【艦これ】提督「俺と、高雄と愛宕」 (1000)


< しかいない >






提督「とかいう去年まで」

愛宕「一昨年までじゃない? 」

高雄「そもそも三人しかいなかった期間なんて然程でも」

愛宕「この人的に三人ってことよね」

高雄「つまりヤれる女が、と」

愛宕「そういうこと」

提督「……」

愛宕「ん? 」

高雄「反論できるとでも? 」

提督「…………ま、仲がいい、をそういう言い方するのも有りっちゃありかな、認めないけど」



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< ある要港部 >






提督……北海道出身のウイスキー教スコッチ会ニッカ派。好きな色は赤、白、黒、水色

高雄……指輪持ち。ワインは赤派。チェスが得意

愛宕……指輪持ち。鰹のたたきが好き。自称享楽主義者

明石……技術者。指輪を始めとした諸所の問題の発生源。好きな酒はカルヴァドス

加賀……ワク。最近の悩みは赤城に会えないことと仔猫が懐かないこと

雲龍……被虐主義者。最近つまみづくりがトレンド。割とワク気味

天城……和をこよなく愛する空母。酒全般を飲み干す勢いを持つ。

Littorio……享楽主義者に見えそうで見えない。割と天然で部屋は混沌としている

瑞穂……基地No.1お淑やか。酒は好き、他は割とその時々

叢雲……強い。ハートも実力、それから酒にも。日本酒とウイスキーが好き

漣……好きなものは自由とゲーム。洋酒派

海風……料理好き。カシスよりピーチ派

江風……スポーツ全般が好き。ビール派


< 横須賀鎮守府 >






金剛……紅茶党として珈琲党に対抗している。酒より紅茶

霧島……実は割と珈琲が好き。霧島なら赤派

龍田……自称敗北者。酒は楽しむ為に飲む物

時雨……自称運頼み女。焼酎を飲んでいて驚かれるのが悩み事

春雨……スタイルが気になる。お酒はあまり飲まない

浜風……スタイルが気になる。ウイスキー挑戦中

鈴谷……イマドキ、になりたがる。あまりカシスやピーチは好きではない

扶桑……不幸では無くなってきたような気がしている。妹が好き

山城……姉が好き。不幸は酒の肴

鹿島……多忙の極み。割と天真爛漫気味

若葉……甘いものが好き。屋上同盟

Graf Zeppelin……酒と煙草と珈琲と甘いものが手放せない。屋上同盟

Warspite……淑女たらんとする淑女の鏡。ウイスキー教徒であり半煙草。

赤城……酒より肴。しかし団子より花というくらいには文化的





あきつ丸……酒は酔う為に飲む物。別に嫌いではない。喫煙者


こちらでもよろしくお願いします

ありがとうございました


< なりよりもまずは年齢を思い出そう >






加賀「和服もいいかもしれないわね」

天城「是非に。……着付け、手伝いましょうか? 」

加賀「そうね。別にできないわけでもないけれど……お願いしましょうか」

天城「加賀さんの和服、楽しみです」






雲龍「七五三? 」

加賀「……そんな年齢に見える? 」

雲龍「見えるわけないでしょう」

加賀「……それはそれで腹立つわね」


< 自分を置ける棚は高い程いい >






高雄「今日の当番は私なのですが」

提督「あぁ」

高雄「何か食べたいものはありますか? 」

提督「天麩羅……まぁ、茄子天とうどんだな。濃い味だとなおいい」

高雄「ではそれで」

提督「ん」

漣「ご主人様さすがですね。そこでなんでもいいって言わないのはポイント高いですよ」

提督「実際なんでもいいけどな、大概好きなものつくってくれるし美味いし」

漣「炒飯とつまみくらいしかつくれないご主人様とは大違いですねー」

提督「馬っ鹿、スイーツもそこそこだぞ。……それにお前には言われたくねぇよ」



< まったく理不尽な >






提督「相変わらず美味いぞ」

高雄「どうも」

愛宕「照れたときに無表情になる、覚えておきなさい」

漣「覚える意味が……」

愛宕「あれで誰もいないところだと露骨に照れるのよ? そのギャップがいいの」

漣「もっと覚える意……睨まれてますよ」




< 最初から自分に >






雲龍「催眠術よ」

提督「催眠術か」

雲龍「この五円玉と糸で」

提督「ベタっつーかテンプレっつーか」

雲龍「私はだんだんヤりたくなーるヤりたくなー

提督「斬新か」


< ある種回りくどいけれどストレートな >






雲龍「でも自己暗示なんてポピュラーなものじゃない」

提督「いや、もうかかってるの知ってて自己暗示も何も無いだろう」

雲龍「それはまぁ、ご愛嬌」

提督「愛嬌ゼロじゃねぇか。……大体さ」

雲龍「ええ」

提督「そんなものに頼らないで俺をその気にさせろよ。それが女ってものだろう」

雲龍「……別に真面目にやってみたわけでもないけれど、そうね」

提督「……」

雲龍「……」

提督「……」

雲龍「……」

提督「……なぁ、その瓶取って」

雲龍「ん……」

提督「…………ラズベリーとレモン、どっちがいい? 」


あー、確かに忘れていたような
でもまぁ、これから直すのも微妙ですしどうしましょうかね

ありがとうございました



今んとこそんなに出張ってないし大丈夫じゃない?
逆手にとって龍田あたりにメタ発言させたら面白いかも

龍田「そういえばココの名簿から貴女の名前が漏れてたわねぇ。ま、ただのミスだろうけれど笑っちゃったわんww」
Aquila「そんな!?」


< 困った >







高雄「なんというか……失踪? 」

愛宕「完璧に連絡つかなくなったわねぇ」

高雄「……」

愛宕「……」

高雄「……」

愛宕「……まさか、加賀さんと逃げた、なんて考えてない? 」

高雄「それは……と言いたいところではありますが」


< 拘りが無いわけではない >






江風『鍋はいいなー、鍋は』

海風『もうなんか週一くらいで見てる気がするんだけど、鍋』

加賀『盛り付けが無いもの、手抜きってやつね』

漣『あ、今日の主役の割に鍋用意して消えてた人だ』

加賀『あなたね……』


< こんなことがあった >






愛宕『ご飯持ってきたわよー、雑す……無い』

漣『いやぁ、加賀さんいなくても無くなるものですねー』

愛宕『溶き卵も持ってきたのに』

天城『気付けば……お酒も無くなって』

愛宕『また用意するのも……うーん』

雲龍『少し頂戴、卵かけご飯くらいならまだできるわ』


< 当事者たち >






提督「なぁ」

加賀「なに? 」

提督「俺ら絶対失踪したとか逃げたとか思われてるよな」

加賀「そうね」

提督「……」

加賀「……」

提督「……まさか、スマホが落ちただけで壊れるとはなぁ」

加賀「それでも連絡の手段とかはいくらでも……いえ、まぁ、この状況嫌いではないですけど」


< 何は無くとも言ってみる >






提督『なぁ』

加賀『なに? 』

提督『髪、触らせてくれない? 』

加賀『は? 』

提督『今度でいいから、俺好みにセットしたい』

加賀『……今のは好みじゃない? 』

提督『加賀から見た俺が好みストレートではないだろう? 』

加賀『…………それは私があなたを好意的に見ている、っていう前提が無いと成り立たないわ』

提督『違うか? 』

加賀『違いませんが』

提督『違わないか』

加賀『はい』



< あの夜はもう遠い >







『痕、つけて』

『……ん? 』

『朝起きて、あなたと寝たことを感じたいから』

『……隣にいるだろう? 』

『馬鹿、そういうことじゃない』

『じゃあ? 』

『……』

『……』

『……』

『……』

『……ばか…………ぁ』



< これから >






提督「悪いな、誕生日に」

加賀「別に。私もスマホは置いてきましたから」

提督「そう、それだよな。何で? 」

加賀「あなたが言ったんでしょう。他人にこういうとき邪魔されたくない、と」

提督「まぁ、そうだが」

加賀「……」

提督「……」

加賀「……怒られると思う? 」

提督「たぶんな。……ま、帰るんならいいだろ、おそらくきっと」


ありがとうございました


< 背負った名 >






漣「気象現象って背負ってるって言えるのかな」

海風「さぁ……」

愛宕「もしかして私って結構重い? 」

天城「姉様も大概ですけれど……知名度的には愛宕さんの方が」






瑞穂「……あの」

提督「お前が文句無しに重いのは分かるな、うん」


< 意識してみると >






漣「うほほーい、やっぱふっかふかですよねーこの椅子」

提督「お前キャラどうなってるんだ」

漣「閣下の執務椅子がこうさせるのでありまーす」

加賀「あなたよくそう、なんでも触れるわね、椅子でもペンでも」

漣「はい? 」

提督「あ? 俺の私物が汚ぇとでも? 」

加賀「どこでヤってるかも分からないのに、ってことよ」

漣「えっ」

加賀「……」

漣「……」

提督「無言で立ち上がるんじゃねぇよ」


< 頻繁ではないのは確か >






提督「高雄は言う前につくってくれる」

Littorio「ええ」

提督「愛宕は気が向いたときに大量につくってくれる」

Littorio「覚えがあります」

提督「雲龍は自分のものを分けてくれる」

Littorio「はい」

提督「叢雲は頼むとつくってくれる、ささっと」

Littorio「目に浮かびます」

提督「天城も頼むとつくってくれる、やたら手の込んだものを」

Littorio「彼女らしいです」

提督「加賀は……気付いたら食べてる、俺のも」






加賀「……私だって頼まれればつくりますよ、つまみくらい」


< 理由は >






高雄「まぁ、なんとなく分かりますし。物足りなさそうな感じとか」

愛宕「あれで割と自分でつくっちゃうから気が向いたときくらいで丁度いいのよ」

雲龍「沢山つくるのは面倒だし私そんなに食べないもの」

天城「食べていただくなら本気で、それだけです」

加賀「全員分かる話ね。……あなたは? 」

叢雲「私? まぁ、好みが似てるから適当でいいやってのがあるし」

加賀「ええ」

叢雲「こう……自分の手の中にあるって気がしない? 自分のつくったものを口に入れさせるって」

加賀「…………」



< 人は皆ピースのようなものだとすれば >






高雄「一途であればいいとは思うけれど……でも他のことは何も見なくて隙が皆無で、
老いず、死を超越していて私のしてほしいことをなんでも分かってくれる、
そんなあの人は少しつまらないと思いますよ」

加賀「……」

愛宕「……」

漣「……まぁ、理由とか意味は違うかもしれないけど、分かるかな、漣にも」


< 上手の縦どうでもいい >






雲龍「大体ね、歌なんて決められた音階に沿って声を出して適当に情感を込めればいいのよ」

天城「……同意したいのですが」

漣「できませんねぇ……色々と」


< 可逆と不可逆の坩堝からやってきたような人々 >






GZ「たとえ、といえばな」

赤城「ええ」

GZ「提督に会う前、Bismarckにどんな人物か訊いたんだ」

赤城「敵の情報は重要ですものね」

GZ「敵、と言うほどでも……まぁ、いい、そうしたらあれは」




『私が男で人間だったら、それを想像すればなんとかなるでしょうね』




赤城「それはまた……的確ですね」

GZ「あぁ。あのときはそんな馬鹿な話があるかと思ったものだが……世の中分からんな」


< 達観か無神経か逃避か >






山城「袖に裂け目が……不幸だわ」

WS「あなた、不幸不幸言ってる割には楽しそうね」

山城「そんなものでしょう、自分で言うのもなんだけれど」

WS「まぁ、そうかもね。あなた自分が可哀想だと思ったことはある? 」

山城「無いわね」

WS「無いの? 」

山城「無いけれど。どうして? 」

WS「……どうして、って言われても」


< 答え >






山城「扶桑姉さまの妹として生まれて生きていつか死ねるなんて、可哀想なわけが無いじゃない」

時雨「……君ならまぁ、そう言うと思ったよ」


< 不運くらいは認めるけどね >






時雨「あれ? でもそれならどうして不幸だなん……

扶桑「駄目よ」

時雨「いや、扶そ

扶桑「駄目なの」

時雨「別に今更キャラなん……分かったよ」


< 来年も、再来年も、きっとその次も >







鈴谷「ふぁーあ……ねっむー。結局騒いでただけじゃん? 麻雀で主役の身包み剥がすとか意味分かんないし」

鈴谷「……」

鈴谷「……」

鈴谷「……」

鈴谷「……」

鈴谷「……でも、そっか、誕生日ってなんでもない今日を迎えられたことを祝う日なんだ、きっと」


ありがとうございました


< 見たいか? そんな顔、と割り切れないのが男の子 >






高雄「…………Zzz」

提督「可愛い顔で寝ちゃってまぁ……あんな顔で啼いてたのに」

高雄「……ん…………Zzz」

提督「……ん? でも待てよ? 綺麗な笑顔も泣きそうな顔も蕩けて情欲塗れの顔もここでは見たことあるけど」

高雄「……Zzz」

提督「醜悪な程怒気に溢れた顔ってのは……む」



< 誰かの幸せよりも自分たちの不幸を想おう >






高雄「ん…………」

提督「おはよう、高雄」

高雄「はい、おはよう、ございます」

提督「……雨だ」

高雄「雨、ですか」

提督「涙雨、なんて言うこともあるけどさ、じゃあ、晴天なんていつまでも来ないんじゃないかな」

高雄「…………今日、今このとき、雨が降っているだけですよ、それだけです」

提督「そうか」

高雄「……」

提督「……」

高雄「……寒いです、抱き締めて、ください」

提督「……あぁ」



< 目はモニタを向いたままで >






漣「……………………」

叢雲「ふぁ…………寝た? 」

漣「寝てない」

叢雲「そろそろ駆り出される時期じゃない」

漣「他人の、もしくは他人の為でもない戦いにね」

叢雲「生存競争ではあるでしょ」

漣「それも誰かのだよ、漣たちは、人間がいなくたって、死なない。ご主人様がいなくたって、ね」

叢雲「……」

漣「……っし」

叢雲「…………寝なさいよ、そんな頭で起きていても楽しくないでしょう」

漣「そうだね」

叢雲「…………」

漣「…………」

叢雲「…………」

漣「…………おはよ、叢雲ちゃん」

叢雲「ええ」


< どっちも整理されているってのはまぁ考えにくいけれど >






天城「むぅ……」

提督「ん? メモ帳? 」

天城「どうも書き足し書き足ししていると混沌としたものになってよく分からなくなってしまいますね」

提督「そんなもんか」

天城「あなたはメモ帳を? 」

提督「重要なことは書けねぇし雑記みたいなものだけどな、ほら」

天城「はぁ。…………無駄に綺麗ですね」

提督「その代わり頭の中はぐちゃぐちゃだぞ。たぶん人間って頭かリアルかどっちかはそうなる」

天城「天城は頭の中も……何故そんなに強く頷くのです」

明石「だって……部屋が」


< 選んでみるのもまた >






提督「寒いな」

高雄「設定温度、上げましょうか? 」

提督「いや、いい。熱燗が欲しい」

高雄「分かりました。ホットコーヒーですね」

提督「……あぁ」

高雄「執務中ですよ。……それとも」

提督「ん? 」

高雄「……この身体、暖めてくれますか? 」

提督「仕事終わらないだろうそれ。……ココアな、最高に甘いやつ」

高雄「……はい」


< 意味の無い三択 >






雲龍「食う、寝る、遊ぶ……なるほど」

明石「雲龍さんが言うと全部同じ意味に聞こえますね……」



< 権力者が溺れるのは >






漣「女?酒? 金? 」

叢雲「全部でしょ」

高雄「……ある種、権力そのものに溺れていると言えるのかもしれませんけど」



< 顔か身体か性格か >






提督「全部」

Littorio「その中でもどれが、というお話なのですけど」

提督「全部」

Littorio「……」


< 天真爛漫な子は果たして >






雲龍「高雄の息子、愛宕の息子、天城の息子、加賀さんの息子、それから」

明石「? 」

雲龍「あなたならどの男の子に惹かれる? 自分以外で」

明石「…………どれもスペックと変なところだけ似そうですね」


< 真っ向から否定はできない哀しさ >






雲龍「身重での奉仕っていうのも中々趣があると思うのだけれど」

明石「知りませんよそんなの」

雲龍「普通に優しく、抱き締めてくれるのもいいけど、二重に気遣ってくれる姿もきっと……」

明石「……」

雲龍「……」

明石「……その先は無いんですかというか聞きたくもないですけどこの放置状態はどうすれば」


< 味見とはまた違うかな >







明石「まぁ、雲龍さんでも自分の息子を相手にしようとは思わないんですね。少し安心しました」

雲龍「? それはそもそも

明石「いや、やっぱいいです、顔だけで大体分かりましたから。もう何も聞きたくない、聞きたくないんですってば」


< 風に吹かれて時折揺れる >






提督「…………」

愛宕「なぁに? 下着だけでも興奮できるの? 」

提督「ん? いやそれはさすがに……あのさ」

愛宕「ええ」

提督「純粋に、こう、色々あるんだなって」

愛宕「まぁ、そうね」

提督「色々と見て、それどころか触ったりしてるはずなんだが…………何か凄いな」


< 情緒とか気持ちが無いからかな >






愛宕「あっ」

高雄「? 」

愛宕「横抱きよ、横抱き」

高雄「はい? 」

愛宕「あの人がお姫様抱っこって言い方少し恥ずかしいって言ってたことがあってね」

高雄「はぁ」

愛宕「それで二人であれを気取らずに何て表現するのか考えたことがあったの」

高雄「それで横抱き」

愛宕「うん。……どうして思い付かなかったのかしら、こんな簡単なこと」

高雄「さぁ」



< だから男の子はですね…… >






加賀「人妻になんて興味が無いなんて言っていたけれど」

提督「興味が無いとは……いや、まぁ実際のと妄想で奪うのとは違うだろう。
本当にしたい人間なんてそこまでいない」

加賀「そうかしらね。……でも」

提督「あぁ」

加賀「恋して結婚するまでのストーリーが無くて、
出会って最初の夜に、心を完全に寄せていない顔なんてあまり見られるものではないのではなくて? 」

提督「えっ? 」

加賀「それを徐々に塗り替えて、染め上げる喜びなんて中々」

提督「いや、え………………………………いやいや」


< 自信とかではなくて素のように見えるのがまた >






加賀「ふふ……」

提督「何か無駄に疲れたっていうか疲弊したんだが」

加賀「愉快な顔でしたよ、閣下」

提督「はぁ」

加賀「では逆に」

提督「もう遠慮してくれないかなぁ」

加賀「今ここにいる女が、全て誰かに奪われたとして、あなたはどうしますか? 」

提督「む……」

加賀「自死を選びますか? それとも絶望の中でそれでも先へ進みますか? 」

提督「…………どうだろう、考えたことも無かった」

加賀「……え? 」


< 大きくて困ること >






愛宕「まぁ、定番なのは肩が凝るとか」

高雄「輸入物に頼りがち、とかですね」

加賀「胸当てを着けるのが、少し面倒な」

雲龍「寝返りを打ち辛いとかも」

Littorio「足元を見にくいとか」

提督「ストロークがね……回数こなしていくと腰が痛い」

漣「器が大きいと時々気疲れさせちゃいますよねー……させちゃいますよね! ね! 」



< どちらがより面白いだろうか >






龍田「ねぇ、扶桑」

扶桑「なにかしら」

龍田「あなたの好きなタイプの男性ってどんな人なの? 」

扶桑「……そうね」

龍田「……」

扶桑「……」

龍田「……? 」

扶桑「……一晩どころか一年経っても分かりそうもないわ」

龍田「そ、意外でもないわね」

扶桑「そう? 」

龍田「ええ。……………………好みが多過ぎて決められないのか思い付きもしないのかは気になるけど」


< 行き着く先 >






愛宕「じゃあね? こう視点を変えてみて」

高雄「ええ」

愛宕「もしあの人の妹だったりしたら、どう? あの人が一人っ子なのは忘れて」

高雄「妹……」

愛宕「妹」

高雄「……」

愛宕「……」

高雄「……背徳感があるかもしれないわね」

愛宕「……え? 」


< からのスタート >






叢雲「まぁ、少しだけ真面目な話をするとこの国では三親等以内の婚姻は不可能ね」

高雄「……」

愛宕「どうして不服そうなのよ……仮の話じゃない」

叢雲「ただ近親で通じ合うのを罰する法は無いはずだから給付金とか世間体をどうにかする経済力、そこにかかっているのかもしれないわ」

高雄「……」

愛宕「だからそこでどうして嬉しそうに……はぁ」



ありがとうございました


< 朝風呂も辛い季節に >






提督「おーい、パンツくれ」

愛宕「え? 」

提督「ん? 」

愛宕「仕方無いわねぇ……新しいのだからあんまり汚してほしくないんだけど」

提督「違ぇよ、俺のだよ。着替えもってくるの忘れたんだっての」

愛宕「なーんだ、そっちか」

提督「そっちに決まってるだろばかおんな」


< こういう話だと >






明石「OLの日ですか」

叢雲「元々はBGだったのよね、この国だと」

明石「BG? 」

叢雲「business girl。あっちだと商売女のスラングね」

明石「ははーん……」

叢雲「ま、ある意味同じかもしれないけど。美人と醜女なら美人採るわよね、能力が同じなら」

提督「当たり前だろう」

明石「当たり前ですか。……どっから湧いてきた」



< 彼らも肌を寄せ合う相手を欲しているのだろうか >






加賀「何をしているのです」

提督「え? 猫と睨めっこ」

加賀「……あれは警戒心の強い子ですよ」

提督「子? 」

加賀「……警戒心の強い仔猫ですよ」

提督「言い直さなくてもいいぞ可愛いな。……手ブラは駄目か」

加賀「雲龍だけですね、何も無くても寄ってくるのは」

提督「雲龍だけか」

加賀「ええ」

提督「……」

加賀「……」

提督「……あいつって人間より猫とか犬に生まれるべきだったんじゃないのか」

加賀「……ノーコメント」


< 馬鹿から先に堕ちていく >






扶桑「まぁ、捻くれて斜に構えた女程真っ直ぐに前を見つめる殿方に弱いものなのよ」

鈴谷「山城みたいに? 」

扶桑「あるいはね」

鈴谷「ふーん……じゃあ扶桑は? 」

扶桑「私? 」

鈴谷「うん、扶桑って結構素直だと思うからさ。
本音は言わないかもしれないけど嘘はあんまり言わないし」

扶桑「鈴谷には、そう見えるのね」

鈴谷「え? 」

扶桑「……」

鈴谷「……扶桑だって鈴谷のこときっと間違えてるよ。見誤ってるわけでもないだろうけど」

扶桑「……」

鈴谷「……」

扶桑「……あなた割とまともよね、見た目と言動の割に」

鈴谷「しっつれーな」


< イメージ >






提督「おい、ラーメン食いに行くぞ」

漣「漣結構飲んでてですね」

提督「俺は飲んでねぇからな。車で行くぞ」

漣「はいはい」

Littorio「あの」

提督「ん? 」

Littorio「Littorioも連れて行っていただけませんか? 」

提督「……」

漣「……」

Littorio「? 」

提督「……この時間にバー以外で洒落た店知ってるか? 」

漣「……いーえ」


< ギャップがある人はいるがね >






雲龍「と、言いつつ結局三人でラーメンなのね」

天城「まぁ、Littorioさんですから。味さえ悪くなければ順応するでしょう」

雲龍「そうね。……天城」

天城「はい」

雲龍「ここにいる面子で一番夜のラーメン屋が似合わないのは誰かしら」

天城「は? …………」

雲龍「……」

天城「……」

雲龍「……」

天城「……そもそも似合う方が思い付きませんね」



< 一度でも奪られたという記憶が >






提督「あー……ビール飲みたい」

漣「駄目です。このクソ寒い中漣は歩いて帰りたくないんで」

提督「……」

Littorio「代行依頼、しますか? 」

提督「いや、俺の恋人の手綱俺以外に渡したくない」

漣「奪られても取り返せるくせに」

提督「そういうことじゃないんだ、そういうことじゃあ」


< そもそも連れ回す相手の見た目年齢が >






提督「思ったんだけどさ」

Littorio「ええ」

提督「あと一時間くらいで日付変わるじゃん」

Littorio「そうですね」

提督「凄くない? 夕食食べてからラーメンとかいう暴挙犯しといて酒一滴も飲まない日とか凄くない? 」

Littorio「はぁ」

漣「……それが凄いご主人様が凄いとは思いますよ、ええ」



< 本気ってやつ、見せるときかな >






愛宕「あら、素面? 」

提督「運転がな」

愛宕「それくらい大丈夫でしょう? 酔いの意味でも権力的な意味でも」

提督「だとしても、だよ」

愛宕「ふーん? 」

提督「何の問題も無くても、俺が問題だと思うんだ」

愛宕「そ。……ねぇ」

提督「うん? 」

愛宕「素面のあなたと寝るの、いつ振りかしらね」

提督「……さぁな」


< できるならいつまでも、何度でも >






愛宕「んっ……んん…………ぁはっ」

提督「……ん」

愛宕「……甘い、甘いわ」

提督「チョコレートだからな」

愛宕「それに……結局お酒」

提督「たまには飴以外のキスもいいだろう? 」

愛宕「そう? 」

提督「そうだろ」

愛宕「分からない。……分からないから」

提督「もう一回、なんて悲しいこと言うなよ……ん」



ありがとうございました


< 嬉しくなくはない >






浜風「昨日は一応駆逐艦浜風の進水日だったわけじゃないですか」

時雨「そうだね。僕もささやかながらお祝いしたよ」

浜風「提督が始めたおかげですね」

時雨「うん」

浜風「……それはよいのです」

時雨「そっか。色々とプレゼントも貰ってたよね」

浜風「時雨にも。ありがとう」

時雨「礼には及ばないさ。どうでもいい相手に義理を感じる程僕はお人好しじゃない」

浜風「……殆どが食べ物なのはどうしたものでしょうか」

時雨「……自分の行動思い出してみなよ」


< 馬鹿にしたわけでもないが >






提督「んー……相変わらず美味いな」

高雄「ありがとうございます」

提督「文句も垂れてみたいところだが……うーん」

高雄「…………ふふ」

愛宕「! ……はーい、たまには少将閣下の朝食も食べてみたいでーす」

漣「いいですねー、期待しちゃいますよー」

提督「言ったな? 」

愛宕「ん? 」

漣「へ? 」

提督「……見てろよお前ら」

高雄「ふふ」


< はっぴばーすで >






WS「進水日、ね」

GZ「酒を飲んで騒げる日だ、思うところがあっても飲み込んでおけ」

WS「そうします」

GZ「しかしまぁ……フランス女も中々悪いやつではないな」

WS「それはそうでしょう。コミュニケーションを上手く取れない人材なんて寄越すだけ無駄ですもの」

GZ「違いない」

WS「ええ」

GZ「……」

WS「……」

GZ「……」

WS「……で、プレゼントは? 」

GZ「催促など淑女らしく…………ま、用意してあるが」



ありがとうございました


< さぁ、誰かな >






WS「…………あぁぁぁぁ」

GZ「どうした」

WS「頭が痛い」

GZ「大して飲んでいないだろう」

WS「あなたや龍田と同じにしないでもらえるかしら」

GZ「そんなことを言われてもな、フランス女も大分飲んでいたぞ」

WS「あれは商売女の特性みたいな……いえ、言い過ぎね」

GZ「あぁ」

WS「……でもなんか昨日ペタペタ触られたような記憶が……あのフランス女じゃないとすると一体誰が」


< 性悪女ではちょっとね >






雲龍「いいでしょう? 」

提督「まぁ、外で死んだりしたら寝覚め悪いしな。適当な空き部屋使え」

雲龍「ありがとう」

提督「別に。世話はしろよ? 」

雲龍「当たり前じゃない」

提督「ん。名前は? 」

雲龍「名前? 」

提督「そいつの名前。野良なら野良でいいけど飼うなら名前あった方がいいだろう」

雲龍「……ヘルキャット? 」

提督「……天城か海風あたりに付けてもらえ」


< 異様に気になって落ち着かない >






江風「あっ! 」

海風「ん? 」

江風「何か言おうと思ってたこと忘れた」

海風「忘れたの? 」

江風「うン」

海風「……」

江風「……」

雲龍「よくあるわよね、そういうこと」

漣「ねーですよフツー……」


< 席を外して暫く >






漣「誰ですかー、漣の蜜柑勝手に食べた人ー。ぶん殴っちゃいますよもう」

加賀「私だけれど」

漣「えっ」

加賀「私」

漣「……」

加賀「殴らないの? 」

漣「そんなことできるわけ。……江風だと思ったのに」

江風「江風も食べ……いてぇよ」


< 殊更に顔色を消して >






提督「いいのか? 」

海風「何がです」

提督「あいつらといなくて」

海風「行きますよ、もう少ししたら」

提督「そっか」

海風「はい」

提督「……」

海風「……」

提督「……」

海風「……もうお酒、飲んでるんですね」

提督「そうだな。……海風も飲む? 結構悪くない」


< 誕生日なんて >






提督「改めて、おめでとう、海風」

海風「ありがとう、ございます」

提督「ん? 気に入らない? 」

海風「……海風は、高雄さんたちのように、連れ出してはくれないのですね」

提督「……」

海風「困った顔なんてしないでください、海風が惨めになります」

提督「……欲しいなら、襲えよ。俺はお前に勝てない。腕力にも、誘惑にも」

海風「意味が無いです、それじゃあ」

提督「だろうね。…………なぁ」

海風「はい」

提督「今はまだ駄目だ。今はまだ」

海風「待ちますよ、海風は」

提督「ん。……まぁ、その間に誰か見つけてくれれば

海風「無いです」

提督「……でも」

海風「無いですよ、絶対」


ありがとうございました


< 売れないよりはまぁ >






提督「ん……ん? ガス欠か」

叢雲「はい」

提督「さんきゅ、フ-……よくライターなんて持ってるな、吸わねぇのに」

叢雲「あんたといれば使うこともあるでしょ、今みたいに」

提督「キャバ嬢かよ」

叢雲「もし仮に戦争に負けて、あれに支配されたら、あるかもね」

提督「通うな」

叢雲「あんたもホストかなんかね。というより男娼かなにかかもしれないけど」

提督「嫌だなぁ、それは。売れちゃうもん俺。変な客とか取りたくない」

叢雲「……冗談でもないところが腹立つわね」



< スタンス >






提督「あれ? でも待てよ、深海のやつらの誰かが客なら」

叢雲「……あんたも変わらないわね」


< 無表情とかそういう意味かと >






提督「そーいやさ」

叢雲「ええ」

提督「最近まで鉄面皮の意味間違えてたんだよ」

叢雲「有りがちね」

提督「加賀にさ、鉄面皮って言ってた」

叢雲「……謝っときなさいよ」

提督「本当な」

叢雲「…………まぁ、間違いでもないと思うけど」


< 怖かった >






提督「何年か前の同窓会でさ」

高雄「ええ」

提督「なんか左手の薬指だけ違う色のネイルしてる人いたんだけどあれってやっぱりアピールだったのかな」

高雄「だとしたら相当露骨な……単に指輪の代わりでは? 」

提督「スポーツとかの集まりなら兎も角酒飲んで喋るだけだぞ同窓会なんて。
男よけに指輪嵌めることはあるけど普通外すか? 」

高雄「あることはあるのでは」

提督「しかも自分で未婚だって言いまくって男に絡んでたぞ」

高雄「……そっとしておいてあげてください、というか疑問でもなんでもないじゃないですか」


< 怖い >






漣「思ったんですけど」

提督「うん? 」

漣「ご主人様って今少将ですよね」

提督「そうだな」

漣「仮にこの戦争の呪いから逃れられなくて、生涯現役だったとして」

提督「あぁ」

漣「いっそ死の間際に戦場で死んだらどれだけのお金出ます? 」

提督「……まぁ、普通じゃあ考えられないくらいには出るな」

漣「なるほど」

提督「あぁ。…………あぁ? 」


< 恐ろしく >






高雄「エンゲル係数を計算してみたのだけれど」

愛宕「暇人ねぇ、それで? 」

高雄「予想以上にその……低かったわ」

愛宕「嘘……」

高雄「消費量も異常に多いけれど給金が」

愛宕「確かにサラリーマンの生涯賃金なんて目じゃないものねぇ」

高雄「……もういっそ全員の給金集めてあの人の名義で不動産投資でも始めてみたくなったわ」

愛宕「……そんなになのね」


< それは行動によってのみ >






漣「ご主人様と二人で飲むのも大分久し振りですね」

提督「そうか? 」

漣「叢雲ちゃんばっかですもん。漣も同じくらいの時間一緒にいたのに」

提督「そんなつもりは無いが……まぁ、そうなんだろうな、お前が言うなら」

漣「そうですよー? 漣だって心くらいあるんですから放置されると拗ねちゃいます」

提督「それは困るなぁ」

漣「……本当に困ります? 」

提督「困るよ。……まぁ、証拠なんて出せないけど」


< 救われたいかと言われると困るけれど >






漣「ん? んぇ? 」

提督「貸せ。詮くらい抜いてやる」

漣「せんきゅーべりー」

提督「……ん」

漣「や、どーもどーも」

提督「……ワインなんて飲めるんだな」

漣「? 漣、ご主人様と何回も飲んでると思いますけど」

提督「いや……どうも感傷的っていうかさ。お前の見た目に騙される」

漣「煙草だって吸えますし選挙権だって……あれ? 無い? 」

提督「一応ダミーの方の戸籍使えばいけるけど」

漣「このなりじゃあ無理でしょうね」

提督「……ま、どうせ興味なんて無いだろう? 」

漣「ありますよ」

提督「はーん? 」

漣「自分が浪費される、そんな生き方を強いられて、その守った存在に興味が無いと思いますか? 」

提督「正直に言えば。叢雲は無いって言ってたし」

漣「漣だって、別にご主人様以外が野垂れ死のうと構いませんけどね。
……それでも、そうじゃないと救われないじゃないですか」

提督「……」

漣「……」

提督「……ごめん」

漣「ご主人様が謝ることじゃあないです」


< それはそれで物凄いことになりそうな >






天城「どうぞ」

加賀「お邪魔するわ」

Littorio「天城たちの部屋にはあまり来ないものですから新鮮ですね」

加賀「ええ。……綺麗ね」

Littorio「雲龍の性格を思えばもっと雑然としていてもいいように思えますけれど」

天城「姉様ってあまり物を持たないんですよ。だからそもそも汚れもしません」

加賀「それもらしいというかなんというか」

Littorio「性欲の何割かが物欲になれば……」



< 気持ちが変わらないというところだけ同意 >






江風「そーいやさ」

海風「うん」

江風「瑞穂さン見てて苛々しないの? 」

海風「え? 」

瑞穂「えっ」

江風「だってほら、テートクのこと好きなら抱いてくれるのにそこまでいかないだろう? 別に嫌ってもいないしさ」

海風「……確かに」

瑞穂「あぁ、そういう。まぁ、瑞穂の気持ちは変わりませ……海風さんもそんな顔するのやめましょうよ」



< 全くの的外れでもないところがなんとも >






加賀「……ここは本当に、居心地がいいわ」

天城「……そう、ですね」

加賀「……」

天城「……」

Littorio「ここの面子が、ということでは? 」

加賀「それも大きいけれど、ね」

天城「……はい」

加賀「……あの人の立案、指揮する作戦にはあなたも参加しているでしょう」

Littorio「ええ、それが何か」

加賀「高雄と愛宕の意見も大分反映されているけれど……まぁ、名前は彼のもの」

Littorio「加賀の意見も、ですよね」

加賀「……合理的で効率的、それはある種冷酷で突き放すようにも思えるわ。兵器としての運用を突き詰めた結果だから」

Littorio「そうかもしれませんね」

加賀「それなのに当の本人は享楽的で拒まれない限りは最大限愉快なことをしようとする人間。ある種無邪気と言える程に」

Littorio「ええ」

加賀「しかも彼と仲の良い子はまだ誰も沈んでいないわ」

Littorio「……恨まれていると? 」

加賀「そんなものは誰しも心を持っているのだから当然だし本人も理解しているはずよ」

Littorio「はぁ」

加賀「それに彼は上官であって無意識的に土俵が違うと思われているのね。恨むのが筋違いだ、ということもあるわ」

Littorio「……」

加賀「ただその…………彼と仲の良い者とは本来同列であるはずだから」

天城「表立って何か仕掛けてくるような間抜けはまだ、いませんけれどね」

Littorio「なるほど。…………どこも似たようなものなのですね」


< 決して聞かせはしないけれど >






漣「佳い香りですねぇ」

提督「あぁ。……ここで五番目くらいに高いやつだからな」

漣「そんなの空けても大丈夫なんです? 」

提督「好きな女の子には足りないくらいだよ」

漣「……漣は、ご主人様のことをそんな目では

提督「知ってるよ。だからこそ、空けられる」

漣「それはそれで腹立たしいですね……まぁ、この風味に免じてあげます」

提督「さーんきゅ」

漣「……」

提督「……」

漣「……………………それでも、まぁ、ちょっとだけ、悲しくないこともないですけど」


< 抱き着いてもきっと心が蟠るだけだと知っていても >






漣「…………」

提督「…………」

漣「…………ごめんなさい」

提督「ん? …………どうした」

漣「どうも何故だか今日は……誰かに縋りたいんです」

提督「そっか」

漣「…………」

提督「…………」

漣「…………苛つくレベルで心拍変わりませんね」

提督「お前も」

漣「……」

提督「……」

漣「……パパって呼んでほしくありません? 」

提督「ばーか」


ありがとうございました


< 欲しいのと必要なのは違う的な >






叢雲「あんた」

提督「うん? 」

叢雲「今欲しい人材とかいないの? 彼女たちもできる方ではあるけど万能ってわけでもないじゃない」

提督「んー……まぁ、そりゃあ世話焼きが増えるにことしたことはないが」

叢雲「あんたなら誰か飛ばして目当ての人材引っ張れるんじゃないの? 」

提督「まぁな。それどころか誰も手放さなくてもできるとは思うよ」

叢雲「ふーん? すればいいじゃない」

提督「でも俺有能だし。叢雲もいるし。変なリスク負いたくない」

叢雲「……そう。それがおいおいリスクだったってならないといいわね」


< だって…… >






提督「まぁ、Aquilaとかいいかなとも思うけど」

叢雲「へぇ」

提督「能代とか五十鈴とかもあれだな」

叢雲「……」

提督「それにSaratogaとかな。横須賀に派遣されてるから仕方無いっちゃ仕方無いが」

叢雲「……」

提督「……」

叢雲「……欲望を解放しろって言ったわけじゃないんだけど」


< 何の衒いも無しに言ってしまえるそここそが >






提督「っても叢雲だってさ、理想の上官像とかあるだろう? 」

叢雲「夢なんて見ない主義なのよ。それに私が生きてきた中で一番はあんた、__だから」

提督「ッ」

叢雲「……」

提督「……」

叢雲「……」

提督「……」

叢雲「……ふん、私はこんなことで嘘も煽ても使わないわよ」

提督「……泣いていい? 」

叢雲「ばーか」


ありがとうございました


< 昨日の今日だから >






提督「…………」

愛宕「いつになくやる気あるわねぇ」

高雄「悪いことではないし助かるわ」

愛宕「何かあったの? 」

提督「信頼には行動を、ってことだ」

愛宕「? 」

高雄「三日でも続けばいいのですが」

提督「三日も続かないように今日努めるんだよ。ほら、これはもう終わったから」

高雄「陸軍の方にですね」

提督「あぁ」






叢雲「チョロいというかなんというか……」

漣「うん? 」

叢雲「別に。…………私もきっと、同じことになるし」


< 当然の >






龍田「Saratogaってシャネルの五番で寝てそう」

山城「そうね、モンローみたいな戦闘衣だし」

龍田「あの人の好みよねぇ」

山城「むしろあれの好みにならない方が難しいわよ」

龍田「そうでもないと思うけど」

山城「美人ならとりあえず口説くって自分で言っていたじゃない。あれだけは素直に言っていたと思うわ」

龍田「その理論だとあなたも美人だと思われているって認めることになるけど? 」

山城「姉さまの妹が不美人なわけないじゃない。馬鹿じゃないの」

鹿島「……こんなときでもお姉さんのことなんですね」


< 刻々と >






鈴谷「また金剛のキャラ奪ってく人増えたねー」

金剛「だからこれはcharacterじゃなくてデスネー」

龍田「そもそも皆英語なんて使おうと思えば使えるものね? 」

金剛「や、それはそれでなんか違う。フォローになってないデース」

鈴谷「だってフォローじゃないし。ね」

龍田「そうね」

金剛「むむむ……酷いネー。私を弄ばないでくだサーイ」

霧島「何やってるんですか……いつも通りでしょう」

金剛「霧島ー、それが一番酷いと思いマース……」


< ずらりと並ぶそれはそれは壮観な >






霧島「…………嬉しいのですが、嬉しいのですが」

金剛「oh……びゅーてぃふぉー」

GZ「説明されて意味は分かったが……もしやここの所属は馬鹿なのか? 」

時雨「今更何言ってるのさ」

赤城「これだけお酒があればお料理も……ふふ」

Aquila「Littorioのいるところからもきてますね」






若葉「酒は甘くないから好きじゃない」

扶桑「そう? でも飲み続けていれば中々。それに美味しいわよ? ……霧島」


< 何度目かはもう考えないことにした >






提督「お前がマグロじゃないってのもよく分からない」

雲龍「逆ですよ、逆」

提督「逆? 」

雲龍「普段動かない分もベッドで動くのです」

提督「なるほど。…………どうでもいいな」

雲龍「そうですね」

提督「……」

雲龍「……」

提督「……前にもこの話したって話を前にもしたな」

雲龍「そうですね」


< アスリートがマグロなのかというとね…… >






雲龍「大体そんなこと言ったら愛宕はマグロなのかってことよ」

提督「確かにな」

雲龍「運動嫌いとか言いながらやたら戦場だと突出するし」

提督「高雄の苦労に、合掌」

雲龍「合掌。……そのお皿取って」


< 仔羊のような仔羊と狼のようで仔羊のような餓狼とそれから…… >






明石「あの、怖いんで淡々と飲みながら話すのやめてもらえませんかね」

提督「こんなものだよな」

雲龍「こんなものよね」

明石「……他人誘って飲むならもう少しあるでしょう」

提督「っても……なんか麻雀とかカードの気分じゃないし」

雲龍「私は今からでもいいけれどまだ早いわ」

明石「はぁ」

提督「え? 何この三人でヤるの? 」

雲龍「違うの? 」

提督「や、違わない」

明石「違います。……って言っても変わらないんでしょうねぇ」


ありがとうございました


< 何をした、何を >






提督「ん、おはよう」

明石「おはよウルフ」

提督「あ? 」

明石「……一晩中弄ばれた」

提督「俺だけじゃねぇっていうかむしろそいつだろうが」

雲龍「……Zzz」

明石「まさか自分が何もしてないとでも? 」

提督「いやぁ……」


< 蜜月ってちょっと安直過ぎると思う >






雲龍「ハネムーンってhoneymoonなのね」

叢雲「何よいきなり。……まぁ、そもそも語源というか元が蜂蜜酒からきているのよ」

雲龍「へぇ」

叢雲「精力増強効果とか蜜蜂の多産に肖るとか色々あるけどそれ飲んで一カ月励むのが理想だったのね。
古代から初期中世のヨーロッパは」

雲龍「なるほど」

叢雲「つまり……つまり…………ええー……」

雲龍「セックスは古今東西最高の娯楽ってことね? 」

叢雲「…………もうそれでいいわ」


< 何の集団か分からないという集団 >






漣「まーた叢雲ちゃんは文化人類学講座始めて」

明石「雑学クイズでも出るつもりなんですかね」

漣「余裕で優勝できますよあれ」

明石「FPSプレーヤーに利き酒家にチェスプレーヤーに雑学クイーンですか……もう何の為の集団なのか分かりませんね」

漣「しかも大体お料理できるっていう」

明石「……何の集団なんでしょう」

漣「さぁ? 」


< 今日の戯れ >






Littorio「にゃーん? 」

雲龍「大分あなたにも慣れてきたわね」

Littorio「ええ。……雲龍への懐き具合は異常ですけれど」

雲龍「どうしてかしらね、特に何かした覚えもないんだけど」

天城「同じ匂いを感じ取っているとしか」

雲龍「私って獣臭い? 」

Littorio「性獣ですものね」

雲龍「……なるほど」

天城「納得しないでくださいよ……」



ありがとうございました


< 運気とかもまぁそうかな >






提督「有るなーと思うと割と無い、無いなーと思うと結構有るものなんだよ」

高雄「はぁ」

提督「だからそういう意味でも夢が詰まってるものなんだ」

高雄「そんなびっくり箱みたいな」

雲龍「それどころかミミックみたいなのもあるんじゃないの? 」

提督「あぁ。……いや、まぁ、俺は幸いにして出会ったことないけど」

愛宕「はーい、何の話? 」

提督「おっぱい」

愛宕「……え? 」


< 暇な時期と忙しい時期って大体毎年同じだからね >






愛宕「そういえば戻ったの? 筋肉っていうか体重」

提督「お陰様で戻りましたよお姉さん」

愛宕「そ。よかったわね」

提督「全くです」

愛宕「これで来年は海に行けるわ」

提督「そうです……行けるかな」

愛宕「その口調やめるの? 」

提督「自分で自分が気持ち悪くなってきた。……行ければいいけどなぁ、本当」


< 変わってほしいところ >






高雄「もう少しまとも、というか普通の嫉妬をしてほしいものね」

愛宕「でも嫌でしょう? クリスマスに彼氏いそうな子を全部哨戒に出す上官とか」

高雄「嫌だけれど……そういう人とは前提が違うでしょう? 」

愛宕「彼女がいようが奥さんがいようが人間そんなものよぉ」

高雄「夢が無いのね」

愛宕「夢はあの人で叶ったもの。これ以上なんて過ぎた夢よ、それこそ」


どうでしょうね……分りません、本当に

ありがとうございました


< 歳をとったと感じる今日この頃 >






提督「そういや従兄弟の息子が今年受験だな」

愛宕「どこ目指すの? 」

提督「江田島」

愛宕「あぁ、大学じゃないのね」

提督「そんな歳の従兄弟甥がいるように見えるか? 」

愛宕「あなた見た目若いじゃない。そう考えたら逆にどんな親戚がいてもおかしくないでしょう? 」

提督「そうかい。……諸刃の剣だよな」

愛宕「? 」

提督「あの子が有能か無能かで数年後の俺にも影響するってこと」

愛宕「……」

提督「……」

愛宕「……本人には悪いけどなんだか落ちてほしくなってきたわ」


< でもルックスの違いが無い世界とかつまらないし >






提督「ってもまぁ俺と同じで普通の中流家庭出身だしな。
本当に受かるんならガチの馬鹿ではないと思う」

愛宕「浪人とかできないの? 」

提督「できるけど現代だとあんまり推奨はできねぇな。露骨に出世に影響するし」

愛宕「ふーん……お隣の国の大学受験みたいね」

提督「うん? 」

愛宕「浪人制度も予備校も無いし、落ちたら人生決まるのよ」

提督「うわぁ……嫌な話だなそれ」

愛宕「まぁ、受かっても大体決まってるんだけど」

提督「そうか。……いや、でもそう考えたらこの国も大して変わらねぇよな。大体何やっても人生変わらねぇもん」


< まぁ……酒とか >







天城「姉様、何故またハンモックを編むのです」

雲龍「暇だから。私無趣味だし」

天城「無趣味? ……無趣味かも」

雲龍「特にやりたいことも……ヤり

天城「それ以上はもう結構ですよ。……そう言われると天城も趣味って無いような」

雲龍「お料理とか和服とか」

天城「お料理は姉様もですし和服は……普段着ですからね」

雲龍「……」

天城「……」

雲龍「……無趣味姉妹、か」

天城「……姉様と一緒にされるのも複雑です」


少々リアルがあれなので暫く来なかったりするかもしれません

ありがとうございました


< 主役が弄られるものだよね、誕生日なんて >






GZ「……お前な」

WS「? 」

GZ「……私には男装の趣味は無いし、レズでもないのだが」

WS「知っていますよ」

GZ「……」

WS「でも知っていてそれでも、なんて散々やってきた冗談みたいなものでしょう? 」

GZ「そうか。……これは冗談なんだよな? 」

WS「さぁ? 」

GZ「……」

WS「……」

GZ「……どうか今宵は、私に貴女をエスコートさせていただけませんか? 」

WS「こちらこそ。……冗談の延長にしては中々に、様になっているわ」

GZ「うるさい」


< 作品といえば作品だし >






龍田「いいわねぇ」

山城「天龍もやってくれるでしょう、あれくらい」

龍田「そうだけど……でもねぇ、違う気がするの」

山城「はぁ」

龍田「何というか天龍ちゃんはカッコいいけど彼女みたいなカッコよさじゃないのよね」

山城「あっそ」

龍田「単に今の天龍ちゃんが好きなだけかもしれないけど。……それにしても」

山城「ええ」

龍田「……あの金髪いつまで大笑いしてるのかしら」

山城「さぁ、男装のメイクもあの女が手伝ったらしいけれど……ついに涙流し始めたわよ、あの金髪ポテト」


< まぁ、悪くない >






Aquila「愉快な方ですねー」

GZ「Bismarckか? あれはいつもあぁだが」

Aquila「彼女もですけどー……ね? 」

GZ「……あの令嬢擬きもいつもあぁだ」

Aquila「知ってますよー、いつも一緒にいますからね、あなたと」

GZ「……」

Aquila「……」

GZ「……あー、これは私が焼いたシュニッテンなんだが、どうだ」

Aquila「いただきますよ、もちろん。……ふふ」






GZ「何故何もしていないのに私が浮気したような……まったく」

WS「? 」


< 豪華な分には >






GZ「それにしても、やたらと豪華だな」

WS「私のときもそうだったでしょう?
この国の場合だけかは分かりませんけれど派遣されてきた者のそれは豪華なものなのですね」

Aquila「それが外交ってやつなんでしょうか」

GZ「この程度で、と言いたいところだが考えるのは私たちではないしな」

WS「ええ、あの辺で話し込んでいる大使館員なんかの領分です」

Aquila「……」

GZ「……」

WS「……」

Aquila「……硬いお話でもしますー? 」

GZ「いや……お前たちとはできれば、そういう話はしたくない、かな」

WS「そうね。……また乾杯でもしましょうか、私たちだけで」


< もちろん振り払われない自信があるから >






GZ「大体ちょっと待て、一応今日は私の誕生日のはずだが」

WS「そうね。私といて楽しくない? 」

GZ「……そういうことではなくてだな」

WS「別に朝まで一緒に寝ろと言っているわけでもないのだからこれくらいのお遊びは笑って受け入れてください、伯爵」

GZ「……」

WS「もちろん? あなたが欲するならそれも吝かではありませんけれど」

GZ「だからレズでは……あいつはどうなんだあいつは」

WS「あいつ? 」

GZ「Bismarckだ。あれは男でも女でもいけるやつだと思うが」

WS「私にも選ぶ権利はあるのよ。……それに彼女にも」

GZ「私にもあるはずだろう」

WS「もちろん。今すぐ私の手を振り払って他の女の手を取っても私は諦めます」

GZ「……」

WS「……」

GZ「……はぁ」


ありがとうございました


< 師走だしね、うん、仕方無い >






漣「たっだいまー! 」

提督「……」

高雄「……」

愛宕「……」

叢雲「おかえり」

漣「……お酒持ってきたら頼んだ人たちが死んでる件について」

叢雲「あのタイミングで頼んでまともなわけないじゃない」

漣「むー……ごーしゅーじーんさーまー? 」

提督「……揺らすな、戻す」

雲龍「この時間に炒飯は駄目だったかしら」

加賀「私が食べるわ」

漣「……なんでこんな馬鹿ばっかなの? 」

叢雲「と、言いつつあなたも割と足取り……まともに起きてるのが私とあと二、三人ってのも珍しいわね」


< あと一時間で戻るから、本当マジで>






提督「仕方無ぇな……カラオケでもやるか。高雄と愛宕は部屋に置いてくるけど」






叢雲「……」

漣「ふぁ……」

加賀「……」

雲龍「……眠い」

提督「お前らも大概じゃねぇか……GLAYからでいいよな? 」


まだ終わるときじゃないはず……はず

ありがとうございました


< たまには綺麗な >






雲龍「…………」

天城「♪ 」

雲龍「…………楽しい? 私の髪なんて」

天城「とても」

雲龍「いつも結ってるじゃない」

天城「それでも、ですよ姉様」

雲龍「……そう」

天城「はい」

雲龍「……」

天城「……」

雲龍「……無理なんてしなくても、いいのよ」

天城「無理なんて。……雲龍姉様こそ」


< フェチだからって反対が嫌いな男なんてね >






江風「テートクってその、巨乳フェチですよね」

加賀「何故私に、というのは置いておいてそうかもしれないわね」

江風「姉貴を受け入れないのって実はそういう理由じゃあ」

加賀「……」

江風「……」

加賀「……」

江風「……加賀さン? 」

加賀「……そうだとしたあなたどうするのよ。海風に言うの? 胸の大きさを上げないとどうしようもないって」

江風「え、それは……えーっと」


< ある聖夜の一幕 >






提督『よくやるな、クリスマスに募金活動なんて』

高雄『同情や憐憫を得るには格好でしょう』

愛宕『そうね、気も大きくなってるでしょうし』

提督『なるほど。…………メリー、クリスマス』

高雄『……』

愛宕『……』

提督『……ん? 』

高雄『……札を、全部』

提督『どうせこの後はカードだ、問題無い』

愛宕『そういう問題じゃあ』

提督『幸せのお裾分けってやつさ。……お前らといるんだ、あれでも、足りないくらいぜ? 』



ありがとうございました


< それで責められても嬉しいといえば嬉しい >






漣「ご主人様でも最後はギリギリ笑って許してくれそうなドッキリ思い付いたよ」

叢雲「ふーん? 」

漣「朝起きる前にね、枕に鬘から抜いた髪をばら撒いておくの、百本くらい」

叢雲「まぁ、許してはくれるでしょうけど……朝の寝起きであいつが一人なわけがないってことで大体駄目になったじゃない」

漣「雲龍さんなら頼めばなんとか協力してくれそうじゃない? 」

叢雲「あの人普段はあぁだけどあいつ関連だと不誠実なこととか悪巫山戯はしないと思うわ」

漣「そっかなー」

雲龍「してもいいわよ。あなたが謝ってくれるなら」

叢雲「あ、そう……」

漣「ねー? ほらほら、その後本当に薄毛になっても使える鬘がいいよねー」






叢雲「本当にできるの? 」

雲龍「どうせ漣も本気ではやらないだろうし」

叢雲「そうだけど」

雲龍「そもそも私があの人より早く起きたためしが無いもの。無理ね」

叢雲「……」


< 惹かれない人間がいるとは思えないけれど >






漣「やー、朝起きてエプロン姿のお嫁さんがいるっていいものですねー」

提督「お前の嫁じゃないけどな」

漣「ママー、とでも呼べばいいですか? 」

高雄「それはちょっと」

愛宕「ねぇ」

提督「嫌だってさ」

漣「これじゃあパパとは呼べませんね」

提督「別の意味なら呼べ……嘘だよ、マジマジ」


< だって…… >






漣「ていうかこれなら料理中にムラムラきても仕方無いですねー

提督「しねぇよ。飯はちゃんと食いたいんだ」

高雄「……」

愛宕「……」

提督「……」

漣「嘘が暴露るの早過ぎません? 」


< どうせなら得意なものつくりたいしね >






高雄「あらゆる食べ物を魔改造したり伝統食をそれに寄せたりしてきたのにおせちがそうならないのは理不尽だと思います」

提督「んー? 」

高雄「何故洋風おせちはピックアップされないのでしょう」

提督「や、でも七草粥とかもそうだろう? 」


< 誰のとはね >






愛宕『えー、ということで当基地のおせちは各人一人一人が丹精込めた一品をつくるということになりましたー』

江風『なーにが、ということで、なんだよ……』

愛宕『人数分の小品で勝負。得票一位には少将閣下から素敵なプレゼントがありまーす』

加賀『……ほう』

天城『なるほど』

提督『え、訊いてねぇんだけど、え? 』

瑞穂『ふふ、まさか殿方に二言はありませんね? 』

提督『や、一言もまだ……いいけどさ、期待すんなよっていうか俺が優勝したらどうするんだ? 』

愛宕『私が一番だから決めても意味無いけど……そうね、一日一人にしてあげる』

提督『あん? 』

愛宕『外で遊んでも車飛ばしてもなんなら実家に帰ってもいいわ』

提督『それ褒美か? 』

愛宕『一人になって私の価値でも思い返してみればいいのよ。次の日は付き合ってあげる』

提督『そうか。…………褒美か? 』


< いくらなんでも知らなさそうなこと >






提督「札幌の飲み屋街についてとか」

叢雲「そんなのどうやって知るのよ馬鹿」

提督「いや、叢雲ならなんとか。観光案内とか幾らでもあるだろう? 」

叢雲「行きもしない場所の観光案内なんて読んでも意味ないじゃない」

提督「いつか行けるはずじゃねぇか。俺の養女になって本籍は札幌なんだ」

叢雲「ふん、そのときはあんたが案内しなさいよね。似非道民じゃないところ、ちゃんと見せて」


< じゃあ、逆 >





漣「女の子の日についてとか」

海風「彼女とか奥さんがいる人って結構知ってるって聞きますけど」

江風「生理用品の使い方知ってるおっさンか……嫌だな」

漣「でも分かってないと気遣ったりしてくれなくない? 」

海風「確かに」

江風「クズとバカは使い用ってことか」

漣「そうそう」

海風「だよね」






提督「……お前らな」


< 何の話してたのかな >






時雨「そうなのかい? 」

Aquila「そうかもしれませんしそうではないかも」

時雨「そうなんだ」

Aquila「ええ、そう思っていればなんとなくどうにかなるかと」

時雨「そうかもね。でもそうなるとそう思うのも思わないのもしない場合はどうなんだい? 」

Aquila「その状況がどんな場合かは分かりませんけれど……なるようになるでしょう」

時雨「結局はそうじゃないか」

Aquila「だってそういうものでしょう? 」





GZ「なにかこうモヤモヤするというか……苛々するなあれは」

龍田「ドイツ語は厳密な話し方に適しているって聞くけどそういうこと? 」

GZ「いや、そういう理由でもないんだが……むぅ」


< 茶でもしばきつつ >






提督「お前にできるバイトなんてあるか? 」

雲龍「何よ突然。……手先は割と器用だと思うけれど」

提督「接客はまぁ無理だな」

雲龍「無理ね」

提督「……」

雲龍「……」

提督「……じゃあ、バイトじゃなくて普通にOLとかだとどうだ? 」

雲龍「あなたが社長ならいいですよ、秘書とか」

提督「……」

雲龍「……」

提督「……仕事にならねぇな」

雲龍「そうね」


< FPSプレーヤとかアイドルとかなら…… >






雲龍「逆にあれね、高雄とかなら大概はできそう」

提督「かもな」

雲龍「明石も特殊技能といえば特殊技能持ちだし」

提督「叢雲も見た目年齢誤魔化せるなら大概できるぞ」

雲龍「……」

提督「……」

雲龍「……というか私でも料理人はできる気がする。忘れていたわ」

提督「あー、確かに。……ってことはだぜ? 」

雲龍「ええ」

提督「もしかして見た目年齢と技能両方ヤバそうなのって漣だけなんじゃあ」


< バイトなんてするより仕事した方が楽しいけどね >






漣「ちょ、ご主人様ご主人様、それは聞き捨てなりませんなぁ」

提督「うーん? 」

漣「叢雲ちゃんには劣るかもしれませんけどー?
漣だってwordとかExcelは使えますし愛想笑いくらいできますよー」

提督「料理は俺未満だろうが」

漣「ぐぬぬ……」

雲龍「それに江風はギリギリ高校生でもなんとかなりそうだものね」

提督「なんか青と白の縞制服着てそうだよな」

雲龍「ええ」


< めぞん? >





雲龍「そもそもお金は大分あるし不動産買って管理人でもしていればいいのよ。私にも掃除くらいできるわ」

提督「確かに」

漣「つーかご主人様が余裕で養ってくれますよね」

提督「通い夫か……今と大して変わらねぇな」

雲龍「……明確に愛人だと言ってくれれば面白そうよね、マンションの管理人というかその辺」

提督「面白いのお前だけだろう……」


< きっとなんとなく思ってたのと違うよね、皆 >






雲龍「こう、もっと喋りながらヤると思っていたわ」

愛宕「経験浅くても体位変えるのも案外上手くできたなー、とかは思うわね」

天城「和服の脱がせ方があまり上手くなかったのは意外でした」

加賀「割とその……いえ、いいわ」

提督「…………物凄く気になるんだけど、何? 」



< 予想通りだったこと >





愛宕「後は兎も角最初は優しかったこと」

提督「最初、は」


< 予想の斜め上だったこと >






雲龍「あまり激しく痛め付けたりしてくれなかったこと」

提督「あのさ。それは俺のセリフなんだけど、お前の変貌どうなってんだよ」


< 真・予想外だったこと >






提督「なんか俺の嗜好が歪んでると思われてたこと」

高雄「私は特に思ってませんでしたけれど」

愛宕「私もー」

天城「……何人も囲っていて歪んでいないと思えと? 」


< 女の子側ならまぁ……うーん >





雲龍「あなた分からないの? あの人に性処理の道具みたいに貪られて雑に扱われて全部終わった後に罪悪感一杯の顔で抱き締められて安心する気持ちが」

愛宕「絶対分かりたくないんだけど」

天城「……姉様」

Littorio「これがドン引きというやつなのですね」

高雄「……頭が痛い」

加賀「これが艦的にも私的にも後輩だと思うと複雑ね」

明石「単純にそんなの嫌です」





瑞穂「そもそも女が複数いる殿方を認めているのが一種のマゾだと思うのですけれど」

江風「あの人たちにそれ言って共感なんてされるわけないじゃないですか……」


< 責任、とかね >






明石「大体ですね、あの人存在そのものが卑怯じゃないですかぁ」

雲龍「……何故あなたが酔って変になるのは私といるときなのよ」

明石「それはほら、雲龍さんが佳い女で飲ませ上手だからですよぉ、へへ」

雲龍「……」

明石「だってロリコンだとしても上手く欲望満たして世間体も万全な気がしません? 」

雲龍「……確かに」

明石「さすがにリョナとか欠損とか監禁だと公権力でも厳しいかもですけど大概は何とかできますからねぇ」

雲龍「何とかできなければいいのに」

明石「え? 」

雲龍「なんでもないわ。…………冷でも飲んで寝ましょう? 」


< 気持ちはきっと同じ >






愛宕「今年も色々なことがあったようで大体いつも通りだったわねぇ」

高雄「そんなものよ、大体」

愛宕「大体」

高雄「大体」

愛宕「……高雄的な一年の漢字は? 」

高雄「酒、ね。何年連続か分からないけれど」

愛宕「へぇ」

高雄「あなたは? 」

愛宕「愛。何年連続か分からないけど」

高雄「……」

愛宕「……」

高雄「……何となく負けた気が」


< 鮮なんとかさんもそうだよね、型月的には >






漣「割とどうでもいいようでいて真面目っぽい適当にガチな話なんですけど」

愛宕「うん? ……なに? 」

漣「海風ちゃんってご主人様のこと好きですよね」

愛宕「どれだけ本気かは分からないけど、そうね」

漣「あれって割と歳上の男への憧れとか恋に恋するとか閉鎖環境とか禁忌への誘いとかあると思うんですよ」

愛宕「そうかも。それで? 」

漣「もし念願叶ったらどうなるんでしょう」

愛宕「…………振り切れるのは確実っぽいわね。どの方向かは分からないけど」


ありがとうございました


< 年の瀬だしまぁ、祓っておきましょうか >






『黙れ腐れ女。私たちは、私たちは生きるのよ。私の前で沈むのはやめなさいっ! 』





龍田「とか言いつつ割と皆余裕で生きてたことあったわよねぇ」

山城「人類はいつか海を取り戻す、そんなことほざいてた女もいたわね」

龍田「その代わり私たちの居場所も無くなりそうだけれど」

山城「あるでしょ沢山。それがどこの戦場なのかは知らないけど」

龍田「今が楽に見えそうなんて愉快ねぇ~ 」

山城「……」

龍田「……」

山城「……黒歴史って割と酷いこと口走ってるのね、私完全に記憶から消してたわ」


< 本当に死にそうなら、口が滑るかもね >






龍田「でもあの頃からすると随分と柔らかくなったわよねぇ~ 」

山城「は? 」

龍田「直接腐れ女なんて最近は言われてない気がするもの」

山城「何? 言われたいの? 」

龍田「まさか。……愛の言葉ならいくらでも聞くけれど」


< いつもと違う >






提督「ケモミミ着けたコスでヤったらそれは獣姦なんじゃあ」

高雄「そんなわけありますか」

明石「ってことは提督、ケモナーだってことになりますけど」

提督「……そうだったのか」

天城「違います」

雲龍「でも、獣みたいな……そこで分かる、みたいな顔をされるのも複雑ね」


< あと甘いものくれるし >






鹿島「こう、なにも提督さんじゃなくてもいいと思うんです。何度も同じお話してますけど」

若葉「そうだが……本当にそう思うか? 」

鹿島「だって、ね? 」

浜風「……サンプルが少ないことは認めますけど」

若葉「はぁ……大体よく考えてもみろ」

鹿島「はぁ」

若葉「この世に高雄さんの規律を歪ませて加賀さんの独占欲を抑えて天城さんの生真面目さを溶かして龍田さんに触れても安全で山城さんの心に入り込んでその他諸々な人間がいると思うのか? 」

鹿島「……」

浜風「……」


< 神が最も忙しい日だからかな >






龍田「絶望するにはまだまだ甘過ぎるわ」

扶桑「そうね」

山城「まぁ、はい」

時雨「……龍田は兎も角君たち二人に麻雀でここまで追い詰められるって割と凄いと思うんだけど」


< 準備終わったら年末なんてこんなものだよね >






春雨「それって時雨ちゃんの幸運の女神がいないってこと?
それとも扶桑さんたちの厄病神が忙しいってこと? 」

鈴谷「さぁね。……なんで年末にこんなことしてるのかの方が鈴谷は気にしたいけど」


< 言う価値も無いとかなんとか >






漣「まぁ、でも超えちゃいけないライン分かってるあたり皆さん大人ですよねー」

雲龍「一度あの人の目の前で高雄と愛宕売女扱いして貶したのだけれど何も言われなかったわね」

漣「えっ」

雲龍「? 」

漣「…………何で生きてるんですか? 」


< さぁ? >






漣「まぁ……うん、まだ深い仲じゃなかったんでしょう、たぶん。それかご主人様の階級が低かったか」

雲龍「どうかしらね」

漣「……でも今誰かがそれ言ったら誰であろうとただじゃすみませんよね」

雲龍「私も天城もLittorioも叢雲もいるもの」

漣「漣はまぁ何もしないというか残ってないでしょうねー」

雲龍「ええ。……そもそもあれよ、高雄たちも大概だけどあなたと叢雲貶した方が怒ると思うわ」

漣「なんで? 」

雲龍「なんでってあなた……素? 」


< 結婚後の一番酷い裏切り >






天城「浮気でしょう」

明石「先に死ぬことでしょう」

高雄「一般的には浮気でしょうね」

愛宕「先に死なれるのは嫌ねぇ」

加賀「死ぬのなら私も死ぬから浮気ね」

Littorio「死ねない身体にさらに絶望を与えるのは嫌です」

雲龍「先に死なれたら私はどうすればいいのよ」

提督「これもう既に片方は無理だし……お前にかかってるな」

明石「ははは……」


< 艦内神社とかなんとか >






提督「あー、写真撮るぞ、全員で」

叢雲「はぁ? 」

提督「今年最後の写真だな、とりあえず適当な服で」

漣「なんでです? 」

提督「明日は晴れ着だから」

漣「あぁ、明日も。……ご主人様」

提督「ん? 」

漣「姫始めと初詣が同時にできるなんてお得ですね☆ 」

叢雲「……」

提督「え、えーっと……」


< ま、いつも通りってことで >






雲龍「ふ、ふふ……ふぅ……」

明石「……ガチでヤバい吐きそう」

愛宕「早めに洗面行くか自分のお部屋でね。私あの人みたいに優しくないから」

明石「さ、さすがにもうぶっかけたり……ぅぉ」

高雄「どうぞ」

明石「ぁ、どうも……んっ」

Littorio「バケツを持ってくるとは中々やりますね」

高雄「もういっそここに常備しておきます? 」

明石「んぅ……ぅぅ……」

瑞穂「……あとちょっと我慢できなかったんですか」

叢雲「新年早々吐いてるのもそれはそれで嫌じゃない? 」



< 来年もあなたと、あるいはあなたを >






江風「江風は割とどーでもいいンだけどさ」

海風「うん」

江風「段階的にテートクみたいな人探していけば割といるンじゃね? 」

海風「え? 」

江風「まずテートクくらいの年齢の人」

海風「結構いるね」

江風「年収は……まぁ、とりあえず一千万くらいにしとくか。姉貴の給与もかなりあるし」

海風「そこはあんまり気にしてないけど、うん」

江風「ルックスも別にそこまで好みってわけでもないンだろ? 」

海風「カッコいいとは思ってるよ? 」

江風「あとは有能かどうかか。……これも割といるよな? 」

海風「そうだね」

江風「で、包容力的なのがあって酒飲めてつまみとか料理もまぁできる」

海風「お料理は海風がするから別にいいよ。お酒も別に飲めなくたって」

江風「そっか。で、夜はリードしてくれる人か」

海風「それくらい? 性格は完全に同じ人なんていないし」

江風「あぁ。…………あれこれ割といけそうじゃない? 贔屓目に見ても姉貴可愛いし。あ、変な意味じゃなくて」

海風「そうだね。どれか一つで気になって他が気にならなくなるなんて恋愛だと普通だし」

江風「ワンチャンあるよな? 」

海風「まぁ…………でもね、江風」

江風「うン? 」

海風「一つ一つの小さな壁を越えるよりね、とてつもなく大きな壁を突き抜ける方が簡単なことってあるんだよ」

江風「……重いなぁ、知ってたけど」



< 来年もよろしくお願い致します >






加賀「遅れてごめんなさいね」

提督「ん……揃ったか」

高雄「ええ」

愛宕「あ、ちょっとそれ私のー」

加賀「今年最後に堅いことは言わないの」

明石「そういう問題ですかね……あ、ドロー4で」

天城「チャレンジ、はしない方が良さそうですね」

叢雲「私はするわよ? カウントしてるし」

雲龍「ねむ……別に新年なんてどうでも」

漣「っても全員揃うなんて珍しいんですからたまにはねー」

Littorio「はふ……これが正月太り? 」

江風「まだ正月じゃねーし」

海風「江風も気を付けるんだよ? あと提督も」

提督「え? …………どう? 」

高雄「あなたが一番分かるでしょう。…………カウントダウン、ですね」

提督「あぁ。……さてさて、来年はどうなりますかーっと」


今年も色々あったなー、とか
来年も続くかなー、とか

今年もありがとうございました。良いお年を


2016年は吉だったのですが……


< 慣れない >






江風「ありえねぇンだけどなにこれ」

愛宕「年賀状、知らない? 」

江風「そーいう意味じゃなくてさぁ」

高雄「同じくらいはこちらからも出したんですけどね」

提督「あったことも無いやつがかなりあるのは俺もおかしいと思うよ」

江風「はぁ」






雲龍「これを見るあたりやっぱり夢じゃないのね、あの人が高級将校なの」

天城「まぁ、はい。……葛城からも来てますよ、年賀状」


< 餅っていいなぁ >






加賀「美味しいわ、我ながら」

明石「そうですねぇ、出来立てを食べるっていうのも中々」

叢雲「杵と臼があるのも違和感にならないわね」

漣「玉手箱とか四次元ポケットみたいなものだからね、ご主人様の倉庫」

提督「っても俺の所有物ではないんだけどな」

高雄「それなら多少は片付けたらどうです。軍施設の私物化なんて大罪ですよ」

提督「いやぁ……ねぇ? 」

愛宕「ねぇ? 」

Littorio「ま、Littorioも最近は夏服を置かせてもらったりしてますし」

瑞穂「……まぁ、それこそ今更ですよね」


末吉……うーん
本年もゆるゆるお願い致します

ありがとうございました


< 騒がしいのも悪くない >





雲龍「ふぁ…………んぅ」

叢雲「Tシャツとジャージってあなたね」

雲龍「正月なんて、そんなものよ」

漣「これで様になるとかなんか腹立ってきますねぇ」

天城「姉様! 服装は兎も角御髪を整えてから部屋を出てください! 」

雲龍「ほ……? …………ここでいいじゃない。櫛は持ってきたんでしょう? 」

天城「持ってきましたけれどそういうことではありませんよ」

雲龍「……ん」

江風「あ、でもちゃンと梳かしてあげるンだ」

天城「はい? 」

海風「……江風も他人のこと笑えないからね」

漣「姉……姉ってなんだ」

叢雲「迷惑かけていい相手が少なくとも一人いるってことでしょ、ここだと」


< 免罪符(効果大) >






叢雲「でもあなた楽するならジャージよりスウェットの方がいいんじゃない? 」

雲龍「あぁ……あれ水とかお酒零すとみっともないのよ」

叢雲「そんな格好で出てきて今更何を」

雲龍「……あの人がいないからこれで出てきたのよ。普段はしないわ」


< 恐れ多いというかなんというか >






江風「江風もテートクみたいなタンブラ欲しいなぁ、どこに売ってるンだろ」

明石「いくらでもつくりますよ? 」

江風「え? つくる? 」

明石「だってあれ私のプレゼントですし、去年の」

江風「うっそぉ」

明石「この世でたった一つの個人向けかつ私のサインが入った作品です。つくりますか? 」

江風「……や、いいかな暫くは、うン」

明石「? 」


< 女の昏さを結ぶ、と書くわけだが >






雲龍「あの人と愛宕とLittorio、がいないのも珍しいと思うわ」

明石「呼ばれないのも複雑ですけど新年会とか面倒ですねぇ」

雲龍「でもあの人の隣で妻役、というかファーストレディー扱いみたいなもてなし方されるのよ? 」

明石「そりゃあ元首に妻がいないと近親者が代理になることってありますけど」

雲龍「……あ、でも相手のパートナーともお話しなきゃいけないのね。
女の上っ面だけ凝縮して汚いところだけ煮詰めたような言葉と笑顔で」

明石「そうかも……そんな一瞬でテンション下げられるの雲龍さんくらいですよ、もう」


< 一理あるとか思ってしまうと >






天城「厳しいことを言うようですけれど軍が関係するパーティーで愛想も言えない姉様は落第かと」

雲龍「これでも男を立てることはできるくらいの自負はあるのだけれど」

海風「たった一人の男の娼婦に、みたいなことなんじゃないですか? 雲龍さんの場合」

雲龍「……」

海風「まぁ、男性はきっとそういう奥さん好……雲龍さん? 」

天城「……不意打ちで押し黙る姉様も珍しいといえば、まぁ」


< 一方その頃 >






提督「あ」

愛宕「うん? 」

提督「犬とか馬の場合正常位ってバックなのかな」

愛宕「そうなんじゃない? 」

提督「そっかー」

愛宕「ええ」

提督「……なんでこんな話したんだっけ? 」

愛宕「知らないわよそんなの。ほら、さっさと挨拶回り行きますよ、少将閣下」


< そそくさと >






提督「この流れだから言ってみるけど」

愛宕「海軍省の人の挨拶適当に済ませてまで……何? 」

提督「AVとかでコスプレモノの衣装切るの何なんだろうな。あれ嫌いだしそもそも次回使えなくなるじゃん」

愛宕「そうかもしれないけど……そもそも体液とかでどうせ次回使えるものかなり少ないじゃない」

提督「そ、そっすね……行くか」

愛宕「本当よ。どうして新年会でこんな話してるんだか……あん、ちゃんとエスコートしてくださーい」


< 自分の愛の方が深いとかお前の方が佳い女だろう、とか >






江風「テートクって純愛モノ、っていうか恋愛映画なんて殆ど観ないけどさ」

海風「うん」

江風「もし仮に純愛モノ観たらどーいう反応するンだろう」

海風「どういう? 」

江風「平然と映画の良し悪し話し始めるのか後ろめたい顔するのか」

海風「あぁ。……いつもとは言わないけど」

江風「うン」

海風「半分もいかない内に盛り上がってベッドだと思うよ」

江風「……あぁ」



< 欲望に負けて夜這うのもいいけどね >






江風「じゃあ、雲龍さンがさ」

海風「うん」

江風「AV観たときの反応は? 」

海風「……」

江風「なンかそのまま自分でシ始めそうだけど」

海風「……どうですか? 」

江風「ン? ……ン? いたンですか雲龍さーン……」

雲龍「さっきまで寝てたけどあの人の名前が聞こえたから」

江風「どンな耳してるンです……」

海風「で、どうなんです」

江風「あ、フツーに訊くンだ」

雲龍「そんなに観たことがないから分からないけれど……不貞寝ね」

海風「……あぁ」

江風「そう……っていうか深く同意する姉貴とか見たくなかったンたけど」



< ホラーよりホラー >






江風「つーか、“ そンなに ”? 」

雲龍「自分でも色々知っておかないと、と思っていたのだけれど」

江風「は、はぁ」

雲龍「割と本能的欲求ってあてになるのね」

江風「あ、そっすかー……」

雲龍「それにあの人がリードしてくれるし」

江風「テートクぅ」






天城「まぁ、その点だけはあの人に感謝していますけれどね」

海風「? 」

天城「部屋に帰って姉様がその……無表情でそういったものを観ているのは嫌ですので」


< 天然記念物並の >






漣「そもそもあれですよねー、漣含めてここの人で性知識無い人とかいませんよね」

瑞穂「瑞穂も入るん……いえ、人並にはあると思いますけれど」

叢雲「まぁ、使うかどうかは兎も角長い間軍にいてかつ女社会で無いとかどんな嘘よって話しね」

江風「そうだな」

海風「だよね」

明石「私は割と提督がいなければ……いや、そンな疑わしい目で見なくても。興味無かったんですから、本当ですからね? 」


< さーてどちら側かな >






明石「ファッション病ンデレ、ファッションマゾ、ファッションお淑やか、ファッション馬鹿、ファッションツン」

瑞穂「はぁ」

明石「こう並べてみてどれが一番嘘っぽいですか? 」

瑞穂「……つまりキャラ付けみたいなもので、大したことはない、ということですか? 」

明石「いえ、それでもいいですしファッションどころではなくて本物、でもどちらでも」

瑞穂「それはどう考えても」

明石「どう考えても? 」

瑞穂「病ンデレ? でしょう」

天城「論じるまでもありませんね。……それはそうと明石さん、もしや三つ目は天城ではありませんよね? 」


< 好きなもの >






雲龍「でもお酒とあの人の関わらない天城って少し味気無いと思うわ。嫌いってわけじゃないけれど」

海風「海風は今の天城さんしか知りませんけど、そう思いますね」

瑞穂「淑やかさ、なんてものは必要なときにこそ滲み出ていればいいのですから」

天城「……何と言っていいか」






明石「や、雲龍さんもその二つに加えておくべきだと思いますけどねぇ」


< 言葉は知性とかなんとか >






高雄「ワイルド、と言われると何か違うのよね」

天城「野獣的と言われるとしっくりくるのですけれど」

明石「狼や猟犬が自分ルールで骨を玩具にするというか」






雲龍「つまりその違いは、言葉責めね? 」


< パパと呼ばれそうな >






愛宕「知ってたけど露骨にも婉曲にも結婚勧められるわね」

提督「ハンッ、お前より佳い女は紹介されなかったけどな」

愛宕「それはどーも。……それで思い出したけどあなた暫く実家に帰ってなかったじゃない? 」

提督「そうだな」

愛宕「お年玉とかどうしてたの? 」

提督「実家に送って渡してもらってたけど」

愛宕「ふーん……」

提督「なんだ? 」

愛宕「お金だけくれる便利なおじさんってことね」

提督「や、そうだけどさ……なんか言い方に悪意無い? 」


< 本当話し長い人とか勘弁してほしい >






提督「んー……疲れた」

愛宕「そうねぇ、私はそんなでもないけど」

提督「じゃあ、山城たちにでも会ってこい」

愛宕「いいの? 」

提督「着替えてからな。……どうせ俺は横須賀の連中と会ってこなくちゃいけないし、暇だろう? 」

愛宕「そ」

提督「あぁ。…………元気分けてくれない? 」

愛宕「ん? んぅ…………どう? 」

提督「出た出た、超やる気出た」

愛宕「そう、よかったわね。……………………ヒールでキスするのってやっぱり新鮮かも」


< 好きな人の好みが好ましいかどうかは、さて >






愛宕「あの人が凄いのは反対の人間を想像すれば分かるわ」

山城「はぁ? ……とりあえず一途で真面目でお酒を飲まなくて煙草を吸わなくて」

愛宕「その代わり夜はつまらないし優しくないし貧乏だしだるんだるんの身体だし仕事できないの」

山城「……」

愛宕「……」

山城「……それはさすがに嫌だけ

扶桑「提督が素晴らしいのは分かるけれど……その反対の人もそこまで悪くないと思うわ。
お金は私が稼げばいいのでしょう?
それに優しくないのが暴力的と決まったわけでもないし私もドライな方だから」

山城「」

扶桑「好きになった前提ならそんなに悪くはないと思うけれど」

山城「」

愛宕「…………こんなのだからあの人に引っかかったとも言えるのかしら」


< 好きになる相手なのか好きになった相手なのか >






時雨「でも扶桑」

扶桑「? 」

時雨「お酒も女もあと話の流れ的に車だとかスポーツだとかそういう趣味も全く無い人、一緒にいて楽しいと思うかい? 」

山城「そ、そうですよ姉さま。あの男以前にそれでは話の広げようも無いのでは」

扶桑「ん…………でも、好きになったのが前提なのでしょう? 」

時雨「……」

愛宕「……」

山城「……扶桑姉さまの良いところ、と言えなくもありませんけれどさすがに私でもそれは、いえ、だとしても、む……ーーーー」




< じゃあ、一つだけ逆にするなら >






愛宕「お酒の強さじゃない? 飲んだ私の吐息でほろ酔いになってくれたりしたら可愛いと思うし」

山城「どう考えても一途かどうかでしょうが」

扶桑「よく考えると貧乏なのはちょっと……慎ましい生活くらいならいくらでも優しくしてくれると思うの」

時雨「僕は……車かな。死ぬかもしれない趣味はできればやめてほしいけど僕もお酒はやめられないと思う」






春雨「女の子の守備範囲? 」

若葉「傍若無人で権力持ちのロリコンか……割といそうなのがなんとも」


< 叶わないと知っているからこそ >






提督「ふーん……何それ脅し? 」

あきつ丸「お願い、しただけであります」

提督「別に殿下と会うのに俺に了解取る必要なんて無いだろう」

あきつ丸「どこで不満を溜められるか分かりませんからな」

提督「そ……で、実際は? 」

あきつ丸「自分が提督殿とお会いしたかったから、というのは? 」

提督「俺的には九十点」

あきつ丸「それは重畳」

提督「…………お前引き抜けたらなぁ」

あきつ丸「ふ、そうなればどこまでも堕ちて……いや、栓無きことでありますが」


ありがとうございました


< 願わくばこの瞬間だけを生きることができれば >






提督「ふぃー……眠い」

時雨「相変わらず早いね」

提督「ん? ……まぁな。癖っていうかなんていうか」

時雨「こんな時間にいつも起きてる少将閣下? 」

提督「いつもじゃないぜ? 疲れて昼まで寝てることだってそれなりにあるさ」

時雨「…………」

提督「ん? 」

時雨「……今年は、どうなの? 」

提督「どうって? 」

時雨「今年もあの要港部で、自分の城で、心許した女とだけいられるのかってこと」

提督「…………さぁね」


< せめてあなたの顔を束の間だけ歪ませてみても >






提督「フ-……ってもさ」

時雨「うん」

提督「時雨ってそんな他人のこと気にする女の子だっけ? 」

時雨「しないよ、しないけど」

提督「あぁ」

時雨「僕は自分が諦めた人の幸福とか、自分が憧れる生活をしている人の不幸せなんて願えないからね」

提督「ッ…………佳い、女なんだな」

時雨「知らなかったのかい? 」

提督「……や、実は知ってる」

時雨「……」

提督「……」

時雨「……ふふ、君のそんな顔を一瞬でも見ることができたんだ、今年はいい一年になりそうだよ」


< その日暮らし的な何かだろうか >






Aquila「……? 」

提督「……? 」

Aquila「……なんだか気が合いそうですねー? 」

提督「うん、本当何故だか分からないけど気が合うと思う。……一目惚れとかでもないのに不思議だね」


< 一通り情報交換してみて >






Aquila「愛してくれる女がどんなときも自分に尽くしてくれるとは思わない方がいいですよ? 」

提督「大体初対面の割にきついこと言うね、正論だけど」

Aquila「言っても許してくれるでしょう? ギリギリ」

提督「本当ギリギリだけどな。……Littorioのこと心配? 」

Aquila「多少は、ですけど」

提督「そ、でも困ったことに俺はLittorioを手放す気もこの生活をやめる気にもなれないんだ」

Aquila「この生活? 」

提督「あぁ。…………お前もLittorioと同じルートで俺の情報なんて持ってるだろうが」

Aquila「ふふ、提督の低い声、素敵です~ ♪ 」

提督「あのさ」

Aquila「……」

提督「……」

Aquila「ま、他人の生き方に美意識を押し付けるつもりは無いのでご安心を」

提督「ふーん? 友達が道を踏み外したら糺してやるものなんじゃないのか? 」

Aquila「……AquilaにはLittorioの苦しみがよく分かるから。それこそ、あなたよりも」

提督「なるほど、ね」


< 殊更そっけなく >






Littorio「そもそもLittorioもガキじゃないですし」

提督「ま、ガキじゃできない遊びしてるしな」

Littorio「……楽しかった? 」

提督「それはもう」


< 人柄をよく知っていても驚かせてくれる人、いるんだよね >






Littorio「あら、Aquila、こんなところにいたのね」

Aquila「Littorio……あなたAquilaたちが面倒な手続きを踏んだり軍人とつまらない話をしている間何をしていたの? 」

Littorio「え、えーっとそれは……え? 」

提督「ははは……」

Aquila「こちらでもこの人がどういった人間かは把握していたつもりですけれど……」

Littorio「あー、Aquila? この人はこうだけどどうしようもないクズという程でもなくてむしろLittorioたちの方がそこに付け入ってというかいえクズではないなんて口が裂けても言え

Aquila「そんなに楽な生活をしていたなんて! 」

Littorio「……はい? 」



< こう、一分野だけ突出しているというか >






提督「いや、なんていうかこう……俺が言うのもなんだけどパスタリアンって皆変なの? 」

Aquila「パスタリアン? 」

提督「や、冗談冗談……だからこっち睨むな」

Littorio「その呼び方はもう二度としないと……いえ、もちろんAquilaがおかしいのですよ? 」

Aquila「Aquilaはそちらの基地での生活が羨ましいとは言いましたけどー、別に誰かの愛を欲してはいませーん」

提督「そこだけ聞くと圧倒的に普通だな」

Littorio「さすがにまぁ、Littorioの方が総合的におかしいのは認めますけど……でも」


< 忍者って正月とかに活躍してそうだし >






山城「まったく……あなたついにロリコンにまで落ちたの? 」

提督「若葉に甘味奢っただけでそれか……そんなつもりは無いが、だとしたらどうする。警察でも呼ぶか? 」

山城「警察? 馬鹿ね、憲兵でもなんでもここには沢山いるのよ? ね? 」

あきつ丸「自分は憲兵ではないのでありますが……まぁ、この場で銃殺したとして理由を問われる猶予は用意されるでしょうな」

提督「お前に俺が殺せるのか? 」

あきつ丸「……ま、ロリータ趣味程度で今更殺すほ

愛宕「私がいるものね」

あきつ丸「! ……忍者か何かなのか、高雄姉妹の上二人は」

愛宕「この人を殺すならまず私を沈めなさい。……ってのはまぁ大体冗談だとして」

あきつ丸「冗談? 」

愛宕「そもそもロリコンになるはずないでしょう? 私がいるのに」

山城「冗談ねぇ」

提督「そうだな」

愛宕「ええ。……冗談、冗談よ? 」


< ふと思い付いて止まらなくなって嘆息してそれから、自己嫌悪 >






高雄「? …………もしかして私って仕事中手放しであの人を称賛したこと、無いの? 」

高雄「…………」

高雄「…………」

高雄「…………」

高雄「…………」

高雄「…………むしろ褒められたり感謝された記憶ばかり」

高雄「…………」

高雄「…………」

高雄「…………」

高雄「…………」

高雄「…………きっと叢雲さんならあるんでしょうね。毎日議論して、喧嘩して、それで練り上げた上申書の出来とか」


< 犬も食わねぇ……のは別物 >






Littorio「ねぇ、Aquila」

Aquila「なぁに? 」

Littorio「Littorioは幸せですよ」

Aquila「そう……それで? 」

Littorio「それだけです」

Aquila「……………………顔立ちも所作も経歴も優しさも認めますけど、それを損ねてあまりある人間でしょう?」

Littorio「あなたにとっては」

Aquila「自分が人外の化け物だという自覚と諦念、自分を色眼鏡で見る祖国の人間、頻繁にある戦闘訓練や実戦、それに異常な閉鎖空間」

Littorio「ええ」

Aquila「正常な、いえAquilaも化け物だという自覚はあるのであくまで一般論という意味だけれど……それでもそういったものをより損なうには十分ね」

Littorio「そうかも」

Aquila「あと危険よ? あぁいうよく分からない渦中に関わると」

Littorio「承知の上です」

Aquila「……そ」

Littorio「……………………切掛はLittorioのそういう、異常な精神状態が生み出した気持ちだったかもしれない、
あの人も憐れみを覚えたからだけかもしれない。
それでも今は、この日々は嘘じゃない。
今愛してくれて、心を分けてくれているのはLittorioのリアルで、
あんなにも愛してくれている人がいるのに、それを拒むなんてできないの、
Aquilaに分かれとは言えないしRomaには張り飛ばされるかもしれないけれどでも

Aquila「Basta」

Littorio「む……十分と言われてもLittorioは

Aquila「何故真面目な話から惚気に……本当にRomaに告げ口しますよ~? 」


ありがとうございました


>>249 が何か違和感...


>>257
>>249
これ完全にAquilaですね……申し訳ありません
そしてありがとうございます


< trapper >






明石「工廠ですか、行きますよ」

加賀「そう、別に着いてこなくても単に装備を見に行きたいだけだけれど」

明石「や、私の城に勝手に入って無事に帰れると思わないことですね」

加賀「はぁ、ここに侵入する輩がい……いそうね、割と」

高雄「単に整理されていなくて危ないとかでなければ構いませんが。
……一応軍施設であって個人の部屋ではないのですよ? 」


< 懸想相手のことだけが >






龍田「自分の声だけを聞いて、自分の瞳だけを見つめ返してくれる、そんな相手がいてもあなたは嫌いよね」

山城「当たり前じゃない、そんな木偶の何が面白いのよ。姉さまがそうなったら私は絶望するわ」

龍田「…………こういうところは私たちより明らかにまともなのに」

愛宕「…………同意しようと思ったけど私もこっち側で、いいの? 」


< ?…………!!! >






雲龍「……眠い」

加賀「……そうね」

雲龍「……あの人がいないとやる気が出ませんね」

加賀「私は一昨日から毎朝的場に立っているけれど」

雲龍「さすがです加賀さん……ふぁ」

加賀「…………私の膝でよければ、貸すわ」


< 褒めていないこともない >






漣「叢雲ちゃんのむー」

叢雲「はぁ? 」

江風「むっつり? 」

漣「叢雲ちゃんのらー」

江風「えーっと、雷光の如し」

漣「叢雲ちゃんのくー」

江風「く、く、く……狂ったような訓練」

漣「ラストのも! 」

江風「も、か。姉貴ー」

海風「もふもふしたい」

叢雲「一個でも褒めてるようなのがあっただけ上出来だけど……もふらせないわよ? 絶対」


< 偶々同郷の知り合いでもいたのかな >






提督「新年祝いみたいなものだな、まぁ、適当に食ってくれ」

若葉「おおっ」

GZ「朝から士官が厨房にいると思えば……Eierscheckeか」

提督「堅いこと言うなって、ほら」

GZ「いや、ありがたくいただくよ。……む」

提督「どう? 」

若葉「GZがつくってくれたものより甘いな。若葉はどちらも好きだが」

提督「さんきゅ、若葉」

GZ「確かにこれはこれ……なぁ」

提督「ん? 」

GZ「Eierscheckeに限らず祖国の菓子は地域で味に差が出るが、この味どこかで」

提督「え? ん、あー、うん…………さーて、どうしてでしょうねぇ、他にも焼いたから持ってくるわ」

GZ「うん? いや、おい、おい! 」

Aquila「んふっ……おいしーい♪ 」


< 張り合いが無いのもなんだか違う >






山城「大体あれよ、あの男の要港部って未だに特警いないんでしょう? 」

愛宕「いないわねぇ」

山城「一応陸軍の基地航空隊と憲兵が同じ敷地内にいたみたいだけど、ふん、棟が違うんだからどうとでもなるでしょうよ」

愛宕「なってしまうわねぇ」

山城「どうやってそんな地位にいるのかは知らないけど、どうせ汚い手を使ったはず」

愛宕「でしょうねぇ」

山城「……私が言うのもおかしいけれど少しくらい反論できないの? 」

愛宕は 「逆にできるとでも思ってるの? 」

山城「……」


< 底冷えする程の声音で >






天城「高雄さんと愛宕さんのドレス姿なんて正視できませんよね」

雲龍「そう? 」

天城「そう? って……」

雲龍「もちろんウェディングドレスでのプレイができないのは残念だけれど」

天城「あのですね」

雲龍「待って割と真面目に…………天城」

天城「は、はい」

雲龍「そんな、当たり前のこと、思い出させないで、くれるかしら」

天城「……はい」


< ある種最も囚われていると言える >






雲龍「……真面目な話なんてつまらないし置いておいて」

天城「え、ええ」

雲龍「この孕む義務も可能性も無い大奥みたいなところでドレスも白無垢も考えるだけ無駄よ」

天城「分かりますけれど表現はどうにかしていただきたいですね。あとお話が変わっていません」

雲龍「だからいっそ高雄姉妹と別れることを妄想する方がまだ建設的」

天城「……スルーですか」

明石「……雲龍さんは建設的の意味を思い出した方がいいと思いますけどねぇ」


< 不味い肴でも取り敢えず噛み締めてみる >






雲龍「まぁ、酒の肴ってやつよ。……あの人が離婚するときってどんな感じかしら」

天城「はぁ。……愛宕さんが言うには絶対にあの人の有責らしいですけどね」

雲龍「そうなの? 」

天城「あの人がいて浮気したり虐待するなんてあり得ないから、だそうです」

雲龍「ふーん……随分と愛宕や私目線の話ね」

明石「そりゃあ愛宕さん目線ですし」

雲龍「……あの人有責でもお金なんて余裕よね。
軍だって浮気離婚程度だと相手が上官とか華族の娘だとしても、
立場が不安定になりこそすれ失職なんて無いし」

明石「まぁ、放埓だとしても有能な人間手放す余裕無いですから」

雲龍「さらっと浮気相手と再婚してそうね」

明石「あぁ」

天城「……人間の奥様がいなくてよかったと思わずにはいられませんね、こう聞いていると」


< 肴の好みも人それぞれ >






雲龍「あら、あなたあの人のことが信じられないの? 既婚者ならそもそも高雄たちとも寝ないわ」

明石「ってことはこんな魔窟みたいなものができる切掛すらできませんね」

天城「いや、姉様たちが散々酷いことを言っていただけじゃないですか」

雲龍「でも私たちはただの想像よね? 仮定の話」

明石「ねぇ? あ、レモンスライスのお皿お願いしまーす」

天城「天城はそれに乗っかっただけで……はぁ」


< それは何よりも大切な >






加賀「彼女たち、また意味の分からないことを言ってるわね」

高雄「慣れましたよ。あのような雲龍さんたちも、あのように言われる男の在り方にも」

加賀「難儀なものね。……幸福の分だけ苦労を持ち込んでくる男というか」

高雄「あるいは私も便利な女のままでいれば……失礼、加賀さんがそうだというわけではありません」

加賀「構わないわ。私、今まであなたたちのことを怨んだことなんて何度もあるもの。
あなたにだってそれくらいの言葉、許されて当然よ」

高雄「…………」

加賀「…………」

高雄「…………一人だけ心に棲まわせることができないのなら」

加賀「全員横一列、心を分け合って傷を舐め合う関係であればよかったと? 」

高雄「そう、思ってしまうこともあります。無論本気ではありませんが」

加賀「私も本気で言うような女に掻っ攫われたとは思いたくないわ」

高雄「……」

加賀「……」

高雄「……実は私、あの人のコレクションの棚の鍵、預かってるんです」

加賀「そう。…………でもやめておきなさい。そんなことで彼は怒らないけれど、絶対にあなたは後悔するわ」


< 慰めではない報酬 >






叢雲「あなたがそんなこと言うなんてよっぽど真面目な話だったの? あいつのコレクション開けないなんて」

加賀「いいえ。……どこにでもありそうで無い、そんな話を」

叢雲「ふーん? ま、よかったわ」

高雄「? 」

叢雲「どうせあいつは帝都でいいもの飲んでるだろうし。私のでも開けましょう」

加賀「いいわね。……マッカラン18年」

高雄「……完全にあの人と同じ趣味」

叢雲「なによ悪い? 」

加賀「いいえ。…………大切なラインを守って、同じ報酬を得られたな、と。開けましょうか」


ありがとうございました


< 勝手知ったる我が城と冷たき大城と >






「大湊へゆくつもりはまだ無いのかね」

提督「……私には荷が重過ぎる、と言ったはずです、殿……閣下」

「そうか。……あの要港部も陸軍がいれば問題無い。どうせなら無くしてしまいたいのだがね」

提督「……それは、閣下や帝都の決定でしょうか」

「帝都の官僚や陸軍の意志だな。官僚からすれば無駄な支出は抑えて効率化したい、それに

提督「陸軍からすれば一つの敷地に同居する少数の海軍が半分の施設を占有するのは許せない、と」

「そうだ。……ま、私としては正直そのようなことはどうでもよい」

提督「……」

「ただ、そうだな、要港部はどのような状態でも構わないが大湊はまた別でね」

提督「……」

「君の子飼いも全て連れていっても構わないのだからな。
これでも私は君の望みに最大限応えたつもりだ」

提督「……」

「……まぁ、構わぬよ。君がこの先、どのような決断をするにせよ、どう足掻いても私からは、この国からは逃げられぬ」

提督「……」


< つまりそういう関係 >






龍田「次に会えるのはいつ頃かしらねぇ~ 」

愛宕「そこそこ呼ばれるでしょう、帝都でも横須賀でも」

龍田「んー、あなたのことを言ってるんだけど」

愛宕「私のことなんて興味無いのに? 」

龍田「あなたが私に持ってる興味くらいは持ってるはずだけれど」

愛宕「そう……そう。これ冷たくしても反対にしても私恥ずかしいわね」


< 何もするな >






山城「機嫌悪そうね」

提督「あ? 」

山城「……あなたが怒り続けてたら雰囲気悪くなるからやめて」

提督「いやぁ、俺やお前が怒ったのなんて軽いものだと思うけどな」

山城「はぁ? そんなもの怒った理由によって違うでしょうが馬鹿なの? 」

提督「まぁまぁ。……例えばだぜ?

山城「高雄と愛宕は禁止ね。私が姉さまのことで怒るくらいの縛り方されてるんだから怒る理由なんて決まってるじゃない」

提督「縛り方ってお前さ。……じゃあ、まぁ理由は置いておいて金剛がガチで大声出すのとかヤバいと思わない? 」

山城「あの女なんて大体いつも五月蝿いじゃない。そりゃあ金剛怒らせるなんて相当難しいのは確かだけれど」

提督「んー、なら龍田が普段通りの表情で涙流して去っていくのとか」

山城「それはたぶんくだらないことを信用した自分に怒って蔑んでるだけね」

提督「……あ、叢く

山城「それも無し」

提督「…………どうしろっていうんだよ」


< 親しき中にも礼儀というか、愛 >






天城「理解できないのは姉様の一番好きな映画のジャンルが悲恋モノだ、ということですね」

明石「えぇ……」

雲龍「何よ悪い? 」

明石「悪くはないですけどね……なんというか」

雲龍「好きなものは好きなのよ。自分のことは関係無いわ」






瑞穂「無意識的な自傷行為だと思うとマゾっぽいですけど……さすがに瑞穂の品性も疑われますね」


< 変われない人を変えるということは >






明石「昨日の夜の続きですけど」

雲龍「ええ」

明石「じゃあ、相手の有責だったらどうです、離婚事由が」

江風「江風が寝てる間になンつー話してンだよ」

海風「でもこれで話の流れが大体分かるっていうのも凄いよね」

雲龍「……泣いて縋って謝って何もかも捧げる後悔が真に伝わった場合でも、
何の反省も見せず逆ギレして暴れた場合でも同じ反応しそうかしら」

明石「……あぁ」

江風「こっわ」

海風「そういう人だよね、良くも悪くも一度決めたことは変えない人。…………変えられない人なんだよね、はぁ」


< やはりなんでも無い日々こそが >






提督「よう」

高雄「おかえりなさい」

愛宕「はーい、寂しかったわぁ」

高雄「はいはい。……食事は? 」

提督「いらないかな。シャワー浴びて着替えたら酒飲むから何かつまみでも」

高雄「分かりました」

愛宕「私は疲れたから着替えたら寝てくる」

提督「ん。……寂しかった? 」

高雄「……お酒でも飲みながら、話しましょうか」



ありがとうございました


< 子供の名前 >






愛宕「といえば」

提督「ん? 」

愛宕「ここの人で一番女の子の名前っぽい人って誰かしら」

提督「んー、お前は無い」

愛宕「そうね」

提督「叢雲、漣、明石、加賀、雲龍、天城、海風、江風、Littorio……」

愛宕「ええ」

提督「……が同率一位でいいんじゃねぇの? もう名前にすらなってないやつばっかだけど高雄は明らかに男の名前だろう」

愛宕「そうね、My brother? 」

高雄「……腹が立つようなそうでもないような。複雑ですね」


< 刹那主義の言い換えと思わないでもない >






天城「愛宕さんに言うのもおかしいのですけれど」

愛宕「ん? たぶん大体今更な話だと思うけど、何? 」

天城「姉様って本当に提督のことを、その、愛していらっしゃるんでしょうか」

愛宕「本当おかしいわね。……そりゃあそうでしょう、あの人からのは兎も角雲龍と私の愛に順番なんてつけられないもの」

天城「はぁ」

愛宕「雲龍はね、あの人そのものを愛しているの。今の、私たちが見ているあの人を、一番」

天城「? 」

愛宕「私もそうだと思いたいけど……そうだと思うけど、どうしても過去とか未来とか考えちゃうのよねぇ~ 」





< 解 >






愛宕「ね、こんなのはどう? 」

雲龍「? 」

愛宕「すっかり病弱になって立ち上がるのも億劫で雲龍がいないと排泄も食事もできないあの人と二人で暮らすのは」

雲龍「……私のこと馬鹿にしてるの?
勿論そうなったとして絶対見捨てたりなんかしないけれどそうなりたいなんて思わないわ」

愛宕「ほらね? 」

天城「……」

雲龍「? 」



< いや、でもそう聞くと割と忌避感が無いでもない >






漣「家庭によって糠漬けの味が違うのは手の菌が影響してるって聞いたことありますけど」

天城「」

加賀「なるほど……あなた潔癖症だったかしら」

提督「別に。……加賀の指なんてどれだけ舐めたかも知らっふぉぅっ

加賀「莫迦」

漣「いくらご主人様でも、それはキモいですねぇ」


< シロタ株味の漬物とか言われても困る >






叢雲「一説には掌の乳酸菌量が関係してるって言われてるわね」

加賀「ほう」

叢雲「歳を経るにつれて人間の掌には乳酸菌が増えていくのね。だから老人の漬物は美味しいのかもしれないわ」

加賀「ではビニール手袋をすれば同じ味に? 」

叢雲「かもね」

漣「じゃあさ」

加賀「ええ」

漣「ヤクルトでも手に振りかければいいんじゃないです? 」

加賀「……あなたそれ食べたいの? 」

漣「いえ、全く」


< 枕噺には少々品が無いが >






提督「咥えるの上手くなったよね」

天城「なんとお答えすればいいのか」

加賀「そこは調教上手ですね、と褒め返すところよ」

天城「調教上手ですね」

提督「おう、ありが……嬉しくねぇな」

天城「天城もあんまり」


< more pillow talk.あるいは反省 >






加賀「あなたも日に日にタフになっている気がするわ」

提督「歳取ってるはずなのに」

天城「吸われているのですね、色々と。天城は疲れました」

提督「もう朝になりそうだけど」

天城「今日の訓練メニューは? 」

提督「叢雲の。新しいやつな」

天城「……」

加賀「……私も? 」

提督「当然。あれでおかしかった所とかで自分が空母クラスと相対したときの参考にしたいんだとさ」

加賀「……考えものなのね、真面目なのも」


< 四人目 >






天城「まぁ、今更ですよね。こんなに放埓な夜を過ごして」

加賀「そうね」

天城「……彼女は得といえば得ですけれど」

明石「……Zzz」

天城「真っ先に寝落ちして」

提督「大きくなったよな、どことは言わないけど」

天城「……俗説だと思っていたのですが」

加賀「でも触れただけこれも大きくなってるわよね? 」

提督「やめっ……それはそういうものだろうが、っていうかこの時間から始める気力はさすがに無ぇよ」



ありがとうございました


< 寝惚け眼で独白でも一つ >






高雄「……Zzz」

愛宕「……Zzz」

提督「…………これは姉妹サンドなのか丼なのか」

高雄「ん……Zzz」

愛宕「ぁぁ……………Zzz」

提督「それとも姉妹丼のサンド付きなのか」

高雄「Zzz」

愛宕「Zzz」

提督「ま、どうでもいいか。…………もう少し寝よう」


< このまま一日過ごしました >






漣「ねーねー、むーちゃん」

叢雲「むーちゃんってあなたね。何よ」

漣「眼鏡だよ眼鏡」

叢雲「そ、眼鏡ね」

漣「なんだか叢雲ちゃんにぴったりな気がするんだよねー」

叢雲「……そ」






高雄「あら、中々似合ってますよ」

愛宕「私も眼鏡してみようかしら~ 」

提督「ん? ……悪くないけどお前の顔はそのまま見たいな、俺は」

叢雲「……ふん」


< 晴れ着って脱がしにくいんすよねぇ >






天城「成人式ですね」

提督「ん、俺はもういつだったかも忘れたけど」

天城「そんな歳でもないでしょう。確かに大人の仲間入りとしては大分昔かもしれませんが」

雲龍「そうよね、お酒もセックスも煙草もどうせもう経験済みなのよ、殊勝なことを言っていても」

提督「……セックスだけ、同意しておこうか」


< どこが? >





加賀「……………………ッ」





Littorio「あれが、サムライ……! 」

瑞穂「鍛錬型とはいえ加賀さんだと様になりますね」

叢雲「凄いけど……あんな業物どこから出てきたのよ」

漣「そんなのご主人様の倉庫に決まってるじゃん」

瑞穂「実に説得力がありますけれど……おかしくありませんか? 」


ありがとうございました


< 美しきことこの上無く >






加賀「でも航空機を愛するこの心はある種兵器の機能美、と言えると思うの」

雲龍「まったくです」

明石「ですねー」

天城「……分かります? 」

瑞穂「あまり……というか明石さんは扱えませんよね」

提督「何でもいいからプッシャーかトラクタかで延々議論するのマジでやめてくんねぇかな。俺一応仕事中なんだけど」


< 監視役ですから >






愛宕「別に飛行機のこと嫌いじゃないけど割とどうでもいいことよね」

高雄「確かにどんな見た目か、よりもどんな動きを、の方に興味があるわ」

明石「機能美って言ってるじゃないですか。
そりゃあ見た目も大事ですけど私は無駄を徹底的に排したその在り方にこそですね」

雲龍「私も」

提督「君ら本当さあのさもうさ……俺も航空戦の話したくなってき

高雄「駄目です」

提督「たんですけ

高雄「駄目です」

提督「…………高雄も紅茶飲んで混ざってるじゃん」


< さぁてね >





漣「はい、胡瓜です」

雲龍「胡瓜ね」

漣「どうぞ」

雲龍「漬物なら兎も角これただの胡瓜じゃない」

漣「消費期限今日らしくてもういらないらしいんですよ。夜、使わないんです? 」

雲龍「はぁ? あなたね……いえ待って、胡瓜いらないって言ったの誰よ、おしえなさい」


< 休憩中 >





漣「よく言えばヘタレ、悪く言えば女衒並なご主人様」

提督「あぁん? 」

漣「お小遣いくーださい☆ 」

提督「嫌だ」

漣「何でぇ? 美少女かつ気心の知れた腹心であるところの漣ちゃんが頼んでるのにー」

提督「まずお前ヘタレとか女衒とか言われて金なんてやるかよ」

漣「それにまぁ、給金なんてかなりありますしね」

提督「あぁ。……で? 何飲む? それくらいならやろう」

漣「午後ティーで」

提督「はいよ」

叢雲「たかが小銭程度でよくそんな茶番劇始められるわね……あ、私はお茶でいいわ」


< 反旗と反抗と抵抗と無関係の違いみたいな >






提督「いやぁ、我ら劇団火酒でありましてね」

漣「閣下ー、漣は蒸留酒よりカシスとかの方が好きです」

提督「あぁん? 上か……先輩団員批判ですかー? 」

漣「先輩だってしてきてるじゃないですか、兵学校時代にも海大時代にも」

提督「や、してないしてない。俺国とか巨大組織に喧嘩売るの怖ぇもん」

漣「どの口が、ねぇ? 」

叢雲「そうね。…………私は共犯者に近いんだけど」


< さて、誰が一番信用できるかね? >






提督「俺は平和を愛してるぞ、おう」

叢雲「私だってそうよ。戦いなんて無い方がいいわ」

高雄「まったくです」

海風「はぁ」

愛宕「いい? 順に全く信じてない人、実現できないと理解していてなお目指す人、自分の世界の平和だけ求める人よ」

漣「……愛宕さんはどれに近いんですかねぇ」


< なんか今日は違う >





愛宕「きゅんきゅんするような出来事が最近無いわねぇ」

高雄「そうそうあるわけ。あったらそれが日常になるんだから結局無くなるわよ」

愛宕「んー……ポッキーゲームでもする? 」

高雄「姉妹でそれをしてきゅんきゅんするの? 」

愛宕「私はするけど」

高雄「そ。……しませんが」

愛宕「えー? 」

提督「えー? 」

漣「えー? 」

高雄「早く溜まった書類を。……その人とすればいいでしょう」


< アレって何だとかアレじゃなきゃなんなんだとか >






提督「えー、俺今ポッキーじゃなくて姉妹レズの口なんだけど」

高雄「知りませんよそんなこと」

漣「漣も見たいですー、組んず解れつ絡み合う淫らな姉妹レズ」

叢雲「私はパス。例の書類貰っていくわね」

提督「へーい。……お前は姉妹でそういうことしねぇの? 」

漣「はぁ……やれやれ。ご主人様は漣の姉妹がどんな面子かご存知で? 」

提督「んー、吹雪型なら叢雲いるし綾波でも潮とかいるだろう」

漣「叢雲ちゃんはご主人様のアレですからねぇ……他は別にそうは見れないですから」

提督「そうかい。…………え? 」


< まぁ、一番奥まで行けば取り返せるしね >






愛宕「で、しないの? 」

提督「しゃーねーな、味は? 」

愛宕「クッキーだけど? 」

提督「……俺は持ち手側だけなのかよ」



< まぁ、一番奥まで行けば取り返せるしね >





愛宕「で、しないの? 」

提督「しゃーねーな、味は? 」

愛宕「クッキーだけど? 」

提督「……俺は持ち手側だけなのかよ」



< まぁ、本人のみぞ知ることって多いしね >





山城「大体淫売に背中預けて戦えるかってことよ」

龍田「少なくともあの人は愛しか受け取ってないと思うけど」

山城「そうよ? それで? 」

龍田「はぁ? 」

山城「私はあの男と寝た女は皆気に入らないけどそれでもギリギリのラインを保ってるってことよ」

扶桑「……私あなたが分からないわ、本当に」


物凄く久々ですね……

ありがとうございました


< 自分の周りにいる人をもう一度見てください >






漣「ご主人様って変態鬼畜クソ野郎の割に駆逐の子には手出してないんですよね」

提督「もうちょっと何とかなるだろう……そうだな」

漣「じゃあそのご主人様的にもし成長したとしてタイプっぽいのは誰です? 叢雲ちゃん以外で」

提督「叢雲無しか。……若葉」

漣「へぇ? 」

提督「クールで長身で睨み方綺麗な子になりそうじゃない? 」

漣「胸は? 」

提督「成長しなくてもしてもい……そんな俺が完全おっぱい星人みたい顔するなよ」


< じゃあ、見たくない子なんているのか >






漣「じゃあ、逆に守備範囲の人がロリになったとして一番愛でたいのは? 」

提督「え? 」

漣「まぁ、父性が湧くとか一緒に遊んでみたいとかでもいいですよー」

提督「んー……んぇ? 」

漣「高雄さんとか生意気でおませな女の子っぽくていいとおもいますけどねー」

提督「おおう……でもそれ愛宕にも加賀にも言えそうだよな」

漣「じゃあ、メカ好きで一緒に工作したがる明石ちゃんとか古風でお茶好きな天城ちゃんとか」

提督「ほうほう」

漣「外国から来て不安がってたけど懐いていくにつれて時々小悪魔っぽくなるLittorioちゃんとか」

提督「あぁ」

漣「ぼんやりしてるけど気付いたら近くで見つめてくる雲龍ちゃんとか」

提督「なるほど」

漣「で、誰です? 」

提督「…………なんとかすれば全員見れるのか」

漣「えぇ……」


< あなたに残っているのはどんなモノ? >






漣「マジでさ変態性と性欲位じゃないです? 」

提督「そりゃあ、倫理観も良心も投げ捨てまくってるけどさ」

漣「けどじゃねーですよ」

提督「俺に残ってるのはそれこそ一番大切なラインだけだろうよ。本当に大切な最後」

漣「なるほど。何の弁解にもなっていませんが理解はできます」

提督「そうかい」

漣「……叢雲ちゃんに匙まで投げられないといいですね」

提督「本当な」


< 無言の >






高雄「…………」

愛宕「…………」

提督「ま、階級的にこれまで俺の副官は高雄か愛宕だったわけだが」

加賀「私も何故か昇進して、その資格は得たわけね」

提督「これで俺もより楽ができるな」

高雄「…………」

愛宕「…………」

加賀「…………あなたの傍にいたいのは山々なのだけれど、辞退するわ」


< きっとそんなあなただから >






提督「あのさ」

高雄「だって、嫌ですもの」

提督「……高雄」

高雄「あなたの傍にあり、あなたと共にあるのは、私です。愛宕くらいはまだ許せますけれどね。
例えあなたの心に誰か他の人があっても、プライベートを分け与えても、
お仕事の時間くらいは全て私にください」

提督「…………」

高雄「駄目、ですか? 」

提督「…………何でお前俺に引っかかったの? 掛け値なしに本音なんだけど」


< まぁ、それもまた >






提督「でもさ、加賀」

加賀「……何? 」

提督「俺はお前に震電やろうが心臓やろうが構わねぇよ。それこそ何でも、な」

加賀「ーーーー」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………高雄たちには秘密な。その代わり無様に負けて這い蹲って本当に諦めたときは、お前は俺から見ても敗者でクソ女だ」

加賀「ええ、そんなのは当然ね。…………本当、こういうときの振る舞い方ばかり覚えて、酷い男ですこと」


< 魂の色 >






提督「いやでもだぜ? 」

加賀「……今みたいなときの女の呟きには反応しないのがマナーなのじゃなくて? 」

提督「時々破ってみるのもイイ男の条件なんだよ」

加賀「そう」

提督「女と酒と煙草と車、はまぁいいや。前三つ止めたら俺死ぬぞ? 」

加賀「死なないわよ。つまらない善人に成り下がるだけ」

提督「死んでるじゃねぇか、俺」

加賀「……ここで頷けてしまえる程、あなたは安くありませんよ、提督」


< 一度触れたのだから >






加賀「でも割と飽きてしまうかもしれませんよ、女」

提督「そうは思わないけど、なんで? 」

加賀「その、抱くだけが女との関係ではないでしょう」

提督「え、何つまり俺が枯れるってこと? 」

加賀「これだけ酷使していたらいつ何があるか分からないわ」

提督「そうかもだけど……飽きさせてくれるの? 」

加賀「まさか。…………死ぬまで焦がれさせて差し上げますよ、それが罰で、責任だから」


< 美しき心、猛き心 >






提督「そういや俺は軽く感動したぞ。俺が留守の間に蔵酒が一本も減ってないなんて」

高雄「南京錠まで着けて私に鍵を預けていったでしょう」

提督「や、そうなんだけどさ」

高雄「……ま、なんというか」

提督「あぁ」

高雄「加賀の、ちょっといいとこ見せたげる、的な」

提督「はぁん? 」


< 分からなくていいこと >





提督「なんかよく分からないから見せてくれない? 」

加賀「……難しいわね」

提督「そうなの? 」

加賀「あなたといるとどんなお酒でもいつの間にか乾してしまうから」

提督「んー? 」

加賀「……ね? 」

高雄「ええ」

提督「あぁん……? 」


< 普段何も言わないだけで >






海風「何かやってみたいこととかないんですか? できるかどうかは別として」

瑞穂「望みなら何でもいいんですか? 」

海風「ええ、何が食べたいとかそんなものでも」

瑞穂「それなら明石さんに一日でいいので外に出て行ってほしいですね」

Littorio「えっ」

明石「」

海風「し、しんでる……」

瑞穂「だってやっぱりお部屋のお掃除となると一日仕事で……明石さん? 」


< 月一回はやってしまう >






加賀「とは言っても内祝いとしてつくったわ、中華よ」

雲龍「珍しいにも程がありますね」

提督「まぁ、相変わらず美味そ……お前もしかして俺に椿事ャオロースとか言わせたかったのか? 」

漣「うわぁ……」

加賀「酷いものね」

雲龍「……大丈夫、私はそれでも着いていきますから、提督」

提督「…………いっそ爆撃してくれ、雲龍のが一番クる」


< 内に秘めたる >






加賀「五航戦の子を褒めるわけでもないけれど」

提督「おう」

加賀「誉れの割に然程の活躍もできなかった一航戦たる加賀が威張るのもおかしい話ね」

提督「おっぱいは正義」

加賀「は? 」

提督「いや。…………で? 俺のお前は翔鶴とか瑞鶴に負けてるの? 」

加賀「負けてるわけ、ないじゃない」


< 誰がどの側? >






時雨「眠い……」

山城「? 」

時雨「昨日夕立が寝させてくれなくてね」



龍田「……ねむ」

山城「? 」

龍田「天龍ちゃんが寝させてくれなかったのよぉ」



GZ「……眠いな」

山城「? 」

GZ「WSが中々寝させてくれなくてな」





山城「どれも同じ意味に聞こえるけれど本当のところどうなのかしら。…………それにしても眠いわね」



< きょーいく >






高雄「あなたに子供ができたらおばさん、なんて呼ばれると思っていたけれど」

愛宕「うん」

高雄「よくよく考えると摩耶と鳥海も可能性として決してゼロじゃないのよね」

愛宕「それはまぁあの子たち可愛いもの、私の次に」

高雄「私やあなたが伯母って」

愛宕「伯母って? 」

高雄「……あの子たち会わせてくれるかしら」

愛宕「……あぁ」


< 暫し瞑目して、それからやんわりと微笑んで >






加賀「____さん、あなたに最高の勝利と、それから誉れ高き明日を」

提督「酔って膝なんて折るもんじゃねぇよ馬鹿」

加賀「私が、栄えある一航戦加賀の名を受け継ぐ私が、単なるノリでクズに傅くと? 」

提督「…………その心に俺は返すものが無い」

加賀「ばかね、もうとうに私が借金状態よ」

提督「…………」

加賀「私が、先に貰っているの、返せない程」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………本当、莫迦で、クズだな」


< 今日もまだ、終わらない >






提督「んー……」

加賀「…………」

提督「……グレープの飴と梅茶漬け、どっちがいい? 」

加賀「どちらも魅力的だけれど、そうね」

提督「あぁ」

加賀「明日の朝、私がつくってあげるわ、美味しい梅茶漬け」

提督「そ。…………じゃ、そういうことで」


ありがとうございました


< まぁ、悪い気はしない >






提督「しーごーとー……お前らここでグダグダし過ぎだろう。
炬燵なんて談話室にもあるんだからそっち行けよ」

明石「あちらだとやはり集まりが悪いというか何というか」

漣「ここだと報告がてらとかに寄っていけますもんねー」

雲龍「あ、回転ベッドって回るごとに一回は北枕になるわね」

天城「普通そんなに回さないでしょう姉様」

Littorio「なんだか疎外感があるので炬燵を増やそうと思います」

叢雲「蜜柑まで付けて……あなた何人なのよ」

提督「……本当大概にしないと解体するからな、炬燵」


< 出るけどね >






雲龍「あなたの女の趣味は悪いけど、私の男の趣味は最高だと思うわ」

提督「や、なんかそう言われるとその、照れる」

雲龍「そう、本音ですけれど」

提督「俺なんて褒めても何も出……結構出るな」

雲龍「ええ、例えば精え

提督「言わせねぇよ。酒とかその辺だっての」


< 絶妙に読めない表情 >






雲龍「それはそうと」

提督「俺を褒めるのはその程度なのか」

雲龍「馬鹿ね、あれは自分を褒めてあなたを貶していたのよ」

提督「あっそ」

雲龍「……お風呂、行かない? 」

提督「行かない。なんかそんな気分じゃないから」

雲龍「背中、流して差し上げますよ? 」

提督「今度な、今度」

雲龍「そ。……盗撮して売れば幾らでも稼げそうね、顔出しなんかしなくても」

提督「……止めてくれよ? 」


< 本気の後悔を >






愛宕「私より柔らかい気がする……軟乳っていうの? 」

天城「あふ……天城には分かりませんよぅ」

雲龍「私はどちらかというとあなたに近いわね」

愛宕「ハリというか弾力というか」

Littorio「Littorioは天城側? 」

明石「んー、私も天城さんたち側ですかね」






漣「ってのがお昼のお風呂で」

提督「呼べよ、馬鹿、おい」


< 割と憧れ >






提督「あ」

加賀「何かしら」

提督「俺もお前も一足だよな、弓」

加賀「そうね。ついでに赤城さんも」

提督「あぁ。……雲龍と天城も? 」

加賀「私がおしえたのだから当然そうなりますね」

提督「そっかぁ……」

加賀「何か」

提督「え? お前二足なの? 駄目だよ駄目駄目、俺が一足おしえるから、ほら……的な微笑ましい青春劇ができない」

加賀「……は? 」


< それで大丈夫ならその方が楽しい気がする >






雲龍「ふぁ……眠い」

天城「相変わらずですね」

雲龍「私は長時間充電して一気に

天城「開放する。存じていますけれどね」

雲龍「……あの人のタフさっておかしいわよね」

天城「ええ。……それなら少しは楽をさせてあげては? 」

雲龍「そうすると私含めて何人かのパフォーマンスが落ちるわ」

天城「はぁ」

明石「天城さんもそんなのありえないみたいな顔やめましょうよ。自分も入ってるんですから」


< 自分が引くことに少しばかり満足と安心を覚えているのを思い出して >






龍田「女が拒むのを許されない程求められて逃げられるわけないじゃない」

山城「そのラインが千差万別なんだから結局水掛論にしかならないわよそれ」

龍田「そうだけどぉ、ねぇ? 」

時雨「僕に振られても困るんだけど、そうだね」

龍田「扶桑もそう思わない? 」

扶桑「拒むのを許してくれる心を愛とは呼びたくないからその設問は成り立たないわ」

龍田「そ」

時雨「扶桑らしいね」

山城「さすが扶桑姉さ、ま……ん? 」


< だから、きっと自分の良心の為にも無い方がいいんだ >






提督「なぁ、心のベクトルを逆にするってネタそれなりにあるじゃん」

明石「えーっと、好きを嫌いに、嫌いを好きに、とかってやつですか? 」

提督「そうそう。あれってさ、無関心だったらどうなるんだろう。
滅茶苦茶関心芽生えてくるのかもしれないけど好悪の情が全くない関心なんてあるか? 」

明石「はーん? ……難問ですね」

提督「だろう? 好きの反対は嫌いではなくて無関心ってのは陳腐ではあるけど好意的になるのかな」

明石「うーん、あるいは研究対象にするのか、とも思えますけどそれにはある種の無関心、
その相手の不快感だとか安全が関わるわけですし」

提督「お前そういうの作れないの? 」

明石「作れませんよ絶対。どうやって対象に気付かれずに脳に干渉するんです」

提督「そりゃそうか」

明石「ええ。……………………ま、作れたら高雄さんたちに真っ先に使うかもしれないけど」


< 末期 >






愛宕「うーん……何ていうか甘えん坊ではないけど甘え上手みたいな」

瑞穂「はぁ」

愛宕「性欲モンスターだけど溺れきってはいないというか」

瑞穂「……」

愛宕「堕ち切らずに堕ち続けてくれるっていうか」

瑞穂「それは性懲りも無く二番底を更新し続けているだけなのでは」

愛宕「そうね、でもそれがいいの」


< 三流は無視、二流は称賛、一流は非難 >






提督「って言うだろう? だからつまり叢雲はお前を一流だと思ってるんだよ」

江風「そんな取って付けたような」

提督「じゃあ、実際に訊いてこい、叢雲に」






叢雲「そりゃあ一流も二流も使えるに越したことはないし。
育成のセオリーがあるなら幾らでも従うわよ」

提督「じゃあ、三流は? 」

叢雲「三流? まぁ、無視ね、無視」

提督「な? 」

海風「…………叢雲ちゃんの無視って発奮させる為じゃなくて単に興味が無いだけに聞こえるんですけど」


< 解語之花、あるいは解花之人 >






加賀『あなたが私の……それなりに期待はしているわ』






提督「あれが今じゃ、ねぇ」

加賀「あなたが期待を上回っただけですよ、提督」

提督「そりゃあよかった。……今だから訊けるけどあの期待って何だったんだ? 」

加賀「私と赤城さんの邪魔にならずに最低限働けるかどうかです」

提督「へぇ、期待値低かったんだな」

加賀「まさか。……それが低いと思うの? 」

提督「ん……俺にとっては然程」


ありがとうございました


< 三十六計 >






瑞穂「…………」

明石「瑞穂銀行状態ですねぇ」

高雄「麻雀で銀行というのも変な」

愛宕「そもそもプレーヤが女四人ってのがおかしいじゃない」

高雄「そうね」

瑞穂「…………今から脱衣麻雀にしません? 」

高雄「えっ」

明石「まさか瑞穂さんがそういうこと言うなんて。大して酔ってもいないのに」

愛宕「私はいいわよぉ、今日調子いいし」






提督「ふはははははっ、脱げ脱げー! 」

高雄「くっ」

愛宕「上手いこと有耶無耶にして逃げられたわねぇ……はいはい、上からがいい? 下からがいい? 」


< それから暫くして >





加賀「……何故私が脱いでいるの? 」

明石「知りませんよー……私もですし」

雲龍「なんだか無駄に調子がいいわね」

天城「本気でやってもあの人がいるときだけ都合良く弱くなる姉様がおかしいんですよ。
……明石さんはお尻触らないでください、酔っていてもそれ以上は許しませんよ」


< 毒されし >






提督「んー……美味いけど飲んだ気しねぇな、缶チューって」

高雄「そうですね」

提督「これはこれで悪くないんだけど」

高雄「缶から直接飲めば気分も変わるのでは? 」

提督「あぁ、瓶ビールの方が美味く感じる的な」

高雄「的な」






江風「どうしてそこからキスでの交換にな……いやまぁならない方がおかしい気もしてきたけどさ」


< いつものこと >






提督「や、そもそもだな、セックス中の理想は無言だと思うんだが」

高雄「はぁ」

提督「そりゃあ遊んで楽しむ気分のときは言葉もいいけどさ、本当に気持ち繋がってるなら伝わるものは伝わるものだろう」

高雄「……私はあなたの声、好きですけど」

提督「俺も高雄の声好きだよ。……そうじゃなくて」

高雄「でも私は不安です、言ってくれないと」

提督「行動とか眼差しだけじゃ伝わら……な、い? 」

高雄「勿論伝わりますけどね。…………自己嫌悪でそんな顔するならもう少し、あの」


ありがとうございました


< 依存症というかなんというか >






提督「おっぱい……おっぱい」

愛宕「何これ? とうとうぶっ壊れて終わっちゃったの? 燃えるゴミの日? 粗大ゴミの日? 」

高雄「睡眠無し、飲酒無し、コーヒーのみで一晩どれだけ仕事ができるか試したそうで」

愛宕「馬ッ鹿じゃないの」

高雄「馬鹿よね」

提督「…………始める前にせめてヤっとけばよかった」


< 動く据え膳ってのも怖いな、とか >






漣「据え膳食わぬは男の恥って言いますけど」

提督「おう」

漣「ご主人様にとってはその辺歩いてる女の子も据え膳ですよね」

提督「いや、それ据え膳じゃなくてただの膳じゃねぇか」

漣「ご主人様にはそう見えてるってことですよー」

提督「俺にも選ぶ権利くらいあるんだが」

漣「取り敢えずヤらないんです? 」

提督「ヤりません。……お前高雄とその辺の通行人が同じランクの膳に見えるのか? 」

漣「そりゃあ見えませんが」

提督「だろう? 」

高雄「……あの、膳扱いはやめていただきたいのですけれど」


< 一人……? >






提督「つーかあのね、君分かる? 花びら回転と大車輪なら俺は大車輪派なの」

漣「はい? なんて? 」

叢雲「花びら回転が入れ替わり立ち替わり女が出てくるので大車輪が複数の女が奉仕する場合ね」

提督「まぁ、情が多いのは認めるしクズなのも確かだけどさ、俺は一人一人の女の子見ていたいの」

漣「はぁ。……それより漣は叢雲ちゃんがそんなこと知ってる理由知りたいんだけど」


< そんなに出ない >






雲龍「ねぇ」

提督「うん? 」

雲龍「今度咥えてるとき予告なしで出してみて」

提督「あぁん? 」

雲龍「いいでしょう? 」

提督「いいけど。……ヨーグルト食ってるときにそれ言う? 」

雲龍「だってこれで思い出したんですもの」

提督「……」


< 聞いてほしい >






提督「差別だと思うんだ」

漣「はい? 」

提督「俺の地元ークは適当に受け流すのに叢雲の雑学を最後まで真面目に聞くのは」

漣「はぁ、なんだそんなことですか」

提督「そんなこととは何だ馬鹿」

漣「漣が一言で分からせて差し上げますよご主人様、いいですか? 」

提督「おう」

漣「真面目に一生懸命語る叢雲ちゃんとぼんやり適当にくっちゃべるご主人様、同じに思えますか? 」

提督「あぁ……あぁ…………あぁ」

愛宕「……頽れる程大事な話してたの? 」


ありがとうございました


< オンオフできる大人は格好良い >






赤城「なるほどお弁当ですか……確かにあれは一つのお料理と言っても過言ではありませんね」

若葉「だろう? 」

赤城「全体的に彩りや栄養を考えかつ、その為には種々の小品を幾つもつくり、主役を食い過ぎないよう配慮する」

若葉「あぁ」

赤城「たった一食、ちいさな箱の中に広がる広大な世界。
フルコースのように豪華ではないけれど、それでも食す者の心をしっかりと癒すその、想い! 」

若葉「うん」

赤城「あぁ、なんて、なんて素晴らしいのでしょう! 」

若葉「そうだな」






鈴谷「ねぇ、若葉ってよく赤城さんといるけど、楽しい? 」

若葉「? 楽しいが」

鈴谷「そ、そっかー…………単に鈴谷が食堂でばっか見てるからなのかなぁ」


< 大人になったな、と思うとき >






提督「誰と飲むかで美味いかどうか変わるって気付いたとき」

愛宕「本当の自由なんて無いと気付いたとき」

高雄「でもそんなもの要らないと知ったとき」

Littorio「誰にも好かれるなんてありえないと知ったとき」

加賀「はっきりとは分からないわね。いつの間にか」

明石「上手いサボり方に慣れたとき」

雲龍「膜破られたとき」

叢雲「……あんたが一番まともな大人に見えるわ、残念ながら」

提督「残念ってなんだよ……俺も思うけどさ」


< 類友 >






漣「当基地のまともランキング筆頭である叢雲ちゃんですが」

明石「ええ」

漣「実は一番おかしいんですよね。
ただの潜在的クズで何の後ろ盾もパイプも無い、
ただの士官程度のご主人様と仲良くなったんですから」

明石「や、それがまともたる所以では」

漣「いやいや、そんなまともな人と仲良くなったのに再開してあんなクズに変化してて普通そのままの関係続けられます? 」

明石「あ、そういう……凄いですね」

漣「ね? だから一番おかしいのは叢雲ちゃんなんですよー」

叢雲「それは漣も…………まぁ、そもそもどっかズレてるのはあの時から知ってたし。
私は今のあいつも昔のあいつも大して変わってないとしか思えないの」


< 何をしても許されるというのなら >






高雄「連れて逃げます」

愛宕「連れて逃げるわね」

雲龍「連れて逃げるでしょう」

天城「ですね」

加賀「それ以外何があって? 」

Littorio「祖国の海で二人きり、いいじゃないですか」

明石「北海道がいいですねー、やっぱ」

提督「…………何を言えと? 」

江風「さぁ? 」


< では逆ならば >






高雄「何でも」

愛宕「構わないわ」

加賀「もとより」

明石「これ以上差し上げるものなんてありませんけど、はい」

雲龍「どこまででも、何でも」

天城「最近までは許せなかったのですけれどね」

Littorio「いいんですよ? 」

提督「……………………だから何を言えと」

江風「さ、さぁ? 」


< もう少し、現実寄りに >






高雄「一日中甘やかしてほしいです」

愛宕「私は甘やかしたいわぁ」

Littorio「ワインの飲み比べ」

明石「一日単車弄りに付き合っていただければ、それで」

雲龍「叩いて殴って蹴って絞めて兎に角ぞんざいに扱ってほしいわ」

天城「帯から簪まで全て選んでほしいです」

加賀「朝起きて朝餉を食べてもらって弓を引いて昼餉を戴いて戦闘の反省をして二人で夕食をつくってお酒を飲んで一緒に寝る」

提督「…………雲龍以外なら」

江風「テ、テートクも大変だなぁ、はははっ」

海風「他人事みた……他人事だけどさ」


ありがとうございました


< 愛想が尽きるような行動 >






漣「何か無いです? 」

雲龍「物凄く難しいわね……今更嫌われたくらいで諦める相手でもないし」

漣「そこをなんとか」

雲龍「………………………………無理」

漣「えぇ……」

雲龍「捨てられるとかロリコンになるとか勝手に死ぬとか風俗行くとかはパッと思い付いたのだけれど」

漣「だけれど? 」

雲龍「そんなことで愛想が尽きるならそもそもあんなクズ好きになるなんてあり得ないと思うの」

漣「まぁ、確かに」

提督「……あのさ」


< じゃあ、ギリギリ許せなさそうで >





漣「なんとか慈悲を乞うて縋れば許してあげられる行為」

提督「蔵酒関係」

高雄「この人に贈った車を大破させられるとか」

天城「お気に入りの帯を汚される」

加賀「弓を折られる」

海風「江風が彼氏を連れてくる」

漣「まぁ、割と予想内」

江風「江風もだけど……この予想は外れてほしかったなぁ、さすがに」


< 寝言に反応してはいけないというけれど >






金剛「ばーにーんぐぅ……Zzz」

龍田「何この寝言」

霧島「知りませんよそんなこと」

龍田「一体何をバーニングしてるのかしら」

霧島「司令か敵か……紅茶とか」

龍田「紅茶? 」

霧島「夢ってそういう意味の分からないものじゃありません? 」

龍田「そう言われるとそうだけどぉ」

霧島「私は前にヤの付く職業のトップになって真剣でマグロを解体していた夢を見ましたよ」

龍田「そ、そう」

扶桑「……割と前半はありそうだ、なんて皆思ってそうね」

金剛「んぅ…………緑茶と焙じ茶……紅茶になる、デース……Zzz」


< 割と怖い >






時雨「寝言といえばね」

扶桑「ええ」

時雨「夕立がこの前突然『かいたいかいたいかいたーい! 』なんて叫んで起きたことがあったよ」

扶桑「購入なのか飼育なのか身籠ったのか工廠的な意味なのか分からないわね」

時雨「ね。……僕としては購入のが一番いいんだけど」

山城「…………時雨も何となく自分が対象で考えているわね、無自覚なのかしら」


< こう、何でもない物件を霊障物件だと偽ってね >






愛宕「不安がるかどうかで女の子力が試されると思うの」

提督「つまりお前ら全員女の子力ゼロなんだな」

愛宕「そういうことになるわねぇ~ 」

海風「海風は少し気分悪いですけど」

江風「江風だってそうだよ。直接被害無くたって物壊れたししてたら誰だって嫌だろ」

愛宕「あー、確かに確かに。私も鏡とか割れたらメイクとかに不便だから嫌ね」

提督「……一瞬女子力高いなって思ったけどそんなわけ無ぇ」


< だって真顔なんだもの >






加賀「霊障、で思い出したけれどあなたあんな業物どこで手に入れたのよ」

瑞穂「業物? 」

叢雲「倉庫にある無銘の刀のことね」

提督「あれか? 何か気に入ったから京都で買った」

加賀「あれ、魔のモノでも触れたら消えそうなくらいには凄い代物ですけれど」

提督「お前そんなことも分かるの? 」

加賀「当然。私が触れたら、溶けるわ」

提督「マジ? 」

加賀「ええ」

提督「……」

加賀「……」

提督「……マジ? 」

加賀「そんなわけないじゃない、馬鹿なの? 」


< 幼稚園生のときとかにやりがち >






漣「間違えて漣のことママーとか言ってもいいんですよ? 蹴り上げて差し上げますから」

提督「お前じゃあ間違えねぇな。身長的に間違えようが無い」

愛宕「じゃあ、私なら? 」

提督「…………母さーん」

愛宕「どうしたの? お父さん」

提督「夫婦かよ……夫婦だった」


< 匂わせることさえ >






高雄「これだけは許せません」

愛宕「そうねぇ……書くなら見えないとこに隠しておいてね」

提督「や、でもさぁ」

高雄「でもではありませんよ、まったく」

提督「いざってとき困るだろうが」

愛宕「そんなときが来ないように私たちのために祈っておく方が生産的よぉ」

提督「……」






瑞穂「提督が床に正座させられているなんて何をしたんです……」

叢雲「自分が今死んだ場合の遺書を書いていたら見つかったらしいわ」

瑞穂「はぁ……それだけ? てっきり瑞穂は実は既婚者とかそんな……」


< この後滅茶苦茶 >






高雄「これが夕方までに必要な裁決ですね」

提督「おう。……なんで夜でもないのに秘書スタイルなんだ」

高雄「罰ゲームです」

提督「は? 」

高雄「愛宕たちとの賭けに負けてですね、これは酷いです」

提督「……俺が言うのもおかしいけどそれ罰か? 俺おかしくなって仕事止めちゃうかもしれないけど」

高雄「それでも絶対に応じてはいけないんです。今日は駄目なのです」

提督「あ? …………あぁ、そういうこと」

高雄「はい」

提督「なんかこれ俺の罰ゲームにも……え? 加賀もスーツだけど一位だからいいの? …………へぇ」


ありがとうございました


< 偽らざる >





提督「そーいやあの仔猫に名前ってあるのか? 」

雲龍「あるわよ」

提督「あ、そう……てっきりまだ猫呼ばわりかと」

雲龍「心外な。ありますよ、しっかり」

提督「そうか。……何? 」

雲龍「サンジョルディ」

提督「え? 」

雲龍「あなたの誕生日って世界本の日でしょう? Saint George's Day」

提督「あぁ、そういう……まぁ、まともな方だな」

雲龍「? 」

提督「や、お前と加賀が主導してまともな名前なんて付くのかなぁって思ってたから」


< 好きなものの名前付けたい人多いよね >






雲龍「失礼ね。加賀さんは兎も角私はまともに考えればちゃんとできるのよ」

加賀「その名前考えたの私なのだけれど」

提督「だそうだが」

雲龍「……」

加賀「そもそも私は普段からまともに

天城「最初に付けようとしたのはレップウかシンデンでしたが」

加賀「……」

提督「よかったな、サンジョルディで。……今ここにいないけど」


< 少しだけ真面目なお話:gingerism >





Aquila「赤毛というのは差別されやすいものなのですよ」

扶桑「どうして? 」

Aquila「そばかすができやすくて身体の弱い劣等者と見做されるのですね。
何故古代からそうだったのかは知りませんけれど」

扶桑「身体が弱いと劣等扱いされるのは何となく理解できるけれどそばかすが弱いっていうのはよく分からないわね」

Aquila「分かっていただけるものではないかと。
メラニンが少ないだとかは近代分かったことですし。
ほら、あの魔法学校の小説でも名家出身で純血の彼が見下されていたでしょう? 」

扶桑「なるほど」

Aquila「ま、Aquilaは別にどうでもいいのですけれど……RomaやGrafは気にするのですよね」


< 赤毛のアンだって原題に赤毛なんて入ってないからね >






WS「ユダが赤毛だった、と見做されているのが根源ともされていますね。真偽は定かではありませんけれど」

Aquila「へぇ、お詳しいこと。……そちらが中心の差別ですものね」

WS「私も同じにしないでもらえるかしら」

Aquila「スコットランドに赤毛が多いというのは、ふふ、恣意的ですか? 」

WS「全世界に一%未満の赤毛がスコットランド人口比だと十三%なのは確かですよ。でもそれだけです」

Aquila「さぞ罵倒語が増えたでしょうね」

WS「……あなた、そろそろやめておかないとここで新しい罵倒語が生まれ

GZ「何をしているんだ? 茶菓子を焼いたんだが」

WS「!……いえ、くだらない世間話よ。ね? 」

Aquila「そうですね。今日は何を? 」

WS「あぁ。今日はーー






扶桑「私もいただいていいのよね? 王子様」

GZ「もちろん構わない。……しかしPrinz? あれは今Bismarckの部屋にいるはずだが」


< きっと瞬間風速 >






愛宕「童貞を殺すセーターって経験済みでも殺せるの? 」

提督「あ? 何それどういうこと? 」

愛宕「んー、ほらこういうの」

提督「フリック俺より早ぇな……ほーん」

愛宕「殺せるの? 」

提督「……まぁ、殺せるんじゃない? 最高にそそられるかっていうと俺は普通のリブの方が好きだけど」

愛宕「ふーん? 」

提督「つーかそういう系って童貞じゃ脱がしにくいとかそういう意味じゃねぇの? 」

愛宕「そうなの? 」

提督「や、知らないけど」

漣「……ご主人様たちにとってはどうでもいい話題ですけどねー」


< とりあえずノってみる >






提督「鍋だおらぁ! 食え、食え、喰らえ! 」

加賀「うおー」

瑞穂「う、うおー」

高雄「……無理しなくていいですから」


ありがとうございました


< 楽しい夜を >





提督「珍しいな、雲龍は兎も角姉妹揃って昼からなんて」

天城「……姉様が」

提督「ん? 」

雲龍「男は女のちいさな黒子の位置まで知りたがるもの、ね」

提督「あん? 」

雲龍「なんとなく気持ち、分かったわ」

提督「わーお……爛れてますねぇ」

雲龍「確かにそうだけれど……あなたに言われるのだけは違うと思うの」


< 楽しい昼も >





天城「天城は外で風に当たって来ますね」

雲龍「ええ」

提督「気分悪かったら寝てろよー」

雲龍「……」

提督「……」

雲龍「……私は昼食でも

提督「なぁ」

雲龍「? 」

提督「黒子の答え合わせでもしない? ベッドでさ」

雲龍「いいわ。…………答え頭からトんじゃないそう」


< 変な姿勢だと時々寝違えたようになる >





天城「あー……首が痛いですね」

加賀「天城、あの子は? 」

天城「あの子? 」

加賀「雲龍」

天城「あぁ、姉様は……食事に出てこないところを見ると提督に連れ込まれたのかと」

加賀「そ。……どうしたの? ずっとこっち見て」


< 別に言ってみるだけ >





提督「っふ……お前とヤった後だから言うけどさ」

雲龍「……ええ」

提督「貧乳と普乳の間くらいの子とヤりたい、なんとなく」

雲龍「……何故それが私とヤった後なら言ってもいいんです」

提督「そんな気分吹っ飛ばしてくれるくらいイイカラダだから」

雲龍「そう…………ん、ベッドの縁、座って? 」


< 通りすがりに >





海風「撫でられるのってね、凄いんだよ? 」

江風「姉貴がまーた変なことを」

海風「承認欲求とか凄い勢いで満たされていくんだから」

江風「知らないよそンなの」

加賀「それなら試してもらいなさい、それじゃ」

海風「なるほど……江風? 」

江風「は? え? いや、姉貴今明らかに変な、ちょ、いいから撫でなくていいからぁっ」


< だからこそ、かも。真面目な話は苦手だから >





雲龍「ん……出し過ぎ」

提督「お前もな」

雲龍「……シーツ、もう駄目ね」

提督「大体お前の所為だけどな」

雲龍「…………ね」

提督「ん? 」

雲龍「こうやって一緒に寝て、お互い傷付け合いながら慰め合うの、好きよ」

提督「…………」

雲龍「それ以上になれなくたって、私は構わない。だから、性処理用の穴として扱

提督「ばーか。……なんでこういい話風の空気でそういうこと言い始めるかな」


< まぁ、実際言えないことはないのだけれど >






提督「つーかあのさ、俺は物とか化け物とヤる趣味は無いの。
愛するからにはちゃんと人間の女の子と、できれば最高に可愛い子と寝たい」

雲龍「…………私だって、そうよ。人間の、素敵な男性としか、寝たくないわ」


< 連れ立って夕食にでも向かいながら、ふと >






提督「つーか思ったんだけどさ」

雲龍「何? 」

提督「お前と本気でヤるのはいいんだよ、普通に楽しいから」

雲龍「そう……照れるわね」

提督「照れるな。……で、雲龍は、こう、虐めてほしいわけだろう? 」

雲龍「そうね。してくれるの? 」

提督「今以上は無理」

雲龍「残念ね」

提督「でもさ、プレイとしてならお前も演技っぽく何かしらしないと駄目じゃん? できるの? 」

雲龍「? 」

提督「いつもの眠たそうな顔でご主人様ーとか卑しい雌豚をーとか言われても俺楽しくないと思う」

雲龍「……なるほど、盲点だったわ。少し時間を頂戴」

提督「あ? あっ、おいどこ行くんだお前、おいっ」


あ、そうなんですか……
普通にずっと勘違いしてました

ありがとうございました


< “ で ” >





提督「んあー……何もやる気起きねぇ」

愛宕「いつもでしょう、あなた」

提督「一段と無いんだよ」

愛宕「そ」

提督「ん」

愛宕「…………」

提督「…………」

愛宕「…………でも何かしたいわね」

提督「あぁ。……江風か明石、どっちで遊びに行く? 」


< 通りすがりに >






提督「お前」

Littorio「? 」

提督「声可愛いよな、凄く」

Littorio「声、だけ? 」

提督「そりゃあ見た目も最高に可愛いけどな。……そうじゃなくて」

Littorio「Littorioには分かりません。自分の声なんて一番聴き慣れたものですし」

提督「そっか。……でも骨伝導とかで聞こえ方変わるよな? それじゃあさ」






Littorio「カラオケで録音してもそれは普段の声音じゃないのでは? 」

提督「そうかな? まぁ、でもいいだろ、楽しければ」

Littorio「ですね」

江風「そンなンで引っ張ってこられる身にもなってくれよ」

明石「ですよねー。あ、次愛宕さん入れてくださーい」


< な、なんでこんな話に? >






江風「わーったよ、しゃぶってやるよ糞野郎。さっさと出せ」

提督「それで出すわけないだろうが」

江風「あぁン? 」

提督「あぁっ? 」

江風「噛み千切ってやるふざけンな」

提督「やめろ馬鹿」

愛宕「やめなさい」

高雄「やめてください」

雲龍「やったら殺すわよ」

提督「……」

江風「……」

明石「誰が冗談で誰が遊びで誰が……つまらない話ですがね、江風さん、万が一にもやめてくださいね」


< そもそも何故あんな話になったのか>





提督「冗談だろ? 」

江風「だって、江風死にたくないし」

提督「や、しゃぶってくれるって話」

江風「テートクは江風で勃つの? 」

提督「そりゃあ、まぁ」

江風「うわぁ……」

提督「だって男の子だもん」

江風「キンモー……正直テートクとヤるのはまぁ悪くはないかもだけど」

提督「お? 」

江風「その場合海風の姉貴、ヤバいぜ? 」

提督「あー……」


< 誰の痛みでもいいのか >






雲龍「そろそろ節分だから鬼の仮装でもしようと思ったの」

天城「どうせ露出度がおかしいんでしょうね」

雲龍「さぁ? ……けれど」

天城「ええ」

雲龍「ここの面子だとここぞとばかりに本気で投げつけてきそうじゃない」

天城「あー、かもしれませんね」

雲龍「治るとはいっても痛いのは……痛いのは? 」

天城「そこで悩まないでくださいよ……」


< 不用意な >






漣「ご主人様が高雄さんと寝てて明らかに不機嫌な愛宕さんに瓶ビール要求しまくった江風」

叢雲「あいつがいる目の前で北海道の観光地語り始める江風」

明石「龍田さんと提督が二人でお酒飲んでるのにわざわざ野球の話をしに行く江風さん」

高雄「愛宕と陸奥さんが食事中周囲に人がいないのに隣に座る江風さんで」

海風「あ、海風もその所為で隣に座りましたよ」

提督「うわぁ……ひっでぇなお前」

江風「……なンにも言えないけど江風しかいないの? そういうの」

Littorio「空気を読めないと生きていけませんでしたから……少なくともLittorioは」


ありがとうございました


< できないくせに嘯いてみる >






天城「っ……雄と雌の臭いですね、それもとびきり浅ましい」

提督「んー、悪いな」

天城「いえ。……今夜は大丈夫ですか? 」

提督「天城に誘われたら断れないよ」

天城「高雄さんと愛宕さんの誘いが無ければ、ですけれど」

提督「……そうだな」

天城「そんな顔……高雄さんたちにも嫌がられるでしょう? 」

提督「ん。…………嫌いになってくれたら潔くこの世からさよならするんだけどなぁ」


< どんな色だって、着こなしてくれるのだけれど >






天城「ま、これも天城が選んだ道です、構いませんよ。どうか自己嫌悪などなさらぬように」

提督「……だとしても、だな」

天城「いいんです、天城は都合のいい女で。一晩慰めて愛してくれるなら」

提督「……」

天城「……」

提督「……悪い」

天城「いいえ。……黒と白どちらが好きですか? 」

提督「黒、だけど、天城には白が似合うと思うな」

天城「酷い人。それでは迷って何も着られないではないですか」

提督「それはそれで、うん」


< 長いにしてもね >






雲龍「……おはよう」

天城「おはようございます、姉様」

提督「おは……ちゃんとタオル渡しただろうが。全然水滴取れてないぞ」

雲龍「……天城」

天城「はいはい」

雲龍「…………」

提督「えぇ……何お前幼児か何か? 」


< なんとなく出してほしかったという可能性を >






雲龍「んー……」

提督「お前の姉貴相変わらずだな」

天城「いきなり真面目になられても困りますからね」

提督「そうだけどさ」

雲龍「……ねぇ」

提督「ん? 」

雲龍「私の錫杖どこやったかしら」

提督「あ? 危ないからベッドの下に」

雲龍「そう……戻しておくわ」

提督「あぁ。……便利だよな、装備限定でも虚数空間に収の

天城「待って、待ってください。あんな長い錫杖一体に使ったんです」

雲龍「…………」

提督「…………」

天城「ちょっと! 黙らないで、黙らないでくださいってば、ねぇ、ねぇっ」


< 毎日がラヴデイだから >






漣「惚気話といえば」

愛宕「んー……ん? 」

高雄「……何かしら」

愛宕「よく考えてみると謎ね」

高雄「愛されていると自惚れてみても行動までは」

愛宕「想像できないわよねぇ」

高雄「……」

愛宕「……」

高雄「……何にも湧いてこないわ」

愛宕「……これ、大丈夫なのかしら」






漣「という惚気話でしたとさ、ちゃんちゃん」


< まぁ、あって困る技術でもない >







叢雲「そうじゃなくて、こう」

海風「んー」

叢雲「だからそれだとラベルはいいけど泡が立つでしょうが」

海風「……難しい」

漣「お? 何やってんの? 」

叢雲「あいつに幻滅されないようにワインの注ぎ方レクチャーしてるのよ」

海風「これが中々難しくて」

加賀「私はミスの分だけ飲めて嬉しいわ」

漣「はぁ? …………これ、加賀さん以外にメリットあるの? 」

海風「そう信じないと……あ、そのボトル取って? 」


< 権力なんて使うものだからね >






明石「あなたって何かしらの犯罪に関わってますよね」

提督「あ? ……この国に横須賀の君と海軍省に真っ向から歯向かって勝てるやつがいるなら、そうだな」

明石「…………清廉潔白ですね」

提督「おう」


ありがとうございました


< そんなに悪いものでもないと思うけど >





提督「んー……おはよう」

天城「おはようございます」

提督「……早起き」

天城「たまには殿方より先に起きませんと女の立つ瀬が」

提督「俺は女の子の寝顔見てるの好きだけど」

天城「天城もあなたの寝顔、好きですよ」

提督「そ」

天城「…………ま、少しでも飾っていない自分を見せたくない弱さ、なのですけれどね」


< 割とこんなもの >






高雄「恵方巻、でもありませんが」

提督「いいんだよこれで、俺道民だし」

高雄「まぁ、手巻き寿司自体は割と簡単で助かるのですけどね。
多少疲れるのは酢飯を混ぜるくらいですか」

提督「そんなの高雄たちなら余裕だしな。……さて」

高雄「はい」

提督「加賀が来る前に自分の分確保して何個かつくっておかねぇと」

高雄「そうですね……来ましたけど」

加賀「節分様々ね、よし」


< 最初くらい貢いでみる >






提督「何もよし、じゃないんだが」

加賀「これだけ用意されているのだからどうとでもなるでしょう」

提督「本当かよ」

加賀「ええ。……巻いて差し上げましょうか? 」

提督「ん」


ありがとうございました


< 今すぐ誰か死んだとして >






雲龍「どうするの? 」

愛宕「そりゃあ泣くでしょう。私こう見えてどうでもいい相手とまともに生活なんてできないわ」

高雄「そうね」

天城「雲龍姉様が沈んだら……提督に依存するかもしれませんね」

Littorio「Romaが沈んだとして、Littorioは耐えられるでしょうか」

加賀「赤城さんが沈んでも私は私です。赤城さんの意志は私が全うしてみせます」

提督「心折れるわ」

漣「……こう皆さんまともに聞こえると自分の耳を疑いますねぇ」


< 唐突に壁ドンなどしつつ >






提督「……あのさ、海風」

海風「は、はい」

提督「大胆な女の子を演じてみてもね、瞳の揺れがまだ子供に見えるんだ」

海風「……高雄さんたちは初めての夜とか大人の瞳してたんですか? 」

提督「んー、それはそれで難しいんだけどな、大人といえば子供だし子供といえば大人って感じだったし」

海風「はぁ……じゃあ、どうしろというんです」

提督「諦める」

海風「嫌です」

提督「…………」


< そもそも軍人になっていただろうか >






提督「お前は正直嫌がるかもだけど」

雲龍「ん? 」

提督「お前かなりタッパあるだろう? 女の子としては」

雲龍「男と比べてもそうでしょうね。どうしたの? デカ女に嫌気でも差した? 」

提督「まさか。お前くらいの子とのキスが一番美味い」

雲龍「……」

提督「それはまぁいいや。……俺がお前より身長低いチビだったら俺もショタ的な趣味持てたのかな」

雲龍「私もショタ的なもの嫌いなのですけれど」

提督「嫌がるかもって言っただろう」

雲龍「…………でもその場合は私がサドに目覚めていたような気がするわ、なんとなく因果律で決まっている、そんな感じで」


< まぁ、本音だったら目も合わせないけど >






愛宕「でもそうなるとバランス的に下もちいさくなるし持ち上げたりはできないわねぇ」

提督「そりゃあな」

雲龍「それはつまらないというかあなたいらないわね」

愛宕「夜のつまらないこの人とかただの駄目男だもの、仕方無いわ」

提督「それはそれで傷付くんだけど貶し過ぎじゃない? 」

愛宕「そんなわけないじゃない」

雲龍「そうね」

提督「あ、そう……」


< 相手だけ楽しんでいたってつまらないからね >






提督「まぁ、もしかの話なんて長く続けるものでもねぇな。……このまま寝る? 」

雲龍「そろそろ深夜か……お風呂行きましょう」

提督「いいけどなんで? 」

雲龍「付けたばかりの爪痕を見たいから、生々しいときに」

提督「趣味悪いなぁ…………じゃあ、先に付けとくよ」

雲龍「ん、んんっ…………首筋なんて、大胆ね」


< ぼんやりテレビでも観つつ >






愛宕「うーん……私は嫌ね、電車とか飛行機でメイク」

江風「ふーン? 」

愛宕「だって怖いじゃない。揺れて目に刺さったりしたらって思うと」

漣「女子力ひっくーいっ」

愛宕「そんなこと言われ……車内でメイクできないと女子力って低いものなの? 」

高雄「……さぁ」


ありがとうございました


< 左右に手を伸ばして目をやって >






提督「ん…………あぁ、朝」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………そっか、一人で寝たんだったな」


< 書初め >






加賀「……よし」

天城「もう書き初めなんて時期ではありませんけれど」

加賀「いいじゃない、紀元節に抱負を書いてみるのも」

叢雲「それに一月今年を生きてみての方がなんとなくしっくりくるもの」

天城「はぁ……ま、天城も何か書いてみますか。抱負、というと、えーっと

提督「禁酒」

高雄「ですね」

天城「…………」


< まさか普段から練習しているわけでもあるまいが >






雲龍「こんなものね」

天城「……何故そんな単語を、とか。何故誇らしげなのか、とか。
でもそんなことよりも“ 淫 ”の文字だけ異様に達筆なのは、何故? 」


< スモッグとか趣味じゃないものあたりかな >






愛宕「私に似合わない服? まぁ、ゴスロリとか……でも、大概のものは似合うわよ、素材がいいから」

江風「断言するのかよ」

愛宕「何か問題でも? 」

提督「そうだな…………いや、待てよ? んー……でもそれはそれで悪くないような……うーん」

愛宕「……舐め回すように見るのも大概だけど、何? 」


< 愛と無知 >






江風「そンなことはいいンだよ、はい肉じゃが」

提督「あ? 」

江風「愛宕さンに見てもらいながらだけどつくったンだ」

愛宕「本当に見てただけよ? 何も口出ししてないの」

提督「はーん? …………」

江風「どう? 姉貴と選ンだレシピなンだけど」

提督「んー……辛口と甘口どっちがいい? 」

江風「フツーは無いのかよ……甘口の後に辛口で」

提督「努力を加味して九十点。甘いの好きだから俺の好みにも合ってる」

江風「うン」

提督「でもこれじゃがいもの選択ミスってないか? かなり崩れてる」

江風「あー……」

提督「あと人参の切り方が雑だし甘いのはいいけど染み込んでない具があるし汁気が多いし、それからーーーー


< 死の宣告 >






提督「や、別に普通に食えるぞ。俺の方が上手いけど」

江風「テートクより美味くないってのが腹立つンだよ。それが分かるだけに」

提督「っても経験は多いし……そうだ」

江風「ン? 」

提督「もういっそカレー粉でもぶっかけとけ。
肉じゃがでも味噌汁でも天麩羅でも盛り付けが重要じゃねぇ食べ物ならなんとかなる」

江風「」


< 臨死の快楽 >






雲龍「凄そうよね」

提督「そりゃまぁ……聞いたことあるんだけど男って出す瞬間は一瞬だけ脳の働きが止まってる可能性があるらしいぞ」

雲龍「へぇ、中々……でも」

提督「うん? 」

雲龍「脳が快楽を認識できないんなら意味が無いんじゃないかな、って」

提督「そうか。……本当お前その発想別に使えよ」


< 反論 >






提督「でも意識飛ぶくらい、っつーか飛んでさ」

雲龍「ええ」

提督「こっちに意識戻ってきた瞬間の浮遊感とかよくない? 」

雲龍「あぁ、そういうこと。……悪いわけないじゃない」

提督「だろ? 」

雲龍「ん」





提督「……あれ、なんで俺あの状況でフォローしたんだろう」


< お互いにお互いへの凶器を >






提督「相変わらずタオル巻かねぇのな」

雲龍「あなたに隠すことなんて無いもの」

提督「本当は? 」

雲龍「本音よ? あとは面倒だからってのもあるけれど」

提督「そ。……本当綺麗な形だよな」

雲龍「んっ……無遠慮ね」

提督「遠慮欲しい? 」

雲龍「要らない。…………本当、怖い形よね」


< 過去の何か >






雲龍『化け物であることと人間に限りなく近い何か』

天城『はい』

雲龍『それから姉の男でもあって、なおかつ正妻がいるということを理解している。それでも、ということ』

天城『ええ』

雲龍『なにより……その全部を上手く使えば余裕ね。あまり哀れな女を演じ過ぎでもよくないわ』

天城『なるほど』





天城「……冷静に考えてみるとよくあんなこと妹に言えたものですね」


< カレー味のあれとあれ味のカレー、みたいな >






漣「ご主人様のいない天国とご主人様のいる地獄、どちらがいいですか? 」

高雄「あの人のいない場所を天国だとは思えないでしょうね、逆も然り。設問が成り立ちません」

漣「はぁ、なるほど」

高雄「では、急ぎですので」

漣「はい。……………………廊下の曲がり角で会って口走ったことに真顔で即答、か」


< 脱衣所でなんとはなしに >






天城「際どい下着ばかりではないんですね、愛宕さんも高雄さんも」

愛宕「んー? 」

天城「天城はてっきり紐や生地が薄いものばかりかと」

愛宕「まぁ、そんなのばかりってのも面白くないじゃない? 好みの問題もあるし」

天城「ですよね」

愛宕「ええ」

天城「…………」

愛宕「…………」

天城「…………姉様って凄いですよね、色々と」

愛宕「…………そうね」


< 仲が悪いよりは >






山城「でもね、龍田」

龍田「ええ何かしら」

山城「この際だから言っておくけれど私は扶桑姉さまのことが少しだけ好き過ぎるだけです」

龍田「そうなの」

山城「決してガチレズではありませんからね、私は」

龍田「一番近くで二人を見てるあなたはどう思うの? 」

時雨「知らないよそんなの……むしろ熊野とかの方が危ない気は確かにするけど」

山城「熊野? あれはまぁ……でも駄目ね。鈴谷のことを考えないことがあるから」

龍田「むしろそれこそレズっぽいというか恋してる感じあると思うけど……」

鈴谷「あれと普通の恋を並べるのはやめてほしいんだけど、いやマジでさー……マジで」


< 戦闘者 >






龍田「じゃあ、一番のガチレズは誰なのよ、あなた的には」

山城「そんなの筑摩に決まってるじゃない。他に対抗できるのさえいないわ」

龍田「ふーん? 」

山城「私的なレズのポイントはね、ちゃんと男とも話して仲良くなれる点なの」

龍田「あぁ、筑摩って提督と割と仲良いのよね」

山城「ノーマルだって同性と仲良く友人になれるでしょう?
あくまでLGBTは性的に少数なだけであって社会生活上はノーマルじゃないと、っていうのが私の意見」

龍田「そ。……でもそうなると」

山城「ええ」

龍田「私たちって仮に性的にノーマルでもノーマルな生活、してる? 」

山城「えーっと……」


< 自覚と葛藤の狭間で >






時雨「じゃあ、筑摩のポイントが100だとして」

龍田「変なポイントもあったものね」

時雨「山城と龍田はどれくらいなのさ」

山城「私が70くらいで龍田が50くらいね」

龍田「えー? ちょっと低くない? 特にあなた」

山城「何言ってるのよ。ノーマルが0扱いなのよ? 」

龍田「それでも、ねぇ? 」

時雨「いや、こんなものじゃない? 僕はもう少し低くてもいいと思うよ」

山城「ほら、見なさい」

龍田「うーん……うん? ってことは」


ありがとうこざいました


< 好みではあるけれど >






江風「天城さンもテートクもよく雲龍さンのヘアセットなんてできるよな」

提督「俺は毎日じゃないし。女の子の髪触るの好きだから」

雲龍「女の生命を握ってるわけだものね」

提督「あぁ。……つーかお前の姉貴も大概じゃねぇか」

江風「江風は姉貴の髪セットしたりしないし」

提督「えー? 」

雲龍「駄目ね、あなた」

江風「面倒なンだよ……江風も自分ので手一杯だし」

雲龍「それに比べてあなたは楽でいいわね。甲斐も無いけれど」

提督「ハゲみたいな言い方するんじゃねぇよ。…………触られるより触りたいからな、男の子って」


< 仕返し、という程でもないお遊び >





天城「そもそも三つ編みは慣れてしまえば簡単な方でしょう」

提督「まぁ、他人のならそうなのかな。ポニテ綺麗にする方が単純だけど難しいかも」

天城「ポニーテイル? 」

提督「あぁ」

天城「……ここにポニーテイルの方いませんよね? 」

江風「うわぁ……」

提督「い、いや、愛宕とか明石のたまにする……天城のもしたことあるんだけど」

天城「そうでしたっけ? 」

提督「あのさ」


< 同じ穴のなんとか >





雲龍「……眠い」

天城「たまにはラウンドを減らすという考えは

雲龍「あるわけないじゃない。馬鹿なの? 」

天城「馬鹿で結構です。……あの人死にますよ、本当」

雲龍「私も死ぬからいいの」

天城「高雄さんたちに恨まれ……うーん」

雲龍「あの辺には言われる筋合い無いわ。言う資格も無いけれど」


< メッセージカードは、さて >






加賀「そろそろバレンタインね」

提督「ん、そうだな」

加賀「期待していますから」

提督「この国だと逆だろう……まぁ、ホールで何個かつくるよ、チョコケーキ」

加賀「そう。……バレンタインね、二月十四日」

提督「あ? 」

加賀「誰か、他の理由で贈り物を贈る相手がいるのではなくて? 」

提督「かもね」

加賀「あちらでは親しい仲の男女ならランジェリーを贈ることもあるみたいね」

提督「あぁ。……親しい仲っていうのは夫婦とか恋人だよ、あちらでも」

加賀「そ」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………ま、酒を幾つかと、チョコレートかな。花束は送れないけど」


< この辺もいつも通り >






漣「どうせご主人様だし面倒だからウイスキーでもあげればいいでしょ」

叢雲「その場合バランタインね、語感的に」

漣「まぁ、チロル一個でもいいんだけどケーキ分くらいは返してあげないとねー」

叢雲「食べなきゃいいじゃない」

漣「叢雲ちゃんは? 」

叢雲「いつも通り」

漣「いつも通りってどんなのだっけ? 漣もこれからはそうするから」

叢雲「さぁ? どうかしらねチロルかもしれないし一からつくるかもしれないし、他かもしれないわ」

漣「えー? 」

叢雲「大体ちゃんとつくるって答えたらあなた、つくれるの? 」

漣「むぅ……」


< だからこその憧憬 >






加賀「相変わらずみたいね」

高雄「それはそうでしょう、ドイツの方で記念日、節目に拘らず何がしかの遣り取りをしているのは彼女だけですから」

加賀「今は横須賀にいるけれど」

高雄「そうですね」

加賀「妬けるわね」

高雄「……」

加賀「……」

高雄「…………ま、妬けない、と言えば嘘になりますが」

加賀「ええ」

高雄「男女の関係を昇華させた間柄、というものには少しだけ憧れもあるのです」

加賀「そう」

高雄「私は、どう頑張ってもあの人とそんな関係にはなれません」

加賀「なりたいけではないけれど」

高雄「はい。…………なって、たまるものですか、絶対に」


ありがとうございました


< こんなジュエリーショップなど >






あきつ丸「指輪、増えますな」

提督「そうだな」

あきつ丸「こんなにも伝達役を辞退したかったことなど無いであります」

提督「そうかい」

あきつ丸「……」

提督「……」

あきつ丸「……カップルが指輪を選びに来たときの店員は、こんな気持ちなのでありましょうか」

提督「……さぁ、ね」


< 世界も、国も、こんな自分も、そしてあなたも >






あきつ丸「…………自分は」

提督「あぁ」

あきつ丸「提督殿や、高雄や、愛宕と、龍田と、山城と、傷を舐め合っていれば十分でありました」

提督「……あぁ」

あきつ丸「戦争の駒でも、使い捨てられる狗でも、時々愉快な遊びに混ざっていれば、それで」

提督「…………あぁ」

あきつ丸「なのに! なのに、何故自分は、こんな……」

提督「…………」

あきつ丸「…………」

提督「…………」

あきつ丸「…………死ぬときは、せめて海で死にたいであります。
陸で、くだらぬ喧騒に巻き込まれて死ぬのは、嫌だ」

提督「…………」

あきつ丸「…………」

提督「…………」

あきつ丸「…………何故、愛してしまったのでありましょうなぁ」


< 死に顔でもいいから、あなたには見てほしい >






提督「……なぁ」

あきつ丸「はい」

提督「…………海で死にたいなんて言うなよ。畳の上で、笑って死ね」

あきつ丸「それができるのなら、良いのですが」

提督「…………」

あきつ丸「…………毎日毎日、死にたいと思っているであります。
目の前にあった幸せを蹴った自分の愚かさを酒で紛らわせながら、死ねない身体を呪いながら」

提督「…………」

あきつ丸「…………畳の上で、幸せに往生できるのなら、いや、提督殿が殺してくれれば、自分は

提督「馬鹿。…………でも、ま、そのときは…………死ぬまで殺してやるよ、お前には、それくらいのモノ、貰ってるからさ」


< ふと、 >





提督「ん……………………」

高雄「風邪、引きますよ」

提督「…………いいさ、それくらい」

高雄「私が嫌です」

提督「…………高雄の嫌がることするの、好きだから」

高雄「ベッドの上でなら幾らでも許しますけれど、でも」

提督「…………」

高雄「…………」

提督「…………なんで高雄とか愛宕と会っちゃったのかな」

高雄「…………私も、そう思っていますよ」


< 割り切って生きるには辛いこと >





愛宕「どう? 」

高雄「……駄目ね」

愛宕「そ」

高雄「顔も目も、死んでる」

愛宕「…………」

高雄「…………」

愛宕「…………どうして、愛した男一人癒せないのかしらね」

高雄「さぁ。…………戴いたモノ、きっといつまでも返せないわね」

愛宕「…………こんなとき、捌け口にさえしてくれないのよ、あの人」

高雄「…………それが、愛した男ですから」


< 遊女のように聖女のように少女のように、それから >





叢雲「馬鹿男」

提督「ん」

叢雲「私はいいけど、他でその辛気臭い顔、見せるんじゃないわよ」

提督「分かってる」

叢雲「…………こんなとき、私は駄目ね」

提督「あん? 」

叢雲「何があったか知らないけど、身体でも、心でも、慰められないわ」

提督「いいさ。叢雲に求めてるのはそういうことじゃない。むしろ逆のことだ」

叢雲「…………」

提督「叱咤して、ケツ叩いて、時々酒飲んで愚痴聞いてくれれば、さ……フ-」

叢雲「……………………一本、貰うわ」

提督「ん」


< さて、どんな日でも朝はやってくるが>






提督「目覚ましねぇ」

漣「ご主人様はおかしいので置いておいてよく皆さん余裕で起きてきますね」

高雄「一応軍人ですし。それに起きてしまうものは仕方無いでしょう、体質というか」

提督「だよな。……お前も使ってないの? 」

海風「そうですね。海風も高雄さんと同じです」

江風「江風は姉貴がいないとヤバいかもだけどな」

雲龍「私も天城がいないと駄目ね」

漣「や、江風と雲龍さんの場合姉妹が目覚ましみたいなものでしょー」

提督「だな」

高雄「ええ」

天城「……」

海風「……複雑」


< 起きてしまうものは仕方無いと思う >







雲龍「でもいいじゃない。前線で寝坊したことなんて無いし」

提督「そりゃあそうだけどさ。たまには俺より早く起きてコーヒーでも淹れておいてくれてもいいじゃん? 」

高雄「……」

天城「……」

雲龍「……それなら遅く起きる努力でもしてみたら? 」


< 鳳梨萬頭 >






鈴谷「なんでお饅頭? 」

あきつ丸「今度任務で外に出たら何かしら土産を買ってこいと言ったのはそっちであります」

鈴谷「や、それはそうなんだけどさ」

あきつ丸「気に入らないなら捨てて構わないが」

鈴谷「そんなことしないよ、ありがと。お茶でも飲みながら食べよっか」

あきつ丸「……」

鈴谷「? 」

あきつ丸「…………何故鈴谷は、男ではないのでありますか」

鈴谷「はぁ? 」


< 傷を舐め合って、それから >






提督「んー……眠いけど寝れない」

愛宕「眠たくなることする? 」

提督「さっきまでシてたばっかじゃん」

愛宕「そうだけど、シない? 」

提督「そんな気分でも……シたい? 」

愛宕「んーん、私もそんな気分じゃないから」

提督「そ。……駄目なやつだ、今」

愛宕「今更。…………私も駄目な、女だし」


< 他に帰るところなど >






提督「……………………あのさ」

愛宕「うん? 」

提督「仮にお前らが皆沈んで俺だけ生き残って」

愛宕「ええ」

提督「…………」

愛宕「…………生き残って、何? 」

提督「何でも。…………眠いな」

愛宕「そうね」

提督「このまま死んでしまえればいいのに」

愛宕「私は嫌よ」

提督「それでも、さ。…………星でも見に行く? 」

愛宕「そんな気分じゃないわ。…………ねぇ」

提督「ん? 」

愛宕「好き、他には何も要らないくらい」

提督「そっか。……………………ちょっと単車回してくる」

愛宕「ん、帰って、きてよね」


< なんとなく足を運んでしまうところ >







明石「あれ? 何か用でも? 」

提督「ちょっとセンチになっちゃってさ、フ-……」

明石「その辺のに引火しないように吸ってくださいよー」

提督「あぁ。…………不味い」

明石「…………」

提督「…………」

明石「…………」

提督「…………俺が死んだらさ、お前はどうする? 」

明石「今ですか? 」

提督「ん」

明石「泣く、でしょうね。それこそ涙が涸れるまで、涸れても血の涙が溢れるまで」

提督「嬉しいよ」

明石「私は嬉しくありませんけどね。…………提督」

提督「うん? 」

明石「くだらない妄想で酔うくらいなら、そこのレンチ取ってください」

提督「……はいよ」

明石「どうも。…………私を殺してくれるなら、殺して差し上げますよ、今でも」

提督「無理な相談だね…………フ-」


< 何と戦えば拓けるのだろう >






提督「…………フ-」

明石「…………」

提督「…………」

明石「…………__さん」

提督「うん? 」

明石「私じゃあその痛み、癒せませんよね」

提督「…………そうだね」

明石「…………」

提督「誰にも癒せない。お前が一番俺に近いかもだけど、それでも駄目なんだよ」

明石「そう…………私にも一本、ください」


< 他方では >






漣「今日は皆いなくなっちゃったかー」

叢雲「ボスがローテンションだったしそんなものでしょ」

漣「なんだかんだ漣たち以外って忠犬わんこちゃんだよね」

叢雲「あんたも変わらないじゃない」

漣「叢雲ちゃんも」

叢雲「…………」

漣「…………」

叢雲「…………」

漣「…………よくチョコなんてつまみにしてお酒飲めるね」

叢雲「カシスなんて飲んでればそうでしょうよ。
……蒸留酒なんてなんでもいいのよ、それこそ小粋なトークでも、ね」


< 別に誰に注いでも構わないけれど >






海風「ふぁ……まだ寝てなかったの? 」

叢雲「あなたもね」

海風「海風は一回寝たし……注いで? 」

叢雲「ん」

漣「丁度いい酌婦も来たし漣も一杯」

海風「酌婦ってちょっと」

叢雲「何よ、私じゃあ満足できないって言うの? 」

漣「だって叢雲ちゃんはご主人様のだし」

海風「えっ」

叢雲「あなたね」

漣「だって、ねー? 」

海風「…………海風も注がなくていい? 」

漣「えっ」


< さて、どうかな >






漣「嘘嘘、冗談だから注いで? 」

海風「海風も冗談だよ」

漣「……冗談に聞こえた? 」

叢雲「……ノーコメント」


< まだこの寒い夜は、始まったばかり >






高雄「? ……今夜はもう出てこないと思っていたのに」

Littorio「本当に。……紅茶でよければありますよ」

愛宕「ん、貰おうかしら。……やっぱり廊下は寒いわね」

高雄「ええ」

愛宕「…………単車の音、聞こえないわ」

高雄「? そうね」

愛宕「…………」

高雄「…………」

愛宕「…………明石と逃げられたら、どうする? 」

高雄「笑えない冗談を。…………結果だけ言うなら、死ぬでしょうね、私もあの人も」

愛宕「そう、よね」

Littorio「ストレートでも? 」

愛宕「ん、ありがと。……………………死ぬ勇気と死なない勇気、その辺が私と高雄の違いね」

高雄「私のは勇気ではありません。…………チェスはやめましょう。叢雲さんたちと、カードでも始めますか」


< 視線一つ寄越さずに >






提督「…………なぁ」

明石「何です」

提督「このまま単車でさ、どっか逃げてみようか。本当に知り合いが誰もいない、どこか遠くに」

明石「魅力的な提案ですね、最高に」

提督「だろう? 」

明石「でも高雄さんたちはどうするんです」

提督「さぁね、ま、どうとでもなるだろうよ。ガキじゃねぇんだ」

明石「そうですか」

提督「あぁ」

明石「…………私、あなたのこと好きですけど、それこそ本当に愛していますけど、何にも代えられないくらい」

提督「うん」

明石「高雄さんたちのことも好きなんです。家族なんて安っぽい言葉で括れないくらいには」

提督「そうか、残念だね」

明石「ええ」

提督「…………」

明石「…………」

提督「…………」

明石「…………」

提督「…………さんきゅ、逃げようなんて言われたら、抗えなかったよ」


ありがとうございました


< それ向き、とかそのまま、とか >






高雄「コーヒーはそちらに」

提督「ん、ありがと」

高雄「いえ」

提督「ん、……ん? …………なぁ」

高雄「はい」

提督「よく考えてみるとさ、俺高雄と愛宕以外の寝間着って殆ど見たこと無い」

高雄「えーっと、それは……」


< まるで自分を見ているようで >






愛宕「あの人に迫るのももしかして抱かれるのも今になってしまうと構わないけど」

海風「はい」

愛宕「ちょっとおかしいことまで強要してきたら言ってね。あなた抱え込みそうだから」

海風「……」

愛宕「……? 」

海風「あの、おかしいことっていうのは海風の尺度ででしょうか。それとも一般的な尺度ででしょうか」

愛宕「…………はぁ」


< そもそも興味があるのだろうか >






龍田「あなたの好みの男性なんて簡単よね」

山城「まぁ……誠実でそれなりにお金を持っててそれなりに見目麗しければ特には無いもの」

龍田「それに山城も時雨も性格が合えば割とあまり拘りは無い方に見えるじゃない」

山城「そうね。それで? 」

龍田「赤城さんってどんな男性を好みとして、まぁ、認めるかは別として好ましく思うのかしら」

山城「…………謎ね」


< 訊いてみた >






赤城「好みの男性、ですか? 」

龍田「はい~、赤城さんは理想が高そうだなぁって、ね? 」

山城「ええ、三つくらい欲しい要素があれば」

赤城「それは……………………? 」

龍田「? 」

山城「? 」

赤城「…………すみません、ちょっと時間をいただけますか? 」

龍田「構いません、というかそんな真面目な話でもないんですけど……」






扶桑「要求が多過ぎて絞れないのかそれとも全く浮かばないのか……どちらにせよ両極端ね」


< 最近新しい傷が増えていない、とは考えない >






天城「背中、流しますよ」

提督「んー? さーんきゅ」

天城「いえ。…………」

提督「…………」

天城「…………」

提督「…………」

天城「…………思ったのですけれど」

提督「うん? 」

天城「背中の傷、というか爪痕って割と早く消えるんですね」


< 少しだけ害のあるドッキリ >






漣「なんかあります? 漣とご主人様と明石さんがいれば大概なんとかなりますけど」

明石「や、何もしませんよ、私は」

提督「んー……あ」

漣「ん? 」

提督「体重計に細工をするんだ。乗ったやつの正しい体重にプラス3キロになるくらいに」

漣「わーお、さっすがご主人様ですねー」

提督「だろ? 」

漣「はいっ」

提督「……」

漣「……」

明石「いや、だからそんなことしませんよ……」


< まともだとは言わないがね >






漣「でも死んだ顔で適正体重よりも下げようとする高雄さんとか見たくありません? 」

明石「いやぁ……遠慮しておきます」

漣「えー? じゃあ、ご主人様は? 」

提督「いらない。女の子いじめるのはベッドの中で、後を引かないように」

漣「そんなぁ」

明石「……実は漣さんってちょっとおかしい? 」

提督「何を今更。俺と叢雲理解できるんだぞ」

明石「…………あぁ」

叢雲「あんた本人は兎も角私がおかしいみたいな言い方はやめてほしいんだけど……」


< ちょっとだけ戯れに >






提督「天城さん」

天城「はい? 」

提督「今夜も、激しかったですね」

天城「……あなたが、そうさせたからですよ」

提督「いえ、天城さんがあんなにも佳い声で啼くのがいけないのです」

天城「もう……そんなこと仰られると、次はありませんよ? 」

提督「それは困ります。それでは私の楽しみが無くなってしまいますから」

天城「…………」

提督「…………」

天城「…………怖気が走る程気持ち悪いです。口調と声音を変えただけなのに」

提督「…………そうだな」


< いや、でもちょっと待って反対ならば >






天城「あんたが悪いんだ、私にあんなことするから」

提督「や、でもそれは天城もっっ

天城「そ、それ以上言ったら今度はアレ抓るからな」

提督「そんなことしたら天城も愉しめなくなるかもしれないぜ? 」

天城「はっ、私は別にそんなこっはうぅ

提督「ほら、こんな風に少し触っただけで声出っ……抓るな、腿を」

天城「ただでさえこんな口調気持ち悪いのに流れで次にもっていこうとしないでください」

提督「はいはい。……………………たまにはあぁいう天城もアリだと思ったけどなぁ、俺は」


ありがとうございました


< これで終わり >






提督「男なんて身体寄せて耳元で囁いてやればすぐ落ちるんだからさ」

海風「落ちないのですが」

提督「……えーっと」


< 犬か狗か猫か狼か羊かそれとも >






愛宕「はぁい、うちのポチがご迷惑おかけ致しましたー」

提督「俺はポチじゃねぇぞ」

愛宕「あぁら、飼い主に向かってその口はなぁに? 」

提督「いや、あの」

愛宕「いい加減にしないと踏付けますよ? 」

提督「だからさ…………もう何かそれでいいや」

愛宕「えっ、踏まれたいの? 引くわぁ」

提督「……あのさ」


< 疑問 >






明石「あの人の初めては十代の頃の誰かだとして」

加賀「ええ」

明石「あの人の、あー……性技が一番鍛えられたのってどんな方のときなんでしょう」

加賀「えーっと……」


< 飼い犬に噛まれる屈辱、とか >






愛宕「まぁ、正直なこと言うと私は飼うより飼われたいんだけど」

提督「知らねぇよそんなの」

愛宕「女の子は皆好きな男に飼われたいものなんですぅ」

提督「いやいやいや……そうなの? 」

高雄「さぁ? ……私はあなたになら飼われても構いませんけれど」

提督「あ、そう……」

雲龍「私は飼ってみた……なによその顔」


ありがとうございました


< お互いの服を交換してもらった後の寝台で >






提督「これって恋人の姉妹の服でヤってるってことになるな……やべぇ」

高雄「…………Zzz」

愛宕「…………Zzz」

提督「…………」

高雄「ん…………Zzz」

愛宕「……ぅ…………Zzz」

提督「いや、そもそも姉妹一緒にって時点で今更だが……」


< 蓋し >






海風「瑞穂さん最近吹っ切れてきましたね」

瑞穂「はい? 」

海風「演習がどうのだとか護国の責務がどうとか言わなくなりました」

瑞穂「はぁ、別に諦めたわけではないのですけれどね」

海風「そうなんですか? 本当に? 」

瑞穂「嘘を吐く意味なんて」

海風「いえ、嘘か真かではなくて」

瑞穂「? 」

海風「こんな状態でまだ諦めないなんて凄いな、と」

瑞穂「……あぁ」


< なんとはなしに気にくわないこと >






高雄「私より愛宕の方が魚の食べ方が綺麗」

雲龍「愛情より愛欲だと思われている」

海風「本気だと思っているのが目当ての当人以外だけ」

Littorio「皆さんのパスタの食べ方が汚くない」

加賀「ネーミングセンスがおかしいと言われる」





江風「全員努力で何とかなるな。…………本人の努力かは別として」


< メニューを決めるのは先に厨房に立った者の権利 >







提督「あぁん? 米と肉と葱と卵とその他しか手元に置いてねぇんだよ、俺の出番だろうが」

加賀「しかし」

提督「他のつくりたいなら倉庫行ってこい。俺は止めないぞ」

雲龍「つくりたい気分なのよね、私も炒飯覚えてきたし」

加賀「そうよね。私もたまには」

提督「あ? 」





江風「それで材料が同じ三様の炒飯か……餃子とサラダがあるのは救いだけどさ」

叢雲「頭おかしいんじゃないの? 一人くらいチキンライスにしたりなんかあるでしょうが」


< 変身したら抜けられたんじゃないかとか >







明石「鶴の恩返しとか桃太郎とかってヒロインいませんよね」

提督「まぁ……鶴はヒロインじゃねぇの? 」

明石「だってどっか飛んでいくじゃないですか」

叢雲「案外そのうち撃たれて落ちて肉屋に並んでるかもしれないわね」

漣「あんな仕掛けに嵌る間抜けの割に変身できて人語を解して機織りできるなんて謎ですよねぇ」

提督「そうだな、大体完成品持っていけばそのままぬくぬく幸せだったんだ」

瑞穂「……類は友を呼ぶ、ですか」


< 周囲を眺めてみて >






GZ「もう何がなんだか分からないな」

WS「分かる必要、あるの? 」

GZ「なんだって理解しておくに越したことはないだろう、それが例え辛い真実だとしても」

鹿島「お二人はそのままの関係でいてくださいね」

WS「は? 」

GZ「当然だろう、これ以上どうなるというのだ」

鹿島「いやぁ……ね? 」

WS「……その顔は顔で何か苛々させられるわね」


< 今が最高、というわけでは決してないが >






愛宕「ねぇ」

雲龍「? 」

愛宕「あの人があの性格のまま一人の女だけを愛するまともさを持っていてね?」

雲龍「ええ」

愛宕「それであなただけを愛してくれるとするじゃない」

雲龍「悲しい夢想ね、信じられないくらい尊過ぎるだけに」

愛宕「でもそうだとしたら周囲からの圧力とか嫉妬とか不安とかどれだけ酷いのかしら」

雲龍「……」

愛宕「……」

雲龍「……考えたくもないわね」


< 負けたような試合にもならないというか >






雲龍「でも物凄い優越感は得られるでしょう? あんな男をものにして、って」

愛宕「そう? 」

雲龍「違う? 」

愛宕「私はそんな理由で好きになったわけじゃないもの」

雲龍「私もそうだけれど……こういうところかしらね」

愛宕「? 」


< 分かるものじゃない? >






雲龍「ねぇ、天城」

天城「なんでしょう姉様」

雲龍「ペディキュアの代えってどこにやったかしら」

天城「それなら姉様の箪笥の……えーっと三番目の隅では」

雲龍「無かったのよ、そこに」

天城「それなら……天城の方に寝惚けて入れたとか」

雲龍「無かったわ、そこにも」

天城「うーん……」

提督「鏡台に付いてる棚の引き出しだろ、たぶん」

雲龍「そう、ありがとう」

提督「いーえ」

瑞穂「……何故分かるのです」

明石「ただヤりにいくわけではないと言えばまぁ……多少はマシに聞こえますが」


< あなたさえいれば >






愛宕「相手の苗字になるってなんだかいいわよね」

提督「うん? 」

愛宕「なんとなく相手のものになった感じがして。それが嫌な人もいるみたいだけど」

提督「俺はどうでもいいと言えばどうでもいいけどな。
一人っ子だけど親だって特に反対はしないはずだ」

愛宕「結局名前なんてものは個人の生き方の名前だものね。
ラベルが無くたって自分さえいれば間違うなんてこと無いわ」

提督「そうだな」

愛宕「…………でも苗字、無いのよねぇ」


< 呼ばれて悪い気はしないと思うけれど >






提督「このままだと__愛宕か」

愛宕「当たり前だけど座り悪いわね」

提督「で、一応用意されてるお前の戸籍を使うと……」

愛宕「使うと? 」

提督「…………お前の偽名ってなんだっけ? 」

愛宕「おしえてあげない。私は愛宕よ? あなたの前ではいつまでも」

提督「…………そっか」


< だから普段のだね >






高雄「……? 」

愛宕「? 」

高雄「……何かに腹を立てて誰かに会おうとしていたのだけれど」

愛宕「なぁに? 健忘症? 」

高雄「お皿を洗って洗濯物を収納してあの人の書類を陸軍に届けて……いつの間にか忘れたわ」

愛宕「些細なことなんじゃないの? 忘れちゃったんなら」

高雄「…………」

愛宕「? 」

高雄「お皿を洗う前というと食事だったから……あなたか瑞穂さんね、とりあえず謝りなさい」

愛宕「そんな理不尽な」


< 確かに理不尽だが、しかし >






高雄「でも早々瑞穂さんに腹を立て……ん? 」

愛宕「ん? 」

高雄「……そういえば最近やけにあの人の隣で食事をしているような」

愛宕「それじゃないの? 」

高雄「しかしそんなことで苛立ったとしてわざわざ言いに行くかというと」

愛宕「そういうこと、あるわよね」

高雄「そう? 」

愛宕「あるある、きっとそれよぉ」

高雄「……」

愛宕「……」

高雄「……なんとなくだけれどあなたに謝らせて正解だった気がするわ、よく思い出せないけれど」


< 不和の林檎なんてその辺に幾らでも >






明石「まぁ、私と提督に限りますけどGT-Rで一番カッコいいのは、とか」

Littorio「よく分かりません。もう少し分かりやすいものを」

明石「む……加賀さんたちの前で最も使い勝手のいい艦載機は、とか? 」

Littorio「分かるような分からないような」

明石「…………あ、高雄さんと愛宕さんにどちらが先なのか、と訊いてみて」

Littorio「ええ」

明石「雲龍さんたちに誰が三番目? と訊いてみるっていうのはどうでしょう? 」

Littorio「なるほどなるほど……うん」

提督「訊いただけだよな? まさか本当に訊いたりしないよな? な? 」


< 怖いといえば怖い >






加賀「……………………」

瑞穂「異様に似合うというかなんというか」

天城「不思議ですね、そんなに所帯染みているわけでもないのに」

雲龍「かといって超越しているわけでもないでしょう? 」

瑞穂「瑞穂もできるにはできますけど……」

天城「ここまで熱心にかつ正確にはできませんね」

雲龍「ええ。…………包丁研ぎなんてこんな何本も同時にやるものなのかは分からないけれど」


< 絶対間違ってると思うが >






提督「ベッドの上で可愛くならない女の子なんていたら、それは抱けないな」

雲龍「つまらないから? 」

提督「申し訳ないから。女の子楽しませられないのは男の落ち度だろう? 」

雲龍「つまり私は一番安い女なのね。感じやすいってことは」

提督「いや、えーっと……えぇ、そう取るの? 」


< まぁ、時と場合によるかな >






漣「Littorioさんを真似てみます」

提督「うん? 」

漣「答えるのが異常に難しい質問しますね」

提督「やめろよおい、あれ結構面倒なんだぞ」

漣「きーきまーせん。ここの面子でご主人様的に一番素直じゃない人って誰だと思います? 」

提督「あ? そんなのお前簡単な…………ん? 」

漣「ふっふーん」


< たぶんちょっと違う >







提督「いや、待てよ? 冷静になってみるとこれは割と簡単だぞ」

漣「え、誰です」

提督「そりゃあ

Littorio「この人ですよ、この人」

漣「はぁん? 」

提督「ま、一番素直なのも俺だと思うけど」

Littorio「自分のことをよく分かっていますこと」

提督「自分だしな」

漣「…………これが抱かれたかそうでないかの境目? 」


< 己を知り己の知る敵を知り >






江風「テートクも高雄さンも異様に強いよな、カードとか麻雀」

高雄「まぁ、他にすることもありませんしお酒を飲みながらの手慰みには丁度いいでしょう? 」

江風「それにしてもさ」

高雄「……あえて理由を付けるのならそれは相手をよく見て理解しようとする性格の所為でしょうね」

江風「はーン? 」

高雄「単純なカウント能力や運なんてものは私と愛宕、叢雲さんや漣さんも然程変わりません」

江風「うン」

高雄「ただ私や、特にあの人は相手がどこまでカウント、計算しているのかまで考えてゲームをしているのです」

江風「でもさ、そンなの普通じゃない? 相手の最善手考えるのなンて」

高雄「なんと言ったらいいのか……当然私もあの人も並よりは遥かに強いでしょうけれどここの面子に対して以上にはきっと勝てません」

江風「分かるような分からないような」


< 異常が普通となって幾久しく >






提督「この前俺に肉じゃがつくってくれただろう」

江風「最終的にカレー粉使えとか最低なこと言われたけどな」

提督「使えとは言ってない。……それだけどさ」

江風「うン」

提督「何で加賀か明石に持って行かなかったんだ? 」

江風「っていうと? 」

提督「辛辣に正しい指摘が聞きたいなら加賀、優しくそれなりに実のある感想なら明石だろう」

江風「だからだよ」

提督「うん? 」

江風「その二人は極端なの。江風的に一番普通なのがテートクだから」

提督「そうか。……………………俺が、普通? まぁ、そう言われるとそうだが自分でも違和感甚だしいな」


< 一種安心感 >






愛宕「偶には一日みーんな同じ服を着てみるとか面白いんじゃない? 」

提督「…………オチが読めた」

天城「確かに皆さんで和服を着てみたりするのはいいかもせれませんね」

高雄「そうすると天城さんと瑞穂さんに任せっきりになってしまいますけれど」

瑞穂「瑞穂としては逆に皆さんジーンズとかも」

海風「それなら全員ワンピースとか」

加賀「弓道衣……せめて袴」

江風「テートク的にはロンスカとかいいンじゃないの? 」

雲龍「メイド服とかディアンドルとかチャイナド……何よその顔」


< 特権といえば特権か >






愛宕「その場合この人もメイドとかになるけど」

提督「なりませんが」

愛宕「えー? 」

提督「えー? じゃねぇの」

雲龍「でも不思議ね。女がギャルソンやったり革のジャケット着てもいいのに」

提督「それが女の子ってやつだからな」

雲龍「……そう」

愛宕「無駄に説得力あるわねぇ」


< 素敵な御御足 >






提督「んー……左足はこんなものかな」

高雄「そう……では次は右ですね」

提督「あぁ」

高雄「んっ」

提督「ん? 」

高雄「いえ、少し、あなたの手が冷たかっただけです」

提督「そうか」

高雄「……」

提督「……」

高雄「……足の爪切るのなんて、楽しいですか? 」

提督「それはもう」


< 仕方無いので着替えました >






愛宕「はーい、あなたの愛……何やってるの? 」

提督「爪切りだが」

愛宕「……いいとこクイーンの下僕にしか見えないけど」

提督「俺はそれでもいいよ」

高雄「私は嫌ね。……私もお返ししましょうか? 」

提督「当然ミニのタイトに着替えてくれるんだよな? 」

高雄「着替えませんが」

提督「えー? 」

愛宕「えー? 」

高雄「……まったく」


去年もこの時期に新しいもの始めてみたいなんて言いましたけど……
中々難しいものですね

ありがとうございました

果たして艦娘は爪が伸びるのだろうか


< 2/22 >







雲龍「猫の日ね、あなた」

天城「にゃんにゃんにゃん……安易な」

雲龍「そんなものでしょう? この子たちがどう思うかは知らないけれど」

天城「……畜生のくせになんていう人はいそうですが」

雲龍「そうね。…………何か問題でも? 」

天城「姉様が畜生に甘んじることこそ問題かと」


>>547





漣「というお便りが」

明石「お便り? 」

漣「ま、漣の意見ですね。おかしくありません? 」

明石「はぁ。…………傷は大概修復されますがね」

漣「ええ」

明石「それに人間そのものだと思うわけでも無いのですけれど」

漣「はい」

明石「成長はしなくとも老化はするのです。老廃物が溜まらない、というわけではありませんので」

漣「はぁ」

明石「……」

漣「……」

明石「……」

漣「……つまり永遠のロリータ、でいいですか? 」

明石「いや、それはそれでどうかと……」


< プライド、或いは拘り >







加賀「あの人の一の矢といえば、私よね」

高雄「は? 」

加賀「あなたのこと軽んじるわけではなくて……むしろあなたは後ろで彼といてほしいの」

高雄「私の一番を一つでも奪るのは許せませんが」

加賀「これくらい許してくれても構わないと思うけれど」

高雄「……」

加賀「……」






提督「……俺が一の矢になれればいいんだがね…………やれやれ」


< 続ける >





雲龍「私でもいいかと」

天城「天城も譲れませんね」

叢雲「あいつを男として見ないからこそ、私でも」

漣「同じく」

Littorio「only oneではなくともnumber oneくらいは」





高雄「たそうですが」

提督「…………何を言っても俺の落ち度になるのじゃないかね、高雄さん」

高雄「そうですね。…………あなたの所為ですよ? 」

提督「…………はい」


ありがとうこざいました


< あなたがいるから寒いところまで行って格好つけるのかも >






提督「フ-…………寒い」

愛宕「当然じゃない。まだ外暗い時間なのよ? 」

提督「なーんでその時間に着いてきたの? 」

愛宕「何で起きたの? 」

提督「どうしてかな」

愛宕「どうしてかしらね」

提督「フ-…………もう少し寄って」

愛宕「ん」


< とわいらいとえくすぷれす >






加賀「瑞風? 」

天城「ミズカゼ、ですよ」

加賀「ズイフウではないのね……そう」

天城「? 」

加賀「いえ、あの子の名前に似ていたから」

天城「はぁ」





雲龍「……優しい顔」

Littorio「珍しいですね、加賀があんな顔で遠くを見つめたりなんて」

雲龍「そうね。……………………瑞龍、に今から改名なんて

叢雲「できるわけないでしょう? 過去でも変えないと」

雲龍「…………」


< どれだけの人が恩恵を得られるのかな >






龍田「プレミアムフライデー? 」

鈴谷「そ、なんか知らないけど明日からなんだって」

龍田「へぇ? ……でもどうせ

鈴谷「鈴谷たちは全く関係無いよねー」

龍田「ええ。……でも結局プレミアムフライデーって華金ってことでしょう? 」

鈴谷「まぁ、そう

金剛「ヘーイ! 単語がおばさんくさいデース! 」

龍田「ふぅん? だって、鈴谷」

鈴谷「いいんじゃない? 別に鈴谷おばさんでもいいよ」

龍田「そうね~、私も別に構わないわぁ」

金剛「お、おう? 」

鈴谷「金剛はお姉さんでいいなぁ、見た目も心も」

龍田「私たちなんて心はおばさんらしいし……そのうち見た目も引き摺られるかもねぇ」

金剛「…………」






霧島「居た堪れなくて逃げ帰ってきた、と」

金剛「あいつら嫌いデース……山城がいないから大丈夫だと思ったのにぃ」

霧島「はぁ。…………あれ、でもこの人龍田より山城を根源だと……へぇ? 」

金剛「? 」


ありがとうございました


< ど、どれ一つとして遊びではないから >






Littorio「本当……あなたがどれだけ遊んでいたのか髪の触れ方で分かるというものです」

提督「ふぅん? 否定はできないけど、それ分かるならLittorioも遊んでたってことじゃないの? 違いなんて分かるのは」

Littorio「ふふ……そう? 」

提督「違う? 」

Littorio「…………Romaより、優しくて上手いから」

提督「なるほど……あれは下手、っていうか不器用だったからなぁ。優しくないわけないだろう? 」

Littorio「……」

提督「……」

Littorio「…………やっぱり、遊んでいない? 」

提督「え、えーっと……」


< 好かれるのか嫌われるのか好きじゃないのか嫌いなのか >






漣「ご主人様はロリコンじゃないって言いますけど」

提督「んー、文句でも? 」

漣「いーえ。……そうじゃなくて、そのラインって誰だと思います? 」

提督「……海風がギリ駄目って言えば万事収まる? 」

漣「少なくとも海風は収まらないでしょうねー」

提督「む……」

漣「……」

提督「……」

漣「……」

提督「……や、誰にしても角が立つと思うんだけど」


< ニーア >






漣「なんで明石さんまた買わないんです」

明石「いやぁ、どうも最近読書に目覚めましてね」

漣「えぇ……? 」

明石「ゲームだってしてますけど積んでたやつ消化してると結講時間なんて無くなるものです」

漣「漣の仲間減るじゃないですかそれ」

明石「夕張は買いましたよ。……Skypeおしえましょうか? 」

漣「んー……夕張さんって漣のこと大丈夫? 」

明石「はい? 」

漣「ほら、漣ってにわかっぽいとか言われるから」

明石「はぁん、大丈夫じゃないです? 聞いてる感じそんなディープな感じも…………うん? 」

漣「? 」

明石「……いや、なんか夕張の方が広く浅くって気が……とりあえずSkypeおしえますよ」


< 昨今無くてもまぁ >






瑞穂「そういえばここ、破魔矢なんてありませんね」

高雄「まぁ、誰も信心は無い、というか」

愛宕「あっても毎年神社行けるわけじゃないから」

瑞穂「なるほど」

高雄「しかし……一応神棚はあったりしますよ」

愛宕「海軍施設だものねぇ~ 」

瑞穂「あぁ。…………どこに? 」


< いっそ信じていない方が >







愛宕「神棚、っていうかイベント用の部屋ね」

瑞穂「なるほど」

高雄「去年まであの人の執務室にもあったのですけれど」

瑞穂「はい。……捨てた? 」

高雄「明石さんが酔って脚立をぶつけて壊しまして」

瑞穂「……は? 」

高雄「破壊したのです、ばらばらに」

愛宕「一応倉庫に残してあるけど……見る? 残骸」

瑞穂「…………結構です」


< 想い出、掘りましょう >






愛宕「ガサガサガサガサ何してるの? 」

提督「んー、探し物、してたんだけど」

愛宕「してたんだけど? 」

提督「愉快なものばっか見つかるなぁって。ほら、これとか」

愛宕「? コーヒーチケット? 」

提督「札幌ならまだしも小樽なのです。そんな行くとも思えないのに」

愛宕「十枚綴り一枚も使ってないじゃない」

提督「そ、おまけがあったのか誰かに煽られたのか行くと思ったのか」

愛宕「ふーん? ……有効期限、無いのね」

提督「うん? そうか」

愛宕「ええ。まだこのお店あるのかしら」

提督「さぁね。…………ま、そのうち、確かめに行けるといいな」


< 女の子ってやつ >






鈴谷「鈴谷は持ってる」

龍田「うん? 」

鈴谷「龍田も持ってる、普通に」

山城「? 」

鈴谷「山城は……知らない」

若葉「はぁ」

鈴谷「若葉は持ってる。意外に女子力高い」

龍田「……で、何? 」

鈴谷「普段から手鏡とリップ持ってるかどうか」

山城「私も持ってるわよ、失礼な」

龍田「赤城さんとかも皆持ってるわよ。お手洗いとか行ったとき、見ない? 」

若葉「見るな。…………それより若葉が意外、とはどういう意味かな? 」


ありがとうございました


< 一番得意だと思う勝負 >






提督「大富豪」

高雄「チェス」

Littorio「チェス」

愛宕「ポーカー」

明石「ブラックジャック」

叢雲「ポーカー」

加賀「麻雀」

天城「えーっと……大富豪、提督よりは弱いですけれど」

愛宕「そんなこと言ったら私も叢雲より弱いわよぉ」

雲龍「セックス」

瑞穂「勝負? 」

雲龍「勝負でしょ」

提督「勝負だよな」

瑞穂「……」


< 結局は好みってこと >






漣「じゃあですね、誰だとご主人様的に都合いいんです」

提督「……何? リアルなとこ? 」

漣「はい」

提督「リアルなとこって結構歪んでて境界ぐちゃぐちゃなんだけど……叢雲次第かな」

漣「ほう? 」

提督「叢雲より大人びてても叢雲よりガキなら駄目だし叢雲より積極的でも叢雲より大人じゃなきゃ嫌」

漣「や、意味分からないんですけど」

提督「だろうね。俺も分からないし」

漣「はぁ? 」

提督「はい」


< 鬼百合 >






漣「といえば」

提督「叢雲」

高雄「愛宕」

愛宕「高雄」

雲龍「加賀さん」

天城「雲龍姉様」

加賀「赤城さん」

瑞穂「…………なんとはなしに頭の上がらない相手という感じですね」


< とあるお昼に >






愛宕「ちゃお☆ 」

雲龍「ちゃおぉ……」

愛宕「うん」

雲龍「……」

愛宕「……」

雲龍「……」

愛宕「……それだけ? 」

雲龍「……眠いのよ、五月蝿いわね」


< 最高の賛辞 >






愛宕「ねーえー、雲龍ちゃーん……? 」

雲龍「……はぁ、何よ」

愛宕「私といて面白くない? 」

雲龍「楽しいに決まってるじゃない馬鹿なの? 疑うの? ふざけないで、寝る」

愛宕「は? 」

雲龍「……………………」

愛宕「……………………」

雲龍「……………………」

愛宕「……………………」

雲龍「……………………友人として、ならあなたが一番好きよ。恋敵としては一番嫌いだけれど」

愛宕「……そ」


< UNOって時々やると楽しいね >






明石「ったく……スキップ」

瑞穂「はぁ……どうせ出せませんけれど」

天城「リバース」

瑞穂「なるほど、ドロー4」

明石「今出せないって」

瑞穂「あら、気付かなかっただけですよ」

加賀「大人しく出しなさい、瑞穂、何い

明石「ドロー4、赤です」

加賀「」

瑞穂「瑞穂も赤にしようかと……天城さん? 」

天城「出せますよ、勿論」


< ユメ >






雲龍「Zzz…………………………………………? 」

提督「起きた? 」

雲龍「…………なんて、幸せな、ユメ」

提督「ん? 」

雲龍「…………ん……………………Zzz」

提督「……………………」

雲龍「…………Zzz」

提督「……………………妙に、罪悪感が」


< 夜でーす >






提督「とんこつ醤油大盛り、餃子、半チャー」

漣「はい」

提督「ビールを追加、と言いたいところだが」

加賀「運転手はあなただけね」

提督「……はい」

漣「そもそもそれだけ食べてお酒飲もうみたいなのが終わってますけど」

提督「加賀は俺より食ってかつ飲んでるじゃねぇか」

加賀「……替え玉は一つにしましたが? 」

提督「そういう問題じゃない、酒だよ酒。大して似合いもしないくせに」

加賀「似合う女の方が好み? 」

提督「さてね。……ただお前とはバーか料亭の方が行きたいってだけ、佳い女」

漣「わーお……」

雲龍「起こされて食べに連れて来させられてこれ……ゲロマズ、ってやつかしら」

加賀「…………だからあなたのこと嫌いなのよ、最高に好きだけれど」


< ねむねむ >






提督「ふぁ…………眠い」

高雄「疲れも溜まっていたのね。……お酒もそんなにだし、外まで食べに行って」

提督「うん……うん」

高雄「……寝室の準備はもう」

提督「ありがとう…………はぁ、幸せ」

高雄「はい」

提督「…………」

高雄「…………」

江風「へーい、飲もうぜテートクぅ! 」

提督「うっさい黙れ」

江風「ほぁ? 」

高雄「……今のは仕方無いですよ」


< いいじゃん、好きなんだから >






愛宕「はいはい。疲れたおじさんはおねむの時間ですよー」

提督「ん……何? それ」

愛宕「塩辛。つくったの」

提督「一口くれ」

愛宕「んー」

提督「ん……美味しいよ、ありがと」

愛宕「ん」

高雄「寝室に」

提督「あぁ……」

江風「微笑ましいンだけど…………塩辛でイチャつくのか」


< それだけで、それこそが >






愛宕「私の味覚知ってるでしょう? 」

江風「鰹のたたきが好き、ね」

愛宕「そ。それに塩辛なんてつくるの簡単だし」

江風「簡単なのにテートクに持ってくるのか」

愛宕「……はぁ」

江風「や、江風も分かるよ? 分かるけどさ」

愛宕「分かってないわね。…………あの人の美味しい、って言葉だけで明日の朝も気分最高なの、私は」


< この為に、生きている >






提督「んー…………抱き枕」

高雄「ん…………寝れなくなるかも」

提督「高雄が? 」

高雄「あなたが」

提督「いーや……ん…………大丈夫、普通に眠い」

高雄「私は大丈夫ですよ? 」

提督「……ヤりたい? 」

高雄「別に。…………抱き締めて寝て? 」

提督「ん…………また、明日」

高雄「はい。…………佳い夜を」


< ラーメンはちょっと重いかなって >






明石「塩辛のお茶漬けおいひぃ」

Littorio「あなたも大概好みがおじさん? ですね」

明石「いいんですよー、美味しいんだから」

加賀「そもそもお茶漬けと塩辛がおじさんくさいなんてありえないわ」

Littorio「そうなの? 」

愛宕「私としては好きなものだけど……おじさんくさいかも」

叢雲「でも居酒屋の締めでお茶漬けなんてポピュラーでしょ」

Littorio「なるほど」

明石「そうなんですねぇ」

加賀「ほらみなさい」

愛宕「へぇ。……………………あの人と? 」

叢雲「…………分かってて訊くなんて、悪趣味な」


ありがとうございました


< に、日曜だし、ね? >






江風「なンでまた本気の甘味なンて」

明石「あの人が作り始めたら皆さんやる気出し始めましたねぇ」

江風「一応海軍的には、ねぇ」

明石「そんなこと言ってもまぁ、仕方ないですよ」

江風「ン……問題はそれよりそれをつまみにして麻雀始めたことだけど」


< ちょっとおこ、カン槓でもないけれど >






愛宕「朝から仕込んだスイーツ並べてお酒飲みながら麻雀……不健全ねぇ」

明石「これで煙草なんて吸ってたら役満ですね」

Littorio「室内は禁煙なのでしたっけ」

愛宕「吸っても怒らないと思うわよ? 誰も常喫しないから関係無いけど」

Littorio「なるほど……ま、吸いませんけれど」

明石「あの人だから許せてるだけでそんなに好きな臭いではありませんし」

瑞穂「はぁ。…………それならもう少しオイルや鉄の臭いを纏わり付かせるのをやめていただきたいものですが、カン」


< 巣っちゃどうせ巣だけど >






瑞穂「しかし、提督の執務室にはありますよね、灰皿」

明石「しかも陶器の凝ったやつ」

愛宕「だって時々来るじゃない? 軍人でも役人でも」

Littorio「あ……」

愛宕「ん? まさかこれ通らないの? ツモ? 」

Littorio「いえ……あの」

愛宕「ええ」

Littorio「そう聞くと、ここは軍事施設だったな、と」

愛宕「あぁ……それなら愛の巣ってことにでもする?」

Littorio「愛の蟻地獄、くらいなら認めましょうか」


< 絶対に、譲れません>






加賀「調子悪いわ」

提督「御愁傷様です」

加賀「今回は何を賭けてるの? 」

提督「最下位は明日一日メイドコスで敬語」

加賀「……」

提督「下から二番目は所蔵してる二番目に高い酒を開ける」

加賀「……なるほど、負けられないわ」

提督「俺は特にな」

加賀「ええ。…………負けるなら最下位ね」

提督「……はい? 」


< 目付き >






加賀「あぁ、あと一位は? 」

提督「特に聞いてねぇけど……愛宕ー」

愛宕「んー? 」

提督「それ一位になったらなんかあるのか? 」

愛宕「あなたに対して絶対命令権一つ」

提督「は? 」

高雄「初めて聞きましたが……なるほど」

Littorio「へぇ……」

瑞穂「瑞穂はいらないんですけど……お仕事でもしてもらいますか」

雲龍「私に寄越しなさい。お酒開けてあげてもいいし料理当番代わってもいいわ」

提督「…………怖い」

加賀「なんにせよ……負けられないわね」


< 報われない >






提督「まぁ、勝てばいいか」

加賀「勝てるのなら。麻雀で他三人が敵ないし、中立なのよ? 」

提督「や、全員足引っ張りあってくれればね。……何で麻雀始めたんだっけ? 」

加賀「さぁ……私がわらび餅を持ってきたときには既に始まっていたわ」

提督「俺がクッキー持ってきたときももう始まってたな」

加賀「罰ゲーム? 」

提督「でも罰ゲーム決めたの後から来た俺だぞ? 愛宕もあれ絶対さっき決めただろうし」

加賀「む」





天城「加賀さんが昨日の夜甘味を食べながら麻雀がしたいと言って姉様が他の方に根回しして……まぁ、なんでもいいですけれど」


< 出そうと思えば幾らでも方法はあるのですけれどね >





加賀「やるわね、言葉だけで動揺させるなんて」

提督「ふ、照れるな」

加賀「本音よ、掛け値無しに」

提督「そうかい。……褒められても酒と甘味しか出ないが」

加賀「それ以上に必要なものがあって? 」

雲龍「精え

提督「出ない」


< 女子力も女の子力もズボラも大体は収束する >






愛宕「ここに来るまで、もしくはあの人に逢うまで胸なんて大きくても邪魔だと思ってた人ー」

高雄「……」

雲龍「……」

天城「……」

加賀「……」

Littorio「……」

明石「はい。…………あぁ、そういうこと、ですか」

愛宕「そういうこと。……今ならどうでもいいことだけれどね」


ありがとうございました


< 札幌! 札幌大会ですよ! >






雲龍「フィギュア観てて思ったの」

高雄「はい」

雲龍「あらゆるスポーツの中で一番ヤりにくそうなのってフィギュアよね」

高雄「……そんな視点で観てたんですか」

提督「俺でもそんな観方しねぇよ……」

雲龍「だって普通に観ててもつまらな

提督「やめろ」

高雄「人の好みでしょう、それは」

雲龍「私の好みよ? 」

提督「そうかい」

江風「でもさ、あー、ボブスレーとかスキー競技とかスケート競技は? あれそれ用のスーツじゃン? 」

提督「お前それはジッパー下ろしてあれだろ。ライダースーツみたいなもんだろう」

高雄「……」

漣「きんもー☆ 」

提督「……」

雲龍「まぁ、着てみたいといえば着てみたいけれどね、真っ赤なやつとか、銀の装飾されてるやつとか」


< 当然 >






江風「それに剣道とかフェンシングとかは? 防具が一番脱がしにくいだろ? 」

雲龍「それは

提督「俺的に格技とスポーツは別だと思うんだ」

雲龍「そういうこと」

江風「はーン? 」

提督「ん」

雲龍「……」

江風「……雲龍さンも大概テートクのこと、好きなンだなぁ」


< 終わってみて >






提督「なぁ……これ楽しい? 」

愛宕「楽しいけど? 」

雲龍「最高に」

提督「……なんでお前ら麻雀強いの? 」

愛宕「さぁ? 」

雲龍「あなたが弱いのがいけないのよ」

提督「や、弱くはないだろう弱くは。今日があれだっただけで」

叢雲「一位が私で権利譲渡したのを忘れないようにね? 」

愛宕「ええ」

雲龍「その代わり私のボトルあげたじゃない」

叢雲「ん……美味しいわ、ありがと」

提督「まぁ、いいけど……着せ替え人形にされるとは思わなかった」


< 女の子にそれ言われたらね >






高雄「私のは、どう? 」

愛宕「いいわねぇ、キまってて」

雲龍「髪、固めたら? 」

提督「俺は逆らえないけど。……グラサンスーツか、はぁん? 」

愛宕「不満? 」

提督「そりゃあおま

高雄「惚れ直したしたよ」

提督「…………で、次何着ればいい? 」


< 敗残者たち >






加賀「……負けた」

明石「あぁ……私のボトル」

瑞穂「明日一日、メイド服」

加賀「……」

明石「……」

瑞穂「……」

加賀「……あの人に命令できるならいいお酒が飲めてメイドより恥ずかしいことしてたわ」

明石「はぁ」

瑞穂「…………あれ、つまり一番被害受けるのは最初から、瑞穂? 」


< 収斂する真心 >






提督「Zzz……………………ん? 」

雲龍「嫌? 」

提督「まさか。…………いいなって、女の子に頭撫でられるの」

雲龍「情けなく思ったりは? 」

提督「全く。……凄い落ち着くし、幸せ」

雲龍「そ。…………ね」

提督「うん? 」

雲龍「何かしてほしいこと、ある? 」

提督「……………………」

雲龍「? 」

提督「いや…………ありがと、凄くよく寝れたよ、優しいね」

雲龍「あなたにだけよ。……他の人に与える分の優しさ集めてるだけだから」


< 獄に繋がれし >






雲龍「っふ……それにしても、変な寝癖」

提督「ん…………だから早く起きたいんだ、けど」

雲龍「けど? 」

提督「雲龍地獄から抜け出せない」

雲龍「地獄? 」

提督「抜けられない天国は地獄にも通じようよ」

雲龍「ふーん……どうやるの? それ。左右に寄ってトップも立って」

提督「知らん。……これ以上笑うならもう腕枕なんてしないが」

雲龍「天獄にもっといたくないの? 」

提督「今より駄目になるからな。…………何食べたい? 」

雲龍「玉子焼き。しょっぱめで」

提督「心得ましたーっと。……あと五分、頼む」

雲龍「……ん」


< SAGA >






天城「一ついただきますね」

提督「ん」

天城「あら……? 珍しいですね、あなたがしょっぱめの玉子焼きなんて」

提督「雲龍さんご希望でしてね」

天城「なるほど。……加賀さん」

加賀「……? 」

提督「お前さ……つまみ食いするなとは言わないけど流れで一巻き食べないでくれねぇかな


< つみわるかん >






雲龍「♪ 」





天城「機嫌、いいですね」

提督「あぁ」

天城「あれだけで、ヤって一緒に寝て、それからたまたま早く起きてあなたの寝顔見て起きてからも頭撫でて玉子焼き食べて」

提督「……ん」

天城「たったそれだけて一日……」

提督「…………」

天城「我が姉ながら…………はぁ」


< 季節 >






雲龍「ね、寒いわ」

提督「そう」

雲龍「抱き締めて、ぎゅっと」

提督「はいはい……あったかい? 」

雲龍「足りないわ。もっと」

提督「…………」

雲龍「…………ん」

提督「…………熱い、な」

雲龍「それでも足りないわ。……服、脱いだら? 」

提督「意味無いだろう……眠い」


< 勝ち負けの存在せぬ勝負の勝ち >






加賀「あの人の単車に乗せてもらったことがある人」

明石「はい」

Littorio「はい」

愛宕「まぁ……当然? 」

高雄「そうね」

加賀「雲龍と天城は? 」

愛宕「雲龍はご機嫌でクラシック聴いてます」

高雄「天城さんはお料理タイムですね、海風さんと」

加賀「……ま、聞くまでもない、か」


< 一番弱いわけではない、という強さ >






漣「あぁぁぁぁ……眠い」

叢雲「雲龍も大概可哀想な女ね」

漣「いいんだよ、あれで。漣なら嫌だけど」

叢雲「……あなたのこと、時々一番女で、大人だと思うわ」

漣「当たり前じゃん。ご主人様とツーカーになれてご主人様に恋愛感情持ってないもん」

叢雲「恋したら負け、恋するのは男と女。…………強いわね」

漣「まさか。…………二番目に、弱いんだよ」


< 複雑 >






瑞穂「あー……メイド服、なのですが」

愛宕「誰も何も言わないわねぇ」

瑞穂「…………」

愛宕「不満? 」

瑞穂「それは……罰ゲームの意味が無いかと」

愛宕「…………」

瑞穂「…………」

愛宕「…………あの人呼ぶ? 流れで抱かれるけど」

瑞穂「そんなまさか」


久々に泥酔して……昨日は記憶がありませんねぇ
どこかのスレに迷惑かけてたらおしえてください

ありがとうございました


< 実際人によると思う >






天城「恋のABCがキス、ペッティング、本番だとして」

瑞穂「は、はぁ」

天城「その先、愛のABCは何なのでしょうか」

雲龍「緊縛、スパンキング、首絞めでしょう」

天城「その上は? 」

雲龍「哀のABC? 」

天城「つまり? 」

雲龍「殴る、蹴る、刃物」

天城「それはおかしいです」

瑞穂「…………天城さんも十分おかしいですよ」


< 実際どうなの? >






雲龍「屍姦って女側でもできるのかしら」

提督「」

高雄「……この人が絶句するなんてよっぽどのことなのですけれど」

雲龍「そうね」

提督「……で、できるんじゃあないでしょうか、縛って勃たせたりすれば」


< ゾッとしない話 >






愛宕「あ、でも屍姦といえばね? 」

高雄「この心底気持ち悪い話、続けるの? 」

愛宕「私たちって幾百人の英魂、まぁ言ってみれば怨念が集まったものじゃない」

高雄「一応は」

愛宕「それってつまり屍姦じゃないの? 」

提督「知らねぇよそんなの……」


< その目と声音に弱い >






提督「大体」

高雄「まだこの話……愛宕も雲龍さんも消えっんっ

提督「屍体がこんなに柔らかくてあったかいわけないだろうが」

高雄「そ、うぅん……だめ

提督「駄目? 」

高雄「ん…………だめ、じゃない、です」


ありがとうございました


< 唐突に >





加賀「雲龍? 天城が呼んでいたけれど」

雲龍「は、はい? 今は

提督「なぁ」

雲龍「……すみません、今手離せないので入ってきてください。鍵、開いてますから」

加賀「そ。……忙しいならたぶん大じょ

提督「はーい、一名様ご案なーい」

加賀「なっ、な、雲龍? 」

雲龍「ふふ……加賀姉様? 」

加賀「はっ、なた、みたいな妹、願いさっーーーー


< 舞台裏 >





愛宕「? ……雲龍来ないわよこれ」

天城「知ってます」

愛宕「? 」

天城「提督に加賀さんを寄越せ、と言われていたので」

愛宕「わーお……酷いわねぇ」

天城「そんなこと思ってないくせに。……ハイボール」

江風「はいはーい」


< 馬鹿の方が楽しいからね >






加賀「はっ、はぁ………………っ……馬鹿」

雲龍「馬鹿な後輩に優しくするのも先輩の務めですよ」

加賀「……………………」

提督「…………ふぅ」

雲龍「それにしても、元気ね」

提督「なんかね、うん。凄い勃つ。死ぬまで出せそう」

雲龍「男の子の日? 」

提督「さぁ? ……加賀の日だろう? 」

雲龍「そうね」

加賀「馬鹿……………………ばかぁっ」


< ギャップ >





加賀「ちょっ、手錠、なんて、どこに」

提督「ここ雲龍の部屋だぞ? 」

雲龍「ええ」

加賀「それで納得できるのが……ヤ、本当に、それ、嵌めるの……? 」

雲龍「それは

提督「今のお前の顔で決めた。……嵌める」

加賀「やぁ…………ん……」

雲龍「大人しく遊ばれてくださいね、加賀さん? 」


< 痛気持ちいいの亜種のような何かのような >





高雄「思ったのだけれど」

Littorio「ええ」

高雄「雲龍さんもなんとか根回しして誰かをわざと敵にしてあの人と寝れば」

Littorio「攻められる? 」

高雄「そう」

Littorio「……だとして高雄は、受けます? 」

高雄「勿論。雲龍さんの側にいてあの人を焚き付ければいいわけでしょう? 」

Littorio「意外な……何故? 」

高雄「雲龍さんにも恨みがありますから。……でも彼女のことは大切な友人だとも思っているので」

Littorio「あぁ……色んな意味で雲龍には聞かせられませんね」

高雄「ええ。……もし言ったらあなたのこと、あの人と愛宕のベッドに投げ捨てて逃げるから」

Littorio「それはまた拷問のような……言いませんけどね、そんなことなくても」


ありがとうございました


< しゃーないね >






明石「こんな特殊と異常掛け合わせて変態振り掛けたような人でも」

愛宕「うん」

提督「ひっでぇ」

明石「テレビ業界の人と結婚したら“ 一般人 ”って紹介されるんですよね」

愛宕「そうねぇ……ありえないわ」

明石「色んな意味でありえませんよねー」

提督「俺的にはお前らがありえねーよ」


< 自分そのものを見てくれない子なんてね >






天城「姉様、起きたばかりなのですから」

雲龍「仕方無いじゃない、睡魔が勝手に襲……睡魔に性別

天城「あるわけないじゃないですか。大体男性だったらどうだというんです」

雲龍「インキュバスとか? 」

天城「襲われたいんですか? 」

雲龍「全く」

天城「はぁ? 」

雲龍「ただこう、睡魔に耐えつつ淫魔プレイとか」

天城「絶対してくれませんよ、それ」


< どうしようも >






雲龍「眠いと下ネタって感じがするわ」

天城「姉様はいつも眠たげですものね」

雲龍「……ミニスカだと」

天城「はぁ」

雲龍「脱ぐのがショーツだけで楽ね」

天城「……気を付けないとスカートの内側に付いたり、そもそも臭いが結構」

雲龍「それはそれで」

天城「周りへのテロじゃないですか……」

雲龍「馬鹿なの? そのままお風呂か寝落ちなんだからいいじゃない」

天城「いや、それは……それならミニじゃなくても変わらなくありません? 」

雲龍「分かってないわね」

天城「分かりたくありませんから」


< 全裸よりはまぁ >






雲龍「ほら、こうやって、こうやれば」

明石「なるほど、できるんですねぇ」

雲龍「まぁ、やる意味が私的には見出せないけれど」

明石「夏とかだと汗吸ってくれるんじゃ」

雲龍「結局ブラが一番問題だから無意味ね」

明石「ですか」

雲龍「ええ」

明石「…………なんでリアル乳袋の話になったんでしたっけ? 」

雲龍「さぁ? 」


< 本当ね >






Littorio「非生産的な話ほど面白いものは無いでしょう? 」

明石「乳袋の話って面白いやつでした? 」

雲龍「まぁ……駄弁っていたいだけだし」

Littorio「駅弁? 」

雲龍「この国の言葉、上手いわね」

Littorio「それ程でも? 」

明石「そんな上手さいりませんけどね」


< できないこと >







提督「最初からブラ着けてあげるのは……無理じゃない? 」

愛宕「嫌いになること」

高雄「嫌いになること」

雲龍「嫌いになること」

加賀「嫌いになること」

提督「あ……嫌いになること」

愛宕「……」

高雄「……」

雲龍「……」

加賀「嫌いになること? 」

提督「悪い……ってもこれ俺悪い? 愛宕が悪くない? 言い始め」


< 人間って本当馬鹿 >






提督「つーか人間ってなんで身体にいいものを美味いと感じるよう進化しなかったんだろう」

加賀「さぁ、それは意味のあることなの? 」

提督「食料事情とか進化論的には重要じゃねぇかな」

加賀「そ、私たちには関係無いわね」

提督「ごもっとも。……そろそろか」

加賀「お先にどうぞ。私は柔らかめで食べるので」

提督「ん。…………なーんでこんな時間にカップ麺のCM観ちゃったんだろうなぁ、いただきます」


< 本当仕方無いと思うよ >






加賀「しかしこの時間帯のインスタント食品は暴力的ね、色々な意味で」

提督「そうだな」

加賀「媚薬を嗅がされて火照った身体に食道を焼かれて胃を犯されるような」

提督「傷、っていうか被害は大体腹か二の腕だけどな。……加賀くんさ」

加賀「ええ」

提督「例えが雲龍っぽいんだけど何かあったの? 」

加賀「食べ終わったら燃焼させましょう? 」

提督「はいよ。…………段々雰囲気大事にしてくれる子が減ってきたのはどうにかならないのかなぁ」


ありがとうございました


< 尊重するが故に >






明石「車、買います」

提督「お、そのうち着いてこいって? 」

明石「ええ。……ランボルギーニ買います」

提督「そう。……日産じゃねぇの? 」

明石「国産車とはまた別ですよ」

提督「そうだな」

明石「……」

提督「……」

明石「……車趣味な人間だと話広がりませんね」


< 宝石すら、嫉妬する >






明石「あ、ヒミコとかオロチ触ったことあります? 」

提督「ん? あるよ。友達がまだ持ってる」

明石「わーお! 訊いておいてなんですけどあるとか意味分かりませんね」

提督「そりゃあお前海軍の高級軍人なんて金持ち男の集まりだからな」

明石「そうでしょうけど……いやいや」

提督「金持ってる男なんて酒と車と芸術品ばっかだよ大体」

明石「はぁ」

提督「本人が要らなくても権威付けっていうかその辺で用意はするし」

明石「なるほど」

提督「…………まぁ、一番嵌るのは大抵

明石「女。……分かってますよ、そりゃあもう」


< 同じもの好きってこと >






提督「まぁ、何買ってもいいけど」

明石「ええ」

提督「買ったらサーキット行くか」

明石「勿論です。どこまでもお伴しますよ」

提督「ん」






愛宕「車の話には着いていけないわねぇ」

高雄「なんとはなしの敗北感……別に、いいですけれど? 問題なんて無いですけれど? 」


< さっすがに車と下ネタ同列にされたらキレそう >






雲龍「で、気付いたら延々とタイヤの話をしている、と」

愛宕「もう何言ってるのか全く分からなくなってきたわ」

高雄「同じ国の言葉とは思えないわね」

雲龍「そ。……普段こう思われていると思うと中々クるものがあるわね」


< そんなの予測変換で分かる >






雲龍「トヨタの車は大体名前っぽくなるのね、そういえば」

愛宕「トヨタが苗字だとして? 」

雲龍「そう」

愛宕「まぁ、豊田って苗字だしね。……トヨタの車名知ってる? 」

高雄「プリウスとヴェルファイアと幾つか……CMで観る分くらいは」

雲龍「カリーナは? 」

高雄「カリーナ? 」

雲龍「一番名前っぽいと思うのよね、トヨタカリナ」

高雄「はぁ……何故それだけ知っているんです? 」


< 男の喫煙と女の喫煙どっちが罪深かな >






明石「カーラジとかつけませんよね」

提督「エンジンの音の方が楽しいし………隣の女の子と喋るのに集中したい」

明石「しかも灰皿は飴入れ」

提督「禁煙車ですから」

明石「…………」

提督「…………? 」

明石「…………モテますよね、そりゃあ」

提督「はん? 」


< たぶんリアルに言われたら目も合わせない >







雲龍「親の仇でも見るような目で見られたわ」

愛宕「そりゃそうでしょ」

高雄「馬鹿にしたような目ですらありませんでしたね」

雲龍「…………車なんて好きな見た目は兎も角速ければいいと思うんだけれど」


< 好きなこと話してるとね >






提督「つーかさ」

明石「ええ」

提督「気付いたら昼逃してね? 」

明石「ですねぇ」

提督「用意してくれてると思う? 」

明石「まぁ、加賀さんが食べ尽くしてなければ」

提督「…………炒飯でいい? サラダも付くけど」

明石「勿論」


< 早く仕舞っても遅く仕舞ってもそれはそれで >






提督「そーいやひな祭り」

瑞穂「お人形は? 」

提督「無い。……お前らが人形より綺麗だから、要らない」

瑞穂「瑞穂に言われても……まぁ、嬉しくないといえば嘘になりますけれどね」


ありがとうございました

年表
15/03/03 高雄「私と」愛宕「私と」提督「俺」開始
15/03/04 誕生石・誕生花・誕生カクテル紹介始まる
15/03/06 加賀が流れ着く・バーテンダーセット届く
15/03/12 加賀が横須賀へ帰る
15/03/17 明石・雲龍・天城着任
15/03/19 高雄・愛宕とケッコンカッコカリ
15/03/27 提督風邪をひく
15/03/29 雲龍との初H
15/03/30 近隣市町村の首長と陸軍側とホテルで会食
15/03/31 雲龍の箍が外れ始める
15/04/01 提督と高雄ホテルから帰宅
15/04/09 雲龍と二度目

15/04/13 愛宕「私と」高雄「私と」提督「俺」開始
15/04/23 提督の誕生日(艦これ二周年)
15/04/30 横須賀より加賀来訪 漂着の真相や要港部の少将捕縛作戦の概要説明
15/05/02 横須賀・呉から扶桑・山城・霧島・伊勢・時雨・浜風・春雨等が一時的に提督の指揮下に
15/05/03 要港部の少将捕縛作戦決行 少将・軽巡二人・駆逐数人を取り逃がす Littorio来訪
15/05/04 祝勝会
15/05/05 Littorioの歓迎会
15/05/12 高雄の誕生日
15/05/18 金剛の誕生日
15/05/21 提督が少将に昇進 明石・雲龍・天城が正式に基地所属となった
15/05/24 横須賀呉組帰還 明石・雲龍・天城が横須賀に出発
15/06/03 明石基地に帰還
15/06/04 雲龍・天城・Littorio基地に帰還 明石との初H
15/06/09 提督風邪をひく
15/06/11 加賀着任
15/06/12 加賀との初H

15/06/14 提督「俺と」高雄「私と」愛宕「私」開始
15/06/16 愛宕の誕生日
15/06/28 加賀と二度目
15/06/29 明石の誕生日 明石と二度目
15/07/07 第一回麻雀大会  
15/07/23 明石やらかす
15/08/10 高雄・愛宕・加賀・明石・雲龍・天城・Littorio演習・大規模作戦へ 叢雲・漣がバックアップとして着任
15/08/11 提督のいた基地が正式に要港部に

15/08/17 提督「俺と」愛宕「私と」高雄「私」開始
15/08/20 大規模作戦参加組帰還 瑞穂・江風・海風着任 元少将達による襲撃により愛宕負傷 元少将と腹心の身柄は陸軍へ
15/08/22 元少将と腹心と面会 Littorioの誕生日 Littorioとの初H
15/08/23 瑞穂・海風・江風の歓迎会と大規模作戦の祝勝会
15/08/24 叢雲が海風・江風・漣の教育係りに
15/08/25 元少将と腹心が帝都に送られた
15/08/30 海風が落ち始める
15/09/01 提督が「今月はヤるのを月の半分にする」という目標を立てた
15/09/06 花火大会の企画会議
15/09/10 今月の目標達成できず
15/09/13 花火大会 提督が陸の数人を〆た
15/09/14 海風が落ちた Littorioと二度目
15/09/25 雲龍の誕生日
15/09/27 元少将が処刑される 叢雲の誕生日
15/10/01 Littorioにイタリアへの帰還命令がくだる
15/10/02 海風・江風の実弾演習が始まる
15/10/12 第一回今日の童話・寓話(シンデレラ)
15/10/13 瑞穂と明石が同室になる
15/10/15 Littorioが基地に帰還 天城の誕生日 天城との初H

15/10/22 高雄「私と」提督「俺と」愛宕「私」開始
15/10/30 あきつ丸と密談
15/10/31 ハロウィンコスパーティ
15/11/01 江風の誕生日
15/11/03 山城の誕生日
15/11/14 海風の雲龍化が着々と進む
15/11/16 要港部組が演習・大規模作戦の為横須賀へ
15/11/17 加賀の誕生日 作戦海域目前での演習開始
15/11/20 提督と鹿島邂逅
15/11/21頃 Littorioの強化改造が行われた
15/11/22 いい夫婦の日 大規模作戦決行
15/11/27 海風の誕生日
15/12/08 提督とGraf Zeppelin邂逅 GZの誕生日
15/12/12 横須賀に帰還
15/12/13 大規模作戦の祝勝会
15/12/23 要港部に帰還
15/12/24 三人でデート
15/12/25 クリスマスパーティ
15/12/30 餅つき
16/01/04 天城と二度目

年表2
16/01/07 愛宕「私と」提督「俺と」高雄「私」開始
16/01/09 駆逐艦組が抜き打ち筆記試験(提督制作) 陸軍の方で新年の会食
16/01/12 提督・高雄・愛宕・加賀・明石が横須賀へ
16/01/13 提督・加賀が帝都へ
16/01/15 提督・加賀がデートその後横須賀へ帰ってくる
16/01/16 要港部に帰還
16/01/19 葛城の誕生日
16/01/23 加賀・雲龍・天城・瑞穂が特別筆記試験(提督制作、叢雲監修)
16/01/24 横須賀にて屋上同盟 結成
16/01/25 雲龍と二人でカラオケ
16/01/31 雲龍・天城と3P
16/02/03 提督が特別筆記試験(製作加賀・雲龍・天城) 豆撒き
16/02/05 提督風邪をひきダウン
16/02/06 提督死に体 陸軍の方から医者を呼ぶ
16/02/07 提督一応復帰
16/02/11 紀元節祝賀 高雄と加賀が提督の名代として帝都へ Littorioも出席
16/02/12 あきつ丸と密談
16/02/14 バレンタインパーティ
16/02/21 ブリッジ大会→第二回麻雀大会
16/02/28 提督・加賀が外泊
16/03/02 早朝訓練
16/03/03 雛祭り(一周年)
16/03/05 提督の好きな銘柄紹介始まる
16/03/07 誕生色紹介始まる
16/03/11 知事と会食 そのまま高雄と外泊
16/03/21 江風・海風・叢雲・漣外出 あきつ丸経由で呉の大将閣下からの書状が届く
16/03/28 扶桑の誕生日
16/03/31 お花見
16/04/04 提督・明石が外泊
16/04/05 江風・海風が呉へ

16/04/05 提督「高雄と愛宕と、俺」開始
16/04/08 餃子パーリィ開幕
16/04/11 高雄・Littorioと3P
16/04/13 雲龍とお泊りデート
16/04/19頃 江風・海風が要港部に帰還
16/04/22 赤城の誕生日
16/04/23 提督の誕生日(艦これ三周年)
16/04/30 提督ノロウイルス感染症に
16/05/01 提督復帰
16/05/08 提督・加賀・雲龍・天城・瑞穂・江風・海風が大規模作戦に参加
16/05/13 一日遅れで高雄の誕生日を祝う
16/05/16 瑞穂の誕生日
16/05/17 作戦参加組横須賀へ帰還
16/05/18 金剛・時雨の誕生日
16/05/19 要港部に帰還 高雄の誕生日の埋め合わせ
16/05/20 提督・高雄が外泊
16/05/26 提督・加賀が外泊 要港部の駆逐サミット
16/05/27 日本海海戦記念式典の日 金剛が失言三笠からの呼び出しを食らう
16/05/29 龍田の誕生日
16/05/30 一日遅れであきつ丸が龍田の誕生日を祝う
16/06/03 提督・愛宕・雲龍が明石で遊ぶ
16/06/06 たこ焼きパーリィ 漣の誕生日
16/06/09 Romaの誕生日
16/06/16 愛宕の誕生日 提督・愛宕が外泊
16/06/19 提督・愛宕が帰還
16/06/20 村雨の誕生日
16/06/29 明石の誕生日
16/06/30 明石と買い物して買い物して買い物する
16/07/02 ウィスキースポドリ割大会 討死多数
16/07/06 要港部にて叢雲が【一番駄目な男に捕まりそうな女】に決まる
16/07/07 七夕
16/07/09 横須賀にて足柄が猛威を振るう
16/07/11 提督・天城が外出
16/07/17 提督・加賀が昼過ぎまで外出
16/07/18 江風と明石が都市対抗を観に外泊 あきつ丸と密談
16/07/22 漣と江風が提督のスマホでポケモンGO

年表3
16/07/30 提督「愛宕と高雄と、俺」開始
16/08/04 提督広島平和記念式典に出席
16/08/08 漣がポケモンGOに飽き始めた
16/08/10 提督と明石が映画へそのまま外泊
16/08/11 山(盛りの焼肉)の日
16/08/13 要港部に黒猫が迷い込む
16/08/14 要港部組・横須賀組大規模作戦の為に一旦呉へ
16/08/15 一行はタウイタウイへ Littorio経由でAquilaからのお手紙が届く
16/08/16 あきつ丸と密談
16/08/20 提督とWarspite邂逅 あきつ丸と密談 海風が最近ヤバい
16/08/21 海風ちゃんがシスコンなのかどうか考える会
16/08/22 提督が叢雲に養子にならないかと持ち掛ける 
16/08/24 大規模作戦の祝賀会
16/08/27 作戦参加組タウイタウイから帰還(要港部組は呉と横須賀を経由して)
16/09/01 Littorioの誕生日(8/22)の埋め合わせ
16/09/02 愛宕・天城と3P
16/09/15 十五夜
16/09/21 春雨の誕生日
16/09/24 あきつ丸の誕生日
16/09/25 雲龍の誕生日 提督・雲龍が外泊 居残り組はカラオケ(二日連続)
16/09/27 叢雲の誕生日 叢雲が養子の件を了承 今年度中に指輪の増産されることが決まる
16/10/01 花火大会
16/10/02 提督が帰省(あきつ丸が護衛に)
16/10/03 横須賀にてAquilaとGZが相部屋になる ドイツ統一の日
16/10/08 提督が要港部に帰還
16/10/13 あきつ丸と密談
16/10/15 天城の誕生日
16/10/16 雲龍・天城と3P再び
16/10/18 提督体調を崩す(インフル)
16/10/25 提督筋肉量が減ったので禁欲して鍛える事を決めるそして八つ当たりのテスト作成 漣・明石が引き篭もってる(BF)
16/10/26 Littorio・雲龍・天城・加賀がサルディニアへ遠征
16/10/28 提督禁欲生活断念 漣・叢雲とラーメンを食べに外出、帰りに職務質問を食らう
16/10/31 遠征組帰還 ハロウィンパーティ
16/11/01 江風の誕生日
16/11/03 山城の誕生日
16/11/11 海風が江風にYes-No枕を送る ポッキー&プリッツの日 鈴谷が熊野に...

16/11/13 提督「俺と、高雄と愛宕」開始
16/11/17 加賀の誕生日 提督・加賀が外泊 スマホが壊れて数日連絡つかず失踪を疑われる
16/11/20 鈴谷の誕生日 横須賀にて脱衣麻雀大会が行われた
16/11/25 浜風の誕生日 漣・Littorioとラーメンを食べに外出
16/11/26 WSの誕生日
16/11/27 海風の誕生日 雲龍が例の黒猫を飼い始める(命名:サンジョルディ)
16/11/29 漣と差しで飲む
16/12/01 霧島の誕生日 明石が提督と雲龍に喰われた
16/12/03 提督の筋肉量が元に戻る
16/12/08 GZの誕生日
16/12/23 忘年会
16/12/25 クリスマス 提督・高雄・愛宕がデート 提督大盤振る舞い
16/12/30 嫁による今年一年の漢字発表(高雄:酒 愛宕:愛)
16/12/31 大晦日
17/01/01 お正月 餅を搗いた
17/01/04 提督・愛宕・Littorioが新年会に出席の為横須賀へ あきつ丸と密談
17/01/05 提督とAquila邂逅
17/01/07 要港部に帰還
17/01/21 加賀が昇進なお副官は辞退した
17/01/23 麻雀が脱衣麻雀大会へ
17/01/28 提督遺書を書いていたところを咎められる
17/02/03 節分手巻き寿司パーリィ
17/02/10 江風が提督に料理を作る(甘口90点 辛口...)
17/02/12 あきつ丸と密談
17/02/14 バレンタイン・Bismarckの誕生日
17/02/22 猫の日
17/02/24 Skypeで漣が夕張と連絡を取り合う
17/02/25 漣・加賀・雲龍とラーメンを食べに外出
17/02/26 朝から仕込んだスイーツ並べてお酒飲みながら麻雀大会
17/03/01 加賀が提督と雲龍の罠に墜ちた
17/03/03 雛祭り(二周年)


< 馬鹿でよかった >






叢雲「飲食店の喫煙規制の方向じゃない? 」

提督「そうだな。どうなるか知らないけど」

叢雲「あんた大丈夫なわけ?」

提督「別に。最悪俺煙草無くても余裕だし」

叢雲「本当? 」

提督「まじまじ。もし駄目なら代わりに叢雲のおっぱい吸わせて」

叢雲「馬鹿なの? 」

提督「馬鹿だけど駄目なの? 」

叢雲「当たり前じゃない死ねば? 」

提督「そんな酷い」

叢雲「あんたは煙草の代わりとか私が許すと思ってるの? 」

提督「思わない。…………お前本当時々異常におとめちっくになるな」

叢雲「いや、女として当然の反応でしょう、馬鹿なの? 」

提督「馬鹿だよ? それはもう」


< 職? >






提督「ベッドヤクザの反対って何だろう」

雲龍「ベッドチワワ? 」

提督「それは弱そう小さそう薄そう」

雲龍「でもチワワって職業とか立場じゃないわね」

提督「そこまで求めないけど……弱そうな職業? 」

雲龍「…………」

提督「…………」

雲龍「…………ベッドスレイヴ? 」

提督「もうなんかそれ別の職業じゃない? 」


< マグロとかつまんねぇし >






漣「うわー、江風さん聞きました? スレイヴが職業だと思ってるんですってよこの人」

江風「最低だな」

提督「え? や、あの……失言だった? 」

雲龍「割と素直な感想でいいと思うわ」

江風「この場合雲龍さンなンて信用できないけどな」

提督「まじか……や、じゃあ何だと思う? 」

漣「んー、ベッドニートとか? 」

提督「おおう……」

雲龍「やるわねあなた」

江風「江風も割と感動したよ」

漣「へっへっへー! …………いや、でもよく考えなくてもこれ全然嬉しくないんだけど」


< 叩くより撫でてほしい >






雲龍「無乳ってムニュウなのに全くむにゅっと感無いわね」

加賀「突然何を呟きだしたのあなたは……」

瑞穂「天城さーん、雲龍さんが壊れましたよー」

天城「え? 叩いてみました? 」

瑞穂「叩いて直るなら幾らでも叩きますけど」

雲龍「これはデフォルトよ。壊れてないわ」

加賀「つまり……製造段階での不良ロット? 」

雲龍「失礼な。感度も柔らかさも抜群ですよ? 」


< スーパーフリーダム >






雲龍「あなたぬいぐるみなんて持ってるのね」

瑞穂「お嫌いですか? 」

雲龍「いいえ、私あまり物を持ちたくないタイプだから、それだけ」

天城「姉様はちょっと異常な程拘りが無いんです」

瑞穂「はぁ……ま、印象通りといえば印象通りですけれどね、出会った頃の」

雲龍「あ……この子で亀甲縛りとか

瑞穂「しないでくださいね? 本当ですよ? 振りじゃありませんよ? 」


< 息子だったとしてのお話 >






天城「あの人のお子さんが男の子だとして天城たちに子供ができるということは、
たぶん成長と老化も始まりますよ? 」

雲龍「そうね」

天城「高校生、ないしまぁ暴露なければ中学生だとしてお子さんがそこまでいって、
姉様は誘惑できるとでも思っているんですか? 」

雲龍「? 私綺麗だもの。ロリコンとか歳上嫌いとかじゃない限りイケるわ」

天城「いえ、だからあと十年以上歳を取って今の状態をですね」

雲龍「まぁ……少し真面目な話をすると所々ガタはきているでしょうね、肌とか髪とか」

天城「でしょう? 」

雲龍「でもその程度で私が美人じゃなくなると思うの?
むしろ人妻とか未亡人的なエロい陰が出ると思うわ」

加賀「あなたの場合性欲も増えそうね」

瑞穂「男性は……好きなんでしょうねぇ……」

雲龍「まぁ、意味の無い過程よ。……今の私にはあの人しか要らないもの」


< 時々無性に一人になりたくなったりする >






提督「高雄と愛宕はどちらともなくしけこんで叢雲たちは早々に部屋に引っ込んだ」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「雲龍たちも部屋でカード、と酒かなたぶん」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「他は知らないけど独り寝か……これが寝取られた気分? 違うな」


< まさか >






天城「コール。……そういえば」

雲龍「リレイズ。……何? 」

天城「あの人今夜フリーのようでしたよ」

雲龍「ふーん? それで? 」

天城「それでって……」

瑞穂「……降ります、フォールド」

加賀「フォールド」

雲龍「私だって毎日ヤりたいわけじゃないのよ。あの人に誘われれば勿論行くけれど」

加賀「そうね。実にごもっとも」

瑞穂「変にまともだと調子狂います」

天城「でしょう? 」

雲龍「あのね……もしかしなくても瑞穂って私のこと嫌いなんじゃないの? 」


< 女の子泣かせるのなんて一度で十分だからね >






天城「そういえば、といばそういえば」

雲龍「? 」

天城「血、どれくらい出ました? 」

瑞穂「」

雲龍「そんなには」

加賀「私も……そうね、比較対象が無いからなんとも言えないけれど」

天城「なるほど」

瑞穂「あの、これ瑞穂もここにいていいのでしょうか」

雲龍「いいんじゃない? 別に独り身だからってできない話でもないし」

瑞穂「ま、まぁ、女ですからね」

天城「ええ。…………痛かった、とても痛かったです。天城、少し泣きました」

加賀「なんだか気付いたら終わっていたような。元々痛み以外で泣き出していたし」

瑞穂「意外というかなんというか」

雲龍「…………思えば二晩目からは普通に気持ちよかった気もするわ。あの人やっぱおかしいわね」


< 幾夜も幾夜も乗り越えたその場所で >






愛宕「ん……高雄だけよ、虚しさ感じないの」

高雄「あの人以外で? 」

愛宕「そ。…………あの人いなかったらきっと私たちって理想のカップルだったわよね」

高雄「まぁ……否定はできない、かしら」

愛宕「…………いつから女の身体でこんな気持ちになるようになった? 」

高雄「さぁ? ……それ大事なこと? 」

愛宕「別に。……高雄と寝て物足りないのは」

高雄「ん」

愛宕「腕枕、できないことね」

高雄「する? 」

愛宕「いい。高さが足りないから」

高雄「そ。…………いい? 」

愛宕「ん…………積極的な高雄も、好きよ、私」


< ノリ >





明石「物凄く珍しい面子じゃありません? 」

Littorio「そう? 」

叢雲「さぁ? 」

漣「あぁ、友達の友達だから友達がいると喋るけど、みたいな?」

明石「……」

Littorio「……」

叢雲「……」

漣「……」

江風「や、さっきまでふっつーにゲームして楽しンでたじゃン? 」

海風「仲、いいんですね、本当」


< たぶん楽しい夢 >






雲龍「ふぁっきゅー定め、糞食らえ運命…………Zzz」

加賀「あなたの姉、馬鹿よね。同時に可愛らしいけれど」

天城「ええ。……この寝言どんな夢見てるんでしょう」

瑞穂「それより瑞穂のベッド……明石さんのベッドで寝てもいいでしょうか」


< そこは譲れない >






雲龍「だめ……そこはだめなの…………Zzz」

天城「姉様が駄目なところって? 」

加賀「後ろ? 」

天城「嬉々として捧げ……もう経験してそうですけれど」

加賀「これはこれで純情なのよ? ……冷酒」

江風「ン」

加賀「ありがとう。……ある意味で何もかも、全て、空になるまで、あの男に身も心も捧げた女はこの子よ」

天城「はぁ。…………でもシてそうですよね? 」

加賀「そ、うね」


< それはそれは素晴らしき >





江風「つーかなンで江風呼ばれたわけ? 姉貴たちも寝たし寝ようと思ってたンだけど」

加賀「雲龍と瑞穂が寝て暇なのよ。明石はLittorioの部屋に泊まってるし」

江風「江風に話し相手になれと? 」

加賀「ええ、面白いネタ、期待してるわ」

江風「はる ネタぁ? 」

加賀「あなたの十八番は……えーっと? 」

天城「『あの人からストレートに褒められて妙に照れてさらに赤くなった顔を隠したい姉様』、見たいです」

加賀「そう、それね」

江風「無理に決まってンだろ……江風テートクじゃないから雲龍さンのピュア顔なンて見たことないし」


< 仕方無い、じゃあ >






加賀「『お酒が足りなくて姉の母乳かあの人のミルクどちらにしようか迷う天城』」

天城「ちょ、そんなことありま

江風「ん……姉様のは、昨日も…………よし」

加賀「あぁ……あなたさすがね。褒めてあげる」

江風「せンきゅー」

天城「そんなことありえません! そもそも何故今回は演ったんです? 」

江風「え? あー、面白そ

天城「面白そうですって? 」

江風「……んー、続きまして『テートクとサシで飲ンで寝た翌日機嫌がいいときの加賀さンが珍しくつまみをつくってくれたときの優しい顔』」

加賀「ほう……? 」

雲龍「……んぅ……………………Zzz」

瑞穂「五月蝿い…………よく雲龍さんは寝ていられますね」


ははぁ、もう三年目なんですね……
よくこんな続いたなって感じですがこれからもお願いします

ありがとうございました


< クズはクズらしく >







提督「独り寝の上に異様に早く寝た所為か超早起き」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「しかも頭がヤバいくらいクリアだし朝勃ちも凄ぇ」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………」

提督「…………最初に会った子に抜いてもらおうそうしよう」


< 朝から一人でスるのもね >






提督「で、何で最初に会うのがお前なんだよ馬鹿」

江風「早起きして唐突に罵倒された江風はどーすりゃいいの? 」

提督「だってお前とは遊べねぇし……他のやつら遅くない? 」

江風「加賀さンと天城さンは寝たの一時間くらい前だよ」

提督「馬鹿なの? あいつら」

江風「まぁ、江風もなンだけど……朝飯食べて寝るから寝落ちしないように起きてきたンだよ」

提督「はぁ」

江風「雲龍さンと瑞穂さンは早寝したからそろそろ……来ないな」

提督「雲龍はな。天城がいないと駄目だ」

江風「瑞穂さンもあれで割と周りが寝てたら合わせるし」

提督「うーん……どうするべきかこの滾り」

江風「? 」


< まぁ、そこまで望んでいるわけでもないが >






叢雲「やけに少ないわね」

提督「んー? よう、おはよう」

叢雲「おはよう。……何かあった? 」

提督「いや、色々重なって皆寝てる、たぶん」

江風「つーか姉貴は? さっき部屋にいなかったンだけど」

漣「Littorioさんの部屋に明石さんとお泊り。ぐっもーにーん! 」

提督「朝からうっせぇ。……まかり間違って海風がレズってたら、いいな」

江風「本当な。……かなり低い可能性だけど


< その頃の姉妹 >





愛宕「おはー? 」

高雄「ん…………おはよう、早起きね」

愛宕「時計見る? 」

高雄「? …………あぁ」

愛宕「お昼前」

高雄「…………やってしまった」

愛宕「別に私たちいなくてもなんとかなるでしょう? 」

高雄「そうだけれどこれは私のプライド」

愛宕「妹にあれだけ啼かされておいて、プライド? 」

高雄「あなたも、でしょう? 」

愛宕「私はそんなプライド要らないし。……一緒にシャワー浴びる? 」

高雄「結構。…………いっそこのまま明日まで寝ていたいわ」


< 見かけた >






江風「ン、やるよ姉貴」

海風「? ……何かあった? 」

江風「や、特に理由は無いけど世話になってるからさ」

海風「ーーーー」

江風「ン? イベントが無きゃプレゼント駄目? 」

海風「んーん……ありがと、凄く、凄く嬉しいよ」

江風「へいよ」




雲龍「あれわざとやってるのかしら。普通にイケメンよね」

天城「さぁ……まず姉様はそんな格好で部屋を出ないようにしましょうね」


< 実際は >






江風「な? あぁなるだろう? 」

提督「色々言いたいことあるけどとりあえずお前演技上手いな」

江風「そりゃどーも。……なンで姉貴のプレゼントの相談テートクにしちゃったかなぁ」

提督「でも最高に的確だっただろ? 」

江風「まぁね」

提督「……俺と寝るより海風の方がいいんだろう? 」

江風「比べられ…………なんで姉貴はテートクのこと好きなんだ? 」

提督「いやぁ」

江風「褒めてねぇよ馬鹿」


< 抑える >






愛宕「おはよー」

提督「ん、おはよう。……そのファイル取って」

愛宕「はいはーい。……珍しいわね、仕事終わらせてファイル整理なんて」

提督「や、いっそ働きまくって煩悩のピーク夜に回そうかなって」

愛宕「? ……ご褒美みたいな? 」

提督「そ。……赤? 」

愛宕「正解。……何で? 見えてる? 」

提督「いや、割と勘だけなんだけどっつーかロングだろう……紐? 」

愛宕「ん」

提督「…………」

愛宕「? 」

提督「…………いや、ここで誘惑に負けるのは本当に惨めかなって」

愛宕「? 」


< あっ >





愛宕「でもショーツ忘れたわ、寝惚けてて」

提督「な、なんですと……? 」


< 負けてしまっても今更なのですがね >






提督「普通忘れるか? 女の子時々あるけど」

愛宕「私の場合まずブラ着けてからなんだけど」

提督「だけど? 」

愛宕「流れで下穿いて上着て全体見るの」

提督「うん」

愛宕「忘れちゃわない? 」

提督「忘れないだろう」

愛宕「そっか」

提督「あぁ」

愛宕「……」

提督「……」

愛宕「……何? 」

提督「いや、今理性にお話ししてるところ」


< 逃げ >






愛宕「私って何歳? 」

提督「そりゃ……何て言えば正解? 」

愛宕「自分で考えてよ、イケメンでしょ? 」

提督「む……二十五歳くらい」

愛宕「んー? 」

提督「俺がお前好き、お前が俺のこと好き。だからまぁ適当にギリギリ犯罪扱いされなさそうな年齢? 」

愛宕「なるほど……まぁ、妥当? 」

提督「やっぱ初めての夜から計算する? 」

愛宕「そんなこと素面で言わないでよ気持ち悪い」

提督「ですよね……仕事しよ」


< 自信というよりは自負 >







高雄「おはようございます」

提督「はいよ。もう昼だけどな」

高雄「まぁ、時々はこんなことも、ね」

提督「愉しかった? 」

愛宕「それはもう」

提督「はーん……ある種寝取られかなとか思った」

愛宕「私と高雄がいなくても誰かいるでしょう? 」

提督「そういう意味じゃ……そういう意味だと思ってるの? 」

高雄「まさか。……? 」

愛宕「私も違うわよぉ…………自信があるわけでもないけど」


< それとも賢者タイム? >






提督「まぁ、いいや。……お前はちゃんと穿いてるよな? 」

高雄「は? ……あなた? 」

愛宕「忘れちゃった、てへぺろ☆ 」

高雄「……確かめます? 」

提督「いや、いいよ。……なんでこういうときに限って妙に誘ってくるの? 嫌がらせ? 」


< ……莫迦 >






提督「谷間……」

高雄「はい? 」

提督「酒がしたい」

高雄「……泥酔して始めてベッドで溺れ掛けたことあったのに」

提督「最初から高雄に溺れてるから大丈夫」

高雄「どこが、何が大丈夫なの? 」

提督「全部。…………だってお前わかめ酒したくてもわかめ殆ど無ぶふぁっ


< うんざりですよあれ >






海風「頭悪い系女子ってモテるって言うじゃないですか」

提督「なーにぶっ込んできたの君」

海風「言うじゃないですか」

提督「そんなにいいものですかね」

海風「言いますよね」

提督「あれはあれで苦労もさ」

海風「言いますが」

提督「…………俺そんなに好きじゃないよ、頭悪い子」

海風「やめます」

提督「そうしな。…………はぁ」


< 他は? >






雲龍「子供? 別に」

瑞穂「あれ、意外ですね。てっきり瑞穂は

雲龍「孕まされる、というのはまぁいい響きだと思うけれど」

瑞穂「ええ。雲龍さん的にはそれはある種消えない痕では? 」

雲龍「妊娠線とか? 」

瑞穂「そういうことではありません、絶対に」

雲龍「そ。…………子供ができたとして」

瑞穂「はい」

雲龍「その子のことちゃんと愛して育てるって私にできるか分からないから。
そんなの生命への冒瀆でしょう? 」

瑞穂「そ、そうですね」

江風「……そこの言葉だけ聞けば至ってまとも」


< さてどんな意味かな >






雲龍「だってポッと出の乳幼児とあの人比べなきゃいけないのよ? ありえないでしょうが! 」

江風「何その逆ギレ……キャラおかしいし」

雲龍「勿論? 長い間一緒に生きてお腹を痛めて生むのよ? 当然愛しいに決まってるわよ? 」

江風「ン」

雲龍「でも、それでも駄目なのよ……分かりなさいよ」

江風「江風はなぁ……なぁ? 」

海風「……海風にそれ訊くの間違ってると思うけど」


< 割とちいさい頃は真剣に思った >






提督「閃いた」

漣「通報します? 」

提督「数ある論争でも有名な方のやつでドラクエの

明石「ビアンカかフローラか? 」

漣「デボラさんも忘れないであげてください」

明石「で、なんです」

提督「ハーレムルートがあればいいんだよ。別に結婚しなくてもいいし主人公鈍感にして」

漣「あー、ハーレムラノベの序盤みたいな? 」

提督「そうそう」

明石「超のつく有名企業の看板タイトルでそれは難しいのでは」

漣「つーかそもそもシナリオもタイトルもガン無視ですしねー」

提督「駄目か……うーん」


< ピークはどこへ? >






提督「ふぁ…………ほあ? 」

愛宕「珍しく普通に深酒して普通に酔って普通に変な感じねぇ」

提督「んん…………んー……」

愛宕「何かしてほしいことある? 」

提督「むぁ……………………あと三十分くらいで起きそう」

愛宕「はいはい、信用しないでおきますね、提督」

提督「…………Zzz」


< 風呂場にて >






天城「で、何故シャワーだけ浴びて戻っていったんです愛宕さん」

雲龍「あの人に何か言われたんでしょう、あとで起きるとか」

天城「はぁ、でもあの人珍しく泥酔してましたけど」

雲龍「あの人に言われたら何だって待つわよ、愛宕も高雄も、私も」

天城「……」

雲龍「天城は? 」

天城「天城は…………天城も待つのでしょうね、うんざりしますが」


< 実際怖い >






提督「Zzz…………………………何分? 」

愛宕「よんふうははふふ」

提督「四十七分? ……………………っと」

愛宕「んん……………………酔ってたくせに出し過ぎ? 」

提督「知らないよ…………起きたら咥えられてたときなんて特にね」


< それはそれで慣れると思うよ >






雲龍「大体あれよ、あなたなんで未だに敬語なの? 」

天城「いや、これはもう性格というかパーソナリティというか」

雲龍「それ大して変わらないじゃない」

天城「……じゃあ、言うけど」

雲龍「ええ」

天城「雲龍に対してタメ口な私だと雲龍が本当に駄目なやつに見えない? 」

雲龍「…………」

天城「…………」

雲龍「…………そのままのあなたでいてください」

天城「はい」


< 男って我儘なんです >






愛宕「でもそれで起きたじゃない? 」

提督「まだ頭グラグラするよ……今のレイプじゃないの? それか刑法的には

愛宕「可愛い女の子にそんなもの適用されませーん」

提督「イケメンと美人の差ってそこだよな……ふぁ」

愛宕「寝る? 」

提督「んー…………乗って? 」

愛宕「それあなた動かないでしょ……クズ」

提督「子供生まれても俺はツーシータ買うし

愛宕「それはまぁ、お金あればいいでしょう? ……失礼します? 」


< 感じるところがあったらしい >






加賀「……………………ん、なんて健気な」

天城「…………」





江風「なンだあれ」

海風「鬼の霍乱? 」

雲龍「『あらしのよるに』? 」

Littorio「Littorioは普通に面白かったです」

瑞穂「あれで人間が主役で泣かないのは……いえ、提督にはあまり言えたことではありませんけれど」


< 戯言 >






愛宕「ん…………どろどろ」

提督「寝たい」

愛宕「出してすぐ? 」

提督「寝たい」

愛宕「アフターは? 」

提督「俺昨日独り寝だったの」

愛宕「私の気持ちは? 」

提督「うっさいなぁ…………あ」

愛宕「ん? 」

提督「……………………」

愛宕「寝ようとしないでよばか」


< 寝たいのか寝たい(意味深)なのか >






愛宕「実際眠気そんなに無いでしょう? 」

提督「まぁな。…………本当にショーツ無いのな」

愛宕「着替えてきたけど」

提督「じゃあ、なんで? 」

愛宕「それはそれで面白いかなって、違った? 」

提督「違わない。…………ん」

愛宕「んぁっ? …………もう、突然元気になるの、駄目よ? あっぁ……ーーーー


ありがとうございました



今更だけど
明石がイタリア関係者の前で
ランボルギーニ欲しいって呟いてみたら
ヴェネーノとか新規生産して贈ってくれんじゃね?


< 腹上死なんて割と…… >







提督「ふにゅう……」

高雄「気持ち悪いので変な声を出すのはやめて」

提督「高雄のおっぱい柔らかいですぅ」

高雄「窒息死でもします? 」

提督「それもまぁ……男的には本望? 」

高雄「一回死んで女になってみたらどうです、割と本気で」


>>704的なことはどうなの >





漣「、というお便りが」

明石「お便り? 」

漣「まぁ、漣の感想ですよ。明石さんってそれはそれは凄い人なんでしょう? 」

明石「そりゃあ……客観的に見てもそれなりに重要人物だとは思いますが」

Littorio「思いますが、どころの話ではありませんね」

漣「ですよね? 」

Littorio「何でも大概の物は得られるでしょう、明石と言わずあの人でも」

漣「しないんです? 」

明石「だってそんなことしたら

Littorio「Littorioの祖国がどう出るか分かったものではありませんよ」

明石「私はここにいてあの人とか皆さんと遊んでいられればいいですから、自分で買えますし」

漣「なるほど……漣が亡命しても何か貰えます? 」

Littorio「分かっていて質問する意味は……ちなみに何が欲しいんですか? 」

漣「んー…………何にも」

Littorio「でしょう? 」


< 戯れに >






江風「テートクこの前寝取られる心配全くしてなかったじゃン? 」

提督「そうだっけ? 」

江風「あれだけ皆美人なのに」

提督「んー……」

江風「でも実際寝取られたらどう? ってのはいいや」

提督「いいのかよ」

江風「不本意に、無理矢理、まぁ、つまりレイプされたらどうする? 高雄さンでも愛宕さンでも」

提督「ぶっ殺す」

江風「……な? ガチな目だろ? 」

瑞穂「…………無駄に真剣味が伝わってきますね」


< その差って何かな >






雲龍『他人を嫌いになれるようなタイプじゃないの』



天城『他人を嫌いになれるようなタイプじゃないです』





愛宕「ね? 」

提督「あぁ……確かに天城がそのままの意味、雲龍はそもそも興味持てないように聞こえる」

愛宕「雲龍は山城とか龍田でも可。……というか天城側が他に思いつかないけど」


< 別に自分が褒められたいわけではないと思えば >





天城「いえ、そもそも天城も姉様と同じ側ですよ? 」

提督「これはそのままに聞こえない」

天城「む……いえ、争うことでも無いのですけれど」

提督「褒めてるよな? 」

愛宕「褒めてるわよ? 」

天城「愛宕さんは? 」

愛宕「雲龍側に決まってるじゃない、身の毛もよだつ、ってやつよ」

天城「…………」


< 女三人寄れば、とは言うが >






加賀「……」

叢雲「……」

天城「……」

雲龍「……この三人がお酒飲んでると割とありがちな光景よね」


< 姦しい、の限度にもよるが >






加賀「そもそも……私はそんなに喋る方ではないわ」

叢雲「私も黙っていて苦痛なタイプじゃないし」

天城「話しかけられればお話ししますよ? 」

雲龍「……じゃあ、お酒の追加はいらないですね? 」

加賀「馬鹿なの? 」

叢雲「漣ー」

天城「自分で取ってきますよ」

雲龍「…………」


< イヤ >






雲龍「……欲求不満」

天城「見れば分か……見れば分かるというのもどうなのでしょう」

雲龍「肉、肉、肉……肉」

天城「明日はステーキにでもしてみますか? 」

雲龍「…………」

天城「…………」

雲龍「…………何故あなた生えていないの? 」

天城「殴り倒してもいいですか? 」


< 振りじゃないですよ? >






雲龍「……………………」

天城「そんなにそわそわするのなら一人で……天城は加賀さんか明石さんの部屋に行きますから」

雲龍「…………ねぇ、天城」

天城「はい? 」

雲龍「見損なわないでほしいのだけれど私あの人以外に被虐は求めていないつもりなのよ」

天城「は、はぁ」

雲龍「で、ここにプレイ用の鞭があるの」

天城「…………」

雲龍「…………」

天城「…………いや、本当に嫌ですからね? 」


< つまり >






雲龍「私も嫌よ」

天城「……張り倒していいのですよね? これは」

雲龍「痛いのなんて嫌に決まっているじゃない」

天城「…………」

雲龍「何か? 」

天城「…………今の天城の気持ちを提督が持っていれば三人とも幸せでしょうね、ええ、そうでしょうとも」


< 姉というのは背徳感ならば上かな、とか >






Littorio「雲龍はあの人が兄か弟なのは嫌なのでしたね」

雲龍「当然。あなたも他の人も嫌でしょう? 」

Littorio「でも考えてみてください」

雲龍「? 」

Littorio「姉として弟に厳しく当たって躾けたり、
時々死ぬ程甘やかして蕩けさせてから命令してみたり、
妹として弱い者の目でねだってみたり、
兄の無様さを蔑んで詰ってみたり、なんて」

雲龍「…………」

Littorio「…………」

雲龍「…………ちょっと揺れたけど、それ今より愉しいの? 」

Littorio「…………なんと筋金入りな」


< 驚愕の目で見られた >






鈴谷「あー……だるい」

山城「そうねぇ……」

扶桑「…………Zzz」

龍田「女四人……今は三人だけど、集まって大富豪って何? 虚しくない? 」

鈴谷「あきつちゃんとか呼ぶ? 」

山城「あれ今横須賀にいないわよ」

鈴谷「じゃあ、熊野とか天龍とか」

龍田「天龍ちゃんは木曾と何かしてるわ。……熊野にする? 」

鈴谷「いいよー、じゃあ呼んでく……や、別に鈴谷熊野のこと嫌いなわけじゃないからね? 時々嫌な視線感じるだけだからね? ね? 」


ありがとうございました


< 本当に情けない >






雲龍「朝よ、朝」

提督「ん……? …………重いんだけど」

雲龍「胸の分減らす? 」

提督「減らすな馬鹿。……ふぁ」

雲龍「もう一回、シましょう? 」

提督「ヤダ」

雲龍「駄目? 」

提督「うん」

雲龍「…………っと」

提督「っほっ……は、ら、揺らすな、戻す」

雲龍「胃液くらい許してあげる」

提督「あーん? ……っ…………なぁ」

雲龍「何? 」

提督「……ほ、ん気で気分悪い」

雲龍「そ。…………んー」






提督「…………さんきゅ、王子」

雲龍「どういたしまして」

提督「でも横抱き……思い出したら違う意味で気分悪くなってきた」

雲龍「お姫様抱っこくらいで何を……分かったからそんな顔しないの」


< 無限ループ? >






雲龍「そもそも横抱きなんてよりお姫様抱っ

提督「だからやめーや……マジだぞ」

雲龍「私は気にしないのに」

提督「だから……


< 割と飲みにくかったけどね >






雲龍「で、大丈夫? 」

提督「あぁ……戻したら持ち直した」

雲龍「ちゃんと口ゆすいだ? 」

提督「当然。キスでもする? 」

雲龍「待って」

提督「うん? 」

雲龍「吐き気を止める薬、ここ」

提督「ありが…………谷間酒なら分かるんだけどさ、これはどうなん……いや、なんかもうそれでーーーー


< まるで一枚の絵画の如き >






提督「…………Zzz」

天城「おはようござ……います」

雲龍「ええ、寝ているから静かにね」

天城「はい。…………高雄さんたちには? 」

雲龍「内線で伝えたわ。クスリはもう飲ませたから、起きたら連れてきてって」

天城「なるほど……姉様」

雲龍「? 」

天城「やさし……いえ、なんでもありません。天城、お粥の用意でもしてきますね」






天城「まるで聖母のような…………本当に、お慕いしているのですね……はぁ」


< さらにさらに >






天城「ね、姉様」

雲龍「言おうとしたのよ? ただ呼び止めるにも大きな声出せないから」

天城「はぁ」

雲龍「…………」

天城「……………………お粥の用意どころか冷も袋も薬も水枕も」


< 起きてシャワー浴びて仕事して、それから >






天城「天城も普通の身体なら他人のこと、言えませんけれど」

提督「あぁ」

天城「あなたは普通の人間なのですよ? 多少頑丈にできているとはいえ」

提督「はい」

天城「お煙草もお酒も、控えろとは言いませんけれど減らしてくださいね」

提督「……んー」

天城「……玉子酒なんて、つくってみたのです。そんなに美味しい、というものでもありませんけれど」

提督「さんきゅ」





愛宕「……あれ」

高雄「天城さんにしか出せない雰囲気ね。……嫉妬? 」

愛宕「んーん。……そっち系の商売してる人みたいねって」

高雄「…………」


ありがとうございました


< 転移したと思えば最高だけれど >






雲龍「女と男の貞操観念が逆になった世界ってあるじゃない」

天城「あるんですか? 」

漣「まぁ、二次元の創作では割と」

雲龍「あれだと痴漢が痴女だったり男がTシャツ一枚で生活してると女が過剰反応するのよ」

漣「しますねー」

雲龍「あの世界の私ってどんな感じだと思う? 」

天城「……」

漣「……」

江風「……何かする前に通報して隔離、だな」


< 実際割とマジでガッカリした >






雲龍「『もぎたて』の懸賞が届いたのだけれど」

提督「缶チュー? 凄いじゃん」

雲龍「これ応募したら全員届くのよ……来月発売の新フレーバーが入っているの」

提督「へぇ? 」

雲龍「何味だったと思う? 」

提督「さぁ……俺缶チューに詳しくないし。何? 」

雲龍「青梅」

提督「は? 」

雲龍「梅」

提督「……残念っすね」

雲龍「本当に。……別に私は嫌いではないのだけれどね」


< 有用といえば有用 >






叢雲「むしゃくしゃするからいいことおしえてあげる」

海風「むしゃくしゃしてるのにいいことなの? 」

叢雲「海風にとってはいいことかもしれないけど誰かにとっては悪いことかもしれないのよ」

海風「ふーん? 何? 」

叢雲「あなたの泣き黒子に色気があって不覚にもグラついたって言ってたわよ、どこぞの誰かが」

海風「……そ」

叢雲「ま、それだけだけど」

海風「……海風にとっていいことだと思う? 」

叢雲「さぁ? 私も言ってみて大していいことじゃない気もしてきたし……お手洗い行ってくる」

江風「はいよ」


< 思うということは? >






江風「……さっきのっていいことか? 」

叢雲「何か文句でも? 」

江風「姉貴が手洗い行ったから言うけどさ」

叢雲「ええ」

江風「そんなチャームポイントあっても踏ン切れないくらいには相手にされてないンじゃないの? 」

叢雲「知らないわよ。どこぞの誰か、の言葉だもの」

江風「そうかい。…………江風がもし男だったら、って時々思……そンな顔しないでくれねーかなぁ」


< 訊いてみる >






提督「はぁ……なんで仕事がこんな」

江風「仕方無い、っていうかそれが仕事だから」

提督「そうだけどさ」

江風「高雄さンたちと一緒にいる為に頑張ってるンだろう? 」

提督「そうだな。……あ、臣民の皆様のことも考えてるよ? 」

江風「プライオリティなンて聞きたくもないね。……でさ」

提督「ん? 」

江風「テートクは誰の生命までなら身体張れンの? 」

提督「少なくともお前の為なら」

江風「あ、そ、そう」

提督「あぁ」

江風「…………海風の姉貴ンとこ行くわ、ここいても暇だし」

提督「ん」


< その後 >






江風「あンな真顔で即答って……」

海風「ん? どしたの? 」

江風「別に。あれに惚れない江風も中々だなって」

海風「……? 」


< 歪んだ乙女心と笑ってくれても構いません >






漣「あぁん、この柔らかさ、イイっ」

愛宕「いやん……だーめ、おイタは許しませんよ? 」

漣「や、いいじゃないですかー、じゃあ、こっ

雲龍「イヤ」

漣「えー? 」

雲龍「私の身体はあの人のものだから」

漣「わーお」

愛宕「私もそうといえばそうだけど……うーん? 」

雲龍「笑うなら笑いなさいよ……絶対変わらないけど」


< 湧いた >







提督「今一瞬だけ物凄い破壊衝動と薄汚い男の欲望重なって意味分からなくなった」

高雄「はぁ? 」

提督「女の子の綺麗な白いお腹腹パンしたくなったの」

高雄「……雲龍さん呼びます? 」

提督「いや、もうそんな不愉快な迷いは消し去ったから。なんでそんなこと思ったのかも忘れたね」

高雄「それはよかった」

提督「うん。……ってもなーんであんな……あ、明石ー、ちょっと例の書類のことで話がーーーー






高雄「………………………………ま、別に私はあなたの与えてくれるものなら痛みでも構いませんけれどね」


< 水母は見た聞いた >






瑞穂「……………………」

雲龍「どうしたの? 変に沈痛な顔して」

瑞穂「…………雲龍さんたちが勝てない理由が心底よく分かった気がします」

雲龍「? とりあえず喧嘩売られたの? 私」


< 話した >






漣「高雄さんとか常時闇堕ち状態なんだからそんなものでしょー」

瑞穂「闇堕ち? 」

明石「なんていうか……ググった方が早いですよ」

瑞穂「はぁ……スマホスマホ」

漣「雲龍さんの場合はもうどうやって着て何の意味があるのか分からないエロ衣装着てそう」

雲龍「何となく分からないでもないわ、我ながら」

明石「納得しちゃうのもそれはそれでどうなんです」

雲龍「今更よ」

瑞穂「なるほど……分かりました」

漣「ご主人様はー……ご主人様は? 」

瑞穂「提督が闇堕ちしたら漏れなく皆さん堕ちますしこの国が酷いことになりますよ、きっと」

明石「理解早いですねー。……全くもってその通りですし」


< リモコンのチャンネル争いの方が余程 >






加賀「私とあなたよね、ここで二番目にチャンネル多いの」

Littorio「チャンネル? 」

加賀「外との連絡手段」

Littorio「あぁ……Littorioの方が多いのでは? 」

加賀「……本当にそう思う? 」

Littorio「さぁ? 」

加賀「……」

Littorio「……」

加賀「……ま、ここで然程意味のあることだとは思わないけれど」

Littorio「まったくです」


< 実際いるのかな? >






愛宕「可能性、っていうのを考えてみたの」

高雄「? 」

愛宕「現実的に一夫多妻の国に行くより」

高雄「ええ」

愛宕「同性婚可能な国で私と高雄が結婚してあの人と同居したら補助金とか滞りなく貰えるんじゃない? 」

高雄「……」

愛宕「形式的には義理でも親子皆同居できるわよ? 」

高雄「……」

愛宕「……」

高雄「……なるほど、一考に値するわね」

愛宕「や、え…………冗談なんだけれど」


< 厨房にてつい >






海風「あ、今日は牛の他人丼なんですね」

提督「まぁ、俺につくれるのは丼ものと炒飯くらいだからな。嫌か? 」

海風「あははっ、女の子なら姉妹丼も他人丼もなんでもですしそんなもので大丈夫ですよ」

提督「」

江風「あ、姉貴? なンか嫌なことでもあったのか? 」


< 演技でも構わない >






高雄「…………」

提督「あるぇ? 高雄さん珍しく変な酔い方してます? 」

高雄「…………」

提督「うーん? ……大丈夫? 」

高雄「…………氷」

提督「ん? まぁ、たまにはストレートで飲んでもいいかなって」

高雄「だめ…………んっ」

提督「んぉっ? ……っ…………ぅ……んんっ」

高雄「っふ…………冷たい? 」

提督「…………熱くなりそう? 」


< 鳥さんの非常食でも最低ラインの >






加賀「なんとはなく、面白くないわね」

瑞穂「チャンネル、変えますか? 」

加賀「いえ、どうせそんなもの観ていないわ。……そうじゃなくて雰囲気というか気配の話」

瑞穂「はぁ」

加賀「……夫婦喧嘩は犬も食わないと言うけれど」

瑞穂「ええ」

加賀「仲睦まじい夫婦のイチャつきなら食べるのかしら」

瑞穂「さぁ……まぁ、食べたとして」

加賀「限りなく不味いわよね。……七竃並に」


< その臭いすらも >






高雄「ん……汗臭いです」

提督「悪いな、まだ風呂入ってない」

高雄「いえ…………ぅん」

提督「うん? 」

高雄「……撫でて、ください」

提督「…………」

高雄「…………触れているのは身体なのに、心まで撫でるなんて、ずるいです」

提督「だからこんなに手があったかいのか……風呂?」

高雄「……はい」


< ヒョイっ >






雲龍「んー……ホットラム、いいわね」

瑞穂「それ瑞穂の……まぁ、構いませんけれど」

加賀「私のはあげないわよ」

雲龍「いいですよ、折角お風呂入ったのに冷酒なんて」

加賀「そ」

瑞穂「……お二人とも提督の口癖っていうか雰囲気に似てますよね」

雲龍「そう? 」

瑞穂「『んー』とか『そ』とか」

雲龍「あぁ、確かに」

加賀「考えてみたこともなかったわ」

雲龍「……つまりこれがペットは飼い主に似

瑞穂「違います」


< 割と珍しいかな >






雲龍「ま、そういうものでしょう、男女に拘らず」

加賀「そうね。同じ生活空間にいれば」

瑞穂「そうですか。……あの」

雲龍「何? 」

瑞穂「この季節によくキャミソールとショートパンツで出てきますね」

雲龍「タオルもあるじゃない」

瑞穂「大して変わりませんよ」

雲龍「あ、でもノーブラノーパン」

瑞穂「それは見れば分か……分かっちゃいますからやめてくださいよもぉ、提督はいませんけどもぉ、あぁぁぁぁぁぁ」

雲龍「……酔ってます? 面倒なんですけれど」

加賀「そのホットラムで寝る予定だったのよ、あなたが余計な格好で来なければ」


< 嫌な人は普通に嫌だと思うけど >







瑞穂「ん、でもそこまで酔ってはいませんよ、気持ちいいですけれど」

加賀「そう……私今日は部屋まで運んだりはしないわよ」

瑞穂「ええ。……お二人とも」

雲龍「何? 」

瑞穂「キスが煙草の味、って嫌じゃないですか? 」

加賀「……どう? 」

雲龍「殆ど吸いませんし吸うのはヤった後ですし……ケアもちゃんとしてますよね」

加賀「歯磨き粉もそれ用ね。…………でも」

瑞穂「はい」

加賀「私、いいと思うわ。普通の彼、お酒飲んだ後の彼、飴を舐めた後の彼、それから煙草喫んだ後の彼。……お得じゃない? 」

雲龍「……あぁ」

瑞穂「…………これが、差なのでしょうか」


ありがとうございました


< 背後から薄い笑みで出てきた時点で >







瑞穂「提督のお金は一体どれだけ……」

漣「知りませんけど……海外の口座にあるとかなんとか」

瑞穂「汚いこと……してるんでしょうか」

漣「さぁ?」

高雄「知ってますか? ロックフェラーの家訓」

瑞穂「いえ、勉強させてください」

高雄「『罰金は、間違ったことをして払わされる税金。税金は、正しいことをして払わされる罰金』、です」

瑞穂「……」

漣「……」

高雄「何か? 」


< 男も女も面倒なものですよ >






龍田「はぁ……本当うんざりするわねぇ」

鈴谷「でも結構いい気するんじゃない? それなりに地位もルックスもある男に言い寄られるの」

龍田「あなた興味無い男に迫られて嬉しいわけ? 」

鈴谷「……鈴谷は兎も角としてさ、一般論で言えばだよ? 女としての承認欲求満たされるとか」

龍田「別に私、そんなもの要らないから」

鈴谷「ふぅん? 」

龍田「天龍ちゃんも他に友達もいるし……あの人もいるしね」

鈴谷「そ。…………その辺龍田って佳い女ってやつだよね。他のとこは知らないけど」


< ツゴウノイイ? >






龍田「まぁ……もう少しお話が面白くてお友達で満足してくれるならいいんだけどね」

鈴谷「へぇ? 」

龍田「私普通に、ではないけど男性の知り合いいるのよ?
通信にも機関にも医療にも主計にも」

鈴谷「知ってる。無駄に人脈広げてるよね」

龍田「でもね、私だってこっち側の不満抑えたり情報流したりしてあげてるの。
きっとその人たちはそれで満足してくれる賢い人」

鈴谷「……賢いって龍田にとって都合がいいって意味? 」

龍田「さぁ? 鈴谷にとって都合がいいならそうのじゃなくて? 」


< さて誰かいないのかね >






提督「久々にやってみました何の意味も無いアンケート」

高雄「はぁ」




自分の欲望が薄汚いと思うか

Yes……12
NO……0




提督「……お前ら自己評価低くない? 」

高雄「こんな身で高い方が危ういですよ、きっと」


ありがとうございました


< もういっそ開き直り >







時雨「そろそろホワイトデーか……早いね」

浜風「私は待ち遠しいけど」

時雨「食い気? 」

浜風「お返しできることが。……本気でそう思ってるの? 」

時雨「冗談だよ。半分くらい」

浜風「それならいいです」

若葉「……半分ならいいのか? 」

春雨「……もう何言ったって意味なんて無いと思うよ」


< 何も要らない、そんな関係になれれば >






雲龍「色々と言葉を飛ばして理解できるのが、愛人、情婦、私」

天城「はぁ」

雲龍「何も要らない、ゼロ距離なのが、正妻」

天城「なるほど」

雲龍「……それでいいの、いいと思ってるのだけれど」

天城「……ままなりませんね、本当」


< 実際どうなんだろうね >






明石「思ったんですけどね、雲龍さん」

雲龍「ええ」

明石「七夕の日に雨降りや曇りだと織姫と牽牛の逢瀬が潰れるっていうじゃないですか」

雲龍「定説ね。毎年雨でいいわ」

明石「でも彼らも一応星レベルの力があるわけじゃないですか、ファンタジーですが」

雲龍「そうね」

明石「だとするとですよ? 七夕の日に雨が降ったりするのは単に逢瀬を邪魔されたくないから隠してるだけなんじゃないでしょうか」

雲龍「……つまり晴れだと、露出プレイ? 」


< だーから普段の行いがね >






雲龍「そんなこと言うなら私も言うけれど」

明石「はい」

雲龍「七月七日に雨が降った場合それは二人の汗とか汁とか具体的には愛え

瑞穂「馬ッ鹿じゃないですか? 」

雲龍「や、これは明石から始めた会話で……何これ理不尽? 」


ありがとうございました


< 今日ばかりはね >






加賀「…………殊勝な顔をしていればいいのかしら」

明石「さぁ? 他人と会うなら兎も角ここではそんなもの何の役にも立ちませんよ」

加賀「でも、自分が守っている筈の人々が為す術なく喪われていくのはいい気分ではないわ」

明石「それもいいんじゃないです? 悼むことを否定するような人もいませんよ、ここ」

加賀「…………」

明石「…………」

加賀「…………お酒を飲む気にもなれないわ」

明石「そうですか。…………“ うつくしいものを美しいと思えるあなたのこころがうつくしい ”、とはちょっと違う、かな」


< 好きではない、程度の話だけれど >






江風「ンー……江風不謹慎だと思う? 」

海風「何が? 」

江風「津波の映像見ててさ」

海風「うん」

江風「海水だし江風は浮けるな、とか思ってた」

海風「そ。……どこが不謹慎なの? 」

江風「どこが、って言われても」

海風「江風はそれ海風以外の人に言う? 」

江風「言わない、っていうか言えない」

海風「じゃあいいよ。海風は全く不謹慎だって思わなかったから」

江風「そっか。……………………こういうとき姉貴の外に対する嫌悪感って、分かるな」


< 異常が普通、みたいな >






雲龍「眠い……」

瑞穂「どんな日も同じ雲龍さんであれるあたり大物だと感じますよ」

雲龍「馬鹿にしてる? 」

瑞穂「まさか。瑞穂もそうありたいくらいです」

雲龍「……私はあなたになりたいわ」

瑞穂「はぁ」

雲龍「海風あたりもそうだと思うけれど……どうでもいいのよ、他人なんて」

瑞穂「? 瑞穂も似たような

雲龍「違うわ。私はあの人と天城と葛城と……ここの面子がいるなら他がどれだけ苦しんでも笑いながらお酒を飲める」

瑞穂「……」

雲龍「仮に眼の前であの人が心を痛めていてもね。そういう意味で私はあの人よりも自分しか見ていない」

瑞穂「……」

雲龍「……だから、きっと私が一番感情に起伏、無いのよ。加賀さんよりも、ずっとね」


< 実際あるのかな >






提督「擬人化ってあるじゃん」

漣「ありますねー。……なんか割と身近な気も」

提督「うん? 」

漣「いえいえ」

提督「あれって酒は無いのかな。酒の擬人化」

漣「あるんじゃないです? この国舐めない方がいいですよ」

提督「そう? あったら俺滅茶苦茶金使うと思うんだ」

漣「つまり漣がそれつくればご主人様からお金巻き上げられるってことですね? 」

提督「出来にもよるけどな。……つーか」

漣「はい? 」

提督「そんな回りくどいことしなくても、金くらいやるぞ」

漣「くらい、とか言う人から素直に貰っても面白くありませんもん」

提督「はぁ? 」


ありがとうございました


< く、くちゅん……? >







龍田「あなた時々私のこと裏切り者とか言うけど」

山城「だってそうじゃない」

龍田「天城も相当裏切り者なんじゃない? 」

山城「は? 」

龍田「かなりあの人に抵抗感じてて本人がいないところだと“ あの男 ”呼ばわりとかしてたのに」

山城「あぁ、今ではあんなことに、ってこと? 」

龍田「ええ、違う? 」

山城「私は何も考えてなかったんだけど……そう言われるとそうね、ふぁっきゅー? 」


< なんも言えねぇ >







提督「鴉は何故鳴くのか、みたいなやつだと」

明石「家族を想って鳴くんでしたっけ」

提督「それなのに俺ときたら、まったく」

明石「お母さんもお父さんも大事にはしてるでしょう? 私たちの方があれですよ」

提督「……それ言われると」


< 養豚場の豚のような違うような >






明石「……で? 現実逃避は終わりました? 」

提督「……ちょっともう意味分からないよな」






雲龍『やっぱり料理でその日の量とか変わるものなの? 』

提督『まぁ……栄養的なものより気分的なものの気がするけど』

雲龍『そう……一考の価値があるわね』

提督『あ? 』






明石「あれから愛宕さんと加賀さんとLittorioさんの四人で何か話してたと思ったら四人でお料理ですからねぇ」

提督「……失言だった。失言は江風のものだと思って油断してたよ」

江風「なーンで江風にも飛び火させようとするンだよ馬鹿」


< 美味い酒の方が個人的に >






高雄「夜に食べたもので体液の量そのものは変わらないと思いますが」

提督「俺もそう思う。たぶんどんな料理が俺の精神に効くかでも話してたんだろう」

高雄「肉とか? 」

提督「ステーキ? 」

高雄「そう言いません? 血の滴る肉で精力、とか」

提督「ってより鼈とか? 」

高雄「…………何つくってくると思います? 」

提督「うーん……本気で分からない」


< それでも希望を>






提督「あっ! 」

高雄「何です一体」

明石「余計なこと思い付いた顔ですねぇ」

提督「俺に何かしてもこれ以上はきついだろう? 」

高雄「あなたの身体ですし、そう言うならそうなんでしょう」

提督「ならだぜ? 周りの子の性欲を減退させる料理をつくればいいんじゃないか? 」

高雄「……」

明石「……」

提督「? 」

高雄「……仮に誰かがつくったとして、それを進んで食べる人がいると思いますか? 」

明石「そもそも減ったところで代謝上げられる便利な身体なんですよ、私たち」

提督「…………」


< 魔界 >






雲龍「ふふ」

愛宕「あはっ」

加賀「…………♪ 」

Littorio「……んふ」

叢雲「な、何この瘴気。毒殺でもするの? 」


< どちらにせよ、うーん >






提督「まぁ、美味い飯食えるなら何でもいいや」

高雄「そうですね」

提督「……変なもの入れてないよな? 」

高雄「さぁ? 」

漣「それって髪とか唾液ですか? 」

高雄「は? 」

漣「え? 」

提督「……危ない薬品って意味だったんだけど」


< 何を言えと? >







龍田「あ、テレビで出てるわよ、北上」

山城「ついでみたいなものでしょうこれは」

龍田「まぁ、同じ地名仲間としてはね? 」

山城「……あんな寒いところ行きたくないわ」

龍田「それは私も」

山城「…………」

龍田「…………何で私と天龍ちゃんの部屋来たの? 」

山城「扶桑姉さまは伊勢に盗られたし……私友人多いように見える? 」

龍田「え、えーっとそれは……」


< 翔time! >







提督「うぉぉぉぉぉぉ……? 」

江風「入ったぁぁぁぁぁぁ! 」

提督「いぇーいっ」

江風「たーっち」

提督「入ったなぁ」

江風「入ったな! 」

提督「あぁ」

江風「うン」

提督「……」

江風「……」

提督「……二人で叫ぶって恥ずかしくね? 」

高雄「特に感想は無いのでどうぞ」

雲龍「どうぞ」

江風「……テートクいると人数は集まるけどなンとなく水差されるな」


< 諦めこそ一歩目 >






提督「責任、取ってくれるんだよな? 」

雲龍「もちろん」

愛宕「私も同じもの食べたのよ? 」

加賀「ええ」

Littorio「あぁ、これはこれで」

高雄「そうですね、私も期待しておきます」

提督「お、おう……多くねっていうか、増えてね? 」


何か同点になってますけど……うーん

ありがとうございました


< 溜息一つ >






雲龍「例の仔猫を見ていて思ったのだけれど」

提督「名前で言ってやれよ……で? 」

雲龍「猫用の水皿で

提督「もういいぞ」

雲龍「む……」

提督「猫用の水皿で水飲む女の子見て興奮するところまで堕ちてないの」

雲龍「全く興奮していない相手に蔑んだ目で見られるというのも中々」

提督「…………はぁ」


< しかし引き続いてそんな話をしたい気分 >






提督「あー……あ、首輪と鎖があればわんわんプレイはできそうじゃん? 」

雲龍「そうね」

提督「じゃあさ、にゃんにゃんプレイに必要な道具って何だと思う? 」

雲龍「……難しいわね」

提督「な」

雲龍「…………」

提督「…………」

雲龍「…………」

提督「…………」

雲龍「…………あ、炬燵? 」

提督「…………なるほど」


< まぁ、他に何個か思い付かないわけではないが >






雲龍「にゃんにゃんする、っていう表現でも大体するのはドギースタイルよね」

提督「そ、そっすね」

雲龍「正常位が人間、バックが犬、騎乗位が馬だとして、他は? 」

提督「知らねぇよそんなの……対面座位はコアラっぽくない? 」

雲龍「なるほど……松葉崩しとかは? 」

提督「他はもう人間だろうよ。それか雲龍でいいや」

雲龍「そうね」

提督「いいのか」

雲龍「ええ」

提督「…………いいのか」


< 聞かせるのはちょっと恥ずかしい >






雲龍「いいのよ。……そろそろ起きる? 」

提督「その方がまぁ……完璧に朝飯逃したな」

雲龍「あなたが珍しく布団から出ないから」

提督「気分的にねぇ……うーん」

雲龍「別に私はこのまま寝ててもいいけれど」

提督「仕事あるしなぁ……つーかお前は俺にずっと寝顔見られてていいわけ? 俺殆ど目覚めてるけど」

雲龍「私綺麗だし。寝顔なんて恥ずかしくないもの」

提督「左様で。……起きるか」

雲龍「ええ。…………それにずっと見守っていてくれる安心感抱きながら寝られるなんて最高じゃない」


ありがとうございました


< マイナス×マイナスみたいな >







愛宕「私と高雄、二人で同時にブーケトスするのかしら」

高雄「さぁ」

愛宕「しかもたぶん呼べるのなんて女側は皆艦娘よね。呼べて高級将校、きっと既婚」

高雄「……そもそも取りたがる人がいるのか」

愛宕「いるんじゃない? 」

高雄「あなたは欲しがるの? 」

愛宕「要らないけど」

高雄「…………あなたと私で投げ合う? 」

愛宕「いいかも……それいいの? お互いに別れろって言うの? 」


< 仕合わせという苦痛 >






愛宕「『人が生まれてすぐに泣くのはこの世の苦しみを知ったからだ』」

高雄「? 」

愛宕「ってさっき読んだ小説にあったの」

高雄「そう」

愛宕「じゃあ、私たちはどうなのかしらね」

高雄「さぁ……泣いた? 」

愛宕「私が初めて涙流したのはあの人と結ばれた夜だから」

高雄「……」

愛宕「……」

高雄「……この世の苦しみ? 」

愛宕「このひとときがいつかは終わってしまう、なんて思えばこの世の苦しみでしょう?
至上の喜びでも、ね」


< 死なぬことを望む生など >






高雄「…………」

愛宕「…………」

高雄「…………人は生まれてくる前に神から自分の寿命を教えられて、
それでもいいと決意して踏み出した赤ん坊だけがこの世に生まれ出づる」

愛宕「ん? 」

高雄「私は、そう聞いたわ」

愛宕「そ。…………それは絶望して泣くの? それとも歓喜の産声? 」

高雄「それを思い出すのが人生なのよ、きっと。
最期のとき、答え合わせね」

愛宕「なるほど」

高雄「…………答え合わせのできない生なんてものを望む人が多いのなんて、私には理解できないわ」


< それはもちろん >






提督「よう、寝る? 」

愛宕「んー……ん? 」

高雄「私も特には」

提督「あん? 何、間悪い? 」

高雄「戯言を肴にしていただけです」

提督「ふーん? 酒飲んでなくない? 」

愛宕「いいのよ、それで」

高雄「ええ。…………抱き締めて、いただけますか? 」


久方振りに別のスレを建てました
よろしければお願いします

【艦これ】蒼龍「ねぇ、なんで? なんで? ねぇ? 」
【艦これ】蒼龍「ねぇ、なんで? なんで? ねぇ? 」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1488374095/)

ありがとうございました


< はっぴば >







鈴谷「若葉はぴばー! 」

龍田「はぴばぁ」

GZ「Alles Gute! 」

春雨「おめでと若葉ちゃん」

若葉「ありがとう。……仲間とこの日をまた迎えられて、幸せだ」

山城「…………普通のことのはずなのに違和感があるわね」

時雨「無闇にお酒ばっかりとか食べ物ばっかり贈られる人が多いからね」

扶桑「若葉も全体で見ればお菓子が多いのだけれど……普通ね」

WS「この量が普通に見えるという時点で……いえ、構いませんけれどね」


< よこすかぱーりぃ >






赤城「で、結局飲むのですね」

浜風「問題でも? 」

赤城「まさか。あるはずが」

浜風「ですよね」

若葉「若葉は皆が楽しんでくれればいい。他には何も要らない」

あきつ丸「……これが達観してなお真っ直ぐな存在だな」

龍田「私も真っ直ぐよ? 」

山城「そうよね」

あきつ丸「ハンッ」

鈴谷「ははは……」


< 面倒なやつ >







江風「ふぁぁぁぁ……? 」

高雄「何度江風さんを酔わせれば気がすむんですか……」

加賀「その子勝手に飲んじゃうんだもの」

高雄「彼女が飲む前に加賀さんが乾してしまえばいいでしょう」

加賀「私にもペースってものが……そこ疑わない」

明石「いやぁ……ねぇ? 」

雲龍「でも江風が勝手に飲んで泥酔するのは本当」

高雄「それはそうですが」

江風「はぁ? 江風は酔ってねぇぞぉ? 」

高雄「…………手刀でも叩き込めばいいのでしょうか」


< いいよ >






江風「テートクいないから言うけどさぁ」

高雄「はぁ、何ですか? 」

江風「テートクに抱かれた人の中で誰のが一番気持ちいいンだろーねぇ」

高雄「」

加賀「……こういうのはあなたの担当ね」

雲龍「いや、これはまた違ったタイプでは」

明石「もう最低とか通り越していっそ清々しいですね」

江風「ンー? 」

高雄「…………本当に叩き込んでいいですか? 」


ありがとうございました


< 良歳だったらね >






江風「あぁ……頭痛いし記憶無い」

海風「学習しようよ、ここの人に付き合ってたらそうなるって」

江風「うーン……だってここの人皆いい人じゃン」

海風「そうだね」

江風「一緒に騒ぎたいじゃン? 」

海風「うん」

江風「仕方無いじゃン? 」

海風「仕方無くないよ」

江風「そっか」

海風「そう。唐辛子のスープ用意してるからシャワー浴びてきてね」

江風「はいよ。…………これでテートクがロリコンならなぁ、まったく」


< 割と忘れてたりするのも >







提督「そーいや若葉の誕生日か」

愛宕「昨日ね」

提督「あれ、今日じゃなかったっけ」

愛宕「今日は筑摩」

提督「そっか……それだけなんだけどさ」

愛宕「何も贈らなかったの? 」

提督「のべつまくなし贈ってたら破産するから」

愛宕「くだらない嘘を」

提督「嘘じゃないさ。世話になった相手なんて沢山いるし」

愛宕「そう? 」

提督「そう。……一番贈りたい人は一番近いけど」

愛宕「ふーん? …………お昼はパクチーで何かつくって」

提督「はいはい」


ありがとうございました


< 魔王の如くにこやかに >







加賀「あなた、パーソナルスペース近いわよね」

雲龍「そうですか? 」

加賀「あの人にだけなら兎も角普通に、近いわ」

雲龍「嫌なら気を付けますけれど」

加賀「いえ、嫌ではないのよ。ただこっちが不意に近付いても嫌がらないから」

雲龍「誰でもではありませんよ。嫌な相手には近付きません」

加賀「そう」






天城「姉様はど…………何かいいことでもありました? 」

加賀「いえ……雲龍なら一輪車の練習よ」


< 鑑みて >






叢雲「あれがチョロいってやつ? 」

漣「や、加賀さんって自分が好きな相手にしかあんな顔しないでしょ」

叢雲「まぁ、そうだけど」

漣「加賀さんがあんな顔するってことは既に堕ちてるんだよ、相手に」

叢雲「そ」

漣「…………漣たちも気を付けないとね」

叢雲「…………別に好きな相手なら気にすることもないわよ」


< やきゅー >






提督「やっと終わった」

江風「二百球投げるとかどうなってンだこれ」

提督「どっちもお疲れだぜマジで」

江風「暖房ある部屋で菓子片手に見てるのが申し訳なくなってくるな」

提督「お、じゃあ外でランニングでもしてくる? 」

江風「嫌だよ疲れる」

提督「えー? 」

江風「……行く? 」

提督「行くわけないじゃん」

江風「だよな」


< お目付け >






提督「まぁ、第三試合始まるまでならいいけど」

江風「大した時間じゃないじゃン」

提督「本気で百メートルでもやる? 」

江風「ヤだよどーせ江風勝てないし」

提督「筋力上げればいいだろう、戦闘時並に励起してさ」

江風「ヤだよ江風世界記録つくるし」

提督「だよな」

江風「うン」

提督「…………」

江風「…………」

提督「…………仕方無い仕事でもするか」

江風「江風は飲み物持ってくる」

高雄「くだらないこと言ってないで早く始めてくださいよ……」


< 好きなものの中毒になら幾らでも >







雲龍「いまだにあれの面白さがよく分からないわ」

天城「あの人だって一輪車の楽しみなんて分からないでしょう? 」

雲龍「正直私もよく分からないわ」

天城「はぁ? 」

雲龍「一つ一つの技術を磨いていくのが楽しいのは野球も他のものも同じでしょう? 」

天城「そうですけれど」

雲龍「一輪車の一輪車らしい楽しみって何? 」

天城「…………」

雲龍「…………」

天城「…………あの人もそんなに見に来てくれませんしね」

雲龍「続けている惰性、ってわけでもなく楽しいんだけれど……これが中毒? 」

Littorio「絶対違うと思います」


< 帰結 >







Littorio「そもそもたとえばあの人だとかお酒が好きな理由に論理的な理由が

雲龍「私を最後まで見つめてくれるところ」

天城「優しい目と声で天城を認めてくれるところ」

Littorio「……」

雲龍「論理的ではない? 論理的じゃないって言われるなら仕方無いけど」

Littorio「いえ、Littorioが間違っていたかもしれません」

愛宕「……恋愛的論理でいえば最良の答えだしね、その辺は」


< グランドスラムとかもうどうしろと >







提督「代表も負けた、北海道も負けた、どうしろってんだよもう……」

江風「あー……飲む? 」

提督「ん」

高雄「霧島でいいですか? 」

提督「さんきゅ」

江風「あぁ、江風のグラスもあるン……いや、本当どこから出てきた? 」

海風「……試合終わるタイミングなんてまちまちなのにね」


< PURE PURE LIPS ♪ >







雲龍「気持ちはYes♪ 」

提督「こいつの選曲はどうなってんだ」

天城「天城だってこの曲知りませんよ」

提督「それはそれでどうなんだ」

天城「どうせ一世代前の曲でしょう? 」

提督「ぐはぁっ

高雄「一世代どころでは……知っている私はどうだか分かりませんが」


< 狼’s >







提督「愛してる ただ愛してる からだが熱いよ~

愛宕「歌ってるほど「愛してる」、なんて滅多に言わないわよね」

高雄「言い過ぎても価値が下がるのでは」

愛宕「そう? 」

高雄「この人はそういう人だと思ってるけれど」

加賀「「おやすみ」、って絶対言わないわよね」

明石「それは葬式か手向けでしか言わないと決めてるらしいですよ、中学生のときから」

加賀「なるほど」

愛宕「「おやすみ」、なんてこの人に言ってもらえたらいいわねぇ」

高雄「そうね、それで終わりだって思えるもの」

提督「心を濡らすように…………俺はできればいいたくなんてないけどな、ってのはいいとして何?
歌ってても特に興味も無いの? ん? 」


< 好みだからね、仕方無いの >






雲龍「だって、ねぇ? 」

Littorio「Littorioたちの方が上手いですしね」

提督「」

高雄「あまりいじめないでやってくださいよ、豆腐メンタルなんですから」

雲龍「音階考えて適当に歌えば誰でもそこそこできるわよ」

Littorio「バラードなんて特に簡単ですね」

提督「……」

愛宕「ストラーイク? 」

明石「これ私もダメージ受けてるんですけど」

江風「三振だよもう……」

天城「どうしようも……」

加賀「天城はまず選挙をどうにかしなさい。何故シャウトが多い曲を選ぶのよ」


< 下がったテンションは上げるか誤魔化さないとね >







提督「……眠い」

高雄「飲んで騒いで歌って……そんなものでしょう」

提督「あぁ」

江風「……Zzz」

海風「江風は持っていきますね」

瑞穂「明石さんも」

明石「……おーきてまーすよぉ…………ははぁ」

提督「…………俺の方がまともっておかしくね? 」

愛宕「あなたの部下だけど? 」

提督「そんなもの知らん」

叢雲「たかが一スポーツでここまで乱れられるなんてあんたくらいよ、まったく」



ありがとうございました


< 日常に潜む >






天城「あら、あの人は? 」

愛宕「免許の更新。誕生日四月の二十三だから」

天城「更新期間初日ですか、高雄さんも? 」

愛宕「そ、着いていったわ」

天城「なるほど。……明石さんはどうなんでしょう」

愛宕「? 」

天城「特例ではありますけど明石さんも持ってるんですよね? 免許」

愛宕「あぁ……どうなのかしら」

天城「まさか普通にセンターや警察署なんてことはないでしょうけれど」

愛宕「……そこも特例? 」

天城「……ひっそりと闇がありますね、油断すると現れる、というか」


< だって顔写真無いし >






明石「や、軍から送られてきますよ、偽名ですけど、ほら」

愛宕「あぁ……似っ合わない名前ねぇ」

明石「まぁ、明石にかすりもしてないですしね」

天城「天城もこんな名前ですよ」

愛宕「私はこれ」

明石「二人も似合ってないじゃないですか、っていうのは置いておいて」

愛宕「うん? 」

明石「偽名に偽の戸籍とはいえ、さらっと出してくるのが保険証なんですね」

愛宕「? 」

天城「駄目ですか? 」

明石「や、駄目ではないですけどね……うーん、免許じゃない当惑というか……分かりませんかねぇ」


< 花見で酔えないなんて意味分からない >






愛宕「まぁ、免許はあった方が楽といえば楽よね」

天城「使う機会なんてあります? 」

愛宕「免許そのもの、というかまともに運転できる自信? 」

明石「去年の花見とか酷かったですよね。
あの人と高雄さんが一時間くらい消えた上に私泥酔してましたし」

愛宕「それで一時間くらいお花見延長したのよね」

天城「あぁ、思い出しました、けど」

明石「けど? 」

天城「あの状態で代謝を励起して酔いを覚ましてまで運転する人いると思います? 」

愛宕「……いないわねぇ」

明石「ははは……」


< 人徳といえば人徳 >






時雨「山城って部屋だと割とだらけるよね」

扶桑「「姉さまには仮面なんていらないですから」、だそうよ」

時雨「あぁ、言いそうだね」

扶桑「ええ。……猫なんて被り続けていたらそれが自分になってしまうもの、やめた方がいいわ」

時雨「扶桑は割とどこでも同…………あぁ」

扶桑「そういうことよ」






山城「姉さまぁ、お団子を貰ってきま…………な、なんですか? その妙に生暖かい目は」


< こんな感情がまだ残っていることに >






龍田「山城がいないと割と暇ねぇ」

あきつ丸「天龍でも足柄でも捕まえればいいであります」

龍田「好き勝手言いたいこととか戯言とか宣うなら山城かあなたなのよ、私」

あきつ丸「自分は加えないでほしいでありますが……」

龍田「たちの悪いお姉さんに捕まったと思って諦めて? 」

あきつ丸「捕まるなら提督殿か鈴谷にしてほしいものだが」

龍田「鈴谷? 」

あきつ丸「熊野が夢中になるのも分かるというものだ、あれといると」

龍田「ふぅん……」

あきつ丸「友人の垣根をいつの間にかあれから溶かしていく、そんな存在だ」

龍田「随分買うのね」

あきつ丸「龍田には分かるまい」

龍田「そ」

あきつ丸「あぁ。…………ま、最近まで自分も気付いていなかったのでありますが」


< 本当はあなたの笑顔だけで十二分なのですけれどね >






提督「久々にこんな買い物した気がする」

高雄「最近通販ばかりでしたからね」

提督「うん。……でもまさか買い過ぎて車積めないとはなぁ」

高雄「手当たり次第に食材を買うから」

提督「土産の一つでも買っていかないと拗ねるガキばっかだからな」

高雄「そんな子供……いえ、確かにそう言われるとはそうだけれど」

提督「だろう? …………どうせ荷物は配送だし、外の街もいいと思わない? 」

高雄「あなたがいればそれがどこでも。
…………ま、精々注文でもつけて抵抗でもしてみますよ」

提督「楽しまされないように? 」

高雄「これ以上あなたに堕ちないように」

提督「なるほど。…………なるほど? 」


ありがとうございました


< ……だって、抱き締めたくなるから >






提督「ス-っえぼっ、ぐえっほっほ…………噎せた」

高雄「何やってるんですそんなガキみたいな」

提督「普通のガキは煙草喫まない」

高雄「そうですが」

提督「煙吸い込んでたらくしゃみ感来て必死に抑えようと思ったら意味分からなくなった」

高雄「はぁ」

提督「まぁ、これも寿命近いってことかもし……そんな顔、するなよ……


< 愛してくれない存在を想うこと程辛いことは無いから >







天城「はふ……お風呂はいいですね」

Littorio「Littorioもいつの間にか何度も入浴するようになってしまって」

天城「水だけは湧いて出てくるこの国に生まれてよかったことです」

Littorio「だけ、ということも無いでしょう」

天城「それはまぁ。他国の方に言われるとは腹も立ちますけれどね、
自分で言う分には正しく思えるものなんです」

Littorio「故郷への罵倒が? 」

天城「ええ、罵倒という程のものではありませんが」

Littorio「幸せなことね。Littorioは土地にすら愛されていなかったみたいだから」

天城「……」

Littorio「でも分かりますよ。……相反した、というか故郷への複雑な想い」


< あるいは唯一無二の不仕合せ >







漣「じゃじゃ、Littorioさんが祖国で好きなのは? 」

Littorio「気候、ですね。あれ程住みよい地域もきっと中々ありません」

漣「他には? 」

Littorio「ワインとオリーヴと歴史と街並みと……幾らでもありますよ、いい国です」

漣「でも素直に褒められはしないんですね」

Littorio「あなただってあの人のこと好きでしょう?
いいところだって沢山言える。それでも、というだけのこと」

天城「……あぁ」

漣「なるほど。…………ご主人様が振り切れていたのが、幸福? 」


< 神の似姿を戴いたモノの似姿であるのならば、それは >







叢雲「どいつもこいつも屈折し過ぎよね、私含めて」

海風「化け物だもん、仕方無いよ」

叢雲「でもそればかり言い訳にするのは

海風「それくらいの言い訳させてくれないと。化け物だって生き物なんだからね」

江風「化けた物、なンて言い方もあるけどな」

叢雲「兵器が化けた付喪神と怨霊の集合体? 」

海風「正しいと思うよ、それをアイデンティティにできる化け物がいるかは別として」

叢雲「自分を化け物と認識できる化け物、なんて創作だと少数派よね」

江風「そう? イメージ的に妖怪人間くらいしか出てこないけど」

叢雲「人間とも化け物とも思わないってことよ、自分は自分」

海風「間違いなのかもね、海風たちが人間に似ているのは」

江風「でも似てないとスポーツも酒も、娯楽なンてきっと楽しめないぜ? 」

海風「それは

叢雲「困るわね…………はふ」


< いや、でも割と本気でいい子だと思うよ >






雲龍「そういえば那珂の誕生日ね」

提督「そうだっけ? 」

雲龍「ええ。何故覚えているのかは分からないけれど」

提督「那珂かー……那珂か」

雲龍「割と話広がらないわね」

提督「だって大して関わり無いしなぁ……明るくていい子だと思うよ? 」

雲龍「それはもう本当に興味の無い対象への反応じゃない……」


< 普通を求める女の子ってのも割といないと思うけれど >







提督「っても川内シスターズだと一番喋るぞ」

雲龍「好きなお酒は? 」

提督「ファジーネーブル」

雲龍「らしいというかなんというか」

提督「お前らが普通の女の子的な趣味から遠過ぎるだけだろう……」

雲龍「それなら那珂は普通の女の子? 」

提督「や、それはそれで……うーん」


ありがとうございました


< このときばかりは無垢 >







雲龍「ぅん…………Zzz」

加賀「…………何故この子はお風呂で寝られるの? 」

天城「さぁ……いくら姉様でも一人では寝落ちしないと思いますけれど」

加賀「でも私が消えたら沈むわよ。肩に頭乗せてるし」

天城「信頼されているんですね」

加賀「…………」

天城「…………」

雲龍「…………Zzz」





漣「あっさぶっろー、へーい! …………何やってるんです。カップル? 」

加賀「……要らない? これ」

雲龍「…………Zzz」

漣「や、こんなデカい赤ちゃんなんて要らないですよー」


< 心の繋がり >






漣「無防備というか信頼されているというかなんというか」

加賀「もう一度訊くけれど要らない? 」

漣「要りませんね、漣お風呂は短いので」

加賀「そう……」

漣「はい」

雲龍「Zzz…………ぁ」

加賀「…………こんなことで少しだけ嬉しい自分が嫌よ、私は」

漣「そう思えるってのは、幸せなことだと思いますけど」



< 価値 >






雲龍「Zzz……………………………………んぅ? 」

加賀「やっと起きたのね」

雲龍「……………………眠いです」

加賀「あなたの睡眠時間はどうなっているのよ」

雲龍「大切な人に見守ってもらえるからです。早々寝ませんよ、私でも」

加賀「……そ」


< そんな顔しなくても >







加賀「おはよう、提督閣下」

提督「うん? なんだなん……今日は髪結わねぇの? 」

加賀「そんな日があってもいいかと思って」

提督「そうだな」

加賀「ええ」

提督「にしても……うん」

加賀「何かしら」

提督「お前、髪下ろしてると少しだけ幼く見えるなって」

加賀「……そ」

提督「あ、別にロリコンとかではなくてだな……


< 器 >







GZ「イースター、か」

赤城「こちらでは特に何もありませんけどね」

WS「そうなの」

赤城「兎が卵を産むことも家族が集まることも」

GZ「兎もいないし家族もいない。問題無いな」

WS「家族じゃない? 」

GZ「仲間だろう? 」

赤城「ですね、私は家族だとも仲間だとも親友だとも思っていますけど」

WS「……」

GZ「……格が違うな」


ありがとうございました


< つまりどうしようも >






漣「明石さん以外にFPS布教するなら誰です? 」

提督「雲龍とか。あれハマったものはほぼ一生手放さないタイプだぞ」

漣「や、そうかもしれませんけどあの人熱しにくく冷めやすい性格でしょ。難易度高過ぎです」

提督「そうだけどあいつ一箇所に留まって同じことするものならそこそこやってくれるぞ」

漣「うーん……エスコンとかならやってくれそう? 」

提督「さぁな。……いっそお前が雲龍に寄れば? 」

漣「お料理と編み物と一輪車でしょう? 漣にできると思います? 」

提督「できなくは……でももう二人で新しい趣味でも見つけた方が早いな」


< 断固拒否 >






雲龍「一人でできるゲームなら試してみなくもないわよ」

漣「なんでです? 」

雲龍「誰かと関わりたくないのよ。言葉なんて無くてもね」

漣「はぁ……誰か捩じ伏せてストレス解消したりとかできますけど」

雲龍「そんなにストレスも溜まらないし……溜まったら解消できるから」

漣「うーん……」

雲龍「…………」

提督「つまりお前ら二人でレズればいいんじゃねぇの? 」

雲龍「なるほど」

漣「それは嫌です、いや本当嫌ですからね、ね? 」


< そんな耐性は要らない >






提督「や、冗談冗談。……そもそもお前は漣でもいいの? 」

雲龍「分からないから試してみるのよ」

提督「あ、そう」

雲龍「私、ここの面子で寝たのなんてあなたと同じよ? 」

提督「いつの間に……いっそ天城とかLittorio堕としてくれない? 」

雲龍「構わないけれど……豆腐メンタルのあなたが耐えられるの? 私よりテク低いってこと」

提督「え、うーん…………」

雲龍「悩む時点で駄目でしょう、寝取られることに耐性なんてないんだから」


< 悪いに決まってる >






雲龍「あなたが相手してくれなくなれば何か探すかもしれないけれど」

提督「あのさ」

漣「ご主人様……」

雲龍「まぁ、でもその場合絶望して廃人になる可能性の方が高いのよね」

提督「……」

漣「…………ご主人様」

提督「や、俺が悪いのかこれ……」


< 炬燵民 >






赤城「何とは無しにやる気が出ませんね」

鈴谷「鈴谷なんていつでも出ないけど」

扶桑「カードでも出す? 」

鈴谷「今鈴谷花札なら持ってる」

赤城「イメージに合わないこと甚だしいですね」

鈴谷「艦齢入れればそうでもないって」

扶桑「そうね」

赤城「確かに」

鈴谷「うん」

GZ「…………で、誰も微動だにしないのか」

鈴谷「うん? 」


< 無趣味、と言われると違う気もするけれど >







鈴谷「まぁ、でも赤城さんがやる気出なくて炬燵引籠るって珍しいよね」

赤城「自覚はありますけど……然程の趣味があるわけでもありませんし」

扶桑「それを言われると私もあまり」

鈴谷「鈴谷もかな」

GZ「私も特には思い当たらないな」

鈴谷「……」

赤城「……」

扶桑「……」

GZ「……」

鈴谷「……寝てもいい? 」

扶桑「足はぶつけないでね、私暫くここにいるから」


< サッカーの応援を見てて >







江風「勝点ゲッツって」

提督「よく考えるものだよな、センス有る」

江風「江風あの人知らないんだけど誰? 」

提督「え? 」

江風「ン? 」

提督「何君ダンディ坂野知らないの? 」

江風「知らないけど」

提督「マジか……マジなの? 」

漣「漣は知ってますけど……センス有ります? あれ」

提督「無い? 」

漣「無いでしょ」

提督「うーん……無い? 」

高雄「私も知りませんよ」

提督「えー? 」

雲龍「無いでしょう」

天城「有りませんね」

提督「マジか……おっさんってやつなのかな、これが」


ありがとうございました


< つまり、ね >






龍田「はぁい、淑女」

WS「その呼び方はやめてほしいものね、龍田。馬鹿にされているように感じる」

龍田「感じる? 」

WS「淑女たるもの殿方のことを考えていなければ、一人では生きていけないもの」

龍田「昼は淑女で夜は娼婦、なんて女が好かれるらしいけれど? 」

WS「朝も昼も淑女であるべきね。
そもそもからして淑女とは自らが淑女足り得る男性を伴侶と定めて、
それから伴侶の妻として生きることのできる女だから」

龍田「それならあなたは淑女ではないわねぇ~、GZがいるから」

WS「さぁ……でも淑女って呼び方はやめて、と言ったでしょう? 」


< パーリィパーリィ! >







加賀「今年度最後の肉の日よ」

漣「ひゃー、相変わらずうんざりする程ありますねぇ、お肉」

雲龍「……おにぎりつくり過ぎて手首痛い」

明石「ビールサーバ直しましたよー」

海風「もう焼いていい? 」

愛宕「いいわよー、あの人と高雄もそのうち来るから」

叢雲「タレに漬け込んだ肉とか燻製にしたベーコンとか……まったく」

天城「お酒は各自でお願いします」

江風「もう言うことは、無い」

Littorio「焼きましょう……焼くしかありません」


< 愛したい、哀したい >







提督「こんな……

高雄「こんな? 」

提督「折れそうで、潰せそうで、温かい身体なのに」

高雄「…………あなたの前でだけです。そうあるのは」

提督「…………壊したい」

高雄「あなたになら今すぐでも」

提督「しないけどさ。…………あと五分抱き締めさせて」

高雄「五分だけ? 」

提督「飯食べたいし……寝落ちしたら起こしてくれ」

高雄「さぁ……私は然程食事なんて…………ん」


< 焼かずとも >







加賀「何故私の前だけ隔離されているの? 」

叢雲「胸に手を当てて過去を思い出してみなさい」

加賀「……柔らかいけれど焼いても美味しくはなさそうね」

叢雲「……勝手にしなさい」


< プライオリティ >







明石「あれ、普通に来たんですか」

提督「うん? 」

明石「てっきり高雄さんと戻ってこないのかと」

提督「や、肉食べたいから」

加賀「戻ってこなくてもよかったのに」

提督「安心しろ。お前の分まで食ったりしねぇよ」

加賀「そういうことではなくて、単に楽しんできたら、と」

提督「なら今から俺と出るかい? まだ酒飲んでないけど」

加賀「いいの? 」

提督「その代わり肉は食えないよ」

加賀「あなたね……肉より下に見られていてもいいの? 」

提督「いいよ。俺のこと捨てないなら」

加賀「ばか。…………着替えてきます」

提督「はいよ」


< そんなものより大切な >







天城「別に加賀さんと出掛けるのは構いませんけれどね」

提督「うん? 」

天城「この大量に残りそうなお肉はどうするのです」

提督「明日の料理に使ってよ。食べるから」

天城「はぁ……分かりました」

提督「じゃ、そういうことで」

天城「はい」






雲龍「…………Zzz」

漣「幾らご主人様と加賀さん消えたからって鉄板の前で寝落ちできるとか凄過ぎでしょこの人」

江風「一番安いの三きれくらいしか食ってねぇし……」


< 仕事、仕事があるのならば >







雲龍「Zzz……………………ん、んん……? 」

江風「おはよーさン」

雲龍「…………どれくらい? 」

江風「一時間くらい。まだまだ焼いてるよ」

雲龍「…………それ頂戴」

江風「はいよ。酒は? 」

雲龍「冷酒ならなんでもいいわ」

江風「姉貴ー? 」

海風「はいはーい、ちょっと待って」

雲龍「…………」

江風「また寝ないでくれよ? 」

雲龍「ええ。…………でも眠いわ」

愛宕「寝てもいいけど明日のこと考えてよねー」



< だとしてもさ >







漣「一番大きいのって雲龍さんだよね? 」

江風「まぁ……正確に知ってるのはテートクだけだろうけど」

愛宕「私たちもお風呂で見るでしょう? 」

江風「見てもさぁ、隠してるじゃン? 」

雲龍「隠してても分かるでしょう、私大きいわ」

漣「……クソっ」

叢雲「あなた美乳でいいって……はぁ」



< today finish、終わり、終わりったら終わり >








加賀「ッ……」

提督「上手いもんだな、ダーツなんて初めてだろう? 」

加賀「……弓があるから」

提督「弓とは違うだろうよ。……さて」

加賀「何かしら」

提督「気に入った? 」

加賀「ん……そうね、お酒を飲みながら手慰みに放るなら、いいものね」

提督「そうか。……どこ行きたい? 」

加賀「どこでも。……ダーツは? 」

提督「そのうち我が家に届くよ、気に入ったんだろ? 」

加賀「そ。…………あなたお酒飲んだでしょう」

提督「そうだね」

加賀「行けるところなんて大体

提督「まだ飲むか、それとも雄と雌になるか」

加賀「品が無い」

提督「知ってる」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「…………淑女にさせて、いただけますか? 」

提督「喜んで」


飲み過ぎるのは身体に悪いのです

ありがとうございました


< 衒いなく静謐に >







赤城「歳を取るのを忘れたいですね」

龍田「取ったことを忘れている人ならそれなりにいますけど」

赤城「私これでも他人に馬鹿にされるのは嫌いなんですよ」

龍田「忘れさせて差し上げましょうか? 」

赤城「あなたに私を満足させられますか? 」

龍田「分かりませんけど……試してみたくない? 」

赤城「構いませんよ」

龍田「…………」

赤城「あなたに、私を背負うことができるのなら」

龍田「…………」


< どれとどれとどれ? >





龍田「でもあれってもしかして食費のことだったのかしら」

山城「は? 」

龍田「赤城さんが彼女だとしてね? 」

山城「姉さまの次くらいには幸せね、きっと」

龍田「ええ。……彼女に捧げれるのはどこまで? 」

山城「全てでしょう、あなたも言っていたじゃない。
心に決めた相手はそのレベルじゃなくては、って」

龍田「そうだけど……食費どうやって用意すればいいの? 」

山城「身体でも売りなさい」

龍田「私、売れそうね」

山城「まぁ……否定はしないでおいてあげる」

龍田「でも私の身体と赤城さんの食費って釣り合い取れてくれると思う? 」

山城「…………」

龍田「…………」

山城「…………あの男の愛人にでもなれば? 」

龍田「…………なるほど、一石三鳥ね」

山城「ええ、あなたにとってはそ……三鳥? 」


< 誰がいいというものも無いけれど >






鈴谷「いい加減鈴谷も彼氏ほしーなー」

若葉「選ばなければいるが」

鈴谷「選ぶよそりゃあ。鈴谷の可愛さに釣り合う価値の男じゃないとイヤ」

若葉「価値、なんてものは鈴谷さんの決めるものではないが」

鈴谷「そーなん? 若葉って自分の価値自分で決められないの? 」

若葉「それはそうだろう、絶対」

鈴谷「ん? 」

若葉「人間の価値を左右するのは当人の努力や結果だが、
それを決めるのは本人ではなく他人だからな、
価値は生み出せても値札を付けるのは生産者ではない」

鈴谷「はーん、なるほど…………ってことはさ」

若葉「あぁ」

鈴谷「結局相手の男の価値を鈴谷が決めるならすることは変わらなくない? 」

若葉「残念ながら、そうだ」

鈴谷「はぁ…………若葉がいっそ鈴谷と同い年くらいならいいんだけど」

若葉「…………あきつ丸さんでも呼んでこようか? 」

鈴谷「いいっていいって冗談だから」

若葉「よかった」

鈴谷「うん。……………………………………若葉ですら鈴谷がレズりそうなの熊野じゃないんだ、ふーん」


ありがとうございました


< 桜よりも綺麗なものを醜いモノで得たとして果たしてそれは >







龍田「年度変わりの割には暇ね」

山城「暇でいいじゃない、余計なことに煩わされないんだから」

龍田「その代わり桜の一輪すら目に入らないけど」

山城「姉さまが大輪の花だから要らないわ」

龍田「扶桑と花見をしたいくらい言えないの? 」

山城「言えば行けるのかしら? 」

龍田「そんなわけ。身体で高級将校引っ掛ければ分からないけど」

山城「願い下げよ。一番可能性のあった男も今は遠いし」

龍田「ふぅん? 」

山城「四月馬鹿ってやつよ、きっと」

龍田「そ。…………全然まだ三月だけれど、ね」


< 仕方無いね >






提督「すまん」

明石「別にいいですけど……ドアノブなんてどうやって圧し折るんです」

提督「…………呆れるぞ」

明石「いいですよ今更」

提督「…………愛宕押し付けてヤってて愛宕がノブに体重かけてたんだよ」

明石「あぁ……」

提督「…………」

明石「…………割と想像よりはまともでしたよ? 」

提督「や、それどんな想像してたんだよ……」


< 適当に適当に >






叢雲「仕事増やして悪いわね。はい、この前の演習の報告書」

提督「はいはい。……はい」

明石「絶対読んでないでしょ……いいんですかそれ」

提督「叢雲が耄碌してたらどっちにせよ終わってるからな、これでいいんだ」

明石「楽したいだけのくせに」

提督「はーん? 何? 俺の叢雲への信頼疑うの? ん? 」

叢雲「信頼と盲信は別物じゃない。不正とかしてるかもしれないわ」

提督「盲信しても構わないくらい信頼してるんだよ」

叢雲「あっそ」

明石「これが、愛? 」

提督「あぁ、そ

叢雲「違うわよ馬鹿」


< 別にそれで構わない >






提督「まぁ、少しだけ真面目に言うとだな」

明石「ええ」

提督「工廠も資材も任せてるお前の報告書先に読んでるんだから大丈夫だろう」

明石「そりゃあまぁ」

叢雲「分からないわよ? 私と明石が結託して私腹を肥やしてるかもしれない」

提督「まぁ……じゃあお前何する? 金プールしたとして」

明石「とりあえず中古の単車でも買ってバラしますね」

提督「な? 」

叢雲「何が、な? なのよ」

提督「この程度の不正なら俺で十分誤魔化せるってこと」

叢雲「……」

明石「……もうクズどころかただのクソ野郎じゃないですか」


< な? >






叢雲「というか一応あんたへの背信でもあると思うけど」

提督「お前俺に害あることするか? 」

明石「しませんよ」

提督「な? 」

叢雲「だから何が、な? なのよ……まったく」


< ある意味では既に自分が >






提督「けど自分と自分の女庇って何が悪いんだよ」

明石「酷い開き直りですよ、それ」

提督「ってもさ、そもそものところお前不正するか?
金は腐る程あるし外に男つくる機会あった? 」

明石「手紙とか? 」

提督「それは検閲されてるしその程度で動かされるか? お前に限らず全員」

明石「んー……ほら、あなたが誰かと寝てるときに陸軍の方から誰か接触してくるとか」

提督「その辺はお前が入口全部盗撮盗聴してるだろうが」」

明石「…………」

叢雲「…………聞いてる感じ一番裏切る可能性高いのって明石なんじゃないの? 」


< 愉快なおやつタイム >







若葉「今日は五平餅か、うん、悪くない」

金剛「美味しいですけどー、これきりたんぽとどう違うデース? 」

浜風「はぁ? 」

若葉「お、おう……」

浜風「あなたそれでも舌付いてるんですか? 味蕾でもこそげ取ったんですか? 」

金剛「どうどう……ジョークデースジョーク! ブリティッシュジョーク」

浜風「ハンッ、妹さんの料理にやられて味覚どころか頭も死んでるんじゃないですか? 」

霧島「なんですって! 」

浜風「あぁん? 」

赤城「…………何故この浜風さんより私の方が食事関係でネタにされるんでしょう」

時雨「さ、さぁね……ははっ」



< 今年もやってきました夜桜を見に >







提督「えー、飲みです、花見です、とりあえず楽しんでください、以上」

江風「テッキトーだなおい」

提督「時候に絡めたありがたいお話でも聞かせてやろうか? 」

江風「できるもンなら」

提督「いいのか、そうか、それな

愛宕「やめなさいつまらないから。やるなら桜の木に向かってやってね」

提督「うぃーっす」

江風「へーい」

天城「熱燗飲む方はー? 」

加賀「ん」

雲龍「はい」

Littorio「Littorioも」

提督「あ、俺も」

天城「天城を入れて五人、と。……重い」


< 花見なんて遠くでやるものではないからね >






江風「そーいやさぁ」

明石「何ですか? 」

江風「明石さンってロンスカあンま着ないよな。テートクの好みなのに」

明石「や、だってその……あの人の好みなファッションばっかなんてあざといかなぁって」

江風「乙女かよ」

明石「乙女じゃないとで

提督「乙女だぞこいつ」

江風「ほーン? 」

明石「ここで来ないでくださいよ…………すっごく恥ずかしいんですからね」


< さぁて、どっちかな >







WS「あぁ……いいわね、足の先が少しだけ痺れていて、気持ちいい」

GZ「ハイになる、というやつか? 」

WS「かもしれないわ」

GZ「程々にしておけ。頑丈なだとは言っても万が一がある」

WS「私がまかり間違って死ねばあなたの利益になるのじゃなくて? 伯爵」

GZ「私の利益ではない。邦の、利益だ」

WS「お邦の利益は伯爵の利益でしょう? 」

GZ「確かにそうだが……いっそ喜ぶか泣くかを賭けて酒でも飲むか? 」

WS「本末転倒。…………ま、どうせ賭けは私が勝ちますが? 」

GZ「ほう……? 」


< 部屋の様子を勝手に考えてみる >







漣「雲龍さんは十八禁トイとかAVで埋まってそう」

叢雲「何とも言えないわね」

漣「天城さんは少ないけど物凄くエグいの隠してそう」

叢雲「まぁ……分からなくもないわ」

漣「Littorioさんは……うん、ご主人様の大きさじゃ満足できなくてヤバいサイズのディルドとか」

Littorio「……Littorio目の前にいるのですけれど」

漣「もうヤだなー、だから言ってるんじゃあありませんかぁ」

Littorio「雲龍と天城はいませんが」

漣「あっるぇ? これは失敬失敬」

Littorio「はぁ……」

提督「つーか俺で満足できないとか何? 死ねって言ってる? 」


< 割と読めない >






Littorio「あ、大きさには満足していますよ? 」

提督「“ には ”? 」

Littorio「…………ふふ」

提督「…………」


< 恒例行事 >







江風「あー……うぇ? …………ぃぇ? 」

明石「誰ですもう……江風さんに飲ませまくったのは。
ブルーシートで泳ごうとして巻き付けてますよ」

加賀「私? 」

天城「天城かも」

愛宕「私? 高雄? 」

高雄「さぁ? 」

叢雲「弱いのよねぇ……困った子だわ」

明石「アル中も大概にしてくださいよ……はぁ」


< 甘味でも食べていたのかな >







若葉「! 」

GZ「……ふふ」







龍田「滅茶苦茶に汚したい程純粋無垢な笑顔ね」

山城「あなたは何を言っているのよ」

龍田「分からない? 」

山城「分かりたくもないわ」

龍田「本当に? 」

山城「ええ」

龍田「寸分も? 」

山城「そうだと言っているの」

龍田「じゃあ、あれが恋人なら? 」

山城「それは分か……分からないわ」

龍田「ふぅん……? 」


< 帰り道A >







提督「あー……」

愛宕「あー? 」

提督「おっぱい」

高雄「馬鹿? 」

提督「馬鹿です」

愛宕「馬鹿ねぇ」

高雄「馬鹿め、と言ってほしいんですか? 」

提督「えっちなお姉さんっぽく頼む」

愛宕「わくわく」

提督「わくわく」

高雄「…………大馬鹿者め、と言って差し上げますわ」


< 帰り道B >






漣「やー、可哀想ですよねぇ、このトラックの運転手さん」

明石「まぁ、変な海軍どもの為に使いっぱしりみたいなことされてますしね」

叢雲「金くらい握らせてるでしょ」

加賀「酷い話ね」

叢雲「酷い化け物だもの」

加賀「確かに」

漣「…………最低な話」

明石「でも時給的には……いや、酷くないとはいいませんが」


< 帰り道C >






海風「ほら江風……もう着くからね」

江風「んあー……! 」

Littorio「何故この子は泥酔しても寝落ちしにくいんでしょう」

瑞穂「一番面倒なタイプですよね」

江風「んあぁぁぁぁぁぁ……あーねき」

海風「ひゃうっ……み、み弱いから、だめ」

江風「へへ……レロ

海風「~~~~っ……」

Littorio「…………何故この子はこれで嬉しそうなんでしょう」

瑞穂「…………本当に面倒な姉妹ですよね」


ありがとうございました


< 誰かと生きるということ >







明石「ふぁ……ねむ」

瑞穂「夜更かしばかりしていると身体を壊しますよ」

明石「そんなこと言ったらとっくにぶっ壊れてますから」

瑞穂「だとしてもこれ以上壊すのは」

明石「……生命燃やしてるんですよ? 」

瑞穂「そのまま燃え尽きてしまうよりはいいでしょう? 」

明石「あの人がそんなこと気にして生きていると思います? 」

瑞穂「今提督は……一番関係あるのですね、色々な意味で」

明石「ええ、彼が彼ではなくて彼と同じくらい愛せるのなら、
もう少し身体でもなんでも大切にしますけどね」


< そもそも誰に言うのか >







提督「実は俺叢雲と結婚してるんだ」

叢雲「私二児の母なの」

提督「……」

叢雲「……」

提督「リアルに聞こえそうか? 」

叢雲「我ながらキモいけどまぁ……半々くらい? 」


< 可愛い孫に >







提督「でもあれだな、四月馬鹿とかいうけどもう今年も四分の一が過ぎたのか」

叢雲「案外と早いものね」

提督「年寄りになると遅く感じるっていうんだから俺もまだ年寄りではないってことだな」

叢雲「単に例外なだけよ、お爺ちゃん」

提督「孫にお年玉でもあげればいいのか? 」

叢雲「あと五、六年は貰えるわね、ありがと」

提督「はい万札」

叢雲「本当に出すな馬鹿。……毎日くれてもあんた余裕よね」

提督「そりゃあまぁ、ねぇ? 」


< 誰の息子だと思ってるんだ >







提督「お前の戸籍十五にしたのって我ながら絶妙だと思うんだよね」

叢雲「まぁ……そうね。どうとでもなるくらいの年齢なのは確か」

提督「紹介するときはハーフ設定な」

叢雲「ハーフでもこんな髪色瞳色の人間いないと思うけど」

提督「その上に赤のカラコンでもしておけば奇抜な少女で済まない? 」

叢雲「そんな変な女あんたの両親受け入れるの? 」

提督「お前こそ誰の親だと思ってるんだ」

叢雲「…………言われてみるとそうだけど、あんたは親の評価それでいいの? 」


< こうなってる >






雲龍「? …………ん、行ってくるから、また明日ね」

天城「はい、あまり酷いことはし過ぎないでくださいね」

雲龍「善処するわ」

天城「……」

瑞穂「雲龍さんはどこへ? 」

天城「あの人のところですね。今お風呂のドアが開く音がしました」

瑞穂「でもそれが提督だとは」

天城「カウントしてたんでしょう。ここに来る人だとかお風呂のドアの音だとか」

瑞穂「はぁ? 」

加賀「私ですらそんな音聞こえなかったのだけれど……どうなってるの? あなたの姉」


< 割とその、うん、いける >







雲龍「これは、どう? 」

提督「ん……感じない、俺男だし」

雲龍「…………ンン」

提督「っ……う、ん」

雲龍「うん? 」

提督「…………ッ」

雲龍「感じるじゃない…………乳首でも」

提督「っ、~~~~…………! 」

雲龍「ふふ…………」


< 沈黙なんていいとこ砂鉄程度の価値 >






提督「…………眠いな」

雲龍「そうね」

提督「久々にストレートなクズ発言いい? 」

雲龍「久々かどうかは兎も角、どうぞ」

提督「正直海風と寝てみたい、そこまでロリっぽいわけじゃないし」

雲龍「そう」

提督「でもあいつと寝るとさ、他にも色々と出てくるだろう? 」

雲龍「そうね」

提督「正直そんなの無理だし。海風の心受け止める責任よりはこの泥濘でクズやっていたいんだよ」

雲龍「そ。…………私より先に海風がここに来ていたら? 」

提督「…………さぁて、どうかな」


< ほんまつてんとー >






鈴谷「……………………」

龍田「何悩んでるの? おクスリでも紹介しましょうか? 」

鈴谷「や、そんなの要らない。…………さっき廊下にいた将校がさ」

龍田「ええ」

鈴谷「鈴谷に気付かずに鈴谷の話してたの」

龍田「それで? 」

鈴谷「あいつは絶対処女ビッチだ、チョロいチョロいとか言ってたんだ」

龍田「それはそれは……まぁ、山城とか赤城さんよりはチョロいんじゃない? 」

鈴谷「あの辺と比べるとそりゃね……でもさぁ」

龍田「蟠るのね。……じゃあいっそ処女ビッチ卒業して非処女ビッチになれば? 」

鈴谷「反転してるし駄目じゃんそれ……」


< お約束 >







鈴谷「や、ちょっと待ってちょっと待って」

龍田「うん? 」

鈴谷「さっきまでの流れだと鈴谷がビッチなのは決定みたいな感じじゃん? 」

龍田「……どう? 」

山城「どう考えてもそうでしょう? 今まで何人落としたの? 」

鈴谷「や、鈴谷別に誰も落と

龍田「あきつちゃんと熊野とそこら辺の将校とあと遠くから視線送ってる女の子が確か

鈴谷「いいから、聞きたくないからそんなの」

山城「だそうよ、熊野? 」

鈴谷「ハッ! …………なんだ金剛か、熊野いないし」

山城「私も耄碌したわね」

龍田「曲がりなりにも熊野とこれまちがえるなんて」

鈴谷「本当だよ、まったく」

金剛「ウェイウェイウェーイ、そこの馬鹿どもちょっと待つデース」


< その顔が一番 >






霧島「あまりいじめないでやってくださいね」

金剛「霧島ぁ……」

霧島「いじけると面倒なんですから」

金剛「……霧島ぁ」

龍田「あなたのお姉さんが面白いのが悪いわ」

山城「そうよそうよ」

鈴谷「だねー」

金剛「…………霧島ぁ」

霧島「そんな顔で見ないでくださいよ……」


ありがとうございました


< 愛故に知り愛故に漏らさず >






江風「そーいやここってあれあるの? 地下の施設とか」

愛宕「地下防空指揮所、的な何かなら一応」

江風「一応? 」

愛宕「陸軍側からは入れないし存在もたぶん知らないの」

江風「は? 」

愛宕「ここって元々は海軍がつくったんだけどね? 後から半分陸軍が入ってきたの」

江風「それは知ってる」

愛宕「たぶん存在を知ってたとしてほぼ見つけられないわね、私たちが退去しても」

江風「なるほど」






高雄「……あの人と私とあなたと……加賀さんは? 」

愛宕「知らないでしょ、私たちだってあの人といなければ知らないわよ」

高雄「…………そういうところよね」

愛宕「まぁ……でも私たちでしょ? 」


< ……でも人気も出るんでしょうねぇ >






愛宕「CAってあれよね、歳とると難しいわよね」

雲龍「見た目的に? 」

愛宕「それもあるかもしれないけど重労働でしょう?
キャリー上の棚に上げたり、あと揺れる機内だと足腰も使うし」

雲龍「なるほど。……私たちなら永遠にできるわ 」

愛宕「……微妙ね」

雲龍「ええ」

愛宕「……」

雲龍「……だからやっぱAブ

愛宕「そんなわけないでしょう」


< ぬくもり? >







雲龍「あなたが丹精込めてつくったバイヴなんてきっと最高よね」

明石「つくりませんよ? 」

雲龍「要らないけれどあなたつくってないの? 」

明石「どうしてつくってると思ったんです? 」

雲龍「私があなたならつくるわよ? 」

明石「でも要らないんですか? 」

雲龍「最高の肉バイヴがあるもの」

明石「それを私も使えますから」

雲龍「なるほど」

提督「なるほど、じゃねぇよ馬鹿女共」


< いつまでこんな >






叢雲「かったるいわねぇ、何とは無しに」

漣「うん……何時? 」

叢雲「夕食前一時間ってところ」

漣「BF始めても二戦くらい……うーん」

叢雲「夕食くらい遅れてもいいじゃない。残しておいてくれるわ」

漣「や、最初のいただきますくらい一緒にいたいもん漣」

叢雲「そ。……そんな子だった? 」

漣「んーん、ここ来てからだよ、というかたぶんこの先もここだけ」

叢雲「…………」

漣「叢雲ちゃんは? そんなこと無い? 」

叢雲「無、かったわ。私も」

漣「でしょ? 」

叢雲「ええ。…………こういうとき、悲観的になるのって、損よね」


< 酔って愚痴を言うのも大概な >






明石「この身体でよかったことは」

瑞穂「ええ」

明石「傷が治るどころか経年による蓄積が無いことですね。
幾らオイルに触れようと焼けたゴムを握ろうと節くれだったりすらしません」

瑞穂「そうですね」

明石「これで相応に溜まっていれば……滑らかな手でなければ、きっと

瑞穂「そんなことがあっても提督が明石さんを見る目は変わりませんよ」

明石「でしょうね」

瑞穂「はい? 」

明石「私の気持ちです。あの人に、そんな私見せてたら私の心が保ちません」






愛宕「いっつもあぁいうアンニュイな酔い方してくれればいいんだけどねぇ。
戻したり踊りだしたりしないでほしいわ」

海風「…………だとしても台無し過ぎますよその発言」


< それから幸せになるのかも……どうかな >






提督「ふぁ……寝ない? 」

加賀「まだ飲み始めて一時間よ」

提督「もう俺の許容量超えたし」

加賀「つまらない嘘を」

提督「……なんか落とし文句みたいなの無いの? 」

加賀「『私に乗ると出世するのよ? 』 」

提督「俺使えねぇしそれ。しかもさぁ……それは

加賀「嘘でもないと思うけれど……ま、嘘でいいわね。
出世しても幸せにはならないのおまけ付きだもの」

提督「あぁ。…………お前の部屋で飲もうか」

加賀「それならいいわ。……あなたに乗ると出世するのかしら」

提督「さぁね」


ありがとうございました


< 敬して遠ざける、の反対の百八十度違うさらに別の、くらい >







明石「雲龍さん的に一番心許せるのって誰なんでしょう。
それか一番油断できない相手」

加賀「ある意味ではどちらもあの人だけれど……私かしら」

明石「それはどっちの意味で? 」

加賀「あの人へのものと同じよ。……意味は少し違うけれど」


< そりゃね >






雲龍「海老マヨつくってきました」

加賀「愛してるわ、雲龍」

雲龍「? ありがとうございます、私もですよ」

明石「美味しそ。……………………遊びにしても真顔で即答ってあたり、好かれてますよねぇ」


< 目の前でそんな問答を >







雲龍「それは当たり前でしょう? 敬すべき相手や親愛を持てる相手は大切だもの」

明石「そんな雲龍さんらしからぬ」

雲龍「面倒だから認めるけれど」

明石「ええ」

雲龍「そのレベルの私でも敬す、ということよ」

明石「なるほど……なるほど? 」

加賀「訊ねるあなたもあなただけれど……真顔で答えるあなたもあなたね」

雲龍「はい? 」


< さ、さぁそれはどうでしょう >






明石「あれ、でもそう答えるって加賀さんは分かっていたんじゃ、流れ的に」

加賀「…………」

雲龍「…………」

明石「…………? 」

加賀「…………嫌? 」

雲龍「そんなまさか。あなたに情を向けられて嫌なことなんてありません」

加賀「そ」

雲龍「あなたは常に堂々と、謙虚も傲慢も衒いも超越している人ですから。だから好きになるんです」

加賀「…………」

明石「ははぁ、これは大概ヤバ……………………つまり他人からは卑屈で威丈高で、
しかも虚栄心の塊だと思われていると思っているってことなんじゃ」


< 後生大事に、それだけは守るように >






龍田「あなたって割に部屋可愛らしいわよね」

山城「認めるわけじゃないけどあなたも大概」

龍田「そう? 」

山城「ええ」

龍田「ふーん……」

山城「…………何よ」

龍田「…………あきつちゃんの部屋見たことある? 」

山城「…………ある、わ、ええ」

龍田「普段は滅多に入れてくれないけど深酔いしたときとかに見るわよね」

山城「…………」

龍田「…………」

山城「…………殺風景な部屋、だけならまだいいけれど」

龍田「…………ぽつん、ぽつん、って置いてある明らかに本人の趣味じゃない小物とかお菓子とか、あれは少し、ね」

山城「…………」

龍田「…………」

山城「…………自分のあげたフォトスタンドに泣きそうになったわ」

龍田「…………そうでしょうねぇ」


ありがとうございました


< そもそも割と幼い顔立ちのような >






加賀「あなた、駆逐の少女……ロリっぽい子には欲情しないみたいなことを宣っていたじゃない」

提督「宣うとか言うなよ……概ね合ってるけど、何? 」

加賀「それを前提にして構わないから一番大人っぽい子は誰だと思っているの?
性格ではなくて容姿の話だけれど」

提督「大人っぽい? …………叢雲、と言いたいところだが」

加賀「私から見ても違うと思うわ。中身は兎も角」

提督「中身なんて言ったら若葉の達観ぶりとか異常だしな……うーん? 」

加賀「私は……萩風なんてどう? 」

提督「それ浜風とか浦風と同じくらいだろう? 」

加賀「じゃあ、あなたはその三人ではないと言うのね」

提督「え、いや……もう龍驤でよくない? 」

加賀「…………四方に喧嘩を売り過ぎではなくて? 」


< いやいやそれならあなたにも >







提督「ま、まぁ仮定の話だし? 」

加賀「そうだけれど」

Littorio「それなら」

提督「あ? ……嫌なやつが来た」

Littorio「嫌? 」

提督「だってお前俺が答えるの難しいの分かってて訊いてくるじゃん」

Littorio「さて、そんなことは知りませんね」

提督「まったく……で? 」

Littorio「やめましょうか? 」

提督「なんで? 」

Littorio「面倒なのでしょう? 」

提督「可愛い女の子と話すのに面倒なことなんて無いよ」

Littorio「嫌なのですよね? 」

提督「そんなこと言った? 」

加賀「言いましたよ。……あなたたちいつもこんな会話をしてるの? 」

提督「え? 」

Littorio「はい? 」

明石「知らぬは本人たちばかりというか…………加賀さんにも言ってますからね? 」


< きっと彼女本人は怒らないと思うけれど >







提督「よく分からないけどいいや。……で? 」

Littorio「あぁ。……重巡以上で一番老けていると思うのは誰ですか? 」

提督「老けてるって悪意あるだろう。大人の女とかせめて老成してるとかさぁ」

Littorio「それならそれでも構いませんよ」

提督「はぁ…………容姿の話だよな? 」

Littorio「ええ」

提督「…………鳳翔でいい? 」

加賀「別に私は彼女の母親ではありませんが」

提督「そうだけど……そうだけど何か口走ったらお前刺してきそうだし」


< 鬼の形相どころか悪鬼羅刹が笑っているような >







愛宕「また来てる……」

高雄「? 」

愛宕「私か高雄を佐世保隷下の要港部に、っていう要請に賛同してほしい、ってやつ」

高雄「あぁ……最近しつこいわね」

愛宕「私に個人的にラヴレター届けるなら兎も角これって非公式な正式要請なのよね、あの人に対して」

高雄「……そこの責任者って、あれ? 」

愛宕「あれ」

高雄「あれなのね……」

愛宕「ええ」

高雄「…………」

愛宕「…………」






江風「テートクいまーヒィッ! ……殺さないでください! 」

高雄「は? 」

愛宕「ん? 」


< まことにもうしわけございません >







愛宕「私と高雄程度手篭めにしたいがためにあの人を消そうとしたのよ」

高雄「あそこであの人が止めなければよかった、
というか今なら隠れて殺っていたのにと悔やまれます」

江風「ま、また業の深い変人もいたもンですね……」

愛宕「変人? 」

江風「そのときってもうテートクの女だったわけでしょ? 」

高雄「直裁な……そうですけど」

江風「テートクと高雄さンたち見ててそんなこと考える存在がいるなンね信じられないですもン」

愛宕「…………」

高雄「…………」

江風「うン? 」

愛宕「…………男って馬鹿なのよね」

高雄「そうね。…………種類があるけれど」


ありがとうございました



「ありがとう。やっぱり涼子ちゃんは優しいね。昔からそうだった。涼子ちゃんはキレイだし、頭も良いし、ほんと、何から何まで完璧だよね」

「そんなことないよ」

「ううん。私はほら。見ての通りブスだから。涼子ちゃんみたいな女の子って憧れの存在なんだ」

「…………」


 また始まった。
 香奈枝の言葉を聞いた涼子は、深々と溜息を吐く。


 何かにつけて自分のことをブスと自虐するのは、周りをイライラさせる悪癖であった。


 事実として、香奈枝の容姿はお世辞にも美しいとは言えないものなのだが、ここで否定しなかった場合、彼女の機嫌はすこぶる悪くなる。





想 い 出 の 終 わ り 方

たとえ僕が怖がろうと

ずっと君が泣き叫ぼうと

何処かで誰かが傷つこうと

悲劇は止まず続く。


それでも信じてみたい。奇跡という名の言葉を。


※文字サイズを中にすることをお勧めします。

選ばれた子供達【合計42人】
2003年 山梨県住岡中学校3年5組
出席番号 男子 出席番号 女子
01 愛川 優希(あいかわ ゆうき) 01 赤松 啓菜(あかまつ けいな)
02 今村 遥斗(いまむら はると) 02 東 月姫(あずま るな)
03 内田 真琴(うちだ まこと) 03 域原 祈星(いきはら きらり)
04 大前 克(おおさき まさる) 04 乾 楓(いぬい かえで)
05 風間 太一(かざま たいち) 05 宇美 英奈(うみ えいな)
06 柏原 蓮(かしわら れん) 06 江碕 栞(えざき しおり)
07 菊本 大輝(きくもと たいき) 07 大谷 汐(おおたに しお)
08 蔵本 春季(くらもと しゅんき) 08 神南 凛(かみな りん)
09 品川 勇介(しながわ ゆうすけ) 09 近衛 志麻(このえ しま)
10 鈴木 涼磨(すずき りょうま) 10 榊原 玲那(さかきはら れいな)
11 瀬田 隼人(せた はやと) 11 白井 海愛(しらい まりあ)
12 高橋 遊里(たかはし ゆうり) 12 杉村 美陽子(すぎむら みよこ)
13 手塚 湊馬(てづか そうま) 13 束原 瑚々(つかはら ここ)
14 中岡 歩(なかおか あゆむ) 14 樋田 冴江(とよだ さえ)
15 西岡 大輔(にしおか だいすけ) 15 中本 月愛(なかもと しあ)
16 野原 羽(のはら つばさ) 16 野坂 夕映(のさか ゆえ)
17 星野 空(ほしの そら) 17 花田 唯音(はなだ いおん)
18 牧野 瑠羽(まきの るう) 18 本城 七瀬(ほんじょう ななせ)
19 本江 冬樹(もとえ ふゆき) 19 山上 愛華(やまうえ あいか)
20 桃瀬 葉月(ももせ はづき) 20 雪本 未宇(ゆきもと みう)
21 矢口 正悟(やぐち しょうご) 21 米倉 柚菜(よねくら ゆな)
転入生 片瀬 ツバサ(かたせ つばさ)


転入生 木之本冬実(きのもと・ふゆみ)

支給武器 金づち
被害者 なし
加害者 手塚湊馬(男子13番)
死因 銃による全身被弾
登場話 03/26/63
死亡話 63話「一人より二人」
最終行動 教会にて、神南凛(女子8番)と会話する。手塚湊馬(男子13番)を発見してゲームに乗ることをやめるよう説得するが失敗した。
友人関係 --
所属部 帰宅部
備考 東京の中学校に通う。祈りをよくやっている。趣味とかは特になく、クラシックとかいつも聴いている。


転入生 木之本冬実(きのもと・ふゆみ)

支給武器 金づち
被害者 なし
加害者 手塚湊馬(男子13番)
死因 銃による全身被弾
登場話 03/26/63
死亡話 63話「一人より二人」
最終行動 教会にて、神南凛(女子8番)と会話する。手塚湊馬(男子13番)を発見してゲームに乗ることをやめるよう説得するが失敗した。
友人関係 --
所属部 帰宅部
備考 東京の中学校に通う。祈りをよくやっている。趣味とかは特になく、クラシックとかいつも聴いている。


男子一番 愛川優希(あいかわ・ゆうき)

支給武器 --(出発前に死亡)
被害者 なし
加害者 なし
死因 首輪による爆死
登場話 01/03
死亡話 3話「スマイルグッバイ」
最終行動 乾楓(女子4番)が死亡したことによりランダムで自分の首輪が作動する。クラスメイトを巻き込まないように教室から出て、廊下の方へ走った。
友人関係 今村遥斗(男子2番)
所属部 帰宅部
備考 体力は普通。よっほどのことがないと怒らない。普段は笑って許せる。あまり存在感がないように見えるが、実はやる時はやる時に目立つタイプ。

女子十二番 杉村美陽子(すぎむら・みよこ)

支給武器 MK23USソーコムピストル
被害者 なし
加害者 手塚湊馬(男子13番)
死因 銃による被弾
登場話 01/04
死亡話 4話「ゲームの始め方」
最終行動 出発後襲われてその後矢口正悟(男子21番)に看取られる。中本月愛(女子15番)や、近衛志麻(女子9番)に伝言を正悟に頼んだ。
友人関係 近衛志麻(女子9番) 中本月愛(女子15番)
所属部 帰宅部
備考 病気を抱えて入退院を繰り返している。明るく控えめ。


男子十番 鈴木涼磨(すずき・りょうま)

支給武器 フライパン
被害者 榊原玲那(女子10番)雪本未宇(女子20番)大前克(男子4番)風間太一(男子5番)蔵本春季(男子8番)牧野瑠羽(男子18番)大谷汐(女子7番)野原羽(男子16番)星野空(男子17番)今村遥斗(男子2番)瀬田隼人(男子11番)花田唯音(女子17番)菊本大輝(男子7番)樋田冴江(女子14番)品川勇介(男子9番)山上愛華(女子19番)手塚湊馬(男子13番)片瀬ツバサ(転入生)
加害者 なし(爆死)
死因 首輪爆発による大量失血死
登場話 02/04/05/09/18/19/24/25/35/43/44/46/52/57/58/61/62/64/65/68/69/70/71/72
死亡話 72話「うさぎの涙」
最終行動 「幸せを奪う」ことが目的でルール関係なく3年5組全生徒及び転入生を殺害することを企む。手塚湊馬(男子13番)との戦闘で重傷を負うが、殺害。放送を聞いて精神が錯乱、最後は首輪爆発により死亡する。小学時代まで東京に在住していて片瀬ツバサ(転入生)とは友人関係にあった。
友人関係 --
所属部 テニス部
備考 プロになれるほどのテニスの才能を持つ。親による虐待や同級生からのイジメを長い間受けてた過去を持ち、人と関わるのを嫌い周りを常に見下す。口癖は「バカばっかりだ」


男子十三番 手塚湊馬(てづか・そうま)

支給武器 ウージー
被害者 内田真琴(男子3番)近衛志麻(女子9番)中本月愛(女子15番)本江冬樹(男子19番)高橋遊里(男子12番)桃瀬葉月(男子20番)域原祈星(女子3番)束原瑚々(女子13番)柏原蓮(男子6番)西岡大輔(男子15番)木之本冬実(転入生)
加害者 鈴木涼磨(男子10番)
死因 銃による全身被弾
登場話 02/03/10/28/29/48/49/54/55/56/59/63/70/71
死亡話 71話「偽りの再生」
最終行動 プログラムに積極的に参加し、最終的には鈴木涼磨(男子10番)に悪意を持って殺害しようとしていたが戦闘して敗れる。
友人関係 --
所属部 帰宅部
備考 何を考えているのか分からない。中1の2学期に転入し、一言も喋っていない。


女子十四番 樋田冴江(とよだ・さえ)

支給武器 手榴弾
被害者 宇美英奈(女子5番)江碕栞(女子6番)本城七瀬(女子18番)
加害者 鈴木涼磨(男子10番)
死因 銃による胸部被弾
登場話 01/11/41/64
死亡話 64話「出会えた悲しみ」
最終行動 品川勇介(男子9番)と遭遇。誘導させるために嘘をついていた途中で鈴木涼磨(男子10番)に命を狙われる。
友人関係 乾楓(女子4番) 宇美英奈(女子5番) 江碕栞(女子6番) 大谷汐(女子7番)
所属部 帰宅部
備考 女子不良グループのリーダー。よくない噂などで一部のクラスメイトから疎遠されている。


女子二番 東月姫(あずま・るな)

支給武器 ベットフォン
被害者 なし
加害者 なし(自殺)
死因 転落死
登場話 01/04/33
死亡話 33話「意地っ張り」
最終行動 ゲームに乗りたくないという意志を変えず、海に飛び込む。
友人関係 域原祈星(女子3番) 白井海愛(女子11番) 束原瑚々(女子13番)
所属部 テニス部
備考 先のことは気にせずどんどん積極的に前に進む。そのおかげで1~3回道に迷うなど空回りすることが多い。


女子十六番 野坂夕映(のさか・ゆえ)

支給武器 両面テープ
被害者 なし
加害者 なし(自殺)
死因 首輪による爆死
登場話 12/51/66/67
死亡話 67話「自由を救う手」
最終行動 米倉凛(女子21番)や神南凛(女子8番)の死で、「生きることに意味はない」と悟った。自ら禁止エリアに飛び込む。
友人関係 --
所属部 パソコン部
備考 一人が好きで自分から友達を作ろうともしない。


男子十四番 中岡歩(なかおか・あゆむ)

支給武器 金属バット
被害者 なし
加害者 桃瀬葉月(男子20番)
死因 銃による全身被弾
登場話 01/23/39
死亡話 39話「四文字の言葉」
最終行動 仲のいい人達と話し合うために診療所にいたが、桃瀬葉月(男子20番)がやる気だったため、とっさに逃げる。結局葉月に見つかってしまうが、理由を聞いて、おとなしく殺された。
友人関係 星野空(男子17番) 牧野瑠羽(男子18番) 本江冬樹(男子19番) 桃瀬葉月(男子20番)
所属部 バレー部
備考 本江冬樹(男子19番)と特に仲がよく優しい心をもつ人。困った人を見かけたらすぐ助ける。バレーで活躍している。


女子十一番 白井海愛(しらい・まりあ)

支給武器 ピアノ線
被害者 なし
加害者 なし(爆死)
死因 首輪爆発による爆死
登場話 03/48
死亡話 48話「レクイエム」
最終行動 灯台にてオカリナを吹いていた。本江冬樹(男子19番)が死亡したことによって自分の首輪が作動される。
友人関係 東月姫(女子2番) 域原祈星(女子3番) 束原瑚々(女子13番)
所属部 吹奏楽部
備考 大人しく暇さえあればピアノを弾いている。クラスでの常識人。


男子四番 大前克(おおさき・まさる)

支給武器 登山ナイフ五本
被害者 なし
加害者 鈴木涼磨(男子10番)
死因 銃による被弾
登場話 01/09
死亡話 9話「神様の嘘つき」
最終行動 風間太一(男子5番)と合流する。鈴木涼磨(男子10番)の作戦にはまり、大事な親友・太一を殺され、自分も、銃口をあてられる。
友人関係 風間太一(男子5番) 柏原蓮(男子6番) 西岡大輔(男子15番)
所属部 卓球部
備考 何かのきっかけで荒れるようになる。一度決めたことは一切変えないのでクラスメイトは困っていた。現在はおとなしくしている。柏原蓮(男子6番)の仲間。


男子九番 品川勇介(しながわ・ゆうすけ)

支給武器 毒薬
被害者 なし
加害者 鈴木涼磨(男子10番)
死因 銃による頭部被弾
登場話 01/02/03/34/64
死亡話 64話「出会えた悲しみ」
最終行動 矢口正悟(男子21番)を探すために行動していたが、樋田冴江(女子14番)に遭遇。冴江の企みに気づかずに正悟を疑わなかった。その後、鈴木涼磨(男子10番)と接触。
友人関係 高橋遊里(男子12番) 矢口正悟(男子21番)
所属部 バスケ部
備考 バスケのことしか頭になく他、勉強などはそっちのけ。明るく、能天気。矢口正悟(男子21番)の親友。


男子八番 蔵本春季(くらもと・しゅんき)

支給武器 スミス&ウエスンM19
被害者 なし
加害者 鈴木涼磨(男子10番)
死因 首圧迫による絞殺
登場話 02/35
死亡話 35話「友達と思えたら」
最終行動 牧野瑠羽(男子18番)と遭遇。友達ができて喜びを覚えた。その後鈴木涼磨(男子10番)が奇襲。その後、自分も首を絞められる。
友人関係 --
所属部 サッカー部
備考 元々自分のことを話さず、「うん」しか言わない。謎だらけなところが多い。


女子五番 宇美英奈(うみ・えいな)

支給武器 消しゴム(五個)
被害者 なし
加害者 樋田冴江(女子14番)
死因 爆弾による爆死
登場話 01/11
死亡話 11話「友達の裏切り方」
最終行動 江碕栞(女子6番)が回した紙を頼りに住宅街の家にいた。知らぬ内に手榴弾を落とされるが、大谷汐(女子7番)の名前を呼んだ。
友人関係 乾楓(女子4番) 江碕栞(女子6番) 大谷汐(女子7番) 樋田冴江(女子14番)
所属部 帰宅部
備考 家のために年齢を偽ってバイトをしている。親思い。


女子六番 江碕栞(えざき・しおり)

支給武器 バナナ型の抱き枕
被害者 なし
加害者 樋田冴江(女子14番)
死因 爆弾による爆死
登場話 01/11
死亡話 11話「友達の裏切り方」
最終行動 自分が仲間に待ち合わせの紙を回し、住宅街の家にて生き延びるか逃げるかの作戦を考えていた。乾楓(女子4番)の死を悲しんでいたところで、手榴弾を落とされる。
友人関係 乾楓(女子4番) 宇美英奈(女子5番) 大谷汐(女子7番) 樋田冴江(女子14番)
所属部 帰宅部
備考 先生親など大人に逆らう。間違ったことをそのままにしておけない頑固さがある。

女子十番 榊原玲那(さかきばら・れいな)

支給武器 タロットカード
被害者 なし
加害者 鈴木涼磨(男子10番)
死因 銃による被弾
登場話 01/24/25
死亡話 25話「運の占い方」
最終行動 住宅街にて、鈴木涼磨(男子10番)と接触。涼磨の精神を混乱させようと過去を詳しく話しはじめたが反撃によって敗れた。
友人関係 --
所属部 占い部
備考

女子十五番 中本月愛(なかもと・しあ)

支給武器 十手
被害者 なし
加害者 手塚湊馬(男子13番)
死因 銃による被弾
登場話 01/14/21/28/29
死亡話 29話「友情の深め方」
最終行動 矢口正悟(男子21番)に仲のよかった杉村美陽子(女子12番)の遺言を伝えられる。手塚湊馬(男子13番)と接触し、近衛志麻(女子9番)が殺害されて呆然とした所に被弾。
友人関係 近衛志麻(女子9番) 杉村美陽子(女子12番)
所属部 帰宅部
備考



(ドナーは翔太くんか。こういう言い方は悪いけど、良い気味ね……)

 
涼子は同じクラス委員である田辺浩明に対して密かに好意を寄せていた。
そんな浩明を殺して生き残った翔太は、涼子にとって見ていて気持ちの良い存在ではなかった。


「涼子ちゃん。どうしよう」

「ひとまず教室の皆に相談しましょう。何か良い考えが浮かぶかもしれないわ」

「でも……でも……」

「大丈夫よ。みんなきっと協力してくれるはずだわ」


涼子の言葉は決して希望的な観測からではない。

ドナーが翔太と表示されている以上、教室組の他メンバーは今回のゲームで『無関係』の立場でいることができる。

自分の安全を確保できるのであれば、同じグループに所属する仲間同士、邪険に扱われる可能性は低そうだった。



「どうしよう……。涼子ちゃん……。私の番が回ってきちゃったみたい……」


TO 上田香奈枝
件名 第10回 友食いゲーム
状態    感染者
ワクチン  骨
ドナー   天野翔太


涼子と一緒に女子トイレに入るなり、香奈枝は目に涙を浮かべなはらも崩れ落ちる。

これまでは他人に疑われないように平静を取り繕っていたのだが、香奈枝の精神は既に限界に達していた。


教室組のメンバーから感染者が現れたのは初めてのことであった。


考えてみれば、これまで感染者が出なかったのは確率的に奇跡的なことだったのかもしれない。


男子十九番 本江冬樹(もとえ・ふゆき)

支給武器 キーボート
被害者 なし
加害者 手塚湊馬(男子13番)
死因 銃による胸部被弾
登場話 01/23/48
死亡話 48話「レクイエム」
最終行動 仲のいい人達と話し合うために診療所にいたが、桃瀬葉月(男子20番)がやる気だったため、とっさに逃げる。中岡歩(男子14番)が死亡したことによってショックをうけていた。
友人関係 中岡歩(男子14番) 星野空(男子17番) 牧野瑠羽(男子18番) 桃瀬葉月(男子20番)
所属部 バレー部
備考 おっとりとしたおとなしいタイプ。中岡歩(男子14番)と仲がいい。バレーでは中間。いつも上にいる中岡を尊敬している。



「香奈。どうしたの?」


声をかけてきた少女の名前は上田香奈枝。

1―Aの中では文化系の地味グループに所属していた人物だった。


「えとね。あまり人に聞かれたくない話だから。ここだとちょっと……」


この時点で涼子は香奈枝が持ってきた話が、穏やかでないものだということを理解した。


「分かったわ。場所を変えましょう」


考えてみると朝から妙だとは思っていた。 

何時も通りであれば、1番最初に証拠の画像をアップはずの香奈枝が今朝はずっとチャットに参加していなかった。

相互不干渉の理念を掲げている手前、追及は出来なかったが、何か良くないことが起ころうという予兆はあった。

桜坂高校1―A クラス名簿


1番  赤星遊岳    21番 月野木涼子
2番  秋元理恵    22番 寺井銀二
3番  天野翔太    23番 土井武 
4番  飯島奈緒    24番 藤堂雛
5番          25番 
6番  上田香奈枝   26番 南雲千尋
7番  遠藤由紀    27番
8番  岡田美穂    28番 新島亜衣
9番  柿本勝     29番 西野渡
10番 神木綾斗    30番 蜂谷七菜香
11番 黒峰駿     31番 林順平  
12番         32番 姫宮夢愛
13番 桜庭雅也    33番 藤井沙耶

14番 篠崎廉也    34番 
15番 城田エリ     35番 諸星留美
16番         36番 山口健吾 
17番 高尾由比    37番 柳下大樹

18番         38番 六条まな
19番 田辺浩明    39番 湯河原竹男
20番 千歳未来    40番 綿谷幸


男子16 女子17

桜坂高校1―A クラス名簿


1番          21番 月野木涼子
2番  秋元理恵    22番 寺井銀二
3番  天野翔太    23番 土井武 
4番  飯島奈緒    24番 藤堂雛
5番          25番 
6番  上田香奈枝   26番 南雲千尋
7番  遠藤由紀    27番
8番  岡田美穂    28番 新島亜衣
9番  柿本勝     29番 西野渡
10番 神木綾斗    30番 蜂谷七菜香
11番 黒峰駿     31番 林順平  
12番         32番 姫宮夢愛
13番 桜庭雅也    33番 藤井沙耶

14番 篠崎廉也    34番 
15番 城田エリ     35番 
16番         36番 山口健吾 
17番 高尾由比    37番 柳下大樹

18番         38番 六条まな
19番 田辺浩明    39番 湯河原竹男
20番 千歳未来    40番 綿谷幸

男子15 女子16

桜坂高校1―A クラス名簿


1番          21番 月野木涼子
2番  秋元理恵    22番 寺井銀二
3番  天野翔太    23番 土井武 
4番  飯島奈緒    24番 藤堂雛
5番          25番 
6番  上田香奈枝   26番 南雲千尋
7番  遠藤由紀    27番
8番  岡田美穂    28番 新島亜衣
9番  柿本勝     29番 西野渡
10番 神木綾斗    30番 蜂谷七菜香
11番 黒峰駿     31番 林順平  
12番         32番 姫宮夢愛
13番 桜庭雅也    33番 藤井沙耶

14番 篠崎廉也    34番 
15番 城田エリ     35番 
16番         36番 山口健吾 
17番 高尾由比    37番 柳下大樹

18番         38番 六条まな 
19番         39番 湯河原竹男
20番 千歳未来    40番 綿谷幸

男子14 女子16

桜坂高校1―A クラス名簿


1番          21番 月野木涼子
2番  秋元理恵    22番 寺井銀二
3番  天野翔太    23番 土井武 
4番  飯島奈緒    24番 藤堂雛
5番          25番  
6番  上田香奈枝   26番 南雲千尋
7番  遠藤由紀    27番
8番  岡田美穂    28番 
9番          29番 西野渡
10番 神木綾斗    30番 蜂谷七菜香
11番 黒峰駿     31番   
12番         32番 姫宮夢愛
13番         33番 藤井沙耶

14番 篠崎廉也    34番 
15番 城田エリ     35番 
16番         36番  
17番 高尾由比    37番 柳下大樹

18番         38番 六条まな
19番         39番 湯河原竹男
20番 千歳未来    40番 綿谷幸

男子10 女子15



TO 天野翔太

件名 第9回 友食いゲーム

状態    健常者
ワクチン  小腸


男子十二番 高橋遊里(たかはし・ゆうり)

支給武器 タガーナイフ
被害者 なし
加害者 手塚湊馬(男子13番)
死因 銃による全身被弾
登場話 01/03/13/37/49/50
死亡話 50話「この星の下で」
最終行動 手塚湊馬に襲われ説得をしようと試みるが、撃たれる。後に矢口正悟(男子21番)に看取られた。
友人関係 品川勇介(男子9番) 矢口正悟(男子21番)
所属部 合唱部
備考 ムード―メーカーで誰とでも仲良くできる。一部の人には髪型で「にわとり」と呼ばれる。矢口正悟(男子21番)の相談によく乗っている。



窓の外から小鳥たちの囀りが聞こえてくる。
南向きに建てられた部屋は、朝になっても光が当たらず薄ぼんやりとしていた。


(あれ……なんだか妙に体が軽いな)

 
携帯で時間を確認した翔太は愕然とすることになる。
 
時刻は6時40分。
ゲームの開始から既に1時間以上が経過していた。


「嘘……だろ……!?」

 
セットしていたはずの携帯のアラームの設定が解除されていた。
 
不自然な点はそれだけには留まらない。
昨日と同じであれば奈緒が持ち込んだ目覚まし時計が5時前に作動するはずなのだが、部屋の中に騒音が鳴ることはなかった。


男子十六番 野原羽(のはら・つばさ)

支給武器 血糊つき防弾チョッキ
被害者 なし
加害者 鈴木涼磨(男子10番)
死因 銃による胸部被弾
登場話 01/11/12/19
死亡話 話「狂気を越えた暴走」
最終行動 鈴木涼磨(男子10番)と遭遇し、大谷汐(女子7番)と共に倒れる。
友人関係 瀬田隼人(男子11番)
所属部 文芸部
備考 いつもにこにこしている。怒ることは滅多にみない。弟達の世話をよく見ている。

特定のキャリアに縛られないSIMフリーであることだけでは、
もはや大きなアドバンテージにはなり得ない。
「デュアルSIM・デュアルスタンバイ」に対応するなど、
さらなる自由を追求したことがVAIO Phone Aの強み。
国内通信事情に最適化しつつ、
活用エリアを拡大する幅広い対応バンドなど、
徹底した作り込みなどで、あなたのフットワークをさらに加速させる。

VAIO Phone Aは、今、世界中で最も利用されている
モバイルデバイス向けOS「Android?」を搭載。
Microsoft Officeに代表される本格的なビジネスアプリから、
コミュニケーション、エンタテインメント、ゲームまで、
多彩なアプリで思うままに機能をカスタマイズできる。
仕事に、遊びに、あるいはその両方に。
VAIO Phone Aなら、ユーザーそれぞれの要望に応えられる。

VAIO Phone AはNTTドコモのLTEネットワークをはじめ、日本国内の主要な通信会社の周波数帯をほぼ網羅した、充実した通信機能を搭載しています*1。また、バンド5(850MHz)での通信にも対応し、幅広いエリアでの通信が可能です。

*1 NTTドコモのFOMAカードはVAIO Phone Aでは動作しません。

VAIO Phone Aは用途や予算に応じて最適な通信会社・通信サービスを選べるSIMフリー仕様。格安SIMも含め、好きな通信サービスを選ぶことができます。

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※SMS非対応のデータ通信SIMを使用した場合、LTEエリアでのみアンテナピクト(電波受信状態を表示するアイコン)が表示されます。 3Gエリアに移動するとアンテナピクトが正しく表示されません。


女子十三番 束原瑚々(つかはら・ここ)

支給武器 コップ
被害者 なし
加害者 手塚湊馬(男子13番)
死因 銃による被弾
登場話 01/03/33/37/53/55/56
死亡話 56話「淋しいだけさ」
最終行動 東月姫(女子2番)の自殺現場を目撃。無力だと責めていた。域原祈星(女子3番)と行動を共にするが、手塚湊馬(男子13番)に襲撃される。
友人関係 東月姫(女子2番) 域原祈星(女子3番) 白井海愛(女子11番)
所属部 帰宅部
備考 クラスをまとめる。その引率の上手さからクラスメイトからはお母さんと呼ばれる。


男子十八番 牧野瑠羽(まきの・るう)

支給武器 ベレッタM92F
被害者 なし
加害者 鈴木涼磨(男子10番)
死因 首からの出血死
登場話 01/23/35
死亡話 35話「友達と思えたら」
最終行動 蔵本春季(男子8番)と遭遇。友達が増えたため、多少ながら喜んでいた直後鈴木涼磨(男子10番)に撃たれ、首を切られる。
友人関係 星野空(男子17番) 本江冬樹(男子19番) 桃瀬葉月(男子20番)
所属部 帰宅部
備考 おとなしい。自分を守るために意見を自ら言わない。

VAIO Phone Aはもちろん「テザリング」対応。複数台のPCやタブレットなどを出先でもインターネットに繋げるようにしてくれます。


女子一番 赤松啓菜(あかまつ・けいな)

支給武器 はしセット
被害者 なし
加害者 なし
死因 --
登場話 01/02/04/14/22/32/41/42/45/63/64/65/73/74/75
優勝話 73話「記憶の取り戻し方」
最終行動 矢口正悟(男子21番)と共に片瀬ツバサ(転入生)を追いかけたが、鈴木涼磨(男子10番)と共に事切れている姿を見つける。正悟と共に優勝したが……。
友人関係 本城七瀬(女子18番)
所属部 帰宅部
備考 食い意地がはっている。子供っぽい性格。口癖は「おなかすいたー」「ごはんまあだー?」

VAIO Phone Aは現在、スマートフォン市場で世界最大のシェアを誇る「Android?」を搭載。同プラットフォームが誇るさまざまな機能やアプリ、サービスをあますことなく活用できます。

Android?の誇る豊富なアプリをインストールすることで、VAIO Phone Aはさらに高機能に、使いやすくパワーアップします。現在、公式アプリマーケットGoogle Playストアに登録されているAndroid?アプリの数は200万種以上。「Microsoft Office」のようなビジネスアプリや、「LINE」「Facebook」「Instagram」といったコミュニケーションツールなど、幅広い選択肢から必要なものを選んでインストールしていただけます。もちろんゲームも快適にプレイ可能。高い基本スペックに加え、ジャイロセンサー、加速度センサーも内蔵しているため、話題のあのゲームも思う存分楽しめます。

毎日持ち歩き、頻繁に取りだして操作するスマートフォンは、落下破損などのリスクと常に隣り合わせ。そこでVAIOでは、ユーザーに安心して使っていただくため、想定しうる危険を先取りした品質試験を多数実施。厳しい基準をクリアした結果が、VAIO Phone Aに集約されています。

VAIO Phone Bizの品質試験

※品質試験動画はVAIO Phone Bizにて実施していますが、VAIO Phone Aも同等の安全性と堅牢性を備えています。


男子1番
秋山 哲(あきやま てつ)

所属部:軽音部

支給武器:なし(支給前に死亡)

加害者:なし

被害者:なし

死亡原因:担当教官により見せしめとして首輪を爆破される。

個人データ
・牧原晃(女子16番)とは幼なじみ。特に付き合っているわけではない。父親が政府に処刑される、という過去を持っており、その為かなり強固な反政府思想を抱いていた。趣味は退廃音楽として禁止されているロック演奏。
担当教官の人の命を何とも思わないような態度に逆上。殴りかかるが首輪爆破の手動スイッチを入れられ、爆死する。

女子3番
桐生 塔子(きりゅう とうこ)

所属部:なし

支給武器:イングラムM11サブマシンガン(50連マガジン)

被害者:井沢公大(男子2番)渋見朋彦(男子7番)遠峰悠木(男子11番)日野章(男子15番)平馬秀吉(男子16番)三宅佳澄(男子17番)卯月ちはる(女子1番)小森園奈々子(女子5番)千歳美空(女子8番)都丸響子(女子9番)名護みどり(女子10番)畑伸江(女子13番)吹雪リョウ(女子14番)望月茉莉花(女子18番)

加害者:なし(自殺)

死亡原因:D-05観覧車内で自分の右こめかみを撃ち抜く。

個人データ
・可愛らしい顔立ちに、いつも笑みを絶やさない。誰にでも平等に優しく、頭脳明晰でクラスの憧れの対象。染めてはいないが明るい栗色の髪。穏やかな物腰。失感情症という病気で感情が欠落している。
E-05にて巽に自分の過去を告白。その後、「巽を失いたくない」と自らの頭を撃ち抜く。


キビキビとした動作を実現してくれる高性能オクタコア(8コア)プロセッサー「Qualcomm Snapdragon 617」に加え、快適で安定したマルチタスクを実現する3GBメモリーなど、充実したハイスペックを達成。フルHD(1080×1920ドット)の大きく情報量の多いディスプレイのおかげでさまざまなアプリやサービスを快適に活用できます。

千葉県私立如月学園中等部3年クラス名簿

男子1番 秋山 哲(あきやま・てつ) 女子1番 卯月 ちはる(うづき・ちはる)
男子2番 井沢 公大(いざわ・こうだい) 女子2番 落合 久美(おちあい・くみ)
男子3番 蝦谷 孝徳(えびや・たかのり) 女子3番 桐生 塔子(きりゅう・とうこ)
男子4番 川崎 巽(かわさき・たつみ) 女子4番 欅 円(けやき・まどか)
男子5番 久坂 匡(くさか・まさし) 女子5番 小森園 奈々子(こもりぞの・ななこ)
男子6番 佐屋 武(さや・たける) 女子6番 鈴鹿 未来(すずか・みき)
男子7番 渋見 朋彦(しぶみ・ともひこ) 女子7番 仙道 寿(せんどう・ひさし)
男子8番 外井 一平(そとい・いっぺい) 女子8番 千歳 美空(ちとせ・みそら)
男子9番 立花 雅人(たちばな・まさと) 女子9番 都丸 響子(つまる・きょうこ)
男子10番 天条 一夜(てんじょう・かずや) 女子10番 名護 みどり(なご・みどり)
男子11番 遠峰 悠木(とおみね・ゆうき) 女子11番 二ノ宮 海(にのみや・うみ)
男子12番 二ノ宮 洋(にのみや・よう) 女子12番 縫部 郷子(ぬいべ・さとこ)
男子13番 根子 晋(ねご・しん) 女子13番 畑 伸江(はた・のぶえ)
男子14番 延谷 裕次郎(のぶたに・ゆうじろう) 女子14番 吹雪 リョウ(ふぶき・りょう)
男子15番 日野 章(ひの・あきら) 女子15番 細川 愛(ほそかわ・あい)
男子16番 平馬 秀吉(へいま・ひでよし) 女子16番 牧原 晃(まきはら・こう)
男子17番 三宅 佳澄(みやけ・よしすみ) 女子17番 室伏 有真(むろふし・ゆま)
男子18番 目片 忠征(めかた・ただゆき) 女子18番 望月 茉莉花(もちづき・まりか)
男子19番 館 光治(やかた・こうじ) 女子19番 雪城 梓(ゆきしろ・あずさ)
男子20番 万 武邦(よろず・たけくに) 女子20番 和光 華子(わこう・はなこ)

男子4番)はデイパックを兵士から受け取ると、自分より2分前に出た桐生塔子(女子3番)に追いつこうと廊下を走った。廊下の窓にもやはり鉄板が打ち付けられており、薄暗かった。外への出入り口を飛び出すと、薄く懸かった雲がオレンジ色に染まっていた。――今はどうやら夕方らしい。後ろを振り返ってみると、どうやら自分が今までいた場所は遊園地入場ゲート脇の、管理室だったことが分かった。
 辺りを見渡したが、塔子の姿どころか、他のクラスメイトの姿も見あたらなかった。巽はほんの少し期待を裏切られた様な気分になったが、首を左右に振っ

 自分から見て右に大迷路の入り口が見えた。左前方にコーヒーカップアトラクションが見える。地図で言うならここはB-04に当たる場所だった。
 ざっと辺りを見渡すが、鈴鹿未来(女子6番)の姿は見えない。万武邦(男子20番)はいっそのこと大声で名を呼びたかったが、ぐっと我慢した。
もしもやる気になっているヤツが近くにいたら、自分はもちろん、一緒に未来を探してくれている根子晋(男子13番)や、未来自身も危険な目に遭うかもしれな


ランド敷地内はテーマによって5つに区切られています(壁やフェンスははありません)
グリーンパーク:自然とふれあうことを目的とした、敷地の半分が森で囲まれた区域です。
ブルーパーク:水の都を意識した、区域の半分が湖となっている区域です。
ブラックパーク:ゴーストタウン、ホラーハウスを意識した、やや照明を落とした区域です。
イエローパーク:お土産屋、ファーストフード店が並ぶ、買い物を目的とした区域です。
ホワイトパーク:正面入園ゲート入り口の区域です。サービスカウンター(総合案内所)があります。

川崎巽(男子4番)は、管理室出入り口で目片忠征(男子18番)を撃ち殺してしまってから逃げるように全速力で西に走っていた。目の前に大きな人工の湖が見えて、ようやく足を止めた。止まった途端、吐き気が襲った。巽は思わずすぐ側に立っていた公衆トイレに駆け込んで、吐いた。
忠征のえぐれた後頭部とそこから覗いた頭蓋骨、そしてピンク色の脳味噌が脳裏に浮かんで、胃の中のものを全部吐き出してしまった。
殺した。俺は、人

女子11番
二ノ宮 海(にのみや うみ)

所属部:水泳部

支給武器:ロープ(長さ2メートル)

被害者:なし

加害者:なし(自殺)

死亡原因:人工湖中央(G-04付近)にて二ノ宮洋(男子12番)と共に入水自殺。

個人データ
・二ノ宮洋(男子12番)の双子の妹。兄を溺愛している節がある。植物を愛でるおとなしい性格。もてるらしいが声をかけてくる男子に興味はない。
洋と共に、プログラムに参加する勇気はないが、お互いを失うのは嫌だ、と心中を図る。

男子5番
久坂 匡(くさか まさし)

所属部:なし

支給武器:S&Wミリタリーアンドポリス4インチ

被害者:なし

加害者:遠峰悠木(男子11番)

死亡原因:E-08にて右首筋を斬られる

個人データ
・男子クラス委員長。生真面目。正論好き。説教をすると長い。
遠峰悠木が編入してきてから、自分が培ってきたクラスメイトの信頼を奪われたような劣等感を抱いていた。密かに悠木の過去を調べていた模様。悠木に銃口を向けるが逆に襲われて殺される。

女子6番
鈴鹿 未来(すずか みき)

所属部:文芸部

支給武器:裁ち鋏

被害者:佐屋武(男子6番)延谷裕次郎(男子14番)雪城梓(女子19番)万武邦(男子20番)

加害者:縫部郷子(女子12番)

死亡原因:B-03にて3発被弾

個人データ
・クラスで一番小柄な少女。内気で消極的。
妄想癖の持ち主。プログラム中正常な判断が取れなくなり、攻撃的かつ幼児退行気味に精神が破綻する。。
B-03で縫部郷子に撃たれ、駆けつけた武邦の腕の中で息を引き取る。
武邦とは幼なじみ。

女子8番
千歳 美空(ちとせ みそら)

所属部:なし

支給武器:クラッカー(2個)

被害者:なし

加害者:桐生塔子(女子3番)

死亡原因:A-05にて全身に被弾

個人データ
・インテリ。完璧主義でいささか神経質の嫌いがある。望月茉莉花(女子18番)とは犬猿の仲。
途中茉莉花と合流。A-05にてフェンスを破って逃げようとしているところで桐生塔子の襲撃に会う。

女子18番
望月 茉莉花(もちづき まりか)

所属部:なし

支給武器:電池式目覚まし時計

被害者:なし

加害者:桐生塔子(女子3番)

死亡原因:A-05にて全身に被弾

個人データ
・あどけない顔立ちに化粧を施した、ギャル風の少女。頭を使ったことが嫌いなので、インテリの千歳美空(女子8番)とは犬猿の仲。途中美空と合流。美空に憧れを抱いていたと言って友情を深める。将来の夢は保母さんだった。
A-05にて桐生塔子に襲撃され、美空を庇って被弾する。

女子19番
雪城 梓(ゆきしろ あずさ)

所属部:吹奏楽部

支給武器:熊手

被害者:細川愛(女子15番)

加害者:鈴鹿未来(女子6番)

死亡原因:A-04にて腹部を多数刺される。

個人データ
・大人びいた顔立ちの美人。細川愛(女子15番)の友人。男性からの交際をすべて断っており、男嫌いという噂がある。
実は細川愛(女子15番)に想いを寄せていた。つまりレズビアン。愛に思いを告げるが拒絶され激昂、錯乱。愛を殺害し、その後、目撃した未来にも襲いかかるが殺害される。

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