【安価】魔女「お金貸して」戦士「誰が貸すかよ」 (304)

魔女「そんなぁ」

戦士「お前一度でも俺に金返したことある?」

魔女「そ......それは」

戦士「だいたいな、いつも研究資金だの何だの言ってるけど何か実を結んだのか?」

魔女「大切なのは結果じゃなくて過程ですから」

戦士「じゃあもっと苦労しろ。金を貸す必要がない」

魔女「なにぃ!?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1573207720

魔女「いずれ王国で最も名の知れた魔女となるこの私に向かってなんてことを言うんです!?」

戦士「自己評価が高いんだし、就活したら?有利だよ」

魔女「嫌よ」

戦士「そうか。じゃあな」

魔女「待って!」

戦士「......なんだよ」

魔女「私にお金を貸してくれたら>>4

貴方の好きな姿の使い魔を作ってあげる

魔女「貴方の好きな姿の使い魔を作ってあげる」

戦士「......使い魔?」

魔女「世話係にも私兵にもできる生き物よ」

戦士「なるほどねぇ。ありかもしれない」

魔女「あらそう?」

戦士「遊び相手がいないもんでね」

魔女「どんな姿のがいいのかしら?」

戦士「そうだなあ......」

魔女「いやらしいこと考えてるんじゃないでしょうね」

戦士「全く?」

魔女「どう、決まった?」

戦士「ああ。お前と同じ姿の奴だ」

魔女「>>8

えっ…それって……(遠回りに私のこと好きって言ってる?///)

魔女「えっ...それって......」(遠回りに私のこと好きって言ってる?///)

戦士「どうかしたか?」

魔女「あっ、いや、その、えっ」

戦士「......実はそんなことできなかったようだね」

魔女「へ!?いや違」


彼はそう言い残して家に入った
乾いた風が体を摩擦する


魔女「あーーっ!私のバカ!!」

翌日


魔女「どうも」

戦士「またか」

魔女「今日こそ金を貸してもらうわ」

戦士「そうか」


彼はどうやら朝食を食べていたらしく、パンの間にトマトやレタスを挟んだものをを食べている


魔女「今日は秘密兵器を持ってきたの」

戦士「......ゴクン!面白い」

魔女「これが私の秘密兵器!>>13

今いる私がご所望の使い魔よ!

魔女「今いる私がご所望の使い魔よ!」

戦士「......ふぅん」

魔女「リアクション薄っ!」

戦士「金だろ?はいよ」


気前よく10万渡した
魔女は感激し、はしゃぎ倒している


魔女「よっしゃー!!これで何でもできる!!」

戦士「ヒトって醜いなぁ」

戦士「とにかく、俺はお前を使役できるってことていいか」

魔女「そうよ」

戦士「命令すれば動くということか」

魔女「そうよ」

戦士「なら>>17

金返せ

戦士「金返せ」

魔女「......」

戦士「返せ」

魔女「あなたには感情ってものが無いの?」

戦士「無けりゃ金なんてバカスカ貸すわ」

魔女「......鬼畜野郎」

戦士「真っ二つになりたいか?」

魔女「ひっ」

戦士「年貢の納め時だ」

魔女「分かったわよ......この10万は返すわ」

戦士「......勘違いをしているな」

魔女「へ?」

戦士「これまで貸した額。述べ35万を払ってもらおうか」

魔女「そ、そんな!手持ちはあと2万しかないのに」

戦士「チッ」

魔女「ま、待って!私まだ死にたくない!」

戦士「......しょうがないな」

魔女「そうよ。今回は見逃して」

戦士「体で払ってもらおうかな」

魔女「!?!?!?」

戦士「手始めに>>22してもらおうか」

ストリップ

戦士「ストリップしてもらおうかな」

魔女「しょ、正気!?」

戦士「脱げよ」

魔女「......くっ//////」


魔女は服を脱ぎ出す
魔女の伝統的なローブを脱ぎ捨て、黒の下着だけになった


戦士「......ん、まぁいいかな」

魔女「あんま見ないでよ///」

~しばらくして~


戦士「よし、サイズもピッタリだ」

魔女「え、なにこれは」


彼女は彼の用意したラフな動きやすい服に着替えさせられた


戦士「これでバッチリ体で払う用意が整ったって訳だ」

魔女「今から......!?//////」

戦士「じゃあ>>27

ヌードモデルで金稼ぎ

>>26の方が進めやすいので採用します


戦士「ヌードモデルで金稼ぎだ」

魔女「人の体で......!」

戦士「使い魔なんて都合のいい奴隷だろ?」

魔女「否定できない」

戦士「それじゃあカメラ回すぞー」

魔女「あのぅ」

戦士「はい」

魔女「アングル......低くありません?」

戦士「いいだろ別に」

魔女「人に見られるとなると......」

戦士「なんだそりゃ。まるで俺ならいいみたいじゃないか」

魔女「え......あぁ......間違えました」

こうして、撮影は終了した
金にするため、戦士は映像を各社に売り込みに行った
そして......


戦士「映像が売れました」

魔女「売れたかぁ」


彼女は映像が売れることで金額如何によってはもう体で払わなくともよいという淡い期待を抱いている
そしてそれとは裏腹に自分の姿が公開されることに対して恐怖を覚えていた


戦士「嬉しくないの?」

魔女「複雑......いくらで売れた?」

戦士「>>37

5万

戦士「5万」

魔女「安っ」

戦士「いや......ごめん......これは俺のプロデュースにも問題があるわ」

魔女「素直ね」

戦士「非は比較的認める人間だからな」

魔女「それにしては良心が欠如してない?」

戦士「まぁここまでは規定路線」

魔女「規定路線?」

戦士「どうせ本人が来ようが使い魔が来ようがおんなじってことさ」

魔女「確かにガワがあればヌードモデルなんて誰でもできるわね」

戦士「という訳でこの5万を元手にこっから本格的にやっていこうと思う」

魔女「おお!」

戦士「さあやりたい仕事を候補から選べ」


>>44...
1.魔女を活かして薬作り
2.戦士のノウハウでモンスター退治
3.遺跡荒らし

1

魔女「当然薬作りよ」

戦士「それもそうか」

魔女「今回は戦士にも試飲してもらおうかしら」

戦士「えー......お前何回失敗作飲んで家で介抱したと思ってんだ。そんなん飲めるかよ」

魔女「あれは作ろうとしてる薬が悪かったのよ!しびれ薬を作ろうとしてたから不可抗力!」

戦士「失敗するなよ。ほら作れ」


こうして、魔女は作業に取りかかった

~しばらくして~


魔女「グビグビグビ」

戦士「!?試飲か!?だったら俺に言ってから飲めよ」

魔女「ぷはっ、なんで?」

戦士「俺の預り知らぬところで倒れられても困るんだよ。今何飲んだ?」

魔女「>>48

素直になる薬

魔女「素直になる薬よ」

戦士「自白剤みたいなもんか」

魔女「そんな感じね」

戦士「売れるかもな......あんまりそういう薬って流通していないんだ」

魔女「でも売るのは勿体ないかな......」

戦士「何言ってんだ?」

魔女「ああいやこれは薬の効果で......」

戦士「つまり本音じゃねーか!!」

魔女「ごめんごめん」

戦士「まったく、金の戻ってこない理由が少し分かった気がする」


椅子から立ち上がりかけたが、また音を立てて座る


魔女「あはは」

戦士「笑ってるよこいつ。金稼がなきゃ奴隷なのに笑ってるよ」

魔女「もう諦めてます」

戦士「お前諦めんなよ。こんな生活に屈辱を感じないのか?」

魔女「>>53

このままならお金なくても暮らせるし

魔女「このままならお金なくても暮らせるし」

戦士「このままいけばな」

魔女「どういうこと?」

戦士「どうしても金がなくなってできることも無くなったらどうすると思う?」

魔女「解雇?」

戦士「まぁ正解かな?お前を売る」

魔女「>>56

異議あり!人身売買は良くないと思います!

魔女「異議あり!人身売買は良くないと思います!」

戦士「そりゃまぁね。それに俺はお前のこと、やればできる奴だと思ってるぞ」

魔女「本当?」


彼女は意外そうに笑う
自己肯定は強いのに、なんでだ?


戦士「あとは借金癖さえなければなぁ」

魔女「これも魔導の発展のためです」

戦士「どうだか」

戦士は完成した薬を売り込みに行った


魔女「暇ねぇ」

魔女「折角だし、部屋のタンスでも開けて見ようかな」


彼女は大きなタンスを両手で勢いよく開けた


>>60...中身

>>59

魔女「どれどれ」


装備品がしまってある。どれもがキチンと清潔に保管されている
そんな所に戦士としての誇りを感じていると、一枚の写真が


魔女「.......え!?」


それは魔女の写真だった
なぜこんなところに写真があるのだろうか

魔女「やっぱりあいつ、もしかして......」

戦士「ただいまー」

魔女「っ、おかえり!」


慌ててタンスを閉めた
どうやらそのことに気づいた様子はないが、うっかり写真を戻し忘れた


戦士「なんと、薬がもう売れたんだ」

魔女「いくらで?」

戦士「>>64

10万

戦士「10万だって」

魔女「ふふん」

戦士「おいおい、王国一の魔女になるお方が10万で満足か?」

魔女「言ってくれるわね」

戦士「言ってやりますとも」

こうして、上手いこと乗せられた彼女は再び製薬を始めた


魔女「......そういえば」

戦士「どうかしたか?」

魔女「この写真、何?」


先ほどタンスから見つかった自分の写真を提示し、問う


戦士「え、あー......>>68

何と言われたら魔女の写真です

戦士「何と言われたら魔女の写真です」

魔女「そういうことを聞いてるんじゃなくて......あぁもう!」

戦士「こわ」

魔女「うるさい!」

戦士「でも写真写りいいよな」

魔女「写真写りがいいんじゃなくて私の顔が整ってるんですーっ!」

戦士「ところで、こんな話をしている間にお前の後ろの薬品......なんかヤバそうになってるが問題ないのか?」


ハッとして彼女が振り向くと、大釜の中に入れた薬品が妙な反応を示している
原因を探れば、目を離している隙に虫が大釜に入り込んでしまったせいらしい
憎らしく羽虫を睨み付ける


魔女「あーっ!!ちょ、もっと早く言いなさいよ!!!」

戦士「話しかけてきたのはお前だろ!?」

魔女「うっさい人身売買野郎!」

戦士「それは今関係ないだろ」


返事はなかった
彼女が慌ただしくかき混ぜたり熱したり中和剤を入れたりして奮闘しているからだ


魔女「はぁ...はぁ......出来たわ!」

戦士「短い奮闘だったな。何が出来た?」

魔女「分からない」

戦士「廃棄しろ」

魔女「いや、効能のある何かであることは確実なのよ」

戦士「じゃあ飲んでみろよ」

魔女「えー......じゃんけんで決めません?」

戦士「......しょうがないなぁ」

魔女「最初はグー!」

戦士「じゃんけんポン!」


結果は_______
          戦士の負けだった


魔女「よっしゃー!ほら飲みなさい!」

戦士「くそっ、受けるんじゃなかった......グビッ」


>>74...薬の効果

副作用がなく快眠できる睡眠薬

...これ起こりうるのかなぁ



戦士「............」

魔女「や、やばい......人を殺めてしまったかも」


薬を飲んだ瞬間、彼は倒れこんでしまった
安らかな顔なもんだから、あまりに驚いて呼吸を確認する


魔女「良かった、生きてる」

魔女「もしやこれ......睡眠薬......!?」

数時間後


戦士「はっ!!」

魔女「うわっ!」

戦士「あれ、なんで寝てんだ俺」

魔女「どうやら私の作ったものは睡眠薬だったようです」

戦士「そうか......お陰でよく眠れた」

魔女「バッチリ覚醒しているようですね」

魔女「なんで飲むことになったか覚えていますか?」

戦士「お前がじゃんけんさせたんだろが」

魔女「健忘も見られず。と......」

戦士「なんだ、何の話だ」

魔女「この薬、強力な上に副作用がありません」

戦士「......やるやん!!売ってくるわ!」

戦士は風のように飛び出していった


魔女「商魂たくましいとはこのことでしょうね」

魔女「というか、なんであんな方が私にお金貸してたんでしょうか......」

魔女「聞く限りでは、今回の取り立てにも利子がついてないですし」

魔女「......あぁ、でも使い魔にされてしまったんでした」

魔女「つらい」

戦士「やあやあ」

魔女「早くないですか」

戦士「あんな薬どこも欲しがるに決まってら」

魔女「いくらで売れたんです?」

戦士「>>83

50万

戦士「50万!!」

魔女「ごぜうまん」

戦士「というわけでお前の借金はなくなった。余った分はお前にやるよ」

魔女「さんぜうにまん」

戦士「やっぱお前はやればできる奴なんだよ!」

魔女「なんでこんなあっさり儲かるの......?」

戦士「うーん......マーケティングがド下手なんじゃないか?」

魔女「まーけてぃんぐ?」

戦士「テメーIQ3か?」

魔女「とにかく、そのマーケティングってやつをやってみればいいのね!?」

戦士「そうだよ」

魔女「どういうことをすればいいの?」

戦士「じゃあこれ」

魔女「え、これって」


戦士が彼女に渡したのは古びた御守りだった
彼女はそれがどんなものか知っていた


戦士「小さい頃、俺に作ってくれただろ?」

魔女「まだ持ってたんだぁ......」

戦士「じゃあそれを売り込む設定で、その良いところを簡単にプレゼンしろ」

魔女「>>87

頑張って作ったのでとっても効果があります
しっかり持っていてください

魔女「頑張って作ったのでとっても効果があります」

戦士「うん」

魔女「しっかり持っていてください」

戦士「......前向きに検討します」

魔女「お!好感触ですよ!良かったんじゃないですか!?」

戦士「いや、ダメダメだけど?」

魔女「え!?」

戦士「今のは体のいい断り方だからね」

魔女「そんなぁ」

戦士「それはそれとして俺はその御守りを持ち続けるけどね」

魔女「え......?」

戦士「なんでもないっすよ。そこで提案なんだが......」

魔女「何?」

戦士「業務提携というのはどうだ?」

魔女「私と組むってこと?」

戦士「そうだが」

魔女「えー......」

戦士「なんだその顔は?」

魔女「なんかねー。なんかねー」

戦士「よし良く考えてみやがれ。お前の手元の約30万は誰の手柄だ?」

魔女「そりゃ私のよ」

戦士「さっきのマーケティングの話を思い出せIQ3。誰の手柄だ?」

魔女「......私と、貴方?」

戦士「そうだろ?自ずとどうすりゃいいか分かるハズだ......!」

こうして、業務提携は行われた
もう夜も遅いのでひとまず解散し、明日話し合うことになった

~翌朝~


魔女「それで、どうするの?」

戦士「売り込み、宣伝、注文の確保は俺がやる。お前は何か作るときの開発に集中しろ」

魔女「貴方、大変じゃないの?」

戦士「王国一の魔女になりたくないのか?」

魔女「そりゃあなりたいけれど」

戦士「なら気にするな。借金する図太さがありゃじきに気にならなくなる」

魔女「......貴方って、すごくすごくものすごく根に持つタイプよね」

戦士「身内ネタと言ってくれ。早速昨日睡眠薬を売った会社からの依頼を掴んだ」

魔女「内容を詳しく」

戦士「>>93

よく効く活力剤が欲しいらしい

戦士「よく効く活力剤が欲しいらしい」

魔女「ふむふむ、活力剤......レシピがあったかもしれないわね」

戦士「今回はすんなりいきそうだな」

魔女「いや、多分一筋縄ではいかないわね」

戦士「なんでだ?」

魔女「活力剤自体は作れるわ。問題は『よく効く』って所よ」

戦士「なるほど」

魔女「多少アレンジを加えたりしないと無理よ」

戦士「こういう場合はやはり足し算の発想か?」

魔女「そうね。何か追加することでどうにかなるかもしれない」

戦士「なるほど。では俺が採取してこよう」

魔女「さすが『戦士』ってだけある」

戦士「『盗賊』とかのほうがいいんだろうがな。何が必要なんだ?」

魔女「>>97

ユニコーンの角

魔女「ユニコーンの角よ」

戦士「そりゃまた凄い一品だね」

魔女「それだけに効果は抜群よ。粉末の一つまみで効きすぎる程にね」

戦士「角を粉にしてさえ絶大なのか......よし!やる価値は大いにある」

魔女「でも、ユニコーンなんてそういないわよ?」

戦士「普通にはいないな。だが俺はユニコーンに会う方法を知っている!だから任せろ」

魔女「分かった」


戦士は返事を聞き届けると装備を持って家を飛び出した

~ユニコーンの丘~


この丘は低温地帯の草原にある
太陽は低く登り、翠色に輝くのだ
この丘の上は冷気が吹きすさび、小さな霊峰のようだ
決まってそこにユニコーンは現れる


戦士「ユニコーン!」

ユニコーン「......」

戦士「お前の角をくれないか?」

ユニコーン「>>101

欲しければ戦って勝ち取るがよい

ユニコーン「欲しければ戦って勝ち取るがよい」

戦士「言うと思ったぜ」

ユニコーン「いざ!」


ユニコーンは高速で突進してくる
ユニコーンは魔力で飛べる上に鋭利な角を持っているのでジャンプは悪手だ

しかし、突進は外せば逆に大きな隙になるものだ
戦士は緩急をつけた二連サイドステップでかわした


戦士「そこだっ!!」


つけた緩急を利用し、自然に体重をかけてユニコーンの横腹を斬る
しかしユニコーンは一つ彼の知らない技を持っていた


ユニコーン「ボルトホーン!」


ユニコーンの角から電撃が発せられる
それは真っ直ぐに彼の肉体を貫いた


戦士「うぐっ!」

ユニコーン「やるな」

戦士「なんだそれ......反則だろ......!」

ユニコーン「お前も知っているだろう?霊獣に常識は通用しない!!」


ユニコーンは角から大量の電気を発生させる
それは形を成し、ユニコーンと同様の姿になった
まさかの分身。続けてもう一体電気で作り、三体になってしまった


戦士「最悪だ......他の奴じゃなくてよりによって電撃ユニコーンと出くわしちまったようだ」

ユニコーン「我が同胞を知っているのか......?勝負の後で教えてもらおうか!!」


三体のユニコーンはほとばしる電気を纏い突進してくる
回避するのは至難の業だろう

彼は咄嗟に三体の内の本体に向かって剣を投げつけた


ユニコーン「狙いは良いが、今度は相討ちではすまんぞ!!」

戦士「ああそうとも......エレメント!!」


そう唱えると彼の肉体が剣に吸い込まれる
これでは突進する相手はおらず、むしろ剣に当たればダメージだ


ユニコーン「何ぃ!ぐっ......!」


ユニコーンに投げられた剣が刺さる
すると剣の中から戦士が再び現れる


戦士「悪いな......こいつも霊剣なんだ」

突き刺した霊剣を抜く


戦士「続けるか?」

ユニコーン「まだ動けるぞ!」

戦士「ならば我が必殺技で仕留めてやる」

ユニコーン「良いだろう!はぁぁぁぁぁ......!!」


ユニコーンが帯電する
奴も同様に大技を繰り出そうとしているのだ


戦士「食らえ!>>108

必殺!スーパービックバンソード!

戦士「必殺!スーパービッグバンソード!」

ユニコーン「ヴォルツ・スラスト!」


剣はあふれんばかりに質量を増加させて叩き斬ろうとする
圧倒的な創造はあらゆるものを等しく破壊するのだ
ユニコーンは電気を角に集め、純粋な電気の刃を作り出す
それを電光石火のスピードで叩きつけた


「うおおおおおおおおっ!!!」
「ぐおおおォォォォォッ!!!」


大気は振動し、空間が歪む
余波による爆発がそこら中で起こり、草原はもはや静寂の加護を受けない

~~~~~~~~~~~~~~~~~~


戦士「はぁ.......はぁ......」

ユニコーン「うぎ......ぐ......」

戦士「やっぱ......相討ちだったわ......」

ユニコーン「いや、お主は正しい......さらばだ」


ユニコーンの体が電気になる
それは緩やかに放電し、その姿は無くなってしまった


_________その角を除いては

戦士「おいーっす......ただいま」

魔女「おかえり......って!その怪我何!?」

戦士「かすり傷だよこんなもん。ほら、角だ」

魔女「ありがとう。でもそれは絶対かすり傷ではないから安静にしててよ」

戦士「しょうがねーな」

魔女「後で回復薬持っていくから」

戦士「納品してきたよ」

魔女「......え?その状態で?」


彼は先ほど養生のため全身に包帯を巻かれた
安静にしているよう言われたのにその状態で動いたのだ


戦士「ははは。ミイラ男だって言われたよ」

魔女「いいから休んで」

戦士「まぁまぁ、これで命がけで材料を取りに行く気概があるって伝わったんだ。心証いいぜ」

魔女「体を壊したら元も子もありませんから!」

翌日


魔女「戦士」

戦士「はい」

魔女「ポストに手紙入ってたよ」

戦士「......俺に手紙なんぞ寄越す奴がいるのか......?」


彼は封を解いて中身を読み始めた


>>115

ミスしました。すみません
>>116...手紙の内容
です

親からの見合いの話

ラブレター(魔女宛)

戦士「......ほぉー」


驚くべきことに、その内容は魔女宛のラブレターだったのだ
認めたくないが、もしかして写真映りが良いのではなく本当に顔が整っているのかもしれない


魔女「どう?」

戦士「くだらん手紙だ。後で捨てる」

魔女「ふーん」

戦士「傷が治ったぞ」

魔女「そう」

戦士「まさかここまで早く治るとはな」

魔女「バイタリティが高いんじゃないの?」

戦士「......おい」

魔女「何?」

戦士「まさか俺の回復薬にユニコーンの角を使ってないだろうな」

魔女「......何のことだか」

戦士「俺のことは気にするな。そう簡単には死なないから」

戦士(......さて)

戦士(さっきはああ言ったが、このラブレターはやはり魔女に見せるべきなのだろうか)

戦士(と言っても差出人は不明だし)

戦士(何より走り出しのこの大切な時期に色恋に走られるのはよくない)

戦士(そうするとこれを送った奴に失礼だし、真実の愛とやらに魔女も目覚めるかもしれない)

戦士(どうすべきか......)


>>121...見せる?

みせよ

戦士「魔女」

魔女「何?」

戦士「さっきの手紙なんだが......」

魔女「読めって?」


魔女は手紙を読み出す
一通り目を通し終わったとき、彼女は複雑な表情をしていた


戦士「それを読んでお前がどう思ったか分からんが、差出人が不明なんだ」

魔女「じゃあ配達の人に聞いてみる?」

戦士「そうだな」

噂をすればなんとやら
隣の家の郵便受けを開け閉めする金属音が響く


戦士「あ、配達員さん」

配達員「どうしました?」

戦士「今日の朝ウチに届いた手紙の送り主知りません?」

配達員「>>125

深窓の令嬢

配達員「深窓の令嬢さんですよ」

戦士「あ、ありがとうございます」

配達員「いえいえ、最近色々やってるらしいじゃないですか。頑張って下さい」

戦士「配達員さんこそ」


戦士は家に戻り、魔女に送り主を伝える


魔女「えっ、女性なんですか」

戦士「多分」

魔女「うぅん......多分家から出ないタイプですよね」

戦士「さわらぬ神に祟りなしともいう。今回は無視するか?」

魔女「そうですねー......」

戦士が仕事を探しに行き、帰ってきた
すると魔女が机に突っ伏して寝ていた


戦士「仕事取ってきたぞー......お?」


どうやら、本を読んでいる最中に寝てしまったようだ
起こすのも悪いので毛布をかけておこう


戦士「そういや何の本を読んでるんだ?」

戦士「魔法とか使う奴の読む本には興味かある。少し読ませてもらおう」


>>129...どんな本?

よくわかる料理の本

タイトル:よくわかる料理の本


戦士「ただの料理本じゃねーかっ!」

戦士「そもそもこいつ自炊できんのかよ......」

戦士「ま、料理できるようになってくれれば体調を崩すことも減って円滑に業務できるだろう」

戦士「居眠りさせてる時点で円滑な業務もクソもないんだがな」

傾いていた太陽は既に落ちきった
代わりに月が天辺から照らす時間になっている

それにもかかわらず、魔女は未だ熟睡中
昼寝にしては遅いと思ったが、流石に寝すぎではないだろうか
なによりずっと家に居られても寝床は二人分ないのだ
そこで戦士は彼女を背負って家まで運ぶことにした


戦士「よっこらしょ」

戦士「......手のかかる奴だぜ本当に」

無用心にも鍵がかかっていないことを知っているので、ドアを開けて彼女の家に入る
面倒なので、玄関を入ったところに寝かしておこう


魔女「......んぅ」

戦士「起きたか?今日はもう遅いからベッドでもう一度寝ろ」

魔女「>>134

連れてって~

魔女「連れてって~」

戦士「声ふにゃふにゃだな」


微笑を浮かべて彼女を背負う
こいつの家に入るのはいつぶりだったかと思いつつ歩く
彼女の部屋を思いだして入室する


戦士「おいおい」


見渡す限りゴミやゴミのような物体が部屋を占領している
ずぼら女め

戦士「足の踏み場もないぞ......」

魔女「がんばえ~」

戦士「うるせぇ」


どうにかベッドまでたどり着いた
ベッドもしばらく洗濯されていないようで、独り暮らしの闇をさらに感じさせる


戦士「ほら、寝とけ」

魔女「あうっ」


ボトリとベッドに落ちる
そしてピクリとも動かなくなったのだ


戦士「疲れた......俺も帰って寝よ」

翌日


魔女「おはよう!!」

戦士「寝覚め最高かよ」

魔女「その通りよ」

戦士「それはそうと、依頼を持ってきたぞ」

魔女「何?」

戦士「>>139

最近流行り病のお腹ピピーを治す薬

戦士「最近の流行り病について知っているか?」

魔女「そんなのあるの?」

戦士「ああ。かくいう俺も昨日知ったんだがな、お腹ピーピーらしい」

魔女「何それ」

戦士「腹痛や下痢だな」

魔女「つまりそれの薬を作れば良いってことね!」


上機嫌な彼女はすぐさま大釜に向かう
が、その歩みは止まり振り返る


戦士「ど、どうした?」

魔女「もしかして私、魔女ってより便利な薬剤師なのでは?」

戦士「......言われてみればな」

魔女「不服でーす」

戦士「分かったよ。今度はもう少し魔女らしい仕事を探すから」

魔女「うむ」

戦士「それで、薬は作れそうなのか」

魔女「一般の薬よりある程度の最適化はできると思うわ」

戦士「流石だ」

魔女「もっと誉めて」

戦士「嫌だね」

しばらくして


魔女「よしっ!」

戦士「どした?」

魔女「あとはこのまま煮詰めるだけだから一回帰って休憩する」

戦士「そうしろ。机に突っ伏して寝るのは体に良くない」


賢明な判断で彼女は家に帰った
仕事でも取りに行こうかと思ったとき、彼女の家から悲鳴が聞こえる


「ひゃぁぁぁぁぁぁっ!!」


戦士「どうした!?」


すぐさま駆けつけて安全の確認をする


魔女「>>144

魔女「へ、部屋が荒らされてる!」

戦士「元からでは?」

魔女「それはそうたけど......間違いなく物色された形跡があるの!」

戦士「だったら事だな。物色した奴をとにかく捕まえなければ」

魔女「どうして私がぁ......」

戦士「戸締まりを一切しないからじゃないか?」

魔女「どうしたら良いんだろう」

戦士「うーん......」

魔女「ひとまずこれは騎士団に伝えて捜索してもらおう」

戦士「そうだな。だったら、被害を明確にしておきたいな」

魔女「実害があるときしか動かない人が多いからね」

戦士「何が無くなったとか、そういうのは分かるか?」

魔女「>>148

失敗作の薬がない!

魔女「失敗作の薬がない!」

戦士「何!?薬品がなくなったとあれば重大な問題だ」

魔女「そうね......悪用されてないといいけど」

戦士「ともかく、不謹慎だが明確な被害があるから幸い騎士団を頼れる」

魔女「これからは戸締まりに気をつけるわ」

戦士「是非そうしてくれ」

こうして、王国騎士団に事情を話し、捜索してもらえる運びとなった


戦士「じゃあ俺の家できちんと戸締まりをして居るんだぞ」

魔女「うん。戦士はどうするの?」

戦士「魔女らしい仕事を探してきてやるよ」


そう言って戦士は外出した


戦士「......さて」

戦士「俺も犯人探しをするとしよう」

王国騎士団は優秀な人間が多く、犯人の検挙率もよい
しかし彼は一刻も早く事件を解決したいと考えていた
そこで彼は騎士団のような公的な存在の入り込めない酒場に来ていた


戦士「ここに来るのも久しいな......っと」


彼は椅子に腰掛ける
この酒場の一角には、椅子に座って壁と向かい合う場所がある
そこにはスピーカーが付いており、手持ちの金を足元の穴に入れると対話ができる
スピーカー越しの対話の相手が誰かなんてのは当然分からないが、この世界に精通した情報通であることは確かだ
彼は慣れた手付きで金を支払い、スピーカーに向かって呼び掛ける


スピーカー「毎度どうも。欲しい情報をどうぞ」

戦士「つい最近犯行に及んだ泥棒で、妙な効果の薬を売った奴はいるか?」

スピーカー「ふむ、少々時間を取らせますが......」

戦士「それで良い。薬を売っている人間が居なくとも最近犯行に及んだ泥棒について教えてくれればいい」

スピーカー「承知」


ブツリ、と接続の切れる音
しばらく待って肘掛けの欲しくなる頃合いに接続が確認された


戦士「どうだ?」

スピーカー「>>153

奴隷商がそれらしき噂を聞いていた
ある人物が買い取った奴隷で新薬の実験をするとか

スピーカー「奴隷商がそれらしき噂を聞いていた」

戦士「やはり『そちら』側の人間なのか」

スピーカー「ある人物が買い取った奴隷で新薬の実験をするとか言っていたそうだ」

戦士「物好きな奴だ。そいつの情報はあるか?」

スピーカー「無い。仮に収集しようとしても奴隷商もビジネス、顧客の情報は守秘するだろう」

戦士「そうだろうな。それじゃあここら辺で俺は帰るぜ、ありがとな」

スピーカー「またのご利用をお待ちしております」

つい最近、奴隷について魔女に話題に出したことがあった
まるで冗談みたいな対応されたが、それも当然で最近は奴隷ビジネスは衰退している
だから奴隷などを連れている奴がいたら目立つはずなのだ


戦士「そこの方」

女性「はい?」


古来より女は噂が好きなものだ
ならば異様なことをよく覚えているだろうと踏んだのだ


戦士「最近、奴隷を連れている人間を見かけましたか?また、そのような話を耳にしましたか?」

女性「>>157

聞いたことがあります

女性「聞いたことがあります」

戦士「では、その方がどちらに行かれたかは?」

女性「確か、そこの路地を入って突き当たりの家ですね」

戦士「ありがとうございます」

女性「いいんですよ」


幸運にも情報を掴んだ彼は教えられた場所に急ぐ

路地の突き当たりまで行けば、小さな家があった
盗賊譲りの解錠スキルで侵入する

入ると中は廊下になっており、そこを進む
脇に部屋があり、少しドアを開けて中を確認する


戦士「......!」


異臭がした
そしてちらりと汚い部屋が映った。ここは奴隷の部屋だろう
なら使用された薬物が分かるかもしれない......


戦士「奴隷......?」


>>162...奴隷の状態

明らかに体に合わないパツパツになった服を着ている

奴隷「あ、あなたは......?」

戦士「客人だ」


奴隷の姿を見ると、明らかに体に合わないパツパツの服を着ている
どうやら服に関してはケチるタイプの飼い主のようだ
人のそういうスタイルに関してはとやかく言うつもりはない


奴隷「分かりました......ご主人様!」

「む!客人か!?」


暗い部屋の隅から立派な顎髭をたくわえた男性があらわれた
髭の割に歳をとっていないようだ

顎髭「悪いな。我輩はどうやらお主の顔を忘れてしまったらしい」

戦士「初対面ですが」

顎髭「なんだ、そういうことか」

戦士「そういうことです」

顎髭「_____して、何の用だ?」


目付きが鋭くなる
こちらの行動を警戒しているのがありありとその様子から伝わってくる


戦士「最近、空き巣しました?変な薬とか取りました?失礼な質問ですが」

顎髭「>>166

知らんな。失礼な奴だな

顎髭「知らんな。失礼な奴だな」

戦士「そうでしたか。お詫びと言っては何ですが、これを」

顎髭「む?」


戦士は薬品と家の住所を渡す


戦士「試供品です。お気に召しましたらご連絡下さい」

顎髭「薬屋か?」

戦士「いえ、何でも屋のつもりではいます」

顎髭「なんだそりゃ」

こうして、特に何もできずに一日が終わった


戦士「ただいま......」

魔女「おかえりー、っと落ち込んでる?」

戦士「まさか」

魔女「......怒るよ」

戦士「何でさ」

魔女「なんでもかんでもすぐ一人で抱えようとするから」

戦士「他人に迷惑をかけるのが正しいとは思わないからな」

魔女「そりゃあそうかもしれないよ?」

戦士「そうだろ。なら」

魔女「でもね、私だって誰かが苦しんでたら助けたいなとは思うよ」

戦士「それが迷惑だと言われたら?」

魔女「それでもよ」

戦士「......そうか」

魔女「だから一人で抱えないで」

戦士「じゃあそうだな、話がある」

魔女「何?」

戦士「>>171

手伝ってくれ

戦士「......手伝ってくれ」

魔女「手伝う?何を?」

戦士「お前の家に入った泥棒の捜査だ」

魔女「えっ、それなら騎士団が......」

戦士「一刻も早く解決したいんだ」

魔女「......わ、分かったよ」

戦士「本当か!?」

魔女「うん。それに......私のことを心配してくれてるんだなって」

戦士「最後の方ボソボソ喋りすぎで聞こえん」

魔女「なんでもないよ」

戦士「......まぁいい。差し支えなければ、盗まれた薬がどんな効果のものかを教えて欲しい」

魔女「>>175

大きくなる薬

魔女「大きくなる薬よ」

戦士「大きくなる薬?すごいじゃないか。どうしてそれが失敗作なんだ?」

魔女「どの程度大きくなるか分からないの」

戦士「数ミリ大きくなるだけかもしれないし、巨人のようになる可能性もあると」

魔女「そういうことよ」

戦士「なるほど」

魔女「今日も日が暮れちゃったわね」

戦士「ああ、そうだな」

魔女「......」


曇った表情の彼女がうつむき加減で考え事をしている


戦士「おい、どうした?」

魔女「家に一人だと不安だし......」

戦士「まさか、泊まっていくつもりか?」

魔女「嫌?」

戦士「嫌ではないが......あっ」

魔女「どうしたの?」

戦士「なんでもない。じゃあ夕飯作ってくれるか?」

魔女「早速人をこき使うのね」

戦士「宿代取られたいか?」

魔女「イイ性格してるね本当に」

戦士「お褒めにあずかり光栄ですよ」


納得のいかない様子で調理場に出向く
未だ険しい顔付きだが、おそらくはメニューを考えていることだろう


魔女(今日は>>180を作りましょう)

シチュー

魔女「シチューを作りましょう」


彼女はオーソドックスにホワイトシチューを作ることにした
魔女といえば魔法のキノコだが、キノコを沢山入れようかと迷った末に没になった
その代わりに、いつも体を張っている戦士の為に肉を沢山入れることとなった


魔女「ふふふ」

戦士「いい匂いがするな」

魔女「でしょう?」

そして、食卓にシチューが運ばれてきた


戦士「シチューか」

魔女「そうよ、どうぞ召し上がれ」

戦士「それではいただきます」


彼のスプーンがシチューを一掬い
口に運ばれる


魔女「どう?」

戦士「肉が多いな。しかしシチューの風味が地味なはずの肉本来の味わいを引き立てている」

戦士「加えて肉もよく調理されている。口のなかですぐさまホロリと崩れて肉の堅さでテンポを崩さない」

戦士「しかしその食感にギャップを付けるため程よくマッシュルームが散らされている......」

戦士「率直に言おう。すごく旨いぞ」

魔女「そう言われると嬉しいわね。ありがとう」

戦士「バカめ、ありがとうはこっちのセリフだ。旨いものを食わせて貰ってるんだからな」

彼の分は少し多めに盛ってあったが、あっという間に平らげてしまった


魔女「褒められると美味しく感じるわ」

戦士「......ごちそうさまでした」

魔女「そんなに美味しかった?」

戦士「ああ、毎日食いたいな」

魔女「>>185

毎日シチューだけじゃ飽きるでしょ
メニュー考えておくわ

魔女「毎日シチューだけじゃ飽きるでしょ、メニュー考えておくわ」

戦士「助かる......ん!?」

魔女「どうしたの?」

戦士「え、マジで作ってくれるの?」

魔女「作って欲しいんでしょ?」

戦士「そりゃそうだけど、良いのか?」

魔女「あんなに褒められたらねぇ」

その後、彼女はメニューについて考えているようだった
しばしばあくびが見られるようになり、二人分の料理で疲れていることを感じさせる
戦士宅での宿泊を彼が認めた理由はここにあり、料理をさせることで先に寝かす
そして不平不満を言えない状態の彼女をそこらへんに寝かせておくことでベッドが一つでもどうにかなるためだ


戦士「眠いなら寝るといい」

魔女「そうしようかな」

戦士「安心して眠るといい」

魔女「そうさせてもらいま......ふぁぁ」


彼女は寝室に入っていった

彼女が寝室に行ってから数十分が経った
そろそろ寝た頃と思い寝室に行けば当然寝ていた


魔女「すーすー」

戦士「......ぐっすり寝やがって」

戦士「......予定通りどかすべきか......?」


>>190...
1.どかす
2.自分がそこらへんで寝る
3.無理矢理二人で寝る

3

戦士「まぁいいか」


どうせ文句を言えないことには変わりない
だがこいつをどかすのは何だか心に善くないものがある
その上でベッドは譲れないのだから、無理矢理二人で寝るしかないのだ


戦士「調子狂うぜ」


せめてもの抵抗に、掛け布団は奪って寝た

~翌朝~


戦士は睡眠時間自体は短くとも問題ないが、生活のリズムは一定ではない
しかし寝ていた彼女はかなり規則正しいタイプである
つまり彼女の方が朝早く起きたのだ


魔女「ふぁー......」


見慣れない場所で起きたものだから、つい周囲を確認する
すると、戦士が隣で寝ているのだ


魔女「>>194

え……?
私どこまでしちゃったの……??
お、覚えていないなんて……

魔女「え......?」

魔女「私どこまでしちゃったの......??」

魔女「お、覚えていないなんて......」


状況からくる誤解に茫然としている
すると、物音に反応してか彼も起きる


戦士「んーーー......朝だ」

戦士「......あれ、魔女......?」


彼女の表情が彼をも誤解させる
まさか、そんなことあるわけがないと心で思ってはいるが、動揺は隠せない

魔女「戦士」

戦士「お、おう」

魔女「昨日、どこまでしたんです......?」


ぼそりと呟くように問う
当然どちらも覚えていないし、そんな事実はないのだが
しかしながらその質問で彼の疑問は確信へと変わり始めていた


戦士「お、覚えてないな」

魔女「ひとつ提案なんですけど」

戦士「はい」

魔女「>>198

ベッドは大きくしてもいいかしら

魔女「ベッドは大きくしてもいいかしら」

戦士「いいが、出来るのか?」

魔女「任せて」


彼女のポケットから絨毯のようなものが出てくる
その生地は培養されるように整形されて、ベッドと融合する
するとどうだろうか、ベッドが広い


戦士「おお」

魔女「ふふん」

その後、二人は朝食を摂った


戦士「じゃあ今日はお前の家に入った泥棒を捜そうか」

魔女「手伝います!」

戦士「言ってたなぁ。腹痛薬はもう納品してきたから安心していいぞ」

魔女「それじゃあ早速聞き込みですよ!」

流石に彼女を酒場に連れていくと面倒なので、町での聞き込みになった


戦士「なんと聞いたものか」

魔女「すごく背の高い人や巨人を見かけたかどうか聞きましょう」

戦士「確かに薬を飲んでるとすれば妥当か」


意見のまとまったところで、タイミング良く町人が来た
そしてシームレスに聞き込みに移った


魔女「あの、すごく背の高い人や巨人を見かけませんでしたか?」

町人「>>203

でかい犬なら隣の町にいるらしいぞ

町人「でかい犬なら隣の町にいるらしいぞ」

戦士「それは大型犬ってことか?」

町人「いや、大型の品種じゃないらしいんだが......とかくデカイそうな」

魔女「ビンゴかもですよ」

戦士「かもな」

魔女「忙しいところありがとうございました!」


そう言って彼女は戦士の腕を引っ張り走り去った

どうやら隣町まで走って移動するつもりらしい
が、だんだん顔に余裕がなくなっていく


魔女「はぁ......はぁ......!」

戦士「大丈夫?」

魔女「いや、ちょっと疲れましたぁ......」

戦士「しょうがないやつめ」


彼女をおぶって再び走り出す
最初から走らなければ良かったのに、と彼は思っただろう

やっとのことで隣町に到着した


戦士「ふぅ」

魔女「どうせならずっとおぶっててもいいんですよ」

戦士「自分で歩け」

魔女「けち」

戦士「自分で歩けばもう少し軽くなるかもよ」

魔女「......絶対に後悔させます」

戦士「すみません、でかい犬を知っていますか?」

町人「ん......そこのお屋敷だね」

魔女「ありがとうございます!」


町人の示した先には気品ある庭園を備えた屋敷があった
使用人がいる様子はない


戦士「よし、じゃあいくぞ」

魔女「あの」

戦士「?」

魔女「なぜ塀を乗り越えようとしているんですか?」

戦士「そりゃ証拠を掴むためさ」

魔女「えぇ......」

しぶしぶ彼女も同様に塀を乗り越え屋敷に侵入
庭園には犬が放されている様子がないので、屋敷内に潜入することにした
手がかりを求めて行動していると、ドアの向こうから人の声がする


戦士「!!」

魔女「なにか話してますね......」

戦士「ああ、聞き耳を立ててみよう」


>>210...会話の内容

ムツ○ロウ「あぁ最高ですねぇあの薬のお陰で肉球が巨大化してプニプニ最高です~」

ムツ○ロウ「あぁ最高ですねぇあの薬のお陰で肉球が巨大化してプニプニ最高です~」

魔女「!!」

戦士「......魔女は騎士団に通報してきてくれ」

魔女「戦士は?」

戦士「あいつを取り押さえておく。さぁ行け」


魔女は駆け出して行った
それを確認し、彼はドアを開ける

戦士「おいお前」

ムツ○ロウ「......いつからそこに?」


彼はこちらに背を向け、犬を愛で続けている


戦士「さぁな」

ムツ○ロウ「何のつもりでしょうか」

戦士「大人しくしていろ。そう伝えに来た」

ムツ○ロウ「なるほどねぇ。そうはいきませんよ」


そう言い終わると同時に彼はこちらをゆっくりと振り向いた
それと同時に部屋の物陰から蠢くような気配がする


戦士「何だ!?」

ムツ○ロウ「どうやらあなたは戦闘を生業とする方のようだ。ですので問いますが____」

ムツ○ロウ「戦闘に最も向く生物とは......何だと思いますか?」

戦士「ドラゴンだろう」

ムツ○ロウ「いえいえ。違いますねぇ」

戦士「まさかお前」

ムツ○ロウ「私は動物を手懐けてふれ合うのが好きなんですよ。まぁ手懐けられないこともあるんですけどね」

戦士「......」

ムツ○ロウ「ヒトも、例外ではありませんよ?」


蠢くそれらの正体は、人間だった
それぞれ個性ある体つきで、身軽さに特化した者から筋肉に全身を覆われた者まで様々だ

戦士「......外道め」

ムツ○ロウ「生物と仲良くしているだけなのに、外道と呼ばれる筋合いはありませんね」

戦士「お前の中ではそうなんだろうな」


戦士は何かを地面に落とす
それを蹴り飛ばすと弾けて煙を撒き散らす
煙幕だ!


ムツ○ロウ「なんだと!?」

戦士「少々手荒になっても構わないな!?」

ムツ○ロウ「みんな助けて!」

戦士「そりゃ無理だろうな。ヒトを手懐けるなんて出来っこない。あいつらは獣だよ」

ムツ○ロウ「なぜそう言える?」

戦士「俺は人として己の限界に挑戦し続けてきたんだ!誇りを持って理解している!」

戦士「食らえ!必殺>>217

バスターウルフ

戦士「Are you okay?」

戦士「バスターウルフ!!」


彼の拳が爆発的なエネルギーを生み出す
その一撃で相対する者を壁に叩き付ける


ムツ○ロウ「ぐっ......」

戦士「結構丈夫だな」

ムツ○ロウ「なぜみんなお前を襲わない!?」

戦士「今見せたろ。炎を操るような奴に動物は近付かないんだ」

戦士「そしてそれはつまり、お前の仲間がもはやヒトじゃないことの証明だ」

こうして、観念した彼を到着した騎士団が連行した
ようやく泥棒騒動が終わったのだ


魔女「派手に暴れたとか」

戦士「そんな暴れてないよ」

魔女「なんか最近あなたが不死身なんじゃないかと思えてきたわ」

戦士「死ぬときゃ死にます」

二人は戦士の家に帰ってきた


戦士「どっと疲れたな」

魔女「もうヘトヘトだよ」

戦士「腹減ったぞ」

魔女「またそうやって人をうんぬんかんぬん」

戦士「宿代うんぬんかんぬん」

魔女「はぁ......まぁ作りますよ。今日のメニューは>>222です」

ハンバーグ

魔女「今日のメニューはハンバーグです」

戦士「ハンバァァァァァァァグ!!」

魔女「うるさいですね、付け合わせだけ食わせますよ」

戦士「すみません......」


彼女は生地を作り始めた
生地から肉汁の逃げないようにしっかりと作り上げる
リズムよく生地を整形し、丁寧に仕上げる

整形が十分と判断したら、今度はフライパンに乗せて焼く
きちんと火を通し、どこから見ても同じ色にする
長く焼きすぎることによるデメリットを避けるため、火を通すのはできるだけ強火で短時間
それを盛り付け、デミグラスソースをさらに甘くしたソースで味付け


魔女「できましたよ」

戦士「さっきから凄く良い匂いが漂ってくるよ」

魔女「そうでしたか、じゃあ早速召し上がれ」

戦士「いただきます」


ナイフで切り分けて食べようとした彼は衝撃を受けた
切断面からジューシーな肉汁が普通ではありえない量出ているのだ
なんだか勿体無くなったので素早く口に運べば、肉汁の重みある味わいを感じる
しかし、こってりし過ぎないように甘いソースが働く
できたての熱さを忘れて一心不乱に切り分けて頬張る

先日同様、あっという間に平らげてしまった


戦士「ご馳走様でした」

魔女「どうでしたか?」

戦士「肉汁をすごい頑張ってるなぁ、って感じた」

戦士「それがくどい要素にならないようにソースを工夫してる」

戦士「油の固まらない出来立ての内に食べれたことを感謝したいよ」

魔女「そうですか......ふふ」

戦士「笑うなよー」

戦士「眠し」

魔女「私もです」

戦士「もう解決したし、帰って家で寝れば?」

魔女「えー......でも今日折角ベッド増設したのに寝ずに帰るのは癪です」

戦士「まぁ、料理も宿代代わりだし......別にいいか」

魔女「それじゃおやすみなさーい」


返答の後すぐさま彼女はベッドに潜り込んで寝てしまった


戦士「......あいつ絶対悪い夢とかみないわ」


>>228...魔女の見た夢

魔女「......はっ」

戦士「どうかしたか?」

魔女「いや、なんでもないよ」

戦士「睡眠はちゃんととれよ?」

魔女「戦士の方が不摂生してそうだけど」

戦士「お前は別に体が強い訳じゃないだろ」

魔女「ねぇ」

戦士「ん?」

魔女「今、どこに向かってるの?」

戦士「それは着いてのお楽しみ」

魔女「そういうとこあるよね」

戦士「なんとでも言え」


>>234...どこでデート?
1.商業施設
2.水族館
3.墓

2

彼女が連れて来られたのは水族館だった


魔女「へえ、水族館」

戦士「最初は釣りにでも行こうかと思ったんだが、お前じっとしてられないタイプだろ」

魔女「一理ある」

戦士「ここに来たことはあるのか?」

魔女「ないよ」

戦士「それは良い。ここは魚類から海竜まで様々な水棲動物がいるんだ。それに____」


彼はポスターを指差す。どうやらイベントをやっているらしい
でかでかと『異界の魚』とある
異界の魚とは何だろう?グロテスクなものでなければ良いのだが......

そんな事を考えていると、いつの間にか入場していた
薄暗い順路を通り、進む私達を出迎える魚達


戦士「照明がいいよな」

魔女「雰囲気あるね」

戦士「......」

魔女「どうかしたの?」

戦士「旨そうだな」

魔女「......はぁ。今日の夕飯は魚ですかね」

かわいいだの、かっこいいだの、うまそうだの......
月並みな会話をしつつ進んでいく


戦士「お、海竜だぜ」

魔女「流石にデカイですね」

戦士「うん」


水中での活動に特化した竜だ
大きな蛇にも見えなくはないが、その姿にはどこか威厳がある
見せ物になってしまっては形無しではあるが


魔女「食べたいとは思わないんですか」

戦士「昔こいつに食われかけたからなんか苦手なんだ」

魔女「私もこいつを調理したくはないですね......筋が多そうですし、何より大きすぎます」

本来なら大トリはこの海竜らしい
常設コーナーと特設コーナーの境目がそこにあったからだ


戦士「異界の魚かぁ。どんなものなんだろうな」

魔女「きっと想像もしないような生き物なんでしょうね」


期待に胸を膨らませて水槽を見る


戦士「意外と普通の魚だな」

魔女「『イワシ』って言うんですね」

戦士「ふぅん」

意外と普通な魚の多い異界の魚展
だが、ひときわ異彩を放ち人を集める生物がいた


戦士「......『クリオネ』?珍妙な奴だな」

魔女「これすごく可愛いですよ」

戦士「そうか?不味そうだし、まるで水子の霊みたいだ」

魔女「最悪な例えやめてもらえますか」

戦士「悪い悪い。お、エサが入ってきたぞ」


この生物はエサを食べる際に姿を大きく変貌させる
それはあまりにグロテスクで、和みながら観賞していたものには何よりショッキングだっただろう


魔女「ひぃ!?」

戦士「......やっぱこいつ無理だわ」

これはうまいオチだった
このクリオネは特設コーナーの大トリだったのだ
興奮冷めやらぬまま二人は購買コーナーに来ていた


戦士「......水族館の購買コーナーって、ぬいぐるみが多いよな」

魔女「あまり水族館に来たことがないので分かりません」

戦士「意外だな。ああそうだ、何か買って欲しい物あるか?値段によっては買ってやらんこともない」

魔女「そうだね......じゃあ>>242

今日9999人目のお客様 特別に人魚の涙+鑑定書付き 1億円の品を一万円で販売

魔女「この人魚の涙が欲しい」

戦士「0多すぎ。貴族に頼め」


ここまでは彼女がよくする冗談だった
そこに店員が現れ、声をかける


店員「ややっ、お客様」

戦士「ん?どうしました?」

店員「あなたはなんと本日9999人目のお客様です」

戦士「おお。キリ番を踏んじまったな......昔の個人サイトなら報告や記録を残さなきゃならない」

店員「何のこっちゃ知りませんが朗報です!」

戦士「何かくれるんです?」

店員「タダとはいかないんですが、この人魚の涙を一万円で販売致します」

戦士「なんで一万円だけ取るんだ?」

店員「手数料です。これは海洋ギルドの売り物でして」

戦士「そういうことねぇ。で、この書類にサインをすれば良い訳だ」

店員「はい」


彼は手早くサインを書き、一万円を支払った
あまりのことに、平静を取り繕っているが動揺しているのだろう
いつもなら冗談の一つでも言う癖にあまり喋らない

人魚の涙を受け取り、水族館を出た


戦士「約束だし、こいつはくれてやる」

魔女「うん!絶対大事にするよ」

戦士「それじゃあ帰るか」

魔女「その前に魚買わないとね」

戦士「おっと、そうだったな」

魔女「......んー」


気が付くと朝だった
認めたくないが、さっきまでのは夢だったのだろう


魔女「まぁそんな都合の良いことがあるわけないよね」

戦士「......やっぱこいつ絶対悪い夢とか見たことないわ」

魔女「うるさい一億寄越せ」

戦士「理不尽!」

戦士「一つ確認を取りたい」

魔女「はい」

戦士「王国一の魔女になりたいか」

魔女「はい」

戦士「ならば俺が計らって王家にアポを入れてやる!だからお前は最高傑作を作れ!」

魔女「そんなこと出来るの!?」

戦士「その気になれば出来んだよ」

魔女「それなら!私が小さな頃から構想していた集大成になりうる発明があるんです!」

戦士「言ってみろ」

魔女「>>250

若返り薬ですっっ!

魔女「若返り薬ですっっ!」

戦士「いいじゃないか。しかし可能なのか?」

魔女「成長や老化の過程に肉体の復活を差し込めば良いのです」

戦士「なるほどね」

魔女「ただ、その代わりとてつもない生命エネルギーが必要になります」

戦士「それはそうだろうな」

魔女「当然代謝の止まった死人を甦らせることはできません」

戦士「ふむふむ」

魔女「ですがそのレベルを覚悟した素材集めを要求されます」

戦士「俺も覚悟は出来ている」

魔女「本当ですか?」

戦士「大マジだぜ。結局その素材は何なんだ?」

魔女「>>254

絶対に溶けない氷

魔女「絶対に溶けない氷が必要よ」

戦士「面白い。どこで手に入るんだ?」

魔女「一説には北の氷山にあるとか」

戦士「頂上まで登ればいいのか?確かに寒そうだが」

魔女「いや、頂上じゃなくて巨大なクレバスの中にあるらしいよ」

戦士「へぇー......ロマンだね」

いくら準備しても氷山まで行くとなれば、凍え死ぬのは間違いない
そこで準備をすることにした


戦士「炎精」


彼は炎の洞窟に来ていた
ここに住む炎精を連れていけば氷山でも活動が可能になる


炎精「......何だ」

戦士「俺に着いてこい。不服か?」

炎精「>>258

力を……示せ!

炎精「力を......示せ!」

戦士「そうかよ、どうにも精霊っての脳筋でかなわん」


人魂のような炎精はその姿を変貌させる
戦闘に向くしなやかな人の体を形成したのだ


炎精「エアボム!」


炎精が手をかざすと、空気が圧縮するような感覚の後、弾け飛ぶ
そういった技を警戒していた彼はどうにか避けることができた
しかし、距離を離すことへの牽制としてはかなり厄介な技である


戦士「ぜあああっ!!」


迷いのない彼はすぐさま突っ込み、剣を振るう
だが、元々の反応速度が早い精霊が相手なのでガードされてしまう


炎精「良い太刀筋だ......!」

戦士「そうすると思ったぜ」

炎精「何だと?」


彼の握る剣が振動する
それと同時に大量の水が剣から放出される


戦士「お前はお前自身の身体能力を過信している。なら絶対にガードするだろうと思った」

炎精「み、水!?なぜ......!」

戦士「この霊剣の能力は霊剣の標準スキルである憑依、そして適応だ」

戦士「この剣は魔力を使い環境から己を保護する。鉄が激しく擦れれば摩擦熱から守るため、水ができる」

炎精「くそぉっ!!」

炎精が雄叫びをあげると、水分が吹き飛んだ


戦士「第二ラウンドか?」

炎精「当然ッッ!」


炎精は格闘技を繰り出す
連続攻撃に戦士は後手に回ることもてきず防戦を強いられる


戦士「ぬっ......」

炎精「接近戦はそんなものか!?」

戦士「......グリップ」

炎精「うごっ!!」


炎精は攻撃に意識をとられ過ぎて、魔力防御が疎かになっていた
格闘技を使うものに良く見られる隙だ
彼はその隙を見逃すことなく、心臓掌握魔法を使用したのだ

戦士「俺の勝ちだ」

炎精「......そのようだな」

戦士「それじゃあ契約だ。俺が『絶対に溶けない氷』を取得したら契約終了」

炎精「何かくれるのか?」

戦士「何か欲しい?」

炎精「......いや、別にいいだろう。お前に興味がある」

こうして炎精の力を手に入れた戦士は、寒冷地を易々と歩いてみせた
そして氷山にたどり着き、そこにある巨大なクレバスにさえたどり着いたのだ


戦士「......でかいなぁ」


そこに穴があるようには思えなかった
己がいる所に偶然足場がある。そういった認識をするほどに巨大なクレバス


戦士「せいっ」


彼は迷わずクレバスに飛び込みんだ
その上で、炎精の力で体からジェット噴射の様にして炎を出すことで安全に着地をしてみせた


戦士「さあ、行こうか」

炎精「無茶をしなさる」

刺すような空気
透き通るような壁面のクレバス内部
確かに奥へ奥へと潜っていける


戦士「......ここが最奥部か」

炎精「そのようだな」

戦士「.......ふーっ......ありゃ守護者か?」

炎精「どうやらその様だ。『絶対に溶けない氷』を守る為にいるらしい」


>>266...どんな奴が守護者?

氷精「......いつぶりでしょうか。ここに人が来るなんて」

戦士「んん?お前......」

氷精「どうかされましたか?」

戦士「ああすまん。なんでもないんだ」


彼は己の目を疑った
そこにいるのは精霊だ。それは雰囲気で分かる
しかしそれは、彼女に、魔女にそっくりだったのだ

氷精「貴方の目的は見当がついています。この氷でしょう」


氷精の掲げたそれは、暗いクレバスの奥地においても美しく照り輝いていた
少ない光を鋭敏に反射し、その純度を示していた
そして魔力も相当籠っていると分かる


戦士「その通りだ」

氷精「ですが私はお察しの通り守護者です。タダでこれを渡すわけにはいかないのです」

戦士「条件を言ってみろ」

氷精「>>270

守護するためについていきます

氷精「守護するためについていきます」

戦士「それなら良いけども、ちょびっと位は使わせてくれよ?」

氷精「量にもよりますが、まぁ問題ないでしょうね」


こうして彼は絶対に溶けない氷を手に入れたのだ
遂に生命を冒涜するような、人の技術の結晶が生まれようとしている
人が歩み続ける限り目指し続ける地点に到達しようとしていた

戦士の家にて


戦士「ただいま」

魔女「おかえりー......って、あれ?そこの精霊は?」

氷精「氷の守護者です」

戦士「守護するためについてきたんだ。お前に似てるが、お前より心が広いから氷も使わしてくれる」

魔女「一言余計ですよ」

戦士「失敬失敬、王国一の魔女サマよ。俺はアポを取り付けに行ってくるから」

王国の中心部には当然大きな城がある
もちろん厳重に警備されている
しかし彼はそれをいとも容易く潜り抜けることができる
抜け道もあるのだが、それ以上に隠密技能が高いのだ


戦士「へい、王女サマ」

王女「......久しぶりですね」

戦士「そんな顔すんなよ。今日は話があって来たんだ」

王女「つまらない与太話であればまた来世にでも」

戦士「違うぜ、いつだったか......『条件』の話さ」

王女「ほう、続けなさい」

翌日


戦士「そろそろ王女が来るが、薬の用意は出来たか?」

魔女「出来てます!」

氷精「......大丈夫。魔女、あなたはいつも通りやればいい」


ゴンゴンゴン、と音がする
王女の来たものかと驚いて、魔女の体は縮こまる
対する彼は何も臆せずに扉を開く
そこにいたのは王女ではなく、普通の村人だった


戦士「え、ああそういうこと」


どうやら彼は村人と話をしているようだった
一通り話を聞き終わるとゆっくり振り向く


戦士「俺の方の依頼が来た。今手持ちがほとんど無いんで小金稼ぎに出させてもらう」

魔女「ええっ」

戦士「お前ならやれる。自分の仕事に自信を持てよ」

魔女「......分かった」

戦士「それでいい。いつか自分で何でもできるようになれれば、それに越した事はないんだ」


そう言って彼は行ってしまった


氷精「......彼はそう言っています。何だかんだ言って彼は貴女の事を信頼しているのですよ」

魔女「そう、だよねぇ。......よし!私だってやれるんだ!どんとこい王女様!」

程なくして、庶民的な格好の王女がやって来た


魔女「王女様はどうかこちらにお掛け下さい」

王女「あいつの知り合いにしては気が利くじゃない。それで、若返り薬はどこ?」

魔女「こちら飲み薬となっております」

王女「そうなの。じゃあ失礼して」


王女は一気に薬を飲み干した
すると顔に刻まれた皺はみるみる消えていく
瞳には輝きが、肌には潤いが帰ってくる


魔女「どうですか?」

王女「>>278

話は本当だったのね

王女「話は本当だったのね」

魔女「はい」

王女「では貴女を認めましょう。王国トップの魔女の証である『プレジデント・オブ・サバト』を授けます」


彼女か取り出したのは、一つの宝石
それは紫色に輝き、深淵がそこにあるような雰囲気を醸し出していた


魔女「ありがたき幸せ」

王女「あの男も喜ぶでしょうね」

魔女「そう思います」

王女「それでは私はここらで失礼します」

魔女「お気をつけて」

王女は帰って行った
そして戦士が帰ってきたら自慢してやろうと、彼の帰りを待っていた
いつしか日は沈み、彼の出発からかなりの時間が経っていた
そろそろ帰って来るだろうと思っている内に眠くなってきたので、寝た


魔女「遅いね」

氷精「そうですね。といっても私はあまり彼のことを知らないのですが」

翌日、郵便受けに何かが突っ込まれる音で目を覚ました
うとうとしながらそれを手に取った
それは、しっとりした手紙だった


魔女「んん、手紙......?読んでみよ」


『魔女へ
お前は勘が悪いから気付いてないと思うが、俺がもう帰ることはない
俺は昔、死んだ勇者の影武者として旅をしたんだ
でかいドラゴンだって仕留めた。やるべきことは全てやった
やれてしまったから、王国は俺を恐れた
だから昔王女の奴は俺に言った。願い事を一つ叶えてやるから追放されてはくれないか......と
当然断ったが、願い事がめでたく今回出来てしまったから追放されてやった
別に、薬が効かなかったらどうしてくれても構わないとは言ったぞ?
でも俺はお前を信じているからな。書くこともないので締めさせてもらおう
                                戦士より』


魔女「............」

魔女「>>283

私が戦士の使い魔なの忘れてるのかしら…
転移の魔法の準備しなきゃ

魔女「私が戦士の使い魔なの忘れてるのかしら...」

氷精「......」

魔女「転移の魔法の準備しなきゃ」

氷精「転移って、一体どうやって?」

魔女「アイツの残した遺物を見つけるのよ。それを使えば魔力が引き合って転移できる」

氷精「なるほど......折角宝石まで貰ったのに、いいんですか?」

魔女「いいのよ」

氷精「しかしあの男......装備を持っていきましたよ」

魔女「そうね。家具とかは持ち歩いてないから転移は出来ないけれど、流石に何か残してるんじゃない?」

氷精「それもそうですね」


こうして、二人は彼の家を探索することになった
彼が面白いぐらい物を持たないタチであったために探索は難航した
しかし、彼女の見立ては間違っていなかった


魔女「遺物があったわ」

氷精「おお、何があったんです?」

魔女「>>287

魔女「これは......」

魔女(昔、私がプレゼントしたペンダント......捨てないでいたんだ......)

氷精「どうしました?」

魔女「......いえ、なんでもないわ。これで行ける」

氷精「どこにいるか分かりませんが、それで転移出来るんですか?」

魔女「魔力にものを言わせて捜索範囲を拡大すれば余裕よ」

氷精「それなら、私も手伝いますよ」

魔女「ありがとう。それじゃあ行きますよ!」

魔女は虚空に手をかざす
その手のひらにはペンダントが乗っていた
氷精はその手首を掴み、祈る

魔女はゆっくりと魔法を詠唱する
魔方陣が展開され、魔力が収斂されて高まっていく


魔女「転移ッ!!」


どこからか光が差す
それは二人を覆い、寂光と共に消えていった

どこまでも続く空
雲がこちらに割れて、進むべき道を示しているようだ


戦士「のどかだな......」

魔女「オラァ!!」

戦士「おわっ!」


転移した魔女が彼を突き飛ばす
驚きながらも転ぶことはなく、振り返る


魔女「戦士」

戦士「魔、魔女!?なんでここに!?」

魔女「なんではこっちのセリフ!私はあなたの使い魔なんですよ!?」

戦士「俺はお前の為にだなぁ」

魔女「知りません!あなたに私の気持ちが分かりますか!?」

戦士「ああ分かるとも」

魔女「いいえ分かってませんね。私はこのペンダントであなたを追跡してきたんです」

戦士「......」

魔女「私、嬉しかったんですよ。まだこれを持っててくれてたんだって」

魔女「でも、これを置いていくってことは......そう考えると悲しかったんですよ」

魔女「戦士はこの王国一の魔女である私を悲しませた責任をとってもらいますからね」

戦士「責任?」

魔女「>>293

今度はあなたが私の使い魔よ

魔女「今度はあなたが私の使い魔よ」

戦士「んー......」


彼は照れ臭そうに笑う
目をそらし頭をかきむしり、言う


戦士「しょうがねぇな......」

魔女「よろしい!」

戦士「それで、俺は何をすればいいんだよ魔女様」

魔女「え、ええ?そうね......」

戦士「使い魔ってのは何か仕事がある。例えば雑用だったり、パトロールだったり」

氷精「私のように守護を命ずることもできます」

魔女「へぇ......って戦士は私に何も命じなかったじゃない」

戦士「まぁそうだな。金稼ぎは命じたが......使い魔が趣味を持ってはならない訳じゃないし、その手伝いさ」

魔女「そういうのもあるのね......よし!>>298

家までおんぶして帰りなさい!

魔女「家までおんぶして帰りなさい!」

戦士「......はいはい。分かりましたよ。だが俺は国を追われた身だぞ?」

魔女「関係ないわ。あなたはもはや戦士じゃなくて、ただの私の使い魔なのだから」

戦士「大物だねぇ」


彼は彼女をおんぶする
空の雲はいつしか完全に晴れ、どこへでも行けそうだ
だからこそあえて帰るのだ
あるべき場所に、始まりに

道中で、彼が口を開く


戦士「重くなったか?」

魔女「死にたいんです?」

戦士「はっはっは」

氷精「戦士。あなたは国を出たとしてどうやって生きるつもりだったんです?」

戦士「金のアテはあったぞ」

魔女「でかい金でも持ってるの?」

戦士「......んー違うな。俺にはもう不要だし、これはプレゼントだ」


彼の懐から宝石が出てくる
彼女はその宝石に見覚えがあった
透き通るような青に特有の形状、魔力を放つ唯一無二の宝石


魔女「人魚の涙......」

戦士「おや、知ってたのか?なら話は早い。くれてやる」

魔女「あ、ありがとう......!」

戦士「おい急に抱きつくな」


こうして、彼らの一族は魔法と戦闘の名家となったとか


END

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