー、何気無くとか口走ったら」

能代「口走ったら? 」

阿賀野「素直に落ち込んだ顔で“ できたらいいわね……そうね…… ”とか言い始めてさぁ……」

能代「あー……」


< 弱いと一言で表せるものでもない >







阿賀野「結局あのヒトそのハラミだけ突き回して漸く食べたと思ったらもうお酒しか飲まなかったからね」

能代「うぅん? 気持ちは凄く分かるけど……メンタルどうなってるの? 」


< BGMとかの方がまだ >







雲龍「テレパスってどうにか習得できないものかしら」

明石「や、化け物とはいってもさすがに……そんなの司る器官ありませんし」

雲龍「そう……」

明石「あっても何に使うんです。どこにいてもあの人に話しかけたいとかそういうやつですか? 」

雲龍「いえ、口を使われているときに実況できたら楽しそうねって」

明石「…………」


< 手堅く、というのも違うか >






漣「海上での通信を傍受されないから、っていう真面目回答に賭けていた江風くんの賭け金は没収! 」

江風「賭けるかよ……雲龍さンだぞ」

雲龍「そうよ。大アナなんて失礼な」

山城「キツキツなのかは怪しいけれどね」

雲龍「あ? 」

明石「なんなんですかあなたたちもう……」


< 好きなもの二つ一食でってのは良いけれど >






春雨「誰ですこの麻婆カツ定食なんて合わな過ぎるものメニューにしたの」

浜風「さぁ……それ本当に合わないの? 」

春雨「絶妙に良いところ邪魔し合って気分悪いよこれ。
美味しいからってテキトーに合わせても良くないです、はい」

あきつ丸「ふむ……外の大手弁当屋で食べて気に入ったらしいぞ、担当が」

春雨「頭おかしいんじゃないのその人たち」

浜風「まったくですね。別々に一つずつ頼めばいいのに」

あきつ丸「……」

春雨「いやいやいや……そこのところは否定してないから春雨」

浜風「? 」


< 熱い信頼 >







漣「ヤンから始まる言葉、ってお題でさ」

叢雲「小学生の遊びか何か? 」

漣「本当の小学生知らないでしょ叢雲ちゃん」

叢雲「まぁ……そうね」

漣「瑞穂さんとか明石さんはヤンデレって答えると思うんだよね」

叢雲「明石は変な工具とか誰も知らない物理学系の用語言いそうじゃない? 」

漣「や、あれであのヒトこっちに合わせて皆が知ってそうなこと言ってくれるからさ」

叢雲「そう言われるとそうね」

漣「雲龍さんは何て言うと思う? 」

叢雲「ヤンデレじゃないの? 」

漣「ヤンバルクイナとかヤン-ミルズ場とかそこでそれ? みたいなこと言いそうじゃない? 」

叢雲「なる、ほど……? 」


< ヤンキーとか簡単なの言われても困る気がする >







明石「漣さん的な理論で私が気を遣えるならストリートファイターのヤンとかウェンリーとか言う気はしますけどね」

漣「確かに」

叢雲「そういう気遣いできるって素晴らしいわね」

明石「ヤン=ミルズ理論もそうだけど関連してヤン=バクスター理論とかそもそもの楊振寧とか言ってもね」

漣「そういう思考できるってのが」

叢雲「というかしてくれる、っていうのがね」

明石「はぁ」

阿賀野「んー……なんで、そんな責めるような目で見てくるの? 」


< 一縷の希望に縋って >







阿賀野「? フスのファーストネームが確かヤンだね」

漣「……」

叢雲「フスなんて漣が知ってるわけ無いでしょうが」

明石「ていうかあの流れなんだっ……敢えてのボケとかそういうやつですか? 」

阿賀野「うん? 」


< 挙句に >







雲龍「? 楊逸」

漣「……は? 」

明石「うん? 」

阿賀野「誰? 」

叢雲「芥川賞作家。まぁフスとか楊振寧とか言われるよりは可能性……いやいや」


< (前略)(中略)結論 >







山城「面倒臭い女ばかりで嫌になりますね」

扶桑「はぁ」

山城「一回ヤったくらいで終生のパートナー面する女が多過ぎるんです」

扶桑「言いたいことは分かるけれど表現としてはせめて彼女面くらいにしてほしいものね」

山城「そのくらいならいいんです。いつの間にか消えてくれる程度の女ってことだし」

扶桑「普通彼女面するような所謂メンヘラっていつの間にか消えてくれるものではないと思うけれど」

山城「私たちが普通のメンヘラなら今頃高雄と愛宕で殺し合ってどちらか選ばされてますよ、あの人」

扶桑「えぇ……」


< 共にあることは共通として >







山城「でもその中で龍田は特異なんです」

扶桑「はぁ。精々性格が壊滅的なだけで私たちも似たようなものじゃない」

山城「全体的に受け身で流されているように見えて支配しようとしてくるでしょうあの女」

扶桑「嗚呼…………なるほど、物凄くしっくりきたわ。本当、久し振りに衝撃的な感覚」


< 今日は何の日 >







江風「サッカーの日」

愛宕「ペアーズデイ、というかまぁ靴下の日」

龍田「別名恋人たちの日ねぇ~」

天城「下駄の日らしいですよ」

涼風「ライターの日」

扶桑「折り紙の日」

加賀「きりたんぽ、鮭、沢庵、ピーナッツ、もやし、麺、豚まん、そしていただきますの日」

伊14「この情報量よ……どーなってるの加賀さーん? 」


< ちなみに追加で >







叢雲「ヴォネガットの日らしいわね。今調べたわ」

漣「だから普通そういう名前言われてもさー」

叢雲「ヴォネガットくらい読んだことなくても知っているべきだと思うけど」

漣「べきとか言われてもね」

Littorio「Littorioからすれば独身の日よりは精神的に穏やかですし良い作家かと」

扶桑「書いている内容を考えれば光棍節の方が明るい気もするけれど」

漣「本当それ。漣もテキトーにご主人様から借りて読んだけど正直好きじゃない。
人類史とかいうクソゲー未満について大層なこと言う作品は大概嫌いだけど」

涼月「でも読んだことあるんだ……しかも感想もあるんだね」


< 普通に味わってそれから二人で楽しめばいいよね >







提督「ポッキー&プリッツ! 」

高雄「飽きませんねあなたも」

提督「高雄は飽きたのか? 」

高雄「チョコレートの甘みを奪い合うのもつまらなくはありませんけれどね」

提督「ん」

高雄「私は素直にあなたの、あなただけの熱に集中していたいんです」

提督「……そっか」

高雄「ええ」

提督「…………」

高雄「…………いえ、別にそのまますごすごと仕舞わなくてもいいとは思うけど」


< 無限の猿定理を肯定したとして心理までは到底 >







愛宕「ちなみにその年が残り五十日、って日でもあるわね」

山城「よく考えるとそれでも一割以上は残っているわけだけれど」

愛宕「少なくない? 」

山城「永遠に生き永らえてしまえるとするなら然程」

愛宕「あの人が死んだら私なんてもう抜け殻だし」

山城「それでもどうせ終わりは自分で決められるわけだし。
せめて十年くらいは想い出抱いて懐かしんでみたりしたいものよ」

愛宕「そうね。……高雄にその時間の価値分からせてくれない? 」

山城「猿に数学を教え込むような……あぁ、あの人呉れるなら全力で試してあげる」

愛宕「そっかぁ……」


ありがとうございました


< スカートめくり >







提督「をしたい! 」

雲龍「? いいわよ」

提督「違う! そうじゃない! 違ぇ! 」

雲龍「? 」

提督「くうぅっ! このリビドー如何にすべきか! 」

雲龍「うん? 」

高雄「捨て去ってしまうべきでは。……私のスカートを見つめるのはやめていただけますか」


< 終わり無き戯れ言タイム >







提督「まぁ、雑なボケだったんだけどな」

雲龍「ボケにしないでツッコ……突っ込みにしてもいいのよ? 」

提督「雰囲気が雑過ぎるから嫌だ」

高雄「はぁ。何でも良いのでまともに仕事を再開していただけませんか」

提督「だるい」

雲龍「そうね」

愛宕「本当ねぇ~」

高雄「あのね……あなたもこの空間に紅茶と茶菓子なんて持ってこないでくれる? 」


< もう話なんてどうでもいいし全部すっ飛ばして結論を >







龍田「いい夫婦の日の前日が街コンの日って笑っちゃうわよねぇ~」

扶桑「またあなたはそうやって喧嘩を売るようなこと宣う」

龍田「前段階って設定がもう確実に笑わせにきてると思うわぁ」

扶桑「それならいい夫婦の日に前段階があるとして何がいいのよ」

龍田「恋人の日とか縁結びの日じゃない? 」

山城「で、いい夫婦の日の翌日が悪い夫婦の日で更に翌日が離婚の日なのね」

龍田「そうそう」

扶桑「はぁ。…………取り敢えず私の可愛い妹はいつこの世から消え去ってしまったのかおしえてくれる? 」


< 慣れと諦めの螺旋構造的なアレですたぶん >







龍田「それは当然あの人にイかれた瞬間でしょう? 」

山城「それまでの私を殺されたと見るなら、そうね」

扶桑「そう…………最近加速度的に酷くなってきた理由を知りたい、ということだったのだけれど」


< 聞きたい? >







提督「女の子の身体を何だと思っているんだ! ……って男の俺が叫んだ理由聞きたい? 」

高雄「……結構です」


< 言いたい >







雲龍「でも赤く腫れ上がるまで抓り上げて爪を立てるのって中々クるのよ? 」

提督「そんな生半可なレベルじゃなかったと思うが」

高雄「……どこを、とは訊きませんけど直るんですかそれ」

提督「治るんだよ。目の前で治すところ見せられたからキレたんだ」

高雄「えぇ……」


< 見たい? >







高雄「結構ですよ。やろうと思えば自分でできますからね」

雲龍「……そう」

提督「そういうことじゃねぇだろう……おい会話を面倒臭がるな高雄」


< 逆よりはまだマシかな >







Littorio「vino味の血液……なんとかなりませんか? 」

明石「なるわけ無いでしょどうしたんですお姉さん」

Roma「言うまでもなく悪酔いしてるだけよ。
さっきまで噛み跡がどうとかって話をしてたんだけど」

Littorio「あの人の首筋からvinoが流れてくれればいつまでも啜っているのに……あぁ……」

明石「えぇ……」


< 悩んでしまった時点で答えは >







Pola『vinoなら血の味でも喜んで~』






Littorio「なんて言いそうよね」

Roma「一応あの子舌と好みは物凄くまともだった筈だけれど」

Littorio「本当に? 案外と途中で楽しみ始めると思わない? 」

Roma「さすがにそれは……うぅん……? 」


< すぐに壊れたとかなんとか言わないだけで十分 >







伊13「リマインダー……? 」

漣「君はお婆ちゃんか何かなの? スマホ持たされて二年くらいだよね? 」

伊13「だって、使わない機能は……分からない」

漣「使わないなら知らなくてもいいじゃん」

伊13「でも……ほら、置いていかれたく、ないし」

漣「まぁ、知りたいならおしえるけど……本当さ、ちょっと頑張り屋の微笑ましいお婆ちゃんみたいだよね君」


< 全部酔いで言い訳して良い >







山城「ふぅ……足が笑わせられて腹筋が攣るくらいイかされるともうどうでもよくなりますよね」

扶桑「その場ではいいけれど姉とお風呂に入っているときはどうでもよくならないでほしいわ」

山城「いいじゃないですか。同じ男に嬲られて堕とされて幸せにさせられた者同士でしょう? 」

扶桑「だとしても、よ。……この後同衾する予定でベッドメイクまでしておいてそんなこと宣わないでほしいわ」


< プレイでは御座いませんが >







山城「えーとですね、姉さまって私があの人の話をしたり品の無い話をすると」

扶桑「……ええ」

山城「とても悲しそうな、羨ましそうな、綯交ぜの胸がキュっとする佳い顔をするんです」

扶桑「…………は? 」


ヤンバルクイナってどうも音が良過ぎて頭から離れない単語だと思うんですよね

ありがとうございました


< ごりっぷく >






伊13「いい……瞳の……日」

伊14「まーそーだね」

伊13「何故、誰も、構ってくれない、の? 」

伊14「そーいう構ってちゃんオーラ出してるからじゃない? 」

伊13「…………」

伊14「……あ、チューでもしようか? 」

伊13「…………寝る」

伊14「ちょいちょいちょーい? 」


< 通りがかった >







提督「んー……」

伊13「…………」

提督「…………」

伊13「…………」

提督「…………」

伊13「…………何も、言って、くれないんですか? 」

提督「? ヒトミはいつもいい子だろう? 」

伊13「だからこそ、今日くらい、悪い子、に……? 」

提督「してあげない。お前はいつもヒトミでいいと思うよ俺は」

伊13「…………」

提督「うん? 」

伊13「…………」

提督「あ、そうだ、はい」

伊13「はい? 」

提督「フェイスタオル。何も無いときの早寝早起きと手入れは基本だぜ? 」

伊13「…………」

提督「…………」

伊13「…………寝、ます」

提督「どうぞ、また明日」

伊14「……この扱いの差よ……ヨヨヨ」


< 背を押すということ >






提督「で? 」

伊14「うん? 」

提督「構ってあげたの? 」

伊14「そりゃあもううんざりする程。構ってちゃんが嫌になる程」

提督「じゃあいいじゃん。ヒトミはそういうこと分からない子じゃないよ」

伊14「そのクセ憎まれ口叩いたり無視しやがるんですよー」

提督「いい関係ってことよ。俺に兄弟姉妹はいないけどさ」

伊14「そう? ……それ、何? 」

提督「フェイスタオル。今なら無料だけど明日から十万くらいにするよ」

伊14「姉貴とお揃いのタオル? 」

提督「ヒトミとお揃いのタオル」

伊14「そ……」

提督「……? 」

伊14「……貰いますよそりゃあ」


漸く、というか目標のスレッド消費までいけるかな、というか

ありがとうございました


< 今日も今日とて >







伊14「はい! 皆さんお待ちかねの! 」

伊13「お待ち、かねの……? 」

伊14「いいイヨの日です! 」

提督「つまり今日は静かにゆっくり生活してくれるわけか、素晴らしいな」

伊14「違う! なんでイヨが遠慮しなきゃいけないの? 」

提督「普段遠慮してない自覚はあんのかお前」

伊14「ほえ? 」

提督「こいつ……」

伊13「イヨちゃん……救えない、アホだから」

伊14「ひどいっ」

提督「まったくだな。……朝食から天城が驚愕して加賀が冷たい目で見る中よく一本開けたなとは思うよ、マジで」


< 疑惑 >







伊14「えー、だって今日は大概のことが許される日でしょ? 」

提督「んなことあるか。そもそも糖尿病患者真っ青な食生活許してる時点で普段から甘過ぎる程に許してやってるだろうが」

伊14「このレベルの美少女に糖尿病とか巫山戯たこと宣うのやめてくれない? 」

伊13「でも……イヨ、ちゃんのアレ……甘そう」

提督「は? 」

伊14「えっ? 」

伊13「え……いっ、いや……別に、知ら、ないけど? 見たことも、無いし……? 無いよ? 」


< いつも通りの調和 >







伊14「悲しいよ……姉貴が妹の小水舐め啜って悦に浸る変態女だったなんて」

伊13「あのね……」

伊14「被虐とかマゾとか屈辱とかですらないなんて……嗚呼……」

伊13「……張っ倒し、たい」

雲龍「ふむ…………ね? 」

提督「……何を想像したかも同意を求められたかも聞きたくないんだが」


< 板東なんちゃらさんでも童子蛋はキツいと思うの >








提督「つーか実際甘いのかアレって」

伊14「知らないよそんなの」

伊13「……」

叢雲「ソースは忘れたけど3.500年くらい前のエジプトでは既に糖尿病患者の尿を実際に甘いって表現してるわよ」

阿賀野「大陸には実際に童子蛋もあるし桃娘の都市伝説もあるしね」

雲龍「呼気もアセトンとかっていう成分で甘みみたいなのを測定する研究が進んでるらしいわよ? 」

提督「なるほど」

伊13「……へぇ」

阿賀野「よし! 取り敢えず出してみよっか? 」

伊14「……は? 」


ありがとうございました


< それはもう盛大に >






雲龍「加賀さん」

天城「加賀さん」

赤城「ふふ……加賀さん? 」

加賀「……………………」






提督「人間の顔ってこのレベルの感動を表現できるんだな」

愛宕「表情筋って凄いわねぇ」

高雄「普段の加賀さんがあるからかもしれませんが……そうね」

龍田「拝み倒して誕生日当日に祝わせてほしいなんて言われたら普通ハードルは最高レベルなのにねぇ~」

山城「主役が俯いて前向けなくなるなんて初めて見たわ」

扶桑「久々に物凄く気分が良くなる出来事ね。…………肉欲は置いといて」


< 前座というよりは、後座? >






提督「でもさ」

阿賀野「うん? 」

提督「この流れで明日デート行く俺は何をすればいいと思う? 」

阿賀野「あー……」

提督「内臓抉り出してそれで料理でもすればいいのかな? 」

能代「あなたも今日の為に協力してたでしょうが。……それにしても加賀さん、食べますね」


ありがとうございました


< 無いものは壊せない的なあれ >







提督「熟年離婚って何歳からを言うんだろうな」

叢雲「さぁ。イメージ的には退職後くらいの年齢層ね」

漣「テキトーにググったら結婚二十年以上か五十歳越えてる夫婦の離婚みたいっすよ」

叢雲「私が思ってたよりは若いわね」

提督「ってことは俺、したところで熟年離婚ではないのか」

叢雲「まず結婚してないでしょう」

漣「一生できなさそうだしー? ご主人様程周りに沢山女がいて離婚と縁が無い人もいませんなー」

提督「…………」


< 本日の失言 >







提督「エルフってそんないいものか」

漣「そりゃあご主人様とか叢雲ちゃんが好きな作品に出てくるエルフはアレかもしれねーですけども」

江風「そンな魅力的なもンかね。大概のエルフってビジュアル的にちょっと細めの愛宕さンみた……、っ!
何その獲物見つけたみたいな顔ォ! 」


< だからそういうことじゃない >







漣「さて、江風は愛宕さんの教育的指導を受けるので叢雲ちゃん追加で」

叢雲「そもそも私現代モノの方が好きだしエルフってあんまり見ないんだけど」

漣「『指輪物語』とかに出てくるんでしょ? 」

提督「や、トールキン的なエルフは好きだぜ? 強い」

漣「強いってあんた……もっとこうなんかあるでしょ」

提督「あと超長寿だな。人類の黎明から衰退と興亡、ガチの衰退と滅亡まで見て下手したら次のも見られるぞ」

漣「取り敢えずエロいでしょ? それにエロいししかもエロいし、あ! あとエロいですよ? 」

提督「んな俺が全部それで釣れると思ったら大間違いだぞ間抜け」

叢雲「そうね。…………天真爛漫だったり天然で抜けてる女なんて好みじゃなさそうだし」


< 耳を扱くって考えた人天才だと思うの >







提督「つーかおっぱいデカくて金髪がいいならそういう人間にすりゃあいいんじゃねぇの」

漣「や、てーとくかっかも思いません? 長命で人外の女の子とキャッキャウフフしたいって」

提督「言いたかないが俺は現在進行形だからな」

Littorio「聞いた話ですけれどね、あの長い耳は良い性感帯みたいですよ」

提督「ほう……? 」

叢雲「……馬ッ鹿じゃないの? 」


< 実際に存在したとして >







愛宕「つまり明石に頼んで長耳を取り付ければいいのね? 」

明石「や、そんなのできるわけ。あ、それはそのまま工廠の似たようなの積んでるところに」

江風「……うぃーっす」

提督「教育的指導は段ボール運びか」

愛宕「丁度明石に用あって部屋行こうとしてたのよねー」

明石「別に私一人でもなんとかなりますけど。……エルフ耳って」

提督「うん」

明石「あれ、腕枕したときに凄い形の痕付きそうですよね」

提督「あとふっつーに折れたりしそうだよな。柔道とかたぶんできねぇわ」

愛宕「振り返ったら隣の人にぶつかりそうかも」

叢雲「弓もよく躊躇い無く引けるわよね」

漣「はいはい。……よくもまぁこんな中二病拗らせたようなのばっか揃いましたよね、本当」


< 特に興味も無くいたヒト >






提督「あ、でもさ」

叢雲「ん? 」

提督「映画だとガラドリエルってケイト・ブランシェットなんだよな」

叢雲「そうだったかしら」

漣「男のエルフもオーランド・ブルームだったりしますしねー」

提督「エルフが皆あれなら世の中はちょっと平和になるな」

叢雲「まぁ……」

漣「そっすね」

高雄「はぁ。……海風さん大分遅いですね。アウターがどうのって言ってましたけど」


< James Tiptree Jr. >







龍田「で、行ったと」

高雄「朝からデート前に漫才なんてよくできますよね」

漣「あの自然体見てるととても不義理な関係築きまくってるとは思いませんよねー」

高雄「その辺りはもう慣れました」

龍田「もう見なくて済むたったひとつの冴えたやりかたがあるけど? 」

高雄「私、そんなSFは好きではありませんので」

龍田「宗旨替えしたらおしえてね? 」

高雄「はいはい」

漣「漫才第二部完、と。……どこがおもしろポイントだったか知らないけど」


< 病原 >







粘つく口内が不快感として脳を侵食する

そう、脳だ

脳、というものの機序なんて知らないけれど

たぶん、いやきっと、脳だ

そこが、私を私たらしめる、癌なのだろう






天城「これが姉様の朝一日記です」

瑞穂「えぇ……」


< 書かない、という日記 >







雲龍「まぁ、嘘なのだけれどね」

瑞穂「それは……そうでしょう」

天城「もっとエグいこと書いてそうですが」

雲龍「普通よ、普通。……ヤった日の朝は基本書けないからある意味セックス日記ではあるけれど」


< 寝るまでが誕生日 >







海風「……ね」

提督「うん? 」

海風「キス……してください」

提督「直截な。……頬でいい? 」

海風「んーん」

提督「おでこ? 」

海風「だーめ」

提督「手? 」

海風「それは明日の朝、かな? ……舌、要らないから。触れるだけ、優しさ、分けていただけないと、寝れません」


そのうち改二案件も出したいところですね……
いつになるのかは分かりませんが

ありがとうございました


< 年越しまであと一月と少し >







加賀「今日は二十八日ね」

雲龍「ええ」

加賀「つまり……分かるわね? 」

雲龍「心得ました」

天城「茹でるくらいはお手伝いしましよう」

江風「うぇーい待て待て待て……まるで意味が分からないンだけど」


< 語源には諸説御座いますが >







加賀「二十八日なのだから二八と連想してあとはお蕎麦でしょう? 」

江風「やー、江風も二八蕎麦のくだりは雑学大好きおじさンの所為で知ってるけど無理だろ予想」

雲龍「慣れれば然程」

龍田「十六文程の価値も無さそうな以心伝心ねぇ~」


< 心にきました >







扶桑「加賀さんって定期的に雲龍姉妹と早朝から弓を引きに行くみたいだけれど」

山城「構いたがりで構ってちゃんの寂しがり屋なんですよ、あのヒト」

扶桑「よく考えると後輩を連れて自分の得意なものを押し付けるって典型的な面倒臭い先輩よね」

加賀「…………」

雲龍「あの……そんな落ち込んだ顔されても。嫌がっているわけでは」

天城「強引な割に何故変なところでナイーヴなんですか……」


< 相部屋って悪いものでもないですけどね >







提督「えー、皆さん、当警備府も世の中の潮流に押され

叢雲「長い。早く言って」

提督「助かる。……各人個室が宛てがわれることとなりました、以上」

愛宕「はーいはいしつもーん」

提督「愛宕大尉、どうぞ」

愛宕「それは努力義務であって強制ではないのでしょーか? 」

提督「基本的にこちら側としては完遂すべき項目だが……特に希望すればお互いの同意の元同室も可とする」

高雄「ではそのままで」

山城「当然」

瑞穂「当然じゃないですか」

涼月「そうですね」

提督「だろうと思った。……愛宕と叢雲意外誰もまともに聞いてねぇってどういうことだよ」


< お写真一枚どうですか? >







初月「最近で一番の出来だな」

松風「絵画かな? 」

旗風「保険のCMカットで使われてそう」

涼月「いっそマッチングアプリの広告とか」

涼風「ちょっとぼかし入れて鼻から上トリミングすれば官能小説の表紙もいけるな」

雲龍「あのね……私が猫抱いて微笑んでるだけでしょうが」


< ふらっとぷかっと >







雲龍「あら……」

提督「んー……喫煙所に何か用? 」

雲龍「あなたの顔が見たくなって」

提督「やっすい口説き文句みたいだな」

雲龍「やっすい女ですもの」

提督「俺はそんなにやっすいつもり無いんだけど……一本喫む? 」


< 紫煙香る窓辺でくだらない毎日を >







雲龍「よく考えると上官と飲むお酒が美味しいって意味分からないわね」

提督「確かに。お前ら頭おかしいな」

雲龍「私はほら、部下であり愛人だからノーカン」

提督「とか言いつつ俺がいないところで、とか」

雲龍「あなたがいないところであなたの話をしているのは間違ってないけれど」

提督「フ-……」

雲龍「……はふ、寒い」

提督「寄っ……煙草臭いぞ」

雲龍「愛人って煙草の臭い染み付けさせてからがスタートでしょう? 」

提督「意味分かんな……ふぅ」


< 実際どんな感じなのかな >







提督「フジヤーマハラキーリゲイーシャ……」

Littorio「文化的なステレオ観を言い出して何です。喧嘩でも売っているのですか? 」

提督「や、未だにこんな感じなのかなって我が国は。特に嫌味とかではない」

Littorio「今ならワショークアニーメフジヤーマくらいでは」

漣「AnimeHentaiBukkakeじゃないです? 」

提督「それはお前……さっすがに自分の国がそうだと虚しいだろう」

Littorio「ウィルスマフィア借金なんて言われると確かに不愉快ですしね」

提督「それはまた別の……いや、別にいいんだけどさ」


実際にはまともに最近のエルフ事情がよく分かりません
なんとはなしにステレオタイプな感じはそんなものかな、と

ありがとうございました


< いっそもう襦袢とかで >







愛宕「新婚初夜って何着ていればいいのかしら」

高雄「え……うん? 」

愛宕「中々難しいでしょう? これだけ乱れたことやってて今更何を、って」

高雄「そうね……普通でいいんじゃないの? 」

愛宕「パジャマで? 」

高雄「パジャマで」

愛宕「でもやっぱり特別にしたいじゃない?
私たちにとって婚姻届を提出した夜って普通の何倍も凄い障害乗り越えてるのよ? 」

高雄「そうだけど…………んんっ? 」

愛宕「まぁ、無難に新しいネグリジェでも下ろ……迷宮に誘い込んじゃったわねぇ~」


< 迷宮を抜けた先に >







高雄「惚れた方が負け理論の通りだとすれば」

提督「うん? 」

高雄「あなたは生涯で一体どれだけ勝ち越しているのでしょうね」

提督「え、えーっと? 高雄さん……? 」


< 分からセックス! >







愛宕「先に惚れて負けたかに見えても結局下半身で分からせるから実質全勝ね」

高雄「なるほど。つまり何勝ですか? 」

提督「そういう話なら分か……や、言うわけ無いでしょなんなのお姉さんたち」


< 幸せの迷宮は年中無休で御座います >






高雄「だっておかしいでしょう? 限り無く有り得ない日の為に悩まされているんですよこっちは」

提督「はい? 」

愛宕「今更初夜に何着ればいいのか分からない、って」

提督「なる、ほど? ……高雄」

高雄「? 」

提督「俺、あの黒いネグリジェが好きだから」

高雄「心得ました」

提督「ん」

愛宕「即行解決、っと。……ね、私は?私は? 私はどんな私でいればいいのー? 」


< なまあたたかいめー >






時雨「意外なことに金剛姉妹って喫煙者いないんだよね」

あきつ丸「意外という程でもないと思うが」

時雨「そう? 榛名さんなんてほっそい女煙草ふかしてマニキュア確認したりしてそうじゃない? 」

あきつ丸「謝るべきでありますよ。長女のアホさは兎も角あの姉妹程まとまな化け物もおるまい」

時雨「うーん……そうかなぁ。長女のアホさと同じくらい不思議なんだけど」

あきつ丸「長女のアホさと引き換えにまともさと容姿を授かったのかもしれん」

時雨「なるほどね。そう考えると長女のアホさは必要な犠牲だったんだ」

あきつ丸「あぁ。長女のア……あれで四人とも男の影も無いあたり恐ろしいことこの上無いでありますね」

時雨「うん」

金剛「ヘーイ! なんだか私の話が聞こえ……うん? 」


< 愛のある風景 >







霧島「長女のアホさは基本的に癒されることが多いですから」

金剛「ん? 霧島ぁ? 」

時雨「煙草とか興味無いの? 」

霧島「別に。副流煙であればそれなりに嗜んでいますし」

あきつ丸「悪いな」

霧島「あなただけの話でもありません。宴会ともなれば遠慮無しに吸うヒトも多いでしょうここ」

時雨「そうだね」

あきつ丸「喫煙者は頭が溶けている間抜けでありますからね」

時雨「アホの長女くらい? 」

あきつ丸「アホの長女より多少マシなくらい」

霧島「大湊のアレを考えれば下半身から垂れ流した分と合わせてトントンでしょうしね」

時雨「違いない」

金剛「…………いっそ煙草を始めたいくらい疎外感あるネー……」


< 女っていうやつは…… >







提督「すね毛が刺さって嫌だって言われたから剃ったらツルツルでキモいって言われたときはさすがにキレそうになったな」

愛宕「ごめんなさいね? ちょっと本気で気持ち悪かったから」

提督「正直に言えば何でも許されるってわけじゃねぇんだぞ」

愛宕「だって硬いのにツルツルで触り心地良いのに筋張ってて嫌だったんだもの」

提督「あのさぁ……」


< そんなことで、と笑わないで >







瑞穂「」

山城「? この子は何故固まっているんですか? 」

扶桑「明石にシャツの洗濯を断られてしまったそうよ」

山城「……はぁ? 」

瑞穂「」


< 思考停止中って実はある意味回転早いよね、グルグル >







山城「油まみれだろうがなんだろうが無理矢理にでも洗濯するのに」

龍田「ふふ……シャツの洗濯を断るってよっぽど汗だとかの臭いが気になるか」

山城「ええ」

龍田「たぶん浮気してるときなんじゃないかなぁ」

扶桑「……なるほど」

瑞穂「」


< だって気になったのだもの >







山城「いや、でも待ちなさいよ。どう考えても明石はあの人だとか雲龍と普通に寝るでしょう」

扶桑「まぁ……明石が今更浮気と認識してしまうことをしていて尚且つ隠さなければならないと感じる相手、
っていうのは怖いものよね確かに」

瑞穂「…………ええ」

龍田「あ、つまり私の蹴落とす相手が一人減ったってこと? 」

山城「それだと嬉しいわね」

扶桑「明石がどこぞの男だか女に落とされた、と。……どうなの? 」

明石「…………気付かれないように通り過ぎようと思ってたんですけど。
龍田さんたちがわざとスルーしたの分かりませんでした? 」


< 予定調和染みた結末 >






龍田「それで? 」

山城「どうせなら言い捨てて消えなさい」

扶桑「これでも女なのよ私たち」

瑞穂「明石、さん……? 」

明石「言いたくないくらい自分で洗いたかったんですけどねぇ……えぇっと」

龍田「わくわく」

明石「はぁ。…………廊下で弄られて濡れちゃっただけですよ。
さすがにまだ瑞穂さんにあの人と盛った後の処理なんてさせたこと無いんですからね私」


< 久々に聴いたら結構良かったんです >







雲龍「ほんのり香るレモンの味でオシャレ~♪ 」

山城「……何? この歌」

漣「『黒毛和牛上塩タン焼680円』」

Littorio「タイトルは兎も角良い雰囲気の歌ですよね」

叢雲「いい肉の日だからでしょ。歌ってる本人は殆ど食べてないけど」

天城「加賀さんと赤城さんに絡まれて逃げられなくなったあの人に贈る想いですね」

江風「もっと良い肉食ってンじゃン? 」

海風「そういうことじゃないでしょ……」

雲龍「だぁいすきよ あなたと1つになれる事は 刻まれてく 愛の遊戯……お味はいかが♪ 」


< 宴は続く >






提督「いい肉の日だからって肉食わなきゃならない理由は」

加賀「あら、釣った魚にも餌は必要なのよ? 」

提督「肉食魚か。……赤城を釣ったつもりは無いんだが」

赤城「こんなに自由に食べていられる環境を用意していただいているのです。釣られていますよ」

提督「あ、そう……能代ー、こいつらデカいの食わせても駄目だ。ステーキ以外のやつ持ってきて」

能代「はーい! 」

阿賀野「はぁ……運動と焼肉が一緒にできるって斬しーん……」


えっ、今って異世界転生がテンプレじゃないんですか?
あっちからこっちに来るのが主流?マジ?
と、こんな感じに>>1は全く世の中に着いていけてないです、はい

ありがとうございました



主流は異世界転生系だけど、変化球として異世界からやって来たエルフ(♀)とか異世界帰りのクリア後勇者とかの話も結構あってね

異世界転生した太宰治が魔王になって云々ってやつがあるのをを知ったときはさすがに絶句したあと呆れたが

まあまだ存命してる芸人であるクロちゃんすら異世界転生させられる時代だからな...


>>972 >>973 みたいな >






漣「みたいな」

明石「もうそれ大体今の世の中ですよね。私たちにエルフ的な聖性があるかは知りませんけど」

提督「お前らが異世界からやってくんのか」

叢雲「最初は物凄く喜ばれてもてなされて最終的に都合の良い道具扱いされそうね」

涼風「へへっ、されそうじゃなくてされてるの間違いだろ」

漣「そだねー。……もう最初の話の原型無い気がするけど何の話ししてたんだっけ? 」


< 帰ってきて力を失っていたとしても >







明石「でも異世界クリアして普通帰ってきます? 」

提督「家族とか友達には会いたくなるものだろう」

漣「例の芸人さんでも? 」

提督「件の芸人でも。大体はね、一人くらいは会いたくて堪らなくなるやつがいるものなんだよ人間って」

Littorio「まるでLittorioたちが人間じゃないみたいな言い方ですね」

提督「え……」

明石「うーん……」

提督「…………すまん」

Littorio「いえ、別に悪意があるわけでは……うぅん? 」


< お外は真っ暗になりまして >







明石「ひぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ……! 」

瑞穂「待っってぇぇぇぇ! 抱っこぉぉぉぉぉぉぉぉっ! 」

提督「」

高雄「」

瑞穂「明ぁぁぁぁ石ぃぃぃぃさぁぁぁぁぁぁぁぁんっ! 」

提督「」

高雄「」

加賀「…………ごめんなさい、飲ませて愚痴を聞いていたら興奮してしまって」


< 基本から応用へ >







提督「いや、あの……えぇ……」

高雄「……あの状態でしっかりめに走れるあたりがもう」

加賀「すっかりここに染まった証拠ね」

提督「仕事一段落してすぐあれ見せられるやつの気持ちになってほしいな」

高雄「まったくです。お行儀良く座って待っていてほしいとまでは言いませんけど」

加賀「瑞穂以外は基本的に椅子についているわ」

提督「そうか。取り敢えず俺と高雄は倉庫から酒持ってくるけど……何か欲しい? 」

加賀「果実酒が飲みたいです。……食事は用意していますので」

提督「あぁ、頼む」

高雄「お願いします。……基本的に、椅子に、ついている? 」


< 第二部、完! >







提督「想像したくねぇなぁ……」

高雄「ふふ……そう言っていつも楽しそうじゃないですか」

提督「そりゃまぁ、ね」

高雄「ここだけは理想郷だと思います、私」

提督「ん? 酒飲む前から酔ってるのかい? 」

高雄「常に酔っていますとも。こんなにも幸せで、穏やかで、楽しいから」

提督「そ……」

高雄「嗚呼……いえ、変に感傷的なのかもしれません。疲れたかも」

提督「飲んで食べて騒いで、寝よう。……また、明日は来るんだから」


< 第三部、序 >






江風「ぉ、げぇ……」

山城「他愛無い……もっとしゃんとしなさい」

龍田「ふふふふ……ふふ、あらぁ? 」

愛宕「酔ったフリして私のグラスをスピリタスに代えるのやめてくれる? 」

天城「龍田さんはなんてもの飲んでいるん……あぁ、ありがとうございます」

旗風「飲むんだ……それ、飲むんですね」

初月「」





高雄「…………はぁ」

提督「…………感傷を返してほしいところだな、まったく。異世界でもなんでも逃げてぇよ俺は」


< 年末まであと一月なのでこう、フライング年忘れ的な >







提督「何故我が孤高の臣こと初月くんは寝落ちしているのかね」

涼月「こう……無謀にも涼風ちゃんとショットグラスで飲み比べというか、ゲームを」

提督「アホかな? 」

涼風「アホだよなー。あたいがたった十杯で死ぬやわな肝臓してるわけないじゃん? 」

提督「くっっっっさっ、酒くっっっっさお前なんなんだよもうちょっと酔えよおかしいだろ女の子」

涼風「酔ってるってー。ふへへ、抱っこして飲ませてー♪ 」

提督「お、おおう……」

涼月「すみません、海風ちゃん潰して江風ちゃんも死に掛けにするくらい飲んでて」

高雄「……涼風さんでも酔うんですね。警戒だとかって意味で」


< 修羅道越えて >







涼風「そこはほら、あたいがここまで立場捨てられるくらい馴染んだってことに、さ? 」

提督「それだけで感動できる程俺はお前のこと信用しちゃいないけどな」

涼風「ひっでーこと言いやがる。……あのさ」

提督「あん? 」

涼風「マジに吐きそうなんだけど、いい? 」

提督「いいわけ無ぇだろう馬鹿やめろ能代ー! バケツかゴミ箱持って来ーい! 」

涼風「悪い……能代さ、んも、潰した」

提督「」


< 雰囲気酔いということにしてください >






涼風「まぁ、冗談なんだけどなー」

提督「マジかよ」

涼風「こんなに浮かれてハメ外すくらい警戒解いてるのは本当だぜ? 」

提督「はいはい。……俺にも注いで」

高雄「既に」

提督「ん、ありがと。……こっち」

高雄「ん……横、失礼しますね」

涼風「ん、あぁ……いいけど、あのさ」

提督「うん? 」

高雄「はい? 」

涼風「流れで本当に提督の膝に乗って絡んでるんだけどスルーなの? 」

提督「? 」

高雄「? 」

涼風「……はぁ? 」


太宰治のはちょっと興味有りますね……

そろそろ次です
ありがとうございました


< May the Force be with us >







提督「David Prowse 死去」

明石「また一人、って感じですねぇ」

漣「何とも言えませんねー」

提督「うぅん……」

明石「……」

漣「……」

提督「…………ベイダー卿がウクライナで大統領選出馬しようとしたって知ってた? 」

明石「パチモンでしょ? 」

漣「しかも選管に拒否されてましたよね。……オリジナル三部作でも観ます? 」


< 待ち人来たりて >







提督「これはこれは、我が大親友殿では御座らんか」

「おう来てやったぞ。取り敢えずボウモアでも持ってこい」

提督「お前の土産と交換だな」

「悪い話と酒を交換したいとは遂にマゾに転向か? 」

提督「吐かせ。救えないマゾは省内のアホ共相手に神経擦り減らすお前のことだろうが」

「嫁が必要以上に癒やしてくれるんでね。どうだ、一日くらい話し相手として貸してやろうか? 」

提督「嫌だよそんなの俺の方が幸せにしちゃうもん」

「ばーか。……で、酒は? 」

提督「ばーか」


< 同胞と書いて友と読むのです >







江風「本っっっっっっっっ当に珍しく客人楽しみにしてたな」

叢雲「今日来た海軍省の銀縁眼鏡と呉にいる気障ロン毛だけは特別なのよあいつ」

漣「竹馬の友ってやつっすねー。……って言ったことあるんだけどさ」

叢雲「ええ」

漣「あんなやつらは竹輪の友で十分だ、とか死ぬ程面白くないこと言われたよ」

叢雲「ふふ……ま、それくらいくだらないこと言える友達ってことね」

江風「なるほど。…………ホモホモしく見えたとか宣ってたら張っ倒されてたなこれ」


< シミュレーテッドリアリティ >







「ふんふん、つまり俺とお前の利害は一致するな? 」

提督「理想を元に語り合う限りは」

「それでいい。お前は女と自分を守れる」

提督「お前は一足飛びに次官にでもなるのか」

「馬鹿言え。手札にある反則全て使って軍務局長が限界だ。
それ以上は立場を維持できねぇよ」

提督「その手札に私めは含まれておりますのでしょうか未来の次官殿」

「それは当然で御座います海軍一の女衒にして未来の大将殿」

提督「ばーか。……大将になる前に退役したいから今でも真面目に軍人やってんだよ、俺は」


< 同じ顔をした他人として >






「まぁ……女衒ってぇのもあながち間違いじゃなくなるかもしれねぇからな」

提督「……通ったか」

「通った。寧ろ通らない理由をご教示願いたいね」

提督「ふぅ…………そうか」

「……あぁ」

提督「…………」

「…………」

提督「…………」

「…………」

提督「…………“ 艦娘の複製 ”が軌道に乗ったときに、さ」

「あん? 」

提督「“ 高雄ちゃん ”と“ 愛宕ちゃん ”を諦め切れるかな俺」

「当然。……んなこともできない間抜けに背中は預けられねぇよ、俺は」


< 執務室前通りつつ >







江風「……………………」

海風「……………………」

江風「……………………テートクって軍人相手にあんな屈託無い笑い方できるンだな」

伊13「怖い……」


< 飲み会って実際大事 >








提督「まぁ、それはそれでいいさ。……で? 」

「あん? 」

提督「飯食って酒飲んでく時間ぐらい確保してきたんだろう? 」

「当然。薄汚い肥やし方をできるのは現場と相場が決まってるからな。歓待してくれるんだろう? 」

提督「吐かせ。……どうする? 」

「何が」

提督「あいつらがいてもいいか? いない方がいいなら俺の寝室にご招待して差し上げるが」

「脅迫じゃねぇかクソ野郎。いいぜ、お前の女漏れ無く紹介しろ」

提督「まともに紹介したのは高雄と愛宕だけだったか」

「あぁ。加賀や叢雲に会ったことはあるけどな。……あと」

提督「ん? 」

「お前オススメの赤城とも俺オススメの涼風とも面識はあるぜ」

提督「あっそ。…………まぁ、取り敢えず……ん? 」

「デュポンで悪いな。クソゲルマンかぶれ」

提督「構わねぇよ。フ-……ほら灰皿」

「ダンケダンケ。……フゥ-……」

提督「…………」

「…………」

提督「…………お前がお前で安心した。まだ俺たちは終わってない」

「馬鹿たれ。あと一人、一番のくせものがいるだろうが……ふぅ」


< 三者三様+α >







初月「は? 」

瑞穂「瑞穂たちと同席する……? 」

高雄「会いたくないのならいなくてもいい、と。別に酌も挨拶も要らないそうです」

愛宕「面倒なこと抜きにするとね?
あの人の、親友なのよ。それだけ分かっていれば判断できる筈」

加賀「私は面識があるしいないわけにも」

叢雲「私と漣もそうね」

漣「あの人ご主人様その二みたいな感じだしまぁ別に」

涼風「…………会わなくていいんだな? 」

愛宕「サシで会う可能性が無いとは言ってないけどね~」

涼風「怖いこと言うんじゃねぇやい。……っても会わなかったらヤベぇ借りつくりそうだし……どうすっかなぁ」


< 混乱甚だしく >







赤城「こんばんは。いつも通り巫山戯たニヤケ面ですね」

「はいはいこんばんは。お前はいつも通り清廉潔白顔だな腹黒女」

提督「これで下手したら“ 艦娘 ”の皆さん人望ナンバーワンだからな」

「マジに巫山戯た話だ」

赤城「これも私の人徳ですかねぇ。やや、一回くらいお酌させてくださいな」






江風「これだけは分かる。ヤベぇ奴が来た」

山城「本気であれの親友って分かる瞬間ね」

龍田「衒い無くあれっていうのはねぇ……」

天城「あの……加賀さんが冷酒を心底美味しくて不味い泥水の様な顔で飲んでいるのですけれど……」


< 満足という定義からやり直そうか >







「さて、お近付きの証に何をお捧げすればよろしいので? 」

赤城「さぁ? ご自分でお考えになっては」

提督「カルティエのブレスレットでも奉ればいいんじゃねぇの」

赤城「ご冗談を。それは奥様に贈ったものでしょう」

提督「婚約でな」

「若気の至りだ。……式でスピーチしやがったこいつは兎も角何故お前が知っている」

提督「てめぇが頼んできたんだろうが馬鹿」

赤城「この人がおしえてくれて、というのは冗談ですけれど……唐突ですが恩を売っても? 」

「寄越せ。でき得る限り高値で買い取ってやる」

赤城「それはそれは。……あなたの直属にいる……本名は申しませんがKさん、陸塗れです。証拠はこちらに」

「ん……俺の直属、っていう表現ならKは一人しかいねぇんだが」

提督「あ、そいつあきつちゃんの二人目の上官ぶっ殺した奴だわ。間接的にだけど」

「クッソ面倒臭ぇやつなのかあいつ。……何がいい? 」

赤城「お魚で」

「分かった。年始は楽しみにしてな。……おい」

提督「あ? 」

「こいつ今すぐ海の底沈めた方が良くね? あとお前はもっと早くおしえろボケ」

提督「やれるもんならな。なぁ? 」

赤城「沈められて差し上げますとも。……私を一瞬でも満足させてくれるのなら、ね」


< またいつか会いに来る >






「じゃ、またな」

提督「あぁ。次は息子か娘の結婚式で頼む」

「呼ぶと思ってんのか」

提督「呼べよ。呼ばれなかったら俺は大湊破壊して泣くからな」

「クソが。呼ばない選択肢を選びたくなること言いやがる」

提督「ま、お前の子供に任せる。……ん」

高雄「どうぞ」

愛宕「金髪好きですか? 」

「どうも。好きだよ。……これは? 」

提督「玉手箱二つ」

「最後までいつも通り巫山戯やがる。…………__」

提督「はぁ。……悪い」

高雄「はい」

愛宕「駱駝になりまーす」

「聞かせるなってことなんだがな。……“ 艦娘の複製 ”は」

提督「あぁ」

「“ 臣民の皆様が安定性を確認する ”必要も無い。要員は幾らでも手配可能だ」

提督「素晴らしいね我が国は。……とっとと帰れフランス被れ」

「言われなくとも。…………火だけ、呉れない? 」


相変わらず低速ですがまたお付き合いいただければ幸いです。
ありがとうございました

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【艦これ】提督「俺と……愛宕と高雄」
【艦これ】提督「俺と……愛宕と高雄」 - SSまとめ速報
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< 何処か、風吹く >








蒼龍「私は、赤城さんの、影です」

赤城「そうですね」

蒼龍「あなたが聖人君子を纏っているなら、
私はどこにでもいる女の子を纏っているだけの違いだけど」

赤城「ええ」

蒼龍「ただ、目指すところが同じだから、共にいなくてもいいと信じて進める」

赤城「同じだといいですけどね」

蒼龍「信じてなきゃ。私か赤城さんが終わればそのときに答え合わせです」

赤城「そうね」

蒼龍「もしそのとき間違っていたのが赤城さんなら」

赤城「はい。……私のアフターケアなんて自分が一番したくないことさせてますから、報いは甘んじて受けますとも」

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