奈緒「晶葉がポニーテールにしてる」 (10)


独自の設定となっております。
短いです。


続きものです。

奈緒「晶葉がぼんやりしてる」
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奈緒「晶葉がコーヒー飲んでる」
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奈緒「晶葉がシャーペン片手に悩んでる」
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奈緒「晶葉が本とにらめっこしてる」
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奈緒「どうした、白衣も着てないじゃないか」

晶葉「この季節にあれを着る手もないだろう。意外と奈緒さんは意地悪なのかな」

奈緒「冗談だよ、むちゃくちゃ外暑いもんな。ここだってクーラー効いてても日差しは入ってくるし」

晶葉「まあ夏も盛りだから文句を言っても仕方のないところだが」

奈緒「しかし前にも言ったけどさ、やっぱ髪型変えると晶葉は印象変わるよな」

晶葉「そうか? 私自身それほど変わったようには思えないが」

奈緒「そりゃ毎朝ちゃんと鏡を見てる証拠だな。ちゃんと女の子しててお姉さんは安心だよ」

晶葉「いまひとつ実感が湧かないがとりあえず納得しておこう」

奈緒「で、手に持ってるそれはなんだ?」

晶葉「ああ、学校の宿題だよ。まったく、夏休みはこれが多くて困る」

奈緒「どっかで宿題やろうと思って場所探してたのか。悪いな、邪魔しちゃったか」

晶葉「違う違う。もう終わったからロッカーにでもしまおうかと思ってたんだ」

奈緒「まだ八月にもなってないのに」

晶葉「私はそういうタイプだという話だ。時間に追われるのは好きではないのでね」

奈緒「まあ本当に計画立ててコツコツやるやつよりは多いと思うけどさ」

晶葉「我々だとほたるがそれに該当するな」


奈緒「そういや加蓮とか奏から聞いたんだけど、三人が通ってる学校ってけっこうな進学校なんだって?」

晶葉「まあ、そうだね。入試は突破しないとならない」

奈緒「すごいよな、アイドルやりながら中学から進学校なんて」

晶葉「麗奈とほたるが入学した理由は知らないが、私はもともとそこの生徒だったし」

奈緒「そうか、二年生だったなお前……」

晶葉「これでもあの二人よりはお姉さんなのだよ」

奈緒「というか、いま気付いた。晶葉、お前東京出身じゃん」

晶葉「うむ、そうだが」

奈緒「なんで寮住まいしてんだ?」

晶葉「ああ、うちは両親が忙しい身だからね。事務所側に頼んでみたら許可が下りたんだ」

奈緒「そういうの懐深いよな、うちんとこ」

晶葉「まだ部屋に空きがあるというのもあるんじゃないかな」

奈緒「ちゃんと家には帰ってるのか?」

晶葉「大丈夫だ。最悪でも週一では顔を合わせるようにしているし、なるべく連絡も取っている」

奈緒「よしいい子だ」

晶葉「奈緒さんはたまにマジで血縁っぽい対応するよな」

奈緒「血縁て」

晶葉「とにかく、家なら帰っているよ。夏休み中は普段よりそうするつもりだし」

奈緒「そうしてやれ。あ、ってことはひょっとして麗奈もほたるも帰省中だったり?」

晶葉「うむ。二人ともけっこう遠いからな、一週間は帰ると言っていた」

奈緒「遠いんだっけ、どこ?」

晶葉「山形と鳥取だよ」

奈緒「なかなか時間のかかりそうな実家だな」

晶葉「ちなみに奈緒さんの実家は?」

奈緒「千葉」

晶葉「ああウサミンせ」

奈緒「そこまでだ」


奈緒「話戻るけどさ、勉強とかって大丈夫なのか」

晶葉「そうは言っても仕事は土日か放課後に配慮されてるし、とりわけ厳しいこともない気がするが」

奈緒「言われてみればそうか」

晶葉「クラスメイトも初めは気にしてくれていたが、もう今はそんなこともないしな」

奈緒「へー、学校はどんな感じなんだ?」

晶葉「たぶんどこの学校とも変わらないんじゃないかな。いろんな生徒がいて騒がしくやっているよ」

奈緒「ちょっと想像が難しいんだけど、晶葉ってクラスだとどんな立ち位置なんだ?」

晶葉「リーダーではないがいろんなところと接点が多いと言えばいいのか」

奈緒「ちょうどいい感じのところなのな」

晶葉「いつもは決まった友人と仲良くやっているよ」

奈緒「部活とか入ってんの?」

晶葉「いや。ただ友人の所属している文化部にたまに顔を出したりしているぞ」

奈緒「何部?」

晶葉「化学部とボドゲ研究会だな」

奈緒「えっ、ボドゲ研究会とかあんの」

晶葉「うむ。運も絡むがけっこうロジカルな思考を要求されるので面白いんだ」

奈緒「楽しそうだな、いいじゃん」

晶葉「なんなら奈緒さんも来てみるかい?」

奈緒「そこで行くと言えるほどあたしはフリーダムな人間じゃないんだな」

晶葉「いくつかおすすめのゲームもあるんだが」

奈緒「あたしを呼ぶのはいいけどさ、そういうのは寮でやったほうがいいぜ」

晶葉「さすが奈緒さん、場所の問題も人数の問題も解決できるわけだ」

奈緒「ちなみに晶葉の言うおすすめのゲームは?」

晶葉「汝は人狼なりや」

奈緒「人間不信ゲームじゃねえか」


奈緒「そういやさ、期末テストはどうだったんだ?」

晶葉「あー、まあそこそこといったところだろう」

奈緒「なんだその成績を見せたがらない息子みたいな反応は」

晶葉「取り立てて騒ぐような結果じゃなかったんだ、というかなんで息子なんだ」

奈緒「ふーん、良くもなく悪くもなくって感じか」

晶葉「順位で言えば17位だったよ」

奈緒「むちゃくちゃいいじゃ……、いや晶葉ってことを考えればそうでもないのか……?」

晶葉「どうにも暗記物が性に合わなくてね、ちょこちょこ取りこぼしてしまう」

奈緒「ゴリ押しでいけるから暗記のほうがラクな気がするんだけどな」

晶葉「そこは個人差というやつだろう」

奈緒「ていうか待て、その順位で騒ぐような結果じゃないのか」

晶葉「うむ。毎回これくらいの位置だからな」

奈緒「さすが晶葉と褒めるべきなのか、それとも晶葉より上の16人を讃えるべきなのか」

晶葉「まず私のテスト結果とか気にしなくていいのでは」

奈緒「あいつらは? 麗奈とほたる」

晶葉「奈緒さん大丈夫か、もう我々の保護者の立ち位置だぞその発言」

奈緒「いいんだよ気にすんな。で、どうなの?」

晶葉「ほたるは全体で見ればいいほうだな、間違っても悪いとは言えない」

奈緒「ちゃんと頑張りが成果に出てるってことだな」

晶葉「麗奈はなぁ……」

奈緒「あ、ちょっと予想ついた」

晶葉「学年ひとケタのところで争っているよ」

奈緒「実は良い子ポイント貯めすぎじゃないか、あいつ。イメージに支障が出るぞ」

晶葉「いわく “勉強もできない悪のトップがいてたまるか” だそうだ。真面目なんだろうな、根本的に」

奈緒「まあ組織を率いるってんなら間違ってないしな」


晶葉「ところで奈緒さんは髪型いじらないんだな、暑くないのかい?」

奈緒「これ暑いんだけどさ、変えると泣くんだよ。加蓮も凛も」

晶葉「泣くまでするのか……」

奈緒「事務所だとあいつらどこにいるかわからないからな、これにせざるを得ないんだ」

晶葉「あれ、でもステージ上とかだと髪のセット違ってたような」

奈緒「アイドルのあたしとそうでないあたしは別なんだとさ。いまいちわからん」

晶葉「トライアドプリムスの深淵の一端を見てしまった気がする」

奈緒「そんなに構えなくても大丈夫だよ、あたしと乃々以外に実害はないから」

晶葉「もう扱いは害獣のそれだね?」

奈緒「…………」

晶葉「久しぶりに見たがその目はやめてくれないか」

奈緒「よし、晶葉はこのあとなんか予定とかあるか?」

晶葉「これといって決めてはいないな、着手したいロボがあるわけでもないし」

奈緒「じゃあ甘いもの食べに行こうぜ、オゴリだ!」

晶葉「いいね、さすが黒幕」

奈緒「そこはお姉さんでよくねえ?」

おしまい。

総選挙お疲れさまでした。
すごい結果だったと思います。

読んでくださった方、ありがとうございました。
また何か思いついたら書くと思います。

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