【艦これ】提督「うん……うん? 」間宮「捨てられては? 」【コンマ】 (101)


基本的に二人だけ
テキトーに測って(なんとなく)駄弁りたい
人がいなければ自分でコンマ
恐らく中断有り

特に関係の無いやつその一
【艦これ】明石「つくりました! 」提督「捨てろ」【コンマ】
【艦これ】明石「つくりました! 」提督「捨てろ」【コンマ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1610354603/)

特に関係の無いやつその二
【艦これ】加賀「借りました」提督「捨てろ」【コンマ】
【艦これ】加賀「借りました」提督「捨てろ」【コンマ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1610978752/)



提督「好感度測定器……? 」

間宮「ご友人から渡された、と」

提督「渡されたというか疲れ切った満足顔で投げて寄越されたというか」

間宮「はぁ」

提督「……? 」

間宮「……? 」


提督「うーん……? 感情や能力を大まかにだが数値化できる……? 」

間宮「僭越ながら眉唾にも程があるかと」

提督「俺もそんな気は……うん? 」

間宮「?? 」

提督「……? 」

間宮「…………? 」

ポチポチ、カチッ、ピッ

提督「……うん? 」

間宮「あら……」



【欲情度】

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提督→ 間宮

↓1
間宮→ 提督


【欲情度】

【提督→ 間宮 24】

【間宮→ 提督 67】




提督「……? 」

間宮「……? 」

提督「…………うん? 」

間宮「えぇと……アイスクリームなんて、いかがでしょうか? 」

提督「貰うよ。……うん、キンキンに冷えていて美味しいよ、いつも通り」

間宮「はいっ♪ …………提督、インポなのでは……? 」ボソッ

提督「う、うぅん……? 」

間宮「まさか嫌われているとかそんな……」

提督「…………? 」



【好感度】

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提督→ 間宮

↓1
間宮→ 提督


【好感度】

【提督→ 間宮 06】

【間宮→ 提督 91】




間宮「」

提督「いやぁ……間宮のつくるものはなんでも美味しいなぁ……」

間宮「」

提督「アイスクリームなんて簡単なものでは勿体無い。なんならどこぞの料亭で懐石くらい任せて……うん? 」

間宮「」

提督「間宮ー? おーい……? どしたー? 」

間宮「…………」

提督「…………うん? 」

間宮「…………死にたい」

提督「いいよ」

間宮「??!??!????!!?!??!? 」

提督「うん? 」



【(鎮守府内での)人望】

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提督

↓1
間宮


マミ-ヤ……



【(鎮守府内での)人望】

【提督→ 90】

【間宮→ 67】




提督「なるほどねぇ……」

間宮「…………はい? 」

提督「こんなガラクタで何が分かるって思ってたけどさ……中々馬鹿にならないね」

間宮「…………? 」

提督「俺はたぶん世間一般でいえばクズさ。どんなに抗弁したってきっと許されない」

間宮「……」

提督「でもね、この国に、この世界に、住まう人々に、いつか生まれ出る人々に向ける献身だけは本物だと自負している」

間宮「……」

提督「だけど、いや、だからこそ君たちみたいな紛い物のイキモノなんてものには反吐が出る」

間宮「」

提督「まぁ……だからといって君たちを嫌っているわけでもないんだけど」

ーー戦えない君に、何の価値があるのかな

ーーそう、演技は、価値あるモノへの、腹背なんだから



【(愛情としても戦力としても)考え得る存在価値】

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提督→ 間宮

↓1
間宮→ 提督


【(愛情としても戦力としても)考え得る存在価値】

【提督→ 間宮 81】

【間宮→ 提督 31】





提督「だけど安心してほしい。
君は世に言う美人だし、料理も抜群に美味いし、他人への気配りだって異常な程素晴らしい」

間宮「…………」

提督「俺への評価がガクッと下がったかな? それとも最初からこんな感じ?
……まぁ、それも良いさ。そんなことで俺から君への評価は上下しない」

間宮「…………」

提督「士気、というのは得難いものだ。
感涙な咽ぶ程の演説なんて俺にはきっとできないし、
君たち紛い物に与える感情にも限度があるんだから」

間宮「…………ッ」

提督「だけど、君たちの存在価値ってなんだろう?
君たちの存在を否定まではしないけど、でもーー

ーーそこに人間と同じものがあるなんて、くだらない幻想なんだよ

ーーそれくらい、とうに理解して生きていると、思っていたんだけどなぁ





………

……………

…………………



間宮「……………………」

信じたくなんて、なかった

あれ程朗らかで、人情味豊かで、温厚ながらに激すれば熱い海の漢で

まるで御伽噺のように、誰とでも仲良くなれる、そんな殿方

それが、自分からあの人への、純粋な評価だった

きっと、慕情なんて無くても、それだけは否定し切れない彼の美徳だった、筈

間宮「……………………あれ、は」

自分たち“ 艦娘 ”を道具、否、物言うだけの兵器と断じたあの男

彼は、今日もその無機物と愉快そうに触れ合っている


提督「うん? あぁ、そんなことか。任せておけ、君たちの責じゃあないさ」

ーーまったく、道具ならば道具らしく邪魔はするな

提督「いいんだよ。俺たち不甲斐無い人間の所為で君たちには重い使命を、背負わせている」

ーー壊れるだけならばまだしも、無駄に生き長らえやがる

提督「本当に、構わない。君たちが背負ったもの、少しでも和らげることが、できるのなら、俺は」

ーー全ては霊長の長たる、人類の為だからな

間宮「……………………」

そんな、彼の偽らざる心の声を聞いてしまった気がする

否、今やどんな言葉を聞いてもそれは、嘯かれた欺瞞な過ぎないと、そう断じる自分が、存在してしまう


間宮「……………………」

だが果たして、と疑問を抱く自分も存在する

“ 艦娘 ”とはどのような存在だろうか

人間と同じような感情や思考を持つ舩の、憑座

人間と同じように生きるかつて兵器だった、兵器

人間らしくあらんと懸命に藻掻く、鉄屑の成れの果て

そんな“ 物 ”の存在価値とは何か

間宮「……………………」

彼の言うように、それは人類の敵を討ち滅ぼす力そのものではないだろうか

撃ち、躱し、放ち、避け、吶喊し、散る

それこそが本来の自分たちで

それこそが自分たちの本分なのではないだろうか


間宮「……………………」

それはそれで価値もあろう

彼は、そんな自分たちを嫌いこそすれ否定などしなかった

あくまで、彼個人としての、感想である

そこにはそれ以上の気持ちなどありはしない

度を越した嫌悪も無い代わりに、深い慈愛も無いだけのこと

きっと、彼は人間として酷い存在ではないのだろう

演技だけ、とも言い切れない、今もって信じたいという気持ちはそこからの発露

まだ、自分は彼の善性を、信じたいのだ


間宮「でも、それなら……私は……」

彼にとって“ 艦娘 ”とはまさしく指示の伝えやすい兵器に他ならないのだろう

ただの兵器ではない、使い易い兵器

感情さえ保たせれば、無限の可能性を秘めた人類秘中の秘

或いは、世界の構造さえ変えかねないナニカ

間宮「……………………」

けれど、戦えないクセに、と詰られた、私は……

間宮「……………………私、は」

ただ、信じた男性に、きっと恋していた男性に裏切られた、女

士気を保つ為だけに存在する、まさしく喋る給糧艦

間宮「……………………」

提督「…………あん? 」

ーー存在価値が薄いが故に秘密を知った、ただの物言わぬ、化け物の成れの果てである




………

……………

…………………


提督「まぁ……別に嫌っているわけじゃあないさ。
人類の能力っていうのは無生物にだって注げる愛情も含まれる」

ーー君たち舩の化け物にそんなものがあるかは知らないがね

そんな悪意を言外に言われた気がした

けれど、それすら自分の悪意だと信じたい、自分もいる

間宮「…………はい」

提督「あくまでそう……俺と君は敵対していないだけの二人、いや、一人と一隻ではあるけれど……」

間宮「…………一、隻」

提督「何か問題が? 」

間宮「…………いえ」

提督「うん。…………共犯者、というある種得難いパートナーでは、ある」

利用価値として、私は私であることを許されている、らしかった


提督「まぁ……これも何かの縁さ。お互い楽にしようじゃないか」

間宮「…………」

本来ならば有り得ない胸の内を知られたからなのだろうか

彼は、つらつらと私にとって悪夢のようなことを語り出す

“ 艦娘 ”という存在への、隠せない、悪意を

提督「いや、悪意と取られては困るね。言ったじゃないか、別に敵意なんてものは無い、と」

ーー苛ついて物を壊すことがあったとして

ーーその“ 物 ”への敵意なんてもの、持ちようが、無いんだから

間宮「……………………」



【戦況】

高い程良い

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↓1


【戦況】


【83→ 制海権もよゆーよゆー】



提督「君たちに感謝こそすれ敵意なんてものは、ねぇ……? 」

間宮「…………」

提督「蛆虫にも劣る、あのクソ以下の阿婆擦れどもに比べれば……ははっ」

この人は、きっと壊れている

否、壊れ切って、憎しみという人として大切な感情さえ、喪っている

聞けば、彼の家族は皆殺されてしまったのだという

無惨にもただただ嬲られて、想像し得る生き地獄そのままに弄ばれて

だから、彼が世界的な英雄と呼ばれる程に苛烈な理由は、分かる

家族をただ玩具として消費された彼にとって

クソ以下、と蔑む深海の魔物とそれを駆逐する私たちは、同じなのだ

化け物染みた力を持つ、嫌悪すべきなにか


提督「そうそう……君はまぁ好みじゃあないが……」

間宮「…………? 」

提督「嗚呼……深海の汚物どもに比べればまだマシだが、俺たち人間も愚かなことに変わりはなくてね」

間宮「はい……? 」

提督「ストレス、というものを発散するのは、どうしても必要な行為でさぁ……」

間宮「…………」

彼にとって私は、人間ではなくて

彼にとって私は、女ですらなくて

彼にとって私は、そう、ただの共犯者

吹聴できない本心を吐露できるだけの、喋る壁でしか、ない

間宮「…………私は、それでも、あなたを」

提督「あぁん……? 」

惚れた弱味、というには弱い気もするけれど

私は、せめて彼の善性を、信じたい



【(鎮守府の皆さんに対する性的な)紳士度】



高い程紳士

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↓1


【(鎮守府の皆さんに対する性的な)紳士度】


【83→ あくまで、利用価値】



提督「彼女には悪いと思っているけど、さ」

間宮「…………」

提督「ギブアンドテイク、という言葉は好きじゃあないが……それでも仕方の無いことだと思うね」

間宮「…………」

提督「いや、本当につらつらと独白ばかりして申し訳無いが……あはは」

ーー俺と家族に与えられたgiveに対して、与えられたtakeとは何か

ーーそれを考えれば、世界は不条理でできていると諦められないかね

間宮「…………」

提督「あはは……ははっ」

理性を溶かすアルコールなんて全く好みではない

そう語る彼は、ワクを通り越す程に、酔わない

その筈、なのだけれど……



【提督の(年齢的な)好み】


↓1

高い程年嵩(お姉さん)好み
低い程ロリ好み


【提督の(年齢的な)好み】

【28→ 紛うこと無きロリコン】




間宮「」

提督「いや、これでも自制はしている方でね……ハハ」

ーーなに、心配など全く必要無い

ーー本音で語るなど、君にしかしない戯言に過ぎない

間宮「」

何度でも、心の中で、叫ぼう

この人は、私の恋した男性は、壊れていると

狂って、いるのだと

間宮「」

提督「この前なんてさぁ……」



【(標的になった方への)紳士度】

高い程紳士

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↓1


【(標的になった方への)紳士度】

【75→ まぁ、人に対するものとしては普通(ロリ)】




提督「あれで中々良い声で啼きやがるからなぁ」

間宮「」

耐えて、耐え忍んだ先に一体何があるというのか

家族を惨殺され、弄ばれ、壊れた成れの果ての言葉を聞いて

ただ、ストレス解消と言って憚らないこの男の闇の一部を肌で体感させられて

その先に、私の、私たちの未来が、あろうとは、とても……

提督「まぁ……俺とて壊れている自覚はあるからな。
この戦争が真に終わった果て、その先において養ってやるつもりはある」

ーーできれば、断ってくれた方が、嬉しいがね

間宮「…………っ」



【← (女としての)愛情 (道具としての)愛情→ 】


このレス

高い程女として
低い程道具として

ついでに(ロリっぽい方向で)どなた?

↓1


【← (女としての)愛情 (道具としての)愛情→ 】

【91→ 溺愛を通り越し……】

【標的(艦)→ よつ(第四号海防艦)】




間宮「」

提督「いや、ははは……あれで全て咥え込めるあたり化け物かくやだが……いやいや」

間宮「」

好みではない、と言われた辺りから覚悟はしていた

これでもそれなりに女として、否、“ 人間の女としてのカタチ ”に自信はある

だから、私を好みではないと断じるその姿に不安を抱いてはいたのであるけれど

提督「何度も言うが案ずるなよ。彼女に拒否されれば大人しく身を引くさ。
ただ、俺からの愛情が消え失せることは無いだろうが……」

間宮「…………」

提督「嗚呼……この巫山戯た機械を寄越した馬鹿には心底感謝するよ。
あれで“ 艦娘 ”とデキてるおめでたいやつだけどなぁっ! 自分を笑えねぇよ! 」


間宮「……………………」

提督「軽いというのは良い……ちいさいというのは良い……嗚呼ッ……狭い、というのはいいな! 」

ーー何より、あの体躯であの貌をできる女など人間では有り得まい

ーー無垢な愛情を、親愛を、真愛しを、俺なんかに向けていられる女なんてものは

ーーこの世にあいつしか存在し得ないだろうよ……!

間宮「ッ……! あなたって人はッ……! 」

思わず、激したままに机を叩いて、立ち上がって、拳の持っていき場所を見失う

何故なら、この男の胸中を知ってしまったから

この狂った男の狂った倫理観の、狂った嗜好の先に

真なる愛情を、見てしまったから

提督「ふふん……どうする? 俺を殴るか? 撃つか? 殺すか? 」

ーーそんなことは、腰抜けで、しかも最初から戦えないお前にはできねぇだろうなぁ!

ーー機械は人間と違って嘘を吐けないからなぁ!

間宮「…………」


提督「いいよ……嗚呼……お前のその表情だよッ! 小さい頃の俺と同じ表情をしていやがるッ! 」

ーーただ、暴力的なまでの蹂躙に惑い

ーーただ、降り掛かる火の粉に焼かれ

ーーただ、その事実と純粋さに苦しむ

提督「絶望こそが俺を壊しッ、このクソッたれな痛苦が俺を育てたッ」

間宮「…………」

叩いた机はびくともせず

ただ、私の手のひらを痺れさせて

狂った男の高揚は今や、私なんて卑小な存在を、忘れて

提督「いいじゃねぇか……嗚呼……なんだって、抱え込んでやる……愛なんてモノに俺を救えるのか、試してやろうじゃねぇかッ……! 」

間宮「…………あなたは」

ーー可哀想な人です

どうしても、その、一言が、出ない

何かを、終わらせてしまう気が、したから



【よっちゃんから提督への愛情】


↓1

高い程身を預ける男として
低い程無垢な親愛として


なんだこいつやべーやつじゃん……(楽しい)
でも楽しいけど間宮さんだった意味とは……?

ちょっと申し訳ありませんが今回はここまでで
たぶんきっと今夜来ます

ありがとうございました


たぶんそんなにコンマ無く終わります


【よっちゃんから提督への愛情】

【84→ 大概のことは許せる女】




提督「はは、はははっ……あはははははっ」

間宮「…………悪夢ですね」

悪夢はその大きさを膨らませて育つものだ

ただこの場合は悪意だけを糧に成長するのならばまだしも

そこに純粋な愛情を多分に含むのだから余計タチが悪い

せめて、幼いが故の無垢が生み出す妄信や信奉の類いであったのなら

目を覚まさせてやることも、できたろうに

提督「間宮、俺とて鬼畜と謗られる男であることは百も承知なんだ。
ただ、そこにあるものが性処理の為だけに幼児を犯す狂人だとは思うなよ」

ーーいや、君にどう思われようがどうということも無いのだがね

ーー折角深海のクソどもを圧殺できそうな戦況の中下らん噂を流されても、困る

間宮「……………………」

あくまで彼にとって私こそが、鬱屈の発散点とそういうことらしかった


きっと、そこには彼自身が戦えないという憤りもあるのだろう

大きなことを言うが決して戦局に関して大言壮語は、吐かない

冷静に、沈着として、ただ敵の撃滅という目的達成を望むそれはまさに軍人の鑑

けれど、戦えない

戦闘の主役は彼が小娘と罵る“ 艦娘 ”である

だから同じく戦闘には甚だ不向きな私が共犯者としては丁度良かったのだ

私に鬱屈を吐き出して、もしかするとその足で愛する少女の下に行くのかもしれない

彼が、嘯いていた

ーーあれで、全て咥え込める女だ

ーーあれは、好い貌で啼く女だ

間宮「……………………悍しい」

よつ、という少女にすらなっていないような子を相手に、なんて非道を

化け物に堕ちた身なれど、その絵面を想像する苦しみを否定されたくはない


提督「ま、本当にアレに拒まれれば止まれたのかもしれないが…………いや、それは

間宮「言い訳ですね。あなたは、その程度で立ち止まる手合いでは、ありません」

提督「分かったような口を聞くな化け物、と言いたいところだが……そうだな」

間宮「……………………」

つい最近まで、彼の本性を知るまでは、好ましく思っていた

どのようなことであれ、己の不利になることであろうとも、認める

そういう度量の広さと冷静さが、今は心から腹立たしい

これで激昂するような無能ならば自分とて好いたりはしなかった

それに、卑小な身なれど弾劾に動くことだって、できた

けれど、彼自身の類稀な能力がそれをさせない

目的の為だけにつくられた仮初の人格がそれを、させてくれない


提督「しっかしこの機械をつくったやつは……俺にとっちゃ素晴らしいが悪魔か何かか?
感情や能力を数値化するなんざお前の言う通り眉唾だと思っていたが……」

その然程大きくはない機械を手慰みに弄んで、呟く

あのとき、初めてこれを使ったとき

既に、彼の手の平で踊らされていたのだろう、私は

捨てるべきでは、なんて進言はどう足掻いても棄てられて

彼自身の感情を曝け出す為の道具として使い切られていたのだ

好感度測定器、なんて生易しいものなんかではない

彼の言う通り、これをつくった人物はきっと、悪魔だ

誰かの内心を真心無く覗き見て、幸せになれる存在がいるとは到底思えない

否、そんな存在、いるわけが、無い


提督「まぁ、いいさ。悪魔だろうが魔物だろうが俺の為になるのなら、な。……間宮」

間宮「…………何でしょうか」

提督「何か、使いたい相手やことは無いか?
無いのならまぁ……捨てるのも面白くないしどうにかするが」

間宮「…………」

提督「ま、無理にとは言わん」

間宮「…………」

提督「…………」

間宮「…………」

提督「…………」

間宮「…………」

提督「…………使う気が無いのなら

間宮「ッ…………! 」

提督「…………うん? 」


最早何がしたかったのかは、分からない

彼は、紛れも無く人類にとっての英雄で、いなくてはならない存在で

よつ、という一人の女の子にとっても、いなくなってはならない存在で

壊れた彼を更に壊すなんて、許されない背信、なのに

ただ単に、興味本位だった、というのが偽らざる答えなのかもしれなかった

こんな彼が果たして幸せであれているのだろうか、と

それが復讐心なんかではないのだと胸を張ることは、できないけれど



【(現状の)幸福度】

高い程良い
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提督

↓1
間宮


【(現状の)幸福度】

【提督→ 90】

【間宮→ 80】




間宮「…………」

提督「ククッ……どうかな? お気に召しては……いないようだな、うん? 」

間宮「…………悪魔が」

提督「どうとでも言え。……お互いに信頼し背中を預け、身を捧げても良いと想える女がいる。
人生を賭けて駆逐し討ち滅ぼしてやりたい家畜未満のクソどもを干上がらせる途上にいる。
それに、無償で鬱憤を吐き出しても良い傀儡まで手に入れている」

ーーこれで、俺が不幸だとでも、思えたのか?

間宮「…………」

言われてしまえば、ただそれだけのことで、ただそれだけの、事実である

せめて、彼が壊れた伽藍洞の心で泣き笑いをしているのなら

そんな縋った先の、一瞬の、負けでしかない


提督「ま、それでも何か低過ぎる気はしないでもないが……目指せる高みがあるということにしておこうか」

間宮「…………」

提督「それよりも間宮、さすがに驚いたぞ。なんだ、お前も十分生を楽しんでいるじゃないか」

間宮「…………」

提督「仲間がいて、笑い合って、ああ、それだけで幸福だなんてお前、舩の化生にしておくには勿体無い女だなぁ」

間宮「…………ッ」

そう、結局は、そういうこと

皆がいて、戦って、それでも前を向いて

その道の後ろを共に歩いて、時々戻ってきてくれる皆にお料理とひと時の安らぎを

それで、満たされてしまうのだ。私という、安い女は


提督「何、安い女だなどとは思うなよ? それは、今時人間ですら忘れた尊い魂に他ならない」

間宮「…………あなたに褒められると、不愉快です」

内心を読まれて、心臓が跳ね上がった

そして、そんなことでも理解されているという事実に安心して、恥じる

そんなことで喜ぶなんて、どうしようも、無い

提督「そうかい。……ふふん、不愉快そうな顔には、見えないがな、うぅん? 」

間宮「…………なんて、あなたという、人はッ」

提督「あぁん? 」

なんて、なんて?

なんて、なんだというのだろう

酷い、人? 当然、その通りだ

悪魔のような、人? それもまた、然り

罵倒する言葉は瞬時に湧いてきて、消え失せた

そのどれもをきっと彼は微笑みとともに飲み込んで

顔では肯定しながら何の感慨も持たずに流してしまうのだ


提督「ま、お前が俺を壊してしまうか、はたまた幼女暴行だか兵器の私的利用だかで告発できる女であれば……」

間宮「ッ……女であれば、なんだというのです」

提督「或いは、好きになっていたのかもしれない。それだけの話だ」

間宮「…………」

ーーお前はただ仲間の戦果を共有した気になっている傀儡

ーーお前はただ享受していればいいものを更に望んでしまった

ーーお前はただそこにいて望まれていればよかったのに

提督「お前はただ……そこで指を咥えてぬるま湯の幸福にでも酔っているんだな」

間宮「…………」

提督「お前にはそれが相応しくて、お前にはそれしか無い。
相応しい生き方をしていれば誰もお前を責めたりはしないんだよ、給糧艦」

間宮「ぁ…………」

遂に、名前まで

そんなこと、きっと彼の本性を知るまでだったら、許せなかった

恋した人に邪険にされて、それで喜ぶなんて、それこそ化け物の邪心に他ならない

間宮「なんで……どうして……」

提督「ふふん……いや、中々に、これは……」



【← 被虐 加虐 →】

高い程加虐
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提督

↓1
間宮


【← 被虐 加虐 →】

【提督→ 54】

【間宮→ 93】




間宮「」

提督「ほら、どうした間宮。俺を歪んだ欲望の持ち主だと罵るか? 」

間宮「」

提督「できねぇよなぁ? 俺程ノーマルなやつを、度を越したサディストのお前が罵るなんてなぁ! 」

間宮「あゝ……あぁ……」

そうだ、そんなことには、気付いていた

私は、自分が戦えないクセに救い難い業を抱えていて

それを棚に上げて彼を、謗ろうとしていたのだ

提督「知ってるぞ間宮。戦傷を負って帰ってきたやつらの傷を見てお前が隠れて淫らに嗤っているのをなぁ! 」

間宮「…………」


提督「喜べよ。お前の幸福度はこれからも上がり続けていくだろうさ。
戦況は良い方だがその分クソどもの反攻も激しくなるだろうしなぁ、あん? 」

間宮「…………」

提督「お前程士気に好影響なやつもいないからな。俺は喜んでお前を使い続ける」

間宮「…………」

提督「よつに、俺の女に手を出さなければ、トチ狂って俺のことを糾弾しようとしなければ、俺の世界を犯さなければ、いつまででも」

間宮「…………」

冷笑は本気で化生の者を見る程冷ややかに

それでいて、本当に愉快だと言わんばかりに

私には、そこまで見透かしていてなお使い続けると語る彼への共感が全く浮かばなかった

提督「お前という女への好感度、ってやつが低かったのは、そういうところだぜ、給糧艦」

間宮「…………」

提督「答え合わせは、この辺でいいか? 」

間宮「……………………は、い」

そんなものを望んだつもりは無かったけれど反射的に答えてしまった

きっと、それすらも彼の手の平の、上


提督「ま、取り敢えず今日はこのくらいにしておくか。……給糧艦」

間宮「…………なんでしょうか、提督」

提督「今日の夜食もとびきり美味かった、さすがだな」

間宮「ッ、……ありがとう、ございます」

提督「いいや、こればっかりはお前程のやつを見たことは無いからな、掛け値無しに本当だよ。
いつぞやも言ったが本気で料亭を任せてみたいくらいだ」

間宮「それは……私にとっては

提督「あぁ、悪い。帝都の料亭じゃあ傷付くやつらの戦傷を見れないもんなぁ、すまなかった」

間宮「…………」

私にとっては行き過ぎた御言葉です、と

そう言いたかった筈の言の葉は悪意の刃で切り捨てられて

それを否定する言葉も気力も、気概なんて、無かった


提督「じゃ、本当に本気でありがとう。……どうする? よつを私室に呼んであるが、来るか? 」

間宮「……は? 」

提督「俺が非道なプレイをしているか確認したいんじゃないのか?
それを詰って糾弾するのか、それとも股座を濡らして賤しい貌をするのかは知らんが」

間宮「ッ、結構ですッ。さっさと彼女のところへ行かれては? 」

提督「ふふん……そうするよ。……じゃ、またな」

間宮「……………………」

そう言って彼は激した顔の私を置き去りに

心から愉快そうな微笑を浮かべて、去って行った


間宮「……………………」

残されたのは彼が所望した夜食の器

自分の中を渦巻く激情の数々に翻弄される自分

そして、今や悪魔の道具としか思えなくなった、それ

好感度測定器、という名の魔具

間宮「……………………」

私の本性をあそこまで深く見透かして

それを利用し切ると豪語する彼

そんな彼にとっては私のこの後の行動も読まれているのだろうか

混乱し続ける頭は未だ次の行動を決めかねているというのに

私よりも私を理解している男、なんて

しかも、非常に優秀な高級将校として帝国の守護者であり

部下の多くから慕われる人望の持ち主で

愛した女のことを一心に考える一途な男である

それが恋人であったのなら、どれだけの幸福だったのだろう

ただ、そうではないのだという一点が、私をこんなにも掻き乱す


間宮「……………………」

間宮「……………………」

間宮「……………………」

間宮「……………………」

間宮「……………………」

間宮「……………………」

間宮「……………………」

間宮「……………………」

間宮「……………………」

間宮「……………………」

間宮「……………………」

間宮「……………………ふぅ」

手を、伸ばす

指先に触れたそれは冷たくて少しだけ、重い

まるでそれは私の心を表しているよう、なんて

それはさすがに詩的に過ぎるだろうか

間宮「……………………」



【自制心、またの名を善性という】

高い程高い
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提督

↓1
間宮




………

……………

…………………



【自制心、またの名を善性という】

【提督→ 85】

【間宮→ 31】



提督「っ……はぁ……ハ、ッ、ァ……」

よつ「んんっ……ハァ……ハァ…………ッ、……ぅん……? 」

提督「ふぅ……いや…………痛いところは、無いか? 」

よつ「ッハァ……ぜーんぜん! 今日もていとくは優しかったから」

提督「そう、か。…………? ふふん……嗚呼、本当に、救い難いやつ」

よつ「うーん? 」

提督「何でもないよ、よつ。…………もう一回、いいか? 」

よつ「はーい、おっけーでぇす! 次はよつ、上がいいなぁ~」

提督「……あぁ、おいで」




………

……………

…………………



間宮「ああ……暴露て……んっ……ふふ、やっぱり、そこ、までっ……」

本来固く閉ざされている筈である彼の私室

僅かにドアを開けられた寝室の中では、きっと世に言う悍しい行為が為されていて

けれど、彼と彼女は心から愛し合っていて、幸せで

ただ覗き見ているだけの私の股座は賤しい蜜に溢れている

純粋な同意の元、愛を分かち合う二人の行為ではあるけれど

鍛え抜かれた男の体躯は小柄に過ぎる彼女の矮躯に相応しくなくて

その分不相応なある種の暴虐がどうしようも無く、愛おしい

間宮「私、わた、しは……んっ…………ッ」

化け物で、いいじゃないか

何を恐れることがあるというのだ

彼が私を鬱屈の吐き出し口にするというのならば

私だって彼らを捌け口にしたっていいじゃないか

愛ある暴虐、なんてもの、神聖で、悪辣で、素晴らし過ぎる


間宮「うふ、ふふふ、あはっ……」

彼女が全て咥え込める、というのは真実だったようで

自分の何倍も大柄な男の、巫山戯た凶悪さのそれは

まるで内臓を邪魔だと言わんばかりに突き進み

跨っただけで彼女の腹部は薄く蠕動している

それを眺める男の顔はこちらから見えないけれど

その上で踊る彼女の顔はとても、とても言葉では言い表せない程に幸福そうで

そんな彼女の貌はとても、私には相応しく無い妖艶さだった

誰かにとって幸福なことが別の誰かにとって幸福であるとは限らない

逆に、誰かにとっての不幸が別の誰かにとっての幸福であることも有り得る

痛み、或いはそれを感じさせる行為

それを献身と愛で成し遂げてしまうなんて、なんて

間宮「しあっ、わせな……あぁ……」


間宮「着いて、いきますともっ……ええ、ええ……あなたみたいに最低な人だけどッ……っ」

否、最低な嗜好を持つ者だからこそ、私には相応しい

女の趣味が私にとって好都合で

優秀な軍人という事実も好都合で

その上共犯者と宣う程の理解者で

そんな男、きっと終ぞ現れない

間宮「あぁ……あなたは、なんて、なんて……」

なんて、なんて?

なんて、なんだというのだろう

酷い、人? 当然、その通りだ

悪魔のような、人? それもまた、然り

罵倒する言葉は瞬時に湧いてきて、消え失せた

そんなことは、ただの事実という些事であって前提条件でしかない

彼という人間の表層をなぞるだけの言葉に過ぎない

間宮「なんて…………ッ……





 


 


 




間宮「素晴らしい、人間なのでしょうか……ッ……! 」

舩の化生にとってそれは最高の言祝ぎ

そして化け物にも悖る私にとっては最高の、呪いだった










終わり!


>>1 は悪くないんです許してください
全部コンマが悪いんですそういうことなんです
一応普通に幸せにしたかったんです本当に
まぁ実際前二つが順調過ぎた反動かもしれなくもないですけど

もしかするとまた似たようなことをするかもしれません
そのときはよろしければまたお願い致します

ありがとうございました

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